JP2013177645A - 二軸延伸ポリプロピレンフィルム及びその製造方法 - Google Patents

二軸延伸ポリプロピレンフィルム及びその製造方法 Download PDF

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啓志 本多
Hiroyuki Wakagi
裕之 若木
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真任 辻村
Mitsuhiro Takeda
光裕 武田
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Abstract

【課題】本発明の課題は、耐熱性に優れ高い弾性率の二軸延伸ポリプロピレンフィルムを得ることにある。
【解決手段】本発明は、縦方向の引張弾性率が3.5〜15GPaの範囲、及び横方向の引張弾性率が3.0〜15GPaの範囲にあり石油樹脂を含まず、好ましくはメソペンダッド分率が90〜99.5%のプロピレン系重合体からなることを特徴とする耐熱性に優れ高い引張弾性率二軸延伸ポリプロピレンフィルム、及びその製造方法に係る。
【選択図】なし

Description

本発明は、耐熱性に優れる二軸延伸ポリプロピレンフィルム及びその製造方法に関する。
二軸延伸ポリプロピレンフィルム(以下、OPPフィルムと呼ぶことがある)は、その優れた透明性、機械的強度、防湿性、剛性等を活かして包装材料をはじめ、ラベル、粘着テープ、離型フィルムの基材フィルムなどの広い分野で使用されている。
しかしながら、OPPフィルムは二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムに比べ、耐熱性及び引張弾性率が低いことから、耐熱性及び引張弾性率を改良するために、二軸延伸ポリプロピレンフィルムを縦方向に再延伸する方法(例えば、特許文献1:特公昭49−18628号公報)、あるいは同時二軸延伸する方法(例えば、特許文献2:特開2007−90849号公報)等の方法が提案されている。
また、メソペンタッド分率が98〜99.5%のポリプロピレン(特許文献3:特開2001−40111号公報)、さらに石油樹脂、テルペン樹脂等を混合した高立体規則性ポリプロピレン(特許文献4:特開2002−128913号公報)を用いることが提案されている。
特公昭49−18628号公報 特開2007−90849号公報 特開2001−40111号公報 特開2002−128913号公報
本発明は、必ずしもメソペンタッド分率が98%以上のポリプロピレンを用いたり、また、必ずしも石油樹脂などの混合をしなくとも、耐熱性に優れ高い弾性率の二軸延伸ポリプロピレンフィルムを提供するものである。
また、本発明はメソペンタッド分率が98%未満のプロピレン系重合体を用いて、耐熱性に優れ、かつ縦方向の引張弾性率が3〜15GPaの二軸延伸ポリプロピレンフィルムを提供するものである。
また、本発明は耐熱性に優れ、かつ縦方向の引張弾性率が3GPa以上の二軸延伸ポリプロピレンフィルムを製造する方法を提供するものである。
本発明は、縦方向の引張弾性率が3.5〜15GPaの範囲、及び横方向の引張弾性率が3.0〜15GPaの範囲にあり、且つ、石油樹脂を含まないことを特徴とする二軸延伸ポリプロピレンフィルム、及びその製造方法に係る。
本発明の二軸延伸ポリプロピレンフィルムは、耐熱性に優れ高い引張弾性率を有しているので種々の包装材料として、さらに保護フィルム、プロテクトフィルム、離型フィルム、粘着フィルムなど産業用の種々の用途に利用可能である。
<プロピレン系重合体>
本発明の二軸延伸ポリプロピレンフィルムの原料となるプロピレン系重合体は、特に限定されず、従来公知の種々のポリプロピレンを利用することができる。このようなポリプロピレンとしてメソペンタッド分率が90%以上のものが通常であり、好ましくは90%以上99.5%程度のものが挙げられる。
また、本発明では中でもメソペンタッド分率が90%以上〜98%未満、好ましくは91%以上〜98%未満のプロピレン系重合体を用いることによっても、耐熱性に優れたフィルムとすることができる点で特徴がある。
このようなポリプロピレンは、通常、MFR(ASTM D1238 荷重2160g、温度230℃)が0.1〜60g/10分、好ましくは0.5〜60g/10分、さらに好ましくは0.5〜10g/10分、その中でも更に好ましくは1〜5g/10分のプロピレンの単独重合体若しくはプロピレンと他の少量例えば、1重量%以下のα−オレフィン、例えばエチレン、ブテン、ヘキセン−1等との共重合体、あるいは単独重合体と共重合体との組成物である。
これらの中でも、プロピレンの単独重合体、若しくは1重量%以下のランダム共重合体でアイソタクテシティの高い重合体もしくはそれらの組成物が、得られる二軸延伸ポリプロピレンフィルムの耐熱性が優れ高い引張弾性率が得られるので好ましい。
本発明に係わるプロピレン系重合体は、チーグラー・ナッタ系触媒に限らず、シングルサイト触媒(メタロセン触媒)を始め種々公知の触媒を用いて重合されたものを用い得る。
本発明に係わるプロピレン系重合体には、耐熱安定剤、耐候安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、スリップ剤、核剤、ブロッキング防止剤、帯電防止剤、防曇剤、顔料、染料、無機または有機の充填剤等の通常、ポリオレフィンに用いる各種添加剤を本発明の目的を損なわない範囲で添加しておいてもよい。
<二軸延伸ポリプロピレンフィルム>
本発明の二軸延伸ポリプロピレンフィルムは、90℃での熱機械分析(TMA)における最大伸びが1.0%以下、好ましくは1.0〜0.05%であり、さらに好ましくは0.8〜0.1%であることを特徴としている。
最大伸びが1.0%を超える二軸延伸ポリプロピレンフィルムは、高温時の熱変形量が大きく、耐熱性に劣る。
このような二軸延伸ポリプロピレンフィルムは、縦方向の引張弾性率が2.8Pa〜15GPaのものであり、中でも3.0Pa〜15GPa、その中でも特に3.5〜12GPaという高弾性率を有する。さらに、横方向の引張弾性率も2.7GPa〜15GPaであり、中でも3.0GPa〜15GPa、中でも特に3.0〜12GPaという高弾性率を有する。
本発明の二軸延伸ポリプロピレンフィルムは、他の層、例えば、離型層を積層する面をコロナ処理、火炎処理、プラズマ処理等の表面処理しておいてもよい。上記表面処理を行うことにより、二軸延伸ポリプロピレンフィルムと他の層、例えば離型層であるシリコーンとの密着性が増す。
本発明の二軸延伸ポリプロピレンフィルムを包装材料として用いる場合は、単独で用いてもよいが、その少なくとも片面に、熱融着層を積層することにより、ヒートシール可能な包装用フィルムとして好適な積層フィルムが得られる。かかる熱融着層としては、通常熱融着層として公知のエチレン、プロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、4−メチル・ペンテン−1、オクテン−1等のα−オレフィンの単独若しくは共重合体、高圧法低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン(所謂LLDPE)、高密度ポリエチレン、ポリプロピレンランダム共重合体、ポリブテン、ポリ4−メチル・ペンテン−1、低結晶性あるいは非晶性のエチレン・プロピレンランダム共重合体、エチレン・ブテン−1ランダム共重合体、プロピレン・ブテン−1ランダム共重合体等のポリオレフィンを単独若しくは2種以上の組成物、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン・(メタ)アクリル酸共重合体あるいはその金属塩、EVAとポリオレフィンとの組成物等から得られる層である。中でも、ポリプロピレンランダム共重合体、あるいは高圧法低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン(所謂LLDPE)、高密度ポリエチレン等のエチレン系重合体から得られる熱融着層が低温ヒートシール性、ヒートシール強度に優れるので好ましい。
<二軸延伸ポリプロピレンフィルムの製造方法>
本発明の二軸延伸ポリプロピレンフィルムは、逐次二軸延伸、同時二軸延伸のいずれによっても成形することができる。特に延伸温度140〜200℃、好ましくは150〜190℃の範囲で、一段あるいは多段の延伸をすることによって成形することができる。縦方向の延伸倍率(多段の場合は合計)は、5倍以上が好適であり、中でも10倍以上、更に好ましくは15倍以上である。また、その延伸倍率は30倍以下であれば本発明のOPPを得ることができ、通常は25倍以下で延伸することで十分である。また、横方向の延伸倍率(多段の場合は合計)は、5倍以上が好適であり、中でも6倍以上が好適であり、その中でも10倍以上が特に好適である。また、その延伸倍率は30倍以下であれば本発明の二軸延伸ポリプロピレンフィルムを得ることができ、通常は25倍以下で延伸することで十分である。これらにおいて、延伸は同時二軸延伸を採用することにより効率よく製造することができる。さらに、これらの延伸倍率となるように、予め予備延伸した原反を用いたり、2段以上の多段延伸をすることも行われる。なお、同時二軸延伸においては、面倍率を25倍以上、中でも30倍以上とすることが望ましく、最大600倍程度、中でも400倍程度までとすることが望ましい。
本発明の二軸延伸ポリプロピレンフィルムは、ポリプロピレンとしてタクティシティの高いポリプロピレンを用いることが望ましい。しかし、本発明ではメソペンタッド分率が90%以上〜98%未満、好ましくは91%以上〜98%未満のプロピレン系重合体を用いることによっても、耐熱性に優れたフィルムとすることができる点で特徴がある。
さらに本発明のOPPには、用途により種々の添加剤、安定剤等を配合することが行われる。ただし、本発明の二軸延伸ポリプロピレンフィルムは必ずしも石油樹脂などを混合することを必要とせずに、耐熱性に優れた延伸フィルムを得ることができる。
本発明の二軸延伸フィルムとして特に好適な態様は、その熱機械分析(TMA)における最大伸びが1.0%以下のOPPである。そして、その最大伸びは好ましくは0.8%以下であることが特に望ましく、さらに0.6%以下であることが望ましく、中でもに望ましくは0.5%以下、その中でも特に0.3%以下が望ましい。
<離型フィルム>
本発明の離型フィルムは、前記二軸延伸ポリプロピレンフィルムの少なくとも片面に離型用樹脂層、好ましくはシリコーン樹脂層が形成されてなる。離型フィルムの厚さは、通常、二軸延伸ポリプロピレンフィルムが10〜100μm、好ましくは20〜50μm、離型用樹脂層の厚さが、0.01〜5.0μm、好ましくは0.1〜2.0μmの範囲にある。例えば、この範囲内にあれば、離型フィルム基材への密着性、離型工程の際の剥離強度の安定性、シリコーン樹脂成分の非移行性の点で調整が可能であり、これにより目的とする優れた離型フィルムを得ることができる。
《離型用樹脂》
本発明の離型フィルムの積層される離型用樹脂は、シリコーン樹脂、アクリルシリコーン樹脂、フッ素樹脂あるいはメラミン樹脂等の離型性に優れる樹脂として一般に使用されている樹脂である。これら離型用樹脂の中でも、シリコーン樹脂がセラミックグリーンシートを比較的容易に剥離せしめることができるので好ましい。
かかるシリコーン樹脂としては、例えば、熱縮合反応型:両末端シラノール官能性ジメチルポリシロキサンとメチルハイドロジエンポリシロキサンあるいはメチルメトキシシロキサンとを有機錫系触媒の存在下で反応させたもの、熱付加反応型:分子鎖両末端あるいは両末端及び側鎖にビニル基を有するメチルビニルポリシロキサンとメチルハイドロジエンポリシロキサンとを白金系触媒の存在下で反応させたもの、紫外線硬化型(ラジカル付加型):アルケニル基とメルカプト基を含有するシロキサンに光重合剤を加えたもの、紫外線硬化型(ヒドロシリル型):熱付加反応型と同じ白金系触媒を用いたもの、紫外線硬化型(ラジカル重合型):(メタ)アクリル基を含有するシロキサンに光重合剤を加えたもの、紫外線硬化型(カチオン重合型):エポキシ基を含有するシロキサンにオニウム塩光開始剤を添加したもの、及び電子線硬化型:ラジカル重合性基含有シロキサン(官能基はなくてもよく、また光開始剤がなくてもよい)が挙げられる。また、シリコーン樹脂の形態は、溶剤型、エマルジョン型、無溶剤型等の中から適宜選択して用いることができる。これらシリコーン樹脂の中でも、熱付加反応型が好ましい。
シリコーン樹脂の原料となる各種シロキサンとしては、例えば、信越化学工業(株)からKS−778、KS−835、KS−847、KS−838、KS−770L、KS−776L、KS−3702、東レ・ダウコーニング(株)からSRX357、BY24−384、SRX211、SD7220、SD7226及びGE東芝シリコーン(株)からTPR6722、TPR6721、TPR6702、XS56−A8012、TPR6701,XS56−A3969などの商品名で製造・販売されている。
<離型フィルムの製造方法>
本発明の離型フィルムは、前記二軸延伸ポリプロピレンフィルムの少なくとも片面に前記離型用樹脂を塗布した後、必要に応じて熱、紫外線あるいは電子線等により乾燥・硬化(架橋)することにより製造し得る。
離型用樹脂を塗布する方法は特に限定はされず、離型用樹脂層の厚さが所望の厚さになるように、離型用樹脂をそのまま、あるいは溶剤で希釈して塗布すればよい。離型用樹脂を溶剤で希釈する場合は、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、シクロヘキサン、n−ヘキサン、n−ヘプタン等の脂肪族炭化水素、パークロロエチレン等のハロゲン化炭化水素、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等の低級アルコール、酢酸エチル、メチルエチルケトン等の有機溶媒を使用し得る。
また、離型用樹脂を塗布する方法には、例えば、エアーナイフコーター、ダイレクトグラビアコーター、グラビアオフセット、アークグラビアコーター、グラビアリバースおよびジェットノズル方式等のグラビアコーター、トップフィードリバースコーター、ボトムフィードリバースコーターおよびノズルフィードリバースコーター等のリバースロールコーター、5本ロールコーター、リップコーター、バーコーター、バーリバースコーター、ダイコーター等種々公知の塗工機を用いて、二軸延伸ポリプロピレンフィルムに塗布すればよい。
離型用樹脂を乾燥及び硬化(熱硬化、紫外線硬化等)は、それぞれ個別または同時に行うことができる。同時に行うときには、二軸延伸ポリプロピレンフィルムの耐熱性(熱的寸法安定性)にも左右されるが、80℃〜120℃、好ましくは90℃〜110℃の温度範囲で15秒以上加熱することが好ましい。乾燥温度が80℃未満では、熱硬化時間が長くなり生産性が低下するとともに、シリコーンなどの離型用樹脂の硬化も十分ではない。また、乾燥温度が120℃以上では、フィルムにしわが生じる虞がある。
本発明では、二軸延伸ポリプロピレンに帯電防止剤を配合して帯電防止処方とする他、離型用樹脂の層と共に、静電防止層を設けて帯電防止することも行われる。
このような静電防止層は、二軸延伸ポリプロピレンフィルムの片面に、静電防止層、離型用樹脂層をこの順に積層することが好ましい。勿論、二軸延伸ポリプロピレンフィルムの片面に静電防止層を設け、他方の面に離型用樹脂層を設けてもよい。
静電防止層は、それを設けることにより、その表面の固有抵抗値が1012Ω/□、特に1012Ω/□以下となる種々の耐電防止性能を有する材料を用いることができる。例えば、帯電防止剤、導電性フィラー、導電性ポリマーを配合したバインダー樹脂、導電性ポリマー自体、金属等の無機化合物を含有する熱硬化性樹脂、ポリマー型耐電防止剤などがある。
帯電防止層に使用する帯電防止剤には、アルキルサルフェート型、アルキルホフフェート型等のアニオン系帯電防止剤、第4級アンモニウム塩型、第4級アンモニウム樹脂型、イミダゾリン型などのカチオン系耐電防止剤、ソルビタン、エーテル型などのノニオン系帯電防止剤、ベタイン型などの両性帯電防止剤がある。バインダー樹脂には、特に限定されず、ポリオレフィン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリブチラール樹脂などを用いることができる。
ポリマー型帯電防止剤としては、スルホン酸塩基、リン酸塩基、アクリル酸塩基(塩基としては、ナトリウム、リチウム、カリウムなどのアルカリ金属塩基、アンモニウム塩基など)などがある。
これらは、インラインで二軸延伸されたポリプロピレンフィルムにコートしてもよく、二軸延伸前のポリプロピレンフィルムにコートした後に、全体を二軸延伸してもよい。帯電防止層(B)の厚さは特に限定されないが、0.1〜100μm程度である。
二軸延伸ポリプロピレンフィルムに帯電防止剤等を含有するバインダー樹脂を積層するには、共押出、ドライラミネートなどの種々の方法を利用することができる。また、帯電防止剤を塗布する場合は、エアーナイフコーター、ダイレクトグラビアコーター、グラビアオフセット、アークグラビアコーター、グラビアリバースおよびジェットノズル方式などのグラビアコーター、トップフィードリバースコーター、ボトムフィードリバースコーターおよびノズルフィードリバースコーターなどのリバースロールコーター、5本ロールコーター、リップコーター、バーコーター、バーリバースコーター、ダイコーターなどの種々の公知の塗工機を用いることができる。静電防止層の厚さとしては、0.01から100ミクロンメータ(μm)が通常である。これらの帯電防止層の中でも、ポリエステル樹脂と酸化錫系微粒子を含む静電防止層が好適である。
<ポリエステル樹脂と酸化錫系微粒子を含む静電防止層>
ポリエステル樹脂と酸化錫系微粒子を含む静電防止層を設けるには、一般にポリエステルの微粒子と酸化錫系の微粒子を含むコーティング液を用いることが望ましい。コーティング剤は、ポリエステル樹脂の微粒子と酸化錫系微粒子を分散させた分散液、なかでも水分散液であることが均一な静電防止層(B’)の塗膜を簡便な操作で形成することができるので好適である。
このコーティング液は、ポリエステル樹脂の微粒子100質量部に対し、酸化錫系の微粒子が通常50〜1000質量部の割合で含有するものである。酸化錫系の微粒子の割合が少ない場合は静電防止層の被膜の静電防止性が不十分になることがある。また、多い場合は静電防止層と二軸延伸ポリプロピレンフィルムとの密着性が低下することがある。
コーティング剤が分散液の場合の媒体としては、水が好適である。また、水が主成分であれば、さらに他の有機溶媒を併用してもよい。そのような有機溶媒として、例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、n−アミルアルコール、イソアミルアルコール、sec−アミルアルコール、tert−アミルアルコールなどのアルコール類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、エチルブチルケトンなどのケトン類、エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルなどのグリコール誘導体、さらには3−メトキシ−3−メチルブタノール、ジアセトンアルコール、アセト酢酸エチルなどがある。これらは1種類、あるいは2種類以上を併用してもよい。
併用される有機溶媒の沸点としては、沸点200℃以下で水と共沸可能であるものが好ましい。また、水と併用される有機溶媒の割合は、エマルジョン中の全媒体の25質量%以下であれば、コーティング剤の貯蔵安定性が良好である。
ポリエステル樹脂としては、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸、4,4´−ジフェニルジカルボン酸などのジカルボン酸、中でもテレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸などとエチレングリコールなどのグリコールから得られるポリエステル樹脂を使用することができる。なお、ポリエステル樹脂には、必要な物性を発現させるために3官能以上の多塩基酸及び/または多価アルコールを共重合することも必要に応じて行われる。
3官能以上の多塩基酸としては、トリメリット酸、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水ベンゾフェノンテトラカルボン酸、トリメシン酸、エチレングリコールビス(アンヒドロトリメリテート)、グリセロールトリス(アンヒドロトリメリテート)、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸などが挙げられる。
また、3官能以上の多価アルコールとしては、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどが挙げられる。ただし、3官能以上の多塩基酸及び多価アルコールを共重合する場合には、全酸成分及び全アルコール成分に対しそれぞれ10モル%以下、5モル%以下とすることが通常である。10モル%を越えると膜が硬くなりすぎて加工性が悪くなる傾向がある。コーティング剤に配合されるポリエステル樹脂の酸価は、通常10〜40mgKOH/g程度である。
ポリエステル樹脂は、一般に水分散性が付与された微粒子として水分散性ポリエステル樹脂エマルジョンの形態で使用される。水分散性ポリエステル樹脂の微粒子は、通常数平均粒子径が0.001〜0.1μm(動的光散乱法)である。
ポリエステル樹脂の微粒子からなるエマルジョンは、例えば、塩基性化合物を添加した水及び有機溶媒中にポリエステル樹脂の粉末もしくは粒状物を40℃以下の室温付近の温度で混合、撹拌した後、撹拌しながら所定温度まで加熱し、ポリエステル樹脂のガラス転移温度以上であって90℃以下の温度で撹拌してポリエステル樹脂を微粒子化し、冷却することによって製造する方法がある。ポリエステル樹脂の微粒子は一般に数平均粒子径が通常0.001〜0.1μm程度であり、溶媒中に安定的に分散したエマルジョンの状態で用いられる。
水分散性ポリエステル樹脂エマルジョンを製造する際には、ポリエステル樹脂のカルボキシル基を中和するために有機アミンを添加することが望ましい。有機アミンとしては、トリエチルアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、モルホリン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリンなどが例示され、中でもカルボキシル基に対して、0.2〜1.5倍当量が好ましく、さらには、0.4〜1.3倍当量がより好ましい。
0.2倍当量未満と少なくなると中和が不完全で分散安定性が良好なエマルジョンが得られない場合があり、1.5倍当量を越えるとエマルジョンが増粘になり取り扱いが困難となる場合がある。また、これら有機アミンは、静電防止層の形成時の乾燥工程において揮発するものを選ぶことが望ましく、沸点が200℃以下の有機アミンが好適である。これにより、その上に形成される離型用樹脂層の硬化に悪影響を与えることのない静電防止層とすることができる。
水分散性ポリエステル樹脂エマルジョン中におけるポリエステル樹脂の濃度は特に限定されないが、適度の粘性を保ちつつ、良好な貯蔵安定性を示すためには10〜50質量%が好ましい。
コーティング剤中の酸化錫系の微粒子は、一般にその数平均粒子径が通常50ナノメータ(nm)以下であり、中でも数平均粒子径が50ナノメータ(nm)以下でかつ体積平均粒子径が200ナノメータ(nm)以下が好ましい。この酸化錫系の微粒子は、上記の数平均粒子径を保ったままで分散されたものが好ましい。分散液中で酸化錫の微粒子が凝集し、体積平均粒子径(動的光散乱法)が200nmを越えると、被膜の透明性が低下する傾向がある。
酸化錫系の微粒子としては、酸化錫、アンチモンドープ酸化錫、インジウムドープ酸化錫、アルミニウムドープ酸化錫、タングステンドープ酸化錫、酸化チタン−酸化セリウム−酸化錫の複合体、酸化チタン−酸化錫の複合体などが挙げられ、なかでも導電性などの性能に優れかつそれとコストとがバランスのとれた酸化錫、アンチモンドープ酸化錫、インジウムドープ酸化錫が好ましい。
コーティング剤は、例えば、上記水分散性ポリエステル樹脂エマルジョンと上記酸化錫系の微粒子の水分散液と混合することによって調製される。その際に、水分散性ポリエステル樹脂エマルジョンに酸化錫系の微粒子分散液を加えて混合してもよく、逆に酸化錫系の微粒子分散液に上記エマルジョンを加えて混合してもよく、混合順序は任意である。
なお、両者を混合する際、水分散性ポリエステル樹脂エマルジョンの分散安定性を維持するために、必要に応じて、混合液のpHが8〜12になるようにpH調整を行うことが行われる。
上記コーティング剤は、水分散性ポリエステル樹脂エマルジョンと酸化錫系の微粒子分散液とを混合することにより調製することができる。このようにして得られたコーティング剤中には、上記水分散性ポリエステル樹脂エマルジョンに由来する有機溶媒が含まれており、また、塗布性能を向上させるために例えばイソプロパノールなどの低沸点アルコールのような有機溶媒を加えることも行われる。この場合、有機溶媒の含有量は溶媒全体の50質量%以下とし、50質量%以上は水であることが好ましい。
このコーティング剤中では、水分散性ポリエステル樹脂の微粒子と共に、酸化錫系の微粒子が酸化錫系の微粒子分散液中と同等の良好な分散性を保って溶媒中に分散しているものが好適である。すなわち、酸化錫系の微粒子が数平均粒子径50nm以下、体積平均粒子径200nm以下の一次粒子の状態で存在してものが好適である。
また、このコーティング剤における固形分濃度すなわち水分散性ポリエステル樹脂と酸化錫系の微粒子の総濃度は一般に1〜40質量%であり、固形分濃度が1質量%より低いと、基材フィルム(A)に均一な厚みの塗布する際に十分な厚さの被膜を形成しにくくなる傾向があり、一方40質量%を越えると、酸化錫系の微粒子の分散性が不十分になることがある。
また、このコーティング剤には、架橋剤は必要としない。架橋剤を混合せずに、加熱にのみによってコーティング剤から静電防止層を形成させることにより、その上に形成する離型用樹脂層との密着性を良くすることができる。しかし、必要に応じて、水分散性ポリエステル樹脂が有する官能基、例えばカルボキシル基や水酸基と反応性を有する架橋剤を混合して被膜の硬度を上げることも行われる。さらに、このコーティング剤には、その特性が損なわれない範囲で、酸化防止剤、滑剤、着色剤などを添加することができる。
二軸延伸ポリプロピレンフィルム(A)の表面にコーティング剤を塗布する方法としては、上記と同様の公知の塗工機を用いることができる。塗布されたコーティング剤の乾燥方法としては、通常、熱風循環型のオーブン、赤外線ヒーターなどにより、60℃〜230℃で例えば2秒間〜50秒間乾燥する方法があり、二軸延伸ポリプロピレンフィルム上に静電防止層が形成される。
静電防止層の厚さとしては、強度および傷が付きにくい均一な厚さの被膜が得られる0.01から100ミクロンメータ(μm)が通常である。また、二軸延伸ポリプロピレンフィルム(A)への静電防止層の密着性を高めるために、二軸延伸ポリプロピレンフィルムの表面にシランカップリング剤などの接着層を設けて、接着層の上に静電防止層を設けてもよいが、通常はその必要はない。
次に実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を越えない限りこれらの実施例に制約されるものではない。
なお、物性値などは、以下の評価方法により求めた。
(1)弾性率(MPa)
二軸延伸ポリプロピレンフィルムから縦方向(MD)及び横方向(TD)に短冊状フィルム片(長さ:150mm、幅:15mm)を切出し、引張り試験機[(株)オリエンテック社製テンシロン万能試験機RTC-1225]を用い、チャック間距離:100mm、クロスヘッドスピード:5mm/分の条件で引張試験を行い、弾性率(GPa)を求めた。
(2)熱機械分析(TMA)における最大伸び
ティー・エイ・インスツルメント製のTMA/Q400EMを用い、幅4mmのフィルム試料をチャック間距離8mmで固定し、それぞれの試料に合わせた張力をかけ、測定室内を25℃に設定して、昇温速度100℃/分で90℃まで昇温し、1分保った後、降温速度10℃/分で25℃まで冷却し、5分保つ測定を行い、昇温前の長さ(チャック間距離)を基準として、伸び(%)を測定し、この時の最大伸びを求めた。なお、それぞれの試料の測定張力は、昇温前と冷却後の寸法差が0.1%以内になる張力で測定した。
(3)メソペンタッド分率 mmmm[%]
13C−NMRを用いて測定し、得られたデータをT.Hayashiらが行った方法(Polymer,29,138〜143(1988))に基づいて得られたものである。
(4)MFR
MFR(メルトフローレート)は、ASTM−D−1238に準じて、230℃、2.16Kgの条件で測定した値である。
〔参考例1〕
同時二軸延伸プロピレン系フィルムの製造
(株)プライムポリマー社製F113G[密度:0.91、MFR:3.0g/10分(230℃)、アイソタクシティシティの指標であるメソペンタッド95.0%]を用い、スクリュー押出機で溶融押出し、同時二軸延伸フィルム成形装置を用い、テンター(予熱温度:185℃、延伸温度:160℃及び熱セット温度:180℃並びに緩和率;縦方向:0%及び横方向:0%)を用い、縦方向(MD)に10倍、横方向(TD)に6倍延伸して、厚さ30ミクロン(μm)の同時二軸延伸ポリプロピレンフィルムを得た。
得られたフィルムの片面(塗工面)にコロナ処理を施した。結果を表1に示す。
〔参考例2〕
同時二軸延伸ポリプロピレンフィルムの製造
プロピレン単独重合体として、(株)プライムポリマー社製F102W[密度:0.91、MFR:2.0g/10分(230℃)、メソペンタッド96.0%]50重量%とF300SV[密度:0.91、MFR:3.0g/10分(230℃)、メソペンタッド98.5%]50重量%のブレンド品を用い、スクリュー押出機で溶融押出し、同時二軸延伸フィルム成形装置を用い、テンター(予熱温度:185℃、延伸温度:160℃及び熱セット温度:180℃並びに緩和率;縦方向:0%及び横方向:0%)を用い、縦方向(MD)に10倍、横方向(TD)に6倍延伸して、厚さ30ミクロン(μm)の同時二軸延伸ポリプロピレンフィルムを得た。
得られたフィルムの片面(塗工面)にコロナ処理を施した。結果を表1に示す。
〔実施例3〕
逐次二軸延伸ポリプロピレンフィルムの製造
プロピレン単独重合体として、(株)プライムポリマー社製F113G[密度:0.91、MFR:3.0g/10分(230℃)、アイソタクシティシティの指標であるメソペンタッド95.0%]を用い、スクリュー押出機で溶融押出し、冷却ロール(温度30℃)で急冷し、厚さ2.5ミリメートル(mm)のシートとした後、逐次二軸延伸により、縦方向(MD方向)5倍、横方向(TD方向)10倍延伸した逐次二軸延伸フィルム(厚さ50ミクロン)を得た。
二軸延伸ポリプロピレンフィルムの製造
この逐次二軸延伸フィルムを原反とし、その両端からミミ部をそれぞれ幅約10センチメートル(cm)切り取り、その後、両端をそれぞれ幅2.5センチメートル(cm)ほど順次折り曲げて、更に、厚さが40マイクロメートル(μm)で幅2.5センチメートル(cm)の短幅逐次二軸ポリプロピレンフィルムを挟み込んで、同時二軸延伸の工程に供給した。
次に、同時二軸延伸フィルム成形装置を用い、テンター(予熱温度:175℃、延伸温度:175℃)を用い、縦方向(MD)に3.5倍、横方向(TD)に1.0倍延伸して、二軸延伸ポリプロピレンフィルムを得た。
結果を表1に示す。
〔実施例4〕
逐次二軸延伸ポリプロピレンフィルムの製造
プロピレン単独重合体として、(株)プライムポリマー社製F300SV[密度:0.91、MFR:3.0g/10分(230℃)、アイソタクシティシティの指標であるメソペンタッド98.5%]を用い、スクリュー押出機で溶融押出し、冷却ロール(温度30℃)で急冷し、厚さ2.5ミリメートル(mm)のシートとした後、逐次二軸延伸により、縦方向(MD方向)5倍、横方向(TD方向)10倍延伸した逐次二軸延伸フィルム(厚さ50ミクロン)を得た。
二軸延伸ポリプロピレンフィルムの製造
この逐次二軸延伸フィルムを原反とし、その両端からミミ部をそれぞれ幅約10センチメートル(cm)切り取り、その後、両端をそれぞれ幅2.5センチメートル(cm)ほど順次折り曲げて、更に、厚さが40マイクロメートル(μm)で幅2.5センチメートル(cm)の短幅逐次二軸ポリプロピレンフィルムを挟み込んで、同時二軸延伸の工程に供給した。
次に、同時二軸延伸フィルム成形装置を用い、テンター(予熱温度:175℃、延伸温度:175℃)を用い、縦方向(MD)に4倍、横方向(TD)に1.0倍延伸して、二軸延伸ポリプロピレンフィルムを得た。
結果を表1に示す。
〔参考例5〕
逐次二軸延伸ポリプロピレンフィルムの製造
プロピレン単独重合体として、(株)プライムポリマー社製F113G[密度:0.91、MFR:3.0g/10分(230℃)、アイソタクシティシティの指標であるメソペンタッド95.0%]を用い、スクリュー押出機で溶融押出し、冷却ロール(温度30℃)で急冷し、厚さ2.5ミリメートル(mm)のシートとした後、逐次二軸延伸により、縦方向(MD方向)5倍、横方向(TD方向)10倍延伸した逐次二軸延伸フィルム(厚さ30ミクロン)を得た。
結果を表1に示す。
〔参考例6〕
逐次二軸延伸ポリプロピレンフィルムの製造
プロピレン単独重合体として、(株)プライムポリマー社製F300SV[密度:0.91、MFR:3.0g/10分(230℃)、アイソタクシティシティの指標であるメソペンタッド98.5%]を用い、スクリュー押出機で溶融押出し、冷却ロール(温度30℃)で急冷し、厚さ2.5ミリメートル(mm)のシートとした後、逐次二軸延伸により、縦方向(MD方向)5倍、横方向(TD方向)10倍延伸した逐次二軸延伸フィルム(厚さ30ミクロン)を得た。
結果を表1に示す。
〔実施例7〕
シリコーン(信越化学工業(株)社製KS−847)と触媒(信越化学工業(株)製PL-50T)の溶液を、参考例1で得られた二軸延伸ポリプロピレンフィルム(コロナ処理面)に、塗布して、離型フィルムを得た。得られた離型フィルムは、比較的高温の工程においても、離型フィルムとして利用することができた。
本発明によれば、二軸延伸ポリプロピレンのプロピレン系ポリマーの延伸配向による強度と耐熱性が向上しているので、包装材料としてばかりでなく、種々の用途の基材フィルムとしての利用が期待できる。AR/LRフィルム、プリズムシート、拡散フィルム、反射フィルム、BGテープ、DCテープ、キャリアテープ用カバーテープ、アルミ蒸着フィルムなどの種々の蒸着フィルム、透明蒸着フィルム、PVDCコートフィルム、PVAコートフィルム、アクリル酸系樹脂コートフィルム、方向性フィルム、防錆フィルムなどの種々の用途に利用が可能である。また、ナノコンポジットフィルム、ハイブリッドバリアフィルム、防曇フィルム、コンデンサー用フィルム、太陽電池バックシート、有機EL封止材料などの種々の産業材用途への利用が可能である。中でも、離型フィルム(剥離フィルム)、プロテクトフィルム、粘着フィルム等に用いられ、コンデンサーやプリント基板を製造する工程で台紙として用いる工程フィルムとして用いられる。

Claims (5)

  1. 縦方向の引張弾性率が3.5〜15GPaの範囲、及び横方向の引張弾性率が3.0〜15GPaの範囲にあり、且つ、石油樹脂を含まないことを特徴とする二軸延伸ポリプロピレンフィルム。
  2. メソペンダッド分率が90〜99.5%のプロピレン系重合体からなることを特徴とする請求項1記載の二軸延伸ポリプロピレンフィルム。
  3. 二軸延伸ポリプロピレンフィルムが、縦方向の合計延伸倍率が15〜30倍及び横方向の合計延伸倍率が10〜30倍になるように、逐次二軸延伸した後、次いで同時二軸延伸して得られることを特徴とする請求項1記載の二軸延伸ポリプロピレンフィルム。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の二軸延伸ポリプロピレンフィルムの少なくとも片面に離型用樹脂が形成されていることを特徴とする離型フィルム。
  5. 石油樹脂を含まないポリプロピレンシートを、縦方向の合計延伸倍率が15〜30倍及び横方向の合計延伸倍率が10〜30倍になるように、逐次二軸延伸した後、次いで同時二軸延伸して、縦方向の引張弾性率が3.5〜15GPaの範囲、及び横方向の引張弾性率が3.0〜15GPaの範囲にある二軸延伸ポリプロピレンフィルムを製造する方法。


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