JP2013159511A - 単結晶製造装置 - Google Patents

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真至 畠田
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Abstract

【課題】本発明は、成長させた窒化アルミニウムなどの単結晶を取り出す場合にクラックなどを発生させることなく取り出すことができる単結晶製造装置の提供を目的とする。
【解決手段】本発明は、結晶成長容器と、該結晶成長容器の内底部に配置された原料容器と、前記原料容器の上方に配置された蓋体と、該蓋体において前記原料容器と対向する面に配置された種子基板と、前記結晶成長容器の外周に配設された加熱手段とを備え、前記原料容器内に収容された原料を加熱して昇華ガスを発生させ、該昇華ガスを前記種子基板上で凝縮させることで単結晶を成長させる単結晶製造装置であって、前記蓋体と前記種子基板との間に焼結体が配置されていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、単結晶製造装置に関する。
III−V族窒化物半導体の一種である窒化アルミニウム(AlN)は、直接遷移型半導体の中で最も広いバンドギャップを有していることから、深紫外線発光ダイオード、半導体レーザー等の短波長発光素子の基板として有望な材料である。また、耐圧が高く、オン抵抗が低く、高温環境下での特性の低下が小さいといった利点を有する電子デバイスも窒化アルミニウムを用いて作製可能となる。
窒化アルミニウム単結晶の製造方法として、融液からバルク状の単結晶を成長させる引き上げ法、気相から成長させる昇華法や水素化物気相堆積法(Hydride Vapor Phase Epitaxy、HVPE法)などが知られているが、AlNは融点付近での窒素の解離圧が高いため、昇華法が主に利用されている。昇華法とは、原料である窒化アルミニウムを昇華させ、それを昇華温度より低い温度域の基板上に再結晶化させることにより単結晶を作製する方法である。
昇華法には異種単結晶を基板に用いたヘテロエピタキシャル成長、同種単結晶を基板に用いたホモエピタキシャル成長などがある。
また、その基板の固定方法として、接着剤を使用し、台座(坩堝上部)に固定する方法が知られている(特許文献1)。
このような場合、基板と台座との間の熱膨張係数の差によって熱応力が発生してしまうことがあった。このように熱応力が作用する場合基板として同種基板を用いるホモエピタキシャル成長であっても、製造した単結晶にクラックが入り易い問題がある。
そこで、熱膨張係数差に起因するクラックの発生を防止する手段として、以下の非特許文献1に記載のように、結晶の厚さを厚くすることで、熱応力による曲率半径を小さくする技術が知られている。
特開2002−60297号公報
SEIテクニカルレビュー・第168号−(103)−2006年3月刊行
しかしながら、前述の結晶を厚くして曲率半径を小さくする技術では、結晶と基板との熱膨張係数差を前提として考慮しており、基板と台座との熱膨張係数差は考慮していない。このように昇華法による単結晶製造の場合、基板と台座との熱膨張係数差を考慮すると、単結晶を厚く形成するだけでは不十分な問題がある。
本発明は、このような従来の実情に鑑みなされたものであり、成長させた窒化アルミニウムなどの単結晶を取り出す場合に割れや欠けなどを発生させることなく取り出すことができる単結晶製造装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の単結晶製造装置は、結晶成長容器と、該結晶成長容器の内底部に配置された原料容器と、前記原料容器の上方に配置された蓋体と、該蓋体において前記原料容器と対向する面に配置された種子基板と、前記結晶成長容器の外周に配設された加熱手段とを備え、前記原料容器内に収容された原料を加熱して昇華ガスを発生させ、該昇華ガスを前記種子基板上で凝縮させることで単結晶を成長させる単結晶製造装置であって、前記蓋体と前記種子基板との間に焼結体が配置されていることを特徴とする。
昇華ガスを凝縮して単結晶を種子基板上に生成させた場合、成長した単結晶に作用しようとする熱応力を焼結体で緩和できる。即ち、蓋体と単結晶との間に設けた焼結体は蓋体と単結晶との熱膨張係数差に起因し、熱応力を受けるが、焼結体を構成する粒子どうしの接合部分にクラックを生じることにより焼結体は熱応力による歪を解消し、単結晶に対するクラックの発生を防止する。このため、単結晶を常温に降温する間、あるいは、蓋体から単結晶を取り外す際、焼結体にクラックを生じることがあっても、単結晶にクラックが生じることを防止できる。
本発明によれば、前記焼結体の内部に複数の空孔を有することが好ましい。
焼結体の内部に複数の空孔を有する多孔質の構造であるならば、蓋体と単結晶との熱膨張係数差に起因して焼結体に熱応力が作用した場合、焼結体にクラックや割れが入り易く、クラックや割れを焼結体に誘導することで単結晶に作用する熱応力を緩和する。
本発明によれば、前記焼結体が窒化アルミニウム、炭化珪素、窒化ガリウムのいずれかを含むことが好ましい。
製造する単結晶として窒化アルミニウムなどのIII−V族窒化物半導体の単結晶を製造する場合、焼結体にこれらの化合物を含むことで熱膨張係数を目的の単結晶に近似させることができるので、蓋体と単結晶の間に配置する焼結体として有利となる。
本発明によれば、昇華ガスを凝縮して単結晶を種子基板上に生成させた場合、成長した単結晶に負荷される熱応力を焼結体で緩和できるので、焼結体に割れやクラックを生じることがあっても、単結晶にクラックを生じることのない単結晶製造装置を提供できる。
本発明の実施形態に係る単結晶製造装置の一例を模式的に示す図であり、図1(a)は装置全体の概略構成図、図1(b)は焼結体と種子基板の支持部分を示す部分断面図である。(削除) 従来の単結晶製造装置の一例を模式的に示す概略構成図である。
以下、図面を参照しながら、本発明について詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る窒化アルミニウム単結晶の製造装置の一例を模式的に示す概略構成図である。本実施形態の窒化アルミニウム単結晶の製造装置1は、昇華法によって種子基板上に窒化アルミニウムを昇華再結晶させて、窒化アルミニウム単結晶を成長させる装置である。
本実施形態の窒化アルミニウム単結晶の製造装置1は、上部に開口部を有する坩堝11と、前記開口部近傍に設けられた蓋体13と、蓋体13の下方に接着により重ねて固定された板状の焼結体12および種子基板14を備えて構成されている。坩堝11及び蓋体13で構成される結晶成長空間17は、黒鉛製などの外側坩堝18及び外側坩堝18の上面に載置された黒鉛製などの外側蓋体19により形成される空間内に配置され、外側坩堝18及び坩堝11は、不図示の固定手段により結晶成長用炉10内に固定されている。坩堝11の内底部には、窒化アルミニウム粉末等の原料20が収納されており、種子基板14は原料20と対向されている。
結晶成長用の種子基板14は、例えば、円板状のSiC単結晶、AlN単結晶、AlN/SiC単結晶(SiC単結晶上に膜厚200〜500μm程度のAlN単結晶膜をヘテロ成長させた単結晶)である。
また、焼結体12は窒化アルミニウム単結晶の結晶成長時の2000℃程度の高温での熱的耐性を有する材料からなることが好ましい。
また、種子基板14を構成する材料からなる粒子を圧密して焼成した焼結体からなることがより好ましい。一例として、粒径1μm程度のAlN粉末を5〜20kgf/mm程度の圧力で5〜30分程度圧粉し、その後、圧粉体を窒素雰囲気中で圧力100〜500Torr、1800〜2200℃で50〜100時間熱処理することで焼結した板状の焼結体を用いることができる。前記粒径のAlN粉末を圧密後に焼成した焼結体は、粒径10μm程度の粒子の間に多数の空孔が形成された多孔質の焼結体となる。また、焼結体12は、SiC粒子、GaN粒子を含むか、これらの粒子からなる焼結体でも良い。なお、焼結体12を構成する材料は単結晶に対する不純物の混入を防止するという面を重視する場合、製造しようとする単結晶と同じ材料からなることが好ましい。
また、焼結体12の密度は、応力緩和の面からみて適度にクラックが入り易いが、種子基板14と蓋体3との間である程度の強度を有して形状維持することが必要な観点から、焼結体を構成する材料本来の密度の60〜90%が好ましく、70〜80%が好ましい。例えばAlNの焼結体の場合、AlNの密度は3.255g/cmであるから、AlN焼結体の密度は1.953〜2.930g/cm程度の密度を有することが好ましく、2.279〜2.604g/cm程度の密度を有することがより好ましい。密度が高すぎる場合はクラックが発生し難く、熱応力の緩和作用に不足を生じ易い。密度が低すぎる場合は、脆くなり過ぎて種子基板14を保持するために必要な強度が得られない。
前記結晶成長用炉10の外周に沿って、結晶成長用炉10内に配された、外側坩堝18、坩堝11、原料20、種子基板14を加熱するための加熱手段21が設けられている。
加熱手段21としては特に限定されるものではなく、高周波誘導加熱(高周波コイル)、抵抗加熱装置及び赤外加熱装置といった、従来公知のものを用いることができる。加熱温度の制御は、不図示の放射温度計により外側坩堝18の表面温度を測定しながら、加熱手段21を調整することにより行うことができる。
結晶成長用炉10の天井部には窒素ガスなどのガス供給装置に接続されたガス導入部22が形成されている。また、結晶成長用炉10の底部には、不図示の圧力調整弁を介して真空ポンプ等の減圧装置が接続され、窒素ガスなどを排出可能なガス排出部23が形成されている。これらガス導入部22及びガス排出部23を操作することにより、結晶成長用炉10、外側坩堝18内部及び坩堝11内の結晶成長空間17を所定のガス圧に調整できるようになっている。ここで、外側蓋体19は、外側坩堝18の開口部上部に載置または嵌め合わせられている状態であり、窒素ガスの出入りが容易な準密閉的な構造とされている。同様に、蓋体13は、坩堝11の開口部上部に載置または嵌め合わせられている状態であり、窒素ガスの出入りが容易な準密閉的な空間とされている。ガス導入部22から窒素ガスなどのプロセスガスを導入することにより、外側坩堝18と外側蓋体19とで形成された内部空間、及び、坩堝11内の結晶成長空間17に、窒素ガスなどが流入可能とされている。
坩堝11、蓋体13は、黒鉛、窒化硼素、窒化アルミニウム、窒化ガリウム、炭化珪素、窒化珪素、モリブデン、タングステン、タンタル、炭化モリブデン、炭化ジルコニウム、炭化タングステン、炭化タンタル、窒化モリブデン、窒化ジルコニウム、窒化タングステン、窒化タンタルのうち少なくとも一種類から形成されている。これらの材料は、窒化アルミニウム単結晶の結晶成長時の2000℃程度の高温での熱的耐性を有するため、坩堝11、蓋体13の材料として好ましい。
また、坩堝11の内底部には窒化アルミニウム粉末などの原料20が収納され、原料20と種子基板14が上下に対向配置され、種子基板14はバルク結晶成長に適した窒化アルミニウムの昇華ガスに曝されるようになっている。よって、坩堝11、蓋体13を構成する材料は、窒化アルミニウムの昇華ガスによる腐食を受けないものに限られる。加えて、これらの坩堝11、蓋体13を構成する材料からの窒化アルミニウム単結晶16への汚染(固溶による汚染)を防ぐために、アルミニウムのイオン半径と大きく異なる金属の単体、ないしはその窒化物又は炭化物が望ましい。したがって、坩堝11、蓋体13の材料として前記した材料の中でも、モリブデン、タングステン、タンタル、窒化モリブデン、窒化タングステン、窒化タンタル、炭化モリブデン、炭化タングステン、炭化タンタルがより好ましい。
なお、酸化物については、放出された酸素により窒化アルミニウム結晶中に酸窒化アルミニウム(AlON)層を形成し、窒化アルミニウムの結晶成長を阻害するため、用いることはできない。
焼結体12と種子基板14は、接着剤で蓋体13に固着され、蓋体13の下面に原料20と対向して配置される。窒化アルミニウム単結晶成長時は、原料20から発生した窒化アルミニウの昇華ガスが、原料20に対向している種子基板14の下面に堆積して、窒化アルミニウム単結晶16が成長する。
また、本実施形態においては、外側坩堝18の内側に坩堝11が設置された2重坩堝構造を例示したが、本発明はこの形態に限定されるものではない。外側坩堝18と坩堝11との間に他の坩堝が配された3重坩堝構造であってもよく、坩堝11のみの1重構造であっても良い。
次に、上述の単結晶製造装置1を用いた窒化アルミニウム単結晶16の製造方法について説明する。
原料20を坩堝11の内底部にセットし、別途用意した焼結体12と種子基板14とを重ねて蓋体13の下面に接着して蓋体13に焼結体12と種子基板14を固定する。接着には2000℃前後の温度に耐える接着剤として、AlNの粉体あるいはSiCの粉体を混合したカーボン系の接着剤等を用いることができる。
この蓋体13を坩堝11の開口部に装着し、更に、外側坩堝18の開口部に外側蓋体19を被せて坩堝11の内部を準密閉空間とした後、加熱装置21を作動させて坩堝11の内側を加熱する。また、結晶成長用炉10の内側を真空排気してガス導入部22から窒素ガスなどのプロセスガスを導入し、ガス排出部23からプロセスガスを排気して炉内を所望のプロセスガス雰囲気とする。ここでの圧力は一例として1〜1000Torr、より好ましくは10〜500Torrに設定できる。
加熱手段21を制御し、原料20の温度を例えば1750〜2450℃、より好ましくは1800〜2400℃に加熱し、種子基板14の温度を例えば1700〜2400℃、より好ましくは1750〜2350℃に一定制御する。なお、窒化アルミニウム単結晶成長時に外側坩堝18下端の温度(原料温度)は、外側蓋体19上側の温度(結晶成長部温度)よりも高温となるように温度制御する。結晶成長は、前述の設定温度まで加熱し、前述の内部圧力に定圧保持することで実施できる。また、加熱中、ガス排出部23から炉内のプロセスガスを排出しつつガス導入部22からプロセスガスを供給し、結晶成長用炉10内のプロセスガスの流れと圧力を適切に調節する。
以上の加熱操作、圧力制御を続行することにより、原料20から昇華ガスを発生させ、種子基板14側に上昇させ、種子基板14の下面側に窒化アルミニウム単結晶16を下向きに成長できる。
ところで、図1に本実施形態の焼結体12と種子基板14と窒化アルミニウム単結晶16の配置状態を示すが、図1の構造に対し、従来の構造では、図2に示すように蓋体13の下に種子基板14を接着等の固定手段で直接固着し、その下に窒化アルミニウム単結晶16を成長させていた。
図2に示す配置構造であると種子基板14を蓋体13に接着しているので加熱に伴い、蓋体13と種子基板14との熱膨張係数差から発生する熱応力が窒化アルミニウム単結晶16に直に作用し、窒化アルミニウム単結晶16にクラックが生じ易くなる。
これに対し図1に示すように蓋体13と種子基板14の間に焼結体12を配置していると、蓋体13と種子基板14との間に発生する熱応力は焼結体12に作用する。焼結体12は多孔質であり、多数の粒子を粒界で結合し粒子間に多数の空孔が形成されている構造であるので、熱応力が作用すると粒子の結合部分が割れて熱応力に起因する歪を解消できる。このため、窒化アルミニウム単結晶16にクラックは生じ難くなる。
窒化アルミニウム単結晶16の成長後、蓋体13から窒化アルミニウム単結晶16を取り出すには、蓋体13と焼結体12の境界部分を切断するなどの操作により両者を分離し、窒化アルミニウム単結晶16を取り外すことにより実施できる。
窒化アルミニウム単結晶16を取り出す場合、取り外しの際に窒化アルミニウム単結晶16に負荷がかからないように焼結体12に負荷がかかるようにして蓋体13から外すようにすると、焼結体12には亀裂やクラックなどを生じさせても窒化アルミニウム単結晶16に亀裂やクラックを生じないように取り出すことができる。
以上、本実施形態の単結晶製造装置1を用いて単結晶を製造する方法について説明したが、上記実施形態において、単結晶製造装置1を構成する各部の構成は一例であって、本発明の範囲を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
例えば、先の実施形態では焼結体12と種子基板14を蓋体13に接着する構造としたが、別途リング状の保持部材などを用い、保持部材により焼結体12と種子基板14を蓋体13に支持させる構造とすることもできる。
厚さ約600μm、直径30mmの面方位(0001)を有する4H−SiCの種子基板と厚さ約5mm、直径30mmのAlN焼結体を用意した。AlN焼結体は、平均粒径1μmのAlN粉末を用い、1kg/mmの圧力で15分間圧粉して円板状に成形し、この成形体を窒素雰囲気中において250Torrの圧力で2000℃に50時間加熱して焼成することにより製造した。
図1に示す構造のように上述のAlN焼結体と種子基板を重ねてAlNの粉体を混合したカーボン系の接着剤を用いて蓋体に接着固定した。
内側坩堝の内底部にAlN粉末を収容し、内側坩堝の上部開口を前述の蓋体で閉じ、外側坩堝の蓋体を閉めて全体を図1に示す構造の結晶成長用炉にセットし、炉内を真空引きするとともに炉内に窒素ガスを流して窒素雰囲気100Torrとした。結晶成長前に1000℃に1時間予熱することで、種子基板の表面を洗浄し、この後、昇華法を実施して種子基板上にAlN単結晶を成長させた。成長条件は、原料部分の温度2000℃、種子基板設置部分の温度1900℃、圧力100Torr、成長時間500時間とした。
結晶成長後、結晶成長用炉を室温まで降温し、AlN単結晶を取り出した。この単結晶を薄板状にスライスし、研磨することで、φ1インチのAlN単結晶を得ることができた。
このAlN単結晶を観察したところ、クラックの存在は認められなかったので、φ1インチのクラックフリーAlN基板を得ることができた。
これに対し、厚さ約600μm、直径30mmの面方位(0001)を有する4H−SiCの種子基板を円板状のタングステン製の蓋体底面中央に接着し、図1に示す構造の内側坩堝に装着し、外側坩堝に蓋体を装着して結晶成長用炉にセットし、先の例と同等条件でAlN単結晶の成長を行った。
単結晶成長後、結晶成長用炉を室温まで降温し、AlN単結晶を取り出した。蓋体に固着された状態のAlN単結晶の表面を洗浄して観察したところ、蓋体とAlN単結晶の固着部分を基点としてAlN単結晶の表面部分まで達するクラックが複数本生成されていることを確認できた。
これらのクラックはタングステン製の蓋体とAlN単結晶との熱膨張差に起因し、2000℃〜室温まで冷却する途中において負荷された熱応力により生成したものと推定される。
また、焼結体を用いない場合は、蓋体にAlN単結晶が強固に固着されているので、AlN単結晶からスライスして基板に加工する前に、蓋体からAlN単結晶を切り出すなどの操作によりAlN単結晶を蓋体から分離する必要があり、分離作業の際にAlN単結晶に更に負荷をかけてクラックなどを生成するおそれがある。
これに対し先の例の焼結体を用いて形成したAlN単結晶は、焼結体を蓋体から比較的簡単に剥離することができたので、AlN単結晶を蓋体から取り出す場合の負荷を軽減でき、クラックフリーのAlN単結晶を得る上で有利となる。
本発明により得られる単結晶は、深紫外〜青色の発光ダイオードおよびレーザーダイオード等の形成に用いられる成長基板や、高耐圧パワーデバイス、高周波電子デバイス等の基板に利用することができる。
1…製造装置、11…坩堝、12…焼結体、13…蓋体、13a…ねじ穴、14…種子基板、16…窒化アルミニウム単結晶、17…結晶成長空間、18…外側坩堝、19…外側蓋体、20…原料、21…加熱装置、22…ガス導入部、23…ガス排出部。

Claims (3)

  1. 結晶成長容器と、該結晶成長容器の内底部に配置された原料容器と、前記原料容器の上方に配置された蓋体と、該蓋体において前記原料容器と対向する面に配置された種子基板と、前記結晶成長容器の外周に配設された加熱手段とを備え、
    前記原料容器内に収容された原料を加熱して昇華ガスを発生させ、該昇華ガスを前記種子基板上で凝縮させることで単結晶を成長させる単結晶製造装置であって、
    前記蓋体と前記種子基板との間に焼結体が配置されていることを特徴とする単結晶製造装置。
  2. 前記焼結体が内部に複数の空孔を有することを特徴とする請求項1に記載の単結晶製造装置。
  3. 前記焼結体が窒化アルミニウム、炭化珪素、窒化ガリウムのいずれかを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の単結晶製造装置。
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