JP2013177027A - 車両用シート - Google Patents

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Abstract

【課題】車両用シート内に配設される送風装置の作動音を効果的に低減できるようにする。
【解決手段】送風機11と、送風機11に接続されるダクト12と、を有する送風装置10をシートバック2に備えた車両用シートであり、送風装置10の少なくとも一部を外部に対して覆うように板状の防音パネル20を設定し、防音パネル20の上記送風装置10の少なくとも一部と対面する部位面(被覆面部21)に、送風装置10から発せられる作動音を乱反射させる凹凸面21Aを形成した。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両用シートに関する。詳しくは、送風機と、送風機に接続されるダクトと、を有する送風装置を備えた車両用シートに関する。
従来、車両用シートにおいて、シートバック内に、着座乗員の背部に向けて送風する送風装置が設けられたものが知られている(特許文献1)。この車両用シートでは、送風装置から発生する作動音(ノイズ)を低減するために、作動音が発生する送風装置のハウジングやダクトを吸音材料(発泡材料)によって覆った構成となっている。
特開2008−132975号公報
しかし、上記従来技術では、吸音材料は、そのハウジングやダクトと対向する面が平面状であるため、当たったノイズを反射させてしまうことがある。また、吸音部材は、発泡材料から成るため、密閉性が低く、発生したノイズを十分に吸収しきれないおそれがある。本発明は、上記問題を解決するものとして創案されたものであって、本発明が解決しようとする課題は、車両用シート内に配設される送風装置の作動音を効果的に低減できるようにすることにある。
上記課題を解決するために、本発明の車両用シートは次の手段をとる。
第1の発明は、送風機と、送風機に接続されるダクトと、を有する送風装置を備えた車両用シートであり、送風装置の少なくとも一部を外部に対して覆うように板状の防音パネルを設定し、防音パネルの上記送風装置の少なくとも一部と対面する部位面に、送風装置から発せられる作動音を乱反射させる凹凸面を形成した。
この第1の発明によれば、送風装置の少なくとも一部を覆うように凹凸面を有する防音パネルを設定したことにより、送風装置から発せられる作動音を乱反射させて効果的に減衰させて低減することができる。
第2の発明は、上述した第1の発明において、防音パネルの上記送風装置の少なくとも一部と対面する部位面全体を凹凸面としたものである。
この第2の発明によれば、防音パネルの上記送風装置の少なくとも一部と対面する部位面全体を凹凸面とすることにより、更に効果的に作動音を乱反射させて減衰させることができる。
第3の発明は、上述した第1又は第2の発明において、防音パネルを樹脂の一体成形により形成したものである。
この第3の発明によれば、防音パネルを樹脂の一体成形により形成することにより、防音パネルを少ない部品点数で、かつ、凹凸面を成形性良く形成することができる構成とすることができる。
実施例1の車両用シートの外観を示した斜視図である。 車両用シート内の骨格構造を示した正面図である。 図2のIII-III線断面図である。 シートバックのパッドと防音パネルとの組み付け状態を背面側から見た斜視図である。 他の実施例のシートバックの形状を示した断面図である。
以下に、本発明を実施するための形態について、図面を用いて説明する。
始めに、実施例1の車両用シート1の構成について、図1〜図4を用いて説明する。本実施例の車両用シート1は、図1に示すように、着座乗員の背凭れとなるシートバック2と、着座部となるシートクッション3と、頭凭れとなるヘッドレスト4と、を備える。上記シートバック2には、その内部の高い位置に、着座乗員の背部に向けて風を送る送風装置10が設けられている。上記送風装置10は、いわゆる遠心式の送風機11を備えた構成とされ、送風機11によって前方側から吸い込まれた空気を、送風機11に接続されたダクト12を通して、着座乗員の背部に向けて吐き出す仕組みとなっている。なお、送風装置10の基本構造、及び送風装置10を用いて着座乗員の背部に空気を配風して流す基本構造については、特開2009−291310号公報等の文献に開示された公知のものと同じ構成となっているため、その具体的な構成についての説明は省略することとする。
また、上記シートバック2内には、更に、上述した送風装置10から発せられる作動音を低減させて外部に漏出させないように機能する板状の防音パネル20が設けられている。この防音パネル20は、図3に示すように、シートバック2内に設けられた送風装置10を背面側と上面側とからそれぞれ覆うように配設されており、その送風装置10と前後方向に対面する部位面に、送風装置10から発せられる作動音を乱反射させて減衰させる凹凸面21Aが形成されている。この凹凸面21Aが形成された防音パネル20の配設により、送風装置10から発せられる作動音がシートバック2の内部において乱反射されて減衰され、シートバック2の外部に伝わらないようになっている。
以下、上述した送風装置10及び防音パネル20の構成について、シートバック2の具体的な構成と共に詳しく説明していく。先ず、シートバック2の構成について説明する。シートバック2は、図2に示すように、その骨格をなす逆U字状の形に組まれたバックフレーム2Fと、バックフレーム2Fの前面に組み付けられた厚手のクッション材からなるバックパッド2Pと、シートバック2の形状全体を覆うようにバックパッド2Pの表面に張設された表皮材2Cと、から構成されている。
上記バックフレーム2Fは、縦長状の鋼板材からなる左右一対のサイドフレーム2Fsと、これらサイドフレーム2Fsの上端部間に架け渡されて剛結合された逆U字状の鋼管パイプからなるアッパフレーム2Faと、このアッパフレーム2Faの両脚部間に架け渡されて剛結合された横長状の鋼板材からなる中間フレーム2Fbと、両サイドフレーム2Fsの下部間に架け渡されて剛結合された横長状の鋼板材からなる下部フレーム2Fuと、から構成されている。
上記一対の各サイドフレーム2Fsは、それぞれ、互いの板面が内向する側に向けられて配設されており、それらの前縁側と後縁側の各縁部が、それぞれ、内側に折り曲げられた形に形成されている。アッパフレーム2Faは、その左右両側の各脚部が、上述した各サイドフレーム2Fsの上端部に形成された、円弧状に曲げ加工された各面部にそれぞれ面であてがわれて溶接により一体的に結合された状態とされている。上記アッパフレーム2Faは、その左右両側の各脚部が、それぞれ、途中箇所で中折れ状に前方側に屈曲した形状となっている。
上記アッパフレーム2Faの中央のアーム部は、図3に示すように、円環状の横断面を前方側から後方側に凹ませた断面半月状の形に形成されている。そして、図2に示すように、このアッパフレーム2Faのアーム部上には、2個の角筒状のホルダー2Hが横並び状に設けられて結合されている。具体的には、各ホルダー2Hは、アッパフレーム2Faの断面半月状の形に形成された中央のアーム部の平坦な前面部分に面であてがわれて溶接されて固定されている。これらホルダー2Hには、ヘッドレスト4の支柱を成す2本の棒状のステー4Aをそれぞれ差し込んで装着することのできる筒状のサポート部材4Bが、それぞれ装着されて固定されている。これらホルダー2Hに固定された各サポート部材4Bに対し、上述したヘッドレスト4の各ステー4Aを差し込んで装着することにより、ヘッドレスト4がシートバック2の上部に装着された状態に保持されるようになっている。
中間フレーム2Fbは、その左右両側の各縁部が、上述したアッパフレーム2Faの各脚部の前面にそれぞれあてがわれて溶接されて固定されている。上記中間フレーム2Fbは、上記アッパフレーム2Faに結合された左右両側の各縁部に対し、中央部が後方側に段差状に折り曲げられた形状となっており、着座乗員がシートバック2に凭れ掛かった際に、バックパッド2Pが最も大きく撓む中央部において、着座乗員の背部との干渉が起こらないように後方側に退避された形状とされている。
下部フレーム2Fuは、その左右両側の各縁部が、上述したアッパフレーム2Faの各脚部の前面にそれぞれあてがわれて溶接されて固定されている。この下部フレーム2Fuと上述した中間フレーム2Fbとの間には、バックパッド2Pを後方側から弾性的に支持するU字状の支持ばね2Sが設けられている。上記支持ばね2Sは、その左右両側の各上端部が、それぞれ、中間フレーム2Fbに対して上下スライド可能に支持された状態とされており、下側の辺部が、下部フレーム2Fuに対して、図示しない屈曲ばねを介して後方側から弾性的に支持された状態として設けられている。上記支持ばね2Sにより、バックパッド2Pが、バックフレーム2Fの枠内部において、後方側から面支持に近い状態で弾性的に支持された状態とされている。
バックパッド2Pは、図3に示すように、ウレタン樹脂をマット型に発泡成形して形成したものであり、上述したバックフレーム2Fに対して、前面側から被せ付けられると共に、その上下左右の各周縁部に形成された後方側に延出する各延出部2Paを、それぞれ、バックフレーム2Fの両サイドフレーム2Fsとアッパフレーム2Faとにそれぞれ外側から覆い被せることにより、バックフレーム2Fの形状全体を外部に対して覆った状態となって組み付けられている(図4参照)。詳しくは、バックパッド2Pは、上述した各延出部2Paによってバックフレーム2Fを後面側からもそれぞれ覆い被せた状態として、バックフレーム2Fを前方側や外側(又は上側)からだけでなく、後方側からも覆った状態となって設けられている。
上記バックパッド2Pには、その背面に、後述する送風装置10のダクト12の吐出口12Bが接続されて、送風された空気をバックパッド2Pの広い範囲に亘って行き渡らせる配風溝2P2が形成されている。この配風溝2P2は、その空気の通り道となる凹状の配風経路が、上述したダクト12の吐出口12Bとの接続部から、枝分かれ状に上下左右の各面方向に複数に分岐されて延びる形に形成されており、送風された空気を、枝分かれした各経路の先々からバックパッド2Pの表面(背凭れ面)側へと導いて送り出すことができる導通孔を有した形状とされている。上述した配風溝2P2は、バックパッド2Pの背面が各配風経路の形に沿って凹まされることにより形成されているが、バックパッド2Pの背面に図示しない不織布等の基布が含浸されて各配風経路を覆った状態となって一体的に敷設されていることにより、配風経路として機能することができるように構成されている。
表皮材2Cは、可撓性に富んだ布材により形成されており、上述したバックパッド2Pの表面に密着された状態に張設されている。具体的には、表皮材2Cは、上述したバックフレーム2Fにセットされたバックパッド2Pに対して前面側から被せ付けられると共に、その上下左右の各周縁部が、それぞれシートバック2の背面部へと引張り込まれて、図示しないフックの引掛け構造により、バックフレーム2Fと一体に結合された掛ワイヤ(図示省略)に引掛けられて張設された状態とされている。
また、上記表皮材2Cは、図3に示すように、その布材と布材との合わせ部となる各縫合部が、バックパッド2Pの所々の表面箇所に形成された吊込み溝2P1内に吊り込まれて止着されており、シートバック2の中央部とその左右両側に膨らんで形成されるサイドサポート部との間の境界箇所など、表皮材2Cの張設に「浮き」や「皺」などの不具合が生じうる各箇所において、このような不具合が生じないようにバックパッド2Pに対して密着した状態に張設された状態とされている。上記表皮材2Cのシートバック2の背面部に引張り込まれた各周縁部の端末は、シートバック2の背部に装着される図示しないバックボードにより外部から見えないように被覆されている。なお、上記表皮材2Cの各周縁部のうち、バックパッド2Pの上側の延出部2Paに覆い掛けられる周縁部は、この延出部2Paと後方側に面一状に並んで設置される後述する防音パネル20も一緒に覆い被せた状態に張設されている。
次に、送風装置10の構成について説明する。送風装置10は、図2に示すように、円盤型の送風機11(遠心送風機)と、送風機11に接続された樹脂製のダクト12と、から構成されている。送風機11は、上述したバックフレーム2Fのアッパフレーム2Faと中間フレーム2Fbとの間の隙間箇所に設置されて、これらアッパフレーム2Faと中間フレーム2Fbとに取り付けられて固定されている。詳しくは、送風機11は、前述したアッパフレーム2Fa上に設置された2本のホルダー2Hの間の設置間スペース内に配置されており、前面側に開口して形成された吸気口11Aが、上記2本のホルダー2Hとアッパフレーム2Faと中間フレーム2Fbとによって囲まれたスペース内に収まる大きさに形成されている。これにより、図3に示すように、上記吸気口11Aの前方部に、障害物のない広く開口した空間Arが形成されており、良好な吸気性が確保されている。
上述した送風機11は、詳しくは、送風機11の左右両側部に形成された上方側に延出する各フック11Cを、それぞれ、上述したアッパフレーム2Faの中央のアーム部に引掛けると共に、その外周部の所々の箇所をアッパフレーム2Faと中間フレーム2Fbとにそれぞれビス締めして固定することにより、バックフレーム2Fに対して一体的に取り付けられた状態とされている。上述した各フック11Cのアッパフレーム2Faへの引掛け位置は、各ホルダー2Hが設置された位置のすぐ内側の箇所となっている。
ダクト12は、上述した送風機11の下方側に延出した位置に形成された吐出口11Bにその吸気口12Aが接続され、吐出口12Bが、中間フレーム2Fbの下側の位置で前方側に向けられて、前述したバックパッド2Pの背面に形成された配風溝2P2に接続されて設けられている。これにより、ダクト12は、上記送風機11から吐出された空気を、バックパッド2Pの配風溝2P2内へと導くようになっている。
次に、防音パネル20の構成について説明する。防音パネル20は、図2〜図3に示すように、ポリプロピレン樹脂(PP)の一体成形により形成されており、被覆面部21と、段差上部22と、段差下部23と、フック部24と、を有する上部が折れ曲がった板形状に形成されている。被覆面部21は、図2に示すように、上述した送風装置10の送風機11が配設された配置エリア全域を後方側から覆う板幅と板長とを備えた矩形の板形状とされており、図3に示すように、送風機11の後方側に面を向けた背面形状と、送風機11の中折れ状に屈曲した吐出口11B(吐出管)の背面形状と、に沿うように、その途中箇所が中折れ状に屈曲した形に形成されている。
上述した被覆面部21の前面、すなわち送風機11と対面する側の部位面には、送風装置10から発せられる作動音を乱反射させることのできる凹凸面21Aが形成されている。上記凹凸面21Aは、横に長い長方形の凹面と凸面とが被覆面部21の全面に亘って高さ方向と幅方向とに交互に繰り返し並ぶ格子柄状の形に形成されている。上記凹凸面21Aが形成された被覆面部21により、送風機11やダクト12から発せられる送風機11の作動音が乱反射されて、外部に漏れ出ないように効果的に減衰されて低減されるようになっている。この凹凸面21Aの一つ一つの凹凸の大きさや被覆面部21の板厚は、使用される送風機11の作動周波数や出力の大きさによって、適宜、作動音を適切に乱反射させて減衰させられるように設定されるものである。本実施例では、凹凸面21Aの一つ一つの凹凸の大きさが、多翼ファン(シロッコファン)を備えた遠心式の送風機11の作動により発せられる作動音(ノイズ)を適切に乱反射させて減衰させられる大きさに設定されており、このような大きさに設定された凹凸面21Aが被覆面部21の全域に亘って広く敷き詰められて形成されていることにより、作動音を効果的に減衰させて低減させられるようになっている。
段差上部22は、被覆面部21の上縁部から前方側に折れ曲がって形成されており、後述する段差下部23上にバックパッド2Pの上縁部から後方側に延出する延出部2Paがセットされることにより、この延出部2Paと面一状の上面を形成した状態として設けられるようになっている。段差下部23は、上述した段差上部22の前側の縁部から、段差状に下方側に折れ曲がって前方側へ延びる形状とされており、上述したバックパッド2Pの延出部2Paをその段差下の上面に乗せることで、延出部2Paを下方側から支えて、延出部2Paの上面を段差上部22の上面と面一状に位置合わせした状態に保持するものとなっている。延出部2Paの上面と段差上部22の上面とが面一状に位置合わせされることにより、これらの境界ラインがシートバック2の上面に浮き出ないようになっており、表皮材2Cに上記境界ラインによるハイライトが浮き出ない、見栄えの良い状態とされている。
フック部24は、段差下部23の幅方向中央の前側の縁部から前下側に延び出す態様で形成されており、アッパフレーム2Faの断面半月状の形に形成された中央のアーム部に引掛けられることで、防音パネル20をアッパフレーム2Faに係合させた状態にするものとなっている。上記フック部24のアッパフレーム2Faへの引掛け位置は、図2に示すように、各ホルダー2Hの設置間スペース内の中央箇所となっており、上述した送風機11の各フック11Cが引掛けられる位置の間の箇所となっている。また、上述したフック部24とは別に、防音パネル20は、その他の箇所が、バックフレーム2Fと一体的に結合された図示しない固定用のブラケットなどに係合されることで、バックフレーム2Fに一体的に取り付けられた状態とされている。
詳しくは、上記防音パネル20は、上述した被覆面部21の凹凸面21Aが、送風装置10の送風機11やダクト12と接触しないように後方側に離間した位置でバックフレーム2Fに一体的に取り付けられた状態とされている。これにより、送風機11の作動音が、防音パネル20に直接的に伝わらないようになっており、作動音を効果的に減衰させて低減させられるようになっている。したがって、上記防音パネル20の固定に際しては、送風機11からの作動音が伝わる送風機11やダクト12には固定しないことが好ましい。
このように、本実施例の車両用シート1の構成によれば、送風装置10の少なくとも一部を覆うように凹凸面21Aを有する防音パネル20を設定したことにより、送風装置10から発せられる作動音を乱反射させて効果的に減衰させて低減することができる。詳しくは、防音パネル20の上記送風装置10の少なくとも一部と対面する被覆面部21全体に凹凸面21Aを設定したことにより、作動音を効果的に乱反射させて減衰させることができる。より詳しくは、防音パネル20は、発泡ウレタンより成るバックパッド2Pや表皮材2Cとは違い、密閉性の高い樹脂成形板により形成されているため、作動音をより効果的に乱反射させて減衰させて低減させることができる。また、上記防音パネル20は、樹脂の一体成形により形成されていることにより、少ない部品点数で、かつ、作動音を効果的に乱反射させられる形状の凹凸面21Aが成形性良く形成された状態とされている。
以上、本発明の実施形態を1つの実施例を用いて説明したが、本発明は上記実施例のほか各種の形態で実施することができるものである。例えば、防音パネル20を、実施例1で示した送風機11の吸気口11Aと対面する前側面に凹凸面を有するように形成してもよい。但し、実施例1の構成を例に説明すると、堅物である防音パネル20が、送風機11の吸気口11Aとバックパッド2Pとの間の空間Ar内に設定されることにより、吸気口11Aへの空気の流入性が阻害されたり、或いは、着座乗員がシートバック2に凭れ掛かった際にバックパッド2Pが防音パネル20と干渉して着座感が損なわれやすくなったりするおそれがあることに留意が必要である。
また、実施例1では、送風機11の吸気口11Aが前向きに設定されたものを例示したが、吸気口が後ろ向きに設定されたものであってもよい。但し、この場合には、吸気口からの吸気性を確保するために、シートバックのこの部分の形状を後側に広げなければならなくなるため、シートバックが後ろ側に嵩張る形状となってしまうことに留意が必要である。また、上記実施例1では、防音パネル20が、シートバック2のアッパフレーム2Faに引掛けられる、後ろ上側に形状が張り出す構造となっている理由から、バックパッド2Pの上側の延出部2Paの延出を短くし、防音パネル20の上部(段差部)にこのバックパッド2Pの上側の延出部2Paを支えさせて面一状に面を並べさせる形状としたものを例示したが、図5に示すように、バックパッド2Pの上側の延出部2Paを、後ろ下側に長く延出させて、アッパフレーム2Faを後方側からも覆い被せられる形状(延長部2Pb)としたものであってもよい。この場合、例えば、防音パネル20の段差上部(22)が不要となり、また、防音パネル20の被覆面部21の背面側に上記バックパッド2Pの延長された延長部2Pbが設定されることにより、延長部2Pb(発泡ウレタン)による吸音効果も追加されるため、作動音の外部への漏れを更に効果的に低減させることができる。
また、上記実施例1では、送風装置10及び防音パネル20が、シートバック2の上部中央箇所に設定されたものを例示したが、これらの設定位置はシートバック2におけるどこの位置であっても構わない。また、本発明の防音パネルを用いた作動音の低減構造は、特開2010−188052号公報等の文献に開示された、シートクッションに送風装置が適用される構成にも適用することができる。なお、具体的な防音パネルの設定の仕方については、上記実施例1又は上記変形実施例で示したシートバック2に対する設定の仕方と同様であるため、説明を省略することとする。また、上記実施例1では、防音パネルをポリプロピレン樹脂(PP)により形成したものを例示したが、防音パネルは、他の汎用樹脂であるポリエチレン樹脂(PE)やポリ塩化ビニル(PVC)やABS樹脂等の他の樹脂であってもよく、また、各種のエンジニアリングプラスチックによって形成されたものであってもよい。また、防音パネルは、木材や鉄材やゴム材等の樹脂以外のもので形成されたものであってもよい。また、防音パネルは、平板状でなくてもよく、例えば送風装置を覆うように全体が湾曲していたり段差状に折れ曲がった形状となっているものであっても構わない。
また、凹凸面の凹凸形状は、縦に長い長方形の凹面と凸面とが高さ方向と幅方向とに交互に繰り返し並ぶ格子柄状の形に形成されたものであってもよい。また、凹凸面の凹凸形状は、長尺状にひと続きに延びる凹面と凸面とが高さ方向又は幅方向に交互に繰り返し並ぶように形成されたものであってもよい。また、凹凸面の一つ一つの凹凸の形状が、丸状や三角形状等の形に形成されたものであってもよく、様々な形の凹凸形状が散在した形状となっているものであってもよい。また、凹凸面の凹凸は、規則的に並んでいる必要はなく、不規則に並んでいてもよい。
1 車両用シート
2 シートバック
2F バックフレーム
2Fa アッパフレーム
2Fs サイドフレーム
2Fb 中間フレーム
2Fu 下部フレーム
2H ホルダー
2S 支持ばね
2P バックパッド
2Pa 延出部
2Pb 延長部
2P1 吊込み溝
2P2 配風溝
2C 表皮材
3 シートクッション
4 ヘッドレスト
4A ステー
4B サポート部材
10 送風装置
11 送風機
11A 吸気口
11B 吐出口
11C フック
12 ダクト
12A 吸気口
12B 吐出口
20 防音パネル
21 被覆面部
21A 凹凸面
22 段差上部
23 段差下部
24 フック部
Ar 空間

Claims (3)

  1. 送風機と該送風機に接続されるダクトとを有する送風装置を備えた車両用シートであって、
    前記送風装置の少なくとも一部を外部に対して覆うように板状の防音パネルを設定し、該防音パネルの前記送風装置の少なくとも一部と対面する部位面に、前記送風装置から発せられる作動音を乱反射させる凹凸面を形成したことを特徴とする車両用シート。
  2. 請求項1に記載の車両用シートであって、
    前記防音パネルの前記送風装置の少なくとも一部と対面する部位面全体を前記凹凸面としたことを特徴とする車両用シート。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の車両用シートであって、
    前記防音パネルを樹脂の一体成形により形成したことを特徴とする車両用シート。
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