JP2013079316A - 電子部品用接着剤 - Google Patents

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Akinobu Hayakawa
明伸 早川
Munehiro Hatai
宗宏 畠井
Shujiro Sadanaga
周治郎 定永
Carl Alvin Dilao
カール アルビン ディラオ
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Abstract

【課題】硬化反応性に優れ、かつ、硬化物が優れた耐リフロークラック性を有する電子部品用接着剤を提供する。
【解決手段】エポキシ樹脂とエピスルフィド変性エポキシ樹脂とを含む硬化性化合物と、硬化剤及び任意に硬化促進剤とを含有し、硬化剤及び硬化促進剤の活性水素のモル数Hと、エポキシ樹脂及びエピスルフィド変性エポキシ樹脂のエポキシ基とエピスルフィド基との合計モル数Eとの比率H/Eが0.04〜0.2である電子部品用接着剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、硬化反応性に優れ、かつ、硬化物が優れた耐リフロークラック性を有する電子部品用接着剤に関する。
従来、半導体パッケージを基板上に実装する際には、パッケージ全体を赤外線等で加熱するリフローソルダリングが行われている。このようなリフローソルダリングにおいては、パッケージが200℃以上の高温に加熱されるため、半導体チップ等の電子部品を接合している接着剤の密着性及び接着力が不充分であると、パッケージクラックが発生するというリフロークラックの問題が生じている。また、接着剤に含まれる水分の急激な気化及び膨張もパッケージクラックを引き起こす原因となる。
リフロークラックを抑制するためには、接着剤の密着性及び接着力を高めたり、接着剤に無機充填材を添加する等により、硬化物の線膨張率を低下させたりすることが検討されている。しかしながら、例えば、無機充填材を増量すると線膨張率を低下することはできるものの同時に高温での硬化物の弾性率が上昇してしまい、高温で加熱した場合に電子部品に大きな応力が加わることから、高い耐リフロークラック性を得ることは容易ではない。
また、例えば、特許文献1には、硬化剤中の活性水素の総モル数Hと、エポキシ樹脂中のエポキシ基の総モル数Eの比H/Eが0.4〜0.7の範囲である接着剤組成物が記載されている。特許文献1には、通常、硬化剤中の活性水素の総モル数Hとエポキシ樹脂中のエポキシ基の総モル数Eの比H/Eは、1.0を中心に好ましくは0.8〜1.2の範囲で設計されることが多い旨、これに対し、特許文献1に記載の接着剤組成物においては、エポキシ基を過剰にし、H/Eを0.4〜0.7とすることで被着体への接着性、半田耐熱性が向上する旨が記載されている。しかしながら、一般に、エポキシ基を過剰にして硬化剤の活性水素量を減らすと、耐リフロークラック性は向上するが硬化反応性が不充分となるという問題があり、硬化反応性と耐リフロークラック性とを両立することは難しかった。
特開2007−254527号公報
本発明は、硬化反応性に優れ、かつ、硬化物が優れた耐リフロークラック性を有する電子部品用接着剤を提供することを目的とする。
本発明は、エポキシ樹脂とエピスルフィド変性エポキシ樹脂とを含む硬化性化合物と、硬化剤及び任意に硬化促進剤とを含有し、硬化剤及び硬化促進剤の活性水素のモル数Hと、エポキシ樹脂及びエピスルフィド変性エポキシ樹脂のエポキシ基とエピスルフィド基との合計モル数Eとの比率H/Eが0.04〜0.2である電子部品用接着剤である。
以下、本発明を詳述する。
本発明者は、エポキシ樹脂を含む硬化性化合物と、硬化剤及び任意に硬化促進剤とを含有する電子部品用接着剤に対して、更にエピスルフィド変性エポキシ樹脂を配合することにより、硬化剤及び硬化促進剤の活性水素量を大きく減らしても優れた硬化反応性が得られ、硬化反応性と耐リフロークラック性とを両立できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の電子部品用接着剤は、エポキシ樹脂とエピスルフィド変性エポキシ樹脂とを含む硬化性化合物と、硬化剤及び任意に硬化促進剤とを含有する。エピスルフィド変性エポキシ樹脂を用いることにより、硬化剤及び硬化促進剤の活性水素量を大きく減らしても硬化反応性を犠牲とせず、優れた速硬化性を得ることができる。また、硬化剤及び硬化促進剤の活性水素量を大きく減らすことができるため、硬化物の耐リフロークラック性を高めることができる。
なお、エピスルフィド変性エポキシ樹脂の反応は、塩基性化合物である硬化剤又は硬化促進剤により開始され、次いで、高い反応速度でエポキシ樹脂と反応する。
上記硬化剤及び硬化促進剤の活性水素のモル数Hと、上記エポキシ樹脂及び上記エピスルフィド変性エポキシ樹脂のエポキシ基とエピスルフィド基との合計モル数Eとの比率H/Eは、0.04〜0.2である。H/Eが0.04未満であると、硬化が不充分となったり、硬化速度が遅くなったりしてしまう。H/Eが0.2を超えると、硬化物の耐リフロークラック性が不充分となる。これは、H/Eが0.2を超えると硬化反応により水酸基が生成しやすくなり、硬化物の吸水率が高くなるためと推察される。H/Eの好ましい下限は0.06、好ましい上限は0.15である。
なお、本発明の電子部品用接着剤は、硬化剤に加えて硬化促進剤を含有してもよく、硬化剤及び硬化促進剤の活性水素のモル数Hとは、硬化剤の活性水素と硬化促進剤の活性水素との合計モル数を意味する。
上記エポキシ樹脂として、例えば、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビスフェノールAD型、ビスフェノールS型等のビスフェノール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型、クレゾールノボラック型等のノボラック型エポキシ樹脂、レゾルシノール型エポキシ樹脂、トリスフェノールメタントリグリシジルエーテル等の芳香族エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂、ポリエーテル変性エポキシ樹脂、ベンゾフェノン型エポキシ樹脂、アニリン型エポキシ樹脂、NBR変性エポキシ樹脂、CTBN変性エポキシ樹脂、及び、これらの水添化物等が挙げられる。
なお、本明細書において単にエポキシ樹脂というときは、エピスルフィド変性されていないエポキシ樹脂を意味する。
上記エピスルフィド変性エポキシ樹脂は、エピスルフィド基を有していればよく、例えば、エポキシ樹脂のエポキシ基の酸素原子を硫黄原子に置換した化合物が挙げられる。なお、上記エピスルフィド変性エポキシ樹脂は、エポキシ樹脂の少なくとも一部のエポキシ基の酸素原子が硫黄原子に置換されていてもよく、全てのエポキシ基の酸素原子が硫黄原子に置換されていてもよい。
また、上記エピスルフィド変性エポキシ樹脂は、例えば、チオシアン酸カリウム、チオ尿素等の硫化剤を使用して、エポキシ樹脂から容易に合成することができる。
上記エピスルフィド変性エポキシ樹脂として、具体的には例えば、ビスフェノール型エピスルフィド樹脂(ビスフェノール型エポキシ樹脂のエポキシ基の酸素原子を硫黄原子に置換した化合物)、水添ビスフェノール型エピスルフィド樹脂、ジシクロペンタジエン型エピスルフィド樹脂、ビフェニル型エピスルフィド樹脂、フェノールノボラック型エピスルフィド樹脂、フルオレン型エピスルフィド樹脂、ポリエーテル変性エピスルフィド樹脂、ブタジエン変性エピスルフィド樹脂、トリアジンエピスルフィド樹脂等が挙げられる。これらのエピスルフィド変性エポキシ樹脂は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記エピスルフィド変性エポキシ樹脂のうち、市販品として、例えば、YL−7007(水添ビスフェノールA型エピスルフィド、三菱化学社製)等が挙げられる。
上記エピスルフィド変性エポキシ樹脂の配合量は、硬化性化合物の合計100重量部に占める好ましい下限が5重量部、好ましい上限が50重量部である。配合量が5重量部未満であると、電子部品用接着剤の速硬化性が低下することがある。配合量が50重量部を超えると、電子部品用接着剤の貯蔵安定性が低下することがある。配合量のより好ましい下限は10重量部、より好ましい上限は40重量部である。
なお、硬化性化合物の合計とは、エポキシ樹脂、エピスルフィド変性エポキシ樹脂、反応性高分子化合物等の本発明の電子部品用接着剤に含まれる全ての硬化性化合物の合計を意味する。
上記硬化性化合物は、上記エポキシ樹脂等と反応可能な官能基を有する反応性高分子化合物(以下、単に、反応性高分子化合物ともいう)を含有してもよい。反応性高分子化合物を配合することにより、熱によるひずみが発生する際の電子部品用接着剤の接合信頼性を向上させることができる。
上記反応性高分子化合物は、例えば、アミノ基、ウレタン基、イミド基、水酸基、カルボキシル基、エポキシ基等を有する高分子化合物等が挙げられる。なかでも、エポキシ基を有する高分子化合物が好ましい。
上記エポキシ基を有する高分子化合物を含有することで、電子部品用接着剤の硬化物は優れた可撓性を発現する。そのため、上記エポキシ樹脂と上記エポキシ基を有する高分子化合物との両方を含有する場合、電子部品用接着剤の硬化物は、上記エポキシ樹脂に由来する優れた機械的強度、耐熱性及び耐湿性と、上記エポキシ基を有する高分子化合物に由来する優れた可撓性とを兼備することができ、耐冷熱サイクル性、耐リフロークラック性及び寸法安定性等に優れ、高い接合信頼性及び接続信頼性を発現する。
上記エポキシ基を有する高分子化合物は、末端及び/又は側鎖(ペンダント位)にエポキシ基を有する高分子化合物であればよく、例えば、エポキシ基含有アクリルゴム、エポキシ基含有ブタジエンゴム、ビスフェノール型高分子量エポキシ化合物、エポキシ基含有フェノキシ樹脂、エポキシ基含有アクリル樹脂、エポキシ基含有ウレタン樹脂、エポキシ基含有ポリエステル樹脂等が挙げられる。なかでも、エポキシ基を多く含有することができ、電子部品用接着剤の硬化物の機械的強度及び耐熱性がより優れたものとなることから、エポキシ基含有アクリル樹脂が好ましい。これらのエポキシ基を有する高分子化合物は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記反応性高分子化合物として、上記エポキシ基を有する高分子化合物、特にエポキシ基含有アクリル樹脂を用いる場合、該エポキシ基を有する高分子化合物のエポキシ当量の好ましい下限は200、好ましい上限は1000である。エポキシ当量が200未満であると、電子部品用接着剤の硬化物の可撓性が充分に向上しないことがある。エポキシ当量が1000を超えると、電子部品用接着剤の硬化物の機械的強度及び耐熱性が低下することがある。
上記反応性高分子化合物の配合量は特に限定されないが、硬化性化合物の合計100重量部に占める好ましい下限が0.5重量部、好ましい上限が20重量部である。配合量が0.5重量部未満であると、電子部品用接着剤は、熱によるひずみが発生する際の接合信頼性が低下することがある。配合量が20重量部を超えると、電子部品用接着剤の硬化物は、機械的強度、耐熱性及び耐湿性が低下することがある。
上記硬化剤は特に限定されず、H/Eが上記範囲となるように種類及び配合量を調整することが重要である。H/Eを上記範囲とする方法として、例えば、活性水素量が比較的多い硬化剤を用いる場合には、硬化反応性を犠牲としない範囲で配合量を少なくする方法、活性水素量が比較的少ない硬化剤を併用する方法等が挙げられる。
なお、活性水素量が比較的多い硬化剤とは、分子内に活性水素を2つ以上有する硬化剤を意味し、具体的には例えば、フェノール硬化剤、アミン硬化剤、チオール硬化剤等が挙げられる。活性水素量が比較的少ない硬化剤とは、分子内に活性水素をもたないか、又は、1つだけ有する硬化剤を意味し、具体的には例えば、酸無水物硬化剤、活性エステル系硬化剤等が挙げられる。
上記硬化剤は、フェノール硬化剤、アミン硬化剤、チオール硬化剤及び酸無水物硬化剤からなる群より選択される少なくとも1つを含有することが好ましい。これらの硬化剤は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。なお、一般に硬化促進剤として知られる化合物であっても、硬化剤として用いてもよい。
上記フェノール硬化剤として、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、フェノールノボラック、クレゾールノボラック、ジシクロペンタジエンフェノール、アラルキルフェノール、トリスフェノール、テトラキスフェノール、レゾール型フェノール、ビフェニルジメチレン型フェノール、フェノール樹脂−シリカハイブリッド、及び、これらの誘導体、変性体等が挙げられる。なかでも、フェノールノボラック、クレゾールノボラック、ジシクロペンタジエンフェノール、ビフェニルジメチレン型フェノール、フェノール樹脂−シリカハイブリッド、及び、これらの誘導体、変性体が好ましい。
上記フェノール硬化剤のうち、市販品として、例えば、TD−2131(DIC社製)、Matrimid(Huntsman社製)等が挙げられる。
上記アミン硬化剤として、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’−テトラエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジメチル−5,5’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,2’,3,3’−テトラクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,4,4’−トリアミノジフェニルスルホン等の芳香族ポリアミン、三フッ化ホウ素トリエチルアミン錯体等の三フッ化ホウ素のアミン錯体、ジシアンジアミド等が挙げられる。
上記チオール硬化剤は、チオール基を有していれば特に限定されず、例えば、1,4−ブタンジチオール、1,6−ヘキサンジチオール、1,10−デカンジチオール等のアルキルポリチオール化合物;末端チオール基含有ポリエーテル;末端チオール基含有ポリチオエーテル;エポキシ化合物と硫化水素との反応によって得られるチオール化合物;ポリチオール化合物とエポキシ化合物との反応によって得られる末端チオール基を有するチオール化合物;ビス(ジシクロエチル)ホルマールと多硫化ソーダとにより得られるチオール化合物等が挙げられる。また、その製造工程上、反応触媒として塩基性物質を使用したチオール化合物であって、これを脱アルカリ処理し、アルカリ金属イオン濃度を50ppm以下としたチオール化合物等が挙げられる。
上記チオール硬化剤のうち、市販品として、例えば、DPMP(堺化学工業社製)等が挙げられる。
上記酸無水物硬化剤として、例えば、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、フタル酸誘導体の無水物、無水マレイン酸、メチルブテニルテトラヒドロ無水フタル酸、トリアクリルテトラヒドロ無水フタル酸等の2官能の酸無水物硬化剤、無水トリメリット酸等の3官能の酸無水物からなる粒子、無水ピロメリット酸、無水ベンゾフェノンテトラカルボン酸、メチルシクロヘキセンテトラカルボン酸無水物、ポリアゼライン酸無水物等の4官能以上の酸無水物硬化剤等が挙げられる。
上記酸無水物硬化剤のうち、市販品として、例えば、HNA−100(新日本理化社製)、YH−306、YH−307(以上、三菱化学社製)等が挙げられる。
上記活性水素量が比較的多い硬化剤の配合量は、硬化性化合物100重量部に対する好ましい下限が1重量部、好ましい上限が20重量部である。また、上記活性水素量が比較的少ない硬化剤の配合量は、硬化性化合物100重量部に対する好ましい下限が50重量部、好ましい上限が200重量部である。硬化剤の配合量がこのような範囲を外れると、H/Eを上記範囲とすることができず、硬化反応性と耐リフロークラック性とを両立することができないことがある。
本発明の電子部品用接着剤は、硬化促進剤を含有してもよい。
上記硬化促進剤は特に限定されず、上記硬化剤と同様に、H/Eが上記範囲となるように種類及び配合量を調整することが重要であるが、例えば、イミダゾール硬化促進剤が好ましい。
上記イミダゾール硬化促進剤として、例えば、イミダゾールの1位をシアノエチル基で保護した1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、イソシアヌル酸で塩基性を保護したイミダゾール化合物(2MA−OK、四国化成工業社製)、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン(2MZ−A、四国化成工業社製)、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール(2P4MHZ、四国化成工業社製)、フェノール化合物で包接されたイミダゾール(TEP−2E4MZ、日本曹達社製)、カルボン酸化合物で包接されたイミダゾール(HIPA−2E4MZ、日本曹達社製」)等が挙げられる。これらのイミダゾール化合物は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。なかでも、常温での安定性が高いことから、イソシアヌル酸で塩基性を保護したイミダゾール化合物、フェノール化合物又はカルボン酸化合物で包接されたイミダゾールが特に好ましい。
上記硬化促進剤の配合量は、硬化性化合物100重量部に対する好ましい下限が0.1重量部、好ましい上限が10重量部である。配合量が0.1重量部未満であると、硬化反応性が不充分となることがある。配合量が10重量部を超えると、電子部品用接着剤の硬化物の吸水率が高くなり、耐リフロークラック性が不充分となることがある。
本発明の電子部品用接着剤は、更に、無機充填材を含有してもよい。
上記無機充填材の材質は、シリカ、アルミナ、グラフェン、マイカ等が好ましい。なかでも、特にシリカが好ましい。
上記無機充填材は、平均粒子径の好ましい下限が0.1μm、好ましい上限が3μmである。平均粒子径が0.1μm未満であると、電子部品用接着剤が増粘しやすくなり、電子部品を接合する際にボイドを抑制できないことがある。平均粒子径が3μmを超えると、電子部品を接合する際に電極間に無機充填材を噛みこんでしまうことがある。平均粒子径の特に好ましい上限は1μmである。
上記無機充填材は、表面処理されていることが好ましく、その結果、表面に表面処理剤に由来する基を有することが好ましい。無機充填材を表面処理することにより、電子部品用接着剤に無機充填材を高充填して、硬化後の線膨張率を低く維持し、耐リフロークラック性を高めることができる。
上記表面処理剤として、例えば、アミノシラン化合物、メチルシラン化合物、ビニルシラン化合物、スチリルシラン化合物、メルカプトシラン化合物、フェニルシラン化合物、(メタ)アクリルシラン化合物、エポキシシラン化合物等が挙げられる。なかでも、フェニルシラン化合物又は(メタ)アクリルシラン化合物が好ましい。
上記フェニルシラン化合物として、例えば、N―フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン等が挙げられる。
上記(メタ)アクリルシラン化合物として、例えば、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン等が挙げられる。
上記エポキシシラン化合物として、例えば、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリケトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン等が挙げられる。
上記無機充填材の配合量は、硬化性化合物の合計100重量部に対する好ましい下限が60重量部、好ましい上限が400重量部である。配合量が60重量部未満であると、硬化物の耐リフロークラック性が不充分となることがある。配合量が400重量部を超えると、電子部品用接着剤が増粘しやすくなり、電子部品を接合する際にボイドを抑制できないことがある。配合量のより好ましい下限は66重量部、より好ましい上限は300重量部である。
本発明の電子部品用接着剤は、粘度を低減させるために反応性希釈剤を含有してもよい。
上記反応性希釈剤は、エポキシ基を有することが好ましく、1分子中のエポキシ基数の好ましい下限が2、好ましい上限が4である。1分子中のエポキシ基数が1つであると、電子部品用接着剤の硬化後に充分な耐熱性が発現しないことがある。1分子中のエポキシ基数が4を超えると、硬化によるひずみが発生したり、未硬化のエポキシ基が残存したりすることがあり、これにより、耐リフロークラック性が不充分となることがある。1分子中のエポキシ基数のより好ましい上限は3である。また、上記反応性希釈剤は、芳香環及び/又はジシクロペンタジエン構造を有することが好ましい。
上記反応性希釈剤は、120℃での重量減少量及び150℃での重量減少量の好ましい上限が1%である。重量減少量が1%を超えると、電子部品用接着剤の硬化中又は硬化後に未反応物が揮発してしまい、生産性又は得られる半導体装置の性能に悪影響を与えることがある。また、上記反応性希釈剤は、硬化性化合物よりも硬化開始温度が低く、硬化速度が大きいことが好ましい。
本発明の電子部品用接着剤における上記反応性希釈剤の配合量の好ましい下限は1重量%、好ましい上限は20重量%である。配合量が上記範囲外であると、電子部品用接着剤の粘度を充分に低減できないことがある。
本発明の電子部品用接着剤は、更に、チクソトロピー付与剤を含有してもよい。
上記チクソトロピー付与剤として、例えば、金属微粒子、炭酸カルシウム、ヒュームドシリカ、酸化アルミニウム、窒化硼素、窒化アルミニウム、硼酸アルミ等の無機微粒子等が挙げられる。なかでも、ヒュームドシリカが好ましい。また、上記チクソトロピー付与剤は、必要に応じて、表面処理が施されていてもよい。上記表面処理が施されたチクソトロピー付与剤として、表面に疎水基を有する粒子が好ましく、具体的には例えば、表面を疎水化したヒュームドシリカ等が挙げられる。
上記チクソトロピー付与剤が粒子状である場合、該粒子状チクソトロピー付与剤の平均粒子径の好ましい上限は1μmである。平均粒子径が1μmを超えると、電子部品用接着剤が所望のチクソトロピー性を発現できないことがある。
本発明の電子部品用接着剤における上記チクソトロピー付与剤の配合量は特に限定されないが、上記チクソトロピー付与剤に表面処理がなされていない場合には、好ましい下限が0.5重量%、好ましい上限が20重量%である。配合量が0.5重量%未満であると、電子部品用接着剤に充分なチクソトロピー性を付与することができないことがある。配合量が20重量%を超えると、半導体装置を製造する際に電子部品用接着剤の排除性が低下することがある。配合量のより好ましい下限は3重量%、より好ましい上限は10重量%である。
本発明の電子部品用接着剤は、必要に応じて、溶媒を含有してもよい。
上記溶媒は特に限定されず、例えば、芳香族炭化水素類、塩化芳香族炭化水素類、塩化脂肪族炭化水素類、アルコール類、エステル類、エーテル類、ケトン類、グリコールエーテル(セロソルブ)類、脂環式炭化水素類、脂肪族炭化水素類等が挙げられる。
本発明の電子部品用接着剤は、必要に応じて、無機イオン交換体を含有してもよい。
上記無機イオン交換体のうち、市販品として、例えば、IXEシリーズ(東亞合成社製)等が挙げられる。本発明の電子部品用接着剤における上記無機イオン交換体の配合量は、好ましい上限が10重量%、好ましい下限が1重量%である。
また、本発明の電子部品用接着剤は、必要に応じて、ブリード防止剤、イミダゾールシランカップリング剤等の接着性付与剤等のその他の添加剤を含有してもよい。
本発明の電子部品用接着剤を製造する方法は特に限定されず、例えば、エポキシ樹脂と、エピスルフィド変性エポキシ樹脂と、硬化剤と、必要に応じて配合される他の成分をホモディスパー等を用いて攪拌混合する方法等が挙げられる。
本発明によれば、硬化反応性に優れ、かつ、硬化物が優れた耐リフロークラック性を有する電子部品用接着剤を提供することができる。
以下に実施例を掲げて本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。
(実施例1〜7及び比較例1〜6)
(1)接着剤の製造
表1に示す組成に従って、ホモディスパーを用いて下記に示す各材料(重量部)を攪拌混合し、接着剤を調製した。
1.エポキシ樹脂
アニリン型エポキシ樹脂(EP−3900S、アデカ社製、エポキシ当量100)
ナフタレン型エポキシ樹脂(HP−4032D、DIC社製、エポキシ当量140)
2.エピスルフィド変性エポキシ樹脂
水添ビスフェノールA型エピスルフィド(YL−7007、JER社製、エピスルフィド当量200)
3.硬化剤
酸無水物硬化剤(YH−307、JER社製、分子内に活性水素をもたない)
フェノール硬化剤(Matrimid、Huntsman社製、分子内に活性水素を2つ有する)
チオール硬化剤(DPMP、堺化学工業社製、分子内に活性水素を6つ有する)
4.硬化促進剤
イミダゾール化合物(2MA−OK、四国化成工業社製、分子内に活性水素を7つ有する)
イミダゾール化合物(TEP−2E4MZ、日本曹達社製、分子内に活性水素を1つ有する)
5.無機充填材(フェニルシラン化合物に由来する基を有する無機充填材)
球状シリカ(SE−2050−SPJ、アドマテックス社製、平均粒子径0.5μm、最大粒子径3μm)
6.チクソトロピー付与剤
ヒュームドシリカ(PM−20L、トクヤマ社製)
(2)半導体チップ実装体の製造
得られた接着剤を10mLシリンジ(岩下エンジニアリング社製)に充填し、シリンジ先端に精密ノズル(岩下エンジニアリング社製、ノズル先端径0.3mm)を取り付け、ディスペンサ装置(SHOT MASTER300、武蔵エンジニアリング社製)を用いて、吐出圧0.4MPa、基板とニードルとのギャップ200μm、塗布量3.3μLにて基板(WALTS−KIT MB50−0101JY、ウォルツ社製)上に塗布した。
塗布した接着剤を介して、フリップチップボンダ(FC3000S、東レエンジニアリング社製)を用いて、200℃、20Nで1秒間押圧することにより、ハンダからなる突起状電極を有する半導体チップ(WALTS−TEG MB50−0101JY、ハンダの溶融温度235℃、ウォルツ社製)の突起状電極と基板の電極部とを接触させた。次いで、200℃で1秒間加熱することにより接着剤を封止領域に充填させ、半導体チップの突起状電極と基板の電極部とを接合した後、240℃で5秒間加熱することにより接着剤を硬化させ、半導体チップ実装体を得た。
<評価>
実施例及び比較例で得られた接着剤及び半導体チップ実装体について以下の評価を行った。結果を表1に示す。
(硬化反応性評価)
200℃に熱したホットプレート上にガラスを置き、充分に加熱した後、ガラスに接着剤を塗布して、硬化するまでの時間を測定した。硬化時間が10秒未満であった場合を◎、10秒以上20秒未満であった場合を○、20秒以上30秒未満であった場合を△、30秒以上であった場合を×とした。
(耐リフロークラック性評価)
半導体チップ実装体(30個)を30℃80%のオーブンに10日間入れ、次いで、半導体チップ実装体をピークトップが260℃になるように設定したリフロー炉に通した。その後、半導体チップ実装体のリフロークラックの発生の有無を超音波探傷装置(SAT)により観察した。リフロークラック発生数が1個/30個以下であったものを○、リフロークラック発生数が2個/30個以上であったものを×とした。
Figure 2013079316
本発明によれば、硬化反応性に優れ、かつ、硬化物が優れた耐リフロークラック性を有する電子部品用接着剤を提供することができる。

Claims (2)

  1. エポキシ樹脂とエピスルフィド変性エポキシ樹脂とを含む硬化性化合物と、硬化剤及び任意に硬化促進剤とを含有し、
    硬化剤及び硬化促進剤の活性水素のモル数Hと、エポキシ樹脂及びエピスルフィド変性エポキシ樹脂のエポキシ基とエピスルフィド基との合計モル数Eとの比率H/Eが0.04〜0.2である
    ことを特徴とする電子部品用接着剤。
  2. 硬化剤は、フェノール硬化剤、アミン硬化剤、チオール硬化剤及び酸無水物硬化剤からなる群より選択される少なくとも1つを含有することを特徴とする請求項1記載の電子部品用接着剤。
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