JP2013193072A - 硫化物除去剤及び硫化物の除去方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】環境中で使用でき、少量の添加で十分な除去効果を得ることができる硫化物除去剤及び硫化物の除去方法を実現する。
【解決手段】2,2−ジブロモ−2−ニトロエタノール、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール及び2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミドの何れか1種を有効成分とする硫化物除去剤。2,2−ジブロモ−2−ニトロエタノール、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール及び2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミドの何れか1種を有効成分とする硫化物除去剤を、排水や循環水等の水系又は製紙原料等のスラリーに添加する硫化物の除去方法。
【選択図】なし

Description

この発明は、硫化水素等の悪臭性、毒性、腐食性を有する硫化物を効果的に除去できる硫化物除去剤及び硫化物の除去方法に関する。
有機、無機の硫黄原子を含む排水を還元条件下で放置すると硫化水素が生成される。この硫化水素は悪臭性、毒性、腐食性を有し、気相中にガスとして放散されることから速やかに除去する必要がある。
従来、硫化水素等の硫化物を除去するために、鉄イオン、アルミニウムイオン、亜鉛イオン、鉛イオン等の多価金属イオンの付加反応を利用して不揮発の金属硫黄化合物とする方法や、亜塩素酸イオン、次亜塩素酸イオン、臭素酸イオン、亜硝酸イオン、過酸化水素等の強酸化力を有する酸化剤を用いて硫化物イオンを酸化して除去する方法が知られている。
多価金属イオンの付加反応を利用して硫化物を除去する方法の場合、硫化物イオンに対する添加量に比例した除去効果を得ることができるものの、金属イオンがそのまま残存して汚染源となることから環境中で使用することは困難である。
亜塩素酸イオン、次亜塩素酸イオン、臭素酸イオン、亜硝酸イオン、過酸化水素等の酸化剤を用いて硫化物を除去する方法の場合も、添加量に比例した除去効果が得られるものではあるが、有機物が含有された排水等の処理に用いた場合、蛋白質や脂質等も同時に酸化分解し、分解物が硫酸還元のエネルギー源となるため更に多くの硫化水素を発生してしまうこととなる。
また、亜塩素酸イオン、次亜塩素酸イオン、臭素酸イオン、亜硝酸イオン、過酸化水素等の酸化剤は酸化力が強いため、他の有機物の酸化にも消費されてしまい、酸化剤を大量に添加しないと十分な除去効果が得られなかった。
この発明は、従来の上記問題点に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、環境中で使用でき、少量の添加で十分な除去効果を得ることができる硫化物除去剤及び硫化物の除去方法を実現することにある。
本発明者は、種々検討を行った結果、2,2−ジブロモ−2−ニトロエタノール、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール及び2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミドが、酸素原子を励起して硫黄を酸化させる触媒として機能する反応系と、直接硫黄を酸化する反応系を持つことを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
すなわち、本発明の請求項1に記載の硫化物除去剤は、
2,2−ジブロモ−2−ニトロエタノール、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール及び2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミドの何れか1種を有効成分とすることを特徴とする。
また、本発明の請求項2に記載の硫化物の除去方法は、
請求項1に記載の硫化物除去剤を、排水や循環水等の水系又は製紙原料等のスラリーに添加することを特徴とする。
また、本発明の請求項3に記載の硫化物の除去方法は、請求項2に記載の硫化物の除去方法において、
2,2−ジブロモ−2−ニトロエタノール、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール及び2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミドの何れか1種の水系又はスラリーに対する添加量が500mg/l以上であることを特徴とする。
本発明の硫化物除去剤の有効成分である2,2−ジブロモ−2−ニトロエタノール、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール及び2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミドは、酸素原子を励起して活性酸素と成すことにより硫黄を酸化する触媒として機能する反応系と、直接硫化物を酸化する反応系を有しており、触媒として機能する反応系においては酸素原子を励起したものは再び元の基底状態の化合物となるため、再利用することができる。従って、有効成分である2,2−ジブロモ−2−ニトロエタノール、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール及び2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミドの化学当量以上の硫化物を除去することができるものであり、少量の添加で十分なる硫化物の除去効果を得ることができる。
また、本発明の硫化物除去剤は、硫化物を酸化して除去するものであることから、汚染源となることはなく環境中で使用することができる。
本発明の硫化物の除去方法において、2,2−ジブロモ−2−ニトロエタノール、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール及び2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミドの水系又はスラリーに対する添加量を500mg/l以上と成した場合、硫化物の高い除去効果を実現できる。
本発明の硫化物除去剤は、2,2−ジブロモ−2−ニトロエタノール、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール及び2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミドの何れか1種を有効成分とするものである。
また、本発明の硫化物の除去方法は、2,2−ジブロモ−2−ニトロエタノール、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール及び2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミドの何れか1種を有効成分とする硫化物除去剤を、排水、温泉やプールの循環水等の水系に添加したり、或いは、製紙原料等のスラリーに添加するものである。
使用に際しては、これら化合物の水溶液として硫化物除去剤を構成する。尚、水溶液中の上記化合物の含有量が30%を超えると結晶化するため、含有量は30%以下、より好ましくは10%の水溶液として用いる。
本発明の硫化物除去剤の有効成分である2,2−ジブロモ−2−ニトロエタノール、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール及び2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミドは、水系又はスラリー中の硫化物を活性化し、硫黄原子や酸素を連鎖的に酸化させることにより硫化物を除去するものである。
これら化合物による硫化水素(硫化物)の硫黄原子の一連の反応を示すと以下の式(eq.1)〜(eq.3)の通りであり、これら反応が同時且つ経時的に生じ、より安定な硫黄原子及び硫酸イオンへと収束し、硫化水素が除去されるのである。
2HS+3O→2HO+2SO (eq.1)
2HS+SO→2HO+3S (eq.2)
2SO+O+2HO→2HSO (eq.3)
本発明の硫化物除去剤の有効成分である上記化合物のヒドロキシル基は、チオール基をラジカル化させることが知られている(eq.4、eq.5)。
RS+ROH→RS・+ROH・ (eq.4)
RS・+RS・→RS−SR (eq.5)
チオール基の持つもっとも単純な構造化合物である硫化水素中の硫黄イオンはラジカル化により励起され、最終的に酸化されるのである(eq.6、eq.7)。
HS・+HS・→HS−SH (eq.6)
HS−SH→HS+S (eq.7)
上記式(eq.4)中のROHラジカルは酸素や水に電子を渡した後、基底状態に戻る(eq.8)。
OH・+O→ROH+O・ (eq.8)
この式(eq.8)の反応で生じた酸素ラジカルは、上記式(eq.1)〜(eq.3)の硫化水素の酸化反応で使用される。
また、本発明の硫化物除去剤の有効成分である上記化合物のヒドロキシル基は、非常に電子密度の薄い炭素原子に結合しているため、反応性が高い。そのため、このヒドロキシル基は反応性に富み、硫化水素と直接反応する(eq.9)。
OH+HS→RSH+H (eq.9)
この式(eq.9)の反応で生じたRSHはROHで再び励起され、酸化される。
上記の通り、本発明の硫化物除去剤の有効成分である2,2−ジブロモ−2−ニトロエタノール、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール及び2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミドは、酸素原子を励起して活性酸素と成すことにより硫黄を酸化する触媒として機能する反応系と、直接硫化水素を酸化する反応系を有しており、触媒として機能する反応系においては酸素原子を励起したものは再び元の基底状態の化合物となるため、再利用することができる。従って、有効成分である2,2−ジブロモ−2−ニトロエタノール、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール及び2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミドの化学当量以上の硫化水素(硫化物)を除去することができるものであり、少量の添加で十分なる硫化物の除去効果を得ることができる。
また、本発明の硫化物除去剤は、硫化物を酸化して除去するものであることから、汚染源となることはなく環境中で使用することができる。
以下に本発明を、実施例を挙げて更に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
硫化物イオン濃度が150mg/lとなるように調整した硫化ナトリウム溶液に、本発明に係る硫化物除去剤の有効成分である2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオールを100mg/lの濃度、500mg/lの濃度、1000mg/lの濃度で添加した場合における硫化物イオン濃度をイオンクロマトグラフィーで測定した。
試験結果を表1に示す。
Figure 2013193072
表1に示す通り、添加する2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオールの濃度が100mg/lの場合で除去率38%、500mg/lの場合で除去率約75%、1000mg/lの場合で除去率約93%以上であった。表1の試験結果より、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオールの添加量は、硫化物イオンの除去率が約75%以上となる500mg/l以上とするのが適当であり、より好ましくは、硫化物イオンの除去率が93%以上となる1000mg/l以上であることが判る。

Claims (3)

  1. 2,2−ジブロモ−2−ニトロエタノール、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール及び2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミドの何れか1種を有効成分とする硫化物除去剤。
  2. 請求項1に記載の硫化物除去剤を、排水や循環水等の水系又は製紙原料等のスラリーに添加することを特徴とする硫化物の除去方法。
  3. 2,2−ジブロモ−2−ニトロエタノール、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオール及び2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオンアミドの何れか1種の水系又はスラリーに対する添加量が500mg/l以上であることを特徴とする請求項2に記載の硫化物の除去方法。
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH02135138A (ja) * 1988-09-30 1990-05-24 Union Carbide Chem & Plast Co Inc 硫化物類の除去方法
JP2003164882A (ja) * 2001-11-29 2003-06-10 Kurita Water Ind Ltd 還元性物質を含有する工業用水系の抗菌方法

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