JP2013013582A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ベースとなる基枠(30)と、該基枠の前面に開閉可能に支持される開閉枠(2)と、該開閉枠に設けられて当該開閉枠を閉止状態で施錠することが可能な施錠ユニット(8)とを備えた遊技機において、前記施錠ユニットは、基枠に設けられる係合受部(83)に係合する係合状態と係合を解除する解除状態とに変換可能なフック部材(812)を備え、フック部材は、開閉枠側から係合受部に向けて延設される腕部と、該腕部の延設端部に設けられ、閉止状態において係合受部と係合するフック部とを備え、基枠には、係合受部に係合したフック部材を覆うためのカバー部材(84)が設けられ、該カバー部材は、前記係合受部と前記フック部との係合部分及び前記腕部を覆うように構成した。
【選択図】 図9
Description
そのため、係合受部に係合したフック部材を囲むようなカバー部材を機枠に設けることで、上述したような不正解錠を防止するようにした遊技機も提案されている(例えば、特許文献1及び特許文献2)。
ベースとなる基枠と、該基枠の前面に開閉可能に支持される開閉枠と、該開閉枠に設けられて当該開閉枠を閉止状態で施錠することが可能な施錠ユニットとを備えた遊技機において、
前記施錠ユニットは、前記基枠に設けられる係合受部に係合する係合状態と、係合が解除された解除状態とに変換可能なフック部材を備え、
前記フック部材は、前記開閉枠側から前記係合受部に向けて延設される腕部と、該腕部の延設端部に設けられ、前記閉止状態において前記係合受部と係合するフック部と、を備え、
前記基枠には、前記係合受部に係合した前記フック部材を覆うためのカバー部材が設けられ、
前記カバー部材は、前記係合受部と前記フック部との係合部分及び前記腕部を覆うように構成されていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、カバー部材によりフック部及び腕部を覆うことで、外部から基枠と開閉枠との隙間にピアノ線等を挿入してフック部材を回動させるような不正操作を効率的に阻止することができ、施錠ユニットの不正解錠を防止することが可能となる。
前記施錠ユニットは、前記フック部材の前記腕部と並ぶように設けられ、不正部材による前記フック部材の解除状態への不正変換を規制するための変換規制部を備え、
前記カバー部材は、前記フック部材の腕部と共に前記変換規制部を覆うように構成されていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、フック部材の腕部と並行した変換規制部を備えているため、カバー部材のフック部材が出入りする側の開口部の内壁とフック部材との隙間が狭くしてピアノ線等を挿入しにくくするとともに、変換規制部によりフック部材の腕部に対する不正行為を行いにくくして、フック部材の変換を抑止することができる。また、カバー部材により変換規制部を覆うことで変換規制部やフック部材の腕部を破壊するような行為を防ぐことができる。
前記施錠ユニットは、
前記フック部材を前記解除状態から前記係合状態に復帰するように付勢するフック付勢部材と、
鍵操作により前記フック部材を前記解除状態に変換するための変換機構部と、を備え、
前記フック部は、前記開閉枠の前記閉止状態への変換時に前記係合受部に押圧されて前記フック部材を前記解除状態に変換させるための押圧受部を有し、
前記カバー部材は、前面側に前記フック部材を受け入れるための受入開口が形成された収容空間部を有するとともに、前記開閉枠の閉止状態で該収容空間部の内壁と前記押圧受部とが近接乃至接触した状態にて前記フック部を収容することを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、フック部の押圧受部とカバー部材の収容空間部の内壁とが近接乃至接触した状態にてフック部を収容することで、不正部材によりフック部材を不正操作する際に力を加えるべき押圧受部に不正部材が引っ掛かりにくくすることができる。
前記基枠は、
前記カバー部材を、前記受入開口の一部が前記係合受部により塞がれた第1状態と、該第1状態よりも前記受入開口が広がる第2状態とにスライド変換可能なスライド機構と、
前記カバー部材を前記第1状態に付勢するためのカバー付勢部材と、を備え、
前記フック部は、前記腕部側の基端部が当該腕部よりも幅広であって先端に向けて先細りとなる形状に設定され、前記基端部が前記係合受部に裏面側から当接することで前記係合状態となり、
前記カバー部材の受入開口は、前記第1状態にあっては前記フック部の先端が進入可能な開口幅となる一方、前記第2状態にあっては前記フック部の基端部が進退可能な開口幅となり、
前記カバー部材は、前記収納空間部内に前記フック部材を収容していない場合及び前記収納空間部内に前記係合状態となった前記フック部材を収容している場合に、前記カバー付勢部材の付勢力により前記第1状態に変換される一方、
前記受入開口を介して前記フック部材を前記収容空間部に進退させるために当該フック部材が前記解除状態に変換される場合に、前記フック部の先端部によって当該収納空間部の内壁が押圧されることにより前記第2状態に変換することを特徴する。
請求項4に記載の発明によれば、フック部材をカバー部材の収容空間部に収容している場合に受入開口の開口幅が狭くなるので、ピアノ線等の不正部材をカバー部材の収容空間部内に進入させてフック部材を係合解除方向へ移動させることが難しくなる。
前記遊技機は、メダルの投入により賭数を設定するとともに、遊技者のスタート操作により複数の識別情報を有する複数のリールを変動表示させるゲームを開始し、遊技者の停止操作により停止させた複数のリールの識別情報の組合せ態様に基づき遊技者に所定数のメダルを払い出すことが可能なスロットマシンであり、
前記基枠には、前記識別情報の組合せ態様が入賞役に対応するものであることに基づき、貯留部に貯留されたメダルを払い出すためのメダル払出装置を備え、
前記開閉枠には、
前記メダルを投入するためのメダル投入口と、
前記メダル投入口から投入されたメダルを回収するか返却するかを選別するメダルセレクタと、
前記メダルセレクタにより回収されたメダルを前記メダル払出装置に向けて流下させる回収レールと、
当該開閉枠の前面に設けられる受皿にメダルを払い出すためのメダル払出口と、
前記メダル払出装置から払い出されたメダル及び前記メダルセレクタにより返却されたメダルを受け入れて前記メダル払出口に向けて流下させるメダル流路と、を備え、
前記回収レールは、前記メダルセレクタから側方に排出された回収メダルを前記メダル払出装置の貯留部に流入するように後方に向けて湾曲する上面開口形状のレールであり、
前記メダル流路は、前記メダルセレクタから後方に排出された返却メダルを受け入れるメダル流入口が前記メダルセレクタの下方に開口してなり、
前記メダル流入口の開口縁部のうち前記回収レールに対応する位置には、当該回収レールから脱落した回収メダルが当該流入口内に流入することを規制する規制部を設けたことを特徴とする。
図1は、本発明の実施形態に係るスロットマシンの外観を示す正面図である。
図1に示すように、本実施形態のスロットマシン1は、前面が開放した箱形の筐体の内部に各種の機器が設けられるとともに、この筐体の前面に、図2及び3に示すヒンジ(7A、7B、35A、35B)によって開閉枠としての前面扉(前面パネル)2が片開き形式に開閉可能に設けられている。
画像表示装置3は、例えば液晶表示パネルで構成され、遊技に関する演出表示のほか、様々な情報を表示する。そして、画像表示装置3における各種演出表示や履歴情報表示は、演出制御装置70(図2,図20参照)によって制御される。
リール6は、円筒形の左リール6a、中リール6b、右リール6cが水平方向に並設されて構成されている。これらのリール6a,6b,6cの外周面には、所定の配列に従って複数の図柄(図21参照)が表記されている。また、各リール6a,6b,6cにはそれぞれ、ステッピングモータであるリール用モータが設けられており、各リール6a,6b,6cを独立して回転駆動ならびに回転停止することが可能となっている。
一方、リール6が停止している状態では、各リール6a,6b,6cについて、連続する所定数(例えば、3つ)の図柄、つまり3×3の計9つの図柄が図柄表示窓5を介して視認可能となっている。
すなわち、図柄表示窓5を透して、ゲームの停止結果を導出表示するためのリール6a,6b,6cの有効表示部を視認可能となっている。
例えば、各リール6a,6b,6c中段の図柄を横切る有効化可能ライン(中段ライン)と、各リール6a,6b,6c上段の図柄を横切る有効化可能ライン(上段ライン)と、各リール6a,6b,6c下段の図柄を横切る有効化可能ライン(下段ライン)と、左リール6a下段−中リール6b中段−右リール6c上段にかけて各リール6a,6b,6cを斜めに横切る有効化可能ライン(右上がりライン)と、左リール6a上段−中リール6b中段−右リール6c下段にかけて各リール6a,6b,6cを斜めに横切る有効化可能ライン(右下がりライン)との5ラインが、有効化可能ラインとして設定される。
賭操作された賭数(ベット数)に応じて、例えば、賭数1では中段ラインが有効ラインとなり、賭数2では中段ラインに加え、上下段ラインが有効ラインとなり、賭数3では上中下段ラインに加え、右上がり、右下がりラインが有効ラインとなるようにしてもよい。
クレジット数表示部11は、メダル払出装置63(図4参照)により払い出さずにクレジットとして記憶されているメダル数を表示する。また、遊技進行表示部12は、遊技進行状態を表示する。また、払出数表示部13は、入賞成立時の払出枚数を表示する。これらの表示部11,12,13は、例えば7セグメントのLEDで構成され、その点灯状態によって各種情報を表示する。
また、図柄表示窓5の下方左側には、有効ベットラインの表示を行うベットライン表示部19が設けられている。
遊技者がこのメダル投入口15にメダルを投入して賭操作を行うことにより、ゲームが実行可能となる。このメダル投入口15から投入されたメダルが通過する経路には、メダルの通過を検出するメダル投入検出スイッチ51(図17参照)が設けられており、このメダル投入検出スイッチ51による検出情報をもとにメダルの投入枚数がカウントされる。
マックスベットボタン16は、押圧操作を一度行うことでクレジットから賭数の上限数(例えば、3枚)まで入力できるようにする操作手段である。
払戻ボタン20は、クレジットとして記憶されているメダルを受け皿27に返却させる指令を与える際に用いられる。返却ボタン22は、メダル投入口15から投入されて後述するメダルセレクタで詰まったメダルを受け皿27に返却させる際に用いられる。
鍵穴23は、前面扉2を開く操作と、当該スロットマシン1のエラー(例えば、ホッパーエラー)状態をリセットする操作に使用する鍵を差し込むためのもので、例えば鍵を差し込んで右に回すと前面扉2が解錠され、逆方向へ回すと内部の制御装置に対するリセット信号が発生されるように構成されている。
なお、再遊技入賞(リプレイ入賞)の成立に基づく自動賭操作の後にメダル投入口15からメダルが投入された場合や、クレジットとして記憶可能な所定数を超えるメダルが投入された場合、そのメダルは受け皿27に返却されるように構成されている。
図2に示すように、前面扉2の裏面上部には、演出制御装置70が配設され、その両側にそれぞれスピーカ4が配置されている。また、前面扉2の中央に図柄表示窓5が設けられ、前面扉2の右側部(スロットマシンの正面から見て左側)の上部と下部にそれぞれ、前面扉2の回動軸となる上ヒンジ部材7Aと下ヒンジ部材7Bが設けられている。また、前面扉2の左側部には上下方向に延在する錠ユニット8が設けられ、前面扉2の下部には、前記メダル投入口15から投入されたメダルを誘導する経路を形成するメダル経路機構部9、電源変換装置としてのインバータ基板31、信号の中継基盤32、スピーカ4,4が配設されている。
図3および図4に示すように、筐体30内部の上部には、当該スロットマシン1全体を制御する遊技制御装置50が配設され、筐体内部のほぼ中央には、リール載置部29が設けられ、このリール載置部29の上に回転可能なリール6a,6b,6cを有する変動表示装置60が載置されている。
また、リール載置部29の両側部直下には、筐体30の両側壁にそれぞれ設けられている把持開口を覆う開口カバー部材37A,37Bが設けられ、開口カバー部材37Aの近傍には電源スイッチ38が、また開口カバー部材37Bの近傍には前面扉2の閉鎖時の重量を受ける重量支持部39が設けられている。
さらに、筐体30内部の下部中央にはメダル払出装置(ホッパー)63が配設され、該メダル払出装置63の左方には、制御装置や制御装置によって動作されるモータやランプなどの電子部品の電源を供給する電源装置としての電源ユニット80および当該スロットマシン1の当選確率を例えば6段階の何れかに設定するための設定装置81が配設されている。
そして、このメダル払出装置63の上部にはメダル貯留部64が設けられ、メダル払出装置63の右方には、該メダル払出装置63からオーバーフローしたメダルを貯留したり、流入してきたメダルを当該スロットマシン1が設置される設置島のメダル回収機構へ誘導したりするためメダルのオーバーフロータンク82が配設されている。
また、図7は、筐体30前端の、上記錠ユニット8のフックに対応する位置に設けられた係合受部とその周辺の構造を拡大して示した図である。
また、可動プレート821には、上記カム部材823の上側の爪823aが係合可能な係合穴(図示省略)が設けられている。さらに、可動プレート821には、該可動プレート821の本体部と直角を成すように折曲され側方へ突出する遮光片821aが設けられているとともに、錠ベース810には、該遮光片821aに対応する位置に遮光片821aが挿通可能なスリット810aが形成されている。そして、このスリット810aの下端部に対応して、錠ベース810の外側面にはフォトインタラプタからなるリセットスイッチ824が装着されている。
なお、キーを回す力を緩めると、バネ822の復元力で可動プレート821が上方へ移動されて元の位置に戻り、リセットスイッチ824は非検出状態となる。このリセットスイッチは、遊技店の店員が遊技機のエラー状態を認知し、当該遊技機の制御システムをリセットしたい場合などに操作される。
前述したように、スライドロッド817はスライドロッドバネ818の復元力で常時下方へ付勢されており、上係合フック812と下係合フック814の後端を下方へ押し下げている。ことれにより、上係合フック812と下係合フック814は、前面扉2が筐体30の前方開口を閉鎖した状態(閉止状態)では、先端が上方に回動して筐体30の係合片(係合受部)83A,83B(図7参照)と係合した施錠状態となる。この状態で、キーシリンダ820にキーを挿入して時計回り方向(右)へ回すと、カム部材823の下側の爪823bが係合穴817bの上端に当接してスライドロッドバネ818に抗してスライドロッド810を押し上げ、上方へ移動させる。
すると、図6に示すように、スライドロッド817が上係合フック812と下係合フック814の後端を押し上げ、上係合フック812と下係合フック814の先端が下方に回動して、筐体30側の係合片(係合受部)83A,83Bとの係合が外れ開錠状態となる。
図7に示すように、筐体30の右側壁前端の内側には、上部ロック機構34Aや下部ロック機構34B、重量支持部39を構成したり取り付けたりするため錠プレート40が接合、固定されており、該錠プレート40の一部を前方へほぼ直角に折り曲げることで、上係合フック812と係合する係合片(係合受部)83Aと、下係合フック814と係合する係合片(係合受部)83Bとが形成されている。そして、この係合片(係合受部)83A,83Bの下端に、前記上係合フック812と下係合フック814の先端部上端の傾斜面(押圧受部)がそれぞれ当接可能に構成されているとともに、係合片(係合受部)83A,83Bに係合した上係合フック812と下係合フック814の先端部を覆い隠すことができるような防犯カバー部材84A,84Bが、筐体30の右側壁内側面から錠プレート40にかけて接合、固定されるように構成されている。
図8に示すように、防犯カバー部材84A,84Bは、八角形の碗を二つ割りにしたような形状をなし、縁部には該防犯カバー部材84A,84Bを筐体30の側壁に固定するための取付けフランジ841,842が設けられている。また、取付けフランジ841,842の反対側に、上係合フック812または下係合フック814が進入可能な開口部(受入開口)843が設けられ、上係合フック812または下係合フック814の先端部から腕部にかけて全体を覆うとともに、フックが施錠の際に回動しても接触しないような大きめの収納空間844を有するように形成されている。
図9(A)に示すように、上係合フック812の先端部上端には傾斜面812aが設けられているとともに、フックの腕部上面中央には係止面812bを有する凹部812cが設けられており、前面扉2側の錠ベース810が錠プレート40に接近する方向へ移動されると、図9(B)に示すように、上係合フック812の先端の傾斜面812aが係合片(係合受部)83Aの下端に当接する。そして、先端が下方へ移動するようにフック全体が回動し、傾斜面812aが係合片(係合受部)83Aから外れると、フックが前記スライドロッドバネ818の復元力で元の方向(図9では時計回り方向)へ回動される。
さらに、防犯カバー部材84A(84B)の上部には、図8に示すように段差部845が設けられており、これにより図10(A)に示すような施錠状態では、防犯カバー部材84A(84B)の下半分が回動規制片810dを覆う位置まで突出して、不正目的でピアノ線等を進入させることをより困難にしている。
また、防犯カバー部材84A、84Bの収納空間844上部を傾斜面812aに沿う形状とすることで、傾斜面812aと防犯カバー部材84Aの内壁との隙間が小さくなり、不正解錠のために、ピアノ線等を防犯カバー部材84A(84B)内へ進入させて、上係合フック812または下係合フック814の先端に引掛けることを、より困難にすることができる。
第2の実施例は、図11のように、錠プレート40の係合片(係合受部)83A(83B)の上方に、バネ係止片85A(85B)を設けるとともに、防犯カバー部材84A(84B)の上部にバネ係止片846を設けて、図12のように、バネ係止片85A(85B)とバネ係止片846との間に引っ張りバネ86A(86B)を張架し、防犯カバー部材84A(84B)を常時上方へ付勢しておくようにしたものである。
第2の実施例においては、上記のように防犯カバー部材84A(84B)を上下移動可能に構成したことに伴い、図13及び図14に示すように、防犯カバー部材84A(84B)の収納空間844を、上係合フック812または下係合フック814の先端とほぼ同一の形状を有するように形成している。
メダル経路機構部9は、メダル投入口15を形成する投入口形成部材91と、該投入口形成部材91の下方に設けられたセレクタベース部材92と、該セレクタベース部材92と一体に形成され正規のメダルと不正規のメダルとを識別するメダルセレクタ93と、該メダルセレクタ93により許容されたメダルをメダル払出装置63(図4参照)の上部のメダル貯留部64へ誘導する回収レール94と、メダルセレクタ93によりはじかれた不正規のメダルを返却メダル流入口951(図17参照)より受け入れてメダル受け皿27へ返却する払出流路部材95とを備える。
メダルセレクタ93は、不正規のメダルを払出流路部材95の上部の返却メダル流入口951へ排出させる返却口931と、メダル投入口15より投入されたメダルが正規のメダルか不正規のメダルか判別するためのセンサ(図示省略)と、投入されたメダルを返却口931または上記回収レール94へ振り分けるための流路切替部材932と、該流路切替部材932を変換させるソレノイド(図示省略)と、メダルセレクタ93により許容され回収レール94へ向かって流下するメダルを検出するメダル投入検出スイッチ51とを備える。
なお、回収レール94は、後方に向けて湾曲する形状となっている都合上、メダル詰まり等が発生し易いのとメダルをスムーズに流下させるという目的のために、上面及び湾曲内側部が開口する断面J字形状となっている。
これにより、仮にメダル投入口15より投入した正規のメダルを、ピアノ線等により回収レール94の入り口で引掛けて払出流路部材95側へ移動させたとしても、メダルは進入防止片953の上面の傾斜面によってメダル貯留部64側へ流下され、遊技店が被害を蒙るのを回避できる。
例えば、上記実施形態では、前面扉2の上下2箇所にフック部材と係合受部とからなる係止機構を設けたものを説明したが、フック部材と係合受部とからなる係止機構は前面扉2の中央1箇所、あるいは上下方向3箇所に設けるようにしても良い。また、上記実施形態では、フック部材を係合状態へ復帰させる方向へ付勢するフック付勢部材として引っ張りバネを使用しているが、トーションバネを使用しても良い。
さらに、前記実施形態では、主として本発明を、スロットマシンに適用したものを説明したが、本発明はスロットマシンに限定されず、パチンコ遊技機、アレンジボール遊技機及び雀球遊技機など他の遊技機にも適用可能である。
前記施錠ユニットは、前記基枠に設けられる係合受部(係合片83A,83B)に係合する係合状態と、係合が解除された解除状態とに変換可能なフック部材(係合フック812)を備え、前記フック部材は、前記開閉枠側から前記係合受部に向けて延設される腕部と、該腕部の延設端部に設けられ、前記閉止状態において前記係合受部と係合するフック部と、を備え、前記基枠には、前記係合受部に係合した前記フック部材を覆うためのカバー部材(防犯カバー部材84A,84B)が設けられ、前記カバー部材は、前記係合受部と前記フック部との係合部分及び前記腕部を覆うように構成した発明が含まれていることが分かる。
そして、上記のような発明によれば、カバー部材によりフック部及び腕部を覆うことで、外部から基枠と開閉枠との隙間にピアノ線等を挿入してフック部材を回動させるような不正操作を効率的に阻止することができ、施錠ユニットの不正解錠を防止することが可能となる。
そして、かかる発明によれば、フック部材の腕部と並行した変換規制部を備えているため、カバー部材のフック部材が出入りする側の開口部の内壁とフック部材との隙間が狭くしてピアノ線等を挿入しにくくするとともに、変換規制部によりフック部材の腕部に対する不正行為を行いにくくして、フック部材の変換を抑止することができる。また、カバー部材により変換規制部を覆うことで変換規制部やフック部材の腕部を破壊するような行為を防ぐことができる。
そして、かかる発明によれば、フック部の押圧受部とカバー部材の収容空間部の内壁とが近接乃至接触した状態にてフック部を収容することで、不正部材によりフック部材を不正操作する際に力を加えるべき押圧受部に不正部材が引っ掛かりにくくすることができる。
そして、かかる発明によれば、フック部材をカバー部材の収容空間部に収容している場合に受入開口の開口幅が狭くなるので、ピアノ線等の不正部材をカバー部材の収容空間部内に進入させてフック部材を係合解除方向へ移動させることが難しくなる。
図20に示すように、当該スロットマシン1の制御系は、遊技を統括的に制御する遊技制御装置(メイン制御装置)50と、この遊技制御装置50の制御下で遊技の演出に関する制御を統括的に行う演出制御装置(サブ制御装置)70と、これらの制御装置に電源を供給する電源装置(電源ユニット)80とを備えている。この制御系の構成要素は、それぞれ当該スロットマシン1の筐体内部に配設されている。また、電源装置80は、電源断時(停電時を含む)にRAM50c(後述)に記憶されたデータが保持されるようにバックアップ電源を供給するように構成されている。
CPU50aは、制御部や演算部を備え、遊技制御装置50の演算処理装置として各種演算処理やデータの入出力、制御信号の生成などを行う。
状態のデータ、所定の図柄組合せ態様が導出されることに基づく払い出しに係るデータ等)を一時的に記憶する記憶領域、並びにCPU50aの作業領域を提供する。
I/F50dは、図示しないローパスフィルタ及びバッファーゲートを介して、メダル投入検出スイッチ51、スタートレバースイッチ21a、第1リール(左)停止スイッチ64a、第2リール(中)停止スイッチ64b、第3リール(右)停止スイッチ64c、左リール位置検出スイッチ52a、中リール位置検出スイッチ52b、右リール位置検出スイッチ52c、マックスベットスイッチ16a、払戻ボタンスイッチ20a、払出メダル検出スイッチ53、設定装置81、リセットスイッチ824、前面扉開放検出スイッチ33、RCT(リアルタイムクロック)54、営業時間設定スイッチ55等から出力された各種信号を、CPU50aに対して供給する。
スタートレバースイッチ21aは、スタートレバー21が操作されたことを検出するためのスイッチである。
第1リール(左)停止スイッチ64a、第2リール(中)停止スイッチ64b、第3リール(右)停止スイッチ64cは、リールストップボタン24a,24b,24cのうちそれぞれに対応するボタンが操作されたことを検出するためのスイッチである。
左リール位置検出スイッチ52a、中リール位置検出スイッチ52b、右リール位置検出スイッチ52cは、それぞれに対応するリール6a,6b,6cの回動位相を検出するためのスイッチである。
払戻ボタンスイッチ20aは、払戻ボタン20が操作されたことを検出するためのスイッチである。
払出メダル検出スイッチ53は、メダル払出装置63から払い出されたメダルを検出するものであり、このスイッチからの検出信号を計数することでメダルの払出枚数がカウントされる。
リセットスイッチ824は、例えば、鍵穴23に差し込まれた鍵が前面扉2を開放する時とは逆に回動されて下方に移動した遮光片821aを検出し、この検出に基づき当該スロットマシン1の制御系をリセットするためのスイッチである。遊技制御装置50は、リセットスイッチ824からの検出信号に基づき、例えば、当該スロットマシン1のエラー状態を解除する。
前面扉開放検出スイッチ33は前面扉2の開放状態を検出するためのスイッチである。
また、遊技制御装置50は、内部抽選結果と、リールストップボタン(24a,24b,24c)の停止操作タイミングとに基づいて、対応する停止制御テーブルを参照し、リール用モータ65a,65b,65cの動作を制御することにより、図柄表示窓5に所定の図柄が停止表示されるようにリール6a,6b,6cを停止させる。
また、内部当選していない入賞に対応する図柄組合せ態様が有効ライン上に形成されるタイミングで停止操作が行われた場合に、リール6a,6b,6cを停止させるタイミングを遅らせて、有効ライン上に形成されうる図柄組合せ態様を構成する図柄が有効ラインを通り過ぎるようにする、いわゆる蹴飛ばし停止制御を行う。
なお、遊技制御装置50による引き込み停止制御、蹴飛ばし停止制御において、停止タイミングを変化可能な範囲は、停止操作が行われた位置から所定の図柄数(例えば、4コマ)以内とされている。
ここで、遊技に関する情報には、スタートレバー21が操作されてゲームが開始された時点で出力される賭数情報(例えば、賭数に応じたパルス数を出力し、賭数とゲーム数とを伝達する情報)、内部抽選による抽選結果を示す内部当選情報、現在の遊技状態(通常遊技状態、BB状態、RB状態、RT状態等)を示す遊技状態情報等が含まれる。
なお、上述した遊技制御装置50と演出制御装置70との間の通信は、遊技制御装置50から演出制御装置70へ向かう一方向にのみ制御信号の送信が可能な形態になっており、これによって遊技制御装置50に不正な信号が入力されるのを防止している。
スロットマシン1においてゲームを行う場合、遊技者は、まずメダルをメダル投入口15から投入するか、或いはマックスベットボタン16を操作して、賭数を入力する(賭入力)。
賭入力が行われると、賭数に応じて有効ラインが設定され、スタートレバー21の操作が有効な状態、すなわちゲームを開始可能な状態となる。
そして、スタートレバー21を操作すると、遊技制御装置50において内部抽選処理がなされて入賞の当選/非当選が決定されるとともに、リール6a,6b,6cの変動が開始される。
以上で一区切りのゲームが終了し、以降、この操作を繰り返すことによってゲームを進行させるようになっている。
図に示されているように、リールシール617には、「黒7」、「白7」、「BAR」、「ベル」、「スイカ」、「チェリー」、「リプレイ」等の識別可能な7種類の図柄と、入賞の成立に関与しない「ブランク」の図柄とが、所定の順序で配置されている。
また、「ベル」は、中リール6b、右リール6cにおいて連続する5コマ以内に1つは配置されているので、左リール6aから停止操作(いわゆる順押し又は挟み押し)を行えば、引き込み停止制御により必ず有効ライン上に停止表示させることができる。
一方、その他の入賞は、連続する5コマ以内に必ずしも配置されていない図柄で構成されているため、4コマの引き込み停止制御を行っても有効ライン上に停止表示できない場合がある。つまり、これらの図柄を有効ライン上に停止表示させるためには、所望の図柄を狙ってリールストップボタン24a,24b,24cを停止操作(目押し)する必要がある。
本実施形態のスロットマシン1では、特別入賞としてビッグボーナス入賞(BB入賞)及びレギュラーボーナス入賞(RB入賞)が定められている。また、BB入賞として「黒7−黒7−黒7」からなるスペシャルビックボースナ入賞(SBB入賞)と、「白7−白7−白7」からなるノーマルビックボースナ入賞(NBB入賞)とが設けられている。SBB入賞及びNBB入賞の当選フラグ(内部抽選に当選したときにセットされるフラグ)と状態フラグ(現在の遊技状態を示すフラグ)とは区別して扱われる。以下の説明において、SBB入賞とNBB入賞とを区別しない場合は単にBB入賞と称する。
なお、特別入賞(BB入賞又はRB入賞)に内部当選した場合は、内部当選したゲームで当該特別入賞を成立できなくても、当選フラグは次ゲームに持ち越され、以降のゲームにおいて特別入賞を成立させることができる。
小役入賞に内部当選した場合は、内部当選したゲームでのみ当該小役入賞を成立させることができる。例えば、停止操作のタイミングによって小役入賞(例えば、スイカ入賞)を成立させることができなかった場合(いわゆる取りこぼし)、この小役入賞の当選フラグはクリアされ、次ゲームには持ち越されない。
SBB状態では、例えば、通常遊技状態よりも小役入賞の内部当選確率が高確率となる判定テーブルを使用したゲームが実行される。そして、図22に示すように、SBB状態において遊技者に払い出したメダルの総数が300枚を超えたときに特別遊技状態は終了となる。
なお、SBB状態においては、メダルの総払出数が規定数となるまでJACゲーム(JACイン入賞が成立すると所定の入賞役の内部当選確率が高確率となるゲーム)を繰り返し実行するようにしてもよく、また、JACゲームと小役入賞の内部当選確率が高確率となるゲームとを組み合わせて実行するようにしてもよい。
RT状態では、例えば、通常遊技状態よりもリプレイ入賞の内部当選確率が飛躍的に高確率となる判定テーブルを使用したゲームが実行される。そして、図22に示すように、実行したゲーム数が150ゲームに到達したとき、BB入賞に内部当選したとき、或いはRB入賞に内部当選したときの何れかの特定遊技終了条件が成立したときにRT遊技状態は終了となる。
また、NBB状態中に特定の小役入賞に当選する等の移行条件が成立した場合も、NBB状態の終了後に特定遊技状態としてのリプレイタイム状態(RT状態)が発生する。
RB状態では、例えば、通常遊技状態よりも小役入賞の内部当選確率が高確率となる判定テーブルを使用したゲームが実行される。そして、図22に示すように、RB状態において遊技者にメダルの総数が100枚を超えたときにRB遊技状態は終了となる。本実施形態においては、RB状態の終了後には必ず特定遊技状態としてのリプレイタイム状態(RT状態)へ移行する。
すなわち、遊技制御装置50は、所定条件の成立(SBB状態中に特定の小役入賞に当選する、NBB状態中に特定の小役入賞に当選する、RB状態が終了する等)に基づいて通常遊技状態よりも遊技者に有利な特定遊技状態を発生可能な特定遊技状態発生手段として機能する。
なお、RB状態においても、メダルの総払出数が規定数となるまでJACゲーム(JA
Cイン入賞が成立すると所定の入賞役の内部当選確率が高確率となるゲーム)を繰り返し実行するようにしてもよく、また、JACゲームと小役入賞の内部当選確率が高確率となるゲームとを組み合わせて実行するようにしてもよい。
なお、天井条件が成立した場合に、RT状態へ移行する代わりに、内部成立した小役やそれを成立させるためのストップボタンの押し順などを告知するAT状態(アシストタイム)あるいはRT状態とAT状態の両方の利益を享受できるART状態(AT+RT)へ移行したり特別遊技状態(ボーナス)あるいは特別遊技状態の発生確率を通常遊技状態よりも向上させた特定遊技状態へ移行するようにしても良い。
ベル入賞は、「ベル−ベル−ベル」の図柄組合せ態様が有効ライン上に形成された場合に成立する入賞で、何れの遊技状態においても10枚のメダルが払い出される。図21(A)に示す図柄配列においては、ベル入賞に内部当選しても、目押し操作を行わなければベル入賞を取りこぼす場合があるが、取りこぼしがないように各リール6a,6b,6cに「ベル」を配置しても良い。
リプレイ入賞は、「リプレイ−リプレイ−リプレイ」の図柄組合せ態様が有効ライン上に形成された場合に成立する入賞で、改めて賭操作することなくゲームを実行できる再遊技(リプレイゲーム)が付与される。メダルの払い出しは0枚である。図21(A)に示す図柄配列においては「リプレイ」が4コマ以内にあるため、リプレイ入賞に内部当選すると、目押し操作をしなくても引き込み停止制御により必ずリプレイ入賞を成立させることができる。
遊技制御装置50における内部抽選により、上記何れかの入賞に内部当選すると、この内部当選した入賞に対応する図柄組合せ態様が有効ライン上に導出可能とされる。一方、何れの入賞にも内部当選しない場合にははずれとなり、入賞に対応する図柄組合せ態様は有効ライン上に形成されない。
通常遊技状態及びRT状態では、BB入賞及びRB入賞を含めた上記すべての入賞が内部抽選の対象となる。また、BB状態又はRB状態では、ベル入賞、スイカ入賞及びチェリー入賞が内部抽選の対象となる。
スロットマシン1では、電源を投入した直後は、通常遊技状態ST10でゲームが開始されるものとする。
通常遊技状態ST10で、RB入賞に内部当選し、対応する図柄組合せ態様が導出されて入賞が成立すると、RB遊技状態ST11に移行する。また、SBB入賞又はNBB入賞に内部当選し、対応する図柄組合せ態様が導出されて入賞が成立すると、BB遊技状態ST12に移行する。
RB遊技状態ST11では、例えば、通常遊技状態よりも小役入賞の内部当選確率が高確率となるゲームが実行される。そして、遊技者に払い出したメダルの総数が100枚を超えるとRB遊技状態ST11は終了し、RT遊技状態ST13に移行する。
RT遊技状態ST13は、特定遊技終了条件が成立したとき(すなわち、実行したゲーム数が150ゲームに到達したとき)、BB入賞に内部当選したとき、或いはRB入賞に内部当選したときに終了となり、通常遊技状態ST10とRB遊技状態ST11とBB遊技状態ST12のうちの何れかに移行する。
また、通常遊技状態ST10で天井条件が成立すると、次に特別遊技状態(ボーナス)が発生するまで、リプレイタイム状態(RT状態)ST14へ移行するようになっている。
〔遊技制御処理〕
まず、遊技制御処理について説明する。図23は、遊技制御処理の一例を示すフローチャートである。
この遊技制御処理は、遊技制御装置50の電源が投入されると、CPU50aがROM50bに記憶されている遊技制御処理の制御プログラムを読み出して実行することにより開始される。
次いで、リプレイ入賞の成立に基づく自動賭操作や、賭操作(すなわち、メダル投入口15からのメダル投入又はクレジットからの入力)により賭数を設定するBET(賭)処理を実行する(ステップS2)。
次いで、ベット数が上限値(例えば、3個)に達したか否かを判定する(ステップS4)。
ステップS4で、ベット数が上限値に達していないと判定した場合(ステップS4;No)には、ステップS2に戻る。
一方、ステップS4で、ベット数が上限値に達したと判定した場合(ステップS4;Yes)には、スタートレバー21が操作されたか否かを判定する(ステップS5)。
ステップS5で、スタートレバー21が操作されていないと判定した場合(ステップS5;No)には、ステップS2に戻る。
すなわち、遊技制御装置50は、遊技者によるスタート操作部(スタートレバー21)の操作に基づくゲームの開始時に予め設定された複数の入賞役の何れかに当選したか否かを抽選可能な抽選手段として機能する。
次いで、停電が発生したか否かを判定する(ステップS11)。該ステップS11で、停電が発生していないと判定した場合(ステップS11;No)には、ステップS2に戻る。一方、ステップS11で、停電が発生したと判定した場合(ステップS11;Yes)には、一旦割込みを禁止する処理、全出力ポートをオフにする処理、チェックサムを算出して、算出されたチェックサムをバックアップRAMの停電復旧検査領域にチェックサムをセーブする処理、RAM50cへのアクセスを禁止する処理等を行う停電時処理(ステップS12)を実行して、当該スロットマシン1の電源が遮断されるのを待つ。
次に、タイマ割込み処理について説明する。図24は、タイマ割込み処理の一例を示す
フローチャートである。
タイマ割込み処理が開始されると、まず、各種センサ(メダル投入検出スイッチ51、スタートレバースイッチ21a、第1リール(左)停止スイッチ64a、第2リール(中)停止スイッチ64b、第3リール(右)停止スイッチ64c、左リール位置検出スイッチ52a、中リール位置検出スイッチ52b、右リール位置検出スイッチ52c、マックスベットスイッチ16a、払戻ボタンスイッチ20a、払出メダル検出スイッチ53、リセットスイッチ824、前面扉開放検出スイッチ33等)や設定装置81などからの入力の取り込み、すなわち各入力ポートの状態を読み込む入力処理を実行する(ステップS21)。
その後、継続タイマ等のタイマを更新(例えば、−1)するタイマ更新処理を実行する(ステップS23)。次いで、リール更新情報に基づいてリール6a,6b,6cの回転及び停止の出力設定を行うリール動作処理を実行して(ステップS24)、当該タイマ割込み処理を終了する。
次に、図23の遊技制御処理中における電源投入時処理(ステップS1)の詳細な手順の一例について、図25を用いて説明する。
この電源投入時処理では、先ず、割込み禁止し全出力ポート(出力が無い状態)をオフにする処理(ステップS101)を行ってから、RAM内の所定領域のチェックサムを算出し、算出されたチェックサムと電源断時のチェックサムを比較して(ステップS102)、一致するかすなわち正常か否かを判定する(ステップS103)。そして、一致する場合(ステップS103;Yes)は、次のステップS104で、データが正常であることを示すフラグをセットしてからステップS105へ移行する。
また、チェックサムが正常でない(ステップS103;No)と判定された場合は、ステップS104をスキップしてステップS105へ移行する。
ステップS113では、設定が変更されたことを示す設定変更フラグをセットしかつ制御状態を通常遊技にセットして、後述のステップS117へ移行する。
ここで、データが正常でない(ステップS114;No)と判定された場合は、ステップS115で全バックアップRAM領域のデータ(ゲーム数カウンタの値も含まれる)をクリアし、初期設定値(例えば「1」)をセットしかつ制御状態を通常遊技にセットする。
上記ステップS121のCTC起動処理の後は、乱数生成回路を起動設定する処理を行う(ステップS122)。具体的には、乱数生成回路内の所定のレジスタへ乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)の設定などがCPU50aによって行われる。それから、割込みを許可(ステップS123)し、出目導出制御処理(ステップS124)を実行して、当該電源投入処理から抜け、遊技制御処理(図23)へ戻る。出目導出制御処理は、電源投入直後のリールの出目を例えば「777」などの当り状態にそろえて表示するための処理である。この機能は、遊技店が行うイベント等で営業開始前に店員がリールの出目を手作業で揃えていたものを自動的に行えるようにしたものである。
次に、前述の電源投入時処理(図25)における出目導出制御処理(ステップS124)の詳細について説明する。図26は、出目導出制御処理の一例を示すフローチャートである。
出目導出制御理が開始されると、遊技制御装置50のCPU50aは、先ず、ステップS241で営業時間設定スイッチ55(図20)の値を取得し、「時間設定なし」の値であるか否かを判定する(ステップS242)。そして、営業時間設定スイッチ55の値が「時間設定なし」の値である場合(ステップS242;Yes)には、当該出目導出制御理から抜ける。遊技店は、営業時間設定スイッチ55の値を「時間設定なし」の値に設定することで、営業開始時の各遊技機の出目を揃えないようにすることができる。
次に、リール位置検出スイッチ52a〜52cからの信号を監視して初期位置を検出したか否か判定する(ステップS249)。初期位置を検出するまでステップS249を繰り返し、初期位置を検出したと判定するとステップS250へ進み、ステップS247で選択した出目に対応する図柄が図柄表示窓5のライン上に位置するまでのステップ数(パルス数)をリール毎に算出し、算出したステップ数(パルス数)を「リール更新情報」としてセットする(ステップS251)。その後、すべてのリールが出目導出状態すなわちリール停止になったか否か判定する(ステップS252)。そして、リール停止までステップS249を繰り返し、リール停止になったと判定すると当該出目導出制御理から抜ける。
このような実施例は、電源遮断時に設定値を保存しておき電源投入時処理においてデータが異常でない(正常である)と判定したことを条件に設定変更フラグを参照し設定値の上げまたは下げを判定することで実現することができる。また、データが異常であった場合には、振分けテーブルの「設定据え置き」に相当する振分け値で出目を決定するようにすればよい。なお、図27(A)および(B)に示すテーブルでは、出目として小役揃いをなくして、すべてボーナス図柄のぞろ目(黒7、白7、BER)だけにしてもよい。
次に、前述の遊技制御処理(図23)における内部抽選処理(ステップS6)について説明する。図28は、内部抽選処理の一例を示すフローチャートである。
なお、当該内部抽選処理中は、賭操作やリール6の停止操作などの各種操作の入力を受け付けずに無効なものとするように構成されている。
内部抽選処理が開始されると、遊技制御装置50のCPU50aは、先ず、前回のボーナスゲーム終了またはバックアップRAM領域が完全にクリアされてからのゲーム数を計数するゲーム数カウンタの値が天井条件として設定されているゲーム数(例えば1200回)であるか否か判定する(ステップS261)。そして、天井ゲーム数であれば、リプレイ発生確率が通常よりも高いRT状態(特定遊技状態)をセットする(ステップS262)。また、天井ゲーム数でなければ、ゲーム数カウンタを更新(+1)する(ステップS263)。
また、ステップS265でゲーム数カウンタの値が設定値である(Yes)と判定した場合、または、ステップS264でこれから実行しようとしているゲームが電源投入後最初のゲームである(Yes)と判定した場合は、ステップS267へ移行して、図29(A)に示すような開始パターン選択テーブルを参照してゲーム数カウンタの値に対応した開始パターンを取得する。
その後、ステップS269で取得した乱数値と、ステップS270でセットした入賞当選判定テーブルとに基づいて、入賞に内部当選したか否かを判定する入賞当選判定処理を実行する(ステップS271)。
なお、本実施形態では、入賞に内部当選したか否かを、乱数発生器50eで生成される乱数値、すなわちハードウェアで生成されるハード乱数を用いて判定するように構成したが、これに限定されるものではない。例えば、入賞に内部当選したか否かを、ソフトウェアで生成されるソフト乱数に基づいて判定するように構成することも可能である。
一方、ステップS273で、ステップS271の入選当選判定処理で得られた判定結果が入賞当選である(ステップS273;Yes)と判定した場合には、ステップS272でセットしたハズレ当選フラグに代えて、内部当選した入賞に対応する入賞当選フラグをセットする(ステップS274)。
また、開始パターン3が設定されると、第2リール6b−第1リール6a−第3リール6cの順に回転が開始され、開始パターン4が設定されると、第2リール6b−第3リール6c−第1リール6aの順に回転が開始される。さらに、開始パターン5が設定されると、第2リール6a−第3リール6c−第2リール6bの順に回転が開始され、開始パターン6が設定されると、第1リール6a−第2リール6b−第3リール6cの順に回転が開始される。従って、遊技者は、リールの回転開始順序を確認することによって、ゲーム数カウンタの値すなわち前回のボーナスゲーム終了またはバックアップRAM領域が完全にクリアされてからの実行ゲーム数を知ることができ、天井条件が近いか否かをおおよそ予測することが可能となる。
図30の内部抽選処理においては、先ず、設定変更フラグ(図25のステップS113でセットされる)があるか否か判定する(ステップS257)。ここで、設定変更フラグがない(ステップS257;No)と判定すると、ステップS261へジャンプする。
一方、ステップS257で、設定変更フラグがある(ステップS257;Yes)と判定した場合には、ステップS258へ進み、設定値に対応する天井選択テーブル(図示省略)を準備し、乱数発生器から乱数を取得する(ステップS259)。そして、ステップS258で取得した天井選択テーブルを用いてステップS259で取得した乱数に対応する天井ゲーム数を選択してセットし、ステップS261へ移行する。
なお、ステップS265’における判定式は、残りゲーム数=設定値の代わりに、残りゲーム数<設定値(複数)としてもよい。
なお、従来のスロットマシンには天井条件まで残りゲーム数を表示するものもあるが、本発明の実施例のスロットマシンにおいては天井条件まで残りゲーム数を表示しないので、遊技者は天井までの残りゲーム数を正確に把握することできない。そのため、いつ開始パターンが切り替わるか分からない。そこで、この実施例の場合には、電源投入直後は、図31(B)に示すように、1回転目のリールの動きに注目するように促す表示を画像表示装置3に表示したり、営業中は規定ゲーム数(例えば、100の倍数)に到達する直前に、図31(C)に示すように、次のゲームの開始の際のリールの動きに注目するように促す表示を画像表示装置3に表示するのが望ましい。
例えば、上記実施形態では、所定の条件が成立した場合に、天井機能に関連したゲーム実行回数もしくは天井までの残りゲーム数に基づいて3個のリールの回転開始パターンとして開始順序を選択するようにしているが、変動の開始態様はリールの回転開始順序に限定されず、例えば回転開始後一定時間内の各リールの回転速度をゲーム実行回数もしくは天井までの残りゲーム数に基づいて異ならせるようにしても良いし、一瞬リールを逆方向に回転させるなど他の方法で識別できるようにしても良い。
所定の計数条件が成立してから実行されたゲームの実行回数を計数する回数計数手段と、前記回数計数手段により計数された実行回数が予め設定された規定回数に到達したことに基づき、遊技者にとって有利な特定遊技状態を発生可能な特定遊技状態発生手段と、前記スタート操作により開始されるゲームが予め定められた示唆条件を成立させるか否かを判定する条件成立判定手段と、前記条件成立判定手段により示唆条件が成立すると判定されたことに基づき、複数種類の可変表示の開始態様の中から一の開始態様を選択する開始態様選択手段と、前記開始態様選択手段により選択された可変表示の開始態様で前記複数のリールを可変表示させる可変表示手段と、を備え、前記開始態様選択手段は、前記示唆条件成立時の前記実行回数に基づいて前記可変表示の開始態様の選択を異ならせるようにした発明が含まれていることが分かる。
なお、ここで、「所定の計数条件が成立」とは、前回のボーナスゲーム(特別遊技状態)終了あるいは前回のRT(リプレイタイム)状態終了など所定の遊技状態の終了から、継続してボーナス当選のないゲームの実行回数が所定回数に達したことなどが考えられる。また、「示唆条件」は、電源が投入されてから最初に実行される1ゲーム目であることや、継続してボーナス当選のないゲームの実行回数が「100」あるいは「200」の倍数などのような設定値に達したことあるいは設定値を超えたことなどを条件とすることが考えられる。
そして、かかる発明によれば、規定回数に到達するまでの残ゲーム回数に対応付けて可変表示の開始態様が複数設定されているので、朝一番の来店者など特定の遊技客のみが有利となるのを回避することができる。また、残りゲーム回数を予測するには、ゲームを行って開始態様を確認する必要があり、それによって遊技機の稼動率が向上する。さらに、残ゲーム回数に対応付けて可変表示の開始態様を選択するので、天井条件(実行ゲーム数)が異なる遊技機に対して同一のプログラムを利用することができる。
そして、かかる発明によれば、電源投入後の1ゲーム目の開始態様から規定回数(所謂、天井)までの残りゲーム回数を予測することが可能となるので、遊技場における朝一の稼動率が向上する。また、遊技場側で開店前に電源投入後の1ゲーム目を実行するかしないかで規定回数までの残りゲーム数を遊技者に予測可能にするサービスを提供するか否かを遊技場に選択させることができる。
残りゲーム回数が所定回数以下になった以降の可変表示の開始態様を毎回実行回数に関係させることも可能であるが、可変表示の開始態様が切り替わる実行回数(「200」の倍数等)において実行されるゲームである場合に、示唆条件が成立したと判定して開始態様を実行回数に関係させることにより、遊技者が少なくとも次に可変表示の開始態様が切り替わる実行回数までは遊技を継続して行う意欲を持つように訴求することができ、それによって遊技機の稼動率が向上する。
そして、かかる発明によれば、示唆条件を成立させるゲームの実行前に可変表示の開始態様に注目することを促す注意喚起報知を行うので、規定回数(所謂、天井)までの残りゲーム回数を予測することが可能となるゲームの実行時に遊技者が可変表示の開始態様を見逃してしまうことを防止できる。
そして、かかる発明によれば、電源投入により設定値に応じた表示出目が導出されるので、朝一で来店した遊技者は各遊技機に表示されている出目から当選確率の設定値を予測することが可能となるため、遊技場における朝一の遊技機の稼動率が向上する。また、遊技場におけるイベント等で表示出目を店員が手動で導出させる必要がないので、省力化が可能となる。
そして、かかる発明によれば、表示出目は設定値毎に選択割合が異なるように設定されるため、当選確率の設定値を明確に示唆することにはならないので、設定値の低い遊技機が敬遠されて遊技場が不利益を被るのを回避しつつ、遊技者が設定値を推測するための一要素として表示出目を活用させるようにすることができる。
2 前面扉(開閉枠)
3 画像表示装置(促進報知手段)
6 リール
6a 左リール
6b 中リール
6c 右リール
8 施錠ユニット
15 メダル投入口
21 スタートレバー(スタート操作部)
24 リールストップボタン
24a 左リールストップボタン(停止操作部)
24b 中リールストップボタン(停止操作部)
24c 右リールストップボタン(停止操作部)
28 メダル払出口
30 筐体(基枠)
40 錠プレート
83A,83B 係合片(係合受部)
84A,84B 防犯カバー部材(カバー部材)
822 バネ(フック付勢部材)
810d 回動規制片(変換規制部)
812 係合フック(フック部材)
812a 傾斜面(押圧受部)
817 スライドロッド(変換機構部)
820 キーリンダ(変換機構部)
823 カム部材(変換機構部)
86A,86B 引っ張りバネ(カバー付勢部材)
847 スライドリブ(スライド機構)
87a,87b スライドガイド溝(スライド機構)
50 遊技制御装置(回数計数手段、特定遊技状態発生手段、条件成立判定手段、開始態様選択手段、可変表示手段、記憶手段、抽選手段、確率設定手段、出目選択手段)
63 メダル払出装置
64 メダル貯留部
70 演出制御装置(促進報知手段)
93 メダルセレクタ
94 回収レール
95 払出流路部材(メダル流路)
951 返却メダル流入口
953 進入防止片(規制部)
Claims (5)
- ベースとなる基枠と、該基枠の前面に開閉可能に支持される開閉枠と、該開閉枠に設けられて当該開閉枠を閉止状態で施錠することが可能な施錠ユニットとを備えた遊技機において、
前記施錠ユニットは、前記基枠に設けられる係合受部に係合する係合状態と、係合が解除された解除状態とに変換可能なフック部材を備え、
前記フック部材は、前記開閉枠側から前記係合受部に向けて延設される腕部と、該腕部の延設端部に設けられ、前記閉止状態において前記係合受部と係合するフック部と、を備え、
前記基枠には、前記係合受部に係合した前記フック部材を覆うためのカバー部材が設けられ、
前記カバー部材は、前記係合受部と前記フック部との係合部分及び前記腕部を覆うように構成されていることを特徴とする遊技機。 - 前記施錠ユニットは、前記フック部材の前記腕部と並ぶように設けられ、不正部材による前記フック部材の解除状態への不正変換を規制するための変換規制部を備え、
前記カバー部材は、前記フック部材の腕部と共に前記変換規制部を覆うように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。 - 前記施錠ユニットは、
前記フック部材を前記解除状態から前記係合状態に復帰するように付勢するフック付勢部材と、
鍵操作により前記フック部材を前記解除状態に変換するための変換機構部と、を備え、
前記フック部は、前記開閉枠の前記閉止状態への変換時に前記係合受部に押圧されて前記フック部材を前記解除状態に変換させるための押圧受部を有し、
前記カバー部材は、前面側に前記フック部材を受け入れるための受入開口が形成された収容空間部を有するとともに、前記開閉枠の閉止状態で該収容空間部の内壁と前記押圧受部とが近接乃至接触した状態にて前記フック部を収容することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の遊技機。 - 前記基枠は、
前記カバー部材を、前記受入開口の一部が前記係合受部により塞がれた第1状態と、該第1状態よりも前記受入開口が広がる第2状態とにスライド変換可能なスライド機構と、
前記カバー部材を前記第1状態に付勢するためのカバー付勢部材と、を備え、
前記フック部は、前記腕部側の基端部が当該腕部よりも幅広であって先端に向けて先細りとなる形状に設定され、前記基端部が前記係合受部に裏面側から当接することで前記係合状態となり、
前記カバー部材の受入開口は、前記第1状態にあっては前記フック部の先端が進入可能な開口幅となる一方、前記第2状態にあっては前記フック部の基端部が進退可能な開口幅となり、
前記カバー部材は、前記収納空間部内に前記フック部材を収容していない場合及び前記収納空間部内に前記係合状態となった前記フック部材を収容している場合に、前記カバー付勢部材の付勢力により前記第1状態に変換される一方、
前記受入開口を介して前記フック部材を前記収容空間部に進退させるために当該フック部材が前記解除状態に変換される場合に、前記フック部の先端部によって当該収納空間部の内壁が押圧されることにより前記第2状態に変換することを特徴する請求項3に記載の遊技機。 - 前記遊技機は、メダルの投入により賭数を設定するとともに、遊技者のスタート操作により複数の識別情報を有する複数のリールを変動表示させるゲームを開始し、遊技者の停止操作により停止させた複数のリールの識別情報の組合せ態様に基づき遊技者に所定数のメダルを払い出すことが可能なスロットマシンであり、
前記基枠には、前記識別情報の組合せ態様が入賞役に対応するものであることに基づき、貯留部に貯留されたメダルを払い出すためのメダル払出装置を備え、
前記開閉枠には、
前記メダルを投入するためのメダル投入口と、
前記メダル投入口から投入されたメダルを回収するか返却するかを選別するメダルセレクタと、
前記メダルセレクタにより回収されたメダルを前記メダル払出装置に向けて流下させる回収レールと、
当該開閉枠の前面に設けられる受皿にメダルを払い出すためのメダル払出口と、
前記メダル払出装置から払い出されたメダル及び前記メダルセレクタにより返却されたメダルを受け入れて前記メダル払出口に向けて流下させるメダル流路と、を備え、
前記回収レールは、前記メダルセレクタから側方に排出された回収メダルを前記メダル払出装置の貯留部に流入するように後方に向けて湾曲する上面開口形状のレールであり、
前記メダル流路は、前記メダルセレクタから後方に排出された返却メダルを受け入れるメダル流入口が前記メダルセレクタの下方に開口してなり、
前記メダル流入口の開口縁部のうち前記回収レールに対応する位置には、当該回収レールから脱落した回収メダルが当該流入口内に流入することを規制する規制部を設けたことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の遊技機。
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