JP2013176923A - コンクリート製品 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】セメントと、そのセメントとコントラストの異なる骨材とから構成され、表面に、情報を表示する情報図柄11、12の形状に骨材が露出している。コンクリート製品の打ち放し部分と骨材の露出部分とのコントラストにより情報図柄11、12が認識可能である。一般に表面が広いコンクリート製品1に情報図柄11、12を大きく付すことができるので、人の注意を引くことができる。情報図柄11,12が一体的に付されているので、耐久性に優れる。
【選択図】図1
Description
この防災情報提供システムは、防災情報提供サイトのURLなどが記録された二次元コードをシートに付し、そのシートを市中の複数の場所に設けておき、震災などの災害時に市民が携帯電話で二次元コードを読み取り防災情報提供サイトにアクセスすることで、避難場所や避難ルートなどの情報を取得することを可能としている(例えば、特許文献1)。
本発明は上記事情に鑑み、表面に情報図柄が付されたコンクリート製品を提供することを目的とする。
第2発明のコンクリート製品は、第1発明において、前記情報図柄は、二次元コードまたはピクトグラムであることを特徴とする。
第3発明のコンクリート製品は、第1または第2発明において、セメントと、該セメントとコントラストの異なる骨材とから構成され、表面に、前記情報図柄の形状に前記骨材が露出していることを特徴とする。
第4発明のコンクリート製品は、第3発明において、表面に、前記情報図柄の形状に凸部が形成されており、該凸部に前記骨材が露出していることを特徴とする。
第5発明のコンクリート製品は、第3または第4発明において、前記骨材は、黒色骨材、着色骨材、蓄光材がコーティングされた骨材、および蓄光材を含有する骨材、のうちの一または二以上の組み合わせからなることを特徴とする。
第6発明のコンクリート製品は、第3、第4または第5発明において、前記セメントは、白色ポルトランドセメント、高炉セメント、アルミナセメント、白色の混和材料が混合されたセメント、および白色顔料が添加されたセメント、のうちの一または二以上の組み合わせからなることを特徴とする。
第7発明のコンクリート製品は、第5または第6発明において、表面に、防水加工が施されていることを特徴とする。
第8発明のコンクリート製品は、第1または第2発明において、表面に、前記情報図柄の形状に凹凸が形成されていることを特徴とする。
第9発明のコンクリート製品は、第1または第2発明において、コントラストの異なる複数種類のコンクリートブロックが前記情報図柄の形状に配置されて構成されていることを特徴とする。
第10発明のコンクリート製品の製造方法は、セメントと、該セメントとコントラストの異なる骨材とを混合したコンクリートを硬化させるにあたり、表面に、情報を表示する情報図柄の形状にコンクリート硬化遅延剤を浸透させ、硬化後に未硬化部分を洗い出して、前記骨材を露出させることを特徴とする。
第11発明のコンクリート製品の製造方法は、セメントと、該セメントとコントラストの異なる骨材とを混合したコンクリートを硬化させ、表面に、情報を表示する情報図柄の形状に投射材を衝突させて、前記骨材を露出させることを特徴とする。
第12発明のコンクリート製品の製造方法は、コンクリートを硬化させるにあたり、表面に、該コンクリートを構成するセメントとコントラストの異なる骨材を、情報を表示する情報図柄の形状に配置して、前記骨材を露出させた状態で前記コンクリートを硬化させることを特徴とする。
第2発明によれば、コンクリート製品に付された二次元コードを携帯端末などで読み取ることにより、文字列などの固定情報を提供できるほか、ウェブサイトを利用したリアルタイムの情報を提供することができる。また、コンクリート製品に付されたピクトグラムにより、直感的に情報を伝達することができる。
第3発明によれば、コンクリート製品の打ち放し部分と骨材の露出部分とのコントラストにより情報図柄が認識可能である。
第4発明によれば、凸部に骨材が露出しているので、凸部が磨耗しても情報図柄のコントラストを維持できる。
第5発明によれば、黒色骨材を用いることにより、セメントとのコントラストが強くなり情報図柄が認識しやすくなる。また、着色骨材を用いることにより、ピクトグラムなどに必要な様々な色合いを表現することができる。また、蓄光材がコーティングされた骨材、または蓄光材を含有する骨材を用いることにより、情報図柄の夜間の視認性を高めることができる。
第6発明によれば、白色のセメントを用いることにより、骨材とのコントラストが強くなり情報図柄が認識しやすくなる。
第7発明によれば、セメントが水に濡れることにより黒ずむことを防止できるので、骨材とのコントラストを維持でき情報図柄の認識性を維持できる。
第8発明によれば、凹凸による陰影により情報図柄を表示できる。
第9発明によれば、コンクリートブロックのコントラストにより情報図柄を表示できる。
第10発明によれば、情報図柄の形状に骨材が露出するので、コンクリート製品に情報図柄が一体的に付される。
第11発明によれば、情報図柄の形状に骨材が露出するので、コンクリート製品に情報図柄が一体的に付される。
第12発明によれば、情報図柄の形状に骨材が露出するので、コンクリート製品に情報図柄が一体的に付される。
(第1実施形態)
図1に示すように、本発明の第1実施形態に係るコンクリート製品は、防波堤1である。防波堤1は、海岸などにコンクリートを現場打ちすることにより形成される。
防波堤1の表面には、情報図柄として二次元コード11およびピクトグラム12が付されている。ここで、情報図柄とは、情報を表示する図柄であり、ピクトグラムのように人が直接情報を認識できる図柄のほか、二次元コードのように携帯端末などの装置でデコードすることにより人が情報を認識できるようになる図柄も含まれる。情報図柄としては、二次元コード、ピクトグラムのほか、文字、記号、地図、方位記号ども含まれる。
また、防波堤1にピクトグラム12が付されているので、人に直感的に情報を伝達することができる。
なお、これらのセメントのうちの一つを用いてもよいし、二以上の組み合わせを用いてもよい。
黒色骨材を用いることにより、白色度の高いセメントとのコントラストが強くなり情報図柄11、12が認識しやすくなる。また、着色骨材を用いることにより、ピクトグラムなどに必要な様々な色合いを表現することができるし、白黒の二次元コード以外にも、カラータイプの二次元コードを表現することができる。また、蓄光材がコーティングされた骨材、または蓄光材を含有する骨材を用いることにより、情報図柄11、12の夜間の視認性を高めることができる。
なお、これらの骨材のうちの一つを用いてもよいし、二以上の組み合わせを用いてもよい。
一般に、セメントは水に濡れると黒ずむ性質を有する。そのため、黒色骨材などを用いた場合、水に濡れるとセメントと骨材とのコントラストが弱くなる。この点、防水加工を施せば、セメントが水に濡れることにより黒ずむことを防止できるので、骨材とのコントラストを維持でき、情報図柄11、12の認識性を維持できる。
また、防水加工を施すことにより、表面に汚れが付着することも防止できる。そのため、汚れの付着により情報図柄11、12の認識性が低下することを防止できる。
コンクリート製品の表面に骨材を露出することにより情報図柄を一体的に付す方法として、以下の3つの方法が挙げられる。
(1)部分洗い出し製法
(2)部分ブラスト製法
(3)骨材転写製法
以下、これらを順に説明する。なお、いずれの方法でも、プレキャストコンクリートおよび現場打ちコンクリートの両方のコンクリート製品を製造できる。
図2(a)に示すように、まず、洗い出しシート2に情報図柄を表裏反転させた形状にコンクリート硬化遅延剤21を塗布する。
つぎに、その洗い出しシート2をコンクリート製品の型枠の内面に張り付ける。このとき、型枠の内面のうち、情報図柄を付す面に相当する面に洗い出しシート2を張り付ける。また、コンクリート硬化遅延剤21が塗布された面を型枠の内側に向ける。
つぎに、型枠内にコンクリートを打設する。ここで用いるコンクリートはセメントに、そのセメントとコントラストの異なる骨材が混ぜられたものであり、例えば、上記に例示したものである。
つぎに、コンクリートを養生硬化させる。この際、洗い出しシート2に接触する面には、情報図柄の形状にコンクリート硬化遅延剤21が浸透するため、その部分は他の部分に比べて硬化が遅くなる。
コンクリートが硬化した後に型枠を外し、得られたコンクリート製品1の表面を高圧洗浄水やブラシなどで洗い出し、コンクリート硬化遅延剤21による未硬化部分を除去する。そうすると、図2(b)に示すように、情報図柄11の形状に骨材が露出する。
図3(a)に示すように、まず、鉄製やゴム製のマスキングシート3に情報図柄の形状に切抜部31を形成する。この際、マスキングシート3の一部が島状となって抜け落ちてしまう場合には、他の部分と連結する橋部32を残して切り抜くことが好ましい。特に二次元コードの形状に切抜部31を形成する場合には、二次元コードのセル配列に対応するように格子状の橋部32を形成し、各セルごとに選択的に切抜部31を形成することが好ましい。
つぎに、型枠内にコンクリートを打設し、養生硬化させる。ここで用いるコンクリートはセメントに、そのセメントとコントラストの異なる骨材が混ぜられたものであり、例えば、上記に例示したものである。
コンクリートが硬化した後に型枠を外し、得られたコンクリート製品の表面にマスキングシート3を張り付ける。
つぎに、マスキングシート3の上から小鉄球や砂粒などの投射材を衝突させる。そうすると、図3(b)に示すように、情報図柄11の形状に骨材が露出する。
図4(a)に示すように、まず、粘着シート4に情報図柄を表裏反転させた形状に骨材aを粘着させる。ここで、図4(b)に示すように、粘着シート4は、裏打ちシート41の片面に粘着層42を形成したものであり、その粘着層42に骨材aが粘着されている。
つぎに、その粘着シート4をコンクリート製品の型枠の内面に張り付ける。このとき、型枠の内面のうち、情報図柄を付す面に相当する面に粘着シート4を張り付ける。また、骨材aが粘着された面を型枠の内側に向ける。
つぎに、型枠内にコンクリートを打設する。ここで用いるコンクリートに混合される骨材は特に限定はない。ただし、このコンクリートを構成するセメントと、粘着シート4に粘着される骨材aとはコントラストが異なるものが選択される。例えば、上記に例示したものの組み合わせである。
つぎに、コンクリートを養生硬化させる。この際、粘着シート4に接触する面には、情報図柄の形状に骨材aが配置され、埋め込まれる。
コンクリートが硬化した後に型枠を外し、粘着シートを剥がす。そうすると、図5に示すように、得られたコンクリート製品1の表面に情報図柄11の形状に骨材aが露出する。
本発明の第2実施形態に係るコンクリート製品は、舗装ブロック2である。
図6(a)に示すように、前述の(1)部分洗い出し製法、(2)部分ブラスト製法でコンクリート製品を製造した場合、情報図柄の形状にセメントを除去して骨材を露出させるので、通常は骨材の露出部分aは打ち放し部分c(セメントで覆われた部分)に比べて凹んでいる。また(3)骨材転写製法でコンクリート製品を製造した場合、通常は骨材aの露出部分は打ち放し部分cとほとんど高さが変わらない(図5参照)。
上記実施形態においては、その表面に情報図柄11、12の形状に骨材を露出させることにより、情報図柄11、12が一体的に付されているが、これを、表面に情報図柄11、12の形状に凹凸を形成することで、情報図柄11、12を一体的に付すようにしてもよい。表面に形成された凹凸による陰影により情報図柄11、12を表示できる。
また、コントラストの異なる複数種類のコンクリートブロックを情報図柄11、12の形状に配置することにより、コンクリート製品を構成してもよい。この場合でも、コンクリートブロックのコントラストにより情報図柄を表示できる。例えば、二次元コード11を付す場合には、二次元コードのセル配列に対応するようにコンクリートブロックを配置し、各コンクリートブロックのコントラストで二次元コードを表現することが好ましい。
本発明は、舗装ブロックや塀用ブロック、擁壁などのプレキャストコンクリート、および防波堤やビル壁面などの現場打ちコンクリートを含むコンクリート製品に適用することができる。
11 二次元コード
12 ピクトグラム
2 洗い出しシート
21 コンクリート硬化遅延剤
3 マスキングシート
31 切抜部
32 橋部
4 粘着シート
41 裏打ちシート
42 粘着層
Claims (12)
- 表面に、情報を表示する情報図柄が一体的に付されている
ことを特徴とするコンクリート製品。 - 前記情報図柄は、二次元コードまたはピクトグラムである
ことを特徴とする請求項1記載のコンクリート製品。 - セメントと、該セメントとコントラストの異なる骨材とから構成され、
表面に、前記情報図柄の形状に前記骨材が露出している
ことを特徴とする請求項1または2記載のコンクリート製品。 - 表面に、前記情報図柄の形状に凸部が形成されており、
該凸部に前記骨材が露出している
ことを特徴とする請求項3記載のコンクリート製品。 - 前記骨材は、黒色骨材、着色骨材、蓄光材がコーティングされた骨材、および蓄光材を含有する骨材、のうちの一または二以上の組み合わせからなる
ことを特徴とする請求項3または4記載のコンクリート製品。 - 前記セメントは、白色ポルトランドセメント、高炉セメント、アルミナセメント、白色の混和材料が混合されたセメント、および白色顔料が添加されたセメント、のうちの一または二以上の組み合わせからなる
ことを特徴とする請求項3、4または5記載のコンクリート製品。 - 表面に、防水加工が施されている
ことを特徴とする請求項5または6記載のコンクリート製品。 - 表面に、前記情報図柄の形状に凹凸が形成されている
ことを特徴とする請求項1または2記載のコンクリート製品。 - コントラストの異なる複数種類のコンクリートブロックが前記情報図柄の形状に配置されて構成されている
ことを特徴とする請求項1または2記載のコンクリート製品。 - セメントと、該セメントとコントラストの異なる骨材とを混合したコンクリートを硬化させるにあたり、表面に、情報を表示する情報図柄の形状にコンクリート硬化遅延剤を浸透させ、
硬化後に未硬化部分を洗い出して、前記骨材を露出させる
ことを特徴とするコンクリート製品の製造方法。 - セメントと、該セメントとコントラストの異なる骨材とを混合したコンクリートを硬化させ、
表面に、情報を表示する情報図柄の形状に投射材を衝突させて、前記骨材を露出させる
ことを特徴とするコンクリート製品の製造方法。 - コンクリートを硬化させるにあたり、表面に、該コンクリートを構成するセメントとコントラストの異なる骨材を、情報を表示する情報図柄の形状に配置して、
前記骨材を露出させた状態で前記コンクリートを硬化させる
ことを特徴とするコンクリート製品の製造方法。
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