JP5957825B2 - ラマン分光装置およびラマン分光測定法 - Google Patents
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Description
ここで、電子写真感光体における厚さ5〜40μm膜の表面から深さ方向への分析となると、試料調整を必要としない状況下で応用出来る方法は限られ、共焦点レーザ蛍光法、共焦点レーザラマン分光等の測定法が挙げられる。これらの中でも材料に対する適用範囲の広さから、特に走査型プローブ顕微鏡技術の一種である共焦点レーザラマン分光法及び装置が用いられてきた。
このような問題を解決するために、共焦点顕微光学系を用いた共焦点レーザラマン分光測定装置が開発され、深さ方向計測の有力な測定手法として注目されている。
但し、一般の乾燥系の対物レンズでは膜中で対物レンズ−媒質(空気)−膜の屈折率差に伴う収差の影響によりビーム径が拡がり、表面に対して膜中で励起光エネルギーや空間分解能が低下するという問題も存在していた。
一方、共焦点レーザラマン分光測定装置は、高い空間分解能を(Min:0.5〜2μm)を有し、微小部の化学構造、結晶性、配向などに関する分析が可能である点が大きな特徴である。しかしながら、共焦点レーザラマン分光測定装置は一般にスリット関数或いはPSF(Point Spread Function:点像拡がり関数)と呼ばれる装置関数が重畳していると、膜界面における膜成分のにじみ成分が場合によっては7〜10μmほどの拡がりを見せてしまう。
線形な系では観察波形は、真の波形と系の特性を表す装置関数とのコンボリューション(たたみ込み)積分で与えられる。
空間位置の関数で表される波形を扱う場合、深さ方向の空間分解能以外の拡がりも同じく装置関数の要素になり、見掛け上、観察波形の前後に幅を持つ形状となる。
計測機器からの出力波形と入力波形(歪を受けない真の波形)との間は、装置関数が介在したコンボリューション(たたみ込み)積分という線形の積分演算によって結ばれている。従って装置関数が既知であれば、観察波形から真の波形が求められるということになる。
その後、試料1上に集光された光束は、試料1からラマン散乱光を含んで反射され、第2の集光レンズ24を経て、集束しつつダイクロイックミラー23に戻る。ダイクロイックミラー23に戻った光は、ダイクロイックミラーの特性により、ラマン散乱光のみが検出手段である検出部26側に導かれる。
更に、この反射光はダイクロイックミラー23を通過して検出部26に導かれる前に一旦集光され、集光位置に第2のピンホール25が設置される。
第1のピンホールと第2のピンホールとは、ダイクロイックミラーに対して共役な位置(ダイクロイックミラーを対称軸とする位置同士)となっている。
下記非特許文献1においては、これらの方法が提案されている。
またこの場合は、ダイクロイックミラーによりレイリー光が除去されるため、試料となる光透過性の膜試料における界面情報を有したレイリー光を検出部で検出して利用することも不可能であって、この段階でマイグレーションの判断指標となる膜内部の界面位置情報を取得することが不可能となる。
また、上記課題を解決するために本発明に係るラマン分光測定法は、レーザ光を照射するレーザ光源と、前記レーザ光が照射された試料からのレイリー光と散乱光とを受光する分離光学素子、及び油浸レンズである対物レンズ、を有した顕微光学系と、前記分離光学素子を経由した光における特定波長の光を透過するフィルター光学素子と、前記フィルター光学素子を透過した光を分光する分光手段と、前記分光手段により分光された光の強度を検出する光検出手段と、前記光検出手段が受光した散乱光から装置関数成分を取り除くディコンボリューション処理可能な演算手段を有するラマン分光測定装置のラマン分光測定法であって、前記装置関数成分は、薄膜試料を希望する分解能以下の厚みで作製して取得されており、前記フィルター光学素子を調整して試料からのレイリー光の一部を前記光検出手段に導き、当該試料の深さ方向の膜界面におけるレイリー光の反射光強度を検出し、ラマン分光による深さ位置毎の分光データプロファイルと関連付ける工程と、得られたラマン分光による深さ位置毎の分光データファイルから抽出可能な膜の深さ方向成分プロファイルに対してディコンボリューションを行う工程と、レイリー光と膜の深さ方向成分プロファイル分析結果としての膜界面における膜成分のマイグレーションを評価する工程と、を有することを特徴とする。
また、本発明に係るラマン分光測定法は、レーザ光を照射するレーザ光源30と、前記レーザ光が照射された試料1からのレイリー光と散乱光とを受光する分離光学素子33、及び油浸レンズである対物レンズ34、を有した顕微光学系と、前記分離光学素子33を経由した光における特定波長の光を透過するフィルター光学素子37と、前記フィルター光学素子37を透過した光を分光する分光手段と、前記分光手段により分光された光の強度を検出する光検出手段36と、前記光検出手段36が受光した散乱光から装置関数成分を取り除くディコンボリューション処理可能な演算手段38を有するラマン分光測定装置のラマン分光測定法であって、前記フィルター光学素子37を調整して試料からのレイリー光の一部を前記光検出手段36に導き、当該試料1の深さ方向の膜界面におけるレイリー光の反射光強度を検出し、ラマン分光による深さ位置毎の分光データプロファイルと関連付ける工程と、得られたラマン分光による深さ位置毎の分光データファイルから抽出可能な膜の深さ方向成分プロファイルに対してディコンボリューションを行う工程と、レイリー光と膜の深さ方向成分プロファイル分析結果としての膜界面における膜成分のマイグレーションを評価する工程と、を有することを特徴とする。
次に、図面を参照して、本発明のラマン分光測定装置及びラマン分光測定法を実施形態により詳細に説明する。
図2は、円筒形状基体となるアルミニウムドラム2上に、中間層3と、その上に電荷発生層4と電荷輸送層5と表面層6を順次形成した感光体ドラムの層構成を示す図であり、電荷発生層4、電荷輸送層5、表面層6により感光層をなしている。また、中間層3、電荷発生層4、電荷輸送層5、表面層6で膜試料1を形成している。
図2において、電荷発生層4は、特定の波長の光照射により「正と負の電荷対」を発生させる層であり、電荷輸送層5と表面層6は電荷発生層4で発生した正と負の電荷のうち、所定極性の電荷を感光層表面(つまり表面層6表面)へ輸送する機能を持つ層である。
また表面層6は、感光体が実機内で物理的な接触・摩耗により感光層が削れ、感光体特性が低下することを防ぐ機能も有している。
中間層3の層厚は、上記のように、一般的に2〜6μmの範囲であるが、バインダとしての十全な機能や、導電性基体に対する光遮蔽効果を良好にならしめるために、中間層3の厚さは3μm以上であることが好ましい。
レイリー光(深さ方向の膜界面における反射光強度)として、表面層6の表面と電荷輸送層5の表面及び中間層3の表面(界面)の反射光を受光することが可能である。
図3は、本発明に係るラマン分光測定装置の構成例を示す断面概略図である。図3(a)は、アルミドラム上に形成された膜試料1からのレイリー光の一部を散乱光とともに測定可能に検出部36に導き、その後、受光した散乱光の深さ方向成分プロファイルから装置関数成分を取り除くディコンボリューション処理可能な演算手段38を含む構成を示している。また図3(b)は、アルミドラム上に形成された膜試料1からのレイリー光を遮断してラマン散乱光を検出部36に導き、その後、受光した散乱光の深さ方向成分プロファイルから装置関数成分を取り除くディコンボリューション処理可能な演算手段38を含む構成を示している。
有機膜を対象とした場合は、レーザ波長は対象膜の光ダメージと、ラマン測定に好ましく無い膜の蛍光発生を考えると480nm以上であることが好ましく、また前述の様にラマン散乱強度を考えると、波長は短い程好ましく、検討の結果では900nm以下で有ると好適な測定が可能となってくることが判明している。
励起レーザ光の反射光(レイリー光)とラマン散乱光の分離のために用いられるダイクロイックミラーは、特定の波長を境に二値的に変化する透過率特性を有していることが理想的で有るが、実際の透過率特性は比較的急峻に変化していても、その透過率は0と1とはならない。この為、ダイクロイックミラーで分離された光にも、ラマン散乱光だけでなく、レイリー光が含まれる。
このことから、ダイクロイックミラー33を配置した状態でも、検出部36側にレイリー光が漏れることとなるが、検出部36の検出器を飽和させてしまう非常に強いレイリー光が検出器に入射することは防いでおり、検出部36でレイリー光を検出可能な受光を実現している。
焦点以外の深さからのラマン散乱光は、第2のピンホール35の位置で焦点を結ばないため、効率良く妨害光がカットされる(図3に示すように、非焦点からの反射光の行路を示す破線部分のほとんどの反射光が第2のピンホールにより遮蔽される)。但し、円筒形状基体上に形成された膜試料1の膜中では屈折率差による色収差や球面収差の影響でビーム径が拡がりを見せるため、前述した様にこれらを油浸レンズやエマルジョンオイルを用いて拡がりを押さえることが測定上必要となる。
NAは対物レンズの性能を決める重要な値であり、焦点深度(空間分解能)、明るさに関係する値となる。NAが大きく成る程、空間分解能は向上する。NA(=Numerical Aperture)とも呼び、以下の式で表されるものである。但し、通常、市販対物レンズであれば、単体のNAが記載されている。
このうち、前記分光手段としては、回折格子によりラマン散乱光を分光する分光器が挙げられる。分光器に入る直前光路上に焦点面と共役な点(エリア)がある場合には、その部分のX−Y平面内に2つの直行するスリット(クロススリット)を置くことで、スリットの組に共焦点光学系でいう共焦点ピンホール(第2のピンホール35)の役割を担わせることが可能であり、これにより、Z軸方向の空間分解能が生じる。またこのクロススリットは、ラマンスペクトル取得時の波長分解能にも寄与する。
装置関数は一般に未知であるが、分散型分光器の場合にはスリット関数が主な原因となる場合が多く、出力される観察波形を劣化させてしまう。この時、装置関数が求められれば劣化した観察波形から真の信号原(歪を受けない真の波形)が推定できる。
(ここで、*はコンボリューション積分を示す。)
ラマン分光測定装置を図3(a)の構成とし、レーザ光源30より出射され、集光レンズ31、第1のピンホール32を経た拡散するレーザ光束を、ダイクロイックミラー33を介して油浸レンズ(対物レンズ34)に導き、この油浸レンズにより、光束をエマルジョンオイルを透過させて基体上に形成された光透過性の膜試料1上に集光させる。次いで、基体上に形成された膜試料1上に集光された光束は、基体上に形成された膜試料1からラマン散乱光を含んだ光として反射され、エマルジョンオイル、油浸対物レンズ(対物レンズ34)を経て、集束しつつダイクロイックミラー33に戻る。ダイクロイックミラー33に戻った光は、ダイクロイックミラーの特性により、レイリー光の一部及びラマン散乱光(以下、まとめて光)が検出部36側に向かうようになる。
この際、界面反射であるレイリー光を膜界面から取得できるようにする為には、膜と媒体(例えば油浸レンズを用いる場合はエマルジョンオイル)との屈折率差が重要となり、特に膜表面でのレイリー光を確保する為には、次式(1)より、界面での反射率:Rが0.1%以上必要であることが見出されている。
N:測定対象膜の屈折率
N1:媒体の屈折率
κ:測定対象膜の消光係数
次いで、ラマン分光測定装置を図3(b)の構成とし、レーザ光源30より出射され、集光レンズ31、第1のピンホール32を経た拡散するレーザ光束を、ダイクロイックミラー33を介して油浸レンズ(対物レンズ34)に導き、この油浸レンズ(対物レンズ34)により、光束をエマルジョンオイルを透過させて基体上に形成された光透過性の膜試料1上に集光させる。次いで、膜試料1上に集光された光束は、膜試料1からラマン散乱光を含んだ光として反射され、エマルジョンオイル、油浸レンズ(対物レンズ34)を経て、集束しつつダイクロイックミラー33に戻る。ダイクロイックミラー33に戻った光は、ダイクロイックミラーの特性により、レイリー光の一部及びラマン散乱光(以下、まとめて光)が検出部36側に向かうようになる。
得られた観察波形、この場合、ラマン分光による深さ位置毎の膜成分の分光データプロファイルから、この測定系の装置関数をディコンボリューション処理して取り除く為に、ここでラマン分光測定装置におけるPSFを先ず取得する。
これがラマン分光による深さ方向毎の膜の成分プロファイルのPSF(装置関数)となる。
この場合、膜の界面情報となるレイリー光プロファイルにも装置関数は重畳しているが、こちらに関しては反射強度のピーク位置で界面座標を正確に特定出来るため、特にディコンボリューション処理は行わなくても良い。
その後、得られた観察波形となるラマン分光による深さ位置毎の膜の成分プロファイルと装置関数となるPSFによりディコンボリューション処理を行い、ラマン分光による深さ位置毎の膜の真の成分プロファイルを推定する。
得られたラマン分光による深さ位置毎の膜の真の成分プロファイルと膜界面位置情報を対比させ、装置関数が除去された状態の膜成分の立ち上がり位置から膜成分、例えば電荷輸送層の表面層に対するマイグレーションを判断する。
以下の条件で、円筒形状基体上に形成された膜試料1サンプルの電荷発生層の表面層に対するマイグレーション評価を行った。
<装置の構成詳細>
・レーザ光源30:レーザ光波長=488nm
・対物レンズ34:油浸対物レンズ(OLYMPUS MPlan Apo 100× NA=1.4(屈折率1.516のエマルジョンオイルを対象膜と対物レンズ34の間に充填することにより)、屈折率1.525)
・エマルジョンオイル:屈折率1.516
・レーザ光遮断光学素子37;図5の特性(488nmの波長をカットする機能)を有するノッチフィルター
まず、円筒形状基体上に電荷輸送層5と表面層6が形成された膜試料を図3(a)に図示していない試料把持治具上に静置する。その後、試料の曲率中心とレーザ光軸を一致させる。
電荷輸送層5成分プロファイル(図10に示す膜成分プロファイル)からPSFを用いたボケ成分を軽減できるディコンボリューション処理(図10ディコンボリューション結果)を行うことにより、界面で極めて急峻な傾きを持つ電荷輸送層5成分であっても、推定された真の深さ方向の膜の成分分布を解析することができる様になり、界面反射情報(レイリー光プロファイル)から電荷輸送層5成分のマイグレーション判断が可能になるため、電子写真感光体開発の効率を上げることができる。
比較例1として、図3(a)及び(b)の装置構成で「油浸レンズ+エマルジョンオイル」使用条件下で取得した界面反射光「レイリー光洩れ光プロファイル(界面反射強度分布)」とラマン散乱光取得による「深さ位置毎の膜の成分プロファイル」に対して、装置関数を取り除くディコンボリューション処理手段を施さなかった場合の結果を図8に示す。
2 円筒形状基体(アルミニウムドラム)
3 中間層
4 電荷発生層
5 電荷輸送層
6 表面層
30 レーザ光源
31 集光レンズ
32 第1のピンホール
33 分離光学素子(ダイクロイックミラー)
34 油浸レンズ(対物レンズ)
35 第2のピンホール
36 光検出手段(検出部)
37 フィルター光学素子
38 演算手段
Claims (8)
- レーザ光を照射するレーザ光源と、
前記レーザ光が照射された試料からのレイリー光と散乱光とを受光する分離光学素子、及び油浸レンズである対物レンズ、を有した顕微光学系と、
前記分離光学素子を経由した光における特定波長の光を透過するフィルター光学素子と、
前記フィルター光学素子を透過した光を分光する分光手段と、
前記分光手段により分光された光の強度を検出する光検出手段と、を備え、
前記フィルター光学素子は、前記試料からのレイリー光の一部を測定可能に前記光検出手段に導く、及び、前記試料からのレイリー光を遮断して散乱光を前記光検出手段に導く、のいずれかに選択可能に設けられ、
前記光検出手段が受光した散乱光の深さ方向成分プロファイルから、薄膜試料を希望する分解能以下の厚みで作製して取得した装置関数成分を取り除くディコンボリューション処理可能な演算手段を有することを特徴とするラマン分光測定装置。 - 前記顕微光学系は、焦点面と共役な関係にあるピンホールを有する共焦点顕微光学系であることを特徴とする請求項1に記載のラマン分光測定装置。
- 前記フィルター光学素子は、レイリー光と等価なレーザ光を遮断する第1のレーザ光遮断光学素子を抜き差し可能に有することを特徴とする請求項1または2に記載のラマン分光測定装置。
- 前記フィルター光学素子は、レイリー光と等価なレーザ光を遮断する第1のレーザ光遮断光学素子と、レイリー光と等価なレーザ光の波長に対する透過率を上げた第2のレーザ光遮断光学素子と、を入れ替え可能に有することを特徴とする請求項1または2に記載のラマン分光測定装置。
- 前記第1のレーザ光遮断光学素子は、ノッチフィルターおよび/またはエッジフィルターであることを特徴とする請求項3または4に記載のラマン分光測定装置。
- 前記分離光学素子は、ダイクロイックミラーであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のラマン分光測定装置。
- 前記顕微光学系が有する油浸レンズは、NAが1.2以上となる油浸レンズとエマルジョンオイルとの組み合わせであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のラマン分光測定装置。
- レーザ光を照射するレーザ光源と、
前記レーザ光が照射された試料からのレイリー光と散乱光とを受光する分離光学素子、及び油浸レンズである対物レンズ、を有した顕微光学系と、
前記分離光学素子を経由した光における特定波長の光を透過するフィルター光学素子と、
前記フィルター光学素子を透過した光を分光する分光手段と、
前記分光手段により分光された光の強度を検出する光検出手段と、
前記光検出手段が受光した散乱光から装置関数成分を取り除くディコンボリューション処理可能な演算手段を有するラマン分光測定装置のラマン分光測定法であって、
前記装置関数成分は、薄膜試料を希望する分解能以下の厚みで作製して取得されており、
前記フィルター光学素子を調整して試料からのレイリー光の一部を前記光検出手段に導き、当該試料の深さ方向の膜界面におけるレイリー光の反射光強度を検出し、ラマン分光による深さ位置毎の分光データプロファイルと関連付ける工程と、
得られたラマン分光による深さ位置毎の分光データファイルから抽出可能な膜の深さ方向成分プロファイルに対してディコンボリューションを行う工程と、
レイリー光と膜の深さ方向成分プロファイル分析結果としての膜界面における膜成分のマイグレーションを評価する工程と、を有することを特徴とするラマン分光測定法。
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