JP6274091B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェット記録装置に関する。
従来、記録媒体上にインクを吐出するインクジェット記録装置において、記録ヘッドのノズル詰まりの発生を抑制するために、紙粉を除去する技術が知られている。
例えば、上記記録ヘッドに対して記録媒体の搬送方向上流側に紙粉収集部材を配置するインクジェット記録装置が開示されている(特許文献1参照)。上記紙粉収集部材は、垂直壁と下流側壁とを備えている。上記垂直壁は、垂直上向きに立ち上がっている。上記下流側壁は、上記垂直壁の上端から記録媒体の搬送方向下流側に向けて延びる。
特許文献1には、記録媒体の搬送に伴って発生した紙粉は、上記記録ヘッドに到達する前に上記紙粉収集部材によって収集されるため、上記記録ヘッドに付着する紙粉の量を減少することができると記載されている。
特開2008−213255号公報
しかしながら、特許文献1に記載のインクジェット記録装置では、上記紙粉収集部材に紙粉を付着させて除去しているため、紙粉が効果的に除去されることはない。また、紙粉が上記紙粉収集部材に付着したとしても、付着した紙粉が上記紙粉収集部材から落下し、例えば、記録用紙に付着して上記記録ヘッドまで搬送されて、上記記録ヘッドに付着する恐れがある。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、紙粉を効果的に除去することの可能なインクジェット記録装置を提供することを目的としている。
本発明の一観点に係るインクジェット記録装置は、記録ヘッドと、搬送部と、負圧印加部とを備える。前記搬送部は、記録媒体を記録媒体の載置面に載せて搬送する。前記記録ヘッドは、前記搬送部により搬送される前記記録媒体にインクを吐出する。前記負圧印加部は、前記記録媒体を吸引するための負圧が発生される空気流通室を備え、前記空気流通室の上壁及び前記載置面のそれぞれに形成される複数の孔を介して前記記録媒体を前記負圧により吸引し、前記記録媒体を前記載置面に吸着させる。前記複数の孔のうちの前記上壁上の第1の領域に形成される第1の孔を介して印加される負圧が、前記複数の孔のうちの前記上壁上の第2の領域に形成される第2の孔を介して印加される負圧よりも大きい。前記第1の領域は、前記載置面を介して前記記録ヘッドに対向する前記上壁上のヘッド対向領域よりも前記記録媒体の搬送方向の上流側の所定の領域である。前記第2の領域は、前記第1の領域よりも前記記録媒体の搬送方向の下流側の領域であって前記ヘッド対向領域を含む領域である。
本発明のインクジェット記録装置によれば、紙粉を効果的に除去することができる。
本実施形態に係るインクジェット記録装置の構成を示す図である。 図1に示す画像形成部の構成を示す図である。 図2に示す板状部材近傍の構成を示す図である。 図2に示す搬送ベルト、ガイド部材、及び、負圧印加部の構成を示す切断斜視図である。 図4に示すガイド部材の構成を示す平面図である。 図5に示すガイド部材に形成された溝及び貫通孔の構成を示す平面図及び断面図である。(a)は、溝及び貫通孔の構成を示す平面図である。(b)は、溝及び貫通孔の構成を示す断面図である。 図2に示すガイド部材の平面図である。 図2に示す空気流通室の第1の構成例を示す図である。 図2に示す空気流通室の第2の構成例を示す図である。 図9に示す空気流通室の第1の空間側の拡大図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
まず、図1を参照して、本実施形態に係るインクジェット記録装置1について説明する。図1は、本実施形態に係るインクジェット記録装置1の構成を示す図である。インクジェット記録装置1は、装置筐体100、装置筐体100の内部の下方に配置された給紙部2、給紙部2の上方に配置された画像形成部3、画像形成部3の一方側(図1では右側)に配置された用紙搬送部4、及び、画像形成部3の他方側(図1では左側)に配置された用紙排出部5を備える。
給紙部2は、給紙カセット21、給紙ローラー22、及び、ガイド板23を備える。給紙カセット21は、記録用紙Pを収納し、装置筐体100に着脱自在である。給紙ローラー22は、給紙カセット21の一方側端(図1では、右側端)の上方に配置される。ガイド板23は、給紙ローラー22と用紙搬送部4との間に配置される。
給紙カセット21内には、複数枚の記録用紙Pが収納される。以下、「記録用紙」は、便宜上、単に「用紙」と記載する。なお、記録用紙Pは、「記録媒体」の一例に相当する。給紙ローラー(ピックアップローラー)22は、用紙Pの搬送方向に沿って用紙Pを送るローラーであって、給紙カセット21内の用紙Pを最上部から一枚ずつ取り出す。ガイド板23は、給紙ローラー22が取り出した用紙Pを用紙搬送部4に案内する。
用紙搬送部4は、略C字形の用紙搬送路41、用紙搬送路41の入口側に設けられた第1搬送ローラー対42、用紙搬送路41の途中に設けられた第2搬送ローラー対43、及び、用紙搬送路41の出口側に設けられたレジストローラー対44を備える。
第1搬送ローラー対42は、用紙Pの搬送方向に沿って用紙Pを送るローラー対(送りローラー対)であって、給紙部2から供給される用紙Pを挟んで用紙搬送路41に送出する。第2搬送ローラー対43も送りローラー対である。第2搬送ローラー対43は、第1搬送ローラー対42が送出した用紙Pを挟んでレジストローラー対44に向けて送出する。
レジストローラー対44は、第2搬送ローラー対43によって搬送されてきた用紙Pの斜行補正を行う。また、レジストローラー対44は、用紙Pへの画像形成のタイミングと用紙Pの搬送タイミングとを同期させるために、用紙Pを一時的に停止させた後、用紙Pを画像形成タイミングに合わせて画像形成部3に送出する。
画像形成部3は、搬送ベルト32及び記録ヘッド34を備え、レジストローラー対44から供給された用紙Pを、搬送ベルト32によって所定方向(図1では左向き)に搬送すると共に、記録ヘッド34によって搬送ベルト32によって搬送されている用紙P上に画像を形成する。なお、画像形成部3の詳細な構成は、図2を参照して後述する。また、画像形成部3は、記録ヘッド34に対して、用紙Pの搬送方向下流側(図1では、左側)に搬送ガイド36を備えている。
搬送ガイド36は、搬送ベルト32から排出される用紙Pを用紙排出部5に案内する。用紙排出部5は、排出ローラー対51、及び、排出トレイ52を備える。排出トレイ52は、装置筐体100に形成された排出口11から外部に突出するように装置筐体100に固定されている。
排出ローラー対51は、搬送ガイド36を通過した用紙Pを、排出口11の方向に送出する。排出トレイ52は、排出ローラー対51によって送出された用紙Pを案内する。排出ローラー対51によって送出された用紙Pは、装置筐体100の一方側面(図1では左側面)に形成された排出口11を介して、装置筐体100の外部に排出される。排出トレイ52は、排出口11から排出された用紙Pを積層して収納する。
次に、図2を参照して、画像形成部3について説明する。図2は、図1に示す画像形成部3の構成を示す図である。
図2に示すように、画像形成部3は、搬送部31、負圧印加部33、記録ヘッド34、及び、板状部材35を備える。4種類の記録ヘッド34a、34b、34c、及び、34dには、それぞれ、複数のノズル(図示せず)が設けられている。上記複数のノズルからインクが吐出されて、用紙Pに文字、図形のような画像が形成される。記録ヘッド34a、34b、34c、及び、34dは、略同一の構成を有するため、記録ヘッド34と総称することもある。
搬送部31は、所定方向(図2では左向き)に用紙Pを搬送するものであって、ベルト速度検知ローラー311、吸着ローラー312、駆動ローラー313、テンションローラー314、一対のガイドローラー315、及び、搬送ベルト32を備える。
搬送部31は、装置筐体100内において、4種類の記録ヘッド34(34a、34b、34c、及び、34d)に対向して配置される。搬送ベルト32は、ベルト速度検知ローラー311、駆動ローラー313、テンションローラー314、及び、一対のガイドローラー315に張架されている。搬送ベルト32は、用紙Pの搬送方向(図2では、反時計回り)に駆動されて、用紙Pを搬送する。なお、搬送ベルト32は、「無端ベルト」の一例に相当する。
テンションローラー314は、搬送ベルト32が撓まないように、搬送ベルト32に張力を与える。
ベルト速度検知ローラー311は、負圧印加部33に対して用紙Pの搬送方向の上流側(図2では右側)に配置され、搬送ベルト32との間の摩擦力によって回転する。ベルト速度検知ローラー311は、パルス板(図示せず)を含み、上記パルス板は、ベルト速度検知ローラー311と一体になって回転する。上記パルス板の回転速度を測定することによって、搬送ベルト32の回転速度が検知される。
駆動ローラー313は、負圧印加部33に対して用紙Pの搬送方向の下流側(図1では左側)に配置される。好ましくは、駆動ローラー313は、ベルト速度検知ローラー311と共に、記録ヘッド34と対向する位置の搬送ベルト32の平面性を維持するように配置される。
駆動ローラー313はモーター(図示せず)によって回転駆動され、図2の反時計回りの方向に搬送ベルト32を回転させる。
一対のガイドローラー315は、負圧印加部33よりも下方に配置され、負圧印加部33の下方に空間を形成する。このように配置することによって、負圧印加部33の下方における搬送ベルト32と負圧印加部33との接触を防止することができる。
4種類の記録ヘッド34(34a、34b、34c、及び、34d)は、用紙Pの搬送方向の上流側から下流側に向けて並設される。記録ヘッド34a、34b、34c、及び、34dは、それぞれ、搬送ベルト32の幅方向(図2では、紙面に直交する方向)に配列された複数のノズル(図示せず)を備えている。また、記録ヘッド34a、34b、34c、及び、34dは、ライン型と呼ばれる。つまり、インクジェット記録装置1は、ラインヘッド方式のインクジェット記録装置である。
負圧印加部33は、搬送ベルト32を介して、用紙Pに負圧を印加して、用紙Pを搬送ベルト32に吸着させる。また、負圧印加部33は、搬送ベルト32を介して4種類の記録ヘッド34と対向するように搬送ベルト32の裏面側(図2では下側)に配置される。負圧印加部33は、空気流通室331、空気流通室331の上面開口を覆うガイド部材332、負圧発生部336、及び、排気口337を備える。
吸着ローラー312は従動ローラーである。吸着ローラー312は、搬送ベルト32を介して、ガイド部材332に対向して配置され、レジストローラー対44から送出された用紙Pを搬送ベルト32上へ誘導して、搬送ベルト32に吸着させる。
ガイド部材332は、搬送ベルト32を介して用紙Pを支持する。ガイド部材332は、「搬送板」の一例に相当する。また、ガイド部材332には、貫通孔335が形成されている。ガイド部材332は、例えば、金属材料からなる。具体的には、ガイド部材332の材料として、アルミダイキャスト、プレス加工板等を使用できる。あるいは、ガイド部材332の材料として、搬送ベルト32との摺動性に優れた樹脂を選択することも可能である。なお、図2では、溝334(図3、図4等を参照)の図示を省略しているが、本実施形態において、貫通孔335は、ガイド部材332の上面に形成される溝334の底面からガイド部材332を貫通するように形成される。
本実施形態では、便宜上、負圧印加部33がガイド部材332を備えるとして説明しているが、上述のように、ガイド部材332は搬送ベルト32を支持するため、搬送部31がガイド部材332を備えるとして説明してもよい。
空気流通室331は、用紙Pを搬送ベルト32に向けて吸引するための負圧が発生される空間(以下「負圧発生空間」という)3311を形成する。本実施形態において、空気流通室331は、上面が開口した有底筒状の箱形部材によって形成されている。空気流通室331を構成する側壁の上面は、ガイド部材332に固定されている。空気流通室331の上面の開口は、ガイド部材332によって覆われている。すなわち、本実施形態では、ガイド部材332が、空気流通室331の上壁となる。
負圧発生部336は、空気流通室331内に負圧を発生させる装置であり、例えば、ファンや真空ポンプである。負圧発生部336は、空気流通室331の下方、具体的には空気流通室331の底面3312に配置される。負圧発生部336は、排気口337を介して空気流通室331内の空気を空気流通室331の外へ排出することにより、空気流通室331内に負圧を発生させる。空気流通室331内に発生した負圧により、搬送ベルト32の吸引孔321(図4参照)とガイド部材332の貫通孔335とを介して用紙Pが搬送ベルト32に向けて吸引され、用紙Pが搬送ベルト32に吸着される。これにより、搬送部31は、用紙Pを搬送ベルト32に吸着させて搬送することができる。
板状部材35は、記録ヘッド34に対して、用紙Pの搬送方向上流側(図2では右側)に配置されている。換言すれば、板状部材35は、記録ヘッド34aと吸着ローラー312との間に配置されている。なお、板状部材35は、「空間形成部」の一部に相当する。なお、板状部材35とガイド部材332(ガイド部材332)の間の空間は後述の狭隙空間35aである。
次に、図1を参照して、インクジェット記録装置1の動作について説明する。給紙ローラー22は、給紙カセット21から用紙Pを取り出す。取り出された用紙Pは、ガイド板23によって第1搬送ローラー対42に導かれる。
用紙Pは第1搬送ローラー対42によって用紙搬送路41内に送出され、第2搬送ローラー対43によって用紙Pの搬送方向に搬送される。そして、用紙Pはレジストローラー対44に当接して停止し、斜行補正が行われる。そして、画像形成タイミングに合わせて用紙Pがレジストローラー対44によって画像形成部3に送出される。
用紙Pは吸着ローラー312によって搬送ベルト32上に導かれ、搬送ベルト32に吸着される。用紙Pの幅方向の中心が、搬送ベルト32の幅方向の中心と一致するように、用紙Pが搬送ベルト32に導かれることが好ましい。用紙Pは、搬送ベルト32に形成された多数の吸引孔321(図4参照)の一部を覆う。負圧印加部33は、ガイド部材332、及び、搬送ベルト32を介して空気を吸引しており、空気流通室331には負圧が発生している。これによって、負圧が用紙Pに作用して、用紙Pが搬送ベルト32に吸着される。そして、用紙Pは、搬送ベルト32の移動に伴って用紙Pの搬送方向に搬送される。
搬送ベルト32によって、4種類の記録ヘッド34a、34b、34c、及び、34dに、それぞれ対向する位置へ用紙Pの各部分が連続して搬送される。この間に、4種類の記録ヘッド34a、34b、34c、及び34dから、それぞれ、各色のインクが搬送ベルト32によって搬送されている用紙Pへ向けて吐出される。これによって、用紙Pに画像が形成される。
用紙Pは、搬送ベルト32から搬送ガイド36へ搬送される。搬送ガイド36を通過した用紙Pは、排出ローラー対51によって排出口11の方向に送出され、排出トレイ52に案内されて排出口11を介して装置筐体100の外部に排出される。
次に、図3を参照して、板状部材35近傍の構成について説明する。図3は、図2に示す板状部材35近傍の構成を示す図である。
図3に示すように、板状部材35は、ヘッドベース37に固定されている。ヘッドベース37は、記録ヘッド34を固定する板状の部材である。なお、ヘッドベース37は、「空間形成部」の一部に相当する。狭隙空間35aは、狭隙空間35aの周囲の空間から狭隙空間35aに流入する空気流の速度を、狭隙空間35aに流入する前より、狭隙空間35aに流入した後の方が大きくするように、距離Hが設定されている。ここで、距離Hは、狭隙空間35aにおける搬送ベルト32の上面に直交する方向の距離、換言すれば、狭隙空間35aの垂直方向の長さ(距離)である。具体的には、板状部材35の下面は、搬送ベルト32の上面との間で、上下方向の距離Hが予め設定された閾値距離HS(例えば、3mm)以下に設定された狭隙空間35aを形成する。また、板状部材35は、接地された導電体(例えば、アルミニウム)である。ガイド部材332と接している搬送ベルト32の上面は、「記録媒体の載置面」の一例に相当する。本実施形態では、狭隙空間35aの上下方向の距離Hは、例えば、2mmである。
なお、図3を参照した上記の説明では、用紙Pの厚みが狭隙空間35aの上下方向の距離Hと比較して充分に薄い場合について説明しているが、用紙Pの厚みに応じて狭隙空間35aの上下方向の距離Hを変更することが好ましい。具体的には、例えば、用紙Pの上面と板状部材35の下面との間の距離が略一定(例えば、2mm)となるように、用紙Pの厚みに応じて板状部材35を昇降させることが好ましい。
ヘッドベース37には、板状部材35に対して用紙Pの搬送方向下流側(図3では左側)、及び、用紙Pの搬送方向上流側(図3では右側)に、それぞれ、狭隙空間35aに空気を流入させる孔371、372が形成されている。孔371、372は、それぞれ、用紙Pの幅方向(図3では、紙面に垂直な方向)に延びた長孔である。
本実施形態では、ヘッドベース37に形成された孔が、用紙Pの幅方向に延びた孔371、372である場合について説明しているが、ヘッドベース37に形成された孔が、その他の形状である形態でもよい。例えば、ヘッドベース37に形成された孔が、用紙Pの幅方向に沿って複数個形成された略円柱状の孔でもよい。
ヘッドベース37に形成された孔371、372から狭隙空間35aに流入した空気は、搬送ベルト32に形成された複数の吸引孔321、及び、ガイド部材332に形成された複数の貫通孔335を介して、空気流通室331に流入する。換言すれば、空気流通室331は、負圧発生部336によって、負圧状態(例えば、約0.005気圧≒約500Pa)になっているため、空気流通室331に、搬送ベルト32に形成された複数の吸引孔321、及び、ガイド部材332に形成された複数の貫通孔335を介して、狭隙空間35aから空気が流れ込む。また、狭隙空間35aから空気流通室331に空気が流入するため、ヘッドベース37に形成された孔371、372から狭隙空間35aに空気が流入する。
上述のように、図3に示す矢印FD1及び矢印FD2に沿って空気が流れる。そして、狭隙空間35aの上下方向の距離Hは、予め設定された閾値距離HS以下に設定されているため、狭隙空間35aにおける風速が増大する。狭隙空間35aにおける風速は、例えば、6.0m/秒以上であることが好ましい。
上述のように、矢印FD1で示す風は、狭隙空間35aにおいて、用紙Pの搬送方向の上流側から下流側に向けて(図3では、左向きに)吹くため、図3に示すように、用紙Pの先端(図3では、左端)に付着した紙粉PDを除去して、空気流通室331内に回収することができる。また、矢印FD2で示す風は、狭隙空間35aにおいて、用紙Pの搬送方向の下流側から上流側に向けて(図3では、右向きに)吹くため、図3に示すように、用紙Pの後端(図3では、右端)に付着した紙粉PDを除去して、空気流通室331内に回収することができる。したがって、用紙Pに付着した紙粉を効果的に除去することができる。
また、上述のように、板状部材35が接地された導電体であるため、板状部材35が帯電することはない。したがって、紙粉が帯電している場合にも、紙粉の板状部材35への付着を抑制することができる。
更に、上述のように、板状部材35がヘッドベース37に固定されているため、板状部材35を容易に配置することができる。また、ヘッドベース37には、狭隙空間35aに空気を流入させる孔371、372が形成されているため、狭隙空間35aに空気をスムーズに流れ込ませることができる。
本実施形態では、板状部材35がヘッドベース37に固定されている場合について説明しているが、板状部材35が図1に示す装置筐体100に固定されている形態でもよい。例えば、装置筐体100から延びた固定部材が、板状部材35の幅方向(図3では紙面に垂直な方向)の両端を固定する形態でもよい。この場合には、狭隙空間35aに用紙Pの搬送方向の下流側及び上流側から流入する空気の流れを阻害する部材が存在しないため、狭隙空間35aにおける風速を更に増大することができる。したがって、紙粉を更に効果的に除去することができる。
また、図3に示すように、板状部材35には、狭隙空間35aにおける搬送ベルト32の上面に直交する方向の距離が、板状部材35における用紙Pの搬送方向(図3では左右方向)の端面に近づく程大きくなるように、テーパ351が形成されている。図3で右側のテーパ351は、狭隙空間35aにおける搬送ベルト32の上面に直交する方向の距離が、板状部材35における用紙Pの搬送方向(図3では左右方向)の上流側の端面に近づく程大きくなるように形成されている。また、図3で左側のテーパ351は、狭隙空間35aにおける搬送ベルト32の上面に直交する方向の距離が、板状部材35における用紙Pの搬送方向(図3では左右方向)の下流側の端面に近づく程大きくなるように形成されている。換言すれば、板状部材35は、板状部材35の用紙Pの搬送方向の上流側端部及び下流側端部に、それぞれ、板状部材35の用紙Pの搬送方向の端面に近づく程、板状部材35の厚みが薄くなるようにテーパ351が形成されている。
上述のように、板状部材35には、狭隙空間35aにおける搬送ベルト32の上面に直交する方向の距離が、板状部材35における用紙Pの搬送方向(図3では左右方向)の端面に近づく程大きくなるようにテーパ351が形成されているため、板状部材35に沿って流れる空気の圧損を少なくすることができる。したがって、狭隙空間35aにおける風速を増大することができるため、紙粉を更に効果的に除去することができる。
次に、図4を参照して、搬送ベルト32、ガイド部材332、及び、負圧印加部33の構成について説明する。図4は、図2に示す搬送ベルト32、ガイド部材332、及び、負圧印加部33の構成を示す切断斜視図である。
図4に示すように、上側から下側に向けて、搬送ベルト32、ガイド部材332、空気流通室331、及び、負圧発生部336が配置されている。搬送ベルト32には、多数の吸引孔321が形成されている。
ここで、搬送ベルト32に形成された吸引孔321について説明する。図4に示すように、搬送ベルト32には、多数の吸引孔321が略等間隔に形成されている。吸引孔321の直径は、例えば2mmであり、隣接する吸引孔321との間隔は、例えば8mmである。
また、ガイド部材332の上面(搬送ベルト32側の面)には、複数の溝334が形成されている。溝334は、用紙Pの搬送方向に延びる長円状に形成されている。
ここで、図5を参照して、ガイド部材332に形成された溝334及び貫通孔335について説明する。図5は、図4に示すガイド部材332の構成を示す平面図である。図5に示すように、ガイド部材332には、用紙Pの搬送方向(図5では、左右方向)に延びる長円状の溝334から成る列が、ガイド部材332の幅方向(図5では上下方向)に複数本形成されている。また、溝334における、用紙Pの搬送方向(図5では、左右方向)の略中央位置には、それぞれ、ガイド部材332をその厚さ方向に貫通する貫通孔335が形成されている。貫通孔335の断面は円形状である。
図5に示す破線は、ガイド部材332に投影した板状部材35の位置を示している。ガイド部材332における板状部材35の投影像の用紙Pの搬送方向上流側(図5では左側)、及び、用紙Pの搬送方向下流側(図5では右側)にそれぞれ、貫通孔335が一列ずつ形成されている。そして、用紙Pの搬送方向上流側(図5では左側)に形成された貫通孔335に連通する溝334は、板状部材35の投影像における用紙Pの搬送方向上流側(図5では左側)端の位置よりも更に用紙Pの搬送方向上流側に延びている。同様に、用紙Pの搬送方向下流側(図5では右側)に形成された貫通孔335に連通する溝334は、板状部材35の投影像における用紙Pの搬送方向下流側(図5では右側)端の位置よりも更に用紙Pの搬送方向下流側に延びている。
次に、図6を参照して、ガイド部材332に形成された溝334及び貫通孔335について説明する。図6は、図5に示すガイド部材332に形成された溝334及び貫通孔335の構成を示す平面図及び断面図である。図6(a)は、溝334及び貫通孔335の構成を示す平面図であり、図6(b)は、溝334及び貫通孔335の構成を示す断面図である。
図6(a)に示すように、溝334における、用紙Pの搬送方向(図6(a)では、左右方向)の略中央位置には、ガイド部材332をその厚さ方向に貫通する貫通孔335が形成されている。図6(b)に示すように、溝334は、貫通孔335と連通して形成されているため、空気流通室331から貫通孔335を介して印加される負圧が、溝334が形成されている領域にも作用する。また、貫通孔335の上端及び下端には、それぞれ、テーパ335a及びテーパ335bが形成されている。
上述のように、板状部材35に対向する位置に溝334が形成されているため、空気流通室331から貫通孔335を介して印加される負圧が、溝334が形成されている領域にも作用する。したがって、図3に示す矢印FD1及び矢印FD2に沿って、空気が更に流れ易くなるため、紙粉を更に効果的に除去することができる。
また、上述のように、貫通孔335の上端及び下端に、それぞれ、テーパ335a及びテーパ335bが形成されているため、貫通孔335を流れる空気の圧損を減少することができる。したがって、図3に示す矢印FD1及び矢印FD2に沿って、空気が更に流れ易くなるため、紙粉を更に効果的に除去することができる。
本実施形態では、貫通孔335の上端及び下端に、それぞれ、テーパ335a及びテーパ335bが形成されている場合について説明するが、貫通孔335の上端又は下端にテーパが形成されている形態でもよい。
図4に戻って、搬送ベルト32に形成された吸引孔321と、ガイド部材332に形成された溝334との位置関係について説明する。用紙Pの搬送方向に配置された多数の吸引孔321から成る列が搬送ベルト32の幅方向(用紙Pの搬送方向に直交する方向)に複数本形成されており、これらの複数本の列は、吸引孔321が千鳥状に配置されるように配列されている。また、図4に示すように、搬送ベルト32の複数本の吸引孔321の列は、それぞれ、複数本の溝334の列に対応して配置される。
また、複数の溝334は、ぞれぞれ、少なくとも2個の吸引孔321と対向するように形成されている。搬送ベルト32の移動に伴って、複数の溝334に、それぞれ、対向する吸引孔321が1つずつ入れ替わってゆく。
負圧発生部336によって負圧にされる空気流通室331は、ガイド部材332の貫通孔335及び溝334を介して、搬送ベルト32の吸引孔321に連通する。
上述のように、搬送ベルト32の吸引孔321に負圧が印加されるため、搬送ベルト32は、用紙Pを吸着して搬送することができる。
図7は、図2に示すガイド部材332(空気流通室331の上壁)の平面図である。
図7において、矩形領域75(75a、75b、75c、及び75d)は、ガイド部材332における記録ヘッド34に対向する領域(以下「ヘッド対向領域」という)である。なお、記録ヘッド34とガイド部材332との間には、搬送ベルト32が介在する。したがって、ヘッド対向領域75は、より正確には、搬送ベルト32を介して記録ヘッド34に対向するガイド部材332上の領域である。ヘッド対向領域75aは、記録ヘッド34aに対向する領域である。ヘッド対向領域75bは、記録ヘッド34bに対向する領域である。ヘッド対向領域75cは、記録ヘッド34cに対向する領域である。ヘッド対向領域75dは、記録ヘッド34dに対向する領域である。
なお、本実施形態において、画像形成部3には、4種類の記録ヘッド34がそれぞれ1つずつ設けられているが、各種類について複数の記録ヘッド34が設けられてもよい。各種類について複数の記録ヘッド34が設けられる場合、同種の複数の記録ヘッド34が、ガイド部材332の幅方向(用紙Pの搬送方向に直交する方向)に沿って千鳥状に配置されてもよい。
図7において、矩形領域71は、ガイド部材332におけるヘッド対向領域75よりも用紙Pの搬送方向の上流側(図7では右側)の所定の領域(以下「第1の領域」という)である。本実施形態において、第1の領域71は、板状部材35が設けられる位置に対応する領域、つまり搬送ベルト32を介して板状部材35に対向する領域である。すなわち、第1の領域71の上方には、狭隙空間35aが形成されている。
図7において、矩形領域72は、第1の領域71よりも用紙Pの搬送方向の下流側(図7では左側)の領域であって、ヘッド対向領域75を含む領域(以下「第2の領域」という)である。すなわち、第2の領域72の上方において、用紙Pに対するインクの吐出(画像形成)が行われる。以下、第2の領域72の上方の画像形成が行われる空間341(図8及び図9参照)を「画像形成空間」という。
本実施形態において、負圧印加部33は、第1の貫通孔335c(第1の孔)を介して印加される負圧が、第2の貫通孔335d(第2の孔)を介して印加される負圧よりも大きくなるように構成される。ここで、第1の貫通孔335cは、第1の領域71に形成される貫通孔335である。また、第2の貫通孔335dは、第2の領域72に形成される貫通孔335である。
上記構成により、第1の貫通孔335cにおける空気の吸引量が、第2の貫通孔335dにおける空気の吸引量に比べて大きくなる。ここで、貫通孔335における空気の吸引量とは、当該貫通孔335において単位時間当たりに吸い込まれる空気の量のことである。その結果、第1の領域71の上方(狭隙空間35a)において発生する吸引風(空気流通室331へ向かう気流)の風速が増大する。したがって、インクジェット記録装置1は、画像形成空間341よりも用紙Pの搬送方向の上流側において紙粉を効果的に回収することができる。よって、インクジェット記録装置1は、画像形成空間341まで運ばれてくる紙粉の量を減らすことができ、紙粉のノズルへの付着を効果的に抑制することができる。
また、上記構成により、第2の領域72の上方(画像形成空間341)において発生する吸引風の風速が低下する。したがって、インクジェット記録装置1は、画像形成空間341における紙粉の舞い上がりを抑制し、紙粉のノズルへの付着をより一層抑制することができる。
第1の貫通孔335cを介して印加される負圧を第2の貫通孔335dを介して印加される負圧よりも大きくするための具体的な方法として、様々な方法、例えば下記方法(1)〜方法(5)を採用することができる。
方法(1):第1の貫通孔335cの開口の面積を第2の貫通孔335dの開口の面積よりも大きくする。
方法(2):第1の貫通孔335cの深さを第2の貫通孔335dの深さよりも浅くする。
方法(3):空気流通室331の底面3312における第1の領域71の下方の位置に負圧発生部336を配置する。
方法(4):第1の領域71の下方における空気流通室331の深さ(負圧発生空間3311の深さ)を第2の領域72の下方における空気流通室331の深さよりも深くする。そして、空気流通室331の深さが深い方の底面3312に負圧発生部336を配置する。
方法(5):空気流通室331(負圧発生空間3311)を第1の領域71側の第1の空間331aと第2の領域72側の第2の空間331bとに仕切る。第1の空間331a内の負圧を第2の空間331b内の負圧よりも大きくする。
以下、方法(4)について図8を参照して、方法(5)について図9及び図10を参照して具体的に説明する。
図8は、図2に示す空気流通室331の第1の構成例を示す図である。なお、図8では、溝334の図示を省略しているが、本実施形態において、貫通孔335は、ガイド部材332の上面に形成される溝334の底面に形成される。
第1の構成例において、空気流通室331は、その深さが深い第1の部分A1とその深さが浅い第2の部分A2とを有する。第1の部分A1における空気流通室331の深さ、すなわち、第1の部分A1における底面3312と上壁であるガイド部材332との距離は、距離L1である。第2の部分A2における空気流通室331の深さ、すなわち、第2の部分A2における底面3312と上壁であるガイド部材332との距離は、距離L2である。ここで、距離L1は、距離L2よりも大きい。
第1の部分A1の底面3312は、第3の領域73を含む。ここで、第3の領域73は、空気流通室331の底面3312における第1の領域71に対応する領域である。換言すれば、第3の領域73は、搬送ベルト32及びガイド部材332を介して板状部材35に対向する領域、つまり狭隙空間35aの下方の領域である。一方、第2の部分A2の底面3312は、第4の領域74を含む。ここで、第4の領域74は、空気流通室331の底面3312における第2の領域72に対応する領域、つまり画像形成空間341の下方の領域である。
負圧発生部336は、第1の部分A1の底面3312、例えば第3の領域73に配置される。なお、第1の部分A1の底面3312に加えて、第2の部分A2の底面3312に負圧発生部336が配置されてもよい。
図8に示す構成により、第1の貫通孔335cを介して印加される負圧を、第2の貫通孔335dを介して印加される負圧よりも大きくすることができる。これにより、第1の領域71の上方(狭隙空間35a)において発生する吸引風の風速が増大する。したがって、インクジェット記録装置1は、画像形成空間341よりも用紙Pの搬送方向の上流側(図8では右側)において紙粉を効果的に回収することができる。よって、インクジェット記録装置1は、画像形成空間341まで運ばれてくる紙粉の量を減らすことができ、紙粉のノズルへの付着を抑制することができる。また、第2の領域72の上方(画像形成空間341)において発生する吸引風の風速が低下する。したがって、インクジェット記録装置1は、画像形成空間341における紙粉の舞い上がりを抑制し、紙粉のノズルへの付着を抑制することができる。
図9は、図2に示す空気流通室331の第2の構成例を示す図である。なお、図9では、溝334の図示を省略しているが、本実施形態において、貫通孔335は、ガイド部材332の上面に形成される溝334の底面に形成される。
第2の構成例において、空気流通室331(負圧発生空間3311)は、仕切り板339によって、第1の領域71側の第1の空間331aと第2の領域72側の第2の空間331bとに仕切られている。ここで、ガイド部材332(上壁)の第1の空間331aを形成する部分A3は、第1の領域71を含む。したがって、第1の領域71内の第1の貫通孔335cを介した空気の吸引は、第1の空間331aに発生した負圧に基づいて行われる。また、ガイド部材332(上壁)の第2の空間331bを形成する部分A4は、第2の領域72を含む。したがって、第2の領域72内の第2の貫通孔335dを介した空気の吸引は、第2の空間331bに発生した負圧に基づいて行われる。
第2の構成例において、負圧印加部33は、2つの負圧発生部336(第1の負圧発生部336a及び第2の負圧発生部336b)と、2つの排気口337(第1の排気口337a及び第2の排気口337b)とを備える。第1の負圧発生部336aは、空気流通室331の底面3312の第1の空間331aを形成する部分A5に配置される。第2の負圧発生部336bは、空気流通室331の底面3312の第2の空間331bを形成する部分A6に配置される。
第1の負圧発生部336aは、第1の排気口337aを介して第1の空間331a内の空気を第1の空間331aの外へ排出することにより、第1の空間331aに負圧を発生させる。第2の負圧発生部336bは、第2の排気口337bを介して第2の空間331b内の空気を第2の空間331bの外へ排出することにより、第2の空間331bに負圧を発生させる。
ここで、第1の負圧発生部336aによる単位時間当たりの空気の排出量が、第2の負圧発生部336bによる単位時間当たりの空気の排出量よりも大きくなるように、第1の負圧発生部336a及び第2の負圧発生部336bの稼働量(負圧発生部336がファンであれば、ファンの回転数)が設定される。これにより、第1の空間331a内の負圧が、第2の空間331b内の負圧よりも大きくなる。
図9に示す構成により、第1の貫通孔335cを介して印加される負圧を、第2の貫通孔335dを介して印加される負圧よりも大きくすることができる。これにより、第1の領域71の上方(狭隙空間35a)において発生する吸引風の風速が増大する。したがって、インクジェット記録装置1は、画像形成空間341よりも用紙Pの搬送方向の上流側(図9では右側)において、つまり、狭隙空間35aにおいて、紙粉を効果的に回収することができる。よって、インクジェット記録装置1は、画像形成空間341まで運ばれてくる紙粉の量を減らすことができ、紙粉のノズルへの付着を抑制することができる。また、第2の領域72の上方(画像形成空間341)において発生する吸引風の風速が低下する。したがって、インクジェット記録装置1は、画像形成空間341における紙粉の舞い上がりを抑制し、紙粉のノズルへの付着を抑制することができる。
図10は、図9に示す空気流通室331の第1の空間331a側の拡大図である。
図10に示すように、空気流通室331は、第3の貫通孔335eが第1の空間331a側に属するように、すなわち、第3の貫通孔335eがガイド部材332(上壁)の第1の空間331aを形成する部分A3に属するように、第1の空間331aと第2の空間331bとに仕切り板339によって仕切られている。ここで、第3の貫通孔335eは、第1の領域71から第1の領域71の外まで用紙Pの搬送方向の下流側(図10では左側)へ延びる溝334eの底面に形成される孔である。
上述したように、空気流通室331から貫通孔335を介して印加される負圧は、当該貫通孔335が形成されている溝334の領域にも作用する。したがって、第3の貫通孔335eが第1の領域71の外に形成されている場合でも、第3の貫通孔335eが形成されている溝334eの少なくとも一部が第1の領域71上にある場合は、第3の貫通孔335eを介して印加される負圧が、第1の領域71の上方にも作用する。よって、上記のように空気流通室331を仕切ることで、第1の領域71の上方に作用する負圧を、負圧の高い第1の空間331aに基づく負圧、つまり第1の空間331aに属する貫通孔335を介して印加される負圧とすることができる。
また、第1の排気口337aにおける空気の流れの下流端には、紙粉等の異物を回収するための回収部材338が設けられる。回収部材338は、例えばフィルターである。回収部材338は、第1の空間331aの内から外へ排出される空気に混入している紙粉を回収する。これにより、第1の空間331a内に吸引された紙粉が第1の排気口337aから排出されてインクジェット記録装置1内に飛散するという問題の発生が抑制される。なお、第1の排気口337aに加えて、第2の排気口337bにおける空気の流れの下流端に回収部材338が設けられてもよい。
以上、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明した。ただし、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である(例えば、下記に示す(1)〜(5))。図面は、理解し易くするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ、個数等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合がある。また、上記の実施形態で示す各構成要素の形状、寸法等は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の構成から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(1)本実施形態では、記録ヘッド34よりも用紙Pの搬送方向上流側であって第1の領域71に対応する位置に板状部材35が設けられたが、板状部材35が設けられない形態でもよい。板状部材35が設けられなくとも、負圧印加部33が、第1の貫通孔335cを介して印加される負圧が第2の貫通孔335dを介して印加される負圧よりも大きくなるように構成されていればよい。
(2)空気流通室331の第2の構成例では、負圧印加部33が備える負圧発生部336の数は2つであったが、これに限られず、例えば1つでもよい。負圧発生部336が1つである場合、当該負圧発生部336は、例えば、空気流通室331の底面3312の第1の空間331aを形成する部分A5に配置される。そして、第1の空間331aと第2の空間331bとの間で空気が移動可能となるように、仕切り板339と、空気流通室331の上壁、側壁、又は底面との間に隙間が形成される。これにより、第1の空間331a内の負圧を、第2の空間331b内の負圧よりも大きくすることができる。
(3)本実施形態では、画像形成部3において搬送ベルト32が用紙Pを搬送する場合について説明したが、画像形成部3においてその他の方法で用紙Pを搬送する形態でもよい。例えば、複数の搬送ローラーによって用紙Pを搬送する形態でもよい。この場合には、互いに隣接する搬送ローラーの間から負圧を印加することが好ましい。
(4)本実施形態では、狭隙空間35aが板状部材35によって形成される場合について説明したが、狭隙空間35aをその他の方法で形成する形態でもよい。例えば、記録ヘッド34に対して用紙Pの搬送方向上流側において、ヘッドベース37が搬送ベルト32側に突出して形成され、狭隙空間35aを形成する形態でもよい。この場合には、構造を簡略化することができる。
また、板状部材35に換えて、2つのローラーに張架されたベルトによって狭隙空間35aを形成する形態でもよい。具体的には、搬送ベルト32の上面と略平行な位置に配置された駆動ローラー及び従動ローラーと、上記駆動ローラー及び上記従動ローラーに張架された無端ベルトとを備え、上記無端ベルトの下面と、搬送ベルト32の上面との間で狭隙空間35aを形成する。この場合には、上記無端ベルトの下面に紙粉が付着したときに、紙粉が付着していない面が下側に位置するように上記無端ベルトを回転駆動させることができるため、サービスマン等が上記無端ベルトに付着した紙粉を除去する頻度を減少することができる。
(5)本実施形態では、ガイド部材332と空気流通室331とが別部材である場合について説明したが、ガイド部材332と空気流通室331とが一体に形成されている形態でもよい。この場合には、空気流通室331からの負圧のリーク(ガイド部材332と空気流通室331との間の隙間からの空気流通室331への空気の流入)を防止することができる。
本発明は、インクジェット記録装置に利用可能である。
1 インクジェット記録装置
2 給紙部
3 画像形成部
31 搬送部
312 吸着ローラー
32 搬送ベルト
321 吸引孔
33 負圧印加部
331 空気流通室
332 ガイド部材(搬送板)
334 溝
335 貫通孔
335a、335b テーパ
336 負圧発生部
34(34a、34b、34c、34d) 記録ヘッド
35 板状部材(空間形成部)
351 テーパ
35a 狭隙空間
36 搬送ガイド
37 ヘッドベース(空間形成部)
371、372 孔

Claims (8)

  1. 記録媒体を記録媒体の載置面に載せて搬送する搬送部と、
    前記搬送部により搬送される前記記録媒体にインクを吐出する記録ヘッドと、
    前記記録媒体を吸引するための負圧が発生される空気流通室を備え、前記空気流通室の上壁及び前記載置面のそれぞれに形成される複数の孔を介して前記記録媒体を前記負圧により吸引し、前記記録媒体を前記載置面に吸着させる負圧印加部と
    を備え、
    前記複数の孔のうちの前記上壁上の第1の領域に形成される第1の孔を介して印加される負圧が、前記複数の孔のうちの前記上壁上の第2の領域に形成される第2の孔を介して印加される負圧よりも大きく、
    前記第1の領域は、前記載置面を介して前記記録ヘッドに対向する前記上壁上のヘッド対向領域よりも前記記録媒体の搬送方向の上流側の所定の領域であり、
    前記第2の領域は、前記第1の領域よりも前記記録媒体の搬送方向の下流側の領域であって前記ヘッド対向領域を含む領域であり、
    前記負圧印加部は、前記空気流通室内に負圧を発生させる負圧発生部を更に備え、
    前記上壁に対向する前記空気流通室の底面上の第3の領域における前記底面と前記上壁との間の距離が、前記底面上の第4の領域における前記底面と前記上壁との間の距離よりも大きく、
    前記第3の領域は、前記第1の領域に対応する領域であり、
    前記第4の領域は、前記第2の領域に対応する領域であり、
    前記第3の領域に、前記負圧発生部が設けられる、インクジェット記録装置。
  2. 前記負圧印加部は、排気口を更に備え、
    前記負圧発生部は、前記排気口を介して前記空気流通室内の空気を前記空気流通室の外へ排出することにより、前記空気流通室内に負圧を発生させる、請求項に記載のインクジェット記録装置。
  3. 記録媒体を記録媒体の載置面に載せて搬送する搬送部と、
    前記搬送部により搬送される前記記録媒体にインクを吐出する記録ヘッドと、
    前記記録媒体を吸引するための負圧が発生される空気流通室を備え、前記空気流通室の上壁及び前記載置面のそれぞれに形成される複数の孔を介して前記記録媒体を前記負圧により吸引し、前記記録媒体を前記載置面に吸着させる負圧印加部と
    を備え、
    前記複数の孔のうちの前記上壁上の第1の領域に形成される第1の孔を介して印加される負圧が、前記複数の孔のうちの前記上壁上の第2の領域に形成される第2の孔を介して印加される負圧よりも大きく、
    前記第1の領域は、前記載置面を介して前記記録ヘッドに対向する前記上壁上のヘッド対向領域よりも前記記録媒体の搬送方向の上流側の所定の領域であり、
    前記第2の領域は、前記第1の領域よりも前記記録媒体の搬送方向の下流側の領域であって前記ヘッド対向領域を含む領域であり、
    前記記録ヘッドよりも前記記録媒体の搬送方向上流側であって前記第1の領域に対応する位置において、前記載置面との間で狭隙空間を形成する空間形成部を更に備え、
    前記狭隙空間は、前記狭隙空間の周囲の空間から前記狭隙空間に流入する空気流の速度を、前記狭隙空間に流入する前より、前記狭隙空間に流入した後の方が大きくするように、前記載置面に直交する方向の距離が設定されている、インクジェット記録装置。
  4. 前記空間形成部は、前記狭隙空間における前記載置面に直交する方向の距離が予め設定された閾値距離以下となるように前記狭隙空間を形成する、請求項に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記空間形成部は、前記搬送部における前記記録媒体の載置面と対向し、前記記録媒体の載置面と略平行な平面を有する板状部材である、請求項又はに記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記板状部材は、接地された導電体である、請求項に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記記録ヘッドを支持するヘッドベースを備え、
    前記板状部材は、前記ヘッドベースに固定され、
    前記ヘッドベースは、前記板状部材よりも前記記録媒体の搬送方向上流側、及び、前記記録媒体の搬送方向下流側に、前記狭隙空間に空気を流入させる孔が形成されている、請求項又はに記載のインクジェット記録装置。
  8. 前記板状部材には、前記狭隙空間における前記載置面に直交する方向の距離が、前記板状部材における前記記録媒体の搬送方向の端面に近づく程大きくなるようにテーパが形成されている、請求項のうちのいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
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