JP2021159192A - 遊技機 - Google Patents

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JP2021159192A JP2020061689A JP2020061689A JP2021159192A JP 2021159192 A JP2021159192 A JP 2021159192A JP 2020061689 A JP2020061689 A JP 2020061689A JP 2020061689 A JP2020061689 A JP 2020061689A JP 2021159192 A JP2021159192 A JP 2021159192A
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Shota Shimizu
龍哉 兒玉
Tatsuya Kodama
健 戸島
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Abstract

【課題】興趣性の高い遊技機を提供する。【解決手段】出玉率監視手段は、遊技の進行に供する遊技媒体数と、当該遊技の進行におけるストップスイッチの操作の結果により付与された遊技媒体数とに基づいた出玉率を所定期間に亘って更新可能に記憶し、報知手段は、特定役に当選したある遊技において、第1図柄組合せが表示可能なある操作態様を報知するが、当該遊技の遊技結果に応じて出玉率が所定の閾値を超える可能性があると判断した場合は第1図柄組み合わせおよび第2図柄組合せが表示可能な操作態様を報知しない。【選択図】図47

Description

遊技機に関する。
回動式遊技機(スロットマシン)には、遊技者に有利となる報知遊技状態を設けることで遊技の興趣を高める思想は開示されていた。
特開2018−033683号公報
興趣性の高い遊技機の提供が望まれている。
複数のリールと、
複数のストップスイッチと、
内部抽選手段と、
ストップスイッチの操作態様を報知可能な報知手段と、
所定期間における出玉率を監視する出玉率監視手段と、
を備え、
前記内部抽選手段は、第1図柄組み合わせと当該第1図柄組み合わせよりも多くの遊技媒体の付与を伴う第2図柄組み合わせとのいずれかが停止可能な特定役(入賞−B1)とを決定可能に構成されており、
前記報知手段は、前記特定役が決定されている遊技では前記第1図柄組み合わせを停止可能な操作態様を報知可能であり、
前記出玉率監視手段は、遊技の進行に供する遊技媒体数と、当該遊技の進行における前記ストップスイッチの操作の結果により付与された遊技媒体数とに基づいた出玉率を所定期間に亘って更新可能に記憶し、
前記報知手段は、前記特定役に当選したある遊技において、前記第1図柄組合せが表示可能な操作態様を報知するが、当該遊技の遊技結果に応じて前記出玉率が所定の範囲(33%)を超える可能性があると判断した場合は前記第1図柄組み合わせおよび前記第2図柄組合せが表示可能な操作態様を報知しない(図47のT1)
ことを特徴とするスロットマシン。
本態様に係る遊技機によれば、興趣性の高い遊技機を提供することができる、という効果を奏する。
スロットマシンの筐体外斜視を示す図である。 フロントパネルの裏面を示す図である。 筐体内面を示す図である。 機能ブロックを示す図である。 プログラム開始処理を示すフローチャートである。 電源断処理を示すフローチャートである。 割込み処理を示すフローチャートである。 電源断復帰処理を示すフローチャートである。 遊技進行メインを示すフローチャートである。 設定変更処理を示すフローチャートである。 有利区間クリアカウンタ管理処理を示すフローチャートである。 設定確認中のシステムメニュー画面(a)と店長カスタムメニュー画面(b)を説明する図である。 カスタム設定が無効(a)からカスタム設定が有効(b)に決定までの流れを説明する図である。 カスタム設定の内容をなし(a)からカスタム設定の内容をカスタム1に決定するまでの流れを説明する図である。 カスタム設定の決定までの一連の流れを説明する図である。 カスタム設定の決定までの一連の流れを説明する図である。 カスタム設定の初期化の一連の流れを説明する図である。 カスタム設定の内容の記憶領域の一例を示す図である。 カスタム設定の内容の記憶領域の一連の流れを示す図である。 カスタム設定の内容の記憶領域の一連の流れを示す図である。 カスタム設定の内容の記憶領域の一連の流れを示す図である。 設定示唆演出で表示されるトロフィー画像とトロフィー画像が表示される画面を説明するための図である。 二重丸トロフィーからハートトロフィーへの切り替わりを説明するための図である。 各トロフィー画像の抽せん置数を説明するための図である。 各トロフィー画像の抽せん置数を説明するための図である。 各トロフィー画像の抽せん置数を説明するための図である。 トロフィー画像が表示されるまでの流れを説明するためのフローチャートある。 トロフィー画像が表示されるまでの流れを説明するためのフローチャートである。 図柄配列を示す図である。 図柄組合せ一覧を示す図である。 図柄組合せ一覧を示す図である。 図柄組合せ一覧を示す図である。 図柄組合せ一覧を示す図である。 図柄組合せ一覧を示す図である。 図柄組合せ一覧を示す図である。 各当選役が構成する図柄組合せ一覧を示す図である。 各当選役が構成する図柄組合せ一覧を示す図である。 各当選役が構成する図柄組合せ一覧を示す図である。 各当選役が構成する図柄組合せ一覧を示す図である。 各当選役が構成する図柄組合せ一覧を示す図である。 規定数3で遊技を行った場合の当選役毎の置数を示す図である。 規定数2で遊技を行った場合の当選役毎の置数を示す図である。 RT状態および各状態の移行条件を示す図である。 ゲームフローを示す図である。 短縮カウンタ基本値決定テーブル、前兆カウンタ抽選テーブル、短縮カウンタ減算抽選テーブルを示す図である。 有利区間中の前兆状態およびガセ前兆状態における遊技の進行の例を示す図である。 遊技メダルの獲得の増減グラフの例を示す図である。
(筺体(スロットマシン1)の説明)
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態を詳細に説明する。本実施形態に係るスロットマシン1の外観を図1に示す。スロットマシン1は大きく分けてフロントパネル2側とキャビネット3側にそれぞれ必要な部品、基板が取付けられる。スロットマシン1のフロントパネル2とキャビネット3の各々側面側はヒンジ装置と施錠装置によって接合され、フロントパネル2に設けられた施錠装置に錠前キーが差し込まれ、特定方向に回動操作されることにより施錠装置側を開放状態とすることができる。つまり、キャビネット3に対してフロントパネル2が扉として機能している。
以下にスロットマシン1のフロントパネル2側の構成要素について解説する。
(フロントパネル2)
フロントパネル2は、意匠が施された板部材で構成され、前側(遊技者側)には表示窓4、操作指示ランプ24、ベット数表示ランプ25、クレジット数表示器26、獲得枚数表示器27、操作パネル11、下部パネル5、上部または両側部演出ランプ等が設けられ、裏側にはメダルセレクタ34(以下、単に「セレクタ」と称する場合がある)、表示装置32、サブ制御基板ユニット42、各種基板等、設定表示LED(以下、設定値表示LED、設定表示器、設定値表示器、設定表示装置、設定値表示装置と称する場合がある)が設けられる。
(表示窓4)
表示窓4は、フロントパネル2に備えられている領域であり、フロントパネル2を閉鎖した状態でリールに描かれた図柄が視認可能となる。左リール8a、中リール8b、右リール8cの各リールリム部に固定される各リールテープの外周面に印刷された図柄は、前側(遊技者側)から表示窓4を通して視認可能となるように構成されている。そして、リールが停止しているときは、21個(本実施形態では21個であるが、仕様に応じて20個や16個等自由に設計してもよい)の図柄のうち、連続する3つの図柄が視認可能となっている。すなわち、表示窓4からは、3[図柄]×3[リール]=合計9つの図柄が視認可能となる。ここで、左リール8a、中リール8b、右リール8cがそれぞれ3つの図柄を停止する停止位置のうち、最も上側の停止位置を上段、中央の停止位置を中段、最も下側の停止位置を下段とする。
(有効ライン)
有効ラインは、左リール8a、中リール8b、右リール8cが停止したときに入賞判定処理(後述する)の対象となる図柄組合せラインである。本実施形態における有効ラインは、表示窓4から視認可能であり、各リールの中段を通過する図柄組合せライン(中段水平ライン)によって構成されている。有効ライン上に停止した図柄組合せが入賞判定処理により、いずれかの役に対応していたと判定されたときは、停止した図柄組合せに応じた処理を行う。一例としては、ベル等の小役に対応した図柄組合せが停止したと判定されたときは遊技メダル(以下、メダル、遊技媒体、遊技価値と称する場合がある)の払出処理やクレジットの加算処理が実行され、リプレイに対応した図柄組合せが停止したと判定されたときは自動ベット処理が実行される。
また有効ラインはスロットマシン1によっては上段水平ライン、中段水平ライン、下段水平ライン、右上がりライン、右下がりラインの5ライン分が設定されたり、一直線でない略山形(左リール8a下段、中リール8b上段、右リール8c下段)、略谷型(左リール8a上段、中リール8b下段、右リール8c上段)、略L字型(左リール8a上段、中リール8b下段、右リール8c下段)を含めて6ライン分以上が設定されたり、賭け枚数によって有効ラインが変化するように設定されたり、スロットマシン1の仕様に応じて自由に設計できる。また、有効ライン以外の一直線のラインを無効ラインと称する場合がある。
(操作指示ランプ24)
操作指示ランプ24は、表示窓4の周辺に設けられており、左リール8a、中リール8b、右リール8cが回転しているときに、遊技者に対してストップスイッチ13(後述する)の操作順序を指示するものである。すなわち、左操作指示ランプ24aが点灯したときは左ストップスイッチ13aを、中操作指示ランプ24bが点灯したときは中ストップスイッチ13bを、右操作指示ランプ24cが点灯したときは右ストップスイッチ13cを、各々操作すべきであることを示している。
(ベット数表示ランプ25)
ベット数(賭け枚数)表示ランプ25は、操作パネル11上に設けられており、遊技者の操作による賭け枚数を表示する機能を有している。また、1枚ベット数表示ランプ25a(図示せず)、2枚ベット数表示ランプ25b(図示せず)、3枚ベット数表示ランプ25c(図示せず)から構成されている。メダルが1枚賭けられると1枚ベット数表示ランプ25aが点灯し、メダルが累計で2枚賭けられると2枚ベット数表示ランプ25bが点灯し、メダルが累計で3枚賭けられると3枚ベット数表示ランプ25cが点灯するようになっている。また、図示しないが、リプレイに関する図柄組合せが表示された後は、自動ベット処理が実行される際に、当該リプレイが当選した遊技での使用したベット数に対応するベット数表示ランプ25を点灯させるとともに、リプレイランプを点灯するようになっている。なお、ベット数表示ランプ25の点灯タイミングとリプレイランプの点灯タイミングとは同時であってもよいし、いずれかが先に点灯するよう構成してもよい。
(クレジット数表示器26)
クレジット数表示器26は、操作パネル11上に設けられおり、7セグメントとドットポイント(DP)から構成されている主にクレジット数の上位桁を表示するセグメント表示器26a(図示せず)、7セグメントとドットポイント(DP)から構成されている主にクレジット数の下位桁を表示するセグメント表示器26b(図示せず)から構成されている。なお、クレジット数とはスロットマシン1にクレジット(電気的に貯留)されているメダルの枚数を意味する。また、エラーを検知したときのように通常の遊技が進行できないときには当該エラーに関する表示を行ってもよい。
(獲得枚数表示器27)
獲得枚数表示器27は、操作パネル11上に設けられており、7セグメントとドットポイント(DP)から構成されている主に獲得枚数の上位桁を表示するセグメント表示器27a(図示せず)、7セグメントとドットポイント(DP)から構成されている主に獲得枚数の下位桁を表示するセグメント表示器27b(図示せず)から構成されている。なお、獲得枚数とはスロットマシン1において遊技の結果に応じて遊技者へ払い出される(クレジット数表示器26への貯留も含む)メダルの枚数を意味する。また、エラーを検知したときのように通常の遊技が進行できないときには当該エラーに関する表示を行ってもよい。
クレジット数表示器26と獲得枚数表示器27はセグメント表示器26a、26b、27a、27cにより各々の情報を表示するほかに、DPの点灯の有無により、クレジット数に関する情報や獲得枚数に関する情報とは異なる情報を表示することも考えられる。例えば、有利区間(後述する)に滞在していることを示す情報や所定の外部信号が出力されていることを示す情報などをいずれかのセグメント表示器のDPを点灯させることで報知することが挙げられる。また、獲得枚数表示器27の上位桁の表示部と下位桁の表示部を用いて押し順報知を行う性能を有していてもよい。獲得枚数表示器27を用いて押し順報知を行う場合は獲得枚数表示器27のことを指示モニタと称する場合がある。
(操作パネル11)
操作パネル11は、フロントパネル2の略中央部設けられている。操作パネル11は略水平な水平部と当該水平部の先端部から略鉛直下方に延びる鉛直部とで段差状に設けられており、鉛直部には、後述するスタートスイッチ12、ストップスイッチ13が設けられており、水平部には、後述するメダル投入口17、複数のベットスイッチ(MAXベットスイッチ18、1ベットスイッチ19)、サブスイッチ20、サブ十字キースイッチ21、イジェクトスイッチ22、精算スイッチ(後述する)が設けられている。
(スタートスイッチ12)
スタートスイッチ(スタートレバーとも称す)12は、操作パネル11の鉛直部上に設けられている。レバー形状の操作部からなり、非操作時はスタートスイッチセンサがONとなっており、操作時にスタートスイッチセンサがOFFとなることで、スタートスイッチが操作されたと判定するような機構となっている。スタートスイッチ12は、賭け枚数が規定数となると操作が有効となり、操作されたことで内部抽せん処理(後述する)やAT抽選処理(後述する)リール回転処理(後述する)などを開始させる。また、本実施形態においては、入力信号をローアクティブにしているため、非操作時にスタートスイッチセンサがONとなっている場合はスタートスイッチ入力信号がOFFとなり、操作時にスタートスイッチセンサがONからOFFとなった場合はスタートスイッチ入力信号がONとなるよう構成している。これに限られずスタートスイッチセンサのONのときにスタートスイッチ入力信号がONとなるように構成してもよい。
以下、単に「スタートスイッチがON(オン)」、又は「スタートスイッチが操作され」と称した場合は、スタートスイッチセンサがONからOFFとなったことであり、スタートスイッチ入力信号がOFFからONとなったことを表す。
(ストップスイッチ13)
ストップスイッチ13は、操作パネル11上に設けられている。本実施形態の場合、左リール8aには左ストップスイッチ13a、中リール8bには中ストップスイッチ13b、右リール8cには右ストップスイッチ13cがそれぞれ対応している。また、ストップスイッチ13の操作が可能な時にはストップスイッチ13の本体に備えられているランプ、又はその周辺のランプの色を変更させることでストップスイッチ13が有効であることを示唆する。例えば、ストップスイッチ13の操作が可能な時には青色で点灯し、操作が不可能な時には赤色で点灯することが挙げられる。
(メダル投入口17)
メダル投入口17は、操作パネル11上に設けられている。メダルをメダル投入口に投入させるための開口部を有し、規格サイズ以上のメダルの投入を制限する。メダル投入口17は、複数種類のメダルの規格サイズに応じて複数種類製造されているが、操作パネル11に各種メダル投入口17の取り付けを共通で行えるように、各種メダル投入口17の取り付け規格を同一にしている。
遊技媒体の投入に関して、遊技媒体は上記メダルの投入によるものに限定されず、例えばパチンコに用いられる遊技球を投入するもの(所謂パロット)や、磁気カードやフラッシュメモリ等電気的記憶媒体に記憶された遊技媒体数情報を遊技機が読み取り、電気的記憶媒体の遊技媒体数情報を賭け枚数の設定、入賞の払い出しのタイミングで更新保存させるものなどがあり、遊技機ごとに必要に応じて変更され得る。
(ベットスイッチ(MAXベットスイッチ18、1ベットスイッチ19))
ベットスイッチは、操作パネル11上に設けられている。クレジットに貯留メダルがあるときにベットスイッチが操作されると、メダル投入口17にメダルを投入する行為と同等の賭け枚数の設定処理が行われる(賭け枚数設定手段158)。ただし、クレジットに貯留メダルが無い場合にベットスイッチが操作されても無効となる(受け付けない)。また、スロットマシン1毎に設定された最大枚数を賭けることができるMAXベットスイッチ18と、1枚を賭けることができる1ベットスイッチ19で構成されており、1ベットスイッチ19は複数回操作することで最大賭け枚数の範囲内において操作回数と同数の枚数を賭けることが可能に構成されている。また、最大賭け枚数の遊技媒体が賭けられている状態で1ベットスイッチ19が操作されると1枚が賭けられた状態に移行してもよいし、1ベットスイッチ19の操作を無効(1枚が賭けられた状態に移行しない)としてもよい。なお、本実施形態における最大賭け枚数は3枚としている。なお、最大賭け枚数は遊技状態によって相違するよう構成してもよい。
また、上記のベットスイッチの他に、一度の操作において任意に設定されたn(nは正の整数)枚を賭けることが可能なnベットスイッチを設けることも考えられる。また、MAXベットスイッチ18は、現在設定されている賭け枚数が3枚の場合にはMAXベットスイッチが操作されても無効となる(受け付けない)。また、現在のクレジットの貯留メダル数と現在設定されている賭け枚数が3枚未満であり、かつ現在のクレジットの貯留メダル数と現在設定されている賭け枚数の和が3未満となる場合のときは、MAXベットスイッチが操作されても無効となる(受け付けない)、もしくは、賭け枚数として設定可能な枚数が賭け枚数として設定される。
(サブスイッチ20)
サブスイッチ20は、操作パネル11上に設けられている。主に後述する表示装置32に表示される指示画面に従って操作させるスイッチである。また、副制御基板で管理する入力手段としてサブスイッチ20の他、サブ十字キースイッチ21(サブ十字キー上スイッチ、サブ十字キー下スイッチ、サブ十字キー左スイッチ、サブ十字キー右スイッチ)や演出用スイッチ(遊技中に指示を用いて操作させるスイッチ)を設けている。また、サブスイッチ20は後述する携帯端末との連動システムを起動させる契機として機能させることもできる。なお、サブスイッチ20をメニュー表示機能、演出用スイッチを遊技中の操作用として分けているが、共通のスイッチとしてもよい。
(精算スイッチ)
精算スイッチは、操作パネル11上に設けられている。遊技が終了した後に操作されることで、ベットされている遊技媒体数や、クレジットに貯留されている遊技媒体数を遊技者に払い出す(精算する)処理を実行する。なお。本実施形態では、ベットされており、且つクレジットに遊技媒体が貯留されている状況下で精算スイッチが操作されると、ベットされている遊技媒体を先に払い出した後、続けてクレジットに貯留されている遊技媒体を払い出すよう構成されているが、これに限らず、ベットされている遊技媒体数が0のときのみクレジットに貯留されている遊技媒体を払い出す処理を実行してもよい。すなわち、ベットされている状況下で精算スイッチが操作されるとベットされている遊技媒体のみを払い出し、その後、再度精算スイッチが操作されるとクレジットに貯留されている遊技媒体を払い出すよう構成されてもよい。
(下部パネル5)
下部パネル5は、フロントパネル2の下方に設けられている。透明樹脂が2枚合わさって構成され、合わせた樹脂の間にはデザインシートが挟まれ、前記デザインシートはスロットマシン1毎の特色を表す印刷が施される。
(メダル払出口43)
メダル払出口43は、下部パネル5の下方に設けられている。後述するホッパ44(ホッパーとも称す)より払い出されたメダルをスロットマシン1の外(受け皿28)に放出させる為の出口である。また、後述するメダルセレクタ34から排除されたメダルをスロットマシン1の外に放出させる返却口を兼ねている。
(受け皿28)
受け皿28は、下部パネル5の下方に設けられている。前記メダル払出口43から放出されたメダルを受止め、貯蔵できるように略凹構造を有しており、貯蔵したメダルを遊技者が確認できるように遊技者側に突出して設けられている。
また、前記受け皿28はその他の機能としてタバコ用灰皿29と、組合許諾証シール、特許証紙シール、型式シールが貼り付けられた樹脂シートを収容し、遊技者側に表示する開口部を有したシール収容部30も設ける。
(スピーカS)
スピーカSは、フロントパネル2の上部、及び下部に設けられている。サブ制御基板ユニット42とハーネス(図示しない)で繋がれており、前記スピーカSからは演出に合わせた効果音の他、エラーが発生した事を知らせるエラー音や警告音を出力する。
(表示装置32)
表示装置32は、フロントパネル2の上方に設けられている。画像を表示可能な装置であり、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ、プロジェクターなど様々な装置を用いることができる。サブ制御基板ユニット42と電気的に接続され、様々な演出画像のほか、遊技中にストップスイッチ13の押し順や目押し位置を指示する遊技指示画像、エラー発生時のエラー画像等を表示する。また、機種によっては表示装置32を搭載しないスロットマシン1もある。
(ドットディスプレイ、可動役物などのその他演出装置)
ドットディスプレイ、可動役物などのその他演出装置は、表示窓4の周辺、上下パネル部などフロントパネル2の任意の位置に設けられている。その他演出装置は、サブ制御基板ユニット42と電気的に接続され、様々な演出画像、演出動作のほか、遊技中にストップスイッチ13の押し順や目押し位置を指示する遊技指示画像や動作、エラー発生時のエラー画像の表示や動作を行う。その他演出装置は、スロットマシン1の機種に合わせて任意に搭載される。また、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ、プロジェクターなど様々な装置をその他演出装置として用いることもできる。特にその他演出装置である液晶を補助的に備えた遊技機においては、表示装置32をメイン表示装置と称し、その他演出装置である液晶をサブ表示装置と称する場合がある。この場合、メイン表示装置の方がサブ表示装置よりも表示領域が大きく構成される。
(メダルセレクタ34)
メダルセレクタ34は、フロントパネル2背面側の遊技機内部にあり、かつ、メダル投入口17の下方の流下通路に設けられている。メダルセレクタ34は、遊技者より投入されたメダルの枚数を流下通路上に設けられたセンサでカウントするメダルカウント機能の他、投入された規格外のメダルを流下通路から外れるようガイドし、スロットマシン1外に排除するメダル排除機能を一般的に設ける。その他、フロントパネル2前面に設けたスイッチが操作されることで、メダルセレクタ34内に詰まったメダルを排除するイジェクト機能や、メダル受付け時以外に投入されたメダルを電気的に駆動される阻止部材で流下通路上から排除するブロッカ機能、メダル流路35に侵入した異物を物理的に検知する異物検知機能を有している。メダルセレクタ34は、メダル受付け時に投入されたメダルが正常な場合は、下流に位置するホッパ44へ排出する。
メダルセレクタ内の各種センサは、通路センサ、投入センサ1、投入センサ2、シュートセンサから構成されている。通路センサは、メダル投入口から投入されたメダルを最初に検知するセンサであり、投入メダルと排出メダルの数をカウントするために設けられている。投入センサ1、投入センサ2は通路センサ、及びブロッカの下流に位置しており、投入センサ1、投入センサ2を通過するメダルの通過時間を判断して正常通過、又は異常通過を判断するために設けられている。なお、投入センサ2は投入センサ1よりも下流に位置している。シュートセンサは、投入センサ2よりも下流に位置しており、投入メダルと排出メダルの数をカウントするために設けられている。通路センサとシュートセンサは機能が重複しているためどちらか一方のみを設けてもよい。
メダルセレクタ内のブロッカは、ONとなっている場合は遊技メダルの通過を許可する態様となり、OFFとなっている場合は遊技メダルの通過を不許可とする態様となる。遊技メダルの通過を許可するとは、メダル投入口から投入された遊技メダルがホッパ44に導かれることであり、遊技メダルの通過を不許可とするとは、メダル投入口から投入された遊技メダルがホッパ44に導かれないことである。
以下にスロットマシン1における、キャビネット3側の構成要素について解説する。
(キャビネット3)
キャビネット3は方形箱形の一面に開口部を有した形状で構成され、内部にはリールユニット6、ホッパ44、補助タンク46、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38(以下、単に「リセットスイッチ」、又は「設定スイッチ」と称する場合がある)、電源装置39、メイン制御基板ユニット41、外部出力端子板47等が設けられる。
(メイン制御基板ユニット41)
メイン制御基板ユニット41は、メイン制御基板ケースベースとメイン制御基板ケースカバーとメイン制御基板100から構成されている。メイン制御基板ケース本体とメイン制御基板ケースカバーでメイン制御基板100を収納しており、カシメによって容易に開閉できないようになっている(封印されている)。メイン制御基板ユニット41はキャビネット3内のメイン制御基板ケースブラケットに固定される。
メイン制御基板100は、メインCPU、メインROM、メインRAM(以下、メインRWMとも称す)の機能が制御されるメインICが配置されている。メインICの制御に基づいて、後述する一般的な遊技(役抽選処理、リール制御処理や払出処理など)が実現される。
(リールユニット6)
リールユニット6は、主に、リール枠体、左リール8a、中リール8b、右リール8cから構成されている。リールユニット6はキャビネット3中央内部のリールベース7に取り付けられ、係止部材(後述する)によって固定される。
リール(左リール8a、中リール8b、右リール8c)は、外周に複数種類の図柄が描かれたリールテープが貼り付けられ、各リールに異なる図柄配列となっている。遊技者によりスタートスイッチ12が操作されると回転を開始し、約80回転/分の速さまで加速を行う(加速処理)。そして、一定速度に到達後、1割込みごとにステッピングモータを1ステップ移動させる定速回転状態を維持した後(定速回転)、遊技者によるストップスイッチ13の操作に応じて、各リールの各操作受付位置で定められた停止位置にリールを定速回転で移動させ、停止図柄位置まで移動させた後はブレーキをかけ(4相励磁をかけ)リールの回転を停止する。
また、各リールにはインデックスが設けられており、各リールのスポーク部に備えられたインデックスセンサがインデックスを検知することで回転中にどの図柄を通過しているかを判断している。なお、本実施形態におけるリールの駆動源であるステッピングモータのステップ数は336ステップとなっており、定速回転中において2割込み処理ごとに回転不良検出カウンタをインクリメントし、回転不良検出カウンタのカウンタ値が180となった場合に回転不良と判断する。回転不良検出カウンタはインデックスを検知したときに0に設定することで、定速回転処理が正常であれば回転不良検出カウンタが180に到達する前に0となるように構成されている。
また、各リールの内部にはバックランプユニットが設けられており、リールが停止した後に停止した図柄を強調するために点灯させたり、リール回転中に図柄の視認性を向上させるために点灯させたりしている。
(ホッパ44)
ホッパ44は、キャビネット3の底板に設けられたレール構造と係合して載置され、レール構造に沿って前後にスライド移動が可能となっている。ホッパ44は、メダルセレクタ34から遊技機内部に導かれたメダルを受け入れ貯留する貯留タンク部と、ホッパモータ駆動手段156によりホッパモータを駆動させ、回転盤を回転させることにより貯留されたメダルを1枚ずつ受け皿28に排出するためにメダルを整列させるメダル整列機構、及びメダルをメダル払出口43を通してメダルを受け皿28に排出するための放出機構を設けたメダル払出部45によって構成されている。
(補助タンク46)
補助タンク46は、メダルを貯留可能に構成されており、ホッパ44の貯留タンク部に貯留されたメダルは、貯留タンク部に設けられた下り傾斜となっているレール部を通って補助タンク46に貯留される。補助タンク46は、方形箱形構造となっており、キャビネット3内に設置された状態においては、少なくとも一側面に設けられた貫通孔からキャビネット3に取り付けられた2本の満杯検知電極が補助タンク46内に露出するように設けられ、メダル投入口から投入されたメダルが一定量以上貯留されると2本の満杯検知電極がメダルを介して通電状態となり、ホッパ44、及び補助タンク46が満杯であると判断する。なお、満杯検知電極は2本のみには限定されず、3本設けるなど満杯検知電極の本数を変更してもよい。また、満杯検知の方法は満杯検知電極を使用する方法のみには限定されず、所定の位置に設けたセンサがメダルを検出することで満杯検知を可能に構成してもよい。
(設定キースイッチ37)
設定キースイッチ37は、スロットマシン1の内部に設けられた前面に開閉扉が設けられている設定キースイッチユニットに設けられている。フロントパネル2を開放後、設定キースイッチユニットの開閉扉を開放することでアクセスが可能となる。設定キースイッチ37がオンとなるには、設定キーを差し込み、右方向に回転させる。メダル受付けが可能な状態で設定キースイッチ37がオンとなると現在の設定値を確認でき、電源投入時の電源投入処理で設定キースイッチ37がオンであると判断すると設定変更処理(後述する)を実行する。
(電源装置39)
電源装置39は、キャビネット3の正面視左下方に設けられている。電源装置39は、方形箱形状に構成されており、外部には電源スイッチ40が設けられており、内部には電圧を生成する電源基板が設けられている。電源装置39は、ハーネス(図示しない)を介して回胴装置基板、サブ制御基板ユニット42へそれぞれ個別に接続されており、回胴装置基板から更にハーネスを介してメイン制御基板ユニット41へ接続され、電源を供給している。
電源装置39は、スイッチがオンとなった場合、スロットマシン1の外部より電力を取込んだ後、それぞれ所定の電圧を生成し、メイン制御基板ユニット41、サブ制御基板ユニット42に対し所定の電圧を取込むよう構成されており、スイッチがオフとなった場合、スロットマシン1の外部より電力を取込まないよう構成されている。
(外部出力端子板47)
外部出力端子板47は一般的にスロットマシン1のキャビネット3内部に取付けられており、メイン制御基板ユニット41から出力された遊技の結果に関する信号を予め定められた形式の信号に変換しスロットマシン1の外部に送信する。遊技の結果の内容として投入枚数、払出枚数、ボーナス回数(ビッグボーナス回数、レギュラーボーナス回数)、ドア開放信号等がある。その他の外部に信号を送信するための条件は、AT状態となったとき、特定の図柄組合せが表示されたとき、遊技に関するカウンタの値が所定値となったときなど、メイン制御基板100が制御するあらかじめ定められた情報をもとに設定できる。
(機能ブロック図)
本実施形態が有する図4に記載している機能ブロック図を参照しながら、スロットマシンの電気的な概略構成を説明する。
<主制御基板>
本実施形態のスロットマシン1は、一般的な遊技の流れを司るメイン制御基板100(主制御基板100とも称す)から、サブ制御基板1000(副制御基板1000とも称す)、ドア中継基板(中央表示基板とも称す)、回胴装置基板、リセット/設定スイッチ38、設定キースイッチ等と電気的に接続されていることで、データ通信を可能としている。ただし、主制御基板と副制御基板は双方向通信を不可能とし、主制御基板から副制御基板への一方向通信でデータ通信を可能としている。主制御基板には主制御チップが搭載されている。主制御チップには、主制御CPU,主制御ROM、主制御RAM等がバスによって互いにデータ通信を可能としている。主制御チップの制御により、役抽選(内部抽せんとも称す)、リールの駆動制御(リール制御とも称す)、払出制御等を各種基板へと適宜データ通信を行う。また、副制御基板に対しては、内部抽せんの結果、択役(AT役、AT対象役、押し順役、目押し役、押し順役と目押し役の双方を含む操作手順役とも称す)に当選し、択役の表示に関する情報(押し順、操作タイミング)を主制御手段側で報知する場合に副制御手段側でも報知可能にするために択役情報(択役グループ情報、択役の表示に関する情報)を送信することで、副制御手段側でも択役の表示に関する情報を報知することが可能となる。なお、ATへの移行やAT遊技数の延長や、押し順報知等、ATに関する全ての処理を含んで指示機能に係る(関する)処理と称することもある。なお、押し順役とは、停止させるリールの順序(押し順)によって、停止する図柄組合せや遊技者に付与される遊技メダルが相違する条件装置であり、目押し役とは、停止ボタンの操作を受け付けるタイミングによって、停止する図柄組合せや遊技者に付与される遊技メダルが相違する条件装置である。
<副制御基板>
副制御基板は、副制御チップが搭載されている。副制御チップには、副制御CPU,副制御ROM、副制御RAM等がバスによって互いにデータ通信を可能としている。副制御基板は演出制御基板と双方向通信が可能であり、スピーカS、LEDランプ、サブスイッチ20等に出力する演出を指定したデータを送信する。表示装置32への情報は画像制御基板へデータを送信する。また、副制御基板は電源基板から直接電力が供給される。
<回胴装置基板>
回胴装置基板は、リールモータ、リールセンサ、ドアスイッチ、払出センサ、外部出力端子板47(外部集中端子板とも称す)等と主制御基板との間のデータ通信を行う中継基板である。リールモータはリールの駆動を制御する。リールセンサは、リールが正常な動作を行っているかを判定するセンサであり、突出片(インデックスとも称する)がセンサを通過した際に回胴装置基板へデータ送信を行う。ドアスイッチは、前扉が開放されたか否かを判定するセンサである。払出センサはメダルがホッパから払い出される際に適切に通過しているかを判定するセンサである。外部集中端子板は遊技機外のホールコンピュータへデータを送信するための中継基板である。また、回胴装置基板は電源基板から直接電力が供給される。
<ドア中継基板>
ドア中継基板は、入力される情報として、セレクタ内の各種センサ情報(投入センサ1,投入センサ2、通路センサ、シュートセンサ)、ベットスイッチ情報、ストップスイッチ情報、精算スイッチ情報があり、出力する情報として、ブロッカ情報、クレジット数情報、ベット数情報、リプレイ図柄組合せ表示情報、払出数情報がある。ドア中継基板は、セレクタ、ベットスイッチ、ストップスイッチ、精算スイッチ、クレジット数表示器26、払出数表示器、リプレイランプ、1ベットランプ、2ベットランプ、3ベットランプ、スタートランプ、メダル投入可ランプ、有利区間ランプと電気的に接続されている。
<演出制御基板>
演出制御基板は、サブスイッチ20、サブ十字キースイッチ21、演出用スイッチ、スピーカS、バックランプ、フロントパネル2に設けられているLEDランプ、表示装置32の表示内容を制御する画像制御基板と電気的に接続される。
<画像制御基板>
画像制御基板は、表示装置32に演出内容を具体的に表示するための画像制御ROM、サウンドROM、冷却ファン等が設けられている。
<電源基板>
本実施形態のスロットマシン1は、電源スイッチの操作に基づいて、電源基板から回胴装置基板およびサブ制御基板へと電力を供給する。回胴装置基板に供給された電力は、主制御基板、ドア中継基板へと電力を供給する。そして、供給された電力は各部品へと供給されることで電気的に接続される。サブ制御基板に供給された電力は、演出制御基板へと電力を供給し、そして画像制御基板へと電力を供給する。供給された電力は各部品へと供給されることで電気的に接続される。
遊技機の遊技を制御するメイン基板の制御について解説する。
(メインメモリ)
メインCPU105には内蔵されているROMとRAMとがあり、クリア処理に伴ってクリアされる内蔵RAMについて説明する。RAMの記憶領域としては、打止切換スイッチ60のオン/オフ、自動精算スイッチ62のオン/オフの状態を示すスイッチ状態フラグの記憶領域、設定される1〜6の何れかの値を示す設定値情報の記憶領域、複数のRT状態のうち何れのRT状態かを示すRT状態情報の記憶領域、ボーナスなどの特定の条件装置の当選状態を示す特定の条件装置の記憶領域、その他、遊技を進行させるのに必要な情報が記憶される遊技情報の記憶領域、使用されていない未使用の記憶領域、レジスタから退避したデータが格納されるスタックエリアの記憶領域、電源投入時にセットされる仮スタックエリアの記憶領域がある。
(割込み処理)
本実施形態のスロットマシン1では、割込み処理としてノンマスカブル割込みとマスカブル割込みを設ける。ノンマスカブル割込みはメインCPU105の特定の端子(NMI端子)に信号が入力されると発生する割込みであって、マスカブル割込みより優先して実行される。
ノンマスカブル割込みが発生すると電源断のための処理を実行する。マスカブル割込みはノンマスカブル割込みと異なり定期的(2.235ミリ秒)に実行される処理であって、マスカブル割込みが発生すると、操作スイッチの入力のチェックやタイマ計測などの処理を実行する。以下の記載において、特に説明がない割込みはマスカブル割込みを示すこととする。
(RAM初期化処理)
RAMを初期化する契機は設定変更手段112による設定変更処理時、電源断復帰処理時と毎遊技の開始時とがあり、それぞれの場合によって初期化するRAMの記憶領域の初期化する範囲は異なる。
設定変更処理時において、電源断復帰が正常に行えない場合、又は復帰不可能状態の場合はスイッチ状態フラグの記憶領域を除くRAMエリアにデータ0をセット(初期化)する。つまり設定変更前の状態を引き継ぐものはスイッチ状態フラグしかなく、例えばRT状態や、条件装置フラグなどはクリアされ引き継がない。
また、設定変更処理時であって、電源断復帰が正常に行える場合と、又は復帰不可能状態以外の場合のいずれか一方、つまり、正常に設定変更処理を行う場合はスイッチ状態フラグの記憶領域、設定値情報の記憶領域、RT状態情報の記憶領域、特定条件装置の記憶領域が記憶される領域を除くRAMエリアにデータ0をセットする。つまり、設定変更前の遊技状態を維持したまま、設定変更後の設定値で遊技が可能となるようにRT状態、設定値データ、条件装置フラグを引き継ぐ。設定値データは設定変更前の情報を引き継ぎ、その後の設定変更処理において新たな設定値が設定されるため、サブ制御基板1000において、設定変更がされたのかを判定するために用いられる。
さらに、電源断復帰処理時、毎遊技の開始時はRAMエリアの未使用の記憶領域と電源断復帰処理時は電源断復帰時RAM初期化時の最大使用領域を除くスタックエリアの記憶領域にデータ0をセットする。
(電源断復帰、電源投入)
本実施形態のスロットマシン1では、電源スイッチ40のオフ操作や、停電などによりスロットマシン1を稼動させるための動作電圧が維持できなくなるといった電源の供給が断たれる事象が発生するとRAMに記憶されているデータがバックアップ電源により保持される。そして次に電源が投入された時に、メイン制御基板100が、保持されたRAMのデータが正常であるか否かを判定し、正常と判定した場合、つまり電源断時の処理が正常に行われた場合にRAMに記憶されているデータに基づいて電源断前の状態に復帰するように制御する。
そして電源投入時において設定変更を伴うと、電源断前の状態に戻さず、一部の情報のみを保持し、別の状態(初期化)として復帰させる。なお、設定変更時において、一部の情報を保持するようにしたが、全ての情報を保持しないようにしてもよい。
(電源断割込み処理)
本実施形態のスロットマシン1では、電源の供給が断たれる事象が発生したことによりスロットマシン1の動作電圧が低下し、動作電圧が所定電圧まで低下した場合に電源断を検知し、電源断を検知したときに電源断割込み処理を実行する。電圧監視回路110が電源断を検知することで電源断信号がメインCPU105のNMI端子に入力され、ノンマスカブル割込みが発生し、ノンマスカブル割込みにより電源断割込み処理が実行される。
電源断割込み処理では、処理実行時の状態を保持し、電源が再投入された際に電源断前の状態に復帰させるための処理として、出力ポートのクリア、割込みの停止、レジスタに記憶されているデータの退避を行い、割込み状態及びスタックポインタを保存、RAMチェックサムデータの算出及び保存、RAMの書込み禁止、リセット待ち等の処理を行う。なお、ノンマスカブル割込みを使用せずに、定期的に実行される割込み処理の実行毎に電圧監視回路110からの電源断信号が入力されているか判定し、連続する割込み処理で信号を検知したり、一の割込み処理内で2回信号を検知したりすると電源断が発生したと判定して電源断時処理(電源断割込み処理)を実行するようにしてもよい。
(復帰可能エラー処理)
復帰可能エラーとは、セレクタに関するエラー(メダル滞留エラー、メダル逆流エラーメダル通過時間エラー)、ホッパに関するエラー(ホッパエラー、ホッパエンプティエラー)、ドア開放エラー、ハーネス抜けエラー等であり、エラーの要因を取り除いた後にリセットスイッチの操作を受け付けると、電源を再投入しなくても遊技に復帰できる。復帰可能エラー中は、何のエラーが発生している遊技者に報知するために、表示装置32、払出数表示器、各種ランプで発生しているエラーに関する情報を表示する。復帰可能エラー中は遊技の進行は停止させることで、不正な操作が行われた場合であっても遊技場の管理者の被害を抑えることができる。復帰可能エラーから復帰する条件は、エラーの要因を取り除いた後にリセットスイッチの操作を受け付けること以外であってもよく、電源を再投入せずに復帰可能なエラーを復帰可能エラーと称している。また、遊技中(スタートスイッチのONから全リールが回転して全リールが停止するまで)に発生した復帰可能エラーについては、当該遊技が終了するまで(全リールが停止して入賞判定に基づく処理を終えるまで)遊技を可能とする態様であってもよい。
(復帰不可能エラー処理)
本実施形態のスロットマシン1では復帰不可能エラーが発生すると割込みを禁止し、出力ポートの出力をクリアするなど遊技の進行を制限すると共に、クレジット数表示器26でエラーの種類に応じた表示をするなど復帰不可能状態であることの報知を行う。
また、復帰可能エラーが設定される場合、リセットスイッチ(図示せず)の操作を受け付けると復帰可能エラーが解除されるが、一度復帰不可能エラーが設定されると、リセットスイッチの操作受付や、電源を再投入しただけでは復帰不可能エラーは解除されない。この場合は、設定変更処理を行うことで復帰不可能エラーが解除されるよう構成されている。復帰不可能エラー時に電源を再投入したときは、電源投入処理の一部を実行した後、復帰不可能エラー表示を繰返し実行することで以降の遊技処理を実行しないように制御される。
復帰不可能エラーとしては、役抽選時に賭け枚数が規定数以外である場合、設定値エラーチェックにおいて値が正常範囲にない場合、電源断復帰時に電源断処理が正常に行われていないと判定した場合、水晶発振器114の周波数異常が示されるなど乱数異常と判定された場合、入賞判定処理において有効ライン上に当選していない役に対応した図柄組合せが停止されている場合などがある。
また、復帰不可能エラーとなると遊技中、遊技待機中(遊技が終了した後から次の遊技が開始されるまで)に関わらず、遊技の進行が停止される。
(遊技方法、遊技の流れ)
スロットマシン1で遊技を行うために、まずメダル投入口17からメダルを投入するか、予め貯留されているメダルをベット(MAXベットスイッチ18、1ベットスイッチ19)操作されることで予め規定されているメダルの賭け枚数を設定する。なお、本実施形態は規定されている枚数として3枚が設定されている。メダルの賭け枚数を設定することで有効ラインが有効に設定され遊技が可能な状態となる。
メダルの賭け枚数が上限に設定されている状況で新たなメダル投入口からメダルが投入された場合は、クレジットに記憶される遊技メダル(遊技価値)が増加する。クレジットに記憶される最大枚数は50枚を上限としている。賭け枚数の上限(3枚)と貯留分の上限(50枚)を超えるメダルがメダル投入口から投入された場合(54枚目)は、メダルセレクタのブロッカをオフ(メダルの遊技機内への投入を防ぐ状態)にして、受け皿に返却されるようになっている。即ち、賭け枚数が上限でありクレジットの貯留枚数が上限である場合にはブロッカがオフとなるよう構成されている。
メダルが投入されたときに賭け枚数が加算される状況としては、賭け枚数が3枚未満(メダルが投入されたときの遊技状態における最大賭け枚数未満)のときである。また、メダルが投入されたときにクレジットに貯留可能となる状況としては、賭け枚数が3枚(メダルが投入されたときの遊技状態における最大賭け枚数)であり、かつクレジットが50未満(クレジットに貯留可能な上限数未満)のときである。つまり、賭け枚数とクレジットの貯留数の和が53未満のときは、メダル投入口からメダルが投入されると遊技機内部にメダルが入ることになる。なお、メダルが投入されたときにメダルを遊技機内部に入るための条件として、遊技待機中(遊技終了から次遊技の開始までの期間)であることも挙げられる。例えば、リプレイに係る図柄組合せが表示され、自動ベット処理が実行されたあとの遊技待機中でもメダル投入可能の要件を満たす。この場合は自動ベットで3枚ベットされている状態であるため、クレジットの貯留数が50未満であればメダル投入可能要件を満たすことになる。
次に、スタートスイッチ12の操作を受け付けると、役抽選処理を実行し、役抽選処理の結果として一の役抽選結果(条件装置番号とも称す)を定めた後リールの回転を開始する。リールはリールテープに描かれた図柄が上から下に移動する方向に回転し、リールの回転速度が所定速度(約80回転/分)となるまで加速し、その後、速度を維持して回転する(定速回転)。
次に、ストップスイッチ13(左ストップスイッチ13a、中ストップスイッチ13b、右ストップスイッチ13c)のいずれかのストップスイッチの操作(停止操作)を受け付けると、役抽選結果と停止操作を受け付けたタイミングに応じて操作されたストップスイッチ13に対応するリールが停止する。全てのリールが停止すると各リールの停止受付時に決定した各停止図柄が異常でないか否かを判定し、異常でない場合、停止した図柄組合せが何れの図柄組合せであるかを検索し、検索結果に該当する図柄組合せに応じて、メダルの払い出し(クレジットへの加算を含む)、リプレイの設定(自動ベット処理)、ボーナス状態の設定、ボーナス状態の終了、RT状態の設定、RT状態の終了などの処理を行う。
(フリーズ処理)
遊技の進行を所定期間一時停止状態にして遅延させるフリーズ処理(フリーズ演出とも称す)としては、例えば、遊技媒体の受付け、予めクレジットされた遊技媒体の賭け枚数を定めるためのベットスイッチの操作の受付け、遊技を開始するためのスタートスイッチ12の操作の受付け、又は、リールの停止操作の受付けに関する機能を一時停止状態にすることが挙げられる。なお、フリーズ処理(フリーズ演出)は主制御基板が制御する処理となっている。
フリーズ演出としては、前述した遊技の進行に関わる全ての機能に関して一時停止状態にしてもよいし、一部の機能に関してのみ一時停止状態にしてもよい。
遊技の進行を一時停止状態にする態様としては、遊技者の操作に基づく制御処理(通過センサによる遊技媒体の投入検出処理、ベットスイッチの操作に基づいた賭け枚数設定処理、スタートスイッチ12の操作に基づいたリール回転処理または役抽選処理、リール停止スイッチの操作に基づいたリール停止処理)を行わないことが挙げられる。
フリーズ演出によって遊技の進行を一時停止している期間中に遊技者の操作に基づいた入力信号が発せられたときは、入力信号に基づく制御処理を行わない、入力信号を受付けない、入力信号の送信を所定期間が経過するまで遅延させるなどの処理を行うことで、フリーズ演出を行わない場合と比べ1回の遊技における終了タイミングが遅延することになる。
スタートスイッチ12の操作に基づいて行われるフリーズ演出に関しては、スタートスイッチ12が操作されたときに所定期間はリールの回転を行わずに所定期間の経過後にリールの回転を行う場合や、スタートスイッチ12が操作されたときに所定期間は役抽選とリールの回転を行わずに所定期間の経過後に役抽選とリールの回転を行う場合や、スタートスイッチ12が操作されたときに所定期間は役抽選を行うがリールの回転は行わずに所定期間の経過後にリールの回転を行う場合や、スタートスイッチ12が操作されて役抽選が行われた後に所定期間を設定し所定期間中はリールの回転や停止を行う場合が挙げられる。
ストップスイッチ13の操作に基づいて行われるフリーズ演出に関しては、ストップスイッチ13の操作の受付けに基づいて行うフリーズ演出とストップスイッチ13の操作の結果、特定の図柄がリール上に停止表示されたことに基づいて行うフリーズ演出において、フリーズ演出の制御処理が異なる。
ストップスイッチ13の操作の受付けに基づいて行うフリーズ演出の制御処理は、回転しているリールの停止制御処理を行わないことが挙げられる。これにより所定期間においては、遊技者が回転しているリールを停止できなくなるが、所定期間が経過したことによりストップスイッチ13の操作の受付け処理より後の停止制御処理を行うので、停止受付けからリール停止までのタイミングを遅延させることができる。
ストップスイッチ13の操作の結果、特定の図柄がリール上に停止表示されたことに基づいて行うフリーズ演出の制御処理は、最後のストップスイッチ13以外のストップスイッチ13の操作で特定の図柄がリール上に停止表示されたときは、次に停止するストップスイッチ13の停止制御を行わず、最後のストップスイッチ13の操作で特定の図柄がリール上に停止表示されたときは、次の遊技を開始するベットスイッチの操作に基づいた賭け枚数設定処理、通過センサによる遊技媒体の投入検出処理、または、リプレイが有効ライン上に停止したときに行う自動ベット処理に基づく制御処理を行わないことが挙げられる。
フリーズ演出を行う所定期間は、遊技者の操作に基づく遊技進行制御を一時停止させるが、遊技の進行に関わらない遊技機動作は実行可能である。例えば、ストップスイッチ13の操作に基づく停止制御処理は行わないが、リールの回転態様は任意に設定することができる。
所定期間におけるリールの回転態様として、リールを通常回転とは逆方向に回転すること、リールを所定図柄数回転し特定の図柄組合せを停止すること、複数のリールのうち所定のリールを停止状態にして他のリールを回転状態にすること、リールの回転速度を変化すること、または、遊技者の操作に起因してリールの動作を変化することが挙げられる。
フリーズ演出を行う所定期間は、所定の条件(遊技者の操作、抽選等)によって変化させることができる。ここで、所定の条件とは、遊技者による操作(スタートスイッチ12、ベットスイッチ、ストップスイッチ13、精算スイッチ)に基づく信号の検出や抽選による所定の結果が挙げられる。また、変化させることとは一時停止期間を短くすることや長くすることが挙げられる。
一時停止期間を短くする制御処理として、一時停止期間を強制終了すること、または、一時停止期間よりも短い期間に書き換えることが挙げられる。そして、一時停止期間を長くする制御処理として、一時停止期間の後に他の期間を追加すること、または、一時停止期間よりも長い期間に書き換えることが挙げられる。また、フリーズ演出に基づく一時停止期間は、最大時間が定められたものでなく、遊技者の操作に基づき一定の結果が得られるまで継続してもよい。
フリーズ演出を行う一時停止期間は、ウエイト期間の経過後に設定してもよいし、ウエイト期間を含んで設定してもよい。ウエイト期間を含んだ場合は、ウエイト期間中にフリーズ演出が終了するか否かを判断して、終了する場合は、ウエイト期間後にフリーズ演出期間を設定する態様やフリーズ演出終了後に残りのウエイト期間を再開する態様が挙げられる。または、予めウエイト期間よりも長い期間のフリーズ演出期間を設けることで、このような判断処理を省略することも可能である。
フリーズ演出として、あたかも通常の遊技を進行しているかのような疑似遊技フリーズ演出を行うことが挙げられる。疑似遊技フリーズ演出は、スタートスイッチ12が操作されたことに基づいたスタートスイッチ12受付け処理からリール回転開始処理までの間にフリーズ演出期間を定め、フリーズ演出期間中は、通常の遊技のようにスタートスイッチ12の操作に基づいてリール回転制御を行い、ストップスイッチ13の操作に基づいてリール停止制御を行う。但し、スタートスイッチ12の操作に基づく役抽選処理やストップスイッチ13の操作に基づく入賞判定処理または払出制御処理は行わない。
疑似遊技フリーズ演出では、ストップスイッチ13が操作されたタイミング、特定のリールが回転したタイミング、又は、全てのリールが停止したタイミングで上下に揺動する動きを行ってもよい。これにより、通常の遊技であるか疑似遊技フリーズ演出であるかを示唆することができる。
(設定変更手段112)
設定変更手段112とは、設定変更モードか否かを監視し設定変更モードであるときに1から6の設定値(表示上は1〜6の設定値)のうち何れかの設定値を決定する手段であり、設定値ごとに役の当選確率が異なる役抽選テーブルを設けている。何れかの設定値を決定した後は、次に設定変更手段112による設定値の変更が行われるまで、決定した設定値に対応する当選確率の役抽選テーブルを設定し続ける。
設定変更手段112は、スロットマシン1の電源が投入されていない状態において、遊技場の管理者により設定変更に用いる設定キーが回転操作され、設定キースイッチ信号がオンになる回転位置に設定キーを保持された状態でスロットマシン1の電源が投入されると、スロットマシン1の電源投入を契機として設定キースイッチ信号をオンにする。本実施形態において、設定キースイッチ信号のオンとは、立ち上がりのオン(オフ→オンとなること)であり、電源断が発生する前に設定キーがオンとなっていた場合は、電源投入後には立ち上がりのオンは検出されないため、設定変更モードに移行しないよう構成されているが、設定キースイッチ信号のオンをレベルのオンとし、電源断が発生する前にオンとなっていた場合であっても電源の再投入時に設定キーがオンの場合設定変更モードに移行するよう構成してもよい。
設定変更手段112は、設定キースイッチ信号がオンであり、ドア開放信号がオンであり、かつ、設定変更可能フラグがオンであると判定したときは、スロットマシン1の設定値を変更可能な設定変更モードを起動する。
設定変更可能フラグは遊技状態に応じてオンとオフを切り替える。例えば、ボーナス遊技やRT遊技を開始したときや、スタートスイッチ12が操作されてメダル受付が不可能な状態になったときは、設定変更可能フラグをオフにして、ボーナス遊技やRT遊技を終了したときや、メダル受付が可能な状態になったときは、設定変更可能フラグをオンにする。
本実施形態では、ボーナス遊技開始時に設定変更可能フラグをオフにしたが、これに限らずボーナス遊技開始時でも設定変更可能フラグをオンの状態に維持してもよいし、特定のボーナス遊技が開始したときのみ設定変更可能フラグをオンの状態に維持してもよい。
設定変更モードを起動すると、メダルセレクタ34に設けられたブロッカをオフにして、メダル投入による遊技の開始を行うことができないようにする。設定変更モードで変更できる設定値は、「1」、「2」、「3」、「4」、「5」、「6」の6段階あり、設定値が高くなるごとに、遊技者にとって有利な役抽選テーブルを設定する。これにより、設定値の高い方が遊技全体のメダルの賭け枚数に対するメダル払い出し枚数の割合(出率)の高い役抽選テーブルとなるので、遊技者にとって有利な役抽選テーブルとなる。
設定変更モードを起動した後は、現在の設定値を判定する。そこで現在の設定値が正常な範囲内にあると判定すると、その設定値をセットし、現在の設定値が正常な範囲外にあると判定すると、設定値として「1」の値をセットする。
設定変更モードを起動した後は、設定変更モードであることを報知するために、セグメント表示器64やLEDを点灯する。そして、セットした設定値を表示するための設定値表示データをセットして、スロットマシン1のフロントパネル2前面に配置したクレジット数表示器26と、スロットマシン1のフロントパネル2裏面に配置された設定表示LED(図示しない)を点灯して、設定値を表示する。なお設定値データを0〜5の6段階としたときは、設定値データが「0」の場合の設定値表示は「1」を表示し、設定値データが「1」の場合の設定値表示は「2」を表示し、設定値データが「2」の場合の設定値表示は「3」を表示し、設定値データが「3」の場合の設定値表示は「4」を表示し、設定値データが「4」の場合の設定値表示は「5」を表示し、設定値データが「5」の場合の設定値表示は「6」を表示する。
設定変更モードを起動した後は、スタートスイッチ12センサ信号がオンであるか否かを判定し続け、スタートスイッチ12が操作されてスタートスイッチ12センサ信号がオンになったと判定したときは、設定値を決定し設定表示LEDに現在の設定値を表示する。一方、スタートスイッチ12センサ信号がオンであると判定していない状態で、設定スイッチ信号がオンになったと判定したときは、設定スイッチ立ち上がりデータをクリアして、現在の設定値が最大設定値(設定値データ「6」)以上であるか否かを判定して、現在の設定値が最大設定値(設定値データ「6」)以上であると判定したときは設定値データをクリア(設定値データを「1」にする)して、現在の設定値が最大設定値未満(設定値「1」〜「5」)であると判定したときは現在の設定値にインクリメントする。なお設定値データを0〜5の6段階とした場合の設定変更モードの処理としては、現在の設定値が最大設定値(設定値データ「5」)以上であるか否かを判定して、現在の設定値が最大設定値(設定値データ「5」)以上であると判定したときは設定値データをクリア(設定値データを「0」にする)して、現在の設定値が最大設定値未満(設定値「0」〜「4」)であると判定したときは現在の設定値にインクリメントするようにすればよい。
その後、セットした設定値データを表示するための設定値表示データを再度セットして、スロットマシン1のフロントパネル2前面に配置したクレジット数表示器26と、スロットマシン1のフロントパネル2裏面に配置した設定表示LEDを点灯して、現在の設定値を表示する。
スタートスイッチ12センサ信号がオンであると判定して設定値を決定したときは、設定キーが回転されることにより設定キースイッチ信号がオフになるか否かを判定し続ける。そして、設定キースイッチ信号がオフであると判定したときは、決定した設定値をメインRAM56に保存して獲得枚数表示器27と設定表示LEDを消灯し、メダルセレクタ34に設けられたブロッカをオンにすることで設定変更モードを終了する。
設定変更モードを起動した後にスタートスイッチ12センサ信号がオンであると判定していない状態で、設定キーが回転され、設定キースイッチ信号がオフになっても設定変更モードを終了せずに設定変更モードを維持する。この状態でスタートスイッチ12信号がオンであると判定したときは、復帰不可能エラー処理を行う。
設定変更モードを起動した後にスタートスイッチ12センサ信号がオンであると判定していない状態で、設定キーが回転され、設定キースイッチ信号がオフになり、この状態で設定スイッチが操作されたときは通常の設定値変更処理を行う。その後スタートスイッチ12信号がオンになる前に設定キーが回転され、設定キースイッチ信号がオンになり、スタートスイッチ12信号がオンになったときは通常の設定変更モード終了処理を行う。
また、ドア開放信号がオフであるときに設定キースイッチ信号がオンであると判定したときは、スロットマシン1の不具合や悪意の第三者による不正が行われている可能性があるため、設定値を決定するときに変更操作後の設定値から設定値を「1」(設定値データが0〜5の6段階の場合は「0」)に変更して設定値をセットすることで、遊技者にとって最も不利な役抽選テーブルを設定する。ドア開放信号がオフであるときに設定キースイッチ信号がオンであると判定したときに、復帰不可能エラー処理を行ってもよい。
最も不利な役抽選テーブルは、設定可能な設定値のうちで最も不利な役抽選テーブルが望ましいが、通常では設定されない特殊な設定値としてもよい。そのときの特殊な設定値の役抽選テーブルには、ボーナスの当選確率を0にする等、有利な状態に移行しない(ボーナス遊技状態に移行しない)役抽選テーブルや、払出枚数が通常よりも少ない枚数に設定した役抽選テーブル等が挙げられる。
本実施形態においては、設定変更モードを起動させるために、電源が供給されていない状態で設定キーをオンにする必要があったが、電源断を挟まなくても設定変更モードを起動させてもよい。この場合は、電源がオン、ドア開放信号がオン、リセット/設定スイッチ38がオンである状況下で設定キースイッチがオンとなることが考えられる。この例に限られず、電源がオンであり、ドア開放時にのみ操作可能な所定のスイッチがオンである状況下で設定キースイッチがオンという条件としてもよい。これは、通常遊技場での営業中はスロットマシン1がドア開放状態となることはあまりなく、ドア閉鎖時にスロットマシン1の内部にある設定キースイッチがオンとなることは起こり難いため、ドア閉鎖時に操作不可能なスイッチのオンを条件に加えることで、遊技場の営業中に設定変更モードに偶然移行することや、不正に移行させられることを防ぐ目的がある。
(役抽選手段120)
役抽選手段120とは、乱数を用いて役抽選テーブルから抽選結果として役またはハズレを決定する役抽選を行う手段である。乱数発生器122で生成した乱数を用いて役抽選を行い、役抽選の抽選結果において決定した役に対応するフラグを立てる。
(役の種類)
スロットマシン1に設ける役の種類は、大別して、ボーナス、小役、リプレイがある。
ボーナスは、予め定められた場合に作動する役物を意味している。一般的には、表示窓4の有効ライン上に「7・7・7」や「7・7・バー」の図柄組合せを停止表示させたときに作動する。ボーナスに関する役物の作動により、規定数ごとの入賞に係る図柄組合せの数が変化したり、規定数ごとの入賞に係る図柄組合せの条件装置作動確率が変更されたりする。
<RB>
RBは、レギュラーボーナスの略称であり、第一種特別役物とも称される。RBは、一般的には8回の小役入賞か12回の遊技結果を得ることを終了条件として設定され、RB中は小役の当選確率を通常役抽選テーブルよりも高く設定したRB中役抽選テーブルを用いて役抽選を行う。
<BB>
BBはビッグボーナスの略称であり、第一種特別役物に係る連続作動装置とも称される。BBは、小役入賞に係る285枚を超える遊技メダルの払い出しが終了条件として設定され、BB中は小役(後述する)の当選確率を通常役抽選テーブルよりも高く設定したBB中役抽選テーブルを用いて役抽選を行う。なお、BB中はBB中役抽選テーブルを設けなくてもよい。例えば、後述するRB中役抽選テーブルをBBの終了条件を満たすまで連続作動させるものをBB中役抽選テーブルと称してもよい。
<CB>
CBは、チャレンジボーナスの略称であり、第二種特別役物とも称される。CBには、役抽選の結果に関わらず少なくともすべての小役が当選した状態に設定することができる。また、CB中は、予め定められたリールに関し、通常の停止制御とは異なる停止制御を行う。例えば、左リール8aを190ミリ秒から75ミリ秒以内に停止するように制御することが考えられる。
<CB中のPB≠1の制御>
CBは、上述したように少なくともすべての小役が当選した状態となるため操作手順に応じて表示可能となる図柄組合せが表示できない(取りこぼしとも称す)構成にしてもよい。例えば、CB中は、左リール8aを190ミリ秒から75ミリ秒以内に停止するように制御することで、190ミリ秒以内に停止する場合は任意の操作タイミングで特定の図柄を有効ライン上に表示することができたが、75ミリ秒以内に停止する場合は特定の操作タイミングでは特定の図柄を表示できない場合を有してもよい。
<MB>
MBは、ミドルボーナスの略称であり、第二種特別役物に係る連続作動装置とも称される。MBには、小役入賞に係る153枚を超えるメダルの払い出し、RB当選、又は後述するSBの当選を終了条件として設定される。
<SB>
SBは、シングルボーナスの略称であり、普通役物とも称される。SBには、1回の遊技の結果が得られることが終了条件として設定される。SB中は小役の当選確率を通王役抽選テーブルとりも高く設定したSB中役抽選テーブルを用いて役抽選を行う。
本実施形態におけるBBは、BB中役抽選テーブルを用いて役抽選を行うとしたが、これに限られず、BB中は通常役抽選テーブルと小役の当選確率が同一の確率に設定されているとともにRBの当選確率が上昇したBB一般役抽選テーブルと、小役の当選確率を通常役抽選テーブルよりも高く設定したRB中役抽選テーブルを用いて遊技を行ってもよい。この場合であっても、BBでは、小役入賞に係る285枚のメダルを超える払い出しを終了条件として設定していることに変わりはない。また、これらボーナスに関する制御を司るものを総称して特別遊技制御手段151という。
小役は、当選した小役に基づく図柄組合せが有効ライン上に停止表示され、入賞判定手段140(後述する)により入賞と判定したときに、停止表示した図柄組合せに基づくメダルの払い出しを行う役である。
リプレイは、当選したリプレイに基づく図柄組合せが有効ライン上に停止表示され、入賞判定手段140により入賞と判定したときに、メダルを投入することなく次の遊技を行うことができる役である。
役抽選の抽選結果において、ボーナス、小役、及び、リプレイのいずれの役にも当選しなかったときは、ハズレとなり、後述する入賞処理を行わない。ハズレとなったときは有効ラインにいずれの役にも係らない図柄組合せを停止表示する。
役抽選により抽選が行われる役のうち、BB、RB、及び、MBに関して、当選した遊技で図柄組合せが有効ライン上に停止表示されなかったときは、次遊技以降に当選フラグを持越すことができる(特別役持越手段146)。当選フラグ持越し中は、当選フラグ持越し前の役抽選テーブルを用いて役抽選を行ってもよいし、当選フラグに応じた持越中役抽選テーブルを用いて役抽選を行ってもよい。持越中役抽選テーブルを用いているときに、当選したBB、RB、又はMBに基づく図柄組合せが有効ライン上に停止表示した場合は、役抽選テーブルの移行条件を満たすと判断し、持越中役抽選テーブルから当選フラグに対応する役抽選テーブルに移行する。
(役抽選テーブル)
役抽選テーブルには、複数種類の役に対する当選確率が定められており、遊技状態に応じて複数種類の役抽選テーブルを設けている。例えば、BB中に使用するBB中役抽選テーブルや、MB中に使用するMB中役抽選テーブル等が該当する。
役抽選テーブルには、1種類の図柄組合せが有効ライン上に停止表示可能な単独当選役や、複数の図柄組合せが1または複数の有効ライン上に停止表示可能な重複当選役を役抽選の抽選結果に応じて設定する。
重複当選役として設定している複数の図柄組合せは、全ての図柄組合せを操作態様に応じて一の当選役を停止表示可能に設定してもよいし、一部の図柄組合せを停止表示不可能に設定してもよい。この重複当選した役の内、一部の停止表示不可能な図柄組合せに対応する役のことを制御用役と称することもある。
制御用役の役割としては、複数の役抽選結果として同一の図柄組合せを有効ラインに停止表示可能な場合であっても、重複当選役として設定している制御用役の種類に応じて停止表示する有効ラインを異ならせるように制御することができる役割を担っている。
(当選フラグ制御手段148)
当選フラグ制御手段148とは、役抽選の抽選結果でいずれかの役が当選したときは、当選した役に対応するフラグをオンにする。そして、遊技者によって全てのストップスイッチ13が操作され、当選した役に係る入賞処理を終了するときに当選した役に対応するフラグをオフにする。
また、上述したBB、RB、及び、MBに関しては、当選した遊技でフラグをオンにするが、全てのストップスイッチ13が操作されたときに当選したBB、RB、又はMBの図柄組合せが有効ライン上に停止表示していない場合は、次遊技以降にフラグをオンの状態で持越し、上述した持越中役抽選テーブルを設定し、当選したBB、RB、又はMBの図柄組合せが停止表示して当選役に係る入賞処理を終了したことにより、BB、RB、又はMBに対応するフラグをオフにする。
(RT)
また、役抽選テーブルには、RT役抽選テーブルを設ける。RTとは、役抽選においてリプレイの当選確率が通常役抽選テーブルと比べて異なる遊技状態であり、リプレイタイムの略称である。
RTの具体的な使用例として、通常役抽選テーブルのハズレの領域をリプレイに置換えてリプレイの当選確率を増加するようにしてもよいし、通常役抽選テーブルのリプレイの領域をハズレに置き換えてリプレイの当選確率を減少するようにしてもよい。
さらに、通常役抽選テーブルとリプレイの領域は同一であるが、リプレイの領域内で当選するリプレイの種類を異ならせるようにしてもよい。
スロットマシン1では、複数のRT役抽選テーブルを設けており、それぞれ所定の移行条件を満たすと他のRT状態に移行するように構成している。
RT役抽選テーブルの移行条件は、以下を挙げることができる。
1:特定の図柄組合せ(ボーナスに関する図柄組合せ、RT移行図柄組合せ)が停止表示したとき
2:ボーナスが当選したとき
3:ボーナスのうちBB、RB、又はMBが終了したとき
4:特定の図柄組合せ(RT移行図柄組合せ)が停止表示されてから規定回数の遊技を消化したとき
5:BB、RB、又はMBが終了してから規定回数の遊技を消化したとき
これらのRT役抽選テーブルの移行条件は遊技性に応じて適宜設定できる。
本実施形態では、RTは全部で5つ(非RTとRT1〜3、ボーナス作動中:図42参照)である。非RT、RT1、RT2についてはボーナスが持ち越されていない(MBフラグがオフ)状態に滞在可能であり、RT3はボーナスが持ち越されている(MBフラグがオン)状態に滞在可能であり、ボーナス作動中はMBフラグがオンのときでありMBに関する図柄組合せが表示された場合に滞在可能である。以下、非RT、RT1、RT2の状態を非内部中(ボーナス非内部中、2種BB非内部中、又はMB非内部中とも称す)、RT3の状態を内部中(ボーナス内部中、2種BB内部中、又はMB内部中とも称す)、ボーナス作動中の状態をボーナスと記載しているが、これに限らず他の場合を設けても良い。本実施形態では、全回胴停止してから次遊技が開始されるまでの期間でボーナスやRTの状態を変更する処理が記載されているが、これに限らず、遊技中に状態が切り替わるようにしてもよい。つまり、内部中を経由せずに直接ボーナスに移行する場合でもよい。また、1種BBを設けている場合は、前述した内部中をボーナス内部中、BB内部中、又は1種BB内部中とも称する場合があり、前述した非内部中をボーナス非内部中、BB非内部中、又は1種BB非内部中とも称する場合がある。また、ボーナス内部中の状態は必ずしもRTを移行させる必要はなく、ボーナスが当選したRT状態を継続してもよい。以下、特に明記のない場合は、ボーナス内部中はRT移行を伴う表現として記載する。
各RT状態は前述した1〜5のいずれかの条件を満たすことで移行が可能となっている。
例えば、非RTとRT2状態でパターン図柄01(図42の1、図50)が停止表示されるとRT1へ移行するように制御し、RT1とRT2状態で再遊技05(図42の2、図46)が停止表示されると非RTへ移行するように制御し、RT1状態で再遊技06(図42の3、図46)が停止表示されるとRT2へ移行するように制御し、非RT、RT1、RT2状態で抽選結果がMBであり、かつ、MBに関する図柄組合せが表示されなかったとき(図42の4、図46)はRT3へ移行するように制御し、MBに関する図柄組合せが表示されたとき(図42の5、図46)はボーナス作動中へ移行するように制御し、ボーナス作動中状態で所定の払い出し枚数(ここでは、9枚)を超える払い出しが行われたこと(図42の6)で非RTへ移行するように制御する。
また、1〜6の条件だけに限らず、メインメモリに記憶されているMBフラグをオフにすることで非RTへ移行するように制御してもよいし、電源断処理又は設定変更処理時にMBフラグをオフにするようにしてもよいし、これらを組み合わせても良い。
(置数)
役抽選手段120による抽選置数について、図44について説明する。
抽選置数を変更できる条件として、ベット数が異なる場合、設定値を変更した場合、ボーナス遊技中であるときが挙げられる。ベット数が異なるとは、3枚ベット遊技時と2枚ベット遊技時のことを指しており、ベット数に応じて全ての抽選置数を変更可能である。設定値については、遊技機にはホール管理者が営業の方針で定める総メダル払い出し期待値を設定する値であり、主に1〜6(設定値表示データの値)の6段階設けられている。ボーナス遊技中とは、ボーナス遊技中に移行することで抽選置数を変更することができる。なお、図44のRT2に記載されている(※)については、MBと再遊技−A条件装置が同時当選しているため、本実施形態では(※)と表記しているが、RT2中でもMBの当選確率に変化はない。RT2中はMBと再遊技−A条件装置が同時当選していると記載しているが、これに限らず入賞に関する条件装置(15〜34)いずれかと同時当選するようにしてもよいし、単独当選するようにしても良い。
(リプレイの置数変更)
抽選置数について、上述した1〜5の条件を満たした場合にリプレイに関する抽選置数に限り置数を変更することができる。例えば、非RTとRT1のリプレイ確率1/7.3であるのに対し、RT2とRT3のリプレイ確率は1/1.5と設定されている。これにより、リプレイ確率が高い状態で遊技をすることでメダルの減少を抑制し、遊技性に興趣を与えることができる。
(リール制御手段130)
リール制御手段130は、スタートスイッチ12が操作されたときに、停止しているすべて(3つ)のリールの回転を開始するように制御するもの(回転制御手段132)、又はストップスイッチ13が操作されたときに、回転しているすべてのリールを停止(停止制御手段134)するように制御するものである。さらに、役抽選手段120により抽選結果を決定した後、当該遊技の抽選結果に対応した図柄制御番号を参照して、図柄制御番号に対応する停止テーブルを選択するとともに、ストップスイッチ13の操作タイミングに対応するリールの停止位置を決定してステッピングモータ66を駆動制御することにより、その決定した停止位置に各リールを停止制御する。また、リール制御手段130は、前回遊技のリールの回転開始直前から所定時間(本実施形態では4.1秒)経過する前に当該遊技のスタートスイッチ12が操作されたときは、所定時間の経過後にステッピングモータ66の駆動制御を行うことでリールを回転させる。
(加速処理)
加速処理とは、リールの回転が停止している状態から定速回転処理を行うまでに実行する処理である。定速回転処理では1割込み処理毎にステッピングモータを1ステップ移動させる処理を実行するが、リールが停止している状態でいきなり定速回転処理を実行するとトルクが足りないため脱調する可能性が高くなる。このため、徐々にリールを回転するために加速処理が必要となる。なお、本実施形態における加速処理では最初に50回の割込み処理後にステッピングモータを1ステップ移動させ、次に30回の割込み処理後にステッピングモータを1ステップ移動させ、次に10回の割込み処理後にステッピングモータを1ステップ移動させ、次に5回の割込み処理後にステッピングモータを1ステップ移動させ、次に2回の割込み処理後にステッピングモータを1ステップ移動させ、次に1回の割込み処理後にステッピングモータを1ステップ移動させる。その後1割込み処理毎にステッピングモータを1ステップ移動させる定速回転処理に繋げる。
(定速回転、停止制御作動時間)
リール制御手段130は、リールの回転速度を定速に維持するための定速回転処理を行い、ストップスイッチ13が操作されたときに停止図柄位置まで移動させる減速準備処理(すべり制御とも称す)を行い、停止図柄位置まで移動したときに減速制御を行うことにより、リールを予め決定した停止位置に停止させる。本実施形態では、リールが定速で回転する時間は1分間に80回転と定め、ストップスイッチ13の操作から190ミリ秒以内に該リールを停止させる制御を行う。本実施形態では、ストップスイッチ13の操作受付時に表示窓4領域に存在する図柄を含めて4図柄先までを引き込むことが可能である。例えば、第1メインリールに対応する有効ライン上に3番のリプレイ図柄が表示されている場合は、左ストップボタンが停止操作されたときは3番のリプレイ図柄を含み最大で6番のスイカ図柄を停止させることができる。
(すべり制御、蹴飛ばし、引き込み)
すべり制御とは、ストップスイッチ13が操作されたタイミングで停止しないときに、当選役と操作タイミングに基づいた図柄制御番号に予め定められた停止位置までリールを回転させる制御である。すべり制御には、蹴飛ばし制御と引き込み制御があり、蹴飛ばし制御とはストップスイッチ13の停止受付け時に有効ライン上に当選役に基づかない入賞に伴う図柄がある場合は、当選役に関する図柄と異なりメダルの払い出しを必要とするため、有効ライン上に当選役とは異なる図柄が停止させないようにリールを回転させる制御のことをいう。例えば、左リール8aに付されている図柄の停止表示でのみ入賞が確定する役が存在し当該役に非当選のとき、停止受付位置により有効ライン上で停止受付を行ったときは有効ライン上に当該図柄を停止表示させないように制御することをいう。引き込み制御とは、ストップスイッチ13の停止受付時に有効ライン上に当選役に基づいた入賞に伴う図柄がない場合で、当選役に関する図柄を有効ライン上に停止表示させることが可能であるときは当選役に関する図柄を予め定めた停止位置まで回転させる制御のことをいう。例えば、左リール8aに付されている図柄の停止表示でのみ入賞が確定する役が存在し当該役に当選のとき、表示窓4外に該当選役に関する図柄が存在し、停止受付位置から有効ライン上に停止表示させることが可能であるときは、有効ライン上に停止表示させるように制御する。なお。すべり制御中のリールの回転速度は定速回転処理中と同じで、1割込み処理毎にステッピングモータを1ステップ移動させる処理を実行している。
(技術介入を必要としない図柄組合せ)
技術介入を必要としない図柄組合せとは、リールが回転している時に任意のタイミングでストップスイッチ13が操作されても、当選している役の図柄組合せを必ず有効ライン上に停止表示することが可能であることを意味する。例えば、引き込み範囲内に常に当選役に関する図柄が存在する場合は、任意のタイミングでストップスイッチ13を操作しても必ず有効ライン上に当選役に関する図柄を停止表示させることができるので、このような当選役に関する図柄からなる図柄組合せは技術介入を必要としない図柄組合せであるといえる。以下、技術介入を必要としない引込率のことをPB=1と称す。例えば、リプレイとベルについては図柄毎に3コマ間隔で配置されていることから、必ず有効ライン上に引き込むことができる
PB≠1とは、リールが回転している時に適宜のタイミングでストップスイッチ13が操作された時に、当選している役の図柄組合せを必ず有効ライン上に停止制御することが可能となることを意味する。例えば、引き込み範囲内に当選役に関する図柄が存在しない箇所がある場合は、適宜のタイミングでストップスイッチ13を操作しないと有効ライン上に当選役に関する図柄を停止表示させることができないので、このような当選役に関する図柄の引込率はPB≠1であるといえる。つまり、ストップスイッチ13が操作されてから表示窓4内の当該図柄を含めて最大で4図柄より当選役に関する図柄が離れている場合は引き込むことができない。例えば、スイカやチェリーのような3コマ間隔で配置されていない場合は引き込むことができないため、有効ライン上に停止表示させることができない。
(小役優先制御、ボーナス優先制御)
優先制御とは、当該遊技で複数の条件装置フラグがオン状態であるときに、予め定められた条件装置フラグに関する図柄を優先して有効ライン上に停止表示するように制御することであり、主な種類として、小役優先制御、ボーナス優先制御が挙げられる。
小役優先制御とは、特別役持越手段146により、次遊技に持ち越すことが不可能な小役に関する条件装置フラグと次遊技に持ち越すことが可能なボーナスに関する条件装置フラグがオン状態のときに、停止操作タイミングでボーナスに関する図柄と小役に関する図柄の双方を有効ライン上に引き込むことが可能であった場合は、小役に関する図柄を有効ライン上に停止表示するように制御することである。
ボーナス優先制御とは、特別役持越手段146により、次遊技に持ち越すことが不可能な小役に関する条件装置フラグと次遊技に持ち越すことが可能なボーナスに関する条件装置フラグがオン状態のときに、停止操作タイミングでボーナスに関する図柄と小役に関する図柄の双方を有効ライン上に引き込むことが可能であった場合は、ボーナスに関する図柄を有効ライン上に停止表示するように制御することである。例えば、PB=1の小役に関する条件装置フラグとPB≠1のボーナスに関する条件装置フラグがオン状態のときには、停止操作タイミングがボーナスに関する図柄を引き込めるタイミングである場合は、ボーナスに関する図柄組合せを有効ライン上に停止表示するように制御する。
優先制御には、リプレイと小役、リプレイとボーナス、又は、リプレイと小役とボーナスのそれぞれの条件装置フラグが同時にオン状態となったときは、停止優先度の関係として以下のような定義付けを行うことも可能である。
リプレイ > 小役 ≧ ボーナス (小役優先制御)
リプレイ > ボーナス ≧ 小役 (ボーナス優先制御)
本実施形態では、小役優先制御を採用しているため、ボーナス内部中に小役(入賞−A1〜C6条件装置)が当選した場合は小役に関する図柄組合せを優先して表示するように制御するが、ボーナス内部中に入賞A1‐条件装置に当選した場合であり、最初に左ストップスイッチ13aをベル又はBARを引き込める位置で停止操作をした場合は、小役とボーナスに関する図柄組合せBARを引き込むように制御することで、正解操作順で操作された場合であっても、操作タイミングに応じてボーナス又は入賞役のいずれかを引き込ませることが可能となるため、飽きさせることなく遊技を進行させることができる。これは、ベルを含む図柄組合せとBARを含む図柄組合せの払い出し枚数が同数であることから、小役に関する優先順位は同列となっているためである。
これに限らず、ボーナスと小役が同時当選した場合でも小役に関する図柄組合せを優先して表示するようにしてもよい。
(停止位置決定テーブル)
停止位置決定テーブルとは、役抽選手段120による役抽選の結果で定まる図柄制御番号に対応して設けられており、ストップスイッチ13の操作タイミングに対応したリールの停止位置を予め定めたものである。停止位置決定テーブルには、BB当選時停止位置決定テーブル、RB当選時停止位置決定テーブル、SB停止位置決定テーブル、小役当選時停止位置決定テーブルやリプレイ当選時停止位置決定テーブルが該当する。
BB当選時停止位置決定テーブルとは、役抽選の結果でBBに当選しBBに関する条件装置フラグのみがオン状態であるとき、又は当該遊技以前に役抽選の結果でBBに当選しBBに関する条件装置フラグをオン状態で持ち越しているときであって、当該遊技で役抽選の結果非当選であるときに、有効ライン上にBBに関する図柄が停止可能な範囲内でストップスイッチ13が操作された場合は、有効ライン上にBBに関する図柄を停止表示させるように予め停止位置が定められている。そして、有効ライン上にBBに関する図柄が停止表示不可能な範囲内でストップスイッチ13が操作された場合は、BBに当選したことを示唆するような図柄を停止させるように予め停止位置が定められている(BBリーチ目)。また、当該遊技以前に役抽選の結果でBBに当選しBBに関する条件装置フラグをオン状態で持ち越しているときに、当該遊技で役抽選の結果が小役又はリプレイ当選であるときは、小役又はリプレイ優先制御により小役又はリプレイを引き込むが、BB非当選時とは異なる小役又はリプレイ引き込み制御を行うことで、BB当選を示唆する停止出目を停止表示することができる。
RB当選時停止位置決定テーブルとは、役抽選の結果でRBに当選しRBに関する条件装置フラグのみがオン状態であるとき、又は当該遊技以前に役抽選の結果でRBに当選しRBに関する条件装置フラグをオン状態で持ち越しているときであって、当該遊技で役抽選の結果非当選であるときに、有効ライン上にRBに関する図柄が停止可能な範囲内でストップスイッチ13が操作された場合は、有効ライン上にRBに関する図柄を停止表示させるように予め停止位置が定められている。そして、有効ライン上にRBに関する図柄が停止表示不可能な範囲内でストップスイッチ13が操作された場合は、RBに当選したことを示唆するような図柄を停止表示させるように予め停止位置が定められている(RBリーチ目)。また、当該遊技以前に役抽選の結果でRBに当選しRBに関する条件装置フラグをオン状態で持ち越しているときに、当該遊技で役抽選の結果が小役又はリプレイ当選であるときは、小役又はリプレイ優先制御により小役又はリプレイを引き込むが、BB非当選時とは異なる小役又はリプレイ引き込み制御を行うことで、RB当選を示唆する停止出目を停止表示することができる。
小役当選時停止位置決定テーブルとは、役抽選の結果で小役に当選したときに用いられ、小役に関する図柄を有効ライン上に停止表示させるように予め停止位置が定められている。また、有効ライン上に小役に関する図柄が停止表示不可能である場合には、小役当選したことを示唆するような停止制御(小役こぼし目)を行う。
リプレイ当選時停止位置決定テーブルとは、役抽選の結果でリプレイに当選したときに用いられ、リプレイに関する図柄を有効ライン上に停止表示させるように予め停止位置が定められている。
(操作順番検出手段138)
操作順番検出手段138とは、メイン制御基板100で管理をし、遊技者が操作する複数のストップスイッチ13のうち、いずれの操作順番で操作されたかを検出するものであり、メイン制御基板100で検出したストップスイッチ13の操作順番をサブ制御基板1000へ送信することでサブは対応する画像又は音声を出力する。具体的には、所定周期の割込み処理において入力ポートをチェックし、入力ポートのチェック時に所定のストップスイッチ13の操作を検出したときは検出結果をメイン制御基板100又はサブ制御基板1000に送信し、メイン制御基板100又はサブ制御基板1000は操作スイッチに関する検出結果の受信した順番により操作順番を検出する。なお、「操作順番」は「押し順」と同義である。
(操作順番制御)
操作順番制御とは、当選役に応じて予め定められており、ストップスイッチ13の操作順番に応じて図柄の停止位置を変更し、設定された有効ラインに停止表示する図柄組合せを異ならせるように制御することである。停止操作順番のパターンとしては、3つのストップスイッチ13に対しての操作順番組合せは6通り(左中右、左右中、中左右、中右左、右左中、右中左)ある。当選役と操作順番に応じて停止表示する図柄組合せが異なるように制御することも可能である。後述するが、重複当選した際に、操作順番に応じて有効ライン上に停止表示する図柄組合せを異ならせることもできる(個数優先制御、枚数優先制御)。また、停止操作順番に応じて遊技媒体の払い出し枚数を異ならせることも可能である。
(小役引込優先制御について)
入賞することでメダルを払い出す小役が単独当選しているときに、小役に関する図柄を引き込める場合は、小役に関する図柄を引き込む制御を行う。小役が重複当選している場合は、当選しているすべての入賞役に対応する図柄組合せを、すべて有効ライン上に停止表示させることが可能である場合はすべての入賞役に対応する図柄組合せを引き込むように制御するが、小役とボーナス役が重複当選しているときは、優先制御で上述した小役かボーナス役のいずれかを優先して停止するようにし、双方が同時に有効ライン上に停止表示しないような制御を行う。
(入賞判定手段140)
入賞判定手段140とは、有効ライン上に役を構成する図柄組合せが停止表示したか否かの判定処理(入賞判定処理とも称す)を実行する手段である。ストップスイッチの操作を受け付けたときに決定した停止図柄が異常であるか否かを判定する手段であり、実際に有効ライン上に停止した図柄組合せで判定しているわけではない。入賞判定手段140により異常ではないと判定した後は、停止表示した図柄組合せに基づいた入賞処理を行い、有効ライン上に役を構成する図柄組合せが停止表示したと判定しなかったときは、ハズレに基づく処理を行う。
入賞処理とは、有効ライン上に停止表示した図柄組合せに基づいて、遊技者に特典を付与する処理である。小役に基づく図柄組合せが停止表示したときの入賞処理としては、停止表示した図柄組合せに基づくメダルの払い出し(払出し手段142)や、停止表示した図柄組合せに基づいて遊技状態を移行する処理であり、リプレイに基づく図柄組合せが停止表示したときの入賞処理としては、リプレイの権利を与えることや、停止表示した図柄組合せに基づいて遊技状態を移行する処理であり、ボーナスに基づく図柄組合せが停止表示したときの入賞処理としては、停止表示した図柄組合せに基づいて遊技状態を移行する処理である。
しかし、これに限らず、入賞判定手段140の結果がハズレとなったときには、ハズレに基づく入賞処理を行い、入賞処理の結果として遊技者に特典を付与しないという処理を行ってもよい。また、ハズレに基づく入賞処理として、ハズレとなったときの操作態様に応じて遊技状態を移行してもよい。例えば、ハズレとなったときに予め定めた操作順番に応じて全てのストップスイッチ13が操作されたときは、フリーズ当選確率が異なる遊技状態に移行することが挙げられる。また、小役の取りこぼしによる見た目上のハズレの場合であっても、払い出しを行わずに、RT状態の移行など遊技状態の移行制御を行うなどの入賞処理を行うこともできる。さらに、ボーナスに基づく入賞処理として停止表示した図柄組合せに基づくメダルの払い出し(払出し手段142)やリプレイの権利を与えることを付加してもよい。
遊技状態を移行する処理とは、移行する遊技状態に応じた役抽選テーブルを設定すること、移行する遊技状態に応じたリール制御を設定すること、移行する遊技状態に応じたフリーズ当選確率を設定すること、又はこれらの組合せである。
入賞判定手段140は、入賞した図柄組合せを判定すると、有効ラインに停止表示された入賞図柄組合せ情報(停止出目情報)、及び、役抽選結果情報をサブ制御基板1000に送信する。一方、サブ制御基板1000はこれらの情報を受信すると、入賞図柄組合せ情報、及び、役抽選結果情報に応じた演出を表示装置32、ランプ、又はスピーカSを用いて出力することができる。
(払出し手段142)
払出し手段142は、入賞判定手段140により小役が入賞したと判定したときに、入賞した小役に応じて予め定められたメダルを払い出す手段である。
入賞判定手段140は、全ての有効ラインにおいて入賞の判定を行い、判定の結果、複数の有効ライン上に、重複当選役に基づく図柄組合せが複数停止表示したときは、停止表示した複数の図柄組合せの各々に対して入賞処理を行う。
例えば、払い出し枚数として2枚と設定した小役と、払い出し枚数として10枚と設定した小役が、複数の有効ラインに停止表示しているときの入賞処理としては、2枚と設定した小役に基づく払い出し枚数と10枚と設定した小役に基づく払い出し枚数とを合算して、12枚の払い出しを行う。
そして、1回の払い出し枚数には上限を設定し、複数の小役に基づく図柄組合せを有効ライン上に停止表示したときに、払い出し枚数の上限値を超えるときは、上限値の枚数を払い出す。
例えば、払い出し枚数の上限値を15枚に設定して、払い出し枚数として12枚と設定した小役と、払い出し枚数として10枚と設定した小役が複数の有効ラインに停止表示しているときの入賞処理としては、12枚と設定した小役と10枚と設定した小役の合算値が上限値を超えるときは、上限値である15枚の払い出しを行う。
本実施形態では、小役に対してのみメダルを払い出すように設定しているが、リプレイに基づく入賞処理として、賭け枚数分のメダルを払い出してもよいし、ボーナスに基づく入賞処理として予め設定している枚数のメダルを払い出してもよい。
(プログラム開始処理フロー)
メイン制御基板100において実行するプログラム開始処理について図5のフローチャートを用いて説明する。
メイン制御基板100は、電源が投入されると、遊技機の動作に関する初期設定を行う。具体的には、割り込みモードのセット、メインCPUの機能設定、電源断復帰データを作成するRAMチェック処理を行う。RAMチェック処理は全RAMのチェックサムが正常か否かを判定し、条件を満たす場合は電源断復帰データが正常と判定し、条件を満たさない場合は電源断復帰データが異常と判定する。
次に、設定キースイッチ信号及びドア開放検知スイッチ信号の状態をチェックし、設定キースイッチ37及びドア開放検知スイッチがオンか否かを判定する。
設定キースイッチ37及びドア開放検知スイッチがオンである場合は、設定変更状態に移行することを示す設定変更可能フラグをオンに設定する。次に、電源断復帰データが正常、又は復帰可能状態か否かを判定する。電源断復帰データが正常、又は復帰可能状態である場合は、次に設定変更が可能な状態か否かを示す設定変更可能フラグがオンか否かを判定する。設定変更可能フラグがオンである場合は図10の設定変更処理へ移行する。又、電源断復帰データが異常又は復帰不可能状態である場合も同様に設定変更処理へ移行する。そして、設定変更処理後は図2の遊技進行メインへ移行する。
設定キースイッチ37及びドア開放検知スイッチがオンでない場合及び、設定変更可能フラグがオフである場合は、RAMチェック処理で作成する電源断復帰データが正常か否かを判定する。電源断復帰データが異常である場合はエラー報知を行いスロットマシン1の遊技の進行を停止する復帰不可能エラー処理へ移行する。一方、電源断復帰データが正常である場合は図8の電源断復帰処理へ移行する。そして、電源断復帰処理後は図2の遊技進行メインへ移行する。なお、電源断復帰処理後は電源断が発生する前の状態から再開されるため遊技進行メインの初めから処理が実行されるとは限らない。
なお、復帰不可能エラー処理では、割込みを禁止し、出力ポートの出力(サブ制御コマンドの出力、ステッピングモータ66への励磁信号の出力など)をクリアする。そして、獲得枚数表示器27においてエラーの表示(報知)を繰返す。
(電源断処理の説明)
メイン制御基板100において実行する電源断処理について図6のフローチャートを用いて説明する。
電源断処理では、出力ポートをクリアし、定期的に実行されている割込みが発生するのを禁止し、電源断時の割込み禁止/許可状態を保存する。次いで、使用レジスタの退避及びスタックポインタを保存する。保存すると電源断処理を行ったことを示す電源断処理済フラグをオンに保存し、全RAMエリアのチェックサムデータを算出し保存する。そしてRAMの書込みを禁止し、リセット待ちとなる。なお、保存されるスタックポインタのアドレス範囲、電源断処理済フラグの有無、全RAMエリアのチェックサムが正常か否かは、電源投入処理時に電源割込手段144による適切な電源割込処理が行われたかの判定をするためにチェックする。
(割込みの説明)
メイン制御基板100において定期的に発生する(例えば2.235ミリ秒毎)割込み処理について図7のフローチャートを用いて説明する。
割込み処理を開始すると、レジスタに記憶されている必要なデータを対比し、電源断検知信号を受信したときは電源断処理を実行し、各種センサ、操作スイッチの入力を判定する入力ポートの読込みを行い、各種タイマ(フリーズ期間計測用タイマ、ウエイト期間計測用タイマなど)の計測を行い、リール駆動制御として、各リールが加速中、定速中、減速開始中、減速中、停止中のいずれの駆動状態に応じた制御および駆動状態の更新を行う。次いで、出力ポートごとに出力するデータ(ステッピングモータ66への励磁信号やホッパの駆動信号など)を作成し出力するポート出力処理を行い、各種異常が発生しているか否かのチェックを行う。各種異常とは、現在の設定値が正常な値か否か、投入・払出センサの動作パターンが正常か否かが挙げられる。次いで、ホールコンピュータなど外部のシステムへ出力するボーナス信号、ART信号、セキュリティ信号などの外部信号、メダル投入信号及びメダル払出信号をセット(オン/オフを制御)する外部信号出力を行う(S304)。
次に制御コマンド送信処理ではセットされたサブ制御コマンドがある場合、サブ制御基板1000へサブ制御コマンドを出力し、各種LEDの点灯に関する制御を行い、ストップスイッチの操作音やメダル投入音などサブ制御基板に送信する報知データ出力し、性能試験に係る信号を出力し、レジスタを復帰させ、割り込み許可フラグをオンに保存することで割込み処理を終了する。
(電源断復帰処理の説明)
メイン制御基板100において実行する電源断復帰処理について図8のフローチャートを用いて説明する。
電源断復帰処理においては、スタックポインタを復帰し、サブ制御基板1000へ送信するサブ制御コマンドに係る出力データを復帰する。その後、設定されている設定値データが正常範囲内か否かを判断する。判断の結果、異常(値が定められた範囲外)の場合は復帰不可能エラー処理に移行する。一方、正常(値が定められた範囲内)の場合は、未使用RAM領域を初期化し、定期的に実行される割込みを起動し、入力ポートを読み込む。その後、電源断処理済みフラグのクリアし、使用レジスタの復帰、電源断時の割込み禁止/許可状態の復帰を行い、電源断復帰処理を終了する。なお、電源断復帰処理を終了すると電源断が発生する前の状態に復帰し、復帰しない場合(設定変更時)は遊技進行メインの制御処理を始めから行う。
上記実施形態では電源断復帰処理内の所定のタイミングで割込みを起動しているが、プログラム開始処理内で割込みを起動してもよい。
(遊技進行メインの説明)
メイン制御基板100において実行する遊技進行メインの制御処理について図2のフローチャートを用いて説明する。
メイン制御基板100は、前回遊技以前に保存されたフリーズ演出番号の値を参照し、保存されているフリーズ演出番号がフリーズ演出を実行すべき番号に対応する場合はフリーズ演出を実行し、保存されているフリーズ演出番号がフリーズ演出を実行すべき番号に対応しない場合はフリーズ演出を実行せずに次の処理に進む。フリーズ演出を実行しないときはフリーズ演出番号を保存しないように構成してもよく、その場合はフリーズ演出番号が保存されているか否かを判定し、保存されていない場合は次の処理に進むよう構成してもよい。
次に、メダル投入口17から遊技メダルが投入されると、ベット数若しくはクレジット数を更新する(遊技メダル投入処理)。次に、遊技が実行可能となるベット数がベットされているかを判定し、ベットされていると判定した場合は、スタートレバーが操作されたか否かを判定し、ベットされていないと判定した場合は、遊技メダルの投入、又はクレジットに貯留されている状態であればベットスイッチの操作受付(クレジットに貯留されている状態の場合)を待つ。遊技が実行可能となるベット数がベットされており、スタートレバーが操作された(スタートスイッチ信号がオンと判定された)場合は、内部抽せん処理を行い、スタートレバーが操作されていない(スタートスイッチ信号がオンと判定されていない)場合は、スタートレバーの操作受付を待つ。
内部抽せん処理では、内部抽せん用乱数を生成して取得した内部抽せん用乱数値を用いて所定の演算処理を実行し、当選役(条件装置番号)を決定する。当選役を決定した後は、各ストップスイッチの停止タイミングに対応した停止制御テーブルを予め作成し、リール回転後のストップスイッチ操作受付を許可した直後にストップスイッチの操作を受け付けても停止制御が実行可能なように準備しておく。
次に、前回遊技でセットされた最小遊技時間(4.1秒に相当)が経過したかチェックする。最小遊技時間が経過したと判定した場合(最小遊技時間タイマの値が0であると判定した場合)は、最小遊技時間を新たにセットし、最小遊技時間が経過したと判定していない場合(最小遊技時間タイマの値が0であると判定していない場合)は、最小遊技時間タイマの値をデクリメントした後最小遊技時間が経過したか否かをチェックする。この最小遊技時間のチェック処理は最小遊技時間が経過したと判定するまで実行され、最小遊技時間の判定処理と最小遊技時間を新たにセットする処理の間に遊技進行メイン処理として他の処理は実行しないよう構成されている。これにより、最小遊技時間が他の処理で延びることがないため遊技者の遊技時間をいち早く可能にできる。即ち、遊技者を待たせることなく遊技を間延びさせることを防止できる。
しかし、これに限らず、最小遊技時間の判定処理と最小遊技時間を新たにセットする処理の間に遊技進行メイン処理として他の処理を実行するよう構成されていてもよい。この場合の他の処理としては、RWMアドレスをクリアする処理や、他のデータをRWMに記憶する処理や、処理時間の短いその他の命令であってもよい。これらの処理は処理時間が極めて短いため最小遊技時間の延長をユーザが体感できないレベルとなっている。最小遊技時間を新たにセットした後はリール回転開始準備処理を実行する。
リール回転開始準備処理では、前回遊技で保存した回胴停止に係るデータを初期化し、今回の遊技で使用する停止テーブルをセットし、全リールの回転開始の出力を要求し、リールの回転開始を示すサブ制御コマンド(リール回転開始コマンド)をセットする。
リール回転開始準備処理が終了した後は、フリーズ演出(例えば、リール回転前のリール演出)に関する処理を実行する。フリーズ演出では、リールを少しだけ動かしたり、リールを逆回転させたりして、主に当選役の期待度を示唆するために実行する。
フリーズ演出が実行されない場合や、フリーズ演出が実行されて当該フリーズ演出の実行が終了した後は、リールを回転させる処理を実行する。リールの回転状態として、加速状態、定速状態、停止準備状態、停止状態の4つの状態があり、リールを回転させるときは加速状態をセットする。加速状態では割込み処理によりステッピングモータを徐々に回転させていく処理を実行する。
前述したように、リールが停止している状態でいきなり定速回転処理を実行するとトルクが足りないため脱調する可能性が高くなる。このため、徐々にリールを回転するために加速処理が必要となる。なお、本実施形態における加速処理では最初に50回の割込み処理後にステッピングモータを1ステップ移動させ、次に30回の割込み処理後にステッピングモータを1ステップ移動させ、次に10回の割込み処理後にステッピングモータを1ステップ移動させ、次に5回の割込み処理後にステッピングモータを1ステップ移動させ、次に2回の割込み処理後にステッピングモータを1ステップ移動させ、次に1回の割込み処理後にステッピングモータを1ステップ移動させる。その後1割込み処理毎にステッピングモータを1ステップ移動させる定速回転処理に繋げる。
定速処理を実行しているときは上述した回転不良検出カウンタの値を割込み処理毎にインクリメントし回転不良を検出している。なお、回転不良検出カウンタの初期値を0としたため割込み処理毎にインクリメントしているが、回転不良検出カウンタの初期値を180とした場合は、割込み処理毎に回転不良検出カウンタの値をデクリメントし、0となったタイミングで回転不良を検出したと判定してもよい。また、定速状態ではストップスイッチの停止受付を許可し、ストップスイッチの操作を待つ。ストップスイッチの停止受付を許可したときはストップスイッチのランプを青色に点灯させストップスイッチが有効であることを遊技者に報知する(ストップスイッチの停止受付を許可していないときは赤色に点灯)。このストップスイッチランプの点灯制御に関しては、メイン制御手段の処理でもよいしサブ制御手段の処理でもよい。また、ストップスイッチのランプの点灯制御として、押し順ナビを実行する場合に、ストップスイッチのランプを点滅させるなどして、遊技者に停止操作すべきストップスイッチを認識し易いよう構成してもよい。
また、リールが回転開始したことを示すコマンドをサブ制御手段に送信し、サブ制御手段が当該コマンドを受信したときは、リールの回転時間を計測するリール回転時間計測タイマをセットしカウントをスタートする。そして、リール回転時間計測タイマの値が所定値に到達(3分相当の時間)した場合は、液晶上に「リールを止めてください」(リール停止警告画像)と表示させ、遊技者にリールの回転を促す。リール回転時間計測タイマはストップスイッチが操作されると(ストップスイッチの操作を受け付けると)初期化し、未だ回転しているリールがあれば再度カウントを実行する。こうして全てのリールが停止するまではリール回転時間計測タイマを更新し続ける。なお、リール停止警告画像は、押し順ナビと同時に表示される場合は押し順ナビよりも前面に表示することで、リール停止警告画像と押し順ナビとの表示領域が重複した場合にも、リール停止警告画像の視認性が担保され、遊技者に対してストップスイッチの操作を明確に促すことができる。また、このときに押し順ナビが見え難くなってどのリールを停止すればわからなくなる虞があるため、サブスイッチが操作されることでリール停止警告画像を消して(若しくはリール停止警告画像を小さく、又は移動して)押し順ナビを認識できるようにしてもよい。
遊技進行メイン処理にてストップスイッチの操作受付を有効にした後は、ストップスイッチが操作されるまでストップスイッチの操作受付の判定処理(リール停止受付チェック処理)を繰り返す。いずれかのストップスイッチが操作されたと判定した場合は、操作されたストップスイッチに対応するリールの停止制御を実行する。このとき操作されたストップスイッチに対応するリールは定速状態から停止準備状態に移行し、定速回転のまま目的の停止位置までリールを回転させる。そして、目的の停止位置に到達したときは停止状態に移行し、4相励磁が全てONとなりブレーキをかける。ここで、目的の停止位置とは、現在通過している図柄番号と停止位置として保存されている図柄番号が一致しているか否かで判断し、一致していると判断した場合は目的の停止位置として4相励磁を全てONにする。また、現在通過している図柄番号とは、上述したインデックスセンサがインデックスを検知した瞬間(インデックス信号の立ち上がり時)に初期図柄番号がセットされそこから割込み処理で1図柄分移動したときに初期図柄番号の次の図柄番号がセットされることで判断している。つまり、リール回転中に所定のリールに対する回転不良が発生し、その後所定のリールに対する停止操作が実行され、回転不良が検出されない場合(例えば、インデックスセンサがインデックスを検知する前に停止する場合)には、現在通過している図柄番号と停止位置として保存されている図柄番号が一致していると判断されることがあり、そのときはリール表示窓上の図柄組合せは、はずれて(不揃いで)停止することがある。しかしこの場合であっても、入賞判定処理では実際に停止した図柄ではなく、停止受付時に保存した図柄番号を用いて入賞判定を実行するため、遊技の結果が抽せん結果と異なる結果になることはないように構成されている。
リール停止受付チェック処理を実行した後は全リールが停止しているかチェックする。全リールが停止している場合は入賞付与処理へ移行し、全リールが停止していない場合は回転中のリールに対応するストップスイッチの停止操作受付待ち処理を実行する。そして、全リールが停止した後は状態表示モニタの表示内容を更新し、有利区間クリアカウンタ管理処理へ移行する。そして、RT状態等の更新を行う遊技終了チェック処理を行い、遊技進行メインの一連の流れを終了する。なお、リールの回転を開始してから停止操作受付までの期間にソフト乱数の更新処理を行ってもよい。
(設定変更処理)
メイン制御基板100において実行される設定変更処理について図30のフローチャートを用いて説明する。
設定変更モードが起動すると、現在の設定値が正常範囲か否かを判定し、正常範囲内であったときは、現在の設定値を取得し、正常範囲外であったときは、設定値として「1」を保存し、設定値「1」を取得する。
設定値を取得した後は、設定値表示データを保存する(S1405)。設定値表示データを保存した後は割込み処理であるダイナミック点灯制御により、5割込みごとに設定値表示データを参照して点灯制御を行う。
その後、スタートスイッチ12がオフからオンになったか否かを判定する。スタートスイッチ12がオフからオンになっていないと判定したときは、設定スイッチがオフからオンになったか否かを判定する。
ここで、設定スイッチがオフからオンになっていないと判定したときは、再度スタートスイッチ12がオフからオンになったか否かを判定し、設定スイッチがオフからオンになったと判定したときは、設定値が最大設定値以上(設定6)か否かを判定する。
設定値が最大値以上でなければ、現在の設定値にインクリメントする処理を行い、設定値が最大値以上であれば、現在の設定値に初期値(0)を保存し、さらにインクリメントする処理を行う。設定値をインクリメントした後は、S1404に戻り、更新した設定値を表示する。
その後、スタートスイッチセンサが検知され、スタートスイッチ12のオフからオンになったと判定したときは、設定値の確定処理を行い、設定キースイッチがオンからオフなったと判定するまで待機し、設定キースイッチがオンからオフになったと判定したときには設定値を保存する。
(有利区間クリアカウンタ管理処理)
遊技進行メイン実行される処理のうち、有利区間の管理に関する有利区間クリアカウンタ管理処理について説明する。
初めに、現在の有利区間クリアカウンタの値を1減算し、減算前の有利区間クリアカウンタの値が0か否かを判定する。減算前の有利区間クリアカウンタの値が0であると判定されたときは、次に有利区間フラグが1であるか否かを判定する。有利区間フラグは遊技状態と対応しており、有利区間フラグが1の場合は有利区間であり、有利区間フラグが0の場合は通常区間である。有利区間フラグが1であると判定されたときは、今回遊技から有利区間に移行することが決定されたことを示しているため、有利区間クリアカウンタに1500保存する。有利区間クリアカウンタに保存する1500は有利区間を実行可能な最大遊技数に対応しており、有利区間を最大でも1500遊技実行すると次の遊技から通常区間がセットされる。これは、のめりこみ防止のためであり、1日中メダルが増え続けるという状態を抑制し、射幸心を著しく煽らないようにしている。なお、有利区間フラグを1にセットするタイミングとしては、スタートスイッチ受付時からリール回転開始までの間にある有利区間移行抽せん処理で実行する。有利区間移行抽せん処理では抽選の対象となる条件装置番号を選出したときに通る処理であり、有利区間移行抽せんに当選すれば有利区間フラグに1をセットし、有利区間移行抽せんに非当選であれば有利区間フラグを0(通常区間)にセットする。本実施形態においては有利区間移行抽せんは通常区間の時のみ実行される処理である。なお、有利区間移行抽せんを有利区間中に実行することも考えられる。この場合は、有利区間移行抽せんに当選すれば有利区間フラグに1をセットするが、有利区間移行抽せんに非当選の場合は現在のフラグを維持する(有利区間フラグが1であれば1、有利区間フラグが0であれば0を維持する)。有利区間フラグを1から0に更新する際は有利区間から通常区間に移行したときのパラメータ初期化処理で更新する。
減算前の有利区間クリアカウンタの値が0であると判定され、有利区間フラグが1でないと判定されたときは、通常区間中であるため有利区間クリアカウンタ管理処理を終了する。
減算前の有利区間クリアカウンタの値が0でないと判定されたときは、有利区間クリアカウンタの値が減算後は0であるか否かを判定する。減算後の有利区間クリアカウンタの値が0でないと判定されたときは、有利区間中(最終遊技以外)であるため、MYカウンタにOUT(当該遊技の払い出し)枚数からIN(当該遊技の賭け)枚数の差をMYカウンタに加算する。なお、加算後のMYカウンタの値が負の値となるときは、初期値(0)を保存する。ここでMYカウンタとは有利区間中において、もっともメダルが減少している状態を起点として増加した値をカウントするものであり、有利区間中にメダルが減少している間は常に0となっている(例えば、MYカウンタ値が0の状態で、3枚賭けで遊技を実行してハズレとなった場合には、カウンタ値は−3となるが、カウンタ値が負の値となった場合には0に補正する)。また、たまたま小役が入賞してMYカウンタが10(10枚小役)となっても、そこから5遊技間(1遊技あたり3枚投入)はずれが続くとMYカウンタの値は0となっている。そして、MYカウンタの値が2400を超える(2400ちょうどの場合は終了しない)と有利区間クリアカウンタが0でなくても有利区間を終了させる処理を実行する。MYカウンタの値が2400を超えるときは、指示機能に係る性能へ影響を与えるパラメータをすべて0に更新する。指示機能に係る性能へ影響を与えるパラメータとは、ATゲーム数やATに関する遊技状態が挙げられる。そして、有利区間フラグを0に更新することで、有利区間ではない通常区間へと移行し、本処理を終了する。MYカウンタの値が2400以下のときは、有利区間を維持したまま本処理を終了する。なお、本実施形態において、有利区間中にリプレイが当選した場合は、MYカウンタの更新処理は実行しないが、MYカウンタが2400を超えているか否かの判断処理は通るようにしている。リプレイの場合、投入枚数と同じ枚数が自動的にベットされるため、OUT−INは常に0となる。しかし、ノイズや不正行為によりMYカウンタの値が本来の処理とは異なるタイミングで更新される可能性があるため、リプレイ時においてもMYカウンタの上限値に到達したか否かを判定している。
また、有利区間の終了契機は1500遊技の経過、又はMY2400を超える以外にも遊技機ごとに任意のタイミングで終了させることができる。例えば、所定役が当選したときの終了抽せんに当選したときや、任意の遊技数(1500遊技未満)を実行したときが該当する。このように任意の終了契機で有利区間を終了するときは、有利区間クリアカウンタ管理処理を実行するより前(全リール停止後に実行するATに係る処理が望ましい)に有利区間クリアカウンタの値に1をセットすることで、有利区間クリアカウンタ管理処理を実行したときに有利区間クリアカウンタの減算前が1であり、有利区間クリアカウンタの減算後が0となり、有利区間クリアカウンタ管理処理にて有利区間を終了させることができる。即ち、有利区間クリアカウンタの値に1をセットした後、カウンタ値を1減算することによって、有利区間クリアカウンタの値が0となって有利区間を終了させることができる。これにより、任意の終了条件を達成したときに別の有利区間終了モジュールを用いなくても同じモジュール内で処理することが可能となる。
また、有利区間クリアカウンタ管理処理での有利区間クリアカウンタ減算処理は、いずれのベット数(遊技機として複数の規定数が設定されている場合)、いずれの遊技状態においても実行するよう構成されている。
(演出)
サブ制御手段1101は、演出制御手段1110等を設けており、演出制御手段1110は上述した表示装置32等を介して演出の出力を制御する。演出制御手段1110は、遊技毎に、スタートスイッチ12の操作を契機に行われる役抽選手段120による役の抽選結果に基づいて、ソフトウェア乱数を用いた抽選によって演出を選択して出力する。また、当選役を契機に、連続演出と呼ばれる複数遊技に跨った関連性のある演出を行う場合もある。
演出制御手段1110は、役抽選手段120による役の抽選結果に基づいて演出内容を選択する。本実施形態では、複数種類の演出内容が予め設けられており、演出制御手段1110は、遊技の開始時等に、役抽選手段120による役の抽選が行われた後、ソフトウェア乱数を用いた抽選によって演出内容を選択する。
また、演出内容は、役抽選の結果だけでなくフリーズ抽選の結果や遊技状態(RT状態、フリーズ状態)等に応じて、それぞれ複数種類が設けられている。具体的には、ボーナス当選時、小役当選時、リプレイ当選時、非当選時等に対応し、それぞれ複数種類の演出内容が設けられている。
演出内容は、遊技の進行に伴って、どのようなタイミングで(スタートスイッチ12の操作時や各ストップスイッチ13の操作時等)、どのような演出を出力するか(ランプをどのように点灯、点滅、又は消灯させるか、スピーカSからどのようなサウンドを出力するか、及び表示装置32にどのような画像を表示させるか等)を定めたものである。
そして、演出制御手段1110は、選択した演出内容に従い、所定のタイミングで演出出力機器から演出を出力するように演出出力制御手段1002が制御する。
また、リールに付されている図柄を見やすくするために図柄の背面からランプを照光する制御を行うBL基板1018a,b,cが設けられている。
(遊技者の操作による演出)
また、演出制御手段1110によって出力される演出の発生を遊技者による操作に応じて行うようにすることも可能である。例えば、メイン制御基板100に操作信号が入力されるスタートスイッチ12、ストップスイッチ13、メダル投入口17、ベットスイッチ(MAXベットスイッチ18、1ベットスイッチ19)、精算スイッチ等の操作信号に応じてメイン制御基板100から送信されるサブ制御コマンドに基づいてサブ制御基板1000の演出制御手段1110により演出を発生させることも考えられるし、サブ制御基板1000に操作信号が入力されるサブスイッチ20、サブ十字キースイッチ21等のサブ入力スイッチ操作手段1008に応じて直接サブ制御基板1000より演出を発生させることも考えられる。
(可動物72)
遊技機には、表示装置32、ランプ、スピーカSによる演出出力の他に可動役物を制御する可動物制御手段1010がある。具体的には、表示装置32の前面にシャッターを配置し、シャッターが稼働することで遊技を盛り上げる役割を担う。他にもランプ又はスピーカSが可動したりすることが挙げられる。
(AT)
ATとは、アシストタイムの略称であり、報知期間とも称し、遊技者が役抽選により当選した役の入賞を容易にする(以下、報知)ための期間である。一般的に、AT中で報知する手段としては、ストップスイッチの操作タイミング、ストップスイッチの操作順番、操作タイミングかつ操作順番が挙げられ、操作手順や操作態様とも称する(以下、操作手順と称す)。報知の対象となるのは、一般的に、当選した役に含まれる複数の図柄組合せのうち、遊技者に有利な結果を与えることが可能な図柄組合せである。例えば、小役では最もメダルの獲得が多い図柄組合せ、リプレイでは現在の役抽選テーブルよりも有利(リプレイの当選確率が高い)となる図柄組合せが入賞可能となることが挙げられる。
(メインでATを管理)
従前、サブ側でATを管理すると不正行為(メインとサブを電気的に接続しているハーネスへの不正アクセスやサブ側の電子部品への不正アクセスなど)が横行していたため、サブ側のセキュリティ性を向上させるために機構による設計工夫が行われていたが、開発コストが膨らんでいた。ATをメイン側で管理することでコストを抑えてセキュリティ性を向上させることができる。
(指示モニタ)
AT中は、押し順役の操作手順に関する情報を報知する際、獲得枚数表示器を用いて操作手順情報を報知することがある。具体的には、押し順役A(左中右正解)の場合は指示モニタに「1」を表示し、押し順役B(左右中正解)の場合は指示モニタに「2」を表示し、押し順役C(中左右正解)の場合は指示モニタに「3」を表示し、押し順役D(中右左正解)の場合は指示モニタに「4」を表示し、押し順役E(右左中正解)の場合は指示モニタに「5」を表示し、押し順役F(右中左正解)の場合は指示モニタに「6」を表示する。
このような構成により、遊技者は指示モニタを確認することで正解の押し順を知ることができる。また、指示モニタはメイン制御基板での制御になるためサブ制御基板を不正改造されたとしても正確に押し順を報知することができる。
また、指示モニタを獲得枚数表示器と兼用する場合は、下位桁に上述した数字(1〜6)を表示し、上位桁に識別子として「=」を表示してもよい。この場合は、獲得枚数表示器が獲得枚数を表示しているのか、押し順を表示しているのかを識別子で判断させることができるため、遊技者の認識を妨げないようにできる。
また、指示モニタを専用の表示器として構成する場合は、3桁の7セグメント表示を用いてもよい。3桁にする理由としてはリールの数と対応しているためである。そして、押し順役A(左中右正解)の場合は指示モニタに「123」を表示し、押し順役B(左右中正解)の場合は指示モニタに「132」を表示し、押し順役C(中左右正解)の場合は指示モニタに「213」を表示し、押し順役D(中右左正解)の場合は指示モニタに「312」を表示し、押し順役E(右左中正解)の場合は指示モニタに「231」を表示し、押し順役F(右中左正解)の場合は指示モニタに「321」を表示する。このような構成であれば、指示モニタの押し順が直感的に把握しやすくなり、遊技者が押し順と指示モニタの表示との対応関係を容易に把握することができる。
指示モニタに押し順を表示させるタイミングとしては、有利区間であり、且つスタートスイッチの操作に基づいて実行される内部抽せんによって押し順役が当選した後からストップスイッチが操作可能となるまでの何れかのタイミングとすることが好適である。このような構成であれば、遊技者がストップスイッチを操作する前に押し順を報知できるため、不正解の押し順で停止操作をしてしまうことを抑制することができる。
(択役のグループ化)
上述した不正行為により、AT中でなくても、操作手順情報が不正に取得されないために、択役当選時、メインからサブへ送信する情報を分類することが考えられる。具体的には、非AT中の択役当選時は択役が当選したことを示すグループ情報(演出グループ番号とも称す)を送信し、AT中はグループ情報に加えて操作手順情報を送信する。これにより、サブ側では非AT中はどの操作手順で遊技者に有利な図柄組合せが表示されるか不明であり、AT中は操作手順情報が送信されるため、サブ側の液晶表示装置や操作指示ランプで操作手順を報知することができる。これにより、遊技者は液晶表示装置を確認することで操作手順役を容易に認識することができ、さらに非AT中に操作手順情報を不正に取得されることを抑制することができる。
(通常区間)
通常区間とは、指示機能に係る処理ができない区間である。通常区間で押し順役に当選したときは、どの押し順に当選したかをマスクした情報(演出グループ番号)をサブ制御手段に送信する処理を実行する。また、通常区間で押し順役に当選したときは、押し順(正解押し順と不正解押し順の両方)の報知を指示モニタに表示させない。これにより、通常区間では、メイン制御手段/サブ制御手段ともに押し順役が当選しても押し順を報知しないため、通常区間で押し順役が当選しても常に正解か不正解かはわからないようになっている。
(有利区間)
有利区間とは、指示機能に係る処理を実行可能な区間である。有利区間は、ATによる過剰なメダル獲得を抑制するために有利区間を設けている。通常区間で実行する有利区間移行抽せんに当選すると有利区間に移行することができる。有利区間では、ATへの移行抽選を行うことができるが、先に述べた過剰なメダル獲得を抑制するために、有利区間を一定の条件に基づいて終了し通常区間へ移行させるように設計している。
具体的には、
1)一の有利区間に移行した次遊技から1500ゲームの遊技を消化したとき
2)一の有利区間に移行した次遊技から2400枚以上のメダルを獲得したとき
3)任意の条件を満たしたとき
が挙げられる。これらにより、過剰なメダル獲得を抑制することができる。なお、3)の任意の条件とは、例えば、一のATが終了したとき、特定の図柄組合せが表示されたときなどが挙げられる。
(有利区間ランプ)
有利区間に滞在していることをメイン側で示す情報として、有利区間ランプを設けている。これにより、遊技者は有利区間に滞在しているか否かを確認するときは有利区間ランプの点灯/非点灯で容易に判断することができる。具体的には、クレジット数表示器26のDPが点灯であると有利区間に滞在していることを示しており、クレジット数表示器26のDPが非点灯であると有利区間に滞在していないことを示している。なお、有利区間ランプの点灯タイミングは、全リール停止後や、全リール停止後や、ベットスイッチ操作受付後や、1枚目のメダルを手入れで投入検出時や、2枚目のメダルを手入れで投入後や、3枚目のメダルを手入れで投入後や、スタートスイッチ受付後や、内部抽せんによる択役当選後が挙げられる。また、必ず点灯させる条件として、有利区間に滞在していること、かつ択役の操作手順情報を報知し、当該報知遊技の出玉率(最大の出玉率)が1を超えている場合(増加する場合)が挙げられる。また、仕様上押し順小役が搭載されていないことで出玉率が1を超えないがリプレイ確率の高いRTへのRT移行押し順を報知する場合においても有利区間ランプを点灯させるよう構成されている。これは遊技者にとって有利な状態であることを有利区間ランプで教えるためであり、遊技者が遊技機の仕様がわからないことで損害を被ることを防ぐ目的がある。
なお、上記のような有利区間ランプを必ず点灯させる条件を満たしていない場合には、新たに有利区間に移行した後の有利区間ランプを点灯させるタイミングは任意としても問題ない。
なお、有利区間ランプを一度点灯させた場合は、有利区間が終了するまで点灯を維持し続け、有利区間が終了した遊技の次の遊技のスタートスイッチの操作の受け付けより前(全リール停止後や、ベットスイッチ操作受付後や、1枚目のベットとなる手入れで投入されたメダルの検出時や、2枚目のベットとなる手入れで投入されたメダルの検出時や、3枚目のベットとなる手入れで投入されたメダルの検出時)に有利区間ランプを非点灯にする。このように構成することで、有利区間ランプが点灯していなくても有利区間である場合があり、有利区間ランプが非点灯であっても指示機能に係る処理を実行される期待感を遊技者に与えることができる。これにより、従来は通常区間であれば、有利区間に移行させることを待つだけのゲームになっていたが、本実施形態の遊技機であれば、通常区間でもAT移行抽選等がなされている可能性があるため遊技のモチベーションを維持させることが可能となる。
また、有利区間フラグが1であるときは必ず有利区間であるとは限られない。これは、通常区間(有利区間フラグが0)であり、有利区間移行抽せんに当選して有利区間フラグが1となる遊技においては、有利区間フラグが1であるがまだ有利区間に移行する前であるため遊技状態としては通常区間となっているためである。試験信号として有利区間か通常区間かを送信するための処理を実行する際に、有利区間フラグを参照すると前述したように通常区間であるのに有利区間の信号を送ることになってしまうため、本来の状態とは異なる信号を送信してしまう。この状況を防ぐために、試験信号として有利区間か通常区間かを送信する際は、有利区間クリアカウンタの値を参照する。有利区間クリアカウンタの値が0のときは通常区間であることを示す試験信号を出力するための処理を実行し、有利区間クリアカウンタの値が0でない(有利区間クリアカウンタの値が1〜1500)のときは有利区間であることを示す試験信号を出力するための処理を実行する。このように構成することで試験信号を出力するための処理としては、有利区間クリアカウンタの値が0か否かを判断するのみで、状態が正確に特定できるため、プログラム容量の圧迫を解消し、且つプログラム実行速度を向上させることができる。なお、有利区間を任意の終了条件で終了させる場合も前述したとおり、有利区間クリアカウンタの値に1を入れるため、試験信号を出力するための処理では、有利区間が終了する遊技においても有利区間であることを正確に出力することができる。
(指示機能に係る処理)
指示機能に係る処理は、AT移行抽せん、AT上乗せ抽せん、AT終了条件の更新(AT遊技数の加算/減算、AT実行報知回数の加算/減算)などATに関する抽せんのみならず、AT状態の管理に関する処理を含む概念である。この指示機能に係る処理は遊技状態ごとにあらかじめ決められたベット数において実行可能であり、ある遊技状態において複数のベット数が規定数として設定されている場合は何れか1のベット数のときのみ処理を実行するよう構成されている。例えば、ボーナス内部中状態において2枚ベットと3枚ベットが可能な場合は、3枚ベットでの遊技でのみ指示機能に係る処理を実行可能とし、2枚ベットでの遊技では指示機能に係る処理を実行不可能とする。つまり、2枚ベットでの遊技では、AT抽選対象役に当選してもAT抽選を実施しなかったり、遊技の進行に応じてAT遊技数を更新しなかったりする。また、1遊技で終了するSB、又はCBが2枚ベット遊技専用であり、SB、又はCBが終了した後の遊技では2枚ベット、3枚ベットである場合、SB、又はCBでリプレイが当選して自動ベットされる枚数が2枚であればSB、又はCB終了後の遊技で指示機能に係る処理が実行不可能になってしまう(3枚ベットで指示機能に係る処理を実行可能としている)ため、SB、又はCBでリプレイが当選したときに自動投入で投入されるベット数を3枚に設定しておく。このようにすることで、SB、又はCBでリプレイが当選した後の遊技においても指示機能に係る処理が実行可能になるため、遊技者にとって不利な遊技をなくすことができる。なお、上述した通り有利区間に係る処理に関してはベット数に関係なく実行されるよう構成されている。
(状態表示モニタ)
上述した不正行為により遊技機から不正にメダルが獲得されているか、保安通信協会による性能試験を合格した性能とは異なる改造された遊技機により遊技がされているかをホール管理者が容易に確認できるようにメイン制御基板上に状態表示モニタを備えている。状態表示モニタで表示される情報としては、
1)当該遊技機が有する有利区間の性能表示(識別子:7P.若しくは7U.)
2)6000回の遊技における連続役物比率(識別子:6Y.)
3)6000回の遊技における役物比率(識別子:7Y.)
4)総遊技回数のおける連続役物比率(識別子:6A.)
5)総遊技回数における役物比率(識別子:7A.)
が挙げられる。表示するための手段としては、7セグメントを用いている。
1)については、2種類の表示パターンがあり、1つ目は、ボーナス等の役物の作動、およびATにより遊技者が容易にメダルを獲得した枚数の比率を示す情報(「7P」タイプと称す)、2つ目は、通常区間と有利区間との滞在合計遊技数のうち、有利区間に滞在している遊技数の比率を示す情報(「7U」タイプと称す)のいずれか一方の情報が表示される。
2)から3)については、上述した総遊技回数のうち、連続する6000回の任意のタイミング(輪切り算出とも称する)で算出された比率を示す情報である。
5)から6)については、当該遊技機が遊技を行われてから、最終遊技までの連続役物比率および役物比率を示す情報である。
ホール管理者が状態比率モニタを確認する際に、容易に確認してもらうために、表示される順番を設定している。具体的には、1)の識別子⇒1)の比率⇒2)の識別子⇒2)の比率⇒…⇒6)の比率⇒1)の識別子⇒…のように所定間隔で表示を切り替えている。また、表示するモニタの仕様によっては、1)⇒2)⇒…6)⇒1)⇒…のようなことも考えられる。
また、上記の表示内容だけに限らず、ボーナス中の滞在遊技数と非ボーナス中の滞在遊技数の比率を算出
<状態表示モニタの表示内容の例外報知>
状態表示モニタが正常に動作しているかの確認を行うために、
1)電源投入後および設定変更処理開始から所定時間(例えば、5秒間)
2)設定変更中および設定確認中
3)RAM異常エラー中
の少なくともいずれか1以上において、例外的に上述した表示内容と異なる内容を表示するようにしてもよい。表示内容は「0−.」、「0−0−.」、「8888.」、高速点滅など通常の状態表示モニタで表示されないパターンが望ましい。
(スロットマシン1と携帯端末との連動システム)
本実施形態におけるスロットマシン1を用いて、遊技者の所有する携帯端末とスロットマシン1とを連動させることでサブ制御基板1000より遊技者特有の演出を出力することや、スロットマシン1内で出力された演出情報を専用のサーバにて管理するといった、スロットマシン1と携帯端末との連動システムを行うことができる。
サブ制御基板1000は、遊技者による遊技の進行に応じて所定の演出情報が出力されたことを管理する演出発生フラグや、特定の遊技回数を満たしたことを管理する遊技回数フラグを設け、スロットマシン1で予め管理される各種フラグ情報が遊技者によって満たされた場合にそのフラグ情報を保持し、これらの情報を遊技者による任意のタイミングにて携帯端末で受信できるように出力し、出力された情報をインターネットに接続が可能な携帯端末で受取ることで専用のサーバと通信して各種のフラグ情報をサーバ上で管理する。
より具体的には、後述する契機をもとに各種フラグ情報の保持を開始し、例えば、所定の条件として「BBに当選する」「10000回の遊技を行う」「当選した小役と矛盾する小役示唆演出を出現させる」等のスロットマシン1を進行する上で発生する演出や遊技情報に応じて各種の発生フラグをサブ制御基板1000が保持し、遊技者によるサブボタン操作を契機に、スロットマシン1内で保持された各種フラグ情報をQRコード(株式会社デンソーウェーブ登録商標)や赤外線を介して外部に出力し、それを遊技者が携帯端末(スマートフォンを含む携帯電話、モバイルPC等のインターネット接続が可能な電子機器)にて受信することで自動的に専用のサーバとの接続がなされ、サーバに予め登録された遊技者の個人情報に基づいて情報が管理される。
遊技者は次回以降に遊技を行う際に、携帯端末によって専用のサーバと接続することで、サーバ上で管理された遊技者個人の情報をパスワードとして携帯端末に発行し、遊技者は次回以降の遊技を始める際に発行されたパスワードをスロットマシン1に入力することで現在までにサーバによって管理された各種フラグ情報をスロットマシン1に反映させる。
サブ制御基板1000は、遊技者によってパスワードが入力されたことを契機に各種のフラグ情報の保持を開始し、各種のフラグ情報が出力されたことを契機に保持されたフラグを消去するように制御する。
また、遊技者によってスロットマシン1にパスワードを入力する際、特定の情報を含んだパスワードを入力することで、例えばキャラクタの服装を遊技者が選択した任意の服装に変更したり、BB中に出力される音源を変更したりすることが可能となる。
また、本実施形態においては、スロットマシン1が各種のフラグを保持する契機として遊技者によるパスワード入力を挙げたが、これに限るものではない。例えば、遊技者が遊技を開始する際にサブボタンを操作することでサブ制御基板1000は一時的に各種フラグを保持するようにし、遊技者が遊技の進行具合によって「特別な演出を見た」等の理由により、発生した各種フラグを管理したい場合、これまでと同様にサブボタンを操作することでスロットマシン1から出力されるQRコード等の情報を携帯端末にて読み取ることでサブ制御基板1000にて保持した各種フラグを消去するような仕様も考えられる。この仕様においては、遊技者が一時的に各種フラグを保持するように設定したもののスロットマシン1から情報を出力しないまま遊技を終えて離席した場合には、各種フラグを次回の電源断処理や設定変更処理が行われるまで保持しておくこともできるし、所定時間遊技が行われなかった場合に自動的に消去するようにすることもできる。
また、スロットマシン1より出力される情報として、上記のものだけではなく、例えば遊技の履歴情報を同時に出力することも可能であり、履歴情報としては、遊技者によるパスワード入力(もしくはサブボタン操作による一時的な各種フラグ保持のオン)から、情報の外部出力が行われる等により各種フラグが消去されるまでの間における「遊技回数」「BB・RB回数」「AT・ART回数」「メダルの差枚数」等の情報はもちろん、「(BB終了から)何遊技でBBに当選したか」や「当選した小役の種類や回数や確率」等の情報まで、スロットマシン1で管理される様々な情報を出力することができる。
その際、スロットマシン1から出力されるQRコードが1データで足りない場合には複数データに分割して出力することも可能であり、また、通信手段は赤外線やQRコードの発行に限らず、有線や無線LANといった実際に様々な分野にて利用される一般的な通信技術を適宜採用することも可能である。
<第1実施形態>
第1実施形態において、設定示唆演出(設定値示唆演出ということもある。)の出現機会を同一設定値においても、ホール管理者の操作に応じて適宜変更することを可能とすることで、遊技者の遊技意欲を高めることについて、具体的に記載していく。
初めに、システムメニュー画面について、図12を用いて説明する。以下、回胴式遊技機を例に説明するが、ぱちんこ遊技機やカジノマシン等に適用することも可能である。
システムメニュー画面への移行条件は2つある。1つ目は、電源投入(遮断状態から通電状態へ切り替わった)時に設定キースイッチ37がオンの設定変更状態であることであり、この状態において、メイン制御基板のメインCPUでは設定変更処理が実行される。このとき、液晶(表示装置32)では、設定変更中である旨を表示したシステムメニュー画面が表示される。2つ目は、遊技が実行可能な状態(言い換えると、通電状態)であるときに設定キースイッチ37がオンの設定値確認状態(設定確認状態ということもある。)であることであり、この状態において、メイン制御基板のメインCPUでは設定確認処理が実行される。このとき液晶では、設定確認中である旨を表示したシステムメニュー画面が表示されて、現在設定されている設定値が確認可能となっている。以下、設定確認中のシステムメニュー画面表示を例に説明する。
図12(a)は、設定確認中のシステムメニュー画面が表示されている。システムメニュー画面は、通常、一般の遊技者が確認できる状態ではなく、ホール管理者が遊技機の異常状態の履歴確認、各種設定等を行うための画面である。
システムメニュー画面においては、サブスイッチ20(演出入力ボタン1000でも可)とサブ十字キースイッチ21との操作により各項目の確認、設定操作を行うことが可能である。図12(a)では、「エラー履歴確認」、「ドア開閉履歴確認」、「標準音量設定」、「デバイステスト」、「時刻設定」、「店長カスタム」に関して、各項目を選択することで設定若しくは確認を行うことができる。第1実施形態ではその図示を省略するが、その他の項目を表示したい場合は、「ページ切替」が選択された状態でサブスイッチ20を操作することで、別のシステムメニュー画面に遷移することが可能である。別のシステムメニュー画面の内容については詳細を省くが、例えば、図57に記載の演出入力ボタン1000に備える光源kの発光態様を変更できるようにすることが挙げられる。
システムメニュー画面において、さまざまな項目を選択可能であるが、第1実施形態では、「店長カスタム」について詳細に説明する。液晶でシステムメニュー画面が表示されている状態において、「店長カスタム」の項目に照準された状態でサブスイッチ20が操作されると、図12(b)の店長カスタムメニューが液晶に表示される。
「店長カスタムメニュー」では、遊技者が設定値を推測可能とするため、現在設定されている設定値を示唆する設定示唆演出(後述するトロフィー画像)の出現頻度をホール管理者側で設定を行うことができる画面である。
「店長カスタムメニュー」において、照準可能(カーソルを合わせることが可能)である項目(アイコン)としては、「戻るアイコン」、「決定アイコン」、「初期化アイコン」、「有効アイコン」、「無効アイコン」、「なしアイコン」、「カスタム1アイコン」、「カスタム2アイコン」といった各種アイコンが表示されている。以後、簡略化のため、これらを単に、図12等で示している通り、「戻る」、「決定」、「初期化」、「有効」、「無効」、「なし」、「カスタム1」、「カスタム2」「カスタム3」ということもある。各項目の役割については以下説明する。
「なし」とは、カスタム設定を無しにするということであり、設定示唆演出を出現しないようにするわけではない。即ち、カスタム設定を初期設定(デフォルト)に設定することである。「なし」が選択される(「なし」で決定されることであり、他の項目についても同様)と、図24に記載の条件0の抽せんテーブルを参照して抽せんが行われる。
「カスタム1」とは、「なし」と比較して信頼度が高い設定示唆演出を表示可能となる項目であり、「カスタム1」が選択されると、図26に記載の条件5に対応する抽せんテーブルを参照して抽せんが行われる。換言すると、「カスタム1」が設定されていると(設定値1を除く)設定示唆演出が出現しやすくなり、特に丸トロフィーが出現しやすくなる。
「カスタム2」とは、「カスタム1」と比較して信頼度が高い設定示唆演出を表示可能となる項目であり、「カスタム2」が選択されると、図26に記載の条件6に対応する抽せんテーブルを参照して抽せんが行われる。換言すると、「カスタム2」が設定されていると(設定値1を除く)設定示唆演出が出現しやすくなり、設定値を上限に均等に出現する。
「カスタム3」とは、「カスタム1」及び「カスタム2」と比較して信頼度が高い(換言すれば、「カスタム1」〜「カスタム3」のうち最も信頼度が高い)設定示唆演出を表示可能となる項目であり、「カスタム3」が選択されると、図26に記載の条件7に対応する抽せんテーブルを参照して抽せんが行われる。換言すると、「カスタム3」が設定されていると現在の設定値に応じた設定示唆演出を出現する。
以上から、設定示唆演出の信頼度が高い順番として、「カスタム3」>「カスタム2」>「カスタム1」>「なし」となっており、ホール管理者は各遊技機において、カスタム設定を行うことが可能となり、さまざまな運用に活かすことが可能となる。
「有効」とはカスタム設定を有効化する項目であり、「無効」とはカスタム設定を無効化する項目であり、図13を例に説明する。図13(a)は「無効」が選択されている状態を示す画面であり、図13(b)は「有効」が選択されている状態を示す画面である。「無効」が選択されている状態では、カスタム設定ができないように通常よりもカスタム設定可能領域の視認性を低下させており、「なし」に対応する抽せんテーブルを参照して設定示唆演出を表示するようになる。具体的には、1〜1000のカテゴリにおいて、カスタム1が設定されているが、「無効」が選択されている状態であるため、カスタム1に対応する抽せんテーブルを参照せずに、「なし」に対応する抽せんテーブルを参照して設定示唆演出の表示内容を決定する。ここで、視認性の低下とは、第1実施形態では「×」の表示を行っているが、これに限らず、「なし」から「カスタム3」までの輝度値を下げるようにしてもよい。
図13(a)では、「無効」が選択されている状態であっても、カスタム設定表示が「なし」と選択されるわけではない。もし「無効」にした際にカスタム設定を自動で「なし」が選択されるようにすると、次のような問題が生じる。カスタム設定を行うためには、設定確認状態となる条件の1つである設定キースイッチ31をオンにする必要がある。ホール運営上、日々の営業後または明け方に設定キースイッチ31をオンにし、各々の設定を複数の遊技機で行うことがあり負担を強いることとなる。各遊技機のカスタム設定内容を維持させておきながら、特定の日はカスタム設定内容が反映されないようにすることで、容易な操作でホール管理者が意図しているカスタム設定を実行することが可能となる。これにより、ホール管理者へ負担を少なく、設定示唆演出の出現頻度を容易に変更可能となる新たな運用方法の提案を実現することができる。
「有効」を照準しサブスイッチ20を操作すると、図13(b)に示すように、カスタム設定内容が有効化される。
図14(a)は、「有効」であるときの、カスタム設定内容を変更するためのサブ十字キースイッチ21が操作された場合を示し、図14(b)は、サブスイッチボタン20が操作された場合を示す図である。サブ十字キースイッチ21の操作により照準された項目でサブスイッチ20が操作されると、カスタム設定内容が切り替わる。ただし、このときのカスタム設定内容の切り替わった時点では、参照する抽せんテーブルが変更されるように設定されておらず、仮決定状態となっている。
図15は、カスタム設定内容を仮決定状態から本決定状態とするための説明図である。図15(a)は、ホール管理者がカスタム設定内容を選択し、「決定」の項目に照準された状態である。照準された「決定」において、サブスイッチが操作されることで、図15(b)の意思確認画面に遷移する。図15(b)の意思確認画面においては、「変更内容を反映します。よろしいですか?」の表示がされるとともに、「はい」、「いいえ」の項目が表示される。このとき、特定の文字情報(「反映します」を他の文字情報よりも大きくしているのは、ホール管理者への強調を示しており、特定の文字情報のみ赤色等の色を付すことや縦縞模様等の模様付きで表示することにより強調するようにしてもよい。
この画面では、カスタム設定内容が仮決定状態から本決定状態に切り替わることを許容するかの最終確認を行う最終確認画面である。「はい」に照準された状態でサブスイッチが操作されると、図15(c)の最終確認画面に遷移する。一方で、「いいえ」に照準された状態でサブスイッチが操作されると、図15(a)の店長カスタムメニュー画面に遷移する。第1実施形態では、図15(b)の意思確認画面において、「いいえ」が操作された場合、店長カスタムメニュー画面においては、カスタム設定内容が仮決定状態で表示されるようにしているが、仮決定状態前のカスタム設定内容を表示するようにしてもよい。これにより、ホール管理者が以前のカスタム設定内容に戻したい場合に、容易に戻ることができる。
図15(c)は、最終確認画面である。最終確認画面においては、「変更を反映しました。」の表示とともに、「OK」が表示されている。この画面に遷移したことで、カスタム設定内容は、仮決定状態から本決定状態に切り替わっている。「OK」が照準されている状態でサブスイッチを操作する、もしくは、所定時間経過(例えば、10秒間)すると、図15(d)の右下のシステムメニュー画面に遷移する。
図16は、店長カスタムメニュー画面において、「戻る」が照準された状態でサブスイッチが操作された場合の説明図である。図16(a)の左上にて、「戻る」が照準された状態でサブスイッチが操作されると、図16(b)の意思確認画面に遷移する意思確認画面にて、「変更内容は反映されていません。よろしいですか?」の表示と「はい」、「いいえ」の項目が表示される。図15(b)の意思確認画面と同様で、特定の文字情報(「反映されていません」を他の文字情報よりも大きくしているのは、ホール管理者への強調を示しており、特定の文字情報を青色等の色を付すことや横縞模様等の模様付きで表示することにより強調するようにしてもよい。図15(b)の意思確認画面と図16(b)の意思確認画面において、特定の文字情報の強調内容を変更することで、ホール管理者が文字内容を理解する前に色や模様の情報から直感的に現在の状況を判断できるようにしている。
意思確認画面において、「はい」に照準された状態でサブスイッチが操作されると、図16(c)の右下のシステムメニュー画面に遷移する。このとき、仮決定状態からカスタム設定内容前の状態にカスタム設定をし直す。一方、「いいえ」に照準された状態でサブスイッチが操作されると、図16(a)の店長カスタムメニュー画面に遷移する。このとき、仮決定状態を維持する。第1実施形態では、図16(b)の意思確認画面において、「いいえ」が操作された場合、店長カスタムメニュー画面においては、カスタム設定内容が仮決定状態で表示されるようにしているが、仮決定状態前のカスタム設定内容を表示するようにしてもよい。これにより、ホール管理者が以前のカスタム設定内容に戻したい場合に、容易に戻ることができる。
図17は、店長カスタムメニュー画面において、「初期化」に照準された状態でサブスイッチが操作された場合の説明図である。図17(a)は、ホール管理者がカスタム設定内容を選択し、「初期化」の項目に照準された状態である。「初期化」に照準された状態でサブスイッチが操作されると、図17(b)の初期化完了画面に遷移する。
図17(b)の初期化完了画面は、仮決定状態または本決定状態におけるカスタム設定内容をすべて「なし」に一括選択されることを示す説明図である。初期化完了画面においては、「初期化しました。」の表示と、「OK」の項目が表示されている。初期化完了画面において、「OK」が照準された状態でサブスイッチが操作される、または所定時間経過(例えば、10秒間)すると、図17(c)のシステムメニュー画面に遷移する。
図17(c)のシステムメニュー画面において、再度、「店長カスタム」に照準された状態でサブスイッチが操作されると、図17(d)の店長カスタムメニュー画面に遷移するが、カスタム設定内容はすべて「なし」が選択されている。これにより、ホール管理者が容易に一括で同一内容にカスタム設定内容を変更することができる。
なお、「初期化」によるカスタム設定内容の変更は、工場出荷時の状態、またはRWMクリア時の状態と同じ設定を行う。
以上までは、店長カスタムメニュー画面によるカスタム設定内容の画面遷移について説明した。なお、カスタム設定内容については、意思確認画面における「はい」を照準した状態でのサブスイッチ操作および「初期化」を照準とした状態でのサブスイッチ操作を行うことを説明したが、設定変更状態および電源復帰によりカスタム設定内容を変更しないようにすることが望ましい。これは、ホール環境において、営業時間後は電源を遮断状態にすることが容易に想像され、次の営業日に通電した際にカスタム設定内容が変更(初期化と同様)されると、再度、カスタム内容設定を行わなければならないためである。これに限らず、設定変更および遮断状態となったときにカスタム設定を変更(初期化と同様)するようにしてもよい。
また、カスタム設定内容を変更する際は意思確認画面を表示しているが、初期化を行う際は意思確認画面を表示していない。これは、「初期化」に照準するためにサブ十字キースイッチが操作されたとする過程において、ホール管理は初期化を行う意思があるとみなし省略している。また、ホール管理者が誤った操作により初期化が実行されたとしても、設定示唆演出の実行確率が初期状態となるため、ホール運営における影響は少ないとみなしている。一方、意思確認画面が表示されない場合、カスタム設定内容が変更される、つまり設定示唆演出の出現確率が上がるため、ホール運営における影響が発生するため、意思確認画面を表示する。
次に、前述した店長カスタムメニューでの遷移におけるカスタム設定内容の記憶領域の動きについて図18乃至図21を用いて説明する。
初めに、図18乃至図21の表の用語の説明を行う。通し番号とは、遊技の進行した遊技数に対応した番号を管理するものである。通し番号が1の場合、0G〜1000Gを示す。例えば、現在の遊技数が500Gのときに設定示唆演出の実行条件を満たした場合、遊技中参照用情報記憶領域内の通し番号列に対応する記憶領域が1の箇所に対応する抽せんテーブルを参照して設定示唆演出の演出内容が決定される。
記憶領域は4バイトで管理しており、上位4桁で遊技中参照用情報を、下位4桁で電源復帰時参照用情報を記憶する。遊技中参照用情報では遊技の進行に伴い、カスタム内容に基づく設定示唆演出を実行する場合に参照され、一度参照されると当該参照された記憶領域はクリアされる。電源復帰参照用情報では、設定確認中等においてカスタム設定内容が変更されない限り、記憶されている値の変更を行わない。具体的には、工場出荷状態、RWMクリア状態、初期化に照準された状態でサブスイッチ20が操作された場合においては、図18のカスタム設定無し時のように遊技中参照用情報の7ビット目が全て1となり、「なし」が有効となる(図12(b)に対応)。一方、カスタム設定が行われると、図18のカスタム設定あり時のように変更されたカスタム設定内容に対応するビットが1となる(図14(b)に対応)。
次に、図19を用いて、カスタム設定内容が本決定状態に変更される場合(図15の流れ)の記憶領域の動作を説明する。
遊技中参照用情報に所定のカスタム設定内容が記憶されている状況(図19の上段)で、設定確認中の店長カスタムメニュー画面において、カスタム設定内容が変更される(この時点では「決定」を照準された状態でサブスイッチは操作されていない)と電源復帰参照用情報が更新され、遊技中参照用情報は更新されない(図19の中段)。その後、「決定」に対応する意思確認画面において、「はい」を照準された状態でサブスイッチが操作されると、電源復帰参照用情報に記憶されている情報を遊技中参照用情報の記憶領域に記憶する(図19の下段)。
つまり、設定確認中の店長カスタムメニュー画面において電源復帰参照用情報が更新(仮決定状態)され、「決定」に対応する意思確認画面において遊技中参照用情報が更新(本決定状態)される。
次に、図20を用いて、カスタム設定内容を変更しない場合(図16)の記憶領域の動作を説明する。
遊技中参照用情報に所定のカスタム設定内容が記憶されている状況(図20の上段)で、設定確認中の店長カスタムメニュー画面において、カスタム設定内容が変更される(この時点では「決定」を照準された状態でサブスイッチは操作されていない)と電源復帰参照用情報が更新され、遊技中参照用情報は更新されない(図20の中段)。その後、「戻る」に対応する意思確認画面において、「いいえ」を照準された状態でサブスイッチが操作されると、遊技中参照用情報の記憶されている情報を電源復帰参照用情報の記憶領域に記憶する(図20の下段)。
つまり、設定確認中の店長カスタムメニュー画面において電源復帰参照用情報が更新(仮決定状態)され、「戻る」に対応する意思確認画面において電源復帰参照用情報が更新(本決定状態)される。
次に、図21を用いて、カスタム設定内容が参照されなかった場合の記憶領域の動作を説明する。遊技中参照用情報に所定のカスタム設定内容が記憶されている状況(図21の上段)で、遊技の進行で1000G目までに通し番号1に対応する遊技中参照用情報を使用しな(言い換えれば、クリアしな)かった場合は、フラグが記憶されている情報に対応する次の通し番号の同一ビット目にコピーを行い、コピー元の情報をクリアする。(図21の中段)。その後、通し番号2に対応する遊技中参照用情報には、少なくとも2つの記憶領域に1が記憶されているため、優先度の低い記憶領域に対応する情報をクリアする(図21の下段)。
ホール管理者が、カスタム設定を行ったにもかかわらず、遊技の進行に応じてカスタム設定内容に対応する設定示唆演出が出現されない場合があるため、少なくとも次回機会には参照できるようにすることで、高い信頼度の設定示唆演出を出現する機会を増やすことができる。
また、通し番号に対応する遊技中参照用情報に複数の情報が記憶されている場合は、優先度の低い情報をクリアするようにしているが、これに限らずクリアしないことで、通し番号に対応する遊技数では複数回高い信頼度の設定示唆演出を表示することができることも考えられる。
<設定示唆演出の表示画像と表示タイミング>
図22と図23を用いて、設定示唆演出の画像内容と表示タイミングについて説明する。
図21では、設定示唆演出で表示されるトロフィー画像の内容について、以下に記載の一覧が挙げられる。
1:丸トロフィー:設定値が2以上の場合に表示される可能性がある。
2:四角トロフィー:設定値が3以上の場合に表示される可能性がある
3:台形トロフィー:設定値が4以上の場合に表示される可能性がある。
4:星トロフィー:設定値が5以上の場合に表示される可能性がある。
5:ハートトロフィー:設定値が6の場合に表示される可能性がある。
6:二重丸トロフィー:設定値が2以上の場合に表示される可能性があり、次回高信頼度のトロフィーが表示される可能性が高くなる。
すなわち、設定示唆演出は、設定1〜6のうち、現在用いられている設定値がどの設定値なのかを示唆している。具体的には、丸トロフィーの場合は、設定2〜6といった特定設定値が対応付けられて、これらのいずれかの設定値であることを示唆し(逆に言えば、設定1でないことが確定する)、ハートトロフィーの場合は、設定6という特定設定値のみが対応付けられて、設定6が確定する。このように、各トロフィー画像にそれぞれ特定設定値(上述の設定2以上といった複数の設定値でも、単一の設定値でも良い)が対応付けられることで、設定示唆を行えるようになっている。
また、丸トロフィーの場合は、設定2〜6の5種類に対応しており、四角トロフィーの場合は、設定3〜6の4種類に対応しており、台形トロフィーの場合は、設定4〜6の3種類に対応しており、星トロフィーは設定5又は6の2種類に対応しており、ハートトロフィーは設定6のみに対応している。換言すれば、上述の「1」〜「5」のうち、「1」〜「4」は複数の設定値が対応付けられているため、その信頼度が100%とはならないのに対し、「5」については、単一の設定6にしか対応しておらず、その信頼度は100%であるため、上述の「1」〜「4」よりも、「5」の方が設定示唆の信頼度が高いと言える。一方、上述の「1」〜「4」のぞれぞれの設定示唆の信頼度は、例えば、「4」の星トロフィーのように、設定5及び6の場合を例にとると、後述する図20の条件0の「0〜1000G」では、その振り分けに係る置数がともに「512」であって均等に振り分けられているため、設定5である信頼度も設定6である信頼度もともに50%となるというように、複数の設定値の振り分け割合等によって変動する。なお、言うまでもないが、丸トロフィーからハートトロフィーのうち、ハートトロフィーが出現すると、遊技機において、最もメダル獲得期待値の高い設定値である設定6ということであり、遊技者の遊技意欲を高めることができる。
二重丸トロフィーについては、設定値が2以上の場合に出現する可能性があり、次回設定示唆演出の出現タイミングで、二重丸トロフィー以外のいずれかのトロフィーが必ず出現することを示している。つまり、二重丸トロフィーが表示されることで、遊技者は次回の設定示唆演出の出現タイミングで信頼度の高い設定示唆演出を確認することができる可能性が高いため、遊技者の遊技意欲を高めることができる。ここで、信頼度の高い設定示唆演出とは、カスタム設定内容のカスタム2に対応する抽せんテーブルと同等であることを意味する。
なお、現在の設定値が5であった場合に、二重丸トロフィーが出た場合、例えば、「1」〜「5」の選択肢から、比較的信頼度の低い「1」や「2」を除外した「3」又は「4」のいずれかから選択するようにしても良い。この場合、例えば、「1」の丸トロフィーが出た場合には、次回の設定示唆演出においては、「1」〜「6」のいずれかから選択されるため、高信頼度の設定示唆演出が出るかどうかがわからないのに対し、二重丸トロフィーが出た場合には、比較的信頼度の低い「1」や「2」が選択されず、「3」又は「4」のみから選択されるため、相対的に信頼度の高い設定示唆演出が出るということとなる。要は、二重丸トロフィーが出た場合においては、そのときに用いている設定値との兼ね合いもあるが、次回の設定示唆演出の選択に「1」等よりも信頼度の高い設定示唆演出(例えば、設定6であれば、「6」のハートトロフィーのみしか選択されない等)を選択するようにすればよい。この結果、遊技者は次回の設定示唆演出の出現タイミングで信頼度の高い設定示唆演出を確認することができるため、遊技者の遊技意欲を高めることができる。
次に設定示唆演出の表示タイミングについて図21の設定示唆なし終了示唆画面と図21の設定示唆あり終了示唆画面を用いて説明する。第1実施形態では、通常遊技よりも有利となる有利遊技の一例であるAT(アシストタイム)が終了するときに(ATの最終ゲーム等)、終了することを示唆する終了示唆画面において表示可能としている。終了示唆画面では、今回ATの開始から今回ATの終了までに獲得した遊技メダル数、遊技を行った遊技回数が表示される。なお、有利遊技としては、上述のATの他、いわゆるARTや各種ボーナス等であっても良く、要は、通常遊技よりも有利となる遊技状態であれば、特に限定されないことは言うまでもない。また、ATの終了時に実行する演出としては、上述の終了示唆画面に限定されず、ATの仕様等に応じた様々な演出が実行可能であることも言うまでもない。
設定示唆演出が表示可能となった場合、図21の設定示唆あり終了示唆画面にて選択されたいずれかのトロフィー画像を表示する。トロフィー画像が選択されるタイミングは、終了示唆画面が表示されると同時のタイミングでも良いし、終了示唆画面が表示されてから2秒後といったように、終了示唆画面が表示されてから次ゲームの開始前までのいずれかの所定のタイミングにて表示されるようにしてもよい。なお、この所定のタイミングが到達する前に、次ゲームのベットスイッチ(MAXベットスイッチ18、1ベットスイッチ19等)が押下された場合においては、設定示唆演出の実行そのものをキャンセルするようにしても良いし、次ゲームのベットスイッチ押下のタイミングで、設定示唆演出を表示してから、次ゲームに対応した演出を実行するようにしても良い。
なお、図23に記載している、二重丸トロフィー画像が表示可能となり、かつカスタム設定内容による設定示唆演出が表示可能となった場合は、二重丸トロフィー画像を表示した2秒後に選択されたトロフィー画像に差し替える演出を行うことで、遊技者に驚きを与える。具体的には、前回設定示唆演出の表示内容が二重丸トロフィー画像であり、今回設定示唆演出のタイミングがカスタム設定されている状況のときに発生しうる。
次に、図24から図26を用いて、各トロフィー画像が選択される抽せんテーブルについて、説明する。
図24から図26には、7つの条件毎の抽せんテーブルの置数表が記載されている。用語については、図26に示す条件まとめを用いて説明する。
図26の条件まとめには、店長カスタム発動、二重丸トロフィー保持フラグ、固有条件が各7条件に対応している。店長カスタム発動とは、各種カスタム設定内容が条件としている。非発動とは、図12(b)の店長カスタムメニュー画面において「なし」が選択されていることである。つまり、設定示唆演出の表示割合が変化しない。発動(カスタム1)とは、「カスタム1」が選択されており、発動(カスタム2)は「カスタム2」が選択されており、発動(カスタム3)は「カスタム3」が選択されていることが条件となる。
二重丸トロフィー保持フラグとは、前回設定示唆演出において、二重丸トロフィーが表示されたか否かを判断するためのフラグを条件としている。例えば、オフの場合、前回設定示唆演出の際に二重丸トロフィーが表示されなかったことを意味する。オンの場合、前回設定示唆演出の際に二重丸トロフィーが表示されたことを意味する。不問とは、二重丸トロフィー保持フラグを問わないことを意味する。第1実施形態において、図23では、終了示唆画面において、二重丸トロフィーが表示された2秒後にハートトロフィーが表示されているが、この場合は、二重丸トロフィーが最終的に表示されていないため、二重丸トロフィー保持フラグはオフのままとなる。
固有条件とは、遊技者の遊技結果において特定の条件を満たしたか否かを判断するためのフラグである。エンディング1回目とは、通常区間から有利区間に移行し、該有利区間において有利区間の終了条件(1500遊技消化、2400枚のメダル獲得、AT遊技500G消化など)を初めて満たした場合にフラグがオンされる。AT1000遊技ハマりとは、通常区間から有利区間に移行し、該有利区間において1000遊技間ATに移行しなかった場合にフラグがオンされる。変形例として、1000遊技間の算出は通常区間と有利区間の合算でも問題ない。AT500遊技ハマりとは、通常区間から有利区間に移行し、該有利区間において1000遊技間ATに移行しなかった場合にフラグがオンされる。いずれも満たさないとは、エンディング1回目、AT1000遊技ハマり、AT500遊技ハマりのいずれのフラグがオンされていないことが条件となる。
次に、設定示唆演出が選択される抽選テーブルの置数について図24乃至図26を用いて説明する。
基本的には、設定値を超える値を示唆するトロフィー画像が表示されることはない。図24の条件0について説明する。条件0の抽せんテーブルが選択される条件として、店長カスタム非発動(カスタム設定無し)、二重丸トロフィー非保持(二重丸トロフィー保持フラグオフ)、固有条件なし(いずれも満たさない)のときである。条件0に対応する抽せんテーブルについては、設定値が1の場合、選択される設定示唆演出のトロフィー画像は存在せず、設定値が6の場合、選択される設定示唆演出のトロフィー画像数は多くなる。さらに、設定示唆演出を抽せんで決定する場合に、遊技機におけるメダルの差枚数が0以上か否かを判断して抽せんテーブルを異ならせるようにしている。例えば、設定値が6において、50001遊技以上遊技が行われている中で、メダルの差枚数が0未満の場合は、ハートトロフィー画像が選択されないようにしている。これは、遊技機におけるメダル獲得期待値が最も高い設定値であり、差枚数が0未満のときにハートトロフィー画像が出現することで、該遊技機への印象が低下する恐れがある。一方で、差枚数が0以上のときは、ハートトロフィー画像が出現するようにしている。なお、第1実施形態では、設定1についてはトロフィー画像の対応なしとしているが、例えば、設定値1以上に対応したトロフィー画像を用意し、設定1の場合に、このトロフィー画像を選択できるようにしても良いことは言うまでもなく、各設定値のうち、示唆の対象とする設定値やこれに対応した設定示唆画像については適宜選択可能である。
図24に記載の条件1の抽選テーブルが選択される条件としては、条件0とは固有条件(エンディング1回目)が異なる点である。条件0よりも相対的にトロフィー表示割合を20%高くしている。これは、遊技者にとって、エンディング演出が表示されることは1つの達成感を味わえる機会でもある。
図25に記載の条件2の抽選テーブルが選択される条件としては、条件0とは固有条件(AT1000遊技ハマり)が異なる点である。条件0よりも相対的にトロフィー表示割合を15%高くしている。これは、遊技者にとって、AT1000遊技ハマリは良い出来事ではないため、信頼度の高い設定示唆演出を表示されやすくすることで遊技動機につながる。
図25に記載の条件3の抽選テーブルが選択される条件としては、条件0とは固有条件(AT500遊技ハマり)が異なる点である。条件0よりも相対的にトロフィー表示割合を10%高くしている。これは、遊技者にとって、AT500遊技ハマりは良い出来事ではないため、信頼度の高い設定示唆演出を表示されやすくすることで遊技動機につながる。
図26に記載の条件4の抽選テーブルが選択される条件としては、店長カスタム非発動(カスタム設定無し)、二重丸トロフィー非保持(二重丸トロフィー保持フラグオン)のときである。条件0から条件3、条件5と比較して、設定値に近い設定示唆演出が表示されやすいことが特徴である。特に設定値が2以上であれば非出現が選択されることはなく、再度二重丸トロフィー画像のみが出現することはないため、遊技者は前回の設定示唆演出において、二重丸トロフィー画像が表示されたことで、次回の設定示唆演出では、現在の遊技機の信頼度の高い設定示唆演出を確認することができるとともに、設定値が1のときは二重丸トロフィー画像が選択されないため、遊技者の遊技意欲を向上させることができる。なお、条件4のときは、メダルの差枚数を不問としている。
図26に記載の条件5の抽選テーブルが選択される条件としては、店長カスタム発動(カスタム1設定)のときである。条件0から条件3と比較して、設定値に近い設定示唆演出が表示されやすいことが特徴である。条件5の特徴としては、遊技回数が多くなるほど信頼度の高い設定示唆演出が選択されやすいことである。具体的には、設定値が6のとき、遊技回数が1000遊技目のときにハートトロフィー画像が表示される割合は、0.4%(256/65536)に対して、7001遊技目のときにハートトロフィー画像が表示される割合は、20%(13107/65536)となる。なお、二重丸トロフィー画像は選択されないようになっている。
図26に記載の条件6の抽選テーブルが選択される条件としては、店長カスタム発動(カスタム2設定)のときである。条件4と同様の設定値に近い設定示唆演出が表示されやすいことが特徴である。なお、二重丸トロフィー画像は選択されないようになっている。
図26に記載の条件7の抽選テーブルが選択される条件としては、店長カスタム発動(カスタム3設定)のときである。条件0から条件6と比較して、設定値に対応した設定示唆演出が表示されることが特徴である。条件7の特徴としては、遊技回数が多くなるほど信頼度の高い設定示唆演出が選択されやすいことである。なお、二重丸トロフィー画像は選択されないようになっている。
次に、設定示唆演出に対応する抽せんテーブルが選択されるまでの処理手順を図27と図28のフローチャートを用いて説明する。
電源投入後、スタートスイッチ12を操作し、最初の遊技の開始したのちに、現在のゲーム数情報および設定値情報を更新する(S−s9001)。このとき、ゲーム数情報および設定値情報は最初の遊技の開始条件を満たした場合等(例えば、ベットスイッチ押下した場合等)にメイン制御手段からサブ制御手段に各情報が送信され、サブ制御手段で各情報を更新する。
次に、カスタム1、カスタム2若しくはカスタム3のいずれかが保存されているか否かを判断し(S−s9003)、YESの場合はカスタム1、カスタム2、カスタム3のうち、複数のカスタム情報が保存されているかを判断し(S−s9005)、YESの場合は優先度の低いカスタム情報と持越しフラグをクリアする(S−s9007)。持越しフラグとは、ホール管理者が設定したカスタムに対応する抽せんテーブルを参照されずに、次通し番号に該当する情報がコピーされたことを示すフラグである。なお、優先度の順位としては、カスタム3>カスタム2>カスタム1>なしとなっている。
S−s9003、S−s9005でNOと判断された場合、およびS−s9007処理が行われたあとに、トロフィー表示可能遊技か否かを判断する(S−s9009)。ここでいうトロフィー表示可能遊技とは、AT終了示唆画面が表示される遊技のことである。YESの場合は各条件に該当するか否かを判断し、NOの場合は本処理を終了する。
次に、条件5、条件6、条件7か否かを判断する(S−s9011)。ここでは店長カスタムが発動しているか否かを判断している。YES(S−s90011)の場合は、各条件に対応する抽せんテーブルを参照してトロフィーの表示内容を決定し、現在の通し番号に対応する遊技中参照用情報のフラグをクリアする(S−s9013)。つまり、この時点で、現在の通し番号に対応する遊技中参照用情報にはフラグがオンされていないため、次回当該通し番号に対応した遊技数でAT終了示唆画面が表示されたとしても、参照されることはない。
S−s9013の処理後は、二重丸トロフィー保持フラグがあるか否かを判断する(S−s9015)。二重丸トロフィー保持フラグがオン(S−s9015のYES)であると判断された場合、二重丸トロフィーフラグをクリアし(S−s9017)、その後、AT終了示唆画面において、二重丸トロフィーを表示し、その2秒後に条件5から条件7のいずれかに対応する抽せんテーブルによって決定されたトロフィー画像を表示することを決定する(S−s9019)。
二重丸トロフィー保持フラグがなし(S−s9015のNO)の場合、条件5から7のいずれかに対応する抽せんテーブルによって決定されたトロフィー画像を表示することを決定する(S−s9027)。
条件5から条件7に該当しない(S−s9011のNO)の場合は、条件4か否かを判断する(S−s9021)。
条件4に該当する場合(S−s9021のYES)は、条件4に対応する抽せんテーブルを参照してトロフィーの表示内容を決定する(S−s9023)。そして、二重丸トロフィー保持フラグをクリアし(S−s9025)、条件4に対応する抽せんテーブルによって決定されたトロフィー画像を表示することを決定する(S−s9027)。
条件4に該当しない場合(S−s9021のNO)は、条件0から条件3のいずれかに対応する抽せんテーブルによってトロフィーの表示内容を決定する(S−s9029)。次に、決定したトロフィー画像は二重丸トロフィーが表示されるか否かを判断し(S−s9031)、決定した内容が二重丸トロフィーの場合(S−s9031のYES)は、二重丸トロフィー保持フラグを保存し(S−s9033)、条件0から条件3のいずれかに対応する抽せんテーブルによって決定されたトロフィー画像を表示することを決定する(S−s9027)。
そして、決定されたトロフィー画像の内容を液晶で表示する(S−s9035)。
次に、通し番号に対応する最終遊技目において、遊技中参照用情報に1が含まれているか否かは判断する(S−s9037)。最終遊技目とは、通し番号1の場合は1000遊技目(1000G目)、通し番号2の場合は3000遊技目、通し番号3の場合は5000遊技目、通し番号4の場合は7000遊技目を意味する。1が含まれていると判断された場合(S−s9039)は、現在の通し番号に対応する遊技中参照用情報に1が記憶されているビット目のカスタム情報を次の通し番号に対応する遊技中参照用情報の該当するビット目に1を記憶する。そして、持越しフラグを保存する(S−s9041)。
<まとめ>
以上より、ホール管理者の設定によって、設定示唆演出の表示割合を適宜変更することが可能となるため、遊技者の設定を推測するという遊技意欲をさらに向上させることができる。
<派生案>
第1実施形態において、設定示唆演出を示すトロフィー画像の表示タイミングは、図22および図23に記載しているATの終了示唆画面において表示される記載をしたが、これに限らず、AT開始を示すAT開始画面のタイミングでもよいし、AT遊技中の所定タイミング(獲得枚数突破表示)でもよいし、有利区間移行抽選に当選した遊技、有利区間の開始遊技、有利区間の最終遊技で表示するようにしてもよい。特に、有利区間移行抽選に当選した遊技、AT開始画面のタイミングに設定示唆演出が表示されるよりも有利区間の最終遊技やATの終了示唆画面が表示されるタイミングで設定示唆演出が表示されるようにしてもよい。AT期間は遊技者にとって有利な遊技であることは明白であり、さらにAT期間は変動するため、有利な遊技の開始タイミング、有利な遊技中に設定示唆演出が表示されると、その後の遊技の過程において他の演出表示等により、表示された設定示唆演出の内容を忘れてしまう可能性を考慮して、次遊技以降が不利となるATの終了示唆画面のタイミングで表示することが好適である。
また、有利区間移行抽選に当選した遊技、AT開始画面が表示される遊技、有利区間の最終遊技、ATの終了示唆画面が表示される遊技のいずれにおいても設定示唆演出を表示するようにしてもよいが、有利区間移行抽選に当選した遊技、AT開始画面が表示される遊技のタイミングで表示される割合よりも、有利区間の最終遊技、ATの終了示唆画面が表示される遊技のタイミングで表示される割合を高くするように設計してもよいし、有利区間移行抽選に当選した遊技、AT開始画面が表示される遊技のタイミングで表示される割合の方が、有利区間の最終遊技、ATの終了示唆画面が表示される遊技のタイミングで表示される割合よりも高くするように設計してもよい。
第1実施形態において、サブ制御手段では、カスタム内容の情報と、カスタムに対応するゲーム数情報のほかに種々の情報を記憶している。有利区間が終了した際には、AT遊技数の情報や獲得枚数情報などの指示機能に関する情報をクリアし、次回有利区間に情報を引き継がないようにしているが、カスタム内容の情報やとカスタムに対応するゲーム数情報に関してはクリアされず、引き継ぐようにすることが望ましい。さらに、電源断が発生し、電源復帰がなされた際には、ゲーム数情報をクリアし、カスタム内容の情報は引き継ぐようにすることが望ましい。これにより、ホール営業時間外においては電源をオフ(遮断)し、翌営業日に電源をオン(通電)するが、毎営業日の開始タイミングでカスタム内容の設定が遮断または通電によりクリアされないことでホール営業の効率化を図ることができる。
第1実施形態において、設定示唆演出はトロフィー画像が表示される記載をしたが、これに限らず、音声、ランプで表示してもよい。音声の場合、丸トロフィー画像は「やったぜ」、ハートトロフィーは「最高だぜ」、二重丸トロフィーは「次回楽しみだぜ」、音声出力する文字数が多いほど高設定であってもよい。LEDの場合、丸トロフィー画像は青色点灯、ハートトロフィーは赤色点灯、二重丸トロフィーは白色点灯により表現するようにしてもよいし、これらを組合せて表示するようにしてもよい。
第1実施形態において、ホール管理者がカスタム内容の設定について説明したが、これに限らず、 図12(b)に表示される液晶のサイズが小さい場合、各アイコンの配置場所を適宜設定してもよいが、決定アイコン、戻るアイコンの隣に、初期化アイコンを配置せず距離を取りようにしてもよい。図12(b)でいうと、初期化アイコンを右下に配置するなど。これにより、ホール管理者が誤って初期化を選択する確率を減らすことができる。
第1実施形態において、設定示唆演出の表示期間は遊技者が遊技機に(ベット操作を含む)メダル投入を受け付けるまで表示されると説明したが、これに限らず、終了示唆画面が表示されてから、少なくとも3秒以上は、遊技の進行ができない(メダル投入)遅延処理が行われるようにしてもよい。これにより、遊技者がトロフィー画像を見る機会を増やすことができる。また、サブボタンのスイッチによるメインメニュー画面の表示受付は、10秒以上受け付けないようにしてもよい。
第1実施形態において、図13から図17において、カスタム内容の設定をサブスイッチ20またはサブ十字キースイッチを用いて設定することが可能である説明をしたが、この際に照準先が変更されることで照準先が変更されたことを示す音量を出力するようにしてもよい。これにより、ホール管理者は画像表示の視覚のみでなく、音声による聴覚によって照準先が変更されたことを認識することが可能となる。
また、図12に記載されている「標準音量設定」アイコンにより、遊技者が遊技を行うための音量を設定することが可能であるが、上述したカスタム内容の設定のための照準先が変更された際の音量を変更するようにしてもよい。これにより、照準先が変更されることで、現在の「標準音量設定」により設定されている音量を聴覚で判断することが可能となる。
第1実施形態において、設定されたカスタム内容が反映される条件の一つとして、遊技回数について説明をしたが、これに限らず、特定の条件下では、ゲーム数情報を更新しないようにしてもよい。例えば、特定の条件下には、AT遊技において指示に従わないストップスイッチの操作態様で操作された場合や、ボーナス作動中や、特定規定数(2枚賭け遊技時)で遊技が行われた際、メイン制御手段から外部機器にAT遊技中やボーナス遊技中である旨を示す信号が出力されていない期間が挙げられる。
第1実施形態において、上述している他の実施形態との組合せは適宜可能であることは差し支えない。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態において、特定の図柄組合せが表示されることで遊技者に有利となる短縮カウンタを用いることで遊技者の遊技意欲を高める内容について具体的に記載していく。
初めに、第2実施形態のスロットマシンの配列、図柄組合せ、当選役の構成、RTの遷移図について説明する。
図29は、第2実施形態における図柄配列を示した図である。リールに付された図柄の構成として、「黒バー」、「赤セブン」、「白セブン」、「リプレイ」、「パインA」、「パインB」、「マンゴー」、「スイカ」、「ブランクA」、「ブランクB」の10種類により構成されている。なお、図示はしないが、第2実施形態における有効ラインは中段1ラインで構成されている。
図30から図35には、第2実施形態における役抽選の結果で有効ラインに表示可能となる図柄組合せの一覧を示した図である。図30に記載されている、Aは役物未作動時(非BB遊技中とも称す)かつ規定数3枚で遊技を行った場合の各図柄組み合わせの役割を示し、Bは役物未作動時かつ規定数2枚で遊技を行った場合の各図柄組み合わせの役割を示し、Cは役物作動時(BB遊技中とも称す)かつ規定数3枚で遊技を行った場合の各図柄組み合わせの役割を示している。例えば、Aにおいて、「1種BB01作動図柄」が有効ライン上に表示されると1種BB遊技の作動開始契機となることを示し、「再遊技01作動図柄」が有効ライン上に表示されると前回遊技で賭した遊技メダル数と同数を賭した遊技を実行可能な権利を付与することを示し、「入賞01作動図柄」が有効ライン上に表示されると規定された15枚の遊技メダル数を付与することを示している。
BB遊技中に移行可能となる1種BB01作動図柄および1種BB02作動図柄が有効ライン上に表示されると、非BB遊技中からBB遊技中に移行され、当該BB遊技中では22枚を超える遊技メダルが付与するとBB遊技中を終了し非BB遊技中へと遷移する。一方、1種BB03作動図柄が有効ライン上に表示されると非BB遊技中からBB遊技中に移行され、当該BB遊技中では1枚を超える遊技メダルが付与するとBB遊技中を終了し非BB遊技中へと遷移する。
図36から図40は、各当選役が構成する図柄組合せの一覧を示した図である。例えば、入賞−A1条件装置に当選すると、入賞01、23、24、27、35、48、64、72、78、79、82、83、86、93の14種類の図柄組合せが表示可能となる。入賞−A1条件装置に当選すると、RB非作動中(非BB遊技中とも称す)においては、ストップスイッチの操作手順に応じて表示され得る図柄組合せが異なり、ストップスイッチの操作手順が123(1:左ストップスイッチ、2:中ストップスイッチ、3:右ストップスイッチ)の順で操作されると入賞01が表示され、132の順で操作されると入賞78、79、82、83のいずれかが表示される場合があり、213、231、312、321の順で操作されると入賞35、48のいずれかが表示される場合がある。ここで、123以外の操作手順の場合、該当する図柄組合せが表示されない場合があり、遊技者に遊技メダルを付与しない図柄組合せが表示される。つまり、入賞−A1条件装置に当選した場合、123の手順で操作することで遊技メダルの付与枚数が最も多い入賞01が表示されることとなる。
入賞−A1条件装置ににおけるRB作動中(BB遊技中とも称す)に記載されている「−」はRB作動中には抽選対象でないことを示す。なお、他のRB作動中に記載されている「−」も同様である。
入賞−A2条件装置から入賞−C12条件装置については、繰り返しの説明となるため省略するが、入賞−B1条件装置から入賞―C12条件装置の備考に記載されている短縮カウンタ抽選対象図柄については後述する。
再遊技−A条件装置に当選すると、再遊技01、02の2種類の図柄組合せが表示可能となり、任意の操作手順で操作することで再遊技01が表示される。
再遊技−B条件装置に当選すると、再遊技01、02、03の3種類の図柄組合せが表示可能となり、任意の操作手順で操作することで再遊技01が表示される。
再遊技−C条件装置に当選すると、再遊技01、03の2種類の図柄組合せが表示可能となり、任意の操作手順で操作することで再遊技03が表示される。
入賞−D条件装置については、入賞95の図柄組合せが表示可能となり、任意の操作手順で操作することで入賞95が表示される。また、操作タイミングが適切であれば、無効ライン上の右上がりラインにスイカ図柄組合せが表示される。
入賞―E、F、G、H、I条件装置については、任意の操作手順で操作することで各条件装置に対応する構成される図柄組合せのいずれかが表示可能となる。詳細は省略する。
1種BB−A、BB−B、BB−C条件装置については、各条件装置に対応する構成される図柄組合せが表示可能となる操作タイミングで操作を行うことで表示可能となる。また、詳細は後述するが、1種BB−A、BB−B条件装置が規定数3枚賭け遊技において当選した遊技、1種BB−A、BB−B条件装置が規定数3枚賭け遊技において当選している状態において表示可能であり、規定数2枚掛け時には表示されない。また、同様に1種BB−C条件装置が規定数2枚賭け遊技において当選した遊技、1種BB−C条件装置が規定数2枚賭け遊技において当選している状態において表示可能であり、規定数3枚掛け時には表示されない。
図41と図42は当選役毎の置数を示す図である。図41は規定数3枚で遊技を行った場合の当選役毎の置数を示し、図42は規定数2枚で遊技を行った場合の当選役毎の置数を示している。図41と図42に記載されている演出グループ番号Aは入賞と再遊技役をグループ化した情報であり、演出グループBはBBをグループ化した情報である。具体的には、入賞−A1条件装置から入賞−A12条件装置の演出グループ番号は4であり、入賞−A1条件装置に当選すると、メインCPUからサブCPUへ演出グループ番号Aの4を送信し、入賞−A1条件装置であることは送信しない。これにより、メインCPとサブCPU間の通信を不正に取得されたとしても、操作手順に関する情報は不明なため、入賞01入賞図柄を容易に表示されることはなくなる。なお、本実施形態においては、設定値を6段階想定しているが、当選役毎の置数はいずれの設定値でも共通である。
図43は、RT状態および各状態の移行条件を示す図である。非RTは第2実施形態における遊技機の基準となるRT状態であり、図示されている条件5、条件6を満たすことで移行可能となる。RT1には図示されている条件1を満たすことで移行可能となる。RT2には図示されている条件2を満たすことで移行可能となり、1種BB作動中(BB遊技中とも称す)には図示されている条件3、条件4を満たすことで移行可能となる。非RTには図示されている条件5、条件6を満たすことで移行可能となる。なお、第2実施形態においては、RT2かつ規定数3で遊技を行うことが最も有利となる遊技方法であるため、断りがない限り、RT2かつ規定数3で遊技を進行していくものとする。
次に、第2実施形態におけるゲームフローについて図44を用いて説明する。
第2実施形態において、遊技者はRT2かつ規定数3枚賭けで遊技を行うことを前提とし、非有利区間(通常区間)と有利区間を行き来して遊技を行う。非有利区間とは、いわゆるAT(操作手順に応じて有利度合いが異なる当選役の最適な操作手順を報知すること)遊技、AT移行抽選を切行わない状態であり、非有利区間中の通常状態においては、再遊技−C条件装置(いわゆる、レア役)に当選したとしても、AT移行抽選を行わない。入賞役(入賞−A1条件装置から入賞−I条件装置のいずれか)に当選することで有利区間に移行するか否かの抽選を行う。なお、本実施形態では、有利区間に移行するか否かの抽選結果は100%で有利区間に移行するものとする。また、図44に記載の各条件の詳細を以下の通りである。
条件1:有利区間移行抽選に当選
条件2:短縮カウンタ値が0または天井カウンタ値が0
条件3:短縮カウンタ抽選対象図柄が表示された際の5%
条件4:ガセ前兆ゲーム数が0となり、有利区間の継続条件を満たす
条件5:前兆ゲーム数が0
条件6:ATゲーム数が0となり、BBまたはRB1の権利付与が決定
条件7:ATゲーム数が0となり、BBまたはRB1の権利付与が非決定
条件8:天井カウンタ値が0
条件9:入賞−E、F、G条件装置に当選した際の10%
条件10:ガセ前兆ゲーム数が0となり、有利区間の終了条件を満たす
また、特段の断りがない限り、第2実施形態においては、短縮カウンタ値の減算が実行されるタイミングは全停止後の有効ラインに表示された短縮カウンタ抽選対象図柄が表示されたタイミングである。
図44に記載されている非有利区間中の通常状態で遊技が行われる場合、有利区間移行抽選に当選することで、条件1を満たし有利区間中の通常状態に移行する。なお、有利区間移行抽選は図41に記載されている規定数3枚かつ非RTまたはRT2で遊技が行われた場合の当選可能であり、再遊技−B、再遊技−C、入賞−A1から入賞−Gのいずれかに当選した場合、100%の確率で有利区間移行抽選に当選する。
有利区間においては、詳細は前述しているため、省略する。有利区間中の通常状態では、入賞−A1条件装置から入賞−A12条件装置に当選した場合には、15枚の遊技メダルを獲得可能となる操作手順を報知せず、入賞−B1条件装置から入賞−C12条件装置に当選した場合には、上記15枚よりも少ない1枚の遊技メダルが獲得可能となる入賞17、18、78、79、80、81、82、83、84、85入賞図柄(以下、短縮カウンタ抽選対象図柄と称する)が表示可能となる操作手順を報知することができ、遊技が有利に進行するAT状態(単に、ATと称することもある。)への移行するためには、条件2または条件9を満たす必要がある。
条件2の要件の1つである天井カウンタは、有利区間中の通常状態に移行したタイミングで初期値の800がセットされ、その後、規定数3かつRT2で遊技が行われた場合において、どのような図柄組み合わせが表示されても(ゲーム数が進めば)減算更新可能である。天井カウンタが0になると、AT状態への移行する権利の1つであるRB2を付与することが決定される。条件2の要件の1つである短縮カウンタは、有利区間中の通常状態に移行したタイミングで、短縮カウンタ基本値決定テーブルを参照して初期値(図45の「内容」の0ゲーム〜500ゲーム)がセットされ、その後、規定数3かつRT2で遊技が行われた場合に減算更新可能である。短縮カウンタ抽選対象図柄が表示されると、図45に記載の短縮カウンタ減算抽選テーブルを参照し減算値を決定する抽選を行い、決定した値を現在の短縮カウンタ値から減算する(換言すれば、短縮カウンタは、天井カウンタのように、どのような図柄組み合わせが表示されても減算するのではなく、短縮カウンタ抽選対象図柄が表示された場合に減算を行うものと言える)。短縮カウンタが0になると、AT状態であるBBまたはRB1を付与することが決定される。なお、第2実施形態でいう「BB」または「RB1」はそれぞれ、いわゆる疑似ビックボーナス(疑似BB)、疑似レギュラーボーナス(疑似RB)とも称されるものであり、AT状態ではあるが、演出においてあたかも上BBやRBが実行されているように見せているものである。第2実施形態においては、これらの疑似BB、疑似RBをそれぞれ、単に「BB」、「RB1」、「RB2」と称することとする。有利区間中の通常状態から条件2を満たすと前兆状態へ移行し、条件3を満たすとガセ前兆状態へ移行し、条件9を満たすとAT状態へ移行する。
有利区間中の前兆中とは、有利区間中の通常状態から条件2を満たすまたはAT状態から条件6を満たすことで移行し、AT状態に移行するための準備状態となる。つまり、前兆状態においては、AT状態であるBB、RB1またはRB2のいずれかが付与されることが決定されている。有利区間の前兆状態に移行した際に、図45に記載の前兆カウンタ抽選テーブルを参照し前兆ゲーム数(図45の「内容」の1ゲーム〜10ゲーム)を決定し、決定した値を前兆カウンタにセットする。なお、前兆状態においては、遊技の進行が開始されたタイミングで前兆カウンタ値を1減算し、前兆カウンタが0になったことで条件5を満たす。なお、有利区間中の前兆状態において、入賞−A1から入賞−C12条件装置に当選した場合には、操作手順に関する報知を基本的には行わない。短縮カウンタ抽選対象図柄が表示されたとしても、短縮カウンタ値を減算するための短縮カウンタ減算抽選テーブルを参照することがないため、短縮カウンタ値は減算されない。また、天井カウンタも同様に前兆状態では減算されない。
有利区間中のAT状態とは、有利区間中の通常状態において条件9を満たす、有利区間中の前兆状態において条件5を満たす、有利区間中のガセ前兆状態において条件8を満たすと移行し、入賞−A1から入賞−C12条件装置に当選した場合には、15枚の遊技メダルを獲得可能となる操作手順を報知し、短縮カウンタ抽選対象図柄が表示可能となる操作手順を報知することはない。つまり、有利区間中のAT状態では、遊技メダルの獲得が容易となる遊技者に有利な状態である。有利区間中のAT状態はBBにおいては50G、RB1またはRB2においては20ゲーム継続し、これらのうち、BB及びRB1ではATゲーム数が0になるタイミングで有利区間中のAT状態を継続するか否かの抽選を行う(RB2ではこの抽選を行わない)。抽選割合は任意であるが、第2実施形態においてはBBであれば75パーセントの割合でBBまたはRB1の権利を付与することが決定し、RB1であれば50%の割合でBBまたはRB1の権利を付与することが決定(付与割合はBB:RB1=1:1)し、条件6を満たすため前兆状態に移行する。BBまたはRB1の権利を付与することが決定されなかった場合は、条件7を満たすためガセ前兆状態に移行する。
AT状態がBBのときは、BBが開始した遊技からBBが終了するまでの期間において、液晶に「BB遊技中」、LEDの点灯態様をBBに相当する演出を実行し、BBに相当する外部信号1を出力する。AT状態がRB1のときは、RB1が開始した遊技からRB1が終了するまでの期間において、液晶に「RB遊技中」、LEDの点灯態様をRBに相当する演出を実行し、RBに相当する外部信号2を出力する。これにより、遊技者はBB遊技かRB遊技かを区別することが可能となる。
有利区間中のガセ前兆状態とは、有利区間中の通常状態において条件3を満たした場合と、有利区間中のAT状態において条件7を満たした場合に移行し、入賞−A1から入賞−C12条件装置に当選した場合には操作手順に関する報知を行わない。有利区間中のガセ前兆状態は、例えば、前兆状態と同様な演出が行われており、遊技者からすると前兆状態と区別し難い状態である。有利区間中のガセ前兆状態は、有利区間中の前兆状態と同様の挙動を示し、前兆カウンタ抽選テーブルを参照して前兆ゲーム数を決定し、前兆カウンタが0になることで、非有利区間中の通常状態に移行する。なお、第2実施形態においては、ガセ前兆状態中に入賞−E、F、G条件装置に当選した場合は、AT状態に移行することはないが、所定の割合(例えば、5%)で移行するようにしてもよい。
ここで、RB2の役割について、説明する。RB2とは20ゲームのATを実行可能とする状態であり、RB2は天井カウンタが0になることで権利が付与され、その後の遊技では如何なる条件であってもBBまたはRB1の権利が付与されることが決定されることはなく(上述のように、RB2では、ATゲーム数が0になるタイミングで有利区間中のAT状態を継続するか否かの抽選を行わない)、ガセ前兆状態に移行する。換言すると、RB2はBBまたはRB1よりも相対的に不利なATとなっている。しかしながら、遊技者がRB1とRB2とが区別できる場合、RB2の遊技が終了したあとのガセ前兆状態では、AT状態へ移行する条件が相当難しいため、離席する可能性が高い。そこで、RB1とRB2とは見た目上区別ができないようにするために、RB1およびRB2では、RBが開始した遊技からRBが終了するまでの期間において、液晶に「RB遊技中」、LEDの点灯態様をRBに相当する演出を実行し、RB1およびRB2のいずれにおいても、RBに相当する外部信号2を外部出力端子板47を介して出力する。これにより、遊技者はRB1かRB2かを区別することが難しくなるため、RB1またはRB2のAT状態が終了したあとの状態が前兆状態かガセ前兆状態かが分かりにくくなる。
次に、有利区間中の前兆状態における遊技の進行の例、および有利区間中のガセ前兆状態における遊技の進行の例について図46を用いて説明する。
図46aは、有利区間中の前兆状態に移行し、その後有利区間中のAT状態に移行するまでの一例を示す表である。なお、図46において、スラッシュ役とは、入賞−B1、C1を言い、スラッシュ役以外とはこれら以外の当選役であり、図46では再遊技−Aを例として記載している。また、スラッシュ役としては、図37で示す入賞A−1〜12、入賞−B1〜12、入賞−C1〜12を示す。有利区間中の通常状態であり、短縮カウンタ値に14が記憶された状況で1遊技目に短縮カウンタ抽選対象図柄を含む入賞−B1条件装置に当選すると、遊技メダルの獲得が最も有利な操作手順(123)を報知せず、短縮カウンタ抽選対象図柄が表示可能となる操作手順(213)を報知する。ストップスイッチの操作手順を213の手順で操作の受付けがされたことで、短縮カウンタ抽選対象図柄(入賞17)が表示された場合に短縮カウンタ減算抽選テーブルを参照し短縮カウンタ値を決定する。短縮カウンタ減算抽選テーブルにより決定された値が9となり、現在記憶されている短縮カウンタ値の14から9を減算し減算後の5を短縮カウンタ値として記憶する。2遊技目に入賞−A1条件装置に当選した場合、短縮カウンタ抽選対象図柄が含まれない抽選結果のため、如何なる操作手順も報知をしない。3遊技目に入賞−C1条件装置に当選した場合、遊技メダルの獲得が最も有利な操作手順(123)を報知せず、短縮カウンタ抽選対象図柄が表示可能となる操作手順(231)を報知する。ストップスイッチの操作手順を231の手順で操作の受付けがされたことで、短縮カウンタ抽選対象図柄で入賞17が表示された場合に短縮カウンタ減算抽選テーブルを参照し短縮カウンタ値を決定する。短縮カウンタ減算抽選テーブルにより決定された値が10となり、現在記憶されている短縮カウンタ値の9から10を減算し減算後の−1を補正した0を短縮カウンタ値として記憶する。
よって、有利区間中の通常状態においては、入賞A1からA12−条件装置に当選した場合は、遊技メダルの獲得が最も有利な操作手順を報知せず、短縮カウンタ抽選対象図柄が表示可能となる操作手順を報知せず、一方で、入賞−B1からC12条件装置に当選した場合は、遊技メダルの獲得が最も有利な操作手順を報知せず、短縮カウンタ抽選対象図柄が表示可能となる操作手順を報知することで、報知された操作手順に従って、操作受付けがされることで短縮カウンタ値が減少する頻度が高くなり、遊技者の操作によってAT状態への移行ゲーム数を短縮させることができる。なお、報知された操作手順に従わない場合は、遊技者は遊技メダルの獲得が最も有利となる図柄組合せの表示割合を高めることができ、報知された操作手順の指示に従った遊技よりも遊技メダルの獲得割合が高くなるため、遊技回数を増加させることができる。すなわち、例えば、入賞−B1のように、15枚の図柄組み合わせと、これより少ない1枚の図柄組み合わせとを有する当選役であるスラッシュ役を設け、このスラッシュ役の少ない方の図柄組み合わせを表示させることで、短縮カウンタ値を減少させ、多い方の図柄組み合わせを表示することで、遊技メダルの獲得割合を高めるといった2通りの遊技性を準備した遊技機を提供でき、遊技者は自身が好む遊技方法で遊技を行うことができる。
次に、4遊技目は、短縮カウンタ値に0が記憶された状態で遊技を開始することで、有利区間中の前兆状態で遊技を行うこととなる。4遊技目に入賞−B1条件装置に当選した場合、短縮カウンタ抽選対象図柄が含まれる抽選結果であっても、如何なる操作手順も報知をしない。5遊技目に入賞−A1条件装置に当選した場合、短縮カウンタ抽選対象図柄が含まれない抽選結果であり、如何なる操作手順も報知をしない。6遊技目に入賞−C1条件装置に当選した場合は、4遊技目と同様で、如何なる操作手順も報知をしない。
よって、有利区間中の前兆状態においては、入賞−A1〜C12条件装置に当選した場合は、操作手順に関する報知を行わない。特に、入賞−B1からC12条件装置に当選した場合、短縮カウンタ抽選対象図柄を表示するための報知を行わないことで短縮カウンタ抽選対象図柄が表示される割合が低くなる。本実施形態においては、有利区間中の前兆状態では、短縮カウンタ値の減算、およびAT状態に関するさらなる特典(ゲーム数やセット数の上乗せ等)は行われないため、遊技者はAT状態におけるゲーム数の加算や過度な期待を持たなくなる。また、操作手順に関する報知をしないことで、遊技者が現在の遊技状態が前兆状態か否かを推測する要素を踏まえることができる。
次に、7遊技目は、有利区間中の前兆状態が終了し、次遊技から有利区間中のAT状態で遊技を行うこととなる。7遊技目に入賞−B1条件装置に当選した場合、短縮カウンタ抽選対象図柄が含まれる抽選結果であっても、遊技メダルの獲得が最も有利な操作手順を報知する。8遊技目に入賞−A1条件装置に当選した場合、短縮カウンタ抽選対象図柄が含まれない抽選結果であっても、遊技メダルの獲得が最も有利な操作手順を報知する。
よって、有利区間中のAT状態においては、入賞−A1からC12条件装置に当選した場合、遊技メダルの獲得が最も有利な操作手順を報知する。
次に、図46bは、有利区間中の前兆状態に移行し、前兆状態の最終遊技において再遊技−A条件装置に当選し、その後有利区間中のAT状態に移行するまでの一例を示す表である。なお、1遊技目から5遊技目、7遊技目と8遊技目については図45aと同様であるため、説明は省略する。
6遊技目は、前兆状態が終了する遊技で、AT状態に移行することが確定している状況であり、再遊技−A条件装置に当選した場合は、操作手順に関する報知(123)を行う。再遊技−A条件装置は、操作手順に応じて再遊技01図柄組合せ若しくは再遊技02図柄組合せが表示されるが、いずれの図柄組合せも再遊技の結果を付与するものである。操作手順に応じて遊技の結果に変化がない条件装置に当選した遊技で操作手順を報知することで、遊技者は報知された際に、短縮カウンタ抽選対象図柄が表示される可能性があると認識するが、報知された操作手順で操作することで短縮カウンタ抽選対象図柄は表示されないことで、AT状態に移行することが確定する演出の1つとして、遊技者に驚きを与えることができる。なお、再遊技−A条件装置に限らず、操作手順に応じて遊技結果に影響を及ぼさない条件装置に当選した場合であれば適用できる。
次に、図46cは、有利区間中のガセ前兆状態に移行し、ガセ前兆状態の最終遊技において再遊技−A条件装置に当選し、その後有利区間中の通常状態に移行するまでの一例を示す表である。
有利区間中の通常状態であり、短縮カウンタ値に109が記憶された状況で1遊技目に短縮カウンタ抽選対象図柄を含む入賞−B1条件装置に当選すると、遊技メダルの獲得が最も有利な操作手順(123)を報知せず、短縮カウンタ抽選対象図柄が表示可能となる操作手順(213)を報知する。ストップスイッチの操作手順を213の手順で操作の受付けがされたことで、短縮カウンタ抽選対象図柄で入賞17が表示された場合に短縮カウンタ減算抽選テーブルを参照し短縮カウンタ値を決定する。短縮カウンタ減算抽選テーブルにより決定された値が9となり、現在記憶されている短縮カウンタ値の109から9を減算し減算後の100を短縮カウンタ値として記憶する。2遊技目に入賞−A1条件装置に当選した場合、短縮カウンタ抽選対象図柄が含まれない抽選結果のため、如何なる操作手順も報知をしない。3遊技目に入賞−C1条件装置に当選した場合、遊技メダルの獲得が最も有利な操作手順(123)を報知せず、短縮カウンタ抽選対象図柄が表示可能となる操作手順(231)を報知する。ストップスイッチの操作手順を231の手順で操作の受付けがされたことで、短縮カウンタ抽選対象図柄(入賞17)が表示された場合に短縮カウンタ減算抽選テーブルを参照し短縮カウンタ値を決定する。短縮カウンタ減算抽選テーブルにより決定された値が10となり、現在記憶されている短縮カウンタ値の100から10を減算した90を短縮カウンタ値として記憶する。
次に、4遊技目は、短縮カウンタ値に90が記憶された状態で遊技を開始し、ガセ前兆移行抽選に当選し、次遊技が有利区間中のガセ前兆状態で遊技を行うこととなる。4遊技目に入賞−B1条件装置に当選した場合、短縮カウンタ抽選対象図柄が含まれる抽選結果であっても、如何なる操作手順も報知をしない。なお、このとき、操作手順の結果、短縮カウンタ抽選対象図柄は表示されなかったものとする。5遊技目に入賞−A1条件装置に当選した場合、短縮カウンタ抽選対象図柄が含まれない抽選結果であり、如何なる操作手順も報知をしない。6遊技目に再遊技−A条件装置に当選した場合は、短縮カウンタ値90であるため、如何なる操作手順も報知をしない。
次に、7遊技目は、有利区間中のガセ前兆状態が終了し、次遊技から有利区間中の通常状態で遊技を行うこととなる。7遊技目に入賞−B1条件装置に当選した場合、短縮カウンタ抽選対象図柄が含まれる抽選結果であり、遊技メダルの獲得が最も有利な操作手順を報知せず、短縮カウンタ抽選対象図柄が表示可能となる操作手順(213)を報知する。ストップスイッチの操作手順を213の手順で操作の受付けがされたことで、短縮カウンタ抽選対象図柄(入賞17)が表示された場合に短縮カウンタ減算抽選テーブルを参照し短縮カウンタ値を決定する。短縮カウンタ減算抽選テーブルにより決定された値が5となり、現在記憶されている短縮カウンタ値の90から5を減算した85を短縮カウンタ値として記憶する。8遊技目に入賞−B1条件装置に当選した場合、短縮カウンタ抽選対象図柄が含まれない抽選結果であり、遊技メダルの獲得が最も有利な操作手順を報知せず、短縮カウンタ抽選対象図柄が表示可能となる操作手順(213)を報知する。このとき、ストップスイッチの操作手順が報知された操作手順(213)ではない異なる操作手順(123)で操作された場合、短縮カウンタ抽選対象図柄は表示されず、入賞07が表示される。このとき、短縮カウンタ抽選対象図柄ではないため、短縮カウンタ減算抽選テーブルを参照せず、短縮カウンタ値の減算は行わない。
よって、有利区間中のガセ前兆状態においては、操作手順に関する報知をせず、短縮カウンタ抽選対象図柄を含む条件装置に当選した場合であっても、短縮カウンタ抽選対象図柄が表示されない限り、短縮カウンタ値を減算しない。
次に、図47を用いて遊技メダルの獲得の増減グラフを用いて、短縮カウンタ抽選対象図柄が表示され得る報知をせず、遊技メダルの獲得が最も有利な操作手順を報知する例の説明をする。
初めに、図47に記載されている縦軸は出玉率を示す。出玉率とは、遊技を行う際に必要となる所定数(規定数とも称し、3枚又は2枚)の遊技メダルを賭した遊技の賭け数とストップスイッチが操作されたことで表示された図柄組み合わせに対応する遊技メダルを付与した付与数とを演算(商)した結果得られる割合である。具体的には、賭け数3枚で遊技を行い、遊技の結果で入賞01が表示され15枚の遊技メダルを付与した場合の出玉率は500パーセントとなる。横軸は進行ゲーム数を示す。本実施形態において、進行ゲーム数の単位は自然数である。T1、T2,T3は進行ゲームにおけるある遊技の結果のタイミングを示すものである。また、主制御基板においては、所定のゲーム数間における出玉率を監視するようになっており、主制御基板における所定の記憶領域には、上記で玉率が記憶されるようになっている。この主制御基板は、記憶した出玉率が所定の閾値(例えば、出玉率33パーセント)を下回る可能性があるか否かによって、短縮カウンタ抽選対象図柄が表示可能な操作態様の報知を行うか、或いは、いかなる報知も行わないかのいずれかを実行する。
タイミングT1までの遊技において、遊技メダルの出玉率は右下がりのグラフを示している。タイミングT1のときには、出玉率33パーセントから35パーセントの間を示す所定の数値情報が記憶されており、次遊技において、短縮カウンタ抽選対象図柄を含む条件装置である入賞−B1条件装置に当選した場合、本来は213の操作手順を報知すべきであるが、このタイミングT1のときには、閾値である33パーセントを下回る可能性があり、遊技者が遊技メダルの獲得に関して不利になりすぎることを防止するために、如何なる操作手順に関する報知を行わない。タイミングT2の時も同様である。
ここで、入賞−A1からA12条件装置については、正解(6択)の押し順で操作すると遊技メダル15枚を獲得でき、第1停止正解第2停不正解の押し順で操作すると2分の1の割合で遊技メダル1枚を獲得でき、第1停止不正解の押し順で操作すると4分の1の割合で遊技メダル1枚を獲得できる。入賞−B1からB12条件装置については、正解(6択)の押し順で操作すると遊技メダル15枚を獲得でき、その他の押し順で操作すると遊技メダル1枚を獲得できる。入賞−C1からC12条件装置については、正解(3択)の押し順で操作すると遊技メダル15枚を獲得でき、その他の押し順で操作すると遊技メダル1枚を獲得できる。入賞−D条件装置については、中リールに付された図柄番号13番から17番の図柄が有効ライン上に存在するときに中ストップスイッチを操作受付けした場合に遊技メダル3枚を獲得できず(入賞95が表示されず)、その他のタイミングであれば遊技メダル3枚を獲得できる。入賞−EからG条件装置については操作手順不問で遊技メダルを獲得できる。
有利区間中の通常状態においては、入賞−B1からC12条件装置に当選した場合は、短縮カウンタ抽選対象図柄が表示され得るよう操作手順を報知するが、短縮カウンタ抽選対象図柄は遊技メダル1枚を獲得できる図柄組み合わせであるため、賭け数3枚だと、当該遊技結果の出玉率は約33%となる。一方で、図41記載の置数からわかる通り、RT2においては、ハズレ(置数:20813)が存在しているため、出玉率が0となる遊技結果になることがある。本実施形態においては、主制御基板は、上述のように、複数回の遊技の結果、出玉率が閾値である33パーセントを下回ることは遊技者にとって不利になりすぎる基準とし、33パーセントにならないために現在の出玉率が35パーセント以下であることを条件に、次遊技、如何なる条件装置に当選したとしても操作手順を報知しない。換言すれば、主制御基板は、現在の出玉率が35パーセントを超えている場合には、短縮カウンタ抽選対象図柄を表示可能な操作態様を報知するともいえる。
入賞−A1からA12条件装置のいずれかの条件装置に当選した場合であり、操作手順に関する報知がされない場合の1遊技当たりのメダル獲得期待値は約0.0835となり、入賞−B1からB12条件装置のいずれかの条件装置に当選した場合であり、操作手順に関する報知がされない場合の1遊技当たりのメダル獲得期待値は約0.0429となり、入賞−C1からC12条件装置のいずれかの条件装置に当選した場合であり、操作手順に関する報知がされない場合の1遊技当たりのメダル獲得期待値は約0.0086となる。一方で、入賞−B1からB12条件装置のいずれかの条件装置に当選した場合であり、短縮カウンタ抽選対象図柄が表示され得る操作手順に関する報知がされた場合の1遊技当たりのメダル獲得期待値は約0.0129となり、入賞−C1からC12条件装置のいずれかの条件装置に当選した場合であり、短縮カウンタ抽選対象図柄が表示され得る操作手順に関する報知がされた場合の1遊技当たりのメダル獲得期待値は約0.0015となる。
RT2に記載されている置数から1遊技当たりの遊技メダル獲得期待値は、短縮カウンタ抽選対象図柄が表示され得る操作手順に関する報知をした場合は約1.194、短縮カウンタ抽選対象図柄が表示され得る操作手順を報知しない場合は約1.637となり、操作手順に関する報知をしない場合の方が遊技メダルの獲得期待値が高くなる。つまり、出玉率が35パーセント以下になったことを条件に操作手順に関する報知をしないことで、結果的に出玉率が35パーセントを超える可能性が高くなる。なお、再遊技−AからCに関しては、遊技メダルを付与していないため、カウントしないものとして計算している。
よって、操作手順を報知しないことで、違和感のない自然な遊技を進行しつつ、出玉率を向上させることができる。また、ハズレとなる割合が約3分の1であることからも、有利区間中の通常状態において報知をしないことに不自然さを感じにくい。
上記では、出玉率が所定の閾値を下回った場合に操作手順に関する報知をしない例を説明したが、これに限らず、遊技メダルの獲得が最も有利となる操作手順を報知するようにしてもよいし、出玉率の記憶している期間を、有利区間が開始されてから終了するまでの期間や、設定変更後から次回設定変更がされるまでの間であってもよい。また、有利区間中の前兆状態またはガセ前兆状態においては、もともと短縮カウンタ抽選対象図柄が表示され得る操作手順を報知しないため、自然と出玉率が向上するようになっている。
出玉率が所定の閾値(下限値)を下回った場合だけでなく、特定の閾値(上限値)を上回った場合に操作手順を報知しないようにしてもよい。すなわち、出玉率が上記下限値から上限値の範囲外となるような場合には、操作手順を報知しないようにしてもよい。具体的には、有利区間中のAT状態において、過度な出玉率(例えば、450%)を複数遊技間超える状況であれば、遊技メダルが最も有利となる操作手順に関する報知をせず、如何なる操作手順に関する報知をしなくてもよいし、遊技メダル1枚が獲得可能な操作手順に関する報知をするようにしてもよい。
第2実施形態においては、各状態および当選した条件装置の種類に応じて、報知の有無が決定されるが、これに限らず、所定の抽選結果に応じて遊技メダルが最も有利となる図柄組合せが表示され得る操作手順を報知するようにしてもよいし、短縮カウンタ抽選対象図柄が表示され得る操作手順を報知するようにしてもよい。
第2実施形態において、記載した内容については、第1実施形態と組合せることは差し支えない。具体的には、第2実施形態におけるAT状態が終了するときに、液晶にて第1実施形態に記載されている設定値を示唆するトロフィーを表示することが挙げられる。

P :ぱちんこ遊技機、
P1 :外枠、
P2 :前枠、
P3 :ガラス枠、
P4 :裏セットユニット、
P5 :遊技盤、
P40 :主制御基板、
P41 :演出制御基板、
P42 :画像制御基板、
P43 :払出制御基板、
P44 :電源基板、
P47 :電源スイッチ、
P48 :ラムクリアスイッチ、
P49 :設定キースイッチ、
P50 :主制御表示装置、
P51 :第1特別図柄表示装置、
P52 :第2特別図柄表示装置、
P80 :演出表示装置、
P81 :演出操作手段(P380:演出操作ユニット、P381:演出ボタン、P382:レバー、P383:十字キー)、
P82 :演出ランプ(P350:枠ランプ、P550:盤ランプ)、
P83 :スピーカ(P141幕板スピーカ,P371上スピーカ)
P560 :演出役物、
P710 :第1始動入賞装置、
P720 :第2始動入賞装置、
P730 :一般入賞装置、
P740 :普図作動ゲート装置、
P750 :大入賞口装置
P755 :特別電動役物、
P770 :普通電動役物
1 :スロットマシン
2 :フロントパネル
3 :キャビネット
4 :表示窓
5 :下部パネル
6 :リールユニット
7 :リールベース
8a :左リール
8b :中リール
8c :右リール
11 :操作パネル
12 :スタートスイッチ
13a :左ストップスイッチ
13b :中ストップスイッチ
13c :右ストップスイッチ
17 :メダル投入口
18 :MAXベットスイッチ
19 :1ベットスイッチ
20 :サブスイッチ
21 :サブ十字キースイッチ
22 :イジェクトスイッチ
24a :左操作指示ランプ
24b :中操作指示ランプ
24c :右操作指示ランプ
25 :ベット数表示ランプ
26 :クレジット数表示器
27 :獲得枚数表示器
28 :受け皿
29 :タバコ用灰皿
30 :シール収容部
32 :表示装置
34 :メダルセレクタ
35 :メダル流路
37 :設定キースイッチ
38 :設定スイッチ
39 :電源装置
40 :電源スイッチ
41 :メイン制御基板ユニット
42 :サブ制御基板ユニット
43 :メダル払出口
44 :ホッパ
45 :メダル払出部
46 :補助タンク
47 :外部出力端子板
48 :ドア開放検知スイッチ
52 :メインROM
53 :サブROM
56 :メインRAM
57 :サブRAM
60 :打止切換スイッチ
62 :自動精算スイッチ
64 :7セグメント表示器
66 :ステッピングモータ
72 :可動物
100 :メイン制御基板
105 :メインCPU
110 :電圧監視回路
112 :設定変更手段
114 :水晶発振器
120 :役抽選手段
122 :乱数発生器
124 :乱数抽出手段
126 :乱数生成手段
128 :乱数判定手段
130 :リール制御手段
132 :回転制御手段
134 :停止制御手段
138 :操作順番検出手段
140 :入賞判定手段
142 :払出し手段
144 :電源割込手段
146 :特別役持越手段
148 :当選フラグ制御手段
151 :特別遊技制御手段
156 :ホッパモータ駆動手段
158 :賭け枚数設定手段
1000 :サブ制御基板
1002 :演出出力制御手段
1004 :権利制御手段
1005 :サブCPU
1006 :報知出力制御手段
1008 :サブ入力スイッチ操作手段
1010 :可動物制御手段
1014 :画像制御基板
1018 :BL基板
1101 :サブ制御手段
1110 :演出制御手段
1120 :遊技状態報知手段
1130 :AT抽選手段
1140 :AT管理手段
1150 :AT遊技回数カウント手段
1160 :報知手段
1170 :抽選手段
1180 :AT報知手段
S :スピーカ

Claims (1)

  1. 複数のリールと、
    複数のストップスイッチと、
    内部抽選手段と、
    ストップスイッチの操作態様を報知可能な報知手段と、
    所定期間における出玉率を監視する出玉率監視手段と、
    を備え、
    前記内部抽選手段は、第1図柄組み合わせと当該第1図柄組み合わせよりも多くの遊技媒体の付与を伴う第2図柄組み合わせとのいずれかが停止可能な特定役とを決定可能に構成されており、
    前記報知手段は、前記特定役が決定されている遊技では前記第1図柄組み合わせを停止可能な操作態様を報知可能であり、
    前記出玉率監視手段は、遊技の進行に供する遊技媒体数と、当該遊技の進行における前記ストップスイッチの操作の結果により付与された遊技媒体数とに基づいた出玉率を所定期間に亘って更新可能に記憶し、
    前記報知手段は、前記特定役に当選したある遊技において、前記第1図柄組合せが表示可能な操作態様を報知するが、当該遊技の遊技結果に応じて前記出玉率が所定の範囲を超える可能性があると判断した場合は前記第1図柄組み合わせおよび前記第2図柄組合せが表示可能な操作態様を報知しない
    ことを特徴とするスロットマシン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7359475B1 (ja) 2022-07-26 2023-10-11 株式会社大都技研 遊技台

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