JP2013201382A - 熱電変換モジュール及びその製造方法 - Google Patents

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孝至 伊藤
Junichi Sato
純一 佐藤
Yoshio Takeda
喜男 武田
Kenji Tagashira
健司 田頭
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Nippon Thermostat Co Ltd
Kotohira Kogyo KK
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Nagoya University NUC
Nippon Thermostat Co Ltd
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Abstract

【課題】良好な接合性を得ることができ、且つ、熱電変換素子の性能を維持することができる熱電変換モジュール及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 マンガンシリサイドからなる熱電変換素子6と、電極3と、該熱電変換素子6と該電極3との間に配設されたCr−Cu合金からなる応力緩和層4とを備える熱電変換モジュール1は、該熱電変換素子6と該応力緩和層4との間に、Niからなり、該応力緩和層4を構成するCrとCuとの該熱電変換素子6への拡散を防止する拡散防止層5を備える。電極3は、Ni,Mo,Wからなる群から選択される1種の金属である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、熱電変換モジュール及びその製造方法に関する。
従来、600℃程度の排熱を利用して熱電変換により発電を行う際に使用される熱電変換モジュールが知られている。前記熱電変換モジュールとして、マンガンシリサイドからなる熱電変換素子と、電極とを備えるとともに、該熱電変換素子と該電極との間に応力緩和層を備えるものがある。前記熱電変換モジュールにおいて、前記電極はCuとFe−Ni合金(インバー)とのクラッド材からなり、前記応力緩和層はNi箔からなる(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−109942号公報
前記応力緩和層は、前記熱電変換素子と前記電極との間の熱膨張の差によって生じる熱応力で接合界面が破壊されるのを防止するために、該熱電変換素子及び該電極の線膨張係数の中間の線膨張係数を有する必要がある。
しかし、前記従来の熱電変換モジュールにおいて、前記応力緩和層を構成するNiは、前記熱電変換素子を構成するマンガンシリサイド及び前記電極を構成する前記クラッド材と比較して、線膨張係数が大きい。したがって、熱電変換素子としてのマンガンシリサイドと、電極としての前記クラッド材との間に、応力緩和層としてNiを配設した前記従来の熱電変換モジュールは、接合部の信頼性が低いという問題がある。
そこで、前記問題を解決するために、熱電変換素子としてマンガンシリサイドを用いるとともに、電極として例えばNiを用い、該熱電変換素子と該電極との間に配設される応力緩和層の材料としてCr−Cu合金を用いる熱電変換モジュールが考えられる。
前記Cr−Cu合金の500Kにおける線膨張係数は、その組成によっても異なるが8.5〜12.5×10−6/Kである。これに対し、マンガンシリサイドの500Kにおける線膨張係数は、8.41〜10.18×10−6/Kであり、Niの500Kにおける線膨張係数は、15.3×10−6/Kである。すなわち、Cr−Cu合金は、その組成によってはその線膨張係数を、前記熱電変換素子を構成するマンガンシリサイドよりも大きく、且つ、前記電極を構成するNiよりも小さくすることができる。
したがって、前記熱電変換素子と前記電極との間に前記Cr−Cu合金を備える熱電変換モジュールによれば、該Cr−Cu合金は応力緩和層として有効に作用することができ、該熱電変換素子と該電極とを良好に接合することができると考えられる。
しかしながら、前記熱電変換モジュールでは、製造時及び使用時の熱により、前記応力緩和層を構成するCrとCuとが前記熱電変換素子の内部に拡散し、マンガンシリサイド中のシリコンと反応しクロムシリサイド等を形成する結果、該熱電変換素子の熱電変換特性が変化して出力が不安定になるという不都合がある。
本発明は、かかる不都合を解消して、良好な接合性を得ることができ、且つ、熱電変換素子の性能を維持することができる熱電変換モジュール及びその製造方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は、マンガンシリサイドからなる熱電変換素子と、電極と、該熱電変換素子と該電極との間に配設されたCr−Cu合金からなる応力緩和層とを備える熱電変換モジュールであって、該熱電変換素子と該応力緩和層との間に、Niからなり、該応力緩和層を構成するCrとCuとの該熱電変換素子への拡散を防止する拡散防止層を備えることを特徴とする。
本発明の熱電変換モジュールでは、製造時及び使用時の熱により、前記応力緩和層を構成するCrとCuとが前記熱電変換素子側へ拡散する。しかし、前記応力緩和層と前記熱電変換素子との間には前記拡散防止層が配設されているので、前記Crの拡散及び前記Cuの拡散は、該拡散防止層の内部で留まり、前記熱電変換素子の内部に到達することがない。したがって、本発明の熱電変換モジュールは、前記Crの拡散及び前記Cuの拡散による前記熱電変換素子の性能低下を防ぐことができる。
また、本発明の熱電変換モジュールでは、製造時及び使用時の熱により、前記拡散防止層を構成するNiが前記熱電変換素子の内部に拡散するものの、拡散したNiは該熱電変換素子の熱電変換特性を損なうことがないので、該熱電変換素子の性能を維持することができる。
さらに、前記応力緩和層を構成するCrとCuとが前記拡散防止層の内部へ拡散することにより、該応力緩和層と該拡散防止層とを良好に接合することができる。また、前記拡散防止層を構成するNiが前記熱電変換素子の内部へ拡散することにより、該拡散防止層と該熱電変換素子とを良好に接合することができる。
したがって、本発明の熱電変換モジュールによれば、良好な接合性を得ることができ、且つ、熱電変換素子の性能を維持することができる。
本発明の熱電変換モジュールでは、前記電極として、Ni,Mo,Wからなる群から選択される1種の金属を用いることが好ましい。Ni,Mo,Wは、いずれも、低い電気抵抗率を有するとともに、高い熱伝導率を有するので、熱電変換モジュールの電極として有利である。
本発明の熱電変換モジュールの製造方法は、前記応力緩和層上に前記拡散防止層を重ね合わせるとともに、該拡散防止層上に前記熱電変換素子を重ね合わせて加熱することにより、該応力緩和層と該拡散防止層と該熱電変換素子とを接合して熱電変換素子構造体を形成する工程と、該熱電変換素子構造体の該応力緩和層の該拡散防止層とは反対側の表面に、前記電極を接合する工程とを備えることを特徴とする。
本発明の製造方法では、まず、前記応力緩和層上に前記拡散防止層を重ね合わせるとともに、該拡散防止層上に前記熱電変換素子を重ね合わせて加熱する。これにより、前記応力緩和層と前記拡散防止層と前記熱電変換素子とが接合されて、前記熱電変換素子構造体が形成される。
前記加熱の際、前記応力緩和層を構成するCrとCuとが前記拡散防止層の内部へ拡散するとともに、該拡散防止層を構成するNiが前記熱電変換素子の内部へ拡散する。この結果、前記応力緩和層と前記拡散防止層と前記熱電変換素子とを良好に接合することができる。
次に、前記熱電変換素子構造体の前記応力緩和層の前記拡散防止層とは反対側の表面に、前記電極を接合することにより、熱電変換モジュールを得ることができる。
或いは、本発明の熱電変換モジュールの製造方法は、前記応力緩和層と前記拡散防止層とを接合して接合体を形成する工程と、該接合体の該拡散防止層の該応力緩和層とは反対側の表面に、前記熱電変換素子を重ね合わせて加熱することにより、該接合体と該熱電変換素子とを接合して熱電変換素子構造体を形成する工程と、該熱電変換素子構造体の該応力緩和層の該拡散防止層とは反対側の表面に、前記電極を接合する工程とを備えることを特徴とする。
本発明の製造方法では、まず、前記応力緩和層と前記拡散防止層とを接合して接合体を形成する。
次に、前記接合体の前記拡散防止層の前記応力緩和層とは反対側の表面に、前記熱電変換素子を重ね合わせて加熱する。これにより、前記接合体と前記熱電変換素子とが接合されて熱電変換素子構造体が形成される。
前記加熱の際、前記応力緩和層を構成するCrとCuとが前記拡散防止層の内部へ拡散することにより、該応力緩和層と該拡散防止層とを良好に接合することができるとともに、該拡散防止層を構成するNiが前記熱電変換素子の内部へ拡散する結果、該拡散防止層と該熱電変換素子とを良好に接合することができる。
次に、前記熱電変換素子構造体の前記応力緩和層の前記拡散防止層とは反対側の表面に、前記電極を接合することにより、熱電変換モジュールを得ることができる。
本実施形態の熱電変換モジュールの構成を示す図。 本実施形態の熱電変換モジュールの製造方法を示す図。 本実施形態の熱電変換モジュールの製造方法を示す図。
次に、添付の図面を参照しながら本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。
図1に示す本実施形態の熱電変換モジュール1は、600℃程度の排熱を利用して熱電変換により発電を行う際に使用される。
熱電変換モジュール1は、絶縁基板2上に形成された一対の電極3と、各電極3上に接合されCr−Cu合金からなる一対の応力緩和層4と、各応力緩和層4上に接合されNiからなる一対の拡散防止層5と、該一対の拡散防止層5に挟持されて接合されたマンガンシリサイドからなる熱電変換素子6とを備えている。
電極3としては、Ni,Mo,Wからなる群から選択される1種の金属を用いることができる。Ni,Mo,Wは、いずれも、低い電気抵抗率を有するとともに、高い熱伝導率を有するので、熱電変換モジュール1の電極3として有利である。本実施形態ではNiを用いる。
応力緩和層4を構成するCr−Cu合金は、CrとCuとの質量比が45:55〜55:45であり、Cuマトリックスと偏平したCr相とからなる。Cr−Cu合金は、500Kにおける線膨張係数が、CrとCuとの質量比が45:55のとき9.5〜12.5×10−6/Kであり、CrとCuとの質量比が50:50のとき9〜12×10−6/Kであり、CrとCuとの質量比が55:45のとき8.5〜11.5×10−6/Kである。
拡散防止層5は、応力緩和層4からのCr及びCuの熱電変換素子6への拡散を防止するために、例えば約5μm以上の十分な厚さを有している。
本実施形態の熱電変換モジュール1では、製造時及び使用時の熱により、応力緩和層4を構成するCrとCuとが拡散防止層5の内部へ拡散し、該拡散防止層5を構成するNiが熱電変換素子6の内部へ拡散することにより、該応力緩和層4と該拡散防止層5と該熱電変換素子6とを良好に接合することができる。
また、応力緩和層4と熱電変換素子6との間には、Niからなる拡散防止層5が配設されているので、製造時及び使用時の熱により、前記Crと前記Cuが拡散して熱電変換素子6の内部へ到達することを防ぐことができる。これにより、前記Crの拡散及び前記Cuの拡散による熱電変換素子6の性能低下を防ぐことができる。
また、Niの拡散によって熱電変換素子6の熱電変換特性を損なうことはないので、該熱電変換素子6の性能を維持することができる。
したがって、本実施形態の熱電変換モジュール1によれば、良好な接合性を得ることができ、且つ、熱電変換素子6の性能を維持することができる。
次に、図2を参照して、本実施形態の熱電変換モジュール1の第1の製造方法について説明する。
まず、Cr粉末を焼成することにより、Crからなる多孔質体を得る。次に、得られた多孔質体に対して、溶融したCuを含浸することにより、CrとCuとの質量比が45:55〜55:45の範囲であるCr−Cu合金からなる金属板を得る。
次に、得られた金属板に対して冷間圧延を行い、例えば、厚さ250μmのCr−Cu合金箔を形成する。次に、前記Cr−Cu合金箔の熱膨張率を調整するために、該Cr−Cu合金箔に対して軟質化時効熱処理を施す。
以上により、CrとCuとの質量比が45:55〜55:45の範囲であるCr−Cu合金からなり、厚さ250μmのCr−Cu合金箔4a,4bを得ることができる。
次に、Mn粉末とSi粉末とを、MnとSiとの原子比が1:X(X=1.73〜1.84)となるように混合し、得られた混合粉末を放電プラズマ焼結(SPS:Spark Plasma Sintering)により加熱し合成して、マンガンシリサイド焼結体を作製する。前記放電プラズマ焼結は、例えば、真空雰囲気下、ダイに装入した前記混合粉末に対して、加圧下に直流電流をパルス印加することにより行うことができる。
次に、前記パルス印加及び前記加圧を停止し、得られた焼結体を室温まで冷却する。この結果、マンガンシリサイド(化学式MnSi,X=1.73〜1.84)からなる熱電変換素子6を得ることができる。
次に、図2(a)に示すように、得られた一方のCr−Cu合金箔4a上に、一方のNi箔5aを重ね合わせるとともに、該Ni箔5a上に、得られた熱電変換素子6を重ね合わせ、さらに、該熱電変換素子6上に、他方のNi箔5bを重ね合わせ、該Ni箔5b上に、得られた他方のCr−Cu合金箔4bを重ね合わせる。前記Ni箔5a,5bとして、例えば約5μm以上の厚さを有するものを用いることができる。
次に、Cr−Cu合金箔4aとNi箔5aと熱電変換素子6とNi箔5bとCr−Cu合金箔4bとを一体的に重ね合わせたものに対して、放電プラズマ焼結により加熱する。前記放電プラズマ焼結は、例えば、真空雰囲気下、Cr−Cu合金箔4aとNi箔5aと熱電変換素子6とNi箔5bとCr−Cu合金箔4bとを重ね合わせものに対して、加圧下に直流電流をパルス印加することにより行うことができる。
次に、前記放電プラズマ焼結に伴うパルス印加及び加圧を停止し、放電プラズマ焼結されたものを室温まで冷却する。この結果、図2(b)に示すように、Cr−Cu合金からなる応力緩和層4と、Niからなる拡散防止層5と、熱電変換素子6と、Niからなる拡散防止層5と、Cr−Cu合金からなる応力緩和層4とを接合してなる熱電変換素子構造体7を得ることができる。
次に、得られた熱電変換素子構造体7を、ワイヤーソー、ダイシングソー等により、所望の寸法に切断する。
次に、絶縁基板2上にNi層をろう付けまたはメタライズすることにより、該絶縁基板2上にNiからなる電極3を形成する。
次に、図2(c)に示すように、所望の寸法に形成された熱電変換素子構造体7の各応力緩和層4の拡散防止層5とは反対側の表面に、絶縁基板2上に形成された電極3を、例えば銀ろうを用いてろう付けすることにより、一方の電極3と熱電変換素子構造体7と他方の電極3とを接合する。以上により、図1に示す熱電変換モジュール1を得ることができる。
本実施形態の製造方法によれば、Cr−Cu合金箔4aとNi箔5aと熱電変換素子6とNi箔5bとCr−Cu合金箔4bとを一体的に重ね合わせたものに対して、放電プラズマ焼結により加熱することにより、熱電変換素子構造体7を形成する。
前記加熱の際、Cr−Cu合金箔4a,4bを構成するCrとCuとがNi箔5a,5bの内部へ拡散するとともに、該Ni箔5a,5bを構成するNiが熱電変換素子6の内部へ拡散する。この結果、Cr−Cu合金からなる応力緩和層4とNiからなる拡散防止層5と熱電変換素子6とを良好に接合することができる。
本実施形態の製造方法では、MnとSiとの混合粉末を放電プラズマ焼結により加熱し、合成して熱電変換素子6を形成しているが、放電プラズマ焼結に代えて、ホットプレスを行うようにしてもよい。
また、本実施形態の製造方法では、Cr−Cu合金箔4aとNi箔5aと熱電変換素子6とNi箔5bとCr−Cu合金箔4bとを一体的に重ね合わせたものを放電プラズマ焼結により加熱して熱電変換素子構造体7を形成しているが、放電プラズマ焼結に代えて、アルゴンや窒素等の不活性ガスを圧力媒体として高温高圧下で焼結するようにしてもよい。
また、本実施形態の製造方法では、Cr−Cu合金箔4aとNi箔5aと熱電変換素子6とNi箔5bとCr−Cu合金箔4bとを一体的に重ね合わせたものを加熱して熱電変換素子構造体7を形成しているが、次のようにしてもよい。まず、Cr−Cu合金箔4aとNi箔5aと熱電変換素子6とを一体的に重ね合わせたものを加熱して、中間構造体を形成する。次に、得られた中間構造体の熱電変換素子6のNi箔5aとは反対側の表面に、Ni箔5bと、Cr−Cu合金箔4bとを一体的に重ね合わせて加熱することにより、熱電変換素子構造体7を得ることができる。
また、本実施形態の製造方法では、熱電変換素子構造体7は、一方のCr−Cu合金箔4aと一方のNi箔5aと熱電変換素子6と他方のNi箔5bと他方のCr−Cu合金箔4bとを重ね合わせ、加熱して接合した後、切断することにより、所望の寸法に形成されているが、次のようにしてもよい。まず、所望の寸法を有するダイに前記混合粉末を装入して加熱することにより、マンガンシリサイド焼結体を作製する。次に、所望の寸法に切断された一方のCr−Cu合金箔4a及び一方のNi箔5aと、所望の寸法に形成された前記焼結体からなる熱電変換素子6と、所望の寸法に切断された他方のNi箔5b及び他方のCr−Cu合金箔4bとを重ね合わせ、加熱して接合することにより、所望の寸法を備える熱電変換素子構造体7を得ることができる。
さらに、本実施形態の製造方法では、一方の電極3と1つの熱電変換素子構造体7と他方の電極3とを接合して熱電変換モジュール1を形成しているが、一方の電極3と並列又は直列に配置した複数の熱電変換素子構造体7と他方の電極3とを接合することにより、並列又は直列に配置された複数の熱電変換素子6を備える熱電変換モジュール1を形成することもできる。
次に、図3を参照して、本実施形態の熱電変換モジュール1の第2の製造方法について説明する。
まず、第1の製造方法と全く同一にして、CrとCuとの質量比が45:55〜55:45の範囲であるCr−Cu合金からなり、厚さ250μmのCr−Cu合金箔を形成する。
次に、得られたCr−Cu合金箔上にNi箔を重ね合わせた後、放電プラズマ焼結により加熱する。前記放電プラズマ焼結は、例えば、真空雰囲気下、前記Cr−Cu合金箔と前記Ni箔とを重ね合わせたものに対して、加圧下に直流電流をパルス印加することにより行うことができる。
次に、前記パルス印加及び前記加圧を停止し、放電プラズマ焼結されたものを室温まで冷却する。この結果、図3(a)に示すように、Cr−Cu合金からなる応力緩和層4と、Niからなる拡散防止層5とを接合してなる接合体8を得ることができる。
次に、第1の製造方法と全く同一にして、マンガンシリサイド(化学式MnSi,X=1.73〜1.84)からなる熱電変換素子6を形成する。
次に、図3(a)に示すように、得られた一方の接合体8の拡散防止層5の応力緩和層4とは反対側の表面に、得られた熱電変換素子6を重ね合わせた後、該熱電変換素子6の一方の接合体8とは反対側の表面に、他方の接合体8を拡散防止層5の応力緩和層4とは反対側の表面を向けて重ね合わせて、放電プラズマ焼結により加熱する。前記放電プラズマ焼結は、第1の製造方法におけるCr−Cu合金箔4aとNi箔5aと熱電変換素子6とNi箔5bとCr−Cu合金箔4bとを重ね合わせたものに対する放電プラズマ焼結と、全く同一の条件で行うことができる。
次に、前記放電プラズマ焼結に伴うパルス印加及び加圧を停止し、放電プラズマ焼結されたものを室温まで冷却することにより、図3(b)に示すように、Cr−Cu合金からなる応力緩和層4と、Niからなる拡散防止層5と、熱電変換素子6と、Niからなる拡散防止層5と、Cr−Cu合金からなる応力緩和層4とを接合してなる熱電変換素子構造体7とを得ることができる。
次に、第1の製造方法と全く同一にして、得られた熱電変換素子構造体7を、所望の寸法に切断する。
次に、第1の製造方法と全く同一にして、絶縁基板2上にNiからなる電極3を形成する。
次に、図3(c)に示すように、第1の製造方法と全く同一にして、得られた熱電変換素子構造体7の各応力緩和層4の拡散防止層5とは反対側の表面に、絶縁基板2上に形成された電極3を接合する。以上により、図1に示す熱電変換モジュール1を得ることができる。
本実施形態の製造方法によれば、応力緩和層4と拡散防止層5とを接合してなる一方の接合体8と、熱電変換素子6と、応力緩和層4と拡散防止層5とを接合してなる他方の接合体8とを重ね合わせたものに対して、放電プラズマ焼結により加熱することにより、熱電変換素子構造体7を形成する。
前記加熱の際、応力緩和層4を構成するCrとCuとが拡散防止層5の内部へ拡散することにより、該応力緩和層4と該拡散防止層5とを良好に接合することができるとともに、該拡散防止層5を構成するNiが熱電変換素子6の内部へ拡散する結果、該拡散防止層5と該熱電変換素子6とを良好に接合することができる。
本実施形態の製造方法では、一方の接合体8と熱電変換素子6と他方の接合体8とを一体的に重ね合わせたものを加熱して熱電変換素子構造体7を形成しているが、次のようにしてもよい。まず、一方の接合体8と熱電変換素子6とを加熱して、中間構造体を形成する。次に、得られた中間構造体の熱電変換素子6の一方の接合体8とは反対側の表面に、他方の接合体8を重ね合わせて加熱することにより、熱電変換素子構造体7を得ることができる。
また、本実施形態の製造方法では、熱電変換素子構造体7は、一方の接合体8と熱電変換素子6と他方の接合体8とを重ね合わせ、加熱して接合した後、切断することにより、所望の寸法に形成されているが、それぞれ所望の寸法に形成した各接合体8及び熱電変換素子6を重ね合わせて加熱して接合するようにしてもよい。
また、本実施形態の製造方法においても、第1の製造方法と同様に、一方の電極3と並列又は直列に配置した複数の熱電変換素子構造体7と他方の電極3とを接合することにより、並列又は直列に配置された複数の熱電変換素子6を備える熱電変換モジュール1を形成することができる。
1…熱電変換モジュール、 3…電極、 4…応力緩和層、 5…拡散防止層、 6…熱電変換素子、 7…熱電変換素子構造体、 8…接合体。

Claims (5)

  1. マンガンシリサイドからなる熱電変換素子と、電極と、該熱電変換素子と該電極との間に配設されたCr−Cu合金からなる応力緩和層とを備える熱電変換モジュールであって、
    該熱電変換素子と該応力緩和層との間に、Niからなり、該応力緩和層を構成するCrとCuとの該熱電変換素子への拡散を防止する拡散防止層を備えることを特徴とする熱電変換モジュール。
  2. 請求項1記載の熱電変換モジュールにおいて、
    前記電極は、Ni,Mo,Wからなる群から選択される1種の金属であることを特徴とする熱電変換モジュール。
  3. マンガンシリサイドからなる熱電変換素子と、電極と、該熱電変換素子と該電極との間に配設されたCr−Cu合金からなる応力緩和層とを備えるとともに、該熱電変換素子と該応力緩和層との間に、Niからなり、該応力緩和層を構成するCrとCuとの該熱電変換素子への拡散を防止する拡散防止層を備える熱電変換モジュールの製造方法であって、
    該応力緩和層上に該拡散防止層を重ね合わせるとともに、該拡散防止層上に該熱電変換素子を重ね合わせて加熱することにより、該応力緩和層と該拡散防止層と該熱電変換素子とを接合して熱電変換素子構造体を形成する工程と、
    該熱電変換素子構造体の該応力緩和層の該拡散防止層とは反対側の表面に、該電極を接合する工程とを備えることを特徴とする熱電変換モジュールの製造方法。
  4. マンガンシリサイドからなる熱電変換素子と、電極と、該熱電変換素子と該電極との間に配設されたCr−Cu合金からなる応力緩和層とを備えるとともに、該熱電変換素子と該応力緩和層との間に、Niからなり、該応力緩和層を構成するCrとCuとの該熱電変換素子への拡散を防止する拡散防止層を備える熱電変換モジュールの製造方法であって、
    該応力緩和層と該拡散防止層とを接合して接合体を形成する工程と、
    該接合体の該拡散防止層の該応力緩和層とは反対側の表面に、該熱電変換素子を重ね合わせて加熱することにより、該接合体と該熱電変換素子とを接合して熱電変換素子構造体を形成する工程と、
    該熱電変換素子構造体の該応力緩和層の該拡散防止層とは反対側の表面に、該電極を接合する工程とを備えることを特徴とする熱電変換モジュールの製造方法。
  5. 請求項3又は請求項4記載の熱電変換モジュールの製造方法において、
    前記電極は、Ni,Mo,Wからなる群から選択される1種の金属であることを特徴とする熱電変換モジュールの製造方法。
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