JP2013193897A - シリコン単結晶ウェーハの製造方法 - Google Patents

シリコン単結晶ウェーハの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】例えばパワーデバイス用として好適に用いることができる低酸素濃度のシリコン単結晶ウェーハを、生産性良く低コストで製造することができる方法を提供することを目的とする。
【解決手段】シリコン単結晶インゴットの育成における成長速度をV、結晶成長界面近傍での温度勾配をG、優勢な点欠陥がVacancyからInterstitial Siに変化する際のV/Gの値を(V/G)crtとした場合に、V/G≧1.05×(V/G)crtとなるような成長条件で、酸素濃度7×1017atoms/cm(ASTM ’79)以下のシリコン単結晶インゴットを育成し、該育成したシリコン単結晶インゴットから、Vacancyが優勢な領域を含み、かつ、選択エッチングによりFPDが検出されないシリコン単結晶ウェーハを製造するシリコン単結晶ウェーハの製造方法。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、メモリー、CPU、特にパワーデバイス用など、最先端分野で用いられている欠陥制御された低酸素濃度のシリコン単結晶ウェーハの製造方法に関する。
近年、省エネルギーに関連してパワーデバイスが注目されている。これらのデバイスはメモリーなど他のデバイスと異なり、ウェーハ内に大きな電流が流れる。電流の流れる領域も、従来のように極表層だけということはなく、表層から数十、数百μmという厚さの範囲であったり、デバイスによっては厚さ方向に流れる場合もある。
このような電流が流れる領域に、結晶欠陥や酸素が析出したBMD(Bulk Micro Defect)が存在すると、耐圧やリークの問題が発生する可能性がある。また、パワーデバイスで重要な特性であるOn抵抗と耐圧は、基板となるウェーハの抵抗率に影響されるので、CZ法(Czochralski Method)により製造されたCZウェーハは酸素を含み、酸素がドナー化して抵抗率が変化するためパワーデバイス用としては使われてこなかった。
そこで、結晶欠陥が少なく且つ酸素が入っていないウェーハとして、例えば基板となるウェーハにエピタキシャル層を積んだエピタキシャルウェーハや、FZ法(Floating Zone Method)によって製造されたウェーハが用いられてきた。しかし、エピタキシャルウェーハは高価であるし、FZ結晶は更なる大口径化の際に難易度が上がるなど、それぞれに問題がある。そこで、比較的コストが安く、大口径化が比較的容易なCZ結晶から作製されるウェーハの要求がある。
特許文献1−7にCZ法による単結晶製造の方法、装置等が開示されている。
CZ結晶は、一般に石英ルツボ内で溶融されたシリコン原料(シリコンメルト)から育成される。この際に、石英ルツボから酸素が溶出する。溶出した酸素の大半は蒸発してしまうが、ごく一部はシリコンメルト内を通じて結晶成長界面直下まで届くので、育成されたシリコン単結晶は酸素を含有している。
この含有された酸素は、デバイス作製時等の熱処理によって移動凝集してBMDと呼ばれる酸素析出物を形成する。先に述べたように、BMDが形成されるとリークや耐圧の問題が発生する可能性がある。BMDは、シリコン単結晶の酸素濃度を低下させると極端に発生を抑えることができるので、低酸素濃度であることが品質として要求される。低酸素濃度化技術としては、特許文献8に、MCZ法(磁場印加チョクラルスキー法)で結晶回転やルツボ回転を低速化させることが開示されており、2×1017(atoms/cm)といったかなりの低酸素濃度を達成できることが知られている。
また、CZ結晶中には、結晶成長中に形成される結晶欠陥が存在していることが知られている。通常、シリコン単結晶には、真性の点欠陥であるVacancyとInterstitial Siとがある。この真性点欠陥の飽和濃度は温度の関数であり、結晶育成中の急激な温度低下に伴い、点欠陥の過飽和状態が発生する。過飽和となった点欠陥は、対消滅や外方拡散・坂道拡散などによって、過飽和状態を緩和する方向に進む。一般的にはこの過飽和状態を完全に解消できるわけではなく、最終的にVacancyかInterstitial Siの一方が優勢な過飽和の点欠陥として残る。結晶成長速度が速いとVacancyが過剰な状態となりやすく、逆に結晶成長速度が遅いとInterstitial Siが過剰な状態になりやすいことが知られている。この過剰な濃度が一定以上になれば、これらの点欠陥が凝集し、結晶成長中に結晶欠陥を形成する。
Vacancyが優勢な領域(V領域)の場合の2次欠陥としては、OSF核やVoid欠陥が知られている。OSF核は、結晶のサンプルをウェット酸素雰囲気中で1100℃程度の高温で熱処理すると、表面からInterstitial Siが注入され、OSF核の周りで積層欠陥(SF)が成長し、このサンプルを選択エッチング液内で揺動させながら選択エッチングした際に積層欠陥として観察される欠陥である。酸化処理によって積層欠陥が成長することからOSF(Oxygen induced Stacking Fault)と呼ばれている。
Void欠陥は、Vacancyが集まってできた空洞状の欠陥であり、内部の壁に内壁酸化膜と呼ばれる酸化膜が形成されていることが知られている。この欠陥は、検出される方法によっていくつかの呼称が存在する。レーザー光線をウェーハ表面に照射し、その反射光・散乱光などを検出するパーティクルカウンターによって観察された場合は、COP(Crystal Originated Particle)と呼ばれる。選択エッチング液内でサンプルを揺動させないで比較的長時間放置した後に、流れ模様として観察された場合は、FPD(Flow Pattern Defect)と呼ばれる。赤外レーザー光線をウェーハの表面から入射し、その散乱光を検出する赤外散乱トモグラフ(LST: Laser Scattering Tomography)によって観察された場合には、LSTD(Laser Scattering Tomography Defect)と呼ばれる。これらは検出方法が異なっているが、全てVoid欠陥であると考えられている。
一方、Interstitial Siが優勢な領域(I領域)では、Interstitial Siが凝集した結晶欠陥が形成される。これの正体は明確ではないが転位ループ等と考えられており、巨大なものは転位ループクラスターとしてTEM(Transmission Electron Microscopy)観察される。このInterstitial Siの2次欠陥は、FPDと同様のエッチング方法、つまり選択エッチング液内でサンプルを揺動させないで比較的長時間放置することで、大きなピットとして観察される。これはLEP(Large Etch Pit)などと呼ばれている。
特開平8−2993号公報 特開平11−116391号公報 特開2001−278692号公報 WO01/083860 WO01/027362 WO01/057293 特開2009−161416号公報 特開平5−155682号公報
上記したように、パワーデバイス用等、先端品種のCZ結晶では結晶欠陥が少ないこと、酸素濃度が低いことが望まれている。
これらの要求に対して、本発明者らは低酸素濃度で且つFPDとして検出されない程度の低欠陥ウェーハがパワーデバイス用に適していることを見出した。
欠陥の評価法の感度は、パーティクルカウンターの性能(波長や検出感度)、赤外散乱トモグラフの性能(入射光強度や検出感度)、加えて酸素濃度などによって影響されるので一概には決め付けられないが、本発明者らの実験結果から、低酸素濃度領域ではLSTD>COP〜FPDであり、LSTDの感度が高いと考えられる。
このように、少なくとも低酸素濃度領域の単結晶においては、LSTDは、検出感度が高く、より小さいもしくは検出されにくい形態の欠陥まで検出可能と考えられるが、それより感度の低いFPDとして検出されない程度の欠陥サイズであれば、デバイス不良の要因とならず、パワーデバイス等に充分に使えることを、本発明者らは見出した。従って、低酸素濃度であり、かつFPDが検出されない結晶を提供する技術が必要である。
このFPDが検出されない領域として、所謂無欠陥領域の近傍を用いることが考えられる。しかし、この無欠陥領域は、成長速度が速い場合に現れるVacancyが優勢な領域と、成長速度が遅い場合に現れるInterstitial Siが優勢な領域の間に現れる狭い領域であるため、当該無欠陥領域となる条件での単結晶引き上げの制御が難しい上、一般的に結晶成長速度が遅く、生産性及びコストの面で優れているとは言いがたい。
そこで、成長速度の速い場合に現れるVacancyが優勢な領域において、FPDが検出されなくなる程度まで欠陥サイズを小さくする技術が望まれる。このような技術としては、特許文献1,2で、単結晶の製造において、欠陥形成温度帯の通過時間を短くして、欠陥サイズを小さくする技術が開示されている。さらに、特許文献3,4では、欠陥形成温度帯だけでなく、欠陥を形成するため過剰な点欠陥の濃度を考慮した技術が開示されている。また、特許文献5には、単結晶に窒素をドープすることで欠陥を少なくする技術が開示されている。
しかし、これらの技術においては、いずれの場合も欠陥密度の低減は達成できているが、FPDの密度が0になる条件までは至っていない。また、パワーデバイス用という視点もないので、低酸素濃度という観点も検討されてはいない。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、例えばパワーデバイス用として好適に用いることができる低酸素濃度のシリコン単結晶ウェーハを、生産性良く低コストで製造することができる方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、CZ単結晶製造装置を用いてシリコン単結晶インゴットを育成し、該育成したシリコン単結晶インゴットからシリコン単結晶ウェーハを切り出すシリコン単結晶ウェーハの製造方法であって、前記シリコン単結晶インゴットの育成における成長速度をV、結晶成長界面近傍での温度勾配をG、優勢な点欠陥がVacancyからInterstitial Siに変化する際のV/Gの値を(V/G)crtとした場合に、V/G≧1.05×(V/G)crtとなるような成長条件で、酸素濃度7×1017atoms/cm(ASTM ’79)以下のシリコン単結晶インゴットを育成し、該育成したシリコン単結晶インゴットから、Vacancyが優勢な領域を含み、かつ、選択エッチングによりFPDが検出されないシリコン単結晶ウェーハを製造することを特徴とするシリコン単結晶ウェーハの製造方法を提供する。
このようにシリコン単結晶インゴットを育成してシリコン単結晶ウェーハを製造することで、デバイスを作製した場合耐圧やリークの不良が発生しない低酸素濃度のシリコン単結晶ウェーハを生産性良く製造することができる。従って、例えばパワーデバイス用として好適なシリコン単結晶ウェーハを低コストで製造できる。
このとき、前記シリコン単結晶インゴットを育成する前に、予め、酸素濃度7×1017atoms/cm(ASTM ’79)以下のシリコン単結晶インゴットを成長速度を変化させながら育成し、該育成したシリコン単結晶インゴットのFPDが検出されない範囲で最大の成長速度におけるV/Gを求め、該求めたV/Gの条件で育成したシリコン単結晶インゴットにおけるFPDとして検出されない欠陥サイズを点欠陥シミュレーションで求め、前記予め求めたFPDとして検出されない欠陥サイズ以下となる条件で、前記シリコン単結晶ウェーハを切り出すシリコン単結晶インゴットを育成することが好ましい。
このようにシリコン単結晶インゴットを育成することで、FPDが検出されない低酸素濃度のシリコン単結晶ウェーハを確実に製造することができる。
このとき、前記シリコン単結晶インゴットを育成する際、窒素をドープして、窒素濃度1×1013〜1×1016(/cm)の前記シリコン単結晶インゴットを育成することが好ましい。
このような濃度で窒素をドープすることで、欠陥をより小さくすることができ、より容易にFPDが検出されないシリコン単結晶ウェーハを製造することができる。
このとき、前記シリコン単結晶インゴットを、原料融液を収容するルツボが配置されたメインチャンバーと、該メインチャンバーの上部に接続され、前記育成したシリコン単結晶インゴットを収納する引き上げチャンバーと、前記メインチャンバーの天井部から前記ルツボに収容された原料融液の液面に向かって延伸し、育成中の前記シリコン単結晶インゴットを囲繞する冷却筒と、該冷却筒の内側に取り付けられた冷却補助筒とを有する前記CZ単結晶製造装置を用いて育成することが好ましい。
このような単結晶製造装置を用いることで、育成したシリコン単結晶インゴットを効果的に冷却して欠陥サイズを効率的に小さくすることができる。
このとき、前記冷却補助筒の下端が、前記冷却筒の下端と同じかそれより下方に延伸し、かつ、前記原料融液の液面までは達しない前記CZ単結晶製造装置を用いることが好ましい。
このような冷却補助筒であれば、育成中のシリコン単結晶インゴットのより高温の部分を効果的に冷却することができ、より欠陥サイズを小さくすることができる。
このとき、前記冷却補助筒が、軸方向につながった切れ目が形成されたものである前記CZ単結晶製造装置を用いることが好ましい。
このような冷却補助筒であれば、熱膨張により冷却筒に密着して、より効率的に熱を伝達することができるため、より効率的な冷却により欠陥サイズを確実に小さくすることができる。
このとき、前記冷却筒の材質が、鉄、クロム、ニッケル、銅、チタン、モリブデン、タングステン、及びこれらのいずれかを含む合金のうちのいずれか、又は、チタン、モリブデン、タングステン、及び白金族金属のうちのいずれかで金属が被覆されたものである前記CZ単結晶製造装置を用いることが好ましい。
このとき、前記冷却補助筒の材質が、黒鉛材、炭素複合材、ステンレス、モリブデン、及びタングステンのいずれかである前記CZ単結晶製造装置を用いることが好ましい。
このような材質であれば、育成されたシリコン単結晶インゴットを効率的に冷却して、欠陥サイズを十分に小さくすることができる。
以上のように、本発明によれば、例えばパワーデバイス用として好適なシリコン単結晶ウェーハを生産性良く低コストで製造できる。
本発明に用いることができるCZ単結晶製造装置の一例を示す概略図である。 本発明に用いることができるCZ単結晶製造装置の他の一例を示す概略図である。 本発明に用いることができるCZ単結晶製造装置の冷却補助筒を示す概略図である。 通常酸素濃度と低酸素濃度のシリコン単結晶インゴットの成長速度による欠陥領域を示す概略図である。 酸素濃度とFPD密度の関係を示すグラフである。 酸素濃度とLSTD密度の関係を示すグラフである。 V/Gと最大欠陥サイズの関係を示すグラフである。 実施例1において調べたV/Gと最大欠陥サイズの関係を示すグラフである。 実施例2において調べたV/Gと最大欠陥サイズの関係を示すグラフである。 比較例2において用いた単結晶製造装置を示す概略図である。 比較例2において調べたV/Gと最大欠陥サイズの関係を示すグラフである。
以下、本発明について、実施態様の一例として、図を参照しながら詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
本発明は、CZ単結晶製造装置を用いてシリコン単結晶インゴットを育成し、該育成したシリコン単結晶インゴットからシリコン単結晶ウェーハを切り出すシリコン単結晶ウェーハの製造方法である。
そして、本発明では、シリコン単結晶インゴットの育成における成長速度をV、結晶成長界面近傍での温度勾配をG、優勢な点欠陥がVacancyからInterstitial Siに変化する際のV/Gの値を(V/G)crtとした場合に、V/G≧1.05×(V/G)crtとなるような成長条件で、酸素濃度7×1017atoms/cm(ASTM ’79)以下のシリコン単結晶インゴットを育成し、該育成したシリコン単結晶インゴットから、Vacancyが優勢な領域を含み、かつ、選択エッチングによりFPDが検出されないシリコン単結晶ウェーハを製造する。
CZ法はFZ法に比較して、8インチ(200mm)以上の大口径結晶も容易に育成可能である。本発明者らは、このようなCZ法による単結晶製造において、成長速度が速いと現れるVacancyが優勢な領域で、酸素濃度を7×1017atoms/cm(ASTM ’79)以下とすると欠陥サイズの縮小が起こることを見出した。そして、FPDとして検出されない程度の欠陥サイズとすることで、デバイスを作製しても耐圧やリークの不良が発生しない。従って、このようなデバイス不良の生じないウェーハを製造するために、V/Gが(V/G)crtに比較して5%以上大きい値をとるような高速成長条件でシリコン単結晶インゴットを育成することができ、生産性を大きく向上することができる。このようなV/Gの値は、欠陥サイズを考えた場合、大きければ大きいほど好ましい。ただし、実際にはあまり高速成長させると、結晶変形等の問題で単結晶化が難しくなることから、V/G≦5×(V/G)crtであることが好ましい。
ここで、Gの値はシミュレーションソフトや算出に用いる温度帯によって異なるので、製造者間で具体的な数字の比較が難しいが、以下に具体的な例を示す。
温度の算出にはFEMAGというシミュレーションソフトを用いることができる。このソフトを用いて、ある単結晶製造装置及びホットゾーンの温度をシミュレーションし、融点から1400℃までの温度勾配をG(K/mm)とする。シミュレーションした単結晶製造装置で、実際に成長速度V(mm/min)を変化させながら結晶を育成し、その結晶を縦割り評価して、優勢な点欠陥種が変化するときの成長速度Vcrtを求める。幾つかの条件でこれを求めると、(V/G)crt(=Vcrt/G)は、上述の条件では0.175(mm/min・K)と一定の値として求められる。従って、目的の結晶を得るためのV/Gは、本発明を用いた方法においては0.184(mm/min・K)以上である。
また、本発明において、シリコン単結晶インゴットを育成する前に、予め、酸素濃度7×1017atoms/cm(ASTM ’79)以下のシリコン単結晶インゴットを成長速度を変化させながら育成し、該育成したシリコン単結晶インゴットのFPDが検出されない範囲で最大の成長速度におけるV/Gを求め、該求めたV/Gの条件で育成したシリコン単結晶インゴットにおけるFPDとして検出されない欠陥サイズを点欠陥シミュレーションで求めることが好ましい。そして、この予め求めたFPDとして検出されない欠陥サイズ以下となる条件で、シリコン単結晶ウェーハを切り出すシリコン単結晶インゴットを育成することができる。
このように予め低酸素濃度でFPDとして検出されない欠陥サイズを求めて、当該欠陥サイズ以下となる条件でシリコン単結晶インゴットを育成することで、確実にFPDが検出されないシリコン単結晶ウェーハを製造することができる。
具体的には、先ず7×1017atoms/cm(ASTM ’79)以下の低酸素濃度において成長速度を変化させながら育成したシリコン単結晶インゴットを用いて、例えば縦割り評価することで、FPDが生じる領域がシュリンクするV/Gを求める。一方で点欠陥シミュレーションから欠陥サイズを算出する手段を用意し、上記成長速度を変化させながら育成したシリコン単結晶インゴットで求められたFPDシュリンクV/Gにおける欠陥サイズを求め、これを目標サイズと定める。シリコン単結晶インゴットの育成における冷却条件(G)や成長速度(V)を変えた場合にも、上記のように欠陥サイズ算出手段を用いてサイズを算出し、目標サイズを下回る条件にてシリコン単結晶インゴットを育成すれば目標の品質を確実に達成することが可能である。
ここで、FPDの検出方法としては、例えば、フッ酸・硝酸・酢酸・水からなる選択性のあるエッチング液に、シリコン単結晶インゴットから切り出されたサンプルを揺動せずに放置することで、流れ模様を伴うFPDと呼ばれる欠陥が観察される。
本発明の製造方法では、例えば図1に示すCZ単結晶製造装置を用いて、チョクラルスキー法によりシリコン単結晶インゴットを育成する。
ここで、本発明の製造方法に用いることができるCZ単結晶製造装置について説明する。
図1のCZ単結晶製造装置20は、メインチャンバー1と、メインチャンバー1内で原料融液4を収容する石英ルツボ5及び黒鉛ルツボ6と、石英ルツボ5及び黒鉛ルツボ6の周囲に配置されたヒータ7と、ヒーター7の外側周囲の断熱部材8と、メインチャンバー1の上部に接続され、育成したシリコン単結晶インゴット3を収納する引き上げチャンバー2とを備えて構成されている。引き上げチャンバー2には炉内を循環させるガスを導入するガス導入口10が設けられ、メインチャンバー1の底部には炉内を循環したガスを排出するガス流出口9が設けられている。また、ヒーター7や原料融液4からの熱の輻射を遮断するための遮熱部材13も設けることができる。石英ルツボ5及び黒鉛ルツボ6は結晶成長軸方向に昇降可能であり、結晶成長中に結晶化して減少した原料融液4の液面下降分を補うように石英ルツボ5及び黒鉛ルツボ6を上昇させる。これにより、原料融液4の液面の高さはほぼ一定に保たれる。
さらに、製造条件に合わせて、メインチャンバー1の外側に磁場発生装置(図示せず)を設置し、原料融液4に水平方向あるいは垂直方向の磁場を印加することによって、原料融液4の対流を抑制し、単結晶の安定成長を図る、いわゆるMCZ法の装置を用いることもできる。
本発明では、これらの装置の各部は、例えば従来と同様のものを用いることができる。
このような装置20は、メインチャンバー1の天井部から石英ルツボ5に収容された原料融液4の液面に向かって延伸し、育成中のシリコン単結晶インゴット3を囲繞する円筒形状の冷却筒11と、該冷却筒11の内側に取り付けられた冷却補助筒14とを有することが好ましい。この冷却筒11には、冷却媒体を導入するための冷却媒体導入口12が設けられている。
欠陥サイズを小さくするためには、シリコン単結晶インゴットの冷却速度も重要であり、急冷するほど欠陥サイズは小さくなる。従って、冷却媒体に強制冷却される冷却筒や、シリコン単結晶インゴットからの熱を吸収して冷却筒に伝える冷却補助筒を設けた装置であれば、効率的に欠陥サイズを小さくすることができる。
このような冷却補助筒14の下端は、図1のように冷却筒11の下端より下方に延伸し、かつ、原料融液4の液面までは達しないものか、又は、図2のように、下端が冷却筒11の下端と同じである冷却補助筒14’であることが好ましい。また、図2に示すように、冷却筒保護材15を設けることもできる。
このような冷却補助筒であれば、高温の結晶部位を冷却することができるため、効率的にシリコン単結晶インゴットを冷却して欠陥サイズを小さくすることができる。
また、冷却補助筒14は、図3に示すように、軸方向につながった切れ目16が形成されたものであることが好ましい。
このような切れ目が形成されていれば、冷却補助筒が熱膨張した際に冷却筒に密着するようになり、より熱を伝える能力が増加する。
このような冷却筒11の材質は、鉄、クロム、ニッケル、銅、チタン、モリブデン、タングステン、及びこれらのいずれかを含む合金のうちのいずれかであることが好ましい。または、チタン、モリブデン、タングステン、及び白金族金属のうちのいずれかで金属が被覆されたものであることも好ましい。この被覆される金属としては、鉄、クロム、ニッケル、銅、チタン、モリブデン、タングステン、及びこれらのいずれかを含む合金のうちのいずれかであることが好ましい。
冷却筒11の材質として、特には、鉄、クロム、ニッケルの合金であるSUSが汎用性が高く使いやすい。
また、冷却補助筒14,14’の材質は、高温で安定であり、且つ熱伝導率の高いものが好ましく、黒鉛材、炭素複合材、ステンレス、モリブデン、及びタングステンのいずれかであることが好ましい。特には、熱伝導率が良いことに加え、熱の輻射率が高く結晶からの熱を吸熱しやすい黒鉛材が好ましい。
以下に、上記のような単結晶製造装置20によるシリコン単結晶インゴットの育成方法の一例を説明する。
まず、石英ルツボ5内で、シリコンの高純度多結晶原料を融点(約1420℃)以上に加熱して融解し、原料融液4とする。次に、ワイヤを巻き出すことにより、原料融液4の表面略中心部に種結晶の先端を接触または浸漬させる。その後、石英ルツボ5、黒鉛ルツボ6を適宜の方向に回転させるとともに、ワイヤを回転させながら巻き取り、種結晶を引き上げることにより、シリコン単結晶インゴット3の育成を開始する。
以後、引き上げ速度と温度を、本発明の酸素濃度、欠陥領域、V/Gとなるように適切に調整し、略円柱形状のシリコン単結晶インゴット3を得ることができる。
本発明では、シリコン単結晶インゴットを育成する際、窒素をドープして、窒素濃度1×1013〜1×1016(/cm)のシリコン単結晶インゴットを育成することが好ましい。
このような窒素濃度であれば、欠陥サイズを小さくすることができ、一方でシリコン単結晶インゴットの単結晶化を阻害することもない。
以上のように育成したシリコン単結晶インゴットを、スライスして切り出し、面取り、ラッピング、エッチング、研磨等を行って、酸素濃度7×1017atoms/cm(ASTM ’79)以下で、Vacancyが優勢な領域を含み、かつ、選択エッチングによりFPDが検出されないシリコン単結晶ウェーハを作製する。なお、本発明では、成長速度をさらに上げて、全面がVacancyが優勢な領域であるシリコン単結晶ウェーハとすることが、生産性の点でより好ましい。
以上のようなシリコン単結晶ウェーハであれば、作製したデバイスの耐圧不良やリーク不良を生じさせず、パワーデバイスに好適な高品質で低コストのウェーハとなる。
以下、実施例及び比較例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実験1)
まず低酸素結晶の欠陥特性把握を行った。
通常酸素濃度のシリコン結晶における欠陥分布を、成長速度に対して模式的に表すと図4(a)のようになる。成長速度が高速側でVacancy優勢領域、低速側でInterstitial Si優勢領域となる。
この高速側領域のうち、ウェーハを切り出した場合OSF核が外周に張り付いていると思われる、充分にVacancy優勢領域において、酸素濃度の異なるシリコン単結晶インゴットを多数育成した。これらのシリコン単結晶インゴットからウェーハ状のサンプルを切り出して、FPD評価を行った。FPDの観察は、ウェーハ状サンプルに対して、平面研削、洗浄、混酸によるミラーエッチングを行った後、フッ酸・硝酸・酢酸・水からなる選択性のあるエッチング液にサンプルを揺動せずに、エッチングによる取り代が両側で25±3μmになるまで放置した後、光学顕微鏡によってカウントした。
これによって検出されたFPDの密度は図5に示すように、酸素濃度依存性が明確に見られた。酸素濃度が8×1017atoms/cm(ASTM ’79)から7×1017atoms/cm(ASTM ’79)までの間に、酸素濃度の低下に伴いFPD密度が急激に下がる現象が見られた。
一方でこれらのデータを取ったサンプルと同一サンプルをへき開し、赤外散乱トモグラフ(三井金属社製MO441)を用いてLSTD密度を調査した。その結果を図6に示す。
FPD密度が酸素濃度の低下に伴って急激に低下したのに比較して、LSTD密度は酸素濃度に影響されず、ほぼ一定の値になっていた。
FPDとLSTDは、Voidといわれる空隙であると言われている。低酸素濃度の結晶では、同種の欠陥であってもLSTDとしては検出されるのに、FPDとしては検出されない欠陥があることになる。LSTDとしては検出されるがFPDとしては検出されない原因として、欠陥サイズが小さいこと、欠陥の状態が変化することが考えられる。一般にCZ結晶中のVoidの内部には内壁酸化膜が存在している。しかし、低酸素化により、この内壁酸化膜が薄膜化し、無くなる方向であることが推定される。FPDによる検出では、この酸化膜の薄膜化が影響している可能性が考えられる。一方でLSTDは、赤外光の散乱により検出されるので、誘電率差があれば散乱が起こり、従って酸化膜のない空隙に対し、より敏感に検出すると推定される。
以上より、Vacancyが優勢な領域に存在するVoidは、低酸素濃度化していくとLSTDとしては検出されるのに、FPDとしては検出されないものがあることがわかった。これは、上記したように、低酸素濃度化によってサイズが小さくなること及びVoid欠陥内の内壁酸化膜が薄膜化したことによるものと推定される。少なくともパワーデバイス等先端デバイスに用いる場合、FPDとして検出されない欠陥となれば、問題なく使える。
従って、上述した7×1017atoms/cm(ASTM ’79)を下回る低酸素濃度化により、FPDとして検出されにくくする技術は非常に重要であり、パワーデバイス用などのデバイス向けのシリコン単結晶ウェーハの製造に応用可能である。
(実験2)
さらに、酸素濃度がFPDとして検出される欠陥に与える影響を見るために、成長速度を変化させて欠陥領域を調査する実験を行った。
単結晶製造装置及びホットゾーン(HZ)は、図1に示す装置を用いた。この単結晶製造装置は、メインチャンバー天井部から原料融液表面に向かって延伸し、シリコン単結晶インゴットを囲繞する円筒状の水冷されたSUS製の冷却筒を有している。さらに、その内側に冷却補助筒を嵌め合わせている。この冷却補助筒は黒鉛材で形成されている。また、冷却補助筒には、図3に示したような縦方向に貫く切れ目16をつけている。冷却補助筒の下端は、冷却筒の下端より更に下側まで延伸し、シリコン単結晶インゴットを、より高温域から冷却する構造としてある。
この装置により、磁場を印加(磁場発生装置は図示せず)するチョクラルスキー法(MCZ法)によって、直径8インチ(200mm)のシリコン単結晶インゴットを育成した。
MCZ法において、成長速度を高速側から低速側に徐々に低下させながら、シリコン単結晶インゴットを育成した。この際、シリコン単結晶インゴットに含まれる酸素濃度を制御するパラメータのみを変え、それ以外の条件は変えないで、酸素濃度の異なる2本のシリコン単結晶インゴットを育成した。
得られたシリコン単結晶インゴットから、ウェーハ状のサンプルを切り出し、FT−IR法により酸素濃度を測定した。その結果、それぞれ約12×1017atoms/cm(ASTM ’79)、約6.5×1017atoms/cm(ASTM ’79)であった。ウェーハ状サンプルを切り出した部分に隣接するブロックを、結晶成長軸に沿って縦に切り、縦割りサンプルを作製した。この縦割りサンプルを、実験1と同様のフローを用いて選択エッチングし、FPD分布を観察した。
それぞれの欠陥分布を調査すると、酸素濃度の高い方のサンプルでは図4(a)、酸素濃度の低い方のサンプルにおいては図4(b)のようになっていた。このうち、FPDの分布は、成長速度が速い部分から遅い部分に向かってシュリンクする形状であった。そのシュリンクした先端部を育成していた時の成長速度Vと結晶成長界面近傍の温度勾配Gとの比V/G(FPDが検出されない範囲で最大の成長速度におけるV/G)を求めた。ここでV/Gを求めた理由は、欠陥分布はV/Gの比を用いて議論されることが欠陥形成メカニズムから一般的であるためである。Gは、炉構造の温度解析が可能なシミュレーションソフトFEMAGを用いて、実験に用いた炉構造での温度分布を求め、結晶中心部での融点から1400℃までの温度勾配として求めた。
縦割り結晶のFPD分布から得られたFPDシュリンクV/Gの値は、図4(a)の酸素濃度が高いサンプルで0.180(mm/min・K)、図4(b)の低酸素サンプルで0.186(mm/min・K)であった。両者のGは同じであることから、3%強の成長速度の高速化が可能であることが確認された。通常の無欠陥結晶育成マージンは3−5%程度であることを考慮すると、低酸素濃度化によってFPDシュリンク成長速度がかなり高速化したと言える。この実験からも、低酸素濃度化によってFPDとして検出されない領域が拡大したことが確認できた。
(実験3)
次に欠陥サイズ試算を行って、達成すべき条件を検討する。
シリコン結晶中にGrown−in欠陥が発生するメカニズムは、ボロンコフ、アモンなどによって提唱され、多くの技術者によって検討された点欠陥の拡散モデルで説明される。それらの概略は以下の通りである。
まず、融点で平衡濃度の点欠陥(VacancyとInterstitial Si)が導入される。結晶中に導入された点欠陥は、結晶育成に伴う温度低下に伴って平衡濃度が低下するため過飽和となる。その過飽和となった点欠陥は、結晶の表面や成長界面に向かって拡散していく。この拡散の際に、VacancyとInterstitial Siとでは平衡濃度及び拡散係数の温度依存性が異なることから、成長速度が速い場合はVacancyが優勢になり、成長速度が遅い場合にはInterstitial Siが優勢になる。過飽和となった優勢な点欠陥が、欠陥形成温度帯になると2次欠陥であるGrown−in欠陥を形成する。それがVacancy優勢の場合のVoidであり、Interstitial Si優勢の場合の転位ループ等である。これらの点欠陥の優劣は、成長速度Vと結晶成長界面近傍の温度勾配Gとの比であるV/Gによって、決定されると言われている。
このモデルを元に、最大欠陥サイズを試算した。
まず、結晶中心部での過飽和点欠陥の濃度を試算した。比較的急冷な条件の場合、結晶中心部から結晶表面へ拡散の影響は少なく、坂道拡散と呼ばれる成長界面へ向かって起こる拡散によって、点欠陥の過飽和濃度が大きく影響される。そこでシミュレーションソフトFEMAGを用いて、結晶中心部の軸方向の温度分布を求め、融点から欠陥形成温度帯までの温度を20度程度毎に区切って、一次元の坂道拡散を計算して、簡易的に過飽和点欠陥の濃度を算出した。次に、欠陥形成温度帯の通過時間から拡散距離を求め、拡散距離内の過飽和点欠陥が全て一つの2次欠陥形成に寄与すると仮定した最大欠陥サイズを試算した。欠陥形成温度帯は1150−1080℃としたが、窒素をドープした場合は、形成温度が低下すると言われているので1080−1040℃とした。
この手法により、実験2で求めた条件(FPDシュリンクV/G)における最大欠陥サイズを試算した。すなわち、FPDとして検出されない欠陥サイズの内の最大欠陥サイズを試算した。結果を図7に示す。
図7のグラフの横軸には、上記のモデルのキーパラメータであるV/G(ここで、Gは融点から1400℃までの温度勾配として求めた)をプロットしている。V/Gが約0.175(mm/min・K)近辺で欠陥サイズが急激に小さくなり、すぐに大きくなっている。この部分が所謂無欠陥領域であり、最下点となるV/Gの前後2%程度は欠陥が形成されず、無欠陥領域となる。また、これよりV/Gが小さい領域はInterstitial−Siが優勢な領域であり、V/Gが大きい領域はVacancyが優勢な領域である。一般的には、V/Gが0.180(mm/min・K)を越えるような領域は、過飽和なVacancyが豊富にあるためVoid欠陥が形成され、FPDが検出される。
しかし、実験2で求められたように、低酸素濃度の場合にはV/Gが0.186(mm/min・K)でFPDの領域がシュリンクしていた。その時の条件を図7に破線で示しているが、この条件で計算される最大欠陥サイズは95nmであった。従って、7×1017atoms/cm(ASTM ’79)を下回るような低酸素濃度結晶で、且つ最大欠陥サイズが95nm以下になる条件では、FPDが検出されないと考えられる。
以上より、最大欠陥サイズが95nm以下となる低酸素濃度結晶を育成すれば、高速成長を行っても、FPDとして検出されない良好な結晶が育成できると言える。
(実施例1)
実験2と同じ図1に示す単結晶製造装置及び炉内構造を用い、磁場を印加するチョクラルスキー法(MCZ法)によって、Vacancyリッチな領域でFPDのない、直径8インチ(200mm)のシリコン単結晶インゴットを育成した。
まず、実験3で実施したような欠陥最大サイズの試算を行った。実験3では窒素のない場合を試算したが、窒素をドープした場合についても計算した。窒素をドープした場合の欠陥形成温度は、1080−1040℃とした。結果を図8に示す。窒素をドープしていない場合には、図7と同様で、無欠陥領域近傍でしか欠陥最大サイズが95nmを下回ることがなかった。一方で、窒素をドープした場合には、どのV/Gでも95nmを下回っている。
そこで、成長速度Vを約0.9mm/minとしてシリコン単結晶インゴットを育成することとした。このときのV/Gは0.257(mm/min・K)であり、1.05×(V/G)crt(=0.184mm/min・K)以上を満たしており、図8の点線で示した条件である。狙いの酸素濃度は4×1017atoms/cm(ASTM ’79)として、シリコン単結晶インゴット中の窒素濃度が3−9×1013(/cm)となるように窒素をドープしてシリコン単結晶インゴットを育成した。
以上の条件で育成されたシリコン単結晶インゴットから、ウェーハ状のサンプルを切り出し、酸素濃度の測定とFPD評価を行った。FT−IR法により測定された酸素濃度は、狙い通り約4×1017atoms/cm(ASTM ’79)であった。また、実験1,2と同様の方法でFPDの評価を行った。その結果、FPDは観察されなかった。
このシリコン単結晶インゴットから切り出されたブロックから、スライス、エッチング、ポリッシュ等の工程を経てポリッシュドウェーハ(PW)を作製した。このポリッシュドウェーハに、パワーデバイスの一種であるIG−BTを作製して評価した結果、従来用いられてきたFZ結晶を用いたポリッシュドウェーハ(FZ−PW)と同等の性能が得られることが確認された。FZ法は200mmの大口径結晶を得ることがCZ法に比較すると難しく、コストが高い。これを上述のようなCZ結晶に置き換えることで、低コスト化が容易になる。
(実施例2)
実験2及び実施例1で用いた装置よりも更にシリコン単結晶インゴットの急冷化を図るため、冷却筒を更にメルト面に近づけた図2に示す単結晶製造装置及び炉内構造を用いた。
基本的な構造は実験2や実施例1で用いた装置と同様であるが、冷却補助筒14’の下端は冷却筒11の下端とほぼ同じ高さとし、輻射率の高い炭素材を冷却筒に密着させることで結晶冷却の能力の向上を図っている。冷却筒11の外側は、結晶冷却には寄与せず熱ロスの増加を招くので、断熱材15により覆ってある。
このような構造の装置で育成した場合のシリコン単結晶インゴットの欠陥最大サイズを試算した結果を、図9に示す。図9において(V/G)crtは0.175(mm/min・K)で、成長速度Vが1.2mm/minの場合V/Gは0.200(mm/min・K)(≧1.05×(V/G)crt(=0.184mm/min・K))であり、このときの欠陥最大サイズは83.2nmであった。また、成長速度Vが2.5mm/minの場合、V/Gは0.416(mm/min・K)(≧1.05×(V/G)crt(=0.184mm/min・K))であり、このときの欠陥最大サイズは94.0nmであった。
以上の結果から、狙い酸素濃度を4×1017atoms/cm(ASTM ’79)として、成長速度を1.2mm/minと2.5mm/minの2水準としたシリコン単結晶インゴットをそれぞれ育成した。これらのシリコン単結晶インゴットに対して、実施例1と同様に酸素濃度とFPD評価を行った。その結果、成長速度1.2mm/minの結晶では、酸素濃度が約4×1017atoms/cmであり、FPDは検出されず、目的の品質が得られた。一方、成長速度2.5mm/minの結晶は、高速成長のために結晶が変形し、途中で有転位化してしまったため、単結晶化した部分を評価した。その結果、酸素濃度は約2×1017atoms/cmまで低下しており、またFPDは検出されず、目的の品質が得られた。
(比較例1)
狙いの酸素濃度を12×1017atoms/cm(ASTM ’79)としたことを除いては、実施例1と全く同じ条件でシリコン単結晶インゴットを育成した。すなわち、図1に示した装置で、窒素濃度が3−9×1013(/cm)となるように窒素をドープし、成長速度V=約0.9mm/minでシリコン単結晶インゴットを育成した。そのシリコン単結晶インゴットから切り出したサンプルを用いて、酸素濃度及びFPD評価を行った。その結果、酸素濃度は約12×1017atoms/cm(ASTM ’79)と狙い通りであった。一方でFPDは検出され、目的の品質とはならなかった。
以上の結果から、低酸素濃度化が重要な要件のひとつであることが明らかである。
(比較例2)
実施例1、2で用いた単結晶製造装置とは異なり、冷却筒を有していない図10に示した単結晶製造装置100及び炉内構造を用いた。この装置における最大欠陥サイズを試算すると、図11のようになり、窒素ドープの有無に係わらず無欠陥領域近傍を除いては最大サイズが95nmを下回ることがなかった。この装置を用いて、成長速度V=0.9mm/min、V/G=0.288(mm/min・K)となる条件で、低酸素濃度を狙いシリコン単結晶インゴットを育成した。その結果、酸素濃度は4×1017atoms/cm(ASTM ’79)と充分低かったものの、FPDは検出され、目的の品質を得られなかった。このシリコン単結晶インゴットから実施例1と同様に、ポリッシュドウェーハ(PW)を作製し、IG−BTを作製して評価した結果、デバイス不良が発生した。
以上より、低酸素濃度であっても、冷却筒等を有さず、急冷構造ではない装置を用いた場合、無欠陥領域よりも高速な成長速度では、欠陥サイズが、FPDとして検出される大きさになってしまうことが分かる。従って、結晶の冷却が重要な要素であると考えられる。
なお、ここで述べた評価結果は高電圧の掛かるパワーデバイスに関するものであるが、本発明によって製造したシリコン単結晶ウェーハは、より低電圧で動作するメモリー・CPU・撮像素子など、他のデバイスにおいても耐圧やリークの問題が無い。このため、本発明は、パワーデバイス用のシリコン単結晶ウェーハの製造に限定された技術ではない。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は、例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
1…メインチャンバー、 2…引き上げチャンバー、
3…シリコン単結晶インゴット、 4…原料融液、 5…石英ルツボ、
6…黒鉛ルツボ、 7…ヒーター、 8…断熱部材、 9…ガス流出口、
10…ガス導入口、 11…冷却筒、 12…冷却媒体導入口、
13…遮熱部材、 14、14’…冷却補助筒、 15…冷却筒保護材、
16…切れ目、 20…CZ単結晶製造装置。

Claims (8)

  1. CZ単結晶製造装置を用いてシリコン単結晶インゴットを育成し、該育成したシリコン単結晶インゴットからシリコン単結晶ウェーハを切り出すシリコン単結晶ウェーハの製造方法であって、
    前記シリコン単結晶インゴットの育成における成長速度をV、結晶成長界面近傍での温度勾配をG、優勢な点欠陥がVacancyからInterstitial Siに変化する際のV/Gの値を(V/G)crtとした場合に、V/G≧1.05×(V/G)crtとなるような成長条件で、酸素濃度7×1017atoms/cm(ASTM ’79)以下のシリコン単結晶インゴットを育成し、該育成したシリコン単結晶インゴットから、Vacancyが優勢な領域を含み、かつ、選択エッチングによりFPDが検出されないシリコン単結晶ウェーハを製造することを特徴とするシリコン単結晶ウェーハの製造方法。
  2. 前記シリコン単結晶インゴットを育成する前に、予め、酸素濃度7×1017atoms/cm(ASTM ’79)以下のシリコン単結晶インゴットを成長速度を変化させながら育成し、該育成したシリコン単結晶インゴットのFPDが検出されない範囲で最大の成長速度におけるV/Gを求め、該求めたV/Gの条件で育成したシリコン単結晶インゴットにおけるFPDとして検出されない欠陥サイズを点欠陥シミュレーションで求め、前記予め求めたFPDとして検出されない欠陥サイズ以下となる条件で、前記シリコン単結晶ウェーハを切り出すシリコン単結晶インゴットを育成することを特徴とする請求項1に記載のシリコン単結晶ウェーハの製造方法。
  3. 前記シリコン単結晶インゴットを育成する際、窒素をドープして、窒素濃度1×1013〜1×1016(/cm)の前記シリコン単結晶インゴットを育成することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のシリコン単結晶ウェーハの製造方法。
  4. 前記シリコン単結晶インゴットを、原料融液を収容するルツボが配置されたメインチャンバーと、該メインチャンバーの上部に接続され、前記育成したシリコン単結晶インゴットを収納する引き上げチャンバーと、前記メインチャンバーの天井部から前記ルツボに収容された原料融液の液面に向かって延伸し、育成中の前記シリコン単結晶インゴットを囲繞する冷却筒と、該冷却筒の内側に取り付けられた冷却補助筒とを有する前記CZ単結晶製造装置を用いて育成することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載のシリコン単結晶ウェーハの製造方法。
  5. 前記冷却補助筒の下端が、前記冷却筒の下端と同じかそれより下方に延伸し、かつ、前記原料融液の液面までは達しない前記CZ単結晶製造装置を用いることを特徴とする請求項4に記載のシリコン単結晶ウェーハの製造方法。
  6. 前記冷却補助筒が、軸方向につながった切れ目が形成されたものである前記CZ単結晶製造装置を用いることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載のシリコン単結晶ウェーハの製造方法。
  7. 前記冷却筒の材質が、鉄、クロム、ニッケル、銅、チタン、モリブデン、タングステン、及びこれらのいずれかを含む合金のうちのいずれか、又は、チタン、モリブデン、タングステン、及び白金族金属のうちのいずれかで金属が被覆されたものである前記CZ単結晶製造装置を用いることを特徴とする請求項4乃至請求項6のいずれか一項に記載のシリコン単結晶ウェーハの製造方法。
  8. 前記冷却補助筒の材質が、黒鉛材、炭素複合材、ステンレス、モリブデン、及びタングステンのいずれかである前記CZ単結晶製造装置を用いることを特徴とする請求項4乃至請求項7のいずれか一項に記載のシリコン単結晶ウェーハの製造方法。
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