JP2002231494A - アレイタイプの除電装置 - Google Patents

アレイタイプの除電装置

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 さらに広い除電空間を得ることができるアレ
イタイプの除電装置を提供する。 【構成】 3個以上の複数の放電電極が配置され、互い
に隣り合う放電電極が放出するイオンが逆極性である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の放電電極を空間
内に配置したアレイタイプの除電装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の除電器は、本出願人が出願した特
許出願(特願2000−218513)に記載のように
交流式棒状除電器が主流であった。しかし、この交流式
棒状除電器は精密で、かつ高価なため、誰もが簡単に使
える物ではなかった。詳細は上記特許出願の明細書を参
照されたい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】交流式棒状除電器では
+イオンと一イオンが直ぐに再結合してしまうので、飛
距離は非常に短く、このため、送風機でもってイオンを
飛ばしている。これに対し、直流除電器は送風機無しで
もある程度は飛距離を確保できる。しかし、それでも高
々70cmほどしか飛ばない。そのため実際の使用場面で
は、飛距離が不足し、十分な除電効果が得られず、困っ
ていた。従来の除電器ではイオンの飛距離が不足し、広
い鞄囲にわたって十分な除電効果が得られず、困ってい
た。
【0004】この従来例の欠点を考慮して本出願人は、
上記出願で一対の放電電極を用いてイオンの飛距離を延
ばしたバータイプの除電器を提案している。しかしなが
ら、上記出願で提案した発明では、除電できる空間をか
なり広げたものであるが、更に広い空間を除電できる放
電装置が要請されていた。
【0005】したがって、本発明の目的は、上記先願の
特許出願に記載の発明を改良して、さらに広い除電空間
を得ることができるアレイタイプの除電装置を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前述の目的を達成するた
めに、本発明は、3個以上の複数の放電電極が配置さ
れ、互いに隣り合う放電電極が放出するイオンが逆極性
であることを特徴とするアレイタイプの除電装置を採用
するものである。
【0007】本発明は、また、前述のアレイタイプの除
電装置において、各放電電極が極性が変わる直流放電器
であることを特徴とするアレイタイプの除電装置を採用
するものである。
【0008】本発明は、さらに、前述のアレイタイプの
除電装置において、1対の互いに対向する放電電極と、
該1対の放電電極と平行に配置された他の対の放電電極
とを含み、対間で隣り合う放電電極が放出するイオンが
逆極性であることを特徴とするアレイタイプの除電装置
を採用するものである。
【0009】本発明は、さらにまた、前述の請求項1記
載のアレイタイプの除電装置において、1対の互いに対
向する放電電極と、該一対の放電電極に対して縦方向お
よび(または)横方向に複数の対または複数の放電電極
とを含み、互いに隣り合う放電電極が放出するイオンが
逆極性であることを特徴とするアレイタイプの除電装置
を採用するものである。
【0010】
【実施例】最初に、本発明を理解するのを容易にするた
めに、図7、図8を参照して、前述の先願の出願明細書
に記載の除電システムを説明する。図7に示すように、
先願の発明においては、一対の放電電極12、12が対
向するように配置され(なお、符号20で示すものはイ
オン領域である)、図8に示すように、それぞれの放電
電極に、イオン極性が時間軸上で切り替わるように、プ
ラスとマイナスの電圧を交互に印加する。すると、図7
に示すように、対向する放電電極から放出された逆極性
のイオンが吸引し合い、従来より広い領域において、除
電できるようになる。
【0011】ここで、本出願人は、イオンの放出におい
て、イオンの放出方向が単一の方向または複数の方向に
向けられているいずれの場合でも、直流放電の場合に
は、イオンの拡散により、放電電極の周囲にイオン領域
が存在するようになる現象を見出している。本発明はこ
の現象を利用するものである。
【0012】図1は、先願発明の放電電極の配置を示す
平面図である。図1に示すように、対抗する放電電極に
逆極性の電圧を印加すると、それぞれの放電電極12、
12から放出されたイオンは互いに吸引し合い、イオン
領域が広がる。なお、この場合、前述したように、放電
電極12,12の周囲にイオン領域が形成される。
【0013】図2は、本発明の放電電極の配置を平面図
である。例えば、一対の横方向に配置した放電電極1
2、12に対して平行にそれの上、または下に他の一対
の放電電極12,12を配置し、その際、隣接する放電
電極が放出するイオンの極性を逆極性になるようにす
る。すると、上下の放電電極間でもイオンの吸引が起こ
り、イオン領域が広がり、図示のように、上下の放電電
極間には連続したイオン領域発生される。ここで、仮
に、上の一対の放電電極と下の一対の放電電極間で、上
下に隣接する放電電極が同一極性となるようにすると、
上下の間では、イオンの反発が発生し、連続したイオン
領域を発生することはできず、イオンの空乏領域が形成
され、除電機能が働かない領域が形成されることにな
る。
【0014】図3は、前述の原理を拡大した一般化した
ものを示すものであり、複数対のまたは複数個の放電電
極が配列されている。この場合も互いに隣り合う放電電
極は逆極性となるようなイオンが放出されるように構成
されている。
【0015】図4、図5、図6は、図2の一般化したも
のの中に含まれるたの具体例を示すものであり、図4
は、3つの放電電極を用いるものを示し、図5は4つの
放電電極を用いるものを示し、図6は6つの放電電極を
用いるものを示す。いずれの場合もイオン領域を広げる
ことができる。
【0016】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
イオンを遠く飛ばすことが出来るようになり、従来不可
能だった広域除電ができる新しい除電器が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、先願発明の放電電極の配列を示す平面
図である。
【図2】図2は、本発明の放電電極の配列を示す平面図
である。
【図3】図3は、本発明の他の実施例の放電電極の配列
を示す平面図である。
【図4】図4は、本発明の他の実施例の放電電極の配列
を示す平面図である。
【図5】図5は、本発明の他の実施例の放電電極の配列
を示す平面図である。
【図6】図6は、本発明の他の実施例の放電電極の配列
を示す平面図である。
【図7】図7は、先願発明の除電器を説明するための図
である。
【図8】図8は、先願発明の除電器を説明するための図
である。
【符号の説明】
12 放電電極 20 イオン領域

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 3個以上の複数の放電電極が配置され、
    互いに隣り合う放電電極が放出するイオンが逆極性であ
    ることを特徴とするアレイタイプの除電装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のアレイタイプの除電装置
    において、各放電電極が極性が変わる直流放電器である
    ことを特徴とするアレイタイプの除電装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のアレイタイプの除電装置
    において、1対の互いに対向する放電電極と、該1対の
    放電電極と平行に配置された他の対の放電電極とを含
    み、対間で隣り合う放電電極が放出するイオンが逆極性
    であることを特徴とするアレイタイプの除電装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のアレイタイプの除電装置
    において、1対の互いに対向する放電電極と、該一対の
    放電電極に対して縦方向および(または)横方向に複数
    の対または複数の放電電極とを含み、互いに隣り合う放
    電電極が放出するイオンが逆極性であることを特徴とす
    るアレイタイプの除電装置。
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