JP2013124362A - オルガノポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体の製造方法 - Google Patents

オルガノポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高分子量のオルガノポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体を容易に製造すること、並びに、揮発性の環状ポリシロキサンの副生の少ないオルガノポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体の製造方法を提供すること。
【解決手段】特定の化学構造を有するポリオキシアルキレン化合物と特定の化学構造を有するオルガノポリシロキサンを縮合反応させる。
【選択図】なし

Description

本発明は、揮発性環状ポリシロキサンの副生が少なく、高分子量のオルガノポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体を得ることの可能なオルガノポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体の製造方法に関する。
従来、ケイ素原子結合水素原子含有ポリシロキサン及びケイ素原子結合脂肪族不飽和基含有ポリオキシアルキレンの付加反応によりオルガノポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体を製造することが知られている。
例えば、特開平4−211605号公報、特開平4−234307号公報、及び、特開平9−268230号公報には、両末端ケイ素原子結合水素原子含有ポリシロキサンと両末端ケイ素原子結合脂肪族不飽和基含有ポリオキシアルキレンを白金触媒下でヒドロシリル化反応させてオルガノポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体を製造することが記載されている。
また、特開平5−310944号公報、特開平9−151119号公報、及び、特開平9−183854号公報には、両末端ケイ素原子結合水素原子含有ポリシロキサンと両末端ケイ素原子結合脂肪族不飽和基含有ポリオキシアルキレンを白金触媒下でヒドロシリル化反応させて得られたオルガノポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体を、酸又は塩基の存在下で、反応性官能基を有するポリシロキサンと共に再平衡化して、反応性官能基を有する反応性オルガノポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体を製造することが記載されている。
特開平4−211605号公報 特開平4−234307号公報 特開平9−268230号公報 特開平5−310944号公報 特開平9−151119号公報 特開平9−183854号公報
上記の従来の製造方法では、ケイ素原子結合水素原子とケイ素原子結合脂肪族不飽和基とのモル比によって得られるオルガノポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体の重合度が変動する。そして、高分子量の共重合体を得ようとすると、前記モル比を1.0に近づける必要がある。しかし、分子量の大きいポリシロキサン又はポリオキシアルキレンを原料として使用する場合、分子量分布の関係から、ケイ素原子結合水素原子のモル量及びケイ素原子結合脂肪族不飽和基のモル量の正確な定量は容易でない。したがって、ケイ素原子結合水素原子と脂肪族不飽和基とのモル比の正確な制御は困難であり、高重合度のオルガノポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体を製造することは実際には困難な場合がある。
また、反応性オルガノポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体を再平衡化により製造する場合、酸又は塩基の作用によりシロキサン結合の切断及び再結合が生じるため、オルガノポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体の高重合度化が更に困難であり、しかも、副生成物として低分子量の環状ポリシロキサンが発生するという問題がある。低分子量の環状ポリシロキサンは揮発性なので、例えば、空気中に揮散して半導体素子等の電気・電子回路に接触して接点障害の原因となったり、或いは、皮膚に塗布した場合に揮発してつっぱり感等の不快感を生じる場合がある。
本発明の目的は、高分子量のオルガノポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体を容易に製造することである。
また、本発明は、揮発性の環状ポリシロキサンの副生の少ないオルガノポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体の製造方法を提供することをもその目的とする。
本発明の目的は、(A)下記式(1):
Figure 2013124362
[式中、
は、それぞれ独立して、置換若しくは非置換の、直鎖状、分岐状若しくは環状の、炭素原子数1〜30の、脂肪族不飽和結合を含まない一価炭化水素基、水酸基(但し、Dが水素原子の場合に限る)、又は、炭素原子数1〜30のアルコキシ基を表し、
は、それぞれ独立して、R又はXを表し、
は、それぞれ独立して、−R−Z(Rは、直接結合、又は、置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状の、炭素原子数1〜20の二価炭化水素基を表し;Zは、アミノ基含有基又はアンモニウム基含有基を表す)で表される反応性官能基を表し、
Dは、それぞれ独立して、水素原子、下記式:
Figure 2013124362
(式中、
は、酸素原子、硫黄原子、又は、二価有機基を表す)で表される基、及び、−N(R)(Rは、それぞれ独立して、水素原子、又は、置換若しくは非置換の、直鎖状、分岐状若しくは環状の、炭素原子数1〜30の一価炭化水素基を表す)から選択される基であり、
Yは、それぞれ独立して、置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状の、炭素原子数1〜20の二価有機基を表し、
cは、2以上の数であり、
dは、0以上の数であり、
mはそれぞれ独立して0以上の数であり、nはそれぞれ独立して1以上の数であり、m+n1〜10000の範囲の数である]で表されるポリオキシアルキレン化合物
及び
(B)下記式(2):
Figure 2013124362
[式中、
、X、Rは上記と同様(但し、Eが水素原子の場合に限りRは水酸基でもよい)であり、
上記式(1)においてDが水素原子である場合は、Eは下記式:
Figure 2013124362
(Rは上記と同様である)、又は、−N(R)2(Rは上記と同様である)を表し、上記式(1)においてDが水素原子以外の基である場合は、Eは水素原子であり、
pは1以上の数であり、qは0以上の数であり、p+qは1〜10000の範囲の数である]で表されるポリオルガノシロキサン
を反応させることを特徴とする、下記式(3):
Figure 2013124362
[式中、R、R、X、Y、c及びdは上記と同様であり、
aは1以上の数であり、bは0以上の数であり、a+bは1〜10000の範囲の数であり、
eは1以上の数である]の単位を有するオルガノポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体の製造方法によって達成される。
上記式において、二価有機基であるRは、−N(R)−(Rは水素原子、又は、置換若しくは非置換の、直鎖状、分岐状若しくは環状の、炭素数1〜30の一価炭化水素基を表す)、置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状の、炭素原子数1〜20の二価炭化水素基、又は、置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状の、少なくとも1つのヘテロ原子を含む炭素原子数1〜20の二価炭化水素基であることが好ましい。
上記式において、Rは、炭素原子数1〜6のアルキル基であることが好ましい。
上記式において、c+dは少なくとも4であることが好ましい。
上記式において、(C2H4O)(C3H6O)dで表されるポリオキシアルキレンブロックの重量平均分子量は200〜15000であることが好ましい。
上記式において、a及び/又はeは2以上の数であることが好ましい。
本発明では、前記(A)ポリオキシアルキレン化合物、及び、前記(B)ポリオルガノシロキサンに加えて、(C)下記式(4):
Figure 2013124362
[式中、
、X、R、及び、Dは上記と同様(但し、Dが水素原子の場合に限りRは水酸基でもよい)であり、
rは1以上の数であり、sは0以上の数であり、r+sは1〜10000の範囲の数である]で表されるポリオルガノシロキサンを更に反応させることが好ましい。
前記反応中又は反応後に必要に応じて水又はアルコールを添加してもよい。
前記反応前、反応中又は反応後に酸を添加することが好ましい。ここで、「反応前に酸を添加」とは、(A)ポリオキシアルキレン化合物、及び、前記(B)ポリオルガノシロキサンを反応させる前に、前記(A)ポリオキシアルキレン化合物、及び/又は、前記(B)ポリオルガノシロキサンに予め酸を添加することを意味している。また、前記(C)ポリオルガノシロキサンを使用する場合についても、予め酸を前記(C)ポリオルガノシロキサンに添加してもよい。前記酸は無機酸又は有機酸であってよい。有機酸としてはカルボン酸が好ましい。
本発明は、上記の製造方法で得られるオルガノポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体にも関する。
前記オルガノポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体は50000以上の重量平均分子量を有することが好ましい。
本発明は、上記のオルガノポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体を含むエマルジョン、及び、化粧料、特に毛髪化粧料にも関する。
本発明のオルガノポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体の製造方法では、高分子量のオルガノポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体を容易に製造することができる。
また、本発明のオルガノポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体の製造方法では揮発性環状ポリシロキサンの副生量が少ない。したがって、本発明のオルガノポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体は高分子量であり、且つ、揮発性環状ポリシロキサン量の含有量が少ない。
本発明のオルガノポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体及び当該共重合体を含む組成物は、金型離型剤、ゴム離型剤、剥離紙用コーティング剤、布コーティング剤、水性塗料、繊維処理剤等の様々な用途に使用可能であるが、揮発性環状ポリシロキサンの含有量が少なく、また、高分子量のオルガノポリシロキサンを含むので、半導体素子等を含む電気・電子機器用途、並びに、化粧料の用途にも好適に使用することができる。
そして、本発明の化粧料は、揮発性環状ポリシロキサンの含有量が少なく、更に、高分子量のオルガノポリシロキサンを含むので、優れた化粧特性を発揮することができる。
本発明のオルガノポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体の製造方法は、(A)特定の化学構造を有するポリオキシアルキレン化合物と(B)特定の化学構造を有するポリオルガノシロキサンとを反応させることを特徴とする。以下、前記(A)及び(B)成分について説明する。
[(A)成分]
本発明のオルガノポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体の製造方法は、下記式(1):
Figure 2013124362
[式中、
は、それぞれ独立して、置換若しくは非置換の、直鎖状、分岐状若しくは環状の、炭素原子数1〜30の、脂肪族不飽和結合を含まない一価炭化水素基、水酸基(但し、Dが水素原子の場合に限る)、又は、炭素原子数1〜30のアルコキシ基を表し、
は、それぞれ独立して、R又はXを表し、
は、それぞれ独立して、−R−Z(Rは、直接結合、又は、置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状の、炭素原子数1〜20の二価炭化水素基を表し;Zは、アミノ基含有基又はアンモニウム基含有基を表す)で表される反応性官能基を表し、
Dは、それぞれ独立して、水素原子、下記式:
Figure 2013124362
(式中、
は、酸素原子、硫黄原子、又は、二価有機基を表す)で表される基、及び、−N(R)(Rは、それぞれ独立して、水素原子、又は、置換若しくは非置換の、直鎖状、分岐状若しくは環状の、炭素原子数1〜30の一価炭化水素基を表す)から選択される基であり、
Yは、それぞれ独立して、置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状の、炭素原子数1〜20の二価有機基を表し、
cは、2以上の数であり、
dは、0以上の数であり、
nはそれぞれ独立して1以上の数であり、mはそれぞれ独立して0以上の数であり、n+mは1〜10000の範囲の数である]で表されるポリオキシアルキレン化合物((A)成分)を原料として使用する。
前記Rの置換若しくは非置換の、直鎖状、分岐状若しくは環状の、炭素原子数1〜30の、脂肪族不飽和結合を含まない一価炭化水素基は、例えば、好ましくは炭素原子数1〜20、より好ましくは炭素原子数1〜10、更により好ましくは炭素原子数1〜4の一価飽和炭化水素基;又は、好ましくは炭素原子数6〜20、より好ましくは炭素原子数6〜12、更により好ましくは炭素原子数6〜8の一価芳香族炭化水素基である。
前記一価飽和炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基等の直鎖又は分岐状のアルキル基;並びに、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等のシクロアルキル基が挙げられる。直鎖又は分岐状の炭素原子数1〜4のアルキル基が好ましく、メチル基が特に好ましい。
前記一価芳香族炭化水素基としては、例えば、フェニル基、トリル基、キシリル基、メシチル基等のアリール基が挙げられる。フェニル基が好ましい。なお、本明細書において芳香族炭化水素基とは、芳香族炭化水素のみからなる基以外に、芳香族炭化水素と飽和炭化水素が複合した基をも含む。芳香族炭化水素と飽和炭化水素が複合した基の例としては、例えば、ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基が挙げられる。
上記の一価炭化水素基上の水素原子は、1以上の置換基によって置換されていてもよく、当該置換基は、例えば、ハロゲン原子(フッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子);メルカプト基、エポキシ基、アミド基、エステル基、(メタ)アクリルオキシ基、及び、イソシアネート基からなる群から選択される反応性官能基;又は、前記反応性官能基を有する一価炭化水素基であってよい。そのような置換一価炭化水素基としては、例えば、3,3,3−トリフロロプロピル基、3―クロロプロピル基、3−メルカプトプロピル基、2,3−エポキシプロピル基、3,4−エポキシブチル基、4,5−エポキシペンチル基、2−グリシドキシエチル基、3−グリシドキシプロピル基、4−グリシドキシブチル基、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基、3−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピル基、3−イソシアネートプロピル基等を挙げることができる。なお、カルボキシル基、カルビノール基等の酸性基又はアルコール性ヒドロキシ基を有する反応性官能基はアミノキシ基と反応性であるため置換基としては好ましくない。
前記炭素原子数1〜30のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、イソプロペニロキシ基、メトキシエトキシ基、フェニルオキシ基、アセトキシ基、シクロヘキシルオキシ基、ドデカニルオキシ基等が挙げられる。炭素数1〜12のアルコキシ基が好ましく、炭素数1〜8のアルコキシ基がより好ましく、炭素数1〜6のアルコキシ基が更により好ましく、特に、メトキシ基、及び、エトキシ基が好ましい。
前記Rの置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状の、炭素原子数1〜20の二価炭化水素基としては、例えば、メチレン基、ジメチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基等の炭素原子数1〜20の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキレン基;ビニレン基、アリレン基、ブテニレン基、ヘキセニレン基、オクテニレン基等の炭素原子数2〜20のアルケニレン基;フェニレン基、ジフェニレン基等の炭素原子数6〜20のアリーレン基;ジメチレンフェニレン基等の炭素原子数7〜20のアルキレンアリーレン基;及び、これらの基の炭素原子に結合した水素原子が少なくとも部分的にフッ素等のハロゲン原子が挙げられる。二価炭化水素基は、炭素原子数1〜20の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキレン基であることが好ましく、特に、エチレン(ジメチレン)基、及び、プロピレン(トリメチレン)基が好ましい。
アミノ基含有基は、少なくとも1つのアミノ基を有する限り特に限定されるものではないが、下記式:

−(N(R)−R−)−N(R)(R10

(式中、
、R及びR10は、それぞれ独立して、水素原子;置換若しくは非置換の、直鎖状、分岐状若しくは環状の、炭素原子数1〜30の一価炭化水素基;又は−COR11(R11は、水素原子、又は、置換若しくは非置換の、直鎖状、分岐状若しくは環状の、炭素原子数1〜30の一価炭化水素基を表す)を表し、
は、置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状の、炭素原子数1〜20の二価炭化水素基を表し、
iは0〜5の整数を表し、好ましくは0〜3の整数を表す)で表される基が好ましい。
前記R、R、R10及びR11の置換若しくは非置換の、直鎖状、分岐状若しくは環状の、炭素原子数1〜30の一価炭化水素基は、例えば、好ましくは炭素原子数1〜20、より好ましくは炭素原子数1〜10、更により好ましくは炭素原子数1〜4の一価飽和炭化水素基;好ましくは炭素原子数2〜20、より好ましくは炭素原子数2〜10、更により好ましくは炭素原子数2〜4の一価不飽和脂肪族炭化水素基;又は、好ましくは炭素原子数6〜20、より好ましくは炭素原子数6〜12、更により好ましくは炭素原子数6〜8の一価芳香族炭化水素基である。
前記一価飽和炭化水素基及び前記一価芳香族炭化水素基の定義及び具体例は上記のとおりである。一方、前記一価不飽和脂肪族炭化水素基としては、例えば、ビニル基、1−プロペニル基、アリル基、イソプロペニル基、1−ブテニル、2−ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等の直鎖又は分岐状のアルケニル基;並びに、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基等のシクロアルケニル基、更には、シクロペンテニルエチル基、シクロヘキセニルエチル基、シクロヘキセニルプロピル基等のシクロアルケニルアルキル基が挙げられる。直鎖又は分岐状のアルケニル基が好ましく、ビニル基が特に好ましい。
前記Rの置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状の、炭素原子数1〜20の二価炭化水素基の定義及び具体例は上記のとおりである。
前記アンモニウム基含有基は、少なくとも1つのアンモニウム基を有する限り特に限定されるものではないが、下記式:

−(N(R)−R−)−N(R12)(R13)(R14)A

(式中、
、R及びiは、上記のとおりであり、
12、R13及びR14は、それぞれ独立して、置換若しくは非置換の、直鎖状、分岐状若しくは環状の、炭素原子数1〜30の一価炭化水素基を表し、
はアニオンを表す)で表される基が好ましい。
前記R12、R13及びR14の置換若しくは非置換の、直鎖状、分岐状若しくは環状の、炭素原子数1〜30の一価炭化水素基の定義及び具体例は上記のとおりである。
アニオンとしては、少なくとも1価のアニオンであれば特に限定されるものではないが、ハロゲン化物アニオン(F、Cl、Br、I)が好ましく、特に塩化物アニオン(Cl)が好ましい。
としては、具体的には、−NH、−NH(CHNH、−N(CH、−N(CH)(CHN(CH、−N(CHCl、−N(CH)(CHN(CH)C=O(CH)等が例示される。
好ましいXとしては、例えば、-(CH2)3NH2、-(CH2)3N(CH3)2、-(CH2)3N+(CH3)3Cl-、-(CH2)2NH(CH2)2NH2、-(CH2)3NH(CH2)2NH2、-(CH2)3NH(CH2)2N(CH3)2、-(CH2)3N(CH3)(CH2)2N(CH3)2、-(CH2)3N(CH3)(CH2)2N(CH3)C=O(CH3)、-(CH2)6NH(CH2)2NH2、-(CH2)3(NH(CH2)2) 2NH2、-(CH2)3(NH(CH2)2) 3NH2、-(CH2)3NH(CH2)2N(C4H9)2、-(CH2)3NH(CH2)2NH(CH2-C6H5) 等が挙げられる。
上記式(1)におけるDが水素原子の場合は、式(1)のポリオキシアルキレン化合物は末端ケイ素原子含有水酸基を有する。
一方、上記式(1)におけるDが式(a):
Figure 2013124362
(式中、
は、酸素原子、硫黄原子、又は、二価有機基を表す)で表される基、又は、式(b):−N(R)(b)(Rは、それぞれ独立して、水素原子、又は、置換若しくは非置換の、直鎖状、分岐状若しくは環状の、炭素原子数1〜30の一価炭化水素基を表す)で表される基の場合は、式(1)のポリオキシアルキレン化合物は末端ケイ素原子含有アミノキシ基を有する。
の二価有機基としては、特に限定されるものではないが、−N(R)−(Rは水素原子、又は、置換若しくは非置換の、直鎖状、分岐状若しくは環状の、炭素数1〜30の一価炭化水素基を表す);置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状の、炭素原子数1〜20の二価炭化水素基、又は、置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状の、少なくとも1つのヘテロ原子を含む炭素原子数1〜20の二価炭化水素基であることが好ましい。
前記R及びRとしての、置換若しくは非置換の、直鎖状、分岐状若しくは環状の、炭素原子数1〜30の一価炭化水素基の定義及び具体例は上記のとおりである。R及びRは、炭素原子数1〜6のアルキル基であることが好ましい。
前記置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状の、炭素原子数1〜20の二価炭化水素基の定義及び具体例は上記のとおりである。一方、置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状の、少なくとも1つのヘテロ原子を含む炭素原子数1〜20の二価炭化水素基は、酸素原子、硫黄原子、窒素原子等のヘテロ原子を少なくとも1つ含むものであれば特に限定されるものではないが、炭素原子数3〜17及び窒素原子数1〜3又は酸素原子数1〜2からなる分子鎖主鎖を有するものが好ましい。例えば、−R−O−、−R−O−R'−、−R−CO−、−R−COO−、−R−COO−R'−、−R−CONH−、及び、−CH=N−R−(式中、R及びR'は、それぞれ独立して、置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状の、炭素原子数1〜20の二価炭化水素基である)が挙げられる。−CH=N−CH=CH−、−(CH−O−(CH−が特に好ましい。
Yとしての二価有機基は、置換若しくは非置換の、直鎖状、分岐状若しくは環状の、炭素原子数1〜20の二価有機基であり、二価炭化水素基又は少なくとも1つのヘテロ原子を含む二価炭化水素基であることが好ましい。なお、二価炭化水素基及び少なくとも1つのヘテロ原子を含む二価炭化水素基の具体例は上記のとおりである。Yは、炭素−ケイ素結合を介して隣接ケイ素原子に結合し、隣接する酸素原子を介してポリオキシアルキレンブロック(−(CO)−(CO)−)に結合していることが好ましい。
上記式(1)におけるcは、2〜1000の範囲の数であることが好ましく、10〜300の範囲の数であることがより好ましい。また、上記式(1)におけるdは0〜100の範囲の数であることが好ましく、0〜10の範囲の数であることがより好ましい。そして、c+dは少なくとも4であることが好ましく、6以上であることが好ましく、10〜500の範囲であることがより好ましく、10〜300の範囲であることが更により好ましい。
上記式(1)におけるmは0〜100の範囲の数であることが好ましく、1〜10の範囲の数であることがより好ましく、また、nは1〜10000の範囲の数であることが好ましく、100〜3000の範囲の数であることがより好ましい。
(A)成分は従来公知の方法によって製造することができる。例えば、上記式(1)におけるDが上記式(a)又は(b)で表される基であり、(A)成分がケイ素原子結合アミノキシ基を有する場合には、両末端に不飽和基を有するポリオキシアルキレンと分子鎖両末端にケイ素原子結合水素原子を有するポリシロキサンを白金触媒等のヒドロシリル化反応触媒の存在下で反応させ、分子鎖両末端にヒドロポリシロキシ基を有するポリオキシアルキレンを合成し、これにジアルキルヒドロキシアミンを反応させて分子鎖末端にアミノキシ基を導入することにより当該(A)成分を合成することができる。一方、上記式(1)におけるDが水素原子であり、(A)成分がケイ素原子結合水酸基を有する場合には、上記方法で得られた分子鎖両末端にヒドロポリシロキシ基を有するポリオキシアルキレンを酸性触媒下で加水分解して分子鎖末端のケイ素原子結合水素原子を水酸基に置換することにより当該(A)成分を合成することができる。
[(B)成分]
本発明のオルガノポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体の製造方法は、下記式(2):
Figure 2013124362
[式中、
、X、Rは上記と同様(但し、Eが水素原子の場合に限りRは水酸基でもよい)であり、
上記式(1)においてDが水素原子である場合は、Eは下記式:
Figure 2013124362
(Rは上記と同様である)、又は、−N(R)(Rは上記と同様である)を表し、上記式(1)においてDが水素原子以外の基である場合は、Eは水素原子であり、
pは1以上の数であり、qは0以上の数であり、p+qは1〜10000の範囲の数である]で表されるポリオルガノシロキサン((B)成分)をも原料として使用する。
上記式(2)において、pは1〜10000の範囲の数であることが好ましく、100〜3000の範囲の数であることが好ましく、また、qは0〜100の範囲の数であることが好ましく、1〜10の範囲の数であることがより好ましい。
上記の定義から明らかなように、(A)成分が末端ケイ素原子結合水酸基を有する場合は(B)成分が末端ケイ素原子結合アミノキシ基を有する。また、(A)成分が末端ケイ素原子結合アミノキシ基を有する場合は(B)成分が末端ケイ素原子結合水酸基を有する。
[(C)成分]
本発明では、(A)成分及び(B)成分と共に、下記式(4):
Figure 2013124362
[式中、
、X、R、及び、Dは上記と同様(但し、Dが水素原子の場合に限りRは水酸基でもよい)であり、
rは1以上の数であり、sは0以上の数であり、r+sは1〜10000の範囲の数である]で表されるポリオルガノシロキサンを更に反応させてもよい。
上記式(4)において、rは1〜10000の範囲の数であることが好ましく、100〜3000の範囲の数であることが好ましく、また、sは0〜100の範囲の数であることが好ましく、1〜10の範囲の数であることがより好ましい。
本発明では、(A)成分及び(B)成分、並びに、任意に(C)成分を縮合反応させてオルガノポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体を製造する。ケイ素原子結合水酸基及びケイ素原子結合アミノキシ基がこれらの成分のいずれかには必ず存在するので、縮合反応により、(A)成分及び(B)成分、並びに、任意に(C)成分が結合してポリマー鎖が伸長する。
(A)成分及び(B)成分、並びに、任意に(C)成分を反応させて得られるオルガノポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体は、下記式(3):
Figure 2013124362
[式中、R、R、X、Y、c及びdは上記と同様であり、
aは1以上の数であり、bは0以上の数であり、a+bは1〜10000の範囲の数であり、
eは1以上の数である]で表される。
上記式(3)において、aは好ましくは2以上の数であり、aは2〜10000の範囲の数であることがより好ましく、100〜3000の範囲の数であることが更に好ましい。また、bは0〜100の範囲の数であることが好ましく、1〜10の範囲の数であることがより好ましい。
上記式(3)において、eは好ましくは2以上の数であり、5以上であることが好ましく、10以上であることがより好ましく、10〜100000の範囲であることが更により好ましく、100〜10000の範囲であることが特に好ましい。
前記ブロック共重合体中の前記ポリオキシアルキレンブロック(−(CO)−(CO)−)の含有量は30〜95重量%であることが好ましく、40〜85重量%であることがより好ましい。また、前記ポリオキシアルキレンブロックの60重量%以上、更には70重量%以上がポリオキシエチレン基からなることが好ましい。そして、前記ポリオキシアルキレンブロックの重量平均分子量は200〜15000であることが好ましい。
(A)成分及び(B)成分の縮合反応は容易に進行するので、本発明のオルガノポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体の製造方法は任意の条件で実施することができる。例えば、(A)成分を含む反応系に(B)成分を添加・混合するだけで、(A)成分及び(B)成分は縮合反応により重合してオルガノポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体が生成する。(B)成分を含む反応系に(A)成分を添加してもよい。(A)成分及び(B)成分の縮合反応は、両成分の添加・混合後に始まるが、反応を均一に実施するために反応系を撹拌することが好ましい。また、前記縮合反応の反応温度及び反応時間も特に限定されるものではなく、例えば、室温で反応系を数日放置又は撹拌することによって十分実施することが可能である。そして、(C)成分は任意に反応系に添加することができる。
(A)成分及び(B)成分の使用量は任意であり、例えば、(A)成分100重量部に対して(B)成分を1〜10000重量部、好ましくは10〜1000重量部、より好ましくは50〜500重量部の割合で使用することができる。但し、未反応の反応物量の低減のためには、ケイ素原子結合水酸基1モルに対してケイ素原子結合アミノキシ基0.8〜1.2モルの範囲となる相対量が好ましく、0.9〜1.1モルの範囲がより好ましい。
(C)成分の使用量も任意であり、例えば、(A)成分100重量部に対して(C)成分を1〜10000重量部、好ましくは10〜1000重量部、より好ましくは10〜100重量部の割合で使用することができる。また、(B)成分100重量部に対して(C)成分を1〜100重量部、好ましくは10〜100重量部、より好ましくは50〜100重量部の割合で使用してもよい。
(A)成分及び(B)成分、並びに、任意に(C)成分の縮合反応により得られる本発明のオルガノポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体は分子量が大きく、例えば、50000以上の重量平均分子量を備えることができる。本発明のオルガノポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体は、好ましくは、50000〜1000000、より好ましくは50000〜800000、更により好ましくは90000〜700000、特に好ましくは100000〜600000の重量平均分子量を備えることができる。また、前記オルガノポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体は100000〜5000000、好ましくは200000〜3000000mm/sの範囲の粘度を備えることができる。
このように、本発明により得られるオルガノポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体は高分子量であるために、それ自体が例えば化粧料用原料として優れた特性を発揮することができる。
また、本発明では、副生成物である、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン及びドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の低分子量環状シロキサンの生成量が少ない。これらの低分子量環状シロキサンは揮発性であり、皮膚に塗布されて揮発する際に、つっぱり感等の不快感を生じることがあるが、本発明により得られるオルガノポリシロキサンはそのような揮発性の環状ポリシロキサンの含有量が少ないので、この点からも化粧料用原料として好適である。
(A)成分及び(B)成分、並びに、任意に(C)成分の反応には、溶媒、分散媒等の反応媒体の使用は必要ではないが、例えば、得られる共重合体の粘度が高くなりすぎる場合、各成分の分散性向上が必要な場合は、反応に不活性な溶媒、分散媒等の反応媒体を使用してもよい。不活性反応媒体としては、水酸基を有さないものが好ましく、例えば、水酸基を有さない低粘度ポリシロキサン、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、エステル油等が挙げられる。
(A)成分及び(B)成分、並びに、任意に(C)成分の反応は、水、アルコール又はこれらの混合物等のアミノキシ基を加水分解できる化合物を反応系に添加することで停止させることができる。したがって、本発明では、(A)成分及び(B)成分、並びに、任意に(C)成分の反応中に、例えば、水又はアルコ−ルを反応系に添加することによって、任意の粘度(重合度)のオルガノポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体を得ることができる。前記アルコールとしては炭素原子数1〜5のアルコールが好ましく、炭素原子数1〜3のアルコールがより好ましい。また、これにより、オルガノポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体中に残留するアミノキシ基を加水分解することで、当該共重合体の粘度の安定性を向上させることもできる。
反応終了後、副生したヒドロキシアミン(ジエチルヒドロキシアミン等)は減圧下加熱して除去したり、酸によって中和することが好ましい。これにより、ヒドロキシアミン特有の臭気を低減することができる。したがって、本発明では、(A)成分及び(B)成分、並びに、任意に(C)成分の反応前、反応中又は反応後に、酸を原料又は反応系に添加することが好ましい。酸としては水分散性又は水溶性のいずれをも使用することができるが、水溶性のものが好ましい。
酸としては水溶性酸が好ましい。水溶性酸は水に溶解しうるものである限り特に限定されるものではないが、水溶液中でプロトンを放出するアレニウス酸であることが好ましい。
前記酸は無機酸若しくは有機酸のいずれか、又は、無機酸と有機酸との混合物であってよい。また、無機酸及び有機酸は、それぞれ、1種以上を使用可能である。
無機酸は特に限定されるものではないが、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、炭酸、ホウ酸等が挙げられる。なお、本明細書において、「リン酸」はアルキルリン酸を含み、また、「硫酸」はアルキル硫酸を含む。
有機酸も特に限定されるものではないが、モノカルボン酸(モノヒドロキシモノカルボン酸、ジヒドロキシモノカルボン酸を含む)、ジカルボン酸(モノヒドロキシジカルボン酸、ジヒドロキシジカルボン酸を含む)、ポリカルボン酸等のカルボン酸を使用することが可能であり、例えば、
蟻酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデカン酸等の直鎖飽和脂肪族モノカルボン酸(アルカン酸);
2−メチルプロパン酸、2−メチルブタン酸、トリメチルプロパン酸、2−メチルペンタン酸、トリメチル酢酸等の分岐飽和脂肪族モノカルボン酸(アルカン酸);
アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸、アセトビニル酸、アセトアリル酸、ヘキセン酸、ヘプテン酸、オクテン酸等の不飽和脂肪族モノカルボン酸(アルケン酸);
プロピオール酸、テトロル酸、アリル酢酸、ヘキシン酸、オクチン酸等の不飽和脂肪族モノカルボン酸(アルキン酸);
ペンタジエン酸、ソルビン酸等の多価不飽和脂肪族モノカルボン酸;
クエン酸、乳酸、グリコール酸、α−オキシ酪酸等のα−ヒドロキシモノカルボン酸;
2−ヒドロキシ吉草酸、2−ヒドロキシカプロン酸、β−オキシ酪酸等のβ−ヒドロキシモノカルボン酸;
γ−オキシ酪酸等のγ−ヒドロキシモノカルボン酸;
グリセリン酸等のジヒドロキシモノカルボン酸;
ヒドロキシ(メタ)アクリル酸等のその他のヒドロキシモノカルボン酸;
シュウ酸、マロン酸、琥珀酸、グルタル酸、アジピン酸等の飽和脂肪族ジカルボン酸;
タルトロン酸、リンゴ酸等のモノヒドロキシ飽和脂肪族ジカルボン酸
酒石酸等のジヒドロキシ飽和脂肪族ジカルボン酸;
マレイン酸、フマル酸等の不飽和脂肪族ジカルボン酸;
安息香酸等の芳香族モノカルボン酸;
フタル酸等の芳香族ジカルボン酸;
グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、グルタミン酸、アスパラギン酸、PL−ピロリドンカルボン酸等のアミノ酸;
没食子酸等のポリカルボン酸が挙げられる。
前記酸の使用量も任意であり、例えば、(A)成分又は(B)成分100重量部に対して酸を0.001〜10重量部、好ましくは0.01〜5重量部、より好ましくは0.1〜1重量部の割合で使用することができる。
本発明では、(A)成分及び(B)成分、並びに、任意に(C)成分を界面活性剤を用いて水中に乳化し、その後縮合反応を行ってもよい。これにより、オルガノポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体のエマルジョンを得ることができる。この場合は、(A)成分及び(B)成分、並びに、任意に(C)成分を、界面活性剤を用いて乳化し、その後、所定時間、縮合反応を行うことが好ましい。
界面活性剤としては、特に限定されるものではないが、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、及び、半極性界面活性剤からなる群から選択される少なくとも1種とすることができる。
アニオン性界面活性剤としては、飽和又は不飽和脂肪酸塩(例えば、ラウリン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、リノレン酸ナトリウム等)、アルキル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸(例えば、ヘキシルベンゼンスルホン酸、トクチルベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸等)及びその塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルケニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩、スルホコハク酸アルキルエステル塩、ポリオキシアルキレンスルホコハク酸アルキルエステル塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、アルカンスルホン酸塩、オクチルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ドデシルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、アルキルスルホネート、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸塩、アシルグルタミン酸塩、α−アシルスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリルスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、アルキル又はアルケニル硫酸塩、アルキルアミド硫酸塩、アルキル又はアルケニルリン酸塩、アルキルアミドリン酸塩、アルキロイルアルキルタウリン塩、N−アシルアミノ酸塩、スルホコハク酸塩、アルキルエーテルカルボン酸塩、アミドエーテルカルボン酸塩、α−スルホ脂肪酸エステル塩、アラニン誘導体、グリシン誘導体、アルギニン誘導体が例示される。塩としてはナトリウム塩等のアルカリ金属塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩、トリエタノールアミン塩等のアルカノールアミン塩、更にはアンモニウム塩が挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化牛脂アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ベヘニルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、臭化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ジココイルジメチルアンモニウム、塩化ジオクチルジメチルアンモニウム、塩化ジ(POE)オレイルメチルアンモニウム(2EO)、塩化ベンザルコニウム、塩化アルキルベンザルコニウム、塩化アルキルジメチルベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、ラノリン誘導四級アンモニウム塩、ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、塩化ベヘニン酸アミドプロピルジメチルヒドロキシプロピルアンモニウム、塩化ステアロイルコラミノホルミルメチルピリジニウム、塩化セチルピリジニウム、塩化トール油アルキルベンジルヒドロキシエチルイミダゾリニウム、ベンジルアンモニウム塩が例示される。
ノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンエーテル類、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル類、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル類、ポリオキシアルキレン脂肪酸ジエステル類、ポリオキシアルキレン樹脂酸エステル類、ポリオキシアルキレン(硬化)ヒマシ油類、ポリオキシアルキレンアルキルフェノール類、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシアルキレンフェニルフェニルエーテル類、ポリオキシアルキレンアルキルエステル類、ポリオキシアルキレンアルキルエステル類、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンソルビタンアルキルエステル類、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシアルキレンソルビット脂肪酸エステル類、ポリオキシアルキレングリセリン脂肪酸エステル類、ポリグリセリンアルキルエーテル類、ポリグリセリン脂肪酸エステル類、ショ糖脂肪酸エステル類、脂肪酸アルカノールアミド、アルキルグルコシド類、ポリオキシアルキレン脂肪酸ビスフェニルエーテル類、ポリプロピレングリコール、ジエチレングリコール、ポリオキシアルキレン変性シリコーン、ポリグリセリル変性シリコーン、グリセリル変性シリコーン、糖変性シリコーン、フッ素系界面活性剤、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックポリマー、アルキルポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロックポリマーエーテルが例示される。ポリオキシアルキレン変性シリコーン、ポリグリセリル変性シリコーン、グリセリル変性シリコーンは、アルキル分岐、直鎖シリコーン分岐、シロキサンデンドリマー分岐等が親水基と同時に必要に応じ施されていているものも好適に用いることができる。
両性界面活性剤としては、イミダゾリン型、アミドベタイン型、アルキルベタイン型、アルキルアミドベタイン型、アルキルスルホベタイン型、アミドスルホベタイン型、ヒドロキシスルホベタイン型、カルボベタイン型、ホスホベタイン型、アミノカルボン酸型、アミドアミノ酸型両性界面活性剤が例示される。具体的には、2−ウンデシル−N,N,N−(ヒドロキシエチルカルボキシメチル)−2−イミダゾリンナトリウム、2−ココイル−2−イミタゾリニウムヒドロキサイド−1−カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等のイミダゾリン型両性界面活性剤;ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ミリスチルベタイン等のアルキルベタイン型両性界面活性剤;ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン 、パーム核油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン 、牛脂脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン 、硬化牛脂脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン 、ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン 、ミリスチン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン 、パルミチン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン 、ステアリン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン 、オレイン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン等のアミドベタイン型両性界面活性剤;ヤシ油脂肪酸ジメチルスルホプロピルベタイン等のアルキルスルホベタイン型両性界面活性剤;ラウリルジメチルアミノヒドロキシスルホベタイン等のアルキルヒドロキシスルホベタイン型両性界面活性剤;ラウリルヒドロキシホスホベタイン等のホスホベタイン型両性界面活性剤;N−ラウロイル−N’−ヒドロキシエチル−N’−カルボキシメチルエチレンジアミンナトリウム、N−オレオイル−N’−ヒドロキシエチル−N’−カルボキシメチルエチレンジアミンナトリウム、N−ココイル−N’−ヒドロキシエチル−N’−カルボキシメチルエチレンジアミンナトリウム、N−ラウロイル−N’−ヒドロキシエチル−N’−カルボキシメチルエチレンジアミンカリウム、N−オレオイル−N’−ヒドロキシエチル− N’−カルボキシメチルエチレンジアミンカリウム、N−ラウロイル−N−ヒドロキシエチル−N’−カルボキシメチルエチレンジアミンナトリウム、N−オレオイル−N−ヒドロキシエチル−N’−カルボキシメチルエチレンジアミンナトリウム、N−ココイル−N−ヒドロキシエチル−N’−カルボキシメチルエチレンジアミンナトリウム、N−ラウロイル−N−ヒドロキシエチル−N’,N’−ジカルボキシメチルエチレンジアミンモノナトリウム、N−オレオイル−N−ヒドロキシエチル−N’.N’−ジカルボキシメチルエチレンジアミンモノナトリウム、N−ココイル−N−ヒドロキシエチル−N’,N’−ジカルボキシメチルエチレンジアミンモノナトリウム、N−ラウロイル−N−ヒドロキシエチル−N’,N’−ジカルボキシメチルエチレンジアミンジナトリウム、N−オレオイル−N−ヒドロキシエチル−N’,N’−ジカルボキシメチルエチレンジアミンジナトリウム、N−ココイル−N−ヒドロキシエチル−N’,N’−ジカルボキシメチルエチレンジアミンジナトリウム等のアミドアミノ酸型両性界面活性剤が例示される。
半極性界面活性剤としては、アルキルアミンオキサイド型界面活性剤、アルキルアミンオキサイド、アルキルアミドアミンオキサイド、アルキルヒドロキシアミンオキサイド等が例示され、炭素数10〜18のアルキルジメチルアミンオキサイド、炭素数8〜18のアルコキシエチルジヒドロキシエチルアミンオキサイド等が好ましく用いられる。具体的には、ドデシルジメチルアミンオキサイド、ジメチルオクチルアミンオキサイド、ジエチルデシルアミンオキサイド、ビス−(2−ヒドロキシエチル)ドデシルアミンオキサイド、ジプロピルテトラデシルアミンオキサイド、メチルエチルへキサデシルアミンオキサイド、ドデシルアミドプロピルジメチルアミンオキサイド、セチルジメチルアミンオキサイド、ステアリルジメチルアミンオキサイド、タロウジメチルアミンオキサイド、ジメチル−2−ヒドロキシオクタデシルアミンオキサイド、ラウリルジメチルアミンオキシド、ミリスチルジメチルアミンオキシド、ステアリルジメチルアミンオキシド、イソステアリルジメチルアミンオキシド、ヤシ脂肪酸アルキルジメチルアミンオキシド、カプリル酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド、カプリン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド、ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド、ミリスチン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド、パルミチン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド、ステアリン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド、イソステアリン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド、オレイン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド、リシノレイン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド、12−ヒドロキシステアリン酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド、ヤシ脂肪酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド、パーム核油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド、ヒマシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド、ラウリン酸アミドエチルジメチルアミンオキシド、ミリスチン酸アミドエチルジメチルアミンオキシド、ヤシ脂肪酸アミドエチルジメチルアミンオキシド、ラウリン酸アミドエチルジエチルアミンオキシド、ミリスチン酸アミドエチルジエチルアミンオキシド、ヤシ脂肪酸アミドエチルジエチルアミンオキシド、ラウリン酸アミドエチルジヒドロキシエチルアミンオキシド、ミリスチン酸アミドエチルジヒドロキシエチルアミンオキシド、及びヤシ脂肪酸アミドエチルジヒドロキシエチルアミンオキシドが例示される。
界面活性剤の使用量は特に限定されるものではないが、例えば、全反応成分からなる組成物の0.1〜50重量(質量)%の範囲内で配合することができ、1〜20(質量)%の範囲が好ましい。
前記組成物は水を更に含むことができる。水の使用量も特に限定されるものではないが、例えば、組成物の10〜90重量(質量%)の範囲で使用することができる。
前記組成物は上記した酸を含むことが好ましい。酸の濃度も特に限定されるものではないが、組成物全体の0.001〜10重量%の範囲が好ましく、0.01〜5重量%の範囲がより好ましく、0.1〜1重量%の範囲が更により好ましい。酸を配合する場合は組成物のpHは8以下であることが好ましく、7.5以下がより好まく、7以下が更により好ましい。
(A)成分、(B)成分、ならびに、任意に(C)成分の乳化およびその後の縮合反応は従来公知の方法で実施可能であるが、例えば、(A)成分、(B)成分、並びに、任意に(C)成分、界面活性剤、及び、任意に少量の水を添加して均一に混合後、コロイドミル、ラインミル、ホモミキサー等の乳化機により撹拌・乳化し、更に水を加えて均一に撹拌・分散することによって実施することができる。必要に応じて、乳化物をホモゲナイザー等の乳化機により撹拌・乳化して更に安定化してもよい。(A)成分及び(B)成分、並びに、任意に(C)成分の縮合反応は室温で進行するために、反応系を加熱する必要はないが、必要であれば、例えば、50〜70℃の温度に加熱してもよい。これにより、30分〜12時間で反応を完了することができる。
このようにして得られたエマルジョンは、典型的には、高分子量のオルガノポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体が水性相に分散している。前記共重合体は揮発性の環状ポリシロキサンの含有量が少なく、更に、酸を使用した場合には不快な臭気が低減されているので、そのまま化粧料用原料として使用することができる。
本発明のエマルジョンにおけるオルガノポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体の濃度は特に限定されるものではないが、エマルジョン全体の5〜60重量%の範囲が好ましく、10〜50重量%の範囲がより好ましい。
本発明のエマルジョンは、(A)成分及び(B)成分、並びに、任意に(C)成分の縮合反応により鎖伸長した高分子量のオルガノポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体を含み、また、揮発性の環状ポリシロキサンの含有量が少ないので、化粧料の用途に好適に使用することができる。更に、酸を使用した場合には副生するヒドロキシアミンの不快な臭気が低減されるので、化粧料用原料としてより好ましい。
本発明のオルガノポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体又はそれを含むエマルジョン等の組成物は化粧料に配合することができる。配合量は特に限定されるものではないが、例えば、化粧料の1〜99重量%、10〜90重量%、又は、20〜80重量%の範囲とすることができる。
本発明の化粧料は、更に、他の任意の成分を含むことができる。任意成分としては、例えば、油剤、界面活性剤、水溶性高分子、アルコール類、増粘剤・ゲル化剤、粉体、固形状シリコーン樹脂又は架橋性オルガノポリシロキサン、アクリルシリコーンデンドリマーコポリマー、紫外線防御成分、酸化染毛剤、直接染料、保湿剤、防腐剤、抗菌剤、香料、塩類、酸化剤又は酸化防止剤、キレート剤、清涼剤、抗炎症剤、生理活性成分(美白剤、細胞賦活剤、肌荒れ改善剤、血行促進剤、皮膚収斂剤、抗脂漏剤、ビタミン類、アミノ酸類、核酸、ホルモン等)が挙げられる。
化粧料の種類は特に限定されるものではないが、具体的な製品としては、例えば、皮膚洗浄剤、スキンケア化粧料、メイクアップ化粧料、制汗剤、UVスクリーニング剤等の皮膚化粧料;毛髪洗浄剤、整髪料、ヘアカラー、養毛料、ヘアトリートメント等の毛髪化粧料;浴用剤等が例示される。特に、本発明の化粧料は、高分子量のオルガノポリシロキサンを含むことから、毛髪化粧料であることが好適である。
毛髪化粧料としては、具体的には、シャンプー、リンスインシャプー等の毛髪洗浄剤;ヘアオイル、ヘアワックス、髪用カール保持剤、セット剤、ヘアクリーム、へアスプレー、ヘアリキッド等の整髪料;染毛料、一時染色剤、永久染色剤等のヘアカラー;ヘアトニック、ヘアトリートメントエッセンス、ヘアパック等の養毛料;ヘアリンス、ヘアコンディショナー等のヘアトリートメントが例示される。
本発明の化粧料の形態は特に限定されるものではなく、W/Oエマルジョン、O/Wエマルジョン、液状、固体状、ペースト状、ゲル状、ムース状、ミスト状、粉末状等のいずれの形態であってもよいが、O/Wエマルジョンの形態が好ましい。
一方、本発明のオルガノポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体又はそれを含むエマルジョン等の組成物は、スプレー塗布、ロール塗布、はけ塗り、浸漬等の方法により任意の基材に塗布することができ、基材塗布後は、放置又は加熱乾燥することにより、離型性、剥離性、撥水性、防汚性及び耐候性を有する皮膜を形成することができるので、金型離型剤、ゴム離型剤、剥離紙用コーティング剤、布コーティング剤、水性塗料、繊維処理剤等としても使用することができる。
この場合、前記組成物には、必要に応じて、鉄、鉛、アンチモン、カドミウム、チタン、カルシウム、ビスマス、ジルコニウム等の金属の有機カルボン酸塩;トリエタノールアミン、トリエチレンジアミン、ジメチルフェニルアミン等の有機アミン化合物;防腐剤;着色剤;グリオキザール樹脂、メラニン樹脂、尿素樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂等の樹脂加工剤;スチレン−ブタジエンラテックス、天然ゴム等のゴムラテックス、フッ素樹脂のエマルジョン、オルガノハイドロジェンポリシロキサンのエマルジョン、オルガノアルコキシシランのエマルジョン等を配合することができる。
本発明のオルガノポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体の製造方法は、揮発性環状ポリシロキサンの含有量が少なく、また、高分子量のオルガノポリシロキサンを容易に製造することができる。したがって、本発明により得られる共重合体及び当該共重合体を含むエマルジョンは、金型離型剤、ゴム離型剤、剥離紙用コーティング剤、布コーティング剤、水性塗料、繊維処理剤等の従来からの用途に使用可能である上に、更に、揮発性環状ポリシロキサンによる影響のためにこれまで適用できなかった用途にも使用することができる。例えば、本発明により得られる共重合体及び当該共重合体を含むエマルジョンは、電気・電子機器等に使用することができ、また、人体に使用される化粧料等の原料として使用することができる。
本発明の化粧料、特に毛髪化粧料は、揮発性環状ポリシロキサンの含有量が少ないために良好な使用感を得ることができる、また、そこに含まれるオルガノポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体の分子量が大きいために優れた化粧特性を発揮することができる。
以下、実施例及び比較例により本発明をより詳細に例証するが、本発明は実施例に限定されるものではない。また、実施例及び比較例の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより標準スチレン換算の重量平均分子量を測定した値である。
[合成例1]
反応器内に分子鎖両末端ハイドロジェンジメチルシリル基封鎖ポリジメチルポリシロキサン(粘度15mm/s、ケイ素原子結合水素原子含有量0.13重量%)を仕込み、ジエチルヒドロキシアミン(DEHA100:アデカ社製)を徐々に加えて脱水素反応を行った。分子鎖両末端ハイドロジェンジメチルシリル基封鎖ポリジメチルポリシロキサン及びジエチルヒドロキシアミンの混合物に対する分子鎖両末端ハイドロジェンジメチルシリル基封鎖ポリジメチルポリシロキサン及びジエチルヒドロキシアミンの占める割合はそれぞれ81.8重量%及び18.2重量%であった。反応後、過剰のDEHAを100℃及び50mmHgの条件下にて除去し、下記式で示される中間体1を得た。

−O−((CHSiO)19−M (M=(CHCHNOSi(CH−)
[合成例2]
反応器内に分子鎖両末端ハイドロジェンジメチルシリル基封鎖ポリジメチルポリシロキサン(粘度15mm/s、ケイ素原子結合水素原子含有量0.13重量%)、分子鎖両末端メタリル基封鎖ポリエチレンオキサイド(日油社製、分子量600)、及び、トルエンを仕込み、ヒドロシリル化触媒(白金のジビニルテトラメチルジシロキサン錯体(白金金属として白金を4500ppm含有)を加え付加反応を行った。分子鎖両末端ハイドロジェンジメチルシリル基封鎖ポリジメチルポリシロキサン、分子鎖両末端メタリル基封鎖ポリエチレンオキサイド、及び、トルエンの混合物に対する分子鎖両末端ハイドロジェンジメチルシリル基封鎖ポリジメチルポリシロキサン、分子鎖両末端メタリル基封鎖ポリエチレンオキサイド、及び、トルエンの占める割合はそれぞれ38.7重量%、11.3重量%及び50重量%であった。また、前記混合物100重量部に対する前記ヒドロシリル化触媒の添加量は0.044重量部であった。反応後ストリッピングを行い、トルエンを除去した後のケイ素原子結合水素原子含有量は330ppmであった。ここにジエチルヒドロキシアミン(DEHA100:アデカ社製)加え、脱水素反応を行った。前記混合物100重量部に対する前記ジエチルヒドロキシアミンの添加量は2.8重量部であった。 反応後、過剰のDEHAを100℃及び50mmHgの条件下にて除去し、下記式で示される中間体2を得た。

(CH3CH2)2NO(Si(CH3)2O)20Si(CH3)2-CH2CH(CH3)-CH2O-(CH2CH2O)12-
CH2-CH(CH3)CH2-(Si(CH3)2O)21N(CH2CH3)2
[合成例3]
反応器内に分子鎖両末端ハイドロジェンジメチルシリル基封鎖ポリジメチルポリシロキサン(粘度50mm/s、ケイ素原子結合水素原子含有量0.0435重量%)、分子鎖両末端メタリル基封鎖ポリエチレンオキサイド(日油社製、分子量600)、及び、トルエンを仕込みヒドロシリル化触媒(白金のジビニルテトラメチルジシロキサン錯体、白金金属として白金を4500ppm含有)を加え付加反応を行った。分子鎖両末端ハイドロジェンジメチルシリル基封鎖ポリジメチルポリシロキサン、分子鎖両末端メタリル基封鎖ポリエチレンオキサイド、及び、トルエンの混合物に対する分子鎖両末端ハイドロジェンジメチルシリル基封鎖ポリジメチルポリシロキサン、分子鎖両末端メタリル基封鎖ポリエチレンオキサイド、及び、トルエンの占める割合はそれぞれ46.6重量%、3.4重量%及び50重量%であった。また、前記混合物100重量部に対する前記ヒドロシリル化触媒の添加量は0.044重量部であった。反応後ストリッピングを行い、トルエンを除去した後のケイ素原子結合水素原子含有量は137ppmであった。ここにジエチルヒドロキシアミン(DEHA100:アデカ社製)を加え、脱水素反応を行った。前記混合物100重量部に対する前記ジエチルヒドロキシアミンの添加量は1.2重量部であった。反応後、過剰のDEHAは100℃及び50mmHgの条件下にて除去し、下記式で示される中間体3を得た。

(CH3CH2)2NO(Si(CH3)2O)61Si(CH3)2-CH2CH(CH3)-CH2O-(CH2CH2O)12-
CH2CH(CH3)-CH2-(Si(CH3)2O)62N(CH2CH3)2
[実施例1]
攪拌羽根を備えた4つ口フラスコ内に中間体1(3重量%)、中間体2(5重量%)、下記式:
Figure 2013124362
で表される分子鎖両末端水酸基封鎖アミノ変性ポリジメチルシロキサン(窒素含有量0.2重量%、粘度1000mm/s)(10重量%)、下記式:
Figure 2013124362
で表される分子鎖両末端水酸基封鎖ポリジメチルシロキサン(粘度2500mm/s)(32重量%)、及び、粘度20mm/sの分子鎖両末端トリメチルシリル基封鎖ポリジメチルシロキサン(50重量%)を仕込んだ。窒素雰囲気下で攪拌しながら65℃で7時間反応させた。反応後エタノール:水=50:50の混合液(10重量%)を加え、室温で1時間攪拌した後、65℃2時間加熱減圧した。得られた粘ちょうな液体の粘度、重量平均分子量、反応性官能基の有無、並びに、オクタメチルシクロテトラシロキサン(以下、「D4」という)、デカメチルシクロペンタシロキサン(以下、「D5」という)及びドデカメチルシクロヘキサシロキサン(D6)の含有量を重量%で表1に示す。なお、粘度及びD4〜D6の含有量は、縮合反応物と粘度20mm/sのポリジメチルシロキサンの混合物にて測定した値を示し、重量平均分子量は混合物にて測定後、縮合反応物のピークのみから導いた値を示す。以後、実施例2、実施例3、及び、実施例6においても同様である。
[実施例2]
攪拌羽根を備えた4つ口フラスコ内に中間体1(3重量%)、中間体2(5重量%)、前記分子鎖両末端水酸基封鎖アミノ変性ポリジメチルシロキサン(窒素含有量0.2重量%、粘度1000mm/s)(10重量%)、前記分子鎖両末端水酸基封鎖ポリジメチルシロキサン(粘度2500mm/s)(32重量%)、及び、粘度20mm/sの分子鎖両末端トリメチルシリル基封鎖ポリジメチルシロキサン(50重量%)を仕込んだ。窒素雰囲気下で攪拌しながら65℃で3時間反応させた。反応後エタノール:水=50:50の混合液(10重量%)を加え、室温で12時間攪拌した後、65℃で2時間加熱減圧した。得られた粘ちょうな液体の粘度、重量平均分子量、反応性官能基の有無、並びに、D4〜D6の含有量を重量%で表1に示す。
[実施例3]
攪拌羽根を備えた4つ口フラスコ内に中間体1(1.75重量%)、中間体3(15重量%)、前記分子鎖両末端水酸基封鎖アミノ変性ポリジメチルシロキサン(窒素含有量0.2重量%、粘度1000mm/s)(10重量%)、前記分子鎖両末端水酸基封鎖ポリジメチルシロキサン(粘度2500mm/s)(23.25重量%)、及び、粘度20mm/sの分子鎖両末端トリメチルシリル基封鎖ポリジメチルシロキサン(50重量%)を仕込んだ。窒素雰囲気下で攪拌しながら65℃で3時間反応させた。反応後エタノール:水=50:50の混合液(10重量%)を加え、60℃で2時間反応させた後、65℃で2時間加熱減圧した。得られた粘ちょうな液体の粘度、重量平均分子量、反応性官能基の有無、並びに、D4〜D6の含有量を重量%で表1に示す。
[実施例4]
中間体1(2.4重量%)、中間体2(4重量%)、前記分子鎖両末端水酸基封鎖アミノ変性ポリジメチルシロキサン(窒素含有量0.2重量%、粘度1000mm/s)(8重量%)、及び、前記分子鎖両末端水酸基封鎖ポリジメチルシロキサン(粘度2500mm/s)(25.6重量%)を容器内に仕込み、攪拌した。次に塩化セチルトリメチルアンモニウム(2重量%)、エチレンオキシド・プロピレンオキシドブロックコポリマー(EO=300モル、PO=55モル)(2重量%)、及び、水(56重量%)を加え乳化したところ、粒径320nmのエマルションが得られた。得られたエマルションを50℃で2日保管した後、アセトンを必要量配合し、ポリマー成分を分離して得られた粘ちょうな液体の粘度、重量平均分子量、反応性官能基の有無、及び、D4〜D6の含有量を重量%で表1に示す。
[実施例5]
中間体1(10重量%)、中間体2(6重量%)、前記分子鎖両末端水酸基封鎖アミノ変性ポリジメチルシロキサン(窒素含有量0.2重量%、粘度1000mm/s)(20重量%)、及び、式(CNO[(CHSiO](CHSiON(Cで示される分子鎖両末端アミノキシ基封鎖ジメチルシロキサン(粘度7mm/s)(3重量%)を容器内に仕込み、室温で6日間保管したところ、粘度210万mPa・sの粘ちょうな液体が得られた。得られた粘ちょうな液体の粘度、重量平均分子量、反応性官能基の有無、並びに、D4〜D6の含有量を重量%で表1に示す。
[実施例6]
攪拌羽根を備えた4つ口フラスコ内に中間体1(2.5重量%)、中間体2(6重量%)、前記分子鎖両末端水酸基封鎖ポリジメチルシロキサン(粘度2500mm/s)(41.5重量%)、及び、粘度20mm/sの分子鎖両末端トリメチルシリル基封鎖ポリジメチルシロキサン(50重量%)を仕込んだ。窒素雰囲気下で攪拌しながら65℃で3時間反応させた。反応後エタノール:水=50:50の混合液(10重量%)を加え、60℃で2時間反応させた後、65℃で2時間加熱減圧した。得られた粘ちょうな液体の粘度、重量平均分子量、反応性官能基の有無、並びに、D4〜D6の含有量を重量%で表1に示す。
[比較例1]
攪拌羽根を備えた4つ口フラスコ内に分子鎖両末端ハイドロジェンジメチルシリル基封鎖ポリジメチルシロキサン(粘度35mm/s)(38重量%)、及び、分子鎖両末端メタリル基封鎖ポリエチレンオキサイドポリプロピレンオキサイド共重合体(日油社製、分子量1500)(32重量%)を仕込んだ。ここにイソプロピルアルコール(30重量%)を仕込み窒素雰囲気下で攪拌しながら85℃で白金のジビニルテトラメチルジシロキサン錯体を白金として3ppm加え、3時間反応させた。反応後2時間加熱減圧し、イソプロピルアルコールを除去した。得られた粘ちょうな液体の粘度、重量平均分子量、反応性官能基の有無、並びに、D4〜D6の含有量を重量%で表2に示す。
[比較例2]
攪拌羽根を備えた4つ口フラスコ内に分子鎖両末端ハイドロジェンジメチルシリル基封鎖ポリジメチルシロキサン(粘度35mm/s)(54重量%)、及び、分子鎖両末端メタリル基封鎖ポリエチレンオキサイド(日油社製、分子量600)(16重量%)を仕込んだ。ここにイソプロピルアルコール(30重量%)を仕込み窒素雰囲気下で攪拌しながら85℃で白金のジビニルテトラメチルジシロキサン錯体を白金として3ppm加え、3時間反応させた。反応後2時間加熱減圧し、イソプロピルアルコールを除去した。得られた粘ちょうな液体の粘度、重量平均分子量、反応性官能基の有無、並びに、D4〜D6の含有量を重量%で表2に示す。
[比較例3]
攪拌羽根を備えた4つ口フラスコ内に分子鎖両末端ハイドロジェンジメチルシリル基封鎖ポリジメチルシロキサン(粘度10mm/s)(41重量%)、及び、分子鎖両末端メタリル基封鎖ポリエチレンオキサイド(日油社製、分子量600)(31重量%)を仕込んだ。ここにトルエン(23重量%)を仕込み窒素雰囲気下で攪拌しながら85℃で白金のジビニルテトラメチルジシロキサン錯体を白金として3ppm加え、3時間反応させた。反応後2時間加熱減圧し、トルエンを除去した。ここにジメトキシアミノエチルアミノプロピルメチルシラン加水分解物(4.5重量%)と水酸化カリウムの10%水溶液(0.5重量%)を加え、90℃で5時間反応させたのち、酢酸により水酸化カリウムを中和し、2時間加熱減圧した。得られた粘ちょうな液体の粘度、重量平均分子量、反応性官能基の有無、並びに、D4〜D6の含有量を重量%で表2に示す。
[比較例4]
攪拌羽根を備えた4つ口フラスコ内に分子鎖両末端ハイドロジェンジメチルシリル基封鎖ポリジメチルシロキサン(粘度40mm/s)(57重量%)、及び、分子鎖両末端メタリル基封鎖ポリエチレンオキサイド(日油社製、分子量600)(15重量%)を仕込んだ。ここにトルエン(23重量%)を仕込み窒素雰囲気下で攪拌しながら85℃で白金のジビニルテトラメチルジシロキサン錯体を白金として3ppm加え、3時間反応させた。反応後2時間加熱減圧し、トルエンを除去した。ここにジメトキシアミノエチルアミノプロピルメチルシラン加水分解物(4.5重量%)と水酸化カリウムの10%水溶液(0.5重量%)を加え、90℃で5時間反応させたのち、酢酸により水酸化カリウムを中和し、2時間加熱減圧した。得られた粘ちょうな液体の粘度、重量平均分子量、反応性官能基の有無、並びに、D4〜D6の含有量を重量%で表2に示す。
Figure 2013124362
Figure 2013124362

Claims (15)

  1. (A)下記式(1):
    Figure 2013124362
    [式中、
    は、それぞれ独立して、置換若しくは非置換の、直鎖状、分岐状若しくは環状の、炭素原子数1〜30の、脂肪族不飽和結合を含まない一価炭化水素基、水酸基(但し、Dが水素原子の場合に限る)、又は、炭素原子数1〜30のアルコキシ基を表し、
    は、それぞれ独立して、R又はXを表し、
    は、それぞれ独立して、−R−Z(Rは、直接結合、又は、置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状の、炭素原子数1〜20の二価炭化水素基を表し;Zは、アミノ基含有基又はアンモニウム基含有基を表す)で表される反応性官能基を表し、
    Dは、それぞれ独立して、水素原子、下記式:
    Figure 2013124362
    (式中、
    は、酸素原子、硫黄原子、又は、二価有機基を表す)で表される基、及び、−N(R)(Rは、水素原子、又は、置換若しくは非置換の、直鎖状、分岐状若しくは環状の、炭素原子数1〜30の一価炭化水素基を表す)から選択される基であり、
    Yは、それぞれ独立して、置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状の、炭素原子数1〜20の二価有機基を表し、
    cは、2以上の数であり、
    dは、0以上の数であり、
    mはそれぞれ独立して0以上の数であり、nはそれぞれ独立して1以上の数であり、m+nは1〜10000の範囲の数である]で表されるポリオキシアルキレン化合物
    及び
    (B)下記式(2):
    Figure 2013124362
    [式中、
    、X、Rは上記と同様(但し、Eが水素原子の場合に限りRは水酸基でもよい)であり、
    上記式(1)においてDが水素原子である場合は、Eは下記式:
    Figure 2013124362
    (Rは上記と同様である)、又は、−N(R)(Rは上記と同様である)を表し、上記式(1)においてDが水素原子以外の基である場合は、Eは水素原子であり、
    pは1以上の数であり、qは0以上の数であり、p+qは1〜10000の範囲の数である]で表されるポリオルガノシロキサン
    を反応させることを特徴とする、下記式(3):
    Figure 2013124362
    [式中、R、R、X、Y、c及びdは上記と同様であり、
    aは1以上の数であり、bは0以上の数であり、a+bは1〜10000の範囲の数であり、
    eは1以上の数である]の単位を有するオルガノポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体の製造方法。
  2. 二価有機基であるRが、−N(R)−(Rは水素原子、又は、置換若しくは非置換の、直鎖状、分岐状若しくは環状の、炭素数1〜30の一価炭化水素基を表す)、置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状の、炭素原子数1〜20の二価炭化水素基、又は、置換若しくは非置換の、直鎖状若しくは分岐状の、少なくとも1つのヘテロ原子を含む炭素原子数1〜20の二価炭化水素基である、請求項1記載の製造方法。
  3. が、炭素原子数1〜6のアルキル基である、請求項1又は2記載の製造方法。
  4. c+dが少なくとも4である、請求項1乃至3のいずれかに記載の製造方法。
  5. (C2H4O)(C3H6O)dで表されるポリオキシアルキレンブロックの重量平均分子量が200〜15000である、請求項1乃至4のいずれかに記載の製造方法。
  6. a及び/又はeが2以上の数である、請求項1乃至5のいずれかに記載の製造方法。
  7. 前記(A)ポリオキシアルキレン化合物、及び、前記(B)ポリオルガノシロキサンに加えて、(C)下記式(4):
    Figure 2013124362
    [式中、
    、X、R、及び、Dは上記と同様(但し、Dが水素原子の場合に限りRは水酸基でもよい)であり、
    rは1以上の数であり、sは0以上の数であり、r+sは1〜10000の範囲の数である]で表されるポリオルガノシロキサンを更に反応させる、請求項1記載の製造方法。
  8. 前記反応中又は反応後に水又はアルコールを添加する、請求項1乃至7のいずれかに記載の製造方法。
  9. 前記反応前、反応中又は反応後に酸を添加する、請求項1乃至8のいずれかに記載の製造方法。
  10. 前記酸が無機酸又は有機酸である、請求項9記載の製造方法。
  11. 請求項1乃至10のいずれかに記載の製造方法で得られるオルガノポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体。
  12. 50000以上の重量平均分子量を有する請求項11記載のオルガノポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体。
  13. 請求項11又は12記載のオルガノポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体を含むエマルジョン。
  14. 請求項11又は12記載のオルガノポリシロキサン−ポリオキシアルキレンブロック共重合体を含む化粧料。
  15. 毛髪化粧料である、請求項14記載の化粧料。
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