JP2013087972A - 加熱調理器 - Google Patents

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Abstract

【課題】加熱調理器の調理室内での油脂の発火・発煙を抑制することのできる加熱調理器を提供する。
【解決手段】調理室11内へ出入自在に配置される受皿27を備え、受皿27は、内部に通風可能な空間が設けられ、調理室11の調理室吹出口28と着脱自在に接続され、調理室吹出口28からの空気を内部に流入させる受皿流入口29と、上面に形成され受皿流入口29から流入した空気を吹き出す複数の受皿流出口30とを有するものである。
【選択図】図8

Description

本発明は、調理室内を発熱体で加熱することにより、調理室内に収容された調理用食材等の被加熱物に対して焼く・蒸す等の調理をおこなう加熱調理器に関する。
従来、被加熱物を収容する調理室と加熱手段とを備えた、いわゆるロースターなどの加熱調理器が知られている。このような加熱調理器では、加熱手段からの輻射や空気・調理台を媒体とした伝熱を利用した調理がおこなわれている。
こうした加熱調理器が有する機能の一つとして、両面焼きがある。この両面焼きは、ユーザーが被加熱物を裏返す等の手間をかけることなく、調理台上に載置された被加熱物の上下面を含む全体を加熱調理するものである。ユーザーの家事労働の軽減に繋がるため、このような両面焼き機能を備えた加熱調理器が一般的に使用されている。
両面焼きを実現する一般的な方法として、調理室内の調理台に載置された被加熱物の上方と下方とにヒータ等の加熱手段を設ける方法が知られている。このような加熱調理器では、被加熱物の上方と下方から輻射により被加熱物を加熱するとともに、調理室内の温度を上昇させ空気を介した熱伝達により被加熱物の温度を上昇させて、被加熱物全体の加熱調理を行っている。
上記のような被加熱物の下方に設けられた加熱手段(以下、下方加熱手段ともいう)を有する加熱調理器においては、油脂分を含む食材等を被加熱物として加熱した場合、加熱されることにより被加熱物から油脂分が滴下しうる。この滴下した油脂分が下方加熱手段に接触したり、受皿に溜まった油脂分が下方加熱手段により加熱されたりすることにより、発煙・発火する可能性がある。発煙・発火が生じると、被加熱物の食味を損なうという不具合や、加熱調理器に対する過度の負荷となって製品寿命を短くするなどの不具合がある。また、被加熱物から滴下する油脂分、塩分、水分等を含んだ汁気が下方加熱手段に接触することにより、下方加熱手段の表面を腐食させて絶縁不良・断線等を生じ、加熱機能が損なわれる不具合もある。また、適切な調理効果(適度な焼き加減、焼きムラの少ない加熱調理)を得るためには下方加熱手段と被加熱物との距離を設ける必要がある。このような事情により、下方加熱手段の上方・下方にはより多くの空間が必要とされ、調理室内の高さ寸法において、下方加熱手段の上下空間の寸法が占める比率は高い傾向となる。
さらに、このような加熱調理器は、いわゆるIHクッキングヒータやガステーブルなど、キッチンのカウンター内に組み込んで使用される場合がある。一般的に、キッチンのカウンター内に組み込まれる加熱調理器はモジュール化されており、その高さ寸法は標準化されている。例えば、加熱調理器の高さ寸法が約230mmであり、この加熱調理器がキッチンカウンターの上面から220mm程度の深さに納まるように組み付けられる。
このように加熱調理器の高さ寸法に制約がある一方で、例えば鯛等の比較的大きな魚の姿焼きや、パン・スポンジケーキ等の厚みのある(高さ寸法の大きい)被加熱物の調理もユーザーにより求められている。すなわち、調理室を有する加熱調理器においては、できるだけ厚みのある(高さ寸法の大きい)被加熱物を調理できるよう、調理室内の高さを拡大することが望まれている。
上記のように、厚みのある被加熱物を調理できるよう調理室内の高さ寸法の拡大が望まれる一方で、下方加熱手段の上方・下方により多くの空間が必要とされ、また組み込み式の加熱調理器の場合にはさらに高さ寸法に制約が加わる。したがって、結果として、調理室内で加熱可能な被加熱物の高さが制限されて加熱調理器の調理能力の制約となってしまっていた。
また、一般に、下方加熱手段をユーザーが着脱することは容易でなく、調理室内の清掃等のメンテナンスは下方加熱手段が取り付けられた状態でおこなわれる。ところが、上述のように調理室内の高さ寸法には制約があるために、下方加熱手段と調理室底面との間隔は狭くなる傾向がある。したがって、下方加熱手段と調理室底面との間には手が入り難いなど、特に調理室底面の清掃性を低下させることとなっていた。
こうした不具合を解消するために、調理室とは別に加熱室を設け、「上下ヒータを無くして加熱室から調理室に熱を送り込み、循環することによって調理物を加熱して調理をおこなう」加熱調理器の提案がなされている(例えば、特許文献1参照)。
また、多数の透孔を設けた整流体を被調理物載置具の下方位置に配設し、「加熱気体流吹き出し口より調理室内に吹き出される加熱気体流は整流体の多数の透孔を通って被調理物に直接当り、その後調理室内の上方に送られて加熱気体流吸い込み口より循環風路内に吸い込まれる」加熱調理器の提案もなされている(例えば、特許文献2参照)。
また、「加熱網とその下方の受皿との間に伝熱材を配置し、ヒータによって加熱され送風機で送出される循環気流を伝熱材と受皿の間に流通させる構成とし」、加熱網下部を面状体放射加熱により調理する加熱調理器の提案もなされている(例えば、特許文献3参照)。
特開2009−284926号公報(第3頁、図1) 特開2005−061761号公報(第4頁、図4) 特開2007−105356号公報(第3頁、図1)
しかしながら、前述した特許文献1の加熱調理においては、空気を媒介とした適切な加熱の具体的実現手段が示されていない。すなわち、特許文献1には、「通風手段13によって調理室11内の空気は気体吸気口14を介して吸い込まれ、加熱室11の加熱手段12へ送風されるので、調理物3に対し加熱室11内で加熱された高温の空気が気体吹出口15を介して供給される。」との記載があるが、同一の調理室壁面に吸込口と吹出口が配置されていて両者が近接しているため、吹出口から吹き出された気流がすぐに吸込口に吸引されやすく、調理室全体を循環しながら対流する流れとはならない可能性がある。
また、吹出口が設けられた調理室壁面の近傍と、この壁面とは距離の離れた対向する壁面近傍とでは、温度・流速等の加熱条件が異なり、均一な加熱・調理効果を得られないという課題がある。
また、上記特許文献1の加熱調理においては、空気を媒介とした熱伝達が主体である。このため、調理室内の空気及び調理室を構成する部品の熱容量や調理室外への放熱による熱ロスにより、調理室内の温度上昇に時間がかかり、調理工程の初期における被加熱物表面の温度上昇は、周囲の温度によらず直接被加熱物を加熱する輻射による伝熱を併用した場合に比べて遅くなる。したがって、被加熱物の表層部のタンパク質の凝固に遅れが生じることなどにより、表面はパリッとして中はしっとりジューシーとなる良好な食味・調理効果が得られにくく、被加熱物全体の水分が揮発する傾向にあり、パサつきのある食味の良くない調理の仕上がりになるという課題もある。
また、上記特許文献1の加熱調理においては、調理室の排気が直接、加熱調理器外へ排気され、排気に含まれる煙や臭気により、調理作業環境が損なわれるという課題があった。
上記特許文献2の加熱調理器においては、多数の流出口を備えた整流板により、特許文献1の技術に比較して、被加熱物の不均一な加熱は軽減される傾向にあるが、送風手段からの距離により流出口からの流出量(風量)の変動に伴う加熱ムラには配慮されておらず、均一な調理効果を得ることは難しい。
また、上記特許文献2の加熱調理器においては、加熱調理に伴い被加熱物から油脂や汁気が滴下して下方にあるものに付着・汚染した場合、整流板は取り外して洗浄できるとしているが、整流板の表面を伝い流出口から下方へ滴下することを防止することができない。このため、調理室の底面に付着・汚染してしまい、取り外さない状態で底面の清掃・メンテナンスをおこなう必要があり、ユーザーの清掃・メンテナンスにかかる手間を増大させる課題があった。
また、上記特許文献2の加熱調理器においても、輻射による加熱手段を備えないことや、調理室の排気が直接室内に放出され室内の空気環境を損なうことは上記特許文献1の加熱調理器と同様である。
特許文献3の加熱調理器においては、調理室の上部には上方加熱手段を備え、下方は伝熱板を備え上下より、被加熱物を輻射加熱する構成として、良好な調理効果を得られるとされている。しかし、伝熱板は500〜600℃程度の温度となることから、油の発火点である370℃を超えており、滴下した油脂は伝熱板への接触は避けられないことから発煙・発火の抑制に十分な効果を期待できない。また、伝熱板に多数の貫通孔を設けて油脂を受皿へ流下させるとしているが、多数の貫通孔を設けた場合、輻射面積が減少して下方からの十分な面輻射による加熱がおこなわれず伝熱板として機能しない。また、貫通孔が少ない場合は伝熱面から流下するまでの時間が長くなり発煙・発火のリスクが高まるといった矛盾もある。
また、上記特許文献3の加熱調理器においては、伝熱板を介した輻射加熱となるため伝熱板があたたまるまでは輻射加熱がおこなわれず、調理時間が長くなり、ユーザーが家事に費やす時間が増えて家事の省力化に逆行することとなってしまう。また、調理時間の延長に伴う熱漏洩によるロスは増加することから、加熱効率の低下は避けられず、消費電力量も増加して環境負荷を増大させるという課題がある。
また、上記特許文献3の加熱調理器においては、整流板と受皿の間に送風路を挟む積層構造とし、それぞれ一定以上の厚さ(高さ寸法)が必要となることから、下方加熱ユニットの高さ寸法の抑制・低床化効果が十分に得られない課題があった。
また、上記特許文献3の加熱調理器においては、受皿に油脂の冷却のため貯水するとしているが、調理の伴う加熱も冷却されてしまい加熱効率が低下することや、調理室に排気風路を備えず、密閉状態で加熱調理を行うことから、調理に伴う煙や臭気成分が被加熱物である食材に付着して風味を損なう課題があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、加熱調理器の調理室内での油脂の発火・発煙を抑制することのできる加熱調理器を提供するものである。また、より厚みのある被加熱物を加熱することのできる加熱調理器を提供するものである。また、加熱効率のよい加熱調理器を提供するものである。
本発明に係る加熱調理器は、筐体内に設けられた調理室と、前記調理室内の上方に設けられた上方加熱手段と、前記調理室内に被加熱物を出し入れするための調理室扉と、前記調理室内へ出入自在に配置される受皿と、前記受皿の上方に設けられ、被加熱物を載置するための調理台と、前記調理室に設けられた吸込口及び吹出口と、前記調理室内の空気を前記吸込口から吸引し、前記吸込口から吸引した空気を前記吹出口から吹き出させる送風手段とを備え、前記受皿は、内部に通風可能な空間が設けられ、前記調理室の前記吹出口と着脱自在に接続され前記吹出口からの空気を内部に流入させる流入口と、上面に形成され前記流入口から流入した空気を吹き出す複数の流出口とを有するものである。
本発明は、調理室の吹出口から吹き出される空気流を、受皿の流入口から流入させ、受皿の上面に形成された複数の流出口から吹き出すことにより、被加熱物の下方にヒータ等の加熱手段を配置しなくても衝突噴流熱伝達により、効率良く被加熱物を加熱できる。
また、複数の流出口から吹き出された空気からの衝突噴流熱伝達により被加熱物を加熱するため、加熱ムラを軽減して良好な調理効果・仕上がりを得ることができる。
また、被加熱物を衝突噴流熱伝達により加熱するため、加熱効率が高まり、より短時間の調理ができ、エネルギーロスが低減でき消費電力量が少なく、省エネルギーで環境負荷を低減できる効果がある。
また、調理台と受皿との間にヒータ等の下方加熱手段を設けなくてよいために調理台と受皿との間の高さ寸法を小さくできるので、調理室内において被加熱物を載置するためのスペースをより大きくすることができ、厚みのある被加熱物の調理が可能となる。
また、被加熱物の下方にヒータ等の下方加熱手段を設けなくてよいので、被加熱物からの油脂分が下方加熱手段に加熱されることによる発煙・発火を軽減することができる。また、発煙・発火を軽減することで、安全性が高まり信頼性が高く製品寿命を長くすることができる。
また、受皿の流入口と調理室の吹出口は着脱自在に接続され、受皿は調理室から出入可能であることから、受皿および調理室内部のメンテンス性・清掃性を高める効果がある。
実施の形態1に係る誘導加熱調理器全体を示す斜視図である。 実施の形態1に係る誘導加熱調理器100のトッププレート4と吸排気口カバー5を取り外した状態の本体1の斜視図である。 実施の形態1に係る調理室11全体を示す前面側斜視図である。 実施の形態1に係る調理室11の調理室上壁25を取り外した状態の斜視図である。 実施の形態1に係る調理室11の調理室上壁25、上方加熱手段24、調理室扉7に付帯する部品、スライドレールカバー42を取り外した状態の斜視図である。 実施の形態1に係る調理室11の調理室上壁25、上方加熱手段24、調理室扉7に付帯する部品、スライドレールカバー42を取り外した状態を示す背面側斜視図である。 実施の形態1に係るファンケーシング20と付帯部品の斜視図を示す。 実施の形態1に係る調理室扉7と付帯部品を調理室11から引き出して取り外した状態の斜視図である。 実施の形態1に係る調理室扉7と付帯部品を示す分解斜視図である。 実施の形態1に係る調理室11の受皿流出口30、スライドレール固定側37、スライドレール移動側38を示す上面断面図である。 実施の形態1に係る本体1の側面断面図である。 実施の形態2に係る調理室11の斜視図である。 実施の形態2に係る調理室11の調理室上壁25を取り外した状態の背面側斜視図である。 実施の形態2に係る調理室11の調理室上壁25、上方加熱手段24、調理室扉7に付帯する部品、スライドレールカバー42を取り外した前面側斜視図である。 実施の形態2に係る調理室扉7と付帯部品を調理室11から引き出して取り外した状態の斜視図である。 実施の形態2に係る受皿27を示す分解斜視図である。 実施の形態2に係る調理室11の受皿流出口30、スライドレール固定側37、スライドレール移動側38を示す上面断面図である。 実施の形態2に係る本体1の側面断面図である。 実施の形態3に係る調理室11の斜視図である。 実施の形態3に係る調理室11の調理室上壁25を取り外した状態の背面側斜視図である。 実施の形態3に係る調理室11の調理室上壁25、上方加熱手段24、調理室扉7に付帯する部品、スライドレールカバー42を取り外した状態の斜視図である。 実施の形態3に係るファンケーシング20と付帯する部品の斜視図である。 実施の形態3に係る調理室扉7と付帯部品を調理室11から引き出して取り外した状態の斜視図である。 実施の形態3に係る受皿27を示す分解斜視図である。 実施の形態3に係る調理室11の受皿流出口30、スライドレール固定側37、スライドレール移動側38を示す上面断面図である。 実施の形態3に係る本体1の側面断面図である。
実施の形態1.
本実施の形態では、キッチンのカウンター内等に組み込まれて使用される誘導加熱調理器に、本発明の加熱調理器を適用した場合を例に説明する。なお、以降の説明において、理解を容易にするために方向を表す用語(例えば、「上」、「下」、「左」、「右」等)を用いる場合があるが、これは説明のためのものであって、これらの用語は発明を限定するものではない。これらの方向を示す用語は、特に明示しない限り、図1の矢印A方向から見た場合の方向を示すものとする。また、「前面」とは、誘導加熱調理器を図1の矢印A方向から見た手前側の面をいい、「背面」とは、矢印A方向から見た奥行き側の面をいうものとする。
(誘導加熱調理器の構成)
図1は、実施の形態1に係る誘導加熱調理器全体を示す斜視図である。
図1において誘導加熱調理器100の本体1の筐体2の上側には、筐体上面3が着脱自在に配置される。筐体上面3の背面側には吸排気口カバー5、中央にトッププレート4、前面側に操作部6が配置される。また、筐体2の内部には、調理室11が設けられている。
トッププレート4には、被加熱物(図示せず)を載置するための載置部として、右載置部8a、左載置部8b、及び中央載置部8c(これらを載置部8と総称する場合がある)という3か所の載置部が設けられている。また、トッププレート4には、液晶画面やランプ等の視覚的な表示手段を備えた表示部9が設けられている。この表示部9には、本体1の動作状態を報知する情報や、操作部6からの入力・操作内容等が表示される。なお、表示部9は本発明における「報知部」に相当する。
吸排気口カバー5は通気性を有するパンチングメタルや格子状の金属部材で構成されている。吸排気口カバー5は、筐体2の内部を冷却するための冷却風や調理室11の排気流が、通気抵抗少なくスムースに通過できるよう構成されている。
筐体2の前面側において、中央には調理室扉7が設けられている。調理室扉7は、調理室11内で調理される被加熱物を調理室11内へ出し入れできるよう、前後方向にスライドして調理室11の前面開口部を開閉する。また、調理室扉7は、調理室11内や調理室扉7自身の清掃等のメンテナンスを容易にするため、着脱可能に構成されている。なお、本実施の形態では、調理室扉7の両側にも操作部6が設けられている。
なお、本実施の形態の調理室11及び前面側の操作部6の配置は一例であり、これに限るものではない。例えば、本実施の形態では、調理室11は筐体2の左右中央に配置されているが、調理室11を筐体2の左右どちらかの側面に寄せて配置してもよい。また、操作部6を左右どちらかの側面に寄せて配置してもよいし、前面側に操作部6を設けない構成とすることもできる。
図2は、実施の形態1に係る誘導加熱調理器100のトッププレート4と吸排気口カバー5を取り外した状態の本体1の斜視図である。
筐体上面3の背面側の中央には筐体排気口13が設けられ、左右にはそれぞれ筐体吸気口14が設けられている。筐体2の内部の背面側には、筐体2内を冷却する冷却風を導く冷却風排気風路15が設けられている。筐体排気口13は、この冷却風排気風路15に接続されており、冷却風排気風路15により導かれた冷却風は筐体排気口13から本体1の外部へ排出される。また、冷却風排気風路15内には、調理室11からの排気を導く調理室排気風路10が配置されている。したがって、調理室11からの排気は、調理室排気風路10に導かれて冷却風排気風路15内の排気と合流し、筐体排気口13から本体1の外部へ排出される。なお、通常の使用状態においては、筐体排気口13は、図1で示した吸排気口カバー5により覆われている。
トッププレート4の右載置部8a、左載置部8b、中央載置部8cの下方には、それぞれ、誘導加熱コイルユニット18a、誘導加熱コイルユニット18b、誘導加熱コイルユニット18c(これらを誘導加熱コイルユニット18と総称する場合がある)が設けられている。誘導加熱コイルユニット18は、トッププレート4上に載置される被加熱物の加熱に使用される。誘導加熱コイルユニット18のいずれか又はすべてを、ジュール熱で加熱するラジエントヒータ等と置き換えてもよい。
誘導加熱コイルユニット18の下方には、調理室収納部19が板金等により区画形成され、調理室収納部19の内部には調理室11が配置される。調理室収納部19と調理室11の間には隙間が設けられ、空気層による断熱がおこなわれている。なお、調理室収納部19と調理室11との間の空気層に冷却風の一部を流入させて断熱効果を高める構成としてもよいし、この空気層に代えてグラスウール等の耐熱性のある断熱材を挿入してもよい。
調理室収納部19の左右両側には、それぞれ、基板ケースユニット17が配置されている。基板ケースユニット17は、誘導加熱コイルユニット18に高周波電力を供給するインバータ回路を実装した回路基板(図示せず)や、誘導加熱調理器100の動作を制御する制御手段としての回路が実装された各種回路基板(図示せず)を収容する。また、基板ケースユニット17は、筐体2内へ冷却風を吸引する冷却ファン(図示せず)を収容しており、冷却風のダクトとしての機能も有している。基板ケースユニット17には、冷却風を吸い込む吸込口が設けられており、この吸込口は左右それぞれの筐体吸気口14の下方に配置され筐体吸気口14に接続されている。
基板ケースユニット17内の冷却ファンが動作すると、筐体吸気口14から冷却風が吸い込まれる。この冷却風は、筐体吸気口14に接続された基板ケースユニット17の吸込口から基板ケースユニット17内に流入して冷却ファンにより吸引・送出され、基板ケースユニット17内部の各種回路基板に実装された部品を冷却し、基板ケースユニット17の排気口から排気される。基板ケースユニット17の排気口から排気された冷却風は、誘導加熱コイルユニット18の下方に配置されたチャンバ16に流入する。
チャンバ16は、誘導加熱コイルユニット18の下方に配置されており、誘導加熱コイルユニット18に向けて冷却風を吹き出す機能を有する。チャンバ16内に流入した冷却風は、チャンバ16の上面に設けられた吹出口から吹き出されて誘導加熱コイルユニット18に吹き付けられ、誘導加熱コイルユニット18を冷却する。
図3は、実施の形態1に係る調理室11全体を示す前面側斜視図である。また、図4は、実施の形態1に係る調理室11の調理室上壁25を取り外した状態の斜視図である。
調理室11の上方には、上方加熱手段24が配置されている。本実施の形態では、上方加熱手段24として、抵抗発熱体であるシーズヒータを用いている。なお、上方加熱手段24の具体的構成はこれに限らず、遠赤外線ヒータを用いてもよいし、フラットヒータで天板を加熱してもよく、また、誘導加熱コイルで天板や抵抗発熱体を発熱させるもの等でもよく、調理室11内の被加熱物の上方より輻射や空気を介した熱伝達で加熱できる手段であればよい。本実施の形態では、上方加熱手段24は奥行き方向及び幅方向に折り曲げられており、調理室11の上方の広範囲を加熱できるようになっている。
調理室11の背面には上方加熱手段24を取付用の開口部が設けられ、上方加熱手段24の端子部は調理室11外の背面に設けられている。この端子部は、基板ケースユニット17内の回路基板に配線され(図示せず)、制御手段により上方加熱手段24による加熱の有無や加熱量が制御される。
上方加熱手段24の下方には調理台26が配置され、その下方に受皿27が配置されている。調理室11の背面壁には、調理室吸込口12が設けられている。調理室吸込口12は、ファンケーシング20に連通している。
受皿27の上面には、受皿流出口30が多数形成されている。受皿流出口30は噴流を噴出すノズルとして機能し、調理台26に載置された被加熱物(図示せず)に下方より噴流を噴出して、衝突噴流熱伝達により効率良く噴流の熱を被加熱物に熱伝達する。
調理室11の側面は、二重壁構造となっており、この二重壁の間に断熱空間35が設けられている。断熱空間35により、調理室11からの熱漏洩を抑制して調理室11内の加熱効率を高めるとともに、熱漏洩による周囲に配置される部品の温度上昇を抑制して冷却効率を高めている。本実施の形態においては、後述するように調理室11の上面と底面及び側面を二重壁構造としているが、求められる断熱性能に応じては全ての面に設ける必要なく、また、ファンケーシング背面や全体を二重壁構造とするなどして更に断熱性能を高めてもよい。
調理室11には、調理室扉7の開閉を規制するロック機構(図示せず)が設けられている。このロック機構は、例えば、調理室11における加熱調理動作中や、加熱調理終了・停止後の所定条件(調理室内温度、ターボファン22(図7参照)の慣性による回転動作中等)の場合には、ロックがかかって調理室扉7を開けることができないよう構成されている。
また、調理室扉7のスライドによる開閉を検知する手段(扉開閉検知手段)を備えており(図示せず)、調理室扉7が開いている状態では、操作部6に加熱指示が入力されても調理室11内での加熱はおこなわれない。また、調理室扉7が開いている場合には、調理室扉7が開いているため加熱調理がおこなわれない旨の情報や、調理室扉7を閉めるよう喚起する情報を、表示部9により報知してもよい。
調理室扉7の開閉を検知する手段としては、例えば、磁石が内蔵された調理室扉7がスライドして閉じたときに、本体側に設けた磁気検知手段が調理室扉7の磁気を検知して調理室扉7が閉まっていることを検知するものを採用することができる。ただし、この検知手段は一例であり、光・超音波・電波等の反射や遮断を検知する非接触の検知手段やメカニカルスイッチ等の接触式・機械式の検知手段を用いてもよく、調理室扉7の開閉が検知できる手段を備えていれば検知手段の具体的構成によらず本発明の効果は得られる。
また、例えば加熱調理動作中に、上記ロック機構の損傷等で誤って調理室扉7が開いてしまった場合は、調理動作中の加熱手段や送風機の動作が停止され、調理室11の前面開口からの輻射や熱風の漏れを抑制する。
図5は、実施の形態1に係る調理室11の調理室上壁25、上方加熱手段24、調理室扉7に付帯する部品、スライドレールカバー42を取り外した状態の斜視図である。
調理室11の背面の調理室吸込口12の下方には、複数の調理室吹出口28が設けられ、調理室吸込口12から吸引された空気の多くは循環気流加熱手段23で加熱され、調理に適した温度となり吹出される。調理室吹出口28は受皿27を構成する受皿下部36の受皿流入口29と概気密に接続され、吹出された加熱空気は受皿流入口29より受皿27内に流入する。なお、調理室吹出口28は本実施の形態においては概同一形状の長方形を5つ並べて構成しているが、形状・数はこれに限るものではなく、受皿27内の空間の気流の分布や各受皿流出口30の流出量の制御するため形状や数を変更して調整することで良好な調理効果を得ることができる場合もありこれに限るものではない。
調理室11の側面にはスライドレール固定側37が取付られており、その背面側端は調理室11背面の開口より突出している。調理室11背面から突出したスライドレール固定側37は、通常使用状態においては、スライドレールカバー42(図3参照)で覆われており、調理室11背面の貫通用の開口とスライドレールカバー42内は連通しているが、調理室11の気密性は概ね確保される。
スライドレール固定側37にはスライドレール移動側38(図8参照)がスライド自在に固定され、調理室扉7や付帯する保持部31、受皿下部36、受皿27、調理台26を支持しながらスライドして調理室扉7の開閉をおこなう。
調理室11の内面には、調理室11内の温度を検知する温度センサ32が設けられている。温度センサ32としては、例えば白金測温抵抗体・サーミスタ・熱電対等が用いられる。必要に応じて複数の温度センサ32を設けてもよく、また温度センサ32の配置も壁面に限らず必要に応じて天面や底面、受皿27や調理台26に設けてもよい。また、被加熱物から放射される赤外線量を検知して被加熱物の表面温度を検知する被接触式の温度センサ32を備えてもよい。これらの温度センサ32の出力は基板ケースユニット17内の電子回路基板に実装される制御手段に伝送される。制御手段は、加熱調理用のソフトウェアにしたがい、操作部6により表示部9に示される調理メニューや加熱条件の設定や、調理室11内や被加熱物の温度に基づいて、上方加熱手段24、循環気流加熱手段23、電動機21等の出力や動作をコントロールする。
図6は、実施の形態1に係る調理室11の調理室上壁25、上方加熱手段24、調理室扉7に付帯する部品、スライドレールカバー42を取り外した状態を示す背面側斜視図である。
調理室11の背面にはファンケーシング20が設けられ、その背面には電動機21が配置され、電動機21の回転軸にはファンケーシング20内に設けられたターボファン22(図7参照)が取り付けられている。調理室11における加熱時には、基板ケースユニット17内の制御手段により電動機21の回転の有無や回転数等が制御され、電動機21の回転によりターボファン22(図7参照)が動作する。電動機21は、例えばDCモーターや誘導モーターが用いられる。電動機21は、その仕様に応じ、動作環境と回転軸軸受け寿命との兼ね合い等によって必要に応じて冷却される。より具体的には、例えば、電動機21の回転軸に冷却用のファンが設けられる等の構成が採用される。
また、ファンケーシング20の背面には、調理室排気風路10が設けられている。調理室排気風路10とファンケーシング20内部とは連通しており、調理室11内から吸引した空気の一部を排気して調理室11内の空気を換気する。これにより、調理室11内の空気に、加熱調理に伴う煙や臭気成分の滞留を軽減して、煙や臭気成分が被加熱物である食材に付着するのを抑制して調理の仕上がり食味を良好としている。
ファンケーシング20の左右側面を貫通するように、循環気流加熱手段23が設けられており、ファンケーシング20の外側には循環気流加熱手段23を動作させるための端子部が露出している。この端子部は、基板ケースユニット17内の回路基板に配線され(図示せず)、制御手段によって循環気流加熱手段23による加熱の有無や加熱量が制御される。
また、調理室11の背面から突出したスライドレール固定側37には磁石41が配置されている。磁石41はU字型部材を介してスライドレール固定側37の先端に締結部材で固定される。調理室11外に配置された磁石41はスライドレール移動側38に取付けられた磁石41(図8参照)と磁力による引力を生じさせ、スライドレール移動側38を閉方向に付勢している。
図7は、実施の形態1に係るファンケーシング20と付帯部品の斜視図を示す。
ファンケーシング20内には、電動機21の回転軸に取り付けられたターボファン22が回転自在に収納されている。電動機21が動作することによりターボファン22が回転して、遠心ファンの作用により調理室吸込口12から吸引され、この吸引された気流はターボファン22の外周側へ送出される。なお、電動機21、ターボファン22およびファンケーシング20は本発明における「送風手段」を構成する。
なお、本実施の形態においてはターボファン22を用いて空気を吸引・送出しているが、調理室吸込口12から調理室11内の空気を吸引でき、ファンケーシング20内に送出できればこれに限るものではなく、ラジアルファンやシロッコファン等の遠心ファンやファンケーシング20を適切な形状とすることで軸流ファンや貫流ファンを用いてもよく送風手段を限定するものではない。
ファンケーシング20において、ターボファン22の下方には、調理室排気風路10と連通する排気風路接続口43が設けられている。また、排気風路接続口43には、触媒体34が配置されている。触媒体34にはPd、Pt、Mnのいずれかを含む酸化触媒が添着されていて、排気が通過するときに油煙や臭気成分等の物質を酸化触媒が吸着して酸化分解をおこなうことで排気に含まれる汚染物質の一部を浄化しており、調理空間への排気のユーザーの不快感を軽減している。
ターボファン22により送出された気流の一部は、排気風路接続口43から調理室排気風路10へ流入して、調理室排気風路10の背面側垂直部の上端開口より排気される。排気される風量は触媒体34の圧力損失を含め調理室排気風路10の流路断面積により適切な排気風量となるよう調整される。適切な風量の排気により加熱効率が不要に低下することはなく、同時に調理室11内の換気不足による調理効果・仕上がりを損なうこともない。
ファンケーシング20の下方には、棒状の循環気流加熱手段23がファンケーシング20の両側面にわたって配置されている。循環気流加熱手段23は、ファンケーシング20の奥行き方向のほぼ中ほどに配置されていて、ファンケーシング20の背面側の壁に接触しないようになっている。また、循環気流加熱手段23は、調理室吹出口28の開口面とほぼ平行な向きで配置されている。ファンケーシング20を調理室11の背面側に取り付けた状態においては、後述する図11に示すように、循環気流加熱手段23と調理室11の背面との間に空間が形成されるとともに、循環気流加熱手段23とファンケーシング20の背面との間にも空間が形成される。
ターボファン22から調理室吹出口28に至る気流は、ファンケーシング20内においてこれらいずれかの空間を通過する際に循環気流加熱手段23で加熱され、加熱された直後に調理室吹出口28より送出される。循環気流加熱手段23は、調理室吹出口28により近い位置に設けることが好ましい。このようにすることで、循環気流加熱手段23により加熱されてから調理室吹出口28より送出されるまでの気流の経路を短くして調理室11内側へ戻すことで、熱ロスを低減して循環気流を送出することで加熱効率を高め省エネルギーとしている。また、循環気流加熱手段23の背面側には触媒体34が配置され、触媒体34は通過する排気の熱に加えて循環気流加熱手段23からの輻射により加熱されることでより高い温度となり、反応速度が速くなり触媒活性が高まり、排気の浄化をより高めている。なお、実施の形態1における触媒体34は本発明における「第三触媒体」に相当する。
なお、循環気流加熱手段23としては、例えば、ガラス管ヒータ、シーズヒータ、セラミックヒータ等が用いられる。昇温速度の速い石英管ヒータ、ハロゲンランプヒータ、カーボンヒータ等のガラス管ヒータを用いることにより調理時間を短縮することができる。
図8は、実施の形態1に係る調理室扉7と付帯部品を調理室11から引き出して取り外した状態の斜視図である。また、図9は、実施の形態1に係る調理室扉7と付帯部品を示す分解斜視図である。
調理室扉7の調理室11側の外周部には、気密部材33が配置され、調理室扉7が閉められた状態では、調理室11前面開口部の外周に気密部材33が接触して、調理室扉7と調理室11との隙間からの調理室11内の空気漏れを抑制する。調理室扉7は一定の断熱がなされており、加熱調理中に取手部等を触るなどしてもユーザーが火傷をすることはない。また、調理室扉7にはガラス窓等の透過部を設け、調理室11内を目視できるようにしてもよい。
ユーザーが調理室扉7を引きだした場合、調理室扉7は所定の位置までスライド移動して、ストッパー(図示せず)によりスライドレール移動側38がスライドレール固定側37から外れることはなく、所定の位置以上のスライドはせず、引き抜ける等の危険な状態にはならない。また、調理室扉7はスライドレール移動側38に着脱自在に係合されており、調理室扉7を調理室11から取り外して洗浄等のメンテナンスが容易におこなえる構造としている。
左右のスライドレール移動側38間には、受皿27を着脱自在に保持する保持部31が設けられており、受皿27、受皿下部36をガタツキ少なく保持している。保持部31は背面側に垂直面31aを有するが、受皿下部36の受皿流入口29と調理室吹出口28の接続を妨げない位置・寸法形状としている。
スライドレール移動側38の背面側の端部には、磁石41が締結部材により固定されている。調理室扉7が閉じた状態において磁石41は調理室11外に配置された磁石41(図6参照)と対向して、接触せず磁力の働く位置となり、スライドレール移動側38は調理室扉7が閉じる側に付勢される。
受皿27の上面は2段の凹部があり、外周面より1段下がった面で調理台26の脚部をガタツキ少なく支持する。さらに1段下がった面には受皿流出口30が設けられ、その外周は上方に凸形状で受皿27の上面に被加熱物から滴下した油脂や汁気を受皿下部36に流下するのを抑制するとともに、受皿流出口30から噴き出される空気の整流をおこない良好な噴流の形成に寄与している。
調理台26の上面は被加熱物が載置される載置面となる。載置面は高い開口率で、受皿流出口30からの噴流の多くを被加熱物の下面に直接接触させ効率良く伝熱できる。また、調理台26の脚部は受皿流出口30からの噴流を妨げない形状・配置となるよう、受皿流出口30の上方に係らない(重ならない)形状・配置としている。この調理台26は、例えば前後方向に延びる棒状のステンレス鋼を複数並べて構成された、いわゆるストレートタイプの焼き網で構成されている。素材は耐熱性のある素材で調理に適した毒性のない素材であればステンレス鋼以外でもよく、また、素材の表面に非粘着性や防汚性を備えた無機セラミックコーティング剤等を塗布してもよい。
受皿27の外周面から一段低い凹部の外周縦面27aは、受皿下部36底面の外周縦面36aに気密性良く嵌合・挿入される。挿入された状態では受皿27上面外周の下面と受皿下部36外周の上面は概ね面接触となり、外周縦面27aと外周縦面36aとの間の嵌合との2面で気密性を高めている。また、受皿27は受皿流出口30が設けられる上面と受皿下部36とを分離可能に構成している。これにより、清掃性・メンテナンス性が向上しており、加熱調理時に被加熱物からの油分や汁気が受皿流出口30に滴下し、さらに受皿流出口30より受皿下部36上に落下した場合も、受皿27の上面と受皿下部36とを分離することで清掃を容易としており、清掃性・メンテナンス性が向上している。
受皿下部36の外周面の前側端には下方への突出面と凹部縦面とで係合部36bを形成し、保持部31の前面側の縦面31bとガタツキ少なく係合される。
調理室扉7を手前側に引き出すと、保持部31に支持された受皿27と、受皿27に保持された調理台26と、調理台26に載置された被加熱物とが、一体的にスライドして引き出され、これらは概ね調理室11の外部に露出することができる。このようにすることで、被加熱物の載置や搬出、調理台26、受皿27の着脱を容易にし、調理の作業性、メンテナンス性、清掃性を高めている。
図10は、実施の形態1に係る調理室11の受皿流出口30、スライドレール固定側37、スライドレール移動側38を示す上面断面図である。また、図11は、実施の形態1に係る本体1の側面断面図である。
受皿27上面の受皿流出口30は、受皿流入口29に近い側の開口面積が小さく、受皿流入口29に遠い側の開口面積が大きくなるように複数形成されている。例えば、受皿流出口30は円形ノズルにより構成され、受皿流入口29に近い側の直径が小さく、遠い側の直径が大きくなるように形成されている。このように、受皿流出口30の開口面積を受皿流入口29からの距離により可変することで、圧力が高く流出量の多くなる受皿流入口29に近い側は開口を小さくして流量を抑え、圧力が低く流出量が少なくなる受皿流入口29から遠い側の流量を増やし、調理台26上の被加熱物の加熱ムラが軽減されるように設定される。このように、受皿流出口30からの噴流の流量をコントロールして受皿27上に載置される被加熱物の加熱ムラを軽減して良好な調理効果・仕上がりを得ている。
なお、本実施の形態においては、円形ノズルの受皿流出口30としているが、適切な噴流を形成でき、被加熱物に衝突噴流熱伝達をおこなえればこれに限るものではない。例えば、スリット状のノズル等を用いてもよい。
また、本実施の形態においては、受皿27上面の受皿流出口30の開口の大きさのみを変更して加熱ムラの軽減をおこなっているが、これに限るものではない。例えば、受皿流出口30の開口の大きさを略均一として、受皿流入口29から遠い領域に形成された受皿流出口30の開口率(配置密度)が、受皿流入口29に近い領域に形成された受皿流出口30の開口率(配置密度)より高くなるようにしても良い。また、受皿流出口30の配置密度と開口の大きさの両方を場所により変更することで加熱ムラを軽減してもよい。
受皿下部36の受皿流入口29と調理室11背面の調理室吹出口28は、対向する位置にほぼ同形状に設けられている。受皿流入口29と調理室吹出口28は、調理室扉7が閉じた状態(加熱調理がおこなわれる状態)においては気密性良く面接触により接続され、ファンケーシング20からの加熱空気を漏れ少なく受皿27内の空間に流入させる。一方、ユーザーが調理室扉7を引き出した場合、受皿27はスライドレール移動側38の移動により調理室扉7に動作に付帯して移動し、受皿流入口29と調理室吹出口28との接続は解除される。
受皿流入口29と調理室吹出口28の面接触は、磁力により受皿流入口29面が調理室吹出口28に接触する方向に付勢されることでおこなわれる。これは、スライドレール移動側38の背面側に締結部材で固定された磁石41が、調理室11外のスライドレールカバー42内に固定された磁石41に近接すると磁力により引力が生じて閉じる方向に引き込まれ、スライドレール移動側38に保持される受皿下部36も一体的に引き込まれ調理室背面の調理室吹出口28と接続される。このとき、調理室扉7の調理室11内側の気密部材33も調理室11外周面と接触するが、気密部材33の弾性により受皿流入口29と調理室吹出口28の接続を阻害することはない。
なお、本実施の形態においては、磁石41はU字型部材を介してスライドレール固定側37の先端に固定され、調理室扉7が閉じた状態においては、スライドレール移動側38に取付けられた磁石41と対向する位置に接触せず・引力が働く位置に配置され、磁石41間に磁力による引力が発生することで、スライドレール移動側38は引き込まれ付勢されているが、移動側と固定側の磁石41の取付・配置は一例であり、これに限るものではない。磁石の斥力を使用してスライドレール移動側38を押込むよう付勢するようにスライドレール移動側38の磁石41をより背面側に配置することや、磁石により直接的に受皿下部36に引力を与え付勢するなどしてもよく、磁力により付勢され調理室吹出口28に受皿流入口29が押し当てられ接続される構成・配置であれば他の構成・配置でも同等の効果は得られる。また、調理室吹出口28と受皿流入口29の外周間に気密性を高める部材(耐熱性シール材、フッ素ゴム・スポンジの弾性体等)を挿入してより気密性を高めてもよい。
図11に示すように、調理室11の上面及び底面は、側面と同様に二重壁構造となっており、この二重壁の間に断熱空間35が設けられている。断熱空間35により、調理室11からの熱漏洩を抑制して調理室11内の加熱効率を高めるとともに、熱漏洩による周囲に配置される部品の温度上昇を抑制して冷却効率を高めている。
また、調理室11と筐体2の調理室収納部19との間にも、断熱空間35が設けられ、調理室11からの熱漏洩を抑制して調理室11内の加熱効率を高めるとともに、熱漏洩による周囲に配置される部品の温度上昇を抑制して冷却効率を高めている。なお、本実施の形態においては、断熱空間35において空気層による断熱をおこなう例を示しているが、必要に応じて断熱空間35にグラスウールや真空断熱材等の断熱材を挿入してもよく、このようにすることで断熱性能を高め、加熱効率や冷却効率を高めることができる。
(誘導加熱調理器の動作)
このように構成された誘導加熱調理器100においては、操作部6に対して加熱指示操作がおこなわれると、基板ケースユニット17内の電子回路基板に実装された各種回路により、トッププレート4下方の誘導加熱コイルユニット18や、調理室11の上方加熱手段24、循環気流加熱手段23、電動機21等が駆動され、加熱調理がおこなわれる。
次に、調理室11における加熱調理について説明する。
ユーザーが、表示部9に表示される調理モード、調理メニュー、加熱条件を操作部6により選択・入力すると、設定された調理モードに対応する制御シーケンスが記憶手段より呼び出され、調理のための各加熱手段等の制御がおこなわれる。
魚や肉等の食材を調理台26に直接載置して加熱する調理モードを例に、加熱調理の制御・動作を説明する。
(1)調理の初期
調理の初期においては、上方加熱手段24は、調理台26に載置された被加熱物の上側が、上方加熱手段24からの輻射により短時間で70℃程度まで上昇して表層部のタンパク質を凝固させ内部の水分等の揮発を抑制して内部のジューシーさを保持するよう、高い出力に制御される。
上方加熱手段24による加熱と併せて、電動機21が駆動され、ターボファン22が回転動作する。これにより、上方加熱手段24からの伝熱により加熱された調理室11内の空気は、調理室吸込口12からファンケーシング20内へ吸引され、ターボファン22からファンケーシング20内へ送出され、調理室吹出口28に至る過程に循環気流加熱手段23の周囲を通過して調理に適した温度に加熱される。加熱された空気は循環気流として調理室吹出口28から受皿27内の空間へ受皿流入口29より流入する。また、ターボファン22からファンケーシング20内へ送出された空気の一部は、排気風路接続口43より調理室排気風路10へ流入して、触媒体34を通過する際に空気に含まれる油煙や臭気成分の一部が吸着・分解されたのち、筐体排気口13から本体1外へ排気される。
受皿27内の空間へ流入した循環気流は、受皿27上面に複数設けられた受皿流出口30より、調理台26下方から上方に向けて噴き出される。受皿流出口30はノズルとして機能し、噴流を形成する。
受皿流出口30より噴出された高温の噴流は、調理台26の上面(載置面)に載置された被加熱物の下方に衝突する。そして調理室11内へ拡散しながら流れていく過程で被加熱物に衝突噴流熱伝達をおこない加熱調理をおこなった後、調理室吸込口12から再度吸引され、筐体排気口13から排気される一部を除き再び調理室11内を循環する。
また、本実施の形態においては、受皿流出口30の開口の大きさを、受皿流入口29から近い側は小さく遠い側は大きくすることで、圧力が高く流出量の多くなる受皿流入口29に近い側は開口を小さくして流量を抑え、圧力が低く流出量が少なくなる受皿流入口29から遠い側の流量を増やし、調理台26上の被加熱物の加熱ムラが軽減されるように設定される。
被加熱物の下側に対する加熱についても、調理の初期には、急速に表層部の温度を上昇させてタンパク質を凝固させることは被加熱物の上側と同様である。したがって、循環気流加熱手段23の出力は大きく調理過程における最大出力となるよう制御される。また、電動機21の回転数も調理過程において最も高くなるよう制御され、ターボファン22の風量を増加させ、これにより受皿流出口30から噴出する流速も速まり、被加熱物下側の受熱量も多く急速に加熱・昇温する制御がなされる。
調理の初期における調理室11内の温度の変化等は、温度センサ32にて検出され、制御手段に出力される。制御手段は、この温度変化等に基づいて被加熱物の量や初期の温度を算出し、記憶手段に格納されたプログラムに基づいて調理時間等のシーケンスを設定し、以降はそのシーケンスに従って制御する。
(2)調理の中盤
調理の初期における表側部の加熱がおこなわれた後は、調理室内が所定の温度で維持されるように、制御手段は、上方加熱手段24、循環気流加熱手段23とも温度センサ32の出力より比較的低い出力となるよう制御するとともに、on/offによる制御もおこなう。このような制御により、調理室11内の余熱による調理もおこなわれる。また、制御手段は、食材内の水分等の揮発を抑制するため、電動機21を比較的低い回転数に制御し、また、必要に応じて電動機21の回転を停止する。
また、制御手段は、電動機21の回転数を制御してターボファン22の風量を変化させ、これにより受皿流出口30からの噴出する気流の流速を変化させることで、調理室11内の気流の流れを変化させる制御もおこなう。このようにして気流の淀みを移動・変化させることで抑制して、調理室内の温度ムラを軽減することで焼きムラを軽減して調理効果・仕上がりの均一性を高めることができる。
(3)調理の終盤
調理の終盤においては、制御手段は、食材の表面に適切な(美味しそうな)焼き色をつけるとともに表面の水分を揮発させパリッとさせることで、見た目も食味も良好な調理効果・仕上がりとなるよう、上方加熱手段24の出力を調理の中盤よりも高く制御する。
所定のシーケンスが完了すると、制御手段は、上方加熱手段24、循環気流加熱手段23、及び電動機21を停止させる。加熱動作が停止して調理室扉7のロック解除条件が満たされると、制御手段は、表示部9にて調理完了を報知するとともにブザーや音声による報知もおこない、調理室扉7のロックを解除して調理室扉7の開閉を可能とする。
以上のように本実施の形態においては、筐体の内部に設けられた調理室11と、調理室11内の上方に設けられた上方加熱手段24と、調理室11内に被加熱物を出し入れするための調理室扉7と、調理室扉7より調理室11内へ出入自在に配置される受皿27と、受皿27の上方に設けられ、被加熱物を載置するための調理台26と、調理室11に設けられた調理室吸込口12及び調理室吹出口28と、調理室吸込口12に吸引力を発生させて調理室11内の空気を吸引し、調理室吸込口12から吸引した空気を調理室吹出口28から吹き出させる送風手段を構成する電動機21、ターボファン22およびファンケーシング20と、を備えた。そして、受皿27は、内部に通風可能な空間が設けられ、調理室11の調理室吹出口28と着脱自在に接続され調理室吹出口28からの空気を内部に流入させる受皿流入口29と、上面に形成され受皿流入口29から流入した空気を吹き出す複数の受皿流出口30とを有する。
このため、被加熱物を受皿27の受皿流出口30より下方からの噴流で衝突噴流熱伝達により加熱することができ、加熱効率が高く短時間調理ができエネルギー効率を向上することができる。また、被加熱物からの油脂や汁気が調理室11底面に落下するのを受皿27で防止することができ、調理室11底面の防汚性を向上することができる。また、受皿27を調理室11外へ搬出できることから、受皿27の清掃性・メンテナンス性を向上することができる。したがって、省エネルギーで調理能力が高く清潔で長寿命な環境負荷の低い加熱調理を得ることができる。
また、被加熱物の下方にヒータ等の下方加熱手段を設けなくてよいので、被加熱物からの油脂分が下方加熱手段に加熱されることによる発煙・発火を抑制することができる。また、発煙・発火が抑制されることから、良好な調理効果・仕上がりが得られるとともに安全性の高い加熱調理器を得ることができる。
また、調理台26と受皿27との間にヒータ等の下方加熱手段を設けなくてよいために、調理台26と受皿27との間の高さ寸法を小さくできるので、調理室11内において被加熱物を載置するためのスペースをより大きくすることができ、厚みのある被加熱物の調理が可能となり、調理能力の高い加熱調理器を得ることができる。
また、調理室11の下方にヒータ等の下方加熱手段が無いことから、調理室11内の下方壁面・底面の清掃時に加熱手段が障害となることがない。また、調理室11下方に下方加熱手段が無いことで調理室11内のスペースに余裕ができ、容易に手を挿入して清掃できる。したがって、清掃性・メンテナンス性の良好で清潔性が高く長寿命な加熱調理器を得ることができる。
また本実施の形態においては、受皿流入口29から遠い位置に形成された受皿流出口30の開口面積を、受皿流入口29に近い位置に形成された受皿流出口30の開口面積より大きくした。または、受皿流入口29から遠い領域に形成された受皿流出口30の開口率を、受皿流入口29に近い領域に形成された受皿流出口30の開口率より高くした。
このため、受皿流入口29からの距離による流出量(風量)及び衝突噴流熱伝達により伝熱量の不均一が軽減され、被加熱物の加熱ムラを抑制することから被加熱物全体が比較的均一な加熱調理がおこなわれ、良好な調理効果・仕上がりが得られる加熱調理器を得ることができる
また本実施の形態においては、受皿27はスライドレール移動側38を介して調理室扉7と一体的に移動して、調理室扉7が開いた状態において、受皿27の少なくとも一部は調理室11外へ引き出され、調理室扉7が閉じた状態において、受皿27の受皿流入口29は調理室11の調理室吹出口28と通風可能に接続される。
このため、調理室扉7の開閉と調理室吹出口28と受皿流入口29の着脱が連動され、ユーザーが調理をおこなうためにダクト等の風路の接続をする必要なく接続ミス等もおこりにくくなり、容易・確実に衝突噴流熱伝達を利用した調理をおこなうことができる。また、調理室扉7が開いた状態においては、受皿27を調理室吹出口28から取り外すことや直接調理室11内から引き出す必要がなく、調理室11外へ引き出された状態から容易に取り外してシンク等の清掃場所へ移動して、受皿27で受け止めた油脂や汁気の清掃をおこなうことができる。したがって、調理操作が容易で信頼性が高く、清掃性・メンテナンス性に優れた加熱調理器とすることができる。
また本実施の形態においては、受皿27は、受皿流入口29が調理室11の調理室吹出口28に向かう方向に、磁力によって付勢されている。具体的には、スライドレールカバー42内に固定された磁石41とスライドレール移動側38に固定された磁石41との間に働く磁力により、受皿27の受皿流入口29が調理室吹出口28に接触する方向に付勢されている。
このため、調理室吹出口28と受皿流入口29との間の接触の気密性が高まりターボファン22から送出され循環気流加熱手段23で加熱された空気の漏れが少なく、受皿27内部の空間に流入して受皿流出口30より噴出されることで加熱効率を向上することができる。よって、調理時間が短縮でき高い調理能力を備えるとともに省エネルギーで環境負荷の低い加熱調理器を得ることができる。
また本実施の形態においては、受皿27は、分離可能な複数の部品から構成され、組立時に複数の部品が概気密に接合される。具体的には、受皿27を受皿流出口30が設けた上面と受皿下部36の二つの部品から構成し、分離できるとともに受皿27として組立時はその接合部に概気密性を持たせた。
このように受皿27を分割できる構成としたことで、受皿流出口30から受皿27内部に滴下した被加熱物からの油脂や汁気を容易に清掃・メンテナンスすることができる。よって、清潔性が高く長寿命の加熱調理器を得られる。また、組立時に複数の部品が概気密に接合されるため、接合部からの加熱された空気の漏れが少なくなり、受皿27内部の空間に流入した加熱空気のほとんどは受皿流出口30より噴出される。よって、加熱効率が高まり、調理時間が短縮でき高い調理能力を備えるとともに省エネルギーで環境負荷の低い加熱調理器を得ることができる。
また本実施の形態においては、調理室吸込口12から吸引した空気を調理室吹出口28へと導く風路上に、循環気流加熱手段23を備えた。具体的には、送風手段を構成するターボファン22と調理室吹出口28の間に循環気流加熱手段23を備えた。
このように、調理室吸込口12から吸引した空気を調理室吹出口28へと導く風路上に循環気流加熱手段23を設けることで、調理室吹出口28から吹き出される循環気流はより高温に加熱され、短時間で加熱調理をおこなうことができる。
また本実施の形態においては、棒状の循環気流加熱手段23を、調理室吹出口28の開口面に対して概平行に配置した。
このため、調理室吹出口28の位置による加熱された空気の温度差を軽減することができ、複数の受皿流出口30から噴出される加熱空気の温度を比較的均一にすることができ、被加熱物の加熱ムラを抑制することから比較的均一な加熱調理できる。したがって、短時間調理で調理能力が高く省エネルギーで環境負荷が低く、良好な調理効果・仕上がりが得られる加熱調理器を得ることができる。
また、循環気流加熱手段23を調理室吹出口28により近い位置に設けることで、循環気流加熱手段23により加熱されてから調理室吹出口28より吹き出されるまでの気流の経路を短くすることができ、熱漏洩や熱ロスを低減することができるとともに、より高い温度の循環気流を吹き出すことで短時間に被加熱物を昇温させ調理時間を短縮することができる。
また、調理の経過時間と温度センサ32の出力により、電動機21を比較的低い回転数に制御し、また、必要に応じて電動機21の回転を停止することで食材内の水分等の揮発が抑制され、食材のパサつき等が軽減され、良好な調理効果・仕上がりを得ることができる。
また本実施の形態においては、調理室吸込口12から吸引した空気を調理室吹出口28へと導く風路と筐体2の外部とを連通させる調理室排気風路10と、調理室排気風路10内であって循環気流加熱手段23の輻射が届く位置に設けられた触媒体34とを備えた。
このため、触媒体34は排気の加熱に加え循環気流加熱手段23の輻射加熱によりさらに昇温され、触媒活性が高まり加熱調理に伴う排気に含まれる油煙や臭気成分等の汚染物質の酸化分解が促進され浄化性能が高まる。したがって、調理室排気風路10から外部へと排出される排気の清浄度が増し、快適な調理空間・環境が得られる加熱調理器とすることができる。また、触媒体34を加熱するための専用の触媒加熱手段が不要となり部品コスト・組立てコストを低減でき安価な加熱調理器を得ることができる。
また本実施の形態においては、操作部6、表示部9、及び調理室扉7の開閉検知手段を備え、調理室扉7の開閉状態に応じて表示部9による報知をおこなうようにした。より具体的には、操作部6からの動作指示を出した場合に調理室扉7の開閉検知により調理室扉7が開状態であれば加熱調理をおこなわず調理室扉7を閉めるよう表示部9に報知し、また、加熱調理中に調理室扉7の開動作を検知した場合はすべての加熱手段である上方加熱手段24、循環気流加熱手段23と送風手段である電動機21を停止して調理室扉7が開いたため加熱調理を停止したことを表示部9に報知するようにした。
このようにすることで、ユーザーが火傷する等のリスクが軽減できることから、安全性の高い加熱調理器を得ることができる。
実施の形態2.
本実施の形態2では、実施の形態1における構成の一部を変更した例を説明する。本実施の形態では、実施の形態1との相違点を中心に、図12〜図18を参照して説明する。なお、本実施の形態2の誘導加熱調理器は、図1、図2で示す構成については実施の形態1と同様である。
図12は、実施の形態2に係る調理室11の斜視図である。また、図13は、実施の形態2に係る調理室11の調理室上壁25を取り外した状態の背面側斜視図である。
実施の形態2においては、調理室排気風路10はファンケーシング20の上方に配置されファンケーシング20内部と調理室排気風路10は連通している。
本実施の形態2における上方加熱手段24の形状は、調理室11背面に貫通して配置される端子部が右側面に寄った形状であり、調理室11内側の加熱手段背面側39が左端子側のみに設けられ、調理室11背面と概平行に概水平に配置されており、幅方向に分割されず上方加熱手段24の幅方向に近い幅となっている。なお、本実施の形態においては、右側端に端子を寄せているが左側端に寄せてもよく、加熱手段背面側39の幅が上方加熱手段24に近い幅となる形状であれば同様の効果は得られる。
上記実施の形態1においては、調理室吸込口12は調理室11背面壁に設けられていたが、本実施の形態2においては、ガイド部46の上端面と調理室11背面壁とからなる少なくとも上方に開口をもつ調理室吸込口12を形成している。また、調理室吸込口12の開口は上方加熱手段24の加熱手段背面側39の近傍に配置されている。このような配置により、調理室11内の循環気流は、加熱手段背面側39の近傍を通過してから、調理室吸込口12に流入する。ガイド部46により循環気流の流入範囲の位置(高さ)を加熱手段背面側39を含む範囲とするとともに流入範囲が規制され流速速く加熱手段背面側39に接触することで、循環気流は、加熱手段背面側39により加熱効率が高く昇温され、調理室吸込口12内に流入する。なお、本実施の形態では調理室吸込口12の開口が調理室11の上面に向くように形成されているがこれに限るものではなく、調理室吸込口12の開口が調理室11の中央より上に配置されていれば同様の効果は得られる。なお、ガイド部46は本発明における「吸込口体」に相当する。また、調理室吸込口12は本発明における「吸込口体の開口部」に相当する。
調理室吸込口12内には、触媒体34が配置されており、この触媒体34は上方加熱手段24からの輻射により加熱される。これにより、触媒体34に添着される酸化触媒は触媒活性され、流入した調理室11内の空気に含まれる油煙や臭気成分等の汚染物質の一部を吸着して酸化分解をおこない浄化する。調理室吸込口12内には、上方加熱手段24からの輻射が直接届く位置に触媒体34が配置されている。この触媒体34は、上方加熱手段24からの輻射と、加熱手段背面側39の近傍を流速速く通過して加熱され調理室吸込口12から吸込まれた空気からの伝熱により昇温される。そして、触媒体34に添着された白金やパラジム等の触媒の触媒活性により、吸込む空気に含まれる油煙や臭気成分の一部を吸着して酸化分解をおこない浄化する。調理室11内の空気の一部は調理室排気風路10から排気される一部の空気を除いて循環しており、調理室11内の空気は循環しながら何度も触媒体34を通過することで浄化率が高まる。このため、実施の形態1における構成(調理室11からの排気が一度だけ触媒体34を通過する構成)と比較して、調理室11内や調理室排気風路10からの排気の浄化率は高い傾向にある。また、触媒体34で汚染物質が酸化分解される化学反応の過程において反応熱が発生する。この熱は通過する気流を更に加熱して高温の循環気流として調理室吹出口28から受皿27に流入して受皿流出口30より被加熱物に噴出され加熱調理に利用され加熱効率を高めている。また、触媒体34を上方加熱手段24で加熱することから、触媒体34を加熱するための専用の触媒加熱手段が不要となり部品コスト・組立てコストが低減され安価な加熱調理器とすることができるとともに触媒加熱に必要なエネルギーが不要となり省エネルギーで環境負荷の低い加熱調理器とすることができる。なお、実施の形態2における触媒体34は本発明における「第一触媒体」に相当する。
ファンケーシング20の背面に電動機21を配置してその回転軸はファンケーシング20内のターボファン22に固定され回転軸が回転することで遠心送風機として機能することは実施の形態1と同様である。
図14は、実施の形態2に係る調理室11の調理室上壁25、上方加熱手段24、調理室扉7に付帯する部品、スライドレールカバー42を取り外した前面側斜視図である。
調理室11の両側面の断熱空間35を設け、調理室11内からの熱漏洩を低減して加熱効率を高めるとともに、周囲の部品の温度上昇を抑制して冷却効率を高めているのは実施の形態1と同様である。
ガイド部46と触媒体34で囲われた内側の調理室11背面には、ファンケーシング20と連通し送風手段に空気を吸い込むための吸込口が設けられている。吸込口は概円形で吸込口の外周部はR面が形成してベルマウス形状とすることで、ターボファン22への吸込を良好として送風効率を向上させるとともに送風機騒音を低減している。
ファンケーシング20内の調理室吹出口28側面には整流部44が設けられており、調理室吹出口28から受皿27へ流入する気流を整流しながら流入させる。これにより、受皿27内での渦の発生が軽減され圧力損失が低減され送風機負荷を低減するとともに、受皿流出口30から噴出される噴流を乱れ少なく形成して衝突噴流熱伝達を良好として加熱効率を高めている。整流部44は調理室11背面に調理室吹出口28を形成する際に調理室11背面を切り起こすことで調理室11背面と一体的に形成されている。これにより、部品コスト・組立コストが不要となり安価な加熱調理器とすることができる。
図15は、実施の形態2に係る調理室扉7と付帯部品を調理室11から引き出して取り外した状態の斜視図である。
保持部31の前面側と背面側の形状は、受皿27及び受皿下部36がガタツキ少なく安定して保持されるよう、受皿27及び受皿下部36の形状に合わせた形状としている。
受皿27上面の各受皿流出口30の開口面積は概ね同一であり、上面における配置・分布もほぼ均一となっている。受皿27上面の受皿流出口30は上方に凸形状の円形ノズルとして機能して加熱された空気を噴流として送出する。受皿流出口30を凸形状とすることで、受皿27上面に滴下した油脂や汁気が受皿流出口30に流入するのを抑制している。
図16は、実施の形態2に係る受皿27を示す分解斜視図である。
本実施の形態2における受皿下部36の底面は、受皿流入口29側(背面側)の一部に概水平の水平面36cが形成され、受皿流入口29から遠い側(前面側)の高さが高くなる傾斜面36dが形成されている。これにより、受皿27の上面と受皿下部36との間の空間が受皿流入口29に近い側よりも遠い側で狭くなる。このように受皿流入口29からの流路断面を変化させることで各受皿流出口30からの流出量を調整・設定することができ、被加熱物の加熱ムラを軽減して良好な調理効果・仕上がりを得るとともに、前面側が高くなる面とすることで背面側から前面側に流れる気流に上方向に向かう流れの成分を持たせ、受皿流出口30から上方に噴出す噴流の形成を良好として加熱効率を高めている。なお、受皿27が上面と受皿下部36で構成され組立・分解ができ接合部が概気密であることは実施の形態1と同様である。
なお、本実施の形態においては、受皿27上面の受皿流出口30の開口の大きさ・配置・分布をほぼ均一にし、受皿下部36の底面を傾斜させることで加熱ムラの軽減をおこなっているが、これに限るものではない。例えば、上記実施の形態1で説明した受皿流出口30の開口面積の大きさの変更、受皿流出口30の開口率(配置密度)の変更の一方または両方と、受皿下部36の底面の傾斜とを組み合わせて、受皿流出口30からの噴流の流量をコントロールして受皿27上に載置される被加熱物の加熱ムラを軽減するようにしても良い。
図17は、実施の形態2に係る調理室11の受皿流出口30、スライドレール固定側37、スライドレール移動側38を示す上面断面図である。
整流部44は概ねファンケーシング20の奥行に近い寸法でファンケーシング20背面側から調理室11背面の間に渡って形成される。なお、本実施の形態においては、整流部44は調理室11側面と並行な平面形状であるが、必要に応じて受皿27内の空間の気流分布や各受皿流出口30の流量の制御・調整のため傾斜平面や曲面としてもよい。
磁石41によるスライドレール移動側38の動作や調理室吹出口28への受皿流入口29の付勢する構成・動作は実施の形態1と同様である。
図18は、実施の形態2に係る本体1の側面断面図である。
ファンケーシング20上部には排気風路接続口43が設けられ、調理室排気風路10と接続され、ターボファン22が吸引して送出した調理室11内の空気の一部が調理室排気風路10へ流入して本体1外へ排気される。
受皿下部36の水平面36cおよび傾斜面36dの一部には水48が貯水可能である。この水48は、ユーザーの選択により、過熱水蒸気を利用した加熱調理をおこなう場合に調理前にユーザーが所定量の水を受皿27内に注水するものである。水を貯水しない場合は通常の加熱調理がおこなわれ、表示部9の表示に従い操作部6よりユーザーが選択・入力をおこない調理動作の指示をおこなう。調理動作中においては操作部6からの動作指示に応じた制御シーケンスにより温度センサ32等の検知手段により水48の有無を検知して調理制御がおこなわれる。
受皿下部36は、背面側が低く前面側が高い面形状であるため、水48は背面側に貯水される。受皿下部36の背面には受皿流入口29が設けられており、循環気流加熱手段23で加熱されたばかりの高温の空気が流入することで、水48の加熱・気化が促進される。これにより、過熱水蒸気による加熱が有効な被加熱物の表面温度が100℃未満である調理初期の水蒸気発生量を高めることで調理時間を短縮できるとともに、調理の中盤以降は貯水された水48は蒸発して無くなり、調理室11内の排気により過剰な水蒸気は排気され通常の加熱調理となり、被加熱物の表面をパリッと香ばしく調理することができ、良好な調理効果・仕上がりを得ることができる。
実施の形態2の調理室11の加熱調理における動作は、基本的に実施の形態1と同様であるが、以下のように、調理室11内部の空気の流れと触媒体34の動作・効果が異なる。
実施の形態2においては、ガイド部46に触媒体34を配置して送風手段であるターボファン22に吸引される前に触媒体34で吸引される空気に含まれる油煙や臭気成分等の汚染物質の一部を吸着・浄化している。これにより、ターボファン22や循環気流加熱手段23、ファンケーシング20内部、受皿27内部などの油煙や臭気成分の付着が軽減され耐久性・清潔性が向上する。
また、調理室11内部の空気を浄化しながら循環させることで、少ない換気量(調理室排気風路10からの排気風量)で調理室11内の空気の清浄度を良好とすることができ、被加熱物への汚染成分の付着を軽減して良好な調理効果・仕上がりを得られるとともに、排気風量を少なくすることで排熱も減少し加熱効率が向上して調理時間を短縮でき調理性能が向上するとともに省エネルギーで環境負荷を低減できる。また、触媒体34での酸化分解による反応熱も加熱調理に寄与することから、さらに加熱効率が向上して調理時間を短縮でき調理性能が向上するとともに省エネルギーで環境負荷を低減できる。また、排気も循環しながら触媒体34で浄化した調理室11内空気の一部を排気することから、より清浄度の高い排気となり、より良好な快適な調理作業空間・環境を得ることができる。
調理に伴う操作・動作は、操作部6の操作により、表示部9に表示される調理モード、調理メニュー、加熱条件を選択・入力することで、設定された調理モードに対応する制御シーケンスが記憶手段より呼び出され調理のための各加熱手段等の制御がなされ加熱調理がおこなわれることは基本的には実施の形態1と同様である。
なお、実施の形態2では過熱水蒸気調理により良好な調理効果が得られる動作を説明したが、上述した実施の形態1についても同様に、受皿27内に水を貯水して過熱水蒸気調理の調理メニュー・制御を行うようにしても良く、同様の効果を得ることができる。
以上のように本実施の形態においては、受皿27の受皿下部36は、受皿流入口29に近い側よりも遠い側が高くなるように形成され、受皿27の上面との間の空間が、受皿流入口29に近い側よりも遠い側で狭くなるようにした。
このため、各受皿流出口30からの流出量を適切に調整・設定でき被加熱物への伝熱量の不均一を軽減でき、被加熱物の加熱ムラが抑制され、良好な調理効果・仕上がりを得られる加熱調理器を得ることができる。また、受皿27の受皿下部36の底面の形状により受皿27内部の空間の気流に上向きの流速成分を付与でき、受皿流出口30から上方へ噴き出される噴流を良好に形成でき被加熱物への衝突噴流熱伝達を向上することができ加熱効率が向上して短時間調理ができるとともに省エネルギーで環境負荷の低い加熱調理器とすることがきる。
また、過熱水蒸気調理に用いる水48は受皿下部36の受皿流入口29側に貯水されることから、より高温の加熱空気と接触することで効率良く気化され調理初期に多くの水蒸気を発生させることができ、良好な過熱水蒸気調理効果と短時間調理が可能な加熱調理器を得ることができる。
また本実施の形態においては、調理室11内の空気を流入させる調理室吸込口12は調理室11背面とガイド部46より形成され、調理室吸込口12を調理室11の中央より上に配置している。
このため、調理室11上方から空気を吸引することで、下方の受皿27上面の受皿流出口30から噴出される噴流の形成への影響を軽減して衝突噴流熱伝達を向上させるとともに、調理室11内部全体の気流の循環が良好におこなわれ淀みの発生が軽減されることから調理室11内の温度ムラや汚染物の滞留が軽減され、被加熱物の加熱効率が向上して短時間調理や省エネルギーになるとともに、加熱ムラや煙や臭気の付着が軽減され、良好な調理効果が得られる。
また本実施の形態においては、調理室吸込口12の内部であって、上方加熱手段24の輻射が届く位置に触媒体34を設けた。
このため、触媒体34を加熱するための専用の触媒加熱手段が不要となり、部品コスト・組立てコストが低減され安価な加熱調理器とすることができる。また、送風手段より下流の循環気流通過部分に触媒体34で浄化された空気が流れることで、汚れや臭気の付着が軽減され長寿命の加熱調理器とすることができる。また、調理室11内の空気が循環しながら浄化されることで煙や油煙による被加熱物への着色や臭い移りが軽減され、良好な調理効果が得られる。また、排気の清浄度が向上しユーザーの調理作業環境が向上する効果がある。また、調理室11内の空気の清浄度が高まることから排気風量を少なくでき排熱が減少すること、触媒体34が酸化分解する過程の反応熱を加熱調理に使用でき加熱効率が向上し短時間調理をおこなえるとともに省エネルギーの加熱調理器を得ることができる。
また本実施の形態においては、調理室吸込口12から吸引した空気を整流して調理室吹出口28へと導く整流部44を備え、整流部44は調理室11壁面と一体的に形成した。具体的には、送風手段を構成するターボファン22と調理室吹出口28の間に、調理室11壁面を切り起こして整流部44を形成した。
このため、調理室吹出口28から受皿27へ流入する気流を整流しながら流入させることができ、受皿27内の気流が整流され、受皿流出口30からの噴流が良好に形成され加熱効率が向上し短時間調理ができ省エネルギーな加熱調理器を得ることができる。また、整流部44の部品が不要となり部品コスト・組立コストが軽減され安価な加熱調理器を得ることができる。
実施の形態3.
本実施の形態3では、実施の形態2における構成の一部を変更した例を説明する。本実施の形態では、実施の形態2との相違点を中心に、図19〜図26を参照して説明する。なお、本実施の形態3の誘導加熱調理器は、図1、図2で示す構成については実施の形態1と同様である。
図19は、実施の形態3に係る調理室11の斜視図である。また、図20は、実施の形態3に係る調理室11の調理室上壁25を取り外した状態の背面側斜視図である。
実施の形態2では、調理室排気風路10はファンケーシング20の上方に配置されていたが、実施の形態3においては、調理室排気風路10はファンケーシング20の下方に配置されている。
実施の形態2では、ガイド部46は調理室11の背面の一部を覆う形態であったが、実施の形態3においては、左右側面間にわたり背面と上面の一部を覆う形態となっている。ガイド部46と調理室11内面で形成する調理室吸込口12は、上方加熱手段24の周囲を切欠いた形状の開口で構成されており、調理室11上方の上方加熱手段24近傍から調理室11内の空気を吸引している。すなわち、ガイド部46の開口により形成される調理室吸込口12は、調理室11の高さ方向の投影形状が、上方加熱手段24の高さ方向の投影形状と重なるように形成されており、調理室吸込口12は、上方加熱手段24の近傍に配置されている。なお、本実施の形態におけるガイド部46は本発明における「吸込口体」に相当する。また、調理室吸込口12は本発明における「吸込口体の開口部」に相当する。
上方加熱手段24は調理台26に載置される被加熱物の上方の加熱ムラが軽減されるように調理室11上方に比較的等分布に配置されており、上方加熱手段24の周囲より吸引することで、上方全体よりバランス良く分散され吸引される。また、ガイド部46と上方加熱手段24と近接させ、ガイド部46と調理室11上面とで風路を形成することで、調理室11内の有効調理高さを低くすることなく風路を形成することができる。つまり、ガイド部46を設けても調理室11内に被加熱物を載置するためのスペースが減少することなく、厚みのある被加熱物の調理が可能であり、調理能力の高い加熱調理器を得ることができる。
図21は、実施の形態3に係る調理室11の調理室上壁25、上方加熱手段24、調理室扉7に付帯する部品、スライドレールカバー42を取り外した状態の斜視図である。
調理室11の両側面の断熱空間には、グラスウール等の加熱調理に耐える耐熱性のある断熱材40が挿入されており、実施の形態2の断熱空間35に空気層を設けて断熱する場合より高い断熱性があり、熱漏洩が低減され加熱効率が高まるとともに、冷却負荷が軽減され冷却ファンの騒音を低減している。
また、整流部44は実施の形態2と同様に調理室背面より形成される。
図22は、実施の形態3に係るファンケーシング20と付帯する部品の斜視図である。
実施の形態3においては、送風手段を構成するターボファン22と循環気流加熱手段23の間に触媒体34が配置されている。触媒体34は循環気流加熱手段23で加熱され触媒活性により、循環気流中の油煙や臭気成分等の汚染物質を吸着・分解する。これにより、触媒体34を加熱するための加熱手段が不要となり、部品コスト・組立コストが低減され安価な加熱調理器とすることができる。また、触媒加熱手段が消費する電力が不要となることや触媒体34での反応熱を加熱調理に利用できることや調理室11内の空気の清浄度が上がり排気が風量を低減でき排熱を減らせることなどから省エネルギーとなり環境負荷の低い加熱調理器とすることができる。
また、触媒体の浄化により風下の循環気流加熱手段23への油煙や臭気の付着が軽減され部品の寿命が延びるとともに、被加熱物への付着も軽減され、良好な調理効果・仕上がりを得られる。また、触媒体34の各部の圧力損失が概ね均一であることから整流効果が生じ触媒体34下流の流速分布の不均一が軽減され、循環気流加熱手段を通過後の位置による温度差が減少し、受皿流出口30間に温度差が低下され被加熱物の加熱ムラが軽減され、良好な調理効果・仕上がりが得られる。なお、実施の形態3における触媒体34は本発明における「第二触媒体」に相当する。
循環気流加熱手段23には、循環気流加熱手段23が貫通するようにして配置された複数のフィン45が設けられている。このフィン45は、循環気流の加熱効率を高めるとともに、整流部44と同様の働きで調理室吹出口28からの流れをさらに乱れ少なくすることにより、受皿流出口30からの噴流の乱れも軽減されより高い熱伝達・加熱効率とすることができる。また、整流手段を循環気流加熱手段23のフィン45としたことで整流のための部品が不要となり、部品コスト・組立コストを低減でき安価な加熱調理器とすることができる。なお、本実施の形態においては、循環気流加熱手段23とフィン45は一体化されているが、フィン45を整流部として独立した部品として設けてもよく、一体化しないことでフィン形状に自由度が高まり、より高い整流効果を得ることもできる。
図23は、実施の形態3に係る調理室扉7と付帯部品を調理室11から引き出して取り外した状態の斜視図である。
保持部31の前面側と背面側の形状は、受皿27及び受皿下部36がガタツキ少なく安定して保持されるよう、受皿27及び受皿下部36の形状に合わせた形状としている。受皿27上面の受皿流出口30は上方に凸形状の円形ノズルとして機能して加熱された空気を噴流として送出する。受皿流出口30を凸形状とすることで、受皿27上面に滴下した油脂や汁気が受皿流出口30に流入するのを抑制している。
図24は、実施の形態3に係る受皿27を示す分解斜視図である。
実施の形態3における受皿下部36の底面は概水平な面で形成されている。受皿流入口29側(背面側)には、受皿流入口29が設けられている。また、受皿27の上面の受皿流出口30が配置される面は受皿流入口29から遠い側(前面側)が低くなる面で形成されている。詳細は後述する。なお、受皿27が上面と受皿下部36で構成され組立・分解ができ接合部が概気密であることは実施の形態1、2と同様である。
図25は、実施の形態3に係る調理室11の受皿流出口30、スライドレール固定側37、スライドレール移動側38を示す上面断面図である。
受皿27上面の各受皿流出口30の開口面積は概ね同一であり、上面における配置・分布もほぼ均一となっている。なお、磁石41によるスライドレール移動側38の動作や調理室吹出口28への受皿流入口29の付勢する構成・動作は実施の形態1、2と同様である。
図26は、実施の形態3に係る本体1の側面断面図である。
ファンケーシング20の背面には排気風路接続口43が設けられ、調理室排気風路10が接続されている。調理室排気風路10内には触媒体34が配置されている。触媒体34は通過する排気の熱に加えて循環気流加熱手段23からの輻射により加熱されることでより高い温度となり、反応速度が速くなり触媒活性が高まり、排気の浄化をより高めている。なお、実施の形態3における触媒体34は本発明における「第二触媒体」に相当する。
受皿27の上面の受皿流出口30が配置される面は、受皿流入口29から遠い側(前面側)が低くなる傾斜面で形成されている。これにより、受皿下部36の底面と受皿27の上面との間の空間が、受皿流入口29に近い側よりも、受皿流入口29に遠い側で狭くなる。このように受皿流入口29からの流路断面を変化させることで各受皿流出口30からの流出量を調整・設定することで被加熱物下方の加熱ムラを軽減し良好な調理効果を得ている。
なお、実施の形態3では受皿流出口30の配置面の形状により受皿流出口30からの噴流による加熱を調整しているが、実施の形態1のように受皿流出口30の流路断面の面積を変更することや、実施の形態2のように受皿下部36の底面の形状を変化させることを組み合わせて、各受皿流出口30からの噴流による加熱を調整・設定してもよい。また、本実施の形態においては、受皿27の上面の受皿流出口30の配置面は概ね直線的に前側が低くなる面としているがこれに限るものではなく、前側が低くなる形状であれば曲面でも概ね同様な効果が得られ、各受皿流出口30からの噴流による加熱が等しくなるように傾斜や曲率を変更してもよい。
また、受皿27の上面の受皿流出口30が配置される面は前側が低くなる面で形成したことにより、被加熱物から滴下した油脂・汁気は前面側へ流れ溜まることから、受皿流入口29から遠い側である前側は受皿27内部空間を流れる気流の温度や風速が低くなることなどからの油脂・汁気の加熱が軽減され油脂・汁気の気化が抑制され煙や臭気成分の発生が低減される。
調理室排気風路10内の触媒体34は、循環気流加熱手段23からの輻射が遮られることなく到達する位置に配置され輻射と排気の排熱により加熱され、触媒体34を加熱する専用の加熱手段を備えなくても触媒体34は触媒活性が得られ排気に含まれる汚染物質の吸着・分解をおこなう。
実施の形態3の調理室11における気流の流れは以下のようになる。
電動機21が駆動され、ターボファン22が回転動作する。これにより、調理室11内の空気は、ガイド部46と調理室11上面とで形成される調理室吸込口12より調理室上方より分散吸気され、ガイド部46と調理室11上面とで形成される風路を通過して調理室11背面に設けられた送風手段の吸込口からターボファン22へ流入する。送風手段の吸込口は概円形で外周はR面でベルマウス形状が形成されターボファン22への吸込みを良好とし送風機効率を上げ、送風機騒音を低減している。
ターボファン22からファンケーシング20内に送出された空気は触媒体34で流速分布の不均一が改善されるよう整流され、触媒体34で浄化されるとともに反応熱で加熱される。
触媒体34を通過した空気は、循環気流加熱手段23で更に加熱されるとともに、フィン45により側面と並行に流れる気流に整流され、整流部44を通過することで更に乱れを低減される。この後、一部は排気風路接続口43より調理室排気風路10に流入して触媒体34にて更に空気を浄化した後、筐体排気口13より本体1外へ排気される。多くの空気は受皿流入口29より受皿27内に流入して受皿流出口30より、受皿27に載置される被加熱物の下方へ噴流として噴き出される。噴き出された噴流は被加熱物の下方に衝突して衝突噴流熱伝達により被加熱物を加熱調理する。その後、再び上方の調理室吸込口12より分散吸気される。
以上のように本実施の形態においては、受皿27の上面は、受皿流入口29に近い側よりも遠い側が低くなるように形成され、受皿27の底面との間の空間が、受皿流入口29に近い側よりも遠い側で狭くなるようにした。
このため、各受皿流出口30からの流出量を適切に調整・設定でき被加熱物への伝熱量の不均一を軽減でき、被加熱物の加熱ムラが抑制され、良好な調理効果・仕上がりを得られる加熱調理器を得ることができる。また、受皿流入口29から遠い側に油脂・汁気が溜まることで油脂・汁気の気化が抑制され煙や臭気成分の発生が低減されることから、良好な調理作業空間・環境を提供する加熱調理器を得ることができる。
また本実施の形態においては、調理室吸込口12の少なくとも一部は、調理室11の高さ方向の投影形状が、上方加熱手段24の高さ方向の投影形状と重なるように形成され、調理室吸込口12は、上方加熱手段24の近傍に配置している。
このため、調理室11内の空気の吸気が分散吸気となり、吸込流速が低下することで噴流の形成を阻害する気流を軽減するとともに、前面側から背面側に向かう気流が抑制され下から上へ流れる循環気流が調理室11内空間に形成され、良好な噴流を形成するとともに、淀みが軽減される。よって、加熱効率が向上するとともに温度ムラや油煙や臭気成分の滞留が軽減され、短時間調理と省エネルギー、良好な調理効果・仕上がりを得られる加熱調理器とすることができる。
なお、本実施の形態においてはガイド部46を切欠いて調理室吸込口12としたがガイド部46をフラットヒータ等の平面状の発熱体として分散吸気をするように複数の調理室吸込口12を分散して設けることでも同様な効果を得られる。
また本実施の形態においては、調理室吸込口12から吸引した空気を調理室吹出口28へと導く風路上であって、循環気流加熱手段23の輻射が届く位置に触媒体34を設けた。
このため、循環気流中の油煙や臭気成分等の汚染物質を吸着・分解することで良好な調理効果・仕上がり、快適な調理環境が得られるとともに反応熱による加熱・排気風量の低減により短時間調理ができ省エネルギーな加熱調理器を得ることができる。また、触媒加熱用の加熱手段が不要となり、安価で省エネルギーな加熱調理器とすることができる。また、整流効果により加熱ムラが軽減され、良好な調理効果・仕上がりが得られる。また、排気の清浄度が上がるとともに低コストにでき良好な調理作業環境・空間が得られるとともに安価な加熱調理器とすることができる。
また本実施の形態においては、調理室吸込口12から吸引した空気を整流して調理室吹出口28へと導く整流部44を備え、整流部44は循環気流加熱手段23のフィン45(放熱フィン)により構成した。
このため、調理室吹出口28から受皿27へ流入する気流を整流しながら流入させることができ、受皿27内の気流が整流され、受皿流出口30からの噴流が良好に形成され加熱効率が向上し短時間調理ができ省エネルギーな加熱調理器を得ることができる。また、循環気流加熱手段23のフィン45により整流手段を構成するため、整流部材が不要となり部品コスト・組立コストが軽減され安価な加熱調理器を得ることができる。
1 本体、2 筐体、3 筐体上面、4 トッププレート、5 吸排気口カバー、6 操作部、7 調理室扉、8 載置部、9 表示部、10 調理室排気風路、11 調理室、12 調理室吸込口、13 筐体排気口、14 筐体吸気口、15 冷却風排気風路、16 チャンバ、17 基板ケースユニット、18 誘導加熱コイルユニット、19 調理室収納部、20 ファンケーシング、21 電動機、22 ターボファン、23 循環気流加熱手段、24 上方加熱手段、25 調理室上壁、26 調理台、27 受皿、27a 外周縦面、28 調理室吹出口、29 受皿流入口、30 受皿流出口、31 保持部、31a 垂直面、31b 縦面、32 温度センサ、33 気密部材、34 触媒体、35 断熱空間、36 受皿下部、36a 外周縦面、36b 係合部、36c 水平面、36d 傾斜面、37 スライドレール固定側、38 スライドレール移動側、39 加熱手段背面側、40 断熱材、41 磁石、42 スライドレールカバー、43 排気風路接続口、44 整流部、45 フィン、46 ガイド部、48 水、100 誘導加熱調理器。

Claims (19)

  1. 筐体内に設けられた調理室と、
    前記調理室内の上方に設けられた上方加熱手段と、
    前記調理室内に被加熱物を出し入れするための調理室扉と、
    前記調理室内へ出入自在に配置される受皿と、
    前記受皿の上方に設けられ、被加熱物を載置するための調理台と、
    前記調理室に設けられた吸込口及び吹出口と、
    前記調理室内の空気を前記吸込口から吸引し、前記吸込口から吸引した空気を前記吹出口から吹き出させる送風手段と
    を備え、
    前記受皿は、内部に通風可能な空間が設けられ、
    前記調理室の前記吹出口と着脱自在に接続され前記吹出口からの空気を内部に流入させる流入口と、
    上面に形成され前記流入口から流入した空気を吹き出す複数の流出口とを有する
    ことを特徴とする加熱調理器。
  2. 前記受皿は、
    前記流入口から遠い位置に形成された前記流出口の開口面積が、前記流入口に近い位置に形成された前記流出口の開口面積より大きい、または、前記流入口から遠い領域に形成された前記流出口の開口率が、前記流入口に近い領域に形成された前記流出口の開口率より高い
    ことを特徴とする請求項1記載の加熱調理器。
  3. 前記受皿の底面は、前記流入口に近い側よりも遠い側が高くなるよう形成され、
    前記受皿の上面との間の空間が、前記流入口に近い側よりも遠い側で狭くなる
    ことを特徴とする請求項1または2記載の加熱調理器。
  4. 前記受皿の上面は、前記流入口に近い側よりも遠い側が低くなるよう形成され、
    前記受皿の底面との間の空間が、前記流入口に近い側よりも遠い側で狭くなる
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の加熱調理器。
  5. 前記調理室扉と接続され、前記受皿を前記調理室外に引き出し可能に支持するスライドレールを備え、
    前記受皿は、前記スライドレールを介して前記調理室扉と一体的に移動して、
    前記調理室扉が開いた状態において、前記受皿の少なくとも一部は前記調理室外へ引き出され、
    前記調理室扉が閉じた状態において、前記受皿の前記流入口は前記調理室の前記吹出口と通風可能に接続される
    ことを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の加熱調理器。
  6. 前記受皿は、
    前記流入口が前記調理室の前記吹出口に向かう方向に、磁力によって付勢された
    ことを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の加熱調理器。
  7. 前記受皿は、
    分離可能な複数の部品から構成され、組立時に前記複数の部品が概気密に接合される
    ことを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の加熱調理器。
  8. 前記受皿の底面は貯水可能な窪みを有し、該窪みに貯水された水が前記流入口からの気流の接触により蒸発し、過熱水蒸気調理を行う
    ことを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載の加熱調理器。
  9. 前記調理室内の空気を流入させる開口部が設けられ、該開口部から前記吸込口へと至る風路を形成する吸込口体を備え、
    前記吸込口体の開口部は、前記調理室の中央より上に配置した
    ことを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載の加熱調理器。
  10. 前記調理室内の空気を流入させる開口部が設けられ、該開口部から前記吸込口へと至る風路を形成する吸込口体を備え、
    前記吸込口体の開口部の少なくとも一部は、前記調理室の高さ方向の投影形状が、前記上方加熱手段の高さ方向の投影形状と重なるように形成され、
    前記吸込口体の開口部は、前記上方加熱手段の近傍に配置した
    ことを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載の加熱調理器。
  11. 前記吸込口体の内部であって、前記上方加熱手段の輻射が届く位置に第一触媒体を設けた
    ことを特徴とする請求項9または10記載の加熱調理器。
  12. 前記吸込口から吸引した空気を前記吹出口へと導く風路上に、循環気流加熱手段を備えた
    ことを特徴とする請求項1〜11の何れか一項に記載の加熱調理器。
  13. 前記循環気流加熱手段は棒状であり、前記吹出口の開口面に対して概平行に配置した
    ことを特徴とする請求項12記載の加熱調理器。
  14. 前記吸込口から吸引した空気を前記吹出口へと導く風路上であって、前記循環気流加熱手段の輻射が届く位置に第二触媒体を設けた
    ことを特徴とする請求項12または13記載の加熱調理器。
  15. 前記吸込口から吸引した空気を前記吹出口へと導く風路と前記筐体の外部とを連通させる排気風路と、
    前記排気風路内であって前記循環気流加熱手段の輻射が届く位置に設けられた第三触媒体とを備えた
    ことを特徴とする請求項12〜14の何れか一項に記載の加熱調理器。
  16. 前記吸込口から吸引した空気を整流して前記吹出口へと導く整流手段を備え、
    前記整流手段は、
    前記調理室壁面と一体的に形成、または、前記循環気流加熱手段の放熱フィンにより構成した
    ことを特徴とする請求項12〜15の何れか一項に記載の加熱調理器。
  17. 加熱調理器に対する動作指示を入力するための操作部と、
    前記調理室内の温度を検知する温度検知手段と、
    調理時間をカウントする手段とを備え、
    前記動作指示に従い前記温度検知手段の検知温度と前記調理時間とから、前記送風手段の制御を行い送風量を調節する
    ことを特徴とする請求項1〜16の何れか一項に記載の加熱調理器。
  18. 前記調理室扉の開閉状態を検知する扉開閉検知手段と、
    加熱調理器に対する動作指示を入力するための操作部と、
    報知部と、
    前記操作部に対して加熱開始の指示が入力されたとき、前記扉開閉検知手段が前記調理室扉が開状態であることを検知している場合には、加熱を開始できないこと、または、前記調理室扉を閉めるべきことを前記報知部に報知させる制御手段を備えた
    ことを特徴とする請求項1〜16の何れか一項に記載の加熱調理器。
  19. 前記制御手段は、前記上方加熱手段による加熱中に、前記扉開閉検知手段が前記調理室扉が開状態であることを検知した場合には、前記上方加熱手段及び前記送風手段の動作を停止させる
    ことを特徴とする請求項18記載の加熱調理器。
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