JPWO2017122596A1 - 画像形成システム - Google Patents

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Abstract

媒体の搬送方向と直交する媒体幅方向における媒体の端部の浮きが抑制され、媒体の安定した搬送が実現されうる画像形成システムを提供する。枚葉の媒体(S)を支持する支持面(304)を有し、媒体を支持面に支持して搬送する搬送部(300)と、支持面に支持される媒体を吸着する圧力を発生させる第一圧力発生部と、搬送部により搬送される媒体に画像を形成する画像形成部(18)と、を備え、支持面は、媒体が支持可能な媒体支持領域(304A)に、第一圧力発生部と連通される第一吸着穴(350)、第一突起(352)、及び媒体幅方向の媒体の端部が支持される位置に配置される封止部であり、前記媒体幅方向における媒体の端部の外側から第一吸着穴が配置される領域への空気の流入を規制する封止部(305C)が配置される。

Description

本発明は画像形成システムに係り、特に媒体の搬送技術に関する。
枚葉の媒体に画像を形成する画像形成システムにおいて、媒体が搬送される際に媒体が吸着支持される支持面に突起が配置されることによって、様々な状態の媒体の安定した搬送が実現されることが知られている。
つまり、媒体が吸着支持される支持面に突起が配置されることによって、搬送させる媒体が大きく変形していても、突起間に媒体の変形を吸収させることができるため、しわや浮きを抑制し、安定した媒体の搬送が可能となる。
特許文献1に開示されている発明は、媒体を吸着支持して搬送する画像形成システムにおいて、媒体が吸着支持される搬送ドラムの表面に格子状の突起を形成し、突起間の凹部に吸着穴を配置することで、媒体のしわや浮きの防止を実現している。また、特許文献1には、突起にも吸着穴を配置してもよいことが記載されている。
なお、本明細書における画像形成システムの用語は、特許文献1におけるインクジェット記録装置の用語に相当する。本明細書における吸着穴の用語は、特許文献1における吸引孔の用語に相当する。本明細書における突起の用語は、特許文献1における凸部の用語に相当する。本明細書における媒体の用語は、特許文献1におけるメディアの用語に相当する。
特許文献2は、媒体を吸着して搬送する画像形成システムにおいて、媒体が吸着支持される面に吸着穴、及び突起が配置されることで、媒体の波打ち高さを減少させる効果があることが記載されている。
なお、本明細書における画像形成システムの用語は、特許文献2における記録装置の用語に相当する。本明細書における吸着穴の用語は、特許文献2における空気流入孔の用語に相当する。本明細書における突起の用語は、特許文献2における凸部の用語に相当する。本明細書における媒体の用語は、特許文献2における用紙の用語に相当する。
特開2013−151149号公報 特開2000−191175号公報
しかしながら、媒体を吸着支持して搬送する画像形成システムにおいて、媒体が吸着支持される支持面の全面に突起が配置された場合、媒体幅方向の媒体の端部において空気が流入するため、媒体の端部では吸着圧力が低下してしまう。その結果、媒体の端部で媒体浮きが発生しやすくなる。
特許文献1に記載の画像形成システムは、媒体の端部において、格子状の突起の全てが媒体で塞がれていない場合は、格子状の突起に囲まれた領域の内の媒体で塞がれていない部分から媒体の端部の外側の空気を吸着穴から吸引してしまうため、媒体の端部にかかる吸着圧力は低下してしまう。
これにより、媒体の端部での媒体の浮きが発生しやすくなる。
特許文献2に記載の画像形成システムは、吸着穴自体の構造、及び突起自体の構造についての記載はあるものの、支持面における吸着穴の配置、及び支持面における突起の配置に関する記載はない。
特許文献2に記載の画像形成システムは、特許文献1に記載の画像形成システムと同様に、媒体の端部において、突起で囲まれた凹部の全ての領域が媒体によって塞がっていない場合は、媒体の端部の外側の空気を吸引してしまうため、媒体の端部にかかる吸着圧力は低下してしまう。そして、媒体の浮き、媒体の吸着圧力の低下の回避は困難である。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、媒体を支持する支持面上に媒体に発生するしわや浮きを抑制可能とする突起を配置しながらも、媒体の搬送方向と直交する媒体幅方向における媒体の端部の浮きが抑制され、媒体の安定した搬送が実現されうる画像形成システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、次の発明態様を提供する。
第1態様の画像形成システムは、枚葉の媒体を支持する支持面を有し、媒体を支持面に支持して搬送する搬送部と、支持面の媒体支持領域に支持される媒体を吸着する圧力を発生させる第一圧力発生部と、搬送部により搬送される媒体に画像を形成する画像形成部と、を備え、媒体支持領域は、第一圧力発生部と連通される第一吸着穴が配置される構造、及び第一吸着穴の非配置領域に配置される第一突起が配置される構造を有し、かつ、搬送部により媒体が搬送される方向である媒体搬送方向と直交する方向である媒体幅方向における媒体の端部が支持される領域に、媒体幅方向における媒体の端部の外側から第一吸着穴への空気の流入を規制する封止部が配置される構造を有する画像形成システムである。
第1態様によれば、封止部により媒体幅方向の媒体の端部における空気の流入が規制されることによって、媒体に作用する吸着圧力の漏れが抑制され、媒体幅方向の端部の浮きが抑制される。また、媒体幅方向の端部の浮きが抑制されることによって、媒体の安定した搬送が実現される。
媒体の端部とは、媒体の端から予め決められた長さの領域である。予め決められた長さは有効な作用効果が得られるか否かの観点から決めることができる。
第一圧力発生部として、第一圧力発生装置、第一配管、及び搬送部に形成される第一流路を含む態様を採用することが可能である。
第2態様は、第1態様の画像形成システムにおいて、封止部が、媒体支持領域において、媒体幅方向の媒体の端部が支持される位置に配置される第二突起と、第二突起の先端に配置される第二吸着穴と、第二吸着穴と連通される第二圧力発生部と、を備えた構成をとることが可能となる。
第2態様によれば、封止部として第二吸着穴を備えた第二突起が採用されることによって、第二吸着穴に発生させた吸着圧力により、媒体幅方向における媒体の端部が吸着支持される。
第2態様において、第二圧力発生部として、第二圧力発生装置、第二配管、搬送部内の第二流体流路を含む態様を採用することが可能である。
第2態様において、第一圧力発生装置と第二圧力発生装置とを兼用することが可能である。
第3態様は、第2態様の画像形成システムにおいて、封止部が第一吸着穴を非配置とされる構成をとることが可能となる。
第3態様によれば、封止部として第二突起を備える態様において、封止部が第一吸着穴を非配置とされることによって、第一突起と第二突起との間の空間、又は第二突起同士の空間からの吸着圧力の漏れが抑制される。
第4態様は、第1態様の画像形成システムにおいて、封止部が、媒体幅方向における媒体の端部が支持される領域に配置される第三突起であり、媒体搬送方向における媒体の長さに対応する長さを有する第三突起を備えた構成をとることが可能となる。
第4態様によれば、封止部として第三突起が採用されることによって、媒体幅方向の媒体の端部における吸着圧力の漏れが抑制される。
第4態様において、媒体搬送方向に沿って、第三突起が一体に形成されていてもよい。また、媒体搬送方向にと交差する方向に、第三突起が二以上に分割されていてもよい。二以上の第三突起が接触して配置されてもよい。二以上の第三突起が間隔を空けて配置されてもよい。
第5態様は、第4態様に記載の画像形成システムにおいて、第三突起が、媒体幅方向における媒体の端が支持される位置に配置される構成をとることが可能となる。
第5態様によれば、媒体幅方向における媒体の端が支持される位置に第三突起が配置されることで、媒体幅方向における媒体の端が支持される位置において、媒体の外側からの空気の流入を抑制することができる。
第6態様は、第4態様又は第5態様の画像形成システムにおいて、第三突起が、媒体の搬送方向に沿って、媒体の長さ以上の長さを有する構成をとることが可能となる。
第6態様によれば、媒体搬送方向における媒体の全長に渡って、媒体幅方向における媒体の端部の吸着圧力の漏れが抑制される。
第7態様は、第4態様から第6態様のいずれか一態様の画像形成システムにおいて、封止部が、第一吸着穴を配置される構成をとることが可能となる。
第7態様によれば、封止部として第三突起が採用される場合、封止部に配置される第一吸着穴によって、封止部における媒体の吸着圧力の低下が抑制される。
第8態様は、第1態様から第7態様のいずれか一態様の画像形成システムにおいて、封止部が、第一突起を配置される構成をとることが可能となる。
第8態様によれば、封止部においても媒体の変形が抑制される。
第9態様は、第1態様から第8態様のいずれか一態様の画像形成システムにおいて、封止部が、媒体の複数のサイズに対応して複数の位置に配置される構成をとることが可能となる。
第9態様によれば、媒体の複数のサイズについて、媒体幅方向における媒体の端部の浮きが抑制される。
第10態様は、第1態様から第9態様のいずれか一態様の画像形成システムにおいて、搬送部が、本体部の表面に吸着シートが積層された構造を有し、吸着シートの支持面となる面は、第一突起、第一吸着穴、及び封止部が配置される構成をとることが可能となる。
第10態様によれば、搬送部において本体部と吸着シートが異なる部材で構成されることが可能となる。本体部と吸着シートが異なる部材で構成されることによって、搬送部の製造工程が簡単となることが実現される。
また、本体部と吸着シートが異なる材料で構成されることも可能となる。
第10態様における吸着シートは、ステンレス綱などの金属材料を適用することが可能である。
第11態様は、第10態様の画像形成システムにおいて、搬送部が、吸着シートと本体部とを着脱させる着脱部を備える構成をとることが可能となる。
第11態様によれば、吸着シートの交換が可能である。
第11態様において、媒体の複数のサイズのそれぞれに対応した吸着シートを備え、媒体のサイズが変更される際に、吸着シートが交換される態様を採用しうる。
第12態様は、第1態様から第11態様のいずれか一態様の画像形成システムにおいて、搬送部が、円筒形状を有する搬送ドラムであり、円筒形状の外周面が支持面となる搬送ドラムを備えられる構成をとることが可能となる。
第12態様によれば、媒体が曲面に支持される搬送ドラム搬送方式において、媒体幅方向における媒体の端部の浮きが抑制される。
本発明によれば、封止部により媒体幅方向の媒体の端部における空気の流入が規制されることによって、媒体に作用する吸着圧力の漏れが抑制され、媒体幅方向の端部の浮きが抑制される。また、媒体幅方向の端部の浮きが抑制されることによって、媒体の安定した搬送が実現される。
図1はインクジェット記録装置の全体構成図である。 図2はインクジェット記録装置の制御系の概略構成を示すブロック図である。 図3は搬送ドラムの斜視図である。 図4は搬送ドラムの分解斜視図である。 図5は第一実施形態に係る封止部の説明図である。 図6は図5の一部拡大図である。 図7は図6の7−7線に沿う断面図である。 図8は支持面の透視平面図である。 図9は図8の9−9線に沿う断面図である。 図10は第一実施形態に係る封止部の効果を示すグラフである。 図11は測定位置の説明図である。 図12は第二実施形態に係る封止部の説明図である。 図13は図12の一部拡大図である。 図14は第二実施形態に係る封止部の効果を示すグラフである。 図15は液体吐出ヘッドの構造例を示す透視平面図である。 図16はヘッドモジュールの斜視図であり部分断面図を含む図である。 図17はヘッドモジュールにおける液体吐出面の透視平面図である。 図18はヘッドモジュールの内部構造を示す断面図である。
以下、添付図面に従って本発明の好ましい実施の形態について詳説する。本明細書では、既に説明された構成には同一の符号を付して、説明を適宜省略することとする。
[画像形成システムの全体構成]
まず、画像形成システムの全体構成について説明する。本実施形態では画像形成システムとして、インクジェット記録装置を例示する。図1はインクジェット記録装置の全体構成図である。
図1に示されたインクジェット記録装置10は、枚葉の用紙Sにインクを用いてインクジェット方式で画像を描画するインクジェット記録装置である。
なお、本明細書では、インクの用語は適宜液体の用語に置き替えることが可能である。用紙Sは媒体の一態様である。
インクジェット記録装置10は、主として、給紙部12、処理液付与部14、処理液乾燥処理部16、描画部18、インク乾燥処理部20、及び排紙部24を備えている。以下、各部を詳細に説明する。
<給紙部>
給紙部12は、給紙台30、サッカー装置32、給紙ローラ対34、フィーダボード36、前当て38、及び給紙胴40を備えている。フィーダボード36はリテーナ36A、及びガイドローラ36Bを備えている。
リテーナ36A、及びガイドローラ36Bは、フィーダボード36の用紙Sが搬送される搬送面に配置される。前当て38はフィーダボード36と給紙胴40との間に配置される。
給紙胴40は、回転軸40Bと平行になる方向を長手方向とする円筒形状を有している。給紙胴40は長手方向について、用紙Sの全長を超える長さを有している。給紙胴40の回転軸40Bの方向は図1の紙面を貫く方向である。
ここで、本明細書における平行の用語は、二方向が交差するものの、平行と同一の作用効果を奏する実質的な平行が含まれる。
本明細書における直交の用語は、90度を超える角度で交差する場合、又は90度未満の角度で交差する場合のうち、90度で交差する場合と同一の作用効果を奏する実質的な直交が含まれる。
本明細書における同一の用語は、対象となる構成に相違点が存在しているものの、同一と同様の作用効果を得ることができる実質的な同一が含まれる。
給紙胴40はグリッパー40Aを備えている。グリッパー40Aは、複数の爪、爪台、及びグリッパー軸を備えている。複数の爪、爪台、及びグリッパー軸の図示は省略される。
グリッパー40Aの複数の爪は、給紙胴40の回転軸40Bと平行になる方向に沿って配置される。複数の爪の基端部はグリッパー軸に揺動可能に支持される。複数の爪の配置間隔、及び複数の爪が配置される領域の長さは、用紙Sのサイズに応じて決められている。
爪台は給紙胴40の回転軸40Bと平行になる方向を長手方向とする部材である。給紙胴40の長手方向について、爪台の長さは複数の爪が配置される長さ以上とされる。爪台は複数の爪の先端部と対向する位置に配置される。
給紙部12は、給紙台30に積載された用紙Sを一枚ずつ処理液付与部14へ給紙する。給紙台30の上に積載された用紙Sは、サッカー装置32によって上から順に一枚ずつ引き上げられて、給紙ローラ対34に給紙される。
給紙ローラ対34に給紙される用紙Sは、フィーダボード36に載置され、フィーダボード36によって搬送される。フィーダボード36によって搬送される用紙Sは、リテーナ36A、及びガイドローラ36Bによってフィーダボード36の搬送面に押し付けられ、凹凸が矯正される。
フィーダボード36によって搬送される用紙Sは、先端が前当て38に当接されることにより傾きが矯正される。フィーダボード36によって搬送される用紙Sは、給紙胴40に受け渡される。
給紙胴40に受け渡された用紙Sは、給紙胴40のグリッパー40Aにより先端部を把持される。給紙胴40を回転させると用紙Sは給紙胴40の外周面に沿って搬送される。給紙胴40によって搬送される用紙Sは処理液付与部14へ受け渡される。
<処理液付与部>
処理液付与部14は、処理液胴42、及び処理液付与装置44を備えている。処理液胴42はグリッパー42Aを備えている。グリッパー42Aは給紙胴40のグリッパー40Aと同様の構成を適用することができる。
図1に示された処理液胴42は、給紙胴40の直径の二倍の直径を有している。処理液胴42は用紙Sが支持される外周面42Cに用紙Sを固定させる構成を有している。処理液胴42の外周面42Cに用紙Sを固定させる構成の例として、処理液胴42の外周面42Cに複数の吸着穴が設けられ、複数の吸着穴に負圧を作用させる構成が挙げられる。
処理液胴42は、上記以外は給紙胴40と同様の構成を適用することができる。符号42Bは処理液胴42の回転軸である。
処理液付与装置44はローラ塗布方式を適用することができる。ローラ塗布方式の処理液付与装置44として、処理液槽、計量ローラ、及び塗布ローラを備える構成を採用しうる。
処理液槽は処理液供給系を介して処理液タンクから供給された処理液が貯留される。計量ローラは処理液槽に貯留された処理液を計量する。計量ローラは計量された処理液を塗布ローラへ転写する。塗布ローラは用紙Sへ処理液を塗布する。
なお、ここで説明された処理液付与装置44の構成はあくまでも一例であり、処理液付与装置44は他の方式を適用してもよい。また、処理液付与装置44は他の構成を適用してもよい。
処理液付与装置44の他の方式の例として、ブレードを用いた塗布、インクジェット方式による吐出、又はスプレー方式による噴霧などが挙げられる。
グリッパー42Aによって用紙Sの先端が把持された状態で処理液胴42を回転させると、用紙Sは処理液胴42の外周面に沿って搬送される。処理液胴42の外周面に沿って搬送される用紙Sは処理液付与装置44によって処理液が付与される。処理液が付与された用紙Sは処理液乾燥処理部16へ送られる。
用紙Sに付与される処理液は、後段の描画部18で用紙Sに吐出させるインク中の色材を凝集させる機能、又はインクの色材を不溶化させる機能を有している。用紙Sに処理液を付与してインクを吐出させることにより、汎用の用紙を用いても着弾干渉等を起こすことなく、高品位な画像形成を行うことができる。
本明細書における吐出の用語は、打滴、又は画像形成と、適宜読み替えることが可能である。
処理液付与部14によって処理液が付与された用紙Sは、処理液乾燥処理部16へ受け渡される。
<処理液乾燥処理部>
処理液乾燥処理部16は、処理液乾燥処理胴46、用紙搬送ガイド48、及び処理液乾燥処理ユニット50を備えている。処理液乾燥処理胴46はグリッパー46Aを備えている。グリッパー46Aは給紙胴40のグリッパー40Aと同様の構成を適用することができる。
図1に示された処理液乾燥処理胴46は給紙胴40の直径の二倍の直径を有している。処理液乾燥処理胴46はグリッパー46Aが二か所に配置されている。二か所のグリッパー46Aの配置位置は、処理液乾燥処理胴46の外周面46Cにおいて半周分ずらされた位置である。
処理液乾燥処理胴46は、上記以外の構成は、給紙胴40と同様の構成を適用することができる。符号46Bは処理液乾燥処理胴46の回転軸である。
用紙搬送ガイド48は処理液乾燥処理胴46の外周面46Cと対向する位置に配置される。用紙搬送ガイド48は処理液乾燥処理胴46の下側に配置される。
本明細書における下側は重力方向の成分を有する方向の側である。上側は重力方向と反対方向の成分を有する方向の側である。
処理液乾燥処理ユニット50は処理液乾燥処理胴46の内部に配置される。処理液乾燥処理ユニット50は処理液乾燥処理胴46の外部に向けて風を送風する送風部、及び風を加熱する加熱部を備えている。図示の都合上、送風部、及び加熱部の符号は省略される。
処理液付与部14から処理液乾燥処理部16へ受け渡された用紙Sは、処理液乾燥処理胴46のグリッパー46Aによって先端を把持される。
用紙Sは、処理液が塗布された面を、処理液乾燥処理胴46の外周面46Cに向けた状態で、処理液が塗布された面の反対側の面を用紙搬送ガイド48によって支持される。処理液乾燥処理胴46を回転させることにより、用紙Sは処理液乾燥処理胴46の外周面46Cに沿って搬送される。
処理液乾燥処理胴46によって搬送される用紙Sであり、用紙搬送ガイド48によって支持される用紙Sは、処理液乾燥処理ユニット50から加熱された風が吹き当てられて乾燥処理が施される。
用紙Sに乾燥処理が施されると、用紙Sに付与された処理液中の溶媒成分が除去され、用紙Sの処理液が付与された面に処理液層が形成される。処理液乾燥処理部16によって乾燥処理が施された用紙Sは描画部18へ受け渡される。
<描画部>
描画部18は、描画胴52、用紙押さえローラ54、液体吐出ヘッド56C、液体吐出ヘッド56M、液体吐出ヘッド56Y、液体吐出ヘッド56K、及びインラインセンサ58を備えている。描画胴52はグリッパー52Aを備えている。
グリッパー52Aは描画胴52の外周面52Cに設けられた凹部の内部に配置される。グリッパー52Aは、配置以外の構成は給紙胴40のグリッパー40Aと同様の構成を適用することができる。
描画胴52は処理液乾燥処理胴46と同様にグリッパー52Aが二か所に配置されている。二か所のグリッパー52Aの配置は処理液乾燥処理胴46と同様の配置を適用することができる。
描画胴52は、用紙Sが支持される外周面52Cに吸着穴が配置される。吸着穴は用紙Sが吸着支持される媒体支持領域に配置される。図1では吸着穴の図示は省略される。吸着穴は図5に符号350を付して図示する。図1では媒体支持領域の図示は省略される。媒体支持領域は図3に符号304A、及び符号304Bを付して図示される。
描画胴52は、上記以外の構成は、給紙胴40と同様の構成を適用することができる。符号52Bは描画胴52の回転軸である。
用紙押さえローラ54は円筒形状を有している。用紙押さえローラ54の長手方向は描画胴52の回転軸52Bと平行になる方向である。用紙押さえローラ54は長手方向について用紙Sの全長を超える長さを有している。
用紙押さえローラ54は、描画胴52における用紙Sの搬送方向について、用紙Sの受け渡し位置の下流側であり、液体吐出ヘッド56Cの上流側に配置される。以下の説明において、用紙Sの搬送方向は、用紙搬送方向と記載することがある。用紙搬送方向は媒体搬送方向に相当する。
液体吐出ヘッド56C、液体吐出ヘッド56M、液体吐出ヘッド56Y、及び液体吐出ヘッド56Kは、インクジェット方式によって液体を吐出させる吐出素子を備えている。吐出素子はノズル開口が含まれる。吐出素子はノズル開口と連通される流路、及び吐出圧力を発生させる構造が含まれていてもよい。インクジェット方式の液体吐出ヘッドはインクジェットヘッドと呼ばれるものが含まれる。
ここで、液体吐出ヘッドの符号に付されたアルファベットは色を表している。Cはシアンを表している。Mはマゼンタを表している。Yはイエローを表している。Kはブラックを表している。
液体吐出ヘッド56C、液体吐出ヘッド56M、液体吐出ヘッド56Y、及び液体吐出ヘッド56Kは、描画胴52の上側に配置される。液体吐出ヘッド56C、液体吐出ヘッド56M、液体吐出ヘッド56Y、及び液体吐出ヘッド56Kは、用紙Sの搬送方向に沿って、用紙Sの搬送方向上流側から、液体吐出ヘッド56C、液体吐出ヘッド56M、液体吐出ヘッド56Y、及び液体吐出ヘッド56Kの順に配置される。
インラインセンサ58は撮像素子、撮像素子の周辺回路、及び光源を備えている。撮像素子はCCDイメージセンサやCMOSイメージセンサなどの固体撮像素子を適用することができる。撮像素子、撮像素子の周辺回路、及び光源の図示は省略される。
CCDはCharge Coupled Deviceの省略語である。CMOSはComplementary Metal-Oxide Semiconductorの省略語である。インラインセンサ58は用紙搬送方向について液体吐出ヘッド56Kの下流側に配置される。
撮像素子の周辺回路は、撮像素子の出力信号の処理回路を備えている。処理回路として、撮像素子の出力信号からノイズ成分を除去するフィルタ回路、増幅回路、又は波形整形回路などが挙げられる。フィルタ回路、増幅回路、又は波形整形回路の図示は省略される。
光源はインラインセンサの読取対象物に照明光を照射可能な位置に配置される。光源はLEDやランプなどを適用することができる。LEDはlight emitting diodeの省略語である。
処理液乾燥処理部16から描画部18へ受け渡された用紙Sは、描画胴52のグリッパー52Aによって先端が把持される。描画胴52のグリッパー52Aによって先端が把持された用紙Sは描画胴52の回転によって、描画胴52の外周面52Cに沿って搬送される。
用紙Sは用紙押さえローラ54の下を通過する際に、描画胴52の外周面52Cに押し当てられる。用紙押さえローラ54の下を通過した用紙Sは、液体吐出ヘッド56C、液体吐出ヘッド56M、液体吐出ヘッド56Y、及び液体吐出ヘッド56Kの直下において、液体吐出ヘッド56C、液体吐出ヘッド56M、液体吐出ヘッド56Y、及び液体吐出ヘッド56Kのそれぞれから吐出させたカラーインクによって画像が形成される。
液体吐出ヘッド56C、液体吐出ヘッド56M、液体吐出ヘッド56Y、及び液体吐出ヘッド56Kによって画像が形成された用紙Sは、インラインセンサ58の読取領域において、インラインセンサ58によって画像が読み取られる。
インラインセンサ58によって画像が読み取られた用紙Sは描画部18からインク乾燥処理部20へ受け渡される。インラインセンサ58による画像読取の結果から、吐出異常の有無を判断することが可能である。
図1に示された描画部18は、画像形成部の一態様である。
<インク乾燥処理部>
インク乾燥処理部20は、チェーングリッパー64、インク乾燥処理ユニット68、ガイドプレート72を備えている。チェーングリッパー64は第1スプロケット64A、第2スプロケット64B、チェーン64C、及び複数グリッパー64Dを備えている。
チェーングリッパー64は、一対の第1スプロケット64A、及び第2スプロケット64Bに、一対の無端状のチェーン64Cが巻き掛けられた構造を有している。図1には、一対の第1スプロケット64A、及び第2スプロケット64B、並びに一対のチェーン64Cのうち、一方のみが図示されている。
チェーングリッパー64は、一対のチェーン64Cの間に複数のグリッパー64Dが配置される構造を有している。また、チェーングリッパー64は媒体搬送方向における複数の位置に複数のグリッパー64Dが配置される構造を有している。図1には、一対のチェーン64Cの間に配置される複数のグリッパー64Dのうち、一つのグリッパー64Dのみが図示されている。
図1に示されたチェーングリッパー64は、用紙Sを水平方向に沿って搬送する水平搬送領域、及び用紙Sを斜め上方向に搬送する傾斜搬送領域が含まれる。
インク乾燥処理ユニット68はチェーングリッパー64における用紙Sの搬送経路の上に配置される。インク乾燥処理ユニット68の構成例として、ハロゲンヒータ、赤外線ヒータ等の熱源を含む構成が挙げられる。インク乾燥処理ユニット68の他の構成例として、熱源によって熱せられた空気を用紙Sへ吹き付けるファンを含む構成が挙げられる。インク乾燥処理ユニット68は熱源、及びファンを含む構成とすることが可能である。
ガイドプレート72の詳細な図示は省略されるが、ガイドプレート72は板状の部材が適用されてもよい。ガイドプレート72は用紙搬送方向と直交する方向について、用紙Sの全長を超える長さを有している。
ガイドプレート72は、チェーングリッパー64による用紙Sの水平搬送領域における搬送経路に沿って配置される。ガイドプレート72は、チェーングリッパー64による用紙Sの搬送経路の下側に配置される。ガイドプレート72は用紙搬送方向について、インク乾燥処理ユニット68の処理領域の長さに対応する長さを有している。
インク乾燥処理ユニット68の処理領域の長さに対応する長さとは、インク乾燥処理ユニット68の処理の際に、ガイドプレート72による用紙Sの支持が可能なガイドプレート72の長さである。
例えば、用紙搬送方向について、インク乾燥処理ユニット68の処理領域の長さとガイドプレート72の長さを同一にする態様が挙げられる。ガイドプレート72は、用紙Sを吸着支持する機能を具備していてもよい。
描画部18からインク乾燥処理部20に受け渡された用紙Sは、グリッパー64Dによって先端が把持される。第1スプロケット64A、及び第2スプロケット64Bの少なくともいずれか一方を、図1における時計回りに回転させてチェーン64Cを走行させると、用紙Sはチェーン64Cの走行経路に沿って搬送される。
用紙Sがインク乾燥処理ユニット68の処理領域を通過する際に、用紙Sに対してインク乾燥処理ユニット68によってインク乾燥処理が施される。
インク乾燥処理ユニット68によってインク乾燥処理が施された用紙Sは、チェーングリッパー64によって搬送され、排紙部24へ送られる。
図1に示されたチェーングリッパー64は、用紙搬送方向におけるインク乾燥処理ユニット68の下流側において、用紙Sを図1における左斜め上方向へ搬送させる。用紙Sを図1における左斜め上方向へ搬送させる傾斜搬送領域の搬送経路には、ガイドプレート73が配置される。
ガイドプレート73は、ガイドプレート72と同様の部材を適用することができる。ガイドプレート73の構造、及び機能の説明は省略する。
<排紙部>
排紙部24は、排紙台76を備えている。排紙部24における用紙Sの搬送はチェーングリッパー64が適用される。
排紙台76はチェーングリッパー64による用紙Sの搬送経路の下側に配置される。排紙台76は図示されない昇降機構を含む構成が可能である。排紙台76は、積載される用紙Sの増減に応じて昇降させて、最上位に位置する用紙Sの高さを一定に保つことができる。
排紙部24は画像形成の一連の処理がされた用紙Sを回収する。用紙Sが排紙台76の位置に到達すると、グリッパー64Dは用紙Sの把持を開放する。用紙Sは排紙台76に積載される。
図1では、処理液付与部14、及び処理液乾燥処理部16を備えたインクジェット記録装置10が示されたが、処理液付与部14、及び処理液乾燥処理部16を省略する態様も可能である。
また、図1では、描画後の用紙Sを搬送する構成としてチェーングリッパー64が例示されたが、描画後の用紙Sを搬送する構成は、ベルト搬送、又は搬送ドラム搬送など他の構成を適用することも可能である。
[制御系の説明]
図2はインクジェット記録装置10の制御系の概略構成を示すブロック図である。図2に示すように、インクジェット記録装置10は、システムコントローラ100を備えている。システムコントローラ100は、CPU100A、ROM100B、及びRAM100Cを備えている。
図2に示されたROM100B、及びRAM100Cは、CPUの外部に設けられていてもよい。CPUはCentral Processing Unitの省略語である。ROMはRead Only Memoryの省略語である。RAMはRandom Access Memoryの省略語である。
システムコントローラ100は、インクジェット記録装置10の各部を統括的に制御する全体制御部として機能する。また、システムコントローラ100は、各種演算処理を行う演算部として機能する。
更に、システムコントローラ100は、ROM100B、及びRAM100Cなどのメモリにおけるデータの読み出し、及びデータの書き込みを制御するメモリーコントローラとして機能する。
インクジェット記録装置10は、通信部102、画像メモリ104、搬送制御部110、給紙制御部112、処理液付与制御部114、処理液乾燥制御部116、描画制御部118、インク乾燥制御部120、及び排紙制御部124を備えている。
通信部102は、図示されない通信インターフェースを備えている。通信部102は通信インターフェースと接続されたホストコンピュータ103との間でデータの送受信を行う。
画像メモリ104は、画像データを含む各種データの一時記憶部として機能する。画像メモリ104は、システムコントローラ100を通じてデータの読み書きが行われる。通信部102を介してホストコンピュータ103から取り込まれた画像データは、一旦画像メモリ104に格納される。
搬送制御部110は、インクジェット記録装置10における用紙Sの搬送系11の動作を制御する。図2に示された搬送系11には、図1に示された処理液胴42、処理液乾燥処理胴46、描画胴52、及びチェーングリッパー64が含まれる。
搬送系11は搬送部の一態様である。少なくとも、描画胴52は搬送部の構成要素である。
図2に示された給紙制御部112は、システムコントローラ100からの指令に応じて給紙部12を動作させる。給紙制御部112は、用紙Sの供給開始動作、及び用紙Sの供給停止動作などを制御する。
処理液付与制御部114は、システムコントローラ100からの指令に応じて処理液付与部14を動作させる。処理液付与制御部114は、処理液の付与量、及び付与タイミングなどを制御する。
処理液乾燥制御部116は、システムコントローラ100からの指令に応じて処理液乾燥処理部16を動作させる。処理液乾燥制御部116は、乾燥温度、乾燥気体の流量、及び乾燥気体の噴射タイミングなどを制御する。
描画制御部118は、システムコントローラ100からの指令に応じて、描画部18の動作を制御する。
描画制御部118は、画像処理部、波形生成部、波形記憶部、及び駆動回路を備えている。画像処理部、波形生成部、波形記憶部、及び駆動回路の図示は省略される。
画像処理部は入力画像データからドットデータを形成する。波形生成部は駆動電圧の波形を生成する。波形記憶部は駆動電圧の波形が記憶される。駆動回路はドットデータに応じた駆動波形を有する駆動電圧を生成する。駆動回路は駆動電圧を液体吐出ヘッドに供給する。
画像処理部において、入力画像データに対してRGBの各色に分解する色分解処理、RGBをCMYKに変換する色変換処理、ガンマ補正、ムラ補正等の補正処理、各色の画素ごとの階調値を元の階調値未満の階調値に変換するハーフトーン処理が施される。
入力画像データの一例として、0から255のデジタル値で表されるラスターデータが挙げられる。ハーフトーン処理の結果として得られるドットデータは、二値でもよいし、三値以上ハーフトーン処理前の階調値未満の多値でもよい。
画像処理部による処理を経て生成されたドットデータに基づいて、各画素位置の吐出タイミング、インク吐出量が決められ、各画素位置の吐出タイミング、インク吐出量に応じた駆動電圧、各画素の吐出タイミングを決める制御信号が生成され、この駆動電圧が液体吐出ヘッドへ供給され、液体吐出ヘッドから吐出させたインクによってドットが記録される。
描画制御部118は、図示されない補正処理部を備えている。補正処理部は異常ノズルに対する補正処理を実行する。補正処理が施されると、異常ノズルの発生に起因する画像品質の低下が抑制される。
インク乾燥制御部120は、システムコントローラ100からの指令に応じてインク乾燥処理部20を動作させる。インク乾燥制御部120は、乾燥気体温度、乾燥気体の流量、又は乾燥気体の噴射タイミングなどを制御する。
排紙制御部124は、システムコントローラ100からの指令に応じて排紙部24を動作させる。排紙制御部124は、排紙台76が昇降機構を含む場合に、用紙Sの増減に応じて昇降機構の動作を制御する。
インクジェット記録装置10は、操作部130、表示部132、パラメータ記憶部134、及びプログラム格納部136を備えている。
操作部130は、操作ボタン、キーボード、又はタッチパネル等の操作部材を備えている。操作部130は複数の種類の操作部材が含まれていてもよい。操作部材の図示は省略される。操作部130を介して入力された情報は、システムコントローラ100に送られる。システムコントローラ100は、操作部130から送出された情報に応じて各種処理を実行する。
表示部132は、液晶パネル等の表示装置、及びディスプレイドライバーを備えている。表示装置、及びディスプレイドライバーの図示は省略される。表示部132はシステムコントローラ100からの指令に応じて、装置の各種設定情報、又は異常情報などの各種情報を表示装置に表示させる。
パラメータ記憶部134は、インクジェット記録装置10に使用される各種パラメータが記憶される。パラメータ記憶部134に記憶されている各種パラメータは、システムコントローラ100を介して読み出され、装置各部に設定される。
プログラム格納部136は、インクジェット記録装置10の各部に使用されるプログラムが格納される。プログラム格納部136に格納されている各種プログラムは、システムコントローラ100を介して読み出され、装置各部において実行される。
インクジェット記録装置10は、第一圧力制御部140、及び第二圧力制御部142を備えている。
第一圧力制御部140は、システムコントローラ100からの指令に応じて第一圧力発生装置144の動作を制御する。第一圧力発生装置の一例として、ポンプが挙げられる。第二圧力制御部142は、システムコントローラ100からの指令に応じて第二圧力発生装置146の動作を制御する。第二圧力発生装置の一例として、ポンプが挙げられる。
第一圧力発生装置144と第二圧力発生装置146とは兼用が可能である。第一圧力発生装置144と第二圧力発生装置146とを兼用させる態様では、第一圧力制御部140と第二圧力制御部142は兼用される。
第一圧力発生装置144は、第一圧力発生部の構成要素である。第一圧力発生部には、第一圧力発生装置144、図示されない第一配管、及び図2に図示されない第一流路を含む態様が適用可能である。
第一配管は第一圧力発生装置144と、図1に示された描画胴52の内部に具備される図1に示されない第一流路とを繋ぐ配管である。
第一流路は描画胴52の内部に具備される流路であり、後述される吸着穴350と接続される流路である。第一吸着穴は吸着穴350に相当する。
第二圧力発生装置146は、第二圧力発生部の構成要素である。第二圧力発生部には、第二圧力発生装置146、図示されない第二配管、及び図2に図示されない第二流路を含む態様が適用可能である。
第二配管は第二圧力発生装置146と、図1に示された描画胴52の内部に具備される図1に示されない第二流路とを繋ぐ配管である。
第二流路は描画胴52の内部に具備される流路であり、後述される突起吸着穴356と接続される流路である。第二吸着穴は突起吸着穴356に相当する。
図2には機能ごとに各部が列挙されている。図2に示された各部は適宜、統合、分離、兼用、又は省略が可能である。また、図2に示された各部はハードウエアとソフトウエアとを適宜組み合わせて構成することができる。
[描画胴の構造の説明]
次に、図1に示された描画胴52の構造について詳細に説明する。以下の説明では、図1の描画胴52に対応する搬送ドラムは、符号300が付されて表されることとする。図3に示された矢印線は用紙搬送方向である。
図3は搬送ドラムの斜視図である。図3に示されるように、搬送ドラム300は円筒形状を有している。搬送ドラム300は円筒形状の中心軸と平行になる方向に沿う回転軸302を有している。搬送ドラム300は回転軸302によって回転可能に支持される。回転軸302は図示されない軸受けにより支持される。図3に示された回転軸302は図1に示された回転軸52Bと同一の構成である。
回転軸方向について、搬送ドラム300の長さは最大サイズの用紙Sの長さ以上となっている。図3では用紙Sの図示を省略する。
回転軸302は、図示されない装置のフレームに支持される。回転軸302は、図示されない駆動部と連結される。図示されない駆動部は、モータ、及びモータの軸と回転軸302とを連結させるギア、シャフト等の連結部材を含んで構成される。
モータの軸が回転して、モータの軸が駆動部を動作させると、搬送ドラム300が回転軸302の周りに回転する。
搬送ドラム300は、用紙Sが支持される支持面304を有している。支持面304は、凹部322A、及び凹部322Bによって二分割される。二分割された支持面304の一方は、第一支持領域304Aが設けられる。図示されない二分割された支持面304の他方は、第二支持領域304Bが設けられる。
凹部322A、及び凹部322Bは、図示されないグリッパーが配置される。図示されないグリッパーは、図1のグリッパー52Aに相当する。凹部322Aに配置されるグリッパー、及び凹部322Bに配置されるグリッパーは用紙Sの先端を把持する。
凹部322Aのグリッパーによって先端が把持される用紙Sは、第一支持領域304Aに支持される。凹部322Bのグリッパーによって先端が把持される用紙Sは、第二支持領域304Bに支持される。
第一支持領域304A、及び第二支持領域304Bは同様の構成を有している。ここでは、第一支持領域304Aの構造を説明し、第二支持領域304Bの構造の説明を省略する。
図3に示された第一支持領域304Aは、複数の吸着穴が配置されている。図3では複数の吸着穴の図示は省略される。図3に図示されない複数の吸着穴は図5に符号350を付して図示される。
第一支持領域304Aは、複数の第一突起、及び複数の第二突起が配置される。図3では複数の第一突起、及び複数の第二突起の図示を省略する。複数の第一突起は図5に符号352を付して図示される。複数の第二突起は図5に符号354を付して図示される。
第一突起、及び第二突起は、吸着穴の開口が形成される面の基端から一定の高さを有している。第一突起、及び第二突起の高さは、用紙Sの変形を防止する効果から決められる。
ここで、搬送ドラム300の支持面304とは、吸着穴の開口が形成される面であり、第一突起の基端、及び第二突起の基端となる面である。吸着穴、第一突起、及び第二突起の詳細は後述する。
図3に示された第一支持領域304Aは、第一封止部305A、第二封止部305B、及び第三封止部305Cを配置する。第一封止部305Aは、用紙Sの幅方向について、第一サイズの用紙Sの両端部が支持される位置に配置される。符号307Aが付された一点破線は、第一サイズの用紙Sが支持される領域を示す。
第二封止部305Bは、用紙Sの幅方向について、第二サイズの用紙Sの両端部が支持される位置、及び第三サイズの用紙Sが支持される位置に配置される。符号307Bが付された一点破線は、第二サイズの用紙Sが支持される領域を示す。符号307Cが付された一点破線は、第三サイズの用紙Sが支持される領域を示す。
第三封止部305Cは、用紙Sの幅方向について、第四サイズの用紙Sの両端部が支持される位置に配置される。符号307Dが付された一点破線は、第四サイズの用紙Sが支持される領域を示す。
ここで、用紙Sの端部とは、用紙Sの端から一定の長さの領域である。用紙Sの幅方向における用紙Sの端部の長さは、用紙Sの幅方向における用紙Sの端部の浮きを防止するという観点から決められている。
以下の説明において、第一封止部305A、第二封止部305B、及び第三封止部305Cを総称して封止部と記載することがある。また、用紙Sの幅方向を用紙幅方向と記載することがある。用紙Sの幅方向、及び用紙幅方向は、媒体幅方向に相当する。
図3に示された第一支持領域304Aは、第一用紙後端支持領域304D、第二用紙後端支持領域304E、第三用紙後端支持領域304F、及び第四用紙後端支持領域304Gを備えている。
第一用紙後端支持領域304Dは、第一サイズの用紙Sの後端部が支持される位置に配置される。第二用紙後端支持領域304Eは、第二サイズの用紙Sの後端部が支持される位置に配置される。
第三用紙後端支持領域304Fは、第三サイズの用紙Sの後端部が支持される位置に配置される。第四用紙後端支持領域304Gは、第四サイズの用紙Sの後端部が支持される位置に配置される。用紙Sの後端部とは、用紙Sが搬送される際に用紙搬送方向における上流側の端部である。
第一用紙後端支持領域304D、第二用紙後端支持領域304E、第三用紙後端支持領域304F、及び第四用紙後端支持領域304Gは、吸着穴の開口が形成される面から一定の高さを有している。第一用紙後端支持領域304D、第二用紙後端支持領域304E、第三用紙後端支持領域304F、及び第四用紙後端支持領域304Gの高さは、第一突起の高さ、及び第二突起の高さと同一する態様が好ましい。
第一用紙後端支持領域304D、第二用紙後端支持領域304E、第三用紙後端支持領域304F、及び第四用紙後端支持領域304Gは、図3に図示されない複数の後端吸着穴が配置される。後端吸着穴は図5に符号358を付して図示される。
用紙Sの後端部の用紙Sの後端からの長さは、用紙Sの後端部の浮きを防止するという観点から決められている。
図示は省略されるが、第一支持領域304Aは非開口領域が設けられている。非開口領域は吸着穴、及び後端吸着穴が非形成とされる領域である。非開口領域の位置は吸着シート330を本体部336の表面に巻き付けた状態で、本体部336に配置される搬送ドラム吸着溝の位置に対応している。搬送ドラム吸着溝は図4に符号332を付して図示される。
図4は搬送ドラムの分解斜視図である。図4では、二枚の吸着シート330の一方のみを図示し、他方の吸着シートの図示を省略する。
図4に示されるように、搬送ドラム300は本体部336の表面340に吸着シート330が巻き付けられた構造を有している。
本体部336の表面340には、複数の搬送ドラム吸着溝332が設けられている。複数の搬送ドラム吸着溝332は、搬送ドラム300の回転軸302の方向に沿って配置される。複数の搬送ドラム吸着溝332のそれぞれは、搬送ドラム300の周方向と平行になる方向に延びる構造を有している。
図4に示された搬送ドラム吸着溝332は、本体部336の周方向について二分割された構造を有している。図4に示された複数の搬送ドラム吸着溝332のそれぞれには、搬送ドラム吸着穴338が配置されている。
先に説明されたように、本体部336の表面340に吸着シート330が巻き付けられた状態で、搬送ドラム吸着溝332は図示されない非開口領域によって塞がれる位置に配置される。
搬送ドラム吸着穴338は搬送ドラム吸着溝332の内部に形成される。搬送ドラム吸着穴338は本体部336の内部へ延びる構造を有している。搬送ドラム吸着穴338は、本体部336の内部において、図4に図示されない吸引流路と連通される。吸引流路は図9に符号333を付して図示される。搬送ドラム吸着溝332、搬送ドラム吸着穴338、及び図示されない吸引流路は第一流路の構成要素である。
図4に示された本体部336は、吸着シート先端固定部342が設けられている。図4に示された吸着シート先端固定部342は溝であり、吸着シート330の先端部が挿入される。吸着シート330は、先端を吸着シート先端固定部342に挿入することにより、先端が本体部336に固定される。
吸着シート先端固定部342は、凹部322A、及び凹部322Bのそれぞれに設けられている。凹部322Aに設けられる吸着シート先端固定部の図示は省略される。
図4に示された本体部336は、吸着シート後端固定部344が設けられている。本体部336の表面340に巻き付けられた吸着シート330は、吸着シート後端固定部344によって後端が本体部336に固定される。吸着シート後端固定部344は、凹部322A、及び凹部322Bのそれぞれに設けられている。凹部322Aに設けられる吸着シート後端固定部344の図示は省略される。
吸着シート後端固定部344は、先端が吸着シート先端固定部342に固定された吸着シート330を後端側へ引っ張る引張部、吸着シート330を後端側へ引っ張った状態で本体部336と吸着シート330との位置を決める位置決め部、及び吸着シート330の後端を固定する固定部を備える態様を採用しうる。
図4に示された吸着シート先端固定部342、及び吸着シート後端固定部344は、本体部336と吸着シート330とを着脱させる着脱部の構成要素である。
[第一実施形態に係る封止部の詳細な説明]
次に、第一実施形態に係る封止部について詳細に説明する。図5は第一実施形態に係る封止部の説明図であり、吸着シート330の一部拡大図である。図6は図5の一部拡大図であり、第三封止部305Cの一部が拡大されて図示されている。
なお、図5、及び図6の吸着穴350、第一突起352、及び第二突起354は、それぞれの配置関係を把握しうる程度に簡略化されて図示されている。
図5、及び図6に示すように、第三封止部305Cは、第一突起352、及び第二突起354が設けられている。第三封止部305Cは吸着穴350が非配置とされている。第二突起354は、第一封止部305A、第二封止部305B、及び第三封止部305Cのみに設けられる。
第一突起352の直径と第二突起の直径は同一とすることができる。例えば、第一突起352の直径、及び第二突起354を0.5ミリメートルとすることができる。第二突起354の直径を第一突起352の直径と異ならせてもよい。
本実施形態では、用紙幅方向について、第三封止部305Cの最も外側に第二突起354が配置される態様であり、第一突起352と第二突起354とが交互に配置される態様が図示されている。第一突起352、及び第二突起354の配置は、第二突起354の機能が実現されるものであればよい。第一突起352の配置についても同様である。
また、第三封止部305Cに、第一突起352、及び第二突起354の両者が配置される態様が例示されている。第三封止部305Cは少なくとも第二突起354が配置されていればよい。第一封止部305A、及び第二封止部305Bについても同様である。
なお、図5に示された位置決め穴359Aは、吸着シート330と本体部336との位置合わせに用いられる。また、図5に切欠き部359Bは、吸着シート330を本体部336に固定するねじのねじ部が通過する切欠きである。
図5に示された位置決め穴359A、及び切欠き部359Bは、本体部336と吸着シート330とを着弾させる着脱部の構成要素の一態様である。
図6に示すように、第二突起354は、先端に突起吸着穴356が形成される。突起吸着穴356の直径は、用紙Sの端部の浮きを抑制しうる流量を確保できる直径であり、かつ、第二突起354の先端の直径未満であればよい。
図7は図6の7−7線に沿う断面図である。図7に示すように、突起吸着穴356は吸着シート330を貫通する構造を有している。突起吸着穴356は、吸着シート330の裏面に形成される吸着溝362、吸着溝362と接続される図7に図示されない搬送ドラム吸着溝332、及び図7に図示されない搬送ドラム吸着穴338を介して、本体部336の内部の吸引流路と連通される。吸着溝362、図7に図示されない搬送ドラム吸着溝332、及び図7に図示されない搬送ドラム吸着穴338、及び図示されない吸引流路は第二流路の構成要素である。
すなわち、突起吸着穴356は吸着穴350と同様の吸着圧力を発生させることができる。ここでいう同様の吸着圧力とは、突起吸着穴356により用紙Sを吸着支持する際の吸着圧力と、吸着穴350により用紙Sを吸着支持する際の吸着圧力とは実質的に同一であることである。突起吸着穴356と吸着穴350とは、用紙Sの吸着支持の観点から同様の作用効果を得ることができる。
なお、図5から図7を用いて説明された吸着穴350と連通する流路の構造はあくまでも一例であり、他の流路構造が適宜採用されることも可能である。
図6には、第三封止部305Cの全域に第二突起354を均等に配置させた態様が例示されたが、第三封止部305Cは、少なくとも用紙幅方向における用紙Sの端を支持する位置に第二突起354が配置されていればよい。図5に示された第一封止部305A、及び第二封止部305Bについても同様である。
例えば、第三封止部305Cの用紙幅方向における外側に第二突起354を集中的に配置させるなど、第二突起354を不均一に配置させてもよい。ここで、用紙Sの端を支持する位置は、用紙Sの端から第二突起354の直径分だけ用紙Sの内側の位置までの領域である。
[吸着シートの裏面の構造]
次に、吸着シートの裏面の構造例について説明する。以下に説明する吸着シート330の裏面の構造例は一例であり、吸着シート330は、吸着シートの裏面の構造として、図5に示された吸着穴350に吸着圧力を発生しうる構造を適宜成す。吸着シートの裏面とは、支持面304と反対側の面であり、本体部336と接触する面である。吸着シートの裏面は図9に符号330Aを付して図示される。
図8は支持面の透視平面図である。図9は図8の9−9線に沿う断面図である。図8は支持面304の側から吸着シート330、及び本体部336を見た図である。図8は図6に示された第三封止部305Cの一部を拡大して図示している。
図8に示すように、吸着シート330の裏面には吸着溝362、絞り部366、及びリブ370が設けられている。図8には、吸着溝362、絞り部366、及びリブ370が一つずつ図示されたが、吸着シート330の裏面には、複数の吸着溝362、複数の絞り部366、及び複数のリブ370が設けられている。
換言すると、複数の吸着溝362、複数の絞り部366、及び複数のリブ370は、本体部336に設けられる搬送ドラム吸着溝332の配置に対応して、予め決められた配置パターンに従って、吸着シート330の裏面に配置される。図8には、破線によりドラム吸着溝332が図示される。
一つの吸着溝362は一つ以上の絞り部366と接続されている。図8には、一つの吸着溝362が一つの絞り部366に接続される態様が例示されるが、例えば、一つの吸着溝362の両側に一つずつ絞り部366が接続されていてもよい。
絞り部366は、吸着溝362が絞られた構造を有している。吸着溝362が絞られた構造とは、例えば、絞り部366の幅が吸着溝362の幅未満となる構造である。絞り部366の幅とは、図8における絞り部366の短手方向の長さである。吸着溝362の幅とは、図8における吸着溝362の短手方向の長さである。
吸着溝362が絞られた構造とは、例えば、A−A線に沿う絞り部366の断面における断面積が、B−B線に沿う吸着溝362の断面における断面積未満となる構造である。図8におけるA−A線、及びB−B線は平行である。
絞り部366は、ドラム吸着溝332を介して、図4に示された本体部336の吸引流路と接続される。吸着シート330の支持面304における絞り部366の位置は非開口領域とされる。
絞り部366の短手方向の長さは、0.2ミリメートル以上5.0ミリメートル以下が好ましい。より好ましい絞り部366の短手方向の長さは、1.0ミリメートル以上3.0ミリメートル以下である。絞り部366の短手方向とは、本体部336に吸着シート330を装着させた状態における搬送ドラム300の周方向である。
絞り部366の長手方向の長さは2.0ミリメートル以上10.0ミリメートル以下が好ましい。絞り部366の長手方向とは、本体部336に吸着シート330を装着させた状態における搬送ドラム300の回転軸302の方向と平行になる方向である。
リブ370は、吸着溝362の内部に設けられる。リブ370は吸着溝362の深さと同一の厚みを有している。図8には、一つの吸着溝362に一つのリブ370が設けられる態様が例示されたが、一つの吸着溝362に複数のリブ370が設けられていてもよい。
用紙Sの吸着に必要とされる吸着溝362の流量を確保できれば、リブ370の形状、数量、及びサイズは限定されない。リブ370が設けられることで、用紙Sを吸着する際の支持面304の凹みが抑制される。
吸着シート330の裏面は全面に、図8に示された吸着溝362、絞り部366、及びリブ370が、予め決められた配置パターンに従って複数配置されている。
図9に示すように、吸着溝362は突起吸着穴356と接続される。換言すると、突起吸着穴356は吸着シート330を貫通し、吸着溝362に達する長さを有している。
図9に示すように、本体部336の内部には吸引流路333が形成される。吸引流路333は搬送ドラム吸着穴338を介してドラム吸着溝332と接続される。吸引流路333は、図示されない流路、配管を介して、図2に示された第二圧力発生装置146と接続される。
本実施形態では、吸着シート330の支持面304に吸着穴350、第一突起352、及び第二突起354が配置され、吸着シート330の支持面304の裏面330Aに吸着溝362、絞り部366、及びリブ370が配置される態様が例示されたが、吸着シート330を二枚のシートの積層構造としてもよい。
二枚のシートの一方は吸着穴350、第一突起352、及び第二突起354が形成され、二枚のシートの他方は吸着溝362、絞り部366、及びリブ370が形成される。そして、一方のシートの非配置面と他方のシートの非配置面とを接合することで、図9に示された吸着シート330と同様の構造を有するシート構造体を構成することが可能である。
ここでは、第三封止部305Cの裏側の構造例について説明されたが、図5に示された第一封止部305A、及び第二封止部305Bの裏側の構造も同様である。また、第二突起354の非配置領域であり、吸着穴350の配置領域では、吸着穴350は吸着溝362と接続される。
吸着シート330の吸着溝362、絞り部366、及びリブ370が配置される領域の厚みは、薄ければ薄いほど、より少ない負圧で高い吸着力を得ることが可能である。一方、吸着シート330の吸着溝362、絞り部366、及びリブ370が配置される領域の厚みが過度に薄いと、紙粉、ゴミ等の異物による詰まりが起こりやすくなる。
このような条件を考慮すると、ステンレス綱を用いて吸着シート330を製作された場合、吸着シート330の吸着溝362、絞り部366、及びリブ370が配置される領域の厚みは、0.05ミリメートル以上0.5ミリメートル以下が好ましい。
ステンレス綱を用いて吸着シート330が製作された場合、吸着シート330の吸着穴350が形成される領域の厚みは、0.1ミリメートル以上0.5ミリメートル以下とすることが好ましい。より好ましい吸着シート330の吸着穴350が形成される領域の厚みは0.2ミリメートル以上0.3ミリメートル以下である。
ステンレス綱以外の材料を用いる場合には、吸着シート330は、使用される材料の剛性、及び柔軟性を考慮して、適宜の厚みに設計される。
[吸着穴の説明]
図8、及び図9に示された吸着穴350の開口形状として、円形状を採用することができる。または、吸着穴350の開口形状として、楕円形状を採用することができる。その他にも、吸着穴350の開口形状として、多角形形状を採用することができる。
吸着穴350の開口形状として楕円形状が採用される場合、長軸の長さは2ミリメートルと成すことができる。また、短軸の長さは1.5ミリメートルと成すことができる。
すなわち、吸着穴350の開口形状として楕円形状を採用する場合、楕円形状の長軸の長さを基準とする短軸の長さは0.5以上1.0以下であることが好ましい。より好ましい楕円形状の長軸の長さを基準とする短軸の長さは0.7以上0.9以下である。
吸着穴350の開口形状が六角形などの多角形形状を成す場合、吸着シート330の開口率が高まる。ここで、開口率は吸着穴350が形成されうる領域の面積に対する吸着穴350の開口面積の総和で表すことができる。
用紙Sに作用させる吸着圧力は、吸着穴350の開口面積の総和に単位面積当たりの吸引圧力を積算したものとなる。ここでいう吸引圧力とは、図2に示された第一圧力発生装置144、又は第二圧力発生装置146による発生圧力から、第一圧力発生装置144、又は第二圧力発生装置146から吸着穴350までの圧力損失を減算したものである。
したがって、単位面積当たりの吸引圧力は一定となるので、吸着穴350の開口面積の総和を相対的に大きくすることで、用紙Sに作用させる吸着圧力を相対的に大きくすることができる。
用紙Sに作用させる吸着圧力の上限は、吸着シート330の凹み、及び用紙Sの凹みが非発生となる条件と成すことができる。
[用紙幅方向における封止部の長さの説明]
図10は第一実施形態の効果を示すグラフである。図10に示されたグラフの横軸は測定位置である。測定位置は用紙幅方向の端からの距離で表される。測定位置の単位はミリメートルである。図10に示されたグラフの縦軸は用紙Sに作用した吸着圧力である。吸着圧力の単位はキロパスカルである。
図10に示された測定位置と吸着圧力との関係の測定は、以下の手順により実施された。まず、支持面304に第一突起352のみが配置された搬送ドラム300に用紙Sを吸着支持させる。用紙Sの測定位置に穴を空け、その穴を圧力測定器の測定部で塞ぎ、測定位置ごとの圧力測定器の測定値を、測定位置ごとの吸着圧力値とした。用紙Sの穴は、圧力測定器の測定部のサイズに対応して、直径3ミリメートルとした。
図11は測定位置の説明図である。図11に示すように、測定位置X、X、X、X、Xは、用紙幅方向における一方の端SAからの距離により規定した。各測定位置について、用紙搬送方向に沿って三か所の測定を行い、三つの測定値の平均値を各測定位置の測定値とした。例えば、測定位置Xの測定では、用紙搬送方向について、X11、X12、X13の三か所の測定を行い、これらの測定値の平均値を測定位置Xの測定値とした。
図10に示された測定位置と吸着圧力との関係の測定は、以下の測定条件で実施された。吸着穴に吸引圧力を発生させる圧力発生装置の出力は20キロパスカルとした。用紙Sは王子製紙株式会社製、OKトップコートプラスを使用した。OKトップコートプラスは商品名である。
使用した用紙Sの厚みを表すメートル坪量は157グラム毎平方メートルである。使用した用紙Sの厚みを長さの単位で表すと131マイクロメートルとなる。いずれも同社のカタログに掲載されている値である。使用した用紙Sのサイズは、一辺が750ミリメートル、直交する他の一辺が532ミリメートルである。
圧力測定器として、日本電算コパル電子株式会社製、ハンディマノメータ、PG−100N−102Rを使用した。
図10に示すように、用紙幅方向について、用紙Sの一方の端SAから100ミリメートルの位置まで間は、用紙Sの一方の端SAから100ミリメートル以上の位置と比較して、吸着圧力の低下が発生している。したがって、用紙Sの各サイズについて、100ミリメートルを用紙幅方向における封止部の長さとすればよい。
換言すると、封止部によって支持される用紙幅方向における用紙Sの端部は、用紙幅方向について、用紙Sの端から100ミリメートル以内の領域とすることができる。
すなわち、図3に示された第一封止部305A、第二封止部305B、及び第三封止部305Cの用紙幅方向における長さを100ミリメートル以上とすることで、用紙幅方向における端部の浮きや折れが抑制される。
用紙Sの厚みが相対的に薄いほど、吸着圧力が低下すると用紙幅方向の端のみ浮きが発生する傾向にある。用紙Sの浮きにより、用紙Sが液体吐出ヘッドを擦るリスクがある。
しかし、本実施形態に示された搬送ドラム300による用紙Sの吸着支持は、一般に薄紙に区分される0.2ミリメートル以下の用紙Sについても、用紙幅方向の端部の浮きや折れが抑制されうる。
図10には一種類の用紙Sであり、一種類のサイズについての測定結果が示されているが、用紙Sの種類や用紙Sのサイズが変わっても、用紙幅方向の端部について、他の領域と比べて吸着圧力が低下する傾向は同様であると考えられる。
その理由は、用紙Sの種類の違いによって、用紙Sの空気の抜け具合である透気度が変化し、その結果、透気度の変化によって用紙Sの全体としての吸着圧力は変化するが、用紙Sの位置の違いによる吸着圧力低下の傾向は変化しないと考えられるからである。
すなわち、図10に示された測定結果の傾向は、用紙Sの種類、サイズ、及び厚みが限定されるものではなく、複数の種類の用紙Sに広く適用される。
[第一実施形態の作用効果]
上記の如く構成された搬送ドラムによれば、用紙幅方向における用紙Sの端部に対応して、支持面304に封止部として、突起吸着穴356が具備される第二突起354が配置されることにより、用紙Sの外側から吸着穴350が配置される領域への空気の流入が規制され、用紙幅方向の用紙Sの端部における吸着圧力の漏れが抑制されることで、用紙幅方向における用紙Sの端部の浮きが抑制される。
また、支持面304に第一突起352、及び第二突起354を配置することで、支持面304に支持されて搬送される用紙Sが大きく変形していても、第一突起352同士の間、第二突起354同士の間、又は第一突起352と第二突起354との間に用紙Sの変形を吸収させることができるため、しわや浮き等が抑制される安定した用紙Sの搬送が実現される。
第二突起354に形成された突起吸着穴356に発生させた吸着圧力により、用紙幅方向における用紙Sの端部を吸着支持することができる。
封止部は吸着穴350を非配置とすることで、第一突起352と第二突起354との間、第二突起354同士の間からの吸着圧力の漏れが抑制される。
複数の用紙Sのサイズに対応して、第一封止部305A、第二封止部305B、及び第三封止部305Cが配置されることで、用紙Sの複数のサイズについて、用紙幅方向における用紙Sの端部の浮きが抑制される。
封止部に第一突起352が配置されることで、封止部においても用紙Sの変形が抑制される。
液体吐出ヘッドを備える態様では、用紙Sの浮きが防止されることで、液体吐出ヘッドの吐出面と用紙Sとの接触が防止される。一方、特許文献1に記載の発明、及び特許文献2に記載の発明では、液体吐出ヘッドと用紙Sとの接触が懸念される。
第一突起352の高さと第二突起354の高さとは、同一とする態様が好ましい。また、安定した用紙Sの搬送の観点から、第一突起352の高さと第二突起354の高さは50マイクロメートル以下とする態様が好ましい。
本実施形態では、用紙Sを搬送する手段として、搬送ドラム300による回転搬送が例示されたが、ベルト搬送などの水平搬送についても、本実施形態に示された構成を成すことで、同様の効果を得ることが可能である。
搬送ドラム300による回転搬送は、用紙Sを曲面に吸着支持させるので、用紙Sを平面に吸着支持させる場合よりも、用紙Sの浮きが発生しやすいといえる。搬送ドラム300による回転搬送において十分な効果を得ることが可能であれば、搬送ドラム300による回転搬送よりも用紙Sの浮きが発生しにくい水平搬送においても、十分な効果を得ることが可能である。
本実施形態では、本体部336に吸着シート330が巻き付けられた構造を有する搬送ドラム300が例示されているが、吸着シート330に形成される構造が本体部336に形成される態様も可能である。
[第二実施形態に係る封止部の説明]
次に、第二実施形態に係る封止部について詳細に説明する。以下の説明では、主として第一実施形態との違いについて説明し、第一実施形態と共通する部分の説明を適宜省略することとする。
図12は第二実施形態に係る封止部の説明図である。図13は図12の一部拡大図である。図13は図12に示された第六封止部405Cの一部が拡大されている。
図12に示された第四封止部405A、第五封止部405B、及び第六封止部405Cは、枠454が設けられている。第五封止部405Bは、第二サイズの用紙Sに対応する枠454、及び第三サイズに対応する枠が設けられている。
また、図12に示された第四封止部405A、第五封止部405B、及び第六封止部405Cは、吸着穴350が配置される。一方、図12に示された第四封止部405A、第五封止部405B、及び第六封止部405Cは、図5に示された第二突起354が非配置とされる。
枠454は用紙搬送方向に沿って延びる形状を有している。用紙幅方向における枠454の位置は、用紙Sの両端を支持する位置が好ましい。用紙幅方向における枠454の位置は、用紙Sの端の内側であり、用紙Sの端から一定の長さの位置でもよい。
用紙Sの端から一定の長さの位置は、用紙幅方向における用紙Sの両端により近い位置が好ましい。図13には、用紙幅方向における第六封止部405Cの最も外側に枠454が配置される態様が示されている。
ここでいう、用紙Sの端から一定の長さの位置は、枠454による支持によって、用紙Sの端部の浮きが抑制されうる領域である。用紙Sの端から一定の長さの位置は、用紙Sの厚み、及び用紙幅方向における用紙Sの長さの誤差等の条件を考慮して適宜決めることができる。
用紙搬送方向について、枠454の長さは用紙Sの長さに対応している。例えば、用紙搬送方向について、枠454の長さと枠454に支持される用紙Sの長さ以上とすることが可能である。
また、枠454は、用紙搬送方向について複数に分割されていてもよい。用紙搬送方向に沿って形成される複数の枠の間隔は、吸引圧力の漏れの抑制の観点からより短いことが好ましい。
枠454は、用紙幅方向について一つでよい。用紙幅方向に沿って配置された複数の枠454であり、用紙幅方向の位置を変えて配置された複数の枠454を配置してもよい。用紙幅方向に沿って配置された複数の枠454であり、用紙幅方向の位置を変えて配置された複数の枠454を配置する場合、複数の枠454を用紙搬送方向と平行になる方向に投影した際に、用紙搬送方向の紙Sの全長以上の長さとすることが好ましい。
用紙幅方向について、枠454の幅は用紙Sを支持可能であれば相対的に狭い方がよい。枠454の幅が相対的に広くなると、用紙Sの変形の吸収が不十分になる可能性が高くなるからである。
枠454の幅は枠を形成する際の加工方法における加工限界に依存する。枠454の幅は、第一実施形態に示された第二突起354の直径と同様に、0.5ミリメートルとすることができる。ここで、枠454の幅とは、用紙幅方向における枠454の長さである。
本実施形態では、複数の種類の用紙Sの使用を想定して、枠454の幅を0.5ミリメートルとしている。枠454の高さは、第一突起352の高さと同一とすることができる。
封止部に枠454を備えることで、用紙幅方向における枠454の内側では、用紙幅方向における用紙Sの支持領域の外側への吸引圧力の漏れが抑制される。枠454は第三突起の一態様である。
[第二実施形態に係る封止部の効果]
図14は第二実施形態に係る封止部の効果を示すグラフである。図14の横軸、及び縦軸は図10と同一であり、ここでの説明は省略する。また、図14に結果が示された測定は、封止部の違い以外は同一であるので、ここでの説明は省略する。
図14には、図10に示された測定結果が併記される。図14において、凡例に突起のみと記載された測定結果は、図10に示された測定結果である。また、図14において、凡例に枠ありと記載された測定結果は、第二実施形態に係る封止部を用いた測定結果である。
枠454の位置は図14において測定位置0ミリメートルの位置である。図14に示された測定位置0ミリメートルの位置は、用紙幅方向における用紙Sの端を支持する位置に相当する。枠454の幅は0.5ミリメートルである。枠454の高さは50マイクロメートルである。
第二実施形態における用紙Sの端を支持する位置は、用紙Sの端から枠454の幅分だけ用紙Sの内側の位置までの領域である。
図14に示すように、第二実施形態に係る封止部を用いた場合、用紙幅方向における枠454の内側であれば、用紙幅方向における用紙Sの両端から20ミリメートルの位置でも、用紙幅方向における用紙Sの中央部と同程度の吸着圧力が維持されている。
用紙幅方向の用紙Sの端から100ミリメートルまでの位置の浮きを防止するという観点から、先に説明された用紙Sの端から一定の長さの位置は、用紙幅方向における用紙Sの両端から100ミリメートル以内の範囲とすることができる。
第二実施形態に係る封止部によれば、第一実施形態に係る封止部と同様に、用紙幅方向における用紙Sの端部の浮きが抑制される。
第四封止部405A、第五封止部405B、及び第六封止部405Cに枠454が形成されることにより、用紙幅方向における用紙Sの端部における吸着圧力の漏れが抑制される。
第四封止部405A、第五封止部405B、及び第六封止部405Cに吸着穴350が配置されることで、第四封止部405A、第五封止部405B、及び第六封止部405Cにおける吸着圧力の低下が抑制される。
[複数の用紙サイズへの対応について]
第一実施形態、及び第二実施形態では、一枚の吸着シート330に複数の用紙Sのサイズに対応して、複数の封止部を備える態様が例示されている。ここでいう、複数の封止部は、図5に示された第一封止部305A、第二封止部305B、及び第三封止部305C、並びに図12に示された第四封止部405A、第五封止部405B、及び第六封止部405Cである。
かかる態様は、吸着シート330の交換を行うことなく、複数の用紙Sのサイズに対応することが可能である。
一枚の吸着シート330に一種類の用紙Sに対応する封止部を備え、複数の種類の吸着シート330を準備しておき、用紙Sのサイズが変更される場合に、搬送ドラム300において本体部336の表面340に巻き付けられる吸着シート330が使用される用紙Sに対応する吸着シート330に変更される態様も好ましい。
かかる態様は、実際に使用される用紙Sに非対応の封止部の存在に起因する吸着圧力の部分的な減少、用紙Sの吸着痕の発生等が抑制されうる。
用紙Sのサイズが変更される場合に、使用される用紙Sに対応する吸着シート330が変更される態様においても、一枚の吸着シート330に二種類以上の用紙Sのサイズに対応した封止部が備えられることも可能である。
特許文献1に記載の発明、及び特許文献2に記載の発明では、複数のサイズの用紙Sが使用される場合に、それぞれのサイズについて用紙Sの浮きが懸念される。
[吸着痕への対応]
用紙Sは、吸着穴350、第一突起352、第二突起354、及び枠454などとの接触部分に吸着痕が発生してしまう。品質の観点から問題となりうる吸着痕の発生は回避される必要がある。
吸着穴350の端部、第一突起352の角部、第二突起354の角部、及び枠454の角部であり、用紙Sと接触する部分が曲面を成すことで、吸着痕をより軽微なものとすることが可能となる。
用紙Sの厚みが薄いほど、用紙Sに吸着痕が発生しやすくなる。本実施形態において想定される用紙Sの厚みに対して、吸着痕を抑制しうる第一突起、第二突起、又は枠の高さは0.5マイクロメートル以下である。第一突起、第二突起、又は枠の高さの下限値は用紙Sの変形防止の観点から決めることができる。
以上説明された、吸着痕対策によって、用紙Sにおける吸着痕の発生が抑制される。
[液体吐出ヘッドの構造]
次に、図1に示された液体吐出ヘッドの構造について詳細に説明する。
<全体構造>
図15は液体吐出ヘッドの構造例を示す透視平面図である。図1に示されたシアンのインクを吐出させる液体吐出ヘッド56C、マゼンタのインクを吐出させる液体吐出ヘッド56M、イエローのインクを吐出させる液体吐出ヘッド56Y、及びブラックのインクを吐出させる液体吐出ヘッド56Kには同一の構造を適用することができる。
液体吐出ヘッド56C、液体吐出ヘッド56M、液体吐出ヘッド56Y、及び液体吐出ヘッド56Kを区別する必要がない場合は、符号56を用いて液体吐出ヘッドを表すこととする。
図15に示すように、液体吐出ヘッド56はライン型ヘッドである。ライン型ヘッドは、用紙搬送方向と直交する方向について、用紙Sの全幅Lmaxを超える長さに渡って複数のノズル部が配置される構造を有している。図15ではノズル部の図示を省略する。ノズル部は図17に符号281を用いて図示される。ノズル部は吐出素子の一態様である。
図15に符号Xを用いて示された方向は、用紙搬送方向と直交する方向である。用紙搬送方向と直交する方向は用紙幅方向に相当する。
図15に符号Yを用いて示された方向は、用紙搬送方向である。以下、用紙搬送方向と直交する方向はX方向と記載されることがある。また、用紙搬送方向はY方向と記載されることがある。
図15に示された液体吐出ヘッド56は、複数のヘッドモジュール200を備えている。複数のヘッドモジュール200は用紙搬送方向と直交する方向に沿って一列に配置される。
複数のヘッドモジュール200は、同一の構成が適用されることも可能である。また、ヘッドモジュール200は単体で液体吐出ヘッドとして機能させることができる構造を有している。
図15には用紙搬送方向と直交する方向に沿って、複数のヘッドモジュール200を一例に配置させた液体吐出ヘッド56が示されているが、複数のヘッドモジュール200は、用紙搬送方向について位相をずらして二列に配置させてもよい。
液体吐出ヘッド56を構成するヘッドモジュール200の吐出面277には、複数のノズル開口が配置されている。図15ではノズル開口の図示を省略する。ノズル開口は図17に符号280を付して図示される。
本実施形態では、フルライン型の液体吐出ヘッド56が例示されているが、用紙Sの全幅Lmaxに満たない短尺のシリアル型液体吐出ヘッドを、用紙搬送方向と直交する方向に走査させて、用紙搬送方向と直交する方向の一回分の画像形成を行い、用紙搬送方向と直交する方向の一回分の画像形成が終わると、用紙搬送方向に用紙Sを一定量搬送させ、次の領域について用紙搬送方向と直交する方向への画像形成を行い、この動作を繰り返して用紙の全面に画像形成を行うシリアル方式が適用されることも可能である。
<ヘッドモジュールの構造例>
次に、ヘッドモジュールについて詳細に説明する。
図16はヘッドモジュールの斜視図であり部分断面図を含む図である。図17はヘッドモジュールにおける液体吐出面の透視平面図である。
図16に示すように、ヘッドモジュール200は、インク供給ユニットを備えている。インク供給ユニットはインク供給室232、及びインク循環室236を備えている。
インク供給室232、及びインク循環室236は、ノズル板275の吐出面277と反対側に配置される。インク供給室232は、供給管路252を介して、図示されないインクタンクに接続される。インク循環室236は、循環管路256を介して、図示されない回収タンクに接続される。
図17ではノズル開口280の数を省略して描いているが、一個のヘッドモジュール200のノズル板275が有する吐出面277の面上には、二次元配置によって複数のノズル開口280が配置されている。
すなわち、ヘッドモジュール200は、X方向に対して角度βの傾きを有するV方向に沿った長辺側の端面と、Y方向に対して角度αの傾きを持つW方向に沿った短辺側の端面とを有する平行四辺形の平面形状となっており、V方向に沿う行方向、及びW方向に沿う列方向について、複数のノズル開口280がマトリクス配置されている。
なお、ノズル開口280の配置は、図17に図示された態様に限定されず、X方向に沿う行方向、及びX方向に対して斜めに交差する列方向に沿って複数のノズル開口280を配置してもよい。
ここで、ノズル開口280のマトリクス配置とは、複数のノズル開口280をX方向に投影させて、複数のノズル開口280をX方向に沿って配置させたX方向の投影ノズル列において、ノズル開口280の配置距離間隔が均一となるノズル開口280の配置である。
本実施形態に示された液体吐出ヘッド56は、X方向の投影ノズル列において、隣接するヘッドモジュール200同士のつなぎ部分では、一方のヘッドモジュール200に属するノズル開口280と、他方のヘッドモジュール200に属するノズル開口280が混在している。
各ヘッドモジュール200に取り付け位置の誤差が存在しない場合、つなぎ領域における一方のヘッドモジュール200に属するノズル開口280と他方のヘッドモジュール200に属するノズル開口280とは同じ位置に配置されるので、つなぎ領域においてもノズル開口280の配置は均一である。
以下の説明では、液体吐出ヘッド56を構成するヘッドモジュール200は取り付け位置の誤差がなく取り付けられていることとする。
<ヘッドモジュールの内部構造>
図18はヘッドモジュールの内部構造を示す断面図である。ヘッドモジュール200は、インク供給路214、個別供給路216、圧力室218、ノズル連通路220、循環個別流路226、循環共通流路228、圧電素子230、及び振動板266を備えている。
インク供給路214、個別供給路216、圧力室218、ノズル連通路220、循環個別流路226、及び循環共通流路228は、流路構造体210に形成される。ノズル部281は、ノズル開口280、及びノズル連通路220を備えている。
個別供給路216は圧力室218とインク供給路214とを繋ぐ流路である。ノズル連通路220は圧力室218とノズル開口280とを繋ぐ流路である。循環個別流路226はノズル連通路220と循環共通流路228とを繋ぐ流路である。
流路構造体210の上には振動板266が設けられる。振動板266の上には接着層267を介して圧電素子230が配置される。圧電素子230は下部電極265、圧電体層231及び上部電極264の積層構造を有している。なお、下部電極265は共通電極と呼ばれることがあり、上部電極264は個別電極と呼ばれることがある。
上部電極264は、各圧力室218の形状に対応してパターニングされた個別電極となっており、圧力室218ごとに、それぞれ圧電素子230が設けられている。
インク供給路214は、図16で説明されたインク供給室232につながっており、インク供給路214から個別供給路216を介して圧力室218にインクが供給される。画像データに応じて、対応する圧力室218に設けられた圧電素子230の上部電極264に駆動電圧を印加することによって、圧電素子230、及び振動板266が変形して圧力室218の容積が変化し、これに伴う圧力変化によりノズル連通路220を介してノズル開口280からインクを吐出させる。
画像データから生成されるドットデータに応じて各ノズル開口280に対応した圧電素子230の駆動を制御することにより、ノズル開口280からインク液滴を吐出させることができる。インク液滴は液体の一態様である。
用紙Sを一定の速度で用紙搬送方向に搬送しながら、用紙Sの搬送速度に合わせて各ノズル開口280からのインク液滴の吐出タイミングを制御することによって、用紙Sの上に所望の画像が形成される。
図示を省略するが、各ノズル開口280に対応して設けられている圧力室218は、その平面形状が概略正方形となっており、対角線上の両隅部の一方にノズル開口280への流出口が設けられ、他方に供給インクの流入口である個別供給路216が設けられている。
なお、圧力室の形状は、正方形に限定されない。圧力室の平面形状は、菱形、長方形などの四角形、五角形、六角形その他の多角形、円形、楕円形など、多様な形態があり得る。
ノズル開口280、及びノズル連通路220を含むノズル部281には、図示されない循環出口が形成される。ノズル部281は循環出口を介して循環個別流路226と連通される。ノズル部281のインクのうち、吐出に使用されないインクは循環個別流路226を介して循環共通流路228へ回収される。
循環共通流路228は、図16で説明されたインク循環室236につながっている。循環個別流路226を通って常時インクが循環共通流路228へ回収されることにより、非吐出時におけるノズル部のインクの増粘が防止される。
なお、ヘッドモジュール200の内部構造は、図15から図18に示された構造に限定されない。ノズル開口280、ノズル部281の配置は、用紙幅方向について一列に配置してもよいし、二列以上の配置でもよい。
図18には、圧電素子の例として、各ノズル部281に対応して個別に分離した構造を有する圧電素子230が例示されている。もちろん、複数のノズル部281に対して一体に圧電体層231が形成され、各ノズル部281に対応して個別電極が形成され、ノズル部281ごとに活性領域が形成される構造を適用してもよい。
圧電素子に代わり圧力発生素子として圧力室218の内部にヒータを備え、当該ヒータに駆動電圧を供給して発熱させ、膜沸騰現象を利用して圧力室218内のインクをノズル開口280から吐出させるサーマル方式を適用してもよい。
本明細書では、画像形成システムの一例としてインクジェット記録装置が例示されているが、画像形成システムはインク等の液体を用いた画像形成システムに限定されない。例えば、トナーを用いた電子写真方式の画像形成システムにも、上述された媒体仕分けを適用可能である。なお、本明細書における画像形成システムは、画像形成装置と読み替えることが可能である。
本明細書では、画像形成システムの一例として処理液を用いた画像形成システムが例示されているが、処理液を用いずに画像形成を行う画像形成システムにも、上述された媒体仕分けを適用可能である。
以上説明された本発明の実施形態は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜構成要件を変更、追加、削除することが可能である。本発明は以上説明された実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で当該分野の通常の知識を有するものにより、多くの変形が可能である。
10 インクジェット記録装置
11 搬送系
12 給紙部
14 処理液付与部
16 処理液乾燥処理部
18 描画部
20 インク乾燥処理部
24 排紙部
30 給紙台
32 サッカー装置
34 給紙ローラ対
36 フィーダボード
36A リテーナ
36B ガイドローラ
38 前当て
40 給紙胴
40A、42A、46A、52A、64D グリッパー
40B、46B、52B、302 回転軸
42 処理液胴
42C、52C 外周面
44 処理液付与装置
46 処理液乾燥処理胴
46C 外周面
48 用紙搬送ガイド
50 処理液乾燥処理ユニット
52 描画胴
54 用紙押さえローラ
56、56C、56K、56M、56Y 液体吐出ヘッド
58 インラインセンサ
64 チェーングリッパー
64A 第1スプロケット
64B 第2スプロケット
64C チェーン
68 インク乾燥処理ユニット
72、73 ガイドプレート
76 排紙台
100 システムコントローラ
100A CPU
100B ROM
100C RAM
102 通信部
103 ホストコンピュータ
104 画像メモリ
110 搬送制御部
112 給紙制御部
114 処理液付与制御部
116 処理液乾燥制御部
118 描画制御部
120 インク乾燥制御部
124 排紙制御部
130 操作部
132 表示部
134 パラメータ記憶部
136 プログラム格納部
140 第一圧力制御部
142 第二圧力制御部
144 第一圧力発生装置
146 第二圧力発生装置
200 ヘッドモジュール
210 流路構造体
214 インク供給路
216 個別供給路
218 圧力室
220 ノズル連通路
226 循環個別流路
228 循環共通流路
230 圧電素子
231 圧電体層
232 インク供給室
236 インク循環室
252 供給管路
256 循環管路
264 上部電極
265 下部電極
266 振動板
267 接着層
275 ノズル板
277 吐出面
280 ノズル開口
281 ノズル部
300 搬送ドラム
304 支持面
304A 第一支持領域
304B 第二支持領域
304D 第一用紙後端支持領域
304E 第二用紙後端支持領域
304F 第三用紙後端支持領域
304G 第四用紙後端支持領域
305A 第一封止部
305B 第二封止部
305C 第三封止部
307A、307B、307C、307D 用紙が支持される領域
322A、322B 凹部
330 吸着シート
330A 裏面
332 搬送ドラム吸着溝
333 吸引流路
336 本体部
338 搬送ドラム吸着穴
340 表面
342 吸着シート先端固定部
344 吸着シート後端固定部
350 吸着穴
352 第一突起
354 第二突起
356 突起吸着穴
358 後端吸着穴
359A 位置決め穴
359B 切欠き部
362 吸着溝
366 絞り部
370 リブ
405A 第四封止部
405B 第五封止部
405C 第六封止部
454 枠
max 全幅
S 用紙
SA 一方の端
X 用紙搬送方向と直交する方向
、X、X、X、X 測定位置
Y 用紙搬送方向
α、β 角度
第10態様における吸着シートは、ステンレスなどの金属材料を適用することが可能である。
第一突起、及び第二突起は、吸着穴の開口が形成される面から一定の高さを有している。第一突起、及び第二突起の高さは、用紙Sの変形を防止する効果から決められる。
第一突起352の直径と第二突起の直径は同一とすることができる。例えば、第一突起352の直径、及び第二突起354の直径を0.5ミリメートルとすることができる。第二突起354の直径を第一突起352の直径と異ならせてもよい。
図5に示された位置決め穴359A、及び切欠き部359Bは、本体部336と吸着シート330とを着させる着脱部の構成要素の一態様である。
換言すると、複数の吸着溝362、複数の絞り部366、及び複数のリブ370は、本体部336に設けられる搬送ドラム吸着溝332の配置に対応して、予め決められた配置パターンに従って、吸着シート330の裏面に配置される。図8には、破線により搬送ドラム吸着溝332が図示される。
絞り部366は、搬送ドラム吸着溝332を介して、図4に示された本体部336の吸引流路と接続される。吸着シート330の支持面304における絞り部366の位置は非開口領域とされる。
図9に示すように、本体部336の内部には吸引流路333が形成される。吸引流路333は搬送ドラム吸着穴338を介して搬送ドラム吸着溝332と接続される。吸引流路333は、図示されない流路、配管を介して、図2に示された第二圧力発生装置146と接続される。
このような条件を考慮すると、ステンレスを用いて吸着シート330を製作された場合、吸着シート330の吸着溝362、絞り部366、及びリブ370が配置される領域の厚みは、0.05ミリメートル以上0.5ミリメートル以下が好ましい。
ステンレスを用いて吸着シート330が製作された場合、吸着シート330の吸着穴350が形成される領域の厚みは、0.1ミリメートル以上0.5ミリメートル以下とすることが好ましい。より好ましい吸着シート330の吸着穴350が形成される領域の厚みは0.2ミリメートル以上0.3ミリメートル以下である。
ステンレス以外の材料を用いる場合には、吸着シート330は、使用される材料の剛性、及び柔軟性を考慮して、適宜の厚みに設計される。
[吸着穴の説明]
図6に示された吸着穴350の開口形状として、円形状を採用することができる。または、吸着穴350の開口形状として、楕円形状を採用することができる。その他にも、吸着穴350の開口形状として、多角形形状を採用することができる。
圧力測定器として、日本電コパル電子株式会社製、ハンディマノメータ、PG−100N−102Rを使用した。
用紙搬送方向について、枠454の長さは用紙Sの長さに対応している。例えば、用紙搬送方向について、枠454の長さ枠454に支持される用紙Sの長さ以上とすることが可能である。
枠454は、用紙幅方向について一つでよい。用紙幅方向に沿って配置された複数の枠454であり、用紙幅方向の位置を変えて配置された複数の枠454を配置してもよい。用紙幅方向に沿って配置された複数の枠454であり、用紙幅方向の位置を変えて配置された複数の枠454を配置する場合、複数の枠454を用紙搬送方向と平行になる方向に投影した際に、用紙搬送方向の紙Sの全長以上の長さとすることが好ましい。
図15に示すように、液体吐出ヘッド56はライン型ヘッドである。ライン型ヘッドは、用紙搬送方向と直交する方向について、用紙Sの全幅Lmaxを超える長さに渡って複数のノズル部が配置される構造を有している。図15ではノズル部の図示を省略する。ノズル部は図18に符号281を用いて図示される。ノズル部は吐出素子の一態様である。

Claims (12)

  1. 枚葉の媒体を支持する支持面を有し、前記媒体を前記支持面に支持して搬送する搬送部と、
    前記支持面の媒体支持領域に支持される媒体を吸着する圧力を発生させる第一圧力発生部と、
    前記搬送部により搬送される媒体に画像を形成する画像形成部と、
    を備え、
    前記媒体支持領域は、前記第一圧力発生部と連通される第一吸着穴が配置される構造、及び前記第一吸着穴の非配置領域に配置される第一突起が配置される構造を有し、かつ、前記搬送部により媒体が搬送される方向である媒体搬送方向と直交する方向である媒体幅方向における媒体の端部が支持される領域に、前記媒体幅方向における媒体の端部の外側から前記第一吸着穴への空気の流入を規制する封止部が配置される構造を有する画像形成システム。
  2. 前記封止部は、前記媒体支持領域において、前記媒体幅方向の媒体の端部が支持される位置に配置される第二突起と、
    前記第二突起の先端に配置される第二吸着穴と、
    前記第二吸着穴と連通される第二圧力発生部と、
    を備えた請求項1に記載の画像形成システム。
  3. 前記封止部は、前記第一吸着穴が非配置とされる請求項2に記載の画像形成システム。
  4. 前記封止部は、前記媒体幅方向における媒体の端部が支持される領域に配置される第三突起であり、前記媒体搬送方向における媒体の長さに対応する長さを有する第三突起を備えた請求項1に記載の画像形成システム。
  5. 前記第三突起は、前記媒体幅方向における媒体の端が支持される位置に配置される請求項4に記載の画像形成システム。
  6. 前記第三突起は、媒体の搬送方向に沿って、媒体の長さ以上の長さを有する請求項4又は5に記載の画像形成システム。
  7. 前記封止部は、前記第一吸着穴が配置される請求項4から6の少なくともいずれか一項に記載の画像形成システム。
  8. 前記封止部は、前記第一突起が配置される請求項1から7のいずれか一項に記載の画像形成システム。
  9. 前記封止部は、媒体の複数のサイズに対応して複数の位置に配置される請求項1から8のいずれか一項に記載の画像形成システム。
  10. 前記搬送部は、本体部の表面に吸着シートが積層された構造を有し、
    前記吸着シートの前記支持面となる面は、前記第一突起、前記第一吸着穴、及び前記封止部が配置される請求項1から9のいずれか一項に記載の画像形成システム。
  11. 前記搬送部は、前記吸着シートと前記本体部とを着脱させる着脱部を備える請求項10に記載の画像形成システム。
  12. 前記搬送部は、円筒形状を有する搬送ドラムであり、前記円筒形状の外周面が前記支持面となる搬送ドラムを備える請求項1から11のいずれか一項に記載の画像形成システム。
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