JP2004239487A - 冷蔵庫 - Google Patents

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Abstract

【課題】箱体の後方下部の機械室に圧縮機と蒸発皿と送風機とを備え、蒸発皿が圧縮機上方に離して配置されほぼ中央の底面が凸面形状となっている冷蔵庫において、蒸発皿の蒸発性能を高めて小形化できるようにする。
【解決手段】機械室2の送風機4の下流側で圧縮機5の上方に置かれた蒸発皿17において、凸面形状の底面18に沿って覆うように上下方向に延設された面状吸水体19を設けたり、凸面形状の底面18の浅底部21と深底部22の境界で送風方向の下流側や送風方向に沿った背面カバー7寄りに上方に貫通する通気口23・24を設けるようにした。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷蔵庫に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に家庭用冷蔵庫の構造は、機能の面から、断熱容器・強度部材の役割をもつ箱体・扉部分と、庫内冷却を行うための冷凍サイクル部とに大別できる。
【0003】
箱体・扉部分は、外箱(主に鋼板製)で断熱材(主に発泡ウレタン製)を挟むようにして一体化したそれぞれの主構造部分と、箱体内を冷凍室・冷蔵室等の貯蔵室や冷気通路に区画するための区画部材(単独の断熱性樹脂製か樹脂と断熱材の複合構造)と、貯蔵室や扉内側を細かく区画するための内装部材(主に樹脂製)とから構成される。
【0004】
また、冷凍サイクル部は、冷媒を昇圧・循環させる圧縮機や庫外への放熱を行う凝縮器等の庫外に設置される部品と、庫内に設置され冷気の冷却を行う蒸発器と、各部品間に冷媒を循環させるため冷媒パイプ等から構成されている。
【0005】
多くの冷蔵庫では、庫内の冷却は冷気強制循環方式によって行われる。それは、冷蔵庫の庫内の貯蔵室を循環する冷気が、予め貯蔵室とは別に区画された風路内に設置された冷却器内を通って冷やされ、その上部の送風機から各貯蔵室に吐出され、庫内を循環して再び冷却器に戻るというものである。貯蔵室から戻ってくる冷気は温度が氷点よりやや上ないしかなり氷点以下であり、庫内の食品からの水分蒸散や扉開閉に伴う多湿空気の侵入により湿度が高くなっているために、冷却器での熱交換時により低温である冷却器の表面にかなり着霜する状態となる。冷却器の着霜量がある程度以上多くなると、通風抵抗の増大による風速の減少や霜層による熱抵抗の増加から熱交換性能が低下するので、冷気の送風を止めた状態で除霜ヒータで加熱して霜を融かす除霜運転が行われる。除霜運転により融けた霜は除霜水として冷却器の下部に集められ、断熱壁内を通る配水管により箱体の後方下部の機械室や箱体の底部に導かれて庫外に排出されることになる。
【0006】
機械室や箱体の底部に排出された除霜水は、冷媒の圧縮仕事により高温になる圧縮機や庫内の熱を庫外に放熱するために高温になる凝縮器や凝縮系統の配管等を利用して、蒸発させる。多くの冷蔵庫では圧縮機や凝縮器の放熱を効率化するため、凝縮器から圧縮機に連なる通風路を機械室や箱体底部から機械室に形成し、機械室に置いた送風機で箱体外部から冷却空気を導入して凝縮器と圧縮機を放熱させる強制対流型の放熱方式を主体として採用し、一方で箱体の断熱壁内の外表面近くに冷媒パイプを埋め込む形式の自然対流型の放熱方式を補助として、前面や側面等の箱体外表面の結露防止を行わせながらある程度の放熱を賄うような設計が行われている。そのため、除霜水の蒸発は、最も高温になる圧縮機の上方に除霜水を貯める蒸発皿を配置し、それらに凝縮器からの放熱を受けた冷却空気を送風機により吹き付けるという構成が、熱の利用や機器配置の簡素化等の点から効率的であり広く採用されている。また凝縮系統の配管を蒸発皿内に配置して除霜水を加熱する構成も一部には採用されているが、構造の複雑化や配管の腐食等への対応が必要であり、採用は限られている。
【0007】
前者のように圧縮機上方の蒸発皿に凝縮器で放熱後の冷却空気を吹き付けるという構成をとる場合、冷蔵庫の省電力のために圧縮機と凝縮器の放熱量を確保することと共に、蒸発皿、広くは機械室の小形化を図るために蒸発皿の蒸発性能を向上させることが要求される。このような構成で蒸発性能を向上させるには、▲1▼蒸発皿内の除霜水の表面温度を上げる、▲2▼蒸発皿内の除霜水表面での物質伝達率を上げる、▲3▼蒸発皿内の除霜水の表面積を増やすことが必要である。▲1▼のために、蒸発皿への入熱量は圧縮機からの輻射によるものが大半であるため、圧縮機上半部の形状に合わせて蒸発皿のほぼ中央の底面を凸面形状にしながら深く近接させる(蒸発皿は一般に樹脂製でかなり高温になり振動も多い圧縮機表面から若干離す必要がある)ことが行われ、▲2▼のために、送風機により吹き付ける冷却空気の一部を蒸発皿の上部に導いて風速を上げることが行われている。また、▲3▼のためには、蒸発皿の凸面形状の底面を区画壁によって浅底部とそれより深い1つ以上の深底部に分け、除霜水が最初に浅底部に入るようにすることで、同じ除霜水量なら区画壁がない場合より貯水部分を浅くして、その表面積を増やすことも行われている。しかしながら、これらの一般的な対策では、▲1▼から▲3▼までの要件を複数同時に改善できるものではないため、それらによる蒸発性能向上の効果も限られたものとなっている。
【0008】
上記の複数の要件を改善して蒸発皿の蒸発性能を向上させる構造の1例として、圧縮機の上方に近接させたほぼ中央の底面が凸面形状の蒸発皿において、区画壁により(圧縮機の直上で皿の中央の)浅底部と(その周辺の)深底部に分け、浅底部と深底部とをつなぐように吸水部材を配置するものがある(例えば、特許文献1参照)。除霜水量が多くて浅底部から深底部へあふれても、圧縮機からの熱を受けやすく蒸発が盛んな浅底部へ除霜水が移動するので、上記の▲1▼と▲3▼の要件により蒸発性能が改善されるというものである。区画壁に吸水部材がない場合に比べ蒸発が盛んな浅底部の除霜水が減ってきた状態であれば、吸水部材により蒸発の緩やかな深底部から除霜水を移動できるので蒸発が盛んな浅底部の表面積が実質的に増えて蒸発性能が上がることになる。しかしながら、蒸発皿全体の除霜水量が多い状態では、吸水部材により浅底部と深底部の水位は常に同じに調整されるので、区画壁に吸水部材がない場合に比べ却って浅底部の水位が下がり、底面が凸面状になった浅底部の中の浅い部分が水面上に露出してくると除霜水の表面積の減少から蒸発性能は逆に低下することになる。従って、この蒸発皿の改善構造では、蒸発性能の向上のための2つの要件に対し効果があるものの蒸発の全過程で有効ではないために、蒸発性能向上の効果も限られると考えられる。
【0009】
また、上記の複数の要件を改善して蒸発皿の蒸発性能を向上させる構造の別の例として、圧縮機の上方に近接させたほぼ中央の底面が凸面状の蒸発皿において、皿中央の最も浅底の部分に筒状に上方に貫通する通気口を設けたり、送風機寄りの蒸発皿の端部から通気口をもつ平坦部とその先に送風機に向かい下方に傾斜する板状の導風部を設けたりするものがある(例えば、特許文献2、3参照)。前者では、高温の圧縮機表面で熱せられた冷却空気が通気口があることによって蒸発皿の上部に流れるようになり、蒸発皿内の空気の温度や風速が上がって除霜水の表面での冷却空気の対流による加熱と物質伝達が増大するので、上記の▲1▼と▲2▼の要件により蒸発性能が改善されると考えられる。後者では、導風部によって多くの冷却空気が蒸発皿の上部に流れ、これに平坦部の通気口から圧縮機で熱せられた冷却空気が送風機からの冷却空気に吸引・合流される形で加わるので、前者と同様に蒸発皿の上部の空気の温度や風速が上がって冷却空気の対流による加熱と物質伝達が増大し、上記の▲1▼と▲2▼の要件により蒸発性能が改善されると考えられる。
【0010】
しかしながら、前者のように蒸発皿の凸面形状の底面の中央に通気口を形成する構造では、冷蔵庫の断続運転の停止時のように送風機から通風されない場合は自然対流により通気口から熱せられた冷却空気が蒸発皿の上部に導かれるので前述のように蒸発性能が改善される。ただし、運転の停止時間は全体として短く、また自然対流だけでは風速が小さく物質伝達率も小さいので、この場合の蒸発量は全体に比べ少ない。一方、冷蔵庫が冷却運転され送風機から通風される場合(大部分の蒸発が行われる)には、圧縮機の上半部と蒸発皿の底面との隙間を流れる冷却空気は高風速になり、一方で蒸発器の送風機寄りの端部で冷却空気の一部を蒸発器上方に導入しない場合はもちろん導入する場合であっても蒸発器上方や内部の空間が広いためにこの部分での冷却空気は低速になるので、風速と静圧の関係(ベルヌーイの式)からこの通気口の下方の方が上方より低圧になり冷却空気は下向きに流れることになる。従って、通風される場合には蒸発器の上方に通気口から熱せられた冷却空気が導かれないため、冷却空気の対流による加熱という上記の▲1▼の要件が期待できない。以上から、停止時には蒸発性能の向上のための2つの要件に対し効果があるものの冷蔵庫の断続運転全体として評価すると、この前者の蒸発皿の改善構造でも蒸発性能向上の効果は限られてくる。
【0011】
また、後者のように蒸発皿の送風機寄りの通気口をもつ平坦部と導風部を形成する構造では、導風部が長い場合は送風される冷却空気の大半が蒸発皿の上部に導かれて圧縮機上半部にはあまり流れないため、平坦部の通気口の上部の方が高風速で低圧となるので、圧縮機上半部と蒸発皿底面との間の熱せられた冷却空気は通気口を通って蒸発皿の上部に流れ込む。しかしながら、通気口を通らされた冷却空気に比べ導風部で導入される(圧縮機からの熱を受けない)冷却空気の方が多いため、蒸発器上部の平均した冷却空気の温度はあまり上がらず、対流が強く働くとしても上記の▲1▼による効果が得られなくなる。一方、導風部が短い場合はそれにより蒸発皿の上部に導かれる冷却空気は少なくなると共に圧縮機上半部に吹き付けられる冷却空気が増えるので、通気口の上下の冷却空気の風速差や静圧差が小さくなり、通気口から圧縮機上半部付近の熱せられた冷却空気があまり蒸発皿上部に流れ込まないことになる。従って、このような場合でも蒸発器上部の平均した冷却空気の温度はあまり上がらず、上記の▲1▼による効果が得られなくなる。なお、冷蔵庫の停止時には前者の例と同様に通気口から蒸発皿の上部に熱せられた冷却空気が流れ込むので蒸発性能が改善されるが、その場合の蒸発量は全体に比べ少ないので冷蔵庫の断続運転全体としては改善とならない。以上から、詳細に見ると蒸発性能の向上のための2つの要件に対し効果があるとはいえないため、この後者の蒸発皿の改善構造でも蒸発性能向上の効果は限られてくる。
【0012】
【特許文献1】
特開平7−270040号公報(第4頁、図1〜2)
【特許文献2】
特開2002−147927号公報(第4頁、図2〜3)
【特許文献3】
特開2002−107051号公報(第4頁、図2)
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、従来の冷蔵庫の圧縮機上方に離して配置された、ほぼ中央の底面が凸面形状である蒸発皿に関する構造では、皿内部の除霜水の表面温度や表面での物質伝達率を上げたり表面積を増やすという蒸発性能向上の2つ以上の要件に対し確実に有効とはいえないため、十分には蒸発皿の蒸発性能の向上とそれによる蒸発皿の小形化を実現できない。
【0014】
本発明の目的は、箱体の後方下部の機械室に圧縮機と蒸発皿と送風機とを備え、蒸発皿が圧縮機上方に離して配置されほぼ中央の底面が凸面形状となっている冷蔵庫において、蒸発皿を蒸発性能向上の2つ以上の要件に対し有効な構造に適正化することにより、蒸発皿の蒸発性能を高めて小形化できるようにした改良型の冷蔵庫を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の第1の構成の冷蔵庫は、箱体の後方下部の機械室に、圧縮機と、前記圧縮機の上方に離して配置され庫内からの除霜水が導かれる蒸発皿と、前記圧縮機と前記機械室あるいは箱体底部に配置された凝縮器とに冷却空気を通風させる送風機と、前記機械室の背面カバーの開口あるいは底板の開口あるいは底板と箱体下部背面壁の隙間あるいはそれらの組み合わせである機械室内外との前記冷却空気の吸込み開口群と排出開口群とを備えた冷蔵庫において、前記圧縮機と前記蒸発皿は前記送風機の送風方向の下流側に置かれ、かつ前記蒸発皿のほぼ中央の底面は対向する前記圧縮機の上面に合わせた凸面形状となっており、かつ前記蒸発皿の凸面形状の底面に沿って覆うように上下方向に延設された面状吸水体を設けたことを特徴としている。
【0016】
また、本発明の第2の構成の冷蔵庫は、箱体の後方下部の機械室に、圧縮機と、前記圧縮機の上方に離して配置され庫内からの除霜水が導かれる蒸発皿と、前記圧縮機と前記機械室あるいは箱体底部に配置された凝縮器とに冷却空気を通風させる送風機と、前記機械室の背面カバー開口あるいは底板開口あるいは底板と箱体下部背面壁の隙間あるいはそれらの組み合わせである機械室内外との前記冷却空気の吸込み開口群と排出開口群とを備えた冷蔵庫において、前記圧縮機と前記蒸発皿は前記送風機の送風方向の下流側に置かれ、かつ前記蒸発皿のほぼ中央の底面は対向する前記圧縮機の上面に合わせた凸面形状となっており、かつ前記蒸発皿の凸面形状の底面の浅い部分に対し深い部分が前記送風機の送風方向の下流側あるいは送風方向に沿った前記背面カバー寄りの位置あるいはそれらの両方に形成され、かつ浅い部分と深い部分との境界の一部において筒状に上方に貫通する通気口を設けたことを特徴としている。
【0017】
そして、上記第1の構成の冷蔵庫において、前記蒸発皿の凸面形状の底面が区画壁によって浅底部と該浅底部より深い1つ以上の深底部に分けられており、かつ庫内からの除霜水が前記浅底部に最初に導かれ、かつ前記面状吸水体が前記浅底部では底面に沿って覆うように延設され、かつ前記深底部では底面から上方の区画壁に沿って覆うように延設されるようにしてもよい。
【0018】
そしてまた、上記第2の構成の冷蔵庫において、前記蒸発皿の凸面形状の底面が区画壁によって浅底部とより深い1つ以上の深底部に分けられており、かつ庫内からの除霜水が前記浅底部に最初に導かれ、かつ前記貫通口が前記浅底部と次の前記深底部あるいは隣り合う前記深底部どおしの境界の一部において前記区画壁と部分的に一体化するように形成するようにしてもよい。
【0019】
さらにまた、上記第1の構成の冷蔵庫において、前記蒸発皿の凸面形状の底面の前記浅底部に対しより深い前記深底部が前記送風機の送風方向の下流側あるいは送風方向に沿った前記背面カバー寄りの位置あるいはそれらの両方に形成され、かつ前記浅底部と前記深底部との境界の一部において筒状に上方に貫通する通気口を設けるようにしてもよい。
【0020】
上記の本発明の第1の構成の冷蔵庫では、箱体の後方下部の機械室内において送風機の送風方向に対し圧縮機と蒸発皿が送風機と凝縮器(凝縮器は箱体底部にあってもよい)の下流にあり、蒸発皿はほぼ中央が圧縮機の上方にやや離しながら圧縮機の上面に合わせた凸面形状の底面であると共に凸面形状の底面に沿って覆うように浅い部分から深い部分に面状吸水体を設けている。凝縮器での放熱を受けた冷却空気の一部を送風機により蒸発皿の上部に導入する場合でもあまり導入しない場合でも(前者の場合の方が蒸発には有利)、蒸発皿の除霜水がなくならない限りその吸水作用により面状吸水体の設置された範囲の蒸発皿の凸面形状の底面は常に濡れた状態になり、しかも凸面形状の底面は圧縮機からの輻射による熱を下面から直接受ける位置にある。従って、蒸発皿の除霜水量がかなり多い状況を除く底面の最も浅い部分が水面上に出ている場合には、面状吸水体が設置されて水面上に出た分だけ除霜水の表面積が増えたことになり、かつ面状吸水体は圧縮機からの熱を直接受ける蒸発皿の凸面形状の底面に沿うように近接しており吸水された除霜水は底面からの伝熱で高温に保たれるため、既に述べた蒸発性能を向上させるための▲1▼除霜水の表面温度を上げると▲3▼除霜水の表面積を増やすという2つの要件に効果があり、最終的に蒸発皿の蒸発性能を改善でき、その小形化を実現できるようになる。このような蒸発皿の改善効果は、蒸発皿の除霜水量がかなり多く底面の最も浅い部分も水面下になる状況(この状況では除霜水の表面積は大きく蒸発は盛ん)を除く大半の状況で有効であり、また冷蔵庫の断続運転の運転時と停止時の両方の場合(除霜水表面で運転時は送風されるので強制対流状態、停止時は自然対流状態となる)等、送風の有無や強弱によらず大半の状況で有効である。
【0021】
上記の本発明の第2の構成の冷蔵庫では、箱体の後方下部の機械室内において送風機の送風方向に対し圧縮機と蒸発皿が送風機と凝縮器の下流にあり、蒸発皿は圧縮機の上方にやや離して置かれほぼ中央の底面が圧縮機の上面に合わせた凸面形状であると共に、底面の浅い部分に対し深い部分が送風機の送風方向の下流側や送風方向に沿った向きで背面カバー寄りに位置し、それら浅い部分と深い部分の境界の一部に筒状に上方に貫通する通気口を設けている。蒸発皿の凸面形状の底面の深い部分が送風機寄りにはないことで凝縮器での放熱を受けた冷却空気の大半が圧縮機に吹き付けられ、蒸発皿の下方を圧縮機表面に沿って流れながら熱せられた冷却空気の一部は底面の浅い部分と深い部分の境界に形成された蒸発皿の通気口に達する。通気口が送風機の送風方向の下流側にある場合、下方に伸びた蒸発皿の深い部分によって冷却空気の流れは一旦せき止められ静圧が高くなるので蒸発皿の上部よりやや高圧(蒸発皿の送風機側から上部に冷却空気を多く導入するほど通気口の上下の圧力差は大きくなる)となり、通気口の下から上へ圧縮機により熱せられた冷却空気の一部が流れ込む。一方、通気口が送風方向に沿った背面カバー寄りにある場合、蒸発皿の下方の通気口付近での冷却空気は中程度の風速となり(圧縮機の最上部への通路に比べ圧縮機の側面への通路は圧縮機の振動や蒸発皿の位置のずれ等による接触防止のため蒸発皿底面との隙間がやや広く、また蒸発皿の深底部の下はさらに広い隙間となるので、送風方向への通路の狭まり方が少ない)静圧も中程度となる。この場合、通気口の上方は背面カバーに近接し、一般に送風方向の下流側の上半部の背面カバーには機械室外への冷却空気の排出開口群が形成されて冷却空気が吸い出されるためこの部分はやや低圧になっているので、通気口の下から上へ圧縮機により熱せられた冷却空気の一部が流れ込むようになる。従って、どちらの場合も、通気口を通して蒸発皿の上部へ高温になった冷却空気が流れ込むので、(蒸発皿の送風機寄りの端部から凝縮器での放熱を受けた冷却空気の一部を蒸発皿の上部に導入する場合でもあまり導入しない場合でも)従来に比べ蒸発皿上部の冷却空気の温度と風速が増大でき、既に述べた蒸発性能を向上させるための▲1▼除霜水の表面温度を上げると▲2▼除霜水表面の物質伝達率を上げるという2つの要件に効果が現れ、最終的に蒸発皿の蒸発性能を改善でき、その小形化を実現できるようになる。このような蒸発皿の改善効果は、冷蔵庫の断続運転の運転時と停止時の両方の場合(停止時は従来技術での底面中央に通気口を設ける例と同様に改善される)で有効である。
【0022】
上記の本発明の第1の構成の冷蔵庫において、蒸発皿の凸面形状の底面が区画壁によって浅底部とそれより深い1つ以上の深底部に分けられると共に庫内からの除霜水を浅底部に最初に導くようにしている場合には、面状吸水体を浅底部では凸面形状の底面に沿って覆うように延設し、深底部では凸面の斜面にあたる底面(裏面が圧縮機と対向)から上方の区画壁に沿って覆うように延設することで、浅底部と深底部の両方で既に述べた面状吸水体の吸水作用により同様な蒸発性能向上の効果を得ることができる。
【0023】
また上記の本発明の第2の構成の冷蔵庫において、蒸発皿の凸面形状の底面が区画壁によって浅底部とそれより深い1つ以上の深底部に分けられると共に庫内からの除霜水を浅底部に最初に導くようにしている場合には、貫通口を浅底部と次の深底部あるいは隣り合う深底部どおしの境界の一部において区画壁と部分的に一体化するように形成することで、筒状の貫通口を簡略に形成すると共に(区画壁は貫通口による冷却空気の流れ状態にあまり影響しないため)既に述べた区画壁がない場合と同様に、貫通口による蒸発性能向上の効果を得ることができる。
【0024】
そしてまた、上記第1の構成の冷蔵庫における面状吸水体と、上記第2の構成の冷蔵庫における貫通口を組み合わせても、面状吸水体は蒸発皿内の除霜水を、貫通口は冷却空気を対象として別々に働くので、既に述べた作用により確実な蒸発性能向上の効果を得ることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の具体的な実施形態を図面を用いて説明する。
図1ないし図4は、本発明になる第1の実施形態の冷蔵庫についての、機械室周辺の機械室背面カバーを除いた状態の斜視図と、機械室及び箱体底部周辺の蒸発皿を断面で示した状態の側方断面図と、蒸発皿と圧縮機周辺の機械室背面カバーを除き蒸発皿を断面で示した状態の背面図、及び蒸発皿と圧縮機周辺の平面図である。
【0026】
図1乃至図4を用いて説明すると、冷蔵庫の箱体1の後方下部の機械室2の内部には、凝縮器3と送風機4と圧縮機5が送風機4による放熱用の冷却空気6の送風方向に順に並べられている。機械室2は、箱体の背面側(図の手前)を機械室の背面カバー7(背面カバーの開口8と共に図1では除去した状態なので想像線で示す)、床面側を底板9(底板の開口10が形成されている)、箱体の前面側(図の奥側)と上側を箱体下部背面壁11(底板9との間に隙間12が形成されている)、及び幅方向両側を箱体1の側面で囲まれている。そして、背面カバー7には背面カバー開口10、底板には底板開口11、底板8と箱体下部背面壁9の間には底板と箱体下部背面壁の隙間12が形成され、それらが組み合わされて冷却空気の吸込み開口群13(凝縮器3の上流側に位置するもの)と排出開口群14(凝縮器3の下流側に位置するもの)として、機械室2の内外との冷却空気6の入口・出口になっている。この例では凝縮器3が機械室2の内部で送風機4の上流に置かれたものを示したが、機械室2の内部で送風機4の下流や箱体1の底部(送風機4に対し上流)に置かれる場合でも、送風機4の下流に圧縮機3が置かれて凝縮器3からの放熱を受けてやや熱せられた冷却空気6が圧縮機3に吹き付けられる構成であれば、以下の本発明の効果は同様に得られる。
【0027】
庫内の冷却器の霜を定期的に融かすことで発生する除霜水15は冷却器の下部に集められ、断熱壁を通る配水管16により庫外へと出され、蒸発を効率よく行わせるため機械室の中で一般的に最も高温になる圧縮機5の上方にやや離して置かれた蒸発皿17に導かれる。従来の技術で既に述べたように、蒸発皿17は一般に樹脂製でかなり高温になる圧縮機5と接触させることはできないが、圧縮機5からの主に輻射による放熱を効率よく受けるために圧縮機5の上半部の形状(ほぼ半球か半円筒状でこの例では前者)に合わせてそのほぼ中央の底面を凸面形状にした上で、圧縮機5の振動や蒸発皿17の固定位置・形状のばらつきを考慮しながら極力近接させるようにしている。ただし、この例で蒸発皿17の凸面形状の底面18は、蒸発皿17を箱体の前方にほぼ平行に挿入するという固定法に合わせると共に箱体下部背面壁11とにあまり隙間がないことから、箱体の前方寄りを浅いままとし、また送風機寄りも送風機4との間がやや離れ蒸発皿17の上方にある程度の冷却空気6が流れ込むので浅いままとしている。そして、凸面形状の底面18の上面(皿の内側)には、底面の形状に沿って覆うように基本的に接触させながら面状吸水体19が浅い部分から深い部分まで上下方向に連続させて設置されている。
【0028】
このような面状吸水体19により、蒸発皿17内部の除霜水15が凸面形状の底面18の最も浅い部分より下にある多くの場合で、従来は乾いてしまい蒸発に使われなかった除霜水15の水面以上の範囲(図のA)までがその吸水作用で濡れた状態になり、しかも面状吸水体19と凸面形状の底面18はほぼ接触しており圧縮機3から底面への熱が熱伝導等でそのまま面状吸水体19に伝わり、それに吸水された除霜水15は高温に保たれる。除霜水15の水面部分での蒸発現象には面状吸水体19はほとんど影響しないので、面状吸水体19が設置されたことで、水面上に出た分だけ除霜水の表面積が増えると共に水面上の面状吸水体19に含まれた除霜水15の表面温度も上がるという2つの要件から、効率的に蒸発皿17での除霜水15の蒸発性能が改善され、その結果として蒸発皿17の小形化が実現できることになる。このような蒸発皿17の蒸発性能の改善効果は、蒸発皿17の除霜水量がかなり多く凸面形状の底面18の最も浅い部分も水面下になる状況(この状況では元々除霜水の表面積は大きく蒸発は盛ん)や除霜水量がない状況(蒸発の必要性なし)を除く大半の状況で明らかに有効である。また、冷蔵庫の断続運転のように送風される運転時(除霜水表面で強制対流状態)と送風がない停止時(自然対流状態)の両方の場合でも、蒸発皿17の上部へ送風機4寄りから多く又は少なく流す両方の場合でも、上記の面状吸水体19の作用は送風により影響されないので、送風状態が同じ従来のものに対して明らかに有効である。面状吸水体19としては、比較的高い吸水性と凸面形状の底面18に合わせられる柔軟性又は形状適合性等を備えたものであればよく、好適なものとして例えば和紙や不織布及び多孔性樹脂シートが考えられる。
【0029】
図5及び図6は、本発明になる第2の実施形態の冷蔵庫についての、蒸発皿と圧縮機周辺の機械室背面カバーを除き蒸発皿を断面で示した状態の背面図と、蒸発皿と圧縮機周辺の平面図である。
【0030】
図5及び図6を用いて説明すると、第2の実施形態の冷蔵庫と既に説明した本発明の第1の実施形態の冷蔵庫とは、蒸発皿17において凸面形状の底面18が区画壁20によって浅底部21とそれより深い1つの深底部22に分けられ、庫内からの除霜水15が浅底部21に最初に導かれるようになっており、面状吸水体19において浅底部21で凸面形状の底面18に沿って覆うように、深底部22では凸面の斜面にあたる底面(裏面が圧縮機と対向)から上方の区画壁20に沿って覆うように基本的に接触させながら連続させて設置されていることが異なるが、他は基本的に同一構造である。
【0031】
この本発明の第2の実施形態の冷蔵庫では、蒸発皿17の凸面形状の底面18を浅底部21と深底部22のそれぞれについて、既に説明した第1の実施形態の冷蔵庫と明らかに同様に、面状吸水体19により水面上に出た分だけ除霜水の表面積が増える(図のB・C)と共に水面上となる面状吸水体19に含まれた除霜水15の表面温度も上がるという2つの要件に対する効果が面状吸水体19のない場合に対し得られるので、効率的に蒸発皿17での除霜水15の蒸発性能が改善され、その結果として蒸発皿17の小形化が実現できることになる。また、このような蒸発皿17の蒸発性能の改善効果は、第1の実施形態の冷蔵庫と明らかに同様に、除霜水量の多少や送風の有無・強弱等の大半の状況において有効である。
【0032】
図7ないし図10は、本発明になる第3の実施形態の冷蔵庫についての、機械室周辺の機械室背面カバーを除いた状態の斜視図と、機械室及び箱体底部周辺の蒸発皿を断面で示した状態の側方断面図と、蒸発皿と圧縮機周辺の機械室背面カバーを除き蒸発皿を断面で示した状態の背面図、及び蒸発皿と圧縮機周辺の平面図である。
【0033】
図7乃至図10を用いて説明すると、冷蔵庫の箱体1の後方下部の機械室2の内部には、凝縮器3と送風機4と圧縮機5が送風機4による放熱用の冷却空気6の送風方向に順に並べられている。機械室2は、箱体の背面側(図の手前)を機械室の背面カバー7(背面カバーの開口8と共に図7では除去した状態なので想像線で示す)、床面側を底板9(底板の開口10が形成されている)、箱体の前面側(図の奥側)と上側を箱体下部背面壁11(底板9との間に底板と箱体下部背面壁の隙間12が形成されている)、及び幅方向両側を箱体1の側面で囲まれている。そして、背面カバー7には背面カバーの開口8、底板には底板の開口10、底板8と箱体下部背面壁9の間には底板と箱体下部背面壁の隙間12が形成され、それらが組み合わされて冷却空気の吸込み開口群13(凝縮器3の上流側に位置するもの)と排出開口群14(凝縮器3の下流側に位置するもの)として、機械室2の内外との冷却空気6の入口・出口になっている。この例では凝縮器3が機械室2の内部で送風機4の上流に置かれたものを示したが、機械室2の内部で送風機4の下流や箱体1の底部(送風機4に対し上流)に置かれる場合でも、送風機4の下流に圧縮機3が置かれて凝縮器3からの放熱を受けてやや熱せられた冷却空気6が圧縮機3に吹き付けられる構成であれば、以下の本発明の効果は同様に得られる。
【0034】
庫内の冷却器の霜を定期的に融かすことで発生する除霜水15は冷却器の下部に集められ、断熱壁を通る配水管16により庫外へと出され、蒸発を効率よく行わせるため機械室の中で一般的に最も高温になる圧縮機5の上方にやや離して置かれた蒸発皿17に導かれる。従来の技術で既に述べたように、蒸発皿17は一般に樹脂製でかなり高温になる圧縮機5と接触させることはできないが、圧縮機5からの主に輻射による放熱を効率よく受けるために圧縮機5の上半部の形状(ほぼ半球か半円筒状でこの例では前者)に合わせてそのほぼ中央の底面を凸面形状にした上で、圧縮機5の振動や蒸発皿17の固定位置・形状のばらつきを考慮しながら極力近接させるようにしている。ただし、この例で蒸発皿17の凸面形状の底面18は、蒸発皿17を箱体の前方にほぼ平行に挿入するという固定法に合わせると共に箱体下部背面壁11とにあまり隙間がないことから、箱体の前方寄りを浅いままとし、また送風機寄りも送風機4との間がやや離れ蒸発皿17の下方の圧縮機5に多くの冷却空気6が流れ込むように浅いままとしている。そして、凸面形状の底面18の送風機4の送風方向の下流側や送風方向に沿った向きで背面カバー7寄りに位置する浅い部分と深い部分の境界には、蒸発皿17の凸面形状の底面18を筒状に上方に貫通する通気口23及び24が設置されている。
【0035】
蒸発皿17の凸面形状の底面18の深い部分が送風機4寄りにはないことで、凝縮器3での放熱を受けてやや熱せられた冷却空気6の大半が圧縮機5に吹き付けられ、蒸発皿17の下方を圧縮機5の表面に沿って流れながら冷却空気6の一部は蒸発皿17の浅い部分と深い部分の境界に形成された通気口23及び24に達する。送風機4の送風方向の下流側にある通気口23の場合、圧縮機5の上半部と蒸発皿17の凸面形状の底面18の下面との隙間を流れた冷却空気6は蒸発皿17の深い部分に一旦せき止められて静圧が高くなるので、送風機寄りから冷却空気6が導入されて若干の風速となっている蒸発皿17の上部よりやや高圧(蒸発皿上部への送風機寄りからの冷却空気の導入量が多いほどこの通気口の上下の圧力差は拡大)となり、この圧力差により通気口23の下から上へ圧縮機5により熱せられた冷却空気6の一部が流れ込む。一方、送風方向に沿った背面カバー11寄りにある通気口24の場合、圧縮機5の最上部への通路に比べ圧縮機5の側面への通路は圧縮機5の振動や蒸発皿17の固定位置・形状のばらつき等による接触防止のため蒸発皿底面との隙間がやや広く、また蒸発皿17の底面の深い部分の下はさらに広い隙間となるので、送風方向への通路の狭まり方が少ないため、蒸発皿17の下方の通気口24付近での冷却空気6は中程度の風速となり静圧も中程度となる。この場合、通気口24の上方は背面カバー7に近接し、送風方向の下流側にある背面カバー7の上半部には機械室2外への冷却空気6の排出のための開口8が形成され冷却空気6が吸い出されるためこの部分はやや低圧になっており、この圧力差により通気口24の下から上へ圧縮機5により熱せられた冷却空気6の一部が流れ込むようになる。従って、通気口23と24のどちらの場合でも、通気口を通して蒸発皿17の上部へ高温になった冷却空気6が流れ込んで通気口のない場合に比べ蒸発皿17の上部の冷却空気6の温度と風速が増大できるので、冷却空気6の対流により除霜水15の表面温度を上げると共に除霜水表面の物質伝達率を上げるという2つの要件から、効率的に蒸発皿17で除霜水15の蒸発性能を改善され、その結果として蒸発皿17の小形化を実現できるようになる。このような蒸発皿17の蒸発性能の改善効果は通気口がない状態に比べ、蒸発皿17の除霜水量が多い場合や少ない場合によらず大半の状況で有効であり、また蒸発皿17の上部へ送風機4寄りから冷却空気6を多く又は少なく導入するかによらず有効であり、冷蔵庫の断続運転のように送風される運転時(除霜水表面で強制対流状態)と送風がない停止時(自然対流状態)の両方の場合でも明らかに有効である。
【0036】
図11及び図12は、本発明になる第4の実施形態の冷蔵庫についての、蒸発皿と圧縮機周辺の機械室背面カバーを除き蒸発皿を断面で示した状態の背面図と、蒸発皿と圧縮機周辺の平面図である。
【0037】
図11及び図12を用いて説明すると、第4の実施形態の冷蔵庫と既に説明した本発明の第3の実施形態の冷蔵庫とは、蒸発皿17において凸面形状の底面18が区画壁20によって浅底部21とそれより深い1つの深底部22に分けられ、庫内からの除霜水15が浅底部21に最初に導かれるようになっており、通気口23・24において浅底部21と深底部22の境界に区画壁20と部分的に一体化するように形成されていることが異なるが、他は基本的に同一構造である。
【0038】
この本発明の第4の実施形態の冷蔵庫では、区画壁20は貫通口による冷却空気の流れ状態にあまり影響しないため、蒸発皿17の凸面形状の底面18の浅底部21と深底部22のそれぞれの除霜水15に対し、既に説明した第3の実施形態の冷蔵庫と明らかに同様に、通気口23・24により除霜水15の表面温度を上げると共に除霜水表面の物質伝達率を上げるという2つの要件に対する効果が得られるので、効率的に蒸発皿17での除霜水15の蒸発性能が改善され、その結果として蒸発皿17の小形化が実現できることになる。また、このような蒸発皿17の蒸発性能の改善効果は、第3の実施形態の冷蔵庫と明らかに同様に、除霜水量の多少や送風の有無・強弱等の大半の状況において有効である。
【0039】
【発明の効果】
本発明の第1の構成の冷蔵庫によれば、箱体の後方下部の機械室内で凝縮器での放熱を受けた冷却空気を送風機により圧縮機とその上方に離して置かれた蒸発皿に吹き付けるようにした冷蔵庫において、蒸発皿は底面のほぼ中央が圧縮機の上面に合わせた凸面形状であると共に凸面形状の底面に沿って覆うように浅い部分から深い部分に面状吸水体を設けるようにすることで、蒸発皿の除霜水がある場合にはその吸水作用により面状吸水体の設置された範囲の蒸発皿の凸面形状の底面は常に濡れた状態になり、しかもその凸面形状の底面は圧縮機からの輻射による熱を下面から直接受けている。従って、蒸発皿の除霜水量がかなり多く凸面形状の底面が全て水面下にある状況や除霜水のない状況以外の通常の場合には、水面上に出た面状吸水体が設置された部分だけ除霜水の表面積が増え、かつ面状吸水体の設置部分は圧縮機からの熱を受ける底面に近接し吸水された除霜水も高温に保たれるという2つの要件に効果があり、効率的に蒸発皿の蒸発性能を改善でき、その小形化を実現できるようになる。
【0040】
本発明の第2の構成の冷蔵庫によれば、箱体の後方下部の機械室内で凝縮器での放熱を受けた冷却空気を送風機により圧縮機とその上方に離して置かれた蒸発皿に吹き付けるようにした冷蔵庫において、蒸発皿は底面のほぼ中央が圧縮機の上面に合わせた凸面形状であると共に、底面の浅底部に対し深底部が送風機の送風方向の下流側や送風方向に沿った向きで背面カバー寄りに位置し、それら浅底部と深底部の境界の一部に筒状に上方に貫通する通気口を設けるようにすることで、通気口の下から上へ圧縮機により熱せられた冷却空気の一部が流れ込むようになる。従って、通気口を通して蒸発皿の上部へ高温になった冷却空気が流れ込むので、従来に比べ蒸発皿上部の冷却空気の温度と風速が増大されて対流が活発になるので、除霜水の表面温度及び表面の物質伝達率を上げるという2つの要件に効果があり、効率的に蒸発皿の蒸発性能を改善でき、その小形化を実現できるようになる。
【0041】
また、本発明の第1の構成の冷蔵庫で、蒸発皿の凸面形状の底面が区画壁により浅底部と深底部に分けられ浅底部に除霜水を最初に導くようにしている場合には、面状吸水体を浅底部では凸面形状の底面に沿って、深底部では凸面の斜面から上方の区画壁に沿って覆うように延設することで、浅底部と深底部の両方で面状吸水体による蒸発性能向上の効果を得ることができる。
【0042】
また、本発明の第2の構成の冷蔵庫で、蒸発皿の凸面形状の底面が区画壁により浅底部と深底部に分けられ浅底部に除霜水を最初に導くようにしている場合には、貫通口を浅底部と次の深底部等の境界の一部において区画壁と部分的に一体化するよう形成することで、貫通口を簡略化すると共に貫通口による蒸発性能向上の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になる第1の実施形態の冷蔵庫についての機械室周辺の機械室背面カバーを除いた状態の斜視図である。
【図2】図1に示す冷蔵庫についての機械室及び箱体底部周辺の蒸発皿を断面で示した状態の側方断面図である。
【図3】図1に示す冷蔵庫についての蒸発皿と圧縮機周辺の機械室背面カバーを除き蒸発皿を断面で示した状態の背面図である。
【図4】図1に示す冷蔵庫についての蒸発皿と圧縮機周辺の平面図である。
【図5】本発明になる第2の実施形態の冷蔵庫についての蒸発皿と圧縮機周辺の機械室背面カバーを除き蒸発皿を断面で示した状態の背面図である。
【図6】図5示す冷蔵庫についての蒸発皿と圧縮機周辺の平面図である。
【図7】本発明になる第3の実施形態の冷蔵庫についての機械室周辺の機械室背面カバーを除いた状態の斜視図である。
【図8】図7に示す冷蔵庫についての機械室及び箱体底部周辺の蒸発皿を断面で示した状態の側方断面図である。
【図9】図7に示す冷蔵庫についての蒸発皿と圧縮機周辺の機械室背面カバーを除き蒸発皿を断面で示した状態の背面図である。
【図10】図7に示す冷蔵庫についての蒸発皿と圧縮機周辺の平面図である。
【図11】本発明になる第4の実施形態の冷蔵庫についての蒸発皿と圧縮機周辺の機械室背面カバーを除き蒸発皿を断面で示した状態の背面図である。
【図12】図11に示す冷蔵庫についての蒸発皿と圧縮機周辺の平面図である。
【符号の説明】
1…箱体、2…機械室、3…凝縮器、4…送風機、5…圧縮機、6…冷却空気、7…(機械室の)背面カバー、8…(背面カバーの)開口、9…(機械室の)底板、10…(底板の)開口、11…箱体下部背面壁、12…(底板と箱体下部背面壁の)隙間、13…吸込み開口群、14…排出開口群、15…除霜水、16…配水管、17…蒸発皿、18…(蒸発皿のほぼ中央の)凸面形状の底面、19…面状吸水体、20…区画壁、21…浅底部、22…深底部、23…(送風方向の下流側の)通気口、24…(送風方向に沿った背面カバー寄りの)通気口。

Claims (5)

  1. 箱体の後方下部の機械室に、圧縮機と、前記圧縮機の上方に離して配置され庫内からの除霜水が導かれる蒸発皿と、前記圧縮機と前記機械室あるいは箱体底部に配置された凝縮器とに冷却空気を通風させる送風機と、前記機械室の背面カバーの開口あるいは底板の開口あるいは底板と箱体下部背面壁の隙間あるいはそれらの組み合わせである機械室内外との前記冷却空気の吸込み開口群と排出開口群とを備えた冷蔵庫において、前記圧縮機と前記蒸発皿は前記送風機の送風方向の下流側に置かれ、かつ前記蒸発皿のほぼ中央の底面は対向する前記圧縮機の上面に合わせた凸面形状となっており、かつ前記蒸発皿の凸面形状の底面に沿って覆うように上下方向に延設された面状吸水体を設けたことを特徴とする冷蔵庫。
  2. 請求項1に記載の冷蔵庫において、前記蒸発皿の凸面形状の底面が区画壁によって浅底部と該浅底部より深い1つ以上の深底部に分けられており、かつ庫内からの除霜水が前記浅底部に最初に導かれ、かつ前記面状吸水体が前記浅底部では底面に沿って覆うように延設され、かつ前記深底部では底面から上方の区画壁に沿って覆うように延設されたことを特徴とする冷蔵庫。
  3. 箱体の後方下部の機械室に、圧縮機と、前記圧縮機の上方に離して配置され庫内からの除霜水が導かれる蒸発皿と、前記圧縮機と前記機械室あるいは箱体底部に配置された凝縮器とに冷却空気を通風させる送風機と、前記機械室の背面カバー開口あるいは底板開口あるいは底板と箱体下部背面壁の隙間あるいはそれらの組み合わせである機械室内外との前記冷却空気の吸込み開口群と排出開口群とを備えた冷蔵庫において、前記圧縮機と前記蒸発皿は前記送風機の送風方向の下流側に置かれ、かつ前記蒸発皿のほぼ中央の底面は対向する前記圧縮機の上面に合わせた凸面形状となっており、かつ前記蒸発皿の凸面形状の底面は浅い部分に対し深い部分が前記送風機の送風方向の下流側あるいは送風方向に沿った前記背面カバー寄りの位置あるいはそれらの両方に形成され、かつ浅い部分と深い部分との境界の一部において筒状に上方に貫通する通気口を設けたことを特徴とする冷蔵庫。
  4. 請求項3に記載の冷蔵庫で、前記蒸発皿の凸面形状の底面が区画壁によって前記浅底部とより深い1つ以上の前記深底部に分けられており、かつ庫内からの除霜水が前記浅底部に最初に導かれ、かつ前記貫通口が前記浅底部と次の前記深底部あるいは隣り合う前記深底部どおしの境界の一部において前記区画壁と部分的に一体化するように形成されたことを特徴とする冷蔵庫。
  5. 請求項1あるいは2に記載の冷蔵庫において、前記蒸発皿の凸面形状の底面の前記浅底部に対しより深い前記深底部が前記送風機の送風方向の下流側あるいは送風方向に沿った前記背面カバー寄りの位置あるいはそれらの両方に形成され、かつ前記浅底部と前記深底部との境界の一部において筒状に上方に貫通する通気口を設けたことを特徴とする冷蔵庫。
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