JP2013019281A - 内燃機関の燃料蒸発ガス排出抑止装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】燃料タンクの漏れ判定を実施する(S10)。燃料タンクに漏れがなければキャニスタの漏れ判定を実施し(S20)、燃料タンクに漏れの可能性があれば、燃料タンクとキャニスタの漏れ判定を実施する(S14)。そして、燃料タンクとキャニスタに漏れがあれば、キャニスタの漏れ判定を実施する(S18)。
【選択図】図3
Description
しかしながら、内燃機関の他に電動機を備え、主に電動機の駆動力により走行するプラグインハイブリッド車等の車両では、燃費向上のために内燃機関が運転されることが非常に少なく、内燃機関の運転時に燃料蒸発ガス排出抑止装置の漏れ検出を行おうとすると漏れ検出の機会が少なくなり好ましいことではない。
しかしながら、蒸発燃料処理装置の一部の漏れを検出した後に、燃料タンクを含む蒸発燃料処理装置全ての漏れを検出すると漏れ検出に時間を要することになる。このような漏れ検出の長期化は、漏れ検出では負圧ポンプを作動させており、車載バッテリの電力消費に繋がり好ましいことではない。
また、請求項3の内燃機関の燃料蒸発ガス排出抑止装置では、請求項1或いは2において、前記漏れ判定手段による前記キャニスタ及び前記燃料タンクの漏れ判定は、前記圧力検出手段の検出値が所定値まで減少しなかった際に、漏れありと判定することを特徴とする。
請求項2の発明によれば、キャニスタ及び燃料タンクの漏れ判定の実施により漏れありと判定された後に、タンク開封鎖手段が開から閉にされた状態でキャニスタの漏れ判定を実施するようにしている。
また、請求項3の発明によれば、キャニスタ及び燃料タンクの漏れ判定は、圧力検出手段の検出値が所定値まで減少しなかった際に、漏れありと判定するようにしており、圧力検出手段の検出値に基づいて確実に漏れの有無を判定することができる。
図1は、本発明に係る内燃機関の燃料蒸発ガス排出抑止装置の概略構成図である。また、図2は、エバポレーティブリークチェックモジュールの内部構成及び作動を示す図であり、図中(a)は、ベントバルブの非作動時を、図中(b)は、ベントバルブの作動時をそれぞれ示す。また、図中矢印は、空気の流れ方向を示す。以下、内燃機関の燃料蒸発ガス排出抑制装置の構成を説明する。
図1に示すように、本発明に係る内燃機関の燃料蒸発ガス排出抑制装置は、大きく車両に搭載されるエンジン10と、燃料を貯留する燃料貯留部20と、燃料貯留部20で蒸発した燃料の蒸発ガスを処理する燃料蒸発ガス処理部30と、車両の総合的な制御を行うための制御装置である電子コントロールユニット(以下、ECUという)(漏れ判定手段)40とで構成されている。
キャニスタ31は、内部に活性炭を有している。また、キャニスタ31には、燃料タンク21内で発生した燃料蒸発ガス或いは活性炭に吸着した燃料蒸発ガスが流通可能なようにベーパ配管35と、パージ配管36とが接続されている。また、キャニスタ31には、活性炭に吸着した燃料蒸発ガスを放出するときに外気を吸入する大気孔(連通孔)31aが設けられている。
ECU40の入力側には、上記圧力センサ24及び圧力センサ32hが接続されており、これらのセンサ類からの検出情報が入力される。
ECU40は、各種センサ類からの検出情報に基づいて、負圧ポンプ32c、ベントバルブ32e、タンク封鎖弁33及びパージソレノイドバルブ34の開閉を制御し、燃料貯留部20及び燃料蒸発ガス処理部30の漏れを判定し漏れの有無を検出するものである。
[第1実施例]
以下、このように構成された本発明の第1実施例に係るECU40での燃料タンク21及びキャニスタ31の漏れ判定制御について説明する。
ステップS14では、燃料タンク21とキャニスタ31の漏れ判定を行う。詳しくは、図4(d)及び図5(c)に示すようにベントバルブ32eの電磁ソレノイドへの駆動信号の供給を停止し無通電状態(OFF)として、図2(a)のようにキャニスタ側通路32aと大気側通路32bとを連通させる。また、図4(d)に示すようにタンク封鎖弁33の電磁ソレノイドに外部から駆動信号の供給を停止し無通電状態(OFF)として閉弁し、燃料タンク21とキャニスタ31との間のベーパ配管35を封鎖し、更に負圧ポンプ32cを作動させる。なお、この時に負圧ポンプ32cと基準オリフィス32gとの間のバイパス通路32fに負圧を発生できれば良く、図5(c)に示すようにタンク封鎖弁33の電磁ソレノイドに外部から駆動信号を供給し通電状態(OFF)として開弁し、燃料タンク21をキャニスタ31へ開放するようにしてもよい。そして圧力センサ32hにて圧力を検出し、基準圧(所定値)とする。次に図4(e)及び図5(d)に示すようにベントバルブ32eを作動させ、キャニスタ側通路32aとポンプ通路32dとを連通させる。そして、この時に圧力センサ32hにて圧力を検出する。次に図4(f)及び図5(e)に示すように、タンク封鎖弁33の電磁ソレノイドへの駆動信号の供給を停止し無通電状態(OFF)として閉弁し、燃料タンク21とキャニスタ31との間を封鎖する。また、パージソレノイドバルブ37の電磁ソレノイドに外部から駆動信号を供給し通電状態として開弁し、キャニスタ31と吸気通路11とを連通する。次に図4(g)及び図5(f)に示すようにベントバルブ32eの電磁ソレノイドへの駆動信号の供給を停止し無通電状態(OFF)として、図2(a)のようにキャニスタ側通路32aと大気側通路32bとを連通させる。またパージソレノイドバルブ37の電磁ソレノイドへの駆動信号の供給を停止し無通電状態として閉弁し、キャニスタ31と吸気通路11との間のパージ配管36を封鎖する。この時に圧力センサ32hにて圧力を検出し、再度基準圧とする。そして、図4のように図4(e)で検出した圧力が図4(g)にて再度検出した基準圧よりも小さければ、即ち基準圧よりも負圧が大きければ、燃料タンク21とキャニスタ31のいずれにも漏れなしと判定する。また、図5のように図5(d)で検出した圧力が図5(f)にて再度検出した基準圧よりも大きければ、即ち基準圧よりも負圧が小さければ、基準オリフィス32gの内径よりも大きな穴があると判定する。したがって燃料タンク21とキャニスタ31のいずれかに漏れありと判定する。
また、漏れ判定の基準圧を基準オリフィス32gで発生させた圧力より設定しているので、大気圧が変動しても基準圧が変動することがないので、正確に漏れ判定を実施することができる。
[第2実施例]
以下、本発明の第2実施例に係る内燃機関の燃料蒸発ガス排出抑止装置について説明する。
図7は、タンク封鎖弁33、ベントバルブ32e、パージソレノイドバルブ34、及び負圧ポンプ32cの作動とキャニスタ内圧とタンク内圧の推移の一例を時系列で示す図である。なお、図中の二点鎖線は燃料タンク21内の圧力が正圧である場合を、一点鎖線は大気圧をそれぞれ示す。
以上で発明の実施形態の説明を終えるが、本発明の形態は上記実施形態に限定されるものではない。
また、上記実施形態では、圧力センサ32hにて、基準オリフィス32gにて発生する圧力を検出し基準圧としているが、これに限定されるものではなく、例えば、予めECU40に所定値を記憶させておき、当該所定値と検出値を比較して漏れを判定するようにしても良い。
21 燃料タンク
24 圧力センサ
31 キャニスタ
32 エバポレーティブリークチェックモジュール
32c 負圧ポンプ(負圧発生手段)
32e ベントバルブ
32f バイパス通路
32g 基準オリフィス
32h 圧力センサ(圧力検出手段)
33 タンク封鎖弁(タンク開封鎖手段)
34 パージソレノイドバルブ(連通路開閉手段)
35 ベーパ配管(第1連通路)
36 パージ配管(第2連通路)
40 ECU(漏れ判定手段)
Claims (3)
- 燃料タンクと前記燃料タンクから発生する蒸発ガスを吸着するキャニスタとを連通する第1連通路と、
前記キャニスタと内燃機関の吸気通路とを連通する第2連通路と、
前記キャニスタに形成されて、前記キャニスタの内部と外部とを連通する連通孔と、
前記連通孔を介して前記キャニスタ及び前記燃料タンクに負圧を発生させる負圧発生手段と、
前記キャニスタの内圧を検出する圧力検出手段と、
前記第1連通路に介装され、前記燃料タンクと前記キャニスタとの連通を開閉するタンク開封鎖手段と、
前記第2連通路に介装され、前記吸気通路と前記キャニスタとの連通を開閉する連通路開閉手段と、を備える内燃機関の燃料蒸発ガス排出抑止装置において、
前記圧力検出手段の検出値に基づいて前記キャニスタと前記燃料タンクとの漏れを判定する漏れ判定手段を有し、
前記タンク開封鎖手段を開にすると共に前記連通路開閉手段を閉にして、前記負圧発生手段により前記燃料タンクと前記キャニスタとに負圧を発生させた状態で、前記キャニスタと前記燃料タンクの漏れ判定を実施することを特徴とする内燃機関の燃料蒸発ガス排出抑止装置。 - 前記漏れ判定手段は、前記キャニスタ及び前記燃料タンクの漏れ判定の実施により漏れありと判定された後に、前記タンク開封鎖手段が開から閉にされた状態で前記キャニスタの漏れ判定を実施することを特徴とする、請求項1に記載の内燃機関の燃料蒸発ガス排出抑止装置。
- 前記漏れ判定手段による前記キャニスタ及び前記燃料タンクの漏れ判定は、前記圧力検出手段の検出値が所定値まで減少しなかった際に、漏れありと判定することを特徴とする、請求項1或いは2に記載の内燃機関の燃料蒸発ガス排出抑止装置。
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