JP2013165553A - 力率改善回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】低廉かつ簡易な回路構成により入力電流がゼロとなる時点を検出することが可能な力率改善回路を提供する。
【解決手段】力率改善回路1は、第1の整流素子D1と第1のスイッチング素子Q1からなる第1の直列回路と、第2の整流素子D2と第2のスイッチング素子Q2からなる第2の直列回路と、第1の整流素子D1と第1のスイッチング素子Q1の接続点に一端が接続され、他端が交流電源Vacの一端に接続されるリアクトルL1と、交流電源Vacの両端L、Nの入力電圧を検出する入力電圧検出部4と、交流電源Vacからの入力電流を検出する電流検出部5とを備えており、電流検出部5は、リアクトルL1を一次側とするトランスTrを有し、トランスTrの二次側から出力される入力電流検出信号に基づいて第1及び第2のスイッチング素子Q1、Q2を制御して、所望の直流電圧を負荷回路3に供給する。
【選択図】図1

Description

本発明は、力率改善回路に関し、特に、ブリッジレス力率改善回路の臨界モード動作に関する。
従来、負荷に対して電力を供給するために、入力交流電源の交流電圧を整流後、所望の交流または直流電圧に変換して負荷に供給する電源装置が広く用いられている。このような電源装置には、その力率を改善し、また、装置から発生するEMIノイズを低減するために、力率改善回路を設けることが要求される。そのため、電源装置の一般的な構成では、その入力段に、ダイオードブリッジからなる整流回路と、昇圧コンバータ回路からなる力率改善回路が実装される。
近年、電源装置において、昇圧動作による力率改善機能と整流機能を兼備することにより前段のダイオードブリッジを不要とした、所謂ブリッジレス力率改善回路も提案されている(例えば、特許文献1参照)。この力率改善回路は、電源装置の入力段を簡易な回路により構成し、かつ、ダイオードの導通損失を低減することが可能な点で、整流回路と力率改善回路とを個別に設けた構成よりも有利なものである。
特開2011−152017号公報
一般に、力率改善回路の動作モードとして、臨界モードがある。臨界モードでは、主スイッチング素子のオフ期間中に入力電流がゼロとなる時点を検出し、その検出の直後に主スイッチング素子がオンとなるように、主スイッチング素子のオン・オフが制御される。したがって、力率改善回路を臨界モードで動作させるためには、入力電流がゼロとなる時点を検出する必要があり、そのための電流検出技術として、特許文献1に記載の力率改善回路のように、従来、カレントトランスまたは電流検出用の抵抗を用いるのが一般的である。
しかしながら、例えばカレントトランスを用いた電流検出技術は、必要な検出精度を確保するためにリセット回路等の追加の回路が必要となり、回路構成及びその制御が複雑化するという問題がある。また、入力電流の経路に電流検出用の抵抗を接続した場合には、抵抗における発熱や電力損失によって、力率改善回路、ひいては電源装置の小型化及び高効率化の障害となるおそれがある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、低廉かつ簡易な回路構成により入力電流がゼロとなる時点を検出することが可能な力率改善回路を提供することを目的とする。
以下の発明の態様は、本発明の構成を例示するものであり、本発明の多様な構成の理解を容易にするために、項別けして説明するものである。各項は、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、発明を実施するための最良の形態を参酌しつつ、各項の構成要素の一部を置換し、削除し、又は、さらに他の構成要素を付加したものについても、本願発明の技術的範囲に含まれ得るものである。
(1)第1の整流素子(D1)と第1のスイッチング素子(Q1)からなる第1の直列回路と、第2の整流素子(D2)と第2のスイッチング素子(Q2)からなり、前記第1の直列回路に並列接続される第2の直列回路と、前記第1及び第2の直列回路並びに負荷回路に並列接続される平滑コンデンサ(C2)と、第1の整流素子(D1)と第1のスイッチング素子(Q1)の接続点または第2の整流素子(D2)と第2のスイッチング素子(Q2)の接続点に一端が接続され、他端が交流電源(Vac)の一端に接続されるリアクトル(L1)と、を備えた力率改善回路であって、前記交流電源(Vac)の少なくとも一端の入力電圧を、前記平滑コンデンサ(C2)の低圧側の一端を基準として検出する入力電圧検出部と、前記交流電源(Vac)からの入力電流を検出する電流検出部とをさらに備え、前記電流検出部は、前記リアクトル(L1)を一次側とするトランス(Tr)を有しており、前記トランス(Tr)の二次側から前記入力電流に応じて出力される入力電流検出信号に少なくとも部分的に基づいて前記第1及び第2のスイッチング素子(Q1、Q2)を制御して、所望の直流電圧を前記負荷回路に供給することを特徴とする力率改善回路(請求項1)。
(2)(1)項に記載の力率改善回路において、前記入力電流検出信号は、前記トランス(Tr)の二次側に発生する1以上の誘導電圧に基づいて生成され、それぞれの誘導電圧は、前記交流電源(Vac)の正の半周期の間に発生する場合の極性と、前記交流電源(Vac)の負の半周期の間に発生する場合の極性が、互いに逆極性であることを特徴とする力率改善回路(請求項2)。
(3)(2)項に記載の力率改善回路において、前記交流電源(Vac)の正の半周期及び負の半周期は、前記入力電圧検出部から出力される電圧検出信号に基づいて判別されることを特徴とする力率改善回路(請求項3)。
(4)(2)または(3)項に記載の力率改善回路において、前記トランス(Tr)の二次側に発生する誘導電圧は第1及び第2の誘導電圧を含み、前記入力電流検出信号は、それぞれ前記第1及び第2の誘導電圧に基づいて生成される第1及び第2の入力電流検出信号を含んでおり、前記交流電源(Vac)の正の半周期の間に発生する前記第1の誘導電圧の極性と、前記交流電源(Vac)の負の半周期の間に発生する前記第2の誘導電圧の極性は一致し、かつ、前記交流電源(Vac)の負の半周期の間に発生する前記第1の誘導電圧の極性と、前記交流電源(Vac)の正の半周期の間に発生する前記第2の誘導電圧の極性は一致することを特徴とする力率改善回路(請求項4)。
(5)(4)項に記載の力率改善回路において、前記第1の入力電流検出信号、前記第2の入力電流検出信号、及び前記電圧検出信号が入力され、前記交流電源(Vac)の正の半周期及び負の半周期に応じて、前記第1の入力電流検出信号及び前記第2の入力電流検出信号のいずれか一方に基づいて生成される信号を出力する切替部をさらに備えることを特徴とする力率改善回路(請求項5)。
(6)(1)から(5)のいずれか1項に記載の力率改善回路において、前記交流電源(Vac)と前記リアクトル(L1)の接続点に一端が接続され、他端が前記平滑コンデンサ(C2)の低圧側の一端に接続されたコンデンサ(C1)をさらに備えることを特徴とする力率改善回路(請求項6)。
本発明に係る力率改善回路は、以上のように構成したため、ブリッジレス力率改善回路において、低廉かつ簡易な回路構成により入力電流がゼロとなる時点を検出することが可能となる。
本発明の第1の実施形態における力率改善回路を備えた電源装置を示す回路構成図である。 図1に示す力率改善回路の要部の動作を示す波形図である。 本発明の第2の実施形態における力率改善回路を備えた電源装置を示す回路構成図である。 図3に示す力率改善回路の要部の動作を示す波形図である。 本発明の第3の実施形態における力率改善回路を備えた電源装置を示す回路構成図である。 図5に示す力率改善回路の要部の動作を示す波形図である。 図5に示す力率改善回路における切替回路の一例を示す回路構成図である。 図5に示す力率改善回路における切替回路の別の例を示す回路構成図である。 図5に示す力率改善回路における切替回路の別の例を示す回路構成図である。 図5に示す力率改善回路における切替回路の別の例を示す回路構成図である。 図5に示す力率改善回路における切替回路の別の例を示す回路構成図である。
以下、本発明の実施形態を添付図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態における力率改善回路1を備えた電源装置10を示す回路構成図である。電源装置10において、力率改善回路1は、交流電源Vacの交流電圧を整流、昇圧、及び力率改善し、負荷回路3に印加する機能を担うものである。負荷回路3は、典型的には、DC−DCコンバータ回路またはDC−ACコンバータ回路から構成され、力率改善回路1は、全体としてAC−DCコンバータまたはAC−ACコンバータをなす電源装置10の入力段を構成する。但し、本発明は、負荷回路3の具体的構成によって限定されるものではなく、任意の適切な回路とすることができる。
力率改善回路1は、第1の整流素子D1と第1のスイッチング素子Q1からなる第1の直列回路(必要な場合、符号D1−Q1を付す)と、第2の整流素子D2と第2のスイッチング素子Q2からなる第2の直列回路(必要な場合、符号D2−Q2を付す)とを備えている。力率改善回路1では、第1、第2の整流素子D1、D2としてダイオードが用いられ、第1、第2のスイッチング素子Q1、Q2としてMOS−FETが用いられており、第1の直列回路は、第1の整流素子D1のアノード端子と第1のスイッチング素子Q1のドレイン端子とを接続してなり、第2の直列回路は、第2の整流素子D2のアノード端子と第2のスイッチング素子Q2のドレイン端子とを接続してなる。
第1の直列回路と第2の直列回路は、第1、第2の整流素子D1、D2のカソード端子同士を接続し、また、第1、第2のスイッチング素子Q1、Q2のソース端子同士を接続して、互いに並列に接続されている。さらに、第1、第2の整流素子D1、D2のカソード端子同士の接続点には、平滑コンデンサC2の一端が接続され、また、第1、第2のスイッチング素子Q1、Q2のソース端子同士の接続点には、平滑コンデンサC2の他端が接続されており、このように、平滑コンデンサC2は、第1の直列回路及び第2の直列回路と並列に接続される。そして、平滑コンデンサC2と並列に、力率改善回路1の負荷回路3が接続される。
尚、第1、第2のスイッチング素子Q1、Q2には、それぞれに並列に第3及び第4の整流素子D3、D4が接続されている。この整流素子D3、D4は、外付けのダイオードを用いて構成されるものであってもよく、または、MOS−FETに内蔵される寄生ダイオードを用いて構成されるものであってもよい。
また、力率改善回路1は、リアクトルL1を備えており、リアクトルL1の一端は、第1の整流素子D1と第1のスイッチング素子Q1の接続点に接続され、他端は、交流電源Vacの一端L(以下、L側の端子ともいう)に接続される。力率改善回路1において、交流電源Vacの他端N(以下、N側の端子ともいう)は、第2の整流素子D2と第2のスイッチング素子Q2の接続点に接続されている。
以下、第1、第2のスイッチング素子Q1、Q2のソース端子と平滑コンデンサC1の一端の接続ラインをコモンラインともいう。力率改善回路1の動作時に、平滑コンデンサC1のコモンライン側の一端は、平滑コンデンサC1の出力電圧に関して低圧側の出力端子をなすものである。言い換えれば、上記コモンラインは、力率改善回路1の出力電圧のグランドを構成する。
力率改善回路1は、交流電源VacとリアクトルL1の接続点に一端が接続され、他端がコモンラインに接続されたコンデンサC1を備えている。
さらに、力率改善回路1は、第1、第2のスイッチング素子Q1、Q2のオン・オフ動作を制御する駆動制御回路2を備えており、駆動制御回路2の駆動信号出力端子Doから出力される駆動信号(この場合、ゲート駆動信号)に従って、後述するように第1、第2のスイッチング素子Q1、Q2をオン・オフ動作させることによって、第1、第2のスイッチング素子Q1、Q2を共有する整流手段と昇圧手段を備える力率改善回路として機能する。
そして、力率改善回路1は、トランスTrを有する電流検出部5を有しており、トランスTrは、リアクトルL1を構成する一次巻線Wlpと、一次巻線Wlpに磁気結合する二次巻線Wlsを含んでいる。ここで、二次巻線Wlsの一端は、コモンラインに接続され、他端は、抵抗R4を介して駆動制御回路2の入力電流検出端子Siに接続されている。
尚、電流検出部5は、以上のような構成によって、後述するように二次巻線Wlsに発生する誘導電圧Vwlsを、入力電流検出信号として出力するものであり、本発明において、誘導電圧に基づいて生成される入力電流検出信号には、このように、誘導電圧自体を入力電流検出信号とする場合が含まれるものとする。
また、力率改善回路1は、交流電源(Vac)の両端L、Nの入力電圧を、それぞれコモンラインを基準として検出する入力電圧検出部4を備えており、入力電圧検出部4のL側の出力端は、抵抗R2を介して駆動制御回路2の第1の入力電圧検出端子Sv1に接続され、入力電圧検出部4のN側の出力端は、抵抗R1を介して駆動制御回路2の第2の入力電圧検出端子Sv2に接続されている。
尚、図1には、入力電圧検出部4が、交流電源Vacの両端L、Nに設けられたリングとして示されているが、これは、入力電圧検出部4を模式的に示すものであって、特定の回路構成を示すものではない。入力電圧検出部4は、交流電源(Vac)の両端L、Nの端子電圧(力率改善回路1側からみた入力電圧。以下、単に入力電圧ともいう)を、それぞれコモンラインを基準として検出するものである限り、任意の適切な構成とすることができる。
以下、図1とともに図2を参照して、力率改善回路1の動作について説明する。
図2に示す各波形は、(a)が、交流電源Vacの両端間の電圧波形、(b)が、リアクトルL1(一次巻線WL1p)に流れるリアクトル電流IL1、(c)が、二次巻線WL1sに発生する誘導電圧Vwls、(d)が、交流電源VacのL側の入力電圧Vsl、(e)が、交流電源VacのN側の入力電圧Vsn、(f)は、後述するゼロ電流検出電圧Vzdである。
尚、本発明では、交流電源Vacの両端L、NのうちL側が高電圧となる半周期を正の半周期(図2(a)において符号「+」で示す)といい、N側が高電圧となる半周期を負の半周期(図2(a)において符号「−」で示す)という。また、図2(b)において、リアクトル電流IL1は、リアクトルL1の交流電源Vacとの接続点から第1の直列回路D1−Q1との接続点に流れる方向を正方向として示されており、図2(c)、(d)、(e)、(f)において、各電圧Vwls、Vsl、Vsn、Vzdは、コモンラインの電位を基準として(すなわち、その値を0として)、各電圧の正負が示されている。
さらに、図2(c)、(f)に示すVwls、Vzdの各波形は、後述するように第1及び第2のスイッチング素子Q1、Q2のオン・オフ動作に伴って振動するものであるが、図2(c)、(f)は、説明の便宜のため、各波形についてその全体が塗潰された領域として示されている。したがって、各波形について、この塗潰された領域の上辺及び下辺は、それぞれ第1及び第2のスイッチング素子Q1、Q2のオン・オフ動作の、1周期毎の最大値及び最小値の包絡線を示す。
そして、図2(b)には、リアクトル電流IL1について、図2(c)、(f)と同様の塗潰された領域に加えて、臨界モードでのリアクトル電流IL1の振動波形が模式的に示されている。
力率改善回路1は、入力電圧検出部4により交流電源Vacの入力電圧を検出し、かつ、電流検出部5により交流電源Vacからの入力電流を検出することにより、次のように臨界モードでの動作を実現するものである。尚、力率改善回路1は、第1及び第2のスイッチング素子Q1、Q2が、駆動信号出力端子Doから出力される共通のゲート駆動信号に従って、同期してオン・オフ動作するように構成されている。尚、第1及び第2のスイッチング素子Q1、Q2を駆動するゲート駆動信号は、効率向上などの力率改善回路1に係る設計仕様に応じて、それぞれ別々の駆動信号を用いても良い。
まず、交流電源Vacの正の半周期では、第1のスイッチング素子Q1がターンオンされている間に、交流電源VacのL側の端子から、リアクトルL1、第1のスイッチング素子Q1のソース−ドレイン間、第2のスイッチング素子Q2のソース−ドレイン間を経て、交流電源VacのN側の端子に至る入力電流の電流経路が形成され、リアクトルL1に流れる正方向のリアクトル電流IL1が次第に増大するとともに、リアクトルL1にその電流値に応じたエネルギーが蓄積される。
次いで、第1のスイッチング素子Q1がターンオフされると、交流電源VacのL側の端子から、リアクトルL1、次いで、第1の整流素子D1を通じて、平滑コンデンサC2を充電するように入力電流が流れる電流経路が形成され、第1のスイッチング素子Q1のオン期間に第1のリアクトルL1に蓄積されたエネルギーが平滑コンデンサC2に移送される。この間に、リアクトル電流IL1は、第1のスイッチング素子Q1のターンオフ直前の値をピーク値として、次第に減少する。尚、この場合、入力電流の交流電源VacのN側端子へのリターンパスは、第4の整流素子D4を通じて提供される。
ここで、トランスTrの二次巻線Wlsは、一次巻線Wlpを正方向に流れるリアクトル電流IL1が増大する間(及び、負方向に流れるリアクトル電流IL1が減少する間)には、二次巻線Wlsに、出力端側(抵抗R4側)が負電圧となる誘導電圧Vwlsが発生し、一次巻線Wlpを正方向に流れるリアクトル電流IL1が減少する間(及び、負方向に流れるリアクトル電流IL1が増大する間)には、二次巻線Wlsに、出力端側(抵抗R4側)が正電圧となる誘導電圧Vwlsが発生するように巻回されている。
したがって、交流電源Vacの正の半周期では、第1のスイッチング素子Q1がターンオンされて正方向のリアクトル電流IL1が増大している間には、二次巻線Wlsに負の誘導電圧Vwlsが発生し、第1のスイッチング素子Q1がターンオフされて、正方向のリアクトル電流IL1がピーク値から減少している間には、二次巻線Wlsに正の誘導電圧Vwlsが発生する。
そして、電流検出部5は、このように二次巻線Wlsに発生する誘導電圧Vwlsを入力電流検出信号として駆動制御回路2に出力するものである。駆動制御回路2は、第1のスイッチング素子Q1がターンオフされて、正方向のリアクトル電流IL1がピーク値から減少している間に発生する正の誘導電圧Vwlsについて、リアクトル電流IL1が0となることにより誘導電圧Vwlsも0に向かう波形の立下りを検出することにより、リアクトル電流IL1(交流電源Vacからの入力電流)がゼロとなる時点を検出する。
具体的には、力率改善回路1では、駆動制御回路2は、入力された誘導電圧Vwlsの正電圧及び負電圧を、それぞれ一定のHighレベル及びLowレベル(この場合、コモンラインの電位)に変換し、誘導電圧Vwlsを、上記HighレベルとLowレベルの間を振動する矩形波(図2(f)に示すゼロ電流検出電圧Vzd)に整形するための整形部(図示は省略する)を有している。そして、駆動制御回路2は、上記HighレベルとLowレベルとの間の適切なレベルに閾値電圧が設定されたゼロ電流検出部(図示は省略する)を有しており、ゼロ電流検出部は、この閾値電圧を用いて、整形部から出力されるゼロ電流検出電圧VzdのHighレベルからの立ち下がりを検出することによって、リアクトル電流IL1がゼロとなる時点を判別するものである。
そして、駆動制御回路2は、このようなゼロ電流検出時点の直後に第1のスイッチング素子Q1をターンオンさせ、所定の期間の経過後、再び第1のスイッチング素子Q1をターンオフさせるように構成されており、正の半周期の間、第1のスイッチング素子Q1のこのようなオン・オフ動作を繰り返すことによって、力率改善回路1を臨界モードで動作させつつ、所望の直流電圧を負荷回路3に供給する。
次に、交流電源Vacの負の半周期では、第2のスイッチング素子Q2がターンオンされる間に、交流電源VacのN側の端子から、第2のスイッチング素子Q2のソース−ドレイン間、第1のスイッチング素子Q1のソース−ドレイン間、リアクトルL1を経て交流電源VacのL側の端子に至る入力電流の電流経路が形成され、リアクトルL1に流れる負方向のリアクトル電流IL1が次第に増大するとともに、リアクトルL1にその電流値に応じたエネルギーが蓄積される。
そして、第2のスイッチング素子Q2がターンオフされると、交流電源VacのN側の端子から、第2の整流素子D2を通じて、平滑コンデンサC2を充電するように入力電流が流れる電流経路が形成され、第2のスイッチング素子Q2のオン期間にリアクトルL1に蓄積されたエネルギーが平滑コンデンサC2に移送される。この間に、負方向のリアクトル電流IL1は、第2のスイッチング素子Q2のターンオフ直前の値をピーク値として、次第に減少する。尚、この場合、入力電流の交流電源VacのL側の端子へのリターンパスは、第3の整流素子D3を通じて提供される。
したがって、交流電源Vacの負の半周期では、第2のスイッチング素子Q2がターンオンされて負方向のリアクトル電流IL1が増大している間には、二次巻線Wlsに正の誘導電圧Vwlsが発生し、第2のスイッチング素子Q2がターンオフされて、負方向のリアクトル電流IL1がピーク値から減少している間には、二次巻線Wlsに負の誘導電圧Vwlsが発生する。
言い換えれば、電流検出部5は、二次巻線Wlsに発生する誘導電圧Vwlsに関して、交流電源Vacの正の半周期の間に第1のスイッチング素子Q1のオン・オフに応じて発生する場合の極性と、交流電源Vacの負の半周期の間に第2のスイッチング素子Q2のオン・オフに応じて発生する場合の極性が、互いに逆極性となるように構成されている。
そして、電流検出部5は、このように二次巻線Wlsに発生する誘導電圧Vwlsを入力電流検出信号として駆動制御回路2に出力するものである。駆動制御回路2は、第2のスイッチング素子Q2がターンオフされて、負方向のリアクトル電流IL1がピーク値から減少している間に発生する負の誘導電圧Vwlsについて、リアクトル電流IL1が0となることにより誘導電圧Vwlsも0に向かう波形の立ち上りを検出することにより、リアクトル電流IL1(交流電源Vacからの入力電流)がゼロとなる時点を検出する。
ここで、力率改善回路1では、入力電圧検出部4から、交流電源Vacの両端L、Nの入力電圧(電圧検出信号)Vsl、Vsnが駆動制御回路2に入力され、駆動制御回路2は、これらの入力電圧Vsl、Vsnを用いて交流電源Vacの正の半周期と負の半周期を判別する判別部を有するものである。これによって、駆動制御回路2は、1つの入力電流検出端子Siに入力され、かつ、正の半周期と負の半周期とで極性が反転する入力電流検出信号(この例では、誘導電圧Vwls)に対して、それぞれの極性に応じた適切なゼロ電流の検出を実施する。
具体的には、駆動制御回路2は、入力電流検出端子Siに入力される電圧信号の極性を反転させる反転部(図示は省略する)を有しており、上記判別部により交流電源Vacの状態が負の半周期にあると判別された場合には、入力された誘導電圧Vwlsの極性を反転部により反転した後、上述した整形部により、正の半周期と同様の極性を有するゼロ電流検出電圧Vzdを得るものであってもよい(図2(f)参照)。これによって、駆動制御回路2のゼロ電流検出部は、正の半周期の場合と共通の閾値電圧を用いてゼロ電流検出電圧VzdのHighレベルからの立ち下がりを検出し、それによって、負方向のリアクトル電流IL1がゼロとなる時点を判別することができる。
そして、駆動制御回路2は、ゼロ電流検出時点の直後に第2のスイッチング素子Q2をターンオンさせ、所定の期間の経過後、再び第2のスイッチング素子Q2をターンオフさせるように構成されており、負の半周期の間、第2のスイッチング素子Q2のこのようなオン・オフ動作を繰り返すことによって、正の半周期の間と同様に、力率改善回路1を臨界モードで動作させつつ、所望の直流電圧を負荷回路3に供給するものである。
ここで、駆動制御回路2の上記判別部は、入力された交流電源Vacの両端L、Nの入力電圧(電圧検出信号)Vsl、Vsnから、それらの差電圧「Vsl−Vsn」を取得し、この差電圧の正負に基づいて、正の半周期及び負の半周期を判別するものであってもよい。
あるいは、力率改善回路1では、図2(e)に示すように、交流電源VacのN側の入力電圧が、正の半周期にはLowレベル(この場合、コモンラインの電位)、負の半周期にはHighレベル(図2(e)に示すVsno)をとる矩形波となるため、駆動制御回路2の判別部は、これらのLowレベルとHighレベルの電位差を使用して、正の半周期及び負の半周期を判別するものであってもよい。この場合には、交流電源VacのL側の入力電圧は不要であるため、入力電圧検出回路4は、交流電源VacのN側の入力電圧Vsnのみを、コモンラインを基準として検出するものであってもよい。尚、力率改善回路1では、図2(d)に示すように、交流電源VacのL側の入力電圧Vslには、負の半周期において、N側の入力電圧VsnのHighレベルVsnoに相当するオフセット電圧Vslo(=Vsno)が生じている。
ここで、力率改善回路1が備える駆動制御回路2は、好ましくは、マイクロコンピュータシステムにより構成され、上述した判別部、反転部、整形部、及びゼロ電流検出部による信号処理は、デジタル演算により実施されるものである。但し、駆動制御回路2は、判別部、反転部、整形部、及びゼロ電流検出部における信号処理の一部または全部を、アナログ回路により実施するものであってもよい。
このように、力率改善回路1では、交流電源Vacの両端L、Nまたは一端Nの入力電圧を、平滑コンデンサC2の低圧側の一端を基準として検出する入力電圧検出部4と、交流電源Vacからの入力電流を検出する電流検出部5とを備え、電流検出部5は、リアクトルL1を一次側とするトランスTrを有しており、トランスTrの二次側から入力電流に応じて出力される入力電流検出信号に基づいて第1及び第2のスイッチング素子Q1、Q2を制御することにより、ブリッジレス力率改善回路において、低廉かつ簡易な回路構成により入力電流がゼロとなる時点を検出し、臨界モードの駆動制御を実施することが可能となる。
また、力率改善回路1において、交流電源VacとリアクトルL1の接続点に一端が接続され、他端がコモンラインに接続されたコンデンサC1は、交流電源Vacのノイズフィルタとして機能し、特に、交流電源Vacの負の半周期において、交流電源VacのL側の端子がコモンラインに対してフローティング状態となることを防止して、L側の端子の入力電圧から効果的にノイズを除去するものである。
尚、力率改善回路1では、上述したように、第1及び第2のスイッチング素子Q1、Q2は、駆動信号出力端子Doから出力される共通のゲート駆動信号に従って、同時にオン・オフ動作を実行し、力率改善回路1のこの構成は、回路構成及びスイッチング素子の駆動制御の単純化の観点から有利なものである。
但し、本発明に係る力率改善回路において、正の半周期における第1のスイッチング素子Q1のオン・オフ動作、及び、負の半周期における第2のスイッチング素子Q2のオン・オフ動作は、上述したように実施される限り、駆動制御回路2は、第1のスイッチング素子Q1のゲート駆動信号と、第2のスイッチング素子Q2のゲート駆動信号とを、それぞれ独立に生成、出力するものであってもよい。
また、力率改善回路1において、リアクトルL1は、その一端が、第2の整流素子D2と第2のスイッチング素子Q2の接続点に接続され、他端が、交流電源VacのN側の端子に接続されて、交流電源VacのL側の端子は、第1の整流素子D1と第1のスイッチング素子Q1の接続点に接続されるものであってもよい。
あるいは、本発明に係る力率改善回路は、交流電源VacのL側の端子に接続されるリアクトルと、交流電源VacのN側の端子に接続されるリアクトルとの2つのリアクトルを備えるものであってもよい。この場合、力率改善回路は、各リアクトルを一次側とするトランスを有する2つの電流検出部を備え、両方のトランスの二次側から入力電流に応じて出力される入力電流検出信号に基づいて、第1及び第2のスイッチング素子Q1、Q2を制御するものであってもよい。
また、力率改善回路1において、トランスTrの一次及び二次巻線Wlp、Wlsは、図1に示す極性とは逆極性を有するように巻回されていてもよく、この場合には、駆動制御回路2において、反転部による信号処理は、交流電源Vacの正の半周期に実行されるものである。
次に、図3〜図8を参照して、本発明の他の実施形態について説明する。但し、以下の各実施形態の説明では、先行して説明された実施形態のいずれかと対比した上で、共通する部分の説明は適宜省略し、主としてその相違点について説明する。
図3は、本発明の第2の実施形態における力率改善回路1aを備えた電源装置100を示す回路構成図であり、図4は、力率改善回路1aの要部の動作を示す波形図である。
力率改善回路1aは、次の点で、図1に示す力率改善回路1と相違する。すなわち、力率改善回路1aは、トランスTraを有する電流検出部5aを有しており、トランスTraは、リアクトルL1を構成する一次巻線Wlpと、一次巻線Wlpに磁気結合する第1及び第2の二次巻線Wls1、Wls2を含んでいる。ここで、第1及び第2の二次巻線Wls1、Wls2の一端はコモンラインに接続されており、第1の二次巻線Wls1の他端は、抵抗R3を介して駆動制御回路2aの第1の入力電流検出端子Si1に接続され、第2の二次巻線Wls2の他端は、抵抗R4を介して駆動制御回路2aの第2の入力電流検出端子Si2に接続されている。
したがって、電流検出部5aにおいて、トランスTraの二次側に発生する誘導電圧には、第1の二次巻線Wls1に発生する第1の誘導電圧Vwls1(図4(c)参照)と、第2の二次巻線Wls2に発生する第2の誘導電圧Vwls2(図4(d)参照)が含まれ、電流検出部5aは、これらの第1及び第2の誘導電圧Vwls1、Vwls2を、第1及び第2の入力電流検出信号として、駆動制御回路2aに出力する。
ここで、トランスTraの第1の二次巻線Wls1は、一次巻線Wlpを正方向に流れるリアクトル電流IL1が増大する間(及び、負方向に流れるリアクトル電流IL1が減少する間)には、第1の二次巻線Wls1に、出力端側(抵抗R3側)が正電圧となる誘導電圧Vwls1が発生し、一次巻線Wlpを正方向に流れるリアクトル電流IL1が減少する間(及び、負方向に流れるリアクトル電流IL1が増大する間)には、第1の二次巻線Wls1に、出力端側(抵抗R3側)が負電圧となる誘導電圧Vwls1が発生する。
また、トランスTraの第2の二次巻線Wls2は、一次巻線Wlpを正方向に流れるリアクトル電流IL1が増大する間(及び、負方向に流れるリアクトル電流IL1が減少する間)には、第2の二次巻線Wls2に、出力端側(抵抗R4側)が負電圧となる誘導電圧Vwls2が発生し、一次巻線Wlpを正方向に流れるリアクトル電流IL1が減少する間(及び、負方向に流れるリアクトル電流IL1が増大する間)には、第2の二次巻線Wls2に、出力端側(抵抗R4側)が正電圧となる誘導電圧Vwls2が発生するように巻回されている。
したがって、交流電源Vacの正の半周期では、第1のスイッチング素子Q1がターンオンされて正方向のリアクトル電流IL1が増大している間には、第1の二次巻線Wls1に正の誘導電圧Vwls1が、第2の二次巻線Wls2に負の誘導電圧Vwls2がそれぞれ発生し、第1のスイッチング素子Q1がターンオフされて、正方向のリアクトル電流IL1がピーク値から減少している間には、第1の二次巻線Wls1に負の誘導電圧Vwls1が、第2の二次巻線Wls2に正の誘導電圧Vwls2がそれぞれ発生する。
また、交流電源Vacの負の半周期では、第2のスイッチング素子Q2がターンオンされて負方向のリアクトル電流IL1が増大している間には、第1の二次巻線Wls1に負の誘導電圧Vwls1が、第2の二次巻線Wls2に正の誘導電圧Vwls2がそれぞれ発生し、第2のスイッチング素子Q2がターンオフされて、負方向のリアクトル電流IL1がピーク値から減少している間には、第1の二次巻線Wls1に正の誘導電圧Vwls1が、第2の二次巻線Wls2に負の誘導電圧Vwls2がそれぞれ発生する。
言い換えれば、電流検出部5aは、第1及び第2の誘導電圧Vwls1、Vwls2のそれぞれに関して、交流電源Vacの正の半周期の間に第1のスイッチング素子Q1のオン・オフに応じて発生する場合の極性と、交流電源Vacの負の半周期の間に第2のスイッチング素子Q2のオン・オフに応じて発生する場合の極性が、互いに逆極性となるとともに、交流電源Vacの正の半周期の間に第1のスイッチング素子Q1のオン・オフに応じて発生する第1の誘導電圧Vwls1の極性と、交流電源Vacの負の半周期の間に第2のスイッチング素子Q2のオン・オフに応じて発生する第2の誘導電圧Vwls2の極性が一致し、かつ、交流電源Vacの負の半周期の間に第2のスイッチング素子Q2のオン・オフに応じて発生する第1の誘導電圧Vwls1の極性と、交流電源Vacの正の半周期の間に第1のスイッチング素子Q1のオン・オフに応じて発生する第2の誘導電圧Vwls1の極性が一致するように構成される。
尚、トランスTraにおいて、このような第1及び第2の二次巻線Wls1、Wls2は、中間タップが設けられた1つの巻線を用いて構成され、その中間タップをコモンライに接続するとともに、巻線の両端を、それぞれ抵抗R3及びR4に接続される出力端として実装されるものであってもよい。
そして、力率改善回路1aは、その駆動制御回路2aが、力率改善回路1の駆動制御回路2と同様の判別部、整形部、及びゼロ電流検出部とともに、判別部で実施される正負の半周期の判別に基づいて、ゼロ電流検出に用いる入力電流信号を選択する選択部(図示は省略する)を有している点でも、図1に示す力率改善回路1と相違するものである。
具体的には、駆動制御回路2aは、判別部により交流電源Vacの状態が正の半周期にあると判別された場合には、選択部により第2の入力電流検出信号(第2の誘導電圧Vwls2)を選択し、また、判別部により交流電源Vacの状態が負の半周期にあると判別された場合には、選択部により第1の入力電流検出信号(第1の誘導電圧Vwls1)を選択し、それぞれの半周期において選択された第1または第2の入力電流検出信号を整形部により信号処理することによって、交流電源Vacの全周期にわたって極性が統一されたゼロ電流検出電圧Vzdを得るものである。
これによって、駆動制御回路2aのゼロ電流検出部は、2つの入力電流検出端子Si1、Si2に入力され、かつ、互いに逆極性を有する2つの入力電流検出信号を使用しながら、交流電源Vacの全周期にわたって共通の閾値電圧を用いて、ゼロ電流検出電圧VzdのHighレベルからの立ち下がりを検出し、それによって、正負いずれの方向のリアクトル電流IL1についても、その電流値がゼロとなる時点を判別して、力率改善回路1と同様の臨界モードでの駆動制御を実行することができる。
ここで、駆動制御回路2aは、駆動制御回路2と同様に、好ましくは、マイクロコンピュータシステムにより構成され、上述した判別部、整形部、選択部、及びゼロ電流検出部による信号処理は、デジタル演算により実施されるものである。但し、駆動制御回路2aは、判別部、整形部、選択部、及びゼロ電流検出部における信号処理の一部または全部を、アナログ回路により実施するものであってもよい。尚、駆動制御回路2aは、駆動制御回路2が備える反転部の機能を有する必要はないことは言うまでもない。
また、駆動制御回路2aにおいて、その判別部、選択部、及び整形部は、それらの機能の組合せにより、第1の入力電流検出信号(第1の誘導電圧Vwls1)、第2の入力電流検出信号(第1の誘導電圧Vwls2)、及び電圧検出信号(入力電圧Vsl、Vsn)が入力され、交流電源Vacの正の半周期には、第2の入力電流信号に基づいて生成される信号(正の半周期におけるゼロ電流検出信号Vzd)を出力し、交流電源Vacの負の半周期には、第1の入力電流信号に基づいて生成される信号(負の半周期におけるゼロ電流検出信号Vzd)を出力するものであり、本実施形態における切替部を構成する。
また、力率改善回路1aにおいて、トランスTraの一次巻線Wlp並びに第1及び第2の二次巻線Wls1、Wls2は、図3に示す極性とは逆極性を有するように巻回されていてもよく、この場合には、駆動制御回路2aにおいて、選択部は、正の半周期において第1の入力電流検出信号(第1の誘導電圧Vwls1)を選択し、負の半周期において第2の入力電流検出信号(第2の誘導電圧Vwls2)を選択するように動作するものである。
図5は、本発明の第3の実施形態における力率改善回路1bを備えた電源装置200を示す回路構成図であり、図6は、力率改善回路1bの要部の動作を示す波形図である。
力率改善回路1bは、図3に示す力率改善回路1aと比較して、上述した切替部が、切替回路6として駆動制御回路2bの外部に設けられている点で相違する。また、力率改善回路1bは、その入力電圧検出部4aを、交流電源VacのN側の端子の入力電圧のみを検出するように構成した例ともなっている。
すなわち、力率改善回路1bでは、トランスTraの第1の二次巻線Wls1の出力端は、抵抗R3を介して切替御回路6の第1の入力電流検出端子Si1に接続され、第2の二次巻線Wls2の出力端は、抵抗R4を介して切替回路6の第2の入力電流検出端子Si2に接続されており、入力電圧検出部4aの出力端は、抵抗R1を介して切替回路6の入力電圧検出端子Sv2に接続されている。
切替回路6には、第1の入力電流検出信号(第1の誘導電圧Vwls1)、第2の入力電流検出信号(第2の誘導電圧Vwls2)、及び電圧検出信号(交流電源のN側端子の入力電圧Vsn)が入力される。そして、切替回路6は、上述した駆動制御回路2aの、判別部、選択部、及び整形部と同様の機能を実行することにより、駆動制御回路2bのゼロ電流検出端子Si3に対して、交流電源Vacの正の半周期には、第2の入力電流信号に基づいて生成されるゼロ電流検出信号Vzd(図6(f)参照)を出力し、交流電源Vacの負の半周期には、第1の入力電流信号に相当するゼロ電流検出信号Vzdを出力する。
本実施形態における力率改善回路1bは、以上のような構成により、力率改善回路1aと同様の臨界モードの駆動制御を実施するものである。さらに、力率改善回路1bでは、切替回路6を駆動制御回路2bとは別に設けたことにより、駆動制御回路2bとして、少なくとも駆動制御回路2aのゼロ電流検出部と同等の機能を備えた、低価格の汎用コントローラICを用いることができる。
ここで、本実施形態における力率改善回路1bは、切替回路6の具体的構成によって限定されるものではないが、その好ましい構成及び動作の一例を図7を参照して説明すれば、次の通りである。
図7に示す切替回路6は、第3及び第4のスイッチング素子SW1、SW2を含んでいる。第3及び第4のスイッチング素子SW1、SW2の一端は、それぞれ抵抗R5を介して直流電源Vdcに接続され、他端は、それぞれ抵抗R6を介して接地されており、抵抗R6の接地されていない側の一端は、切替回路6の出力端子に接続されている。さらに、切替回路6は、一端が出力端子に接続され、他端が接地された出力コンデンサC3を備えており、駆動制御回路2bの入力電流検出端子Si3には、この出力コンデンサC3の電圧が出力される。尚、切替回路6のグランドは、力率改善回路1bの出力のグランド(したがって、上述したコモンライン)と共通であり、その接地電位は、すなわち、コモンラインの電位である。
切替回路6は、さらに、第5及び第6のスイッチング素子SW3、SW4を含み、切替回路6の第1及び第2の入力端子Si1、Si2は、それぞれ第5及び第6のスイッチング素子SW3、SW4を介して接地されている。そして、切替回路6は、反転器INV1を含んでおり、第6のスイッチング素子SW4は、第3の入力端子Sv2から入力される電圧検出信号(交流電源VacのN側の入力電圧Vsn)によって開閉制御され、第5のスイッチング素子SW3は、電圧検出信号を反転器INV1を介して論理反転した信号により開閉制御されるように構成されている。
また、切替回路6の第3及び第4のスイッチング素子SW1、SW2は、それぞれ、第1及び第2の入力端子Si1、Si2から入力される第1及び第2の入力電流検出信号(第1及び第2の誘導電圧Vwls1、Vwls2)により、開閉制御されるように構成されている。
ここで、第3〜第6のスイッチング素子SW1〜SW4は、例えば、MOS−FETから構成され、その場合、各スイッチング素子SW1〜SW4を開閉制御する各信号は、各スイッチング素子SW1〜SW4のゲート駆動信号として用いられる。
本実施形態では、第3〜第6のスイッチング素子SW1〜SW4は、MOS−FETにより構成され、各スイッチング素子SW1〜SW4は、ゲート駆動信号が所定のHighレベルの場合にターンオン(図7に示すスイッチが閉じた状態)、所定のLowレベルの場合にターンオフ(図7に示すスイッチが開いた状態)されるとともに、切替回路6に入力される第1及び第2の電流検出信号、及び、電圧検出信号は、それぞれ各スイッチング素子SW1〜SW4を駆動するために必要なHigh及びLowレベルを出力可能なものとする。
尚、図7に示す回路構成図は、主としてその動作原理を説明するためのものであり、図7に記載された回路構成に対して、必要に応じて任意の適切な回路要素(例えば、入力信号に基づいて各スイッチング素子SW1〜SW4を駆動するための駆動回路、または、各スイッチング素子SW1〜SW4を保護するためのツェナーダイオード等)を付加するものであってもよいことは、言うまでもない。この点は、図8〜図11を参照して後述する回路構成についても同様である。
以上のように構成された切替回路6の動作を説明すれば、次の通りである。
ここで、図7は、交流電源Vacの負の半周期において、第2のスイッチング素子Q2がターンオフされ、リアクトル電流L1に流れる負方向のリアクトル電流IL1が、ピーク値から減少している時点の切替回路6の状態を示している。このとき、トランスTraの第1の二次巻線Wls1には正の第1の誘導電圧Vwls1が発生している。
そして、負の半周期において、交流電源VacのN側の入力電圧VsnはHighレベルとなるため(図6(e)参照)、第6のスイチング素子SW4はオン(閉)状態となる。これによって、第4のスイッチング素子SW2のゲート駆動信号は接地電位に固定され、第4のスイッチング素子SW2は、オフ(開)状態に固定される。
一方、第5のスイッチング素子SW3は、そのゲート駆動信号が入力電圧VsnのHighレベルから論理反転されてLowレベルとなるため、オフ(開)状態となり、これによって、第3のスイッチング素子SW1は、第1の入力端子Si1から入力される第1の誘導電圧Vws1をそのゲート駆動信号として、オン・オフ制御されることになる。
そして、図7に示す状態では、トランスTraの第1の二次巻線Wls1には正の第1の誘導電圧Vwls1が発生しており、これによって、第3のスイッチング素子SW1はオン(閉)状態となる。このとき、出力コンデンサC3は直流電源Vdcの電圧(同様に、符号Vdcを付す)まで充電され、切替回路6の出力端子から、この電圧Vdcが出力される。
次いで、負の半周期において、リアクトルL1に流れる負方向のリアクトル電流IL1が0となり、それにともなって第1の誘導電圧Vwls1がゲート駆動信号の所定の閾値を下回ると、第3のスイッチング素子SW1はオフ(開)状態となり、出力コンデンサC3に充電された電荷は、抵抗R6を通じて放電する。これによって、切替回路6の出力端子からは、接地電位が出力される。そして、切替回路6からの出力電位のこの立ち下がりによりゼロ電流検出が実施されて、第2のスイッチング素子Q2がターンオンされ、第1の二次巻線Wls1に負の第1の誘導電圧Vwls1が発生している間は、出力端子から接地電位が出力される状態が継続する。次いで、所定時間経過後、再び第2のスイッチング素子Q2がターンオンされ、第1の二次巻線Wls1に正の第1の誘導電圧Vwls1が発生して、ゲート駆動信号の所定の閾値を上回ると、第3のスイッチング素子SW1は、再びオン(閉)状態となり、以後、この動作が繰り返される。
このように、切替回路6は、交流電源Vacの負の半周期において、入力された第1の誘導電圧Vwls1の正電圧及び負電圧を、それぞれ一定のHighレベル(この場合、直流電源電圧Vdc)及びLowレベル(この場合、接地電位)に変換し、第1の誘導電圧Vwls1を、上記HighレベルとLowレベルの間を振動するゼロ電流検出電圧Vzd(図6(f)参照)として、駆動制御回路2aに出力するものである。
また、交流電源Vacの正の半周期における切替回路6の動作については、第3のスイッチング素子SW1と第4のスイッチング素子SW2、及び、第5のスイッチング素子SW3と第6のスイッチング素子SW4の動作が入れ替わり、切替回路6の出力信号が、トランスTraの第2の二次巻線Wls2に発生する第2の誘導電圧Vwls2に基づいて生成されることを除いて、上述した負の半周期における動作と同様のものであるため、その説明は省略する。
ここで、力率改善回路1bが備える切替回路は、図8に示す切替回路6aのように構成されるものであってもよい。切替回路6aは、第3及び第4のスイッチング素子SW1、SW2の一端が、抵抗R7を介して抵抗R6に接続される点を除いて、図7に示す切替回路6と同様のものである。
切替回路6aは、上述した切替回路6と同様の動作を実行するとともに、抵抗R7を付加したことによって、第1及び第2の入力電流検出信号、及び、電圧検出信号から第3〜第6のスイッチング素子SW1〜SW4を通じて切替回路6aに流入するノイズ成分や、切替回路6aの出力信号に混入される第3〜第6のスイッチング素子SW1〜SW4のスイッチングノイズが抑制され、切替回路6aの出力信号の品位を向上させることができる。
尚、力率改善回路1bにおいても、入力電圧検出部4aは、交流電源Vacの両端L、Nの入力電圧を検出するように構成し、切替回路6は、入力電圧検出部4aから入力される交流電源Vacの両端L、Nの入力電圧を用いて、交流電源Vacの正または負の半周期を判別するものであってもよい。
以上、本発明を好ましい実施形態を用いて説明してきたが、本発明に係る力率改善装置は、上述した実施形態に限定されるものではない。
上述した実施形態において、力率改善回路1における電流検出部5は、入力電流検出信号として誘導電圧Vwls自体を出力するものとしたが、本発明に係る力率改善回路において、入力電流検出信号は、誘導電圧Vwlsに基づいて生成される信号であって、その信号に基づいて第1及び第2のスイッチング素子Q1、Q2を制御して、所望の直流電圧を負荷回路3に供給することが可能である限り、任意の適切な信号とすることができる。このことは、力率改善回路1a、1bの電流検出部5aにおける、第1及び第2の入力電流検出信号についても同様である。
また、力率改善回路1bにおいて、切替回路6は、入力される第1または第2の入力電流検出信号(第1及び第2の誘導電圧Vwls1、Vwls2)に基づいて生成されるゼロ電流検出電圧Vzdを出力するものとしたが、本発明に係る力率改善回路において、切替回路6の出力信号は、第1または第2の入力電流検出信号に基づいて生成される信号であって、その信号に基づいて第1及び第2のスイッチング素子Q1、Q2を制御して、所望の直流電圧を負荷回路3に供給することが可能である限り、任意の適切な信号とすることができる。特に、本発明は、切替回路6が、交流電源Vacの正及び負の半周期に応じて選択された第1または第2の入力電流検出信号自体を、その出力信号として出力する場合を含むものである。
尚、力率改善回路1bが備える切替回路は、図7及び図8に示す切替回路6、6aの他にも、様々な回路構成が適用可能である。例えば、図7及び図8に示す切替回路6、6aは、その出力段に直流電源Vdcが用いられているが、図9〜図11には、このような直流電源Vdcを使用しない場合の切替回路の例が示されている。
図9に示す切替回路6bは、第1及び第2の入力電流検出信号がそれぞれ抵抗R3、R4を介して入力される第1及び第2の入力端子Si1、Si2とは別に、第1及び第2の入力電流検出信号がそれぞれ直接入力される第4及び第5の入力端子Si4、Si5を有しており、第4の入力端子Si4は整流素子D5と抵抗R8を介して、また、第5の入力端子Si5は整流素子D6と抵抗R9を介して、それぞれ切替回路6bの出力端子に接続されている。また、切替回路6bの出力端子は、第3のスイッチング素子SW1と第4のスイッチング素子SW4の並列回路を介して接地されており、切替回路6は、さらに、一端が出力端子に接続され、他端が接地された出力コンデンサC3を備えている。
切替回路6bでは、交流電源Vacの負の半周期において、トランスTraの第1の二次巻線Wls1に発生する正の第1の誘導電圧Vwls1がゲート駆動信号の所定の閾値を上回って第3のスイッチング素子SW1がオン(閉)状態になると、出力端子は接地されて、切替回路6bから接地電位(Lowレベル)の信号が出力される。また、トランスTraの第1の二次巻線Wls1に発生する正の第1の誘導電圧Vwls1がゲート駆動信号の所定の閾値を下回って第3のスイッチング素子SW1がオフ(開)状態になると、トランスTraの第2の二次巻線Wls2に発生する正の第2の誘導電圧Vwls2によって、整流素子D6及び抵抗R9を介して出力コンデンサC3が充電され、切替回路6bから、この時点における正の第2の誘導電圧Vwls2(Highレベル)が出力される。
切替回路6bでは、このようにして、交流電源Vacの負の半周期において、第1の入力電流検出信号(第1の誘導電圧Vwls1)に基づいて出力信号が生成される。また、交流電源Vacの正の半周期における切替回路6bの動作については、第3のスイッチング素子SW1と第4のスイッチング素子SW2、及び、第5のスイッチング素子SW3と第6のスイッチング素子SW4の動作が入れ替わり、切替回路6bの出力信号が、トランスTraの第2の二次巻線Wls2に発生する第2の誘導電圧Vwls2に基づいて生成されることを除いて、上述した負の半周期における動作と同様のものであるため、その説明は省略する。
尚、切替回路6bにおいて、整流素子D5、D6は、第3及び第4のスイッチング素子SW1、SW2が寄生ダイオードを有している場合に、その影響を回避するために使用されており、そのような影響を考慮する必要がない場合には、切替回路6bは、整流素子D5、D6を備えないものであってもよい。
また、図10に示す切替回路6cは、第3及び第4のスイッチング素子SW1、SW2を含まない簡易な回路構成によりその機能を実行するものであり、第1の入力端子Si1が、整流素子D7、第5のスイッチング素子SW3、及び抵抗R10を介して接地され、第2の入力端子Si2が、整流素子D8、第6のスイッチング素子SW4、及び抵抗R10を介して接地されるように構成されている。また、抵抗R10と第5及び第6のスイッチング素子SW3、SW4との接続点が、切替回路6cの出力端子に接続されている。さらに、切替回路6cは、一端が出力端子に接続され、他端が接地された出力コンデンサC3を備えており、駆動制御回路2bの入力電流検出端子Si3には、この出力コンデンサC3の電圧が出力される。尚、切替回路6cのグランドは、力率改善回路1bの出力のグランド(したがって、上述したコモンライン)と共通であり、その接地電位は、すなわち、コモンラインの電位である。
切替回路6cでは、交流電源Vacの負の半周期において、第6のスイチング素子SW4がオン(閉)状態、第5のスイッチング素子SW3がオフ(開)状態となると、第2の入力端子Si2から入力される第2の入力電流検出信号(第2の誘導電圧Vwls2)に基づいて、第2の誘導電圧Vwls2が正電圧の場合には、その正電圧を抵抗R4及び抵抗R10で分圧した電位(Highレベル)が出力端子から出力され、第2の誘導電圧Vwls2が負電圧の場合には、接地電位(Lowレベル)が出力端子から出力される。
切替回路6cでは、このようにして、交流電源Vacの負の半周期において、第2の入力電流検出信号(第2の誘導電圧Vwls2)に基づいて出力信号が生成される。また、交流電源Vacの正の半周期における切替回路6cの動作については、第5のスイッチング素子SW3と第6のスイッチング素子SW4の動作が入れ替わり、切替回路6cの出力信号が、トランスTraの第1の二次巻線Wls1に発生する第1の誘導電圧Vwls1に基づいて生成されることを除いて、上述した負の半周期における動作と同様のものであるため、その説明は省略する。
尚、上述したように、切替回路6cでは、切替回路6、6a、6bとは異なり、交流電源Vacの負の半周期において、第2の入力電流検出信号が選択され、交流電源Vacの正の半周期において、第1の入力電流検出信号が選択されるものであるため、図示された回路構成は、力率改善回路1bのトランスTraの一次巻線Wlp並びに第1及び第2の二次巻線Wls1、Wls2が、図5に示す極性とは逆極性に巻回された場合の回路構成の例となっている。勿論、切替回路6cは、その第1及び第2の入力端子Si1、Si2に、それぞれ第2及び第1の入力電流検出信号が入力されるように構成することによって、図5に示すトランスTraに対しても、容易に適用可能である。
また、力率改善回路1bが備える切替回路は、図11に示す切替回路6dのように構成されるものであってもよい。切替回路6dは、第5及び第6のスイッチング素子SW3、SW4の一端が、抵抗R11を介して抵抗R10に接続される点を除いて、図10に示す切替回路6cと同様のものである。
切替回路6dは、上述した切替回路6cと同様の動作を実行するとともに、抵抗R11を付加したことによって、第1及び第2の入力電流検出信号、及び、電圧検出信号から第5及び第6のスイッチング素子SW3、SW4を通じて切替回路6dに流入するノイズ成分や、切替回路6dの出力信号に混入される第5及び第6のスイッチング素子SW3、SW4のスイッチングノイズが抑制され、切替回路6dの出力信号の品位を向上させることができる。
尚、切替回路6c、6dにおいて、整流素子D7、D8は、第5及び第6のスイッチング素子SW3、SW4が寄生ダイオードを有している場合に、その影響を回避するために使用されており、そのような影響を考慮する必要がない場合には、切替回路6c、6dは、整流素子D7、D8を備えないものであってもよい。
さらに、本発明は、力率改善回路1の駆動制御回路2における信号処理について、反転部及び整形部における処理が実行される順序によるものではなく、必要に応じて、入力電流検出信号を所望の波形に整形した後、その極性を反転するものであってもよい。
また、力率改善回路1は、駆動制御回路2が備える判別部及び反転部と同等の機能を少なくとも有する反転回路を、駆動制御回路2の外部に備えるものであってもよい。駆動制御回路2の外部に備える回路は、反転回路と、上述した切替回路6、6a〜6dの両方を備えており、力率改善回路の構成に応じていずれかの回路を選択して使用可能なものであってもよい。
また、駆動制御回路2は、入力電流検出信号(または、その波形整形後の信号)の極性を、交流電源Vacの全周期にわたって統一するのではなく、正及び負の半周期の入力電流検出信号(または、その波形整形後の信号)の極性にそれぞれ適合する2つの閾値電圧を、交流電源Vacの正及び負の半周期に応じて切替えて使用することにより、ゼロ電流検出を実行するものであってもよい。
また、本発明は、力率改善回路1aの駆動制御回路2aにおける信号処理について、選択部及び整形部における処理が実行される順序によるものではなく、必要に応じて、第1及び第2の入力電流検出信号を所望の波形に整形した後、そのいずれかを選択するものであってもよい。
また、本発明に係る力率改善回路駆動制御回路2、2aの整形部により整形される波形は、ゼロ電流検出が実行可能な限り、必ずしも上述したゼロ電流検出電圧Vzdと同一の波形でなくともよく、あるいは、整形部を有することなく、入力電流検出信号(または、その極性が反転された信号)をそのまま用いて、ゼロ電流検出を実行するものであってもよい。
1,1a,1b:力率改善回路、2,2a,2b:駆動制御回路、3:負荷回路、4,4a:入力電圧検出部、5,5a:電流検出部、C2:平滑コンデンサ、D1:第1の整流素子、D2:第2の整流素子、D3:第3の整流素子、D4:第4の整流素子、L1:リアクトル、Q1:第1のスイッチング素子、Q2:第2のスイッチング素子、Vac:交流電源、

Claims (6)

  1. 第1の整流素子(D1)と第1のスイッチング素子(Q1)からなる第1の直列回路と、第2の整流素子(D2)と第2のスイッチング素子(Q2)からなり、前記第1の直列回路に並列接続される第2の直列回路と、前記第1及び第2の直列回路並びに負荷回路に並列接続される平滑コンデンサ(C2)と、第1の整流素子(D1)と第1のスイッチング素子(Q1)の接続点または第2の整流素子(D2)と第2のスイッチング素子(Q2)の接続点に一端が接続され、他端が交流電源(Vac)の一端に接続されるリアクトル(L1)と、を備えた力率改善回路であって、
    前記交流電源(Vac)の少なくとも一端の入力電圧を、前記平滑コンデンサ(C2)の低圧側の一端を基準として検出する入力電圧検出部と、前記交流電源(Vac)からの入力電流を検出する電流検出部とをさらに備え、前記電流検出部は、前記リアクトル(L1)を一次側とするトランス(Tr)を有しており、
    前記トランス(Tr)の二次側から前記入力電流に応じて出力される入力電流検出信号に少なくとも部分的に基づいて前記第1及び第2のスイッチング素子(Q1、Q2)を制御して、所望の直流電圧を前記負荷回路に供給することを特徴とする力率改善回路。
  2. 前記入力電流検出信号は、前記トランス(Tr)の二次側に発生する1以上の誘導電圧に基づいて生成され、それぞれの誘導電圧は、前記交流電源(Vac)の正の半周期の間に発生する場合の極性と、前記交流電源(Vac)の負の半周期の間に発生する場合の極性が、互いに逆極性であることを特徴とする請求項1に記載の力率改善回路。
  3. 前記交流電源(Vac)の正の半周期及び負の半周期は、前記入力電圧検出部から出力される電圧検出信号に基づいて判別されることを特徴とする請求項2に記載の力率改善回路。
  4. 前記トランス(Tr)の二次側に発生する誘導電圧は第1及び第2の誘導電圧を含み、前記入力電流検出信号は、それぞれ前記第1及び第2の誘導電圧に基づいて生成される第1及び第2の入力電流検出信号を含んでおり、前記交流電源(Vac)の正の半周期の間に発生する前記第1の誘導電圧の極性と、前記交流電源(Vac)の負の半周期の間に発生する前記第2の誘導電圧の極性は一致し、かつ、前記交流電源(Vac)の負の半周期の間に発生する前記第1の誘導電圧の極性と、前記交流電源(Vac)の正の半周期の間に発生する前記第2の誘導電圧の極性は一致することを特徴とする請求項2または3に記載の力率改善回路。
  5. 前記第1の入力電流検出信号、前記第2の入力電流検出信号、及び前記電圧検出信号が入力され、前記交流電源(Vac)の正の半周期及び負の半周期に応じて、前記第1の入力電流検出信号及び前記第2の入力電流検出信号のいずれか一方に基づいて生成される信号を出力する切替部をさらに備えることを特徴とする請求項4に記載の力率改善回路。
  6. 前記交流電源(Vac)と前記リアクトル(L1)の接続点に一端が接続され、他端が前記平滑コンデンサ(C2)の低圧側の一端に接続されたコンデンサ(C1)をさらに備えることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の力率改善回路。
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