JP2010137639A - 炭素繊維複合材料からなる自動車用フロアパン - Google Patents

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治朗 定延
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Abstract

【課題】スチールと同等以上の強度・剛性を有しかつ軽量化された自動車用フロアパンを提供する。
【解決手段】中空構造を有する炭素繊維複合材料で構成された自動車用フロアパン。
地面に対して投影した面積の50%以上の部分について、自動車の走行方向に対し垂直な断面が同一形状となる中空構造を有することが好ましい。
【選択図】図3

Description

本発明は炭素繊維複合材料からなる自動車用フロアパンに関する。
炭素繊維複合材料はスチール製の構造材料を代替しうる軽量材料として知られている。炭素繊維複合材料から構成される自動車用フロアパンは、すでに商業化されており、スチール構造に対し50%以上の軽量化が実現しているが、経済性の面からその普及は極めて限定的であるにすぎない。これらの炭素繊維複合材料製フロアパンは、既存のスチール製フロアパンの形態を用いた複雑な構造のため生産性の低いハンドレイアップで成型され、高価な炭素繊維織物を補強材料として大量に用いている。近年RTM(Resin Transfer Molding)による高生産プロセスでのフロアパンが提案されている(非特許文献1)。しかしこの技術も同様にスチール構造の材料置換であり、かつ大量の炭素繊維織物を使用しており、経済性は本質的に改善されるものではなく、生産性も大量生産に用いられるレベルにはない。
特許文献1にはセンターコンソール内に燃料電池システムを配置した燃料電池自動車についての記載があり、補強部材が炭素繊維強化樹脂により形成することが挙げられているが、自動車のフロア自体を炭素繊維強化樹脂により提供するには至っていない。
特開2008−100585号公報 Verpoestら、The 9thJapan International SAMPE symposium、pp 56-61
本発明の目的は、スチールと同等以上の強度・剛性を有しかつ軽量化された自動車用フロアパンを、炭素繊維の利用効率を高めることにより限定的な量の炭素繊維の使用で、好ましくは高生産性の製造方法で実現することである。
本発明の課題は従来のスチールの製造方法に依存するフロアパンの構造形態を、炭素繊維複合材料の製造方法から高生産性で製造しうる形態でありかつ、複合材料の強化繊維利用効率を高めうる構造に転換することによって解決される。
本発明は、中空構造を有する炭素繊維複合材料で構成された自動車用フロアパンである。本発明の自動車用フロアパンは地面に対して投影した面積の50%以上の部分について、自動車の走行方向に対し垂直な断面が同一形状となる中空構造を有することが高生産性の製造方法を実現するという本発明の目的から好ましい。
さらには、中空構造において、炭素繊維複合材料からなる層の総厚みT1(mm)とフロアパン全体の厚みT0(mm)及び炭素繊維複合材料の面内弾性率E(Gpa)が次の(1)〜(3)の条件を同時に満たすことが、炭素繊維の利用効率を高めるという本発明の目的から好ましい。
E×T0×T1>100 (1)
200>T0/T1>1.1 (2)
0.2<T1<10.0 (3)
また本発明は、中空構造の一部または全部に多孔質材料が充填されている自動車用フロアパンも包含する。
また本発明は、中空構造を有する同一断面形状部分をプルトルージョン法で形成することを特徴とする自動車用フロアパンの製造方法である。
さらに本発明は、このようなフロアパンを用いた電気自動車も包含する。
本発明によれば、従来のスチール構造では実現できない軽量性とスチールと同等もしくはそれ以上の剛性・強度を併せ持つ、経済性に富んだ自動車用フロアパンを提供することができる。また本発明の自動車用フロアパンは高い生産性を有し、大量生産が可能となる。また本発明の自動車用フロアパンは空間効率の高い電気自動車を実現することができる。
本発明の自動車用フロアパンは、中空構造を有する炭素繊維複合材料で構成される。中空構造を有することにより、同一強度・剛性を有するスチール構造のフロアパンより大幅な軽量化が実現され、かつ炭素繊維の使用量を削減することが可能となる。この中空構造は特に限定しないが、フロアの横方向に連続したものであっても、複数の孤立した中空構造から形成されたものであってもよい。中空構造の断面形状も特に限定するものではないが、矩形形状断面、ハット形状断面あるいは円形・楕円形状断面を用いることができる。
本発明の自動車用フロアパンは地面に対して投影した面積のうち50%以上が、自動車の走行方向に対し垂直な断面が同一形状となる中空構造を有することが好ましい。これにより、軽量化効果を維持しながら高生産性の製造プロセスを適用することが可能となり高い経済性を実現することができる。50%以上の部分について断面形状が同一であれば、フロアパンの外形状は曲率ないし屈曲部を有していても構わない。
この中空構造において、炭素繊維複合材料からなる層の総厚みT1(mm)とフロアパン全体の厚みT0(mm)及び炭素繊維複合材料の面内弾性率E(Gpa)が次の(1)〜(3)の条件を同時に満たすことが、より好ましい。
E×T0×T1>100 (1)
200>T0/T1>1.1 (2)
0.2<T1<10.0 (3)
であることがより好ましくい。
弾性率が異方性を有する場合、Eはフロアパンの表面に並行な面内の弾性率のうち、最も低い方向の値を用いる。このとき(1)のE×T0×T1が100以下では剛性強度が不足することがある。(2)のT0/T1が200以上では局所的な座屈破壊強度が低下する傾向にあり、T0/T1が1.1以下では軽量化効果が十分に発現しない。(3)のT1が0.2以下では十分な強度・剛性を持ちえず、T1が10以上となると軽量性・経済性の面から実用的でない。なお上記の同一断面形状内でT1、T0、Eが場所により異なる場合は断面内の相加平均値をとるものとする。
炭素繊維複合材料からなる層の総厚みT1とは、例えば図3のような断面構造を有するフロアパンの場合、上部および下部の、炭素繊維複合材料の厚みの合計となる。ここで炭素繊維複合材料からなる各層の厚みは全て同じである必要はない。
本発明のフロアパンの中空構造において、次の条件を同時にみたすことがさらに好ましい。
E×T0×T1>100 (1)‘
50>T0/T1>1.5 (2)‘
0.2<T1<5.0 (3)‘
本発明の自動車用フロアパンは、中空構造の一部または全部に多孔質材料が充填されていることがより好ましい。多孔質材料の充填により、最小限度の重量増加で捩れ強度・曲げ強度を向上させることができ、また断熱性が高まり、また振動や騒音の発生を抑制することができる。ここで用いる多孔質材は特に限定するものではなく、熱可塑性または熱硬化性ポリマーからなる樹脂系の多孔質材料が軽量化の観点から好ましい。多孔質の密度は特に限定するものではないが0.5g/cm以下が好ましく、0.1g/cm以下がさらに好ましい。
上部および下部の炭素繊維複合材料間の中空構造において、自動車の走行方向に対し平行方向に、芯材構造物を設けることも好ましい。この際、芯材構造物の表皮を炭素繊維複合材料とした、炭素繊維複合材料で覆われ内部が空洞の構造物とすることが好ましい。このように芯材構造物を設けた場合、フロアパンの中空構造には幾つかの区画ができることとなるが、その一部または全部を、多孔質材料を充填した構造とすることも好ましい。
この芯材構造物は下記のとおりの方法でフロアパンと一体成形しても良く、また別途成形してフロアパンに複合しても良い。
本発明の炭素繊維複合材料からなる自動車用フロアパンの中空構造を有する同一断面形状部分はプルトルージョン法により高生産性で製造することができる。プルトルージョンに用いる樹脂は特に限定せず熱硬化樹脂、熱可塑性樹脂から選ぶことができるが、成型後の熱成型が可能となり量産性の高い熱可塑性樹脂を用いることがとくに好ましい。使用する樹脂のガラス転移温度は50℃以上好ましくは100℃以上、さらに好ましくは120℃以上である。プルトルージョン法では主に一軸配向の構造体が成型されるが、プルトルージョンと同時またはプルトルージョンの成型後に任意の配向を持つ織物・マット・テープ・トウプレグなどを積層、シートワインディング、フィラメントワインディング、テーププレースメントなどの方法を用いて、プルトルージョン法で形成された構造と複合することができる。
本発明において炭素繊維複合材料に用いる炭素繊維は特に限定しないが、繊維軸方向の弾性率が200Gpa以上かつ強度が2Gpa以上のものを用いることが好ましい。また炭素繊維複合材料中の樹脂の量は、複合材料の重量の75%以下であることが好ましい。また、炭素繊維複合材料には炭素繊維以外のアラミド繊維、その他の有機繊維、ガラス繊維、その他の無機繊維が含まれていても良い。
本発明の炭素繊維複合材料からなる自動車用フロアパンは一般の乗用車、トラック、バスなどに用いることができるが、特に電気自動車用として有用である。本発明の電気自動車では中空部分に電気配線、電池、および駆動用モーターからなる群から選ばれる1種を配置することにより、部品点数を削減できかつ空間利用効率を高めることになり有用である。また中空構造部分に電気配線/電池/駆動用モーターを配置することも本発明の好ましい態様の一つである。
以上のとおり、本発明の具体的な態様は、炭素繊維複合材料を表皮とするフロアパンを形成し、その中空部分に幾つかの炭素繊維複合材料を表皮とした芯構造材を配置し、芯構造材以外の中空部分には多孔質材料を充填させる。これによりスチールと同等以上の強度・剛性を有しかつ軽量化されたフロアパンが好ましく提供できる。また芯構造材は中空なので、この中空部分に電気配線/電池/駆動用モーターを配置して、電気自動車用のフロアパンとして好ましく利用可能である。
本発明の実施の形態を図1〜3に示す。但し本発明はこの形態に限定されるものではない。
図1に本発明のフロアパンの上面図、及び図2に本発明のフロアパンの側面図を示す。フロアパンのうち、図1の2の点線で囲まれた部分は、自動車の走行方向に対し垂直な断面が同一形状である。図1,2において、この同一断面形状の部分は、全体のフロアパンの地面に対して投影した面積の55%を占めている。
図3は本発明のフロアパンの、図1のI−I線における断面図、すなわち同一断面形状部分の断面図を示す。3は面内弾性率40Gpaの面内等方性の炭素繊維複合材料の層であり、例えば厚さ2mmの上下2面からフロアパンが構成される場合、T1は4mmである。図中4は炭素繊維複合材料で覆われた中空部分であり、小さい区画で描かれている部分は芯構造材である。本発明の具体的な態様において、この断面の相加平均での全体の厚みT0は115mmであり、T1は4mmである。
図4は本発明のフロアパンの、中空部分の一部に発泡スチロールを充填した態様の断面概略図である。
フロアパンの上面図 フロアパンの側面図 フロアパンの断面図(図1のI−I線における断面図) 中空部分の一部に多孔質を充填した態様の断面概略図
符号の説明
1.フロアパン
2.同一断面形状部分
3.炭素繊維複合材料の層
4.炭素繊維複合材料で覆われた中空部分
5.多孔質材料

Claims (7)

  1. 中空構造を有する炭素繊維複合材料で構成された自動車用フロアパン。
  2. 地面に対して投影した面積の50%以上の部分について、自動車の走行方向に対し垂直な断面が同一形状となる中空構造を有する請求項1に記載の自動車用フロアパン。
  3. 中空構造において、炭素繊維複合材料からなる層の総厚みT1(mm)とフロアパン全体の厚みT0(mm)及び炭素繊維複合材料の面内弾性率E(Gpa)が次の(1)〜(3)の条件を同時に満たすことを特徴とする請求項1または2に記載の自動車用フロアパン。
    E×T0×T1>100 (1)
    200>T0/T1>1.1 (2)
    0.2<T1<10.0 (3)
  4. 中空構造の一部または全部に多孔質材料が充填されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の自動車用フロアパン。
  5. 中空構造を有する同一断面形状部分をプルトルージョン法で形成することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の自動車用フロアパンの製造方法。
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載のフロアパンを用いた電気自動車。
  7. 中空部分に電気配線、電池、および駆動用モーターからなる群から選ばれる1種以上を配置することを特徴とする請求項6に記載の電気自動車。
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