JP2013155889A - 機器、冷蔵庫 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明では、ワイドバンドギャップ半導体を搭載した制御基板などを機械室内、あるいはドレンパンに設けることを目的とする。また、本発明では、ワイドバンドギャップ半導体を搭載した制御基板などを機械室内、あるいはドレンパンに設けることで圧縮機と制御基板とを接続する圧縮機用電源リード線の長さを低減することを目的とする。
【解決手段】 本発明では、半導体部品にワイドバンドギャップ半導体を使用し、半導体部品、あるいは制御基板をドレンパンの背面あるいは側面に取り付けた。
【選択図】 図11

Description

この発明は、機器制御用の半導体部品にワイドバンドギャップ半導体を使用する冷蔵庫や空調機などの機器に関するものである。
省エネ指向の高まりもあり、近年の空調機や冷蔵庫などの冷凍・空調装置では低消費電力化が進んでいる。低消費電力化実現のために、圧縮機の駆動周波数を可変化するインバータタイプのものが主流となってきている。主に半導体部品で構成されるインバータ回路は高熱になるため、比較的大型の放熱構造が必要であり、制御基板上に取り付けられた状態では高さが高いものが多い。ここで、インバータ回路以外の構成部品は制御基板に取り付けた状態の部品の高さは、たとえば半導体部品を冷却する大型の放熱構造関連部品の高さが大きく、この大型の放熱構造関連部品に比べて他の部品は比較的高さの低いものが多く、制御基板上に、高さの高い部品と、高さの低い部品とが混在する構成になっている。
インバータ駆動回路によるインバータ制御は、低消費電力化を実現できる反面、制御基板に搭載された半導体部品が熱を発するため、発熱した熱が冷蔵庫の庫内に侵入しないようにしっかりと断熱する必要が生じる。一方、近年の冷蔵庫では、限られた設置スペースや大きさ(幅や高さ)内で庫内の収納量の増加(収納容積の増加)が求められており、そのため断熱材の薄型化が進んでいる。制御基板をしっかりと断熱しないと、自己の発熱による熱が断熱材を介して庫内へ侵入するため、逆に消費電力を悪化させてしまう原因の一つとなるので、インバータ回路を実装する制御基板の周辺は、断熱材にてしっかり断熱を行った冷蔵庫が提案されている。(たとえば特許文献1参照)
冷蔵庫の場合には、庫内容積増加の観点から、制御基板を機械室に配置して断熱材の薄型化を行うことが考えられるが、従来の冷蔵庫などの機器では、制御基板に搭載されるインバータ回路の半導体素子には耐熱温度が低いSi(シリコン)が使用されているため、周囲の温度(雰囲気温度)が高い場所、たとえば機械室等への設置がむずかしかい。
ここで、制御基板を雰囲気温度が高くなる圧縮機が配置された機械室に設ける場合の対応としては、制御基板の周囲を断熱材で囲んで機械室内の温度の影響を直接受けないようにした冷蔵庫が提案されている。(たとえば特許文献2参照)
圧縮機などの発熱体が配置され比較的高温となる機械室などへ制御基板を配置する場合には制御基板の周囲を断熱材で囲むなど温度上昇抑制対策が必要になるため、断熱材スペースの確保や断熱材分のコストUPなどの理由により、制御基板は高温雰囲気となる機械室には配置せずに機械室の外(たとえば機械室とは別の場所)に設けるようにしており、機械室以外の別の設置スペースが必要になっていた。
ここで、半導体部品を機械室内に配置する場合の対応として、インバータ回路の半導体素子に高耐熱であるワイドバンドギャップ半導体を使用しこのワイドバンドギャップ半導体素子を機械室内に配置される圧縮機のケーシング内に配置したものが提案されている。この例では、圧縮機内の冷媒でワイドバンドギャップ半導体素子を冷却することで放熱構造の簡素化を行い、またインバータ装置から発生する高周波磁束による電磁波ノイズを圧縮機のケーシング内に収納することでノイズ対策を行っている。(インバータ装置の素子に高耐熱素子であるワイドギャップ半導体素子を用い、このワイドバンドギャップ半導体素子を圧縮機のケーシング内に配置し、従来から使用しているSiなどの低耐熱性素子を圧縮機ケーシングの外部に配置したものがある。)(たとえば特許文献3参照)
また、発熱するパワー素子にワイドバンドギャップ半導体を使用してパワー素子の一部を圧縮機のケーシングや吐出配管に設けて圧縮機の高圧冷媒で冷却し、パワー素子の温度に基づいて高圧冷媒の温度を制御する構成のものも提案されている。(たとえば特許文献4参照)
また、従来は、冷蔵庫本体の背面下部に形成された機械室に配置される蒸発皿(ドレンパン)内の除霜水を蒸発させるために、高温の圧縮機吐出側冷媒パイプを蒸発皿内の除霜水中に浸漬するように延出させて固定しており、蒸発皿内の除霜水を蒸発させるための熱源としては高温の圧縮機吐出側冷媒パイプの熱にたよっていた。(たとえば特許文献5参照)
特開平7−270041号公報 特開2001−41635号公報 特開2008−57425号公報 特開2008−57870号公報 特開2007−78209号公報
特許文献1に示すように、従来の冷蔵庫では、制御基板は冷蔵庫背面の断熱壁面に設けられており、インバータ回路を実装する制御基板の周辺は、断熱材にてしっかり断熱を行った冷蔵庫が提案されている。しかしながら、半導体部品に使用される半導体素子が従来のSi素子であるため制御基板及び制御基板箱の厚さが大きくそのままでは冷蔵庫背面壁の断熱材内に収めることができない。したがって、制御基板箱が配置される冷蔵庫本体の背面部分では、庫内側に内箱を突出させることで制御基板箱を背面壁の断熱材中に収めるようにしている。したがって、制御基板箱が配置されている部分では冷蔵庫背面の断熱材(ウレタン断熱材)を制御基板箱が配置されている部分のみ庫内側(貯蔵室側)に突出させて(屈曲させて)設置しているので、貯蔵室の容積が小さくなっていた。
また、制御基板箱と冷蔵庫の庫内側(内箱)との間に真空断熱材や放熱パイプなどの別部品を配置させる場合には、制御基板箱の高さ分だけ制御基板箱が邪魔になるので、真空断熱材を制御基板箱背面近傍で制御基板の高さ分以上だけ折り曲げる必要が生じ、真空断熱材や放熱パイプなどの別部品の構造が複雑になり、コストアップとなっていた。
また、平板形状の真空断熱材は折り曲げることで真空断熱材を構成する包装袋(外包材)が破れる恐れがあり断熱性能の低下が懸念されるため、従来は制御基板と冷蔵庫内との間への真空断熱材の設置をあきらめて真空断熱材よりも断熱性能の悪いウレタン断熱材で断熱を行っており、高性能化が望めなかった。
また、従来の冷蔵庫の場合、冷凍サイクルの一部を構成する放熱パイプ(凝縮器に相当)を冷蔵庫背面に設ける場合があるが、制御基板箱の背面(制御基板箱と庫内との間)には庫内容積の確保の観点から断熱材を極力薄くしており、制御基板箱の背面の断熱材中に放熱パイプを設置する厚さ(スペース)が確保できないので、制御基板箱の配置部分を避けて制御基板箱の側面に放熱パイプを這わせるようにしており、制御基板箱の背面に放熱パイプを這わすことができず放熱パイプの長さを長くすることが困難であった。したがって、放熱パイプの長さを長くすることで放熱効率を大きくして冷蔵庫の消費電力を下げることには限界があり困難であった。また、従来の冷蔵庫の場合、制御基板の裏側には放熱パイプを配設するスペースを確保できないため、制御基板をよけて制御基板の側方に放熱パイプを這わせるようにしており、冷蔵庫背面における放熱パイプは折り曲げ箇所が多くなり、放熱パイプの這わせ形状がいびつになって放熱パイプの加工性や信頼性が悪化していた。また、制御基板の背面に放熱パイプを這わせることが困難なため放熱パイプの長さを長くすることが困難であり、したがって放熱パイプの長さが短くなり放熱効率が低下していた。
また、従来は、制御基板箱が機械室と離れた位置に設けられていることが多いため、圧縮機の配置位置と制御基板の配置位置も離れているので、制御基板が機械室に配置される場合に比べて線径が太くコストの高い圧縮機用リード線の長さが長く必要であり、そのため、コストアップとなっていた。また、線径が太くノイズの発生源となりやすい圧縮機用リード線を長く使用する必要があるため、電磁ノイズが発生しやすく、問題となっていた。(たとえば、圧縮機が冷蔵庫の下部背面に配置され、制御基板が冷蔵庫の上部背面に配置されるたり、あるいは、圧縮機が冷蔵庫の上部背面に配置され、制御基板が冷蔵庫の略中央背面に配置されることが多く、圧縮機の配置位置と制御基板の配置位置が離れていることが多い。)
また、特許文献2に記載の冷蔵庫では、高温雰囲気となる機械室に制御基板を収納する電気部品収納部を設けているが、この電気部品収納部は、半導体素子が従来のSi素子であり、高温耐力のない半導体素子を使用しているので、高温となる機械室内の温度の影響を受けて故障しないように発泡充填した樹脂製の囲い(断熱材)を設ける必要があり、断熱材の厚さ分だけ機械室の容積が減少しており、また、断熱材の分だけコストアップになっていた。また、制御基板と圧縮機を接続する接続線(リード線)を樹脂製の囲いから取り出した後に取り出し穴を断熱材などで埋める必要があり、手間とコストがかかっていた。また、圧縮機の上昇熱の影響を受けないように電気部品収納部は圧縮機の直上部に設けないようにしており、電気部品収納部の配置の自由度が小さくなっていた。
また、特許文献3に記載の圧縮機は、インバータ装置のワイドバンドギャップ半導体素子を圧縮機のケーシング内に設けているため、ワイドバンドギャップ半導体素子が故障した場合に交換できずサービス時に圧縮機交換となり、交換作業が大変であり、また、交換コストが大となっていた。また、圧縮機内に設置するため、冷媒に対して故障しない耐冷媒性の構造が必要であり、コストアップとなっていた。
また、特許文献4に記載の冷凍装置では、パワー素子を圧縮機のケーシングに配設しているので、曲面形状を成す圧縮機ケーシングにパワー素子を設けるために伝熱部材の形状や取付方法などに特別な工夫が必要であり、コストが増大していた。また、直径10mm〜15mm程度の圧縮機の吐出配管にパワー素子を搭載した制御基板などを設けることになるので、吐出配管に過大な負荷や応力がかかり配管折損や配管振動の原因となり信頼性が低下する恐れがあった。
特許文献5に示される冷蔵庫では、冷却器に付着した霜を除霜した場合の除霜水は、冷蔵庫本体下部背面の機械室内に設けられた蒸発皿(ドレンパン)内に貯留されて蒸発皿内に配置された蒸発パイプの熱でドレンパン内のドレン水を蒸発させるようにしているが、ドレンパン内に這わせることのできる放熱パイプの長さにも限界があり、十分な熱をドレンパン内に与えることができずドレン水が蒸発するのに時間がかかっていた。また、ドレンパン内の水の蒸発に半導体部品や制御基板の発する熱を利用することなど考えていなかった。
本発明では、収納容積の大きな冷蔵庫などの機器を得ることを目的とする。また、半導体部品の発する熱の有効利用が行える冷蔵庫などの機器を得ることを目的とする。ドレンパン内の水の蒸発を促進させることを目的とする。また、サービス作業が容易なワイドバンドギャップ半導体を備えた冷蔵庫などの機器を得ることを目的とする。また、ワイドバンドギャップ半導体の発する熱をドレンパンを介してドレンパン内に貯留された除霜水の蒸発に利用することを目的とする。また、吐出配管などの配管に過大な力がかからない信頼性の高いワイドバンドギャップ半導体を備えた圧縮機や機器を得ることを目的とする。また、圧縮機用電源リード線、あるいは制御用リード線の長さを低減することを目的とする。また、リード線に起因する電磁ノイズを低減することを目的とする。
また、機械室内に断熱材を設けなくても制御基板が設置可能な圧縮機や冷蔵庫や空調機や洗濯機や冷凍機やショーケースなどの機器を得ることを目的とする。また、機械室内のスペースを有効活用することを目的とする。また、制御基板の配置の自由度の高い機器を提供することを目的とする。また、制御基板を機械室内に配置することによって、従来の制御基板のあったスペース有効利用を行うことを目的とする。
また、制御基板箱の高さや大きさを低減させて、低減した分の増加スペースを有効活用することを目的とする。また、冷蔵庫においては庫内容積を増大させることを目的とする。また、低消費電力の冷蔵庫や空調機などの機器を得ることを目的とする。また、制御基板箱背面の増加スペースに、放熱パイプや冷却風路や照明装置などの付加部品を設置可能にして機器の外形形状や大きさの大幅な変更を行うことなく追加機能を得ることを目的とする。
本発明では、冷蔵庫本体と、冷蔵庫本体背面に設けられ、冷却器とともに冷凍サイクルを構成する圧縮機が配置される機械室と、機械室内に設けられ、冷却器の除霜水を受けるドレンパンと、圧縮機を駆動制御する半導体部品が搭載された制御基板と、制御基板を収納する制御基板箱と、を備え、半導体部品にワイドバンドギャップ半導体を使用し、半導体部品、あるいは制御基板箱をドレンパンの背面あるいは側面に取り付けたものである。
本発明によると、機器を制御する半導体部品にワイドバンドギャップ半導体を使用することで制御基板を機械室内のドレンパン背面や側面に設けたので、簡単な構成でありながら、半導体部品の発する熱をドレンパン内の水(ドレン水)の蒸発に利用できる。また、ドレンパン内の水の蒸発を行うためにヒータや放熱パイプなどの加熱部品と併用することが可能であり、ドレン水蒸発用に新たに加熱部品を設ける必要がなく、圧縮機などの制御を行う半導体部品(ワイドギャップバンド半導体)を利用することでドレンパン内の蒸発効率を向上させることが可能な冷蔵庫などの機器を得ることができる。また、加熱部品を無くすことも可能となるので、低コストの機器が得られる。
実施の形態1.
(機械室が冷蔵庫本体の背面下部に配置)
図1は、本発明の実施の形態1を表す冷蔵庫を側面から見た側面断面図である。図において、冷蔵庫本体1は、最上段に冷蔵室2、冷蔵室2の下に切替室3と製氷室35が並列に設けられ、切替室3と製氷室35の下には冷凍室4が設けられ、冷凍室4の下(最下段)には野菜室5が設けられている。ここで、各貯蔵室(たとえば冷蔵室2、切替室3、製氷室35、冷凍室4、野菜室5)間において、設定温度(保存温度)の異なる部屋間は断熱材(仕切り部材であり、ウレタン断熱材や真空断熱材など)8で仕切られている。また、冷蔵庫本体1の背面下方には機械室60が設けられており、機械室60内には圧縮機6や圧縮機冷却ファンなどが収納されている。
ここで、冷蔵庫1は、最上段に冷蔵室2、冷蔵室2の下に切替室3と製氷室35が並列に設けられ、切替室3と製氷室35の下に野菜室5を設け、野菜室5の下(最下段)に冷凍室4を設けても良い。また、冷蔵庫1は、最上段に冷蔵室2、冷蔵室2の下に野菜室5を設け、野菜室5の下に切替室3と製氷室35を並列に設け、切替室3と製氷室35の下(最下段)に冷凍室4を設けても良い。また、最上段に回転式の冷蔵室扉を備えた冷蔵室2、冷蔵室2の下に野菜室4と冷凍室5(あるいは製氷室35や切替室3)を断熱仕切りを介して並列に設ける構成にしても良い。この場合、野菜室4には、回転式の野菜室扉を備え、野菜室扉の内側に1つあるいは複数の引き出しケースを設けるようにし、また冷凍室5や製氷室35や切替室3にも回転式の冷凍室扉(製氷室扉や切替室扉は設けても良いし、冷凍室扉で代用できれば設けなくても良い。)を備え、その内側に1つあるいは複数の引き出しケース式の冷凍室5(あるいは製氷室35または切替室3)を設けるようにしてもよい。
また、冷蔵庫1の本体の背面の内箱101と外箱102の間にはたとえば発泡ウレタンなど形成された背面断熱材80が設けられており、また、冷蔵庫1の本体背面の機械室60内には圧縮機6、圧縮機6や圧縮機冷却ファンや冷気送風ファンなどを制御する制御基板7が収納された制御基板箱70などが配置され、冷蔵庫1の本体背面の背面断熱材80中には、圧縮機6に接続されて冷却器などとともに冷凍サイクルを構成する放熱パイプ(凝縮パイプ)9、真空断熱材10などが配置されている。また、後述するように背面断熱材80中には冷却器室が設けられており、冷却器室には冷却器200や庫内送風ファンなどが配置され、機械室60や背面断熱材80中にはアキュムレータ61、膨脹装置(たとえばキャピラリチューブや電子膨脹弁など)62、圧縮機冷却ファン68等が配置されている。
(制御基板箱の圧縮機への配置)
ここで、制御基板7はたとえば板金製や樹脂製など耐燃性の材料で形成された制御基板箱70内に収納されている。冷凍サイクルを構成する圧縮機6が収納されている機械室60が図1では冷蔵庫1の背面下部に設けられており、機械室60内に制御基板箱70が設けられている。制御基板箱70は、機械室60内で高温となる圧縮機6の上部や側方、圧縮機6の周辺、あるいは圧縮機6の近傍に配置されている。制御基板7に搭載される半導体にワイドバンドギャップ半導体を使用することで半導体部品を小形・低背化でき、制御基板7も小形で薄くできる。したがって、制御基板箱70も小形・低背化できるので、従来はスペースの関係で配置できなかった機械室60内の圧縮機6の近傍で圧縮機6の上部に配置することが可能となる。しかも、ワイドバンドギャップ半導体は、機械室60などの高温環境下(たとえば100℃)であっても動作可能なので、機械室60内の圧縮機近傍であっても設置可能となる。通常、圧縮機6の上部は、高温となるため、部品などを配置せず放熱の点から空間を設けているが、ワイドバンドギャップ半導体を使用して小形で薄くなった本実施の形態の制御基板箱70であれば、高温となる可能性のある圧縮機6の上部空間であっても配置することが可能となる。
図2は、本発明の実施の形態を表す冷蔵庫に搭載される圧縮機の端子箱近傍の横断面図、図3は図2の圧縮機6の端子箱601に設けられた制御基板箱70上面の少なくとも一部を覆うフタ部材701を取り除いた状態での制御基板箱70(および端子箱601)を上から見た制御基板箱と端子箱の上面図である。冷蔵庫1の背面下部に設けられた機械室60内に配置された圧縮機6のケーシングの上部(たとえば上シェル6A)には端子箱601が設けられており、端子箱601内には圧縮機6のケーシング内に設けられた電動機に通電するための端子610が設けられており、また、端子箱601の上部には制御基板箱70が端子箱601と着脱自在に形成、あるいは一体に形成されている。制御基板箱70には、難燃性で電気絶縁性を有した樹脂などで形成されたフタ部材701が設けられている。制御基板箱70も難燃性で電気絶縁性を備えていることが好ましい。
制御基板箱70内には、制御基板7が設けられており、スイッチング素子やダイオード素子などの半導体部品11が設けられており、インバータ駆動回路などの少なくとも一部の半導体部品11にワイドバンドギャップ半導体が使用されている。また、制御基板7には、半導体部品11のみ(ワイドバンドギャップ半導体のみでも良い)搭載しても良いし、たとえば図2や図3に示すように、制御関連部品(たとえばトランス13やリレー14やコンバータ15や電源リアクタやコンデンサ16や電流検出部品17などのうちの少なくとも1つ)などを半導体部品と一緒に搭載しても良い。
ここで、圧縮機6に設けられている端子610には、電源リード線(図示せず)が接続されて圧縮機6のケーシング内に設けられている電動機に電圧が印加されるが、制御基板箱70の底面には、端子箱601の上面開口部602と対向する部分に制御基板箱開口部(制御基板箱70の底面に設けられた制御基板箱開口部)79が設けられており、この端子箱開口部79より電源リード線が取り出されて制御基板7に搭載されているインバータ駆動回路部品11等に接続される。インバータ駆動回路部品11は、コンデンサなどで構成されるAC/DCコンバータを介してAC電源(たとえば商用電源)に接続される。インバータ駆動回路部品11は、スイッチング素子やダイオード素子などから構成されており、ワイドバンドギャップ半導体が使用されており、従来のSi半導体を使用した場合に比べて処理速度の高速化、小形化、低高さ化(低背化)、高耐熱化を実現している。
本実施の形態の圧縮機6や冷蔵庫や空調機などの機器では、圧縮機6の端子箱601が制御基板箱70とボルトなどの固定手段などによって着脱自在に一体に形成されることになるため、端子610と制御基板7との接続距離を極端に短くすることが可能となる。したがって、リード線の中では比較的線径が大きく電磁ノイズの発生源となりうる圧縮機用の電源リード線の長さを極端に短くすることが可能となるので、電磁ノイズを大幅に低減することができ、しかも線径が太くコストの高い電源リード線の長さを極端に短くできるので、低コストで低騒音の圧縮機や機器が得られる。また、ノイズによる機器の誤作動なども抑制できるので、信頼性の高い圧縮機や機器を得ることができる。
また、本実施の形態では、インバータ駆動回路部品などの半導体部品11にワイドバンドギャップ半導体を使用しているので、従来のSi半導体に比べて高温度環境下であっても故障しにくく動作可能なので、従来のように高温環境下となる機械室60内に配置する場合であっても制御基板箱70の周囲に断熱材などを設けて制御基板箱70を断熱する必要がないので、制御基板箱の仕様を簡素化でき、低コストの圧縮機や機器を得ることができる。また、制御基板箱70を断熱する必要がないため、制御基板箱70の大きさを断熱材の厚さ分だけ高さを薄く(あるいは幅や奥行きを小さく)小形化できるので、従来では設置できなかった圧縮機6の周囲空間(たとえば圧縮機6の端子箱601の上部空間や側面空間(あるいは周囲空間)など)に設置できるようになるので、制御基板箱70の設置の自由度(設計の自由度)が向上し、たとえば機械室60内のスペースの有効利用のできる冷蔵庫や空調機などの機器が得られる。
また、制御基板箱70は、緩衝材350を介して端子箱601にネジなどで着脱自在に取り付けても良い。ここで、緩衝材が防振ゴムなどの振動を吸収、あるいは軽減できる弾性体などの防振機能を有する防振部材であれば、圧縮機6で発生した振動が直接制御基板箱70や制御基板7に伝わりにくくなるので、低振動で制御基板7の故障の少ない圧縮機や機器が得られる。また、緩衝材350が電気絶縁性を有した電器絶縁部材であれば、制御基板箱70から圧縮機6への漏電や、あるいは圧縮機6から制御基板箱70への漏電が抑制できるので、信頼性の高い圧縮機や機器が得られる。
以上のように、本発明の実施の形態では、端子箱601の上面の開口部602の周囲にはフランジ部605が設けられており、このフランジ部605と制御基板箱70の底面部とが、緩衝材350を介してボルトなどの接続手段によって着脱自在に接続されいる。したがって、緩衝材350が防振機能を備えて防振部材であれば、圧縮機6の振動が直接制御基板7に伝わらないため、振動による制御基板7上での半田付け部分などの接続部分に亀裂などが発生せず、信頼性の高い圧縮機や機器が得られる。また、緩衝材350が電気絶縁性を有した電器絶縁部材であれば、制御基板箱70から圧縮機6への漏電や、あるいは圧縮機6から制御基板箱70への漏電が抑制できるので、信頼性の高い圧縮機や機器が得られる。ここで、緩衝材350が、防振機能と電気絶縁機能の両方を有していれば、接続部などに振動による亀裂などが発生せず、しかも漏電も抑制できるので、更なる信頼性の高い圧縮機や機器が得られる。
ここで、インバータ駆動部品11にワイドバンドギャップ半導体を使用しているので、半導体部品11であるインバータ駆動部品の小形化、軽量化、高耐熱化が行えると共に、インバータ駆動回路部品を冷却するための放熱器12を大幅に小形化できるか無くすことができるので、制御基板7の重量も軽減でき、組立性が良好で低コストの圧縮機や機器が得られる。また、圧縮機6の起動時などのインバータ駆動周波数と制御基板箱70や制御基板7が共振して制御基板箱破損70や制御基板7などが破損する可能性がある場合には、インバータ駆動部品である半導体部品11を冷却する放熱器12の重量や大きさを従来の放熱器の重量や大きさを超えない範囲で調整することが可能である。(大きさや形状や重量を調整可能)。
すなわち、本発明の実施の形態では、たとえばインバータ駆動部品である半導体部品11にワイドバンドギャップ半導体を使用しているため、インバータ駆動部品である半導体部品11を冷却する放熱器12を小さく、あるいは軽くすることが可能なので、放熱器12の重量や大きさを、従来のSi半導体使用時の放熱器12の大きさや重量からワイドギャップバンド半導体使用時に必要な重量や大きさの範囲内で、制御基板箱70あるいは制御基板7が低周波数域(たとえば圧縮機の起動周波数(5Hz〜15Hz程度)から40Hz以下程度の低周波数帯の範囲)で共振しないように選定することが可能となる。この場合、放熱器12の重量や大きさや形状で選定できない場合には、他の部品(たとえば、制御基板7に搭載する他部品や、制御基板箱70内に搭載する他部品など)の重量や大きさの調整と併用してもよい。
ここで、制御基板箱70を機械室60内で圧縮機6の上部空間に配置することができれば、従来は放熱空間として利用している圧縮機6の上部空間に制御基板箱70を配置可能となるので、機械室60内に別途制御基板箱70の設置スペースを確保する必要がなくなり、機械室60内のスペースの有効利用が可能となる。制御基板箱70を機械室60内で圧縮機6の上部に配置する場合は、制御基板箱70を機械室60を形成する仕切壁(機械室の上面壁や背面壁や側面壁や底面壁など)のうち、上面壁や背面壁や側面壁に保持できるように設けても良いし、圧縮機6の上部に端子箱601(あるいは電源接続端子610)が設けられている場合には、制御基板箱70を電源接続用端子610を収納する端子箱601の上面開口部や側面開口部などに着脱自在に取り付けたり、あるいは一体に形成しても良い。
以上のように、本実施の形態では、インバータ駆動部品である半導体部品11にワイドバンドギャップ半導体を使用して圧縮機6の起動時の低周波数域での共振を避けるように制御基板7の重量や大きさ形状、あるいは制御基板7に搭載される部品の重量や大きさ形状、あるいは制御基板箱70の重量や大きさ形状を調整しているので、共振による振動の増加を抑制でき、しかも制御基板箱70や制御基板7などの接続部(たとえば制御基板箱70と圧縮機6の端子箱601のフランジ部605との接続部や、制御基板7と制御基板箱70との接続部や、制御基板7に搭載される半導体部品11あるいは制御関連部品と制御基板7との半田接続部など)が共振による異常振動で外れたり破損したりすることがなく、信頼性の高い圧縮機6、圧縮機6を備えた冷蔵庫や洗濯機や冷凍・空調装置などの機器が得られる。
ここで、図2、図3では、制御基板箱70の底面の端子箱601と対向している部分が開口している例(制御基板箱70の底面に開口部である制御基板箱開口部79が設けられている例)を示しているが、漏電など電気絶縁対応や発火対応などの対応から端子箱601の上方が開口(端子箱開口部602)していると問題となる場合には、別途、端子箱601の上方の端子箱開口部602を覆うように電気絶縁性材料や難燃性材料から成る端子箱フタ701を着脱自在に設けるようにすれば良い。また、制御基板箱70の底面に設けられた制御基板箱開口部79をふさいでも良いし、開口部79を設けないようにしても良い。
この場合には、端子箱601の上面開口部に上面開口部を覆う端子箱フタ701が設けるようにしてあり、また、制御基板箱70の底部に開口部を設けないようにしているため、圧縮機6の端子610と接続される電源リード線が端子箱601の上方の端子箱開口部602、あるいは制御基板箱開口部79より取り出すことができなくなるので、端子箱601の側面や底面の少なくとも一部に開口や切欠きなどの端子箱リード線開口部を設ければ良い。また、制御基板箱70に端子箱開口部602と対向しない部位の底面あるいは側面あるいは上面の少なくとも一部に開口や切欠きなどの制御基板箱リード線開口部を設け、端子610に接続される電源リード線を、端子箱601の側方や下方(上方でも良い)に設けられた端子箱リード線開口部より取り出して制御基板箱70の側方や下方や上方に設けられた制御基板箱開口部より制御基板箱70内の制御基板7に搭載される半導体部品11などに接続するようにすれば良い。
このように圧縮機6の端子610と制御基板7とを接続しても、端子610と制御基板7との接続距離を従来に比べて極端に短くできる。したがって、リード線の中では比較的線径が大きく電磁ノイズの発生源となりうる電源リード線の長さを極端に短くすることが可能となるので、電磁ノイズを大幅に低減することができ、しかも線径が太くコストの高い電源リード線の長さを極端に短くできるので、低コストで低騒音の圧縮機や機器が得られる。また、ノイズによる機器の誤作動を抑制出き、また、漏電などによる故障も抑制できる信頼性の高い圧縮機や機器が得られる。
また、制御基板箱70は、圧縮機6の端子箱601と一体に形成、あるいは着脱自在に固定しなくてもよく、圧縮機6の端子箱601の近傍に空間を介して機械室60内壁などに着脱自在に固定しても良い。ここで、制御基板箱70を、圧縮機6の周囲(上方が望ましい)で機械室60の上面壁や背面壁や側面壁などの機械室の壁面に冷蔵庫本体や空調装置の室外機本体や給湯機の熱源機本体などの機器本体の前後、あるいは左右にスライド可能に設置しても良い。このようにスライド可能に設置すれば、制御基板箱70内の制御基板7や半導体部品11などのメンテナンスを行う場合にいちいち制御基板箱70を機械室60の壁面から取り外さなくても制御基板箱70を機械室60の外部にスライドさせてメンテナンスや部品の交換や修理などが行えるようにすれば、サービス性の良好な機器が得られる。
本実施の形態の圧縮機6は、冷媒を圧縮する圧縮機構部と圧縮機構部を回転駆動する電動機とを内部に収納したケーシング(密閉容器)6Xと、ケーシング6Xに設けられ、電動機に通電するための電源接続用端子610と、ケーシング6Xに設けられ、電源接続用端子610の周囲の少なくとも一部を覆う端子箱601と、電動機を駆動制御する半導体部品11が搭載された制御基板7と、制御基板7を収納する制御基板箱70と、を備え、半導体部品11にワイドバンドギャップ半導体を使用し、制御基板箱70を端子箱601に着脱自在に取り付けたので、端子と制御基板との接続距離を従来に比べて極端に短くできる。したがって、リード線の中では比較的線径が大きく電磁ノイズの発生源となりうる電源リード線の長さを極端に短くすることが可能となるので、電磁ノイズを大幅に低減することができる。しかも線径が太くコストの高い電源リード線の長さを極端に短くできるので、低コストで低騒音の圧縮機や機器が得られる。また、ノイズによる機器の誤作動を抑制出き、また、漏電などによる故障も抑制できる信頼性の高い圧縮機や機器が得られる。
本実施の形態の圧縮機6は、制御基板箱70と端子箱601との間に緩衝材350を介在させたので、緩衝材が防振ゴムなどの振動を吸収、あるいは軽減できる弾性体などの防振機能を有する防振部材であれば、圧縮機6で発生した振動が直接制御基板箱70や制御基板7に伝わりにくくなり、低振動で制御基板7の故障の少ない圧縮機や機器が得られる。また、緩衝材350が電気絶縁性を有した電器絶縁部材であれば、制御基板箱70から圧縮機6への漏電や、あるいは圧縮機6から制御基板箱70への漏電が抑制できるので、信頼性の高い圧縮機や機器が得られる。
(第2の制御基板)
ここで、冷凍サイクルを構成する圧縮機6が収納されている機械室60が図1で示したように冷蔵庫1の背面下部に設けられている場合には、図4、図5に示すように機械室60内に設けられている制御基板箱70と併設して冷蔵庫1背面上部、あるいは背面の高さ方向中央近傍など機械室60より上方の断熱材(たとえばウレタン断熱材)中にも第2の制御基板箱70Aを設けても良い。第2の制御基板箱70Aは、冷蔵庫1背面上部、あるいは背面の高さ方向略中央位置近傍など機械室60より上方の断熱材(たとえばウレタン断熱材)中に設けられる。また、機械室60が図6で示したように冷蔵庫1の背面上部に設けられている場合には、制御基板箱70Aは、冷蔵庫1背面下部、あるいは冷蔵庫1の背面の高さ方向中央近傍など機械室60より下方の断熱材中に設けられる。
図4は、本発明の実施の形態1を表す機械室が冷蔵庫本体の背面下部に設けられた別の冷蔵庫の概略側断面図、図5は本発明の実施の形態1を表す冷蔵庫背面の冷凍サイクルを構成する圧縮機や放熱パイプなどの配置を示す背面斜視図である。図において、図1〜図3と同等部分は同一の符号を付して説明は省略する。
図において、冷蔵庫1は、たとえば最上段に冷蔵室2、冷蔵室2の下に切替室3と製氷室35が並列に設けられ、切替室3と製氷室35の下には冷凍室4が設けられ、冷凍室の下(最下段)には野菜室4が設けられている。ここで、各貯蔵室(たとえば冷蔵室2、切替室3、製氷室35、冷凍室4、野菜室5)間において、設定温度(保存温度)の異なる部屋間(たとえば、プラス温度体の貯蔵室とマイナス温度体の貯蔵室間など)は断熱材(仕切り部材であり、ウレタン断熱材や真空断熱材が封入されている)を有する仕切部材8で仕切られている。(各貯蔵室間の設定温度が略同等(プラス温度帯同士の貯蔵室間やマイナス温度帯同士の貯蔵室間等)の場合には、必ずしも断熱材は必要ではないので、断熱材を設ける必要はない。)また、冷蔵庫1の背面下方には圧縮機6等が配置される機械室60が設けられている。
また、冷蔵庫本体1の背面の内箱101と外箱102との間には背面断熱材80が設けられており、また、冷蔵庫本体1の背面には冷却器室に設けられた冷却器200、機械室60に設けられた圧縮機6、また、冷蔵庫本体1の背面の内箱101と外箱102との間には圧縮機6あるいは圧縮機冷却ファン68あるいは冷気送風ファン(図示せず)などを制御する制御基板7が収納された制御基板箱70や制御基板7Aが収納された制御基板箱70Aが配置され、また、アキュムレータ61、膨脹装置(たとえばキャピラリチューブや電子膨脹弁など)62、圧縮機6に接続されて冷却器などとともに冷凍サイクルを構成する放熱パイプ(凝縮パイプ)9等が配置されている。ここで、冷蔵庫1背面に設けられた機械室60内には、圧縮機6、制御基板箱70が配置され、また、圧縮機冷却ファン68、アキュムレータ61、膨脹装置(たとえばキャピラリチューブや電子膨脹弁など)62、圧縮機6に接続されて冷却器などとともに冷凍サイクルを構成する放熱パイプ(凝縮パイプ)9、ドレン水を受けるドレンパン660等も設けられている。
放熱パイプ9は、たとえば、圧縮機6から冷蔵庫側面、冷蔵庫背面、冷蔵庫上面(あるいは冷蔵庫下面)、冷蔵庫側面などを通って膨脹装置62に接続され、蒸発器200、アキュムレータ61などを介して圧縮機6に接続される。圧縮機6はモータの回転数を任意に調整可能なインバータ方式で駆動され、たとえば半導体部品であるインバータ駆動回路部品11などが搭載された制御基板7によって駆動される。制御基板7は、たとえば図4では、背面下部に設けられた機械室60内に配置される制御基板箱70内に収納されている。制御基板箱70は、機械室60内で圧縮機6の近傍に設けられており、圧縮機6の上方や側方などに圧縮機6とは空間を介して配置されている。ここで、図1〜図3で説明したように制御基板箱70を圧縮機6の端子箱601の上部に直接または緩衝材350を介して設けるようにしても良い。
制御基板箱70は図1や図4や図5に示される冷蔵庫1の背面下部に設けられる機械室60内に配置され、機械室60内に設置された状態で冷蔵庫1の背面から見て前面側(正面側)あるいは上面側あるいは側面側が開口しており、制御基板7のメンテや半導体部品11や制御関連部品などのメンテや交換が行えるようにしている。制御基板箱70の開口部には、適宜、フタ部材である制御基板箱フタ701が設けられている。ここで、図1、図4、図5では、放熱パイプ9は圧縮機6から冷蔵庫側面、冷蔵庫背面、冷蔵庫上面、冷蔵庫側面などの少なくとも1カ所を通って機械室60内あるいは冷蔵庫1の本体の断熱材80中に配置される膨脹装置62に接続される。
ここで、第2の制御基板7A(たとえば制御基板7とは別のアクチュエータ(たとえば扉に設けられる表示制御や扉に設けられる回転仕切体のヒータの通電制御など)を制御するため制御基板7とは別に設けられる第2の制御基板7A、あるいは制御基板7とは一部重複するアクチュエータを制御するため制御基板7の一部を冷蔵庫1の背面に分割して設ける第2の制御基板7A、あるいは制御基板7を設けずに単独で設けられる第2の制御基板7Aなど)が機械室60の上方や高さ方向の略中央位置に配置される第2の制御基板箱70A内に設けられている場合には、放熱パイプ9は機械室60から冷蔵庫側面へ配置されるので、冷蔵庫背面に設けられる第2の制御基板箱70Aが邪魔になることは無いが放熱パイプ9が冷蔵庫背面から冷蔵庫上面、あるいは冷蔵庫上面から冷蔵庫側面へ配置される場合は、放熱パイプ9は、第2の制御基板7Aが収納される第2の制御基板箱70Aの側面を通るように配置されている。また、冷蔵庫本体1の天井面や背面や側面や底面の少なくともいずれかには冷蔵庫1の庫内と外部との断熱性能を高めるために真空断熱材10が1箇所あるいは複数箇所設置されており、第2の制御基板箱70Aの背面71と内箱101との間にも配置されている。
(機械室が冷蔵庫本体の背面上部に配置)
次に、機械室60が冷蔵庫1の背面上部に設けられている場合について説明する、図6は本発明の実施の形態1を表す機械室が冷蔵庫本体の背面上部に設けられた冷蔵庫の背面の冷凍サイクルを構成する圧縮機や放熱パイプなどの配置を示す背面斜視図である。図において、冷蔵庫1は、冷蔵室2、切替室3、製氷室35、冷凍室4、野菜室5などの複数の貯蔵室が設けられているのは図1と同等であり、説明は省略する。ここで、各貯蔵室(たとえば冷蔵室2、切替室3、製氷室35、冷凍室4、野菜室5)間において、設定温度(保存温度)の異なる部屋間は断熱材(仕切り部材)8で仕切られている。また、冷蔵庫1の背面上方には機械室60が設けられており、機械室60内には圧縮機6、制御基板箱70、圧縮機冷却ファン68、膨張装置であるキャピラリチューブ62の一部、放熱パイプ9の一部、アキュムレータ(あるいはサクションマフラー)61などが収納されている。
また、冷蔵庫1の背面には背面断熱材80が設けられており、また、上方に設けられた機械室60の下方であって冷蔵庫1の背面の高さ方向略中央位置あるいは背面の下方位置には冷却器室が設けられており、冷却器室には冷却器200が設けられている。ここで、圧縮機6、アキュムレータ61、吸入パイプ63、冷却器200、膨脹装置であるキャピラリチューブ62、放熱パイプ9、圧縮機6の順に接続されて冷凍サイクルが構成されている。吸入パイプ63はたとえば、圧縮機6(あるいはアキュムレータ61)から冷蔵庫背面を通って冷却器200に接続され、冷却器200に接続された膨脹装置62(たとえばキャピラリチューブや膨脹弁など)が冷蔵庫1の背面に設けられ、背面を通って冷蔵庫1の上面の放熱パイプ9に接続されている。圧縮機6はモータの回転数を任意に調整可能なインバータ方式で駆動され、制御基板7によって駆動される。制御基板7は冷蔵庫1の背面上部に設けられた機械室60内に配置された制御基板箱70内に収納されている。制御基板箱70は、機械室60内で圧縮機6の近傍に設けられており、圧縮機6の上方や側方などに圧縮機6とは空間を介して配置され、制御基板7のメンテナンスや交換が可能なように設けられている。ここで、図2や図3で説明したように、制御基板箱70を圧縮機6の端子箱601に直接あるいは緩衝材350を介して端子箱601と制御基板箱70とが一体に形成されるように着脱可能に取り付けても良い。(制御基板7のメンテナンスや交換などが可能なように制御基板箱70を圧縮機6の端子箱601に取り付ければ良い。)
制御基板箱70は冷蔵庫1に設置された状態で冷蔵庫1の背面から見て前面側(正面側)あるいは上面側あるいは側面側が開口しており、制御基板7のメンテや半導体部品11や制御関連部品などの交換やメンテが行えるようにしている。制御基板箱70の開口部には、適宜フタ部材701が設けられている。ここで、図6では、吸入パイプ63が冷蔵庫1の上部の機械室60内に配置された圧縮機6(あるいはアキュムレータ61)から冷蔵庫背面の下方に配置された冷却器室内の冷却器200に接続され、また膨脹装置であるキャピラリチューブ62は、冷蔵庫1の下方に配置された冷却器200から冷蔵庫天面に配置されている放熱パイプ9に接続される。
ここで、第2の制御基板7A(制御基板7とは別に制御基板7Aが設けられている場合や、制御基板7の制御関連部品の一部が冷蔵庫1の背面に制御基板7Aとして分割して設けられている場合や、単独で制御基板7Aのみが設けられる場合など)が機械室60の下方の冷蔵庫1の背面に配置される第2の制御基板箱70A内に設けられている場合には、キャピラリチューブ62(あるいは吸入パイプ63)は、制御基板箱70Aの側面あるいは背面の断熱材80中、あるいは断熱材80と制御基板箱70Aとの間を通るように配置される。また、冷蔵庫1の天井面や背面や側面や底面の少なくともいずれかには冷蔵庫1の庫内と外部との断熱性能を高めるために真空断熱材10が1箇所あるいは複数箇所設置されており、制御基板箱70Aの背面71と内箱101との間にも配置されている。
(ワイドバンドギャップ半導体)
図1乃至図6において、制御基板7(あるいは第2の制御基板7A)に搭載される半導体部品11(たとえば圧縮機6や圧縮機冷却ファン68や冷気送風ファンなどの駆動制御用のインバータ駆動回路用半導体など)としてワイドバンドギャップ半導体を使用している。従来は制御基板7(あるいは第2の制御基板7A)に搭載されるたとえばインバータ駆動回路部品などの半導体部品11には一般的にシリコン(Si)をベースとした半導体が用いられてきたが、本発明ではワイドバンドギャップ半導体を使用しており、ワイドバンドギャップ半導体としては、たとえば炭化ケイ素(SiC)、窒化ガリウム(GaN)、ダイヤモンド、窒化アルミニウムガリウム(AlGaN)などを使用している。
シリコン(Si)半導体に対するワイドバンドギャップ半導体(たとえば炭化珪素SiCや窒化ガリウム、ガリウムナイトライド(GaN)など)の優位点としては、以下の2点があげられる。1つ目のメリットとしては、素子の損失が小さく、高温動作が可能である点である。Siは発熱量が多く、また約100℃〜200℃で半導体性能が低下して動作困難になるため放熱用のフィン(放熱器12)を設け、更に空気を介して放熱させる必要があり、フィンを搭載するための収納容積と放熱のための空間が必要になる。これに対し、ワイドバンドギャップ半導体(たとえばSiC)は素子でのスイッチング損失が小さく、省エネルギーでありながら、また、300℃程度までは性能の低下が起こりにくいため、機械室60など高温雰囲気中での使用が可能となる。また、300℃程度までは性能の低下が起こりにくいため、放熱用のフィン12が不要、あるいは放熱用のフィン12をかなり小さく(高さや大きさを小さく低背化、小形化)できるというメリットがある。
2つ目のメリットとしては、半導体構成部品であるデバイスの厚さを小さくできる点である。ワイドバンドギャップ半導体(たとえばSiCやGaN)は、絶縁破壊電界強度が大きいので、半導体の耐圧が大きい(シリコン(Si)の約10倍の耐圧を持っている)ため、半導体デバイス11の厚さを1/10程度にまで小さく(薄く)できる。本発明では、このような特性を持つワイドバンドギャップ半導体を用いることで、インバータ駆動回路部品11の大幅な小型化、低背化や、放熱環境を気にしなくて良い構造などが実現できるため、設計の自由度の大きな小形で高温環境下での品質良好な冷蔵庫が得られる。
図1乃至図6において、制御基板7(あるいは第2の制御基板7A)に搭載されるインバータ駆動回路部品などの半導体部品11には、ワイドバンドギャップ半導体が使用されているため、上述したように絶縁破壊電解強度が大きく、耐圧が大きいため厚さや大きさが小さくできる(シリコンに比べ約1/10)。また、300℃の高温でも動作可能なので半導体部品11の冷却用の放熱フィン(放熱器)12も極端に小さくできる。したがって、従来は、制御基板7(あるいは第2の制御基板7A)に搭載された状態で他の制御関連部品などよりも極端に高さが高かった放熱器12が設けられたインバータ駆動回路部品である半導体部品11に、本発明ではワイドバンドギャップ半導体を使用することにより放熱器12とインバータ駆動回路部品11を合わせた高さや大きさ(縦や横の幅)を極端に小さく(低背化や小形化)できるため、制御基板7(あるいは第2の制御基板7A)に搭載した状態で他の制御関連部品(たとえば電源リアクタやコンデンサやトランスや電流検出部品など)の高さと同等程度、あるいは同等程度以下の高さにまで低くすることが可能である。
(制御基板、制御基板箱)
図7は、機器であるたとえば冷蔵庫1の制御基板7を正面から見た図である。図8は制御基板7を側面から見た図であり、図8(a)は本発明の実施の形態の制御基板7を側方から見た図、図8(b)は従来の制御基板7を側方から見た図である。図において、制御基板7には、たとえば、インバータ駆動回路部品でありワイドバンドギャップ半導体などで構成される半導体部品11、半導体部品11と熱的に一体に構成され、半導体部品11で発熱した熱の放熱を行う放熱器である放熱フィン12、電源の電圧をたとえば100Vから12Vなどに変換するトランス13、リレー14、コンバータ15、コンデンサ16、電流検出部品である電流検出センサ17などが搭載されている。
そして、制御基板7(あるいは第2の制御基板7A)は、半導体部品11や他の制御関連部品(たとえばトランス13やコンバータ15やコンデンサ16など)が搭載された状態で制御基板箱70(あるいは第2の制御基板箱70A)内に収納され、ボルトなどの制御基板固定手段79で制御基板箱70(あるいは制御基板箱70A)の背面(底面)などに固定・保持される。制御基板箱70(あるいは制御基板箱70A)内には制御基板7(あるいは第2の制御基板7A)とともに電源リアクタなども収納されるが電源リアクタなどは制御基板箱70(あるいは制御基板箱70A)に収納せず別に配置しても良い。放熱器12は熱伝導性の良いたとえばシート状の放熱補助部材110などを介して接着剤やボルトなどにより半導体部品11であるインバータ駆動回路部品11に圧着固定されている。たとえば所定の厚さを有するシート状の放熱補助部材110は、熱伝導性を有していれば良く、弾性を有している方が密着しやすいため放熱しやすくなるのでさらに良い。ここで、シート状の放熱補助部材110は必ず設けなければならないというものではなく、設けなくても良く、放熱器12と半導体部品11であるインバータ駆動回路部品とを直接接着剤やボルトなどにより圧着や固定してもよい。
ここで、図8(a)に示すように本発明の実施の形態の制御基板7(あるいは第2の制御基板7A)に搭載されるインバータ駆動回路部品などの半導体部品11と放熱器12を合わせた高さがA、本発明の実施の形態の他の制御関連部品(たとえばトランス13やコンバータ15やコンデンサ16など)の高さがA4、本発明の実施の形態の制御基板箱70(あるいは制御基板箱70A)の高さがHであり、制御基板箱70(あるいは制御基板箱70A)は高さ方向上部が開口している。また、図8(b)に示すように従来の制御基板7(あるいは第2の制御基板7A)に搭載されるインバータ駆動回路部品などの半導体部品11と放熱器12を合わせた高さはA2、従来の他の制御関連部品(たとえばトランス13やコンバータ15やコンデンサ16など)の高さA3が、従来の制御基板箱70(あるいは制御基板箱70A)の高さがH2であり、高さ方向上部が開口している。
ここで、従来は、図8(b)に示すように制御基板7(あるいは第2の制御基板7A)の大きさは制御基板箱の大きさの制限等から設置スペースが決められるため、制御基板7(あるいは第2の制御基板7A)の大きさをできるだけ小さくすることが好ましく、放熱器12を高さ方向に高くして設置面積を小さくすることで放熱面積をかせぐ必要性があり、放熱器12とインバータ駆動回路部品11を合わせた高さA2は、放熱器12の高さが高く必要なことから制御基板7(あるいは第2の制御基板7A)に搭載された状態で他の制御関連部品(例えばコンデンサ16など)の高さA3よりも極端に高さが高くなっており、そのため、制御基板箱70(あるいは第2の制御基板箱70A)の高さH2も高くする必要があった。したがって、たとえば、機械室60内に設置しようとした場合、機械室60内の温度が高温になるため、放熱器12の高さや大きさをさらに大きくする必要があり、したがって制御基板7(あるいは第2の制御基板7A)及び制御基板箱70(あるいは第2の制御基板箱70A)の高さや大きさを大きくする必要が生じ、機械室60内の限られたスペース内への収納や配置が難しかった。また、冷蔵庫において、たとえば、第2制御基板7Aを冷蔵庫1の背面に組み込むことを検討する場合でも、制御基板箱70Aが配置された部分のみ、冷蔵庫1の背面(あるいは天井面)の断熱壁の厚さ(制御基板箱70Aと背面断熱材80を合わせた厚さ)が厚く必要になるので、制御基板箱70Aの設置される部位の断熱壁が庫内側に突出することになり、庫内容積(貯蔵室内容積)がその分だけ小さくなっていた。
しかしながら、放熱器12が設けられたインバータ駆動回路部品などの半導体部品11に、本発明ではワイドバンドギャップ半導体を使用することにより図8(a)に示すように放熱器12と半導体部品11を合わせた高さAを極端に小さく(低背化)できる(A<A2))ため、制御基板7に搭載した状態で従来の他の制御関連部品(たとえば電源リアクタやコンデンサ16やトランス13や電流検出部品17など)の高さA3と同等程度の高さにまで低くすることが可能となるので、制御基板箱70(あるいは第2の制御基板箱70A)の高さHも従来の制御基板箱70(あるいは第2の制御基板箱70A)の高さH2に比べて大幅に低くでき、収納に必要な機器のスペースを小さくできる。したがって、制御基板7、7Aや制御基板箱70、70Aを空調装置や冷蔵庫などの機器の機械室60内への収納が可能となり、また、制御基板7Aや制御基板箱70Aを冷蔵庫1の背面に配置した状態でも、制御基板箱70が配置された部分の冷蔵庫1の背面の断熱壁の厚さ(制御基板箱70と背面断熱材80を合わせた厚さ)を薄くできるので、内箱101が庫内側に突出することがなくなり、庫内容積(たとえば貯蔵室2の内容積)を増加させることができる。
ここで、制御基板7(あるいは第2の制御基板7A)に搭載された状態で放熱器12とインバータ駆動回路部品などの半導体部品11を合わせた高さAの方が従来の他の制御関連部品(たとえば電源リアクタやコンデンサ16やトランス13や電流検出部品17など)の高さA3よりも低くできる場合(A<A3)には、逆に図8(a)に示すように本発明の実施の形態の他の制御関連部品(たとえば電源リアクタやコンデンサ16やトランス13や電流検出部品17など)の高さA4を本発明の実施の形態のインバータ駆動回路部品などの半導体部品11と放熱器12を合わせた高さAと同等程度まで低くする(A4<A3)ことで制御基板7(あるいは第2の制御基板7A)の高さが更に低くでき、したがって制御基板箱70(あるいは第2の制御基板箱70A)の高さHを更に低く抑えることが可能となる。
ここで、本実施の形態では、インバータ駆動回路部品11の半導体(たとえばスイッチング素子やダイオード素子など)が珪素(Si)に比べてバンドギャップが大きいワイドバンドギャップ半導体によって形成されており、ワイドバンドギャップ半導体としては、例えば、炭化珪素、炭化珪素系材料、窒化ガリウム、窒化ガリウム系材料又はダイヤモンド等がある。
このようなワイドバンドギャップ半導体によって形成されたスイッチング素子やダイオード素子は、耐電圧性が高く、許容電流密度も高いため、スイッチング素子やダイオード素子の小型化が可能であり、これら小型化されたスイッチング素子やダイオード素子を用いることにより、これらの素子を組み込んだ半導体モジュールの小型化が可能となる。
また耐熱性も高いため、ヒートシンクの放熱フィン12の小型化や、水冷部の空冷化が可能であるので、半導体モジュールの一層の小型化が可能になる。
更に電力損失が低いため、スイッチング素子やダイオード素子の高効率化が可能であり、延いては半導体モジュールの高効率化が可能になる。
ここで、SiCを使用したMOSFETは、デバイス構造が縦型であり大容量化に有利であり大電流化、高耐圧化が容易なため、比較的大型のルームエアコンやパッケージエアコンなどの大型の機器への適用が望ましい。また、GaNを使用したGaN−FETはデバイス構造が横型であり、低抵抗化が容易であり、低コスト化が可能なため、低電流域で使用される冷蔵庫や比較的小型のルームエアコンなどの小形の機器への適用が望ましい。
なお、スイッチング素子やダイオード素子の両方がワイドバンドギャップ半導体によって形成されていることが望ましいが、いずれか一方の素子がワイドバンドギャップ半導体よって形成されていてもよく、本実施の形態に記載の効果を得ることができる。
本発明では、インバータ駆動回路部品などの半導体部品11と放熱器12を合わせた高さA、あるいは放熱器12のみの高さを、ワイドバンドギャップ半導体を使用することにより極端に小さくできるため、図8(a)に示したように制御基板7(あるいは制御基板7A)の半導体部品であるインバータ駆動回路部品11と放熱器12を合わせた高さAも小さく抑えることが可能であり、したがって制御基板箱70(あるいは制御基板箱70A)の高さHも低く抑えることができる。したがって、第2の制御基板箱70Aを冷蔵庫1本体背面の断熱材中に配置する場合には、制御基板箱70Aが庫内側(貯蔵室内側)に突出することを抑制できるので、庫内容積(貯蔵室内容積)を大きくすることができ、しかも省エネルギーな冷蔵庫1などの機器が得られる。
また、制御基板箱70A(あるいは70A)の高さHが小さくできることで、第2の制御基板箱70Aの配置されている部分の内箱が庫内側に突出しないようにできるので、背面断熱材80も庫内側に屈曲させたり、突出させたりする必要がなくなり、折り曲げ加工など変形加工に弱い真空断熱材10(曲げ加工を行うと外包材が破れる可能性がある)を庫内背面の制御基板箱70Aの背面71と庫内(内箱101)との間に配置するようにしても、平板状の真空断熱材10を折り曲げることなく平板状のままで設置可能となる。
ここで、冷蔵庫1の内箱101と外箱102で構成される所定厚さを有する断熱壁部分に制御基板箱70Aが配置されるようになるため、インバータ駆動回路部品11にワイドバンドギャップ半導体を使用して制御基板箱70Aの高さ(奥行き)Hを小さくした場合でも制御基板箱70Aの背面71と内箱101との間のもともとの長さ(距離)が短い場合には、必要な断熱厚さを確保するために制御基板箱70Aの背面71の内箱101を若干庫内側に突出させる必要があるが、このような場合であっても制御基板箱70Aの背面71に平板状の真空断熱材10を配置することは可能である。この場合には真空断熱材10を若干折り曲げて配置しなければならなく可能性があるが、内箱101の庫内側への突出量が従来よりも小さくできるため真空断熱材10の折り曲げ角度を従来よりも小さくできるので、真空断熱材10の断熱性能を低下させることがなく、断熱性能の劣化しない品質の高い冷蔵庫などの機器が得られる。
すなわち、真空断熱材10の折り曲げ角度が真空断熱材10を折り曲げたときに外包材が破れたり傷ついたりしない程度の小さな所定の角度(たとえば約30度以下程度の小さな折り曲げ角度)の範囲内で冷蔵庫背面に設置できるため、真空断熱材10を折り曲げても外包材が破れたり、傷ついたりしないので、真空断熱材10が機能しなくなったり、劣化して性能低下したりする恐れが低減できるので、断熱性能の低下が抑制できる。
(ワイドバンドギャップ半導体を制御基板箱に接触させて放熱)
また、図9に示すように、制御基板7(あるいは7A)に搭載されるインバータ駆動回路部品などの半導体部品11がワイドバンドギャップ半導体で構成されている場合には、耐熱性が高く、放熱フィンが不要か極端に小さくて済むため、制御基板箱70(あるいは70A)を熱伝導率の良い材料(鉄やアルミニウムや銅などやその合金鋼など)で形成してインバータ駆動回路部品などの半導体部品11を直接制御基板箱70(あるいは70A)に接触させて放熱の補助を行う構成としても良い。
図9は、本発明の実施の形態1を表す制御基板箱70(あるいは第2の制御基板箱70A)内の制御基板7(あるいは第2の制御基板7A)を側面から見た図である。インバータ駆動回路部品である半導体部品11を熱伝導性を有する金属や樹脂やゴムなどの熱伝導性材料で構成した制御基板箱70(あるいは70A)に直接接触させて制御基板箱70(あるいは70A)をインバータ回路部品11の放熱あるいは放熱補助を行う放熱部品として使用しても良い。制御基板7(あるいは7A)と制御基板箱70(あるいは70A)との間にインバータ駆動回路部品などの半導体部品11を挟み込んでボルトなどの制御基板固定手段79で押圧・固定すれば、簡単な構成でありながら、低コストで組立性が良好なインバータやファンモータなどの駆動制御などが行える機器駆動制御装置や機器が得られる。
本発明では、インバータ駆動回路部品などの半導体部品11にワイドバンドギャップ半導体を使用しているので、従来の珪素Siを使用した半導体部品の場合に比べて耐熱温度が高い(約300℃)ため、ウレタンなどの断熱材80に接触するように設けられる制御基板箱70を放熱フィンの代わりに使用しても放熱可能であり、また、制御基板箱70(あるいは70A)が断熱材80中に埋め込まれた構成で放熱が困難な構成であっても半導体部品11の耐熱温度が高くなっているため、半導体部品11の耐熱温度を越えるまで制御基板箱70(あるいは70A)内の温度が上昇することもないので、インバータ駆動回路部品11が故障することもなく信頼性上も問題ない。
このようにインバータ駆動回路部品などの半導体部品11を直接制御基板箱70(あるいは70A)の内壁に接触させる構成として制御基板箱70(あるいは70A)を放熱フィンの代わりに用いることで、放熱フィンが不要となり、また、制御基板箱70(あるいは70A)の高さを低く抑えることができるため内箱と外箱との間厚さ(断熱材80などの厚さ)を低減できるので、低コストな冷蔵庫などの機器を得ることができる。また、インバータ駆動回路部品などの半導体部品11がワイドバンドギャップ半導体で構成されているため、インバータ駆動回路部品などの半導体部品11が薄くでき、制御基板箱70(あるいは70A)の厚さも薄くできるので、冷蔵庫1の貯蔵室内容積(庫内容積)を大きくできる。また、インバータ駆動回路部品などの半導体部品11がワイドバンドギャップ半導体で構成されているため、省エネルギーな冷蔵庫等の機器が得られる。
また、半導体部品11にワイドバンドギャップ半導体を使用しているため、放熱フィンが不要な構成も可能となるので、構造が簡略化でき、しかも低コストな冷蔵庫などの機器が得られる。また、インバータ駆動回路部品などの半導体部品11を直接制御基板箱70(あるいは70A)内に接触させることができるので、従来のように制御基板7(あるいは7A)と制御基板箱70(あるいは70A)との間に所定すきまを設ける必要がなくなり、制御基板7(あるいは7A)を制御基板箱70(あるいは70A)内に収納する場合の高さが低減できる。すなわち制御基板箱70(あるいは70A)の高さをさらに低減できるので、貯蔵室内容積(庫内容積)を大きくできる。また、空調機や洗濯機などの機器においては、制御基板箱70(あるいは70A)の設置スペースが小さくできるため、小さくなった分だけスペースに余裕ができるので、余裕スペースに付加部品を設置でき、スペースの有効利用が行える。また、余裕スペース分だけ機器を小形化できる。
(放熱補助部材)
ここで、インバータ駆動回路部品などの半導体部品11を直接制御基板箱70(あるいは70A)内壁に接触させる構成が難しい場合には、熱伝導率の良い材料(制御基板箱70(あるいは70A)と同じ材料でも別の材料でも良い)の放熱補助部材110を介して熱的に接触させても良い。放熱補助部材110としては、たとえば熱伝導率の良い金属製が望ましいがインバータ駆動部品11の発熱に対して発生する熱量を外部(たとえば制御基板箱70(あるいは70A)や空気中)に放熱可能な熱伝導率を有する樹脂製や弾性部材などでも良い。また、放熱補助部材110の大きさとしては、たとえばインバータ駆動回路部品11の大きさ(幅や長さ)と同等以上で放熱可能な大きさにすればスペース効率が良い。また、放熱補助部品110としては、たとえばシート状であれば、厚さを薄くできるので、制御基板7や制御基板箱70(あるいは70A)の高さを抑えることができる。このようにインバータ駆動回路部品11を放熱補助部材110を介して制御基板箱70(あるいは70A)に接触させる構成として制御基板箱70(あるいは70A)を放熱フィンの代わりに用いても、放熱補助部材110を設けない場合と同等の効果が得られる。ここで、放熱補助部品110が電気絶縁性も備えた材料であれば、漏電の心配がなく、安全な機器を提供できる。
特に制御基板箱70Aが冷蔵庫1の高さ方向に対して背面略中央(例えば圧縮機6が冷蔵庫1の背面上部に設けられている場合には圧縮機6が収容される機械室60よりも下部で最下段の貯蔵室(たとえば野菜室5)よりも上部、圧縮機6が冷蔵庫1の背面下部に設けられている場合には圧縮機6が収容される機械室60よりも上部で冷蔵庫1の最上段の貯蔵室位置か最上段の貯蔵室よりも下部(たとえば最上段の貯蔵室が冷蔵室2の場合には冷蔵室2内の最上段の棚板位置よりも下部)に設けられている場合には、制御基板箱70Aが背面最上部や背面最下部に設けられている場合に比べてユーザの使用頻度が高い貯蔵室が配置されている高さ位置に制御基板箱70Aが配置されていることになるため、冷蔵庫としては大きな収納容積が望まれる貯蔵室が配置されることになるので、制御基板箱70Aの厚さを薄くして庫内容積を増加させることの意義や効果が大きい。
ここで、インバータ駆動回路部品などの半導体部品11と制御基板箱70(あるいは70A)との間を電気的に絶縁可能としたい場合には、放熱補助部材110を熱伝導性と電気絶縁性を有する材料として制御基板箱70(あるいは70A)とインバータ駆動回路部品などの半導体部品11との間に放熱補助部材110を介在させるか、あるいは所定厚さを有し樹脂性の電機絶縁性を有するシート状の別部材である電気絶縁部材を準備して放熱補助部材110と制御基板箱70(あるいは70A)との間にこの電気絶縁部材を介在させるように構成すれば、インバータ駆動回路部品などの半導体部品11と制御基板箱70(あるいは70A)とが電気的に絶縁できるので、電機絶縁性および安全上も問題がない。
ここで、制御基板箱70(あるいは70A)と制御基板箱70(あるいは70A)が設けられる機器本体(冷蔵庫1の本体や空調機の室外機本体や給湯機の熱源機本体など)との電気絶縁が必要な場合には、制御基板箱70(あるいは70A)と機器本体(たとえば断熱材80や内箱101や外箱102や機器本体を構成する筐体など)との間、制御基板箱70(あるいは70A)と制御基板箱70(あるいは70A)のフタとの間などに電気絶縁部材を介在させるようにすれば良い。
ここで、本実施の形態ではたとえばインバータ駆動回路部品を構成する半導体部品11にワイドバンドギャップ半導体を使用し、インバータ駆動回路部品などの半導体部分11を制御基板箱70(あるいは70A)内に直接接触させる構成について、冷蔵庫の例で説明したが、冷蔵庫以外の空調機の室外機や給湯機の熱源機などインバータ制御を行う機器のインバータ駆動回路部品などの半導体部品11を収納する制御基板7(あるいは第2の制御基板7A)や制御基板箱70(あるいは第2の制御基板箱70A)に対しても適用できる。
また、図8や図9に示した制御基板7(あるいは7A)や制御基板箱70(あるいは70A)や半導体部品であるインバータ駆動回路部品11などの構成を備えた制御装置や制御基板箱などの構成についても、冷蔵庫だけでなく、空調機や給湯機や洗濯機などの他の家電機器などにも適用でき、同等の効果を得ることができる。空調機の室外機や給湯機の熱源機に適用した場合には、制御基板箱70(あるいは70A)が薄くできるため、室外機や熱源機の高さや幅が低減可能で小形化が可能であり、また、重量やコストも低減可能である。また、洗濯層を備えた洗濯機に適用した場合には、洗濯機本体の幅や奥行きや高さが低減可能で小形化が可能であり、また、重量やコストも低減可能である。
以上のように、本実施の形態の圧縮機6は、制御基板箱70を熱伝導性部材で構成し、半導体部品を制御基板箱と熱的に接続されるように固定し、半導体部品の発熱を制御基板箱で放熱するようにしたので、放熱フィンが不要となり、低コストの圧縮機、機器が得られる。また、制御基板箱70(あるいは70A)の高さを低く抑えることができるため、たとえば機器が冷蔵庫の場合には内箱と外箱の間の厚さ(断熱材80などの厚さ)を低減できるので、低コストな冷蔵庫などの機器を得ることができる。また、インバータ駆動回路部品などの半導体部品11がワイドバンドギャップ半導体で構成されているため、インバータ駆動回路部品などの半導体部品11が薄くでき、制御基板箱70(あるいは70A)の厚さも薄くできるので、冷蔵庫1の貯蔵室内容積(庫内容積)を大きくできる。また、インバータ駆動回路部品などの半導体部品11がワイドバンドギャップ半導体で構成されているため、省エネルギーな冷蔵庫等の機器が得られる。
本実施の形態の圧縮機6は、半導体部品11を電気的に絶縁可能な放熱補助部材110を介して制御基板箱70に接続するようにしたので、簡単な構成でありながら放熱フィンが不要となり、低コストの圧縮機、機器が得られる。また、制御基板箱70(あるいは70A)の高さを低く抑えることができるため、機器の高さを低く抑えることができる。たとえば機器が冷蔵庫の場合には内箱と外箱の間の厚さ(断熱材80などの厚さ)を低減できるので、低コストな冷蔵庫などの機器を得ることができる。
本実施の形態の圧縮機6は、半導体部品11がSiC(炭化珪素)やGaN(ガリウムナイトライド)であるので、半導体部品11の小形化、軽量化、高耐熱化が行える。また、半導体部品11を冷却するための放熱器12を大幅に小形化できるか無くすことができるので、制御基板7の重量も軽減でき、組立性が良好で低コストの圧縮機や機器が得られる。
また、圧縮機6を駆動制御する制御基板7にワイドバンドギャップ半導体を使用することで、圧縮機6の起動時などのインバータ駆動周波数と制御基板箱70や制御基板7が共振して制御基板箱破損70や制御基板7などが破損することを抑制するようにインバータ駆動部品である半導体部品11を冷却する放熱器12の重量や大きさを従来の放熱器の重量や大きさを超えない範囲で調整することが可能となるので、圧縮機6の起動時などのインバータ駆動周波数と制御基板箱70や制御基板7が共振して制御基板箱破損70や制御基板7などが破損することを抑制できる。すなわち、放熱器12の大きさや形状や重量を調整することで、圧縮機6の起動時などのインバータ駆動周波数と制御基板箱70や制御基板7が共振するのを抑制することが可能となるので、信頼性が向上する。
(制御基板の機器接続構成)
ここで、制御基板7、7Aの電源への接続方法について説明する。図10は、本発明の実施の形態1を表す機器の制御基板の配線などの接続図である。図において、図1〜図9と同等部分は同一の符号を付して説明は省略する。
図において、制御基板7(あるいは第2の制御基板7A)は、商用電源400に電源接続線760を介して接続されて電力が供給される。商用電源400は、電源接続線760を介して制御基板7(あるいは第2の制御基板7A)に設けられた端子台410に接続され、さらに第1の接続線761を介してAC/DCコンバータ730に接続される。AC/DCコンバータ730は、第2の接続線762を介してインバータ駆動回路部品である半導体部品740に接続される。ここで、本発明では、半導体部品740にワイドバンドギャップ半導体(たとえばSiC半導体やGaN半導体など)を使用している。
インバータ駆動回路部品である半導体部品740からは、3相(U相、V相、W相)の圧縮機用接続線766を介して圧縮機6に接続され、スイッチング素子などにより構成される半導体部品740により圧縮機6は回転数可変制御される。ここで、圧縮機6のインバータ制御(回転数可変制御)を行う制御部品(たとえばインバータ駆動回路部品である半導体部品11など)による制御以外の制御(たとえば貯蔵室内の温度制御やダンパの開閉制御や静電霧化装置の通電制御など)を行う第2の制御部品である半導体部品750は、AC/DCコンバータ730から分岐、あるいは第2の接続線762の途中から分岐した制御用接続線768と接続されている。そして制御部品750は、第2の制御用接続線769を介して機器の各種動作を行ったり、各種表示を行ったりする少なくとも一つの機能部品770に接続される。
ここで、機能部品770は、機器が冷蔵庫であれば、たとえば冷凍サイクルを構成する膨脹装置62、貯蔵室内へ冷気を送風する冷気送風ファン、貯蔵室内へ送風される冷気量を調整するダンパ装置、貯蔵室内にミストを噴霧するミスト噴霧装置、冷蔵庫1の本体前面の開閉扉(たとえば冷蔵室2の前面に設置される冷蔵室扉など)に設けられ、複数の貯蔵室の温度表示や貯蔵室の温度設定や電気代やCO2排出量などの各種表示や設定が行える表示装置、貯蔵室内を照射する照明装置などである。
また、機能部品770は、機器が空調機であれば、冷凍サイクルを構成する膨脹装置、設置されている室内にミストを噴霧するミスト噴霧装置、風向を変更する風向制御板、前面意匠パネルなどに設けられて設定温度、現在温度、風量、電気代、CO2排出量などを表示し視認させる表示装置などである。
また、機能部品770は、機器がヒートポンプ式の洗濯機であれば、冷凍サイクルを構成する膨脹装置、洗濯槽内外にミストを噴霧するミスト噴霧装置、風向を変更する風向制御板、前面意匠パネルなどに設けられて設定温度、現在温度、風量、電気代、CO2排出量などを表示し視認させる表示装置、洗濯槽内へ洗濯水である水の供給を制御するポンプや開閉弁などである。その他の機器であっても、上記機器と同様に可動したり表示したり設定したりできる機能部品が該当する。
ここで、第1の接続線761、第2の接続線762は、通常は制御基板7(あるいは7A)上にアルミなどのパターンで形成されるが、パターンでなくリード線などで接続される場合には、電源接続線760、第1の接続線761、第2の接続線762、圧縮機用接続線766は、電流値が大きいため直径の太い接続線(リード線)が使用され、圧縮機6以外の他の機能部品770の制御を行うための制御線768や769は、電流値が小さいため電源接続線760、第1の接続線761、第2の接続線762、圧縮機用接続線766などに比べて直径の小さな接続線が使用される。
ここで、機器が冷蔵庫の場合には、電源接続線760、第1の接続線761、第2の接続線762、圧縮機用接続線766は、電流値が大きいため直径約2.5mmと太い接続線が使用され、圧縮機6の制御以外の制御を行うための制御線768、769等は、圧縮機用接続線766などに比べて電流値が小さいため直径約1.5mmと細い接続線が使用されている。
(制御基板を2つ配置)
図10では、インバータ制御などを行う制御部品である半導体部品740と機能部品の制御を行う制御部品である半導体部品750が同じ制御基板7(あるいは第2の制御基板7A)に搭載されている例を示しているが、図4〜図6で示したように圧縮機6を駆動制御する半導体部品740を制御基板7に搭載し、圧縮機6以外の機能部品770を制御する制御部品750を第2の制御基板7Aに搭載するなどして制御基板を2つに分けて別々の部位に配置して各々の制御基板で別々のアクチュエータや部品の動作制御を行うようにしてもよい。(各々の制御基板で同じ制御を行っても良い。)ここで、図10に示した半導体部品740は、図4〜図6では制御基板7に搭載されている半導体部品11と同等であり、図10に示した半導体部品750は、図4〜図6では制御基板7Aに搭載されている半導体部品11と同等であれば同等の項かが得られる。
但し、制御部品である半導体部品740、750は、図3〜図9などで示された半導体部品11と同じであっても、異なっていても良い。また、半導体部品740、750は、必ずしも半導体が含まれていなくてもよいが、半導体が含まれる場合には半導体の少なくと1つにワイドバンドギャップ半導体を使用した方が良い。特にスイッチング素子などは高速動作可能で高温動作も可能なため、ワイドバンドギャップ半導体を使用した方が良い。
ここで、第2の制御基板7Aに搭載される制御部品750は、機器が冷蔵庫の場合には、たとえば、冷凍サイクルを構成する膨脹装置62の開度制御、貯蔵室内へ冷気を送風する冷気送風ファンのオン・オフ制御や回転数制御、貯蔵室内へ送風される冷気量を調整するダンパ装置の開閉制御、貯蔵室内を照射する貯蔵室内照明のオン・オフ制御、冷蔵庫1の本体前面の開閉扉(たとえば冷蔵室2の前面に設置される冷蔵室扉など)に設けられ、複数の貯蔵室の温度表示や貯蔵室の温度設定など各種表示や設定が行える表示装置の表示制御などの制御を行う。
また、第2の制御基板7Aに搭載される制御部品750は、機器が空調機であれば、冷凍サイクルを構成する膨脹装置の開度制御、設置されている室内にミストを噴霧するミスト噴霧装置の通電制御、風向を変更する風向制御板の風向制御、前面意匠パネルなどに設けられて設定温度、現在温度、風量、電気代、CO2排出量などを表示し視認させる表示装置の表示制御などの制御を行う。
また、第2の制御基板7Aに搭載される制御部品750は、機器がヒートポンプ式の洗濯機であれば、冷凍サイクルを構成する膨脹装置の開度制御、洗濯槽内にミストを噴霧するミスト噴霧装置の通電制御、風向を変更する風向制御板の風向制御、前面意匠パネルなどに設けられて設定温度、現在温度、風量、電気代、CO2排出量などを表示し視認させる表示装置の表示制御、洗濯槽内へ洗濯水である水の供給を制御するポンプや開閉弁などの流量制御などの制御を行う。その他の機器であっても、上記機器と同様に可動したり表示したり設定したりできる機能部品の動作制御を行う。
このように第1の制御基板7を機械室60内であって圧縮機6の近傍に配置し、第2の制御基板7Aを機械室60内とは別の部位(例えば、冷蔵庫であれば、機械室60が背面下部に設けられている場合(たとえば図4、図5参照)には、別の部位とは背面上部や背面の略中央位置などであり、機械室60が背面上部に設けられている場合(たとえば図6参照)には、別の部位とは背面下部や背面の略中央位置など)に配置することで、少なくとも圧縮機6の駆動制御を行う制御基板7が圧縮機6の近傍に設けられることになるので、圧縮機用接続線766の長さを極端に短くできる。
また、機器が室内機と室外機を備えた空気調和機の場合であっても、圧縮機が収納される機械室内に少なくとも圧縮機6を駆動制御する制御基板7を配置し、圧縮機6以外の機能部品の制御を行う制御基板7Aを室外機の機械室外や室内機に配置するようにすれば良い。冷蔵庫や空気調和機以外の機器であっても、上述した冷蔵庫や空気調和機と同様に圧縮機6の近傍に制御基板箱7を配置するようにすれば良い。
以上のように、本実施の形態の機器では、圧縮機6の近傍に圧縮機6をインバータ駆動制御する制御基板7を収容した制御基板箱70を配置すれば、太くてコストアップとなる圧縮機用接続線766を短くできるため、低コストの圧縮機、機器が得られる。また、圧縮機6の近傍に圧縮機6をインバータ制御する制御基板7を収容した制御基板箱70を配置することによって、線径が太く電磁ノイズの大きな圧縮機用接続線766を短くすることが可能なため、電磁ノイズを大幅に低減可能で低騒音な機器が得られる。また、機械室60内に配置される制御基板箱70に収容される制御部品である半導体部品7、740に高温動作可能なワイドバンドギャップ半導体を使用すれば、高温環境となる機械室60内や圧縮機6の近傍(たとえば圧縮機6の上部や側部)に制御基板箱70を配置しても、制御基板箱70の周囲を従来のように断熱材などで覆う必要ないので、制御基板箱70が断熱材の厚さ分だけ小さくすることが可能となり、したがって制御基板箱70の設置の自由度が向上し、しかも断熱材が不要なので低コストな制御基板箱、機器が得られる。
ここで、商用電源400から第1の制御基板箱70内に電力が供給されるが、第2の制御基板箱70Aは、第1の制御基板箱70内のAC/DCコンバータ730から分岐して接続線768を介して供給しても良いし、あるいは接続線762から分岐して接続線768を介して供給しても良いし、商用電源400から直接第2の制御基板箱70A内に電力を供給してもよい。あるいは接続線768を介さず無線通信などの電波で接続して供給しても良い。無線通信で接続する場合は、制御基板7、第2の制御基板7Aのそれぞれに制御装置を設け、これら制御装置(制御基板7の第1の制御装置、第2の制御基板7Aの第2の制御装置)のそれぞれあるいはどちらか一方に電力や情報の送受信が可能なアンテナなどの電力・情報送受信手段を備えるようにすれば良い。
制御基板7に設けられるマイコンなどの第1の制御装置からの制御信号を、制御基板7の電力・情報送受信手段を介して第2の制御基板7Aの第2の電力・情報送受信手段に送信することで、制御基板7に設けられるマイコンなどの第1の制御装置からの制御信号が第2の制御基板7Aのマイコンなどの第2の制御装置に送られる。このとき電力も送信可能である。
第2の制御装置では、第1の制御装置からの制御信号に基づいて、機能部品の制御(たとえば貯蔵室内の温度制御、あるいは貯蔵室前面に設けられる表示装置の表示制御、あるいはミスト噴霧装置の通電制御、あるいは各種アクチュエータの動作制御など)を行う。ここで、本実施の形態では、送信する信号は、無線信号などの電波であれば良いが、信号が届けば赤外線信号などの電磁波でも良い。また、本実施の形態では、第2の制御装置が第1の制御装置からの制御信号で動作する例を説明したが、携帯電話やリモコンなど外部機器からの情報や制御信号を、第1の制御装置あるいは第2の制御装置に無線信号や赤外線信号など電波や電磁波で送信して制御するようにしても良い。
ここで、ドレンパン660は、たとえば図5では機械室60内に配置され圧縮機冷却ファン68の風下で圧縮機冷却ファン68と圧縮機6との間に設けられている。圧縮機冷却ファン68により送風される空気にてドレンパン660内の水を蒸発させ、さらに圧縮機6も冷却できるように圧縮機冷却ファン68、ドレンパン660、圧縮機6の順に配置されており、1つの冷却ファン68よりの送風空気でドレンパン660内の水の蒸発と圧縮機6の冷却の両方が行える。ここで、ドレンパン660は、圧縮機冷却ファン68と圧縮機6との間に配置されなくてもよく、ドレンパン660を圧縮機6と並列に配置しても1つの冷却ファン68よりの送風空気でドレンパン660内の水の蒸発と圧縮機6の冷却の両方が行える。
ここで、ドレンパン660を圧縮機6と並列に配置する場合で、本実施の形態のようにドレンパン660内の水の蒸発にワイドバンドギャップ半導体の発する熱を利用する場合には、冷却ファン68よりの送風空気を利用しなくてもドレンパン内の水を蒸発させることが可能なので、圧縮機冷却ファン68よりの送風空気がドレンパン660内に届かなくてもよく、圧縮機冷却ファン68よりの送風空気のほとんどが圧縮機6の冷却に使用されるようにしてもよい。このようにすると、圧縮機冷却ファン660の送風空気でドレンパン660内の水を蒸発させる必要がないので、効率よく圧縮機6の冷却が行える。
また、ドレンパン660内の水の蒸発にワイドバンドギャップ半導体の発する熱を利用する場合には、ドレンパン660を圧縮機冷却ファン68の風上側に配置してもよい。すなわち、ドレンパン660、圧縮機冷却ファン68、圧縮機6の順に配置して、圧縮機冷却ファン68よりの送風空気のほとんどを圧縮機6の冷却に利用すれば良い。ドレンパン660内の水の蒸発にワイドバンドギャップ半導体の発する熱を利用することができるため、圧縮機冷却ファン660の送風空気でドレンパン660内の水を蒸発させる必要がないので、効率よく圧縮機6の冷却が行える。また、圧縮機冷却ファン660の送風空気でドレンパン660内の水を蒸発させる必要がないので、圧縮機冷却ファン68の配置位置の影響を受けないためドレンパン660の配置の自由度が向上する。
また、従来は、圧縮機6の冷却のための冷却ファン68が不要と思われてもドレンパン660内の水の蒸発に送風ファン(たとえば圧縮機冷却ファン)が必要なため、送風ファンを設けていたが、ドレンパン660内の水の蒸発にワイドバンドギャップ半導体の発する熱を利用する場合には、ドレンパン660内の水の蒸発に送風ファンが不要となるので、冷却が不要な圧縮機6を使用する場合には、圧縮機冷却ファン68をなくすこともできるため、ドレンパンの配置の自由度が高く、低コストな冷蔵庫や空調機や給湯機や洗濯機などの機器が得られる。
(ドレンパンの下部に制御基板箱配置)
ここで、ドレンパン660は冷却器200の下方に設けられており、冷却器200で生成される水(除霜水、ドレン水など)を受けるドレンパン660の底面の背面側に制御基板7が収納された制御基板箱70を設けるようにしても良い。図11はドレンパンの底面の外側(背面側)に制御基板7が収納された制御基板箱70を設けた場合の構成を示した図であり、図11(a)はドレンパンを上方斜めから見た上方斜視図、図11(b)はドレンパンを下方斜めから見た下方斜視図、図11(c)はドレンパン背面に水切り部を設けた場合の斜視図である。ここで、容器状を成すドレンパン660において、水の溜まる容器内面を内側とし、容器の外面を外側(背面側)とする。
図11(a)、図11(b)において、冷蔵庫1の本体下部や上部に設けられる機械室60内に設けられ、冷凍サイクルを構成する冷却器(蒸発器)200にて発生する水(たとえばドレン水など)を受けるドレンパン660の外側の底面に制御基板7が収納された制御基板箱70が設けられている。ドレンパン660は上方が開口した容器状であり、内部に水(除霜水、ドレン水)を溜めることが可能な形状をなしている。制御基板箱70あるいは、制御基板7は、制御基板7に搭載された半導体部品11などの制御部品や制御基板7自体の修理やメンテナンスや交換が容易なようにドレンパン660の外側底面にスライド可能で着脱自在に設けられている。
ここで、制御基板7には、スイッチング素子やダイオード素子などの半導体部品11が設けられており、インバータ駆動回路などの少なくとも一部の半導体部品11にワイドギャップバンド半導体が使用されている。また、制御基板7には、半導体部品11のみ(ワイドバンドギャップ半導体のみでも良い)搭載しても良いし、たとえば図2や図3に示すように、制御関連部品(たとえばトランス13やリレー14やコンバータ15や電源リアクタやコンデンサ16や電流検出部品17などのうちの少なくと1つ)などを半導体部品と一緒に搭載しても良い。
制御基板箱70の側面や底面には、制御基板箱開口部(制御基板箱70の底面に設けられた制御基板箱開口部)79が設けられており、この制御基板箱開口部79より電源リード線が取り出されて制御基板7に搭載されているインバータ駆動回路部品に接続される。インバータ駆動回路部品は、コンデンサなどで構成されるAC/DCコンバータを介してAC電源(たとえば商用電源)に接続される。半導体部品であるインバータ駆動回路部品11は、スイッチング素子やダイオード素子などから構成されており、ワイドギャップバンド半導体が使用されており、従来のSi半導体を使用した場合に比べて処理速度の高速化、小形化、低高さ化、高耐熱化を実現している。
本実施の形態では、ワイドバンドギャップ半導体である半導体部品11が制御基板箱70内で、しかもドレンパン660の底面あるいは側面に設けられるので、ワイドバンドギャップ半導体で発熱した熱によりドレンパン660内に溜まった水を蒸発させるのに有効活用できる。この場合でも、ワイドバンドギャップ半導体は、耐熱温度が高いので、機械室60内や圧縮機6の上方や側方の高温環境下であっても故障することがなく、また、略密閉構造の制御基板箱70内での高温環境下であっても故障することはない。半導体部品11にワイドバンドギャップ半導体を使用すれば、制御基板箱70を真空断熱材などの断熱材で少なくと一部を覆っても良い。制御基板箱70を真空断熱材などの断熱材で少なくと一部を覆うことで、制御基板箱70内の温度を高い状態で保持できるので、ドレンパン660内の水の蒸発を短時間で行うことが可能となる。この場合でも半導体部品11にワイドバンドギャップ半導体を使用することで半導体部品11の耐熱温度高い(約300℃)ので、制御基板箱70を真空断熱材などの断熱材で覆って制御基板箱70内の温度が上昇したとしても、半導体部品11に耐熱温度の高いワイドバンドギャップ半導体を使用しているので、半導体部品11は動作可能であるため問題ない。なお、ワイドバンドギャップ半導体部品をドレンパン660の底面や側面に直接接触させる構造にするか、あるいは図9に示した放熱補助部材110などの別部品を介して接触させる構造にすれば、ワイドバンドギャップ半導体の熱を直接ドレンパン660に伝えることができるので、効率よく蒸発させることが可能となる。
ここで、図11(c)に示すようにドレンパン660には、ドレンパン660内の水がドレンパン660外にあふれても制御基板7や制御基板箱70に水がかったりあるいは水が侵入したりしないようにドレンパン660底面や側面の外側(背面側)周囲の少なくとも一部にドレンパン660から下方あるいは外側側方に延出あるいは突出した水切り部670を設けても良い。
図11(c)において、水切り部670は、水切り部670は、ドレンパン660の底面(あるいは側面)の背面側の周囲に4個設けられており、第1の水切り部である水切り部右671、第2の水切り部である水切り部左672、第3の水切り部である水切り部前673、第4の水切り部である水切り部後674から構成されており、ドレンパン660の背面から下方(あるいは外側側方)へ突出している。ここで、水切り部670において、水切り部右671、水切り部左672、水切り部前673、水切り部後674は、連続してつながっていても良いし、あるいは図11(c)のように4つの水きり部671、672、673、674のそれぞれの接続部分(たとえば水切り部671と水切り部673との間など)にはすきまが設けられていても良い。また、水切り部670は、4個でなくても良く、必要な部分に少なくと1個設ければ効果を得ることができる。
制御基板7や制御基板箱70は、ドレンパン660の底面や側面の背面側に設けられており、水切り部670に対してドレンパン660の中心側方向(水切り部670が対向するように設けられている場合には、対向する水切り部の間)に設けるようにしているので、ドレンパン660内の水がドレンパン660外にあふれても、あふれた水が水切り部670を伝って水切り部670より下方に落下するため制御基板7や制御基板箱70に水がかったりあるいは水が侵入したりせず、信頼性の高い機器が得られる。この水切り部660は、ドレンパン660と一体で形成、あるいは一体に成形しても良いし、別体で構成して着脱可能に取り付けても良い。
ここで、ドレンパン660背面や側面に設けられる水切り部670は、冷蔵庫などの機器本体との位置決めに使用してもよい。水切り部670は、ドレンパン660の下方あるいは側方に突出した突出部を形成するので、この突出部を利用して機器本体(たとえば、冷蔵庫本体や室外機本体や室内機本体や熱源機本体や洗濯機本体等)への位置決めに利用できる。このように、本実施の形態の水切り部670は、制御基板7や制御基板箱70内への水の浸入を抑制でき、しかも機器本体との位置決めもできるので、信頼性が高く、ドレンパンの位置決めが容易な冷蔵庫などの機器が得られる。
また、ドレンパン660を機器本体に対して前後にスライド可能に取り付けたい場合には、水切り部670のうち、ドレンパン660背面側方に設けられた水きり部671、672をレールとして利用すれば良い。水きり部671、672をレールとして利用することによって、ドレンパン660が前後にスライド可能で着脱可能に取り付けることが可能であり、ドレンパン660の清掃や、ドレンパン660背面に設けられる制御基板7や半導体部品11のメンテナンスも容易になる。
(圧縮機の上部にドレンパン配置)
ここで、冷却器で生成される霜や水(たとえば除霜水、ドレン水など)を受けるドレンパン660を、圧縮機6の上方で圧縮機6の密閉容器(外被)6Xを形成する上シェル6Aの上部に設けるようにしても良い。図12は圧縮機6の上部にドレンパンを配置した場合の構成を示した図であり、図12(a)は、ドレンパン背面に制御基板箱を設けた場合の図、図12(b)はドレンパンにドレン水溜まり部(水集中部)を設けた場合の図である。
図12(a)において、圧縮機6は、2分割シェル(上シェル6Aと下シェル6B)あるいは3分割シェル(上シェル6Aと中間シェル(図示せず)と下シェル6B)によって密閉容器(外被)6Xが構成されている。本実施の形態(たとえば図1〜図3など)では、圧縮機6の密閉容器6Xの上部に端子箱601が設けられているが、ドレンパン660を圧縮機6の密閉容器6Xの上部に設ける場合で、端子箱601が邪魔になる場合には、たとえば図12(a)に示すように端子箱601を圧縮機6を形成する密閉容器6Xの側面(たとえば、上シェル6Aの側面、下シェル6Bの側面、中間シェルの側面など)に設けるようにすれば良い。
ここで、ドレンパン660は、圧縮機6の密閉容器6X(上シェル6A)の上部に直接、あるいは熱伝導部材などの別部材を介して設けられている。ドレンパン660の底部の一部(たとえば圧縮機6の上部に位置する部位660Yであり球面形状)は、圧縮機6の密閉容器6Xの上部の形状(たとえば上シェル6Aの上部6Yであり球面形状)と略同等形状をしている方が、圧縮機6の上部に取り付ける場合にドレンパン660の底部660Yが圧縮機6の上部6Yに沿うため固定しやすい。ドレンパン660を圧縮機6の上部に設けることによって、圧縮機6にて発生する高温の熱をドレンパン660内に溜まったドレン水を蒸発させるのに使用できるので、効率良くドレン水を蒸発させることができる。
ここで、図12では、ドレンパン660の下部(たとえばドレンパンの外側の底面の一部)に制御基板箱70が設けられ、制御基板7が制御基板箱70内に挿入されている。制御基板7には、スイッチング素子やダイオード素子などの半導体部品11が設けられており、インバータ駆動回路などの少なくとも一部の半導体部品11にSiCやGaNなどのワイドギャップバンド半導体が使用されている。また、制御基板7には、半導体部品11のみ(ワイドバンドギャップ半導体のみでも良いし、ワイドバンドギャップ半導体と他の半導体部品を併用しても良い)搭載しても良いし、たとえば図2や図3に示すように、制御関連部品(たとえばトランス13やリレー14やコンバータ15や電源リアクタやコンデンサ16や電流検出部品17などのうちの少なくと1つ)などを半導体部品と一緒に搭載しても良い。
ここで、圧縮機6に設けられている端子610には、電源リード線(図示せず)が接続されており、この電源リード線を介して圧縮機6の密閉容器6X内に設けられている電動機に電圧が印加される。この電源リード線の一方の端部は端子610に接続されるが、電源リード線の他方の端部は、制御基板箱70の側面や底面に設けられた制御基板箱開口部(制御基板箱70の底面に設けられた制御基板箱開口部)79を通って制御基板箱70の内部に収納されている制御基板7に搭載されているインバータ駆動回路部品に接続される。インバータ駆動回路部品は、コンデンサなどで構成されるAC/DCコンバータを介してAC電源(たとえば商用電源)に接続される。半導体部品11であるインバータ駆動回路部品は、スイッチング素子やダイオード素子などから構成されており、ワイドバンドギャップバンド半導体が使用されているので、従来のSi半導体を使用した場合に比べて処理速度の高速化、小形化、高さ低減化、高耐熱化を実現している。
圧縮機6の上部にドレンパン660を配置する場合においても、ワイドバンドギャップ半導体である半導体部品11が制御基板箱70内で、しかもドレンパン660の底面あるいは側面に設けられるので、ワイドバンドギャップ半導体で発熱した熱によりドレンパン660内に溜まった水を蒸発させるのに有効活用できる。また、ワイドバンドギャップ半導体は、耐熱温度が高いので、機械室60内や圧縮機6の上方や側方の高温環境下であっても故障することがなく、また、略密閉構造の制御基板箱70内での高温環境下であっても故障することはない。半導体部品11にワイドバンドギャップ半導体を使用すれば、制御基板箱70を真空断熱材などの断熱材で少なくと一部を覆っても良い。制御基板箱70を真空断熱材などの断熱材で少なくと一部を覆うことで、制御基板箱70内の温度を高い状態で保持できるので、ドレンパン660内の水の蒸発を短時間で行うことが可能となる。この場合でも半導体部品11にワイドバンドギャップ半導体を使用することで半導体部品11の耐熱温度高い(約300℃)ので、制御基板箱70を真空断熱材などの断熱材で覆って制御基板箱70内の温度が上昇したとしても、半導体部品11に耐熱温度の高いワイドバンドギャップ半導体を使用しているので、半導体部品11は動作可能であるため問題ない。なお、ワイドバンドギャップ半導体部品をドレンパン660の底面や側面に直接接触させる構造にするか、あるいは図9に示した放熱補助部材110などの別部品を介して接触させる構造にすれば、ワイドバンドギャップ半導体の熱を直接ドレンパン660に伝えることができるので、ドレンパン660内の水(たとえば除霜水やドレン水)を効率効率よく蒸発させることが可能となる。
ここで、制御基板箱70あるいは制御基板7を、ドレンパン660の底面や側面にスライド可能に設ければ、半導体部品11や制御基板7のメンテナンスが容易になる。この場合、制御基板7に接続されるリード線などの接続線は制御基板箱70あるいは制御基板7をスライドしても支障のない長さに設定して裕度を持たせるようにすれば良い。
以上より、本実施の形態の冷蔵庫や洗濯機や冷凍・空調装置などの機器は、圧縮機6、凝縮器(あるいは凝縮パイプあるいは放熱パイプなど)9、膨脹装置62、蒸発器(冷却器)200が順次接続されて構成された冷凍サイクルと、本体(たとえば機械室60や室内機や室外機や熱源機や仕切壁や機器の本体など)内に配置されて冷却器(蒸発器)200にて生成される水(例えばドレン水)を受けるドレンパン660と、ドレンパン660の側面の少なくとも一部あるいは底面の少なくとも一部に設けられ、制御基板7が収納された制御基板箱70と、を備え、制御基板7には圧縮機6や圧縮機冷却ファン68などをたとえばインバータ等で駆動するための駆動部品である半導体部品11が搭載され、半導体部品11にワイドバンドギャップ半導体を使用し、ワイドバンドギャップ半導体で発生する熱をドレンパン660に伝達するとともに圧縮機6より発生する熱もドレンパン660に伝達するようにしてドレンパン660内に溜まった水を蒸発させるようにしたので、ワイドバンドギャップ半導体で発生する熱と圧縮機6で発生する熱の両方をドレンパン660内に溜まった水の蒸発に利用でき、低コストで効率よくドレンパン660内の水を蒸発させることができる。本実施の形態では、冷蔵庫の冷凍サイクルについて説明したが、洗濯機などにおいても同様の効果が得られる。また、室内熱交換器、室外熱交換器を備えた空調機などの冷凍サイクルを有する機器であっても同様の効果が得られる。
また、本実施の形態の冷凍・空調装置などの機器は、圧縮機6、室内熱交換器、膨脹装置62、室外熱交換器を順次接続されて構成された冷凍サイクルと、機械室60内に配置された圧縮機6の上部や側方など圧縮機6の近傍に配置されて室外熱交換器にて生成される水(例えばドレン水)を受けるドレンパン660と、ドレンパン660の側面の一部あるいは底面の一部に設けられ、制御基板7が収納された制御基板箱と、を備え、制御基板7には圧縮機6や圧縮機冷却ファン68などをインバータ駆動するインバータ駆動部品である半導体部品11にワイドバンドギャップ半導体を使用し、ワイドバンドギャップ半導体で発生する熱をドレンパン660に伝達するとともに圧縮機6より発生する熱もドレンパン660に伝達するようにしてドレンパン660内に溜まった水を蒸発させるようにしたので、ワイドバンドギャップ半導体で発生する熱と圧縮機6より発生する熱の両方をドレンパン660内に溜まった水の蒸発に利用でき、低コストで効率よくドレンパン660内の水を蒸発させることができる。
また、制御基板箱70あるいは制御基板7をスライド可能にドレンパン660の底面や側面にレールなどを介して設けるようにすれば、必要な時にドレンパン660の底面や側面からレールを介して制御基板箱70や制御基板7を引き出して部品のメンテナンスや交換することが可能となるので、簡単な構成でありながら制御基板7や半導体部品11などの交換やメンテナンスが容易となる。
また、圧縮機6の密閉容器6Xの上面にドレンパン660の底面や側面を直接接触させるか、あるいは熱伝導部材などの別部品を介して接触させるように固定すれば、圧縮機6より発生する熱がドレンパン660内の水を蒸発させるために有効に利用できる。特に圧縮機6の密閉容器6X内部が高圧・高温となり密閉容器6Xの表面の少なくとも一部が高温となる高圧シェルタイプの方が圧縮機6で発生する高温の熱をドレンパン660に伝達できるのでドレンパン660内の水を効率よく蒸発させることができる。ここで、密閉容器6X内が低圧・低温となる低圧シェルタイプであっても、圧縮機6の密閉容器6の上部が高圧・高温となる構造の圧縮機6であれば、圧縮機6で発生する高温の熱をドレンパン660に伝達できるので、同等の効果を得ることができる。
また、ワイドバンドギャップ半導体などの半導体部品11をドレンパン660の底面や側面に直接接触させるか、あるいは図9に示したように熱伝導部材などの別部品を介して接触させるようにすれば、高温耐力のあるワイドバンドギャップ半導体より発生する熱をドレンパン660内の水を蒸発させるために有効に利用できる。
ここで、図11(c)に示したようにドレンパン660の背面あるいは側面には、ドレンパン660内の水がドレンパン660外にあふれても制御基板7や制御基板箱70に水がかったりあるいは水が侵入したりしないようにドレンパン660の側面や底面の背面(たとえば外側周囲)の少なくとも一部にドレンパン660から下方あるいは側方に延出あるいは突出した水切り部670が設けられている。制御基板7や制御基板箱70は、この水切り部670の内側に設けられるので、ドレンパン660内の水がドレンパン660外にあふれても制御基板7や制御基板箱70に水がかったりあるいは水が侵入したりしないため、信頼性の高い機器が得られる。
以上のように、本発明の冷蔵庫などの機器は、本体1と、本体背面に設けられ、冷却器とともに冷凍サイクルを構成する圧縮機6が配置される機械室60と、機械室60内に設けられ、冷却器200の除霜水を受けるドレンパン660と、圧縮機6を駆動制御する半導体部品11が搭載された制御基板7と、制御基板7を収納する制御基板箱70と、を備え、半導体部品11にワイドバンドギャップ半導体を使用し、制御基板箱70をドレンパン660の背面あるいは側面に着脱自在に取り付けたので、ワイドバンドギャップ半導体で発生する熱をドレンパン660に伝達でき、ドレンパン660内に溜まった水を効率よく蒸発させることができる。
また、ドレンパン660を機械室60内で圧縮機6の上方に設けたので、圧縮機6で発生する高温の熱をドレンパン660に伝達できるのでドレンパン660内の水を効率よく蒸発させることができる。また、ワイドバンドギャップ半導体を搭載した制御基板7が収納された制御基板箱70をドレンパン660の背面あるいは側面に着脱自在に取り付ければ、ワイドバンドギャップ半導体で発生する熱と圧縮機6より発生する熱の両方をドレンパン660内に溜まった水の蒸発に利用でき、低コストで効率よくドレンパン660内の水を蒸発させることができる。
また、ドレンパン660を圧縮機6に着脱自在に取り付ければ、簡単な構成でありながら制御基板7や半導体部品11などの交換やメンテナンスが容易となる。
ここで、図12(b)に示すようにドレンパン660にドレン水溜まり部(水集中部)665を設けても良い。ドレンパン660は、冷却器200により生成されドレンパン660内に落下あるいは排出されたドレン水や水がドレンパン660内の特定箇所であるドレンパン水溜まり部(水集中部)665に集中するようにドレンパン660の底部の少なくとも一部が凹部となっている。そして、ドレンパン660の底部は凹部形状であるドレン水溜まり部(水集中部)665に向かって水が集まるように傾斜した傾斜部666、667を有しており、また、ドレン水溜まり部(水集中部)665は他の部分よりも一段低くなっており、水が溜まることが可能な凹部を形成している。
このドレン水溜まり部(水集中部)665の背面に制御基板7あるいは制御基板箱70を設けるようにすれば、ドレンパン660内の水が集中しているドレン水溜まり部(水集中部)665を直接、半導体部品11の発する熱で効率よく無駄なく加熱できるため、ドレンパン660内の水を効率よく早期に蒸発させることができる。
以上は、主にドレンパン660が機械室60内に配置される例について説明しているが、ドレンパン660は機械室内に配置されていなくても良い。例えば、冷蔵庫の場合では、機械室60が冷蔵庫本体1の上部に設けられている場合等には、冷却器200が機械室60よりも下部に設けられるので、ドレンパン660は機械室60内ではなく、冷却器200よりも下部であればよく、冷蔵庫本体1の略中央背面や下部背面等に設ければ良い。
また、例えば、空調機の場合には、ドレンパン660は室外機内だけでなく、室内機内にも配置されているので、室内に配置されるドレンパンの底面や側面の背面側に制御基板7あるいは制御基板箱70を設けても良い。空調機の室内機は、空気吸込み口と、空気吸込み口の下流に設けられたフィルタと、フィルタの下流側に設けられた室内熱交換器と、室内熱交換器の下流側に設けられ空気吸込み口から吸込んだ空気を室内熱交換器の下流側に設けられた空気吹出し口に送風する送風ファンと、室内熱交換器で生成される水(ドレン水)を受ける室内機ドレンパンと、を備えているので、上述した内容(たとえば、ドレンパンの背面や側面に制御基板箱70や制御基板7のスライド可能に設ける構成やドレンパンに水切り部670やドレン水水溜り部665を設ける構成など)を、室内機ドレンパンに適用しても良い。
したがって、本発明の空気調和機などの機器は、室内に設けられた室内機本体と、室内機本体の前面上部や天面や側面に設けられた空気吸込み口と、空気吸込み口の下流に設けられたフィルタと、フィルタの下流側に設けられた室内熱交換器と、空気吸込み口から吸込んだ空気を室内に吹出す空気吹出し口と、室内熱交換器の下流側であって室内熱交換器と空気吹出し口との間に設けられ、空気吸込み口から吸込んだ空気を室内熱交換器を介して室内熱交換器の下流側に設けられた空気吹出し口に送風するための送風ファンと、室内熱交換器で生成される水(ドレン水)を受ける室内機ドレンパンと、送風ファンや風向板などの駆動部品の駆動制御する半導体部品11が搭載された制御基板7と、制御基板7を収納する制御基板箱70と、を備え、半導体部品11にワイドバンドギャップ半導体を使用し、制御基板箱70をドレンパン660の背面あるいは側面に着脱自在に取り付けたので、ワイドバンドギャップ半導体で発生する熱をドレンパン660に伝達でき、ドレンパン660内に溜まった水を効率よく蒸発させることができる。
(冷蔵庫背面に制御基板配置の場合の庫内容積増加)
以上は制御基板を1つ、あるいは2つ設ける機器の例について説明したが、ここでは、ワイドバンドギャップ半導体11を搭載した制御基板を機械室60内ではなく、背面断熱材中に設けた場合の庫内容積の増加について説明する。
図13は本発明の実施の形態を表す冷蔵庫1における制御基板箱70Aの背面部分の容積増加についての説明図である。図において、図1〜図12と同等部分は同一の符号を付して説明を省略する。図において、冷蔵庫本体1は、最上段に冷蔵室2、冷蔵室2の下に切替室3と製氷室35が並列に設けられ、切替室3と製氷室35の下には冷凍室4が設けられ、冷凍室の下(最下段)には野菜室4が設けられている。ここで、各貯蔵室(たとえば冷蔵室2、切替室3、製氷室35、冷凍室4、野菜室5)間において、設定温度(保存温度)の異なる部屋間は断熱材(仕切り部材であり、ウレタン断熱材や真空断熱材)8で仕切られている。また、冷蔵庫1の背面下方には圧縮機6等が配置される機械室60が設けられている。
また、冷蔵庫本体1の背面には背面断熱材80が設けられており、また、冷蔵庫本体1の背面には冷却器室に設けられた冷却器200、圧縮機6、および圧縮機6や圧縮機冷却ファン68や冷気送風ファン(図示せず)などを制御する制御基板7が収納された制御基板箱70が配置され、また、背面の断熱材80中(あるいは機械室60内)には、膨脹装置(たとえばキャピラリチューブや電子膨脹弁など)62、圧縮機6に接続されて冷却器などとともに冷凍サイクルを構成する放熱パイプ(凝縮パイプ)9等が配置されている。ここで、冷蔵庫1背面に設けられた機械室60内には、圧縮機6、アキュムレータ61、制御基板箱70などが配置され、冷却器200で発生する水(除霜水、ドレン水など)を受けるドレンパン660等も設けられている。
放熱パイプ9は、たとえば、圧縮機6から冷蔵庫本体1の側面、冷蔵庫本体1の背面、冷蔵庫本体1の上面(あるいは冷蔵庫本体1の下面)、冷蔵庫本体1の側面などを通って膨脹装置62に接続され、蒸発器200、アキュムレータ61などを介して圧縮機6に接続される。圧縮機6はモータの回転数を任意に調整可能なインバータ方式で駆動され、たとえば半導体部品であるインバータ駆動回路部品11などが搭載された制御基板7によって駆動される。制御基板7は、たとえば図1や図4や図5等では、背面下部に設けられた機械室60内に配置される制御基板箱70内に収納されている。制御基板箱70は、図1では、機械室60内で端子箱601を介して圧縮機6とは空間を介して圧縮機6の上方に配置され、また、図4や図5では、機械室60内で圧縮機6の近傍に設けられており、圧縮機6の上方や側方などに圧縮機6とは空間を介して配置されている。ここで、図1〜図3で説明したように制御基板箱70を圧縮機6の端子箱601の上部に直接または緩衝材350を介して設けるようにしても良い。
制御基板箱70は図1や図4や図5や図6などに示される冷蔵庫1の背面下部や背面上部に設けられる機械室60内に配置され、機械室60内に設置された状態で冷蔵庫1の背面から見て前面側(正面側)あるいは上面側あるいは側面側あるいは下面側が開口しており、制御基板7のメンテや半導体部品11や制御関連部品などのメンテや交換が行えるようにしている。制御基板箱70の開口部には、適宜、フタ部材である制御基板箱フタ701が設けられている。ここで、図1、図4、図5では、放熱パイプ9は圧縮機6から冷蔵庫側面、冷蔵庫背面、冷蔵庫上面、冷蔵庫側面などの少なくとも1カ所を通って機械室60内あるいは冷蔵庫1の本体の断熱材80中に配置される膨脹装置62に接続され、冷却器室内の冷却器200に接続される。ここで、放熱パイプ9は、放熱パイプ9と別に設けられた凝縮器を介して膨脹装置62に接続してもよい。
ここで、第2の制御基板7A(たとえば制御基板7とは別に設けられる第2の制御基板7A、あるいは制御基板7の一部が冷蔵庫1の背面に分割して設けられる第2の制御基板7A、あるいは制御基板7を設けられずに単独で設けられる第2の制御基板7Aなど)が機械室60の上方や高さ方向の略中央位置に配置される第2の制御基板箱70A内に設けられている場合で、放熱パイプ9が機械室60から冷蔵庫側面へ配置される場合には、放熱パイプが冷蔵庫背面を這わないので冷蔵庫背面の第2の制御基板箱70Aが邪魔になることは少ないが、放熱パイプ9が冷蔵庫背面から冷蔵庫上面、あるいは冷蔵庫上面から冷蔵庫側面へ配置される場合は、放熱パイプ9は、第2の制御基板7Aが収納される第2の制御基板箱70Aを避けて第2の制御基板箱70Aの側面を通るように配置されている。また、冷蔵庫1の天井面や背面や側面や底面の少なくともいずれかの面には冷蔵庫1の断熱性能を高めるために内箱101と外箱102の間に真空断熱材10が1箇所あるいは複数箇所設置されており、第2の制御基板箱70Aの背面71と内箱101との間にも配置されている。
本実施の形態において、第2の制御基板7A、第2の制御基板箱70Aを冷蔵庫1の背面上部あるいは背面の高さ方向略中央位置に配置し、半導体部品11にワイドバンドギャップ半導体を使用するようにすれば、第2の制御基板7Aの厚さ、及び第2の基板制御箱70Aの厚さ(冷蔵庫1の前後方向長さ、奥行き)Hを薄くできるため、制御基板箱70Aが配置されている部分の内箱の庫内(貯蔵室内)への突出(せりだし)部分(庫内側への突出量減少分83)の大きさや容積を小さくできる。また、第2の制御基板箱70Aの厚さHを小さくできるので、厚さが小さくなった分(制御基板箱厚さ減少分)だけ内箱101と第2の制御基板箱70A背面71との間の断熱材80の厚さを増加させることが可能である。(断熱材厚さ増加部分85の容積分だけ断熱材80の厚さを大きくできるので、断熱性能が向上する。)ここで、第2の制御基板箱70Aの厚さが薄くなっても断熱材80の厚さを増加させなければ、この断熱材厚さ増加部分85の容積分だけ庫内容積を大きくできるので、冷蔵庫本体の大きさ(幅、高さ、奥行き)を変更することなく大容量の冷蔵庫を得ることができる。すなわち、厚さHが薄くなった第2の制御基板箱70Aの背面の断熱材厚さ増加部分85の容積分(あるいは厚さ分)だけ、庫内容積(貯蔵室の内容積)を大きくできる。したがって、冷蔵庫本体の大きさを大きくすることなくユーザにとって使い勝手の良い大容量の冷蔵庫が得られる。
ここで、従来の冷蔵庫1では、第2の制御基板箱70Aの厚さ(あるいはインバータ駆動回路部品などの半導体部品11の厚さ)が大きかったため、第2の制御基板箱70Aの収納スペースの奥行き方向(厚さ方向)を大きくする必要があり、貯蔵室(たとえば冷蔵室2)内の突出部分(庫内側への突出量減少分83)の大きさまで内箱101が突出(せり出し)していたため、庫内容積が小さくなっていた。また、従来の冷蔵庫では、断熱材80の厚さ増加部分85にまで第2の制御基板箱70Aが設けられていたため、真空断熱材10や放熱パイプ9などの付加部品を設けることなど困難であったが、本発明における第2の制御基板7A、第2の制御基板箱70Aは、ワイドバンドギャップ半導体を用いるようにすることで厚さを薄くできるため、庫内側への突出部分(庫内側への突出量減少分83)の大きさや突出量を小さくでき、また、断熱材厚さ増加部分85の容積分だけスペースが確保可能となるため、従来のように冷蔵庫1の背面152に対して第2の制御基板7Aや第2の制御基板箱70Aを傾けて配置して突出部分(庫内側への突出量減少分83)の突出量を小さくしたりしなくても良く、冷蔵庫1の背面152に対して略並行(冷蔵庫設置面、あるいは冷蔵庫背面に対して略垂直)に設置しても突出部分(庫内側への突出量減少分83)をなくすかあるいは小さくできるようになるので、構造が簡単であり、第2の制御基板箱70Aの収納スペースも大幅に小さくすることが可能となる冷蔵庫が得られる。さらに、貯蔵室である冷蔵室2内への内箱101のせり出し(突出)もなくなるから、貯蔵室である冷蔵室2への食品収納量も拡大させることが可能となり、ユーザにとって大容量で使い勝手の良い冷蔵庫や機器が得られる。
ここで、第2の制御基板箱70Aの高さHが低くなることによって内箱の庫内側への突出量減少分83(庫内容積増加部分83)や第2の制御基板箱70Aの高さHが低くなることによって第2の制御基板箱70Aと内箱101との間(たとえば冷蔵庫1を構成する断熱箱体の背面)の断熱材80の厚さ増加部分85(制御基板箱厚さ減少による断熱材厚さ増加部分85)などの容積増加部分(83あるいは85)に付加部品(機能部品(たとえばミスト噴霧装置や殺菌装置や除菌装置など)や風路部品(たとえば冷却風路やミスト送風路や風量調整や風路切替用のダンパ装置など)や冷凍サイクル部品(たとえば放熱パイプ(凝縮パイプ)や減圧装置(膨脹弁やキャピラリチューブなど)や吸入パイプなど)やその他部品(真空断熱材や配線や照明部品(たとえばLED照明などの庫内照明や警告等や表示灯)など))を設けたり、配置するようにしても良い。
このように、庫内容積の増加部分83や第2の制御基板箱70Aの背面71の断熱材厚さ(容積)増加部分85に上記付加部品を配置したり設けたりすることで、従来に比べて庫内容積を減少させることなく付加機能を得ることができるので、ユーザにとって使い勝手が良く、しかもスペース使用効率も大きくコストパフォーマンスの高い冷蔵庫が得られる。
すなわち、庫内容積増加部分83や制御基板箱背面断熱材厚さ増加部分85に付加部品を設けるようにすれば、庫内容積(貯蔵室の収納容積)を減少させることなく、付加部品による追加機能が実現できたり、あるいは付加部品が配置されていた部分に別部品を配置可能となるので、庫内容積を減少させることなく、追加機能が使用可能となり、スペース効率が向上し、ユーザにとって使い勝手の良い冷蔵庫が得られる。また、庫内容積増加部分83や制御基板箱背面断熱材厚さ増加部分85に付加部品を設けない場合には、従来と同じ外形寸法の冷蔵庫で庫内容積を増加できるので、スペース効率が向上し収納容積が大きく、使い勝手の良い冷蔵庫が得られる。
ここで、付加部品がミストを生成し貯蔵室内や室内に噴霧するミスト噴霧装置やミストを空気吹出し口やミスト吹出し口などへ案内するミスト送風路やミストを室内や貯蔵室内に吹出すミスト吹出し口などのミスト噴霧関連部品である場合には、貯蔵室内や室内にミスト噴霧が行えるようになるので、貯蔵室内の収納容積を減少させずに貯蔵室内の除菌や加湿が行える衛生的で鮮度保持の行える冷蔵庫や室内の加湿や除菌の行なえる空調機などの機器が得られる。
また、付加部品が放熱パイプ(凝縮パイプ)9の場合には、貯蔵室内の収納容積を減少させずに放熱パイプを制御基板箱70Aの背面71の断熱材厚さ増加部分85に這わす(配置する)ことができるので、放熱パイプ9の長さを長くでき放熱面積の増加を行うことができるため、放熱効率が向上し省エネルギーな冷蔵庫を提供できる。
また、付加部品が真空断熱材10の場合には、貯蔵室内の収納容積を減少させずに従来は配置困難であった制御基板箱70Aの背面の断熱材増加部分85に真空断熱材10を配置できるため、真空断熱材10の設置面積の拡大が行え、また断熱性能が向上するので、省エネルギーな冷蔵庫が得られる。また、制御基板箱70Aが薄くできるため真空断熱材10を折り曲げて配置する必要がなくなり、外包材が破れたり傷ついたりしないので、品質の高い冷蔵庫などの機器が得られる。また、真空断熱材10を折り曲げずに配置できない場合でも、外包材が傷ついたり破れたりしない範囲で折り曲げ角度を小さく配置することが可能となるので、折り曲げることで外包材が傷ついたり破れたりすることが抑制でき、真空断熱材の破損や断熱性能の低下のない高信頼性で省エネルギーな冷蔵庫などの機器が得られる。
(真空断熱材の折り曲げ配置)
本発明における第2の制御基板7、第2の制御基板箱70Aは、ワイドバンドギャップ半導体を用いることで厚さを薄くできるため、庫内への突出部分である庫内容積増加部分83や断熱材厚さ増加部分85の容積分だけ従来に比べてスペースの確保が可能となるので、冷蔵庫1の背面152に対して第2の制御基板7Aや第2の制御基板箱70Aを傾けて配置しなくても良くなり、冷蔵庫1の背面152に対して第2の制御基板箱70Aを略並行に設置可能であり、第2の制御基板7Aや第2の制御基板箱70Aの設置位置を検討するにあたって配置位置の自由度が増し、設計の自由度が向上する。また、第2の制御基板7Aや第2の制御基板箱70Aを傾斜させて配置させる場合であっても、真空断熱材10を外包材が傷ついたり破れたりしない範囲で折り曲げ角度を小さく配置することが可能なので、信頼性が高く、断熱性能の高い冷蔵庫などの機器が得られる。
図14は、本実施の形態を表す別の冷蔵庫の制御基板箱近傍の要部断面図である。図において、図1〜図13と同等部分は同一の符号を付して説明は省略する。図において、制御基板箱70の背面71が冷蔵庫1の外箱102あるいは背面152に対して所定の角度で傾斜しており、制御基板7Aも制御基板箱70Aの背面71の傾斜角度と略同等角度で傾斜して配置されている。本実施の形態では、制御基板7A、制御基板箱70Aは、ワイドバンドギャップ半導体を用いることで厚さを薄くできるため、従来に比べて庫内容積増加部分83、断熱材厚さ増加部分85の容積分だけスペースや容積の確保が可能となり、制御基板箱70Aの背面71を冷蔵庫1の外箱102あるいは冷蔵庫本体1の背面152に対して所定角度で傾斜させて配置させれば略垂直に配置させる場合に比べて制御基板箱70Aの断熱材中での収納スペースを大幅に小さくすることが可能である。さらに、貯蔵室である冷蔵室2内への内箱101のせり出しも小さくできるかなくすことができるから、貯蔵室である冷蔵室2への食品収納量も拡大することが可能となる。
本実施の形態では、断熱材厚さ増加部分85に付加部品である真空断熱材10が配置されており、真空断熱材10は制御基板箱70Aの背面71の傾斜に合わせて制御基板箱70Aの近傍で所定角度で折り曲げられているが、真空断熱材10の折り曲げ角度を真空断熱材10の外包材が傷ついたり破れたりしない範囲で小さく設定できるので、真空断熱材10の外包材が傷ついたり破れたりしないため真空断熱材10の信頼性を確保できる。ここで、真空断熱材10を折り曲げる所定角度は、外包材が傷ついたり破れたりしない範囲で設定しており、制御基板箱70Aの配置されていない部分の真空断熱材10に対して真空断熱材10の折り曲げられた部分の所定折り曲げ角度が略30度以下(好ましくは10度以下)となるように設定している(制御基板箱70Aの配置されていない部分の真空断熱材10が冷蔵庫1の背面や天面に略平行に設置されている場合には、背面や天面に対して真空断熱材10の折り曲げられた部分の所定折り曲げ角度が略30度以下(好ましくは15度以下)とすれば良い)。このように制御基板箱70Aの背面71が傾斜している場合に制御基板箱70Aの背面に設ける付加部品は真空断熱材10でなくても良く、放熱パイプ9や吸入パイプ63や膨脹装置62やミスト噴霧装置や冷却風路など他の付加部品であっても良い。
(付加部品の複数配置)
ここで、付加部品は1つでなくても良く2つ以上の組み合わせ(たとえば配管同士(放熱パイプ9と吸入パイプ63の組み合わせや吸入パイプ63と減圧装置であるキャピラリチューブ62との組み合わせなど)や、配管(放熱パイプ9や吸入パイプ63やキャピラリチューブ62の組み合わせなど))と真空断熱10の組み合わせや、ミスト噴霧装置と冷却風路の組み合わせや、ミスト噴霧装置と真空断熱材10の組み合わせや、真空断熱材10とミスト送風路、あるいは真空断熱材10とミスト吹出し口、あるいは真空断熱材10と冷却風路との組み合わせ、照明部品(たとえばLED照明などの庫内照明や警告等や表示灯など)と冷却風路の組み合わせ、照明部品と真空断熱材との組み合わせ、照明部品とミスト噴霧装置の組み合わせなど異なる付加部品2種類の組み合わせ、あるいは真空断熱材とミスト噴霧装置と冷却風路の組み合わせや照明装置とミスト噴霧装置と冷却風路の組み合わせなどの異なる付加部品3種類の組み合わせでも良く、複数の付加部品の中からの複数の組み合わせを選択しても良い)でも良い。また、同じ付加部品を2つ、あるいは3つなど複数の組み合わせでも良い。1つ、あるいは2つ以上の付加部品を組み合わせることで、貯蔵室内の収納容積の減少を伴わないで多くの付加機能を得ることができるので、ユーザの満足度が高く、しかもスペース使用効率も大きくコストパーマンスの大きな冷蔵庫などの機器が得られる。
(真空断熱材)
ここで、付加部品に真空断熱材を使用する場合には、芯材にガラス繊維を用いると断熱性能が良好であるので、使用しても問題ないが、芯材にガラス繊維などの無機繊維を使用するよりはポリエステル(PP)やポリスチレン(PS)などの有機繊維を使用した方が芯材の取り扱い時や解体時やリサイクル時に人体への悪影響がなく取り扱い性が良い。また、ガラス繊維の場合には、燃焼により残渣が発生するが、有機繊維の場合には残渣が発生しにくくサーマルリサイクル性が良好で環境にやさしい。
真空断熱材10は、空気遮断性を有するガスバリア性容器(以下、「外包材」と称す)と、外包材の内部に封入された芯材および吸着剤(例えばガス吸着剤や水分吸着剤(CaO)など)と、を有している。そして、外包材の内部は、所定の真空度(数Pa(パスカル)〜数百Pa程度)に減圧されている。尚、真空断熱材10を、単に真空断熱材と呼ぶ場合もある。
真空断熱材10の芯材を形成する繊維として本実施の形態では無機繊維あるいは有機繊維を使用するようにしているが、有機繊維の方が取り扱い性、サーマルリサイクル性が良い。有機繊維に用いる材料としては、ポリエステルや、その他に、ポリプロピレン、ポリ乳酸、アラミド、LCP(液晶ポリマー)、PPS、ポリスチレンなどを用いることができる。また、芯材の耐熱性を向上させたい場合は、有機繊維にLCP(液晶ポリマー)やPPS(ポリフェニレンサルファイド)など耐熱性のある樹脂を使用すれば良い。また、圧縮クリープ特性を向上させたい場合は、繊維径の大きなものを使用すれば良い。また、上記の樹脂を混合させて使用すれば、圧縮クリープ特性の優れた耐熱性が高く断熱性の高い真空断熱材7が得られる。ポリスチレンは、固体熱伝導率が小さく断熱材の断熱性能の向上が期待でき、しかも安価に製造できる。
ポリプロピレンは、吸湿性が低いため、乾燥時間や真空引き時間を短縮でき生産性の向上が可能である。また、ポリプロピレンは、固体熱伝導が小さいので真空断熱材10の断熱性能の向上が期待できる。
また、ポリ乳酸には生分解性があるので、製品の使用後に解体、分別された芯材は埋め立て処理を行うこともできる。
また、アラミドやLCPは剛性が高いので、真空包装されて大気圧を受けたときの形状保持性が良く、空隙率を高めることができ断熱性能の向上が期待できるなどのメリットがある。
芯材は、例えば、プラスチックラミネートフィルムを外包材に用いる真空断熱材10においては、大気圧を支えて真空断熱材10内の空間を確保する役割と、空間を細かく分割してガスの熱伝導などを低減する役割を担っている。なお、ガスの熱伝導抑制の観点から、この空間の距離をその真空度における空気分子の自由行程距離より小さくなるようにすることが望ましい。
本実施の形態では、真空断熱材10の芯材に、例えば有機繊維を使用するようにすれば、従来のように硬くて脆いガラス繊維が芯材として使用されている場合に比べて、真空断熱材10の製造時や解体時やリサイクル時に粉塵が飛び散り作業者の皮膚・粘膜などに付着して刺激を与えるということも無くなり取り扱い性、作業性、リサイクル性が向上する。製造時や解体時に粉塵が飛び散り作業者の皮膚・粘膜などに付着して刺激を与えることがないので、環境に配慮した製品が得られる。
(真空断熱材+放熱パイプ)
付加部品の組み合わせとして真空断熱材10と放熱パイプ9の場合には、真空断熱材10を貯蔵室側(庫内側)に配置し、放熱パイプ9を制御基板箱70Aの背面71側に配置(内箱101、真空断熱材10、放熱パイプ9、制御基板箱70の順で配置)することで、放熱パイプ9よりの放熱が貯蔵室内に伝わるのを真空断熱材10で抑制できるので、省エネルギーな冷蔵庫などの機器が得られる。ここで、内箱101と真空断熱材10の間、真空断熱材10と放熱パイプ9の間、放熱パイプ9と制御基板箱70Aの背面71との間には、適宜、別の断熱材(たとえばウレタン断熱材)や固定部材や防振部材(たとえば弾性部材や樹脂部材など)を設けることによって、断熱効率や防振や騒音低減などの効果を得ることができる。
また、所定の長さと所定の幅と所定の厚さを有する平板状(あるいはシート状)の真空断熱材10の長さ方向あるいは幅方向に向かって連続した凹部を設け、凹部の深さを放熱パイプ9の直径の1/3程度以上として放熱パイプ9が挿入または嵌合可能な形状(たとえば円弧形状)とし、放熱パイプ9の位置決めや保持が可能な深さと形状にすれば良い。(たとえば、凹部の形状は放熱パイプ9の直径と同等程度以上の直径の円弧状とすれば良い。)
そしてこの凹部に放熱パイプを這わせるようにすれば、凹部の深さ分だけ放熱パイプが埋設できるので真空断熱材10の厚さに放熱パイプ9の大きさ(直径分)を加えた合計の厚さを薄くでき、冷蔵庫の背面のトータルでの断熱材厚さ(内箱と外箱との間の断熱材厚さ)を薄くでき、したがって、厚さを薄くできた分だけ貯蔵室の内容積を大きくでき、ユーザにとって使い勝手の良い冷蔵庫が得られる。
ここで、真空断熱材10と放熱パイプ9をあわせた厚さを小さくできることは上述したとおりであるが、この場合には、真空断熱材10と放熱パイプ9をあわせた厚さを小さくできることに加え、半導体部品11にワイドバンドギャップ半導体を使用することで制御基板箱70の厚さも薄くできるので、付加部品を追加したにもかかわらず、貯蔵室内容積を更に増大させることができる。したがって、スペース効率が良く貯蔵室内容積の大きな冷蔵庫などの機器を得ることができる。ここで、放熱パイプ9の代わりに吸入パイプ63や減圧装置62であるキャピラリチューブを配置した場合でも同様の効果が得られる。
(放熱パイプ)
ここで、インバータ駆動回路部品などの半導体部品11にワイドバンドギャップ半導体を使用することによって制御基板箱70Aの厚さが薄くなることは上述したとおりであるので、、ここでは制御基板箱70Aの背面71側に付加部品として放熱パイプ9を配置する場合の冷蔵庫1の放熱パイプ9の這わせ方について説明する。従来は、制御基板7Aの厚さが大きいため制御基板箱70Aの厚さH2も大きく、制御基板箱70Aの背面71には放熱パイプ9を這わせるだけの断熱材80の厚さが得られていなかったため制御基板箱70Aの背面71に放熱パイプ9を這わせることを避けていたが、本実施の形態では、インバータ駆動回路部品などの半導体部品11にSiC(炭化珪素)やGaN(ガリウムナイトライド)などのワイドバンドギャップ半導体を使用することで半導体部品11を含めた制御基板7Aの厚さ、及び基板制御箱70Aの厚さHが薄くできる。したがって、制御基板箱70Aの厚さが薄くなったことにより内箱101と制御基板箱70A背面71との間に放熱パイプ9を這わせる隙間(断熱材に厚さ)を確保することが可能となる。ここで、制御基板箱70Aが薄くなった場合の放熱パイプ9の這わせ方の例を図15を用いて説明する。
図15は、本発明の実施の形態を表す冷蔵庫の機械室が背面下部に設けられている場合の放熱パイプの這わせ方を説明するための冷蔵庫を背面から見た背面斜視図である。図において、図1〜図14と同等部分は同一の符号を付して説明は省略する。図において、冷蔵庫1の背面下部には機械室60が設けられ、冷凍サイクルを構成する圧縮機6が配置されている。圧縮機6の吐出管には放熱パイプ9が接続され、この放熱パイプ9は機械室60を形成する機械室の上部壁面あるいは側部壁面を貫通し、その後、冷蔵庫1の外箱102に直接あるいはスペーサを介して貼り付けられた状態で外箱102と断熱材80の間に配置されて機械室60より冷蔵庫本体1の背面や側面を通って膨脹装置62、冷却器である蒸発器200を介して圧縮機6の吸入管63に接続されている。圧縮機6から吐出された高温・高圧の冷媒ガス(たとえば自然冷媒であるHC冷媒)は、冷蔵庫本体1背面や側面の外箱102や断熱材80と熱交換することで放熱パイプ9内で凝縮・液化され、膨脹装置62、蒸発器200を通過して低温・低圧の冷媒ガスとなって再び圧縮機6の吸入側に戻ることで冷凍サイクルが構成されている。
ここで、放熱パイプ9は、圧縮機6の吐出配管に接続されており、冷蔵庫本体背面の外箱102と断熱材80の間や断熱材80中を冷蔵庫本体背面下部から上方へ向かって配設される上り配管91と、制御基板箱70Aの背面を冷蔵庫本体1の左右方向あるいは上下方向に横切って配設される制御基板箱背面配管92と、冷蔵庫本体背面上部から下方の機械室60に向かって配設される下り配管93と、によって構成され、膨脹機構62、蒸発器200、を介して圧縮機6に接続されて冷凍サイクルを構成している。ここで、適宜、蒸発器200と圧縮機6との間にサクションアキュムレータやサクションマフラなどの容器61を設けたり、圧縮機6の吐出側配管(例えば吐出配管)と上り配管91との間に吐出マフラなどの第2の容器を設けることで、信頼性が向上したり、また騒音が低下する。
ここで、放熱パイプ9は、冷蔵庫背面の外箱102と断熱材80の間、あるいは断熱材中を冷蔵庫本体背面下部(たとえば機械室60)から上方へ向かって配設される上り配管91と、制御基板箱70の背面を冷蔵庫1の左右方向あるいは上下方向に横切って配設される制御基板箱背面配管92と、下方の機械室60に向かって配設される下り配管93とによって構成される例について説明したが、冷蔵庫本体背面を冷蔵庫本体背面下部の機械室60近傍から制御基板箱70Aの側方を通って上方へ向かって配設される第1の上り配管と、第1の上り配管が冷蔵庫本体1の上部近傍(たとえば制御基板箱70Aと冷蔵庫本体1背面上端との間)で折り返して制御基板箱70Aの背面を冷蔵庫本体1の下方向に下って配設される第1の下り配管と、第1の下り配管が機械室60の上方近傍(たとえば制御基板箱70Aと機械室60の上端部との間)で折り返して上方に向かって配設され制御基板箱70Aの背面を冷蔵庫本体1の上方向に上って配設される第2の上り配管と、第2の上り配管が冷蔵庫本体1の上部近傍(たとえば制御基板箱70Aと冷蔵庫本体1背面上端との間)で折り返して制御基板箱70Aの背面を冷蔵庫本体1の下方向に下って配設される第2の下り配管と、第2の下り配管が機械室60の上方近傍(たとえば制御基板箱70Aと機械室60の上端部との間)で折り返して上方に向かって配設され制御基板箱70Aの背面を冷蔵庫本体1の上方向に上って配設される第3の上り配管と、第3の上り配管が冷蔵庫本体1の上部近傍(たとえば制御基板箱70Aと冷蔵庫本体1背面上端との間)で折り返して制御基板箱70Aの側面を冷蔵庫本体1の下方向に下って配設される第3の下り配管と、によって構成しても良い。
すなわち、放熱パイプ9は、冷蔵庫1の背面の外箱102と内箱101の間で、制御基板箱70Aの背面を冷蔵庫1に対して、左右方向、あるいは上下方向に1回あるいは複数回折り返すように制御基板箱の背面に配設しても良く、このように冷蔵庫本体1の背面に設けられる制御基板箱70Aの背面に放熱パイプ9を這わすことで、冷蔵庫1の側面や上面や底面に這わすだけでは放熱パイプ9の放熱長さが不足する場合でも冷蔵庫1の背面だけでも十分な放熱長さを確保できるので、放熱効率の良い省エネルギーな冷蔵庫などの機器が得られる。また、放熱パイプ9の放熱に必要な長さを冷蔵庫1の背面のみ、あるいは背面と側面のみ、あるいは背面と上面(あるいは底面)のみで確保することも可能になるので、放熱パイプ9の這わせ方や配置の自由度が向上する。また、制御基板箱70Aの背面に放熱パイプを這わすことで、冷蔵庫本体1背面の制御基板箱70A以外の部分や冷蔵庫本体1の側面や天面において放熱パイプ9を這わせなくて良くなる部分を得ることが可能になるので、この放熱パイプ9を這わせなくて良くなる部分の断熱材厚さや壁面厚さを薄くでき、コンパクトで低コストの冷蔵庫が得られる。
本実施の形態では、以上のように、冷蔵庫などの機器を制御するインバータ駆動回路部品などの半導体部品11にワイドバンドギャップ半導体を使用することで制御基板7A(あるいは7)の厚さ、及び基板制御箱70A(あるいは70)の厚さHを薄くすることが可能なため、放熱パイプ9を制御基板箱70の背面に配設可能となり、放熱効率が向上し省エネルギーな冷蔵庫などの機器が得られる。
従来は、制御基板箱70Aの厚さ(奥行き)が厚かったため貯蔵室内の容積確保のため制御基板箱70Aの背面には放熱パイプ9などの付加部品を配置することが難しく、たとえば放熱パイプ9を冷蔵庫本体1の背面に這わせる場合には、制御基板箱70Aの背面を放熱パイプ9が通過しないように制御基板箱70Aの上部や下部で折り返すか、あるいは制御基板箱70Aの側面を通過させるなどして制御基板箱70Aの背面を這わせずに冷蔵庫本体1の天上面や側面や底面に這わせて放熱パイプ9の放熱長さを確保していた。放熱パイプ9を制御基板箱70Aの背面を這わせずに制御基板箱70Aの上部や下部で折り返す場合、放熱パイプ9は、所定の放熱長さや放熱面積が必要であるため制御基板箱70Aの上部や下部で複数回上下方向(冷蔵庫1の高さ方向)、あるいは左右方向(冷蔵庫1の横方向)や斜め方向に折り返して配設することで必要な放熱長さを得るようにしていた。
しかしながら、本実施の形態では、放熱パイプ9を冷蔵庫1の上部背面(あるいは背面中央近傍や下部背面)に設けられた制御基板箱70Aの背面に這わすことが可能となるため、従来のように放熱パイプ9を複数回上下方向(冷蔵庫1の高さ方向)、あるいは左右方向(冷蔵庫1の横方向)や斜め方向に折り返して(折り曲げて)配設しなくても放熱永さを確保可能になるので、放熱パイプ9の配設の自由度が向上し、しかも放熱パイプ9の上下方向(冷蔵庫1の高さ方向)、あるいは左右方向(冷蔵庫1の横方向)への折り返し回数を低減できるので、放熱パイプ9の加工時間の短縮が行え、省エネルギーで低コストな冷蔵庫などの機器が得られる。また、放熱パイプ9の折り返し回数(折り曲げ回数)が低減できるので折り曲げによる放熱パイプ9のひび割れなどの不良による品質低下も抑制できる。したがって、高品質で信頼性が高く加工時間の短かい、低コストで省エネルギーな冷蔵庫などの機器を得ることができる。
放熱パイプ9を長くすると、放熱効率が良くなり消費電力の低減につながるため、省エネルギーな機器が得られる。一般的に従来の半導体はシリコン(Si)を使用しており、過度の温度上昇に弱いが、本発明で使用するSiCやGaNなどのワイドバンドギャップ半導体は、自己の発熱も小さく、また高温にも強いという特性を持つので、従来では使用困難であった比較的温度が高くなる断熱材中や制御基板箱70、70A内や機械室60内(例えば圧縮機6の近傍や圧縮機6の吐出管近傍や放熱パイプの近傍)などへの設置が可能となる。従来のSi半導体の場合は、周囲からの熱の譲与は極力注意しないと高温により故障してしまう可能性が高いが、ワイドバンドギャップ半導体の場合は、耐熱性が高いので高温により故障することが小さく問題の発生が少ない。放熱パイプ9の発熱温度としては、たとえば最大で40〜120℃位までは上昇するが、ワイドバンドギャップ半導体は高温耐力が高い(約300℃)ので、問題なく使用可能である。
(付加部品と制御基板箱背面との間に補助部材)
ここで、放熱パイプ9を制御基板箱70A(あるいは70)の背面に直接または熱伝導性を有する補助部材(樹脂部材など)を介して接触させるように接着材やネジなどにより固定すると、放熱パイプ9の熱を制御基板箱70A(あるいは70)を介して放熱させることが可能となり、簡単な構成でありながら放熱性能に優れた高性能な冷蔵庫などの機器を得ることができる。
図16は本実施の形態を表す冷蔵庫の制御基板箱近傍の要部断面図である。図において、図1〜図15と同等部分は同一の符号を付して説明は省略する。図において、制御基板箱70Aの背面71と付加部品(たとえば放熱パイプ9や真空断熱材10やミスト噴霧装置やミスト送風路や冷却風路や戻り風路など)との間には補助部材75が設けられている。付加部品である放熱パイプ9は、たとえば上方あるいは下方の機械室60から外箱102に直接、または補助部材75や固定部材やスペーサなどを介して固定された状態で外箱102の内面側を制御基板箱70A近傍まで上昇、または下降した後に制御基板箱70Aの背面71を這うように配置されている。
ここで、補助部材75は、熱伝導性を有する熱伝導性部材であって、弾性を有する弾性部材(たとえば、熱伝導性を有するゴムや樹脂など)であれば、弾性を有する補助部材75を制御基板箱70Aの背面71に接着やネジ留めなどで固定し、付加部品である放熱パイプ9を弾性を有する補助部材75に押圧するか、あるいは制御基板箱70Aを補助部材75を介して放熱パイプ9に押圧するように固定すれば、組立が簡単になり、低コストで放熱性能の良い高性能な冷蔵庫などの機器が得られる。
以上のように、制御基板7Aの半導体部品11にワイドバンドギャップ半導体部品を使用することで、制御基板箱70Aの厚さHを小さくできる。制御基板箱70Aの厚さHを小さくできたことにより冷蔵庫本体1の背面に配設された制御基板箱70Aの背面71に生じるスペースに放熱パイプ9を這わすことができるので、放熱パイプ9の長さをそのぶんだけ長くでき、放熱効率の良い冷蔵庫などの機器が得られる。また、放熱パイプ9を制御基板箱70Aの手前で折り曲げなくても良くなるので、放熱パイプ9の折り曲げ回数を少なくでき、製造コストの小さい低コストの冷蔵庫などの機器が得られる。また、放熱パイプ9を制御基板箱70Aの背面71に熱伝導性を有する補助部材75(たとえば樹脂部材や弾性部材など)を介して押圧固定すれば、放熱パイプ9の放熱を制御基板箱70Aを介して効果的に冷蔵庫外に放熱できるので、高性能な冷蔵庫などの機器が得られる。
ここで、放熱パイプ9の代わりに吸入パイプ63や膨脹装置62であるキャピラリチューブなどの他のパイプであっても、制御基板箱70Aの背面に這わすことが可能なので同様の効果が得られる。また、冷蔵庫でなくてもよく、放熱パイプ9や吸入パイプ63などのパイプを有する冷凍サイクルを備えた機器であって、機器を制御する半導体部品11にワイドバンドギャップ半導体が使用可能な空気調和機(室内機や室外機)や給湯機(熱源機や貯湯タンク)や洗濯機などの機器であっても同様の効果が得られる。この場合は、断熱材が配設されていなくても制御基板箱70Aの背面に生じるスペース増加部分に付加部品である放熱パイプ9や吸入パイプ63や膨脹装置であるキャピラリチューブ62などのパイプを這わすことができれば同様の効果が得られる。
(ミスト噴霧装置)
次に付加部品としてミスト噴霧装置をたとえば冷蔵庫に使用する場合について説明する。ミスト噴霧装置は、電圧を印加することでミストを発生させる放電電極と、前記放電電極を保持する保持部材と、放電電極に水を供給する水供給手段と、を備えている。ここで、放電電極は、略円柱状あるいは略角柱状の本体部と、略円錐状あるいは略角錐状の突出部とが一体に形成され、電圧を印加させることで突出部にてミストを生成する。水供給手段は放電電極に水を供給できれば良いので、放電電極の本体部と空間を介して直接水を落下させて多孔質材などで形成された放電電極の本体部に水を供給して毛細管現象などにより放電電極の突出部(水供給手段とは反対側に設けられた突出部)に水を供給する構造でも良いし、水供給手段を熱伝導性の良い金属などで構成して一端側を冷凍室などの低温度貯蔵室や冷却室の壁面に接触させ、他端側を多孔質材などで形成された放電電極の本体部に接続して放電電極の本体部を直接冷やして結露水を放電電極の本体部に発生させて毛細管現象などにより放電電極の突出部(水供給手段とは反対側に設けられた突出部)に水を供給する構造でも良い。
そして、突出部にて生成されたミストを貯蔵室である野菜室内や冷蔵室内に噴霧するようにすれば良い。また、上部に冷蔵室2や野菜室5が配置され、冷蔵室2や野菜室5の下部に冷凍室4を備え、冷蔵室用冷却器が冷蔵室2の背面近傍に配置され、冷凍室用冷却器が冷凍室4の背面近傍に配置された冷蔵庫では、冷蔵室用冷却器よりの水(たとえば除霜水)を冷蔵室2や野菜室5の背面近傍に設けられた放電電極にフェルトなどの多孔質材など介して供給してミストを発生させて冷蔵室2内や野菜室5内にミストを供給するようにしてもよい。この場合、特別な工夫をしなくても除霜水が利用できるため冷却手段が不要で結露水を得ることができるので、低コストな冷蔵庫が得られる。
また、第1の貯蔵室が比較的高温のプラス温度帯の貯蔵室である野菜室5で、第2の貯蔵室がプラス温度帯の貯蔵室である冷蔵室2の場合で、第3の貯蔵室が前記第1の貯蔵室よりも低温の貯蔵室であるマイナス温度帯の貯蔵室である冷凍室4の場合であって、第2の貯蔵室である冷蔵室2が上部に配置され、その下方に第3の貯蔵室である冷凍室4が配置され、第3の貯蔵室の下方に第1の貯蔵室である野菜室5が配置されている場合には、第1の貯蔵室と第3の貯蔵室との間の仕切壁内にミスト噴霧装置を配置し、水供給手段の一端側を第3の貯蔵室である低温の冷凍室4側に貫通させて配置するか、あるいは水供給手段の一端側を仕切壁内であって第3の貯蔵室である低温の冷凍室4側の仕切壁壁面に配置し、水供給手段の他端側に接続された放電電極(たとえば突出部)を比較的高温の貯蔵室である野菜室5側に配置することで、冷凍室4の冷気で水供給手段の一端側を直接、あるいは仕切壁の壁面を介して間接的に冷却することができるので、冷凍室4と野菜室5の温度差を利用できるため、特別な工夫をしなくても冷却手段が不要で水供給手段により放電電極(たとえば本体部)に結露水を発生させることができるので、低コストな冷蔵庫が得られる。
また、水供給手段の一端側を貯蔵室背面近傍に設けられた蒸発器(冷却器)200を有する冷却器室や貯蔵室に冷気を送風する冷却風路の壁面や内部に配置し、水供給手段の他端側に接続された放電電極を比較的高温の貯蔵室である野菜室5や冷蔵室2側に配置することで、冷却器室や冷却風路の冷気で水供給手段の一端側を直接あるいは間接的に冷却することができるので、冷凍室4と野菜室5との温度差が利用できる。従って特別な工夫をしなくても冷却手段が不要で放電電極(たとえば放電電極の本体部)に結露水を得ることができるので、低コストな冷蔵庫が得られる。
本実施の形態では、第1の貯蔵室であるたとえば冷蔵室2の背面と制御基板箱70Aの背面71との間にミスト噴霧装置本体を設けても良いし、ミスト噴霧装置本体は別の場所(たとえば制御基板箱70Aが背面に設けられる第1の貯蔵室(たとえば冷蔵室2)とは異なる第2の貯蔵室(例えば野菜室4))に設け、制御基板箱70Aの背面には第1の貯蔵室内へミストを噴霧するミスト噴霧口やミストをミスト噴霧口に搬送や案内するミスト送風路を設けるようにしても良い。あるいは、ミスト噴霧装置を機械室60内や機械室60内に設けられた制御基板箱70の背面や側面に設けるようにしても良い。
ミスト噴霧装置本体を制御基板箱70Aの背面71とは別の場所(たとえば制御基板箱70Aの背面とは異なる部位、あるいは制御基板箱70が背面に設けられる第1の貯蔵室(たとえば冷蔵室2)とは異なる第2の貯蔵室(例えば野菜室5))に設け、制御基板箱70Aの背面には第1の貯蔵室内へミストを噴霧するミスト噴霧口やミストをミスト噴霧口に案内や搬送するミスト送風路を設けるようにする場合は、ミスト送風路をたとえば周囲が囲まれたダクトやホースなどで構成し第1の貯蔵室背面あるいは第2の貯蔵室背面に設けられるミスト噴霧装置本体と、第1の貯蔵室背面と制御基板箱70の背面との間に設けられたミスト噴霧口と、を接続してミスト噴霧口より第1の貯蔵室内にミストを噴霧すれば良い。ここで、制御基板箱70Aの背面71に付加部品として貯蔵室内にミストを噴霧するミスト噴霧口や、ミスト噴霧口にミストを案内あるいは供給するミスト送風路や、蒸発器(冷却器)200で生成された冷気を貯蔵室に送風する冷却風路などを設ける場合には、制御基板箱70Aの背面と付加部品との間に断熱材(たとえば真空断熱材やウレタン断熱など材)を設けるようにすれば、制御基板箱70Aが冷やされて露がつく恐れが低減できるので、制御基板箱70A内の電子部品(たとえばワイドバンドギャップ半導体部品11など)が故障することなく信頼性の高い冷蔵庫などの機器が得られる。したがって、簡単な構成でありながら貯蔵室内の容積を減少させることなく、制御基板箱70A背面のスペースを有効活用でき、設計の自由度の高い高性能な冷蔵庫などの機器を得ることができる。
ここで、たとえば、第1の貯蔵室、あるいは第2の貯蔵室から冷却器室への戻り風路を介して、あるいは第1の貯蔵室から第2の貯蔵室への戻り風路、あるいは第1の貯蔵室から別の第3の貯蔵室への戻り風路を介してミストを複数の貯蔵室に噴霧しても良い。この場合、ミストを噴霧するミスト送風路の少なくとも一部あるいは戻り風路の少なくとも一部を制御基板箱70Aの背面71に断熱材(たとえば真空断熱材)を介して設けるようにすれば簡単な構成でありながら貯蔵室内の容積を減少させることなく、制御基板箱70A背面71のデッドスペースを有効活用できる。しかも、制御基板箱への露付きを防止し、ミスト送風路や戻り風路の配置の自由度が増加し、設計の自由度の高い高性能な冷蔵庫を得ることができる。
ここで、ミスト噴霧装置を空気調和機に使用する場合について説明する。ミスト噴霧装置を空気調和機に適用する場合は、室内に設置される室内機本体内に設ければ良い。この場合、室内に設けられた室内機本体と、室内機本体の前面上部や天面や側面に設けられた空気吸込口と、空気吸込口の下流に設けられたフィルタと、フィルタの下流側に設けられた室内熱交換器と、空気吸込口から吸込んだ空気を室内に吹出す空気吹出し口と、室内熱交換器の下流側であって室内熱交換器と空気吹出し口との間に設けられ、空気吸込口から吸込んだ空気を室内熱交換器を介して室内熱交換器の下流側に設けられた空気吹出口に送風するための送風ファンと、室内熱交換器で生成される水(ドレン水)を受ける室内機ドレンパンと、送風ファンや風向板などの駆動部品の駆動制御する半導体部品11が搭載された制御基板7と、制御基板7を収納する制御基板箱70と、フィルタと室内熱交換器との間で室内機ドレンパンの上部に設けられ、ミストを生成するミスト装置と、を備え、ミスト噴霧装置は、表面に付着した水が毛細管現象により供給される放電電極と、放電電極と所定間隔を有して設けられる対向電極と、放電電極を保持する電極保持部と、電極保持部に保持された放電電極に水を供給する水供給手段とを有し、放電電極に電圧を印加することでミストを生成し、フィルタの下流で室内機ドレンパンの上部に配置されて水供給手段より放電電極に供給される水のうち余分な水を室内機ドレンパンに排出するようにすれば良い。
そして制御基板7に搭載される半導体部品11にワイドバンドギャップ半導体を使用し、制御基板箱70を室内機ドレンパンの背面あるいは側面に着脱自在に取り付けるようにすれば、ワイドバンドギャップ半導体で発生する熱を室内機ドレンパンに伝達でき、室内機ドレンパン内に溜まった水を効率よく蒸発させることができる。また、水供給手段より放電電極に供給される水のうち余分な水を室内機ドレンパンに排出するので、水供給手段より放電電極に供給される水のうち余分な水を受けるために、別途水受け部を設ける必要がなくなり低コストであり、部品点数も削減でき、組立性も向上する。
また、ミスト噴霧装置を空気調和機の室内機の空気吸込口の下流で空気吸込口近辺に配置し、ダクトやホースなどの送風路を介して空気調和機の室内機の空気吹出口の上流側にミスト噴霧口を設けるようにしても良い。ここで、ミスと噴霧口を空気吹出口と兼用にしたり、ミスト噴霧口を送風路や空気吹出口の内部に開口するように設けるようにしてミストを空気吹出口から空気吹出口の開口している室内に噴霧するようにしてもよい。このように、少なくとも水供給手段と放電電極を備えたミスト噴霧装置を空気調和機の室内機の空気吸込口の下流や空気吸込口近辺に配置し、ミスト噴霧装置で生成されたミストをミスト噴霧装置が配置された部位とは別の場所(例えば、空気調和機室内機の空気吹出口が開口している室内や空気吹出口の上流側の送風路内など)に周囲が囲まれたダクトなどの空気風路内を介して案内して噴霧するようにしているので、少なくとも放電電極と対向電極を備えたミスト噴霧装置や、ミスト噴霧装置で生成されたミストを室内に噴霧するためのミスト噴霧部(ミスト噴霧口)の配置位置の自由度が増し、ミスト噴霧させたい場所からミスト噴霧が行えるので、設計の自由度が向上する。
(制御基板箱の天井面への設置)
以上は、制御基板7A、制御基板箱70Aを冷蔵庫1の背面上方あるいは背面略中央に設置するタイプの冷蔵庫についての例を紹介したが、ここでは、制御基板7A、制御基板箱70Aを冷蔵庫1の天井面に設置する場合について説明する。
図17は、制御基板7Aを冷蔵庫1の天井面に配置した場合の制御基板近傍の要部断面図であり、図17(a)は本発明の冷蔵庫の制御基板を天井面に配置した場合の要部断面図、図17(b)は、従来の冷蔵庫の制御基板を天井面に配置した場合の要部断面図である。図17において、図1〜図16と同等部分は同一の符号を付して説明は省略する。
図17(b)において、制御基板7A、制御基板箱70Aは、冷蔵庫1の天井面151の後方に設けられている。図17(b)に示すように従来の冷蔵庫1では、機器を制御するインバータ駆動回路部品などの半導体部品に珪素(Si)を使用していたため、インバータ駆動回路部品11の厚さが厚く、また、耐熱温度が低いため、大きな放熱器12を設ける必要があり、半導体部品11であるインバータ駆動回路部品と放熱器12を合わせた厚さが大きく必要なため、それに伴って制御基板箱70Aの厚さも大きくなっていた。そのため、制御基板箱70Aの大きさや形状に合わせて庫内側(貯蔵室2内)に内箱101が突出していた(せりだしていた)。したがって、制御基板箱70Aの背面71と内箱101との間の断熱材80の厚さは、庫内容積(貯蔵室容積)をできるだけ大きくする必要性から極力薄くしており、放熱パイプ9や真空断熱材10などの付加部品を制御基板箱70Aの背面71と内箱101との間に設けるのは困難であり、付加部品は制御基板箱70Aの背面以外の部分に設けてられていた。(付加部品である放熱パイプ9や真空断熱材10は、制御基板箱70Aの手前までしか配設されておらず、制御基板箱70Aの手前で折り返したり、折り曲げたりして制御基板箱70Aの背面71を避けて配置していた。)
しかしながら、図17(a)に示すように本実施の形態の冷蔵庫では、半導体部品11にワイドバンドギャップ半導体を使用しているため制御基板箱70Aの厚さが薄くできるので、付加部品を制御基板箱70Aの背面71と内箱101との間に設けることが可能になる。図17(a)において、制御基板7A、制御基板箱70Aは、冷蔵庫本体1の正面に対して冷蔵庫1の天井面151の後方側に設けられている。本実施の形態では、機器を制御する制御部品である半導体部品11にワイドバンドギャップ半導体を使用しているため、インバータ駆動回路部品などの半導体部品11、放熱器12の厚さが小さくできので、制御基板箱70Aの厚さも小さくでき、冷蔵庫の高さを低く抑えることがでしる。しかもワイドバンドギャップ半導体は、発熱量も少なくなることから放熱器12も大幅に小さくできる。これにより、インバータ駆動回路部品11周辺の高さが、その他の部品の高さ程度まで抑えられることが可能となり、庫内容積の増大、あるいは機器の小形が行なえる。
また、図17(a)で示した本発明の実施の形態における冷蔵庫では、図17(b)に示した従来の冷蔵庫の制御基板箱70Aのように制御基板7Aを冷蔵庫1の天井面151に対して傾斜させずに冷蔵庫の天井面151と略並行(略水平)に設置できるので、制御基板箱70Aの収納スペースが大幅に小さくできる。したがって、内箱101の突出(せりだし)も不要となり、しかも貯蔵室の容積(収納容積)を大幅に大きくすることが可能である。
ここで、従来の冷蔵庫1では、インバータ駆動回路部品などの半導体部品11周辺の制御基板箱70A内の収納スペースの高さ(奥行き)を大きくする必要があり、制御基板箱70A背面の内箱101が突出部分である庫内容積増加部分83まで突出(せり出し)していたため、貯蔵室内容積が小さくなっており、また、断熱材厚さ増加部分85には制御基板箱70Aが設けられていたため、付加部品を設けることなど困難であった。しかし本発明の実施の形態における制御基板7A、制御基板箱70Aは、ワイドバンドギャップ半導体を用いることで厚さを薄くできるため、突出部分である庫内容積増加部分83、断熱材厚さ増加部分85の容積分だけスペースを確保可能となるため、冷蔵庫本体1の天面151に対して制御基板7Aや制御基板箱70Aを傾けて配置しなくても良く、冷蔵庫1の天面151に対して略並行(略水平)に設置できるので、構造が簡単でありながら、制御基板箱70Aの収納スペースも大幅に小さくすることが可能である。さらに、貯蔵室である冷蔵室2内への内箱101のせり出しもなくなるから、貯蔵室である冷蔵室2への食品収納量も拡大することが可能となる。
また、制御基板箱70Aの高さHが低くできることによって内箱101の庫内側への突出量減少分83(庫内容積増加部分83)や制御基板箱70Aの高さHが低くなることによって制御基板箱70Aと内箱101との間の断熱材厚さ増加部分85(制御基板箱厚さ減少による断熱材厚さ増加部分85)などの容積増加部分83、85に付加部品(たとえば機能部品(ミスト噴霧装置や殺菌装置や除菌装置など)や風路部品(冷却風路やミスト送風路や風量調整や風路切替用のダンパ装置など)や冷凍サイクル部品(放熱パイプ(凝縮パイプ)や減圧装置(膨脹弁やキャピラリチューブなど)や吸入パイプなど)やその他部品(真空断熱材や配線や照明部品(たとえばLED照明などの庫内照明や警告等や表示灯など)))を設けたり、配置するようにしても良い。
このように、庫内容積増加部分83、あるいは制御基板箱70Aの背面71の天面に配置される断熱材の断熱材厚さ(容積)増加部分85に上記付加部品を配置することで、従来に比べて庫内容積を減少させることなく付加機能を得ることができるので、ユーザにとって使い勝手が良く、しかもスペース使用効率も大きくコストパフォーマンスの高い冷蔵庫などの機器が得られる。
また、庫内容積増加部分83や制御基板箱背面の断熱材厚さ増加部分85に付加部品を設けるようにすれば、庫内容積(貯蔵室の収納容積)を減少させることなく、付加部品による追加機能が実現できたり、あるいは付加部品が配置されていた部分に別部品を配置可能となるので、貯蔵室内容積を減少させることなく、追加機能が使用可能となり、スペース効率が向上し、ユーザにとって使い勝手の良い冷蔵庫が得られる。また、貯蔵室内容積増加部分83や制御基板箱背面の断熱材厚さ増加部分85に付加部品を設けない場合には、従来と同じ外形寸法の冷蔵庫で貯蔵室内容積が増大できるので、スペース効率が向上し収納容積が大きく、使い勝手の良い冷蔵庫などの機器が得られる。
本実施の形態では、図17(a)に示すように制御基板7Aの低背化・小型化により、制御基板箱70Aも低背化・小型化できるため、従来は、制御基板箱70Aの手前までしか設置できなかった真空断熱材10や放熱パイプ9などの付加部品が、制御基板箱70Aの背面(裏側)71にも設置可能になり、平板状の真空断熱材10を折り曲げることなく平板状のままで設置可能であるため、真空断熱材10を構成する外包材(包装材)が折り曲げることにより破れることを抑制できる。また、発熱部である制御基板7と冷蔵室2とを高性能な真空断熱材10で遮蔽できるので、消費電力の低減にもつながる。
また、冷蔵庫本体1の天井面151に配設される真空断熱材10と冷蔵庫本体1の背面152に配設される真空断熱材10とを制御基板箱70Aの背面71で途切れることなく接続させることも可能になり、天井面151と背面152とに配設された真空断熱材を連続的に設けることができ、断熱性能良好な冷蔵庫などの機器を得ることができる。ここで、天井面151に配設される真空断熱材10と背面152に配設される真空断熱材10とが連続的に形成された真空断熱材であっても配設可能となり、真空断熱材10の配設の自由度が向上し、低コストの冷蔵庫などの機器が得られる。また、略90度に折り曲げられた1つの真空断熱材10も配設可能となり、低コストで設計の自由度が増加する冷蔵庫などの機器を得ることができる。
以上のように、圧縮機6、放熱パイプ9、膨脹装置62、冷却器200、吸入パイプ63を順に配管で接続して構成される冷凍サイクルと、内箱101と外箱102との間に断熱材80が配設され、前面側に複数の貯蔵室(たとえば冷蔵室2、切替室3、製氷室35、冷凍室4、野菜室5など)を有する断熱箱体(あるいは冷蔵庫本体)と、断熱箱体(あるいは冷蔵庫本体)の背面152の上部あるいは下部に設けられ、圧縮機6が収納された機械室60と、断熱箱体(あるいは冷蔵庫本体)の背面152あるいは天井面151や下面(底面)に設けられ、圧縮機6などの駆動部品を駆動制御する制御基板7Aを収納する制御基板箱70Aと、制御基板7Aに搭載されたトランジスタやダイオードなどの半導体部品11と、を備え、半導体部品11にSiCやGaNなどの ワイドバンドギャップ半導体を使用することによって半導体部品11あるいは制御基板7Aを小形化(半導体部品11と制御基板7、7Aの両方を小型化しても良い)し制御基板箱70Aの背面71(あるいは側面や上面や底面などの制御基板箱70Aの開口部以外の周囲壁の少なくとも1壁であっても良い)に付加部品(たとえば、真空断熱材10や放熱パイプ9や吸入パイプ63や膨脹装置62やミスト噴霧装置やミスト送風路や冷却風路(戻り風路含む)やダンパ装置など)を配置するようにしたので、余分なスペースを設けることなく追加機能を有することが可能となり、大きさや容積を変更することなく追加機能を有する冷蔵庫や空調機などの機器が得られる。また、Siの半導体を使用していた従来の制御基板では制御基板箱70Aが大きく高さも高いため制御基板箱70Aの背面71に配設できなかった付加部品が配設可能になり、スペースの有効利用が可能で追加機能を得ることができ、また機器の小形が図れる。
ここで、半導体部品11にSiCやGaNなどのワイドバンドギャップ半導体を使用することによって半導体部品11あるいは制御基板7Aを小形化(半導体部品11と制御基板7の両方を小型化しても良い)し制御基板箱70Aの高さや大きさ(縦や横の幅や長さ)を低くすることで生じる制御基板箱70Aの背面71(あるいは側面や上面や底面などの制御基板箱70Aの開口部以外の周囲壁の少なくとも1壁であっても良い)のスペースの増加部分83、85(たとえば制御基板箱70Aの高さを低くすることで生じる貯蔵室内の拡大されたスペースや余剰スペースである庫内容積増加部分83、あるいは断熱材80中に生じる拡大されたスペースや余剰スペースである断熱材厚さ増加部分85など)に付加部品を配置するようにすれば良い。この場合、Siの半導体を使用していた従来の制御基板では制御基板箱70Aが大きく高さも高いため制御基板箱70Aの背面71に配設できなかった付加部品が配設可能になり、スペースの有効利用が可能で追加機能を得ることができ、限られたスペースの有効利用が行なえる。また機器の小形が図れる。
ここで、制御基板箱70Aが小形化、あるいは薄くできるため、制御基板箱70Aを従来は配置できなかった冷蔵庫本体1の側面の壁面内や断熱材中や仕切り8内にも配置することも可能となるので、冷蔵庫本体1の背面に設けられる断熱材80中に余剰スペースが生じるため、庫内容積の増大、あるは付加部品の配置などが可能になり、スペースの有効利用も図れる。
よって、本発明の実施の形態によると、機器を制御する半導体部品11にワイドバンドギャップ半導体を使用することで半導体部品11の厚さや大きさを低減可能であり、半導体部品11が搭載される制御基板7、7Aや制御基板7、7Aを収納する制御基板箱70、70Aの高さ(奥行き)を低減できるので、制御基板箱70、70Aの設置スペースを小さくできる。また、制御基板箱70、70Aの高さが小さくできるため、制御基板箱70、70Aの背面71に放熱パイプ9や真空断熱材10などの付加部品は配設できるので、余分なスペースを設けることなく追加機能を有することが可能となり、機器本体の大きさや容積を変更することなく追加機能を有する冷蔵庫や空調機などの機器が得られる。
また、機器が冷蔵庫1の場合には、制御基板7、7Aや制御基板箱70、70Aを低背化・小型化できるので、制御基板箱70、70Aの高さが大きいことの影響で内箱101(機械室60であっても同様)がたとえば庫内(貯蔵室)側に突出していた突出部分(たとえば内箱の庫内側への突出量減少分)である庫内容積増加部分83が不要となるので、外形形状などの大幅な変更をしなくても庫内容積の増加が図れる。また、制御基板箱の背面と貯蔵室との間の断熱スペース(たとえば制御基板箱厚さ減少による断熱材厚さ増加部分)である断熱材厚さ増加部分85の少なくとも一部が余裕スペースとなるので、この余裕スペースに放熱パイプや真空断熱材などの付加部品を設けることができ、庫内容積を低減することなく追加機能を得ることができる。
(真空断熱材の制御基板箱への貼付)
ここで、図4や図13や図14等では、真空断熱材10と制御基板箱70、70Aの背面71との間には所定すきま(真空断熱材10と制御基板箱70、70Aとの間に空間)が存在しており、ウレタン発泡断熱材がこの所定すきま内に充填されている構成を示したが、真空断熱材10の外包材の少なくとも1面にアルミ箔を配した複合フィルムを使用し、真空断熱材10の外包材のアルミ箔を配した複層フィルム側を制御基板箱70、70Aの背面71に直接貼り付けても良い。また、両面ともアルミニウム蒸着層で構成されるフィルムであっても一面側を制御基板箱70、70Aの背面71に直接貼り付けるようにしてもよい。ここで、複層フィルムは、表面保護層、中間層、熱シール層などから構成される。このように真空断熱材10を制御基板箱70、70Aの背面に直接貼り付けることでウレタン断熱材が不要になるので、真空断熱材10と制御基板箱70、70Aの背面71との間の所定すきまが小さくてウレタンが充填されにくく(所定すきまにウレタンが流入しにくく)断熱性能が低下するといった恐れがなくなる。
また、シート状(平板状)の真空断熱材10を構成する積層体(芯材)の一方の面に配された外包材の複層フィルムと積層体の他方の面に配された複層フィルムは積層構成が異なってもよく、一方の面の複層フィルムは中間層にアルミ箔を有し、他方の面の複層フィルムの中間層にはアルミニウム蒸着が施されたものでも良い。この場合は、外包材のアルミ箔を配した複層フィルム側を制御基板箱70、70Aの背面あるいは側面等に配置することで、高温側となる制御基板箱70、70Aの熱による真空断熱材10が温度上昇してもガスの進入による断熱性能低下が抑制できる。また、積層体の両面に配される複層フィルムにアルミ箔を使用した場合に比べ、積層体の一方の面に配される複層フィルムの中間層にアルミ箔を有し、他方の面に配される複層フィルムの中間層にアルミニウム蒸着を施した場合、一方の面に配されたアルミ箔を有する複層フィルムから他方の面に配されたアルミニウム蒸着が施された複層フィルムへ熱の伝わりが低減できるので、断熱性能が向上する。よって、外包材のアルミ箔を配した複層フィルム側を制御基板箱70、70Aの背面あるいは側面等に配置した方が断熱性能が向上する。すなわち、貯蔵室側よりも制御基板箱70、70Aの背面側の方が高温になるため、高温側に外包材のアルミ箔を配した複層フィルム側を配置した方が断熱性能が向上する。なお、両面にアルミニウム蒸着を配した複層フィルムを使用した方が、熱の伝わりが低減できるので、断熱性能が向上する。
したがって、断熱性能が高く、信頼性の高い冷蔵庫などの機器が得られる。また、機器である冷蔵庫1の組立前に制御基板箱70、70Aに予め真空断熱材10を貼り付けることも可能になるので、組立性が向上し、しかも、真空断熱材10と制御基板箱70、70Aの位置決めが不要になるので、組立時間も低減できる。
以上は、制御基板箱70、70Aの背面に真空断熱材10を直接貼り付ける例について説明したが、真空断熱材10の貼り付ける場所や部位は、制御基板箱70、70Aの背面で無くても良く、制御基板箱70、70Aの開口部以外の周囲壁の少なくと1壁(壁面の外側が好ましいが壁面の内側でも良い)であっても良い。制御基板箱70、70Aを冷蔵庫1などの機器に設置した状態で開口部以外の周囲壁(たとえば、図4や図13のように制御基板箱70を機械室60内に設けられた圧縮機6の上方に制御基板箱70の開口部が冷蔵庫1の上面側あるいは前面側を向くように略水平に設置した場合には、制御基板箱70の開口部の周囲の4つの側面壁と底面壁を指し、また、制御基板箱70Aを機器である冷蔵庫1の背面に開口部が冷蔵庫1の背面側を向くように略垂直に設置した場合には、制御基板箱70Aの開口部の周囲の4つの側面壁(上面壁や側面壁や底面壁)と背面壁であり、図11(a)のように制御基板箱70Aを機器である冷蔵庫1の上面に開口部が冷蔵庫1の上面側を向くように略水平に設置した場合には、制御基板箱70Aの開口部の周囲の4つの側面壁と底面壁を指す。)に直接貼り付けても同様の効果が得られる。
(他機器)
ここで、空調機や冷凍機や給湯機や洗濯機などの機器においては、圧縮機6、放熱パイプ9などの凝縮器、キャピラリチューブなどの膨脹装置62、蒸発器200を順に配管で接続して構成される冷凍サイクルを備え、空調機や冷凍機の場合は室外機に、給湯機の場合は熱源機に、洗濯機の場合は本体に圧縮機が搭載されている。この場合、機器は、圧縮機6が配置された室外機本体や熱源機本体や洗濯機の本体などの機器の本体と、圧縮機6の上方(あるいは前方、側方、後方)に設けられ、圧縮機6を駆動制御する制御基板7、7Aを収納する制御基板箱70、70Aと、制御基板7、7Aに搭載され、機器の動作を制御するトランジスタやダイオードなどで構成されるインバータ駆動回路部品などの半導体部品11と、圧縮機などを冷却する冷却ファンと、を備え、半導体部品11にワイドバンドギャップ半導体を使用することによって半導体部品11、制御基板7、7Aを小形化(半導体部品11と制御基板7、7Aの両方を小型化しても良い)できるので、制御基板箱70、70Aの背面(あるいは制御基板箱70、70Aの側面や上面や底面など制御基板箱の周囲であっても良い)と圧縮機6との間の余剰スペースや拡大されたスペースに付加部品(たとえば放熱パイプ9や吸入パイプ63などの配管や真空断熱材10や冷却ファン68や防音材やアキュムレータやマフラなど)を配置することが可能となるので、従来のようにSiの半導体を使用していた制御基板では制御基板箱70、70Aの背面に配設できなかった付加部品が配設可能になり、限られた筐体内のスペースの有効利用が可能で追加機能を得ることができ、また機器の小形が図れる。
ここで、機器である空調機や給湯機や洗濯機などの組立前に制御基板箱70、70Aに予め真空断熱材10を貼り付けることも可能になるので、組立性が向上し、しかも、真空断熱材10と制御基板箱70、70Aの位置決めが不要になるので、組立時間も低減できる。
本発明によると、機器を駆動・制御する半導体部品にワイドバンドギャップ半導体を使用することで制御基板箱の背面や周囲に放熱パイプや真空断熱材などの付加部品は配設できるので、余分なスペースを設けることなく追加機能を有することが可能となる。また、半導体部品の厚さを低減可能であり、半導体部品が搭載される制御基板や制御基板を収納する制御基板箱の高さ(奥行き)を低減できるので、制御基板箱の設置スペースを小さくできる。また、制御基板箱の高さが小さくできるため、制御基板箱の背面に放熱パイプや真空断熱材などの付加部品は配設できるので、余分なスペースを設けることなく追加機能を有することが可能となり、大きさや容積を変更することなく追加機能を有する冷蔵庫や空調機などの機器が得られる。
また、機器が冷蔵庫の場合には、制御基板や制御基板箱を低背化・小型化できるので、制御基板箱の高さが大きいことの影響で内箱が庫内側に突出していた突出部分が不要となるので、庫内容積の増加が図れる。また、制御基板箱の背面と貯蔵室との間の断熱スペースに余裕ができるので、この余裕スペースに放熱パイプや真空断熱材などの付加部品を設けることができ、庫内容積を低減することなく追加機能を得ることができる。
ここで、本実施の形態の冷蔵庫や空調機などの機器では、冷蔵庫本体1あるいは空調機の室内機本体あるいは空調機の室外機本体あるいは給湯機の熱源機本体あるいは洗濯機本体などの冷凍サイクルを有する機器本体に設けられ、冷凍サイクルを構成する圧縮機6が配置される機械室60と、機械室60内に設けられ、圧縮機6の制御を行う制御基板7と、機械室60外に設けられ、圧縮機6の制御以外の制御を行う第2の制御基板7Aと、を備え、前記制御基板7に搭載される半導体部品にワイドバンドギャップ半導体を使用し、第2の制御基板7Aに搭載される半導体部品には従来のSi半導体を使用するようにしても良い。このようにワイドバンドギャップ半導体と従来のSi半導体を使用環境や制御する電流の大きさでコストメリットを考慮して使い分けるようにすれば、高機能で低コストの圧縮機や機器を得ることができる。高温耐力や処理速度などが要求される場合(たとえば、機械室など圧縮機などの発熱体があり高温環境となる場所や、圧縮機の制御のように処理速度が要求される場合など)には高コストであるがワイドバンドギャップ半導体を使用し、高温耐力や処理速度などが要求されない場所(たとえば、他に発熱部品が無い場所など)には低コストの従来のSi半導体を使用するようにすれば、必要な機能を満足してしかも低コストで信頼性の高い圧縮機や機器が得られる。
(効果等)
以上のように、本実施の形態では、本体(たとえば冷蔵庫本体1あるいは冷凍・空調装置の室外機(給湯装置の熱源機含む)など)と、本体1内あるいは前記本体1背面に設けられ、冷却器200とともに冷凍サイクルを構成する圧縮機6が配置される機械室60と、機械室60内に設けられ、冷却器200の除霜水を受けるドレンパン660と、圧縮機6を駆動制御する半導体部品11が搭載された制御基板7と、制御基板7を収納する制御基板箱70と、を備え、半導体部品11にSiCやGaN等のワイドバンドギャップ半導体を使用し、半導体部品11、あるいは制御基板7、あるいは制御基板箱70をドレンパン660の背面あるいは側面に取り付けたので、簡単な構成でありながら、半導体部品11や制御基板7や制御基板箱70を機械室60内に配置でき、しかも半導体部品11の発する熱をドレンパン660内の水(ドレン水)の蒸発に利用できる冷蔵庫や冷凍空調装置や給湯機などの機器が得られる。また、ドレンパン660内の水の蒸発を行うためにヒータや放熱パイプなどの加熱部品と併用することが可能であり、ドレン水蒸発用に新たに加熱部品を設ける必要がなく、また、ドレンパン660内の水の蒸発を行うために半導体部品11の発する熱を利用することができるので、ドレンパン660内の蒸発効率を向上させることが可能な冷蔵庫などの機器を得ることができる。また、半導体部品11の発する熱でドレン水を蒸発させることが可能な場合には、加熱部品を無くすことも可能となるので、低コストの機器が得られる。
また、前面側に仕切り壁で区画された複数の貯蔵室2、3、4、5、35を有する冷蔵庫本体1と、冷蔵庫本体1の背面の冷却器室に配置され、複数の貯蔵室に供給する冷気を生成する冷却器200と、冷却器室に設けられ、冷却器200で生成された冷気を複数の貯蔵室に送風路を介して供給する庫内ファンと、冷蔵庫本体1背面上部あるいは冷蔵庫本体1背面下部に設けられ、冷却器200とともに冷凍サイクルを構成する圧縮機6が配置される機械室60と、冷却器200の下方に設けられ、冷却器200の除霜水を受けるドレンパン660と、圧縮機6を駆動制御する半導体部品11が搭載された制御基板7と、制御基板7を収納する制御基板箱70と、を備え、半導体部品11にワイドバンドギャップ半導体を使用し、半導体部品11、あるいは制御基板7をドレンパン660の背面あるいは側面に取り付けたので、簡単な構成でありながら、半導体部品11の発する熱をドレンパン660内の水(ドレン水)の蒸発に利用できる冷蔵庫が得られる。また、ドレンパン660内の水の蒸発を行うためにヒータや放熱パイプなどの加熱部品と併用することが可能であり、ドレン水蒸発用に新たに加熱部品を設ける必要がなく、また、ドレンパン660内の水の蒸発を行うために半導体部品11の発する熱を利用することができるので、ドレンパン660内の蒸発効率を向上させることが可能な冷蔵庫を得ることができる。また、半導体部品11の発する熱でドレン水を蒸発させることが可能な場合には、加熱部品を無くすことも可能となるので、低コストの冷蔵庫が得られる。
また、機器を制御する半導体部品11にワイドバンドギャップ半導体を使用することで半導体部品11や制御基板7を機械室6内の圧縮機6近傍や圧縮機6の端子箱601に配置できるので、圧縮機制御リード線の長さを短くでき、ノイズが低減できる。また、機器を制御する半導体部品11にワイドバンドギャップ半導体を使用することで制御基板を機械室60内のドレンパン660の近傍に配置できるので、圧縮機制御リード線の長さを短くできため、低コストの圧縮機や冷蔵庫や空調機などの機器を得ることができる。
また、機器の本体1に設けられる機械室60内に設けられ、冷凍サイクルを構成する冷却器(蒸発器)200にて発生する水(たとえばドレン水など)を受けるドレンパン660の底面外側あるいは側面外側に制御基板7が収納された制御基板箱70を設けるようにすれば、ワイドバンドギャップ半導体で発熱した熱によりドレンパン660内に溜まった水を蒸発させるのに有効活用できる。ここで、機械室は、機器が冷蔵庫の場合には、冷蔵庫本体1の下部や上部に設けられる。また、機器が空調機など室内気と室外機を有する冷凍・空調装置の場合には、機械室は室外機本体内に設けられる。また、機器が給湯装置の場合には、機械室は熱源機本体内に設けられる。)
また、制御基板箱70あるいは、制御基板7は、ドレンパン660の外側底面にスライド可能で着脱自在に設けるようにすれば、制御基板7に搭載された半導体部品11などの制御部品や制御基板7自体の修理やメンテナンスや交換が容易である。
また、ドレンパン660を機械室60内で圧縮機6の上方に設けるようにすれば、ドレンパン660を通常は利用されずに無駄となっている圧縮機6の発する熱によって加熱された空気で加熱でき、ドレンパン660内に溜まったドレン水などの水を効率よく蒸発させることができ、圧縮機6の発する熱の有効利用ができる。また、ワイドバンドギャップ半導体と併用することで、更に効率よくドレンパン内の水を蒸発させることができる。
また、ドレンパン660を圧縮機6の上部6Yに直接、着脱自在に取り付けるようにすれば、通常は利用されずに無駄となっている圧縮機6の発する熱で直接ドレンパン660内に溜まった水を効率的に加熱でき、圧縮機6の発する熱の有効利用ができる。したがって、圧縮機6の発する熱でドレンパン660内の水を効率よく蒸発させることができる。また、ワイドバンドギャップ半導体と併用することで、更に効率よくドレンパン内の水を蒸発させることができる。
また、制御基板箱70を熱伝導性部材で構成し、半導体部品11を制御基板箱70と熱的に接続されるように固定し、半導体部品11の発熱を制御基板箱70で放熱するようにすれば、半導体部品11にたとえばワイドバンドギャップ半導体を使用した場合に制御基板箱70が放熱フィンの代わりとなるため放熱フィンが不要となり、低コストの圧縮機、機器が得られる。
また、半導体部品11を電気的に絶縁可能な放熱補助部材110を介して制御基板箱70に接続させるようにすれば、圧縮機6のように外形形状が球状であったり、突出部があったりしても放熱補助部材110の形状を圧縮機6の外形形状に沿うように設定することが可能となり、半導体部品11の発する熱を放熱補助部材110を介して効率よくドレンパン660、あるいはドレンパン660内の水に伝えることができ、ドレンパン660内の水を効率よく蒸発させることができる。
また、ドレンパン660の底面の少なくとも一部にドレン水が集まるドレン水溜まり部(たとえば水が集中する水集中部、凹み部)を設け、ドレン水溜まり部に半導体部品11や制御基板7を設けるようにすれば、ドレンパン660内の水がドレン水溜まりである特定箇所(たとえば1箇所)に集まるため、ドレン水を効率よく半導体部品11の発する熱で蒸発させることができる。
また、上方が開口したドレンパン660背面あるいは側面の外側周囲(制御基板7あるいは制御基板箱70の周囲)の少なくとも一部にドレンパン660から下方あるいは外側側方に延出あるいは突出した水切り部670を設けるようにすれば、ドレンパン660内の水がドレンパン660外にあふれても制御基板7や制御基板箱70に水がかったりあるいは水が侵入したりしないので、信頼性の高い機器が得られる。
また、ドレンパン660内の水の蒸発にワイドバンドギャップ半導体の発する熱を利用する場合であって、ドレンパン660を圧縮機冷却ファン68よりの送風空気が直接当たらない場所(たとえばドレンパン660を圧縮機冷却ファン68の風上側)に配置するようにすれば、圧縮機冷却ファン68よりの送風空気のほとんどを圧縮機6の冷却に利用できるので、圧縮機6の温度上昇が抑制でき信頼性の高い圧縮機、機器が得られる。ドレンパン660内の水の蒸発にワイドバンドギャップ半導体の発する熱を利用することができるため、圧縮機冷却ファン660の送風空気でドレンパン660内の水を蒸発させる必要がないので、効率よく圧縮機6の冷却が行える。また、圧縮機冷却ファン660の送風空気でドレンパン660内の水を蒸発させる必要がないので、圧縮機冷却ファン68の配置位置の影響を受けないためドレンパン660の配置の自由度が向上する。
また、本実施の形態の冷蔵庫や空調機などの機器は、冷蔵庫本体1あるいは空調機の室内機本体あるいは空調機の室外機本体あるいは給湯機の熱源機本体あるいは洗濯機本体などの冷凍サイクルを有する機器本体に設けられ、冷凍サイクルを構成する圧縮機6が配置された機械室60と、機械室60内に設けられ、圧縮機6の制御を行うワイドバンドギャップ半導体が搭載された制御基板7と、機械室60外に設けられ、圧縮機6の制御以外の制御を行う第2の制御基板7Aと、を備えるようにすれば、制御対象によって制御基板の配置位置を選定できるので、設計の自由度が向上する。また、高温となる機械室60に配置される圧縮機の制御を行う半導体部品11にワイドバンドギャップ半導体を使用し、このワイドバンドギャップ半導体が搭載された制御基板7を機械室60内に配置することで、制御基板7と圧縮機6を接続する比較的太くて高コストの電源リード線を短くすることが可能なため、低コストであり、また、電源リード線に起因する電磁ノイズの発生も抑制できる。
また、制御基板7と第2の制御基板7Aの少なくとも一方に情報の送受信が可能なアンテナなどの情報送受信手段を備え、制御基板7と第2の制御基板7Aとの制御信号のやりとりを無線や赤外線などの電磁波にて非接触で行うようにすれば、制御基板7と第2の制御基板7Aとの間を接続して制御信号のやりとりを行う接続線を無くすことができるので、低コストな機器を得ることができる。また、接続線をなくせるため、機器における接続線の接続線の機器における這わせ方(取り回し)や固定の仕方などを考える必要がなくなり、また、接続線を這わせるために機器本体の筐体や仕切りや断熱材などに穴をあける必要がなくなるので、構造が簡単で低コストの機器が得られる。また、電力の送受信も可能なアンテナなどの電力・情報送受信手段を備えれば、電力の送受信も可能となる。
また、機器本体(たとえば機械室以外。冷蔵庫の場合にはたとえば冷蔵庫本体正面、冷凍空調装置の場合にはたとえば室内機本体やリモコンなど)に設けられ、設定温度や運転時間などを指示する操作部と、本体の機械室外に設けられ、操作部の近傍に設けられた第2の制御基板とを備え、操作部が操作された場合に、操作部よりの制御信号を第2の制御基板より制御基板に非接触にて送信するようにすれば、操作部と第2の制御基板7Aを接続する接続線を短くできる。また、第2の制御基板に一体に操作部を設けるようにすれば、接続線を廃止できる。また、制御基板7と第2の制御基板を無線や赤外線などにより非接触で行なうようにすれば、制御基板7と第2の制御基板7Aとの間の制御信号や電力のやりとりを接続線を設けることなく可能となり、機器本体の配線の取り回しや配線の固定が不要となり低コストで意匠性の良い機器が得られる。
また、制御基板7あるいは第2の制御基板7Aに電力や情報の送受信が可能な電力・情報送受信手段を備え、制御基板7と第2の制御基板7Aとの間で電力の送受信を可能にすれば、制御基板7、あるいは第2の制御基板7Aのいずれか一方にのみ元電源(たとえば商用電源400)を接続・供給すれば良いので、構造が簡単で低コストな機器が得られる
また、冷蔵庫本体1あるいは空調機の室内機本体あるいは空調機の室外機本体あるいは給湯機の熱源機本体あるいは洗濯機本体などの冷凍サイクルを有する機器本体に設けられ、室内にミストを噴霧するミスト噴霧装置あるいは室内を除菌する除菌装置などの電圧を付加することで動作するアクチュエータ、又は表示装置、又は照明装置など圧縮機の動作電流に比べて制御電流の小さな装置を備え、圧縮機6の近傍に設けられた制御基板7が圧縮機6の駆動制御を行い、制御基板7よりも装置に近い場所に配置された第2の制御基板が装置の制御を行うようにすれば、制御対象の制御内容や制御電流に合わせて制御基板7、第2の制御基板の大きさや半導体チップの種類などを選定でき、また、制御基板7、第2の制御基板の配置位置も機器本体の形状やスペースに合わせて設定できる。したがって、設計の自由度の大きな機器が得られる。
また、前面が開口し、複数の貯蔵室を有する断熱箱体(あるいは冷蔵庫本体1)と、断熱箱体の背面に機械室60と、圧縮機60を駆動制御する半導体部品11としてワイドバンドギャップ半導体を搭載した制御基板7と、を備え、圧縮機60を機械室60内に配置し、制御基板7を圧縮機6の近傍あるいは圧縮機6の端子箱601に設けるようにすれば、圧縮機6が配置され、高温環境となる機械室60内であっても高速な処理速度で動作可能なワイドバンドギャップ半導体を制御基板7に搭載しているため、高温となる機械室60内であっても半導体が故障したり処理速度が低下したりすることなく圧縮機6を制御することが可能となる。
本発明の実施の形態を表す冷蔵庫の側断面図。 本発明の実施の形態を表す圧縮機の端子箱近傍の横断面図。 本発明の実施の形態1を表す冷蔵庫の制御基板箱の上面図(正面図)。 本発明の実施の形態1を表す別の冷蔵庫の側断面図。 本発明の実施の形態を表す別の冷蔵庫の背面斜視図。 本発明の実施の形態を表す別の冷蔵庫の背面斜視図。 本発明の実施の形態を表す冷蔵庫の制御基板の正面図。 本発明の実施の形態を表す冷蔵庫の制御基板箱の横断面図。 本発明の実施の形態を表す冷蔵庫の制御基板箱の横断面図。 本実施の形態を表す機器の制御基板の配線接続図。 本発明の実施の形態を表す機器のドレンパンの斜視図。 本発明の実施の形態を表す機器の圧縮機とドレンパンの構成を示す図。 本発明の実施の形態を表す別の冷蔵庫の側断面図。 本発明の実施の形態を表す冷蔵庫の制御基板箱近傍の要部断面図。 本発明の実施の形態を表す冷蔵庫の背面斜視図。 本発明の実施の形態を表す冷蔵庫の制御基板箱近傍の要部断面図。 本発明の実施の形態を表す冷蔵庫の制御基板箱近傍の要部断面図。
1 冷蔵庫、2 冷蔵室、3 切替室、4 冷凍室、5 野菜室、6 圧縮機、6X 密閉容器(外被)、7、7A 制御基板、8 断熱材(仕切壁)、9 放熱パイプ、10 真空断熱材、11 半導体部品(インバータ駆動回路部品)、12 放熱器、13 トランス、14 リレー、15 コンバータ、16 コンデンサ、17 電流検出センサ、35 製氷室、40 放熱補助部品、60 機械室、61 アキュムレータ、62 膨脹装置、68 圧縮機冷却ファン、70、70A 制御基板箱、71 制御基板箱の背面、75 補助部材、79 制御基板箱開口部、80 背面断熱材、81 天面断熱材、83 内箱の庫内側への突出量減少分(庫内容積増加部分)、85 断熱材の厚さ増加部分(制御基板箱厚さ減少による断熱材厚さ増加部分)、91 上り配管、92 下り配管、93 制御基板箱背面配管、101 内箱、102 外箱、110 放熱補助部材、151 天面、152 背面、200 冷却器(蒸発器)、350 緩衝材、400 商用電源、410 端子台、601 端子箱、610 端子、660 ドレンパン、730 AC/DCコンバータ、740 半導体部品、750 制御部品、770 機能部品。

Claims (10)

  1. 本体と、
    前記本体内あるいは前記本体背面に設けられ、冷却器とともに冷凍サイクルを構成する圧縮機が配置される機械室と、
    前記機械室内に設けられ、前記冷却器の除霜水を受けるドレンパンと、
    前記圧縮機を駆動制御する半導体部品が搭載された制御基板と、
    前記制御基板を収納する制御基板箱と、
    を備え、
    前記半導体部品にワイドバンドギャップ半導体を使用し、前記半導体部品、あるいは前記制御基板を前記ドレンパンの背面あるいは側面に取り付けたことを特徴とする機器。
  2. 前記ドレンパンは上方が開口した容器状であり、前記ドレンパンの背面あるいは側面の少なくとも一部に設けられ、前記ドレンパンが設置された状態で下方あるいは外側側方に延出あるいは突出した水切り部を備えていることを特徴とする請求項1に記載の機器。
  3. 前記ドレンパンを前記機械室内で前記圧縮機の上方に設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の機器。
  4. 前記ドレンパンを前記圧縮機に着脱自在に取り付けたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の機器。
  5. 前記制御基板箱を熱伝導性部材で構成し、前記半導体部品を前記制御基板箱と熱的に接続されるように固定し、前記半導体部品の発熱を前記制御基板箱で放熱するようにしたことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の機器。
  6. 前記半導体部品を電気的に絶縁可能な放熱補助部材を介して前記制御基板箱に接続させるようにしたことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の機器。
  7. 前記半導体部品がSiC(炭化珪素)やGaN(窒化ガリウム)であることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の機器。
  8. 前記機器が冷蔵庫であり、前記本体が前記冷蔵庫本体であることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の機器。
  9. 前記機器が室内機と室外機を有する冷凍・空調装置であり、前記本体が前記室外機であることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の機器。
  10. 前面側に仕切り壁で区画された複数の貯蔵室を有する本体と、
    前記本体背面の冷却器室に配置され、前記複数の貯蔵室に供給する冷気を生成する冷却器と、
    前記本体背面上部あるいは前記本体背面下部に設けられ、前記冷却器とともに冷凍サイクルを構成する圧縮機が配置される機械室と、
    前記冷却器の下方に設けられ、前記冷却器の除霜水を受けるドレンパンと、
    前記圧縮機を駆動制御する半導体部品が搭載された制御基板と、
    前記制御基板を収納する制御基板箱と、
    を備え、
    前記半導体部品にワイドバンドギャップ半導体を使用し、前記半導体部品、あるいは前記制御基板を前記ドレンパンの背面あるいは側面に取り付けたことを特徴とする冷蔵庫。
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