JP2013201990A - 製菓製パン用上掛け材及びその製造方法 - Google Patents

製菓製パン用上掛け材及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
製菓製パン用上掛け材において、油性感がなく風味発現が良好で、しかも上掛け後のツヤに優れ、上掛け材が透けてみえるという透けの問題がなく存在感のあるような、優れた食感と外観を併せ持つ製菓製パン用上掛け材を提供する。
【解決のための手段】
油脂及び糖を主成分として含み、油脂以外の固形分の粒子径が粒度分布において、30μm以下の粒子を30重量%以上、かつ90μm以上の粒子を10重量%以上含有するような微粒化工程を経て、製菓製パン用上掛け材を調製する。

【選択図】なし

Description

本発明は、油性感がなく風味発現が良好で、外観のツヤに優れ、上掛け材が透けて見えないような存在感のある製菓製パン用上掛け材及びその製造方法に関する。
菓子類、パン類の付加価値を高めるために、製菓製パン用上掛け材としてチョコレート類が使用されている。かかるチョコレート類を菓子類、パン類に上掛けすることにより、チョコレート由来の風味とチョコレート類表面の外観的なツヤの良さから嗜好性が高い食品を提供することができる。一般的に利用されてきたチョコレート類の平均粒度は15〜25μmであり、滑らかな食感を有している。該チョコレート類の油脂分は上掛け作業が容易になるような低粘度の生地とするため、35〜60重量%と通常の板状チョコレートなどより高く設計されている。また、該チョコレート用に使用される油脂は、チョコレート類が上掛けされた菓子類、パン類の市場での流通温度帯に合わせ、適度な耐熱保型性を保持するよう融点10〜45℃の油脂が主に使用される。
上記のチョコレート類の品質的な問題点として、比較的融点の高い油脂の使用と比較的高い油脂含量の影響から、油性感の強い油っぽい食感になる点と連続相の油脂の融解速度の遅さに由来して風味発現が遅い点が挙げられる。
上記のような油性感の強い食感と風味発現の遅さの問題を解消する方法が種々検討されている。
例えば、特許文献1には、油脂及び糖を主成分とし、油脂以外の固形分の粒度が50μm以上の粗粒を含む製菓製パン用上掛け材を開示している。該上掛け材は、外観及び食感をグレーズやフォンダンに近似させることができ、食したときの糖の急激な溶解による吸熱反応で油性感の大幅な低減と風味発現の速さのある上掛け材を可能とするものであるが、菓子類・パン類に上掛けしたきに非常にダレ易く流れ易いという問題と外観的にツヤが乏しいうえに透けて見えて上掛け材の存在感が乏しいという問題があった。
特許文献2は、上記のような上掛け材の問題の中から、ダレ易く流れ易いという問題を解決するべく、油脂、糖及び粉乳を主成分として含み、糖の平均粒度が50〜300μmであり、粉乳の5重量%以上の粒度が50μm未満である製菓製パン用上掛け材を提案している。本上掛け材は、シャリシャリしたグレーズ様の食感とダレ易く流れ易いという問題を解消した上掛け適性を両立したものであるが、上掛け後のツヤに乏しく透けて見えて上掛け材の存在感が乏しいという問題があった。
特許文献3には、糖及び乳化剤を主な構成成分としてなるアイシングに関し、糖の80重量%以上が63μm篩下であり、32μm篩下から63μm篩下を40重量%以上含み、アイシング中の糖量が50重量%以上というものである。本アイシングは、食感がよく流動性が適切であり、かつ上掛け後の泣き、べたつきを生じないという特徴を有するが、やはり上掛け後のツヤに乏しいとともに透けて見えて上掛け材の存在感が乏しいという問題があった。
上記のように、優れた食感と外観を併せ持つ製菓製パン用様上掛け材が存在せず、油性感の大幅な低減と風味発現の速さがあり、しかも上掛け後のツヤに優れ、透けの問題がなく存在感のあるような新規な製菓製パン用上掛け材が求められていた。
再公表特許WO00/076328号公報 特開2002−84794号公報 特開平4−252142号公報
本発明の目的は、油性感がなく、風味発現が速いという食感、風味を有し、上掛け後の外観としてツヤに優れ、しかも透けがなく存在感のある新規な製菓製パン用上掛け材及びその製造方法を提供することである。
上記課題解決に向けて、本発明者は鋭意検討を重ねた結果、上掛け材中の固形分粒度を特定の粒度分布にすることにより、油性感がなく、風味発現が速いという食感、風味を有し、上掛け後の外観としてツヤに優れ、しかも透けがなく存在感のある新規な製菓製パン用上掛け材が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1) 油脂及び糖を主成分として含み、油脂以外の固形分の粒子径が粒度分布において、30μm以下の粒子を30重量%以上、かつ90μm以上の粒子を10重量%以上含有することを特徴とする製菓製パン用上掛け材。
(2) 製菓製パン用上掛け材中の油脂が、25〜75重量%である(1)記載の製菓製パン用上掛け材。
(3) 製菓製パン用上掛け材中の糖が、25〜75重量%である(1)または(2)記載の製菓製パン用上掛け材。
(4) 油脂以外の固形分の粒子径が粒度分布において、30μm以下の粒子を30重量%以上、かつ90μm以上の粒子を10重量%以上含有するよう調製することを特徴とする、(1)〜(3)いずれか1記載の製菓製パン用上掛け材の製造方法。
である。
本発明により、油性感がなく、風味発現が速いという風味、食感を有し、上掛け後の外観としてツヤに優れ、しかも透けがなく存在感のある新規な製菓製パン用上掛け材を提供することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明でいう製菓製パン用上掛け材は、油脂、糖及びその他の固形分より構成され、主に油脂及び糖が利用できる。油脂及び糖以外のその他の固形分としては、乳製品、カカオマス、ココアパウダー、チーズ粉末、コーヒー粉末、果汁粉末等が利用でき、製菓製パン用上掛け材の風味のバラエティー化ができる。糖以外の固形分の添加量としては、製菓製パン用上掛け材全量に対して20重量% 以下が好ましい。
本発明でいう製菓製パン用上掛け材は、油脂及び糖を主成分とし、油脂以外の固形分の粒子径が粒度分布において、30μm以下の粒子を30重量%以上、かつ90μm以上の粒子を10重量%以上含有するのが好ましい。30μm以下の粒子が30重量%未満であると、上掛け後のツヤが乏しくなるとともに、透けがあって存在感に乏しいものになるため好ましくない。90μm以上の粒子が10重量%未満であると、油性感が強くなり、風味発現も遅くなるため好ましくない。
本発明の製菓製パン用上掛け材で使用する油脂は、原料として例えば、菜種油、大豆油、ヒマワリ種子油、綿実油、落花生油、米糠油、コーン油、サフラワー油、オリーブ油、カポック油、胡麻油、月見草油、パーム油、シア脂、サル脂、カカオ脂、ヤシ脂、パーム核油等の植物性油脂並びに乳脂、牛脂、豚脂、魚油、鯨油等の動物油脂、並びに、それら油脂の硬化、分別、エステル交換等を施した加工油脂が例示できる。かかる油脂の融点(上昇融点:AOCS Cc−3−25)は、上掛け材が上掛けされた菓子類、パン類の流通形態に合わせて製菓製パン用上掛け材に適度な上掛け後の固化速度と耐熱保型性が付与されるように、適宜選択すればよいが、概ね10〜45℃のものが使用できる。
製菓製パン用上掛け材中の油脂量としては25〜75重量%が好ましい。より好ましくは28〜50重量%とするのが良い。油脂が75重量%を超え、油脂が多すぎ糖が少ないとグレーズやフォンダンのような風味発現の速さと油性感のない食感が得られない。油脂が25重量%未満で、油脂が少なすぎ糖が多いと、製菓製パン用上掛け材は加温しても流動性を示さずグレーズやフォンダンのような上掛け用途として用いる事は困難となるため好ましくない。
本発明の製菓製パン用上掛け材で使用する糖は、蔗糖、麦芽糖、ブドウ糖、粉飴、果糖、乳糖、トレハロース、粉末マルトース等が例示できる。糖量としては25〜75重量%が好ましい。より好ましくは35〜70重量%とするのが良い。ここで用いる糖は50μm以上、1mm程度以下の粒子径のものが好ましい。
本発明の製菓製パン用上掛け材で使用する油脂と糖以外のその他の固形分としては、全脂粉乳、脱脂粉乳、クリームパウダー、ホエイパウダー、バターミルクパウダー等の乳製品、カカオマス、ココアパウダー、調整ココアパウダー等のカカオ分、チーズ粉末、コーヒー粉末、果汁紛末等が例示できる。
本発明の製菓製パン用上掛け材は、粘度調整や油脂結晶性調整のために、各種の乳化剤を含有することができる。乳化剤としては、レシチン、蔗糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルなどが例示できる。また、風味や色調調整のため、バニリンや香料、色素類を適宜利用することができる。
本発明では製菓製パン用上掛け材全量に対して水分は、5重量%以下、さらに好ましくは2重量%以下、最も好ましくは1重量%以下が好ましい。水分が5重量%を超えると上掛け材の粘度が高くなり、上掛け作業が困難となるため、好ましくない。
本発明の製菓製パン用上掛け材の製造法としては、例えば、以下のような手順で製造することができる。糖、カカオ固形分、乳固形分、その他固形分、油溶性乳化剤及び油脂類を混合して油脂分を20〜35重量%とした上掛け材の生地ベースを調製する。次いで、調製した生地ベースをロールリファイナーやボールミルなどの装置を用いて微粒化するが、この際、油脂以外の固形分の粒子径が粒度分布において、30μm以下の粒子を30重量%以上、かつ90μm以上の粒子を10重量%以上含有するようロール圧力などの微粒化条件を適宜調整する。微粒化処理後、コンチング工程で一定時間加熱、攪拌してペースト状としてから、更に油脂類、油溶性乳化剤及び香料を添加、混合して所定の製菓製パン用上掛け材を得ることができる。また、別法として、上記の微粒化工程で油脂以外の固形分の平均粒子径が25μm以下になるよう微粒化して調製した上掛け材と微粒化工程を経ることなく調製した上掛け材を混合して、油脂以外の固形分の粒子径が粒度分布において、30μm以下の粒子を30重量%以上、かつ90μm以上の粒子を10重量%以上含有する製菓製パン用上掛け材を得ることができる。
本発明でいう製菓製パン用上掛け材を用いる菓子またはパン類としては、菓子が冷菓、冷蔵菓子及び常温流通菓子であり、具体的には冷菓としては、アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイス、氷菓等が例示できる。冷蔵菓子としては、ケーキ、シュークリーム、プリン、ゼリー、ババロア等が例示できる。常温流通菓子としては、ビスケット、クッキー、クラッカー、ポテトチップス、クラッカー等が例示できる。また、パン類としては、ドーナツ、パン等が例示できる。
菓子またはパン類の上に上記の上掛け材を適用する方法としては、エンローバー法、線書き法、ディピング法等何れの方法でも良く、作業としては、手作業、エンローバー等の機械を使用することもできる。上掛け条件としては、通常の洋生チョコレートと同じように40〜50℃の湯煎で、製菓製パン用上掛け材を融解した後、品温40℃前後まで下げ冷菓、冷蔵菓子、常温流通菓子、ドーナツ、パン等に上掛けすればよい。
以下に本発明の実施例を示し、本発明をより詳細に説明する。なお、例中、%及び部はいずれも重量基準を意味する。なお、各例の品質評価は下記基準で官能評価と外観観察で実施した。
(油性感) ◎:油性感なくすっきり ○:わずかに油性感あり △:やや油性感あり ×:油性感強い
(風味発現の速さ) ◎:非常に早い ○:速い △:やや遅い ×:遅い
(ツヤ:上掛け固化後)◎:非常に良好 ○:良好 △:やや悪い ×:悪い
(透け:上掛け固化後)◎:透けなし ○:わずかに透けあり △:やや透けあり ×:透けあり
また、製菓製パン用上掛け材の粒度分布測定には、レーザー散乱回析法粒度分布測定装置 LS 13 320(BECKMAN COULTER株式会社製)を用いた。平均粒子径の測定には、マイクロメーター(株式会社ミツトヨ社製)を用いた。
実施例1
市販の粉糖(粒度70〜200μm、株式会社有友商店製)60部に、50℃で融解した硬化パーム核油(融点36℃、不二製油株式会社製)25部、レシチン0.2部をミキサーで均一に混合してからロール掛けして、油脂以外の固形分の粒子径が粒度分布において、30μm以下の粒子を30重量%以上、かつ90μm以上の粒子を10重量%以上含有するよう微粒化した。その後、60℃で攪拌、混合してペースト状となってから、50℃で融解した硬化パーム核油(融点36℃)15部及びレシチン0.2部を添加、混合して平均粒子径が50μmの上掛け材Aを得た。得られた上掛け材Aの粒度分布は、30μm以下が38.2%、30〜90μmが43.1%、90μm以上が18.7%であった。また、水分は1%であった。調製した上掛け材Aを、市販のリングドーナッツ(水分30%、重量約30g)に上掛けした。上掛け方法は、品温約40℃の上掛け材を入れた浴槽にリングドーナツを逆様にしてその頭部を浸漬し、上掛け材約7.5gをリングドーナツの上部に上掛けした。上掛け材が固化後、袋に入れて密封包装し、20℃に1日保存した。その後、袋を開封して、官能評価を行ったところ、油性感がなく風味発現も良好であった。外観は、ツヤが良好で、わずかに透けのあるものであった。
比較例1
油脂以外の固形分の平均粒子径が20μmとなるよう実施例1のロール掛け条件をより微粒化する条件に変更して、実施例1同様の手順で上掛け材Bを得た。得られた上掛け材Bの粒度分布は、30μm以下が78.0%、30〜90μmが18.4%、90μm以上が3.6%であった。また、水分は1%であった。調製した上掛け材Bを、実施例1同様にリングドーナツの上部に上掛け、固化後、同様の官能評価を行ったところ、油性感がやや強く、風味発現も遅いものであった。一方、ツヤは非常に良好で透けも全くないものであった。
比較例2
実施例1においてロール掛けすることなく、実施例1同様の手順で上掛け材Cを得た。得られた上掛け材Cの粒度分布は、30μm以下が11.6%、30〜90μmが18.8%、90μm以上が69.6%であった。また、水分は1%であった。調製した上掛け材Cを、実施例1同様にリングドーナツの上部に上掛け、固化後、同様の官能評価を行ったところ、油性感なくスッキリした食感で風味発現も非常に速いものであった。一方、外観はツヤが悪く透けのあるものであった。
表1に、実施例1、比較例1〜2の品質評価結果を示す。
表1
Figure 2013201990
実施例2
比較例1で調製した上掛け材B50部と比較例2で調製した上掛け材C50部を混合して、上掛け材Dを得た。得られた上掛け材Dの粒度分布は、30μm以下が31.6%、30〜90μmが13.7%、90μm以上が54.7%であった。また、水分は1%であった。調製した上掛け材Dを、実施例1同様にリングドーナツの上部に上掛け、固化後、同様の官能評価を行ったところ、油性感なくスッキリした食感で風味発現も非常に速いものであった。また、外観はツヤ良好でわずかに透けのあるものであった。
実施例3
実施例1で調製した上掛け材A75部と比較例1で調製した上掛け材B25部を混合して、上掛け材Eを得た。得られた上掛け材Eの粒度分布は、30μm以下が56.2%、30〜90μmが32.1%、90μm以上が11.7%であった。また、水分は1%であった。調製した上掛け材Eを、実施例1同様にリングドーナツの上部に上掛け、固化後、同様の官能評価を行ったところ、油性感がなく風味発現も良好であった。外観は、ツヤが非常に良好で、透けのないものであった。
比較例3
比較例1で調製した上掛け材B25部と比較例2で調製した上掛け材C75部を混合して、上掛け材Fを得た。得られた上掛け材Fの粒度分布は、30μm以下が23.0%、30〜90μmが18.3%、90μm以上が58.7%であった。また、水分は1%であった。調製した上掛け材Fを、実施例1同様にリングドーナツの上部に上掛け、固化後、同様の官能評価を行ったところ、油性感なくスッキリした食感で風味発現も非常に速いものであった。但し、外観はツヤに乏しく透けのあるものであった。
比較例4
実施例1で調製した上掛け材A50部と比較例1で調製した上掛け材B50部を混合して、上掛け材Gを得た。得られた上掛け材Gの粒度分布は、30μm以下が65.3%、30〜90μmが25.8%、90μm以上が8.9%であった。また、水分は1%であった。調製した上掛け材Gを、実施例1同様にリングドーナツの上部に上掛け、固化後、同様の官能評価を行ったところ、油性感がやや強く、風味発現も遅いものであった。外観は、ツヤが非常に良好でわずかに透けのあるものであった。
比較例5
実施例1で調製した上掛け材A50部と比較例2で調製した上掛け材C50部を混合して、上掛け材Hを得た。得られた上掛け材Hの粒度分布は、30μm以下が20.1%、30〜90μmが25.4%、90μm以上が54.5%であった。また、水分は1%であった。調製した上掛け材Hを、実施例1同様にリングドーナツの上部に上掛け、固化後、同様の官能評価を行ったところ、油性感がなく風味発現も良好であった。外観は、ツヤがやや悪くやや透けのあるものであった。
比較例6
実施例1で調製した上掛け材A25部と比較例2で調製した上掛け材C75部を混合して、上掛け材Iを得た。得られた上掛け材Iの粒度分布は、30μm以下が14.9%、30〜90μmが17.4%、90μm以上が67.7%であった。また、水分は1%であった。調製した上掛け材Iを、実施例1同様にリングドーナツの上部に上掛け、固化後、同様の官能評価を行ったところ、油性感がなく風味発現も良好であった。外観は、ツヤに乏しく透けもあるものであった。
表2に、実施例2〜3、比較例3〜6の品質評価結果を示す。
表2
Figure 2013201990
実施例4
50℃で融解したカカオマス(油分55%)3.3部、ココアパウダー(油分11%)16部、砂糖28.7部に50℃品温のヤシ油(ヨウ素価9)22部及びレシチン0.2部を混合し、ロール掛けして、油脂以外の固形分の粒子径が粒度分布において、30μm以下の粒子を30重量%以上、かつ90μm以上の粒子を10重量%以上含有するよう微粒化した。その後、60℃で攪拌、混合してペースト状となってから、50℃品温のヤシ油10部と大豆油(ヨウ素価132)20部及びレシチン0.2部を添加、混合して平均粒子径49μmの上掛け材Jを得た。得られた上掛け材Jの粒度分布は、30μm以下が37.5%、30〜90μmが44.5%、90μm以上が18.0%であった。また、水分は1%であった。得られた上掛け材Jを50℃まで加温し、油脂結晶を完全に溶解した後、40℃まで冷却して一定温度に保持した。一方、市販のバニラバーアイス( 商品名: 雪印バニラバー( ロッテスノー株式会社製)ラクトアイス・無脂乳固形分9%、植物性脂肪分8%)を−18℃の冷凍庫から取り出し、速やかに50℃の上掛け材J中に浸漬して、1秒後に引き上げ、室温20℃の環境下で、チョコの表面が完全に固化するまで数十秒間保持した後、−30℃急速冷凍庫のなかで、一晩安定化させた。このようにして得られた上掛け済みバーアイスの風味、食感を評価したところ、油性感がなく風味発現も非常に良好であった。また。外観はツヤが良好で透けもほとんどないものであった。
比較例7
油脂以外の固形分の平均粒子径が20μmとなるよう実施例4のロール掛け条件をより微粒化する条件に変更して、実施例4同様の手順で上掛け材Kを得た。得られた上掛け材Kの粒度分布は、30μm以下が76.2%、30〜90μmが18.9%、90μm以上が3.9%であった。また、水分は1%であった。調製した上掛け材Kを、実施例1同様にバーアイスに上掛けし、得られた上掛け済みバーアイスの風味、食感を評価したところ、油性感がやや強く、風味発現もやや遅いものであった。一方、ツヤは非常に良好で透けも全くないものであった。
本発明によって、油性感がなく、風味発現が速いという食感、風味を有し、上掛け後の外観としてツヤに優れ、しかも透けがなく存在感のある新規な製菓製パン用上掛け材を提供することができる。本発明品を上掛け材として利用することにより、より付加価値の高い菓子類、パン類の製造が可能となる。

Claims (4)

  1. 油脂及び糖を主成分として含み、油脂以外の固形分の粒子径が粒度分布において、30μm以下の粒子を30重量%以上、かつ90μm以上の粒子を10重量%以上含有することを特徴とする製菓製パン用上掛け材。
  2. 製菓製パン用上掛け材中の油脂が、25〜75重量%である請求項1記載の製菓製パン用上掛け材。
  3. 製菓製パン用上掛け材中の糖が、25〜75重量%である請求項1または請求項2記載の製菓製パン用上掛け材。
  4. 油脂以外の固形分の粒子径が粒度分布において、30μm以下の粒子を30重量%以上、かつ90μm以上の粒子を10重量%以上含有するよう調製することを特徴とする、請求項1〜請求項3のいずれか1項記載の製菓製パン用上掛け材の製造方法。
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