JP2003285480A - 記録媒体搬送装置及び記録装置 - Google Patents
記録媒体搬送装置及び記録装置Info
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Abstract
影響を抑えることができる記録媒体搬送装置及びこの記
録媒体搬送装置を備えた記録装置を提供すること。 【解決手段】 記録媒体搬送面122上に供給される記
録媒体を吸着しつつ搬送する記録媒体搬送装置100の
記録媒体搬送面に、記録媒体に生じるしわによる不適切
状態を吸収することができるディンプル123を形成す
る。これにより、記録後の記録媒体に搬送方向に延びる
コックリングが発生しても、そのコックリングはディン
プルにより吸収されることになるので、記録媒体と記録
ヘッドとの間隔を均一にして記録精度を向上させること
ができるとともに、記録媒体と記録へッドとの接触によ
る汚染を防止することができる。
Description
る記録媒体搬送装置及びこの記録媒体搬送装置を備えた
記録装置に関する。
インクジェット式プリンタにおいては、記録媒体の1つ
である例えば用紙を用紙搬送装置により記録部に送り込
みつつ記録して外部に送り出す構成のものがある。図8
(a)は、このようなインクジェット式プリンタにおけ
る用紙搬送装置の主要部のみを抽出して示す図である。
かかるインクジェット式プリンタにおいては、用紙1を
紙送りローラ2及びその従動ローラ2aで挟持して送り
つつ記録ヘッド3で記録し、排紙ローラ4及びその従動
ローラとしての拍車ローラ4aで挟持して送って排出す
るようになっている。
送装置を備えるインクジェット式プリンタでは、用紙1
に例えばベタ画像等のように多数のインク滴が吐出され
る画像が記録される場合には、用紙1が多量のインクを
吸収して、図8(b)に示すように、記録後に記録ヘッ
ド3側に波状に膨らむ、いわゆるコックリングが発生す
る場合がある。そして、このコックリングが発生して発
達すると、用紙1と記録ヘッド3との間隔が不均一にな
り、インク滴の飛翔距離がばらつくことにより記録むら
が生じ、あるいは、用紙1が記録へッド3に接触して汚
れてしまう不具合がある。
紙ローラ4間のスパンが比較的短かければ、上述したコ
ックリングを許容範囲内に抑えることで極力防止するこ
とも可能である。しかしながら、インクジェット式プリ
ンタ等においては、近い将来、記録速度の更なる高速化
のために、各色ノズル列毎のノズル数を増やし、あるい
は、用紙1の搬送方向に複数色のノズル列を並べる必要
があり、これらの場合には、記録へッド3の寸法は、図
8(c)に示すように、用紙1の搬送方向に長くなる。
りローラ2と排紙ローラ4間のスパンも長くなるため、
紙送りローラ2及びその従動ローラ2aと排紙ローラ4
及びその従動ローラとしての拍車ローラ4aで挟んで搬
送・排出する構成では、このコックリングを到底防止す
ることができない。そして、コックリングは許容範囲を
越えることとなり、そのようなヘッド長の大きいインク
ジェット式プリンタによっては、かかる2組のローラで
挟んで搬送・排出する構成自体が成り立たなくなる事態
も考えられる。
としてインクジェット式プリンタの専用紙を用いた場合
には比較的小さく、普通紙を用いた場合に大きくなる。
このため、通常、インクジェット式プリンタ等の設計に
おいては、普通紙を用いた場合のコックリングによる紙
の浮き上がり分を考慮してぺーパーギャップ(図8
(a)における用紙1と記録へッド3との間隔A)を大
きくしてある。しかし、このように、ぺーパーギャップ
が大きいと、その必要のない専用紙を用いた場合にも、
記録へッド3のノズルから吐出されたインク粒に飛行曲
りを生じ、着弾点のズレがその分だけ大きくなり、記録
品質の向上を妨げかねない。
状の吸引部を有し、この吸引部に設けられた複数の貫通
した吸引穴を介して吸引ポンプ等で用紙を吸引するもの
が種々提案されている(特開昭63−303781号公
報、特開平3−270号公報等参照)。この中には、上
述したコックリングを解消する手段として、用紙をそれ
ら吸引穴を介してプラテン等に吸引乃至吸着することを
提案するものもある。
貫通穴が開いていて吸引するものだけであり、記録部内
で用紙全面に亘って上述したコックリングを防止するこ
とは困難である。更に、上記公報に記載された従来例で
は、中空箱状の吸引部にただ貫通穴が開いていて吸引す
る構成であることから、吸引力が強すぎると紙送り精度
の低下を招きかねない。このため、現状では、重力方向
に紙送りを行う(紙送りに用紙の自重を利用する)よう
な一部の大判プリンタを除いて実用化されていないのが
実情である。
なされたものであり、その目的は、記録媒体を搬送する
際にコックリングによる影響を抑えることができる記録
媒体搬送装置及びこの記録媒体搬送装置を備えた記録装
置を提供することにある。
発明の請求項1に係る記録媒体搬送装置では、記録媒体
搬送面上に供給される記録媒体を吸着しつつ搬送する記
録媒体搬送装置であって、前記記録媒体搬送面は、前記
記録媒体に生じるしわによる不適切状態を吸収すること
ができるディンプルが形成されていることを特徴として
いる。これにより、記録後の記録媒体に搬送方向に延び
るコックリングが発生しても、そのコックリングはディ
ンプルにより吸収されることになるので、記録媒体と記
録ヘッドとの間隔を均一にして記録精度を向上させるこ
とができるとともに、記録媒体と記録へッドとの接触に
よる汚染を防止することができる。
の記録媒体搬送装置において、前記ディンプルは、前記
記録媒体の伸び率に合わせて形成されていることを特徴
としている。これにより、記録媒体がコックリングの発
生により伸びても、その伸び量を吸収することができ
る。
2に記載の記録媒体搬送装置において、前記ディンプル
は、前記記録媒体に生じるしわの形状に合わせて形成さ
れていることを特徴としている。これにより、記録媒体
に発生したコックリングを吸収することができる。
何れか一項に記載の記録媒体搬送装置において、前記記
録媒体に生じるしわの形状を規制する規制手段が、前記
記録媒体搬送面より搬送上流側に配設されていることを
特徴としている。請求項5に係る発明では、請求項4に
記載の記録媒体搬送装置において、前記規制手段は、前
記ディンプルに対応させた位置に配設されていることを
特徴としている。これにより、記録媒体に発生するコッ
クリングの形状を所定の形状にすることができるので、
そのコックリングをディンプルにより確実に吸収するこ
とができる。
何れか一項に記載の記録媒体搬送装置において、前記記
録媒体搬送面に設けられた複数の吸引穴、前記複数の吸
引穴と連通した減圧室及び前記減圧室内の空気を吸引す
る吸引手段を有し、前記吸引穴が、前記減圧室と連通す
る吸引孔と、前記記録媒体と対向する吸引面の面積が前
記吸引孔の断面積よりも大きい吸引室とを含む吸引ユニ
ットを備え、前記吸引室が前記ディンプルとして機能す
ることを特徴としている。これにより、記録媒体にコッ
クリングが発生しても、ディンプルとして機能する吸引
室によりコックリングを確実に吸収することができると
ともに、吸引室により適度な吸引力が発生するので、記
録媒体の送り精度を高精度に維持しつつ吸着・搬送する
ことができる。
係る記録装置では、請求項1〜6の何れか一項に記載の
記録媒体搬送装置を備えたことを特徴としている。これ
により、上述した各作用効果を奏する記録装置を提供す
ることができる。
施の形態について詳細に説明する。
搬送装置を示す側面図である。この記録媒体搬送装置1
00は、記録時に記録媒体を吸引保持する吸引ユニット
110と、吸引ユニット110の上流側から下流側へ記
録媒体を搬送する記録媒体搬送手段150とを備えてい
る。上記吸引ユニット110は、記録媒体に記録するた
めの記録へッド231に対して、記録媒体搬送路Lを挟
んで下側に配置されている。そして、上段の吸引部12
0と下段の吸引力発生部130から成る上下2段構成の
中空箱状に形成されている。
121と、図2に示すように記録媒体搬送面122にそ
れぞれ略矩形のディンプルとして形成された複数の吸引
室123と、これら吸引室123をそれぞれ減圧室12
1と連通させるべく、上下方向に伸長する上記吸引室1
23より小さい断面積を有する複数の吸引孔124とを
有している。
と、コックリングが発生して記録媒体と記録ヘッド23
1との間隔が不均一になり、インク滴の飛翔距離がばら
つくことにより記録むらが生じ、あるいは、記録媒体が
記録へッド231に接触して汚れてしまう場合がある
が、このような記録媒体の不適切状態を上記吸引室12
3は吸収することができるように形成されている。
生すると幅方向に伸びることになるが、このときの最大
伸び率を吸収する総延長を持つように上記吸引室123
は形成されている。具体的には、記録媒体の最大伸び率
dは、記録媒体の初期長をB、記録媒体の最大伸び量を
bとすると次式(1)で表され、例えば普通紙の場合は
約1.004となる。 d=(B+b)/B…(1) そして、図2(B)に示すように、吸引室123間の間
隔をlとし、その間の凹凸分を考慮した縁長をl+Δl
とした時、次式(2)を満足するように凹凸分の長さを
Δlを決定して吸引室123を形成する。 (l+Δl)/l≧d…(2) これにより、コックリングが発生した記録媒体は、記録
媒体搬送面122上にて吸引室123に沿って密着する
ことができるので、記録媒体と記録ヘッド231との間
隔を均一にして記録精度を向上させることができるとと
もに、記録媒体と記録へッド231との接触による汚染
を防止することができる。
ると略サインカーブで波打つことが実験的に分かってい
るが、このときの断面形状に合わせて上記吸引室123
は形成されている。具体的には、図2(B)に示すよう
に、吸引室123の間隔、すなわち凸部の距離hと、斜
面の距離iと、吸引室123の凹部底面の距離jと、斜
面の距離kとが略等しくなるように吸引室123を形成
する。
インカーブは、ピッチが略20mm、振幅が略0.6m
mとなるので、例えば吸引室123の各間隔h、i、
j、kを各5mm、吸引室123の深さcを0.5mm
となるように吸引室123を形成する。これにより、図
3に示すように、コックリングのサインカーブと吸引室
123の断面形状を近似させることができる。すると、
コックリングが発生した記録媒体は、記録媒体搬送面1
22上にて吸引室123に沿って密着することができる
ので、記録媒体と記録ヘッド231との間隔を均一にし
て記録精度を向上させることができるとともに、記録媒
体と記録へッド231との接触による汚染を防止するこ
とができる。
圧室121と連通孔131を介して連通されており、内
部に遠心ファンを備えたポンプ132を有している。ポ
ンプ132は、減圧室121の下方の所定位置に連通孔
131を介して減圧室121と連通した状態で取り付け
られており、遠心ファンが記録時に回転するようになっ
ている。
引室123で構成し、さらに吸引孔124を小径の貫通
孔により形成することで、ポンプ132の特性に対して
利用できる負圧の利用率を高めると共に、吸引室123
を吸引孔124より面積の大きい略矩形の凹みとして形
成することで、記録媒体に対して大きな吸引力を発生で
きるようになっている。
録へッド231と吸引ユニット110の間に送り込む送
りローラ151と、この送りローラ151に対して上方
から圧接される従動ローラ152と、記録媒体を外部へ
排出する排出ローラ153と、この排出ローラ153に
対して上方から接触される拍車ローラ154を備えてい
る。なお、吸引ユニット110を排出方向へ移動可能な
構成とすること等により、排出ローラ153と拍車ロー
ラ154を設けないことも可能である。
23は、記録媒体の最大伸び率を吸収する総延長を持つ
ように形成され、かつ記録媒体の断面形状に合わせて形
成されているが、何れか一方を適用した吸引室123を
形成するようにしてもよい。
は、以下のように動作する。送りローラ151等が回転
駆動して、記録媒体を記録ヘッド231と吸引ユニット
110との間に送り込む。一方、ポンプ132が駆動し
て、吸引力を連通孔131及び減圧室121を介して吸
引孔124と吸引室123に作用させる。これにより、
記録媒体は、記録媒体搬送面122に吸引吸着された状
態で搬送される。
媒体の上方を主走査方向に移動しながら記録媒体に対し
てインク粒を吐出して記録を行う。これにより、記録後
の記録媒体にコックリングが発生する場合があるが、コ
ックリング形状は従動ローラ152により規制され、記
録媒体は記録媒体搬送面122上にて吸引室123に沿
って密着することができるので、記録媒体と記録ヘッド
231との間隔を均一にして記録精度を向上させること
ができるとともに、記録媒体と記録へッド231との接
触による汚染を防止することができる。そして、排出ロ
ーラ153等が回転駆動して、記録が終了した記録媒体
を外部へ排出する。
た記録装置としてのインクジェット式プリンタを示す斜
視図、図5〜図7は、その主要部を示す平面図、正面図
及び側面図である。このインクジェット式プリンタ20
0は、プリンタ本体210の後方上部に斜めに取り付け
られた自動給紙(ASF)ユニット220と、プリンタ
本体210に内蔵された記録部230及び記録媒体搬送
装置100を備えている。記録媒体としては、インクジ
ェット式プリンタ200の専用紙、普通紙の他、OHP
フィルム、トレーシングペーパ一、ハガキ等各種のもの
を用いることができる。
3と拍車ローラ154が不要な、排出方向へ移動可能な
吸引ユニット110を有する記録媒体搬送装置100を
備えたインクジェット式プリンタ200としているが、
排出ローラ153と拍車ローラ154を有する記録媒体
搬送装置100も同様に適用可能である。
るトレイ221と、このトレイ221から用紙1を引き
出して供給する給紙ローラ222等を備えている。記録
部230は、記録ヘッド231及びインクカートリッジ
232が搭載されたキャリッジ233と、このキャリッ
ジ233を主走査方向に配設されたガイド軸234に沿
って移動させるDCモータ235等を備えている。記録
ヘッド231は、例えばシアン、マゼンタ、イエロー、
ライトシアン、ライトマゼンタ、ライトイエロー、ブラ
ックの各色毎に、例えば96個等複数のノズルから成る
ノズル列を有している。
タ200は、以下のように動作する。図示しないホスト
コンピュータ等によりトレイ221に収容されている用
紙1に対する記録命令が入力されると、給紙ローラ22
2が回転駆動して、トレイ221に収容されている用紙
1を1枚ずつピックアップして給紙する。さらに、送り
ローラ152等が回転駆動して、用紙1を記録ヘッド2
31と吸引ユニット110との間に送り込む。
連通孔131及び減圧室121を介して吸引孔124と
吸引室123に作用させる。そして、用紙1を記録媒体
搬送面125に吸引吸着した状態で搬送する。これと同
時に、DCモータ235が駆動して、タイミングベルト
を介してキャリッジ233をガイド軸234に沿って移
動させる。
ートリッジ232から各色毎に供給されるインクを記録
データに応じて複数のノズルの全部又は一部から微小な
インク滴として用紙1上に吐出して記録する。これによ
り、記録後の用紙1にコックリングが発生する場合があ
るが、コックリング形状は従動ローラ152により規制
され、用紙1は記録媒体搬送面122上にて吸引室12
3に沿って密着することができるので、用紙1と記録ヘ
ッド231との間隔を均一にして記録精度を向上させる
ことができるとともに、用紙1と記録へッド231との
接触による汚染を防止することができる。そして、吸引
ユニット110が排出方向へ移動して、記録が終了した
用紙1を排紙口201から外部へ排紙する。
媒体の搬送装置及び記録装置によれば、記録後の記録媒
体に搬送方向に延びるコックリングが発生しても、その
コックリングはディンプルにより吸収されることにな
る。したがって、記録媒体と記録ヘッドとの間隔を最小
限にかつ均一にして安定した搬送を行うことができるの
で、記録精度を向上させることができるとともに、記録
媒体と記録へッドとの接触による汚染を防止することが
できる。
す側面図である。
す平面図及び断面側面図である。
面形態を示す模式図である。
してのインクジェット式プリンタを示す斜視図である。
す平面図である。
す正面図である。
す側面図である。
搬送装置の主要部のみを抽出して示す図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 記録媒体搬送面上に供給される記録媒体
を吸着しつつ搬送する記録媒体搬送装置であって、 前記記録媒体搬送面は、前記記録媒体に生じるしわによ
る不適切状態を吸収することができるディンプルが形成
されていることを特徴とする記録媒体搬送装置。 - 【請求項2】 前記ディンプルは、前記記録媒体の伸び
率に合わせて形成されていることを特徴とする請求項1
に記載の記録媒体搬送装置。 - 【請求項3】 前記ディンプルは、前記記録媒体に生じ
るしわの形状に合わせて形成されていることを特徴とす
る請求項1または2に記載の記録媒体搬送装置。 - 【請求項4】 前記記録媒体に生じるしわの形状を規制
する規制手段が、前記記録媒体搬送面より搬送上流側に
配設されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか
一項に記載の記録媒体搬送装置。 - 【請求項5】 前記規制手段は、前記ディンプルに対応
させた位置に配設されていることを特徴とする請求項4
に記載の記録媒体搬送装置。 - 【請求項6】 前記記録媒体搬送面に設けられた複数の
吸引穴、前記複数の吸引穴と連通した減圧室及び前記減
圧室内の空気を吸引する吸引手段を有し、前記吸引穴
が、前記減圧室と連通する吸引孔と、前記記録媒体と対
向する吸引面の面積が前記吸引孔の断面積よりも大きい
吸引室とを含む吸引ユニットを備え、前記吸引室が前記
ディンプルとして機能することを特徴とする請求項1〜
5の何れか一項に記載の記録媒体搬送装置。 - 【請求項7】 請求項1〜6の何れか一項に記載の記録
媒体搬送装置を備えたことを特徴とする記録装置。
Priority Applications (10)
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Cited By (2)
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-
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- 2002-03-29 JP JP2002093829A patent/JP3997397B2/ja not_active Expired - Fee Related
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