JP2013029766A - 現像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】現像ローラの下側と筐体の間に設けるシール部材が筐体から外れるのを抑えつつ、簡単な取付作業で現像剤漏れを抑えることを目的とする。
【解決手段】現像装置(現像カートリッジ28)は、開口部が形成された筐体50と、開口部に対向する位置で筐体50に回転可能に設けられる現像ローラ31と、フィルム部材63Bおよび弾性部材(基材63A)を有するシール部材(ロアシール63)を備える。筐体50には、シール部材の現像ローラ31の回転方向下流側に配置され、シール部材の現像ローラ31の回転方向への移動を規制する規制壁57Aが設けられる。シール部材は、規制壁57Aに隣接した状態で、現像ローラ31と筐体50とに挟まれて保持されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、現像ローラを備える現像装置に関する。
従来、トナーを収容し、開口部が形成された筐体と、開口部に対向するように設けられる現像ローラと、現像ローラの下側と筐体の間からのトナー漏れを抑えるためのロアフィルムとを備える現像装置が知られている(特許文献1参照)。具体的に、この技術では、ロアフィルムが、現像ローラの軸方向に長い長尺状に形成され、短手方向における一端が筐体に両面テープで接着されるとともに、他端が自由端となって現像ローラの外周面に摺接するようになっている。
特開2007−188109号公報
しかしながら、前述した技術では、ロアフィルムの自由端を適度な押圧力で現像ローラに押圧するためにロアフィルムが撓んだ状態で筐体に取り付けられているので、その撓みに対する反力によってロアフィルムの一端が筐体から剥がれるおそれがあった。また、ロアフィルムを両面テープで筐体に貼り付ける際に、両面テープに皺が寄った場合には、その皺によって形成される隙間からトナーが漏れてしまうため、その作業を慎重に行う必要があり、作業が煩雑になるといった問題があった。
そこで、本発明は、現像ローラの下側と筐体の間に設けるシール部材が筐体から外れるのを抑えつつ、簡単な取付作業でトナー(現像剤)漏れを抑えることができる現像装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明に係る現像装置は、現像剤を収容し、開口部が形成された筐体と、前記開口部に対向する位置で前記筐体に回転可能に設けられ、外周面に現像剤を担持する現像ローラと、前記現像ローラの軸方向に沿って延び、前記現像ローラの外周面に接触するフィルム部材と、前記フィルム部材と前記筐体との間に設けられ、かつ、前記フィルム部材を前記現像ローラに向かって押圧する弾性部材とを有し、前記現像ローラの外周面と前記筐体との間から現像剤が漏れるのを抑えるシール部材と、を備える。
前記筐体には、前記シール部材の前記現像ローラの回転方向下流側に配置され、前記シール部材の前記現像ローラの回転方向への移動を規制する規制壁が設けられる。
前記シール部材は、前記規制壁に隣接した状態で、前記現像ローラと前記筐体とに挟まれて保持されている。
この構成によれば、シール部材が現像ローラと筐体との間に挟み込まれて保持されるとともに、現像ローラの回転時にはシール部材が回転方向下流側に配置された規制壁に押し付けられて密着するので、シール部材が筐体から外れるのを抑えることができる。また、シール部材を現像ローラと筐体との間に挟み込むだけで、シール部材を筐体に取り付けることができるので、シール部材を両面テープを用いずに筐体に簡単に取り付けることができる。そして、このように両面テープを用いないことにより、シール部材の取付時に両面テープに皺が寄ることによって隙間ができるのを防止することができるので、現像剤の漏れを抑えることができる。
また、前記した構成において、前記筐体に、前記現像ローラの両端部を支持する支持部と、前記現像ローラを外部から前記支持部に案内するガイド溝とが設けられる場合には、前記ガイド溝が、前記現像ローラを前記支持部に装着する際に当該現像ローラが前記シール部材の上面に当接するような位置および角度で形成されるのが望ましい。
これによれば、現像ローラを支持部に装着する際に現像ローラがシール部材の角(フィルム部材の端)に当接することによってシール部材が傾くのを抑えることができる。
また、前記した構成において、前記開口部の前記軸方向両側に、前記現像ローラの軸方向の両端部に接触する一対のサイドシール部材を設け、当該一対のサイドシール部材に前記弾性部材を圧接するのが望ましい。
これによれば、弾性部材とサイドシール部材間の現像剤漏れを抑えることができる。
また、前記した構成において、前記弾性部材は、前記筐体に取り付けられる前の長さが、前記筐体に取り付けられた後の前記一対のサイドシール部材の間の距離よりも長くなるように構成され、前記軸方向の両端面が前記サイドシール部材の軸方向の内面に圧接されていてもよい。
また、前記した構成において、前記弾性部材は、前記一対のサイドシール部材の間の距離よりも短い本体部と、当該本体部の軸方向両端面から軸方向外側に延びる突出部とを有し、前記筐体には、前記サイドシール部材に対して前記現像ローラの回転方向上流側に間隔を空けて配置されるリブが設けられ、当該リブとサイドシール部材との間で前記突出部が前記回転方向で挟まれることで、前記突出部が前記サイドシール部材に圧接されていてもよい。
また、前記した構成において、前記サイドシール部材が、弾性を有する基材と、当該基材の前記現像ローラ側に設けられて当該現像ローラに摺接する摺接部材と、を有する場合には、前記基材が、前記摺接部材の前記回転方向上流側の端面よりも上流側に延びて前記突出部に圧接されているのが望ましい。
これによれば、基材の回転方向上流側の端部の変形が摺接部材で抑えられないので、基材の回転方向上流側の端部の潰れ量を大きくして、当該端部を弾性部材の突出部に密着させることができる。
また、前記した構成において、前記フィルム部材は、前記弾性部材から前記サイドシール部材側にはみ出すように形成され、はみ出した部分が前記一対のサイドシール部材上に重なっているのが望ましい。
これによれば、シール部材やサイドシール部材の筐体への組付時にフィルム部材がサイドシール部材の内面に突き刺さってフィルム部材が折れ曲がることを防止することができるので、フィルム部材と現像ローラ間からの現像剤の漏れを抑えることができる。
また、前記した構成において、前記現像ローラは、前記シール部材の前記回転方向における中央よりも前記回転方向下流側の部位に接触しているのが望ましい。
これによれば、現像ローラをシール部材の中央に接触させる構造に比べ、フィルム部材の先端(搬送方向上流側の端部)から現像ローラを離すことができるので、弾性部材の変形によりフィルム部材の先端が立って現像ローラの周面に摺接するのを抑えることができる。
本発明によれば、現像ローラの下側と筐体の間に設けるシール部材が筐体から外れるのを抑えつつ、簡単な取付作業で現像剤漏れを抑えることができる。
本発明の一実施形態に係る現像カートリッジを備えたレーザプリンタを示す断面図である。 現像カートリッジを示す断面図である。 現像カートリッジの開口部の周囲の構造を示す拡大斜視図である。 ロアシールの取付方法を簡略的に示す図(a)〜(c)である。 図4(c)のX−X断面図(a)と、図4(c)のY−Y断面図(b)である。 現像カートリッジのガイド溝を示す断面図(a)と、ガイド溝に現像ローラを挿入していく状態を示す断面図(b)である。 他の実施形態に係るロアシールの取付方法を簡略的に示す図(a)〜(c)である。 他の実施形態に係るサイドシール部材の構造を簡略的に示す図である。
次に、本発明の一実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下の説明においては、まず、レーザプリンタの全体構成を簡単に説明した後、本発明の特徴部分の詳細を説明することとする。
また、以下の説明においては、レーザプリンタ1の使用時におけるユーザを基準にした方向で説明することとする。すなわち、図1における右側を「前」、左側を「後」とし、奥側を「右」、手前側を「左」とする。また、図1における上下方向を「上下」とする。
図1に示すように、レーザプリンタ1は、本体ケーシング2内に用紙3を給紙するためのフィーダ部4や、用紙3に画像を形成するための画像形成部5などを備えている。
フィーダ部4は、本体ケーシング2内の底部に着脱可能に装着される給紙トレイ6と、給紙トレイ6内に設けられた用紙押圧板7を備えている。また、フィーダ部4は、用紙3の搬送や紙粉取りを行う各種ローラ11を備えている。そして、フィーダ部4では、給紙トレイ6内の用紙3が、用紙押圧板7によって上方に寄せられ、各種ローラ11によって画像形成部5に搬送される。
画像形成部5は、スキャナユニット16、プロセスカートリッジ17、定着部18などを備えている。
スキャナユニット16は、本体ケーシング2内の上部に設けられ、レーザ発光部(図示せず。)、回転駆動されるポリゴンミラー19、レンズ20,21、反射鏡22,23,24などを備えている。このスキャナユニット16では、レーザビームが図の鎖線で示す経路を通って、感光ドラム27の表面上に高速走査にて照射される。
プロセスカートリッジ17は、本体ケーシング2の手前側に設けられたフロントカバー2aを適宜開放することで、本体ケーシング2に対して着脱可能に装着される構造となっている。そして、このプロセスカートリッジ17は、現像装置の一例としての現像カートリッジ28と、ドラムユニット39とで主に構成されている。
現像カートリッジ28は、ドラムユニット39に装着された状態で、本体ケーシング2に対して着脱可能となっている。現像カートリッジ28は、図2に示すように、現像ローラ31、層厚規制ブレード32、供給ローラ33およびトナー収容室34を備えている。
この現像カートリッジ28では、トナー収容室34内に収容された現像剤の一例としてのトナーが、アジテータ34Aで攪拌された後、供給ローラ33により現像ローラ31に供給され、このとき、供給ローラ33と現像ローラ31との間で摩擦帯電される。現像ローラ31の外周面で担持されたトナーは、現像ローラ31の回転に伴って、層厚規制ブレード32と現像ローラ31との間に進入し、さらに摩擦帯電されつつ、一定厚さの薄層として現像ローラ31上に担持される。
ドラムユニット39は、感光ドラム27、スコロトロン型帯電器29および転写ローラ30を備えている。そして、このドラムユニット39内において、感光ドラム27の表面は、スコロトロン型帯電器29により一様に正帯電された後、スキャナユニット16からのレーザビームの高速走査により露光される。これにより、露光された部分の電位が下がって、画像データに基づく静電潜像が形成される。
次いで、現像ローラ31の回転により、現像ローラ31上に担持されているトナーが、感光ドラム27の表面上に形成される静電潜像に供給されて、感光ドラム27の表面上にトナー像が形成される。その後、感光ドラム27と転写ローラ30の間で用紙3が搬送されることで、感光ドラム27の表面に担持されているトナー像が用紙3上に転写される。
図1に示すように、定着部18は、加熱ローラ41と、加熱ローラ41と対向して配置され加熱ローラ41を加圧する加圧ローラ42とを備えている。そして、このように構成される定着部18では、用紙3上に転写されたトナーを、用紙3が加熱ローラ41と加圧ローラ42との間を通過する間に熱定着させている。なお、定着部18で熱定着された用紙3は、定着部18の下流側に配設される排紙ローラ45に搬送され、この排紙ローラ45から排紙トレイ46上に排出される。
<現像カートリッジの詳細構造>
次に、本発明の一実施形態に係る現像カートリッジ28の構造について詳細に説明する。なお、図3は、筐体50から現像ローラ31や供給ローラ33を外した状態を示している。
図3に示すように、現像カートリッジ28は、前述した現像ローラ31等を備える他、現像ローラ31を回転可能に支持する筐体50と、現像ローラ31の軸方向の両端部と摺接する一対のサイドシール部材61およびブレードシール部材62と、シール部材の一例としてのロアシール63とを備えている。なお、現像ローラ31は、図に示す矢印の方向に回転、すなわち、サイドシール部材61からブレードシール部材62に向かう方向に回転している。
筐体50には、現像ローラ31を回転可能に支持する支持部51と、内部のトナー収容室34から現像ローラ31にトナーを供給するための開口部52と、サイドシール部材61が貼着されるサイドシール貼着面53と、ロアシール63が入り込む取付溝57とが主に形成されている。
支持部51は、サイドシール貼着面53の左右方向外側の端部から後側に向かって突出する側壁55に左右に貫通する円孔として形成されており、現像ローラ31の回転軸の両端部を直接または軸受けを介して支持している。そして、支持部51の後側には、後方に向けて延びて後方に開口するガイド溝56が連通している。
これにより、後で詳述するように、現像ローラ31の回転軸を筐体50の外部からガイド溝56に沿って挿入していくことで、現像ローラ31の回転軸が筐体50の外部から支持部51に案内されるようになっている。そして、支持部51で支持された現像ローラ31は、開口部52に対向する位置に配置されて、当該開口部52からトナーが供給されるようになっている。
開口部52は、現像ローラ31の軸方向に沿った矩形の長孔状に形成されており、その上部には、層厚規制ブレード32が固定されている。
層厚規制ブレード32は、図2に示すように、金属板32Aと、金属板32Aの上部を挟み込んで補強する補強板32B,32Cと、金属板32Aの下端部(先端部)に固定される金属板32Aよりも左右幅が小さいゴム製の押圧部材32Dとを備えて構成されている。そして、この層厚規制ブレード32は、補強板32B,32Cで挟持される金属板32Aの上部が筐体50に固定され、その先端部の押圧部材32Dが金属板32Aから付勢力を受けつつ現像ローラ31と摺接している。なお、図3においては、金属板32Aから外側の補強板32Cを外した状態を図示している。
層厚規制ブレード32と筐体50との間には、コ字状のブレード裏シール64が配設されている。具体的に、ブレード裏シール64は、図4(a)に簡略化して示すように、開口部52の上側部分を囲うコ字状に形成されており、その両端部がサイドシール貼着面53の上部に貼着されている。
そして、このブレード裏シール64は、層厚規制ブレード32の左右方向(長手方向)の長さよりも長く形成されて、その両端部64Aが層厚規制ブレード32の両端部32Eから突出するように配設されている。これにより、ブレード裏シール64を押し潰すようにして層厚規制ブレード32を筐体50に固定した際には、図5(b)に示すように、押し潰されていないブレード裏シール64の両端部64Aで層厚規制ブレード32の両端部32Eが覆われることとなる。そのため、押し潰されたブレード裏シール64と層厚規制ブレード32の段差部分(金属板32Aと内側の補強板32Bとで形成される段差)との間に形成される微小な隙間G1がブレード裏シール64の両端部64Aで塞がれて、トナー漏れが抑制されている。
図3に示すように、サイドシール貼着面53は、側面視略円弧状の面であり、開口部52の左右両側(現像ローラ31の軸方向両側)に形成されている。
図2に示すように、取付溝57は、筐体50の開口部52(図3参照)の下側に設けられ、主に、ロアシール63の前側(現像ローラ31の回転方向下流側)に配置される規制壁57Aと、ロアシール63の後側に配置される傾斜壁57Bと、底壁57Cとで構成されている。
規制壁57Aは、底壁57Cに対して略垂直になるように形成されている。これにより、規制壁57Aが、底壁57Cに置かれた直方体状のロアシール63の前面に面接触して密着するようになっている。
傾斜壁57Bは、現像ローラ31側に向かうにつれて規制壁57Aから離れるように底壁57Cに対して傾斜している。これにより、傾斜壁57Bによってロアシール63が底壁57Cに案内されるので、ロアシール63の前側下部の角部を底壁57Cと規制壁57Aとの間の隅部に合わせて、ロアシール63の前面を規制壁57Aに密着させることが可能となっている。
図3に示すように、サイドシール部材61は、現像ローラ31の両端部と筐体50のサイドシール貼着面53との間に設けられている。より詳しくは、サイドシール部材61は、現像ローラ31の回転方向において層厚規制ブレード32の先端に隣接するように配設されている。
サイドシール部材61は、弾性を有する基材61Aと、この基材61Aの現像ローラ31側の面に設けられて現像ローラ31に摺接する摺接部材61Bとを備えて構成されている。基材61Aは、摺接部材61Bよりも柔らかい弾性変形可能なウレタンスポンジで形成されており、筐体50のサイドシール貼着面53に形成された凹部や複数のリブ間に嵌め込まれている。なお、基材61Aは、両面テープや接着剤等によって筐体50のサイドシール貼着面53に貼着されていてもよい。
摺接部材61Bは、基材61Aよりも薄く形成されるフェルト材からなり、両面テープ等によって基材61Aに貼り付けられている。摺接部材61Bは、その前後左右の側面が、基材61Aの前後左右の側面と面一となっている。
ブレードシール部材62は、層厚規制ブレード32の押圧部材32Dの左右両端縁に密着するように層厚規制ブレード32の両端部に設けられることで、現像ローラ31の回転方向でサイドシール部材61と隣接している。ブレードシール部材62は、図5(a)に示すように、前述したサイドシール部材61と同じように基材62Aと当該基材62Aよりも薄い摺接部材62Bとを両面テープ等で張り合わせて構成され、基材62Aが両面テープ等で層厚規制ブレード32に貼着されることで層厚規制ブレード32に固定されている。
そして、摺接部材62Bは現像ローラ31の回転方向において基材62Aよりも長く形成されており、この摺接部材62Bのみが層厚規制ブレード32(金属板32A)の先端から折り曲げられて表面から裏面に回り込むように配設されている。これにより、現像ローラ31の回転により、ブレードシール部材62が剥がされることが防止されている。
また、このように摺接部材62Bのみが層厚規制ブレード32の裏面に回り込むことによって、層厚規制ブレード32の裏面と薄い摺接部材62Bとで形成される段差を非常に小さく抑えることができる。そのため、層厚規制ブレード32の裏に配置されるブレード裏シール64が、小さな段差面に倣うように変形することができ、その段差付近からのトナー漏れが抑制されている。
また、摺接部材62Bの折り曲げ部分は、隣接するサイドシール部材61(基材61Aおよび摺接部材61B)の上端部と接触している。これにより、サイドシール部材61とブレードシール部材62との間からのトナー漏れが確実に抑制されている。
図3に示すように、ロアシール63は、現像ローラ31の外周面の下側と筐体50との間からトナーが漏れるのを抑える部材であり、弾性部材の一例としてのウレタンスポンジからなる基材63Aと、基材63Aの現像ローラ31側の面に設けられて現像ローラ31の外周面に接触するフィルム部材63Bとを備えて構成されている。そして、ロアシール63は、図2に示すように、取付溝57内に接着剤等を使わずに単に載置されただけの状態で、現像ローラ31と筐体50とに挟まれて保持されている。
具体的には、取付溝57内にロアシール63を載置した後、現像ローラ31を筐体50に組み付けることで、ロアシール63が規制壁57Aに隣接した状態で現像ローラ31と筐体50とに挟まれて保持されることとなる。そして、現像ローラ31の回転時には、現像ローラ31からロアシール63に対して回転方向下流側に向かう力が働いてロアシール63が下流側に移動しようとするが、その移動は、規制壁57Aで規制される。
これにより、ロアシール63が規制壁57Aに押し付けられて密着するので、ロアシール63が筐体50から外れるのを抑えることが可能となっている。
また、ロアシール63を取付溝57内に載置し、現像ローラ31と筐体50との間で挟み込むだけでロアシール63を筐体50に取り付けることができるので、例えば両面テープ等を用いてシール部材を筐体に固着させる構造に比べ、その取付作業を容易にすることが可能となっている。そして、このようにロアシール63と筐体50との間に両面テープ等を介在させないことにより、例えばシール部材の取付時に両面テープ等に皺が寄ることによって隙間ができるのを防止することができるので、トナーの漏れを確実に抑えることが可能となっている。なお、このような皺は、特に、長尺状のロアシールを取り付ける際に発生しやすくなっている。
また、ロアシール63が規制壁57Aに当接した状態では、現像ローラ31がロアシール63の中央(現像ローラ31の回転方向における中央)よりも回転方向下流側の部位に接触するようになっている。これにより、例えば現像ローラをロアシールの中央に接触させる構造に比べ、フィルム部材63Bの先端(搬送方向上流側の端部)から現像ローラ31を離すことができるので、基材63Aの変形によりフィルム部材63Bの先端が立って現像ローラ31の外周面に摺接するのを抑えることが可能となっている。
図3に示すように、ロアシール63の基材63Aは、左右方向に沿って延びる直方体状に形成されており、フィルム部材63Bと筐体50との間に設けられることで、フィルム部材63Bを現像ローラ31に向けて押圧するように構成されている。この基材63Aは、図4(a)に示すように、筐体50に取り付けられる前の長さL1が、図4(b)に示すように、筐体50に取り付けられた後の一対のサイドシール部材61の間の距離L2よりも長くなるように構成されている。
このように構成される基材63Aは、図4(a)に示すように、まず、その両端部が筐体50の取付溝57の左右両端からはみ出した状態で取付溝57に載置される。その後、基材63Aの表面を治具によって押さえ、基材63Aを左右方向に縮ませながら、基材63Aの左右両側のサイドシール貼着面53にサイドシール部材61を取り付ける。
これにより、基材63Aの左右方向の両端面がサイドシール部材61の左右方向内側の内面に圧接されるので、基材63Aとサイドシール部材61間のトナー漏れを抑えることが可能となっている。
図4(c)に示すように、フィルム部材63Bは、ポリエチレンテレフタレートからなるシート状の部材であり、現像ローラ31の軸方向に沿って延びて現像ローラ31の略全体に摺接している。具体的に、フィルム部材63Bは、その両端部が基材63Aから左右方向外側(サイドシール部材61側)にはみ出すように形成され、はみ出した両端部が一対のサイドシール部材61上に重なっている。
これにより、ロアシール63やサイドシール部材61の筐体50への組付時にフィルム部材63Bがサイドシール部材61の内面に突き刺さってフィルム部材63Bが折れ曲がることを防止することができるので、フィルム部材63Bと現像ローラ31間からのトナー漏れを抑えることが可能となっている。
図6(a),(b)に示すように、前述した筐体50のガイド溝56は、現像ローラ31を支持部51に装着する際に当該現像ローラ31がロアシール63の上面631(現像ローラ31側の面)に当接するような位置および角度で形成されている。言い換えると、現像ローラ31を支持部51に装着する際における当該現像ローラ31の軌跡Tが、ロアシール63の後面632(現像ローラ31の回転方向上流側の面)から離れるとともにロアシール63の上面631に交差するような位置および角度で、ガイド溝56が形成されている。
これにより、現像ローラ31を支持部51に装着する際に現像ローラ31がロアシール63の後側上部の角部に当接することによってロアシール63が傾いて取付溝57から外れるのを抑えることが可能となっている。
なお、本発明は前記実施形態に限定されることなく、以下に例示するように様々な形態で利用できる。
前記実施形態では、サイドシール部材61の左右方向内側の内面にロアシール63の基材63Aの両端面を圧接したが、本発明はこれに限定されず、例えば、図7(a)〜(c)に示すように、サイドシール部材80の下面(現像ローラの回転方向上流側の面)にロアシール70を圧接してもよい。
以下に、図7(a)〜(c)の形態を詳細に説明する。前記実施形態と略同様の構成については、同一符号を付し、その説明を省略する。
図7(a)〜(c)に示すように、ロアシール70は、前記実施形態と同じ材料を前記実施形態とは異なる形状に形成した基材71と、前記実施形態と略同様のフィルム部材63Bとを備えて構成されている。基材71は、筐体50に取り付けられた状態の一対のサイドシール部材80の間の距離よりも短い本体部71Aと、当該本体部71Aの左右方向の両端面から左右方向外側に延びる突出部71Bとを有している。
筐体50には、図7(b)に示すように、当該筐体50に取り付けられた状態のサイドシール部材80に対して現像ローラ31の回転方向上流側に間隔を空けて配置されるリブ58が形成されている。そして、このリブ58とサイドシール部材80との間で突出部71Bが現像ローラ31の回転方向で挟まれることで、突出部71Bがサイドシール部材80に圧接されている。
詳しくは、サイドシール部材80の基材81は、図7(a)に示すように、筐体50に取り付けられる前の状態において、突出部71Bとブレード裏シール64との間の距離(現像ローラ31の回転方向における距離)よりも長く形成されている。これにより、図7(b)に示すように、サイドシール部材80を筐体50に取り付けると、基材81が現像ローラ31の回転方向に縮んで突出部71Bに圧接される。
また、基材81は、摺接部材82の下側(現像ローラ31の回転方向上流側)の端面よりも下側に延びるように形成されている。これにより、基材81の下側の端部の変形が摺接部材82で抑えられないので、基材81の下側の端部の潰れ量を大きくして、当該端部を突出部71Bに密着させることが可能となっている。
前記実施形態では、摺接部材61Bの左右方向内側の側面を、基材61Aの左右方向内側の側面と面一としたが、本発明はこれに限定されず、図8に示すように、摺接部材61Bの左右方向内側の側面を、基材61Aの左右方向内側の側面よりも左右方向外側に離れるような大きさで形成してもよい。これによれば、ロアシール63の基材63Aとサイドシール部材61の基材61Aとを圧接するときに、サイドシール部材61の基材61Aの左右方向内側の部位の変形が摺接部材61Bで規制されるのを抑えることができるので、基材61Aの潰れ量を大きくしてロアシール63とサイドシール部材61との密着性を高めることができる。
また、この実施形態では、フィルム部材63Bを基材63Aからサイドシール部材61側にはみ出すように形成し、はみ出した部分をサイドシール部材61の摺接部材61B上に重ねている。
前記実施形態では、ブレードシール部材62の摺接部材62Bを基材62Aよりも薄くしたが、本発明はこれに限定されず、摺接部材を基材よりも厚くしてもよい。
前記実施形態では、弾性部材としてウレタンスポンジを例示したが、本発明はこれに限定されず、例えばその他のスポンジなどを採用してもよい。また、フィルム部材の材料も前記実施形態のようなポリエチレンテレフタレートに限らず、その他の樹脂などであってもよい。また、サイドシール部材を構成する基材と摺接部材の材質も、前記実施形態に限定されず、適宜変更しても構わない。
前記実施形態では、取付溝57にロアシール63を入れ込んだが、本発明はこれに限定されず、前記実施形態における規制壁57Aだけを筐体50に形成し、この規制壁57Aにロアシール63を隣接させた状態で、現像ローラ31と筐体50で挟み込むようにしてもよい。
前記実施形態では、現像カートリッジ28に本発明を適用したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、現像カートリッジとドラムユニットが一体に構成されたプロセスカートリッジや、トナーを収容するトナーカートリッジからトナーが供給される現像器などの他の現像装置に本発明を適用してもよい。
28 現像カートリッジ
31 現像ローラ
50 筐体
52 開口部
57A 規制壁
63 ロアシール
63A 基材
63B フィルム部材

Claims (8)

  1. 現像剤を収容し、開口部が形成された筐体と、
    前記開口部に対向する位置で前記筐体に回転可能に設けられ、外周面に現像剤を担持する現像ローラと、
    前記現像ローラの軸方向に沿って延び、前記現像ローラの外周面に接触するフィルム部材と、前記フィルム部材と前記筐体との間に設けられ、かつ、前記フィルム部材を前記現像ローラに向かって押圧する弾性部材とを有し、前記現像ローラの外周面と前記筐体との間から現像剤が漏れるのを抑えるシール部材と、を備え、
    前記筐体には、前記シール部材の前記現像ローラの回転方向下流側に配置され、前記シール部材の前記現像ローラの回転方向への移動を規制する規制壁が設けられ、
    前記シール部材は、前記規制壁に隣接した状態で、前記現像ローラと前記筐体とに挟まれて保持されていることを特徴とする現像装置。
  2. 前記筐体には、前記現像ローラの両端部を支持する支持部と、前記現像ローラを外部から前記支持部に案内するガイド溝とが設けられ、
    前記ガイド溝は、前記現像ローラを前記支持部に装着する際に当該現像ローラが前記シール部材の上面に当接するような位置および角度で形成されていることを特徴とする請求項1に記載の現像装置。
  3. 前記開口部の前記軸方向両側に設けられ、前記現像ローラの軸方向の両端部に接触する一対のサイドシール部材を備え、
    前記弾性部材が前記一対のサイドシール部材に圧接されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の現像装置。
  4. 前記弾性部材は、前記筐体に取り付けられる前の長さが、前記筐体に取り付けられた後の前記一対のサイドシール部材の間の距離よりも長くなるように構成され、前記軸方向の両端面が前記サイドシール部材の軸方向の内面に圧接されていることを特徴とする請求項3に記載の現像装置。
  5. 前記弾性部材は、前記一対のサイドシール部材の間の距離よりも短い本体部と、当該本体部の軸方向両端面から軸方向外側に延びる突出部とを有し、
    前記筐体には、前記サイドシール部材に対して前記現像ローラの回転方向上流側に間隔を空けて配置されるリブが設けられ、
    当該リブとサイドシール部材との間で前記突出部が前記回転方向で挟まれることで、前記突出部が前記サイドシール部材に圧接されていることを特徴とする請求項3に記載の現像装置。
  6. 前記サイドシール部材は、弾性を有する基材と、当該基材の前記現像ローラ側に設けられて当該現像ローラに摺接する摺接部材と、を有し、
    前記基材が、前記摺接部材の前記回転方向上流側の端面よりも上流側に延びて前記突出部に圧接されていることを特徴とする請求項5に記載の現像装置。
  7. 前記フィルム部材は、前記弾性部材から前記サイドシール部材側にはみ出すように形成され、はみ出した部分が前記一対のサイドシール部材上に重なっていることを特徴とする請求項3〜請求項6のいずれか1項に記載の現像装置。
  8. 前記現像ローラは、前記シール部材の前記回転方向における中央よりも前記回転方向下流側の部位に接触していることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の現像装置。
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