JP5547931B2 - 電子部品接合用接着剤 - Google Patents

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Description

本発明は、貯蔵安定性に優れ、イミダゾール化合物の添加による粘度上昇を抑制することのできる塗布性に優れた電子部品接合用接着剤に関する。
従来、半導体チップを用いて半導体製品を製造する場合、接着剤を用いて半導体チップを基板等に接着固定する工程(ダイボンディング工程)が行われている。このようなダイボンディング工程では、エポキシ樹脂に硬化剤を配合したエポキシ系接着剤が多用されており、硬化剤として、例えば、イミダゾール化合物が用いられている。
イミダゾール化合物を用いたエポキシ系接着剤として、例えば、特許文献1には、エポキシ樹脂、フェノールアラルキル樹脂、イミダゾール化合物等を含有するダイアタッチペーストが開示されている。特許文献1には、同文献に記載されたダイアタッチペーストは接着性、速硬化性、信頼性に優れており、特に短時間の硬化で高い接着信頼性が得られる旨が記載されている。特許文献1の実施例においては、200℃、30秒及び60秒で硬化させた際の接着強度が評価されている。
近年、半導体パッケージの高集積化への要望が益々大きくなっており、半導体チップの多層積層化が進んでいる。そのため、特許文献1に記載されたダイアタッチペーストのように硬化に数十秒を要する接着剤を用いたのでは、一つの半導体パッケージを製造するのに要する時間が長時間化してしまうという問題が生じていた。また、多層積層化により、ごく僅かなチップのズレが積層体としては致命的な欠陥となりうるところ、硬化に時間がかかりすぎるとズレが発生しやすくなるという問題もあった。
半導体パッケージの製造時間の長時間化を解消するためには、例えば、速硬化型の接着剤を使用することが検討されている。
しかしながら、一般的に速硬化型の接着剤は高反応性の硬化剤を使用するため、貯蔵安定性に劣るという問題があった。貯蔵安定性を高めることを目的として、硬化剤は、種々の付加物や塩等の潜在性が付与された形態で用いられているが、未だ充分な貯蔵安定性は得られていない。また、従来の接着剤では、硬化剤としてイミダゾール化合物を添加すると接着剤の粘度が必要以上に上昇してしまい、塗布性が低下するという問題もあった。
特開2004−172443号公報
本発明は、貯蔵安定性に優れ、イミダゾール化合物の添加による粘度上昇を抑制することのできる塗布性に優れた電子部品接合用接着剤を提供することを目的とする。
本発明は、硬化性化合物、イミダゾール化合物及びポリビニルフェノールを含有する電子部品接合用接着剤である。
以下、本発明を詳述する。
本発明者らは、硬化性化合物、イミダゾール化合物及びポリビニルフェノールを含有する電子部品接合用接着剤は、貯蔵安定性に優れ、かつ、イミダゾール化合物の添加による粘度上昇を抑制することができ塗布性に優れることを見出し、本発明を完成させるに至った。
本発明の電子部品接合用接着剤は、硬化性化合物を含有する。
上記硬化性化合物は特に限定されないが、エポキシ化合物を含有することが好ましい。
上記エポキシ化合物は特に限定されず、例えば、ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、ビスフェノールAD型、ビスフェノールS型等のビスフェノール型エポキシ化合物等が挙げられる。また、電子部品接合用接着剤を低粘度化できることから、上記エポキシ化合物として、レゾルシノール型エポキシ化合物も好ましい。これらのエポキシ化合物は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記硬化性化合物は、上記エポキシ化合物等と反応可能な官能基を有する反応性高分子化合物(以下、単に、反応性高分子化合物ともいう)を含有してもよい。
上記反応性高分子化合物を含有することで、熱によるひずみが発生する際の電子部品接合用接着剤の接合信頼性が向上する。
上記反応性高分子化合物は特に限定されず、例えば、アミノ基、ウレタン基、イミド基、水酸基、カルボキシル基、エポキシ基等を有する高分子化合物等が挙げられる。なかでも、エポキシ基を有する高分子化合物が好ましい。
上記エポキシ基を有する高分子化合物を含有することで、電子部品接合用接着剤の硬化物は優れた可撓性を発現する。そのため、上記エポキシ化合物と上記エポキシ基を有する高分子化合物との両方を含有する場合、電子部品接合用接着剤の硬化物は、上記エポキシ化合物に由来する優れた機械的強度、耐熱性及び耐湿性と、上記エポキシ基を有する高分子化合物に由来する優れた可撓性とを兼備することができ、耐冷熱サイクル性、耐ハンダリフロー性及び寸法安定性等に優れ、高い接合信頼性及び接続信頼性を発現する。
上記エポキシ基を有する高分子化合物は特に限定されず、末端及び/又は側鎖(ペンダント位)にエポキシ基を有する高分子化合物であればよく、例えば、エポキシ基含有アクリルゴム、エポキシ基含有ブタジエンゴム、ビスフェノール型高分子量エポキシ樹脂、エポキシ基含有フェノキシ樹脂、エポキシ基含有アクリル樹脂、エポキシ基含有ウレタン樹脂、エポキシ基含有ポリエステル樹脂等が挙げられる。なかでも、エポキシ基を多く含有することができ、電子部品接合用接着剤の硬化物の機械的強度及び耐熱性がより優れたものとなることから、エポキシ基含有アクリル樹脂が好ましい。これらのエポキシ基を有する高分子化合物は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
また、上記硬化性化合物は、エピスルフィド化合物を含有することが好ましい。
上記エピスルフィド化合物を含有することで、電子部品接合用接着剤は速硬化性に優れ、後述するイミダゾール化合物によって一旦硬化反応が開始すると、極めて速く硬化する。
上記エピスルフィド化合物は、エピスルフィド基を有していれば特に限定されず、例えば、エポキシ化合物のエポキシ基の酸素原子を硫黄原子に置換した化合物が挙げられる。上記エピスルフィド化合物は、具体的には、例えば、ビスフェノール型エピスルフィド化合物(ビスフェノール型エポキシ化合物のエポキシ基の酸素原子を硫黄原子に置換した化合物)、水添ビスフェノール型エピスルフィド化合物、ジシクロペンタジエン型エピスルフィド化合物、ビフェニル型エピスルフィド化合物、フェノールノボラック型エピスルフィド化合物、フルオレン型エピスルフィド化合物、ポリエーテル変性エピスルフィド化合物、ブタジエン変性エピスルフィド化合物、トリアジンエピスルフィド化合物等が挙げられる。これらのエピスルフィド化合物は、単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
なお、上記エピスルフィド化合物は、エポキシ化合物の少なくとも一部のエポキシ基の酸素原子が硫黄原子に置換されていてもよく、全てのエポキシ基の酸素原子が硫黄原子に置換されていてもよい。
上記エピスルフィド化合物のうち、市販品として、例えば、ジャパンエポキシレジン社製YL−7007(水添ビスフェノールA型エピスルフィド化合物)等が挙げられる。
また、上記エピスルフィド化合物は、例えば、チオシアン酸カリウム、チオ尿素等の硫化剤を使用して、エポキシ化合物から容易に合成することができる。
上記硬化性化合物が上記エピスルフィド化合物を含有する場合、上記エピスルフィド化合物の配合量は特に限定されないが、硬化性化合物の合計100重量部に占める好ましい下限が5重量部、好ましい上限が70重量部である。上記エピスルフィド化合物の配合量が5重量部未満であると、電子部品接合用接着剤の速硬化性が低下することがある。上記エピスルフィド化合物の配合量が70重量部を超えると、電子部品接合用接着剤の貯蔵安定性が低下することがある。上記エピスルフィド化合物の配合量は、硬化性化合物の合計100重量部に占めるより好ましい下限が10重量部、より好ましい上限が50重量部である。
本発明の電子部品接合用接着剤は、イミダゾール化合物を含有する。
上記イミダゾール化合物は上記硬化性化合物との反応性が高いため、上記イミダゾール化合物を含有することで、本発明の電子部品接合用接着剤は速硬化性に優れる。特に、上記イミダゾール化合物は上記エピスルフィド化合物との反応性に優れるため、上記エピスルフィド化合物を含有する場合に、電子部品接合用接着剤は速硬化性が更に向上する。
上記イミダゾール化合物は特に限定されないが、比較的低温で硬化反応が開始することから、エポキシアダクトイミダゾール化合物が好ましい。なお、本明細書中、エポキシアダクトイミダゾール化合物とは、イミダゾール化合物の2級アミン部位にエポキシ化合物を付加反応させて得られる化合物をいう。
上記エポキシアダクトイミダゾール化合物は特に限定されず、例えば、イミダゾールのビスフェノール型エポキシアダクト化合物等が挙げられる。上記イミダゾールのビスフェノール型エポキシアダクト化合物は特に限定されず、例えば、2−メチルイミダゾールのビスフェノールAジグリシジルエーテル付加物、2−エチル−4−メチルイミダゾールのビスフェノールAジグリシジルエーテル付加物等が挙げられる。
また、上記イミダゾール化合物として、例えば、イミダゾール、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−イソプロピルイミダゾール、2−n−プロピルイミダゾール、2−ウンデシル−1H−イミダゾール、2−ヘプタデシル−1H−イミダゾール、1,2−ジメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−1H−イミダゾール、4−メチル−2−フェニル−1H−イミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−エチル−4−メチルイミダゾリウムトリメリテイト、1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾリウムトリメリテイト、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテイト、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−(2’−ウンデシルイミダゾリル−)−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−エチル−4−イミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−[2’−メチルイミダゾリル−(1’)]−エチル−s−トリアジンイソシアヌル酸付加物、2−フェニルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2−メチルイミダゾールイソシアヌル酸付加物、2−フェニル−4,5−ジヒドロキシメチルイミダゾール、2−フェニル−4−メチル−5−ヒドロキシメチルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニル−4,5−ジ(2−シアノエトキシ)メチルイミダゾール、1−ドデシル−2−メチル−3−ベンジルイミダゾリウムクロライド、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾール塩酸塩、1−ベンジル−2−フェニルイミダゾリウムトリメリテイト等を用いてもよい。
上記イミダゾール化合物の配合量は特に限定されないが、上記硬化性化合物100重量部に対する好ましい下限が1重量部、好ましい上限が20重量部である。上記イミダゾール化合物の配合量が1重量部未満であると、電子部品接合用接着剤の速硬化性が低下することがある。上記イミダゾール化合物の配合量が20重量部を超えると、電子部品接合用接着剤は、貯蔵安定性が低下したり、粘度が必要以上に上昇して、塗布性が低下したりすることがある。上記イミダゾール化合物の配合量は、上記硬化性化合物100重量部に対するより好ましい下限が5重量部、より好ましい上限が15重量部である。
本発明の電子部品接合用接着剤は、ポリビニルフェノールを含有する。
上記イミダゾール化合物は上記硬化性化合物との反応性が高いため、このようなイミダゾール化合物を含有する接着剤は、一般に、速硬化性には優れるものの貯蔵安定性が低下してしまう。これに対し、本発明の電子部品接合用接着剤においては、室温下では、上記ポリビニルフェノールが上記イミダゾール化合物に配位し、即ち、上記ポリビニルフェノールのフェノール性水酸基が上記イミダゾール化合物と水素結合を形成し、上記イミダゾール化合物を安定化して硬化反応をほとんど進行させない。一方、所定の温度以上に加熱すると、上記ポリビニルフェノールのフェノール性水酸基による水素結合が壊れて上記イミダゾール化合物の反応性が高まり、硬化反応が進行する。
そのため、本発明の電子部品接合用接着剤は、室温下では貯蔵安定性に優れ、一方、所定の温度以上に加熱すると極めて速く硬化し、電子部品の製造にかかる時間(タクトタイム)を著しく短縮することができる。
更に、一般に、上記イミダゾール化合物は粉末状であり、このようなイミダゾール化合物を含有する接着剤は粘度が必要以上に上昇してしまい、塗布性が低下する。これに対し、本発明の電子部品接合用接着剤においては、上記ポリビニルフェノールが上記イミダゾール化合物に配位することによって高極性のイミダゾール化合物の表面を低極性化し、上記硬化性化合物との相溶性が高まることから、上記イミダゾール化合物の添加による粘度上昇が抑制され、塗布性が改善される。
なお、上記ポリビニルフェノールは、加熱により硬化反応が進行すると上記エポキシ化合物等の上記硬化性化合物と反応して硬化系に取り込まれることから、電子部品接合用接着剤の硬化物に悪影響を与えることもない。
上記ポリビニルフェノールの重量平均分子量は特に限定されないが、好ましい下限が300、好ましい上限が10000である。上記重量平均分子量が300未満であると上記硬化性化合物の硬化時にポリビニルフェノールが揮発して、ボイドが発生することがある。上記重量平均分子量が10000を超えると、ポリビニルフェノールは上記硬化性化合物に均一に分散することができず、ポリビニルフェノールを添加することによる所望の効果が得られないことがある。
なお、本明細書中、重量平均分子量とは、Waters社製の測定装置(カラムを昭和電工社製「Shodex GPC LF−804」(長さ300mm、2本)、測定温度を40℃、流速を1mL/min、溶媒をテトラヒドロフラン、標準物質をポリスチレンとする)を用いて、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によりポリスチレンをスタンダードとして求める値を意味する。
上記ポリビニルフェノールの配合量は特に限定されないが、上記イミダゾール化合物100重量部に対する好ましい下限が10重量部、好ましい上限が100重量部である。上記ポリビニルフェノールの配合量が10重量部未満であると、電子部品接合用接着剤は、貯蔵安定性が低下したり、粘度が必要以上に上昇して、塗布性が低下したりすることがある。上記ポリビニルフェノールの配合量が100重量部を超えると、電子部品接合用接着剤は、硬化速度が遅くなることがある。上記ポリビニルフェノールの配合量は、上記イミダゾール化合物100重量部に対するより好ましい下限が20重量部、より好ましい上限が70重量部である。
本発明の電子部品接合用接着剤は、上記イミダゾール化合物のほかに、本発明の効果を阻害しない範囲で、その他の硬化剤を含有してもよい。
上記その他の硬化剤は特に限定されず、例えば、チオール化合物、酸無水物、フェノール等が挙げられる。なかでも、チオール化合物が好ましい。
上記チオール化合物を含有することで、電子部品接合用接着剤は、上記ポリビニルフェノールが上記イミダゾール化合物に配位している間は硬化反応がほとんど進行せず、配位が外れて上記イミダゾール化合物の反応性が高まると、極めて迅速に硬化反応が進行する。一般に、硬化剤としては酸無水物等様々考えられるが、上記チオール化合物を含有することで、電子部品接合用接着剤は速硬化性が更に向上する。
上記チオール化合物は、チオール基を有していれば特に限定されず、例えば、アルキルポリチオール化合物、末端チオール基含有ポリエーテル、末端チオール基含有ポリチオエーテル等が挙げられる。
上記アルキルポリチオール化合物は特に限定されず、例えば、1,4−ブタンジチオール、1,6−ヘキサンジチオール、1,10−デカンジチオール、トリアジンチオール等が挙げられる。
また、上記チオール化合物として、エポキシ化合物と硫化水素との反応によって得られるチオール化合物、ポリチオール化合物とエポキシ化合物との反応によって得られる末端チオール基を有するチオール化合物、ビス(ジシクロエチル)ホルマールと多硫化ソーダとの反応によって得られるチオール化合物等、その製造工程上、反応触媒として塩基性物質を使用するものであって、これを脱アルカリ処理し、アルカリ金属イオン濃度を50ppm以下としたチオール化合物等も用いることができる。
上記酸無水物は、本発明の効果を阻害しない範囲であれば特に限定されず、例えば、脂環式酸無水物、アルキル置換グルタル酸無水物、芳香族酸無水物、トリアルキルテトラヒドロ無水フタル酸、コハク酸無水物等が挙げられる。
上記脂環式酸無水物は特に限定されず、例えば、ポリアゼライン酸無水物、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物、ノルボルナン−2,3−ジカルボン酸無水物、メチル−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物、メチル−ノルボルナン−2,3−ジカルボン酸無水物、シクロヘキサン−1,2,3−トリカルボン酸−1,2無水物、シクロヘキサン−1,2,4−トリカルボン酸−1,2無水物等が挙げられる。
上記アルキル置換グルタル酸無水物は特に限定されず、例えば、3−メチルグルタル酸無水物等の分岐していてもよい炭素数1〜8のアルキル基を有する3−アルキルグルタル酸無水物、2−エチル−3−プロピルグルタル酸無水物等の分岐していてもよい炭素数1〜8のアルキル基を有する2,3−ジアルキルグルタル酸無水物、2,4−ジエチルグルタル酸無水物、2,4−ジメチルグルタル酸無水物等の分岐していてもよい炭素数1〜8のアルキル基を有する2,4−ジアルキルグルタル酸無水物等が挙げられる。
上記芳香族酸無水物は特に限定されず、例えば、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸等が挙げられる。
本発明の電子部品接合用接着剤が上記その他の硬化剤を含有する場合、上記イミダゾール化合物と上記その他の硬化剤との配合比は、本発明の効果を阻害しない範囲であれば特に限定されないが、上記その他の硬化剤の配合量1重量部に対する上記イミダゾール化合物の配合量の好ましい下限は0.01重量部、好ましい上限は20重量部である。上記イミダゾール化合物の配合量が0.01重量部未満であると、電子部品接合用接着剤の速硬化性が低下することがある。上記イミダゾール化合物の配合量が20重量部を超えると、電子部品接合用接着剤は、貯蔵安定性が低下したり、粘度が必要以上に上昇して、塗布性が低下したりすることがある。上記その他の硬化剤の配合量1重量部に対する上記イミダゾール化合物の配合量のより好ましい下限は0.05重量部、より好ましい上限は15重量部である。
本発明の電子部品接合用接着剤は、更に、チキソトロピー付与剤を含有することが好ましい。上記チキソトロピー付与剤を含有することで、電子部品接合用接着剤が電子部品の接合に最適な粘度挙動をとるように調整することができる。
上記チキソトロピー付与剤は特に限定されず、例えば、金属微粒子、炭酸カルシウム、ヒュームドシリカ、酸化アルミニウム、窒化硼素、窒化アルミニウム、硼酸アルミ等の無機微粒子等が挙げられる。なかでも、ヒュームドシリカが好ましい。
上記チキソトロピー付与剤は、必要に応じて、表面処理が施されていてもよい。上記表面処理が施されたチキソトロピー付与剤は特に限定されないが、表面に疎水基を有する粒子が好ましい。上記表面に疎水基を有する粒子として、例えば、表面を疎水化したヒュームドシリカ等が挙げられる。
上記チキソトロピー付与剤が粒子状である場合、該粒子状チキソトロピー付与剤の平均粒子径は特に限定されないが、好ましい上限は1μmである。上記粒子状チキソトロピー付与剤の平均粒子径が1μmを超えると、電子部品接合用接着剤が所望のチキソトロピー性を発現できないことがある。
本発明の電子部品接合用接着剤が上記チキソトロピー付与剤を含有する場合、上記チキソトロピー付与剤の配合量は特に限定されないが、本発明の電子部品接合用接着剤中の好ましい下限が0.5重量%、好ましい上限が20重量%である。上記チキソトロピー付与剤の配合量が0.5重量%未満であると、電子部品接合用接着剤のチキソトロピー性が不充分となることがある。上記チキソトロピー付与剤の配合量が20重量%を超えると、半導体チップ等の電子部品を接合する際に電子部品接合用接着剤の排除性が低下することがある。
本発明の電子部品接合用接着剤は、必要に応じて、溶媒を含有してもよい。
上記溶媒は特に限定されず、例えば、芳香族炭化水素類、塩化芳香族炭化水素類、塩化脂肪族炭化水素類、アルコール類、エステル類、エーテル類、ケトン類、グリコールエーテル(セロソルブ)類、脂環式炭化水素類、脂肪族炭化水素類等が挙げられる。
本発明の電子部品接合用接着剤は、必要に応じて、無機イオン交換体を含有してもよい。上記無機イオン交換体のうち、市販品として、例えば、IXEシリーズ(東亞合成社製)等が挙げられる。
上記無機イオン交換体の配合量は特に限定されないが、本発明の電子部品接合用接着剤中の好ましい下限が1重量%、好ましい上限が10重量%である。
本発明の電子部品接合用接着剤は、その他必要に応じて、ブリード防止剤、イミダゾールシランカップリング剤等の接着性付与剤等の添加剤を含有してもよい。
本発明の電子部品接合用接着剤においては、上記ポリビニルフェノールを含有することによって上記イミダゾール化合物の添加による粘度上昇が抑制される。本発明の電子部品接合用接着剤の粘度は特に限定されないが、23℃において、E型粘度計を用いて測定した粘度の好ましい下限が0.1Pa・s、好ましい上限が100Pa・sである。上記粘度が0.1Pa・s未満であると、塗布時に電子部品接合用接着剤が垂れてくることがある。上記粘度が100Pa・sを超えると、電子部品接合用接着剤を安定して塗布できないことがある。なお、上記E型粘度計として、例えば、TOKI SANGYO CO.LTD社製の商品名「VISCOMETER TV−22」等が挙げられる。
本発明の電子部品接合用接着剤を製造する方法は特に限定されず、例えば、上記硬化性化合物、上記イミダゾール化合物、上記ポリビニルフェノール及び必要に応じて添加される上記その他の硬化剤、上記チキソトロピー付与剤、上記溶媒等を所定量配合し、混合する方法が挙げられる。
上記混合する方法は特に限定されず、例えば、ホモディスパー、万能ミキサー、バンバリーミキサー、ニーダー等を用いる方法が挙げられる。
本発明の電子部品接合用接着剤は、貯蔵安定性に優れ、イミダゾール化合物の添加による粘度上昇を抑制して塗布性に優れることから、例えば、半導体チップを基板又は他の半導体チップに接合する等の電子部品の接合において好適に用いられる。
また、本発明の電子部品接合用接着剤は速硬化性にも優れ、具体的には、150〜200℃程度の加熱を1〜10秒行うことによって硬化を完了させられることから、タクトタイムを著しく短縮することができる。また、本発明の電子部品接合用接着剤は比較的低温で硬化を完了させられることから、薄型電子部品の接着に用いる場合には、反りの発生を抑制する効果も発揮することができる。更に、本発明の電子部品接合用接着剤は、接続用ハンダ合金の融点領域である240〜260℃程度の加熱を行う場合には5秒以内で硬化を完了させられることから、バンプを有する半導体チップのフリップチップ接続、貫通電極を有する半導体チップの積層等において用いられるNCPとしても好適に用いられる。
なお、本明細書中、硬化の完了とは、被着体同士が常温で0.1N/mm以上のシェア強度を持つことを意味する。
本発明によれば、貯蔵安定性に優れ、イミダゾール化合物の添加による粘度上昇を抑制することのできる塗布性に優れた電子部品接合用接着剤を提供することができる。
以下に実施例を掲げて本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。
(実施例1〜5、比較例1〜5)
表1に示す組成に従って、ホモディスパーを用いて下記に示す各材料(重量部)を攪拌混合し、電子部品接合用接着剤を調製した。
(1)エポキシ化合物
ビスフェノールA型エポキシ化合物(YL−980、ジャパンエポキシレジン社製)
(2)エピスルフィド化合物
水添ビスフェノールA型エピスルフィド化合物(YL−7007、ジャパンエポキシレジン社製)
(3)イミダゾール化合物
エポキシアダクトイミダゾール(P−0505、四国化成工業社製)
イミダゾリルトリアジン(2MZA、四国化成工業社製)
イミダゾリルトリアジンイソシアヌル酸付加物(2MA−OK、四国化成工業社製)
(4)ポリビニルフェノール
ポリビニルフェノール(分子量1100)(マルカリンカーS1P、丸善石油化学社製)
(5)その他の添加剤
シリカフィラー(SE−4050−SPE、アドマテックス社製)
<評価>
実施例及び比較例で調製した電子部品接合用接着剤について、以下の評価を行った。結果を表1に示す。
(1)粘度及び貯蔵安定性
電子部品接合用接着剤について、23℃において、E型粘度計(商品名「VISCOMETER TV−22」、TOKI SANGYO CO.LTD社製、使用ローターφ15mm)を用いて初期粘度η(Pa・s)及び調製後48時間経過時の粘度η(Pa・s)を測定した。
粘度ηが初期粘度ηの2倍に達していない場合を「○」、2倍に達している場合を「×」として貯蔵安定性を評価した。
(2)塗布性
電子部品接合用接着剤を10mLシリンジ(武蔵エンジニアリング社製)に充填し、シリンジの先端に精密ノズル(武蔵エンジニアリング社製、ノズル先端径0.3mm)を取り付け、ディスペンサ装置(SHOT MASTER300、武蔵エンジニアリング社製)を用いて、吐出圧0.4MPa、半導体チップとニードルとのギャップ200μm、平均塗布量5mgの条件で電子部品接合用接着剤をガラス基板上に塗布した。塗布ばらつきが±0.5mg以内の場合を「○」、±0.5mgより大きい場合を「×」として塗布性を評価した。
(3)ゲル化時間の測定
電子部品接合用接着剤約0.1mLを150℃及び200℃の各温度に設定したホットプレート上のガラス基板上に滴下し、予め150℃及び200℃の各温度に設定したホットプレート上で温めておいたガラスを上から押し付けた。押し付けたガラスが外れなくなるまでの時間をゲル化時間(秒)として測定した。
Figure 0005547931
本発明によれば、貯蔵安定性に優れ、イミダゾール化合物の添加による粘度上昇を抑制することのできる塗布性に優れた電子部品接合用接着剤を提供することができる。

Claims (3)

  1. エポキシ化合物を含有する硬化性化合物、前記硬化性化合物100重量部に対して1〜20重量部のイミダゾール化合物及び、前記イミダゾール化合物100重量部に対して20〜70重量部のポリビニルフェノールを含有することを特徴とする電子部品接合用接着剤。
  2. イミダゾール化合物は、エポキシアダクトイミダゾール化合物であることを特徴とする請求項1記載の電子部品接合用接着剤。
  3. 硬化性化合物は、エピスルフィド化合物を含有することを特徴とする請求項1又は2記載の電子部品接合用接着剤。
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