JP2013171177A - 光学フィルタ及び光学フィルタの製造方法 - Google Patents

光学フィルタ及び光学フィルタの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】テラヘルツ帯に要求される桟部を安価に製造できる金属メッシュの光学フィルタ、及び、その製造方法を提供する。
【解決手段】高密度ポリエチレン(HDPE)やポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などの樹脂材料から形成された樹脂板81の両面に、アルミニウムや無酸素銅などの金属材料を蒸着して、金属薄膜を形成する。そして、金属薄膜をヘール加工によって切削して、樹脂板81の一方面に縦桟部82aを形成し、他方面に横桟部82bを形成し、表裏の縦桟部82a及び横桟部82bによって桟部(格子)82を構成する。機械加工であるヘール加工で桟部82を作製するので、テラヘルツ帯のバンドバスフィルタとしての金属メッシュフィルタを安価に製造できる。
【選択図】図2

Description

本発明は、テラヘルツ帯の周波数分別に好適な光学フィルタ、及び、その製造方法に関する。
従来、テラヘルツ帯に用いる光学フィルタとして、例えば、特許文献1に開示されるような、縦桟部と横桟部とからなる格子状のメタルメッシュ型の光学フィルタが知られている。
特許文献1の光学フィルタでは、エレクトロフォーミングによって格子を形成する桟部を形成している。また、桟部の形成方法としては、金属板の打ち抜き加工やエッチングなど金属加工技術が用いられている。
特開2009−223010号公報
しかし、打ち抜き加工やエッチングなどの金属加工では、テラヘルツ帯に要求される桟部の幅に加工することが難しく、また、エレクトロフォーミングでは、光学フィルタが高価になってしまうという問題があった。
本発明は、上記課題に着目してなされたものであり、テラヘルツ帯に要求される桟部を安価に製造できる光学フィルタ、及び、その製造方法を提供することを目的とする。
そのため、本発明に係る光学フィルタは、金属製の桟部が格子状に配列される光学フィルタであって、樹脂板の少なくとも一方の面に前記桟部を備えるようにした。
また、本発明に係る光学フィルタの製造方法は、金属製の縦桟部及び横桟部を格子状に配列した光学フィルタの製造方法であって、金属板又は樹脂板に蒸着させた金属膜をヘール加工によって切削し、縦桟部及び横桟部で囲まれる開孔を形成するようにした。
上記発明によると、テラヘルツ帯に要求される桟部を備えた光学フィルタを安価に提供することができる。
本発明の実施形態における検査装置の構成を示すブロック図である。 上記検査装置を構成する光学フィルタを示す図である。 上記光学フィルタの桟部を示す部分拡大図である。 上記光学フィルタの桟部の作製工程を示す図である。 上記検査装置を構成する光学フィルタの他の例を示す図である。 上記検査装置を構成する光学フィルタの他の例を示す図である。 上記検査装置を構成する光学フィルタの他の例を示す図である。 上記検査装置を構成する光学フィルタの他の例を示す図である。 上記検査装置を構成する光学フィルタの他の例を示す図である。 上記検査装置を構成する光学フィルタの他の例を示す図である。 上記光学フィルタの桟部の横断面形状を示す図である。
以下に本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明に係る光学フィルタを用いる検査装置を示すブロック図である。
図1に示す検査装置は、約0.3〜10THz(波長1mm〜30μm)のテラヘルツ波を応用して、郵便物中の危険物検査や、空港などのゲートにおける危険物検査や、プラスチック製品の内部欠陥検査などを行う、非破壊検査装置である。
ここで、テラヘルツ光源を備え、このテラヘルツ光源からのテラヘルツ波を検査対象物に照射し、その反射光又は透過光を検出して、分光測定や分光イメージングを行う、所謂アクティブ型の検査装置とすることができる。
また、検査対象物が自然照射するテラヘルツ波を検出して、分光測定や分光イメージングを行う、所謂パッシブ型の検査装置とすることができる。
図1は、一例として、パッシブ型で分光測定や分光イメージングを行う危険物検査装置(パッシブスクリーニング装置)の構成を示す。
図1において、検査装置1は、金属メッシュフィルタである光学フィルタ2、超伝導トンネル接合(Superconducting Tunnel Junction:STJ)を用いる光センサ3、薬物などの判別対象物が有する、テラヘルツ周波数帯における固有スペクトルを予め記憶するデータベース4、光センサ3の出力及びデータベース4に記憶されている固有スペクトルに基づいて物質判別を行う判定部5、判定部5における判定結果(例えば、抽出物質の二次元分布など)を表示する液晶表示パネルなどからなる表示部6を備えている。
光学フィルタ2は、テラヘルツ周波数帯を通過周波数域とするバンドパスフィルタ(或いはローパスフィルタ)であり、その構造については後で詳細に説明する。
光センサ3は、一例として、光吸収体と一体化されたSTJ素子を用い、光吸収体で光のエネルギーをフォノンに変換し、変換されたフォノンによって超伝導体内の電子を励起することによって光を検出するセンサである。
尚、光学フィルタ2及び光センサ3を一体的に備えたセンサ部を、データベース4、判定部5、表示部6を備えた本体部に対して別体とし、かつ、前記センサ部を持ち運び可能とすることができる。
ここで、テラヘルツ光の検光に用いる光学フィルタ2は、所謂金属メッシュフィルタ(ワイヤーグリッド)であって、縦桟部の幅を例えば20μm以下として、テラヘルツ帯に適用可能とした構造のものである。
図2は、光学フィルタ2の構造の一例を示す。ここで、図2(A)は光学フィルタ2の正面図、図2(B)は光学フィルタ2の側面断面図、図2(C)は光学フィルタ2の背面図である。
図2に示す光学フィルタ2は、本体部8と、本体部8を支持する支持部9とで構成される。
支持部9は、アルミニウムや無酸素銅やニッケルなどの金属材料によって環状に形成されたものであり、その内周面に、本体部8の周縁を挟持する溝9aが全周にわたって形成されている。
本体部8は、樹脂板81と、樹脂板81上に設けられる桟部(金属メッシュ部)82とから構成される。
樹脂板81は、高密度ポリエチレン(HDPE)やポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などの樹脂材料によって円形や四角形などの板状に形成されたものである。樹脂板81の周縁は、支持部9の溝9aに嵌挿され、樹脂板81が支持部9に支持されることで、本体部8が支持部9に支持される。
桟部82は、アルミニウムや無酸素銅などの金属材料によって形成された複数の細線を、縦方向及び横方向それぞれにおいて1本ずつ一定間隔で平行に並べたものであり、これにより、上下左右に複数の開孔が並ぶ金属製メッシュが構成される。
桟部82は、樹脂板81の一方面に設けられた縦桟部82aと、樹脂板81の他方面に設けられて縦桟部82aに交差する方向に延びる横桟部82bとからなる。
即ち、縦桟部82aが、図2における上下方向に延びる細線を、1本ずつ一定間隔で平行に並べたものであり、横桟部82bは、図2における左右方向に延びる細線を、1本ずつ一定間隔で平行に並べたものである。そして、樹脂板81を貫通する方向において、図3に示すように、縦桟部82aの細線と横桟部82bの細線とが直交して、縦横に複数の開孔82cが並ぶ金属メッシュ(格子)が形成される。
桟部82を構成する細線の幅は、例えば、5μm〜50μm程度であり、細線の間隔(開孔幅)は、25μm程度に設定してある。
金属メッシュ構造を有する桟部82は、開孔82cにおける導波管としてのカットオフ特性によって、テラヘルツ周波数帯(遠赤外光を含む)において、バンドパスフィルタ(或いはローパスフィルタ)として機能する。
以下では、桟部82の作製工程を、図4に従って説明する。
まず、図4(A)に示すように、樹脂板81の片面に、アルミニウムや無酸素銅などの金属材料を蒸着して、金属薄膜82dを形成する。
次いで、図4(B)に示すように、細線(桟部)として残す箇所を除き、機械加工によって金属薄膜82dを溝状に切削することで、細線が複数平行に並ぶ縦桟部82a(又は横桟部82b)を形成する。即ち、相互に平行な溝を一定間隔で切削加工することで、溝と溝との間に、細線(桟部)が残されるようにする。
同様にして、樹脂板81の他面についても、金属蒸着及び溝状の切削加工を施すが、溝の延びる方向が、樹脂板81の一方面と他方面とでは相互に直交する方向となるようにして、一方面に縦桟部82aを形成し、他方面に横桟部82bを形成する。
ここで、金属薄膜82dを削る機械加工(切削加工)として、ヘール加工技術を用いる。ヘール加工は、非回転の切削工具であるヘールバイトを主軸に取り付け、X,Y,Z軸の運動に同期させて、先端に切削工具を保持した主軸の角度を制御することで、切削工具の正面を常に切削方向に向けて加工する機械加工技術である。
図4(B)における切削工程において、ヘールバイト101の先端形状を、切削する溝の形状(幅)に合わせてあり、図4の紙面を貫通する方向にヘールバイト101を動かすことで、図4(C)に示すように、金属薄膜82dに対して相互に平行な複数の溝82eを形成し、切削されなかった部分が桟部82として残るようにする。
回転工具を用いる切削加工に比べてヘール加工では微細加工が可能であり、例えば、幅1μm〜5μm、深さ10μm程度の溝加工(切り込み加工)が可能な加工装置が提供されている。更に、ヘール加工では、回転工具を用いないので、回転痕の回避により機上で精密仕上げが可能であり、加工後の表面粗さが、回転工具を用いて切削する場合に比べて小さい。従って、ヘール加工を用いることで、テラヘルツ周波数帯の光学フィルタとしての金属メッシュに要求される寸法に精度良く切削加工することができる。
尚、ヘール加工においては、非回転工具(ヘールバイト)に振動(ねじり振動)を与えながら切削させる超音波振動切削法を採用することで、より面粗度を低減でき、また、切削速度や切屑排出性の向上を図ることができる。
また、ヘール加工を用いて桟部82を作製すれば、テラヘルツ周波数帯に適合する寸法の金属メッシュを安価に作製できる。
金属メッシュを作製する加工方法としては、打ち抜き加工やエッチングなどの金属加工があるが、このような金属加工では、テラヘルツ周波数帯に適合する寸法に仕上げることが困難である。一方、エレクトロフォーミングなどを用いてメッシュに加工すれば、テラヘルツ周波数帯に適合する寸法に仕上げることができるが、加工コストが高く、光学フィルタが高価になってしまう。
これに対して、ヘール加工により切削加工して金属メッシュに仕上げるようにすれば、機械加工であるから、テラヘルツ周波数帯に適合する寸法の光学フィルタを安価に作製できる。
更に、図2に示した光学フィルタ2では、樹脂板81の一方面に縦桟部82a、他方面に横桟部82bを備え、縦桟部82a,横桟部82bをヘール加工によって作製するに当たっては、ヘールバイトを直線的に動かし、一様な幅の溝を形成すればよいので、加工が簡易で、加工効率を上げることができ、これによっても、光学フィルタのコスト低減に寄与できる。
ところで、図2に示した光学フィルタ2では、樹脂板81の一方面に設けた縦桟部82aと、他方面に設けた横桟部82bとの組み合わせによって、金属メッシュを構成させたが、図5に示す光学フィルタ2のように、樹脂板81の一方面に縦桟部82aと横桟部82bとを組み合わせた桟部(金属メッシュ)82を設けることができる。
図5に示す光学フィルタ2は、本体部8と、本体部8を支持する支持部9とで構成され、本体部8は、樹脂板81と、樹脂板81の一方面に設けられる桟部(金属メッシュ部)82とから構成される。
ここで、桟部82は、樹脂板81の一方面に設けた縦桟部82a及び横桟部82bからなり、樹脂板81の他方面には、桟部は形成されていない。
図5に示す光学フィルタ2においても、桟部82は、ヘール加工によって作製される。
即ち、樹脂板81の一方面に、アルミニウムや無酸素銅などの金属材料を蒸着して、金属薄膜を形成する。
次いで、金属薄膜82のうちで、メッシュの開孔とする部分を、ヘール加工を用いて切削することで、開孔部となる矩形の凹陥部を形成し、縦横の金属細線で囲まれる開孔を有した金属メッシュを作製する。係るヘール加工においては、ヘールバイトをX軸及びY軸方向に動かして所定寸法の開孔に加工する。
これにより、図5の光学フィルタ2では、縦桟部82a及び横桟部82bは相互に連続して、一体的に設けられることになる。
尚、樹脂板81の他方面にも同様な加工を施して、樹脂板81の両面に、縦桟部82a及び横桟部82bからなる桟部(金属メッシュ部)82を設けるようにして、周波数のカットオフを強化することができる。
図5の光学フィルタ2でも、ヘール加工により切削加工して金属メッシュに仕上げることで、テラヘルツ周波数帯に適合する寸法の光学フィルタを安価に作製できる。但し、図5の光学フィルタ2は、開孔をヘール加工で削り出すので、ヘール加工によって溝を削り出す図2の光学フィルタ2の方が、切削加工としてはより容易である。
図2及び図5に示した光学フィルタ2において、樹脂板81の材料として、赤外光(遠赤外光)の吸収性を有する樹脂材料を用いることができる。
例えば、ブラックポリエチレン(BPE)などを樹脂板81の材料として用いることで、樹脂板81が赤外光(遠赤外光)を吸収する機能を持たせることができる。
尚、赤外光(遠赤外光)の吸収性を有する樹脂材料としては、BPEの他、公知の材料から適宜選択して用いることができる。
樹脂板81の材料が、赤外光(遠赤外光)の吸収性を有する樹脂材料で形成されていれば、樹脂板81が赤外光(遠赤外光)のカットフィルタ(遠赤外ローパスフィルタ)としても機能し、別途設けていた赤外光のカットフィルタを省略することができる。これにより、検査装置のコストを低減できる。
また、ヘール加工を用いて金属メッシュを作製させる光学フィルタ2としては、樹脂板81に上に桟部82を設ける構造の他、ヘール加工によって開孔を形成した金属板を、支持部9に直接支持させる構造とすることができる。
図6に示す光学フィルタ2は、アルミニウムや無酸素銅などの金属材料で形成された金属板に、ヘール加工によって縦横に複数並ぶ開孔を形成することで、縦桟部82a及び横桟部82bを一体的に備えた桟部(金属メッシュ部)82を形成し、係る桟部(金属メッシュ部)82を、支持部9に直接取り付けてある。
係る光学フィルタ2においても、ヘール加工により切削加工して金属メッシュに仕上げることで、テラヘルツ周波数帯に適合する寸法の光学フィルタを安価に作製できる。また、図6に示した光学フィルタ2では、図2、図5に示した光学フィルタ2に対して、樹脂板81、及び、樹脂板81に対して金属を蒸着させる工程を省略できる。
ところで、樹脂板81を用いる光学フィルタ2において、樹脂板81は、前述した図2及び図5に示したような両面が平らな形状に限定されない。
例えば、図7に示すように、樹脂板81のテラヘルツ光の入射側の面を、中央部が厚く周辺ほど薄い凸状に形成して、角度を持って入射するテラヘルツ光に対しても同等のフィルタ特性が得られるようにすることができる。
図7に示す光学フィルタ2では、樹脂板81の一方面は、中央部が厚く周辺ほど薄い凸状に形成される一方、他方面は平らに形成され、凸状に形成される一方面側がテラヘルツ光の入射側となるように配置される。
また、樹脂板81の凸状に形成される一方面には、図5に示した例と同様に、樹脂板81に対する金属蒸着及びヘール加工の工程によって、縦桟部82a及び横桟部82bからなる桟部82を設けてある。
上記の光学フィルタ2では、平面波(平行波)に対してフィルタ特性が得られる他、角度を持って入射するテラヘルツ光についても同等のフィルタ特性が得られ、テラヘルツ光の入射方向が拡大し、光センサ3に到達するテラヘルツ光を増やして検査精度(分光測定や分光イメージングの精度)を向上させることができる。
尚、樹脂板81の入射側を凸形状とする構造において、図8に示すように、樹脂板81の入射側(凸形状側)又は出射側(平らな面側)に縦桟部82aを形成し、他方に横桟部82bを形成させることができ、係る構造の桟部82の作製工程は、図2に示した光学フィルタ2における工程を適用できる。
また、樹脂板81の入射側を凸形状とする構造において、樹脂板81の両面に、縦桟部82a及び横桟部82bからなる桟部82を設けることができる。
更に、図9及び図10に示すように、樹脂板81の入射側及び出射側を共に、中央部が厚く周辺ほど薄い凸状に形成することができ、この場合、入射側のみを凸状に形成する場合に比べて、テラヘルツ光の集束性をより向上させることができる。
図9に示す光学フィルタ2は、樹脂板81の入射側及び出射側を共に、中央部が厚く周辺ほど薄い凸状に形成し、一方面に縦桟部82aを形成し、他方面に横桟部82bを形成させたものである。この図9に示す光学フィルタ2における桟部82の作製工程は、図2に示した光学フィルタ2における桟部82の作製工程、即ち、樹脂板81の両面に対する金属蒸着及びヘール加工による溝切削を適用できる。
尚、図9に示した光学フィルタ2では、テラヘルツ光の入射側が限定されず、入射方向を、図9(B)の左側から右側に向かう方向とすることができると共に、図9(B)の右側から左側に向かう方向とすることができる。
また、図10に示す光学フィルタ2は、樹脂板81の入射側及び出射側を共に、中央部が厚く周辺ほど薄い凸状に形成し、入射側の凸状面に、図5に示した例と同様に、樹脂板81に対する金属蒸着及びヘール加工の工程によって、縦桟部82a及び横桟部82bからなる桟部82を設けてある。
図10に示す光学フィルタ2においては、入射方向を、図10(B)の左側から右側に向かう方向とすることが好ましい。
尚、樹脂板81の入射側及び出射側を共に、中央部が厚く周辺ほど薄い凸状に形成し、樹脂板81の両面に、縦桟部82a及び横桟部82bからなる桟部82を設けることができる。
また、樹脂板81の一方面又は両面を、凸状面とする光学フィルタ2において、樹脂板81の材料として、赤外光(遠赤外光)の吸収性を有する樹脂材料を用いることができる。
また、桟部82を作製する工程でのヘール加工において、ヘールバイトの形状によって、加工断面(バイトの移動方向に交差する方向での断面)がテーパ状に角度を有するように加工することができる。
そこで、図11に示すように、桟部(縦桟部82a及び/又は横桟部82b)の間隔(換言すれば、溝幅)が、入射側から出射側に向けて徐々に狭まるように、換言すれば、桟部82の横断面が、入射側から出射側に向けて幅が広がる台形となるように、ヘール加工による切削を行わせることができる。係る加工断面がテーパ状に角度を有するヘール加工は、図2、図5、図6〜図10のいずれの光学フィルタ2における桟部82の作製においても適用できる。
上記のように、桟部82(縦桟部82a及び/又は横桟部82b)の間隔が、入射側から出射側に向けて徐々に狭まるようにヘール加工で切削し、加工断面(溝の立ち上がり面)がテーパ状に角度を有するようにすれば、金属メッシュの開孔の入口の面積(間口)が出口の面積よりも広くなるため、テラヘルツ光の入射方向が拡大し、テラヘルツ光の集束性を向上させることができる。
ここで、樹脂板81の入射側の面を凸形状にしつつ、この入射側に設けた桟部82の間隔が、入射側から出射側に向けて徐々に狭まるようにヘール加工で切削すれば、テラヘルツ光の入射方向をより拡大させることができる。
尚、以上では、テラヘルツ光の検光に用いる光学フィルタについて説明したが、本願発明に係る光学フィルタは、可視光や放射線などの検光に用いる光学フィルタとして構成することもできる。
2…光学フィルタ、8…本体部、9…支持部、81…樹脂板、82…桟部、82a…縦桟部、82b…横桟部

Claims (8)

  1. 金属製の桟部が格子状に配列される光学フィルタであって、樹脂板の少なくとも一方の面に前記桟部を備えてなる、光学フィルタ。
  2. 前記樹脂板の一方面に縦桟部を備え、前記樹脂板の他方面に前記縦桟部に交差する方向に延びる横桟部を備え、前記縦桟部及び横桟部が格子状に配列される、請求項1記載の光学フィルタ。
  3. 前記樹脂板が、赤外光の吸収性を有する樹脂材料からなる、請求項1又は2記載の光学フィルタ。
  4. 前記桟部の間隔が、入射側から出射側に向けて徐々に狭まる、請求項1〜3のいずれか1つに記載の光学フィルタ。
  5. 前記樹脂板の少なくとも一方面が、中央部が厚く周辺ほど薄い凸状に形成される、請求項1〜4のいずれか1つに記載の光学フィルタ。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つに記載の光学フィルタの製造方法であって、
    前記樹脂板に金属を蒸着し、
    前記樹脂板に蒸着させた金属をヘール加工によって切削して前記桟部を形成する、光学フィルタの製造方法。
  7. 金属製の縦桟部及び横桟部を格子状に配列した光学フィルタの製造方法であって、
    金属板又は樹脂板に蒸着させた金属膜をヘール加工によって切削し、縦桟部及び横桟部で囲まれる開孔を形成する、光学フィルタの製造方法。
  8. 前記ヘール加工による加工断面がテーパ状に角度を有する、請求項7記載の光学フィルタの製造方法。
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