JP2013006431A - ハンドル - Google Patents

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Abstract

【課題】グリップの破損を防止し、さらにハンドルバー内のウェイトを容易に交換すること。
【解決手段】先端(821)を開口した断面中空状のハンドルバー(82)と、ハンドルバー(82)の先端側の所定領域(A)を露出させるように、ハンドルバー(82)の外周面に装着されたグリップ(81)と、ハンドルバー(82)の内側に収容されたインナウェイト(83)と、ハンドルバー(82)の所定領域(A)及びインナウェイト(83)のそれぞれに形成された貫通穴(834、822)に挿入される係止ピン(87)と、グリップ(81)から露出されたハンドルバー(82)の所定領域(A)を覆うように、インナウェイト(83)に着脱可能に取り付けられたアウタウェイト(84)とを備えた。
【選択図】図5

Description

本発明は、自動二輪車のハンドルに関し、特に防振機能を備えるハンドルに関する。
従来、防振機能を備えるハンドルとして、中空のハンドルバーの内部にバランスウェイトを収容することによって防振するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載のバランスウェイトは、一端の大径部分をハンドルバーから突出させた状態でハンドルバー内に収容されている。ハンドルバー内に収容されたバランスウェイトの筒状部分は、環状の防振ラバーを介してハンドルバーの内周面に支持されている。また、バランスウェイトの他端部及びハンドルバーに形成されたピン穴に係止ピンが挿入されることで、ハンドルバーにバランスウェイトが係止される。
バランスウェイトが取り付けられたハンドルバーには、外周面にグリップが装着され、このグリップにより係止ピンが抜け止めされている。このように構成されたハンドルでは、バランスウェイトの共振周波数がハンドルバーの共振周波数に合わせられている。そして、エンジンにて発生した振動が車体フレームを介してバンドルバーに伝搬すると、バランスウェイトの減衰作用によってハンドルの振動が低減される。
実開昭60−115790号公報
しかしながら、上記したハンドルでは、グリップによって係止ピンが抜け止めされているため、振動による係止ピンの摩擦によりグリップが破れる虞がある。また、上記したハンドルでは、ハンドルバーからグリップを外さなければ、バランスウェイトを交換することができないが、通常はグリップがハンドルバーに接着されているため、バランスウェイトの交換が困難となっていた。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、グリップの破損を防止することができ、さらにハンドルバー内のウェイトを容易に交換できるハンドルを提供することを目的とする。
本発明のハンドルは、先端を開口した断面中空状のハンドルバーと、前記ハンドルバーの先端側の所定領域を露出させるように、前記ハンドルバーの外周面に装着されたグリップと、前記ハンドルバーの内側に収容されたインナウェイトと、前記ハンドルバーの所定領域及び前記インナウェイトのそれぞれに形成された貫通穴に挿入される係止ピンと、前記グリップから露出された前記ハンドルバーの所定領域を覆うように、前記インナウェイトに着脱可能に取り付けられたアウタウェイトとを備えたことを特徴とする。
この構成によれば、ハンドルバーの所定領域を覆うアウタウェイトによって、係止ピンが抜け止めされる。このため、グリップによって係止ピンが抜け止めされる構成と異なり、振動による係止ピンの摩擦によりグリップが破損することがない。また、係止ピンがアウタウェイトによって覆われるため、ハンドルバーからグリップを外す必要がなく、インナウェイトからアウタウェイトを取り外すことによってインナウェイトの交換作業を容易に行うことができる。
また本発明のハンドルにおいて、前記インナウェイトは、前記ハンドルバーの開口から外方に突出する突出部を有し、前記アウタウェイトは、前記インナウェイトの突出部に嵌合する凹部を有する。この構成によれば、ハンドルバーの開口から突出したインナウェイトの突出部を把持できるため、組み付け作業時のインナウェイトの貫通穴とハンドルバーの貫通穴の位置合わせを容易にできる。また、インナウェイトとアウタウェイトとの結合が強固となり、車両を転倒させた際に容易にアウタウェイトが脱落することを防止できる。
また本発明のハンドルにおいて、前記インナウェイトは、弾性体を介して前記ハンドルバーに支持される。この構成によれば、ハンドルバーに発生する振動を、弾性体、インナウェイト、アウタウェイトからなる防振機構により吸収させることができる。
また本発明のハンドルにおいて、前記インナウェイトは、前記ハンドルバーの先端側及び奥側に設けた一対の弾性体を介して前記ハンドルバーに支持されており、前記ハンドルバーの先端側の弾性体は、前記ハンドルバーの先端と前記アウタウェイトとの間に介在する介在部を有する。この構成によれば、介在部によってハンドルバーの先端とアウタウェイトとの直接接触が防止される。また、アウタウェイトが介在部によって外側に付勢されているため、自動二輪車の転倒時等にアウタウェイトが押し込まれる場合でも、アウタウェイトとグリップとの当接が抑制される。特に、アクセルグリップが装着されたハンドルバーでは、アクセルグリップの破損を防止できる。
また本発明のハンドルにおいて、前記ハンドルバーの先端側の弾性体には、前記ハンドルバー及び前記インナウェイトの貫通穴に対応して貫通穴が形成されており、当該弾性体の貫通穴が前記係止ピンよりも小径に形成される。この構成によれば、弾性体の貫通穴に係止ピンが圧入されるため、ハンドルバーから係止ピンが脱落することがない。よって、係止ピンを保持しながら組み付け作業を行う必要がない。
本発明によれば、グリップの破損を防止することができ、さらにハンドルバー内のウェイトを容易に交換できる。
本実施の形態に係る自動二輪車の左側面図である。 本実施の形態に係る自動二輪車の上面図である。 本実施の形態に係る自動二輪車の正面図である。 本実施の形態に係るハンドルの分解斜視図である。 本実施の形態に係るハンドルの断面図である。 本実施の形態に係るハンドルバーに対する防振機構の組み付け作業の説明図である。
以下、本実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。なお、以下においては、本発明のハンドルをネイキッドタイプの自動二輪車のエンジンに適用した例について説明するが、これに限定されるものではなく適宜変更が可能である。例えば、本発明のハンドルを、他のタイプの自動二輪車にも適用可能である。
図1を参照して、本実施の形態に係る自動二輪車全体の概略構成について説明する。図1は、本実施の形態に係る自動二輪車の左側面図である。図2は、本実施の形態に係る自動二輪車の上面図である。図3は、本実施の形態に係る自動二輪車の正面図である。なお、図1においては、車体前方を矢印FR、車体後方を矢印REでそれぞれ示す。また、図2及び図3においては、車体右方を矢印R、車体左方を矢印Lでそれぞれ示す。
図1から図3に示すように、自動二輪車1は、パワーユニット、電装系等の各部を搭載する鋼製又はアルミ合金製の車体フレーム2を備えている。車体フレーム2のメインフレーム21は、前端に位置するヘッドパイプ22から後方に向けて左右二股に分岐し、後下方に傾斜して延在する。メインフレーム21の下方には、エンジン3が吊下げられるようにして搭載される。メインフレーム21の上部には、燃料タンク41が配置される。燃料タンク41の後方には、メインフレーム21の後部に接続された左右一対のシートレール(不図示)の上部にライダーシート42a及びピリオンシート42bが連設される。
シートレールは、メインフレーム21の後部から後上方に傾斜して延出し、補強用のシートピラー23と共にライダーシート42a及びピリオンシート42bを支持する。ピリオンシート42bの左右両側のリヤカバー25には、同乗者用のグラブバー26が設けられている。ライダーシート42a及びピリオンシート42bの下方には、それぞれに対応してフットレスト43、44が設けられている。車体左側の運転者用のフットレスト43の前方には、変速用のチェンジペダル45が設けられ、車体右側の運転者用のフットレスト43の前方には、後輪5用のブレーキペダル46が設けられている。
車体フレーム2の前部上側には、ヘッドパイプ22に設けられたステアリングシャフト(不図示)を介して一対のフロントフォーク7が左右に揺動可能に支持されている。一対のフロントフォーク7には前輪緩衝用のサスペンションが内装されている。一対のフロントフォーク7は、上方に位置するアッパブラケット71と中間部分に位置するロアブラケット72とにより連結されている。アッパブラケット71の上部には、ハンドルクランプ73が設けられており、ハンドルクランプ73にハンドル8が取り付けられている。
左右のハンドル8には、一対のスイッチボックス75が取り付けられている。車体左側のスイッチボックス75には、ウィンカスイッチ及びヘッドランプ65用の切り替えスイッチが配置されている。車体右側のスイッチボックス75には、スタータスイッチが配置されている。また、車体左側のハンドルバー82には、グリップ81及びクラッチレバー76が設けられ、車体右側のハンドルバー82には、アクセルグリップ89及びブレーキレバー77が設けられている。
フロントフォーク7の前面には、ヘッドランプ65が設置され、ヘッドランプ65の両側方に左右一対のフロントウィンカ66が設置される。ヘッドランプ65の上方には、速度、エンジン回転数、燃料残量等を表示するメータユニット67が設置されている。一対のフロントフォーク7の下部には、前輪6が回転可能に支持されると共に、前輪6の上部を覆うフロントフェンダ61が配置される。前輪6には、ブレーキディスク62とブレーキディスク62を挟持するキャリパー63が設けられている。
車体フレーム2の後部下側には、スイングアーム9が上下方向に揺動可能に連結されており、車体フレーム2及びスイングアーム9間には、後輪緩衝用のサスペンション(不図示)が取り付けられている。スイングアーム9の後部には、後輪5が回転可能に支持される。後輪5には、ドリブンスプロケット91が設けられており、ドリブンスプロケット91とエンジン3側のドライブスプロケットとの間にはドライブチェーン92が架け渡されている。後輪5は、ドライブチェーン92を介してエンジン3からの動力が伝達されることで回転駆動される。
ドライブチェーン92の上方は、チェーンカバー93により覆われ、後輪5の上方は、ピリオンシート42bの後方に配置されたリヤフェンダ51により覆われる。リヤフェンダ51の後面には、左右一対のリヤウィンカ52が設置され、リヤウィンカ52の後方にブレーキランプ53及びライセンスランプ54が設置されている。また、詳述はしないが、車体フレーム2等には、車体外装としてハーフカウル27、サイドカバー28、リヤカバー25が設けられ、全体的な統一感を有するように構成されている。
エンジン3は、例えば、並列4気筒エンジンと変速機とからなり、横置き状態で車体フレーム2に懸架される。エンジン3には、インテークパイプ(不図示)を介して空気が取り込まれ、燃料噴射装置にて空気と燃料とが混合されて燃焼室に供給される。燃焼室内での燃焼後の排気ガスは、エンジン3から下方に延出されたエキゾーストパイプ31を経てマフラ32から排気される。エンジン3の前方には、エンジン3各部からの熱を冷却するラジエータ33が設けられている。
以下、図4及び図5を参照して、本実施の形態に係るハンドルについて詳細に説明する。図4は、本実施の形態に係るハンドルの分解斜視図である。図5Aは車体左側のハンドルの断面図であり、図5Bは車体右側のハンドルの断面図である。なお、図4は、車体右側のハンドルを示すが、車体左側のハンドルも略同様な構成である。
図4に示すように、ハンドル8の防振機構は、一対のブッシュ85、86付きのインナウェイト83とアウタウェイト84とからなるバランスウェイトをハンドルバー82に取り付けることで構成される。ハンドルバー82は、先端821を開口した断面中空のパイプ状であり、外周面にゴム製のグリップ81が装着される。グリップ81は、ハンドルバー82の先端821から離間して配置され、ハンドルバー82の先端側の所定領域Aを露出させる。ハンドルバー82の所定領域Aには、インナウェイト83の取付用の貫通穴822が形成されている。
ハンドルバー82の内側には、制振用のインナウェイト83が挿入される。インナウェイト83は、段付きの円柱状に形成されており、ハンドルバー82の奥方に収容される大径部831と、大径部831からハンドルバー82の外方に延びる小径部832とを有している。大径部831の外周面にはハンドルバー82の奥方に位置する端部近傍に環状溝833が形成され、環状溝833には弾性体としての環状のブッシュ85が装着される。インナウェイト83の一端側は、このブッシュ85によってハンドルバー82の内周面に支持される。
小径部832には、弾性体としての略円筒状のブッシュ86が装着される。ブッシュ86は、インナウェイト83の小径部832に装着される円筒部861と、円筒部861の一端部から径方向外側に突出するフランジ部(介在部)862とを有している。円筒部861は、フランジ部862を外方に向けてインナウェイト83の段部(小径部832の奥方)まで押し込まれ、小径部832の略半部を露出させる。インナウェイト83の他端側は、このブッシュ86の円筒部861によってハンドルバー82の内周面に支持される。フランジ部862は、円筒部861の外周面からハンドルバー82の厚み分だけ突出している。
ハンドルバー82に対するインナウェイト83の挿入時には、フランジ部862がハンドルバー82の先端821に当接される。このため、小径部832の略半部がハンドルバー82から外方に突出される。また、小径部832及び円筒部861には、ハンドルバー82の貫通穴822に対応して、それぞれ径方向に貫通した貫通穴834、863が形成されている。これら貫通穴822、834、863に係止ピン87が挿入されることで、インナウェイト83がハンドルバー82に係止されて、インナウェイト83がハンドルバー82に対して抜け止め及び周り止めされる。
インナウェイト83には、ハンドルバー82から突出した小径部832の略半部にアウタウェイト84がネジ88を介して固定される。アウタウェイト84は、一端を開口した略有底円筒状であり、ハンドルバー82の所定領域Aを収容する収容空間843(図5参照)を有している。アウタウェイト84がインナウェイト83に固定されると、アウタウェイト84によってハンドルバー82の露出部分が覆われる。また、係止ピン87は、ハンドルバー82の所定領域Aに挿入されるため、アウタウェイト84に抜け止めされる。
ここで、図5を参照して、ハンドルの取付構成の詳細について説明する。図5Aに示すように、車体左側のハンドルバー82には、先端側の所定領域Aを露出させるようにグリップ81が装着されている。ハンドルバー82の内側には、一対のブッシュ85、86付きのインナウェイト83が収容されている。この場合、一対のブッシュ85、86は、それぞれ環状溝833及び小径部832の外径寸法よりも僅かに小さな内径寸法を有している。このため、一対のブッシュ85、86は、内径寸法を押し広げるようにして環状溝833及び小径部832の外周面に装着される。
また、一対のブッシュ85、86の厚みは、それぞれ環状溝833及び小径部832に装着された状態で、大径部831の外周面から突出する寸法に形成されている。一方で、大径部831の外径寸法がハンドルバー82の内径寸法よりも僅かに小さく形成されている。このため、インナウェイト83は、ハンドルバー82との間に隙間を形成した状態で、一対のブッシュ85、86を介してハンドルバー82に浮動支持される。よって、エンジン3等からの振動が、ハンドルバー82から直にインナウェイト83に伝搬されることがない。
ブッシュ86の軸方向の長さ寸法は、小径部832の延在長よりも短く形成されている。このため、ブッシュ86が小径部832の奥方まで押し込まれることで、小径部832の略半部がブッシュ86から露出される。ブッシュ86のフランジ部862は、ハンドルバー82の先端821に当接して、軸方向においてハンドルバー82に対してインナウェイト83を位置決めしている。このようにブッシュ86によってハンドルバー82とインナウェイト83との位置関係が調整されることで、ハンドルバー82の貫通穴822、小径部832の貫通穴834、ブッシュ86の貫通穴863が軸方向において位置合わせされる。
ハンドルバー82の貫通穴822及び小径部832の貫通穴834の径寸法は、それぞれ係止ピン87の径寸法よりも大きく形成されている。一方、ブッシュ86の貫通穴863の径寸法は、係止ピン87の径寸法よりも僅かに小さく形成されている。すなわち、係止ピン87は、ハンドルバー82の貫通穴822及び小径部832の貫通穴834には遊びを設けた状態で挿入され、ブッシュ86の貫通穴863には圧入されている。よって、係止ピン87には、ハンドルバー82及び小径部832からの振動が直に伝搬されることが抑制されている。また、係止ピン87は、ブッシュ86に保持されるため、ハンドルバー82からの脱落が防止される。
小径部832の先端側の略半部は、ハンドルバー82の開口から外方に突出した突出部835となっており、この突出部835にアウタウェイト84が固定されている。アウタウェイト84は、円柱状のウェイト本体841と、ウェイト本体841の外周縁部からグリップ81に向って延びる周壁部842とを有している。周壁部842は、ハンドルバー82の所定領域Aを収容する収容空間843を形成している。この収容空間843にハンドルバー82の所定領域Aが収容されることで、アウタウェイト84によって係止ピン87が確実に抜け止めされる。
ウェイト本体841には、軸方向において収容空間843に連なる有底の嵌合穴(凹部)844が形成されている。嵌合穴844には、小径部832の突出部835が嵌合されている。アウタウェイト84は、ウェイト本体841の通し穴845を介して小径部832のネジ穴836にネジ88が締め付けられることでインナウェイト83に固定される。このように、アウタウェイト84の嵌合穴844にインナウェイト83の小径部832が嵌合されることで、ネジ88に対してせん断方向に作用する負荷を減らして、アウタウェイト84の脱落を抑制している。
また、ウェイト本体841の嵌合穴844の外縁部分とハンドルバー82の先端821との間にブッシュ86のフランジ部862が挟み込まれている。この場合、フランジ部862は、ウェイト本体841とハンドルバー82との間に介在することで、アウタウェイト84をグリップ81から離間する方向に付勢している。このため、自動二輪車1の転倒時等にアウタウェイト84が押し込まれる場合でも、アウタウェイト84とグリップ81との当接が抑制される。
このように防振機構が取り付けられたハンドルでは、ハンドルバー82の共振周波数(固有振動数)に合わせて、インナウェイト83の重量、アウタウェイト84の重量、及びブッシュ85、86のバネ定数が設計されている。そして、エンジン3にて発生した振動が車体フレーム2を介してハンドルバー82に伝搬すると、ハンドルバー82の共振振動がインナウェイト83及びアウタウェイト84の共振振動によって吸収され、ハンドルバー82の振動が減少される。
なお、係止ピン87はハンドルバー82の貫通穴822及びインナウェイト83の貫通穴834に遊びを設けて挿入されるため、係止ピン87を介してハンドルバー82からインナウェイト83に振動が伝搬することも防止される。また、係止ピン87とハンドルバー82及びインナウェイト83との接触が抑制されているため、異音の発生や係止ピン87の破損が防止される。
また、このハンドルでは、ハンドルバー82からアウタウェイト84を外すと、係止ピン87がグリップ81の外側に露出される。よって、係止ピン87がグリップに覆われる構成と比較して、係止ピン87の抜き出しが容易となり、インナウェイト83の交換作業の作業性が向上される。
図5Bに示すように、車体右側のハンドルバー82は、アクセルグリップ89が取り付けられている点で車体左側のハンドルバー82と相違している。アクセルグリップ89は、ハンドルバー82の外周面に回転可能に嵌合されたアクセルパイプ892を有している。アクセルパイプ892の外周面にはグリップ891が装着されている。また、アクセルパイプ892のアウタウェイト84とは逆側の端部には、スロットル開度を調整するアクセルプーリ893が設けられている。
アクセルグリップ89を有するハンドルバー82においても、ハンドルバー82に伝搬した振動をインナウェイト83及びアウタウェイト84の減衰作用によって低減している。また、ハンドルバー82からのアウタウェイト84の取り外しによって、係止ピン87がアクセルグリップ89の外側に露出されるため、インナウェイト83の交換作業の作業性が向上される。さらに、アウタウェイト84とハンドルバー82の先端との間にブッシュ86のフランジ部862が介在されることで、アウタウェイト84がアクセルグリップ89に当接されることがない。例えば、自動二輪車1の転倒時等にアウタウェイト84が押し込まれる場合でも、アクセルグリップ89の破損が防止される。
図6を参照して、ハンドルバーに対する防振機構の組み付け作業について説明する。図6は、本実施の形態に係るハンドルバーに対する防振機構の組み付け作業の説明図である。なお、図6では車体左側のハンドルバーに対する防振機構の組み付け作業について説明するが、車体右側のハンドルバーに対する防振機構の組み付け作業も略同様である。
図6Aに示すように、ハンドルバー82の外周面には、先端側の所定領域Aを露出させるようにグリップ81が装着されている。インナウェイト83の環状溝833及び小径部832には、それぞれブッシュ85、86が装着される。このとき、ブッシュ86の貫通穴863が小径部832の貫通穴834に位置合わせされている。また、ブッシュ86は、インナウェイト83の小径部832の奥方まで押し込まれ、小径部832の略半部を露出させている。作業者は、このブッシュ86から露出した小径部832の略半部を把持して、インナウェイト83をハンドルバー82の内側に挿入する。
図6Bに示すように、インナウェイト83がハンドルバー82の内側に挿入されると、ブッシュ86のフランジ部862がハンドルバー82の先端821に当接される。これにより、軸方向においてハンドルバー82に対してインナウェイト83が位置合わせされる。このとき、作業者が把持する小径部832の略半部は、ハンドルバー82の先端821から突出した突出部835となっている。したがって、作業者は、突出部835を把持して、ハンドルバー82の貫通穴822と小径部832の貫通穴834及び小径部832の貫通穴863との周方向の位置合わせを容易に行うことが可能となっている。
図6Cに示すように、各貫通穴822、834、863が位置合わせされると、貫通穴822、834、863に係止ピン87が挿入され、ハンドルバー82にインナウェイト83が係止される。このとき、係止ピン87がブッシュ86の貫通穴863に圧入されることで、ハンドルバー82からの係止ピン87の脱落が防止される。また、ハンドルバー82の貫通穴822及び小径部832の貫通穴834の径寸法が、係止ピン87の径寸法よりも大きく形成されているため、係止ピン87の挿入が容易となっている。
図6Dに示すように、ハンドルバー82にインナウェイト83が係止されると、インナウェイト83の突出部835にアウタウェイト84がネジ止めされる。このとき、ハンドルバー82から係止ピン87の脱落が防止されているため、作業者は係止ピン87を押えることなくハンドルバー82にアウタウェイト84をネジ止めできる。そして、グリップ81から露出されたハンドルバー82の所定領域Aがアウタウェイト84によって覆われて、係止ピン87が確実に抜け止めされる。
また、インナウェイト83の交換時には、ネジ88を緩めてインナウェイト83からアウタウェイト84を取り外し、係止ピン87を外部に露出させる。そして、ハンドルバー82から係止ピン87を引き抜くことで、ハンドルバー82からインナウェイト83を取り外すことが可能となっている。また、本実施の形態に係る構成であれば、フランジ部862がハンドルバー82に当接されているため、ネジ88が折損した場合であっても、インナウェイト83がハンドルバー82の奥方に入り込むことがない。よって、ハンドルバー82の先端821から突出したインナウェイト83の突出部835を把持することで、インナウェイト83を取り外すことが可能となっている。
以上のように、本実施の形態に係るハンドルによれば、ハンドルバー82の所定領域Aを覆うアウタウェイト84によって、係止ピン87が抜け止めされる。このため、グリップによって係止ピン87が抜け止めされる構成と異なり、振動による係止ピン87の摩擦によりグリップ81が破損することがない。また、係止ピン87がアウタウェイト84によって覆われるため、ハンドルバー82からグリップ81を外す必要がなく、インナウェイト83からアウタウェイト84を取り外してインナウェイト83の交換作業を容易に行うことができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、種々変更して実施することが可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている大きさや形状などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更することが可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施することが可能である。
例えば、本実施の形態に係るハンドルにおいては、一対のブッシュによってハンドルバーの内側にインナウェイトを支持する構成としたが、この構成に限定されない。インナウェイト及びアウタウェイトによってハンドルバーの共振周波数を減衰可能に支持できればよい。例えば、単一のブッシュによってインナウェイトを片持ちで支持してもよいし、インナウェイトを全体的に覆うようにブッシュを取り付けて、インナウェイトを全体的に支持してもよい。また、ブッシュを設けない構成としてもよい。
また、本実施の形態に係るハンドルにおいては、ブッシュの材質はゴムに限定されるものではない。インナウェイト及びアウタウェイトによってハンドルバーの共振周波数を減衰するように支持可能な材質であれば、ブッシュの材質は限定されない。
また、本実施の形態に係るハンドルにおいては、係止ピンが棒状に形成されたが、この構成に限定されない。係止ピンは、ハンドルバー、ブッシュ、インナウェイトの貫通穴を係止可能な形状であればよく、例えば、端部に抜け止め用の傘部(皿部)が形成されていてもよい。
また、本実施の形態に係るハンドルにおいては、インナウェイトの突出部がアウタウェイトの嵌合穴に嵌合される構成としたが、この構成に限定されない。インナウェイト及びアウタウェイトのいずれか一方に設けた凹部に、いずれか他方に設けた凸部が入り込む構成であればよく、例えば、インナウェイトに嵌合穴を設けてアウタウェイトに突出部を設ける構成でもよい。また、インナウェイトとアウタウェイトとの接合強度が得られるのであれば、インナウェイトとアウタウェイトとが嵌合しない構成でもよい。
また、本実施の形態に係るハンドルにおいては、係止ピンがブッシュの貫通穴に圧入される構成としたが、この構成に限定されない。係止ピンがブッシュの貫通穴に遊びを設けて挿入される構成としてもよい。
また、本実施の形態に係るハンドルにおいては、介在部としてブッシュにフランジ部を設ける構成としたが、この構成に限定されない。介在部は、アウタウェイトとハンドルバーの先端との間に介在すればよく、例えば、アウタウェイトとハンドルバーの先端との間に部分的に介在する構成でもよい。
1 自動二輪車
2 車体フレーム
3 エンジン
81、891 グリップ
82 ハンドルバー
83 インナウェイト
84 アウタウェイト
85、86 ブッシュ(弾性体)
87 係止ピン
88 ネジ
89 アクセルグリップ
821 先端
822、834、863 貫通穴
831 大径部
832 小径部
835 突出部
843 収容空間
844 嵌合穴(凹部)
862 フランジ部(介在部)
892 アクセルパイプ
893 アクセルプーリ

Claims (5)

  1. 先端を開口した断面中空状のハンドルバーと、
    前記ハンドルバーの先端側の所定領域を露出させるように、前記ハンドルバーの外周面に装着されたグリップと、
    前記ハンドルバーの内側に収容されたインナウェイトと、
    前記ハンドルバーの所定領域及び前記インナウェイトのそれぞれに形成された貫通穴に挿入される係止ピンと、
    前記グリップから露出された前記ハンドルバーの所定領域を覆うように、前記インナウェイトに着脱可能に取り付けられたアウタウェイトとを備えたことを特徴とするハンドル。
  2. 前記インナウェイトは、前記ハンドルバーの開口から外方に突出する突出部を有し、
    前記アウタウェイトは、前記インナウェイトの突出部に嵌合する凹部を有することを特徴とする請求項1に記載のハンドル。
  3. 前記インナウェイトは、弾性体を介して前記ハンドルバーに支持されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のハンドル。
  4. 前記インナウェイトは、前記ハンドルバーの先端側及び奥側に設けた一対の弾性体を介して前記ハンドルバーに支持されており、
    前記ハンドルバーの先端側の弾性体は、前記ハンドルバーの先端と前記アウタウェイトとの間に介在する介在部を有することを特徴とする請求項3に記載のハンドル。
  5. 前記ハンドルバーの先端側の弾性体には、前記ハンドルバー及び前記インナウェイトの貫通穴に対応して貫通穴が形成されており、当該弾性体の貫通穴が前記係止ピンよりも小径に形成されたことを特徴とする請求項4に記載のハンドル。
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