以下、図面に従って本発明を適用したカメラシステムを用いて好ましい実施形態について説明する。本発明の好ましい実施形態に係わるカメラシステムのカメラはデジタルカメラであり、このデジタルカメラは、静止画撮影モードと動画撮影モードの2つのモードのいずれかで撮影可能である。ズームレンズの形成した光学像を電気信号に変換し、デジタルカメラ内のカメラコントローラ101は、静止画撮影モードの場合には静止画データを生成し記録し、動画撮影モードの場合には動画データを生成し記録する。
また、このデジタルカメラは外部ストロボを装着可能であり、この外部ストロボは、ズームレンズの焦点距離に応じて、照射角が変更される。ただし、動画撮影の際には、照射角が固定され、駆動音の発生を防止する。さらに、このデジタルカメラは、内部マイクロフォンと外部マイクロフォンの何れかを選択して音声を取得して動画データの生成と記録が可能である。
図1は、本発明の第1実施形態に係るカメラシステムの主として電気的構成を示すブロック図である。このカメラシステムは、カメラボディ100、このカメラに着脱自在な外部ストロボ200、交換レンズ300、および外部マイク400とから構成される。なお、カメラ本体100に挿脱自在なアクセサリの一部あるいは全てをカメラボディ100に組み込んでも勿論かまわない。
カメラボディ100であって、後述する撮影レンズ305の光軸上には、撮像素子が配置され、この撮像素子は撮像回路103内に設けられている。撮像素子は、CCDイメージセンサやCMOSイメージセンサ等の固体撮像素子であり、撮像回路103は撮影レンズ305の形成した光学像を電気信号に変換し、この電気信号をカメラコントローラ101に出力する。撮影レンズ305の光軸上であって撮像素子との間には、シャッタ105が配置されており、シャッタ機構107の駆動によってシャッタ105を開閉し、これによって光学像の開閉を行う。
シャッタ機構107は、カメラコントローラ101に接続されており、カメラコントローラ101からの制御信号に従ってシャッタ105を駆動する。カメラコントローラ101内には、CPU(Central Processing Unit)101a、画像処理回路101b、圧縮・伸長回路101c、焦点検出回路101d、通信回路101eを含んでいる。
CPU101aは、後述する不揮発性メモリ113に記憶されたプログラムに従って、カメラボディ100および他のアクセサリを統合的に制御する。
画像処理回路101bは、撮像回路103からの電気信号を入力し、画像処理を行う。画像処理としては、静止画撮影モードが設定されている場合には、撮像回路103から入力した電気信号に基づいて静止画データを生成する。また動画撮影モードが設定されている場合には、撮像回路103から入力した電気信号に基づいて動画データを生成する。その他、ホワイトバランス等、種々の画像処理を行う。
圧縮・伸長回路101cは、画像処理回路101bによって生成された静止画データや動画データの圧縮処理を行う。また、後述する記憶媒体111に記録された静止画データや動画データの伸長処理を行う。
焦点検出回路101dは、撮像回路103から出力された電気信号に基づいて、コントラスト信号を生成し、コントラストAFによる焦点検出を行う。この焦点検出結果に基づいて、マウントコネクタ133、レンズ制御コンピュータ301回路を通じてフォーカスレンズ305bを駆動し、ピント合わせを行う。
通信回路101eは、カメラボディ100に装着される外部ストロボ200のストロボ制御コンピュータ201とストロボコネクタ131を介して通信を行う。同様に、交換レンズ300内のレンズ制御コンピュータ301とマウントコネクタ133を介して、また外部マクロフォン401とマイクコネクタ135を介して通信を行う。
カメラ表示部109は、カメラボディ100の背面や電子ファインダ等に配置された液晶表示部を有し、ライブビュー表示、再生表示、メニュー画像、カメラ制御画像等、種々の画像を表示する。なお、ディスプレイとしては、液晶表示に限らず、有機EL等、画像を表示できるものであればよい。
記憶媒体(メモリカード)111は、撮像回路103によって取得され、画像処理101b、圧縮・伸長回路101cによって処理された静止画または動画の画像データを記録する。また、動画撮影モードの際には、動画の画像データと共に内蔵マイクロフォン125または外部マイクロフォン401から取得した音声データも併せて記録する。カメラボディ100内に装着自在なメモリカードに限らず、内蔵の記憶媒体でもよい。
不揮発性メモリ113は、フラッシュROM等の電気的に書き換え可能なメモリ等であり、前述したようにCPU101aが実行するためのプログラムを記憶している。また、プログラム以外にも、各種調整値等も記憶している。揮発性メモリ115は、DRAMやSDRAM等、電気的に書き換え可能なメモリでる。揮発性メモリ115は、画像データを一時的に記憶したり、またプログラムの実行時の一時的記憶メモリとして使用される。
カメラ操作部材117は、ユーザがカメラを操作するために利用するプッシュスイッチ、スライドスイッチ、ダイヤル等から構成される。Power SW117aはカメラの動作の起動と停止を制御する際に操作されるスイッチである。Up SW117bとDown SW117cは、露出補正値、シャッタ速度、絞り値、撮影モード等の複数のパラメータを一つ選択する際に操作されるスイッチである。
カメラ操作部材117の内のMov/Stl SW117dは、動画撮影モードと静止画撮影モードを切り換える際に操作されるスイッチである。静止画撮影モードにおけるカメラコントローラ101の動作は図2を用いて後述する。また動画撮影モードにおけるカメラコントローラ101の動作は図3を用いて後述する。1stRle SW117eと2ndRel SW117fは、レリーズ釦の操作に応じてオンするスイッチであり、レリーズ釦を半押した際には1stRel SW117eがオンし、レリーズ釦を全押した際には、1stRel SW117eと2ndRel SW117fがともにオンする。
カメラ操作部材117内のMovSt SW117gは、動画の記録動作の開始の指示および記録動作の停止を指示するためのスイッチである。このスイッチは動画記録釦(不図示)の操作に応じて、オンオフする。ユーザは動画像の記録を開始させる際には、動画記録釦を所定時間オンする(MovSt SW117gを所定時間の間オン)。これによってカメラコントローラ101は、動画像の記録動作を開始する。動画像の記録を開始すると、その後、動画記録釦の操作を止めても(MovSt SW117gをオフする)動画像の記録動作は維持される。動画像の記録開始後、再度、動画開始釦の操作を行うと(MovSt SW117gを所定時間の間オン)、動画の記録動作を停止する。
バッテリC121は、カメラシステム内の電源供給用の電池であり、カメラ電源回路119に接続され、カメラ電源回路119を介して、カメラボディ100、交換レンズ300、および外部マイク400に電源電圧が供給される。
内蔵マイクロフォン125は、周囲の音声を電気信号に変換し、この音声電気信号を音声処理回路123に出力する。音声処理回路123は、内蔵マイクロフォン125からの音声電気信号と、外部マイク400からの音声電気信号の信号処理を行い、音声データをカメラコントローラ101に出力する。カメラコントローラ101は、動画の画像データを記憶媒体111に記録する際に、音声データも併せて記録する。
ストロボコネクタ131、マウントコネクタ133、マイクコネクタ135は、カメラボディ100に各アクセサリ200、300、400を装着した際に、電気的に接続され、通信や電源供給等を行う。
交換レンズ300は、焦点距離可変のズームレンズであり、フォーカスレンズ305b等を有する撮影レンズ305を備えている。レンズ操作部311は、撮影レンズ305の焦点距離を変更する際に操作される部材(ズーム環)である。ユーザがレンズ操作部材311を操作すると、撮影レンズ305を構成するレンズの一部あるいは全部の相対位置が変化し、焦点距離が変化する。
焦点距離エンコーダ313は、撮影レンズ305の焦点距離を検出ための焦点距離検出手段である。焦点距離エンコーダ313は、レンズ制御コンピュータ301に接続され、レンズ制御コンピュータ301は焦点距離エンコーダ313の検知出力を入力し、焦点距離情報をカメラコントローラ101の要求に応じて出力する。
レンズ制御コンピュータ301は、交換レンズ内に設けた不揮発性メモリ(不図示)に記憶されたプログラムに従い、かつカメラコントローラ101の要求に従って交換レンズ300内の制御を行う。レンズ制御コンピュータ301は、前述の焦点距離エンコーダ313以外にも、絞り機構309、フォーカス機構303に接続されている。絞り機構309は、撮影レンズ305の光軸中に配置され、絞り機構309によって口径が変化することにより透過光量を制御する。フォーカス機構303は撮影レンズ305中のフォーカスレンズ305bを駆動し、ピント合わせを行う。
外部ストロボ200は、カメラボディ100に着脱自在である。外部ストロボ200内のストロボ制御コンピュータ201は、ストロボコネクタ131を介してカメラコントローラ101と通信が可能であり、カメラコントローラ101からの要求に従って外部ストロボ200を制御する。
本実施形態における外部ストロボ200は、被写体の照明手段を2つ有する。第1の補助光手段は、発光素子としてXe管(キセノン管)207を用いる。この第1の補助光手段は、被写体の輝度を瞬間的に高めるために用いられ、静止画の撮影時に使用される。第2の補助光手段は、発光素子としてLED(発光ダイオード)223を用いる。この第2の補助光手段は、被写体の輝度を連続的に高めるために用いられ、動画の撮影時に使用される。このように、外部ストロボ200のストロボ部は、静止画撮影の際に発光される照射光が変更可能な第1の補助光手段と、動画撮影の際に発光される照射角が固定された第2の補助光手段とを有する。
Xe管207の発光に必要な電気エネルギは、昇圧回路203内のメインコンデンサ(不図示)から供給される。昇圧回路203はストロボ制御コンピュータ201の制御命令を受け、バッテリS237の電圧を昇圧し、メインコンデンサに電荷を蓄積する。昇圧回路203に接続された発光制御回路205は、Xe管207へトリガ信号を印加することで発光を開始させ、IGBT等のスイッチ素子を用いてXe管207に流れる電荷量を制御する。
Xe管207の前方には可動拡散レンズ209が配置されており、この可動拡散レンズ209とXe管207の距離は、ストロボ照射角制御機構213によって変えられる。この距離が変化すると、Xe管207から放たれる光の照射範囲(照射角度)が変化する。ストロボ照射角制御機構213は、稼働拡散レンズ209の駆動に必要なアクチュエータを含み、アクチュエータの駆動信号は、アクチュエータ制御回路211から供給される。なお、ここで開示された照射範囲変更手段の構成は一例であり、これに限らず、例えば、Xe管207の位置を変位させてよいし、またXe管207の反射板(不図示)の位置を変位させてもよい。
第2の補助光手段を構成する照明用のLED223の駆動電流は、ストロボ制御コンピュータ201の制御命令に従ってLED駆動回路221から供給される。LED223から放たれる光の照射範囲(照射角度)は、拡散レンズ225によって設定される。LED223を補助光として使用する場合は、主に動画撮影中であり、このときは音声の記録も行われる。動画記録中の音声にノイズが混入することを防止する必要があり、音声ノイズを発生するメカ機構を動かすことは望ましくない。そこで、本実施形態においては、LED223の照射範囲を変更させるためのメカ機構を設けず、従って拡散レンズ225を固定し、LED223の照射範囲を固定している。
ストロボ制御コンピュータ201は、ストロボ表示部231、ストロボ操作部材233、ストロボ電源回路235に接続されている。このストロボ表示部231は、ストロボの設定モード等の種々の表示を行う。ストロボ操作部材233は、ユーザが外部ストロボ200を操作するために使用する。Power SWは、外部ストロボ200の動作の起動と停止を制御するためのスイッチである。ModeSet SWは、外部ストロボ200のストロボモード(例えば、オート、マニュアル等)を設定するためのスイッチである。
バッテリS237は、外部ストロボ200内の電源供給用の電池であり、ストロボ電源回路235に接続され、ストロボ電源回路235を介して、外部ストロボ200内に電源電圧を供給する。外部ストロボ200は、発光のために電気エネルギを大量に消費するために、独自の電源を備えている。
上述のカメラコントローラ101によって制御されるストロボ制御コンピュータ201は、静止画撮影モードにおいては、ズームレンズの焦点距離に応じて第1の補助光手段の照射角を変更し(図2のS102参照)、動画撮影モードにおいては、ズームレンズの焦点距離が変更されても第1の補助光手段の照射角を変更しない(図3のS223参照)。また、動画撮影モードにおいて、動画データの生成を行わない待機状態で、ズームレンズの焦点距離に応じて第1の補助光手段の照射角を変更する(図3のS202参照)。また、動画撮影モードにおいて、音声記録を伴わない動画データの生成と記録を行う場合、ズームレンズの焦点距離に応じて第1の補助光手段の照射角を変更する(図6のS216参照)。また、後述する外部マクロフォン401が選択された場合、動画撮影モードが選択された場合であっても、ズームレンズの焦点距離に応じて第1の補助光手段の照射角を変更する(図6のS216参照)。
カメラボディ100に着脱自在な外部マイク400内には、外部マイクロフォン401が設けられており、外部マイクロフォン401で取得された音声電気信号はマイクコネクタ135を介して音声処理回路123に出力される。
本実施形態に開示されたカメラシステムは、音声を入力するためのマイクロフォンとして、第1及び第2のマイクロフォンのいずれかを選択することができる。ここで、第1のマイクロフォンは、カメラボディ100に内蔵された内蔵マイクロフォン125である。第2のマイクロフォンは、カメラボディ100に着脱可能なアクセサリ(外部マイク)としてのマイクロフォン(外部マイク400)である。本実施形態においては、第2のマイクロフォンである外部マイク400が装着されると、第1のマイクロフォンである内蔵マイクフォン125からの音声電気信号の入力は禁止される。
次に、本発明の第1実施形態の動作について、図2ないし図5に示したフローチャートを用いて説明する。なお、図2および図3に示すフローチャートは、不揮発性メモリ115に記憶されたプログラムに従って、カメラコントローラ101内のCPU101aによって実行される。
本実施形態におけるカメラシステムは、大別すると2つの動作モードを有する。一つは静止画撮影に適した静止画撮影モードであり、もう一つは動画撮影に適した動画撮影モードである。ユーザはカメラ操作部材117中のMov/StlSW117gを操作することにより、2つの動作モードの何れかを選択することができる。
図2は、ユーザが静止画撮影モードを選択した際に、カメラコントローラ101が実行する静止画撮影モードのフローを示す。この静止画撮影モードのフローに入ると、まず、初期設定を行う(S100)。この所的設定では、ライブビューの表示形態を設定する。静止画像のアスペクト比として一般的な値は、4:3(或いは3:2)である。ライブビュー表示を行うために取得される画像のアスペクト比に合わせるために、表示画面のアスペクト比も4:3に設定する。この動作によって、ユーザは静止画像の撮影範囲の全てを観察することができる。
初期設定を行うと、次に、ストロボ通信を行う(S102)。ここでは、カメラボディ100と外部ストロボ200との間で通信動作を行い、カメラコントローラ101は、ストロボ制御コンピュータ201に照射角の変更動作を許可する。この許可を受けると、ストロボ制御コンピュータ201は、照射範囲変更手段(可動拡散レンズ209、アクチュエータ制御回路211、ストロボ照射角制御機構213)を制御することが可能となる。
ストロボ通信を行うと、次に、レンズ通信を行う(S104)。ここでは、カメラボディ100と交換レンズ300との間で通信動作を行い、カメラコントローラ101はレンズ制御コンピュータ301にレンズ情報の取得を要求する。この要求を受けると、レンズ制御コンピュータ301は、レンズ情報(例えば、レンズのタイプ(ズームレンズ、マクロレンズ等)、焦点距離データ(エンコーダ値)、絞り値等)をカメラコントローラ101に送信する。
レンズ通信を行うと、次に、ストロボ通信を行う(S106)。ここでは、カメラボディ100と外部ストロボ200との間で通信を行い、カメラコントローラ101はストロボ制御コンピュータ201に制御情報を送信する。この制御情報には、レンズの焦点距離データに基づいて算出されたストロボの照射範囲を示す情報が含まれる。この情報に基づきストロボコントローラ201は、照射範囲変更手段を制御する。また制御情報にはストロボの照射範囲を変更する際の変更速度を示す情報も含まれる。この制御情報に基づき、ストロボ制御コンピュータ201は、照射範囲変更手段を構成するアクチュエータ(可動拡散レンズ209の駆動に必要なアクチュエータ)の駆動速度を設定できる。駆動速度を速くすると、照射範囲変更手段から生じる機械的音声ノイズが大きくなり、一方、駆動速度を遅くすると、照射範囲変更手段から生じる機械的音声ノイズが小さくなる。駆動速度を適切に設定することで外部ストロボ200の電池消耗を防ぐことができる。
レリーズ釦の操作が検出される前の待機状態において、カメラコントローラ101は、ステップS104とS106の動作を周期的に実行する。この動作によって、ユーザが交換レンズ300の焦点距離の変更操作(ズーミング動作)を行うと、撮影レンズ305の焦点距離に応じて、外部ストロボ200の照射角(照射範囲)は変化する。
続いて、カメラボディ100と交換レンズ300との間でレンズ通信動作を行う(S108)。ここでは、被写体の輝度情報を撮像回路103中の撮像素子のライブビュー用画像から取得し、輝度情報に応じて交換レンズ300の絞り307の絞り値を算出する。この算出された絞り値を、レンズ制御コンピュータ301に送信する。レンズ制御コンピュータ301は、受信した絞り値に基づき絞り機構309を制御する。待機状態において、カメラコントローラ101は、ステップS108の動作を周期的に実行する。この動作によってライブビュー表示に必要な被写体画像を適切な露出条件で取得することができる。
ステップS108におけるレンズ通信を行うと、レリーズ釦に連動する1stRel SW117eがオンか否かを検出する(S110)。ユーザが撮影準備状態に入ることを意図する場合には、レリーズ釦の半押しを行う。このステップにおける判定の結果、レリーズ釦が半押しされていなかった場合には、ステップS104に戻り、前述の動作を周期的に実行する。
一方、ステップS110における判定の結果、1stRel SW117eがオンであった場合には、次に、焦点調節動作を行う(S112)。ここでは、カメラコントローラ101内の焦点検出回路101dが撮像素子からのライブビュー用画像を入力しコントラスト値を算出し、レンズ制御コンピュータ301と協働し、いわゆるコントラストAFによって被写体コントラストのピーク位置へフォーカスレンズ305bを駆動する。
焦点調節動作を行うと、次に、静止画撮影条件の設定を行う(S114)。ここでは、被写体の輝度情報を撮像素子のライブビュー用画像から取得し、輝度情報に応じて適正露出となる絞り値、シャッタ時間、ストロボ発光量を算出する。
静止画撮影条件の設定を行うと、次に、レリーズ釦に連動する2ndRel SW117fがオンか否かを検出する(S116)。ユーザが撮影を行うことを意図する場合には、レリーズ釦の全押しを行う。このステップにおける判定の結果、レリーズ釦が全押しされていなかった場合には、ステップS110に戻り、前述の動作を実行する。
ステップS116における判定の結果、2ndRel SW117fがオンであった場合には、次に、ストロボ発光が必要か否かの判定を行う(S118)。ここでは、ステップS114で設定された撮影条件から第1の補助光(Xe管207)による被写体の照明が必要か否かを判定する。
ステップS118における判定の結果、ストロボ発光が必要の場合には、次に、ストロボ通信を行う(S120)。ここでは、カメラボディ100と外部ストロボ200の間で通信動作を行い、カメラコントローラ101からストロボ制御コンピュータ201に発光量を送信するとともに、Xe管207の発光を要求する。この要求を受けたストロボ制御コンピュータ201は、カメラコントローラ101からトリガ信号が出力されるまで待機する。トリガ信号を受信すると、このトリガ信号に同期して、Xe管207を閃光発光させる。
ステップS120においてストロボ通信を行うと、またはステップS118における判定の結果、ストロボ発光が必要でなかった場合には、次に、静止画像の取得動作を行う(S122)。ここでは、カメラコントローラ101は、ステップS114において設定した条件で撮像回路103を制御し、画像データを取得し、公知の画像ファイルを生成する。カメラコントローラ101は、撮像素子への露光時間を制御するシャッタ105を駆動する動作に同期してトリガ信号を生成し、ストロボ制御コンピュータ201に送信する。ストロボ制御コンピュータ201は、前述したように、トリガ信号を受信するとXe管207の閃光発光を行う。静止画像の取得動作を行うと、ステップS104に戻り、前述の動作を行う。
このように、静止画撮影モードにおいて、外部ストロボ200は、ステップS102において照射角変更が許可され、ステップS106におけるストロボ通信において交換レンズ300の焦点距離データから算出されたストロボの照射範囲を示す情報を取得する。外部ストロボ200内の照射範囲変更手段(可動拡散レンズ209、アクチュエータ制御回路211、ストロボ照射角度制御機構213)は、ストロボ照射範囲情報を用いて、照射範囲の変更を行う。この際、アクチュエータを駆動する音が機械的ノイズとして発生するが、録音等を行っていないので、特に問題とはならない。
図3は、ユーザが動画撮影モードを選択した際に、カメラコントローラ101が実行する動画撮影モードのフローを示す。この動画撮影モードのフローに入ると、まず、初期設定を行う(S200)。この所的設定では、ライブビューの表示形態を設定する。動画像のアスペクト比として一般的な値は、16:9である。ライブビュー表示を行うために取得される画像のアスペクト比に合わせるために、表示画面のアスペクト比も16:9に設定する。この動作によって、ユーザは記録される動画像の撮影範囲の全てを観察することができる。
初期設定を行うと、次に、ストロボ通信を行う(S202)。ここでは、カメラボディ100と外部ストロボ200との間で通信動作を行い、カメラコントローラ101は、ストロボ制御コンピュータ201に照射角の変更動作を許可する。この許可を受けると、ストロボ制御コンピュータ201は、照射範囲変更手段(可動拡散レンズ209、アクチュエータ制御回路211、ストロボ照射角制御機構213)を制御することが可能となる。
動画撮影モードは、動画の記録に適したモードである。動画の記録中は音声データも記録されるため、カメラシステムから不要な音声ノイズが生じることは避ける必要がある。しかし、カメラが動画撮影モードに設定されていても、カメラ操作部材117のMovSt SW117gがオンするまでは、動画の記録動作は開始されない。動画の記録動作が行われていないときには、外部ストロボ200が機械的音声ノイズを発生したとしても問題がない。そこで、動画記録釦の操作が検出される前の待機状態においては、外部ストロボ200の照射角の変更動作を許可している。
ステップS202においてストロボ通信を行うと、次に、レンズ通信を行う(S204)。ここでは、ステップS104と同様に、カメラボディ100と交換レンズ300との間で通信動作を行い、カメラコントローラ101はレンズ制御コンピュータ301にレンズ情報の取得を要求する。この要求を受けると、レンズ制御コンピュータ301は、レンズ情報(例えば、レンズのタイプ(ズームレンズ、マクロレンズ等)、焦点距離データ(エンコーダ値)、絞り値等)をカメラコントローラ101に送信する。
レンズ通信を行うと、次に、ストロボ通信を行う(S206)。ここでは、ステップS106と同様に、カメラボディ100と外部ストロボ200との間で通信を行い、カメラコントローラ101はストロボ制御コンピュータ201に制御情報を送信する。この制御情報には、レンズの焦点距離データに基づいて算出されたストロボの照射範囲を示す情報が含まれる。この情報に基づきストロボ制御コンピュータ201は、照射範囲変更手段を制御する。また制御情報にはストロボの照射範囲を変更する際の変更速度を示す情報も含まれる。なお、前述したように、MovSt SWが117gオンするまでは、動画の記録動作は開始されないので、このタイミングで外部ストロボ200のアクチュエータを駆動したとしても問題がない。
レリーズ釦の操作が検出される前の待機状態において、カメラコントローラ101は、ステップS104とS106の動作を周期的に実行する。この動作によって、ユーザが交換レンズ300の焦点距離の変更操作(ズーミング動作)を行うと、撮影レンズ305の焦点距離に応じて、外部ストロボ200の照射角(照射範囲)は変化する。
続いて、ステップS108と同様に、カメラボディ100と交換レンズ300との間でレンズ通信動作を行う(S208)。ここでは、被写体の輝度情報を撮像回路103中の撮像素子のライブビュー用画像から取得し、輝度情報に応じて交換レンズ300の絞り307の絞り値を算出する。この算出された絞り値を、レンズ制御コンピュータ301に送信する。レンズ制御コンピュータ301は、受信した絞り値に基づき絞り機構309を制御する。待機状態において、カメラコントローラ101は、ステップS108の動作を周期的に実行する。この動作によってライブビュー表示に必要な被写体画像を適切な露出条件で取得することができる。
レンズ通信を行うと、次に、ステップS112と同様に、焦点調節動作を行う(S210)。カメラコントローラ101は、焦点検出回路101dによって被写体像のコントラスト値を取得し、このコントラスト値に基づく焦点調節動作を周期的に実行する。この動作によって待機状態(或いは動画記録中)において被写体にピントが合った画像データを取得できる。
焦点調節動作を行うと、次に、MovSt SW117gの状態(動画記録釦)を検出できたか否かを判定する(S212)。ユーザが動画の記録を開始することを意図する場合、また動画の記録中に動画記録を停止することを意図した場合に動画記録釦を操作する。この判定の結果、動画記録釦が操作されない場合には、ステップS204に戻る。
ステップS212における判定の結果、動画の記録動作中にMovSt SW117gがオンとなった場合には、次に、動画像の記録動作中か否かの判定を行う(S214)。ここでは、動画の記録動作中にMovSt SWがオンしたのか、待機状態においてMovSt SWが117gオンしたのかを判定する。動画の記録動作中にMovSt SW117gがオンした場合には、動画の記録動作を停止するためにステップS226に移行する。一方、待機状態中にMovSt SW117gがオンした場合には、動画の記録動作を開始するために、ステップS220に移行する。
ステップS214における判定の結果、動画像の記録中であった場合には、照明LED発光が必要か否かを判定する(S220)。被写体輝度に基づき動画記録中に第2の補助光手段(外部ストロボ200内のLED223)を用いて被写体を照射する必要があるか否名を判定する。
ステップS220における判定の結果、照明LEDの発光が必要な場合には、ストロボ通信を行う(S222)。このステップでは、カメラコントローラ101は、ストロボ制御コンピュータ201にLED点灯要求の通信を行う。
ステップS222においてストロボ通信を行うと、またはステップS220における判定の結果、照明LEDが必要でなかった場合には、次に、ストロボ通信を行う(S223)。ここでは、カメラボディ100と外部ストロボ200との間で通信動作を行い、カメラコントローラ101はストロボ制御コンピュータ201に照射角の変更動作を禁止する。この禁止を受けると、ストロボ制御コンピュータ201は、照射範囲変更手段による制御を禁止する。前述したように、動画の記録中もステップS204とS206における動作は周期的に実行される。従って、ストロボ制御コンピュータ201は、交換レンズ300の最新状態に適した照射角(照射範囲)に関する情報を取得できる。
ストロボ通信を行うと、次に、動画像の記録を開始する(S224)。ここでは、動画の記録動作を開始する。所定の画像ファイルを生成し、圧縮された画像データの記録媒体への記録動作を開始する。動画の記録を開始すると、ステップS204に戻り、再度、動画記録釦が操作されるまでは、動画撮影が続行される。
ステップS214における判定の結果、動画像の記録動作中であった場合には、動画像の記録動作を停止する(S226)。ここでは画像データの圧縮動作を終了すると共に、画像ファイルを閉じる。
動画像の記録を停止すると、次に、照明LEDが点灯中であるか否かを判定し(S228)、この判定の結果、点灯中であれば、ストロボ通信を行う(S230)。ステップS222におけるストロボ通信においてLED点灯要求を行った場合には、このステップで、カメラコントローラ101はストロボ制御コンピュータ201に対してLED消灯要求を送信する。ストロボ制御コンピュータ201LED消灯要求を受信すると、LED225を消灯させる。
ステップS230においてストロボ通信を行うと、またはステップS228における判定の結果、照明LEDが点灯中でなかった場合には、次に、ストロボ通信を行う(S232)。ここでは、カメラボディ100と外部ストロボ200の間で通信動作を行い、カメラコントローラ101はストロボ制御コンピュータ201に照射角の変更動作を許可する。ストロボ制御コンピュータ201は、照射範囲変更手段の制御を再開し、ステップS204に戻る。
このように、動画撮影モードにおいて、動画の記録動作中は、外部ストロボ200は、ステップS102において照射角変更が禁止される。このため、外部ストロボ200内の照射範囲変更手段(アクチュエータ制御回路211、ストロボ照射角度制御機構213、可動拡散レンズ209)は、照射範囲の変更を行うことなく、アクチュエータを駆動する音が機械的ノイズとして発生することがない。
また、動画の記録動作中でなければ、ステップS106におけるストロボ通信において交換レンズ300の焦点距離データから算出されたストロボの照射範囲を示す情報を取得し、外部ストロボ200内の照射範囲変更手段(アクチュエータ制御回路211、ストロボ照射角度制御機構213、可動拡散レンズ209)は、ストロボ照射範囲情報を用いて、照射範囲の変更を行う。この際、アクチュエータを駆動する音が機械的ノイズとして発生するが、録音等を行っていないので、特に問題とはならない。また、交換レンズ300のズーミング動作に応じて、照射角を変更しているので、動画撮影モードから静止画撮影モードに変更された場合、直ちに適正な照射角で閃光発光を行うことができる。
図4は、外部ストロボ200を制御するストロボ制御コンピュータが実行する動作を示したフローチャートである。このフローチャートは、外部ストロボ200内の不揮発性メモリ(不図示)に記憶されたプログラムに従い、ストロボ制御コンピュータ201はカメラコントローラ101から送信されてくる要求(指令)に応じて所定の動作を実行する。
ストロボ制御のフローに入ると、まず、ストロボ初期設定を行う(S300)。ここでは、昇圧回路203がストロボ電源回路235から供給される電源電圧を昇圧し、メインコンデンサへの充電を開始する。
ストロボ初期設定を行うと、次にカメラと通信を行う(S302)。静止画撮影モードのステップS102、S106、S120、また動画撮影モードのステップS202、S206、S222、S223、S230等において、カメラボディ100と外部ストロボ200との間で通信動作を行っている。このステップでは、カメラボディ100からコマンドを受信する。
カメラと通信を行い、コマンドを受信すると、ステップS304以下において、コマンドの内容を判定する。まず、コマンドがLED点灯要求か否かの判定を行う(S304)。動画撮影モードにおいて被写体輝度が暗く、LED223の点灯が必要な場合には、ステップS222(図3参照)において、カメラコントローラ101はストロボ制御コンピュータ201にLED点灯要求を送信する。このステップでは、このLED点灯要求を受信したか否かを判定する。
ステップS304における判定の結果、受信したコマンドがLED点灯要求であった場合には、駆動条件を設定し、LEDを点灯する(S306)。ここでは、ストロボ制御コンピュータ201はLED駆動回路221に対してLED223を点灯させる。
ステップS304における判定の結果、LED点灯要求でなかった場合には、次に、LED消灯要求か否かを判定する(S308)。LED223の点灯時に動画像の記録を停止すると、ステップS230(図3参照)において、カメラコントローラ101はストロボ制御コンピュータ201にLED消灯要求を送信する。このステップでは、このLED消灯要求を受信したか否かを判定する。
ステップS308における判定の結果、消灯要求であった場合には、LEDをオフする(S310)。ここでは、ストロボ制御コンピュータ201はLED駆動回路221に対してLED223を消灯させる。
ステップS308における判定の結果、LED消灯要求でなかった場合には、次に、照射角変更動作の許可・禁止情報を受信したか否かを判定する(S312)。静止画撮影モードの場合には、ステップS102(図2参照)において照射角変更許可を、また動画撮影モードの場合には、ステップS202(図3参照)において照射角変更許可を、ステップS223において照射角変更禁止を、ステップS232において照射角変更許可を受信する。このステップでは、これらの照射角変更許可・禁止を、外部ストロボ200内のメモリ(不図示)に記憶する。この記憶された情報は、後述するステップS320における判定の際に使用する。
ステップS312における判定の結果、照射角変更動作の許可・禁止情報の受信ではなかった場合には、次に、照射角の制御情報を受信したか否かの判定を行う(S316)。カメラコントローラ101は、ステップS104(図2参照)、S204(図3参照)において、交換レンズ300と通信を行い、焦点距離データ等のレンズ情報を取得し、ステップS106、S206において、レンズの焦点距離データに基づいて算出されたストロボの照射範囲を示す制御情報をストロボ制御コンピュータ201に送信する。また、照射範囲変更手段を構成するアクチュエータ(可動拡散レンズ209の駆動に必要なアクチュエータ)の駆動速度に関する制御情報も送信する。このステップでは、ストロボの制御情報を受信したか否かを判定する。
ステップS316における判定の結果、制御情報を受信した場合には、次に、照射角(照射範囲)、駆動速度等の制御情報を記憶する(S318)。ここでは、外部ストロボ200内のメモリ(不図示)に記憶する。この記憶された情報は、後述するステップS322における可動拡散レンズ209の駆動の際に使用する。
制御情報を記憶すると、次に、許可・禁止情報の設定があるか否かを判定する(S320)。前述したように、ステップS314において、照射角変更動作の許可・禁止情報が記憶されているので、この記憶値に基づいて判定する。
ステップS320における判定の結果、許可が記憶されていた場合には、次に、現在の照射角と制御情報に基づき可動拡散レンズ209を駆動する(S322)。ここでは、ストロボ制御コンピュータ201は、アクチュエータ制御回路211によって、現在の照射角と制御情報に基づいて、焦点距離に応じて適正となる照射角となるように、受信した駆動速度で可動拡散レンズ209を駆動させる。
ステップS316における判定の結果、照射角の制御情報を受信していない場合には、次に、Xe管の発光要求か否かの判定を行う(S324)。カメラコントローラ101は、ステップS118(図2参照)において発光量を算出しストロボ発光要求を送信する。このステップでは、この発光要求と発光量情報を受信したか否かを判定する。
ステップS324における判定の結果、Xe管の発光要求と発光量情報を受信した場合には、次にトリガ信号を受信した否かを判定する(S326)。カメラコントローラ101は、ステップS122(図2参照)において静止画画像の取得の際に、トリガ信号を送信する。このステップでは、トリガ信号を受信したか否かを判定し、未受信の場合には受信を待つ。
ステップS326における判定の結果、トリガ信号を受信すると、発光量に基づきXe管を所定時間発光させる(S328)。ここでは、受信した発光量情報尾に基づいて、発光制御回路205がXe管207の発光時間を制御する。
ステップS324における判定の結果、Xe管の発光要求と発光量情報を受信しない場合には、次に、その他の動作を実行する(S330)。ここでは、上述した以外のストロ制御動作を実行する。その他の動作としては、例えば、カメラコントローラ101の要求に応じて、メインコンデンサ充電レベル、照射角の変更範囲、Xe管の最大発光量、照明LEDの最大発光量等を送信する。
ステップS330においてその他の動作を行うと、またはステップS328、S322、S314、S310、S306における各処理を実行すると、またはステップS320における判定の結果、禁止情報が記憶されている場合には、ステップS302に戻る。
このように、本実施形態におけるストロボ制御のフローでは、カメラコントローラ101からのコマンドに応じた処理を実行する。例えば、照射角変更動作の禁止を受信した場合には、照射範囲変更手段による外部ストロボ200の照射範囲の変更動作は禁止される。この場合には、外部ストロボ200の照射範囲の変更動作に伴う機械的ノイズが発生することがなく、動画撮影モードで音声の記録を行っていても、不快な雑音が記録されることがない。
図5は、交換レンズ300を制御するレンズ制御コンピュータ301が実行する動作を示したフローチャートである。このフローチャートは、交換レンズ300内の不揮発性メモリ(不図示)に記憶されたプログラムに従い、レンズ制御コンピュータ301はカメラコントローラ101から送信されてくる要求(指令)に応じて所定の動作を実行する。
レンズ制御のフローに入ると、まず、レンズ初期設定を行う(S400)。ここでは、機械的および電気的な初期設定を行う。機械的な初期設定動作としては、例えば、絞り307を開放状態に設定したり、∞位置に焦点が合うようにレンズ位置を設定する等がある。
レンズ初期設定を行うと、次に、カメラと通信を行う(S402)。静止画撮影モードのステップS104、S108、また動画撮影モードのステップS204、S208等において、カメラボディ100と交換レンズ300との間で通信動作を行っている。このステップでは、カメラボディ100からコマンドを受信する。
カメラと通信を行い、コマンドを受信すると、ステップS404以下において、コマンドの内容を判定する。まず、レンズ情報を要求しているか否かを判定する(S404)。ステップS104、S204において、カメラコントローラ101は、レンズのタイプ(ズームレンズ、マクロレンズ等)、焦点距離データ(エンコーダ値)、絞り値等)等のレンズ情報を要求する。
ステップS404における判定の結果、レンズ情報の要求であった場合には、レンズ焦点距離データに相当するエンコーダ値を取得し送信する(S406)。撮影レンズ305の焦点距離は、焦点距離エンコーダ313によって検出可能であるので、レンズ制御コンピュータ301は、焦点距離エンコーダ313によって検出されたエンコーダ値をカメラコントローラ101に送信する。
ステップS404における判定の結果、レンズ情報の要求でなかった場合には、絞り駆動を要求しているか否かを判定する(S408)。ステップS108、S208において、カメラコントローラ101は、算出された絞り値を送信すると共に絞り駆動を要求する。
ステップS408における判定の結果、絞り駆動要求であった場合には、絞り機構の制御を行う(S410)。ここでは、レンズ制御コンピュータ301は、受信した絞り値となるように、絞り機構309を制御する。
ステップS408における判定の結果、絞り駆動要求でなかった場合には、レンズ駆動要求であるか否かを判定する(S412)。ステップS112、S210において、カメラコントローラ101は、算出したコントラスト値に基づいて焦点調節動作を行う。
ステップS412における判定の結果、レンズ駆動要求であった場合には、フォーカス機構の制御を行う(S414)。ここでは、レンズ制御コンピュータ301は、カメラコントローラ101からの制御信号に従って、フォーカス機構303の駆動制御を行う。
ステップS412における判定の結果、レンズ駆動要求ではなかった場合には、その他の動作を実行する(S416)。ここでは、前述のコマンド以外の動作を実行する。
ステップS416においてその他の動作を行うと、または各ステップS406、S410、S414において処理を実行すると、ステップS402に戻る。
このように、本実施形態におけるレンズ制御のフローでは、カメラコントローラ101からのコマンドに応じた処理を実行する。例えば、レンズ情報の要求があると、レンズ焦点距離データ等を取得し、カメラコントローラ101に送信する。カメラコントローラ101は、前述したように、レンズ焦点距離データを用いて照射範囲(照射角)を算出し、この照射範囲を外部ストロボ200に送信する。
次に、本発明の第2実施形態について図6に示すフローチャートを用いて説明する。本発明の第1実施形態においては、動画の記録動作中は、外部ストロボ200の照射範囲変更手段による動作を禁止した。これは、前述したように、照射範囲変更手段から生じる機械的音声ノイズが動画データに付加される音声データに重畳することを防止するためである。しかし、動画の記録動作中に照射範囲変更手段の動作を禁止すると、動画撮影モードから静止画撮影モードに切換えた直後に外部ストロボ200のXe管207を発光させて静止画撮影を行う場合に、適正な照射範囲とすることができない。撮影レンズ305の撮影範囲に適したストロボの照射角(照射範囲)に設定するまでに要する設定時間は、レリーズタイムラグを増加させてしまう。
そこで、第2実施形態においては、上述の問題を解消するために、動画の記録動作中であっても、所定の条件を満たす場合には、外部ストロボ200の照射範囲変更手段の動作を許可するようにしている。所定の条件としては、例えば、(1)動画撮影モードであっても音声記録が行われないモードを選択した場合、(2)音声を記録するマクロフォンとしてアクセサリの外部マイクが選択された場合等である。
また、第2実施形態では、動画記録中にレリーズ釦が操作された際には、動画記録を一時的に中断し静止画撮影を可能としている。この動作は、動画撮影モードから静止画撮影モードへの変更操作(Mov/StlSWの操作)を省略できる。動画撮影を一時的に中断しても静止画撮影が必要な状況が生じた場合、ユーザは非常手段として、この機能を使用することができる。
本発明の第2実施形態における構成は、本発明の第1実施形態に係る図1のブロック図に示した構成と同様であるので、詳しい説明は省略する。また、第2実施形態における動作は、第1実施形態に係る図3のフローチャートを図6のフローチャートに変更するだけであるので、この図6に示したフローチャートについて説明する。但し、図6に示すフローチャートの内、ステップS200〜S214、S220〜S224(S223を除く)、S226〜S232(S231を除く)は、図3に示したフローチャートの各ステップと同様の処理を実行する。そこで、図3のフローと同様の処理を行うステップについては、詳しい説明を省略する。なお、図6に示すフローチャートは、不揮発性メモリ115に記憶されたプログラムに従って、CPU101aによって実行される。
図6に示す動画撮影モードに入ると、図3に示すフローチャートと同様に、ステップS200〜S212を実行する。ステップS212において、MovSt SW117gの状態(動画記録釦)を検出できたか否かを判定する。前述したように、ユーザが動画の記録を開始することを意図する場合、また動画の記録中に動画記録を停止することを意図した場合に動画記録釦を操作する。
ステップS212における判定の結果、動画記録釦が操作された場合には、次に、動画像の記録動作中か否かを判定する(S214)。ここでは、前述したように、動画の記録動作中にMovSt SWがオンしたのか、待機状態においてMovSt SW117gがオンしたのかを判定する。動画の記録動作中にMovSt SW117gがオンした場合には、動画の記録動作を停止するためにステップS226に移行する。
ステップS214における判定の結果、動画像の記録中であった場合には、次に、録音禁止モード、または外部マイクモードの何れかであるかを判定する(S216)。前述したように、本実施形態においては、動画の記録動作中であっても、所定の条件を満たす場合には、外部ストロボ200の照射範囲変更手段の動作を許可するようにしており、このステップで所定条件を満たしているか否かを判定する。なお、ステップS216における判定の対象となるモードの設定方法は種々あるが、例えば、録音禁止モードはメニュー画面等において設定し、外部マイクモードは外部マイク400がカメラボディ100に装着されると自動的に設定するようにすればよい。録音禁止モードで動画撮影する際は、音声が記録されることはないので、照射範囲変更手段が音声ノイズを出しても問題ない。外部マイクモードにおいて、外部マイク400は内蔵マイクロフォン125と比べて照射範囲変更手段が出す音声ノイズを拾い難い。したがって、照射範囲変更手段を動作させても問題は少ない。
ステップS216における判定の結果、録音禁止モードまたは外部マイクモードに設定されていない場合には、ステップS223と同様に、ストロボ通信を行う(S218)。ここでは、第1実施形態と同様に、カメラボディ100と外部ストロボ200との間で通信動作を行い、カメラコントローラ101はストロボ制御コンピュータ201に照射角の変更動作を禁止する。この禁止を受けると、ストロボ制御コンピュータ201は、照射範囲変更手段による制御を禁止する。
一方、ステップS216における判定の結果、録音禁止モードまたは外部マイクモードに設定されていた場合には、ストロボ通信を行わない。このため、ステップS202において、ストロボ200の照射角変更許可が維持され、外部ストロボ200は、動画の記録動作中であっても照射角の変更動作を実行することが可能となる。
ステップS218において照射角変更禁止のストロボ通信を行うと、またはステップS216における判定の結果、録音禁止モードまたは外部マイクモードであった場合は、第1実施形態と同様にステップS220〜S224において、照明LED223を点灯もしくは非点灯の状態で、動画の記録動作を行う。
また、ステップS212における判定の結果、MovSt SW(動画記録釦)のオンを検出できなかった場合には、次に、1stRel SW117eのオンを検出したか否かを判定する(S250)。前述したように、本実施形態においては、動画撮影モードに設定されている場合であっても、レリーズ釦が操作された場合には、動画記録を一時的に中断し静止画撮影を可能としている。そこで、このステップでは、レリーズ釦が半押しされたか否かを判定している。この判定の結果、1stRel SW117eのオンを検出しなかった場合には、ステップS204に戻る。
一方、1stRel SW117eのオンを検出した場合には、ステップS114(図2参照)と同様に、静止画撮影条件の設定を行う(S252)。ここでは、被写体の輝度情報を撮像素子のライブビュー用画像から取得し、輝度情報に応じて適正露出となる絞り値、シャッタ時間、ストロボ発光量を算出する。
静止画撮影条件の設定を行うと、次に、ステップS116(図2参照)と同様に、レリーズ釦に連動する2ndRel SW117fがオンか否かを検出する(S254)。ユーザが撮影を行うことを意図する場合には、レリーズ釦の全押しを行う。このステップにおける判定の結果、レリーズ釦が全押しされていなかった場合には、ステップS250に戻る。
ステップS254における判定の結果、2ndRel SW117fがオンであった場合には、次に、ストロボ発光が必要か否かの判定を行う(S256)。ここでは、ステップS252で設定された静止画撮影条件から第1の補助光(Xe管207)による被写体の照明が必要か否かを判定する。
ステップS118における判定の結果、ストロボ発光が必要の場合には、次に、ステップS202と同様に、照射角変更許可のレンズ通信を行い(S260)、続いて、ステップS204と同様に、レンズ情報取得のためのレンズ通信を行う(S262)。また、ステップS206と同様に、制御情報を送信するためのストロボ通信を行い(S264)、ステップS218と同様に、照射角変更禁止のストロボ通信を行う(S266)。ステップS260〜S266の動作によって、一時的に外部ストロボ200の照射角の変更動作が実行される。したがって、静止画像の撮影に際して、照射範囲と撮影範囲が合う。
ステップS266におけるストロボ通信を行うと、またはステップS258における判定の結果、ストロボ照射角の変更動作を禁止していなかった場合には、ステップS120(図2参照)と同様に、発光量を算出し、ストロボ発光要求を行うストロボ通信を行う(S268)。ここでは、カメラコントローラ101からストロボ制御コンピュータ201に発光量を送信するとともに、Xe管207の発光を要求する。この要求を受けたストロボ制御コンピュータ201は、カメラコントローラ101からトリガ信号が出力されるまで待機する。トリガ信号を受信すると、このトリガ信号に同期して、Xe管207を閃光発光させる。
ステップS268においてストロボ通信を行うと、またはステップS256における判定の結果、ストロボ発光が必要でない場合には、次に、動画記録中の静止画撮影か否かを判定する(S270)。動画撮影モードであっても、MovSt SW117gが操作されると動画撮影が開始され、このステップS270の判定時に動画撮影中でない場合がある。ステップS270における判定の結果、動画記録中であれば、記録動作の中断処理を行う(S272)。
ステップS272において記録動作の中断処理を行うと、またはステップS270の判定の結果、動画記録中でなかった場合には、ステップS122(図2参照)と同様に、静止画像の取得動作を行う(S274)。ここでは、カメラコントローラ101は、ステップS252において設定した条件で撮像回路103を制御し、画像データを取得し、公知の画像ファイルを生成する。カメラコントローラ101は、撮像素子への露光時間を制御するシャッタ105を駆動する動作に同期してトリガ信号を生成し、ストロボ制御コンピュータ201に送信する。ストロボ制御コンピュータ201は、前述したように、トリガ信号を受信するとXe管207の閃光発光を行う。静止画像の取得動作を行うと、ステップS104に戻り、前述の動作を行う。
ステップS274において、静止画像の取得動作を行うと、次に、ステップS270と同様に、動画記録中の静止画撮影か否かを判定する(S276)。この判定の結果、動画記録中であれば、動画記録動作の再開処理を行う(S278)。前述したように、静止画撮影を行うために、ステップS272において、動画の記録動作を中断したが、ステップS274において静止画の撮影を行ったことから、このステップで動画撮影を再開する。
ステップS278において動画の記録動作の再開を行うと、またはステップS276において動画記録中の静止画撮影でなかった場合には、ステップS204に戻る。
このように、本発明の第2実施形態においては、動画の記録動作中であっても、所定の条件を満たす場合には(S216参照)、外部ストロボ200の照射範囲変更手段の動作を許可するようにしている(S216Yes、S202参照)。このため、本実施形態においては、動画撮影モードから静止画撮影モードに切換えた直後に外部ストロボ200のXe管207を発光させて静止画撮影を行う場合に、適正な照射範囲とすることができる。
また、本発明の第2実施形態においては、動画記録中にレリーズ釦が操作された際には、動画記録を一時的に中断し静止画撮影を可能としている。この動作は、動画撮影モードから静止画撮影モードへの変更操作(Mov/StlSWの操作)を省略でき、ユーザは非常手段として、この機能を使用することができる。動画記録中に静止画撮影を行う場合には、ストロボ照射角の変更動作を禁止している場合には、一旦、許可状態にし(S260参照)、適正は照射範囲となるように照射範囲変更手段を動作させている。このため、本実施形態においては、動画の記録動作中に、外部ストロボ200のXe管207を発光させて静止画撮影を行う場合に、適正な照射範囲とすることができる。また、静止画撮影が終了と、動画の記録動作を再開するようにしている(S278)。このため、煩わしい動画記録の再開操作を行う必要がない。
なお、本発明の第2実施形態においては、外部ストロボ200の照射範囲変更手段の動作を許可する所定の条件として、録音禁止モードおよび外部マイクモードの2つのモードであったが、これに限らず、他の条件で判定するようにしてもよい。
以上説明したように、本発明の実施形態においては、静止画撮影モードにおいては、ズームレンズの焦点距離に応じて第1の補助光手段の照射角を変更し、動画撮影モードにおいては、ズームレンズの焦点距離が変更されても第1の補助光手段の照射角を変更しないようにしている。このため、動画撮影時においてもズームストロボからの騒音を気にせず動画撮影を継続することができる。
なお、本発明の各実施形態においては、第1の補助光手段(Xe管207等)と、第2の補助光手段(LED223等)の2つの発光部を備えていた。しかし、いずれか1つの発光部(Xe管またはLED等)を備え、この1つの発光部によって閃光発光と連続発光を行わせるようにしても勿論かまわない。
また、本発明の各実施形態においては、撮影のための機器として、デジタルカメラを用いて説明したが、デジタルカメラとしては、デジタル一眼レフカメラ、デジタル一眼カメラでもコンパクトデジタルカメラでもよく、ビデオカメラ、ムービーカメラのような動画用のカメラでもよく、さらに、携帯電話、スマートフォーンや携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assist)、ゲーム機器等に内蔵されるカメラでも構わない。いずれにしても、ズーミングに応じて照射範囲の異なる発光装置と共に使用する撮影機器であれば、本発明を適用することができる。
また、特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず」、「次に」等の順番を表現する言葉を用いて説明したとしても、特に断らない限り、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
本発明は、上記実施形態にそのまま限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素の幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。