JP6796858B2 - 3次元ラマン分光方法 - Google Patents

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Description

本発明は、ラマン分光方法に関し、特に高精度に3次元のラマン分光を行う上で好適な3次元ラマン分光方法に係る。
物質の同定、定量、エネルギー準位の測定を行う方法としてラマン分光法がある。ラマン分光法は、結晶の格子振動、分子振動、歪み、応力等の固体物性の研究、解析手段としても有用である。
ラマン分光法では、レーザー光などの帯域が狭く光強度が強い光を被測定物質に当てる。そして、そのレーザー光とは異なる波長のラマン散乱光を観測し、そのラマン散乱光のレーザー光との波長シフトおよび強度から、物質の分子構造や結晶構造、歪み、応力などの物性情報を得る。
ラマン分光法ではレーザーなどの光を用いているため、光学系を用いて局所的な測定を行うことができる。
特に、その光学系として共焦点光学系を用いることにより、平面上の一点における測定を行うことが可能である。
また、共焦点光学系の対物レンズの開口数NA(Numerical Apperture)を上げることにより、レーザー光は焦点面上の一点に強く絞られ、焦点から外れた光軸上の光強度は急激に弱くなる。このため、空間上の一点にスポットを当てた測定、すなわち、3次元ラマン分光測定が可能になる。そしてそのスポットを被測定試料の様々なところに当てることにより、被測定試料のラマン分光による3次元解析が可能になる。
なお、共焦点光学系によるラマン分光測定については非特許文献1に開示がある。また、共焦点光学系を備えたラマン分光測定装置を用いて半導体材料の内部応力を測定した例が特許文献1に開示されている。
特開2006−73866号公報
APPLIED SPECTROSCOPY,vol.62,No.6,p.p.591‐598(2008) J.Raman Spectrosc.,vol.30,p.p.877‐883(1999)
従来の共焦点光学系を用いた3次元ラマン分光測定では、光軸近傍上の焦点面以外のラマン散乱光も測定ラマン光として検出し、3次元測定としてのラマン分光測定の精度を低下させるという問題があった。本発明は、この課題を解決し、精度の高い3次元ラマン測定方法を提供することを目的とする。
本発明の構成を下記に示す。
(構成1)
共焦点光学系を用いて3次元のラマン分光分析を行う3次元ラマン分光法であって、
前記共焦点光学系を用いて、被測定試料に対して2以上の複数mの焦点面F(iは1からmまでの整数)でラマン分光分析を行うラマン分光測定工程と、
前記ラマン分光測定工程によって取得された2以上の複数mの焦点面Fでの測定データWMiを用いて前記複数の焦点面での真のラマン分光値Wを算出する真値算出工程からなり、
前記真値算出工程は、式1のm個からなる連立方程式を解くことにより真値Wを求める工程である、3次元ラマン分光方法。
ここで、Rijは、焦点面を前記Fとしたときの高さ方向でjの位置の規格化された重み係数であり、前記jの位置における前記被測定試料の表面からの距離D、前記焦点面Fiからの距離をz、前記被測定試料への入射光に対する前記被測定試料の吸光度をk(kの単位はμm −1 前記焦点面Fiからの距離zにおけるラマン検出の効率をE(z)として、式2で与えられる。
ij=E(z)・exp(−2kD) ・・・(式2)
(構成2)
前記E(z)は、
前記共焦点光学系の対物レンズの集光角θ、前記対物レンズの焦点に対する共役面に設けられたピンホールの半径をs、前記対物レンズの倍率をMとして、式3から5で与えられる、構成1記載の3次元ラマン分光方法。
E(z)=[1+(z/−1 ・・・(式3)
=s/cot(θ) ・・・(式4)
=s/M ・・・(式5)
本発明によれば、精度の高い3次元ラマン測定方法を提供することが可能になる。
本発明の3次元ラマン分光測定方法の工程を示すフローチャート図。 3次元ラマン分光の課題を説明するための説明図。 3次元ラマン分光の課題を説明するための測定信号の特性図。 本発明の3次元ラマン分光測定方法の原理を説明するための説明図。 本発明の共焦点光学系の構成を示す装置構成図。 本発明の共焦点光学系の構成を示す装置構成図。 シリコン結晶のラマン波数の3次元分布図。 シリコン結晶のラマン波数の分布図。
以下本発明を実施するための形態を図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
本発明の3次元ラマン分光測定は、2以上の複数の焦点位置におけるラマン分光測定工程と、その測定結果を用いながら連立方程式を解く真値算出工程からなる。そのフローを図1に示す。
まず、共焦点光学系を搭載したラマン分光測定装置を用いて2以上の複数mの焦点位置におけるラマン分光測定工程S1を行う。詳細に述べると、ラマン分光測定工程S1では、焦点位置Fでラマン分光測定を行って測定値WM1を取得し、次に、焦点位置Fでラマン分光測定を行って測定値WM2を得る。この測定を焦点位置Fで測定値WMmを得るまで繰り返す。
次に、焦点位置Fに対応する位置i(iは1からmまでの整数)におけるラマン分光値Wを下記式1で記述されるm個の連立方程式を解く工程S2によって求める。
ijは、焦点面をFとしたときの高さ方向でjの位置の規格化された重み係数であり、jの位置における被測定試料の表面からの距離D、焦点面Fiからの距離をz、被測定試料に入射されるレーザー光に対する被測定試料の吸光度をk、ラマン検出の効率をE(z)として、式2で与えられる。
ij=E(z)・exp(−2kD) ・・・(式2)
ここで、E(z)は、jの位置におけるレーザー光の拡がりに起因する項で、exp(−2kD)は被測定試料表面からjの位置に至るまでに被測定試料の光吸収によってレーザー光が減衰する項となっている。
E(z)は、共焦点光学系の対物レンズの集光角θ、その焦点面に対する共役面に設けられたピンホールの半径をs、対物レンズの倍率をMとして、近似的に、式3から5で与えられる。
E(z)=[1+(z/−1 ・・・(式3)
=s/cot(θ) ・・・(式4)
=s/M ・・・(式5)
ここで、対物レンズの集光角θは、空間(大気)の屈折率をnとすると、対物レンズの開口数NAとは式6の関係がある。
NA=n・sin(θ) ・・・(式6)
次に、本発明の原理を図2から図4を用いて説明する。
図2は、被測定試料にレーザー光が入射したときの状態を断面図にて表している。
レーザー光51は、光軸52に対して対物レンズの集光角θで入射し、焦点面でビームウェストと呼ばれる最小の拡がりとなり、焦点面を過ぎるとレーザー光51は拡がっていく。被測定試料によるレーザー光51の吸収の効果を除いてこのレーザー光51の拡がりという観点で見ると、最もレーザー光51が集中する焦点面で、最も強いラマンWの光が発生する。
しかしながら、レーザー光51が通る被測定試料のいたるところでもラマン光は発生する。共焦点光学系を用いて測定しているので、測定を行いたい焦点面のラマンWの光に加えてそれら光軸52の近傍上のラマン光も積算された光がラマン光の測定結果Wとして測定される。すなわち、ラマン光の測定結果Wは、焦点面のラマンWの光に加えて、焦点面より被測定試料表面側で発生するラマンWupの光も焦点面より深い位置で発生するラマンWdownの光も取り込んだ形で測定される。ラマンシフトが異なるW、WupおよびWdownが積算されてラマンシフトが測定されるので(図3参照)、その測定値は測定を行いたい位置での真のラマンシフトとは異なる。
レーザー光51の強度は焦点面が一番強いが、レーザー光51が被測定試料上を通る他の領域は広いので、WupやWdownの影響を無視できないことが詳細な検討の結果判明した。
本発明では、先にも述べたように、複数回(m回)焦点位置を変えてラマン光の測定を行う。すなわち、図4に示すように、被測定試料の表面側から1層、2層、・・・、j層、・・・、m−1層、m層と名付けると、その各層が焦点面になるようにレーザー光の焦点を振って、その焦点面毎にラマン光の測定を行う。このとき、必ずしも被測定試料の表面と1層の面が一致している必要はなく、1層目は被測定試料の中であればよい。また。各層間の距離、すなわち、焦点を振るときのステップは、一定がそのステップ送りを制御しやすいという長所があるものの、必ずしも一定である必要はない。
i層を焦点面としたときの測定されるラマン測定光WMiは、i層面からのラマン光に加え、他の層、例えば1層、2層、j層、m層からのラマン光も含んだ測定値となる。
各層においてレーザー光の強度が異なるので、その強度とレーザー光に照射される領域の大きさに応じた重みRijをその層のラマン真値に掛け合わせたものが、その層の分のラマン光測定分となる。例えば、焦点面をi層としたとき、測定されるラマン光WMiのj層からのラマン光寄与分はRij・Wとなる。ここで、Wはj層におけるラマン分光の真値である。各層からのラマン光寄与分があるので、各層からの各層寄与分を規格化しながら積算して上記の式1が得られる。
式1から算出される各層、例えばj層でのWは、実際には測定誤差などが含まれて算出されるので、式1によって算出されるWは厳密には真値とはならないが、従来法よりは格段に真値に近づくので、ここではラマン分光の真値と称する。
上述の説明では焦点の振り方を離散的にした場合を示したが、焦点の振り方は、離散に限定するものではなく、連続的に振っても構わない。焦点を連続的に振ったときは、真値算出工程において、上記の積算を積分に置き換えればよい。また、焦点を連続的に変化させてラマン光測定値を得るときのデータサンプリングに合わせて層を設定しても、連続測定から式1から5を用いて精度の高い3次元ラマン分光測定を行うことができる。
次に、本発明に用いる共焦点光学系について述べる。
図5は、共焦点光学系101の構成を断面図で示したものである。共焦点光学系101は、光源であるレーザー10、レンズ12、焦点面13の共役面(共焦点面)14に配置されたピンホール(共焦点ピンホール)15、コリメータ―レンズ16、対物レンズ17、コリメーターレンズ16と対物レンズ17の間に設置された光路分離素子(ハーフミラー)18、レンズ19、焦点面13のもう一つの共役面(共焦点面)20に配置されたピンホール(共焦点ピンホール)21、レンズ22、および検出器23よりなる。検出器23には、レーザー光を遮断するフィルターと分光器とCMOS、CCD,あるいは光電管などの光検出器が備えられている。光線11は、光源(レーザー)10から出た後、レンズ12、ピンホール15、コリメータ―レンズ16、対物レンズ17を経て焦点面13で焦点を結び、焦点面13からラマン光を伴って反射して、レンズ17、光路分離素子18、レンズ19、焦点面13と共役面に配置されたピンホール21を通って、レンズ22を介して検出器23に入射される。
焦点面13と共役な面14および20にはピンホール15および20が設けられているので、焦点面の一点からの光が検出器23に届く。焦点面13上の他の点からの光は、ピンホール21に遮られて検出器23には取り込まれない。したがって、共役光学系101を用いることにより、焦点面13上の一点のみの測定が可能となり、XY方向の分解能をもつラマン分光測定が可能となる。
上述のように、本発明では、光軸方向であるZ方向は分解能をもつので、3次元のラマン分光測定を行うことが可能になる。
なお、図5に示した構成では、光源系であるレーザー10、レンズ12、ピンホール15およびコリメータ―レンズ16が上部に、また、検出系である検出器23、レンズ19、ピンホール21およびレンズ22が横側に配置されているが、この配置に限るものではなく、光源系が横側に、検出系が上側に配置されていてもよい。
XY方向のラマン測定では、被測定試料をステージなどに載せてステージ駆動する機械的移動による測定の他、ガルバノミラーなどの光学部材を駆動することによって光路を走査する方法などがある。その一例を図6に示す。
図6は、光路走査系を有する共焦点光学系102の構成を断面図で示したものである。共焦点光学系102は、光源であるレーザー10、レンズ12、焦点面13の共役面に配置されたピンホール(共焦点ピンホール)15、コリメータ―レンズ31、ガルバノミラー34、瞳投影レンズ32、結像レンズ33、対物レンズ17、光路分離素子(ハーフミラー)18、レンズ19、焦点面13のもう一つの共役面に配置されたピンホール(共焦点ピンホール)21、レンズ22、および検出器23よりなる。検出器23には、レーザー光を遮断するフィルターと分光器とCMOS、CCD,あるいは光電管などの光検出器が備えられている。
光線11は、光源(レーザー)10から出た後、レンズ12、ピンホール15、コリメータ―レンズ31、光路分離素子18、ガルバノミラー34、瞳投影レンズ32、結像レンズ33、対物レンズ17を経て焦点面13で焦点を結び、焦点面13からラマン光を伴って反射して、レンズ17、33,32、ガルバノミラー34、光路分離素子18、レンズ19、焦点面13と共役面に配置されたピンホール21を通ってレンズ22を経た後、検出器23に入射される。ここで、ガルバノミラー34を回転させることにより光線11は焦点面13に沿ってX方向およびY方向に任意に走査が可能となる。また、Z方向に関しては、上述の方法で精度よくラマン分光測定を行うことができる。このことにより、精度よく、かつ高速に3次元のラマン分光測定を行うことが可能になる。
なお、図6に示した構成でも、光源系であるレーザー10、レンズ12、ピンホール15およびコリメータ―レンズ31が上部に、また、検出系である検出器23、レンズ19、ピンホール21およびレンズ22が横側に配置されているが、この配置に限るものではなく、光源系が横側に、検出系が上側に配置されていてもよい。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、当然のこととして、本発明は以下の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲のみにより規定されるものであることに注意されたい。
(実施例1)
実施例1では、シリコン単結晶に対して本発明の三次元ラマン分光方法を用いて測定した例を示す。この測定により、シリコン単結晶の3次元応力分布を測定することが可能になる。ラマンシフトから応力を算出する方法は、例えば、非特許文献2に示されており、式7および式8を用いることによって算出できる。
Δω=ωj0〜λ/2ωj0 ・・・(式8)
ここで、p,q,rはフォノン変形ポテンシャルと呼ばれる物質定数、εijは歪テンソルの(i,j)成分、ω(j=1,2,3)は応力がかかっているときのラマン波数、ωj0は応力がかかっていないときのラマン波数、Δωは応力の有無によるラマンシフト(波数)、そしてλは固有値である。シリコン結晶の場合、応力σ(MPa)は、Δω(cm−1)と式9の関係がある(非特許文献2参照)。
σ=−434・Δω ・・・(式9)
実施例1で用いた測定装置は共焦点光学系を有するRAMAN plus(ナノフォトン(株)製)である。その装置の共焦点光学系102の構成の概要を図6に示す。共焦点光学系102は、光源であるレーザー10、レンズ12、コリメータ―レンズ31、ガルバノミラー34、レンズ32、33、対物レンズ17、ハーフミラー18、レンズ19、焦点面13のもう一つの共役面に配置されたピンホール21、レンズ22、および検出器23よりなる。
レーザー10は、波長532nmの連続光を発生し、その出力は0.5Wである。対物レンズの倍率(M)は100倍で、その開口数NAは0.9である。したがって前記式6によって求められる対物レンズ17の集光角θは約1.12ラジアンである。ピンホール21の半径sは25μmである。検出器23にはCCDを用いており、分光分解能は1.6μm―1である。XY軸方向の走査は、ガルバノミラー34を用いたレーザー光走査であり、Z軸方向の走査は、ステージ走査になっている。
ラマン分光測定では、最表面側の測定位置Fを被測定試料であるシリコン結晶の表面に設定し、Z軸方向(深さ方向)の測定数mを8とした。その測定の刻みは一定で、その値は400nmである。
具体的には、最初に、シリコン結晶表面に焦点面を合わせてラマン分光データWM1を取得した。ここで、実験効率を上げるために、この深さ位置(Z位置)でX軸およびY軸方向にレーザー光を走査してXY平面でのラマン分光データWM1(x,y)を取得した。X軸およびY軸方向の測定刻み(データサンプリング刻み)は共に400nmである。次に、シリコン結晶表面から400nmの深さに焦点を置合わせて、同様の方法で、XY平面内のWM2(x,y)を取得した。そして、測定毎に400nm刻みで焦点面位置を下げて、同様の方法で、ラマン分光データ取得をm回行った。このようにして、被測定試料の表面を0としてZ軸方向は2.8μm、X軸およびY軸方向はそれぞれ36μmの範囲まで測定した。
被測定試料としては、抵抗率が0.008〜0.015Ω・cmのNタイプのP(リン)がドープされたSi(100)の単結晶シリコンを用いた。その結晶の厚さは250±25μmである。なお、波長532nmの光に対する吸光度kは1μm−1である。
このようにして取得したラマン測定データWMj(x,y)(j=1,2,・・・,m)を用いて、式1から式5から各場所でのラマン波数(ラマン分光の真値)W(x,y,z)を算出した。そのラマン波数分布測定結果を3次元図で図7に示す。また、深さ0.4μm毎のスライス面での2次元図を図8に示す。なお、応力がかかっていないときのラマンのピーク波数は521cm−1である。本発明の方法により、3次元ラマン分光測定を精度良く行うことができた。
本発明は、周囲のラマン光の影響を排除して3次元のラマン分光測定を可能にするものであり、本発明を適用することにより、物質内部の歪などの状態情報を3次元で高精度に得ることが可能になる。ラマン分光による物質の状態測定は様々な分野で使用されており、高精度かつ3次元でラマン分光をすることが可能な本発明の3次元ラマン分光は、産業分野で大いに利用される可能性がある。
10:光源(レーザー)
11:光線
12:レンズ
13:焦点面
14:共焦点面
15:ピンホール(共焦点ピンホール)
16:コリメータ―レンズ
17:対物レンズ
18:光路分離素子(ハーフミラー)
19:レンズ
20:共焦点面
21:ピンホール(共焦点ピンホール)
22:レンズ
23:検出器
31:コリメータ―レンズ
32:瞳投影レンズ
33:結像レンズ
34:ガルバノミラー
51:レーザー光
52:光軸
101,102:共焦点光学系装置

Claims (2)

  1. 共焦点光学系を用いて3次元のラマン分光分析を行う3次元ラマン分光法であって、
    前記共焦点光学系を用いて、被測定試料に対して2以上の複数mの焦点面F(iは1からmまでの整数)でラマン分光分析を行うラマン分光測定工程と、
    前記ラマン分光測定工程によって取得された2以上の複数mの焦点面Fでの測定データWMiを用いて前記複数の焦点面での真のラマン分光値Wを算出する真値算出工程からなり、
    前記真値算出工程は、式1のm個からなる連立方程式を解くことにより真値
    を求める工程であり、
    前記Rijは、焦点面を前記Fとしたときの高さ方向でjの位置の規格化された重み係数であり、前記jの位置における前記被測定試料の表面からの距離D、前記焦点面Fiからの距離をz、ラマン分光を行うために前記被測定試料に入射される入射光に対する前記被測定試料の吸光度をk(kの単位はμm −1 前記焦点面Fiからの距離zにおけるラマン検出の効率をE(z)として、式2で与えられる、3次元ラマン分光方法。
    ij=E(z)・exp(−2kD) ・・・(式2)
  2. 前記E(z)は、
    前記共焦点光学系の対物レンズの集光角θ、前記対物レンズの焦点に対する共役面に設けられたピンホールの半径をs、前記対物レンズの倍率をMとして、式3から5で与えられる、請求項1記載の3次元ラマン分光方法。
    E(z)=[1+(z/−1 ・・・(式3)
    =s/cot(θ) ・・・(式4)
    =s/M ・・・(式5)
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