JP6205243B2 - 臭気発生物質の臭気抑制方法及び臭気抑制用組成物 - Google Patents
臭気発生物質の臭気抑制方法及び臭気抑制用組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6205243B2 JP6205243B2 JP2013227841A JP2013227841A JP6205243B2 JP 6205243 B2 JP6205243 B2 JP 6205243B2 JP 2013227841 A JP2013227841 A JP 2013227841A JP 2013227841 A JP2013227841 A JP 2013227841A JP 6205243 B2 JP6205243 B2 JP 6205243B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- odor
- substance
- generating substance
- formic acid
- generating
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)
- Treatment Of Sludge (AREA)
Description
各処理場から採取した汚泥について、5Aろ紙を用いてろ過して得られたろ液について、検出器に電気伝導度検出器を用いたイオンクロマトグラフにより、硫酸イオン濃度を決定した。
容量500mLの蓋つきのポリプロピレン製の容器に、採取した汚泥を200mL添加した後に、密封して20℃で24時間静置した。容器を開封して、直ちに、ガステック社製の検知管を用いて容器内の気相中の硫化水素濃度を測定した。
(1)最初沈澱池で発生する汚泥及びその濃縮物
(2)最終沈澱池で発生する汚泥及びその濃縮物
(3)(1)及び(2)の混合物
(4)脱水ケーキ
(1)最初沈澱池で発生する汚泥及びその濃縮物
(2)最終沈澱池で発生する汚泥及びその濃縮物
(3)(1)及び(2)の混合物
(4)脱水ケーキ
本実施の形態の臭気発生物質の臭気抑制方法は、臭気発生物質から発生する臭気を抑制する臭気発生物質の臭気抑制方法であって、臭気発生物質に、硝酸又はその塩(以下、硝酸系物質ということがある)、並びにギ酸又はその塩(以下、ギ酸系物質ということがある)を、臭気発生物質中における硝酸系物質の濃度が、硝酸イオン濃度として50〜1000mg/Lとなるように、また、臭気発生物質中におけるギ酸系物質の濃度が、ギ酸イオン濃度として10〜500mg/Lとなるように、臭気発生物質中に添加することを特徴とするものである。以下、構成要素ごとに説明する。
以下に、本発明が適用される臭気発生物質について、下水処理の工程の一例を用いて説明する。処理すべき下水の原水は、最初沈殿池で初沈生汚泥として分離された後、汚泥濃縮槽で濃縮される(ここでの初沈生汚泥及び濃縮物が臭気発生物質となる)。最初沈殿池の上澄水は、必要に応じて凝集剤を添加したのち曝気槽へ送られ、活性汚泥法により微生物的処理が行われる。曝気槽の処理水は、必要に応じて凝集剤を添加した後、最終沈殿池で汚泥として分離された後、汚泥濃縮槽で濃縮される(ここでの汚泥及び濃縮物が臭気発生物質となる)。分離された汚泥及び汚泥濃縮槽で濃縮された汚泥は、最初沈澱池で発生するものと最終沈澱池で発生するものとを別個に(上述のように、最初沈澱池及び最終沈澱池での汚泥及び濃縮物が臭気発生物質となる)又はその混合物(この混合物が臭気発生物質となる)として、汚泥貯留槽に送られ、脱水機により脱水され、脱水ケーキ(この脱水ケーキが臭気発生物質となる)として搬出される。
(1)最初沈澱池で発生する汚泥及びその濃縮物
(2)最終沈澱池で発生する汚泥及びその濃縮物
(3)(1)及び(2)の混合物
(4)脱水ケーキ
上述の臭気発生物質から発生する臭気としては、例えば、微生物の活動によって生成する硫化水素又はメチルメルカプタン由来の臭気を挙げることができる。これらの臭気が、環境や人間生活に及ぼす影響が大きいため、臭気の抑制が必要となる。特に、脱水ケーキは、開放系で運搬、保管される場合が多いので、その臭気の抑制が重要となる。
本実施の形態の臭気発生物質の臭気抑制方法において、臭気発生物質から発生する臭気を抑制するために用いられる、臭気発生物質に添加される物質は、硝酸又はその塩(硝酸系物質)、並びにギ酸又はその塩(ギ酸系物質)である。
硝酸系物質のうち、硝酸は、例えば、廃酸として安価に入手可能なものを好適に用いることができるが、特に制限はない。硝酸塩としては、例えば、硝酸ナトリウム、硝酸カルシウム、硝酸アルミニウム、硝酸第1鉄、硝酸第2鉄、硝酸アンモニウム、硝酸亜鉛、硝酸グアニジニウムを挙げることができる。中でも、硝酸ナトリウム及び硝酸カルシウムが好ましい。
ギ酸系物質は、例えば、ギ酸、ギ酸カルシウム、ギ酸アンモニウム、ギ酸ナトリウムを挙げることができる。中でも、ギ酸、ギ酸ナトリウム及びギ酸カルシウムが好ましい。
本実施の形態の臭気抑制用組成物は、臭気発生物質中に添加されて、その臭気発生物質から発生する臭気を抑制する臭気抑制用組成物であって、硝酸又はその塩(以下、硝酸系物質ということがある)、並びにギ酸又はその塩(以下、ギ酸系物質ということがある)を、臭気発生物質中における前記硝酸系物質の濃度が、硝酸イオン濃度として50〜1000mg/Lとなるように、また、臭気発生物質中におけるギ酸系物質の濃度が、ギ酸イオン濃度として10〜500mg/Lとなるように、臭気発生物質中に含有させることを特徴とするものである。
容量500mLの蓋つきのポリプロピレン製の容器に、下水処理場より採取した最初沈澱池汚泥(SS濃度=14,000mg/L)と余剰汚泥(SS=13,000mg/L)とを等量混合した混合汚泥を200mL添加した後に、硝酸系物質として、硝酸ナトリウム(以下、硝酸Naということがある)を添加濃度が300mg/Lとなるように、また、ギ酸系物質として、ギ酸を添加濃度が100mg/Lとなるように、それぞれ一括して同時に添加し、密封して20℃で静置した。24時間又は48時間後、容器を開封して、直ちに、ガステック社製の検知管を用いて容器内の気相中の硫化水素濃度を測定した。その結果を表2に示す。
実施例1において、ギ酸系物質の種類及び濃度を表2に示すものに変えたこと以外は、実施例1と同様にした。硫化水素濃度を測定した結果を表2に示す。
実施例1において、硝酸系物質及びギ酸系物質の種類と添加濃度を表2に示すものに変えたこと以外は、実施例1と同様にした。硫化水素濃度を測定した結果を表2に示す。
Claims (11)
- 臭気発生物質から発生する臭気を抑制する臭気発生物質の臭気抑制方法であって、
前記臭気発生物質に過酸化物を添加することなく、硝酸又はその塩(硝酸系物質)、並びにギ酸又はその塩(ギ酸系物質)を、前記臭気発生物質中における前記硝酸系物質の濃度が、硝酸イオン濃度として50〜1000mg/Lとなるように、また、前記臭気発生物質中における前記ギ酸系物質の濃度が、ギ酸イオン濃度として10〜500mg/Lとなるように、前記臭気発生物質中に添加することを特徴とする臭気発生物質の臭気抑制方法。 - 前記臭気発生物質は、下水処理場における以下の(1)〜(4)のいずれかである請求項1に記載の臭気発生物質の臭気抑制方法。
(1)最初沈澱池で発生する汚泥及びその濃縮物
(2)最終沈澱池で発生する汚泥及びその濃縮物
(3)(1)及び(2)の混合物
(4)脱水ケーキ - 前記臭気発生物質から発生する臭気は、硫化水素又はメチルメルカプタン由来の臭気である請求項1又は2に記載の臭気発生物質の臭気抑制方法。
- 前記硝酸系物質及び前記ギ酸系物質は、前記臭気発生物質中に、一括して同時に添加される請求項1〜3のいずれか1項に記載の臭気発生物質の臭気抑制方法。
- 前記硝酸系物質と前記ギ酸系物質との混合水溶液を、前記臭気発生物質に添加する請求項1〜4のいずれか1項に記載の臭気発生物質の臭気抑制方法。
- 前記ギ酸系物質は、ギ酸又はギ酸ナトリウムである請求項1〜5のいずれか1項に記載の臭気発生物質の臭気抑制方法。
- 臭気発生物質中に添加されて、その臭気発生物質から発生する臭気を抑制する臭気抑制用組成物であって、
過酸化物を含有せず、硝酸又はその塩(硝酸系物質)、並びにギ酸又はその塩(ギ酸系物質)を含有し、
前記臭気発生物質中に過酸化物を含有させることなく、前記硝酸系物質及び前記ギ酸系物質を、前記臭気発生物質中における前記硝酸系物質の濃度が、硝酸イオン濃度として50〜1000mg/Lとなるように、また、前記臭気発生物質中における前記ギ酸系物質の濃度が、ギ酸イオン濃度として10〜500mg/Lとなるように、前記臭気発生物質中に含有させることを特徴とする臭気抑制用組成物。 - 前記臭気発生物質は、下水処理場における以下の(1)〜(4)のいずれかである請求項7に記載の臭気抑制用組成物。
(1)最初沈澱池で発生する汚泥及びその濃縮物
(2)最終沈澱池で発生する汚泥及びその濃縮物
(3)(1)及び(2)の混合物
(4)脱水ケーキ - 前記臭気発生物質から発生する臭気は、硫化水素又はメチルメルカプタン由来の臭気である請求項7又は8に記載の臭気抑制用組成物。
- 前記硝酸系物質と前記ギ酸系物質との混合水溶液である請求項7〜9のいずれか1項に記載の臭気抑制用組成物。
- 前記ギ酸系物質は、ギ酸又はギ酸ナトリウムである請求項7〜10のいずれか1項に記載の臭気抑制用組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013227841A JP6205243B2 (ja) | 2013-11-01 | 2013-11-01 | 臭気発生物質の臭気抑制方法及び臭気抑制用組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013227841A JP6205243B2 (ja) | 2013-11-01 | 2013-11-01 | 臭気発生物質の臭気抑制方法及び臭気抑制用組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015085293A JP2015085293A (ja) | 2015-05-07 |
JP6205243B2 true JP6205243B2 (ja) | 2017-09-27 |
Family
ID=53048693
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013227841A Expired - Fee Related JP6205243B2 (ja) | 2013-11-01 | 2013-11-01 | 臭気発生物質の臭気抑制方法及び臭気抑制用組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6205243B2 (ja) |
Family Cites Families (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH10216698A (ja) * | 1997-02-05 | 1998-08-18 | Mitsubishi Gas Chem Co Inc | 脱臭方法 |
JP2000005774A (ja) * | 1998-06-26 | 2000-01-11 | Mitsubishi Gas Chem Co Inc | 消臭方法 |
JP2002045893A (ja) * | 2000-08-02 | 2002-02-12 | Mitsubishi Gas Chem Co Inc | 消臭方法 |
WO2004080562A2 (en) * | 2003-03-12 | 2004-09-23 | University Of Delaware | Chemical treatment for control of sulfide odors in waste materials |
JP2006061684A (ja) * | 2004-07-28 | 2006-03-09 | Nippon Soda Co Ltd | し尿用防臭組成物 |
JP2008272621A (ja) * | 2007-04-26 | 2008-11-13 | Dia Aqua Solutions Co Ltd | 消臭方法 |
JP2009268986A (ja) * | 2008-05-08 | 2009-11-19 | Nippon Soda Co Ltd | 汚泥用防臭組成物 |
JP2010089023A (ja) * | 2008-10-09 | 2010-04-22 | Suiwa:Kk | 余剰汚泥の減容化方法 |
JP5616872B2 (ja) * | 2011-10-17 | 2014-10-29 | 日鉄住金環境株式会社 | 汚泥スラリーの脱臭方法、脱水ケーキの脱臭方法、及び脱臭剤 |
-
2013
- 2013-11-01 JP JP2013227841A patent/JP6205243B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2015085293A (ja) | 2015-05-07 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2007326090A (ja) | 天然資材を活用した閉鎖的水域における水質浄化活性方法とその工法 | |
Lasindrang et al. | Adsorption pollution leather tanning industry wastewater by chitosan coated coconut shell active charcoal | |
WO2014038596A1 (ja) | 可溶性シリカを含んだフルボ酸鉄資材の製造方法 | |
EA002686B1 (ru) | Средство для обработки воды, предназначенной для содержания водных животных | |
HRP20000856A2 (en) | Method for treating waters, soils, sediments and/or sludges | |
EP2792645A1 (en) | Process for removing fluorides from water | |
JP3674939B2 (ja) | 脱水ケーキの脱臭方法及び脱臭剤 | |
JP2010110666A (ja) | 汚泥脱水ケーキの臭気発生抑制方法 | |
JP2014128753A (ja) | 汚水の処理方法 | |
JP6205243B2 (ja) | 臭気発生物質の臭気抑制方法及び臭気抑制用組成物 | |
CN105293659B (zh) | 一种水体中重金属污染物的沉积物的应急稳定化处理方法 | |
JP6205242B2 (ja) | 臭気発生物質の臭気抑制方法及び臭気抑制用組成物 | |
JP2007196172A (ja) | 腐植性物質抽出液、固形処理剤、濃縮処理剤及びこれらを用いた有機性廃水の処理方法 | |
Ramanjaneyulu et al. | Kinetic studies on removal of fluoride from drinking water by using tamarind shell and pipal leaf powder | |
JP5616872B2 (ja) | 汚泥スラリーの脱臭方法、脱水ケーキの脱臭方法、及び脱臭剤 | |
JP3900512B2 (ja) | 脱水ケーキの臭気発生防止方法 | |
CN106187690B (zh) | 一种杂醇油臭味去除剂的制备方法及应用 | |
CN102107981A (zh) | 一种高效率的含砷废水处理方法 | |
US6802979B2 (en) | Composition and method for treating polluted waters and water sediments | |
Kaya et al. | Biosorption of lead (ii) and zinc (ii) from aqueous solutions by Nordmann fir (Abies nordmanniana (Stev.) Spach. subsp. nordmanniana) cones | |
JP5982852B2 (ja) | 脱臭方法及び脱臭剤キット | |
JP3162604B2 (ja) | 消臭方法 | |
KR100847416B1 (ko) | 분말상 또는 액상 악취제거용 조성물 | |
JP4736012B2 (ja) | 汚泥脱水ケーキの臭気発生防止方法 | |
DE102009055378A1 (de) | Abwasserbehandlungsmittel mit oxidativer Wirkung und Verfahren zur Behandlung von Abwasser |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20160915 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20170612 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170620 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170808 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20170829 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20170904 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6205243 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |