JP2013151149A - インクジェット記録装置 - Google Patents

インクジェット記録装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2013151149A
JP2013151149A JP2012229771A JP2012229771A JP2013151149A JP 2013151149 A JP2013151149 A JP 2013151149A JP 2012229771 A JP2012229771 A JP 2012229771A JP 2012229771 A JP2012229771 A JP 2012229771A JP 2013151149 A JP2013151149 A JP 2013151149A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
suction
paper
recording apparatus
suction surface
medium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012229771A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5543564B2 (ja
JP2013151149A5 (ja
Inventor
Takahiro Inoue
貴博 井上
Koji Furukawa
弘司 古川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Corp
Original Assignee
Fujifilm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujifilm Corp filed Critical Fujifilm Corp
Priority to JP2012229771A priority Critical patent/JP5543564B2/ja
Priority to US13/724,822 priority patent/US20130162742A1/en
Priority to EP20120199068 priority patent/EP2610064B1/en
Publication of JP2013151149A publication Critical patent/JP2013151149A/ja
Publication of JP2013151149A5 publication Critical patent/JP2013151149A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5543564B2 publication Critical patent/JP5543564B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J11/00Devices or arrangements  of selective printing mechanisms, e.g. ink-jet printers or thermal printers, for supporting or handling copy material in sheet or web form
    • B41J11/007Conveyor belts or like feeding devices
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J11/00Devices or arrangements  of selective printing mechanisms, e.g. ink-jet printers or thermal printers, for supporting or handling copy material in sheet or web form
    • B41J11/0085Using suction for maintaining printing material flat
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J13/00Devices or arrangements of selective printing mechanisms, e.g. ink-jet printers or thermal printers, specially adapted for supporting or handling copy material in short lengths, e.g. sheets
    • B41J13/10Sheet holders, retainers, movable guides, or stationary guides
    • B41J13/22Clamps or grippers
    • B41J13/223Clamps or grippers on rotatable drums
    • B41J13/226Clamps or grippers on rotatable drums using suction

Abstract

【課題】搬送時におけるメディアの浮きやシワの発生を防いで、高品質な画像を記録できるインクジェット記録装置を提供する。
【解決手段】周面に用紙を吸着保持して搬送する搬送ドラム12の周面(吸着面)30に矩形状の凹部32を一様に配列して格子状の凹凸面を形成し、凹部32内に吸引孔36を形成する。用紙は、各凹部32において三次元の山型に変形するので、カックルの方向を問わずに効率よく、カックルを吸収することができ、用紙に浮きやシワを生じさせることなく搬送することができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、インクジェット記録装置に係り、特にメディアを吸着して搬送するインクジェット記録装置に関する。
汎用の印刷用紙(いわゆるインクジェット専用紙ではない一般のオフセット印刷などに用いられる塗工紙などのセルロースを主体とした用紙)に水性インク(水及び水に可溶な溶媒に染料、顔料などの色材を溶解又は分散させたインク)を用いて印刷すると、印刷後の用紙に変形(カールやカックル(波打ち))が生じるという問題がある。また、未使用の用紙であっても、高湿環境下に置かれた用紙は湿気を含み、同様に変形が生じる。
両面印刷する場合などには、裏面印刷時に変形した用紙を使用することになるが、このように変形した用紙を使用すると、用紙にシワや浮きが発生し、高品質な画像を印刷できないという問題がある。また、インクジェット方式で印刷する場合には、浮いた用紙でヘッドが擦られてしまうという問題も発生する。
特許文献1、2には、カックルを解消する手段として、用紙の搬送面に吸引孔を形成し、用紙を吸引しながら搬送する方法が提案されている。
また、特許文献2には、用紙をドラムの周面に吸着保持して搬送する方法が提案されており、吸着面の開口率をドラムの幅方向の中央部から端部にいくに従い小さくすることが提案されている。
特開2001−347710号公報 特開2004−277028号公報 特開2011−178547号公報
しかしながら、特許文献1、2は、用紙を吸引しながら搬送面上を滑らせて搬送する方式のため、裏面印刷時には印刷済みの表面側の画像が擦られてしまい、印刷品質を損なうという欠点がある。
また、特許文献3では、幅方向の開口率を変えているので、端部までカックル量が大きい用紙の場合(たとえば、両端に画像が集中した用紙の裏面を印刷する場合など)には、端部のカックルは抑制できず、端部に浮きが発生するおそれがある。また、幅方向の吸着力に差をつけているだけなので、用紙のカックルを積極的に吸収するような構造とはされていない。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、搬送時におけるメディアの浮きやシワの発生を防いで、高品質な画像を記録できるインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段は、次のとおりである。
第1の態様は、移動する吸着面を有し、吸着面上に枚葉のメディアを吸着して、メディアを搬送する搬送手段であって、吸着面に所定の開口形状の凹部が規則的に配置されて、吸着面に所定パターンの凹凸が形成されるとともに、凹部内に凹部の開口の大きさよりも小さい開口を有する吸引孔が形成された搬送手段と、搬送手段によって搬送されるメディアの表面にインクジェット方式でインクを吐出して画像を描画する記録ヘッドと、を備えたインクジェット記録装置である。
枚葉のメディアを吸着搬送する場合において、メディアのシワや浮きは、メディアを吸着面に密着させようとした時にメディアに生じているカックルの逃げ場がなくなり、局所的にカックルが集中することによって発生する。そこで、本態様では、吸着面に凹凸を形成し、凹部内に吸引孔(少なくとも1つ)を形成することにより、メディアを吸着面に密着させた時のメディアのカックルを凹部で吸収できるようにしている。この際、所定の開口形状の凹部を吸着面に規則的に配置(たとえば、メディアの搬送方向の前後左右に所定のピッチで一様に配置)して凹凸を形成することにより、メディアの全域にわたって効率よくカックルを吸収でき、メディアの全面を吸着面に密着させることができる。また、所定の開口形状の凹部を吸着面に規則的に配置することにより、凹部において、メディアを三次元の山型に変形させることができ、メディアに生じているカックルの方向を問わずに効率よく、カックルを吸収することができる。すなわち、カックルの生じる方向は、紙の目の方向(縦目と横目)により異なり、縦目では短辺方向、横目では長手方向に生じやすいが、このように、特定の方向に偏ってカックルが生じている場合であっても、メディアを三次元の山型に変形させることにより、効率よくカックルを吸収することができる。また、凹部を所定の開口形状、すなわち、周囲が閉じた開口形状とすることにより、メディアを吸着した際、凹部内を負圧状態に保つことができ、メディアを安定して吸着保持することができる。更に、吸引孔の大きさを凹部の開口部の大きさよりも小さくすることにより、密着力を高めつつ、吸着圧を低く設定することができる。なお、所定の開口形状を有する凹部とは、開口部が矩形状(正方形を含む)や菱形、円、楕円等の特定の形状を有する凹部を意味する。
第2の態様は、上記第1の態様のインクジェット記録装置において、凹部がメディアの搬送方向の前後左右に所定ピッチで配列されて、吸着面に所定パターンの凹凸が形成される態様である。
本態様によれば、凹部がメディアの搬送方向の前後左右に所定ピッチで配列されて、吸着面に所定パターンの凹凸が形成される。これにより、メディアの全域にわたって効率よくカックルを吸収でき、メディアの全面を吸着面に密着させることができる。また、凹部において、メディアを三次元の山型に変形させることができ、メディアに生じているカックルの方向を問わずに効率よく、カックルを吸収することができる。なお、凹部が所定ピッチで配列されるとは、凹部が一定の規則性をもって配列されることを意味する。したがって、隣り合う凹部の間隔(ピッチ)は必ずしも一定である必要はなく、一定の繰り返しパターンで凹部が配列されていればよい。したがって、たとえば、前後方向の配置間隔と左右方向の配置間隔とが異なっていてもよい。このように凹部の配置間隔を変えることにより、複合周期fx(たとえば、fx=f1+f2+f3+…fn)を有するカックルを効率よく吸収することができる。なお、所定のピッチとは、所定の間隔と同義である。
第3の態様は、上記第1又は2の態様のインクジェット記録装置において、吸着面の凸部にも吸引孔が形成される態様である。
本態様によれば、吸着面の凸部にも吸引孔が形成される。これにより、凸部上で生じるメディアの浮きを効果的に抑止できる。
第4の態様は、上記第1から3のいずれか1の態様のインクジェット記録装置において、吸着面は、矩形の凹部がメディアの搬送方向の前後左右に所定ピッチで一様に配列されて、格子状の凹凸が形成される態様である。
本態様によれば、吸着面は、矩形の凹部がメディアの搬送方向の前後左右に所定ピッチで一様に配列されて、格子状の凹凸が形成される。凹部の開口形状を矩形状とすることにより、メディアを三次元の山型に変形させることができ、メディアに生じているカックルの方向を問わずに効率よく、カックルを吸収することができる。また、メディアを吸着した際、凹部内を負圧状態に保つことができ、メディアを安定して吸着保持することができる。
第5の態様は、上記第1から3のいずれか1の態様のインクジェット記録装置において、吸着面は、矩形の凹部がメディアの搬送方向の前後左右に所定ピッチで一様に配列されて、市松状の凹凸が形成される態様である。
本態様によれば、矩形の凹部がメディアの搬送方向の前後左右に所定ピッチで一様に配列されて、市松状の凹凸が形成される。凹部の開口形状を矩形状とすることにより、メディアを三次元の山型に変形させることができ、メディアに生じているカックルの方向を問わずに効率よく、カックルを吸収することができる。また、メディアを吸着した際、凹部内を負圧状態に保つことができ、メディアを安定して吸着保持することができる。
第6の態様は、上記第4又は5の態様のインクジェット記録装置において、凹部の辺が、メディアの搬送方向に対して所定角度傾斜して配置される態様である。
本態様によれば、開口部が矩形状に形成された凹部の辺が、メディアの搬送方向に対して所定角度傾斜して配置される。これにより、メディアの搬送方向と平行な方向及び直交する方向において、凸部のみが存在する領域がなくなり、より効率よくメディアに生じているカックルを凹部で吸収することができる。
第7の態様は、上記第6の態様のインクジェット記録装置において、凹部の辺が、メディアの搬送方向に対して45度傾斜して配置される態様である。
本態様によれば、開口部が矩形状に形成された凹部の辺が、メディアの搬送方向に対して45度傾斜して配置される。これにより、メディアの搬送方向と平行な方向及び直交する方向において、凸部のみが存在する領域がなくなり、より効率よくメディアに生じているカックルを凹部で吸収することができる。すなわち、どの方向にカックルが生じている場合であっても、凹部で効率よくカックルを吸収することができる。
第8の態様は、上記第4から7のいずれか1の態様のインクジェット記録装置において、凹部の辺の長さが3[mm]を超え、10[mm]以下である態様である。
本態様によれば、開口部が矩形状に形成される凹部の一辺の長さlが3[mm]を超え、10[mm]以下で形成される(3[mm]<l≦10[mm])。凹部の一辺の長さlが3[mm]以下の場合(l≦3[mm])、カックルを吸収できるほど撓み量を確保することができない。一方、一辺の長さlが10[mm]を超えると(10[mm]<l)、撓みが大きくなりすぎる。したがって、一辺の長さlを3[mm]より大きく、かつ、10[mm]以下とすることにより(3[mm]<l≦10[mm])、効果的にカックルを吸収することができる。たとえば、5[mm]×5[mm]の矩形の開口とすることが好ましい。
第9の態様は、上記第8の態様のインクジェット記録装置において、凸部の幅が10[mm]以下である態様である。
本態様によれば、凸部の幅が10[mm]以下で形成される。凸部の幅が凹部の一辺の長さを超えると、カックルの吸収量が減ってしまい、効率よくカックルを吸収できなくなるからである。
第10の態様は、上記第1から3のいずれか1の態様のインクジェット記録装置において、吸着面は、ハニカム状の凹凸が形成される態様である。
本態様によれば、吸着面は、ハニカム状の凹凸が形成される。ハニカム状の凹凸とした場合も格子状、市松状の凹凸の時と同様に効率よくカックルを吸収することができる。特に、ハニカム状とすることにより、メディアの搬送方向と平行な方向及び直交する方向において、凸部のみが存在する領域がなく、効率よくメディアに生じているカックルを凹部で吸収することができる。
第11の態様は、移動する吸着面を有し、吸着面上に枚葉のメディアを吸着して、メディアを搬送する搬送手段であって、吸着面に所定形状の凸部が規則的に配置されて、吸着面に所定パターンの凹凸が形成されるとともに、吸着面の凸部以外の領域に吸引孔が規則的に配置された搬送手段と、搬送手段によって搬送されるメディアの表面にインクジェット方式でインクを吐出して画像を描画する記録ヘッドと、を備えたインクジェット記録装置である。
本態様によれば、吸着面に所定形状の凸部が規則的に配置されて、吸着面に所定パターンの凹凸が形成される。これにより、メディアの全域にわたって効率よくカックルを吸収でき、メディアの全面を吸着面に密着させることができる。凸部は、たとえば、メディアの搬送方向の前後左右に所定ピッチで配置することができる。この場合において、凸部を所定ピッチで配置するとは、凸部を一定の規則性をもって配置することを意味する。したがって、隣り合う凸部の間隔は必ずしも一定である必要はなく、一定の繰り返しパターンで凸部が配置されていればよい。凸部の配置間隔を変えることにより、複合周期fx(たとえば、fx=f1+f2+f3+…fn)を有するカックルを効率よく吸収することができる。
第12の態様は、上記第11の態様のインクジェット記録装置において、吸着面上にメディアの搬送方向と平行な第1の直線が所定ピッチで配列されるとともに、吸着面上にメディアの搬送方向と直交する第2の直線が所定ピッチで配列され、吸着面上の第1の直線と第2の直線との各交点に凸部が配置される態様である。
本態様によれば、メディアの搬送方向と平行な第1の直線と、メディアの搬送方向と直交する第2の直線との交点上に凸部が配置されて、吸着面に所定パターンの凹凸が形成される。これにより、メディアの全域にわたって効率よくカックルを吸収でき、メディアの全面を吸着面に密着させることができる。
第13の態様は、上記第12の態様のインクジェット記録装置において、第1の直線と第2の直線とで区画される各領域の中心に吸引孔が配置される態様である。
本態様によれば、第1の直線と第2の直線とで区画される領域の中心に吸引孔が配置される。すなわち、隣接する凸部から等距離の位置に吸引孔が配置される。これにより、カックルを凹部で効率よく吸収でき、より効果的にメディアを吸着面に密着させることができる。
第14の態様は、上記第11の態様のインクジェット記録装置において、吸着面上にメディアの搬送方向に対してλ度傾斜した第1の直線が所定ピッチで配列されるとともに、吸着面上にメディアの搬送方向に対して−λ度傾斜した第2の直線が所定ピッチで配列され、吸着面上の第1の直線と第2の直線との各交点に凸部が配置される態様である。
本態様によれば、メディアの搬送方向に対してλ度傾斜した第1の直線と、メディアの搬送方向に対して−λ度傾斜した第2の直線との交点上に凸部が配置されて、吸着面に所定パターンの凹凸が形成される。これにより、メディアの全域にわたって効率よくカックルを吸収でき、メディアの全面を吸着面に密着させることができる。
第15の態様は、上記第14の態様のインクジェット記録装置において、吸着面上にメディアの搬送方向と直交し、交点を通る第3の直線が所定ピッチで配列され、第1の直線と第2の直線と第3の直線とで区画される各領域の中心に吸引孔が配置される態様である。
本態様によれば、第1の直線と第2の直線と第3の直線とで区画される領域の中心に吸引孔が配置される。すなわち、隣接する凸部から等距離の位置に吸引孔が配置される。これにより、カックルを凹部で効率よく吸収でき、より効果的にメディアを吸着面に密着させることができる。
第16の態様は、上記第11又は12の態様のインクジェット記録装置において、吸着面の凸部にも吸引孔が形成される態様である。
本態様によれば、吸着面の凸部にも吸引孔が形成される。これにより、凸部上で生じるメディアの浮きを効果的に抑止できる。
第17の態様は、上記第11から13のいずれか1の態様のインクジェット記録装置において、凸部が半球状に形成される態様である。
本態様によれば、凸部が半球状に形成される。これにより、カックルを凹部で効率よく吸収でき、より効果的にメディアを吸着面に密着させることができる。
第18の態様は、上記第12から17のいずれか1の態様のインクジェット記録装置において、各直線が2〜9[mm]のピッチで配列され、凸部が0.3[mm]以下の高さで形成される態様である。
本態様によれば、各直線が2〜9[mm]のピッチで配列され、凸部が0.3[mm]以下の高さで形成される。
第19の態様は、上記第1から18のいずれか1の態様のインクジェット記録装置において、吸引孔の直径が1[mm]以下である態様である。
本態様によれば、吸引孔の径が1[mm]以下で構成される。吸引孔の径が大きくなると、吸引流量が増加し、吸引しすぎることになり、メディアに吸着痕が生じるからである。吸引孔の径を1[mm]以下とすることにより、適切にメディアを吸着保持することができる。
第20の態様は、上記第1から19のいずれか1の態様のインクジェット記録装置において、メディアを吸着面との間でニップして、メディアの裏面を吸着面に密着させるニップ手段を更に有する態様である。
本態様によれば、メディアを吸着面との間でニップして、メディアの裏面を吸着面に密着させるニップ手段が更に備えられる。上記のように、メディアのシワや浮きは、メディアを吸着面に密着させようとした時にメディアに生じているカックルの逃げ場がなくなり、局所的にカックルが集中することによって発生する。しかし、上記のように、カックルを凹部で吸収できる構造とすることにより、ニップ手段で強制的にメディアを吸着面に密着させた場合であっても、シワや浮きを生じさせることなく、メディアを吸着面に密着させることができる。
第21の態様は、上記第1から20の態様のインクジェット記録装置において、搬送手段に受け渡されるメディアの表面又は裏面を吸引して、搬送手段に受け渡されるメディアにバックテンションを付与するバックテンション付与手段を更に有する態様である。
本態様によれば、搬送手段に受け渡されるメディアにバックテンションを付与するバックテンション付与手段を更に備えられる。これにより、吸着面にメディアを吸着させる際、メディアを伸ばした状態(ピンっと張った状態)で吸着面に吸着させることができ、より効果的にシワや浮きの発生を防止することができる。
本発明によれば、搬送時におけるメディアの浮きやシワの発生を防ぐことができ、高品質な画像を記録することができる。特に、両面印刷の裏面印刷時などにおいて、浮きやシワの発生を効果的に抑制することができる。
本発明に係るインクジェット記録装置の一実施の形態の要部の概略構成図 搬送ドラムの周面(吸着面)の構成を示す展開図 図2の一部を拡大した拡大図 図3の斜視図 図3の5−5断面図 吸着時の用紙の状態を示す模式図 凸部にも吸引孔が形成された搬送ドラムの周面(吸着面)の拡大図 図7の8A−8A断面図、8B−8B断面図 搬送ドラムの周面(吸着面)の凹凸パターンの他の形態を示す拡大図 搬送ドラムの周面(吸着面)の凹凸パターンの他の形態を示す拡大図 搬送ドラムの周面(吸着面)の凹凸パターンの他の形態を示す拡大図 搬送ドラムの周面(吸着面)の凹凸パターンの他の形態を示す拡大図 搬送ドラムの周面(吸着面)の他の実施形態(1)の構成を示す展開図 図13の一部を拡大した拡大図 搬送ドラムの周面(吸着面)の他の実施形態(2)の構成を示す展開図 図15の一部を拡大した拡大図 図16の斜視図 凸部にも吸引孔が形成された搬送ドラムの周面(吸着面)の拡大図 搬送ドラムの周面(吸着面)の他の実施形態(2)の構成を示す拡大図 搬送ドラムの周面(吸着面)のその他の実施形態の構成を示す拡大図 搬送ドラムの周面(吸着面)のその他の実施形態の構成を示す拡大図 周面に凸部を配置して凹凸を形成した搬送ドラムの周面(吸着面)の構成を示す展開図 図22の一部を拡大した拡大図 図23の24−24断面図 搬送ドラムの周面(吸着面)の凹凸パターンの他の形態を示す拡大図 搬送ドラムの周面(吸着面)の凹凸パターンの他の形態を示す拡大図 搬送ドラムの周面(吸着面)の凹凸パターンの他の形態を示す拡大図 搬送ドラムの周面(吸着面)の他の形態を示す断面拡大図 搬送ドラムの周面(吸着面)の他の形態を示す断面拡大図 搬送ドラムの周面(吸着面)の他の形態を示す断面拡大図 搬送ドラムの周面(吸着面)の凹凸パターンの他の形態を示す拡大図 本発明に係るインクジェット記録装置のその他の実施の形態の要部の概略構成図 バックテンション付与装置を組み込んだインクジェット記録装置の一例を示す概略構成図 バックテンション付与装置の概略構成を示す斜視図 吸引ユニットの下面図(吸着保持面の平面図) 用紙をベルト搬送するインクジェット記録装置にバックテンション付与装置を組み込んだ時の概略構成図 用紙の裏面を吸引してバックテンションを付与するバックテンション付与装置の概略構成図 凸部の間隔を変えて用紙の浮きの発生状況を調べた実験結果の表 凸部の高さを変えて画像ムラの発生状況を調べた実験結果の表
以下、添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について詳説する。
《インクジェット記録装置の構成(要部)》
図1は、本発明に係るインクジェット記録装置の一実施の形態の要部の概略構成図である。
このインクジェット記録装置10は、枚葉のメディアとしての用紙(たとえば、汎用の印刷用紙)Pにシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロ(Y)、クロ(K)の4色のインクを吐出して、用紙Pの印刷面にカラー画像を記録するインクジェット記録装置であり、周面に用紙Pを吸着保持して搬送する搬送ドラム12と、搬送ドラム12との間で用紙Pをニップして、用紙Pを搬送ドラム12の周面に密着させる押圧ローラ14と、搬送ドラム12によって搬送される用紙Pの表面にC、M、Y、Kの各色のインクの液滴を吐出して、カラー画像を描画するインクジェットヘッド16C、16M、16Y、16Kとを備えている。
搬送ドラム12は、用紙Pを周面に巻き付け、吸着保持して回転することにより、用紙Pを搬送する。
搬送ドラム12には、図示しないモータが連結されている。搬送ドラム12は、このモータに駆動されて回転する。搬送ドラム12が回転することにより、用紙Pの吸着面としての外周面が回転移動する。
搬送ドラム12には、グリッパ12Aが備えられている(本例では、外周面上の2カ所に設置)。用紙Pは、このグリッパ12Aによって先端を把持されて搬送される。
搬送ドラム12の周面(吸着面)には、吸引孔が多数形成されている。用紙Pは、この吸引孔から裏面を吸引されて、搬送ドラム12の周面(吸着面)に吸着保持される。この点については、後に詳述する。
なお、この搬送ドラム12の吸引機能が作動する範囲(吸引作動範囲)は、所定の角度範囲に限定されており、押圧ローラ14の設置位置(押圧位置)Bから後段の搬送手段(本例では搬送ドラム)18への用紙Pの受渡位置Cまでの間で吸引機能が作動するように構成される。
押圧ローラ14は、搬送ドラム12との間で用紙Pをニップして、用紙Pを搬送ドラム12の周面に密着させるニップ手段として機能する。押圧ローラ14は、前段の搬送手段(本例では搬送ドラム)20による用紙Pの受渡位置Aと、最上流側に位置するインクジェットヘッド16Cとの間に配置される。この押圧ローラ14は、ゴムローラ(少なくとも外周部がゴム(弾性体)で構成されたローラ)で構成され、搬送ドラム12と平行に配置されるとともに、搬送ドラム12の周面に押圧当接される。
グリッパ12Aによって先端を保持された用紙Pは、押圧ローラ14の設置位置を通過する際、押圧ローラ14と搬送ドラム12との間でニップされ、搬送ドラム12の周面に密着される。
上記のように、搬送ドラム12は、押圧ローラ14の設置位置から吸引力が作用するので、用紙Pは押圧ローラ14で押圧されながら、搬送ドラム12の周面に吸着される。
インクジェットヘッド16C、16M、16Y、16Kは、いわゆるラインヘッドで構成され、用紙Pの幅(搬送方向と直交する方向の長さ)に対応した長さで形成される。
各インクジェットヘッド16C、16M、16Y、16Kは、図示しないヘッド装着部に装着されて、所定位置に配置される。すなわち、搬送ドラム12よる用紙Pの搬送経路に沿って一定のピッチ(間隔)で配置され、かつ、そのノズル面に形成されるノズル列が、用紙Pの搬送方向に対して直交するように配置される。また、そのノズル面が、搬送ドラム12の外周面に対向して配置され、かつ、そのノズル面が、搬送ドラム12の外周面から所定高さの位置に位置するように配置される。
搬送ドラム12によって搬送される用紙Pは、各インクジェットヘッド16C、16M、16Y、16Kの下を通過する際、各インクジェットヘッド16C、16M、16Y、16KからC、M、Y、Kの各色のインクの液滴が吐出されて、その印刷面に画像が描画(記録)される。
図2は、搬送ドラムの周面(吸着面)の構成を示す展開図であり、図3は、その一部を拡大した拡大図である。また、図4は、図3の斜視図であり、図5は、図3の5−5断面図である。
同図に示すように、搬送ドラム12の周面(吸着面)30には、用紙Pの保持領域(搬送時に用紙Pで覆われる領域)に矩形の開口形状の凹部32が用紙Pの搬送方向の前後左右(前後方向:搬送方向と直交する方向(Y)、左右方向:送方向と平行な方向(X))に一定ピッチで一様に配置されて、凹凸面が形成される。
同図に示す例では、4辺の長さが等しい矩形状(正方形状)の凹部32が、用紙Pの搬送方向に沿って一定ピッチで直列して配置されるとともに、用紙Pの搬送方向と直交する方向(=搬送ドラム12の軸方向)に沿って一定ピッチで直列して配置され、格子状の凹凸が形成されている。これにより、リブ状の凸部34が格子状に形成され、周面(吸着面)30に格子状の凹凸が形成される。
用紙Pを吸引するための吸引孔36は、各凹部32の底面の中央に開口して形成される。この吸引孔36は、凹部32の開口部よりも小さく形成される。吸引孔36は、吸引作動範囲において、搬送ドラム12内に設けられた図示しない吸引チャンバに連通される。吸引チャンバは、図示しない吸引装置(たとえば、真空ポンプ)に連通され、この吸引装置によって内部のエアが吸引される。
以上のように構成される搬送ドラム12の作用は次のとおりである。
上記のように、搬送ドラム12は、用紙Pを周面30に巻き付け、用紙Pの裏面を吸着保持して回転することにより、用紙Pを搬送する。
搬送ドラム12の周面30に巻き付けられた用紙Pは、凹凸面として形成される周面30の凸部34で裏面が支えられる。そして、凹部32で裏面を吸引されて、周面30に吸着保持される。
このように凹凸が形成された周面(吸着面)30で用紙Pを吸着保持することにより、両面印刷の裏面印刷時などにおいて、浮きやシワの発生を効果的に抑制することができる。一般に、浮きやシワは、用紙を吸着面に密着させようとした時に、用紙に生じている変形(カックル等)の逃げ場がなくなり、局所的に集中することによって発生する。本実施の形態の搬送ドラム12のように、周面(吸着面)30を凹凸状に形成することにより、凹部32で用紙Pに生じている変形を逃がすことができ、浮きやシワの発生を効果的に抑制することができる。
特に、矩形状の凹部32を一様に配列して凹凸面を形成することにより、用紙Pを吸引した時、図6に示すように、各凹部32において、用紙Pを三次元の山型に変形させることができ、各方向の変形(カックル等)を効果的に吸収することができる。すなわち、カックルが生じる方向は、紙の目の方向(縦目と横目)により異なり、縦目では短辺方向、横目では長手方向に生じやすいが、用紙Pを三次元の山型に変形させることにより、いずれの方向の変形であっても効率よく吸収することができる。これにより、効果的に浮きやシワの発生を防止できる。
また、用紙Pの保持領域の全域にわたって凹凸が一様に形成されることにより、用紙Pの全域において、シワや浮きを生じさせることなく吸着保持することができる。
また、格子状の凹凸とし、凹部32の外周を閉じた構成(凹部32内の周囲4面が凸部34で囲われた構成)とすることにより、用紙Pが吸着された時に、凹部32内を負圧状態に保つことができる。これにより、用紙Pの裏面を吸着面に密着させることができ、確実に用紙Pを吸着保持することができる。
更に、各凹部32に形成される吸引孔36の大きさ(断面積)を凹部32の開口部の大きさ(面積)よりも小さくすることにより、密着力を高めつつ、吸着圧を低く設定することができる。これにより、吸着痕(リブ状に形成される凸部34の痕)などが用紙Pに生じるのを防止することができる。
なお、周面に形成する凹部32の深さ(リブ状に形成される凸部34の高さ)hは、0mm<h≦0.5mmの範囲に設定することが好ましく、0.5[mm]に設定することがより好ましい。1つの凹部32に対して用紙Pが撓む量を凹部32の深さ(リブ状に形成される凸部34の高さ)で規制し、カックルの吸収が1カ所に集中しないようにするためである。また、凹部32の深さ(リブ状に形成される凸部34の高さ)hを0.5[mm]より大きくすると、凹部32に吸収される撓み量が多くなり、用紙Pに吸着痕(リブ状に形成される凸部34の痕)がつきやすくなるからである。
矩形状に形成される凹部32は、用紙の搬送方向(前後方向)と平行な辺の長さをm、用紙Pの搬送方向と直交する方向(左右方向)の辺の長さをnとすると(m×n)、3[mm]<m≦10[mm]、3[mm]<n≦10[mm]の範囲で設定することが好ましく、m=n=5[mm]に設定することがより好ましい。一辺の長さを3[mm]以下とすると、カックルを吸収できるほどの撓み量を確保できないからである。
なお、凹部32の開口形状を長方形状とする場合、用紙の搬送方向(前後方向)と平行な辺と、用紙Pの搬送方向と直交する方向(左右方向)の辺のいずれを長辺としてもよい。
このとき、用紙Pの坪量が58〜157[gsm](ヤング率E:2〜15[Gpa])の場合、撓み量を凹部32の深さh以下とするためには、吸着圧を1[kPa]〜30[kPa]に設定することが好ましい。
この時の関係式を以下に示す。
[数1]
σ=0.709×(PL4/Et3)
この式は用紙Pの周囲を支持した時の撓み量σ[mm]であって、用紙Pの厚さをt[mm]、支持幅を2L[mm]、分布荷重をP[Pa]とした時の撓み量σ[mm]を表している。
撓み量σを0.5[mm]、凹部32の辺の長さm×nを5[mm]×5[mm]とし、変形前の用紙の長さを530[mm]とした時、伸び量を最大で約9[mm]吸収することができる。
リブ状に形成される凸部34の幅wは、用紙Pを支持するため、0[mm]<w≦10[mm]の範囲で設定することが好ましく、w≦m、nとすることがより好ましい。リブ状に形成される凸部34の幅wが、凹部32の各辺の長さm、nよりも長い場合、カックル吸収量が減ってしまうためである。
吸引孔36の径dは、0[mm]<d≦1[mm]の範囲で設定することが好ましい。吸引孔36の径dを1[mm]より大きくすると、吸着流量が増加し、吸着しすぎることによって、用紙Pに吸着痕がついてしまうおそれがあるからである。
また、吸引孔36は、各凹部32に2個以上設けてもよいが、各凹部32に1つとすることが好ましい。各凹部32に2個以上の吸引孔36を設けると、径を大きくした場合と同様に、吸着流量が増加してしまい、吸着しすぎにより、用紙Pに吸着痕がついてしまうおそれがあるからである。
なお、上記実施の形態では、凹部にのみ吸引孔を形成しているが、リブ状に形成される凸部にも吸引孔を形成してもよい。図7は、凸部にも吸引孔が形成された搬送ドラムの周面(吸着面)の拡大図である。また、図8(A)、(B)は、それぞれ図7の8A−8A断面図と、8B−8B断面図である。このように、凸部34の表面にも吸引孔36を形成することにより、凸部34の上で用紙Pが浮くのを防ぐことができる。
また、上記実施の形態では、凹部32の開口形状を正方形としているが、上記のように、凹部32は開口形状を矩形状とする場合、用紙の搬送方向と平行な辺の長さをm、用紙Pの搬送方向と直交する方向の辺の長さをnとすると(m×n)、3[mm]<m≦10[mm]、3[mm]<n≦10[mm]の範囲で設定することが好ましい。したがって、図9に示すように、凹部32の開口形状は、長方形状とすることもできる。
また、本実施の形態では、凹部32を用紙Pの搬送方向に対して前後左右に同じ間隔で配置して、吸着面に格子状の凹凸を形成しているが、凹部32を配置する間隔は必ずしも一定である必要はない。凹部32は、一定の規則性をもって配置されていればよい。したがって、図10に示すように、前後方向(用紙Pの搬送方向と平行な方向)の凹部32の配置間隔δ2と、左右方向(用紙Pの搬送方向と直交する方向)の凹部32の配置間隔δ1とが異なっていてもよい。
また、図11に示すように、一列ごとに半ピッチずらして凹部32を配置する構成とすることもできる。なお、図11に示す例では、用紙Pの搬送方向と直交する方向に並ぶ凹部32の列を一列ごとに半ピッチずらして配置する構成としているが、用紙Pの搬送方向と平行な方向に並ぶ凹部32の列を一列ごとに半ピッチずらして配置する構成とすることもできる。また、ずらす量も必ずしも半ピッチである必要はない。このように凹部32の配置間隔を前後方向及び/又は左右方向で変えることにより、複合周期fx(たとえば、fx=f1+f2+f3+…fn)を有するカックルを効率よく吸収することができる。
また、上記実施の形態では、凹部32の形状がすべて同じであるが、凹部32の形状は必ずしも同じである必要はない。図12に示すように、複数の開口形状の凹部32を組み合わせて配置する構成とすることもできる。すなわち、凹部32は、一定の規則性をもって配置されていれば、その開口形状、配置間隔は任意に設定することができる。図12に示す例では、m1×n1の開口を有する凹部32と、m2×n2の開口を有する凹部32と、m3×n3の開口を有する凹部32と、m4×n4の開口を有する凹部32とを1組とし、この組み合わせの凹部32を前後左右に一定ピッチで配置して吸着面に凹凸を形成している。
このように、凹部32は一定の規則性をもって吸着面に配置され、吸着面に所定パターンの凹凸を形成する。
《吸着面のその他の実施形態》
〈吸着面の他の実施形態(1)〉
図13は、搬送ドラムの周面(吸着面)の他の実施形態(1)の構成を示す展開図であり、図14は、その一部を拡大した拡大図である。
同図に示すように、本実施の形態の搬送ドラム12も周面(吸着面)30に矩形状の凹部32が、用紙Pの搬送方向の前後左右に一定ピッチで一様に配置されて、凹凸が形成されている。
ただし、本実施の形態の搬送ドラム12では、凹部32が傾斜して配置され、凹凸面が斜格子状に形成される点で上記実施の形態の搬送ドラム12の吸着面の構造と相違している。
すなわち、上記実施の形態の搬送ドラム12では、凹部32の各辺が、用紙Pの搬送方向と搬送方向と直交する方向とに沿うように配置されて、格子状の凹凸面が形成されているが(凹部32の一辺が、用紙の搬送方向と直交(搬送ドラム12の軸と平行)し、他辺が用紙の搬送方向と平行(搬送ドラム12の軸と直交)に配置されて、格子状の凹凸面が形成されている。)、本実施の形態の搬送ドラム12では、凹部32の各辺が用紙Pの搬送方向に対して所定角度α傾斜して、凹部32が配列され、斜格子状の凹凸面が形成されている(リブ状に形成される凸部34が用紙Pの搬送方向に対して傾斜するように形成されている。)。
特に、本例では、凹部32の各辺が、用紙Pの搬送方向に対して45度傾斜するように形成されている。
このように、吸着面に斜格子状の凹凸面を形成することにより、用紙Pの搬送方向と平行な直線(Y)上、及び、用紙Pの搬送方向と直交する直線(X)上に常に凸部34が存在する領域がなくなり(リブ状に形成される凸部34がX、Y方向に不連続となる)、より効率よくカックルを吸収することができる。すなわち、上記のように、カックルの生じる方向は、紙の目の方向(縦目と横目)により異なり、縦目では短辺方向、横目では長手方向に生じやすいが、このように斜格子状の凹凸面を形成することにより、搬送時の用紙Pの目の方向によらずに、効率よくカックルを吸収することができる(リブ状に形成される凸部34が紙の目の方向と重なるのを防ぐことができる。)。
なお、凹部32を構成する各辺の傾斜角度(リブ状に形成される凸部34の傾斜角度)αは、0度<α≦45度の範囲で設定することが好ましく、より好ましくは、本実施の形態のように、45度に設定することが好ましい。これにより、リブ状に形成される凸部34が紙の目の方向に重なる部位を最小限に抑えることができ、より効率よくカックルを吸収することができる。
なお、本実施の形態においても、凸部34に吸引孔を形成することができる。これにより、凸部34における用紙Pの浮き、シワを効果的に抑止できる。
〈吸着面の他の実施形態(2)〉
図15は、搬送ドラムの周面(吸着面)の他の実施形態(2)の構成を示す展開図であり、図16は、その一部を拡大した拡大図である。また、図17は、図16の斜視図である。なお、図16では、凹部32と凸部34とが明確になるように、凹部32を着色して表示している。
同図に示すように、本実施の形態の搬送ドラム12も周面(吸着面)30に矩形状の凹部32が、用紙Pの搬送方向の前後左右に一定ピッチで一様に配置されて、凹凸面が形成されている。
ただし、本実施の形態の搬送ドラム12では、凹部32と凸部34とが同じ形状(縦横の辺の長さが同じ)で形成され、凹凸面が市松状に形成される点で上記実施の形態の搬送ドラム12の吸着面の構造と相違している。すなわち、凹部32と凸部34とがともに矩形状(ここでは正方形状)に形成され、前後方向に凹部32と凸部34とが交互に配置されて、市松状の凹凸面が形成されている。
このように市松状の凹凸面を形成することにより、上記の斜格子状の凹凸面とした場合と同様に、用紙Pの搬送方向と平行な直線(Y)上、及び、用紙Pの搬送方向と直交する直線(X)上に常に凸部34が存在する領域がなくなり(凸部34がX、Y方向に不連続となる)、より効率よくカックルを吸収することができる。
なお、本例では、凹部32と凸部34を同じ形状で形成しているが(共にm=n)、凹部32と凸部34の形状は、必ずしも同じ形状である必要はない。
ただし、上記のように、凹部32の辺をm×nとすると、3[mm]<m≦10[mm]、3[mm]<n≦10[mm]の範囲で設定することが好ましく、m=n=5[mm]に設定することがより好ましい。一辺の長さを3[mm]以下とすると、カックルを吸収できるほどの撓み量を確保できないからである。また、凸部34の幅wは、用紙Pを支持するため、0[mm]<w≦10[mm]の範囲で設定することが好ましく、w≦m、nとすることがより好ましい(図15〜図17は、m=n=wの場合である)。凸部34の幅wが、凹部32の各辺の長さm、nよりも長い場合、カックル吸収量が減ってしまうためである。
なお、本実施の形態においても、図18に示すように、凸部34に吸引孔36を形成することができる。これにより、凸部34における用紙Pの浮き、シワを効果的に抑止できる。
〈吸着面の他の実施形態(3)〉
図19は、搬送ドラムの周面(吸着面)の他の実施形態(3)の構成を示す拡大図である。
同図に示すように、本実施の形態の搬送ドラム12は、周面(吸着面)30に円形状の凹部32が、用紙Pの搬送方向の前後左右に一定ピッチで一様に配置されて、凹凸面が形成されている。
このように、凹凸面を形成するための凹部32の形状(開口部の形状)は、必ずしも矩形である必要はない。円形状の開口を有する凹部32を配列して、凹凸面を形成した場合であっても、同様の効果を得ることができる。
また、図19に示す例では、用紙Pの搬送方向と平行な直線(Y)、及び、用紙Pの搬送方向と直交する直線(X)に沿って、凹部32を並列して配置することにより、凹凸面を形成しているが(1つの凹部32の前後左右の4カ所に隣接する凹部32を配置して凹凸面を形成)、図20に示すように、用紙Pの搬送方向と直交する方向に配列される凹部32を1つ置きに用紙の搬送方向にずらして配置することにより、凹凸面を形成することもできる(1つの凹部32の周囲6カ所に隣接する凹部32を放射状に配置して凹凸面を形成)。これにより、凸部34がX、Y方向に更に不連続となり、より効率よくカックルを吸収することができる。
この他、たとえば、図21に示すように、凹部32の形状を六角形状に形成し、用紙Pの搬送方向の前後左右に一定ピッチで一様に配置して、ハニカム状の凹凸面を形成することもできる。この場合も、凸部34がX、Y方向に不連続となり、より効率よくカックルを吸収することができる。
このように、凹部32の開口部の形状は、特に限定されるものではなく、種々の形状を採用することができる。
〈吸着面の他の実施形態(4)〉
上記一連の実施の形態では、吸着面に所定の配列で凹部を配置することにより、吸着面に所定パターンの凹凸を形成する構成としている。
吸着面に形成する凹凸は、吸着面上に凸部(突起)を所定の配列で配置することによっても形成することができる。そして、この場合も同様の効果を得ることができる。
図22は、周面に凸部を配置して凹凸を形成した搬送ドラムの周面(吸着面)の構成を示す展開図である。また、図23は、図22の一部を拡大した拡大図であり、図24は、図23の24−24断面図である。
図22〜図24に示すように、吸着面である搬送ドラムの周面30には、半球状の凸部(突起)34が規則的に配置されて、所定パターンの凹凸が形成されている。
具体的には、図22に示すように、半球状の凸部34が、用紙Pの搬送方向に沿って一定ピッチ(δ1)で直列して配置されるとともに、用紙Pの搬送方向と直交する方向(=搬送ドラム12の軸方向)に沿って一定ピッチ(δ1)で直列して配置されている。これにより、周面(吸着面)30に一定パターンの凹凸が形成される。
なお、この時各凸部34は吸着面上に格子状に配置される第1の直線L1と第2の直線L2との交点の上に配置される。第1の直線L1は、用紙Pの搬送方向と平行な直線であり、第2の直線L2は、用紙Pの搬送方向と直交する直線である。第1の直線L1は、用紙Pの搬送方向と直交する方向に沿って一定の間隔δ1で配置され、第2の直線L2は、用紙Pの搬送方向に沿って一定の間隔δ1で配置される。
用紙Pを吸引するための吸引孔36は、凸部34以外の領域、すなわち、凹部32の領域(平坦領域)に形成される。特に、本例では、第1の直線L1と第2の直線L2とで区画される各領域Sの中心に配置される。これにより、周囲に配置される各凸部34から等距離の位置に吸引孔36が配置される。また、これにより効率よくカックルを凹部32で吸収することができる。
周面30が以上のように構成される搬送ドラム12の作用は次のとおりである。
搬送ドラム12は、用紙Pを周面30に巻き付け、用紙Pの裏面を吸着保持して回転することにより、用紙Pを搬送する。
搬送ドラム12の周面30に巻き付けられた用紙Pは、凹凸面として形成される周面30の凸部34で裏面が支えられる。そして、凹部32で裏面を吸引されて、周面30に吸着保持される。
このように凹凸が形成された周面(吸着面)30で用紙Pを吸着保持することにより、両面印刷の裏面印刷時などにおいて、浮きやシワの発生を効果的に抑制することができる。
なお、本例では、凸部34を用紙Pの搬送方向に対して前後左右に同じ間隔で配置して、吸着面に所定パターンの凹凸を形成しているが、凸部34を配置パターンは、これに限定されるものではない。凸部34は、一定の規則性をもって配置されていればよい。
したがって、図25に示すように、前後方向(用紙Pの搬送方向と平行な方向)の凸部34の配置間隔δ2と、左右方向(用紙Pの搬送方向と直交する方向)の凸部34の配置間隔δ1とが異なっていてもよい。この場合、各凸部34は、用紙Pの搬送方向と平行な第1の直線と、用紙Pの搬送方向と直交する第2の直線との交点に配置される。第1の直線L1は、用紙Pの搬送方向と直交する方向に沿って第1の間隔δ1で配置され、第2の直線L2は、用紙Pの搬送方向に沿って第2の間隔δ2で配置される。なお、この場合も吸引孔36は、第1の直線L1と第2の直線L2とで区画される各領域Sの中心に配置することが好ましい。
このように凸部34の配置間隔を前後方向及び/又は左右方向で変えることにより、複合周期fx(たとえば、fx=f1+f2+f3+…fn)を有するカックルを効率よく吸収することができる。
また、前後方向及び/又は左右方向の凸部34の配置間隔を所定の繰り返しパターンで変えて配置することもできる。たとえば、図26に示すように、左右方向に一定の配置間隔で配置する一方、前後方向に繰り返しパターンで配置間隔を変えて配置することもできる。図26の例の場合、左右方向は一定の配置間隔δ1で凸部34を配置し、前後方向は、配置間隔δ1と配置間隔δ2との繰り返しパターンで凸部34を配置している。この場合、各凸部34は、用紙Pの搬送方向と平行な第1の直線と、用紙Pの搬送方向と直交する第2の直線との交点に配置されるが、第2の直線L2は、用紙Pの搬送方向に沿って第1の間隔δ1と第2の間隔δ2とで交互に配置される(第1の直線L1は、用紙Pの搬送方向と直交する方向に沿って一定の間隔(ここでは、第1の間隔δ1)で配置される。)。なお、この場合も各吸引孔36は第1の直線L1と第2の直線L2とで区画される各領域Sの中心に配置することが好ましい。
また、図27に示すように、吸着面上に斜格子状に配置される直線の各交点に凸部34を配置する構成とすることもできる。
この場合、各凸部34は、吸着面上に格子状に配置される第1の直線L1と第2の直線L2との交点の上に配置される。第1の直線L1は、用紙Pの搬送方向に対してλ度傾斜した直線であり、第2の直線L2は、用紙Pの搬送方向に対して−λ度傾斜した直線である。第1の直線L1は、一定の間隔δ1で配置され、第2の直線L2も一定の間隔δ1で配置される。
なお、この場合も吸引孔36は、凹部32の領域に配置されるが、吸引孔36は、第1の直線L1と第2の直線L2と第3の直線Lで区画される各領域Sの中心に配置することが好ましい。第3の直線Lは、用紙Pの搬送方向と直交する直線であって、第1の直線L1と第2の直線L2との交点を通る直線である。第3の直線L3は、用紙Pの搬送方向に沿って一定の間隔δ1で配置される。したがって、本例において、第1の直線L1と第2の直線L2と第3の直線Lで区画される領域Sは正三角形とされ、この正三角形の領域Sの中心に吸引孔36が配置される。
このように、凸部34は一定の規則性をもって吸着面に配置されることにより、吸着面に所定パターンの凹凸を形成する。また、凸部34の配置間隔を前後方向及び/又は左右方向で変えた場合には、複合周期fxを有するカックルを効率よく吸収することができる。
なお、上記一連の形態では、凸部34の形状を半球状としているが、凸部34の立体的形状は、これに限定されるものではない。
たとえば、図28に示すように、吸着面30に形成される凹凸の断面の形状(外形線の形状)が正弦波形状となるように凸部34(又は凹部32)を形成するようにしてもよい。
また、たとえば、図29、図30に示すように、断面の形状(外形線の形状)が正弦波の一部を成すように凸部34を形成するようにしてもよい。なお、図29は、断面の形状が正弦波の一部(上部)と同じになる凸部34が、その正弦波と同じ周期で吸着面30に形成される例を示している。また、図30は、断面が正弦波の一部と同じになる凸部34が所定の間隔で吸着面30に配置される例を示している。なお、いずれの場合も凸部34は、吸着面30に対して垂直な任意の断面の形状が同じ形状とされる(切り出した正弦波の一部を回転させて形成される形状)。
また、図31に示すように、凸部34の高さh、配置間隔δは、カックルの吸収を考慮して設定されるが、印刷用紙を対象とする場合は、高さhを0.3mm以下、配置間隔δを2〜9mmとすることが好ましい。これにより、凹部でカックルを効果的に吸収でき、シワや浮きを生じさせることなく用紙Pを搬送することができる。
また、吸引孔36は、凹部32の領域に規則的に配置されていればよい。したがって、各領域Sに複数の吸引孔36を配置する構成としてもよい。
また、上記一連の形態では、凹部32の領域にのみ吸引孔36を配置しているが、凸部34にも吸引孔を配置する構成とすることもできる。この場合、たとえば、凸部34の中央に吸引孔を配置する。
《インクジェット記録装置のその他の実施形態》
〈搬送手段の他の形態1〉
上記実施の形態では、用紙Pをドラム搬送するインクジェット記録装置に本発明を適用した場合を例に説明したが、本発明の適用は、これに限定されるものではない。用紙Pを吸着して搬送する構成のインクジェット記録装置であれば、同様に適用することができ、同様の効果を得ることができる。たとえば、図32に示すように、用紙Pをベルト搬送するインクジェット記録装置にも本発明を適用することができる。用紙Pをベルト搬送する場合、用紙Pは、搬送ベルト40の周面に吸着保持されて搬送される。したがって、この場合、搬送ベルト40の周面(吸着面)に上述した凹凸が形成される。これにより、ベルト搬送する場合も用紙Pに浮きやシワを生じさせることなく搬送することができる。
なお、用紙Pをベルト搬送する搬送手段では、搬送ベルト40は、無端状に形成され、プーリ42に巻き掛けられて、所定の搬送経路を形成する。プーリ42は、図示しないモータに駆動されて回転する。これにより、搬送ベルト40が走行し、吸着面が移動する。
搬送ベルト40の内側には、吸引チャンバ44が配置される。吸引チャンバ44は、吸引装置(たとえば、真空ポンプ)46に連通され、この吸引装置46によって内部のエアが吸引される。搬送ベルト40は、この吸引チャンバ44の上を通過する際、吸着面に形成された吸引孔(不図示)からエアが吸引される。これにより、吸着面上に載置された用紙Pが吸着面に吸着保持される。
〈搬送手段の他の形態2〉
上記実施の形態では、前段の搬送手段から搬送ドラム12に用紙Pを受け渡す際、そのまま搬送ドラム12に受け渡す構成とされているが、搬送ドラム12に用紙Pを受け渡す際(搬送ドラム12の周面に用紙Pを吸着させる際)、用紙Pにバックテンションを付与しながら搬送ドラム12に受け渡すことにより、シワや浮きの発生をより効果的に抑制することができる。すなわち、凹凸を有する吸着面の上流側で用紙Pにバックテンションを付与することにより、カックルが全体に分散され、凹凸を有する吸着面でカックルをより効率よく吸収することができる。
バックテンションは、用紙Pの表面又は裏面を吸引しながら用紙Pを搬送ドラム12の周面に巻き付けることにより付与することができる。
図33は、バックテンション付与装置を組み込んだインクジェット記録装置の一例を示す概略構成図である。また、図34は、バックテンション付与装置の概略構成を示す斜視図である。
このバックテンション付与装置50は、搬送ドラム12によって搬送される用紙Pが、押圧ローラ14によって押圧される直前の位置(用紙Pが搬送ドラム12と押圧ローラ14との間に進入する直前の位置)で用紙Pの表面を吸引することにより、用紙Pの表面を所定の吸着保持面に吸着保持させて、用紙Pにバックテンションを付与する。
バックテンション付与装置50は、主として、吸引ユニット60と、真空ポンプ62とで構成される。
吸引ユニット60は、用紙Pの搬送方向と平行な断面が台形状をした中空のボックス形状(末広がりのボックス状)に形成され、用紙幅に対応して形成される。したがって、その幅(用紙Pの搬送方向と直交する方向の幅)は、搬送ドラム12の幅とほぼ同じに形成される。
吸引ユニット60の画像記録ドラム側の面(下面)は、平坦に形成され、この画像記録ドラム側の面(下面)が、用紙Pの表面(印刷面)を吸着保持する吸着保持面66とされる。
吸引ユニット60は、押圧ローラ14に近接して設置されるとともに、吸着保持面66が、押圧ローラ14の設置点(押圧ローラ14と搬送ドラム12の外周面とが接する点(本例では吸着開始位置B))における搬送ドラム12の接線Tに沿うように配置される(吸着保持面66の延長線上に押圧ローラ14の設置点が位置するように配置される。)。
図35は、吸引ユニットの下面図(吸着保持面の平面図)である。同図に示すように、吸着保持面66には、吸着孔68が形成される。吸着孔68は、スリット状に形成され、用紙Pの搬送方向と直交する方向に形成される(押圧ローラ14の軸と平行に形成される。)。吸着孔68は、中空状に形成された吸引ユニットの内部(中空部)と連通される。
吸着孔68の本数は、特に限定されない。吸着保持面66の前後方向(用紙Pの搬送方向)の長さ等に応じて適宜設定される。本例では、用紙Pの搬送方向の前後に2本の吸着孔68が形成されている。
吸引ユニット60の上面(吸着保持面66と反対側の面)には、中央部に吸引口70が形成される。吸引口70は、中空状に形成された吸引ユニット60の内部(中空部)と連通される。この吸引口70から空気を吸引することにより、吸着保持面66に形成された吸着孔68から空気が吸引される。
また、吸引ユニット60の上面には、真空防止孔72が形成される。真空防止孔72は、吸引ユニット60の内部の圧を逃がして、過剰な吸引力が作用するのを防止する。真空防止孔72は、このように過剰な吸引力が作用するのを防止するためのものであるため、その設置位置、大きさ、設置数は、当該目的が適う範囲で適宜調整される。
真空ポンプ62は、配管64を介して吸引ユニット60の吸引口70と接続される。この真空ポンプ62を駆動することにより、吸引ユニット60の内部(中空部)が吸引され、吸着保持面66に形成された吸着孔68から負圧吸引される。
なお、吸着孔68からの吸引は、真空ポンプ62の駆動を停止することにより停止される。したがって、この真空ポンプ62の駆動を制御(ON/OFF)することにより、吸着孔68からの吸引のON/OFFを制御でき、バックテンション付与のON/OFFを制御することができる。真空ポンプ62の駆動は、インクジェット記録装置10の制御装置(不図示)に制御される。
バックテンション付与装置50は、以上のように構成される。このバックテンション付与装置50の作用は次のとおりである。
用紙Pは、前段の搬送手段(搬送ドラム20)から搬送ドラム12に受け渡される。搬送ドラム12は、所定の位置Aで前段の搬送手段から用紙Pを受け取る。用紙Pの受け取りは、グリッパ12Aで用紙Pの先端を把持することにより行われる。
この用紙Pの受け取りは、回転しながら行われる。
先端がグリッパ12Aで把持された用紙Pは、搬送ドラム12の回転によって搬送される。そして、押圧ローラ14の設置位置で押圧ローラ14によって表面(印刷面)が押圧され、搬送ドラム12の外周面に密着される。
ここで、本例のインクジェット記録装置には、押圧ローラ14の手前(用紙Pの搬送方向の上流側)にバックテンション付与装置50が設置されている。用紙Pは、押圧ローラ14の設置位置に進入する直前の位置で、このバックテンション付与装置50によって表面が吸引されて、バックテンションが付与される。このバックテンションが付与されることにより、用紙Pは搬送方向に伸ばされ、用紙Pに生じている変形(歪み)が取り除かれる。そして、このバックテンションが付与された状態で押圧ローラ14と搬送ドラム12との間に用紙Pが進入することにより、シワや浮きを発生させることになく、用紙Pを搬送ドラム12の周面に巻き付けることができる。
搬送ドラム12は、押圧ローラ14の設置点から吸引が作動するので、用紙Pは、押圧ローラ14による押圧と同時に裏面が搬送ドラム12の外周面に形成された吸引孔から吸引され、搬送ドラム12の外周面上に吸着保持される。用紙Pは、その後、インクジェットヘッド16C、16M、16Y、16Kの設置部を通過して、その表面に画像が記録される。
このように、バックテンションを付与しながら用紙Pを搬送ドラム12の周面に巻き付けることにより、シワや浮きを発生させることになく、用紙Pを搬送ドラム12の周面に巻き付けることができる。
〈搬送手段の他の形態2〉
図36は、用紙をベルト搬送するインクジェット記録装置にバックテンション付与装置を組み込んだ場合の概略構成図である。
同図に示すように、用紙Pをベルト搬送する場合にもバックテンション付与装置50を組み込むことができ、同様の作用効果を得ることができる。
用紙Pをベルト搬送する場合も搬送ベルト40の周面に吸着される直前の位置でバックテンションが付与される構成とすることが好ましい。図33に示す例では、吸引チャンバ44によって吸引が開始される位置に押圧ローラ14が設置され、その押圧ローラ14の直前の位置(用紙Pが搬送ベルト40と押圧ローラ14との間に進入する直前の位置)にバックテンション付与装置50の吸引ユニット60が設置されている。これにより、前段の搬送手段(搬送ベルト)76から搬送ベルト40に受け渡された用紙Pが、搬送ベルト40と押圧ローラ14との間に進入する直前の位置で表面を吸引され、用紙Pにバックテンションが付与される。
〈搬送手段の他の形態3〉
バックテンションは、用紙Pの裏面を吸引して付与する構成とすることもできる。
図37は、用紙の裏面を吸引してバックテンションを付与するバックテンション付与装置の概略構成図である。
このバックテンション付与装置80は、前段の搬送ドラム20によって搬送される用紙Pの裏面を吸引することにより、用紙Pにバックテンションを付与する。
バックテンション付与装置80は、主として、吸引ユニット90と、真空ポンプ92とで構成される。
吸引ユニット90は、前段の搬送ドラム20の下部に設置され、前段の搬送ドラム20によって搬送される用紙Pの裏面を吸引する。この吸引ユニット90は、中空のボックス形状に形成され、用紙幅に対応して形成される。したがって、その幅(用紙Pの搬送方向と直交する方向の幅)は、前段の搬送ドラム20の幅とほぼ同じに形成される。
吸引ユニット90の上面部分は円弧状に形成される。この吸引ユニット90の上面部分は、用紙を吸着保持する吸着保持面94を構成する。吸着保持面94は、前段の搬送ドラム20によって搬送される用紙Pの搬送経路に沿って形成される。したがって、前段の搬送ドラム20の回転軸を中心とする円弧に沿って形成される。前段の搬送ドラム20によって搬送される用紙Pは、この吸引ユニット90の吸着保持面94の上を滑りながら搬送される。
吸着保持面94には、多数の吸着孔(不図示)が形成される。吸着孔は、たとえば円形状に形成され、一定の配置パターンで吸着保持面94の全面に配置される。各吸着孔は、吸引ユニット90の内部(中空部)に連通される。
真空ポンプ92は、配管を介して吸引ユニット90の吸引口96と接続される。この真空ポンプ92を駆動することにより、吸引ユニット90の内部(中空部)が吸引され、吸着保持面94に形成された吸着孔から負圧吸引される。
なお、吸着孔からの吸引は、真空ポンプ92の駆動を停止することにより停止される。したがって、この真空ポンプ92の駆動を制御(ON/OFF)することにより、吸着孔からの吸引のON/OFFを制御でき、バックテンション付与のON/OFFを制御することができる。真空ポンプ92の駆動は、インクジェット記録装置10の制御装置(不図示)に制御される。
バックテンション付与装置80は、以上のように構成される。このバックテンション付与装置80の作用は次のとおりである。
用紙Pは、前段の搬送ドラム20によって搬送される際、吸引ユニット90の吸着保持面94の上を滑りながら搬送される。この吸着保持面94には、多数の吸着孔が形成されており、用紙Pは、この吸着孔から負圧吸引されながら搬送される。この結果、用紙Pにバックテンションが付与される。用紙Pは、先端部分が搬送ドラム12に受け渡された後も後端部分が吸着保持面94上を搬送されるので、バックテンションが付与されながら搬送ドラム12の周面に巻き付けられる。
このように、バックテンションは、用紙Pの裏面を吸引することによっても付与することができる。
〈押圧ローラ〉
上記一連の実施の形態では、押圧ローラ14で搬送ドラム12の周面(吸着面)又は搬送ベルト40の周面(吸着面)に用紙Pを押し付ける構成としているが、押圧ローラ14を設置しない構成とすることもできる。
なお、押圧ローラ14を設置することにより、より効率よく用紙Pを搬送ドラム12の周面(吸着面)又は搬送ベルト40の周面(吸着面)に密着させることができる。
押圧ローラ14の形態については、ストレート形状のもの(外径が一定の押圧ローラ)に限らず、いわゆるクラウン形状のもの(中央から両端に向かって外径が小さくなるように形成された押圧ローラ)を用いることもできる(図34参照)。クラウン形状の押圧ローラ14を用いることにより、用紙Pに対して幅方向にも張力を付与することができ、より効果的にシワや浮きの発生を防止することができる。
なお、用紙Pのシワや浮きは、用紙Pを吸着面に密着させようとした時に用紙Pに生じているカックルの逃げ場がなくなり、局所的にカックルが集中することによって発生する。しかし、本実施の形態の吸着面は、凹凸を有することにより、カックルを吸収できるので、押圧ローラ14で強制的に用紙Pを吸着面に密着させた場合であっても、シワや浮きを生じさせることなく、用紙Pを吸着面に密着させることができる。
〈その他〉
本発明のインクジェット記録装置で使用するメディアの種類やインクの種類は特に限定されないが、メディアの変形は、塗工紙などのセルロースを主体とした用紙(いわゆる汎用の印刷用紙)に水性インクを用いた場合に顕著となるので、これらの用紙、インクの組み合わせで印刷を行うインクジェット記録装置において、本発明は特に有効に作用する。
図1に示すインクジェット記録装置において、搬送ドラム12の周面(吸着面)に形成する凹凸の条件を変えて厚さの異なる用紙(坪量の異なる用紙)を搬送し、用紙の浮きの発生状況、及び、画像ムラの発生状況を調べる実験を行った。
搬送ドラム12の周面には、半球状の凸部を用紙の搬送方向に対して前後左右に一定の間隔で配置して、凹凸を形成した(図22〜図24参照)。また、実験は、凸部の高さと間隔とを変えて行った。
[用紙の浮きの評価]
吸着面の凹凸を形成する凸部の間隔(ピッチ)を変えて厚さの異なる用紙を搬送し、用紙の浮きの発生状況を調べた。
実験は、浮きの発生しやすい裏面印刷の状況を想定し、表面の半分に水性インクを用いてベタ印刷(1200dpi×1200dpiに5plを打滴)を行った用紙を搬送(印刷済み面を裏面側にして搬送)し、その画像部(ベタ印刷された部分)と非画像部との境目での用紙の弛みによる浮きの発生状況を調べることにより行った。
凸部は、高さ0.1mmの半球状とし、1mm刻みで間隔を変えて実験を行った。範囲は1mm〜10mmである。
また、用紙は、坪量(用紙1m当たりの重量)が、81.9g/m、104.7g/m、127.9g/mの用紙を用いて行った。なお、用紙は、坪量が大きい用紙ほど厚さの厚い用紙となる。
なお、用紙には、塗工印刷用紙である王子製紙株式会社製の「OKトップコートマットN」(コート紙)を使用した。当該用紙に水性インクを使用してインクを打滴し、乾燥した後の用紙の伸びは、81.9g/m>104.7g/m>127.9g/mの順で伸びが大きくなる。なお、坪量が157g/mの用紙では、吸着面に凹凸がない場合であっても、浮きが発生しない程度の伸びである。
図38は、凸部の間隔を変えて用紙の浮きの発生状況を調べた実験結果の表である。
なお、同表において、「A」は、用紙の浮きの評価に関して、良好であることを示している。また、「B」は、用紙の浮きの評価に関して、許容範囲内であることを示している。また、「C」は、用紙の浮きの評価に関して、不可であることを示している。
この実験結果の表から分かるように、用紙の坪量が大きくなるほど(用紙の厚さが厚くなるほど)、凸部の間隔が小さくなると、浮きを良好に吸収できなくなる傾向にあることが確認できる。
また、用紙の坪量が小さくなるほど(用紙の厚さが薄くなるほど)、凸部の間隔が大きくなると、浮きを良好に吸収できなくなる傾向にあることが確認できる。
用紙の坪量が大きくなるほど(用紙の厚さが厚くなるほど)、凸部の間隔が小さくなると、浮きを良好に吸収できなくなるのは、坪量が大きい用紙(厚い用紙)は、コシが強いため、凸部の間隔が小さすぎると、凸部に沿うことができず、浮きを吸収できなくなるためと考えられる。
また、用紙の坪量が小さくなるほど(用紙の厚さが薄くなるほど)、凸部の間隔が大きくなると、浮きを良好に吸収できなくなるのは、坪量が小さい用紙(薄い用紙)は、変形が大きいため、凸部の間隔が大きすぎると、弛みを取るための沿面距離が不足するためと考えられる。
したがって、通常の印刷に用いられる一般的な印刷用紙を使用する場合、浮きを効果的に抑制するという観点からは、凸部の間隔を2mm〜9mmの範囲、より好ましくは、3mm〜8mmの範囲に設定することが好ましい。
[画像ムラの評価]
吸着面の凹凸を形成する凸部の高さを変えて厚さの異なる用紙を搬送し、当該用紙に所定のテストパターンの画像を印字して、画像ムラの発生状況を調べた。
実験は、画像ムラの発生しやすい裏面印刷の状況を想定し、表面の半分に水性インクを用いてベタ印刷(1200dpi×1200dpiに5plを打滴)を行った用紙を搬送(印刷済み面を裏面側にして搬送)し、その画像部(ベタ印刷された部分)と非画像部との境目での用紙の弛みによる画像ムラの発生状況を調べることにより行った。
凸部は、半球状とし、配置間隔を6mmとして、0.05mm刻みで高さを変えて実験を行った。範囲は、0.05mm〜0.50mmである。
また、用紙は、坪量(用紙1m当たりの重量)が、81.9g/m、104.7g/m、127.9g/mの用紙を用いて行った。
なお、用紙には、塗工印刷用紙である王子製紙株式会社製の「OKトップコートマットN」(コート紙)を使用した。
図39は、凸部の高さを変えて画像ムラの発生状況を調べた実験結果の表である。
なお、同表において、「A」は、画像ムラの評価に関して、良好であることを示している。また、「B」は、画像ムラの評価に関して、許容範囲内であることを示している。また、「C」は、画像ムラの評価に関して、不可であることを示す。
この実験結果の表から分かるように、凸部の高さが高くなるほど、画像ムラが生じやすい傾向にあることが確認できる。また、用紙の坪量が小さくなるほど(用紙の厚さが薄くなるほど)、画像ムラが生じやすい傾向にあることが確認できる。
凸部の高さが高くなるほど、画像ムラが生じやすくなるのは、凸部の高さが高くなるほど、着弾位置ズレが生じやすくなるためと考えられる。
また、用紙の坪量が小さくなるほど(用紙の厚さが薄くなるほど)、画像ムラが生じやすくなるのは、坪量が小さい用紙(厚さが薄い用紙)ほどコシが弱く、凸部の形状に沿いやすくなるため、凸部の高さに対して画像ムラが発生しやすくなるためと考えられる。
したがって、通常の印刷に用いられる一般的な印刷用紙を使用する場合、画像ムラの発生を抑制するという観点からは、凸部の高さhを0<h≦0.3mm、より好ましくは、0<h≦0.25mmの範囲で設定することが好ましい。
以上、総合すると、通常の印刷に用いる一般的な印刷用紙を使用する場合、用紙の浮き、画像ムラを抑制するという観点からは、凸部の間隔を2mm〜9mmの範囲、より好ましくは、3mm〜8mmの範囲に設定し、かつ、凸部の高さhを0<h≦0.3mm、より好ましくは、0<h≦0.25mmの範囲で設定することが好ましい。
10…インクジェット記録装置、12…搬送ドラム、12A…グリッパ、14…押圧ローラ、16(16C、16M、16Y、16K)…インクジェットヘッド、30…搬送ドラムの周面(吸着面)、32…凹部、34…凸部、36…吸引孔、40…搬送ベルト、42…プーリ、44…吸引チャンバ、50…バックテンション付与装置、60…吸引ユニット、62…真空ポンプ、64…配管、66…吸着保持面、68…吸着孔、70…吸引口、72…真空防止孔、80…バックテンション付与装置、90…吸引ユニット、92…真空ポンプ、94…吸着保持面

Claims (21)

  1. 移動する吸着面を有し、前記吸着面上に枚葉のメディアを吸着して、前記メディアを搬送する搬送手段であって、前記吸着面に所定の開口形状の凹部が規則的に配置されて、前記吸着面に所定パターンの凹凸が形成されるとともに、前記凹部内に前記凹部の開口の大きさよりも小さい開口を有する吸引孔が形成された搬送手段と、
    前記搬送手段によって搬送される前記メディアの表面にインクジェット方式でインクを吐出して画像を描画する記録ヘッドと、
    を備えたインクジェット記録装置。
  2. 前記凹部が前記メディアの搬送方向の前後左右に所定ピッチで配列されて、前記吸着面に所定パターンの凹凸が形成される請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記吸着面の凸部にも吸引孔が形成される請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記吸着面は、矩形の凹部が前記メディアの搬送方向の前後左右に所定ピッチで一様に配列されて、格子状の凹凸が形成される請求項1から3のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記吸着面は、矩形の凹部が前記メディアの搬送方向の前後左右に所定ピッチで一様に配列されて、市松状の凹凸が形成される請求項1から3のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記凹部の辺が、前記メディアの搬送方向に対して所定角度傾斜して配置される請求項4又は5に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記凹部の辺が、前記メディアの搬送方向に対して45度傾斜して配置される請求項6に記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記凹部の辺の長さが3[mm]を超え、10[mm]以下である請求項4から7のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記凸部の幅が10[mm]以下である請求項8に記載のインクジェット記録装置。
  10. 前記吸着面は、ハニカム状の凹凸が形成される請求項1から3のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  11. 移動する吸着面を有し、前記吸着面上に枚葉のメディアを吸着して、前記メディアを搬送する搬送手段であって、前記吸着面に所定形状の凸部が規則的に配置されて、前記吸着面に所定パターンの凹凸が形成されるとともに、前記吸着面の前記凸部以外の領域に吸引穴が規則的に配置された搬送手段と、
    前記搬送手段によって搬送される前記メディアの表面にインクジェット方式でインクを吐出して画像を描画する記録ヘッドと、
    を備えたインクジェット記録装置。
  12. 前記吸着面上に前記メディアの搬送方向と平行な第1の直線が所定ピッチで配列されるとともに、前記吸着面上に前記メディアの搬送方向と直交する第2の直線が所定ピッチで配列され、前記吸着面上の前記第1の直線と前記第2の直線との各交点に前記凸部が配置される請求項11に記載のインクジェット記録装置。
  13. 前記第1の直線と前記第2の直線とで区画される各領域の中心に前記吸引穴が配置される請求項12に記載のインクジェット記録装置。
  14. 前記吸着面上に前記メディアの搬送方向に対してλ度傾斜した第1の直線が所定ピッチで配列されるとともに、前記吸着面上に前記メディアの搬送方向に対して−λ度傾斜した第2の直線が所定ピッチで配列され、前記吸着面上の前記第1の直線と前記第2の直線との各交点に前記凸部が配置される請求項11に記載のインクジェット記録装置。
  15. 前記吸着面上に前記メディアの搬送方向と直交し、前記交点を通る第3の直線が所定ピッチで配列され、前記第1の直線と前記第2の直線と前記第3の直線とで区画される各領域の中心に前記吸引穴が配置される請求項14に記載のインクジェット記録装置。
  16. 前記吸着面の前記凸部にも吸引孔が形成される請求項11又は12に記載のインクジェット記録装置。
  17. 前記凸部が半球状に形成される請求項11から13のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  18. 前記各直線が2〜9[mm]のピッチで配列され、前記凸部が0.3[mm]以下の高さで形成される請求項12から17のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  19. 前記吸引孔の直径が1[mm]以下である請求項1から18のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  20. 前記メディアを前記吸着面との間でニップして、前記メディアの裏面を前記吸着面に密着させるニップ手段を更に有する請求項1から19のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  21. 前記搬送手段に受け渡される前記メディアの表面又は裏面を吸引して、前記搬送手段に受け渡される前記メディアにバックテンションを付与するバックテンション付与手段を更に有する請求項1から20のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
JP2012229771A 2011-12-27 2012-10-17 インクジェット記録装置 Expired - Fee Related JP5543564B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012229771A JP5543564B2 (ja) 2011-12-27 2012-10-17 インクジェット記録装置
US13/724,822 US20130162742A1 (en) 2011-12-27 2012-12-21 Inkjet recording apparatus
EP20120199068 EP2610064B1 (en) 2011-12-27 2012-12-21 Inkjet recording apparatus

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011285426 2011-12-27
JP2011285426 2011-12-27
JP2012229771A JP5543564B2 (ja) 2011-12-27 2012-10-17 インクジェット記録装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2013151149A true JP2013151149A (ja) 2013-08-08
JP2013151149A5 JP2013151149A5 (ja) 2013-10-24
JP5543564B2 JP5543564B2 (ja) 2014-07-09

Family

ID=47631216

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012229771A Expired - Fee Related JP5543564B2 (ja) 2011-12-27 2012-10-17 インクジェット記録装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US20130162742A1 (ja)
EP (1) EP2610064B1 (ja)
JP (1) JP5543564B2 (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015060060A1 (ja) * 2013-10-24 2015-04-30 富士フイルム株式会社 インクジェット記録装置及び媒体搬送方法
JP2015199595A (ja) * 2014-04-10 2015-11-12 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 搬送装置及びインクジェット記録装置
JP2016011184A (ja) * 2014-06-27 2016-01-21 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 搬送装置及びインクジェット記録装置
WO2016035371A1 (ja) * 2014-09-05 2016-03-10 富士フイルム株式会社 メディア搬送装置及び画像記録装置
JP2016097659A (ja) * 2014-11-26 2016-05-30 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 インクジェット記録装置
US9527312B2 (en) 2014-01-17 2016-12-27 Seiko Epson Corporation Liquid discharging apparatus
JP6082170B2 (ja) * 2014-09-22 2017-02-15 富士フイルム株式会社 画像読取装置及び印刷装置
WO2017122596A1 (ja) * 2016-01-12 2017-07-20 富士フイルム株式会社 画像形成システム
WO2018135062A1 (ja) * 2017-01-19 2018-07-26 富士フイルム株式会社 乾燥装置及び画像形成装置
JP2018183575A (ja) * 2017-04-27 2018-11-22 芝浦メカトロニクス株式会社 錠剤印刷装置
CN112208158A (zh) * 2019-07-09 2021-01-12 施乐公司 用于介质传送的蜂窝结构芯台板

Families Citing this family (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014018033A1 (en) * 2012-07-26 2014-01-30 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Platen with diagonal substrate support surfaces
US10105967B2 (en) 2013-07-28 2018-10-23 Hp Scitex Ltd. Media support
EP2868604B1 (en) * 2013-11-05 2016-06-08 Agfa Graphics Nv Movable vacuum divider
ES2548352B1 (es) 2014-03-14 2016-07-13 Jesus Francisco Barberan Latorre Sistema de vacío para sujeción de piezas en máquinas de impresión
JP6274091B2 (ja) * 2014-12-03 2018-02-07 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 インクジェット記録装置
JP6297987B2 (ja) * 2015-01-21 2018-03-20 富士フイルム株式会社 記録媒体搬送装置及び画像記録装置
DE102016208074A1 (de) * 2016-05-11 2017-11-16 Heidelberger Druckmaschinen Ag Förderband für Druckbogen
DE102017212758A1 (de) 2016-08-10 2018-02-15 Koenig & Bauer Ag Maschinenanordnung zum sequentiellen Bearbeiten bogenförmiger Substrate
EP3439880B1 (de) 2016-08-10 2019-08-21 Koenig & Bauer AG Maschinenanordnung mit druckeinrichtung zum sequentiellen bearbeiten bogenförmiger substrate
DE102016214906B4 (de) * 2016-08-10 2024-03-14 Koenig & Bauer Ag Maschinenanordnung zum sequentiellen Bearbeiten bogenförmiger Substrate
CN107364242B (zh) * 2017-08-25 2020-05-08 杭州专色数码科技有限公司 一种喷墨打印设备的打印平台
DE102018202282B4 (de) 2018-02-14 2020-08-13 Koenig & Bauer Ag Maschinenanordnung zum sequentiellen Bearbeiten bogenförmiger Substrate
DE102018202283A1 (de) 2018-02-14 2019-08-14 Koenig & Bauer Ag Maschinenanordnung zum sequentiellen Bearbeiten bogenförmiger Substrate
DE102018202280B4 (de) 2018-02-14 2020-08-06 Koenig & Bauer Ag Maschinenanordnung zum sequentiellen Bearbeiten bogenförmiger Substrate
DE102018202284A1 (de) 2018-02-14 2019-08-14 Koenig & Bauer Ag Maschinenanordnung zum sequentiellen Bearbeiten bogenförmiger Substrate
EP3752364B1 (de) 2018-02-14 2021-10-13 Koenig & Bauer AG Maschinenanordnung zum sequentiellen bearbeiten bogenförmiger substrate
DE102018125390B4 (de) * 2018-10-15 2023-11-16 Bundesdruckerei Gmbh Druckvorrichtung und verfahren zum bedrucken eines bogenförmigen substrats
US10987952B1 (en) * 2019-11-21 2021-04-27 Xerox Corporation Chambered vacuum transport platen enabled by honeycomb core
CN111497466A (zh) * 2020-04-20 2020-08-07 北京中科纳晨科技有限公司 吸风滚筒及印刷设备
CN111497465A (zh) * 2020-04-20 2020-08-07 北京中科纳晨科技有限公司 吸风平台及打印设备
DE102021113959A1 (de) 2021-05-31 2022-12-01 Koenig & Bauer Ag Maschinenanordnung zum sequentiellen Bearbeiten bogenförmiger Substrate

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000191175A (ja) * 1998-12-25 2000-07-11 Sharp Corp 記録媒体搬送用ベルト装置およびそれを用いた記録装置
JP2003285480A (ja) * 2002-03-29 2003-10-07 Seiko Epson Corp 記録媒体搬送装置及び記録装置
JP2005041208A (ja) * 2003-06-27 2005-02-17 Oce Technol Bv インク画像を受け取り物質に適用するための装置及び方法
JP2012196832A (ja) * 2011-03-18 2012-10-18 Olympus Corp 画像記録装置

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001347710A (ja) 2000-06-09 2001-12-18 Sharp Corp 画像形成装置
EP1304226B1 (en) * 2001-10-17 2007-07-25 Seiko Epson Corporation Recording medium transportation apparatus, ink jet printer having transportation apparatus and sucking unit of recording medium in ink jet printer
JP2004277028A (ja) 2003-03-13 2004-10-07 Seiko Epson Corp 記録媒体搬送装置及び記録装置
US8042906B2 (en) * 2007-09-25 2011-10-25 Fujifilm Corporation Image forming method and apparatus
JP5228881B2 (ja) * 2008-03-27 2013-07-03 セイコーエプソン株式会社 記録装置及び記録方法
JP5086179B2 (ja) * 2008-05-30 2012-11-28 富士フイルム株式会社 画像形成装置及び画像形成方法
JP5457228B2 (ja) 2010-03-03 2014-04-02 富士フイルム株式会社 インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000191175A (ja) * 1998-12-25 2000-07-11 Sharp Corp 記録媒体搬送用ベルト装置およびそれを用いた記録装置
JP2003285480A (ja) * 2002-03-29 2003-10-07 Seiko Epson Corp 記録媒体搬送装置及び記録装置
JP2005041208A (ja) * 2003-06-27 2005-02-17 Oce Technol Bv インク画像を受け取り物質に適用するための装置及び方法
JP2012196832A (ja) * 2011-03-18 2012-10-18 Olympus Corp 画像記録装置

Cited By (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015060060A1 (ja) * 2013-10-24 2015-04-30 富士フイルム株式会社 インクジェット記録装置及び媒体搬送方法
US9527312B2 (en) 2014-01-17 2016-12-27 Seiko Epson Corporation Liquid discharging apparatus
JP2015199595A (ja) * 2014-04-10 2015-11-12 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 搬送装置及びインクジェット記録装置
JP2016011184A (ja) * 2014-06-27 2016-01-21 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 搬送装置及びインクジェット記録装置
US9776431B2 (en) 2014-09-05 2017-10-03 Fujifilm Corporation Medium conveying device and image recording apparatus
WO2016035371A1 (ja) * 2014-09-05 2016-03-10 富士フイルム株式会社 メディア搬送装置及び画像記録装置
JPWO2016035371A1 (ja) * 2014-09-05 2017-04-27 富士フイルム株式会社 メディア搬送装置及び画像記録装置
JP6082170B2 (ja) * 2014-09-22 2017-02-15 富士フイルム株式会社 画像読取装置及び印刷装置
JP2016097659A (ja) * 2014-11-26 2016-05-30 京セラドキュメントソリューションズ株式会社 インクジェット記録装置
WO2017122596A1 (ja) * 2016-01-12 2017-07-20 富士フイルム株式会社 画像形成システム
JPWO2017122596A1 (ja) * 2016-01-12 2018-11-01 富士フイルム株式会社 画像形成システム
US10449786B2 (en) 2016-01-12 2019-10-22 Fujifilm Corporation Image forming system
WO2018135062A1 (ja) * 2017-01-19 2018-07-26 富士フイルム株式会社 乾燥装置及び画像形成装置
JP2018183575A (ja) * 2017-04-27 2018-11-22 芝浦メカトロニクス株式会社 錠剤印刷装置
JP7080694B2 (ja) 2017-04-27 2022-06-06 芝浦メカトロニクス株式会社 錠剤印刷装置
CN112208158A (zh) * 2019-07-09 2021-01-12 施乐公司 用于介质传送的蜂窝结构芯台板
CN112208158B (zh) * 2019-07-09 2023-05-09 施乐公司 用于介质传送的蜂窝结构芯台板

Also Published As

Publication number Publication date
JP5543564B2 (ja) 2014-07-09
EP2610064A1 (en) 2013-07-03
EP2610064B1 (en) 2015-05-06
US20130162742A1 (en) 2013-06-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5543564B2 (ja) インクジェット記録装置
JP5350933B2 (ja) 媒体固定装置及び画像形成装置
JP3469824B2 (ja) 記録媒体搬送装置
JP5762220B2 (ja) 搬送装置および画像形成装置
JP5547575B2 (ja) 画像形成装置
JPH0948161A (ja) インクジェット記録装置
JP2006232500A (ja) 画像記録装置
JP4100198B2 (ja) インクジェットプリンタ
JP2009000915A (ja) インクジェット記録装置及び記録方法
JP2012061818A (ja) インクジェットプリンタ
JP2006137027A (ja) 記録装置
JP2009255430A (ja) インクジェット記録装置
JP5230016B2 (ja) 媒体固定装置及び画像形成装置
JP4277853B2 (ja) インクジェット記録装置
JP2007182269A (ja) インクジェット記録装置
US9776431B2 (en) Medium conveying device and image recording apparatus
US20130044160A1 (en) Printer and printing with boundary layer disruption
US9522548B2 (en) Inkjet recording device
JP2008238677A (ja) 液体吐出装置及びベルト
JP4259426B2 (ja) 搬送ベルト及びベルト搬送装置
JP6078015B2 (ja) 搬送装置およびインクジェット記録装置
JP6081891B2 (ja) インクジェット記録装置
JP5988942B2 (ja) インクジェット記録装置
JP7250559B2 (ja) 液剤ミスト回収装置
JP2017202633A (ja) 液体吐出装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130903

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130905

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140110

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140115

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140314

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140415

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140508

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5543564

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees