JP2000246845A - アクリル系樹脂積層体とその製造方法、および積層構造体 - Google Patents

アクリル系樹脂積層体とその製造方法、および積層構造体

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JP2000246845A
JP2000246845A JP11056126A JP5612699A JP2000246845A JP 2000246845 A JP2000246845 A JP 2000246845A JP 11056126 A JP11056126 A JP 11056126A JP 5612699 A JP5612699 A JP 5612699A JP 2000246845 A JP2000246845 A JP 2000246845A
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acrylic
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English (en)
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Yosuke Tsukuda
陽介 佃
Yoshio Tadokoro
義雄 田所
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Sumitomo Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 層数を減少でき、しかもポリオレフィン系樹
脂基材に対する溶融接着性にすぐれる上、廃棄時に塩素
などの影響を懸念する必要がないアクリル系樹脂積層体
とその製造方法、ならびに、アクリル系樹脂とポリオレ
フィン系樹脂の特性を兼ね備え、しかも反り変形や力学
的性能の低下などの種々の問題を生じない積層構造体を
提供する。 【解決手段】 アクリル系樹脂積層体は、(1) アクリル
系樹脂の層と、(2)不飽和カルボン酸類または酢酸ビニ
ルを共重合したエチレン系共重合体を、アクリル系樹脂
100重量部に対して25〜400重量部の範囲で含有
した樹脂組成物の層とを積層した。製造方法は、(1)の
アクリル系樹脂の層の片面をコロナ放電処理したのち、
当該面に、(2)の層を層状に溶融押し出し成形して積層
する。積層構造体は、ポリオレフィン系樹脂からなる基
材の表面に、上記のアクリル系樹脂積層体を、(2)の層
が基材と接するように積層、一体化した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特にポリオレフィ
ン系樹脂に対する溶融接着性にすぐれた新規な、シート
状ないしはフィルム状のアクリル系樹脂積層体とその製
造方法、ならびに上記アクリル系樹脂積層体を用いた新
規な積層構造体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】アクリル系樹脂は、透明性、加飾性(印
刷や着色の容易さ)、表面硬度、耐候性および耐油性な
どにすぐれるため、たとえば看板や照明カバーなどの様
々な分野で広く利用されているが、耐衝撃性や曲げ強度
が十分でなく、割れやすいという問題があった。
【0003】このためアクリル系樹脂製品の主流を占め
る板、シート、フィルムなどは、基本的に打ち抜きや曲
げの加工をすることができず、近時、たとえば2次元自
由形状などのユニークな形状の看板に対するニーズが高
まりつつあるのに対して、効率の悪い切削加工でしか対
応することができなかった。一方、ポリオレフィン系樹
脂は成形加工性、リサイクル性、打ち抜きや曲げの加工
性、耐熱性および耐寒性などにすぐれるため、たとえば
自動車の内外装部品や家庭電化製品の部品などに多用さ
れているものの、その表面硬度が低く、光沢を保持しに
くく、しかも加飾性や耐候性が悪いという問題があっ
た。
【0004】ポリオレフィン系樹脂の基材の表面をアク
リル系樹脂で被覆すれば、両樹脂のすぐれた特性を兼ね
備えた積層構造体を製造できるものと期待されている
が、基材上にアクリル系樹脂の硬化性塗料を塗布し、焼
き付けて硬化させる方法では多くの工程が必要で効率的
でない上、塗料中に含まれる有機溶剤が乾燥工程で排出
されるという環境上の問題を生じるおそれもあった。
【0005】また上記のようにして形成されるアクリル
系樹脂の塗膜は、前記板、シート、フィルムなどと比べ
ると、特に表面硬度や耐候性、耐油性、そして加飾性の
点で十分でないという問題もあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】アクリル系樹脂のシー
トやフィルムを、たとえば積層構造体の形状に対応した
型窩を有する金型の、上記型窩内の所定の位置にセット
した状態で、当該型窩内に、基材を形成するポリオレフ
ィン系樹脂を加熱、溶融状態で注入し、冷却、固化させ
たのち脱型する、いわゆる一体貼合成形法などを利用し
て、両者を溶融接着により一体化して積層構造体を製造
することが検討されている。
【0007】しかし、基本的にこの両者は相溶性を有し
ないため、両者を直接に溶融接着させることはできな
い。そこで、ポリオレフィン系樹脂に対する溶融接着性
にすぐれた単層あるいは複層の中間層を積層して、ポリ
オレフィン系樹脂基材に対する溶融接着性を付与したア
クリル系樹脂積層体が種々、提案されている。
【0008】たとえば特開平9−234836号公報に
は、表層としてのアクリル系樹脂の層の下に、たとえば
2液硬化型ウレタン系樹脂などの硬化型の接着剤の層を
介して、ポリオレフィン系樹脂の層を積層した、3層あ
るいはそれ以上の多層構造の積層体が開示されている。
また特開平9−193189号公報には、上記硬化型の
接着剤の層に代えて、カルボキシル基、酸無水物基、水
酸基、グリシジル基などを有する変性オレフィン重合体
の層を、表層としてのアクリル系樹脂の層と、ポリオレ
フィン系樹脂の層との間に介装した、やはり3層あるい
はそれ以上の多層構造の積層体が開示されている。
【0009】これらの積層体においては、その最下層に
積層されたポリオレフィン系樹脂の層によって、ポリオ
レフィン系樹脂基材に対する溶融接着性が付与される。
しかし、上記多層構造の積層体は、その厚みが必然的に
厚くなる傾向にあるため、当該積層体の、ポリオレフィ
ン系樹脂の層の側に、たとえば前述した一体貼合成形法
などによってポリオレフィン系樹脂の基材を溶融接着さ
せた際に、反対側の、金型と密着していたためにほとん
ど加熱されないアクリル系樹脂の層の側との間で熱履歴
に大きな差が生じる。このため製品に、たとえば成形条
件などを調整するだけでは防止不可能な、大きな反り変
形が発生しやすいという問題がある。
【0010】また、製造された積層構造体は、上記のよ
うに積層体の厚みが厚いことで、ポリオレフィン樹脂単
独の構造体であれば延性破壊する温度領域でも簡単に脆
性破壊してしまうおそれがあり、このことが、構造体と
しての低温での力学的性能を低下させる要因にもなる。
さらに、上記のような多層構造の積層体を使用した場合
には、最終製品である積層構造体の性能などに関係のな
い理由で、上記のように多数の層が必要となるため、こ
のことが製品のコストアップにつながるという問題もあ
る。
【0011】特公平6−26718号公報には、アクリ
ル系樹脂とポリオレフィン系樹脂の両方に対して溶融接
着性にすぐれた、塩素化ポリオレフィン系の接着剤(米
国イーストマンコダック社製の「塩素化ポリオレフィン
343−1」)を使用することが開示されている。かか
る塩素化ポリオレフィン系接着剤を使用すれば、ポリオ
レフィン系樹脂の層を省略して、積層体の層数を減少で
きるため、上記のような問題を解消できるものと期待さ
れる。
【0012】しかしこのものは、たとえば製品である積
層構造体の廃棄時などに、塩素とその化合物が引き起こ
す影響に関する懸念がある。本発明の主たる目的は、こ
れまでよりも層数を減少でき、しかもポリオレフィン系
樹脂基材に対する溶融接着性にすぐれる上、製品である
積層構造体などの廃棄時に塩素などの影響を懸念する必
要がない、新規なアクリル系樹脂積層体を提供すること
にある。
【0013】また本発明の他の目的は、上記アクリル系
樹脂積層体を密着性よく、また有機溶剤の放出などの問
題を生じることなしに、効率よく製造する方法を提供す
ることにある。そして、本発明のさらに他の目的は、上
記アクリル系樹脂積層体を使用しているために、前述し
た反り変形、力学的性能の低下、コストアップ、塩素と
その化合物が引き起こす影響などの種々の問題を生じる
おそれがなく、しかもアクリル系樹脂とポリオレフィン
系樹脂の両方の、すぐれた特性を兼ね備えた積層構造体
を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、発明者らは、アクリル系樹脂積層体の、特に接着層
を構成する樹脂組成物について鋭意、検討を行った。そ
の結果、アクリル系樹脂100重量部に対して、不飽和
カルボン酸、不飽和カルボン酸エステル、不飽和カルボ
ン酸無水物および酢酸ビニルから選ばれた少なくとも1
種の単量体を共重合したエチレン系共重合体を、25〜
400重量部の範囲で含有した樹脂組成物は、アクリル
系樹脂、およびポリオレフィン系樹脂の両方との溶融接
着性にすぐれる上、塩素を含有しないため、かかる樹脂
組成物を接着層に使用することで、これまでよりも層数
を減少でき、しかもポリオレフィン系樹脂基材に対する
溶融接着性にすぐれる上、製品である積層構造体などの
廃棄時に塩素などの影響を懸念する必要がない、新規な
アクリル系樹脂積層体を提供しうることを見出し、本発
明を完成するに至った。
【0015】したがって本発明のアクリル系樹脂積層体
は、(1) アクリル系樹脂の層と、(2) アクリル系樹脂1
00重量部に対して、不飽和カルボン酸、不飽和カルボ
ン酸エステル、不飽和カルボン酸無水物および酢酸ビニ
ルから選ばれた少なくとも1種の単量体を共重合したエ
チレン系共重合体を、25〜400重量部の範囲で含有
した樹脂組成物の層と、を備えることを特徴とするもの
である。
【0016】また、上記アクリル系樹脂積層体を製造す
るための、本発明の製造方法は、あらかじめ形成した
(1)のアクリル系樹脂の層の片面をコロナ放電処理した
のち、この処理面に、(2)の層の元になる樹脂組成物を
層状に溶融押出して積層することを特徴とするものであ
る。かかる本発明の製造方法によれば、前述したように
ポリオレフィン系樹脂だけでなくアクリル系樹脂との溶
融接着性にもすぐれた、上記(2)の層を構成する樹脂組
成物を、あらかじめコロナ放電処理して上記樹脂組成物
の溶融接着性をさらに向上させた、(1)のアクリル系樹
脂の層の片面に、有機溶剤などを使用せずに、層状に溶
融押出して、連続的に積層することができる。
【0017】このため本発明の製造方法によれば、アク
リル系樹脂積層体を密着性よく、また有機溶剤の放出な
どの問題を生じることなく連続的に、効率よく製造する
ことが可能となる。さらに、上記アクリル系樹脂積層体
を使用した本発明の積層構造体は、ポリオレフィン系樹
脂からなる基材の表面に、請求項1記載のアクリル系樹
脂積層体を、(2)の層が上記基材と接するように積層、
一体化したことを特徴とするものである。
【0018】かかる本発明の積層構造体は、上記のよう
にポリオレフィン系樹脂の層を省略して層数を減少させ
たアクリル系樹脂積層体を使用しているため、前述した
反り変形、力学的性能の低下、コストアップ、塩素とそ
の化合物が引き起こす影響などの種々の問題を生じるこ
となく、しかもアクリル系樹脂とポリオレフィン系樹脂
の両方の、すぐれた特性を兼ね備えたものとなる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を説明する。本発
明のアクリル系樹脂積層体のうち(1)のアクリル系樹脂
の層は、アクリル酸、メタクリル酸、これらのエステル
または塩の1種または2種以上から誘導される重合体を
主成分とする種々のアクリル系樹脂にて構成することが
できる。
【0020】特に好適なアクリル系樹脂の層(1)として
は、(1-1) 一般式(i):
【0021】
【化2】
【0022】〔式中、R1、R2は同一または異なって水
素原子、またはアルキル基を示す。〕で表される6員環
酸無水物単位を3〜30重量%の範囲で含有するアクリ
ル系樹脂(I)を含む層、および(1-2) 重量平均分子量7
万〜60万、ガラス転移温度60〜110℃のアクリル
系重合体Aと、当該アクリル系重合体中に分散された、
ゴム弾性体層を有する多層構造のアクリル系重合体粒子
Pとを、重量比でA/P=95/5〜50/50の範囲
で含有するアクリル系樹脂(II)を含む層、があげられ
る。
【0023】このうち前者の、(1-1)の層においては、
当該層中に含まれるアクリル系樹脂(I)中の、一般式(i)
で表される6員環酸無水物単位の作用によって、主とし
てその耐熱性が向上し、また後者の(1-2)の層において
は、当該層中に含まれるアクリル系樹脂(II)の、上述し
た分散構成によって、主としてその耐衝撃性が向上す
る。
【0024】上記(1-1)の層に含まれるアクリル系樹脂
(I)は、前述した、アクリル酸、メタクリル酸、これら
のエステルまたは塩の1種または2種以上から誘導され
る重合体を、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナト
リウムメチラートなどの塩基性化合物の存在下、およそ
150〜350℃程度、特に220〜320℃程度の温
度で熱処理して変成することにより製造される。
【0025】なお前記一般式(i)中の基R1、R2に相当
するアルキル基としては、たとえばメチル、エチル、n
−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、
sec−ブチル、アミルなどの、炭素数1〜5程度のア
ルキル基があげられる。上記アクリル系樹脂(I)におい
て、一般式(i)で表される6員環酸無水物単位の含有量
が、前記のように3〜30重量%の範囲内とされるの
は、含有量がこの範囲未満では、当該単位を導入したこ
とによる、層の耐熱性を向上させる効果が不十分となる
おそれがあり、逆に上記の範囲を超えた場合には、樹脂
の溶融粘度が高くなりすぎてその成形加工性が低下し
て、たとえば後述するTダイ押出成形法などによって、
均一な膜厚を有する層を形成できないおそれがあるから
である。
【0026】なお一般式(i)で表される6員環酸無水物
単位の含有量は、樹脂の成形加工性と、層の耐熱性との
両立を考慮すると、上記の範囲内でも特に5〜25重量
%程度であるのが好ましい。前記(1-1)の層は、少なく
とも上記アクリル系樹脂(I)を含んでいればよいが、特
に当該アクリル系樹脂(I)と相溶性を有し、均一な層を
形成しうる他の樹脂との併用系であるのが好ましく、か
かる併用系においてアクリル系樹脂(I)の含有量は、樹
脂の総量の10〜70重量%程度、特に20〜50重量
%程度であるのが好ましい。
【0027】(1-1)の層におけるアクリル系樹脂(I)の含
有量が上記の範囲未満では、当該アクリル系樹脂(I)中
に含まれる前記6員環酸無水物単位による、層の耐熱性
を向上する効果が不十分になるおそれがあり、また逆に
上記の範囲を超えた場合には、 (1-1)の層が脆くなっ
て、取り扱いにくくなる傾向がある。アクリル系樹脂
(I)とともに併用系を構成する他の樹脂としては、前記
のように、当該アクリル系樹脂(I)と相溶性を有し、均
一な層を形成しうる種々の樹脂がいずれも使用可能であ
るが、特に(1-1)の層の透明性や表面硬度、耐候性な
ど、アクリル系樹脂に特有の特性を考慮すると、前記の
変成処理をしていない通常のアクリル系樹脂、すなわち
アクリル酸、メタクリル酸、これらのエステルまたは塩
の1種または2種以上から誘導される重合体を使用する
のが最も好ましい。
【0028】一方、後者の(1-2)の層に含まれるアクリ
ル系樹脂(II)を構成する、ゴム弾性体層を有する多層構
造のアクリル系重合体粒子としては、たとえば アルキル基の炭素数4〜8程度のアクリル酸アルキ
ルエステルと、多官能単量体との共重合体であるゴム弾
性体にて形成された内層と、メタクリル酸メチルを主成
分とする硬質重合体にて形成された外層とを有する2層
構造の粒子や、あるいは メタクリル酸メチルを主成分とする硬質重合体から
なる内層と、上記と同じゴム弾性体にて形成された中間
層と、そしてメタクリル酸メチルを主成分とする硬質重
合体にて形成された外層とを有する3層構造の粒子、な
どがあげられる。
【0029】上記粒子の粒径は特に限定されないが、層
の均一性や透明性、耐衝撃性などのバランスを考慮する
と、平均粒径で表しておよそ100〜400μm程度で
あるのが好ましく、200〜300μm程度であるのが
さらに好ましい。かかる多層構造のアクリル系重合体粒
子は、たとえば特公昭55−27576号公報に記載さ
れた、多段逐次生成重合法などによって製造することが
できる。
【0030】またアクリル系樹脂(II)において、上記の
アクリル系重合体粒子を分散するアクリル系樹脂として
は、前述したようにその重量平均分子量が7万〜60万
程度、特に10万〜50万程度で、かつガラス転移温度
が60〜110℃程度、特に90〜105℃程度の範囲
内であるものが使用される。重量平均分子量が上記の範
囲を外れると、加工性の点で取り扱いにくくなるおそれ
があり、またガラス転移温度が上記の範囲を外れると、
耐熱性や熱分解性の点で取り扱いにくくなるおそれがあ
る。
【0031】アクリル系樹脂(II)において、上記アクリ
ル系樹脂Aと、前記アクリル系重合体粒子Pとが、前述
したように、重量比でA/P=95/5〜50/50の
範囲内とされるのは、この範囲よりアクリル系重合体粒
子Pが少ないと、当該粒子Pを含有させたことによる、
層の耐衝撃性を向上する効果が不十分となるおそれがあ
り、逆にこの範囲よりアクリル系重合体粒子Pが多い
と、あるいは層を所定の色にすべく染色した際に、白化
して透明性が低下するおそれがあるからである。
【0032】なお上記両成分の配合割合A/Pは、層の
耐衝撃性と透明性とを考慮すると、上記の範囲内でも特
に80/20〜60/40程度であるのがさらに好まし
い。前記(1-2)の層は、少なくとも上記アクリル系樹脂
(II)を含んでいればよいが、当該アクリル系樹脂(II)と
相溶性を有し、均一な層を形成しうる他の樹脂との併用
系とすることもできる。かかる併用系においてアクリル
系樹脂(II)の含有量は、樹脂の総量の50重量%以上、
特に70重量%以上であるのが好ましい。
【0033】(1-2)の層におけるアクリル系樹脂(II)の
含有量が上記の範囲未満では、当該アクリル系樹脂(II)
の分散構造による、層の耐衝撃性を向上する効果が不十
分になるおそれがある。アクリル系樹脂(II)とともに併
用系を構成する他の樹脂としては、前記のように当該ア
クリル系樹脂(II)と相溶性を有し、均一な層を形成しう
る種々の樹脂がいずれも使用可能であるが、特に(1-2)
の層の透明性や表面硬度、耐候性など、アクリル系樹脂
に特有の特性を考慮すると、先の(1-1)の層の場合と同
様に、変成処理などをしていない通常のアクリル系樹
脂、すなわちアクリル酸、メタクリル酸、これらのエス
テルまたは塩の1種または2種以上から誘導される重合
体を使用するのが最も好ましい。
【0034】上記(1-1)(1-2)の層などを含むアクリル系
樹脂の層(1)は、従来同様に、たとえばTダイ押出成形
法やカレンダー加工法などに代表される、公知の加工方
法によって形成することができる。アクリル系樹脂の層
(1)の厚みは特に限定されないが、40〜300μm程
度であるのが好ましく、80〜250μm程度であるの
がさらに好ましい。
【0035】層の厚みが上記の範囲未満では、前述した
ように、ポリオレフィン系樹脂からなる基材を一体貼合
成形する際に、当該層がしわになったりしやすくなっ
て、製品としての積層構造体の意匠性が低下するおそれ
がある。また逆に、層の厚みが上記の範囲を超えた場合
には、当該層を、目的とする積層構造体の細かな凹凸に
十分に追従させつつ、基材を一体貼合成形することが困
難になるおそれがある他、アクリル系樹脂積層体の全体
としての厚みが大きくなるために、上記一体貼合成形の
際に生じる、アクリル系樹脂積層体の表面と裏面との熱
履歴の差によって、製造された積層構造体に大きな反り
が発生したり、あるいは積層構造体の、特に低温での力
学的性能が低下したりするおそれがある。
【0036】なお以下も同様であるが、それぞれの層の
厚みは、この明細書では、マイクロメータで測定した値
を示す。上記アクリル系樹脂の層(1)は、従来同様にそ
の裏面、つまり(2)の樹脂組成物の層側の面(非意匠
面)に印刷を施したり、あるいは当該アクリル系樹脂の
層(1)を、表側の透明層と、その下の、(2)の樹脂組成物
の層側の着色層の2層構造に形成したり、この両者を組
み合わせたりすることで、アクリル系樹脂の特徴である
高い透明性により、積層構造体の意匠面(アクリル系樹
脂の層(1)の表面)側から見たときに、その意匠(印刷
や着色)に深みを与えるようにするのが好ましい。
【0037】このうち後者の、2層構造のアクリル系樹
脂の層(1)のうち着色層としては、染料や顔料などの着
色剤で着色した層の他、いわゆるメタリック塗装を再現
するものとして、アルミニウムなどの微細な金属粉末
や、酸化チタンで被覆したマイカ粉末などのいわゆる光
輝材を分散させた層などもあげられる。また、かかる着
色層と組み合わされる透明層や、あるいは裏面に印刷が
施される単層のアクリル系樹脂の層(1)は通常、無色透
明に形成するのが一般的であるが、印刷や着色の色合い
を整えるために、場合によっては着色透明状に形成して
もよい。
【0038】さらにアクリル系樹脂の層(1)は、着色不
透明の単層であってもよい。上記アクリル系樹脂の層
(1)と組み合わされる、(2)の層を構成する樹脂組成物
は、前述したように、(2a)アクリル系樹脂100重量部
に対して、(2b)不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸エ
ステル、不飽和カルボン酸無水物および酢酸ビニルから
選ばれた少なくとも1種の単量体を共重合したエチレン
系共重合体を、25〜400重量部の範囲で含有したも
のである。
【0039】(2a)のアクリル系樹脂に対する、(2b)のエ
チレン系共重合体の含有量が上記のように25〜400
重量部の範囲内に限定されるのは、この範囲未満では、
樹脂組成物の層(2)の、ポリオレフィン系樹脂の基材に
対する溶融接着性が得られず、逆にこの範囲を超えた場
合には、アクリル系樹脂の層(1)に対する溶融接着性が
得られないために、いずれの場合にも均一な積層構造体
を形成できないからである。
【0040】なお、アクリル系樹脂(2a)100重量部に
対するエチレン系共重合体(2b)の含有量は、層(2)の溶
融接着性などを考慮すると、上記の範囲内でも特に40
〜250重量部程度であるのが好ましい。また、上記層
(2)を構成する樹脂組成物は、第3の成分として、(2c)
上記エチレン系共重合体(2b)を除くポリオレフィン系樹
脂を含有してもよい。
【0041】ポリオレフィン系樹脂(2c)の含有量は、エ
チレン系共重合体(2b)100重量部に対して50重量部
以下であるのが好ましく、30重量部以下であるのがさ
らに好ましい。ポリオレフィン系樹脂(2c)の含有量が上
記の範囲を超えた場合には、相対的に、層(2)を構成す
る樹脂組成物中の、アクリル系樹脂(2a)の含有割合が少
なくなるために、当該層(2)の、アクリル系樹脂の層(1)
に対する溶融接着性が得られず、均一な積層構造体を形
成できないおそれがある。
【0042】上記のうちアクリル系樹脂(2a)としては、
前記と同様に、アクリル酸、メタクリル酸、これらのエ
ステルまたは塩の1種または2種以上から誘導される重
合体を主成分とする種々のアクリル系樹脂が、いずれも
使用可能である。またかかるアクリル系樹脂(2a)には、
前述した(1-1)の層に含まれる、前記一般式(i)で表され
る6員環酸無水物を含有するアクリル系樹脂(I)や、あ
るいは(1-2)の層に含まれる、アクリル系重合体A中に
多層構造のアクリル系重合体粒子Pを分散させた、分散
構造のアクリル系樹脂(II)を、前記と同様にアクリル系
樹脂の総量に対して10〜70重量%程度の範囲で含有
させることもできる。
【0043】エチレン系共重合体(2b)は、前述した不飽
和カルボン酸、不飽和カルボン酸エステル、不飽和カル
ボン酸無水物および酢酸ビニルから選ばれた少なくとも
1種の単量体と、エチレンとを、主にラジカル重合法に
よって重合させることで製造されるもので、その例とし
ては、たとえばエチレン−不飽和カルボン酸共重合体、
エチレン−不飽和カルボン酸エステル共重合体、エチレ
ン−不飽和酸無水物共重合体、エチレン−酢酸ビニル共
重合体、エチレン−不飽和カルボン酸エステル−酢酸ビ
ニル3元共重合体、エチレンと2種以上の不飽和カルボ
ン酸エステルとの多元共重合体などがあげられる。
【0044】上記エチレン系共重合体(2b)における、エ
チレンから誘導される繰り返し単位Eと、不飽和カルボ
ン酸、不飽和カルボン酸エステル、不飽和カルボン酸無
水物および酢酸ビニルから選ばれた少なくとも1種の単
量体から誘導される繰り返し単位Mとの含有割合は、重
量比でE/M=40/60〜95/5程度、特に60/
40〜90/10程度であるのが好ましい。
【0045】上記の範囲よりもエチレンから誘導される
繰り返し単位Eが少ないと、層(2)の、ポリオレフィン
系樹脂の基材に対する溶融接着性が得られず、逆にこの
範囲よりも繰り返し単位Eが多いと、アクリル系樹脂の
層(1)に対する溶融接着性が得られないために、いずれ
の場合にも均一な積層構造体を形成できないおそれがあ
る。
【0046】上記エチレン系共重合体(2b)の元になる不
飽和カルボン酸の具体例としては、たとえばアクリル
酸、メタクリル酸があげられる。また不飽和カルボン酸
エステルとしては、たとえばメチルアクリレート、エチ
ルアクリレート、2−エチルへキシルアクリレート、ス
テアリルアクリレート、グリシジルアクリレート、メチ
ルメタクリレート、エチルメタクリレート、2−エチル
ヘキシルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、
グリシジルメタクリレートなどがあげられる。さらに不
飽和カルボン酸無水物としては、たとえば無水マレイン
酸などがあげられる。
【0047】そしてエチレン系共重合体(2b)の好適な具
体例としては、たとえばエチレン−アクリル酸共重合
体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−メチ
ルアクリレート共重合体、エチレン−エチルアクリレー
ト共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共重合
体、エチレン−エチルメタクリレート共重合体、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メチルアクリレー
ト−グリシジルメタクリレート共重合体、エチレン−無
水マレイン酸共重合体などがあげられ、中でも特にエチ
レン−メチルメタクリレート共重合体、エチレン−酢酸
ビニル共重合体が、より好適に使用される。
【0048】第3成分であるポリオレフィン系樹脂(2c)
としては、前記のようにエチレン系共重合体(2b)を除く
種々のポリオレフィン系樹脂があげられ、特に好適なポ
リオレフィン系樹脂としては、エチレンを主体とするポ
リエチレン系樹脂(言うまでもなくエチレン系共重合体
(2b)を除く)と、プロピレンを主体とするポリプロピレ
ン系樹脂とがある。
【0049】このうちポリエチレン系樹脂としては、た
とえばラジカル重合法で合成される低密度ポリエチレン
や、イオン重合法で合成される高密度ポリエチレンなど
のエチレンのホモポリマーの他、エチレンとα−オレフ
ィンとを共重合して得られるエチレン−α−オレフィン
共重合体などがあげられる。α−オレフィンとしては、
たとえばプロピレン、ブテン−1、4−メチルペンテン
−1、ヘキセン−1、オクテン−1、デセン−1、オク
タデセン−1などの、炭素数3〜20のα−オレフィン
の1種、または2種以上が使用される。
【0050】エチレン−α−オレフィン共重合体におけ
るα−オレフィンの含有量は通常、5〜98重量%程度
である。またポリプロピレン系樹脂としては、たとえば
プロピレンのホモポリマーであるポリプロピレンの他、
プロピレンとα−オレフィンとの共重合体があげられ
る。
【0051】α−オレフィンとしては、上記と同様のも
のの1種または2種以上が使用でき、プロピレン−α−
オレフィン共重合体の好適な例としては、たとえばプロ
ピレン−ブテン−1共重合体、プロピレン−エチレン−
ブテン−1共重合体などがあげられる。上記の各成分か
らなる樹脂組成物の層(2)の厚みは、これも特に限定は
されないが、10〜300μm程度であるのが好まし
く、50〜200μm程度であるのがさらに好ましい。
【0052】層の厚みが上記の範囲未満では、アクリル
系樹脂の層(1)や、ポリオレフィン系樹脂からなる基材
との密着性が十分でない傾向がある。また逆に、層の厚
みが上記の範囲を超えた場合には、積層構造体の強度が
低下するおそれがある。なお上記両層(1)(2)を構成する
アクリル系樹脂、および樹脂組成物にはそれぞれ、周知
の酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤などの耐候剤
や、難燃剤、着色剤、無機系充てん材などを添加しても
よい。
【0053】このうち酸化防止剤としては、ヒンダード
フェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、イオウ系
酸化防止剤などがあげられる。また紫外線吸収剤として
は一般に、ベンゾトリアゾール系やベンゾフェノン系の
紫外線吸収剤を単独で、または2種以上を混合して使用
することが考えられるが、アクリル系樹脂積層体からの
揮発をなくし、かつ下地層としての基材の劣化を防止す
る観点から、高分子量のベンゾトリアゾール系紫外線吸
収剤が好適に使用される。
【0054】高分子量のベンゾトリアゾール系紫外線吸
収剤の具体例としては、たとえば2,2−メチレンビス
[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−
(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール]
があげられ、その添加量は1000ppm以上が好まし
い。光安定剤としては、たとえばヒンダードアミン系光
安定剤などがあげられる。
【0055】上記アクリル系樹脂の層(1)と、樹脂組成
物の層(2)とを備えた、本発明のアクリル系樹脂積層体
は、たとえば両樹脂をほぼ同時に層状に押出しつつ積層
する、いわゆる共押出Tダイ成形法や、あるいは特開平
7−314629号公報に開示された、Tダイ押出成形
法などによってあらかじめ形成したアクリル系樹脂の層
(1)の片面に、層(2)の元になる樹脂組成物を層状に溶融
押出して積層する方法など、種々の方法にて製造するこ
とができる。
【0056】ただし、アクリル系樹脂積層体の生産効率
や、上記両層(1)(2)間の密着性などを考慮すると、前述
したようにTダイ押出成形法やカレンダー加工法などに
よってあらかじめ形成した、アクリル系樹脂の層(1)の
片面をコロナ放電処理したのち、この処理面に、層(2)
の元になる樹脂組成物を層状に溶融押出して積層する本
発明の製造方法が、最も好適に採用される。
【0057】かかる本発明の製造方法における、コロナ
放電処理の条件は特に限定されないが、そのコロナ放電
密度がおよそ50〜200W・分/m2程度であるのが
好ましく、75〜150W・分/m2程度であるのがさ
らに好ましい。コロナ放電密度が上記の範囲未満では、
積層後の両層(1)(2)の密着性が低下するおそれがあり、
逆に上記の範囲を超えた場合には、アクリル系樹脂の層
(1)の処理面が劣化して、当該層(1)が着色したり、ある
いは両層(1)(2)の密着性が却って低下したりするおそれ
がある。
【0058】また、樹脂組成物の溶融押出の条件につい
ても特に限定されないが、樹脂組成物の溶融温度は18
0〜340℃程度であるのが好ましく、220〜320
℃程度であるのがさらに好ましい。樹脂組成物の溶融温
度が上記の範囲未満では、積層後の両層(1)(2)の密着性
が低下するおそれがあり、逆に上記の範囲を超えた場合
には、アクリル系樹脂の層(1)の処理面が熱劣化して、
当該層(1)が着色したり、あるいは両層(1)(2)の密着性
が却って低下したりするおそれがある。
【0059】なお本発明の製造方法においては、アクリ
ル系樹脂の層(1)に積層する直前の、層状に溶融押し出
された樹脂組成物の層(2)の、上記層(1)側の面に、たと
えば5〜50mg/m2程度のオゾンを吹き付けること
で酸化処理してやると、積層後の両層(1)(2)の密着性を
さらに向上させることができる。また本発明において
は、製造後のアクリル系樹脂積層体の外部ヘイズを低下
させるために、上記のようにして両層(1)(2)を積層して
形成されたアクリル系樹脂積層体、あるいは積層前のア
クリル系樹脂の層(1)を、複数のロール間、または金属
ベルト間を通過させることによって成形するのが好まし
い。
【0060】本発明の積層構造体は、上記のようにして
製造された本発明のアクリル系樹脂積層体を、ポリオレ
フィン系樹脂からなる基材の表面に、(2)の層が上記基
材と接するように積層、一体化することで構成される。
基材を構成するポリオレフィン系樹脂としては、たとえ
ば押出加工、射出成形、ブロー成形などの、公知の熱可
塑性樹脂の成形加工法にて加工することができる、種々
のポリオレフィン系樹脂が、いずれも使用可能である。
【0061】かかるポリオレフィン系樹脂としては、た
とえば前記層(2)においてポリオレフィン系樹脂(2c)と
して例示した、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレ
ン、エチレン−α−オレフィン共重合体などのポリエチ
レン系樹脂や、同じくポリプロピレン、プロピレン−α
−オレフィン共重合体などのポリプロピレン系樹脂があ
げられる他、ポリブテン、ポリ−4−メチルペンテン−
1などを使用することもできる。
【0062】これらのポリオレフィン系樹脂は、たとえ
ば固体触媒やメタロセン系均一触媒などを使用した、公
知の合成方法によって合成することができる。またポリ
オレフィン系樹脂には、必要に応じて、たとえばスチレ
ン系エラストマーや無機充てん材などの添加剤を適量、
添加することもできる。なお前述した一体貼合成形法な
どで積層構造体を製造する際に、表層となるアクリル系
樹脂積層体にしわなどの不良が発生するのを確実に防止
することを考慮すると、ポリオレフィン系樹脂として
は、上記の中でも特に成形収縮率の小さいポリプロピレ
ン系樹脂が好適である。
【0063】また、かかるしわなどの発生をより確実に
防止するとともに、たとえば自動車の内外装部品などに
使用する際に、積層構造体の寸法安定性を向上させるこ
とを考慮すると、ポリオレフィン系樹脂としては、20
〜100℃での線膨張率が1×10-4-1以下であるも
のを使用するのが好ましく、ポリオレフィン系樹脂をこ
のような低膨張率とするには、たとえばタルクに代表さ
れる無機充てん材を、およそ5〜40重量%の範囲で添
加するのが好ましい。
【0064】また、前述した2次元自由形状などのユニ
ークな形状の看板などに適した基材用の樹脂としては、
前記ポリオレフィン系樹脂の中でも特に、打ち抜き加工
性にすぐれたプロピレン−エチレンブロック共重合体が
好ましい。また、基材を構成するポリオレフィン系樹脂
に、前述した光輝材を分散させてやると、アクリル系樹
脂積層体の表層のアクリル系樹脂の層(1)を、表層の透
明層と、その下の光輝材を含む着色層の2層構造とせず
に、ほぼ同様のメタリック塗装を再現できる。また光輝
材の代わりに着色剤を添加して、基材を着色してもよ
い。
【0065】また基材としては、たとえば特開平6−2
12007号公報に開示された発泡体や、あるいは特開
平8−25603号公報に開示された中空板の構成を採
用することもできる。このうち前者の発泡体は、その厚
みが1〜20mm程度、密度が0.03〜0.7g/c
3程度であるのが好ましい。また、発泡体の発泡倍率
は1.3倍以上、30倍未満程度、特に2倍以上、15
倍未満程度であるのが好ましい。なお発泡体の密度は、
水中置換法によって測定した値であり、発泡倍率は、発
泡倍率=(未発泡のポリオレフィン系樹脂の密度)/
(発泡体の密度)によって求められる。
【0066】発泡体の密度が上記の範囲を超えた場合に
は、発泡倍率が上記の範囲より低くなって、発泡体とし
ての特徴である軽量化の効果が不十分となり、また逆に
発泡体の密度が上記の範囲未満では、発泡倍率は向上す
るものの、基材表面の平滑性が低下するおそれがある。
一方、後者の中空板としては、平行な2枚の天板の間に
複数のリブを設けた、厚み0.5〜50mm程度のもの
があげられる。
【0067】上記積層構造体の製造方法としては、たと
えば(A) 溶融、可塑化されたポリオレフィン系樹脂組成
物を押出機にセットしたダイから、基材の形状に押出成
形しつつ、アクリル系樹脂積層体のうち層(2)に溶融接
着する押出積層法や、あるいは(B) 積層構造体の形状に
対応する型窩を有する射出成形用金型の、積層構造体の
表面部に対応する位置にアクリル系樹脂積層体をセット
した状態で、射出成形機を用いて、当該型窩内に、ポリ
オレフィン系樹脂を加熱、溶融状態で注入し、冷却、固
化させたのち脱型する、いわゆる一体貼合成形法など
が、いずれも採用できる。
【0068】後者の一体貼合成形法を実施するには、い
わゆるインモールド可能な金型と、アクリル系樹脂積層
体を金型に送り出すための装置と、送り出されたアクリ
ル系樹脂積層体を軟化させるためのヒータと、軟化した
アクリル系樹脂積層体を、金型の、積層構造体の表面形
状に対応した金型面に沿わせて密着させるための吸引装
置とを備えた装置を使用すればよい。
【0069】またアクリル系樹脂積層体を、あらかじめ
真空成形機や圧空成形機にて、積層構造体の表面形状に
対応した形状に予備成形したのち、金型面に沿わせてセ
ットして射出成形を行ってもよい。また基材を発泡させ
るには、前記(A)(B)の方法に使用されるポリオレフィン
系樹脂中に、過熱により発泡する発泡剤を添加して、成
形と同時に発泡させればよい。
【0070】かくして得られた本発明の積層構造体は、
特に限定されないが、その表面部を覆うアクリル系樹脂
積層体の、アクリル系樹脂の層(1)にて形成された表面
の鏡面光沢度が、JIS K7105に規定された60
°鏡面光沢度で表して80%以上、特に85%以上であ
るのが好ましい。また本発明の積層構造体は、塗装工程
を代替するために、光沢度だけでなく表面の硬度も要求
され、たとえばJIS K5400所載の鉛筆引っかき
試験方法にて求められる鉛筆硬度がB以上、特にHB以
上であるのが好ましい。
【0071】さらに本発明の積層構造体は、上記アクリ
ル系樹脂の層(1)の密着性にもすぐれることが要求さ
れ、たとえば後述するフィルム密着性試験においてセロ
ハンテープを一気に引き剥がした際に、アクリル系樹脂
積層体(フィルム)が剥がれずに残った碁盤目の数が1
00個中80個以上、特に90個以上であるのが好まし
い。
【0072】かかる本発明の積層構造体は、最表層を構
成するアクリル系樹脂の特性である、透明性、加飾性
(印刷や着色の容易さ)、表面硬度、耐候性および耐油
性などにすぐれる上、基材であるポリオレフィン系樹脂
の特性である、成形加工性、リサイクル性、打ち抜きや
曲げの加工性、耐熱性および耐寒性などにもすぐれてい
る。
【0073】また上記の積層構造体は、従来に比べてそ
の層数を減少させた、本発明のアクリル系樹脂積層体を
使用しているため、前述した反り変形、力学的性能の低
下、コストアップなどの問題を生じることもない。しか
も上記の積層構造体を構成するアクリル系樹脂積層体、
ならびに基材はいずれも塩素を含有しないため、塩素と
その化合物が引き起こす影響に関する懸念する必要もな
い。
【0074】したがって本発明の積層構造体は、たとえ
ば自動車の内外装部品や家庭電化製品の部品などに好適
に使用できる他、打ち抜きや曲げの加工が可能であるた
め、2次元自由形状などの自在な形状の看板や、雑貨そ
の他などを形成するのにも適している。しかも看板に使
用した場合には、これまでよりも割れにくいために長持
ちさせることができるという利点もある。
【0075】
【実施例】以下に本発明を、実施例、比較例に基づいて
説明する。 実施例1 〈アクリル系樹脂積層フィルムの作製〉層(1)を構成す
るアクリル系樹脂としては、ポリメチルメタクリレート
〔住化ハース(有)製の商品名「オログラスDR」、メ
ルトフローレートMFR=1.5g/10分*1〕を用い
た。
【0076】また層(2)を構成する樹脂組成物として
は、下記(2a)のアクリル系樹脂50重量%と、(2b)のエ
チレン系共重合体50重量%とを、あらかじめ45mm
Φの二軸押出機(設定温度250℃)を用いて溶融、混
練したのちペレット化したペレットを用いた。 (2a)上記層(1)で使用したのと同じポリメチルメタクリ
レート〔住化ハース(有)製の商品名「オログラスD
R」〕 (2b)エチレン−メチルメタクリレート共重合体〔住友化
学工業(株)製の商品名「アクリフトWH202」、メ
チルメタクリレート含有量20重量%、メルトフローレ
ートMFR=3g/10分*2〕 *1:JIS K7210に所載の、条件15に規定さ
れた方法に基づいて測定した。
【0077】*2:同じくJIS K7210に所載
の、条件4に規定された方法に基づいて測定した。 つぎに、上記アクリル系樹脂、および樹脂組成物を、そ
れぞれ別個の一軸押出機を用いて設定温度260℃で溶
融し、フィードブロック(設定温度260℃)に供給し
て積層しつつ、Tダイ(設定温度270℃)からフィル
ム状に押し出したのち、3本のポリシングロール(ロー
ル温度60℃)を有する成形ロールを通して成形しつつ
冷却して、厚み90μmのアクリル系樹脂の層(1)と、
厚み10μmの樹脂組成物の層(2)とが積層された、2
層構造のアクリル系樹脂積層フィルム(積層体)を作製
した。 〈積層構造体の製造〉上記で作製したアクリル系樹脂積
層フィルムを縦150mm×横200mmの矩形状に切
り出して、あらかじめ射出成形機〔FANUC(ファナ
ック)社製の150D〕に装着された、センターゲート
タイプの射出成形用金型の、縦150mm×横200m
m×厚み3mmの積層構造体に対応した型窩内の、積層
構造体の表面部に対応する位置に、アクリル系樹脂の層
(1)が金型面(積層構造体の表面に対応)と接するよう
に、両面粘着テープを用いて固定した。
【0078】そして成形温度230℃、金型温度50℃
の条件下、ポリオレフィン系樹脂としての複合系ポリプ
ロピレン〔住友化学工業(株)製の商品名「住友ノーブレ
ンBYA81E」、結晶性プロピレン−エチレンブロッ
ク共重合体に、改質剤として10重量%のタルクを配合
した樹脂組成物〕を射出成形して、前記一体貼合成形法
により積層構造体を製造した。
【0079】実施例2 層(2)を構成する樹脂組成物として、前記(2a)のアクリ
ル系樹脂75重量%と、(2b)のエチレン系共重合体25
重量%とを、あらかじめ45mmΦの二軸押出機(設定
温度250℃)を用いて溶融、混練したのちペレット化
したペレットを用いたこと以外は実施例1と同様にし
て、厚み70μmのアクリル系樹脂の層(1)と、厚み3
0μmの樹脂組成物の層(2)とが積層された、2層構造
を有するアクリル系樹脂積層フィルムを作製した。
【0080】そしてこのアクリル系樹脂積層フィルムを
使用したこと以外は実施例1と同様にして、同寸法の積
層構造体を製造した。 比較例1 層(2)を構成する樹脂組成物として、前記(2b)のエチレ
ン系共重合体のみを用いたこと以外は実施例1と同様に
して、厚み90μmのアクリル系樹脂の層(1)と、厚み
10μmの樹脂組成物の層(2)とが積層された、2層構
造を有するアクリル系樹脂積層フィルムを作製した。
【0081】そしてこのアクリル系樹脂積層フィルムを
使用したこと以外は実施例1と同様にして、同寸法の積
層構造体を製造した。 比較例2 実施例1で使用したのと同じアクリル系樹脂を単独で、
一軸押出機を用いて設定温度250℃で溶融し、Tダイ
(設定温度270℃)からフィルム状に押し出したの
ち、3本のポリシングロール(ロール温度60℃)を有
する成形ロールを通して成形しつつ冷却して、厚み10
0μmの、単層のアクリル系樹脂フィルムを作製した。
【0082】そしてこのアクリル系樹脂フィルムを使用
したこと以外は実施例1と同様にして、同寸法の積層構
造体を製造した。 比較例3 金型の型窩内にフィルムをセットせずに、複合系ポリプ
ロピレンを射出成形して、単層の構造体を製造した。
【0083】上記各実施例、比較例で製造した構造体に
ついて、以下の試験を行って、その特性を評価した。 60°鏡面光沢度試験 実施例1、2および比較例1〜3の各構造体の表面の、
60°鏡面光沢度を、JIS K7105所載の測定方
法に則って測定した。
【0084】フィルム密着性試験 実施例1、2および比較例1、2の各積層構造体の、フ
ィルムが積層された表面に、カッターナイフを用いて2
mm間隔で、縦横それぞれ10本ずつの直交する切れ目
を刻んで、計100個の碁盤目を形成した。つぎに、そ
の上に幅24mmのセロハンテープ〔ニチバン(株)の
商品名〕を貼り付け、指で圧着したのち一気に引き剥が
した。そして、構造体の表面にフィルムが剥がれずに残
った碁盤目の数を数えて、フィルムの密着性を評価し
た。言うまでもなく、剥がれずに残った碁盤目の数が多
いほど、フィルムの密着性がすぐれていることになる。
【0085】鉛筆硬度試験 実施例1、2および比較例1〜3の各構造体の表面の硬
度を、JIS K5400所載の鉛筆引っかき試験方法
に則って測定した。測定の手順は、始めに硬度6Bの鉛
筆で試験したのち、鉛筆硬度を5B、4Bと一段階ずつ
上げていった際に、最初に表面に傷がついた鉛筆硬度
を、構造体表面の硬度として記録した。
【0086】以上の結果を表1に示す。
【0087】
【表1】
【0088】表より、実施例1、2で製造した積層構造
体はともに、複合系ポリプロピレン単独で形成された比
較例3の構造体と比べて、その表面の鏡面光沢度、およ
び硬度の点ですぐれるとともに、アクリル系樹脂の単層
のフィルムを積層した比較例2や、層(2)を構成する樹
脂組成物としてエチレン系共重合体のみを用いた比較例
1と比べて、フィルムの、構造体に対する密着性にすぐ
れることが確認された。
【0089】
【発明の効果】以上、詳述したように本発明によれば、
層数を減少でき、しかもポリオレフィン系樹脂基材に対
する溶融接着性にすぐれる上、製品である積層構造体な
どの廃棄時に塩素などの影響を懸念する必要がないアク
リル系樹脂積層体が得られる。また本発明の製造方法に
よれば、上記のようにすぐれた特性を有し、しかも層間
の密着性にも優れたアクリル系樹脂積層体を、有機溶剤
の放出などの問題を生じることなしに効率よく製造する
ことが可能となる。
【0090】さらに本発明の積層構造体は、アクリル系
樹脂とポリオレフィン系樹脂の特性を兼ね備え、しかも
反り変形や力学的性能の低下、コストアップ、塩素とそ
の化合物が引き起こす影響などの種々の問題を生じない
ために、たとえば自動車の内外装部品、家庭電化製品の
部品、看板、雑貨その他、種々の用途に、いずれも好適
に使用することが可能となる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08J 7/00 CEY C08J 7/00 CEY 303 303 C08L 23/08 C08L 23/08 33/08 33/08 // B29K 23:00 33:04 B29L 9:00 Fターム(参考) 4F073 AA01 BA18 BB01 CA21 4F100 AK03B AK03C AK04B AK07B AK07C AK22B AK24B AK25A AK25B AK62B AK68B AK70B AK71B AL01B AL09A AN00A BA02 BA03 BA06 BA10A BA10C BA16 DE01A EC182 EH112 EH172 EH36 EJ192 EJ551 EJ882 GB32 GB41 JA02C JA05A JA07A JA13C JB05A JK06 JK07A JL04 JL11 YY00A YY00B YY00C 4F207 AA03C AA04A AA10 AA11 AA18 AA20 AA21A AD32 AG03 KA01 KB11 KB26 KF01 KJ05 KJ09 KK64 KK74 KK88 4J002 BB034 BB054 BB06W BB07W BB08W BB09W BB124 BB144 BB154 BG01X BG04X BG043 BG05X BG063 CD19W FD050 FD070 GN00 GQ00

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(1) アクリル系樹脂の層と、 (2) アクリル系樹脂100重量部に対して、不飽和カル
    ボン酸、不飽和カルボン酸エステル、不飽和カルボン酸
    無水物および酢酸ビニルから選ばれた少なくとも1種の
    単量体を共重合したエチレン系共重合体を、25〜40
    0重量部の範囲で含有した樹脂組成物の層と、を備える
    ことを特徴とするアクリル系樹脂積層体。
  2. 【請求項2】上記(2)の層を構成する樹脂組成物が、エ
    チレン系共重合体100重量部に対して50重量部以下
    の範囲で、ポリオレフィン系樹脂を含有している請求項
    1記載のアクリル系樹脂積層体。
  3. 【請求項3】ポリオレフィン系樹脂が、ポリエチレン系
    樹脂、およびポリプロピレン系樹脂のうちの少なくとも
    1種である請求項2記載のアクリル系樹脂積層体。
  4. 【請求項4】上記(1)の層が、一般式(i): 【化1】 〔式中、R1、R2は同一または異なって水素原子、また
    はアルキル基を示す。〕で表される6員環酸無水物単位
    を3〜30重量%の範囲で含有するアクリル系樹脂を含
    む層である請求項1記載のアクリル系樹脂積層体。
  5. 【請求項5】上記(1)の層が、重量平均分子量7万〜6
    0万、ガラス転移温度60〜110℃のアクリル系重合
    体Aと、当該アクリル系重合体中に分散された、ゴム弾
    性体層を有する多層構造のアクリル系重合体粒子Pと
    を、重量比でA/P=95/5〜50/50の範囲で含
    有するアクリル系樹脂を含む層である請求項1記載のア
    クリル系樹脂積層体。
  6. 【請求項6】積層前の(1)のアクリル系樹脂の層、また
    は当該(1)のアクリル系樹脂の層に(2)の層が積層された
    後の積層体が、複数のロール間、または金属ベルト間を
    通過させることによって成形されている請求項1記載の
    アクリル系樹脂積層体。
  7. 【請求項7】請求項1記載のアクリル系樹脂積層体を製
    造する方法であって、あらかじめ形成した(1)のアクリ
    ル系樹脂の層の片面をコロナ放電処理したのち、この処
    理面に、(2)の層の元になる樹脂組成物を層状に溶融押
    出して積層することを特徴とするアクリル系樹脂積層体
    の製造方法。
  8. 【請求項8】積層前の(1)のアクリル系樹脂の層、また
    は当該(1)のアクリル系樹脂の層に(2)の層が積層された
    後の積層体を、複数のロール間、または金属ベルト間を
    通過させることによって成形する工程を有している請求
    項7記載のアクリル系樹脂積層体の製造方法。
  9. 【請求項9】ポリオレフィン系樹脂からなる基材の表面
    に、請求項1記載のアクリル系樹脂積層体を、(2)の層
    が上記基材と接するように積層、一体化したことを特徴
    とする積層構造体。
  10. 【請求項10】基材を構成するポリオレフィン系樹脂
    が、ポリプロピレン系樹脂である請求項9記載の積層構
    造体。
  11. 【請求項11】基材を構成するポリオレフィン系樹脂
    の、20〜100℃での線膨張率が1×10-4-1以下
    である請求項9記載の積層構造体。
  12. 【請求項12】基材が、ポリオレフィン系樹脂からな
    る、密度0.03〜0.7g/cm3の発泡体である請
    求項9記載の積層構造体。
  13. 【請求項13】アクリル系樹脂積層体の、(2)の層の表
    面にポリオレフィン系樹脂を溶融接着して製造される請
    求項9記載の積層構造体。
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