JP2013110997A - 分解処理架橋澱粉を配合した揚げ物用ミックス粉および揚げ物用食品 - Google Patents
分解処理架橋澱粉を配合した揚げ物用ミックス粉および揚げ物用食品 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2013110997A JP2013110997A JP2011259153A JP2011259153A JP2013110997A JP 2013110997 A JP2013110997 A JP 2013110997A JP 2011259153 A JP2011259153 A JP 2011259153A JP 2011259153 A JP2011259153 A JP 2011259153A JP 2013110997 A JP2013110997 A JP 2013110997A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- starch
- parts
- fried
- deep
- fried food
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Grain Derivatives (AREA)
- Jellies, Jams, And Syrups (AREA)
Abstract
【解決手段】沈降積が0.4〜2.1mlである架橋澱粉に、油脂類または無機塩と油脂類を添加混合し加熱分解した分解処理架橋澱粉が配合された揚げ物用ミックス粉を用いる。前記分解処理架橋澱粉は無水換算12質量%濃度・30℃で測定した加熱粘度が50〜10000mPa・sであることが好ましい。また、前記分解処理架橋澱粉が10〜50質量%配合されることが好ましい。
【選択図】なし
Description
近年、メタボリック・シンドロームと呼ばれるように、肥満からくるさまざまな成人病に罹患する可能性が高く、問題視されている。
高脂肪含量の食品は高カロリーであり、肥満の原因の一つとなる。そのため、低脂肪含量の食品が求められる。
一方、市販されている天ぷらなどの揚げ物は比較的吸油量が多く、そのため揚げ物の吸油量を少なくするための試みがなされている。
吸油量を少なくすることができるミックス粉の例として、特定の保水力に調整した熱処理小麦粉にアルギン酸プロピレングリコールエステルを混合する技術がある(特許文献1)。具材にまぶすことによって吸油量を少なくする吸油抑制剤の例として、アルギン酸エステルを含有する吸油抑制剤を使用すること(特許文献2)、揚げ物用調理油脂組成物の例として、食用油脂に有機酸モノグリセリドおよびポリグリセリン脂肪酸エステルを溶解すること(特許文献3)などが知られている。しかしながら、これらの技術を用いても吸油量の減少が不十分であったり、吸油量を十分に抑えようとするとフライ食品の食感が満足いくものでなくなるという問題があった。
したがって、本発明は、沈降積が0.4ml以上、2.1ml以下(以後、0.4〜2.1mlと表記する)である架橋澱粉に油脂類または油脂類と無機塩を添加混合後、加熱分解させた分解処理架橋澱粉を揚げ物用衣材として用いることであり、前記揚げ物用衣材が配合された揚げ物用ミックス粉であり、さらには前記揚げ物用ミックス粉を用いた揚げ物食品である。
また、好ましくは前記分解処理架橋澱粉の無水換算12質量%(以後、「質量%」を「%」という)濃度で測定した加熱粘度が、測定温度30℃で50mPa・s以上、10000mPa・s以下(以後、50〜10000mPa・sと表記する)である分解処理架橋澱粉を配合した揚げ物用ミックス粉である。
本発明の架橋澱粉を作成するための澱粉としては、特に限定されないが、馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉、甘藷澱粉、サゴ澱粉、コーンスターチ、ワキシコーンスターチ、ハイアミロースコーンスターチ、小麦澱粉、粳米澱粉、もち米澱粉などが挙げられる。
本発明の架橋澱粉とは、原料澱粉に架橋剤を使用して処理し、化学的に架橋させた澱粉であり、架橋剤としては、トリメタリン酸ソーダ、トリポリリン酸ソーダ、オキシ塩化リン、エピクロルヒドリンなどが挙げられる。
本発明に使用される分解処理する前の架橋澱粉の架橋処理の程度は、沈降積として検知でき、その値が0.4〜2.1mlの条件を満たすものであり、好ましくは0.7〜1.5mlの条件を満たすものである。又この条件を満たす限り、架橋処理と他のエーテル化、エステル化、可溶性化などの加工を組み合わせたものを原料として加熱分解処理を行ない、本発明と同様の効果を発揮するものは、本発明に包含する。
架橋澱粉の沈降積が0.4ml未満だと、架橋澱粉の膨潤が過度に抑制され、食感にサクサク感がなくてひきが強くなり好ましくないだけでなく、製造に多量の薬品を必要とするため高コストとなるデメリットがある。
また、沈降積が2.1mlを超えると、架橋度合いが弱く、吸油量の減少に充分な効果が発揮されない。
本発明における沈降積とは、架橋澱粉の膨潤抑制の度合を測定する方法で、その測定法を以下に述べる。
試料澱粉を無水換算150mg精秤し、試験管に移す。その中へ後述する試験用液15ml正確に加え、よく振とう分散させ、直ちに沸騰水浴中に入れ5分間加熱する。その後、急冷して室温まで冷却した後、再度振とう均一化して10mlメスシリンダーに10ml移し、20℃で18時間静置した際に沈降した部分の容積を沈降積(ml)とする。
試験用液の調製方法:塩化亜鉛300g,塩化アンモニウム780g,イオン交換水1875gを加温溶解後冷却し、19ボーメ(15℃)に合わせる。この液10mlを取り、ブロムフェノールブルー液を2滴加え、0.1N−HClで呈色が紫から黄色に変わる点を終点として滴定して塩酸度(塩酸度=HClのファクター×滴定に要したml数)を求める。塩酸度が3.9±0.1になるようにアンモニア水、塩酸を用いて調整する。調整後、再度塩酸度を確認して、最後にろ過して用いる。
油脂類を混合して加熱する事で澱粉の分解が促進され、より温和な加熱条件で澱粉の分解処理を行なうことが出来る。
また、油脂類を混合して加熱する事で、澱粉の表面に油脂が吸着され、得られた澱粉は、冷水に分散させた時でも沈澱する事なく、クリーム状のなめらかな粘性を示す。そのため、バッター液として使用した場合に加水量を増やす事が出来、バッター液の歩留まり向上につながる。
無機塩を混合して加熱する事で澱粉の分解が促進され、油脂類のみを添加・混合した場合より、より温和な加熱条件や短時間で澱粉の分解処理を行なうことが出来る。
本発明における加熱粘度の測定方法を示す。(1)澱粉無水換算12%濃度の脱イオン水分散液を調製し、沸騰浴中で攪拌しながら85℃到達まで加熱する。(2)その後攪拌を止め85℃以上で10分間放置する。(3)加熱終了後、冷水浴中で攪拌しながら30℃まで冷却し、蒸発した水分を補正した後、B型粘度計を用いて、30rpmで測定した値を加熱粘度とする。
加熱粘度が50mPa・s未満になる原因としては、架橋度が非常に強い場合と、分解が進み過ぎた場合が考えられる。架橋度が非常に強い場合には、架橋澱粉の膨潤が過度に抑制され、ミックス粉に配合されている小麦粉の食感が強くなるために、食感にサクサク感がなくてひきが強くなり好ましくなく、分解が進み過ぎた場合には、吸油量が増加してしまう。一方、10000mPa・sを超える原因としては、架橋度が弱い場合が考えられ、架橋度が弱い場合には、吸油量が減少しない上に、サクサク感がなくなり、食感が悪くなる。
〔実施例1〕
水1200質量部(以後、「質量部」を「部」という)に、硫酸ソーダ300部、苛性ソーダ10部を加えて溶解し、攪拌下、原料タピオカ澱粉1000部を添加して調整したスラリーを7点用意し、トリメタリン酸ソーダを0.1〜10部の範囲で、添加量を変えて加え、40℃にて15時間反応した。その後、中和、水洗、脱水、乾燥、精粉して架橋澱粉C1〜C7を得た。C1〜C7および未変性タピオカ澱粉の沈降積を表1に示す。
実施例1で得られた架橋澱粉C1〜C7と未変性のタピオカ澱粉を用いて、澱粉1000部に対し、エゴマ油3部を添加混合後、水分が10%以下になるまで50℃で風乾し、精粉した。その後、加熱分解処理としてエアバスで150℃、6時間加熱して、タピオカ分解処理架橋澱粉HDS1〜8を得た。
HDS1〜8の加熱粘度を表2に示す。また、参考として実施例1で得られた加熱処理を行なっていないC5について、加熱粘度を表2に示す。
(揚げ玉の作成)
薄力小麦粉80部に、実施例2で得られたHDS1〜8およびC5を20部混合し、調整後のバッター液の粘度が、測定温度10℃で2500±500mPa・sになるようにバッター液を調製するため、HDS1〜8混合サンプルは水130部を、C5混合サンプルは水120部を加えてバッター液を作った。この液を口径7.5mmの注射器に入れ、175℃の大豆・菜種白絞油(以下、植物油とする)に投入して45秒フライし揚げ玉FB1〜8およびFBC5を得た。また、対照として薄力小麦粉100部に水130部を加えて得られたバッター液で作成した揚げ玉FBFも調製した。以下、得られた揚げ玉を用いて、吸油量を測定し、吸油率と減少率を求めた。試験例1の吸油率の測定結果を表3に示す。なお測定方法は以下の通りである。
三角フラスコに揚げ玉を10g精秤(W1)し、ジエチルエーテル150mlを添加した、スターラーで30分間攪拌した後に、揚げ玉を取り除くために、エーテル抽出液をろ過した。その後、ジエチルエーテルを蒸発させるために、抽出液を70℃で2時間加熱し、残存した油の質量(W2)を精秤した。
吸油率は以下の式で求めた。
吸油率=(W2/W1)×100(単位:%)
また、対照のバッター液で作成した揚げ玉FBFで求めた吸油率に対する減少率を以下の式で求めた。
減少率=(1−揚げ玉の吸油率/FBFの吸油率)×100(単位:%)
(エビの天ぷらの作成)
薄力小麦粉80部に、ベーキングパウダー1部と、実施例2で得られたHDS1〜8およびC5を20部混合し、調整後のバッター液の粘度が、測定温度10℃で2500±500mPa・sになるようにバッター液を調製するため、HDS1〜8混合サンプルは水130部を、C5混合サンプルは水120部を加えてバッター液を作った。このバッター液を用いて剥きエビを種として、175℃の植物油で2分間フライし、エビの天ぷらST1〜8およびSTC5を得た。また、対照として薄力小麦粉100部に水130部を加えて得られたバッター液で作成したサンプルSTFを同様に調製した。
5:サクサク感が強くて口溶けがとても良く、非常に好ましい食感である。
4:適度にサクサク感があり口溶けが良く、好ましい食感である。
3:少しサクサク感がある。
2:サクサク感があまりなく、食感が硬くひきがある。
1:サクサク感がほとんどなく、食感が硬すぎてひきが強い。
5:油っこさがほとんど感じられない。
4:油っこさがあまり感じられない。
3:少し油っこさを感じる。
2:油っこい。
1:かなり油っこい。
(合計点)
合計点が2.0〜4.9は×、5.0〜6.9は△、7.0〜8.9は○、9.0〜10は◎と評価し、×評価は比較例として扱い、△、○、◎は本発明の実施例として扱う。
実施例1で得られた架橋澱粉C5を1000部用いて、添加するエゴマ油の量を原料に対し、0部、0.1部、0.3部、0.5部、1部、3部、5部、10部、20部とした以外は、実施例2と同様の方法で試作し、分解処理架橋澱粉HDS5および9〜16を得た。それらの加熱粘度を表5に示す。
実施例3で得られたHDS5および9〜16を用いて、HDS9は加水量120部で、HDS10〜12は加水量125部で、HDS5および13〜16は加水量130部で、試験例1と同様の方法で揚げ玉FB5および9〜16を作成し、得られた揚げ玉の吸油率および減少率を測定した。結果を表6に示す。
実施例3で得られたHDS5および9〜16を用いて、HDS9は加水量120部で、HDS10〜12は加水量125部で、HDS5および13〜16は加水量130部で、試験例2と同様の方法でエビの天ぷらST5および9〜16を得て、食感評価を行なった。結果を表7に示す。
実施例1で得られた架橋澱粉C1〜C7と未変性のタピオカ澱粉を用いて、澱粉1000部に対し、塩化ナトリウム10部を100部の水に溶かした水溶液と、エゴマ油3部を添加混合後、水分が10%以下になるまで50℃で風乾し、精粉した。その後、加熱分解処理としてエアバスで150℃、4時間加熱して、タピオカ分解処理架橋澱粉HDS17〜24を得た。それらの加熱粘度を表8に示す。無機塩と油脂を添加・混合して加熱分解したことにより、油脂のみを添加・混合した場合よりも短時間で目的の粘度に到達することができた。
薄力小麦粉80部に、実施例4で得られたHDS17〜24を20部混合し、加水量を水130部として、試験例1と同様の方法で揚げ玉FB17〜24を作成し、得られた揚げ玉の吸油率および減少率の測定を行なった。結果を表9に示す。
実施例4で得られたHDS17〜24を用いて、加水量を130部として、試験例2と同様の方法でエビの天ぷらST17〜24を得て、食感評価を行なった。結果を表10に示す。
実施例1で得られた架橋澱粉C5を1000部用いて、添加する塩化ナトリウムの量を原料に対し、0部、1部、2部、5部、10部、20部、50部とした以外は、実施例4と同様の方法で試作し(塩化ナトリウム50部のみ150部の水に溶解して添加)、分解処理架橋澱粉HDS25〜30およびHDS21を得た。それらの加熱粘度を表11に示す。
実施例5で得られたHDS21および25〜30を用いて、加水量を130部として試験例1と同様の方法で揚げ玉FB20および25〜30を作成し、得られた揚げ玉の吸油率および減少率を測定した。結果を表12に示す。
実施例5で得られたHDS21および25〜30を用いて、加水量を130部とし試験例2と同様の方法でエビの天ぷらST21および25〜30を得て、食感評価を行なった。結果を表13に示す。
実施例1で得られた架橋澱粉C5を1000部用いて、添加するエゴマ油の量を原料に対し、0部、0.1部、0.3部、0.5部、1部、3部、5部、10部、20部とした以外は、実施例4と同様の方法で試作し、分解処理架橋澱粉HDS21および31〜38を得た。それらの加熱粘度を表14に示す。
実施例6で得られたHDS21および31〜38を用いて、HDS31は加水量120部で、HDS32〜34は加水量125部で、HDS21および35〜38は加水量130部で、試験例1と同様の方法で揚げ玉FB21および31〜38を作成し、得られた揚げ玉の吸油率および減少率を測定した。結果を表15に示す。
実施例6で得られたHDS21および31〜38を用いて、HDS31は加水量120部で、HDS32〜34は加水量125部で、HDS21および35〜38は加水量130部で、試験例2と同様の方法でエビの天ぷらST21および31〜38を得て、食感評価を行なった。結果を表16に示す。
〔実施例7〕
実施例1で得られた架橋澱粉C5を原料とし、添加する無機塩を、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムを適宜添加した以外は、実施例4と同様の方法で試作し、分解処理架橋澱粉HDS21および39〜42を得た。それらの加熱粘度を表17に示す。
実施例7で得られたHDS21および39〜42を用いて、加水量を130部として、試験例1と同様の方法で揚げ玉FB21および39〜42を作成し、得られた揚げ玉の吸油率および減少率の測定を行なった。結果を表18に示す。
実施例7で得られたHDS21および39〜42を用いて、加水量を130部とし、試験例2と同様の方法でエビの天ぷらS21および39〜42を得て、食感評価を行なった。結果を表19に示す。
実施例1で得られた架橋澱粉C5を原料とし、添加する油脂類を、サフラワー油、ゴマ油、こめ油、オリーブ油とした以外は、実施例4と同様の方法で試作し、分解処理架橋澱粉HDS21および43〜46を得た。それらの加熱粘度を表20に示す。
実施例8で得られたHDS21および43〜46を用いて、HDS44〜46は加水量を125部とし、HDS21、43は加水量を130部として、試験例1と同様の方法で揚げ玉FB21および43〜46を作成し、得られた揚げ玉の吸油率および減少率の測定を行なった。結果を表21に示す。
実施例8で得られたHDS21および43〜46を用いて、HDS44〜46は加水量125部とし、HDS21、43は加水量130部として、試験例2と同様の方法でエビの天ぷらST21および43〜46を得て、食感評価を行なった。結果を表22に示す。
馬鈴薯澱粉、コーンスターチ、ワキシコーンスターチを用いて、トリメタリン酸ソーダの添加量を0.2部、0.5部、0.7部とした以外は、架橋澱粉の調製1と同様の方法で試作し、架橋澱粉C8〜16を得た。それらの粘度および沈降積を、使用した原料とともに表23に示す。
実施例9で得られた架橋澱粉C8〜16と原料澱粉(PS、CS、WS)を実施例4と同様の方法で試作し、分解処理架橋澱粉HDS47〜58を得た。それらの加熱粘度を表24に示す。
実施例10で得られたHDS47〜58を用いて、加水量を130部とし、試験例1と同様の方法で揚げ玉FB47〜58を作成し、得られた揚げ玉の吸油率および減少率の測定を行なった。結果を表25に示す。
実施例10で得られたHDS47〜58を用いて、加水量を130部とし、試験例2と同様の方法でエビの天ぷらST47〜58を得て、食感評価を行なった。結果を表26に示す。
実施例1で得られたC4〜C7を用いて、加熱時間を2、4、6時間とした以外は、実施例4と同様の方法で試作を行ない、分解処理架橋澱粉HDS20〜23および59〜66を得た。それらの加熱粘度を表27に示す。
実施例11で得られたHDS20〜23および59〜66を用いて、加水量を130部として、試験例1と同様の方法で揚げ玉FB20〜23および59〜66を作成し、得られた揚げ玉の吸油率および減少率の測定を行なった。結果を表28に示す。
実施例11得られたHDS20〜23および59〜66を用いて、加水量を130部として、試験例2と同様の方法でエビの天ぷらST20〜23および59〜66を得て、食感評価を行なった。結果を表29に示す。
実施例1で得られた架橋澱粉C5を用いて、エアバスで150℃での加熱時間が1、2、3、4、5、6時間とした以外は、実施例4と同様の方法で試作し分解処理架橋澱粉HDS21、61、62および67〜69を得た。それらの加熱粘度を表30に示す。
実施例12で得られたHDS21、61、62および67〜69を用いて、HDS67は加水量を125部とし、HDS21、61、62、68、69は加水量を130部として、試験例1と同様の方法で揚げ玉FB21、61、62および67〜69を作成し、得られた揚げ玉の吸油率と減少率の測定を行なった。結果を表31に示す。
実施例12で得られたHDS21、61、62および67〜69を用いて、HDS67は加水量を125部、その他は加水量を130部とし、試験例2と同様の方法でエビの天ぷらST21、61、62および67〜69を得て、食感評価を行なった。結果を表32に示す。
実施例4で得られた分解処理架橋澱粉HDS21を用いて、小麦粉に対する置換量を、5、10、20、30、40、50、60、70、80部とし、加水量を130〜140部の下記加水量として、試験例1と同様の方法で揚げ玉FB20および70〜77を作成し、得られた揚げ玉の吸油率および減少率の測定を行なった。結果を表33に示す。
実施例4で得られた分解処理架橋澱粉HDS21を用いて、薄力小麦粉に対する置換量を5、10、20、30、40、50、60、70、80部とし、加水量を130〜140部の下記加水量として、試験例2と同様の方法でエビの天ぷらST21および70〜77を得て、食感評価を行った。結果を表34に示す。
(いもの天ぷらの作成)
未変性タピオカ澱粉と架橋澱粉C5、C5を加熱分解したHDS21、未変性タピオカ澱粉を加熱分解したHDS24を用い、未変性タピオカ澱粉と架橋澱粉C5は加水量120部とし、HDS21、24は加水量130部として、試験例2において、剥きエビを輪切りにしたサツマイモとした以外は、試験例2と同様の方法で試験を行ない、芋の天ぷらSPを得て、食感評価を行った。結果を表35に示す。
(かき揚げの作成)
未変性タピオカ澱粉と架橋澱粉C5、C5を加熱分解したHDS21、未変性タピオカ澱粉を加熱分解したHDS24を用い、未変性タピオカ澱粉と架橋澱粉C5は加水量120部とし、HDS21、24は加水量130部として、試験例2において、剥きエビを玉ねぎと人参とゴボウとし、クッキングシートを用いてバッター液をまぶして揚げた以外は、試験例2と同様の方法で試験を行ない、野菜のかき揚げVTを得て、食感評価を行った。結果を表36に示す。
(鳥のから揚げの作成)
未変性タピオカ澱粉と架橋澱粉C5、C5を加熱分解したHDS21、未変性タピオカ澱粉を加熱分解したHDS24を用い、鶏肉片にしょう油とみりんと砂糖を溶かした液で下味を付けた後、馬鈴薯澱粉80部に各試料20部を混合した粉を用いて、鶏肉表面に粉をまぶして175℃の植物油で2分フライし、鳥のから揚げFCを得て、食感評価を行った。結果を表37に示す。
Claims (6)
- 沈降積が0.4〜2.1mlである架橋澱粉に、油脂類を添加混合し加熱分解した分解処理架橋澱粉が配合された、揚げ物用ミックス粉。
- 前記架橋澱粉に対して前記油脂類を0.01〜1.0質量%添加混合し、加熱分解した分解処理架橋澱粉の加熱粘度が、無水換算12質量%濃度・30℃で50〜10000mPa・sである、請求項1記載の揚げ物用ミックス粉。
- 沈降積が0.4〜2.1mlである架橋澱粉に、無機塩と油脂類を添加混合し加熱分解した分解処理架橋澱粉が配合された、揚げ物用ミックス粉。
- 前記無機塩の添加量が、前記架橋澱粉に対して0.1〜5質量%であり、かつ前記油脂類の添加量が、前記架橋澱粉に対して0.01〜1.0質量%であり、加熱分解した分解処理架橋澱粉の加熱粘度が、無水換算12質量%濃度・30℃で50〜10000mPa・sである、請求項3記載の揚げ物用ミックス粉。
- 分解処理架橋澱粉が10〜50質量%配合された、請求項1ないし4記載の揚げ物用ミックス粉。
- 請求項1ないし5記載の揚げ物用ミックス粉を用いた揚げ物食品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011259153A JP6005354B2 (ja) | 2011-11-28 | 2011-11-28 | 分解処理架橋澱粉を配合した揚げ物用ミックス粉および揚げ物用食品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011259153A JP6005354B2 (ja) | 2011-11-28 | 2011-11-28 | 分解処理架橋澱粉を配合した揚げ物用ミックス粉および揚げ物用食品 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2013110997A true JP2013110997A (ja) | 2013-06-10 |
JP6005354B2 JP6005354B2 (ja) | 2016-10-12 |
Family
ID=48707210
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011259153A Expired - Fee Related JP6005354B2 (ja) | 2011-11-28 | 2011-11-28 | 分解処理架橋澱粉を配合した揚げ物用ミックス粉および揚げ物用食品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6005354B2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015015870A1 (ja) * | 2013-08-02 | 2015-02-05 | 株式会社J-オイルミルズ | 衣材、これを用いた食品およびその製造方法 |
JP2016000019A (ja) * | 2014-06-12 | 2016-01-07 | 松谷化学工業株式会社 | クルトン及びその製造方法 |
JP2017108682A (ja) * | 2015-12-17 | 2017-06-22 | 松谷化学工業株式会社 | 塩味増強剤 |
JP2017184715A (ja) * | 2015-10-21 | 2017-10-12 | 卜部産業株式会社 | 天かす、その製造方法及び製造装置 |
JP2020514435A (ja) * | 2016-12-15 | 2020-05-21 | テイト アンド ライル イングリーディエンツ アメリカス エルエルシーTate & Lyle Ingredients Americas LLC | 抑制されたモチ性澱粉およびその使用方法 |
WO2021210130A1 (ja) | 2020-04-16 | 2021-10-21 | 日本食品化工株式会社 | 油脂加工澱粉、揚げ物用衣材及びその製造方法、揚げ物の製造方法 |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0451854A (ja) * | 1990-06-14 | 1992-02-20 | Sanwa Kosan Kk | 加工澱粉の製造法 |
JPH06133714A (ja) * | 1992-10-23 | 1994-05-17 | Sanwa Kosan Kk | 食品加工澱粉の製法 |
JP2004113236A (ja) * | 2002-09-06 | 2004-04-15 | Nippon Starch Chemical Co Ltd | 揚げ物用衣材 |
JP2005185122A (ja) * | 2003-12-24 | 2005-07-14 | Riken Vitamin Co Ltd | 油脂加工澱粉およびそれを用いる揚げ物用衣材 |
JP2005204502A (ja) * | 2004-01-20 | 2005-08-04 | Nippon Shokuhin Kako Co Ltd | 揚げ物用衣材及び揚げ物食品 |
JP4739459B1 (ja) * | 2010-07-29 | 2011-08-03 | 日本食品化工株式会社 | 揚げ物用衣材 |
-
2011
- 2011-11-28 JP JP2011259153A patent/JP6005354B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0451854A (ja) * | 1990-06-14 | 1992-02-20 | Sanwa Kosan Kk | 加工澱粉の製造法 |
JPH06133714A (ja) * | 1992-10-23 | 1994-05-17 | Sanwa Kosan Kk | 食品加工澱粉の製法 |
JP2004113236A (ja) * | 2002-09-06 | 2004-04-15 | Nippon Starch Chemical Co Ltd | 揚げ物用衣材 |
JP2005185122A (ja) * | 2003-12-24 | 2005-07-14 | Riken Vitamin Co Ltd | 油脂加工澱粉およびそれを用いる揚げ物用衣材 |
JP2005204502A (ja) * | 2004-01-20 | 2005-08-04 | Nippon Shokuhin Kako Co Ltd | 揚げ物用衣材及び揚げ物食品 |
JP4739459B1 (ja) * | 2010-07-29 | 2011-08-03 | 日本食品化工株式会社 | 揚げ物用衣材 |
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
文部科学省 科学技術・学術審議会資源調査分科会編,「日本食品標準成分表2010」,2010.12.03,P.60, JPN6015035083, ISSN: 0003373182 * |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015015870A1 (ja) * | 2013-08-02 | 2015-02-05 | 株式会社J-オイルミルズ | 衣材、これを用いた食品およびその製造方法 |
JP2016000019A (ja) * | 2014-06-12 | 2016-01-07 | 松谷化学工業株式会社 | クルトン及びその製造方法 |
JP2017184715A (ja) * | 2015-10-21 | 2017-10-12 | 卜部産業株式会社 | 天かす、その製造方法及び製造装置 |
JP2017192390A (ja) * | 2015-10-21 | 2017-10-26 | 卜部産業株式会社 | 天かす、その製造方法及び製造装置 |
JP7240804B2 (ja) | 2015-10-21 | 2023-03-16 | 卜部産業株式会社 | 天かす、その製造方法及び製造装置 |
JP2017108682A (ja) * | 2015-12-17 | 2017-06-22 | 松谷化学工業株式会社 | 塩味増強剤 |
JP2020514435A (ja) * | 2016-12-15 | 2020-05-21 | テイト アンド ライル イングリーディエンツ アメリカス エルエルシーTate & Lyle Ingredients Americas LLC | 抑制されたモチ性澱粉およびその使用方法 |
US11129402B2 (en) | 2016-12-15 | 2021-09-28 | Tate & Lyle Ingredients Americas Llc | Inhibited waxy starches and methods of using them |
WO2021210130A1 (ja) | 2020-04-16 | 2021-10-21 | 日本食品化工株式会社 | 油脂加工澱粉、揚げ物用衣材及びその製造方法、揚げ物の製造方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP6005354B2 (ja) | 2016-10-12 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5154714B2 (ja) | 油脂加工澱粉およびその製造方法 | |
JP6005354B2 (ja) | 分解処理架橋澱粉を配合した揚げ物用ミックス粉および揚げ物用食品 | |
JP5938609B2 (ja) | バッター用プレミックス | |
JP4658024B2 (ja) | 揚げ物用バッター | |
JP4442801B2 (ja) | 揚げ物用衣材 | |
WO2020170879A1 (ja) | ブレッダー粉 | |
JPH09215478A (ja) | 揚げ物用衣材 | |
JP6637887B2 (ja) | 天ぷら衣用ミックス | |
JP4382347B2 (ja) | ノンフライ食品用衣材、及びそれを用いたノンフライ食品の製造方法 | |
JP2009072128A (ja) | 水溶きタイプの唐揚げミックス、唐揚げバッター、及び唐揚げ | |
JP2012223146A (ja) | 揚げ物用ミックス粉および揚げ物食品 | |
JP3463112B2 (ja) | 揚げ物用衣材 | |
JP2005204502A (ja) | 揚げ物用衣材及び揚げ物食品 | |
JP6812085B2 (ja) | 油脂加工澱粉、揚げ物用衣材及びその製造方法、揚げ物の製造方法 | |
JP4415408B2 (ja) | 揚げ物用バッター | |
JP4654959B2 (ja) | 食物繊維含有食品 | |
JP6591979B2 (ja) | 天ぷら衣用ミックス | |
JP2007037497A (ja) | 揚げ物の調製方法、揚げ物用具材及び揚げ物 | |
WO2014083958A1 (ja) | 春巻皮の製造方法 | |
JP2007014328A (ja) | パン粉類似品を用いたノンフライ食品の製造方法 | |
WO2020170880A1 (ja) | ブレッダー粉 | |
JP2005192566A (ja) | パン粉類似品およびそれを用いた食品 | |
JP2002186468A (ja) | 小麦粉焼成食品用ミックス及び小麦粉焼成食品 | |
JP4378594B2 (ja) | クラッカー粉類似物およびこれを用いた食品 | |
JP6912977B2 (ja) | 揚げ物用ミックス、及び揚げ物の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20141105 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20150820 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20150929 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20151130 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20160406 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160506 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20160823 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20160907 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6005354 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |