JP2013065728A - セラミック電子部品及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】端面にはんだ接合部を有し、そのはんだ接合部がセラミック素体上に設けられた銅層11と、その銅層11上に設けられたCuNiSn金属間化合物層12と、その金属間化合物層12上に設けられたSnAgCuNiGeの5元系はんだ層13とを有するように構成して上記課題を解決した。そのCuNiSn金属間化合物層12は、はんだ食われのバリア層となって銅層11のはんだ食われを防ぐので、セラミック電子部品10をプリント基板の銅ランド等にはんだ実装する際に、従来そのはんだ実装時にも起こる銅層11のはんだ食われが抑制でき、セラミック素体1の銅層11が十分に確保されて信頼性を高めることができる。
【選択図】図2
Description
積層セラミックコンデンサのセラミック素体1は、誘電体層と内部電極とが積層され、その内部電極が交互に左右の端面に露出する矩形状の部材である。セラミック素体1の形成は、既に知られているように、誘電体層となるセラミックグリーンシートを形成し、形成したセラミックグリーンシートに内部電極層を形成して、電極パターン付グリーンシートを作製する。そして、その電極パターン付グリーンシートを積層し、その後に切断してセラミック素体1を作製できる。
外部電極2は、上記したセラミック素体1の両端面に露出した内部電極に接続する電極であり、はんだ接合部となる。本発明では、この外部電極2が、図2(B)に示すように、セラミック素体1上に設けられた銅層11と、その銅層11上に設けられたCuNiSn金属間化合物層12と、そのCuNiSn金属間化合物層12上に設けられたはんだ層13とを有している。
銅層11は、セラミック素体1の両端面に露出する内部電極を覆うように設けられる。そうした銅層11は各種の手段で設けることができる。一例としては、セラミック素体1の端面に、金属成分とガラス成分とを含む電極ペーストを塗布し、焼き付けることによって形成された焼付金属層を挙げることができる。この電極ペーストに含まれる金属としては、Cu、Ni又はCuNi合金、又はsの他の金属等を挙げることができ、さらに溶剤や無機酸化物等が必要に応じて含まれる。
金属間化合物層12は、(CuNi)6Sn5からなる金属間化合物の層であり、外部電極2の一部を構成する。具体的には、銅層11とはんだ層13との間に設けられて、はんだ接合時の熱によってもはんだ食われを抑制するバリア層として作用する。
はんだ層13は、銅層11上にはんだ材料を溶融して設けることにより、その銅層11上に(CuNi)6Sn5金属間化合物層12を介して形成されている。はんだ層13の形成材料としては、SnAgCuNiの4元系はんだ材料、又は、SnAgCuNiGeの5元系はんだ材料を用いることができる。特に、SnAgCuNiGeの5元系はんだ材料が好ましい。この5元系はんだ材料は、NiとGeを含むことに特徴がある。はんだ材料に含まれるNiは、形成されたCu6Sn5金属間化合物層12に入り込んで(CuNi)6Sn5金属間化合物層12を形成するものと考えられる。また、はんだ材料に含まれるGeは、Snの酸化を効果的に抑制することができるので、はんだ層13や金属間化合物層12に含まれるSnの酸化を防いで、外部電極2の信頼性を向上させることができる。
フラックスは、上記したはんだ層13を設ける前に、銅層11上に設ける。フラックスは、はんだ付け時の加熱によりそのフラックスが溶解して活性化し、銅層11の酸化を防ぐと共にはんだ濡れ性を向上させることができるので、溶融はんだを設ける際には必ず設けられる。したがって、はんだ層13は、銅層11にフラックスを設けた後、そのフラックスが設けられた銅層11上に設けられていることが好ましい。
内部電極を形成した約3mm×約1.5mm×約1.5mm程度のセラミック素体1の端面に、銅、ガラス成分及び溶剤等を含む導電ペーストを塗布し、焼成して、厚さ60μmの焼付金属層を形成した。この焼付金属層上に、さらにガラス成分を含まない銅ペーストを塗布し、焼成して銅層11を形成した。次いで、その銅層11上にフラックスを塗布し、その後、はんだ材料を260℃で溶融させてはんだ層13を設けて、実施例1のセラミック電子部品を作製した。
実施例1において、はんだ材料として、Ni:0.05質量%、Ge:0.005質量%、Ag:3質量%、Cu:0.5質量%、残部がSnからなる鉛フリーはんだを用いた他は、実施例1と同様にして、実施例2のセラミック電子部品を作製した。
実施例1において、はんだ材料として、Ni:0.2質量%、Ag:3質量%、Cu:0.5質量%、残部がSnからなる鉛フリーはんだを用いた他は、実施例1と同様にして、実施例3のセラミック電子部品を作製した。
実施例1において、パルミチン酸ニッケルを配合しないロジン系フラックスを用いた。その他は、実施例1と同様にして、実施例4のセラミック電子部品を作製した。
実施例1において、はんだ材料として、Ag:3質量%、Cu:0.5質量%、残部がSnからなる鉛フリーはんだを用いた。その他は、実施例1と同様にして、比較例1のセラミック電子部品を作製した。
実施例1において、はんだ材料として、Ag:3質量%、Cu:0.5質量%、残部がSnからなる鉛フリーはんだを用い、さらに、パルミチン酸ニッケルを配合しないロジン系フラックスを用いた。その他は、実施例1と同様にして、比較例1のセラミック電子部品を作製した。
図4は、銅層11を形成した後のセラミック電子部品の光学顕微鏡写真であり、図5は、はんだ層13を形成した後のセラミック電子部品の光学顕微鏡写真である。こうして作製された実施例1〜4及び比較例1,2のセラミック電子部品の外部電極2の断面を研磨し、走査電子顕微鏡(SEM)及びX線マイクロアナライザー(EPMA)により評価した。その結果を、図6〜図9に示した。図6〜図9の結果からもわかるように、銅層11とはんだ層13との間には、Niを含む金属間化合物層12が形成されていた。
2 外部電極
10 セラミック電子部品
11 銅層
12 金属間化合物層
13 はんだ層
30 仮想断面
Claims (3)
- 端面にはんだ接合部を有し、該はんだ接合部が、セラミック素体上に設けられた銅層と、該銅層上に設けられたCuNiSn金属間化合物層と、該金属間化合物層上に設けられたSnAgCuNiGeの5元系はんだ層とを有することを特徴とするセラミック電子部品。
- 誘電体層と内部電極とが積層され、その内部電極が交互に左右の端面に露出するセラミック素体を準備し、該セラミック素体の両端面に露出した内部電極に接続する銅層を形成した被はんだ処理材を準備する工程と、
前記被はんだ処理材が有する前記銅層上にSnAgCuNiGeの5元系はんだ層を設ける工程とを有し、
前記はんだ層形成工程中に、前記銅層と前記はんだ層との間に該銅層のはんだ食われを防ぐCuNiSn金属間化合物層を形成することを特徴とするセラミック電子部品の製造方法。 - 前記はんだ層形成工程において、前記銅層にニッケル塩を含むフラックスを設けた後、該フラックスが設けられた銅層上にSnAgCuNiGeの5元系はんだ層を設ける、請求項2に記載のセラミック電子部品の製造方法。
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