JP2003164882A - 還元性物質を含有する工業用水系の抗菌方法 - Google Patents

還元性物質を含有する工業用水系の抗菌方法

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JP2003164882A JP2001364424A JP2001364424A JP2003164882A JP 2003164882 A JP2003164882 A JP 2003164882A JP 2001364424 A JP2001364424 A JP 2001364424A JP 2001364424 A JP2001364424 A JP 2001364424A JP 2003164882 A JP2003164882 A JP 2003164882A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】製紙工場の白水循環水や、ラテックス、カラ
ー、澱粉スラリー、パルプスラリー、サイズ系など、還
元性物質を含む工業用水系に対して、長期間にわたって
安定して優れた抗菌効果を示し、効果的にスライムコン
トロールを行うことができる還元性物質を含む工業用水
系の抗菌方法を提供する。 【解決手段】乱流条件下で、還元性物質を含有する工業
用水系に、次亜塩素酸塩を残留塩素濃度が検出されない
量を添加し、同時に又はしかる後、有機系抗菌剤を添加
することを特徴とする還元性物質を含有する工業用水系
の抗菌方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、還元性物質を含む
工業用水系の抗菌方法に関する。さらに詳しくは、本発
明は、製紙工場の白水循環水や、ラテックス、カラー、
澱粉スラリー、パルプスラリー、サイズ系など、還元性
物質を含む工業用水系に対して、長期間にわたって安定
して優れた抗菌効果を示し、効果的にスライムコントロ
ールを行うことができる還元性物質を含む工業用水系の
抗菌方法に関する。
【0002】
【従来の技術】製紙工業における原料調整工程や抄紙工
程においては、セルロースや各種の添加物を栄養源とし
て、細菌類や真菌類などが繁殖しスライムが発生する。
このようなスライムが壁面から剥離すると、製品中に異
物として混入し、製品品質を低下させたり、抄紙工程に
おいて紙切れを誘発して連続操業を阻害し、生産効率を
大幅に低下させるなど、好ましくない事態を招来する。
製紙工程では、添加物としてロジン系サイズ剤、澱粉、
ラテックス、カゼインなどが大量に使用されており、こ
れらの添加物がいずれも栄養源となることから、微生物
が繁殖しやすい状態にある。従来、各種の工業分野にお
いては、細菌類や真菌類などによる微生物障害に対し
て、その実施が比較的簡単で経済的であることから、抗
菌剤による処理が広く行われている。
【0003】一般に広く使用される主な有機系抗菌剤と
しては、メチレンビスチオシアネート、5−クロロ−2
−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル
−4−イソチアゾリン−3−オン、4,5−ジクロロ−
2−n−オクチルイソチアゾリン−3−オン、1,2−
ベンゾイソチアゾリン−3−オン、2−n−オクチルイ
ソチアゾリン−3−オン、ジメチルジチオカルバミン酸
ナトリウム、2,2−ジブロモ−3−ニトリロプロピオ
ンアミド、2−ブロモ−2−ブロモメチルグルタロニト
リル、2−ブロモ−2−ニトロプロパン−1,3−ジオ
ール、2,2−ジブロモ−2−ニトロエタノール、1,1
−ジブロモ−1−ニトロ−2−プロパノール、1,1−
ジブロモ−1−ニトロ−2−アセトキシエタン、1,1
−ジブロモ−1−ニトロ−2−アセトキシプロパン、2
−ブロモ−2−ニトロ−1,3−ジアセトキシプロパ
ン、トリブロモニトロメタン、β−ブロモ−β−ニトロ
スチレン、5−ブロモ−5−ニトロ−1,3−ジオキサ
ン、5−ブロモ−2−メチル−5−ニトロ−1,3−ジ
オキサン、1,2−ビス(ブロモアセトキシ)エタン、1,
2−ビス(ブロモアセトキシ)プロパン、1,4−ビス(ブ
ロモアセトキシ)−2−ブテン、メチレンビスブロモア
セテート、ベンジルブロモアセテート、N−ブロモアセ
トアミド、2−ブロモアセトアミド、ジクロログリオキ
シム、α−クロロベンズアルドキシム、α−クロロベン
ズアルドキシムアセテート、2−(p−ヒドロキシフェ
ニル)グリオキシロヒドロキシモイルクロライド、トリ
ヨードアリルアルコール、5−クロロ−2,4,6−トリ
フルオロイソフタロニトリル、2,4,5,6−テトラク
ロロイソフタロニトリル、3,3,4,4−テトラクロロ
テトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキシド、4,5−
ジクロロ−1,2−ジチオール−3−オン、ヘキサブロ
モジメチルスルホン、グルタルアルデヒド、オルトフタ
ルアルデヒド、ジクロロフェンなどが挙げられる。
【0004】ところで、製紙工場における白水循環水系
などにおいては、パルプの漂白工程で使用した還元漂白
剤が残留したり、排煙脱硫装置の処理水が混入すること
により、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カルシウムなどの還
元性物質が高濃度に混入する場合がある。また、塗工液
用バインダーとして使われるラテックスは、腐敗する
と、菌数の増加と共に、硫化水素、メルカプタンなどの
還元性の臭気物質が発生し、混入する。
【0005】このような還元性物質が被処理対象水系に
存在すると、従来の抗菌剤は、微生物菌体と反応する前
に、還元性物質と反応してしまい、抗菌効果を発揮しな
くなる。その結果、製紙工場における抄紙機の安定操業
に支障をきたす状況がある。さらに、澱粉やラテックス
などの腐敗が進行しつつある系においては、硫化水素な
どの還元性物質が発生し、従来の防腐剤の効力を著しく
阻害することが大きな問題となっている。すなわち、従
来からの有機系抗菌剤を用いて、微生物障害を十分に抑
制するためには、還元性物質との反応で消費される抗菌
剤量を加算した大量の抗菌剤の添加を必要とし、経済的
にも無理が生じた。そこで、還元性物質を含む水系の抗
菌方法について検討することが望まれてきた。
【0006】このような還元性物質存在下における抗菌
方法としては、亜塩素酸塩や亜臭素酸塩などで還元性物
質を酸化分解したのち、従来の有機系抗菌剤を使用する
方法(特開平6−142661号公報)、比較的還元性
物質の影響を受けにくい有機系抗菌剤や、それらを種々
配合した抗菌剤組成物を適用したりすることが考えられ
てきた(特開平7−258002号公報)。
【0007】しかし、塩素系の無機系抗菌剤などで還元
性物質を完全に酸化分解してから、従来の有機系抗菌剤
を使用する方法は、強い酸化性を有する有効塩素を十分
に残留させる方法であるために、製品に内添される染料
を酸化して製品である紙の色相に影響を与えたり、製紙
工程の白水循環系で使用されている配管などの金属材料
を腐食させるなどの問題を生じさせる。また、還元性物
質の影響を受けにくい新しい有機系抗菌剤は、5〜20
mg/Lの還元性物質を含む実際の製紙工程では効果を示
すが、さらに高濃度の還元性物質を含有する場合は、そ
の影響により高濃度の添加が必要である。
【0008】最近は、地球環境保護の観点から古紙を多
く配合した紙製品の需要が増加し、しかも従来以上の白
色度を有する紙質が製紙会社に要求された結果、古紙の
漂白に過酸化水素などを用いた酸化漂白に加えて、二酸
化チオ尿素(FAS)やハイドロサルファイトを用いた
還元漂白の二段漂白を行う工程が増加しつつある。その
結果として、古紙の配合率の上昇とともに、20〜30
0mg/Lのような高濃度の還元性物質が製紙工程の白水
循環系に存在するようになってきた。この結果、従来の
有機系抗菌剤では還元性物質の影響を受けにくいもので
あっても、低下する抗菌効果を補うために、大量の抗菌
剤の添加が必要となり、経済的にも無理が生じてきた。
このために、還元性物質を高濃度に含む工業用水系の経
済的かつ有効な抗菌方法が今もなお求められている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、製紙工場の
白水循環水や、ラテックス、カラー、澱粉スラリー、パ
ルプスラリー、サイズ系など、還元性物質を含む工業用
水系に対して、長期間にわたって安定して優れた抗菌効
果を示し、効果的にスライムコントロールを行うことが
できる還元性物質を含む工業用水系の抗菌方法を提供す
ることを目的としてなされたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、乱流条件下で、
工業用水系に、次亜塩素酸塩を残留塩素が検出されない
程度の濃度で添加し、同時に又はしかる後、有機系抗菌
剤を添加することにより、還元性物質を含有する工業用
水系における微生物障害を効果的に防止し得ることを見
いだし、この知見に基づいて本発明を完成するに至っ
た。
【0011】すなわち、本発明は、(1)乱流条件下
で、還元性物質を含有する工業用水系に、次亜塩素酸塩
を残留塩素濃度が検出されない量を添加し、同時に又は
しかる後、有機系抗菌剤を添加することを特徴とする還
元性物質を含有する工業用水系の抗菌方法、(2)還元
性物質を含有する工業用水系が、亜硫酸イオンとして2
0mgSO3 -/Lを超える濃度の還元性物質を含有する第1
項記載の還元性物質を含有する工業用水系の抗菌方法、
(3)次亜塩素酸塩の添加により、還元性物質濃度を亜
硫酸イオンとして20〜100mgSO3 -/Lに低下させる
第1項又は第2項記載の還元性物質を含有する工業用水
系の抗菌方法、及び、(4)有機系抗菌剤が、オルトフ
タルアルデヒド、ジクロログリオキシム、α−クロロベ
ンズアルドキシム、2−(p−ヒドロキシフェニル)グリ
オキシロヒドロキシモイルクロライド及び一般式[1]
で表される第四級アンモニウム塩からなる群から選ばれ
る1種又は2種以上の化合物である第1項、第2項又は
第3項記載の還元性物質を含有する工業用水系の抗菌方
法、
【化2】 (ただし、式中、R1は、直鎖状又は分岐を有する炭素
数1〜18のアルキル基であり、3個のR1は同一であ
っても異なっていてもよく、R2は、直鎖状又は分岐を
有する炭素数8〜18のアルキル基、ベンジル基又はヒ
ドロキシエチル基である。)、を提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明方法においては、乱流条件
下で、還元性物質を含む工業用水系に、次亜塩素酸塩を
残留塩素濃度が検出されない量を添加し、同時に又はし
かる後、有機系抗菌剤を添加する。本発明方法におい
て、工業用水系に次亜塩素酸塩を添加する際の撹拌条件
は、乱流条件であることが必須である。配管内を流れる
工業用水系に次亜塩素酸塩を注入する場合、レイノルズ
数が2,300以上で乱流条件となる。用水の密度を
ρ、流速をV、配管の内径をD、用水の粘度をμとする
と、レイノルズ数Reは、 Re=ρVD/μ で表される。配管内を流れる用水の流速が十分に大きい
場合は、そのまま次亜塩素酸塩を注入することができ、
用水の流速が小さい場合は、流速Vは内径Dの2乗に反
比例するので、次亜塩素酸塩の注入箇所及びその下流側
の配管の内径を縮小することにより、乱流条件を形成す
ることができる。あるいは、次亜塩素酸の注入箇所の直
近の下流側に遠心ポンプなどを設け、ポンプにより乱流
条件を形成することができる。
【0013】本発明方法に用いる次亜塩素酸塩に特に制
限はなく、例えば、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸
カリウム、次亜塩素酸カルシウム、次亜塩素酸バリウム
などを挙げることができる。これらの中で、次亜塩素酸
ナトリウムを好適に用いることができ、市販されている
次亜塩素酸ナトリウム水溶液を特に好適に用いることが
できる。
【0014】本発明方法においては、工業用水系に次亜
塩素酸塩を残留塩素濃度が検出されない量を添加する。
残留塩素濃度は、JIS K 0102 33.2 ジエチ
ル−p−フェニレンジアンモニウム(DPD)比色法に
したがって定量することができる。この分析法の定量範
囲は0.05〜2mgCl/Lであり、繰り返し分析精度は
変動係数で5〜10%なので、この分析法にしたがって
分析して、残留塩素が検出されない場合は、残留塩素濃
度が0.05mgCl/L未満であるとすることができる。
残留塩素濃度が0.05mgCl/Lを超えると、工業用水
系において製造される製品に酸化による品質低下を及ぼ
し、あるいは、工業用水系の配管などの金属腐食を招く
おそれがある。
【0015】本発明方法は、還元性物質濃度が亜硫酸イ
オンとして20mgSO3 -/Lを超える工業用水系に好適に
適用することができる。還元性物質濃度は、パラローズ
アニリンを用いる比色法、JIS K 0102.1 のよ
う素滴定法などにしたがって定量し、亜硫酸イオン濃度
として表示することができる。工業用水系の還元性物質
濃度が20mgSO3 -/L以下であれば、有機系抗菌剤のみ
の使用によって十分な抗菌効果を発現させ得る場合が多
い。しかし、還元性物質濃度が20mgSO3 -/Lを超える
と、還元性物質との反応により消費される有機系抗菌剤
の量が多くなるので、次亜塩素酸塩と併用する本発明方
法の効果が最大限に発揮される。
【0016】本発明方法においては、次亜塩素酸塩の添
加により、還元性物質濃度を亜硫酸イオンとして20〜
100mgSO3 -/Lに低下させることが好ましい。次亜塩
素酸塩の添加量と、残存する還元性物質濃度の関係は、
あらかじめ採取した被処理対象水に、次亜塩素酸塩を種
々の濃度で添加し、残存する還元性物質濃度をパラロー
ズアニリン法などにより定量することにより、求めるこ
とができる。この関係から、工業用水系の残留塩素濃度
が0.05mgCl/L未満となり、残存する還元性物質濃
度が亜硫酸イオンとして20〜100mgSO3 -/Lとなる
ような次亜塩素酸塩の添加濃度を設定することができ
る。
【0017】残存する還元性物質濃度が20mgSO3 -/L
未満であると、次亜塩素酸塩と有機系抗菌剤の相乗効果
が発現しにくくなるおそれがあり、また、工業用水系に
おいて、還元性物質濃度や流入水量の変動があった場
合、一時的に過剰の次亜塩素酸塩添加量となって残留塩
素濃度が上昇し、原材料を酸化して製品の品質を低下さ
せ、あるいは、装置、配管などの金属材料を腐食させる
おそれがある。残存する還元性物質濃度が100mgSO3 -
/Lを超えると、必要な有機系抗菌剤の添加量が増加す
るおそれがある。
【0018】本発明方法に用いる有機系抗菌剤に特に制
限はないが、オルトフタルアルデヒド、ジクロログリオ
キシム、α−クロロベンズアルドキシム、2−(p−ヒ
ドロキシフェニル)グリオキシロヒドロキシモイルクロ
ライド及び一般式[1]で表される第四級アンモニウム
塩を好適に用いることができる。これらの有機系抗菌剤
は、1種を単独で用いることができ、あるいは、2種以
上を組み合わせて用いることもできる。
【化3】 ただし、一般式[1]において、R1は、直鎖状又は分
岐を有する炭素数1〜18のアルキル基であり、3個の
1は同一であっても異なっていてもよく、R2は、直鎖
状又は分岐を有する炭素数8〜18のアルキル基、ベン
ジル基又はヒドロキシエチル基である。
【0019】一般式[1]で表される第四級アンモニウ
ム塩としては、例えば、ジオクチルジメチルアンモニウ
ムクロライド、ジイソノニルジメチルアンモニウムクロ
ライド、オクチルデシルジメチルアンモニウムクロライ
ド、デシルノニルジメチルアンモニウムクロライド、デ
シルイソノニルジメチルアンモニウムクロライド、ジデ
シルジメチルアンモニウムクロライドなどを挙げること
ができる。これらの中で、発泡性が問題になる製紙工程
においては、ジオクチルジメチルアンモニウムクロライ
ド、ジイソノニルジメチルアンモニウムクロライド、デ
シルノニルジメチルアンモニウムクロライド、デシルイ
ソノニルジメチルアンモニウムクロライド及びジデシル
ジメチルアンモニウムクロライドを好適に用いることが
できる。
【0020】本発明方法において、有機系抗菌剤は、溶
媒に溶解して一液製剤化し、液状の形態で用いることが
好ましい。工業用水系が製紙工程のプロセス水や工場用
冷却水である場合には、使用する溶媒は、水、有機溶媒
又はこれらの混合溶媒であることが好ましい。有機溶媒
としては、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチルア
セトアミドなどのアミド類、エチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレ
ングリコール、ポリエチレングリコールなどのグリコー
ル類、メチルセロソルブ、フェニルセロソルブ、ジエチ
レングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリ
コールモノメチルエーテルなどのグリコールエーテル
類、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテー
ト、エチレングリコールジアセテート、2,2,4−トリ
メチル−1,3−ペンタンジオールジイソブチレートな
どのグリコールエステル類、炭素数8以下のアルコール
類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、マレイン酸
ジメチル、アジピン酸ジエチル、乳酸エチル、グルタル
酸ジメチル、コハク酸ジメチル、フタル酸ジメチル、
1,2−ジブトキシエタン、酢酸3−メトキシブチル、
酢酸2−エトキシエチル、プロピレンカーボネートなど
のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチル
イソブチルケトン、イソホロンなどのケトン類、トルエ
ン、キシレン、1,2−ジメチル−4−エチルベンゼン
などの芳香族系溶媒、ジメチルスルホキシド、ジオキサ
ン、N−メチルピロリドンなどを挙げることができる。
【0021】本発明方法において、有機系抗菌剤の添加
量は、次亜塩素酸塩の添加によってもなお残存する還元
性物質濃度において抗菌効果を発現する添加量をあらか
じめ机上試験によって求め、この結果に相乗効果を加味
して設定することができる。有機系抗菌剤の添加量は、
残存する還元性物質濃度と工業用水系により異なるが、
通常は1〜100mg/Lになる場合が多い。
【0022】本発明方法において、有機系抗菌剤の添加
方法に特に制限はないが、経済的な観点から、4〜12
時間に1回の間欠注入を行うことが好ましい。本発明方
法において、次亜塩素酸塩と有機系抗菌剤を間欠注入す
る場合、あらかじめ工業用水系の流入水量と保有水量か
ら、机上試験で設定した次亜塩素酸塩及び有機系抗菌剤
の系内濃度を処理対象系内で所定時間保持するために必
要な各々の添加濃度及び添加時間を設定しておくことが
好ましい。間欠注入処理における次亜塩素酸塩と有機系
抗菌剤の添加順は、次亜塩素酸塩と有機系抗菌剤を同時
に添加することができ、あるいは、次亜塩素酸塩の添加
を開始して工業用水系中の還元性物質濃度を低下させた
のちに、有機系抗菌剤の添加を開始することもできる。
【0023】本発明方法において、次亜塩素酸塩と通常
の有機系抗菌剤とを用いる場合は、有機系抗菌剤添加場
所の前工程か上流に次亜塩素酸塩の注入点を設けること
が好ましく、次亜塩素酸塩の注入点と有機系抗菌剤の添
加場所が近いことが好ましい。しかし、残留塩素と反応
して分解しやすい有機系抗菌剤を用いる場合は、添加し
た次亜塩素酸塩が水系の還元性物質と十分に反応した後
に、有機系抗菌剤を添加することが好ましい。なお、次
亜塩素酸塩と有機系抗菌剤を混合して添加することは、
両者のpHに違いがあったり、お互いが反応して分解する
場合があるので、通常は好ましくない。
【0024】有機抗菌剤との相乗効果を発揮させるため
に、次亜塩素酸塩の添加場所は、乱流条件にある場所か
その直前とする。通常、このような次亜塩素酸塩の添加
場所としては、ポンプ直前の配管ラインが適している
が、適当な添加場所がない場合は、配管ラインにライン
ミキサーのような混合器を設置し、その直前に添加する
ことができる。
【0025】図1は、本発明方法を適用した抄紙工程の
一態様の説明図である。種箱1の原料パルプスラリー
が、白水ピット2からの白水と混合され、ファンポンプ
3により、スクリーン4を経由して、インレット5に送
られる。インレットに送られたパルプスラリーは、ワイ
ヤーパート6に供給され、脱水される。脱水された湿潤
シート7は、プレスパートからドライヤーパートに送ら
れる。ワイヤーパートで分離された白水は、白水ピット
に貯留される。次亜塩素酸塩水溶液はファンポンプ3の
直前aにおいて注入され、ファンポンプにおいて強い撹
拌を受けて、パルプスラリー中の還元性物質と反応し、
その濃度を低下させる。次いで、有機系抗菌剤がスクリ
ーン4の入口bにおいて注入される。次亜塩素酸塩と有
機系抗菌剤の相乗効果により、効果的に白水中の生残菌
数を低下させ、スライムの発生を防止することができ
る。
【0026】本発明方法において、次亜塩素酸塩を非乱
流条件下で添加した場合は、有機系抗菌剤と併用して相
乗効果がみられないのに対し、乱流条件下で次亜塩素酸
塩を添加した場合に相乗効果が認められる理由は必ずし
も明らかではないが、非乱流条件下では次亜塩素酸塩は
還元性物質に迅やかに反応するため、微生物菌体との反
応が進まないのに対し、乱流条件下では次亜塩素酸塩と
微生物菌体の反応が還元性物質との反応と同時に進行
し、菌体は損傷を受けるものと考えられる。そして、部
分的に損傷を受けた菌体が、引き続き有機系抗菌剤と接
触するために、致命的な損傷に至るものと考えられる。
【0027】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限
定されるものではない。なお、実施例及び比較例におい
て、測定は下記の方法により行った。 (1)残存還元性物質濃度 適量の試料をメスフラスコに取り、パラローズアニリン
溶液、ホルムアルデヒド溶液及び塩化水銀溶液を加えて
発色させる。20分放置後、別に同様に調製したブラン
ク溶液を対照として572nmで比色し、残存還元性物
質濃度を亜硫酸イオン濃度として求める。 (2)残留塩素濃度 JIS K 0102 33.2にしたがって、ジエチル−
p−フェニレンジアンモニウム(DPD)比色法により
測定する。本法の定量範囲は、0.05〜2mgCl/Lで
ある。 (3)生残菌数 寒天平板混釈法により測定する。試験温度は、すべて3
0±1℃を保つ。
【0028】製剤例1 オルトフタルアルデヒド(OPA)20重量部とジエチ
レングリコールモノメチルエーテル80重量部を配合し
て、製剤品Aを調製した。 製剤例2 ジクロログリオキシム(DCG)20重量部とジエチレ
ングリコールモノメチルエーテル80重量部を配合し
て、製剤品Bを調製した。 製剤例3 α−クロロベンズアルドキシム(CBA)20重量部と
ジエチレングリコールモノメチルエーテル80重量部を
配合して、製剤品Cを調製した。 製剤例4 2−(p−ヒドロキシフェニル)グリオキシロヒドロキシ
モイルクロライド(HPGHC)20重量部とプロピレ
ングリコール80重量部を配合して、製剤品Dを調製し
た。 製剤例5 ジデシルジメチルアンモニウムクロライド(DDAC)
20重量部と水80重量部を配合して、製剤品Eを調製
した。
【0029】比較例1(次亜塩素酸塩の殺菌試験) 還元漂白剤として二酸化チオ尿素(FAS)を使用して
いる製紙工場の抄紙機より採取した還元性物質を亜硫酸
イオン濃度として198mg/L含有する抄紙白水を用
い、凝集試験に使用されるジャーテスターを利用して殺
菌試験を行った。試料白水各500mLを9個のビーカー
に取り、8個のビーカーに次亜塩素酸ナトリウム水溶液
[キシダ化学(株)、有効塩素濃度12重量%]を有効塩
素濃度5〜27mgCl2/Lとなるように添加した。次い
で、最大回転数200rpm(周速0.7m/secの乱流条
件)で3分間強撹拌混合したのち、50rpm(周速0.2
m/secの非乱流条件)の緩速撹拌混合を20分間持続
した。その後、残存還元性物質濃度、残留塩素濃度及び
生残菌数を測定した。結果を、第1表に示す。
【0030】
【表1】
【0031】第1表に見られるように、次亜塩素酸ナト
リウムの添加によって殺菌効果を発現させるためには、
残留塩素が検出されるまで添加する必要があり、残留塩
素が検出されない濃度領域では、殺菌効果はほとんど認
められない。
【0032】実施例1(次亜塩素酸塩と有機系抗菌剤を
併用する殺菌試験) 比較例1と同じ抄紙白水及びジャーテスターを用いて、
試験を行った。試料白水各500mlに、次亜塩素酸ナト
リウムを添加せず、又は、有効塩素濃度10、15若し
くは22mgCl2/Lとなるように添加し、同時に、有機
系抗菌剤を含有する製剤品Aを、製剤品として20、4
0、80、120、160又は200mg/L添加した。
同様にして、製剤品Aの代わりに、製剤品B、C、D又
はEを、製剤品として20又は40mg/L添加した。薬
剤添加後、最大回転数200rpmで3分間強撹拌混合
し、次いで50rpmの緩速撹拌混合を20分間持続し
た。その後、生残菌数を測定し、初発菌数7.8×107
個/mLと生残菌数との差の初発菌数に対する割合を、抗
菌率(%)として算出した。結果を、第2表に示す。
【0033】
【表2】
【0034】第2表に見られるように、次亜塩素酸ナト
リウムを22mgCl2/L添加した場合は、還元性物質が
残存しているにもかかわらず、製剤品A〜Eの20〜4
0mg/Lという低濃度の添加により、抗菌率がほぼ90
%以上という優れた抗菌効果が発現している。次亜塩素
酸ナトリウムの添加量を15mgCl2/Lに減少した場合
も、製剤品A、C、D又はEを40mg/L添加すること
ににより、抗菌率は90%以上に達する。
【0035】実施例2(次亜塩素酸塩と有機系抗菌剤の
相乗効果確認試験) 次亜塩素酸ナトリウムと有機系抗菌剤の添加濃度の割合
を変えることにより、両薬剤間の相乗効果を調べた。相
乗効果の判定は、F.C.Kull、P.C.Eisman、H.D.Sylweste
rowicz、R.L.Mayerの方法(Applied Microbiology、第
9巻、538−541頁、1961年)にしたがった。
すなわち、 Qa:単独使用時の抗菌率90%に必要な次亜塩素酸ナ
トリウムの濃度(mgCl2/L) Qb:単独使用時の抗菌率90%に必要な有機系抗菌剤
の有効成分の濃度(mg/L) QA:2剤併用時の抗菌率90%に必要な次亜塩素酸ナ
トリウムの濃度(mgCl2/L) QB:2剤併用時の抗菌率90%に必要な有機系抗菌剤
の有効成分の濃度(mg/L) としたとき、次式により相乗効果、相加効果、相殺効果
を判定する。 QA/Qa+QB/Qb<1 … 相乗効果 QA/Qa+QB/Qb=1 … 相加効果 QA/Qa+QB/Qb>1 … 相殺効果 比較例1と同じ抄紙白水及びジャーテスターを用いて、
試験を行った。白水試料各500mlに対して、200rp
mの強撹拌下に、次亜塩素酸ナトリウム5、10、1
3、15、17、22、25又は27mgCl2/Lを添加
して3分間強撹拌を続けたのち、50rpmの緩速撹拌と
して、オルトフタルアルデヒドを添加せず、又は、有効
成分として2〜40mg/L添加し、さらに20分間緩速
撹拌を継続したのち、生残菌数を測定した。次亜塩素酸
ナトリウムを添加することなく、オルトフタルアルデヒ
ドのみを添加し、50rpmの緩速撹拌を20分間行った
試験から、オルトフタルアルデヒドのQb値は、32mg
/Lであった。また、比較例1の結果から、次亜塩素酸
ナトリウムのQa値は27mg/Lである。次亜塩素酸ナ
トリウムの濃度5、10、13、15、17、22又は
25mgCl 2/LをQA値として、対応するオルトフタルア
ルデヒドのQB値を求めた。試験濃度における抗菌率が
ちょうど90%でない場合は、内挿法によりQB値を決
定した。結果を、第3表に示す。
【0036】
【表3】
【0037】第3表に見られるように、次亜塩素酸ナト
リウムとオルトフタルアルデヒドを併用したとき、次亜
塩素酸ナトリウムの濃度13mgCl2/L以上において、
明瞭に相乗効果が認められる。
【0038】実施例3(次亜塩素酸塩と有機系抗菌剤の
相乗効果確認試験) 次亜塩素酸ナトリウムの添加濃度を15又は22mgCl2
/Lとし、オルトフタルアルデヒドの代わりに、ジクロ
ログリオキシム、α−クロロベンズアルドキシム、2−
(p−ヒドロキシフェニル)グリオキシロヒドロキシモイ
ルクロライド又はジデシルジメチルアンモニウムクロラ
イドを用いた以外は、実施例2と同様にして、相乗効果
の有無を検討した。結果を、第4表に示す。
【0039】
【表4】
【0040】第4表に見られるように、次亜塩素酸ナト
リウムの濃度を15又は22mgCl2/Lとしたとき、試
験した4種の有機系抗菌剤のすべてについて、次亜塩素
酸ナトリウムとの間の相乗効果が認められる。
【0041】比較例2(次亜塩素酸塩と有機系抗菌剤の
相乗効果確認試験) 白水試料各500mlに対して、50rpmの緩速撹拌下
に、次亜塩素酸ナトリウム5、10、13、15、1
7、22、25又は27mgCl2/Lを添加して緩速撹拌
を3分間維持し、オルトフタルアルデヒドを添加せず、
又は、有効成分として2〜40mg/L添加し、さらに2
0分間緩速撹拌したのち、生残菌数を測定した。実施例
3と同様にして、次亜塩素酸ナトリウムの濃度5、1
0、13、15、17、22又は25mgCl2/LをQA値
として、対応するオルトフタルアルデヒドのQB値を求
めた。結果を、第5表に示す。
【0042】
【表5】
【0043】第5表に見られるように、次亜塩素酸ナト
リウムとオルトフタルアルデヒドを併用しても、非乱流
条件で緩速撹拌した場合は、相乗効果は認められない。
【0044】比較例3(次亜塩素酸塩と有機系抗菌剤の
相乗効果確認試験) 次亜塩素酸ナトリウムの濃度を15又は22mgCl2/L
とし、オルトフタルアルデヒドの代わりに、ジクロログ
リオキシム、α−クロロベンズアルドキシム、2−(p
−ヒドロキシフェニル)グリオキシロヒドロキシモイル
クロライド又はジデシルジメチルアンモニウムクロライ
ドを用いた以外は、比較例2と同様にして、相乗効果の
有無を検討した。結果を、第6表に示す。
【0045】
【表6】
【0046】第6表に見られるように、次亜塩素酸ナト
リウムと有機系抗菌剤を併用しても、非乱流条件で緩速
撹拌した場合は、相乗効果は認められない。
【0047】実施例4(次亜塩素酸塩と有機系抗菌剤の
併用による実機処理) 還元漂白剤として二酸化チオ尿素(FAS)を使用して
いる図1に示す製紙工場抄紙機の一次白水循環系におい
て、本発明の抗菌方法を適用した。この抄紙機は、パル
プ原料の一部に脱インキパルプ(DIP)を用いて中質
微塗工紙を製造しており、脱インキパルプ製造工程で還
元漂白剤として二酸化チオ尿素を使用しているために、
循環白水には、定常的に還元性物質が亜硫酸イオンとし
て180±10mg/L程度含まれている。この抄紙機白
水の温度は約32℃、pHは約7.0であり、白水循環系
への流入水量は500m3/h、保有水量180m3であ
る。当初、この抄紙機には製剤例1で調製したオルトフ
タルアルデヒドを含有する製剤品Aを、1日に3回、8
00g/分の速度で10分間注入し、系内濃度20mg/
Lを20分間維持する方法で処理したが、白水の生残菌
数は低下しなかった。製剤品Aの注入量を3倍に増量
し、系内濃度60mg/Lを20分間維持する処理方法に
替えても同様であった。そこで、有効塩素を12重量%
含有する次亜塩素酸ナトリウム水溶液を、1日に3回、
2,000mg/分の速度で40分間ファンポンプの直前
aに注入し、系内の濃度16mgCl2/Lを20分間維持
させ、さらに次亜塩素酸ナトリウム水溶液の注入開始か
ら20分後に、1日に3回製剤品Aの注入を開始した。
製剤品Aの注入量は、系内濃度20mg/Lを20分間維
持するように、800g/分の速度で10分間注入と
し、注入点はスクリーン入口bとした。ワイヤーパート
から流出する白水をサンプリングして、分析を行った。
次亜塩素酸ナトリウム水溶液を注入する直前の白水中の
生菌数は7.7×107個/mL、還元性物質濃度は亜硫酸
イオンとして183mgSO3 -/Lであり、残留塩素は検出
されなかった。次亜塩素酸ナトリウム水溶液注入開始1
0分後に、白水中の生菌数は7.3×107個/mL、還元
性物質濃度は82mgSO3 -/Lであり、残留塩素は検出さ
れなかった。次亜塩素酸ナトリウム水溶液注入開始20
分後、製剤品A注入開始前に、白水中の生菌数は7.2
×107個/mL、還元性物質濃度は48mgSO 3 -/Lであ
り、残留塩素は検出されなかった。次亜塩素酸ナトリウ
ム水溶液注入開始30分後、製剤品A注入終了後に、白
水中の生菌数は5.1×106個/mL、還元性物質濃度は
21mgSO3 -/Lであり、残留塩素は検出されなかった。
さらに、次亜塩素酸ナトリウム水溶液注入開始40分
後、50分後及び60分後に白水をサンプリングし、同
様にして分析を行った。結果を、第7表に示す。
【0048】
【表7】
【0049】第7表に見られるように、高濃度の還元性
物質を含有する抄紙白水系に対して、乱流条件にある場
所に、還元性物質が完全に消費されない量の次亜塩素酸
ナトリウムを添加した上で、オルトフタルアルデヒドを
有効成分とする有機系抗菌剤を添加することにより、白
水中の生残菌数を低下させることができた。本発明方法
によれば、安価な次亜塩素酸ナトリウム水溶液を併用す
ることによって、低濃度の有機系抗菌剤の添加による抗
菌効果を改善することができた。
【0050】
【発明の効果】本発明方法によれば、製紙工場の白水循
環水や、ラテックス、カラー、澱粉スラリー、パルプス
ラリー、サイズ系など、還元性物質を含む工業用水系に
対して、長期間にわたって安定して優れた抗菌効果を発
現し、効果的にスライムコントロールを行うことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明方法を適用した抄紙工程の一態
様の説明図である。
【符号の説明】
1 種箱 2 白水ピット 3 ファンポンプ 4 スクリーン 5 インレット 6 ワイヤーパート 7 湿潤シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C02F 1/50 C02F 1/50 532E 532H A01N 33/12 101 A01N 33/12 101 35/04 35/04 37/52 37/52 59/08 59/08 A C02F 1/76 C02F 1/76 D (72)発明者 山岸 良央 北海道釧路市大楽毛三丁目2番5号 王子 製紙株式会社釧路工場内 (72)発明者 後藤 敦 北海道釧路市大楽毛三丁目2番5号 王子 製紙株式会社釧路工場内 (72)発明者 千葉 征輝 北海道釧路市大楽毛三丁目2番5号 王子 製紙株式会社釧路工場内 Fターム(参考) 4D050 AA01 AA08 AB42 BB06 BD08 CA12 4H011 AA02 BA06 BB04 BB05 BB18 BC03 DA13 DF04

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】乱流条件下で、還元性物質を含有する工業
    用水系に、次亜塩素酸塩を残留塩素濃度が検出されない
    量を添加し、同時に又はしかる後、有機系抗菌剤を添加
    することを特徴とする還元性物質を含有する工業用水系
    の抗菌方法。
  2. 【請求項2】還元性物質を含有する工業用水系が、亜硫
    酸イオンとして20mgSO3 -/Lを超える濃度の還元性物
    質を含有する請求項1記載の還元性物質を含有する工業
    用水系の抗菌方法。
  3. 【請求項3】次亜塩素酸塩の添加により、還元性物質濃
    度を亜硫酸イオンとして20〜100mgSO3 -/Lに低下
    させる請求項1又は請求項2記載の還元性物質を含有す
    る工業用水系の抗菌方法。
  4. 【請求項4】有機系抗菌剤が、オルトフタルアルデヒ
    ド、ジクロログリオキシム、α−クロロベンズアルドキ
    シム、2−(p−ヒドロキシフェニル)グリオキシロヒド
    ロキシモイルクロライド及び一般式[1]で表される第
    四級アンモニウム塩からなる群から選ばれる1種又は2
    種以上の化合物である請求項1、請求項2又は請求項3
    記載の還元性物質を含有する工業用水系の抗菌方法。 【化1】 (ただし、式中、R1は、直鎖状又は分岐を有する炭素
    数1〜18のアルキル基であり、3個のR1は同一であ
    っても異なっていてもよく、R2は、直鎖状又は分岐を
    有する炭素数8〜18のアルキル基、ベンジル基又はヒ
    ドロキシエチル基である。)
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