JP2000080134A - オレフィンマクロマ―含有共重合体、樹脂組成物、樹脂相溶化剤、ポリオレフィン系樹脂組成物、樹脂積層体及び樹脂成形体 - Google Patents

オレフィンマクロマ―含有共重合体、樹脂組成物、樹脂相溶化剤、ポリオレフィン系樹脂組成物、樹脂積層体及び樹脂成形体

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JP2000080134A
JP2000080134A JP6174099A JP6174099A JP2000080134A JP 2000080134 A JP2000080134 A JP 2000080134A JP 6174099 A JP6174099 A JP 6174099A JP 6174099 A JP6174099 A JP 6174099A JP 2000080134 A JP2000080134 A JP 2000080134A
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olefin
macromer
copolymer
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Hiroshi Miyashita
拓 宮下
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 例えばポリオレフィンなどの樹脂の様々な性
質を効果的に改善することを可能とする共重合体及び樹
脂組成物を得る。 【解決手段】 共重合性を有する二重結合を有する化合
物と、オレフィンマクロマーとを共重合することにより
得られたオレフィンマクロマー含有共重合体、並びに該
オレフィンマクロマー含有共重合体を主成分とする樹脂
組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、様々な樹脂の改質
に好適に用いることができるオレフィンマクロマー含有
共重合体、樹脂組成物、樹脂相溶化剤、ポリオレフィン
系樹脂組成物、樹脂積層体及び樹脂成形体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリオレフィンを改質することに
より、様々な用途に適した材料が開発されている。
【0003】例えば、部品などを保護するための粘着シ
ートにおいては、粘着剤としてアクリル系粘着剤が汎用
されている。しかしながら、アクリル系粘着剤をポリオ
レフィンからなる基材に直接積層した場合、粘着剤層の
基材に対する密着性が十分でない。そこで、EEA(エ
チレン−エチルアクリレート共重合体)、EVA(エチ
レン−酢酸ビニル共重合体)、PIB(ポリイソブチレ
ン)のようなポリオレフィン系樹脂からなる中間層を粘
着剤層とポリオレフィンよりなる基材との間に介在させ
る方法が提案されている(例えば、特公昭51−487
73号公報など)。
【0004】従って、粘着シートが三層構造を有するこ
とになり、コストが高くつくだけでなく、三層の厚みを
制御しなければならず、製造工程が煩雑であった。他
方、ポリオレフィン系の樹脂を用いた様々なポリオレフ
ィン用接着剤が開発されているが、これまで、ポリオレ
フィン用の接着剤として実用レベルに達しているものは
存在しない。
【0005】また、特開昭55−61435号公報に記
載のように金属粉を添加したりしてポリオレフィンに高
周波ウェルダー加工性を付与する検討も試みられている
が、透明性を損なうことがないように樹脂のみで実用に
供し得る程度の高周波ウェルダー加工性を有するポリオ
レフィン系樹脂は未だ存在しない。
【0006】さらに、ポリオレフィンを用いた成型品を
リサイクルするにあたっては、成型品表面に貼着されて
いた粘着ラベルなどが再成型品の物性を低下させる原因
となっていた。そのため、加熱によって剥離力が低下す
る粘着テープなどが市販されているが、剥離作業が煩雑
であるだけでなく、保存時に1回でも高温にさらされる
と使用できなくなるという問題があった。
【0007】また、近年、環境意識が高まるにつれて、
ポリ塩化ビニルが使用されていた用途にポリオレフィン
が用いられるようになってきている。しかしながら、ポ
リオレフィンは元来他の部材との接着や塗装が困難な材
料である。従って、接着性や塗装性を改善するために様
々な検討が行われてきた。
【0008】例えば、ポリオレフィン表面をコロナ処理
したり、プライマーを塗布したりする方法が広く用いら
れている。しかしながら、いずれも煩雑な工程を付加す
ることになる。特に、コロナ処理では、経時により処理
効果が徐々に弱くなるため、安定に製品を製造すること
が困難であった。また、プライマーを塗布する方法で
は、塗布工程や乾燥工程が必要であり、工程が煩雑にな
るだけでなく、溶剤を用いるため作業環境の悪化も問題
となっている。
【0009】さらに、ポリオレフィン用の各種耐候剤が
知られているが、長期間経過すると、耐候剤が徐々に表
面に移行し、耐候性改善効果が低下したり、表面の接着
性が低下することがあった。
【0010】また、アクリル系粘着剤は極性の被着体に
は接着しやすいが、非極性の被着体には接着し難い。他
方、ゴム系粘着剤は、非極性被着体に対して接着しやす
いが、極性の被着体に対しては接着し難いという問題が
あった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上述したようにポリオ
レフィンを改質することにより、ある特定の用途に適し
た材料を開発することが試みられているが、実用的に十
分な性能を発揮し得るものでなかったり、あるいは安定
に製造することができないものであったりした。また、
このような改質されたポリオレフィンの中には、その製
造工程が煩雑になるものも存在した。すなわち、上述し
た種々の欠点を改良し得るようなポリオレフィンの改質
方法は未だ知られておらず、多岐にわたる用途において
ポリオレフィンの有する欠点を改善し得るような方法は
未だ提案されていない。
【0012】本発明の目的は、上述した従来技術の現状
に鑑み、例えばポリオレフィンなどの樹脂に添加した
り、積層したりすることにより、該樹脂の有する欠点を
改善することができ、それによって多岐に渡る用途に適
した樹脂材料を提供することを可能とする新規な材料を
提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を達
成するためになされたものであり、請求項1に記載の発
明は、共重合性化合物を、オレフィンマクロマーと共重
合することにより得られたオレフィンマクロマー含有共
重合体である。
【0014】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明に係るオレフィンマクロマー含有共重合体を主成
分とする樹脂組成物である。請求項3に記載の発明は、
請求項1に記載の発明に係るオレフィンマクロマー含有
共重合体を主成分とする樹脂相溶化剤である。
【0015】請求項4に記載の発明は、請求項1に記載
の発明に係るオレフィンマクロマー含有共重合体と、ポ
リオレフィンとを含むことを特徴とするポリオレフィン
系樹脂組成物である。
【0016】このポリオレフィン系樹脂組成物は、請求
項5に記載のように、非ポリオレフィン樹脂をさらに含
んでいてもよい。また、好ましくは、上記樹脂組成物に
おいては、オレフィンマクロマー含有共重合体として、
その平均粒径が0.001〜1μmの範囲にあるものが
用いられる。
【0017】また、上記樹脂組成物では、好ましくは、
上記ポリオレフィンとして、その平均粒径が0.001
〜1μmの範囲にあるものが用いられる。また、上記樹
脂組成物においては、ポリオレフィン単独の場合に比べ
て、表面張力が1dyne/cm以上変化するように上
記オレフィンマクロマー含有共重合体が配合される。
【0018】また、本発明に係る上記樹脂組成物におい
ては、好ましくは、上記オレフィンマクロマー含有共重
合体として、溶解性パラメーターSP値が7.0〜8.
5(cal・cc-11/2 の範囲にあるものが用いられ
る。
【0019】請求項10に記載の発明に係る樹脂積層体
は、ポリオレフィンからなる樹脂層と、請求項1に記載
の発明に係るオレフィンマクロマー含有共重合体を主成
分とする樹脂層とを積層した構造を有する。
【0020】上記オレフィンマクロマー含有共重合体を
主成分とする樹脂層には、非ポリオレフィン樹脂が含有
されていてもよい。また、上記樹脂積層体においては、
ポリオレフィンからなる樹脂層と、請求項1に記載の発
明に係るオレフィンマクロマー含有共重合体を主成分と
する樹脂層と、非ポリオレフィンからなる樹脂層とが積
層されていてもよい。
【0021】本発明に係る樹脂成形体は、複数の樹脂層
が積層されてなる樹脂成形体であって、内側層がポリオ
レフィンからなる樹脂層により構成されており、該内側
層よりも外側の層に、請求項1に記載のオレフィンマク
ロマー含有共重合体からなる樹脂層が配置されているこ
とを特徴とする。
【0022】上記樹脂成形体においては、オレフィンマ
クロマー含有共重合体からなる樹脂層に、非ポリオレフ
ィン樹脂が添加されていてもよい。以下、本発明の詳細
を説明する。
【0023】本発明において、共重合性化合物とは、通
常のラジカル重合可能な化合物であれば特に限定され
ず、例えば(メタ)アクリル酸エステル、アルコキシシ
ラン基含有モノマー、ハロゲン化ビニル、ビニルエステ
ル、ビニルエーテル、スチレン系モノマー、複素環系モ
ノマー、各種アルデヒドなどを挙げることができる。
【0024】上記(メタ)アクリル酸エステルとして
は、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エ
チル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アク
リル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、
(メタ)アクリル酸sec−ブチル、(メタ)アクリル
酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、
(メタ)アクリル酸n−オクチル、(メタ)アクリル酸
イソオクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシ
ル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル
酸ラウリル、(メタ)アクリル酸n−ステアリル、(メ
タ)アクリル酸i−ミリスチルなどの炭素数1〜50の
アルキル基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ル;(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メ
タ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、ラクトン変性ヒ
ドロキシエチル(メタ)アクリレート(例えばダイセル
化学社製、商品名:プラクセルF)、ポリプロピレング
リコールモノ(メタ)アクリレート、ブタンジオールモ
ノアクリレートなどの水酸基含有(メタ)アクリル酸エ
ステル;グリシジルメタクリレート、脂環式エポキシ
(メタ)アクリレート(例えば、ダイセル化学工業社
製、商品名:サイクロマー)などのエポキシ基含有(メ
タ)アクリレート;(メタ)アクリルアミド、N,N−
ジメチルアクリルアミドなどのビニルアミド;(メタ)
アクリロニトリルなどのビニルニトリル;(メタ)アク
リル酸、イタコン酸、β−カルボキシエチルアクリレー
ト(例えばダイセル化学工業社製、商品名:β−CE
A)などのカルボキシル基含有共重合性化合物;無水カ
ルボン酸のような無水カルボン酸;ジエチルアミノエチ
ルアクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレートの
ようなアミノ基含有(メタ)アクリル酸エステル;2−
スルホエチルメタクリレート、スルホエチルメタクリレ
ートナトリウム塩などの酸基またはその塩を含有する
(メタ)アクリレート等を挙げることができる。
【0025】アルコキシシラン基含有モノマーとして
は、メトキシジメチルビニルシラン、トリメトキシビニ
ルシラン、エトキシジメチルビニルシラン、ジアセトキ
シメチルビニルシラン、ジエトキシメチルビニルシラ
ン、トリアセトキシビニルシラン、アリルトリエトキシ
シラン、3−アリルチオプロピルトリメトキシシラン、
3−アリルアミノプロピルトリメトキシシラン、3−メ
タクリロキシプロピルジメトキシメチルシラン、3−メ
タクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ジメチル−
2−〔(2−エトキシエトキシ)エトキシ〕ビニルシラ
ン、トリス(1−メチルビニロキシ)ビニルシラン、ト
リイソプロポキシビニルシラン、トリス(2−メトキシ
エトキシ)ビニルシラン、ジエトキシ−2−ピペリジノ
エトキシビニルシラン、ジフェニルエトキシビニルシラ
ンなどを挙げることができる。
【0026】上記ハロゲン化ビニルとしては、例えば、
塩化ビニル、臭化ビニル、塩化ビニリデンなどを例示す
ることができる。また、上記ビニルエステルとしては、
酢酸ビニル、安息香酸ビニルなどを例示することができ
る。上記ビニルエーテルとしては、エチレングリコール
のモノ(ジ)ビニルエーテル、ジエチレングリコールの
モノ(ジ)ビニルエーテル、プロピレングリコールのモ
ノ(ジ)ビニルエーテルなどを挙げることができる。
【0027】上記スチレン系モノマーとしては、p−ク
ロロスチレン、o−クロロスチレン、m−クロロスチレ
ン、p−ブロモスチレン、o−ブロモスチレン、m−ブ
ロモスチレン、p−シアノスチレン、o−シアノスチレ
ン、m−シアノスチレン、p−フロオロスチレン、o−
フロオロスチレン、m−フロオロスチレン、p−メトキ
シスチレン、o−メトキシスチレン、m−メトキシスチ
レン、p−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−
メチルスチレンなどを挙げることができる。
【0028】上記複素環系モノマーとしては、N−ビニ
ルカルバゾール、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリ
ジン、5−ビニルピリジン、N−ビニルピロリドン、
(メタ)アクリロイルモルホリンなどを例示することが
できる。
【0029】また、上記アルデヒドとしては、ホルムア
ルデヒドなどを挙げることができる。これらの共重合性
化合物は、単独で用いられてもよく、あるいは2種以上
併用されてもよい。
【0030】本発明で用いられる上記オレフィンマクロ
マーとは、ラジカル重合性の不飽和二重結合で少なくと
も一方の末端を修飾されたオレフィン重合体であり、他
の重合性単量体と共重合可能な二重結合を有し、かつポ
リエチレン、ポリプロピレンもしくはエチレン−ブチレ
ン共重合体などの構造を有する限り、特に限定されるも
のではない。他の重合性単量体と共重合可能な二重結合
とは、ラジカル重合性の不飽和二重結合を意味し、例え
ば、ビニル基、(メタ)アクリロイル基、アリル基など
を挙げることができる。
【0031】上記オレフィンマクロマーの具体的な例と
しては、エチレン−ブチレン共重合体の末端がメタクリ
ル酸メチルエステルで修飾された、商品名「KRATON LIQ
UIDPolymer HPVM-1253 」(Shell Chemical Company社
製)や、特開平8−169922号公報、特開平5−1
94631号公報、特開平5−247119号公報、特
開平6−32847号公報、特開平7−2928号公
報、特開平6−329720号公報などに開示されてい
る、ポリエチレン、ポリプロピレンもしくはエチレン−
プロピレンランダム共重合体の末端がメタクリル酸メチ
ルエステルなどの(メタ)アクリレートで修飾された化
合物などを挙げることができる。
【0032】本発明において、上記共重合性化合物と、
上記オレフィンマクロマーとの共重合に際しての重合方
法については特に限定されず、通常の適宜の重合方法を
用いることができる。例えば、ラジカル重合、アニオン
重合、カチオン重合などを挙げることができるが、アニ
オン重合やカチオン重合では、ブロック共重合体など特
殊な構造の重合体の製造には適しているが、重合し得る
化合物が限定されるため、好ましくは、ラジカル重合法
により共重合される。ラジカル重合法としては、熱重
合、光重合、懸濁重合またはバルク重合などの何れの方
法を用いてもよい。
【0033】また、共重合に際して用いる重合触媒につ
いても特に限定されず、重合方法に応じた適宜の重合触
媒を用いることができる。例えば、熱重合、バルク重合
または懸濁重合では、パーオキサイド系、アゾ系または
メルカプタン系重合開始剤を用いることができる。ま
た、紫外線または可視光線による光重合に際しては、ア
セトフェノン系、ベンゾフェノン系、ミヒラーケトン
系、ベンジル系、ベンゾイン系、ベンゾインエーテル
系、ベンジルジメチルケタール系、チオキサントン類ま
たはカチオン系重合触媒を用いることができる。
【0034】上記共重合性化合物を上記オレフィンマク
ロマーとを共重合することにより、本発明に係るオレフ
ィンマクロマー含有共重合体が得られる。この場合、重
合により上記共重合体が生成されるが、共重合性化合物
及びオレフィンマクロマーの各単独重合体や未反応モノ
マー等が混合されていてもよい。すなわち、本発明に係
る樹脂組成物は、上記共重合体だけでなく、これらの単
独重合体や未反応モノマーが共重合体と混在しているも
のであってもよい。
【0035】もっとも、本発明に係る樹脂組成物は、上
記共重合体、各単独重合体及び未反応モノマーの他、様
々な添加剤を含んでしてもよく、それによって、より広
範な用途に適した樹脂組成物が得られる。
【0036】また、上記共重合体においては、共重合性
化合物が幹ポリマーを構成し、該幹ポリマーにオレフィ
ンマクロマーが枝状に結合したグラフトポリマーとなる
ことが多い。もっとも、共重合体の構造については重合
方法により選択することができる。また、上記共重合性
化合物については、目的に応じた官能基を有するものが
用いられ、かつ該目的に合致した官能基の特性が発揮さ
れるような重合方法を選択することが望ましい。
【0037】目的に応じた官能基を有し、かつ共重合性
化合物としては、前述した化合物の内、官能基として、
水酸基、エポキシ基、ハロゲン基、カルボキシル基、ア
ミノ基、酸基、アルコキシシラン基等を有するものが挙
げられる。
【0038】本発明においては、上記共重合性化合物と
して、上述した各種官能基を有するものを用いることに
より、該官能基の性質を利用することにより、上記共重
合性化合物とオレフィンマクロマーとの共重合体に様々
な性能を付与することができる。例えば、オレフィンマ
クロマーと、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、酸基
を有する共重合性化合物とを共重合した場合には、印刷
性の向上、帯電防止剤の向上、誘導加熱性の付与、親水
性の付与などが可能となる。
【0039】請求項2に記載の発明に係る樹脂組成物
は、上記本発明に係るオレフィンマクロマー含有共重合
体を主成分とし、請求項4に記載の発明に係るポリオレ
フィン系樹脂組成物は、オレフィンマクロマー含有共重
合体とポリオレフィンとを含む。この場合、さらに非ポ
リオレフィン樹脂を含んでいてもよい。
【0040】また、請求項4に記載の発明においては、
上記共重合体及びポリオレフィンの合計を100重量%
としたときに、上記共重合体は、好ましくは、0.1〜
50重量%、より好ましくは0.5〜20重量%を占め
るように配合される。
【0041】請求項4に記載の発明に係る樹脂組成物
は、上記ポリオレフィンに、上記共重合体を混合するこ
とにより、あるいは含有させることにより得ることがで
きる。混合方法については特に限定されず、1軸押出機
もしくは2軸押出機、ニーダまたはロールなどを用いた
通常の混合方法を用いることができる。
【0042】本発明に係るポリオレフィン系樹脂組成物
においては、必要に応じて、上記共重合体及びポリオレ
フィン以外に、顔料、充填剤もしくはオイルなどを適宜
添加してもよい。さらに、上記共重合体だけでなく、共
重合性を有する二重結合を有する化合物やオレフィンマ
クロマーの単独重合体、あるいはこれらの未反応モノマ
ーが混在していてもよい。
【0043】印刷性を向上させたい場合には、本発明に
係る共重合体または樹脂組成物を、例えばポリオレフィ
ン成型品表面に付与することにより、塗装性に優れた成
型品を提供することが可能となる。また、ポリオレフィ
ン基材の表面に本発明に係る共重合体や樹脂組成物を付
与することにより、印字性ポリオレフィンフィルムやポ
リオレフィン性マーキングフィルムなどを構成すること
ができる。
【0044】帯電防止効果を与えたい場合には、例えば
ポリオレフィンフィルムもしくはシートまたはポリオレ
フィン成型品表面に本発明に係る共重合体や樹脂組成物
を付与したり、ポリオレフィン成型品やフィルムに用い
られるポリオレフィンに本発明に係る共重合体や樹脂組
成物を添加することにより、帯電防止性に優れた成型
品、フィルムまたはシートを提供することが可能とな
る。従って、防汚性が高められると共に、成型品、フィ
ルムまたはシート表面の導電性が高められるので、帯電
防止効果に優れかつ防汚性に優れた成型品、フィルムも
しくはシート、電磁緩衝(EMI)ノイズ除去性に優れ
た成型品、フィルムもしくはシートを提供することがで
きる。
【0045】誘導加熱性を付与したい場合には、ポリオ
レフィンフィルムもしくはシートなどに本発明に係る共
重合体や樹脂組成物を付与することにより、高周波ウェ
ルダー加工が可能となり、例えばポリオレフィンパイプ
などの成型品を接合する際に、高周波誘導加熱を利用す
ることができる。
【0046】また、親水性を付与したい場合には、農業
用のポリオレフィンフィルムやシート表面に本発明に係
る共重合体や樹脂組成物を適用することにより、流滴性
を高めたり、あるいはポリオレフィンもしくはシートに
吸水性を付与したりすることができる。
【0047】上記ポリオレフィンは、特に限定されず、
例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポ
リメチルペンテンなどアルケンから重合されたポリアル
カンであれば特に問題なく、さらに不飽和二重結合を含
んでいてもよい。ポリエチレンとしては、高密度ポリエ
チレン(HDPE)、中密度ポリエチレン(MDP
E)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖低密度ポ
リエチレン(LLDPE)などを例示することができ、
ポリプロピレンとしては、ホモポリプロピレン、ランダ
ムポリプロピレン、ブロックポリプロピレンなど任意の
ものを用いることができる。
【0048】上記非ポリオレフィン樹脂とは、上記ポリ
オレフィンと溶融混練したときに相溶しない樹脂のこと
を言う。熱可塑性であっても、熱硬化性であってもよ
い。非ポリオレフィン樹脂の例としては、ポリ塩化ビニ
ル、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、ポリ
メチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリアミ
ド、ポリイミド、エポキシ、フェノール樹脂など様々な
樹脂が挙げられる。
【0049】上記樹脂積層体の製造方法としては、通常
の成型方法であれば特に限定されず、ポリオレフィンと
オレフィンマクロマー含有共重合体とを共押出してもよ
いし、ポリオレフィンからなる基材にオレフィンマクロ
マー含有共重合体溶液を塗工乾燥してもよいし、ポリオ
レフィンからなる樹脂層とオレフィンマクロマー含有共
重合体からなる樹脂層を加熱プレスなどで融着させても
よい。
【0050】本発明においては、上記オレフィンマクロ
マー含有共重合体の平均粒径は、好ましくは0.01〜
1μmの範囲とされ、上記ポリオレフィンとしても好ま
しくは平均粒径が0.001〜1μmの範囲のものが用
いられる。
【0051】また、上記オレフィンマクロマー含有共重
合体の溶解性パラメーターSP値については、好ましく
は6.5〜8.5(cal・cc-11/2 の範囲のもの
が用いられる。
【0052】上記平均粒径の測定に際しては、ミクロな
相分離構造を観察するのに通常使われる方法が用いられ
る。通常、透過電子顕微鏡の写真をランダムにいくつか
の部位について撮影し、それぞれの部分の単位面積中に
含まれる島相の平均面積(平均面積=Σ((島iの面
積)2 )/単位面積中の島相の全面積)を求め該平均面
積となる円の直径を平均粒径iと定義する。この平均粒
径iをいくつかの部位について相加平均をとって平均粒
径とする。また、小角X線散乱によって測定、計算され
る回転半径の2倍を平均粒径としてもよい。
【0053】平均粒径は0.001〜1μmの範囲であ
ることが好ましい。1μm以上の場合はポリオレフィン
マトリクスあるいはオレフィンマクロマー含有共重合体
マトリクスに対する島相の分散性が十分でなく、所望の
効果が得られない。
【0054】上記表面張力(γ)とは、接着ハンドブッ
ク第3版( a wiley-intersciencepublication John Wi
ley & Sons 発行)に記載されているように、隣接分子
が表面の分子の上方に存在しないことによって生じる面
積(A)に対する自由エネルギーFの増分として記述さ
れる。
【0055】
【数1】
【0056】本発明のようなオレフィンマクロマー含有
共重合体の表面張力を求めるには、液体の分散力成分γ
1 LW、液体の極性成分γS AB、液体の表面エネルギーの
電子受容成分γ1 + 、液体の表面エネルギーの電子供与
成分γ1 - などの表面張力成分の全て明らかになってい
るいくつかの溶媒について接触角θを測定し、溶媒に与
えられている成分値と接触角θを連立方程式に代入し、
解くことによって求められる。
【0057】 γS LW=(1/4)γ1 (無極性液体)(1+cosθ)2 ・・・(2) γ1 (1+cosθ)=2√(γ1 LWγS LW)+2√(γ1 + γS - ) +2√(γ1 - γS + )・・・(3) γS =γS LW+γS AB・・・(4) γS AB=2√(γS + γS - )・・・(5) 但し、固体の表面エネルギーの電子受容成分をγS +
固体の表面エネルギーの電子供与成分をγS - とする。
【0058】溶解性パラメーターδ(cal・cc-1
1/2 とは、Hildebrand-Scatchardの溶液理論において分
子間の引き合う力を考え、次式(6)で定義されるもの
である。
【0059】δ=(ΔEV /V1 1/2 ・・・(6) ここで、ΔEV は蒸発エネルギー、V1 は分子容、ΔE
V /V1 は凝集エネルギー密度(Cohesive energy dens
ity,CED)を示す。
【0060】しかし、ポリオレフィンを始めとする樹脂
の場合、蒸発エネルギーΔDV を測定することは困難な
ので、Small が考案した溶解性パラメーターを計算によ
り求める方法に準拠して算出する。本明細書では、計算
したい樹脂の構成モノマーiについて構成グループに分
けて構成グループに与えられているFi(molar attrac
tion constants)により、以下の式(7)に従って溶解
性パラメーターδiを計算する。
【0061】 δi=ΣFi/V=ρΣFi/M・・・(7) 式中、Vはモル容積、ρは密度、Mはモノマーの分子量
を示す。さらに、算出したい樹脂のその他の構成モノマ
ーについても溶解性パラメーターδを算出し、該樹脂全
体としての溶解性パラメーターδは以下のように定義す
る。
【0062】δ=Σφiδi・・・(8) φiは体積分率を表す。オレフィンマクロマー含有共重
合体の溶解性パラメーターδ(SP値)は6.5(ca
l・cc-11/2 以上8.5(cal・cc-11/2
下の範囲にあることが好ましい。6.5(cal・cc
-11/2 未満であっても、8.5(cal・cc-1
1/2 を超えてもポリオレフィンに対する分散性や、接着
性が低下するので好ましくない。
【0063】また、オレフィンマクロマーと、カルボキ
シル基、アミノ基もしくはエポキシ基などの極性基を有
しかつ共重合性を有する二重結合を有する上記共重合性
化合物のうち適切なものを適量共重合することにより、
ポリオレフィン以外の樹脂との相溶性や接着性を高めた
り、あるいは、ポリオレフィン樹脂に発泡剤、耐衝撃改
良剤、結晶核剤、顔料、耐侯性向上剤、安定剤、充填剤
もしくは難粘剤などの添加剤を添加する際の分散性を高
めたりすることができる。
【0064】また、本発明に係る共重合体及び樹脂組成
物を例えばポリオレフィン系樹脂に混合した場合、さら
に適当な架橋剤を用いて架橋してもよい。さらに、オレ
フィンマクロマーと上記共重合性化合物として、ビニル
基を有する二重結合を有する化合物とを共重合した場合
には、様々な添加剤を分散させる際の分散性をより一層
高めることができる。このようなビニル基を有する二重
結合含有化合物としては、例えば、4−メタクリロイル
オキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4
−メタクリロイルオキシ−1,2,2,6−ペンタメチ
ルピペリジン(例えば旭電化社製、商品名:L−82,
L−87など)などのビニル基含有耐侯性向上剤を挙げ
ることができる。 また、本発明に係る共重合体は、水
酸基などの官能基を有する充填剤、例えば、水酸基を有
するカオリンやマイカなどと、水酸基を有するモノマー
とを共重合してなるオレフィンマクロマーと、(メタ)
アクリル酸エステルとを共重合して得られた共重合体で
あってもよく、その場合には、水酸基を有する部分同士
をジイソシアネート、トリイソシアネートまたはテトラ
イソシアネートなどにより架橋してもよく、より一層添
加剤などの分散性を高めることができる。
【0065】本発明においては、共重合性化合物と、オ
レフィンマクロマーとを共重合させる場合、共重合性化
合物を2種以上併用してもよい。特に、上記のように各
種官能基を有し、かつ共重合性を有する二重結合を有す
る化合物を用いる場合、オレフィンマクロマーと、共重
合性化合物と、官能基を有しかつ共重合性を有する二重
結合を有する化合物とを共重合してもよく、これらのブ
ロック共重合体とすることが望ましい。
【0066】上記ブロック共重合体の構造については特
に限定されず、例えば直鎖状ブロック共重合体、星状ブ
ロック共重合体などを挙げることができる。また、本発
明においては、グラフト共重合体も、上記ブロック共重
合体に含めるものとする。
【0067】ブロック共重合体構造を構成するに際して
は、希土類系のメタロセン錯体触媒などを用いた配位ア
ニオン重合、1分子中に2つ以上のパーオキサイド基を
有する多官能パーオキサイド、1分子中に2つ以上のメ
ルカプト基を有する多価メルカプタンを用いた多段重合
などの公知の何れの方法を用いてもよい。
【0068】また、グラフト共重合体構造を構成するに
際しては、1分子中に1つ以上の不飽和二重結合と1つ
以上のパーオキサイド基を有するパーオキサイドモノマ
ーを用いた多段重合や、共重合体の末端がラジカル重合
性の不飽和二重結合で収縮されたマクロモノマーを共重
合する方法等を用いてもよい。
【0069】ブロック共重合体の少なくとも1つのブロ
ックのガラス転移点Tgを40℃以上とすることが望ま
しく、その場合には、本発明に係る共重合体もしくは樹
脂組成物全体のガラス転移点Tgが30℃以下と低い場
合であっても、40℃以上のTgを有する上記ブロック
部分により凝集力が発現し、共重合体及び樹脂組成物の
コールドフローを防止することができる。
【0070】請求項1に記載の発明に係る共重合体及び
請求項2に記載の発明に係る樹脂組成物は、ポリオレフ
ィンに対する相溶性に優れている。従って、請求項3に
記載のように、上記オレフィンマクロマー含有共重合体
を主成分とする樹脂相溶化剤として好適に用いることが
できる。また、ポリオレフィンにこれらの共重合体や樹
脂組成物を混合することにより、上述した印刷性向上効
果、帯電防止効果などの様々な機能を付加することがで
きる。
【0071】また、ポリオレフィンにこれらの共重合体
や樹脂組成物を積層することにより上述した各種機能を
付加してもよく、それによって本発明に係る樹脂積層体
を得ることができる。積層に際しては、共押出多層成型
法、多層インフレーション押出成型法、フィルムインサ
ート射出成型法、ホットプレス法などの適宜の方法を用
いることができ、特に限定されない。また、上記共重合
体や樹脂組成物を溶媒で溶融し、ポリオレフィン成型品
に塗工することにより積層してもよい。さらに、ホット
メルトアプルケーターなどを用いて上記共重合体や樹脂
組成物を溶融し、ポリオレフィンに塗工することによ
り、積層してもよい。
【0072】また、本発明に係る樹脂成形体は、上記の
ようにして複数の樹脂層が積層されてなる樹脂成形体で
あり、内側層がポリオレフィンからなる樹脂層により構
成されており、該内側層よりも外側の層に、本発明に係
るオレフィンマクロマー含有共重合体からなる樹脂層が
配置されていることを特徴とする。この場合の成形方法
については、前述した各種成形方法を用いることができ
る。
【0073】また、表層側にオレフィンマクロマー共重
合体からなる樹脂層が配置されるので、該オレフィンマ
クロマー共重合体における官能基を選択することによ
り、様々な表面特性を有する成形体を容易に提供するこ
とができる。
【0074】好ましくは、表面をオレフィンマクロマー
含有共重合体からなる樹脂層により構成することによ
り、該オレフィンマクロマー含有共重合体に含まれる官
能基を選択することにより、埃の付着が生じ難い成形体
や帯電防止効果に優れた成形体を容易に提供することが
できる。
【0075】また、上記オレフィンマクロマー含有共重
合体からなる樹脂層に、前述した積層体の場合と同様
に、非ポリオレフィン樹脂を含有してもよい。
【0076】
【実施例】以下、本発明の非限定的な実施例を挙げるこ
とにより、本発明をより詳細に説明する。
【0077】(実施例1)オレフィンマクロマーとし
て、Shell Chemical Company社
製、商品名:KRATON LIQUID Polym
er、HPVM−1253(ラジカル重合性の二重結合
で末端を収縮されたエチレン−ブチレンランダム共重合
体)と、共重合性二重結合を有する化合物としてブチル
アクリレートと、アクリル酸とを、重量比で10対87
対3含む組成物100gに光重合性開始剤としてベンジ
ルメチルケタール(チバガイギー社製、商品名:イルガ
キュア651)0.04gを添加し、混合することによ
り光重合性組成物を得た。
【0078】上記光重合性組成物を、ポリエチレンフィ
ルム(三井石油化学社製、商品名:ミラソン12、押出
品、厚み50μm)に最終厚みが30μmとなるように
塗工し、高圧水銀灯にて紫外線を照射することにより重
合を開始し、光重合性組成物を重合し、粘着テープを得
た。上記粘着テープの粘着剤層を構成している共重合体
の重量平均分子量を測定したところ、42.1万であっ
た。
【0079】上記のようにして得た粘着テープを25m
m×100mmの寸法に切断し、200mm×50mm
×厚さ2mmの高密度ポリエチレン板(以下HDPE板
と略す。新神戸電機社製、商品名:Hizex5000
H)に貼着した。このようにして得た接着サンプルを1
00枚製作し、粉砕機で粉砕した後、射出成型機を用い
て、200mm×50mm×厚さ2mmの板を成型した
ところ、68枚の板(1回再生品と略す。)を成型する
ことが可能であった。
【0080】さらに、成型された1回再生品60枚に、
再度25×100mmの寸法に切断された上記粘着テー
プを貼着し、粉砕機で粉砕し、さらに射出成型機で20
0mm×50mm×厚さ2mmの板に成型したところ4
1枚の板(2回再生品)を得ることが可能であった。
【0081】(比較例1)実施例1で用いたKRATO
N LIQUID Polymer、HPVM−125
3と、ブチルアクリレートとを重量比で7対3の割合で
配合してなる組成物100gに実施例1で用いた光重合
開始剤0.04gを添加し、光重合性組成物を得た。こ
の光重合性組成物を用いたことを除いては、実施例1と
同様にして粘着テープを得た。粘着剤層の平均重量平均
分子量は44.7万であった。
【0082】上記粘着テープを25mm×100mmに
切断し、実施例1と同様に200mm×50mm×厚さ
2mmのHDPE板に貼付し、接着サンプルを得た。こ
の接着サンプルを100枚作製し、実施例1と同様にし
て粉砕し、しかる後射出成型機を用いて200×50×
厚さ2mmの板(1回再生品)に成型した。その結果6
7枚の板を得ることができた。この板60枚に、再度上
記粘着テープを25mm×100mmに切断したものを
貼付し、実施例1と同様にして粉砕機で粉砕した後、射
出成型機で200mm×50mm×厚さ2mmの板(2
回再生品)に成型したところ、40枚の板が得られた。
【0083】上記実施例1及び比較例1における最初の
HDPE板、1回再生品及び2回再生品の破断伸度
(%)を、引張速度300mm/分で引張試験を行い測
定した。結果を表1に示す。
【0084】
【表1】
【0085】表1から明らかなように、比較例1で得ら
れた1回再生品及び2回再生品に比べて、それぞれ、実
施例1で得られた1回再生品及び2回再生品の破断伸度
が十分に大きいことがわかる。特に、実施例1では、最
初のHDPE板に比べても、1回再生品及び2回再生品
の何れもがほぼ同等の破断伸度を示し、従って、再生に
よる強度の劣化が非常に少ないことがわかる。
【0086】(実施例2)実施例1で用意した光重合性
組成物を高圧水銀灯を用いて紫外線重合により重合し、
共重合体を得た。この共重合体の重量平均分子量は4
2.1万であった。
【0087】上記共重合体10gを高密度ポリエチレン
(三井石油化学社製、商品名:ハイゼックス5000S
R)100gに添加し、混練した後、熱プレスにより1
00mm×100mm×1mmのシートに成形した。
【0088】他方、エチルアクリレートと、アクリル酸
とを重量比で97対3の割合で含む組成物100gに、
実施例1で用いた光重合開始剤0.03gを添加し、混
練し、高圧水銀灯を用いて紫外線重合することにより、
粘着剤を得た。この粘着剤100gに、架橋剤としてア
ジリジンを0.05g添加し、混練した後、表面がコロ
ナ処理された厚み38μmのポリエチレンテレフタレー
ト(PETフィルム)に、厚みが20μmとなるように
塗工し、粘着テープを得た。
【0089】上記のようにして得た粘着テープを、前述
の熱プレスにより成形されたシートの表面に貼付し、剥
離力をJIS Z0237に従って測定したところ、6
50g/25mmであった。
【0090】(比較例2)高密度ポリエチレン(三井化
学社製、商品名:ハイゼックス5000SR)のみを用
い、100×100×厚さ1mmのシートを熱プレスに
より成形した。このシートに、実施例2で用意した粘着
テープを貼付し、実施例2と同様にして剥離力を測定し
たところ、40g/25mmであった。
【0091】従って、比較例2と実施例2の比較から明
らかなように、本発明に属する共重合体を高密度ポリエ
チレンに付加して成形されたシートでは、該共重合体を
含まない高密度ポリエチレンのみからなるシートに比
べ、アクリル系粘着テープの剥離力を効果的に高める得
ることがわかる。
【0092】(実施例3)実施例1で用いたオレフィン
マクロマーと、共重合性化合物としてのイソボニルアク
リレートと、アクリル酸4−ヒドロキシブチルとを、重
量比で10対89対1で含む組成物100gに、光重合
開始剤としてベンジルメチルケタール(チバガイギー社
製、商品名:イルガキュアー651)0.04gを添加
し、混合することにより光重合性組成物を得た。上記光
重合性組成物に高圧水銀灯を用いて紫外線を照射するこ
とにより重合を開始し、オレフィンマクロマー共重合体
3−1を得た。
【0093】上記オレフィンマクロマー共重合体3−1
をトルエンに溶解し、HDPE(高密度ポリエチレン)
の板に塗布し、該オレフィンマクロマー共重合体3−1
が塗布された面にもう一枚のHDPEからなる板を貼り
合わせた。
【0094】上記のようにして貼り合わせて得られた積
層体にマイクロ波発生装置によりマイクロ波を1分間、
2.45GHz、1700Wの条件で照射した。照射
後、双方のHDPE板は接着されていることが認められ
た。
【0095】(比較例3)ブチルアクリレートとアクリ
ル酸2−ヒドロキシエチルとを重量比で80対10で含
む組成物100gに、光重合開始剤としてベンジルメチ
ルケタール(チバガイギー社製、商品名:イルガキュア
ー651)0.04gを添加し、混合することにより光
重合性組成物を得た。この光重合性組成物に、高圧水銀
灯を用いて紫外線を照射し、重合を開始し、共重合体3
−2を得た。
【0096】上記共重合体3−2をトルエンに溶解し、
実施例3の場合と同様にして一対のHDPE板を貼り合
わせた。貼り合わせにより得られた積層体に、マイクロ
波発生装置により、マイクロ波を1分間、2.45GH
z、1700Wの条件で照射した。マイクロ波照射後、
一対のHDPE板を引き離すように操作したところ、一
対のHDPE板は接着されていなかった。
【0097】(実施例4)実施例1で用いたオレフィン
マクロマーと、共重合性化合物としてのイソボニルアク
リレートと、アクリル酸とを重量比で50対40対10
の割合で含む組成物100gに、光重合性開始剤として
ベンジルメチルケタール(イルガキュアー651)0.
04gを添加し、混合することにより光重合性組成物を
得た。この光重合性組成物について、実施例3と同様に
して紫外線を照射し、オレフィンマクロマー共重合体4
−1を得た。
【0098】ナイロン6を35gと、上記オレフィンマ
クロマー共重合体4−1を15gとをプラストグラフを
用いて混合し、80×10×4mmの試験片を得た。こ
の試験片について切欠を入れ、JIS K7110に準
じてアイゾット衝撃値を測定したところ、80kgcm
/cmであった。
【0099】(比較例4)イソボニルアクリレート及び
アクリル酸を、重量比で80対20の割合で含む組成物
100gに光重合開始剤としてベンジルメチルケタール
(イルガキュアー651)0.04gを添加し、混合す
ることにより光重合性組成物を得た。
【0100】この光重合性組成物を用い、実施例3と同
様にして重合し、オレフィンマクロマー共重合体4−2
を得た。ナイロン6を35gと、上記オレフィンマクロ
マー共重合体4−2を15gとをプラストグラフにて混
合し、実施例4と同様にして評価したところ、アイゾッ
ト衝撃値は15kgcm/cmであった。
【0101】(実施例5)実施例1で用いたオレフィン
マクロマーと、共重合性化合物としてブチルアクリレー
ト及びMMAマクロモノマーとを重量比で10対65対
15の割合で含む組成物10kgに、光重合開始剤とし
てベンジルメチルケタール(イルガキュアー651)4
gを添加し、混合し、光重合性組成物を得た。
【0102】上記光重合性組成物に高圧水銀灯を用いて
紫外線を照射して重合を開始し、オレフィンマクロマー
共重合体5−1を得た。低密度ポリエチレン(LDP
E)と、上記オレフィンマクロマー共重合体5−1とを
共押出し、粘着テープを作製した。
【0103】得られた粘着テープについて、ステンレス
板(SUS板)に対する剥離力をJIS Z0237に
準じて測定したところ、400g/25mmであった。
また、粘着テープ剥離後のステンレス板の表面を観察し
たところ、ステンレス板表面における燃え残りは認めら
れず、従って再剥離性の粘着テープとして使用し得るこ
とが確かめられた。
【0104】(比較例5)共重合性化合物としてブチル
アクリレートとMMAマクロモノマーとを重量比で65
対15の割合で含む組成物10kgに光重合性開始剤と
してベンジルメチルケタール(イルガキュアー651)
4gを添加し、混合することにより光重合性組成物を得
た。この光重合性組成物に、高圧水銀灯を用いて紫外線
を照射することにより重合を開始し、共重合体5−2を
得た。
【0105】上記共重合体5−2を用いたことを除いて
は実施例5と同様にして粘着テープを作製し、評価し
た。SUS板に対する剥離力は、30g/25mmであ
ったが、該粘着テープをSUS板から剥離した後、SU
S板上に糊残りが生じた。
【0106】(実施例6)実施例1で用いたオレフィン
マクロマーと、共重合性化合物としてイソボニルアクリ
レートとアクリル酸とを重量比で10対85対5で含む
組成物100gに光重合性開始剤としてベンジルメチル
ケタール(イルガキュアー651)0.04gを添加
し、混合することにより光重合性組成物を得た。この光
重合性組成物に高圧水銀灯を用いて紫外線を照射し、重
合を開始し、オレフィンマクロマー共重合体6−1を得
た。
【0107】ポリアミドと、上記オレフィンマクロマー
共重合体6−1と、低密度ポリエチレンとを3層共押出
し、積層フィルムを得た。この積層フィルムにおいて、
各層は強固に接合されており、層間剥がれは生じなかっ
た。
【0108】(比較例6)共重合性化合物としてイソボ
ニルアクリレートとアクリル酸とを重量比で85対5の
割合で含む組成物100gに、ベンジルメチルケタール
(イルガキュアー651)0.04gを添加し、混合す
ることにより光重合性組成物を得た。この光重合性組成
物に高圧水銀灯を用いて紫外線を照射することにより重
合を開始し、共重合体6−2を得た。
【0109】ポリアミドと、共重合体6−2と低密度ポ
リエチレンとを3層共押出したが、押出後にフィルムに
層割れが生じた。顕微鏡で観察したところ、低密度ポリ
エチレンと共重合体6−2との界面に隙間が生じてい
た。
【0110】(実施例7)実施例1で用いたオレフィン
マクロマーと、共重合性化合物としてイソボニルメタク
リレート及びアクリル酸4−ヒドロキシブチルとを重量
比で10対89対1の割合で含む組成物100gに光重
合開始剤としてベンジルメチルケタール(イルガキュア
ー651)0.04gを添加し、混合することにより光
重合性組成物を得た。この光重合性組成物に、高圧水銀
灯を用いて紫外線を照射することにより重合を開始し、
オレフィンマクロマー共重合体7−1を得た。
【0111】上記オレフィンマクロマー共重合体7−1
を、押出機及びTダイを用いて50μmの厚みのフィル
ムに成形し、得られたフィルムを射出成形機の金型にセ
ットし、HDPEをインサート成形することにより、表
層がオレフィンマクロマー共重合体7−1とされている
成形体7−1を得た。
【0112】上記成形体7−1を倉庫に3ヶ月保管した
が、表面に埃は付着しなかった。 (比較例7)共重合性化合物としてイソボニルメタクリ
レートとアクリル酸4−ヒドロキシブチルとを重量比で
89対1の割合で含む組成物100gに光重合性開始剤
としてベンジルメチルケタール(商品名:イルガキュア
ー651)0.04gを添加し、混合することにより光
重合性組成物を得た。この光重合性組成物に高圧水銀灯
を用いて紫外線を照射することにより重合を開始し、共
重合体7−2を得た。
【0113】上記共重合体7−2を押出機−Tダイに供
給し、50μmの厚みのフィルムに成形した。得られた
フィルムを射出成形機の金型にセットし、HDPEをイ
ンサート成形することにより、表層が共重合体7−2に
より構成されている成形体7−2を得た。
【0114】得られた成形体7−2の表面では、フィル
ムの浮きが見られた。また、成形体7−2を倉庫に3ヶ
月保管したところ、表面に特に埃は付着しなかった。
【0115】
【発明の効果】請求項1に記載の発明に係るオレフィン
マクロマー含有共重合体では、共重合性化合物とオレフ
ィンマクロマーとが共重合されており、オレフィンマク
ロマーによりオレフィンマクロマーのオレフィン側鎖と
ポリオレフィンが相溶層を形成するため、例えばポリエ
チレンに対する相溶性が高められる。従って、ポリオレ
フィンを改質するのに適した共重合体を提供することが
可能となる。
【0116】しかも、上記共重合性を有する二重結合を
有する化合物として、様々な官能基を有するものを用い
ることにより、該官能基に応じた特性を発現させること
ができる。よって、例えばポリオレフィンなどの様々な
樹脂に請求項1に記載の発明に係る共重合体を添加した
り、様々な樹脂成型品表面に付与したりすることによ
り、従来得られなかった特性を発現させることが可能と
なる。よって、請求項1に記載の発明によれば、従来改
質が困難であった様々な樹脂の改質を図ることができ、
それによって例えば印刷性、帯電防止性、誘導加熱性、
親水性などの様々な特性を改善することが可能となる。
【0117】請求項2に記載の発明に係る樹脂組成物で
は、上記オレフィンマクロマー含有共重合体を主成分と
して含むため、請求項1に記載の発明と同様に、例えば
ポリオレフィンなどの様々な樹脂の改質に適した樹脂組
成物を提供することができ、それによってポリオレフィ
ンなどの樹脂の性質を多岐に渡り改善することが可能と
なる。
【0118】請求項3に記載の発明に係る樹脂相溶化剤
は、請求項1に記載の発明に係るオレフィンマクロマー
含有共重合体を主成分とするので、ポリオレフィンなど
の様々な樹脂に添加した場合、ポリオレフィンなどの様
々な樹脂の相溶性を高めることができる。
【0119】請求項4に記載の発明に係るポリオレフィ
ン系樹脂組成物は、請求項1に記載の発明に係るオレフ
ィンマクロマー含有共重合体と、ポリオレフィンとを含
むため、該オレフィンマクロマー含有共重合体の作用に
よりポリオレフィン系樹脂組成物を容易に改質すること
ができる。すなわち、該ポリオレフィン系樹脂組成物を
用いることにより、従来のポリオレフィンのみでは得ら
れなかった様々な性質の樹脂成形品や樹脂積層体を得る
ことができる。
【0120】請求項5に記載の発明では、ポリオレフィ
ン系樹脂組成物に非ポリオレフィンがさらに含有されて
いるが、上記オレフィンマクロマー含有共重合体により
ポリオレフィンの相溶性が高められるので、ポリオレフ
ィン及び非ポリオレフィンを含む樹脂組成物からなる樹
脂積層体や樹脂成形体を容易に提供することができると
共に、オレフィンマクロマー含有共重合体における官能
基を選択することにより、様々な特性を発現させること
ができる。
【0121】請求項6に記載の発明では、オレフィンマ
クロマー含有共重合体の平均粒径が0.01〜1μmの
範囲とされているので、オレフィンマクロマー含有共重
合体が樹脂組成物中において良好に分散され、オレフィ
ンマクロマー含有共重合体を添加したことによる改質効
果を確実に得ることができる。
【0122】また、請求項7に記載の発明では、ポリオ
レフィンの平均粒径が0.001〜1μmの範囲とされ
ているので、樹脂組成物中おけるポリオレフィンの分散
性が高められる。
【0123】請求項8に記載の発明では、ポリオレフィ
ン単独の場合に比べて、表面張力が1dyne/cm以
上変化するようにオレフィンマクロマー含有共重合体が
配合されているので、該オレフィンマクロマー含有共重
合体の添加により、該樹脂組成物から得られた樹脂積層
体や樹脂成形品の表面性を大きく変化させることができ
る。従って、オレフィンマクロマー含有共重合体の官能
基を選択することにより、埃が付着し難い樹脂製品や、
帯電性に優れた樹脂製品などを提供することが可能とな
る。
【0124】請求項9に記載の発明では、オレフィンマ
クロマー含有共重合体の溶解性パラメーターSP値が
6.5〜8.5(cal・cc-11/2 の範囲とされて
いるので、ポリオレフィンに対して該オレフィンマクロ
マー含有共重合体が良好に分散され、かつオレフィンマ
クロマー含有共重合体により接着性が高められる。
【0125】請求項10に記載の発明に係る樹脂積層体
では、ポリオレフィンからなる樹脂層と、本発明に係る
オレフィンマクロマー含有共重合体を主成分とする樹脂
層とが積層されているので、該樹脂積層体のオレフィン
マクロマー含有共重合体を主成分とする樹脂層側におい
て、アクリル系粘着剤などの他の材料層を積層した場
合、該材料層の接着強度を高め得る。また、オレフィン
マクロマー含有共重合体を主成分とする樹脂層の特性を
生かし、従来のポリオレフィン単独からなる樹脂フィル
ムもしくはシートでは得られなかった特性を有する樹脂
フィルムや樹脂シートを提供することができる。
【0126】請求項11に記載の発明に係る樹脂積層体
では、オレフィンマクロマー含有共重合体からなる樹脂
層に非ポリオレフィン樹脂が含有されているので、該非
ポリオレフィン樹脂を選択することにより様々な特性を
発揮し得る樹脂製品を提供することができる。
【0127】請求項12に記載の発明に係る樹脂積層体
では、ポリオレフィンからなる樹脂層を、本発明に係る
オレフィンマクロマー含有共重合体を主成分とする樹脂
層及び非ポリオレフィン樹脂からなる樹脂層とが積層さ
れているので、ポリオレフィンからなる樹脂層に対し、
オレフィンマクロマー含有共重合体を主成分とする樹脂
層を介在させることにより、非ポリオレフィンからなる
樹脂層が強固に接合される。従って、非ポリオレフィン
樹脂を選択することにより、ポリオレフィン単独では得
られない様々な特性を有する樹脂積層体を提供すること
ができる。
【0128】請求項13に記載の発明に係る樹脂成形体
では、複数の樹脂層が積層されており、内側層がポリオ
レフィンからなる樹脂層により構成されており、該内側
層よりも外側の層に本発明に係るオレフィンマクロマー
含有共重合体からなる樹脂層が配置されているので、該
オレフィンマクロマー含有共重合体からなる樹脂層の特
性を利用することにより、ポリオレフィンからなる樹脂
成形体では得られなかった様々な特性を発現し得る樹脂
成形体を提供することができる。また、オレフィンマク
ロマー含有共重合体からなる樹脂層の外側に、ポリオレ
フィンに接着し難い他の樹脂層を積層することも可能と
なる。
【0129】請求項14に記載の発明に係る樹脂成形体
では、オレフィンマクロマー含有共重合体からなる樹脂
層に、非ポリオレフィン樹脂が添加されているので、該
非ポリオレフィン樹脂を選択することにより、ポリオレ
フィンのみからなる成形体では得られない様々な特性を
発現し得る樹脂成形体を得ることができる。

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 共重合性化合物を、オレフィンマクロマ
    ーと共重合することにより得られたオレフィンマクロマ
    ー含有共重合体。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のオレフィンマクロマー
    含有共重合体を主成分とする樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載のオレフィンマクロマー
    含有共重合体を主成分とする樹脂相溶化剤。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載のオレフィンマクロマー
    含有共重合体と、ポリオレフィンとを含むことを特徴と
    するポリオレフィン系樹脂組成物。
  5. 【請求項5】 非ポリオレフィン樹脂をさらに含むこと
    を特徴とする、請求項4に記載のポリオレフィン系樹脂
    組成物。
  6. 【請求項6】 前記オレフィンマクロマー含有共重合体
    の平均粒径が0.001〜1μmである請求項4または
    5に記載のポリオレフィン系樹脂組成物。
  7. 【請求項7】 前記ポリオレフィンの平均粒径が0.0
    01〜1μmの範囲にある請求項4または5に記載のポ
    リオレフィン系樹脂組成物。
  8. 【請求項8】 前記ポリオレフィン単独の場合に比べ
    て、表面張力が1dyne/cm以上変化するように前
    記オレフィンマクロマー含有共重合体が配合されている
    ことを特徴とする請求項4〜7のいずれかに記載のポリ
    オレフィン系樹脂組成物。
  9. 【請求項9】 前記オレフィンマクロマー含有共重合体
    の溶解性パラメーターSP値が6.5〜8.5(cal
    ・cc-11/2 の範囲にある請求項4〜8のいずれかに
    記載のポリオレフィン系樹脂組成物。
  10. 【請求項10】 ポリオレフィンからなる樹脂層と、請
    求項1に記載のオレフィンマクロマー含有共重合体を主
    成分とする樹脂層とが積層されている樹脂積層体。
  11. 【請求項11】 前記オレフィンマクロマー含有共重合
    体を主成分とする樹脂層に非ポリオレフィン樹脂が含有
    されていることを特徴とする請求項10に記載の樹脂積
    層体。
  12. 【請求項12】 ポリオレフィンからなる樹脂層と、請
    求項1に記載のオレフィンマクロマー含有共重合体を主
    成分とする樹脂層と、非ポリオレフィン樹脂からなる樹
    脂層とが積層されてなる樹脂積層体。
  13. 【請求項13】 複数の樹脂層が積層されてなる樹脂成
    形体であって、内側層がポリオレフィンからなる樹脂層
    により構成されており、該内側層よりも外側の層に、請
    求項1に記載のオレフィンマクロマー含有共重合体から
    なる樹脂層が配置されていることを特徴とする樹脂成形
    体。
  14. 【請求項14】 前記オレフィンマクロマー含有共重合
    体からなる樹脂層に、非ポリオレフィン樹脂が添加され
    ていることを特徴とする、請求項13に記載の樹脂成形
    体。
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