JPH1086298A - ポリプロピレン積層フィルム - Google Patents
ポリプロピレン積層フィルムInfo
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- JPH1086298A JPH1086298A JP24441496A JP24441496A JPH1086298A JP H1086298 A JPH1086298 A JP H1086298A JP 24441496 A JP24441496 A JP 24441496A JP 24441496 A JP24441496 A JP 24441496A JP H1086298 A JPH1086298 A JP H1086298A
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Abstract
キング性の良好なフィルムであり、製膜後、良好な経時
の帯電防止性を有し、コロナ放電処理後の臭気も良好
で、特に繊維包装用途で好適なポリプロピレン積層フィ
ルムを提供する。 【解決手段】シンジオタクティックペンタッド分率が
0.6以上であるプロピレンの単独重合体あるいはプロピ
レンと少量の他のオレフィンとの共重合体である結晶性
ポリプロピレン 100重量部とエチレン−オクテン共重合
体25〜 100重量部、帯電防止剤0.05〜0.5 重量部からな
るポリプロピレン樹脂組成物(A)を基材層とし、両表
面にアイソタクティックポリプロピレン 100重量部と平
均粒子径1〜10μmの球形の無機不活性粒子 0.4〜1.5
重量部からなるポリプロピレン樹脂組成物(B)を積層
してなるポリプロピレン積層フィルムであって、全体層
の厚みに対して基材層の厚みが50〜95%である繊維包装
用ポリプロピレン積層フィルム。
Description
層フィルムに関し、詳しくは製膜性、透明性、柔軟性、
アンチブロッキング性が良好なフィルムであり、製膜
後、良好な経時の帯電防止性を有し、かつ、コロナ放電
処理後の臭気も良好で、特に、繊維包装用途で好適に利
用できるポリプロピレン積層フィルムに関する。
には、塩化ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体
などが使用されている。特に繊維包装フィルム分野で
は、ビニロンフィルムが多く使用されている。しかし、
ビニロンフィルムは、湿度の影響を大きく受け、例えば
梅雨時には柔らかくなり過ぎ、冬場では硬くなるといっ
たように季節によってフィルム物性が大幅に変動するこ
と、さらには高価なことなどの欠点がある。それにより
現在市場では、比較的安価でしかも季節的な影響をほと
んど受けず、透明性、柔軟性、アンチブロッキング性、
帯電防止性、臭気のバランスが良好であるポリオレフィ
ンフィルムが求められ開発が盛んに行われている。
は、比較的安価で剛性、耐熱性、成形品の外観及び成形
性に優れていることから広汎な用途に使用されている。
例えば、フィルム分野においても食品包装や繊維、薬
液、日用雑貨、紙製品、レジ袋等の非食品包装に広く使
用され、特に、フィルムの透明性、柔軟性が重要視され
る繊維包装の分野においては、プロピレン−エチレンラ
ンダム共重合体フィルムが好ましく用いられ、エチレン
を6wt%以上共重合したエチレン−プロピレン共重合
体やプロピレン−ブテン−1ランダム共重合体(特開昭
53−79984号、同54−85293号、同60−
152516号)が提案されている。また、他の方法と
して結晶性ポリプロピレンとエチレン−プロピレン共重
合体ゴムよりなる組成物が用いられている。
については、古くよりその存在は知られていたが、従来
のバナジウム化合物とエーテル及び有機アルミニウムか
らなる触媒で低温重合する方法はシンジオタクティシテ
ィーが悪く、シンジオタクチックなポリプロピレンの特
徴を表わしているとは言い難いものであった。
非対称な配位子を有する遷移金属触媒成分とアルミノキ
サンからなる触媒によってシンジオタクチックペンタッ
ド分率が0.7を越えるようなタクティシティーの良好
なポリプロピレンも得られることが発見された(J,Am.Ch
em.Soc.,1988,110,6255-6256) 。
りなる透明性に優れた押出しシート、フィルム及びイン
フレーションフィルムも提案され(特開平3−8112
8号公報、同3−81130号)、透明性、柔軟性に優
れたポリプロピレンとしてその用途が期待されている。
押出フィルムは、フィルム同士の密着いわゆるブロッキ
ングが起こり易い。その改良方法としては、アンチブロ
ッキング剤としてゼオライト、シリカ等の無機粒子を添
加する方法が公知である。また、ポリプロピレン樹脂組
成物の押出フィルムは電気絶縁抵抗が大きく、そのため
摩擦により静電気が発生し蓄積しやすく、ほこり等の付
着が問題となる。その改良方法として、帯電防止剤とし
てグリセリン脂肪酸エステルやアミン、アミド等を成形
加工時に添加することも公知である。
は無極性プラスチックであり、印刷の際の印刷インキと
の親和性を向上させるため、コロナ放電処理を行うこと
も公知である。
方法で得られたシンジオタクティックポリプロピレンを
T−ダイ押出成形法、チューブラー押出成形法により成
形加工して得られるフィルムは、アイソタクチックポリ
プロピレンから得られるフィルムに比べ、製膜時に冷却
ロール及び巻取りロールにフィルムが粘着したり、巻き
取られたフィルム同志がくっついて剥れ難くなったりす
るため実用的な成形速度でフィルム成形をすることが困
難であるという問題があった。
たり(特開平3−54238号)、また、製膜性改良の
ためアイソタクティックポリプロピレンとシンジオタク
ティックポリプロピレンを2層に積層する検討(特開平
5−200957)がなされているが、製膜性、耐熱性
の点で不十分であった。
較的安価でなお且つ製膜性、透明性、柔軟性、アンチブ
ロッキング性の良好なフィルムであり、製膜後、良好な
経時の帯電防止性を有し、かつ、コロナ放電処理後の臭
気も良好で、特に、繊維包装用途で好適なポリプロピレ
ン積層フィルムを提供することにある。
を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、シンジオタクティ
ックポリプロピレンとエチレン−オクテン共重合体、帯
電防止剤よりなる基材層の両表面にアイソタクティック
ポリプロピレンと球形の無機不活性粒子からなる層を積
層することにより比較的安価でなお且つ製膜性、透明
性、柔軟性、アンチブロッキング性が良好で、かつ、コ
ロナ放電処理後の臭気も良好なフィルムとなることを見
出し、本発明を完成するに至った。
ペンタッド分率が0.6以上であるプロピレンの単独重
合体あるいはプロピレンと少量の他のオレフィンとの共
重合体である結晶性ポリプロピレン100重量部とエチ
レン−オクテン共重合体25〜100重量部、帯電防止
剤0.05〜0.5重量部からなるポリプロピレン樹脂
組成物(A)を基材層とし、両表面にアイソタクティッ
クポリプロピレン100重量部と平均粒子径1〜10μ
の球形の無機不活性粒子0.4〜1.5重量部からなる
ポリプロピレン樹脂組成物を積層してなるポリプロピレ
ン積層フィルムであって、全体層の厚みに対して基材層
の厚みが50〜95%である繊維包装用ポリプロピレン
積層フィルムである。
レンとしては、13C−NMRで測定したシンジオタクテ
ィックペンタッド分率が0.60以上の高立体規則性の
ものが好ましく利用できる。また、アイソタクティック
ポリプロピレンとシンジオタクティックポリプロピレン
の混合物であってもよい。その場合、好ましい結晶性ポ
リプロピレンとしては、シンジオタクティックポリプロ
ピレンまたはシンジオタクティックポリプロピレンの共
重合体、あるいは、それらのポリマー100重量部に対
し0〜200重量部のアイソタクティックポリプロピレ
ンまたはアイソタクティックなポリプロピレンの共重合
体を混合したものが例示される。
ンジオタクティックポリプロピレン構造のプロピレン単
独重合体のみならず、プロピレンとエチレンまたは炭素
数4以上のα−オレフィンとの共重合体も利用できる。
共重合体中の他のオレフィンとしてのエチレンまたは炭
素数4以上のα−オレフィンの含量としては6重量部以
下のものが好ましく利用される。
は共重合体を製造するに用いる触媒としては、前述の文
献に記載された化合物の他に特開平2−41303号公
報、特開平2−41305号公報、特開平3−1790
05号公報、特開平3−179006号公報、特開平4
−69394号公報に記載されているような互いに非対
称な配位子を有する架橋型遷移金属化合物、およびアル
ミノキサン或いは有機金属と安定アニオンとなり得る化
合物からなる助触媒からなるような触媒を挙げることが
できるが、異なる構造の触媒であっても13C−NMRに
よって測定されるシンジオタクティックペンタッド分率
が0.6以上のポリプロピレンを製造できるものであれ
ば利用できる。
用割合としては10〜1000000モル倍、通常50
〜5000モル倍である。
活性媒体を用いる溶媒重合法、あるいは実質的に不活性
媒体の存在しない塊状重合法、気相重合法も利用でき
る。重合温度としては−100〜200℃、重合圧力と
しては常圧〜100kg/cm 2 −Gで行うのが一般的
である。好ましくは0〜100℃、常圧〜50kg/c
m2 −Gである。
ては230℃で測定したメルトフローインデックス(以
下、MIと略す。)が0.01〜100g/10mi
n、好ましくは0.05〜50g/10minの範囲の
比較的分子量の高いものを利用すると押出成形物の物性
の点で好ましい。
体としては、エチレンとオクテンを共重合して得られた
共重合体が利用でき、好ましくは、オクテンの含有率が
15〜40wt%である。
体の分子量としては、230℃で測定したMIが0.0
5〜70g/10minのものが好ましく、さらに好ま
しくは0.5〜30g/10minである。また、その
密度としては0.81〜0.96g/cm3 のものが好
ましく、さらに好ましくは0.85〜0.93g/cm
3 である。
体を製造する触媒としては、US5,278,272号
公報に記載されているようなメタロセンを主成分とした
ものが利用できる。
体のシンジオタクティックポリプロピレンを主成分とす
る結晶性ポリプロピレン100重量部に対しての添加割
合は25〜100重量部であり、好ましくは35〜90
重量部、さらに好ましくは40〜80重量部である。エ
チレン−オクテン共重合体の添加量が100重量部を越
えると透明性が悪化し、25重量部未満であると柔軟性
の改良効果が不十分である。
ポリオレフィンフィルムに使用されるものが使用でき
る。例えば、(1)第一級アミン塩、第三級アミン、第
四級アンモニウム化合物、ピリジン誘導体等のカチオン
系のもの、(2)硫酸化油、石ケン、硫酸化エステル
油、硫酸化アミド油、オレフィンの硫酸エステル塩類、
脂肪アルコール硫酸エステル塩、アルキル硫酸エステル
塩、脂肪酸エチルスルホン酸塩、アルキルナフタレンス
ルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、コハク酸
エステルスルホン酸塩、リン酸エステル塩等のアニオン
系のもの、(3)多価アルコールの部分的脂肪酸エステ
ル、脂肪アルコールのエチレンオキサイド付加物、脂肪
酸のエチレンオキサイド付加物、アルキルフェノールの
エチレンオキサイド付加物、多価アルコールの部分的脂
肪酸エステルのエチレンオキサイド付加物、ポリエチレ
ングリコール等の非イオン系のもの、(4)カルボン酸
誘導体、イミダゾリン誘導体等の両性系のものが一般に
使用可能であるが、特に非イオン系、中でもポリオキシ
エチレンアルキルアミンまたはポリオキシエチレンアル
キルアミドないしそれらの脂肪酸エステル、グリセリン
の脂肪酸エステル等が好ましい。また、アミン系帯電防
止剤あるいはアミド系帯電防止剤とグリセリン脂肪酸エ
ステルを併用するとさらに好ましい。
00重量部に対する添加割合としては0.05〜0.5
重量部である。これより少ないと帯電防止性の改良効果
がなく、多くても特により改良されるわけでなく、むし
ろアンチブロッキング性、冷却ロールへの付着、経時後
のフィルムの透明性が失われ好ましくない。特に好まし
いのは0.15〜0.40重量部である。
成物(A)には、必要に応じて公知の添加剤、例えば滑
剤、結晶核剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、耐候安定
剤、耐放射線剤、顔料、染料等を添加してもよい。
イソタクティックポリプロピレンとしては市場で入手で
きるような公知のプロピレン単独重合体、エチレン−プ
ロピレンブロック共重合体、及び結晶性エチレン−プロ
ピレンランダム共重合体のいずれも使用できるが、その
うち、特に結晶性エチレン−プロピレンランダム共重合
体、あるいはプロピレン単独共重合体を用いることによ
り透明性に優れたポリプロピレン積層体を得ることがで
き、これらの重合体は、種々の銘柄として市場で入手可
能であるが、好ましくは、熱減成等により分子量分布を
狭くしたアイソタクティックポリプロピレンや例えば特
開昭61−130314号公報、特開平3−13406
号公報等に記載されているような、いわゆるメタロセン
化合物を主成分とする触媒を用いて製造されるアイソタ
クティックポリプロピレンが利用される。このようなポ
リプロピレンを用いると、フィルムの透明性や光沢が特
に優れたポリプロピレン積層フィルムを得ることができ
る。
アンチブロッキング剤であり、平均粒子径は1〜10μ
mであり、例えば、シリカ、ゼオライト系の無機化合物
粒子が好ましく利用できる。
した比表面積が20m2 /g以下で、吸油量が50ml
/100g以下のものが帯電防止剤の経時の浮き出しの
点で好ましい。このような球形のアンチブロッキング剤
を使用せず、不定形のものを使用すると、コロナ放電処
理後の臭気は球形のものと変わらないが、透明性が不良
となったり、スクラッチ性が悪化する。
ブロッキング剤のアイソタクティックポリプロピレン1
00重量部に対する使用割合としては0.4〜1.5重
量部である。これより少ないとブロッキングの改良効果
が少なく、多くても特に改良されるわけでなく、むしろ
透明性が失われ好ましくない。特に好ましいのは、0.
5〜1.4重量部である。
成物(B)には、必要に応じて公知の添加剤、例えばア
ンチブロッキング剤、帯電防止剤、滑剤、結晶核剤、紫
外線吸収剤、酸化防止剤、耐候安定剤、耐放射線剤、顔
料、染料等を添加してもよい。
(B)を得る方法として、公知の任意の方法で均一分散
させて得ることができる。例えば、押出溶融ブレンド
法、バンバリーブレンド法などである。また、帯電防止
剤および球形の無機不活性粒子においては、予め結晶性
ポリプロピレン等との混合物として得たマスターバッチ
として添加しても良い。
Tダイ法、またはチューブラー法などの公知のフィルム
の製造法で得ることができ、積層の方法として以下が可
能である。
ンを含むポリプロピレン樹脂組成物(A)を基材層、ア
イソタクティックポリプロピレンを含むポリプロピレン
樹脂組成物(B)を表面層として、ダイ内あるいはダイ
外接着型の二種三層同時共押出しダイにより二種三層フ
ィルムとし、必要であれば少なくとも一軸延伸もしくは
二軸延伸する方法。
ックポリプロピレンを含むポリプロピレン樹脂組成物
(A)のフィルムの片側表面にアイソタクティックポリ
プロピレンを含むポリプロピレン樹脂組成物(B)を溶
融状態で押出して積層し、さらに反対側表面にポリプロ
ピレン樹脂組成物(B)を溶融状態で押出して積層し、
二種三層フィルムとする方法。
ポリプロピレンを含むポリプロピレン樹脂組成物(A)
のフィルムの両側表面にアイソタクティックポリプロピ
レンを含むポリプロピレン樹脂組成物(B)のフィルム
を接着剤により積層し、二種三層フィルムとする方法。
や巻き取りロールにフィルムが粘着したり、巻き取られ
たフィルム同志がくっついて剥れ難くなったり、また、
しわ取りロールによりロールマークが発生する問題を解
決でき、成形性においても優れており好ましい。
シートおよびフィルムの厚みの範囲であり、2〜0.0
01mmの範囲であるのが一般的であり、ポリプロピレ
ン樹脂組成物(A)からなる基材層の厚みは、全体層の
厚みに対して50%以上〜95%以下、好ましくは60
%以上〜95%以下であり、さらに好ましくは70%以
上〜95%以下である。
(A)からなる基材層の厚みの割合が50%より小さい
と、柔軟性の改良効果がない。
(A)からなる基材層の厚みの割合の上限は、製膜後の
アンチブロッキング性や製膜性、要求される柔軟性によ
り決まるが、アンチブロッキング性や製膜性が失われな
い範囲であれば柔軟性の点で大きければ大きい程よい
が、本発明においては95%以下である。具体的には、
三層の積層フィルムにおけるアイソタクティックポリプ
ロピレン層の厚みがトータルで3μm以上であれば、成
形性、アンチブロッキング性の点で好ましい。
シンジオタクティックポリプロピレンに特定量のエチレ
ン−オクテン共重合体、帯電防止剤を添加したポリプロ
ピレン樹脂組成物(A)をある特定の厚みの中心層に用
い、アイソタクティックポリプロピレンに特定形状の無
機不活性粒子を添加したポリプロピレン樹脂組成物
(B)を両表面に用いることにより、製膜性、透明性、
柔軟性、アンチブロッキング性が良好であり、繊維包装
用途として使用した時、製膜後から経時において良好な
帯電防止性が得られ、かつ、コロナ放電処理後も臭気が
良好であるという特徴を有する。また、好ましい態様と
して製造された場合は、ヤング率が50kg/cm2 以
下、製膜して10日後の表面固有抵抗率が1×1012Ω
以下であるような優れた特性を有する。また、フィルム
表面での表面張力が42dyne/cm以上になるよう
にコロナ放電処理を行った後も臭気が良好である。
の透明性や柔軟性、帯電防止性が重要視される繊維包装
に好適である。
用されているコロナ放電処理以外の火炎処理等の表面処
理を施すこともできる。
実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。尚、実施例において各測定項目は次の方法に基づ
いて測定した。
M−D1238に準拠した。 (2)製膜性:製膜時、冷却ロールへの粘着、製膜後の
ブロッキング、後収縮がない場合には○、ある場合には
×とした。 (3)ヘイズ:ASTM−D1003に準拠した。 (4)視覚透明性:東洋精機(株)製LIGHT SC
ATTERING METERを使用し、LS値(狭角
透過値)を測定した。 (5)表面光沢:ASTM−D523−62Tに準拠し
た。 (6)ヤング率:ASTM−D882に準拠した。 (7)降伏点応力(YS):ASTM−D882に準拠
した。 (8)帯電防止性:製膜後、23℃、相対湿度60%の
状態で1日間、10日間状態調節を行った後、東亜電波
工業(株)製SM−10E型極超絶縁計を使用し、JI
S−K6911に準拠し表面固有抵抗率を測定した。 (9)摩擦係数(tanθ):東洋整機(株)製、摩擦
測定機を用い、製膜後35℃に加熱された循環式恒温槽
中で1日間加熱処理を行い、室温に取り出し、1時間後
に滑り性を下記条件で測定し、ブロック荷重の滑り始め
る角度(θ)を読み取り、tanθで表示する。(測定
条件:傾斜スピード2.7°/sec、ブロック面積
6.3cm×6.3cm、荷重200g)
された循環式恒温槽中で20日間処理を行った後のヘイ
ズを測定した。 (11)アンチブロッキング性:所定の大きさに切り取
ったフィルムを2枚重ね合わせ、加重を20g/cm2
かけ、50℃の恒温室に24時間放置した後、恒温室か
ら取り出し、フィルムの密着面積比率を目視で求めた。 (12)臭気性:フィルムのロール面側の表面張力が4
2dyne/cmとなるようにコロナ放電処理を行い、
処理を行ったフィルムを30cm×20cmに切り取
る。切り取ったフィルム5枚を500ml広口ビンの中
に入れて、50℃に加熱された循環式恒温槽中で1時間
経時させ、その後の官能試験によりビンの中の臭気を判
定した。判定(試験官5人の過半数)は、臭気が問題な
ければ○、若干臭気があれば△、非常に臭気がある場合
×とした。
クレーブをプロピレンで置換した後、常法にしたがって
合成したイソプロピルペンタジエニル−1−フルオレン
をリチウム化し、四塩化ジルコニウムと反応し再結晶す
ることで得たイソプロピル(シクロペンタジエニル−1
−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド0.2gと東
ソー・アクゾ(株)社製メチルアミノキサン(重合度1
6.1)30gを装入し、次いで液状プロピレンを40
kg裝入し、次いで60℃に昇温し該温度で1時間重合
し、次いでメタノールを1kg裝入して脱灰し、次いで
未反応のプロピレンをパージして濾過して20.0kg
のシンジオタクティックポリプロピレンを得た。このポ
リプロピレンは13C−NMRによればシンジオタクティ
ックペンタッド分率は0.793であり、MIは4.5
g/10min、1,2,4−トリクロロベンゼンで測
定した重量平均分子量と数平均分子量の比(以下、Mw
/Mnと記す。)は2.4であった。
下、SPPと略記する。)100重量部に対してエチレ
ン−オクテン共重合体(ダウ・デュポンケミカル(株)
社製、エンゲージ8452、MI=3.0(190
℃)、密度0.875g/cm3 、オクテン含有率2
2.0wt%、)50重量部、リン系酸化防止剤0.0
8重量部、フェノール系酸化防止剤0.04重量部、帯
電防止剤としてアミン系のアーモスタットTM310
(ライオンアクゾ(株)社製)0.05重量部、グリセ
リン脂肪酸エステル系のリケマールS−100A(理研
ビタミン(株)社製)0.10重量部を含むペレット
(以下、SPP−Pと略記する。)を50mmφの押出
機で溶融し、樹脂温度240℃でダイ内接着型二種三層
同時押出しダイに供給した。
プロピレン共重合体(MI=7.3、エチレン含有率=
4.2wt%、Mw/Mn=5.3、以下、IPPと略
記する)100重量部、リン系酸化防止剤0.08重量
部、フェノール系酸化防止剤0.11重量部、アンチブ
ロッキング剤として球形シリカ(アドマテックス(株)
社製、SO−C5、平均粒径1.8μm、BET法比表
面積2〜4m2 /g、吸油量16ml/100g)0.
5重量部を含むペレット(以下、IPP−Pと略記す
る。)を溶融し、樹脂温度240℃で前記ダイに供給し
た。
の問題もなくIPP−P層/SPP−P層/IPP−P
層の厚み比が1/8/1の厚さ50μmの積層フィルム
を得た。そのフィルム物性を表1に示す。
層の厚み比を0.5/9/0.5とした以外は実施例1
と同様に行い、製膜上何の問題もなく積層フィルムを得
た。そのフィルム物性を表1に示す。
層の厚み比を1.5/7/1.5とした以外は実施例1
と同様に行い、製膜上何の問題もなく積層フィルムを得
た。そのフィルム物性を表1に示す。
いたSPP−Pを溶融し、樹脂温度240℃で50mm
φ単層フィルム用ダイに供給して製膜しようとしたが、
鏡面ロールではロールにフィルムが密着し、製膜できな
かった。
レン−プロピレン共重合体(三井石油化学(株)社製、
P280、MI=5.4、エチレン含有率74wt%)
50重量部、リン系酸化防止剤0.08重量部、フェノ
ール系酸化防止剤0.04重量部、帯電防止剤としてア
ミン系のアーモスタットTM310(ライオンアクゾ
(株)社製)0.05重量部、グリセリン脂肪酸エステ
ル系のリケマールS−100A(理研ビタミン(株)社
製)0.10重量部、アンチブロッキング剤として不定
形シリカ(富士シリシア化学(株)社製、サイリシア3
50、粒径1.8μm、BET法比表面積300m2 /
g、吸油量310ml/100g)0.5重量部を含む
ペレットを溶融し、樹脂温度240℃で50mmφ単層
フィルム用ダイに供給し、製膜上何の問題もなく50μ
mの単層フィルムが得られたが、光学特性、コロナ放電
処理後の臭気がよくなかった。そのフィルム物性を表1
に示す。
層の厚み比を3.5/3/3.5とした以外は実施例1
と同様に行い、製膜上何の問題もなく積層フィルムを得
たが、経時の帯電防止性が不良であった。そのフィルム
物性を表1に示す。
量部とした以外は実施例1と同様に行い、製膜上何の問
題もなく積層フィルムを得た。そのフィルム物性を表2
に示す。
量部とした以外は実施例1と同様に行い、製膜上何の問
題もなく積層フィルムが得られたが、製膜後のアンチブ
ロッキング性が不良であった。そのフィルム物性を表2
に示す。
量部とした以外は実施例1と同様に行い、製膜上何の問
題もなく積層フィルムが得られたが、光学特性が不良で
あった。そのフィルム物性を表2に示す。
定形シリカ サイリシア350を用いた以外は実施例1
と同様に行い、製膜上何の問題もなく積層フィルムが得
られたが、光学特性、帯電防止性が悪化した。そのフィ
ルム物性を表2に示す。
452の添加量を30重量部とした以外は実施例1と同
様に行い、製膜上何の問題もなく積層フィルムを得た。
そのフィルム物性を表2に示す。
452の添加量を80重量部とした以外は実施例1と同
様に行い、製膜上何の問題もなく積層フィルムを得た。
そのフィルム物性を表2に示す。
452の添加量を0重量部とした以外は実施例1と同様
に行い、製膜上何の問題もなく積層フィルムが得られた
が、若干ヤング率が高めであった。そのフィルム物性を
表2に示す。
452の添加量を150重量部とした以外は実施例1と
同様に行い、製膜上何の問題もなく積層フィルムが得ら
れたが、光学特性が不良であった。そのフィルム物性を
表2に示す。
のリケマールS−100A 0.3重量部を用いた以外
は実施例1と同様に行い、製膜上何の問題もなく積層フ
ィルムを得た。そのフィルム物性を表3に示す。
帯電防止剤としてグリセリン脂肪酸エステル系のリケマ
ールS−100Aを0.5重量部添加した以外は実施例
1と同様に行い、製膜上何の問題もなく積層フィルムが
得られたが、帯電防止性が不良であった。そのフィルム
物性を表3に示す。
モスタットTM3100.05重量部、グリセリン脂肪
酸エステル系のリケマールS−100Aを0.1重量部
添加した以外は実施例1と同様に行い、製膜上何の問題
もなく積層フィルムが得られたが、コロナ放電処理後の
臭気がよくなかった。そのフィルム物性を表3に示す。
は、製膜性、透明性、柔軟性、アンチブロッキング性が
極めて良好であり、しかも帯電防止性、コロナ放電処理
後の臭気に優れており、工業的に極めて価値がある。
Claims (3)
- 【請求項1】シンジオタクティックペンタッド分率が
0.6以上であるプロピレンの単独重合体あるいはプロ
ピレンと少量の他のオレフィンとの共重合体である結晶
性ポリプロピレン100重量部とエチレン−オクテン共
重合体25〜100重量部、帯電防止剤0.05〜0.
5重量部からなるポリプロピレン樹脂組成物(A)を基
材層とし、両表面にアイソタクティックポリプロピレン
100重量部と平均粒子径1〜10μmの球形の無機不
活性粒子0.4〜1.5重量部からなるポリプロピレン
樹脂組成物(B)を積層してなるポリプロピレン積層フ
ィルムであって、全体層の厚みに対して基材層の厚みが
50〜95%である繊維包装用ポリプロピレン積層フィ
ルム。 - 【請求項2】球形の無機不活性粒子がシリカ、ゼオライ
ト系の球形の無機不活性粒子である請求項1に記載の繊
維包装用ポリプロピレン積層フィルム。 - 【請求項3】ヤング率が50kg/cm2 以下、製膜し
て10日後の表面固有抵抗率が1×1012Ω以下である
請求項1に記載の繊維包装用ポリプロピレン積層フィル
ム。
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- 1996-09-17 JP JP24441496A patent/JP3654720B2/ja not_active Expired - Lifetime
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