JP2012522111A - 酸素透過性強化粒子を含むポリマー物品 - Google Patents

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Abstract

本発明は、100%よりも低いヘイズ値を有し、少なくとも約100バーラーの酸素透過係数、約5000nm未満の平均粒径を有する酸素透過性粒子が、酸素増加に有効な量で内部に分散されたヒドロゲルポリマーを含む組成物に関する。

Description

(関連出願の相互参照)
本出願は、2010年3月10日出願の米国特許出願第12/721,081号、2009年3月31日出願の米国仮特許出願第61/164,931号、及び2009年10月16日出願の米国仮特許出願第61/252,279号に基づく優先権を主張するものである。
(発明の分野)
本発明は、酸素透過性強化粒子を含むポリマー物品及びこうした物品を形成するための方法に関する。
酸素透過性を示すポリマー材料は医療機器を包含する多くの用途において望ましい。こうした用途の1つとしてコンタクトレンズがある。
ガス透過性ソフトコンタクトレンズ(Gas permeable soft contact lens、GPSCL)は従来のヒドロゲル及びシリコーンヒドロゲルから調製されてきた。従来のヒドロゲルは、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、N−ビニルピロリドン(NVP)及びビニルアルコールなどの親水性モノマーを主として含むモノマー混合物から調製されてきた。これらの従来のヒドロゲル材料の酸素透過係数は材料の含水率に関連し、通常は約20〜30バーラー(barrer)(約20×10−10〜30×10−10cm(STP)・cm/(s・cm・cmHg))よりも低い値である。従来のヒドロゲル材料で形成されたコンタクトレンズでは、このレベルの酸素透過性は短期間のコンタクトレンズの装用に好適であるが、このレベルの酸素透過性では長期間のコンタクトレンズの装用(例えば取り外さずに30日間)の間に健康な角膜を維持するうえで不充分な場合がある。
シリコーンヒドロゲル(SiHの)もまた、GPSCLの材料として現在使用されている。
シリコーンヒドロゲルは、少なくとも1種類のシリコーン含有モノマー又はシリコーン含有反応性マクロマーと少なくとも1種類の親水性モノマーとを含む混合物を重合させることによって一般的に調製されてきた。この種類のレンズ材料は従来のヒドロゲルレンズにともなう角膜浮腫及び過剰脈管新生を低減するものの、シリコーン成分と親水性成分とが非相溶性であるために製造が困難なところがある。タンパク質吸収プロファイル、濡れ性、及び長期にわたって眼に装用した場合の一般的な装用感について更なる材料改良が行なわれることも望まれている。
シリコーンエラストマーコンタクトレンズも製造されている。これらのレンズは優れた酸素透過性を示すが、濡れ性及び機械的特性は低かった。シリコーンエラストマーの物理的特性を向上させるものとしてシリカ強化充填剤が開示されている。
本発明は、少なくとも約100バーラーの酸素透過係数及び約5000nm未満の平均粒径を有する酸素透過性粒子が、その中に、酸素増加に有効な量で分散されたポリマーを含む組成物に関する。
ポリマー中のシリコーン微小粒子(silicon microparticles)の濃度に対するDkのグラフ。 ケイ素含量に対するDkのグラフ。 800nmの信越化学工業社製POSS/PDMS微小粒子を含有するエタフィルコン系レンズのSEM顕微鏡写真。 SiME−OHmPDMS 20の粒径の体積分布ヒストグラム。 SiME−OHmPDMS 40の粒径の体積分布ヒストグラム。 SiME−OHmPDMS 60の粒径の体積分布ヒストグラム。 SiME−OHmPDMS 80の粒径の体積分布ヒストグラム。
本明細書で使用する場合、「医療機器」とは、哺乳動物の組織又は体液中又はその表面上に置かれて使用されるように設計されたあらゆる物品のことである。これらの機器の例としては、これらに限定されるものではないが、カテーテル、インプラント、ステント、並びに眼内レンズ及びコンタクトレンズなどの眼科用機器が挙げられる。好ましい生体医療用機器は、眼科用機器、詳細にはコンタクトレンズ、最も詳細にはヒドロゲルで形成されたコンタクトレンズである。
本明細書で使用する場合、用語「レンズ」とは、眼内又は眼の表面上に置かれる眼科用機器のことを指す。これらの機器は、視力矯正、美容効果、UV遮断及び可視光線又はまぶしさの軽減を包含する放射光低減効果、創傷治癒、薬物又は栄養補助剤の送達を包含する治療効果、診断評価若しくは監視、又はこれらの任意の組み合わせを与えることができる。レンズなる用語には、これらに限定されるものではないが、ソフトコンタクトレンズ、ハードコンタクトレンズ、眼内レンズ、オーバーレイレンズ、眼内挿入物、及び光学挿入物が含まれる。
「反応性混合物」とは、ポリマー形成条件に曝されるとポリマーを形成する、反応性成分、希釈剤(使用される場合)、開始剤、架橋剤及び添加剤を含む成分の混合物である。
反応性成分とは、重合時にポリマーマトリクス中への化学結合、封じ込め(entrapment)又は絡み合い(entanglement)のいずれかによってポリマーの永久的部分となる反応性混合物中の成分である。例えば、反応性モノマーが重合によってポリマーの一部となるのに対して、PVPのような非反応性のポリマー内部湿潤剤及び本発明の酸素透過性粒子は物理的封じ込めによってポリマーの一部となる。希釈剤(使用される場合)及び脱ブロック化剤などの任意に追加される加工補助剤はポリマー構造の一部となることはなく、反応性成分の一部ではない。本発明の反応混合物は、ポリマー製物品又は機器を形成するうえで有用であると当業者に知られているいずれかの方法によって形成することが可能であり、方法には攪拌、圧延、混練及び振盪が含まれる。
本明細書で使用する場合、「生体適合性」及び「生体適合性の」とは、対象とする材料が所望の生物学的システムと接触した際に顕著な負の反応をまったく引き起こさないことを意味する。例えば、酸素透過性粒子がコンタクトレンズ中に取り込まれる場合のこうした望ましくない負の反応としては、刺痛、炎症、望ましくないタンパク質および脂質吸収のレベル、眼球細胞の傷害、及び他の免疫反応が挙げられる。
「ヒドロゲル」ポリマーとは、少なくとも約20重量%の水、ある実施形態においては少なくとも約30重量%、別の実施形態においては少なくとも約40重量%の水を吸収又は取り込むことが可能なポリマーである。
酸素透過性粒子は、少なくとも約100バーラー、ある実施形態においては約100〜約1000バーラー、別の実施形態においては約300〜約1000バーラーの酸素透過係数を有する。酸素透過性粒子は少なくとも約300、400又は500バーラーの酸素透過係数をも有し得る。本発明の酸素透過性粒子は中実すなわち「充填」されているか、あるいは中空であってもよい。中実酸素透過性粒子は例えばフッ素含有ポリマー、ポリジアルキルシロキサンポリマー、自己組織化シロキサン、及びポリトリメチルシリルプロピンなどの剛性材料、並びにこれらの組み合わせなどの架橋ポリマーから形成することができる。
一実施形態において酸素透過性粒子が非反応性であるとは、本発明の組成物の形成及び使用条件下において、酸素透過性粒子がポリマーと共有結合はしないが、水素結合又はファンデルワールス力のような双極子双極子間力を介してポリマーと会合し得ることを意味する。酸素透過性粒子が封入される場合、酸素透過性粒子が封入材料と共有結合しないか、あるいは封入材料がポリマーと結合しないか、あるいはその両方である。一実施形態において酸素透過性粒子は、選択された反応混合物中での酸素透過性粒子の分散及び/又は安定化を助けるように表面反応性である。
潜在的アニオン性又はカチオン性とは、その分子が潜在的イオン性を有することを意味する。潜在的アニオン性基の一例はカルボキシレートであり、潜在的カチオン基の一例はアミン、特に第三級アミンである。
酸素透過性粒子は、色及び透明性を包含するポリマーの光学的性質を大きく低下させることがないように選択される。これは酸素透過性粒子の粒径、屈折率、化学的性質、又はこれらの任意の組み合わせを調節することによって達成することができる。酸素透過性粒子は水和したポリマーマトリクスの屈折率の約20%以内、ある実施形態においては水和したポリマーマトリクスの屈折率の約10%以内の屈折率を有する。他の実施形態では水和したポリマーマトリクスの約1%以内、更に他の実施形態では0.5%未満の屈折率を有する酸素透過性粒子を用いることができる。一実施形態では、酸素透過性粒子は約200〜約1000nmの平均粒径及び水和したポリマーマトリクスの屈折率の約10%以内の屈折率を有する。200nmよりも小さい粒径を有する酸素透過性粒子は、上記の水和したポリマーマトリクスの屈折率の約20%以内の屈折率を有し得る。ポリマーがコンタクトレンズの製造に好適なヒドロゲルであるような一実施形態では、酸素透過性粒子の屈折率は約1.37〜約1.45の間である。一実施形態では、ヒドロゲルポリマーの屈折率は約1.39〜約1.43の間であり、封入された酸素透過性粒子は上記に特定した範囲内の屈折率を有する。
一実施形態では酸素透過性粒子は眼科用機器中に取り込まれ、一実施形態ではコンタクトレンズのオプティカルゾーンの外側の少なくとも1つの領域に取り込まれる。オプティカルゾーンは、ここを通じて光が焦点を結ぶ領域である。この実施形態では、屈折率整合を行なうことなくより大きな粒径が許容され得る。したがって、この実施形態に基づいて製造されるコンタクトレンズは約200nm〜100μm(100ミクロン)の間の平均粒径を有し得る。
中実酸素透過性粒子
中実酸素透過性粒子は、シリコーン、フッ素、及びこれらの組み合わせを含有する架橋ポリマー、酸素透過性ペロブスカイト酸化物、これらの組み合わせなどを包含する材料から形成することができる。シリコーン含有ポリマーの具体例としては、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、架橋ポリ(ジメチルシロキサン)、ポリ((トリメチルシリル)プロピン)及び架橋ポリ(ジメチルシロキサン)コア並びに信越化学工業株式会社(日本)よりX−52−7030の名前で入手可能な0.2〜2000nmの範囲で800nmの平均粒度分布を有するポリジメチルシロキサン/及びポリ(シルセスキオキサン)(PDMS/POSS)コア/シェルシェルが挙げられる。フッ素含有ポリマーの例としては、2,2−ビス(トリフルオロメチル)−4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソールのテトラフルオロエチレンとのコポリマー(TEFLON AFの商品名で販売)、フッ素化PDMS、及びフッ素化ポリノルボルネンのような非晶質フルオロポリマーが挙げられる。酸素透過性粒子が本明細書で開示する範囲の酸素透過係数を有しさえすれば、上記のものを含むコポリマー及び混合物も使用することができる。一実施形態では、中実酸素透過性粒子は、窒化ホウ素などの半金属、酸化鉄、酸化アルミニウム、二酸化チタン、酸化ジルコニウムを包含する金属酸化物、金などの金属、ZnS及びCdSなどの遷移金属硫化物、グラフェン、セルロースでコーティングされたシェル付き金属酸化物などの無機/有機ハイブリッドなどの少なくとも1種類の無機材料を含む。上記を含有するコポリマー及び上記のいずれかと前記無機材料のいずれかとの混合物も使用することができる。
好適な中実酸素透過性粒子は、5000nm未満、ある実施形態では約1000nm未満、ある実施形態では約800nm未満、別の実施形態では約600nm未満、更に別の実施形態では約200nm未満の平均粒径を有する。
中空ナノ粒子
また、酸素透過性粒子は中空のものであってもよい。好適な中空ナノ構造は、水に対して不透過性でありかつ気体で充填された空間を封入又は包囲した剛性シェルを有する。中空ナノ構造は酸素及び空気などの気体に対して透過性であり、少なくとも約200バーラー、ある実施形態においては少なくとも約300バーラー、ある実施形態においては少なくとも約500バーラー、別の実施形態においては少なくとも約1000バーラーの酸素透過係数を有する。本発明の中空ナノ構造は、ナノ構造、ナノバルーン、マイクロカプセル、ガス小胞、及びマイクロスフェアを包含する異なる名前で知られている。本明細書で述べる特性を有しさえすれば、これらの公知のナノ構造のいずれをも使用することができる。好適なナノ構造としては合成中空ナノ構造及びガス小胞が挙げられる。ガス小胞(又は気体小胞タンパク質)は天然に細菌内に見出され、気体で充填された空間を包囲するタンパク質のシェルを有している。合成ナノ構造は、ポリマー、金属酸化物、半金属、炭素及びこれらの組み合わせから形成されるシェルを有する。
酸素透過性粒子が中空ナノ構造である場合、中空ナノ構造は、最長の寸法において500未満、ある実施形態においては約400nm未満、更に別の実施形態においては約10〜約100nmの粒径を有する。一実施形態では、中空ナノ構造は約20〜約100nmの平均直径、及び約100〜約500nmの長さを有する。ナノ構造は、閉鎖端を有する円筒状、球状、卵形、規則的又は不規則的な多面体、楕円体、円錐、回転楕円体(その3本の主軸の長さによって記述することができる)、及びこれらの組み合わせ又は不規則形状を包含する任意の閉鎖した中空構造を有し得る。ガス小胞のような天然に存在するナノ構造は円錐状の端部を有する円筒状であることが多い。合成ナノ構造は任意の形状を有してよく、一実施形態では円筒状及び球状構造から選択される。
中空ナノ構造のシェルは気体、特に酸素に対して透過性であり、空気のような酸素を含む混合物に対して透過性である。酸素及び空気などの気体は、本発明の中空ナノ構造を通過して自由に移動する。本発明のナノ構造のシェルは、少なくとも約5バーラー、ある実施形態においては少なくとも約20バーラーの酸素透過係数を有する。一実施形態では、シェルの酸素透過係数は基質ポリマーの酸素透過係数に等しいかそれよりも高い。しかしながら、シェルの厚さがナノ構造のサイズと比較して比較的薄い(約10nm未満、ある実施形態においては約1〜約5nm)ので、シェル材料の酸素透過係数は比較的低くても有用である。
気体は中空ナノ構造を通過して自由に拡散するが、液体(特に水)は拡散しないため、ナノ構造の形状はシェルを形成するのに用いられる材料の剛性によって維持される。シェル材料は少なくとも約1GPa、ある実施形態においては約2GPa、ある実施形態においては約2.5GPa〜約3.5GPaの弾性率を有する。圧力下で安定的であることが知られている形状としては、球体及び円筒、円錐及び回転楕円体(その3本の主軸の長さによって記述することができる)、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。一実施形態ではこうした中空ナノ構造は球体であり、別の実施形態では約200nmの平均直径を有する球体である。
この構造は、リブ、強化充填剤、ナノ繊維、構造タンパク質、架橋(イオン性又は共有結合)、これらの組み合わせなどの強化構造を有してもよい。
本発明の中空ナノ構造はその中空構造を保持し、中空ナノ構造が取り込まれた物品の製造、滅菌、及び使用に際して潰れることはない。中空構造の維持又は保持は、少なくとも約0.05MPa、ある実施形態においては約0.1MPa〜約0.3MPa、更に別の実施形態においては0.2MPaよりも大きな臨界圧によって特徴付けられる。
一般的にナノ構造の外側部分は親水性であり、内部構造は水に対して不透過性である。これにより、ナノ構造をヒドロゲルのような親水性の基質ポリマー中に容易に分散することが可能であるが、気体で充填された空洞内に水が浸透することは防止される。ナノ構造シェルの内部及び外部構造は、例えばポリマー、タンパク質又は他のシェル材料などの別個の層から形成することができ、あるいは親水性部分が外側に向けられ、疎水性部分が中空ナノ構造の内部方向又はシェルの内側疎水性層の方向に向けられた単一の両親媒性材料から形成することができる。
ナノ構造を形成するのに有用な材料の親水性及び水透過性は、25℃における水透過係数及び表面張力によって特徴付けられる。シェルの外部構造に好適な親水性材料は、約100よりも大きな水透過係数及び20℃で約40ダイン/cmよりも大きな表面張力を有する。シェルの内部構造用の水不透過性材料は、25℃における水透過係数が約10未満であり、20℃における表面張力が約35ダイン/cm未満である。ある実施形態では、Whilhelmyプレート法及び室温で蒸留脱イオン水を用いて測定した場合に、親水性材料は約80°未満の接触角を示し、水不透過性材料は約100°よりも大きな接触角を示す。多くのポリマーの水透過係数がPolymer Handbook,4th Edition,J.Brandrup,Immergut,E.H.,Grulke,E.A.,Bloch,D.に報告されている。
一実施形態では、中空ナノ構造は合成により形成される。好適な合成法の例としては、溶媒蒸発の間に析出させ、又は制御された静電相互作用若しくは化学的相互作用を用いた吸着析出させてシェルを形成する物理化学的プロセスがある。この方法の一例がNature Vol.367,Jan 20,1994に開示されている。中空ナノ構造は、2種類以上のポリマーのポリマー混合物の溶媒蒸発による相分離によって形成することができる。界面張力及び蒸発速度は、溶媒中に乳化液滴として懸濁した2種類の液体間の展着平衡の結果として一方のポリマーの球状の液滴が他方のポリマーの均一な層によってコーティングされるように選択される。
ナノ構造シェルの内側部分及び外側部分に異なる材料が使用される場合、外側の親水性層を形成する材料はそれ自身と架橋又は重合することが可能なポリマーとすることができる。このような材料の例としては、メタクリル酸2−ヒドロエチル(HEMA)、ポリ酢酸ビニル、メタクリル酸、N−ビニルピロリドン、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルメチルアセトアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、アクリル酸、モノメタクリル酸グリセロール、MPC(2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン)、メタクリル酸メチル、アクリル酸ヒドロキシエチル、N−(1,1−ジメチル−3−オキシブチル)アクリルアミド、モノメタクリル酸ポリエチレングリコール、ジメタクリル酸ポリエチレングリコール、メタクリル酸2−エトキシエチル、2−メタクリルオキシエチルホスホリルコリン、これらの組み合わせなどのホモポリマー及びコポリマーが挙げられる。上記に述べた水透過係数及び表面張力を有する他のポリマーを使用することもできる。例としては、多糖類、親水性ポリペプチド、ポリエステル、4個未満の炭素原子からなる繰り返し炭素部分を有するナイロンを包含するポリアミド、ポリウレタン、プロテオグリカン、セルロース及び上記に述べた水透過係数及び表面張力を与えるに充分な親水性側鎖を有する疎水性主鎖ポリマー、並びにこれらの組み合わせが挙げられる。外側シェルを形成するために使用することが可能なポリマーの具体例としては、ポリ(アクリルアミド−コ−アクリル酸)、ポリ(N−イソプロピルアクリルアミド)、ポリマー及びコポリマーを含む2−ヒドロキシメタクリル酸エステル、ポリビニルアルコールのポリマー及びコポリマーなどが挙げられる。これらのポリマーは、直鎖構造、分枝構造、及びブラシ構造を包含する任意の構造を有し得る。一実施形態では、外側シェルは、基質を形成するために使用される少なくとも1種類のモノマーを含む架橋ポリマーから形成される。
内側層を形成することができる材料の例としては、ポリオルガノシロキサン(シリコーンメタクリレートを包含する)を含むホモポリマー及びコポリマー、フッ素含有ポリマー、リポソーム、疎水性ポリペプチド、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリスチレン、ポリアニリン、ポリピロール、これらの組み合わせなどが挙げられる。好適な無機材料の例としては、酸素透過性ペロブスカイト酸化物、窒化ホウ素などの半金属、酸化鉄、酸化アルミニウム、二酸化チタン、酸化ジルコニウムを包含する金属酸化物、金などの金属、ZnS及びCdSなどの遷移金属硫化物、グラフェン、セルロースでコーティングされたシェル付き金属酸化物などの無機/有機ハイブリッド、ポリテトラフルオロエチレン(polytetrafluoroethane)、これらの組み合わせなどが挙げられる。シリコーン含有ポリマーの具体例としては、ポリジメチルシロキサン(PDMS)、架橋ポリ(ジメチルシロキサン)、ポリ(シルセスキオキサン)、ポリ((トリメチルシリル)プロピン)が挙げられる。フッ素含有ポリマーの例としては、2,2−ビス(トリフルオロメチル)−4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソールのテトラフルオロエチレンとのコポリマー(TEFLON AFの商品名で販売)のような非晶質フルオロポリマー、フッ素化PDMS、及びフッ素化ポリノルボルネンが挙げられる。上記のものを含むコポリマーを、更に上記のもののいずれかと前記の無機材料のいずれかとの混合物をも使用することもできる。
内側層の材料には、ペンタフルオロメタクリレート及びN−アクリルオキシスクシンイミドなどの潜在的反応基が含まれ得る。好適な潜在的反応基は米国特許出願公開第2004/0120982号に開示されており、シェルの内側層に加えることによって内側層材料と外側層材料との間の反応が可能となる。別の実施形態では、内側シェル材料と外側シェル材料とが交互に換わる電荷を有することにより、電荷の相互作用によって材料同士が会合することが可能となる。このような材料の例としては、カルボン酸金属塩、カルボン酸/第四級アンモニウム塩、スルホン酸金属塩、スルホン酸/第四級アンモニウム塩が挙げられる。
また、シェルは1種以上の双性イオン性材料、両親媒性材料、又はこれらの組み合わせから形成することもできる。好適な双性イオン性及びミセル材料については以下に開示する。両親媒性材料は、疎水性部分がナノ構造からなる空洞に対して内側を向き、親水性部分が基質に対して外側を向くように組織化される。次いで両親媒性材料は架橋されて所望のサイズ、形状及び弾性率を有するナノ構造を与える。
別の実施形態では、中空ナノ構造は核又は鋳型粒子の周囲に形成され、ナノ構造の少なくとも一部が形成された後に核又は鋳型粒子を除去する。この実施形態では、エマルション重合、マイクロエマルション重合、懸濁重合、又は、リポソーム若しくはミセル形成の後に架橋を行うなどの重合反応を用いてシェル層を形成することができる。好適な鋳型材料としては、ポリマーマイクロスフェア、油中水型エマルション液滴、多重膜(mulitlamellar)小胞構造を呈するリオトロピック相が挙げられる。核又は鋳型は、シェル又はシェルの少なくとも1つの層が形成された後に焼灼又は溶媒エッチングによって除去することができる。合成法の例は、「Graphene:A Perfect Nanoballoon」、Leenaertsら、Applied Physics Letters,93,193107(2008).Dept Physics,Univ.Antwerpen;「Growing Nanoballoons and Nanotubes of Pure polymer from a Microcapsule」、Fei ら、Inst.Textiles,Macromol.Rapid Commun.29 1882〜1886,(2008).The Hong Kong Polytechnic University;「Silicone Nanocapsules Templated Inside the Membranes of Cationic Vesicles」、Kepczynskiら、Langmuir,237314〜7320,(2007).Jagiellonian Univ. Krakow Poland;「Encapsulation of Inorganic Particles with Nanostructured Cellulose」、Nelson及びDeng、Macromol.Mater.Eng.,292 1158〜1163,(2007).Georgia Tech.;「Stable Polymeric Nanoballoons:Lyphilization and Rehydration of Cross−linked Liposomes」、Liu及びO’Brian、J.Am.Chemical Society,124 6037〜6042,(2002),Chemistry Dept.Univ.Arizona;「Nanoparticles and nanoballoons of amorphous boron coated with crystalline boron nitride」、Appl.Phys.Lett.79,188(2001);「Carbon Nanoballoon Produced by Thermal Treatment of Arc Soot」、New diamond and Frontier Carbon Technology,15 No 2(2005).Toyohashi University of Technology Japan;Fabrication of Core−Shell Fe/polypyrole and Hollow Polypyrole Microspheres,Polymer Composites 2009.Luら、Jilin University,Chinaに開示されている。これらの開示を本明細書に援用する。
また、カーボンの中空ナノ構造は、2400℃よりも高い温度でアーク煤を熱処理することによって形成することも可能である(Macromol.Mat.Eng.2007 292,1158〜1163「Encapsulation of Inorganic Particles with Nanostructured Cellulose」)。
別の実施形態では、ナノ構造は、シアノバクテリア(アナベナ(Anabaena)及びミクロシスティス(Microcystis)、オシラトリア(Ocillatoria)及びカロスリックス(Calothrix)など)、メタン生成菌(methogens)及び好塩菌などの細菌から単離される天然に存在するガス小胞であってもよい。天然に存在するガス小胞は、本明細書にその全容を援用する国際特許出願公開第WO 98/21311号に開示されるような公知の方法によって単離することができる。単離した天然に存在するナノ構造は、「単離したままの状態」で使用するか、あるいは本明細書に開示するようにコーティング又は封入することができる。
封入
酸素透過性粒子(中実及び中空のいずれも)は、ポリマーの調製に使用される反応性混合物中に取り込む前に封入することができる。これは、中実酸素透過性粒子のコア又は中空ナノ構造の内側層のいずれかが水不透過性材料又は両親媒性材料から形成されている場合に特に有用である。
本発明で使用する場合、「封入された」とは、酸素透過性粒子を別の材料によって包囲するか、あるいは酸素透過性粒子を別の材料中に閉じ込めることを意味する。好適な封入手段としては、酸素透過性粒子の周囲に例えばリポソーム状、ミセル状、又はポリマー構造を形成するために酸素透過性粒子をコーティングすること、あるいは酸素透過性化合物を別の材料中に閉じ込めること、これらの組み合わせなどが挙げられる。酸素透過性粒子は多くの理由で封入することができる。例えば、酸素透過性粒子をポリマーでコーティングすることによって酸素透過性粒子を医療機器に取り入れた場合に酸素透過性粒子が免疫反応を引き起こすことを防止することができる。一実施形態では、酸素透過性粒子を封入することによって、例えばポリマーを調製するために使用される反応性混合物の成分との相溶性を高めるなど、粒子の特性を変化させることができる。別の実施形態では、粒子を封入することによって、所望の粒径の維持を助けたり、凝集を防止又は制限したり、あるいはこれらに限定されるものではないが屈折率、生体適合性(免疫反応、タンパク質又は脂質の吸収を包含する)、これらの組み合わせなどの他の所望の特性を最終的な物品に与えることができる。例えば、酸素透過性粒子は親水性のシェル中に封入して反応性混合物中に分散させることができる。親水性反応混合物との向上した相溶性を示すこと以外に、封入によって前記の反応混合物から形成されるレンズ内における疎水性部位の形成も防止される。疎水性部位はタンパク質の変性及びレンズの汚れを引き起こし得る。封入を行う他の理由及び効果は当業者には明らかであろう。
一実施形態では、酸素透過性粒子を反応混合物中に分散又は懸濁することができる。粒子は、イオン力又は立体障害力(steric force)、又はこれらの組み合わせによって分散することができる。一実施形態では、酸素透過性粒子は約1000nm未満の粒径を示す安定的な分散液を形成し、分散液は少なくとも約1時間、ある実施形態では少なくとも約1日間、ある実施形態では1週間以上にわたって分散状態に保たれる。一実施形態では、反応混合物に少なくとも1種類の界面活性剤を添加することができる。好適な界面活性剤は反応混合物と、及び懸濁又は分散された粒子と相溶性を有し、ヘイズを生じない。好適な界面活性剤としては、小分子界面活性剤、ポリマー界面活性剤、両親媒性コポリマー、これらの組み合わせなどが挙げられる。好適な界面活性剤の例としては、PEG−120ジオレイン酸メチルグルコース(ルブリゾール社(Lubrizol)より販売されるDOE 120)、PVP、ポリビニルアルコール/ポリビニル酢酸コポリマー、シリコーン/PVPブロックコポリマーなどの両親媒性統計的コポリマー又はブロックコポリマー、ポリアルキルメタクリレート/親水性ブロックコポリマー、3−アミノプロピルトリエトキシシラン(APS)、メチル−トリエトキシシラン(MTS)、フェニル−トリメトキシシラン(PTS)、ビニル−トリエトキシシラン(VTS)、及び3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(GPS)などのオルガノアルコキシシラン、約10,000よりも大きな分子量を有し、水酸基及びウレタン基など(ただしこれらに限定されない)の水素結合基などの粘性を増大させる基を有するシリコーンマクロマー、並びにこれらの混合物が挙げられる。
分散剤がポリマーである場合、分散剤は幅広い分子量を有し得る。約1000〜数百万の分子量を使用することができる。上限値は反応性混合物中の分散剤の溶解度のみによって制限される。
分散剤が使用される場合、分散剤は反応性混合物中の全成分の重量%に対して約0.001%〜約40重量%の間の量で存在し得る。ある実施形態においては、分散剤は約0.01重量%〜約30重量%の間の量で、更に別の実施形態においては約0.1重量%〜約30重量%の間の量で存在し得る。ある実施形態においては、分散剤は、ポリビニルアルコールを含むコンタクトレンズを製造する場合のように、ポリマー物品を形成するために使用されるある反応性成分でもある。これらの実施形態では、使用される分散剤の量は反応性混合物中の全成分の重量%に対して最大で約90重量%であり、ある実施形態では最大で約100重量%である。
一実施形態では、酸素透過性粒子をコーティング組成物によってコーティングする。好適なコーティング組成物は上記に述べた特徴のいずれかを与えるように選択することができる。例えば、従来のヒドロゲル反応性混合物との相溶性が望ましい場合、好適なコーティング組成物としては、アニオン性、潜在的アニオン性、カチオン性、潜在的カチオン性、双性イオン性及び極性中性のコーティング組成物、これらの組み合わせなどが挙げられる。コーティング材料として使用することが可能なアニオン性及び潜在的アニオン性ポリマーの例としては、ポリアクリル酸、ヒアルロン酸、硫酸デキストラン、アルギン酸塩、これらのコポリマー及び混合物などが挙げられる。
カチオン性及び潜在的カチオン性ポリマーの例としては、ポリ(塩化ジアリルジメチルアンモニウム)(PDADMAC)、キトサン、ポリ(第四級アンモニウム化合物)、ポリ(アミン)、ポリ(ピリジン)、これらのコポリマー及び混合物などが挙げられる。
双性イオン性ポリマーの例としては、ポリ(スルホベタイン)、ポリ(カルボキシベタイン)、ポリ(ホスホベタイン)、これらのコポリマーなどが挙げられる。双性イオン性ポリマーの具体例としては、ポリ(3−[N−(2−アクリルアミドエチル)ジメチルアンモニオ]プロパンスルホネート)、ポリ(3−[N−(2−メチルアクリルアミドエチル)ジメチルアンモニオ]プロパンスルホネート)、ポリ(3−[N−(2−メタクリルオキシエチル)ジメチルアンモニオ]プロパンスルホネート、ポリ(3−(N,N−ジメチル−N−(4−ビニル−フェニル)−アンモニオ)プロパンスルホネート、ポリ(3−[N−(2−アクリルアミドエチル)ジメチルアンモニオ]プロピオネート)、ポリ(3−[N−(2−メチルアクリルアミドエチル)ジメチルアンモニオ]プロピオネート)、ポリ(3−[N−(2−メタクリルオキシエチル)ジメチルアンモニオ]プロピオネート、ポリ(3−(N,N−ジメチル−N−(4−ビニル−フェニル)−アンモニオ)プロピオネート、及びポリ(2−メタクリルオキシエチルホスホリルコリン)が挙げられる。ある実施形態では、アニオン性及び双性イオン性、又はカチオン性及び双性イオン性のコーティング組成物により最外層が構成される。酸素透過性粒子は1つ以上の層でコーティングしてもよい。
好適なコーティング方法としては、1)カチオン性/アニオン性ポリマー、ポリ酸/ポリ塩基、又はポリマー性水素供与体/受容体化学種の交互の層の成膜、2)プラズマ処理、3)従来の又は制御された、ラジカル重合反応による発散法及び収束法グラフト(共)重合反応(divergent and convergent graft(co)polymerization)、4)グラフト化のような、小分子による表面の単純な化学修飾、又は5)化学的手段、すなわち酸/塩基触媒による加水分解、イオン、X線、ガンマ線、又は電子の衝撃による粒子表面の改質、による表面の分解が挙げられる。他の改質方法としては、酸化的プラズマ処理、及び制御されたガスプラズマ蒸着がある。
別の実施形態では、酸素透過性粒子をミセル中に封入する。これは、1)好適な界面活性剤システムで水中油型エマルション又はマイクロエマルションを形成するPDMS液の直接的ミセル化/可溶化、2)エマルション/マイクロエマルションの形成及びこれに続く反応性シリコーンの硬化、ここで反応性シリコーンはシラノール官能性ポリジアルキルシロキサンオリゴマーからなるものでよい(ただしこれに限定されない)、3)エマルション/マイクロエマルションの形成及びこれに続く反応性シリコーンの金属触媒による硬化、ここで反応性シリコーンはビニル−又はアリル−官能性ポリジアルキルシロキサンオリゴマーとヒドリド官能性ポリジアルキルシロキサンオリゴマーとの混合物からなるものでよい(ただしこれに限定されない)、及び4)mPDMS(モノメタクリルオキシプロピル末端化モノ−n−ブチル末端化ポリジメチルシロキサン)又はOHmPDMS(モノ−(3−メタクリルオキシ−2−ヒドロキシプロピル)プロピル末端化,モノ−ブチル末端化ポリジメチルシロキサン))などのポリジアルキルシロキサン、SiMAA DM(メチル−ビス(トリメチルシリルオキシ)−シリル−プロピルグリセロール−ジメタクリレート)、又はこれらの組み合わせなど(ただしこれらに限定されない)のビニルシロキシマクロマーを使用したエマルション又はマイクロエマルションフリーラジカル重合によるシロキシ含有ラテックスの調製など(ただしこれらに限定されない)を包含する様々な手段によって達成することができる。上記に述べたシロキシ−エマルション/マイクロエマルションは適切なモノマー及び希釈剤を選択してある反応性モノマー混合物中で直接調製することもできる。上記に述べたエマルション/マイクロエマルション製法によって形成された粒子は、硬化反応の際に架橋剤を加えることによって更に安定化させることができる。架橋剤の選択は、粒子形成に用いられる反応性シリコーンの官能性によって決まる。シリコーン架橋剤の例は当業者には周知のものであり、これらに限定されるものではないが、SiMAA DM(メチル−ビス(トリメチルシリルオキシ)−シリル−プロピルグリセロール−ジメタクリレート)、テトラアルコキシシラン及び多官能性ビニル、アリル、又はシリル−ヒドリド部分と適切なヒドロシリル化金属触媒が挙げられる。
シロキシ−エマルション/マイクロエマルションはイオン系及び非イオン系洗剤の両方を包含する各種の界面活性剤システムから形成することができる。ラテックスの調製に通常使用される界面活性剤を使用することが可能であり、こうした界面活性剤は当業者には明らかなものである。前記界面活性剤の例としては、これらに限定されるものではないが、アルキル硫酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、脂肪酸、アルキルエトキシレート、アルキル第四級アンモニウム塩、アルキルグルコシド、ポリソルベート、及びこれらのすべての組み合わせが挙げられる。
反応性界面活性剤は、シリコーンマイクロエマルションシステムの調製に使用することもできる。文献において「サーフマー」としても知られるこれらの界面活性化合物は、疎水性または親水性末端において反応性基を有し、重合反応に関わることが可能であることにより、自身が最終的なポリマー粒子中に取り込まれ、界面活性剤を除去する必要性をなくす、あるいは最小化するものである。シリコーンマイクロエマルション粒子を形成するために使用することが可能なこうした材料の例としては、これらに限定されるものではないが、アリルポリアルキレングリコールエーテル、ビニルポリアルキレングリコールエーテル、アリルポリアルキレングリコールエーテル硫酸塩、アルキルポリエチレングリコールエーテルのメタクリル酸エステル、及びビニルポリエチレングリコールエーテルが挙げられる。これらの材料は上記に述べた標準的なエマルション重合界面活性剤の代わりに使用するか、あるいはこれと組み合わせて使用することができる。
低分子量の界面活性剤以外に、ポリマー界面活性剤及び乳化剤をシロキシエマルション/マイクロエマルションの調製に使用することもできる。こうしたポリマー界面活性剤の例は当業者には周知のものであり、プルロニック/ポロキサマー(polaxamer)界面活性剤、N−ビニルピロリドンの(コ)ポリマー、各種の疎水性モノマーのビニルアルコールとのコポリマー、ポリ(エチレン−コ−無水マレイン酸)、及びこれらの組み合わせが挙げられるがこれらに限定されるものではない。
これらに限定されるものではないが、SiMAA2 DM、OHmPDMS及び/又はmPDMS又はこれらの組み合わせなどのビニルシロキシマクロマーを用いたフリーラジカルマイクロエマルション重合反応によるシロキシラテックスの調製を含む実施形態は、調節可能な組成、したがって制御された構造及び性質を有する高Dk粒子の容易な合成を可能とするものである。一般的にこの実施形態では、水中で上記に述べた界面活性剤の1種類又はそれを組み合わせたもの、少なくとも1種類のシロキシマクロマー、架橋反応性モノマー(SiMAA2 DM、EGDMA(ジメタクリル酸エチレングリコール)又はDVB(ジビニルベンゼン)など)、及び水溶性フリーラジカル開始剤からなるマイクロエマルションが含まれる。開始剤の選択に応じて重合反応は、熱的、光化学的、又は酸化還元的経路で開始できる。より好ましい実施形態では、SiMAA2 DMに対するOHmPDMSの比を変えることによって所望の屈折率の値及び高い粒子安定性を包含する(ただしこれらに限定されない)適合した物理的性質を有する最終的な粒子を得ることができる。
上記の実施形態においては、「水溶性フリーラジカル開始剤」とは、特定の条件(すなわち温度、光強度、及び波長)下で1種又は複数の活性ラジカル種を生成する任意の化合物として定義される。これらの化合物は当業者には周知のものである。この実施形態において用いることが可能な水溶性フリーラジカル開始剤の例としては、これらに限定されるものではないが、VA−044(2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロリド)、V−50(2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)ジヒドロクロリド)、VA−057(2,2’−アゾビス[N−(2−カルボキシエチル)−2−メチルプロピオンアミジン]ハイドレート、VA−060(2,2’−アゾビス2−[1−(2−ヒドロキシエチル)−2−イミダゾリン−2−イル]プロパンジヒドロクロリド)、VA−061(2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン])、VA−067(2,2’−アゾビス(1−イミノ−1−ピロリジノ−2−エチルプロパン)ジヒドロクロリド)、VA−80(2,2’−アゾビス2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)−2−ヒドロキシエチル]プロピオンアミド)、VA−086(2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−ヒドロキシエチル)プロピオンアミド]、VPE−0201(ポリ(エチレングリコール)マクロ開始剤分子量=2000g/モル)、VPE−0401(ポリ(エチレングリコール)マクロ開始剤分子量=4000g/モル)、VPE−0602(ポリ(エチレングリコール)マクロ開始剤分子量=6000g/モル)、過硫酸カリウム、及び任意の水溶性光開始剤が挙げられる。本発明は水溶性フリーラジカル開始剤の使用に限定されるものではない。マイクロエマルションシステムは従来の油溶性開始剤によって調製することができる。
更なる好ましい実施形態では、水溶性フリーラジカル開始剤の選択によって、エマルション/マイクロエマルション重合反応によって生成される粒子の最終的な性質が決定され得る。例えば、ヒドロキシル官能性開始剤又はPEG官能性開始剤が重合反応に使用される場合、最終的なシロキシラテックスの表面特性が改質されることにより、高い表面極性、親水性、ひいては生体適合性などの(ただしこれらに限定されない)制御された表面の特徴をもたらすことができる。
酸素透過性ポリマー粒子は一旦形成されると、安定化界面活性剤に共有結合するか、安定化界面活性剤と会合するか、あるいは安定化界面活性剤の内部に物理的に閉じ込められ得る。粒子は、コアに高Dk材料を含み、シェルに安定化界面活性剤及び他の安定化部分を含むコア/シェル構造を有することができる。ミセルは一旦形成されると、ヒドロゲルポリマーと共有結合するか、ヒドロゲルポリマーと会合するか、あるいはヒドロゲルポリマーの内部に物理的に閉じ込められ得る。ミセルはコア/シェル構造を有し得る。ミセル状コーティングを形成するのに好適な組成物は、上記に述べた特徴のいずれかを与えるように選択することができる。例えば、従来のヒドロゲル反応性混合物との相溶性が望ましい場合、好適なミセル組成物としては、最終的な粒子においてアニオン性、カチオン性、双性イオン性、又は極性中性のミセル表面を生ずるものが挙げられる。ミセル粒子の表面上のこうした部分は、エマルション/マイクロエマルション反応の間にシリコーン反応性のキャッピング剤又は界面活性剤を用いることによって導入することができる。
コーティング組成物として上記に開示したアニオン性、カチオン性、又は双性イオン性ポリマーの任意のものが、一端が上記に開示したカチオン性、双性イオン性、又はアニオン性基を有し、他端が前記酸素透過性粒子と相溶性を有するものでありさえすれば、ミセル状コーティングの形成工程で使用することができる。疎水性末端において備えることができる部分の例としては、アルコキシシラン、ポリクロロシラン、ビニルシラン、多官能性アリル部分、及びポリシリル−ヒドリドなど、脂肪族リンカー(通常はプロピル又はブチル)などが挙げられる。本発明のミセル状コーティングを形成するのにモノマー及びオリゴマーを使用することもできる。具体例としては、ワッカー・メトロアーク・ケミカル社(Wacker Metroark Chemicals Ltd.)によりインド国公開特許IN2003KO00640に述べられる方法によって調製されるアルキルベンゼンスルホン酸塩及びアルキルエトキシレートが挙げられる。シリコーンME重合反応が含まれる他の特許として米国特許第5661215号及び同第6316541号がある。
ミセル状コーティングを形成するのに好適な方法としては、最終的な粒子においてアニオン性、カチオン性、双性イオン性、又は極性中性の表面を生ずる方法が挙げられる。ミセル粒子の表面上のこうした部分は、乳化プロセスにおいてシリコーン反応性のキャッピング剤又は界面活性剤を使用することによって導入することができる。こうしたキャッピング剤は界面活性も有し、一方の末端の疎水性シリコーン反応性部分(これらに限定されるものではないがアルコキシシラン、ポリクロロシラン、ビニルシラン、ポリ官能性アリル部分、及びポリシリル−ヒドリドなど)、脂肪族リンカー(通常はプロピル又はブチル)、及び他方の末端の所望の極性又はイオン性基を含む。ミセル粒子の表面の化学的性質は、適合するキャッピング剤の組み合わせを選択することなどによって容易にコントロールすることができる。
一般的にエマルションは、臨界ミセル濃度よりも高い濃度、好ましくは約10重量%よりも高い濃度、ある実施形態においては約15〜約25重量%、更にある実施形態においては約15〜約20重量%の界面活性剤となるように選択された界面活性剤を好適な溶媒中に混合することによって形成される。本発明ではエマルション及びマイクロエマルションの両方を使用することが可能であり、エマルションが開示されているどの場合でも、選択される粒子及び界面活性剤に応じてマイクロエマルションを形成することも可能である。エマルションを加熱して、酸素透過性粒子を添加する。ある実施形態では、架橋剤を加えることによって架橋ミセルを形成することもできる。
別の実施形態では、酸素透過性粒子をリポソーム中に封入する。好適な組成物は上記に述べた特徴のいずれかを与えるように選択することができる。例えば、従来のヒドロゲル反応性混合物との相溶性を所望の場合には、リン脂質及び他のリポソーム形成化合物を使用することができる。好適なリポソーム形成化合物としては、これらに限定されるものではないが、DSPC(ジステアロイルホスファチジルコリン)、HSPC(水素化大豆ホスファチジルコリン)、並びにコレステロール、脂質及びリン脂質のポリ(エチレングリコール)抱合体、これらの組み合わせなどが挙げられる。
リポソームの形成に好適な方法としては、これらに限定されるものではないが、所望の成分の混合、超音波処理、膜押出し(membrane extrusion)などの公知の方法が挙げられる。
封入された中実酸素透過性粒子の例としては、信越化学工業株式会社(日本)により製造され、X−52−7030として販売される、0.2〜2000nmの範囲で800nmの平均粒度分布を有する架橋されたポリ(ジメチルシロキサン)コア及びポリ(シルセスキオキサン)シェル、ダウ・コーニング社(Dow Corning)により9701 Cosmetic Powderとして販売される、シリカでコーティング処理したジメチコン/ビニルジメチコン架橋ポリマーが挙げられる。
酸素透過性粒子は、本発明のヒドロゲルポリマーの中に酸素透過性を強化する有効量で取り込むことができる。本明細書で使用する場合、「酸素透過性を強化する有効量」とは、酸素透過性粒子を全く有さないヒドロゲルポリマーの酸素透過係数と比較してポリマーの酸素透過係数を少なくとも約10%、少なくとも約25%、ある実施形態においては少なくとも約50%、更に別の実施形態においては100%超、増加させるのに有効な量である。ある実施形態において本発明の組成物は少なくとも約25バーラー、少なくとも約40バーラー、ある実施形態においては少なくとも約60バーラー、及び別の実施形態おいては少なくとも約80バーラー、更に別の実施形態においては少なくとも約100バーラーの酸素透過係数を有する。
反応性混合物に加える酸素透過性粒子の量は、組成物の所望の酸素透過係数及び酸素透過性粒子を一切含まないポリマーの酸素透過係数によって容易に決定することができる。これは、異なる酸素透過性粒子の濃度を有するポリマーのフィルムを調製し、各フィルムのDkを測定し、100%の酸素透過性粒子の濃度に対して所望の酸素透過係数の目標値にまで内挿することによって容易に行うことができる。更に、中空ナノ構造に関して、反応性混合物に加えるナノ構造の量は、Journal of Biotechnology 77(2000)151〜156 「Evaluation of oxygen permeability of gas vesicles from cyanobacterium Anabaena flos−aquae」に述べられるような公知の透過性理論を用いて系の標的酸素透過係数によって容易に決定することができる。
封入された酸素透過性粒子の酸素透過係数は、これらに限定されるものではないが、粒径、封入された粒子の表面積、表面の組成、封入材料の厚さ、コア及びシェルの架橋度を含む酸素透過性粒子と封入材料との両方の性質によって決まる。
例えばヒドロゲルポリマーがメタクリル酸ヒドロキシエチル(HEMA)と約2重量%のメタクリル酸(MAA)のコポリマー(copolymer hydroxyethyl methacrylate (HEMA) and about 2 weight% methacrylic acid (MAA))であり(約20バーラーの酸素透過係数を有する)、酸素透過性粒子としてPDMSの粒子(約600バーラーの酸素透過係数を有する)が使用されるような一実施形態では、酸素透過性粒子を少なくとも約15重量%、ある実施形態では約20〜約70重量%の間の量で加えることができる。
酸素透過性粒子は、得られる組成物の他の性質に望ましくない影響を与えるのに不十分な量で加えることができる。例えば組成物が、有用であるためには透明でなければならないコンタクトレンズのような物品の製造に使用される場合には、ポリマーは物品の所望の厚さにおいて視認できるヘイズがあってはならない。これらの実施形態では、ポリマーは、下記に述べる方法を用いた場合に約15%未満、ある実施形態においては約10%未満、別の実施形態では約5%未満のヘイズ率(%)を示す。別の実施形態では、物品はコンタクトレンズであり、酸素透過性粒子は光学領域(optic zone)の外側に主として取り込まれる。これにより、得られるレンズにヘイズを生ずる粒子で、所定粒子濃度で、又はその両方である粒子を装填することが可能である。
酸素透過性粒子を従来のヒドロゲルを調製するために使用される反応性混合物に加えることができる点は本発明の利点である。従来のヒドロゲルは周知のものであり、ポリHEMA及びポリビニルアルコールのホモポリマー及びコポリマーを含む。好適なコモノマーとしては、メタクリル酸、N−ビニルピロリドン、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルメチルアセトアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、アクリル酸、モノメタクリル酸グリセロール、MPC(2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン)、メタクリル酸メチル、アクリル酸ヒドロキシエチル、N−(1,1−ジメチル−3−オキシブチル)アクリルアミド、モノメタクリル酸ポリエチレングリコール、ジメタクリル酸ポリエチレングリコール、メタクリル酸2−エトキシエチル、2−メタクリルオキシエチルホスホリルコリン、これらの組み合わせなどが挙げられる。ポリHEMAのホモポリマー及びコポリマーとしては、エタフィルコン、ポリマコン、ビフィルコン、ブフィルコン、クロフィルコン、ゲンフィルコン、ハイオキシフィルコン、レネフィルコン、メタフィルコン、オキュフィルコン、パーフィルコン、サーフィルコン、テトラフィルコンが挙げられる。アトラフィルコン及びネルフィルコンを包含するポリビニルアルコールのホモポリマー及びコポリマーを使用することもできる。リドフィルコンなどの、メタクリル酸メチルホモポリマー及びメタクリル酸メチルとN,N−ジメチルメタクリルアミド又はN−ビニルピロリドンなどの親水性モノマーとのコポリマーを使用することもできる。しかしながら、酸素透過性粒子を使用することによって、これらに限定されるものではないが、バラフィルコン、ロトラフィルコン、アクアフィルコン、セノフィルコン、ガリーフィルコン、ナラフィルコン、コムフィルコン、オキシフィルコン、シロキシフィルコンなどのシリコーンヒドロゲルを包含する任意のヒドロゲル配合物の酸素透過係数を増加させることができる。米国一般名(USAN)が表記されている場合には、同じ名前のすべての変形が含まれるものとする。例えばロトラフィルコンは、ロトラフィルコンA及びBの両者を含むものとする。
本発明の酸素透過性粒子は、ヒドロゲルポリマーを形成するために使用される反応混合物に直接加えるか、あるいはヒドロゲルポリマー後硬化中に浸漬又は吸収させることができる。
反応性成分と酸素透過性粒子とを互いに混合することにより反応性混合物を形成する。場合により、反応性混合物は処理を助け、相溶性を高めるための希釈剤を含んでもよい。好適な希釈剤は当該技術分野では周知のものであり、選択されるポリマーに基づいて選択することができる。例えば従来のヒドロゲルに好適な希釈剤としては有機溶媒、水、又はこれらの混合物が挙げられる。ポリマーとして従来のヒドロゲルが選択される一実施形態では、アルコール、ジオール、トリオール、ポリオール及びポリアルキレングリコールなどの有機溶媒を使用することができる。例としては、これらに限定されるものではないが、グリセリン、エチレングリコール又はジエチレングリコールなどのジオール;米国特許第4,680,336号、同第4,889,664号、同第5,039,459号に述べられるようなポリオールのホウ酸エステル(boris acid esters);ポリビニルピロリドン;エトキシル化アルキルグルコシド;エトキシル化ビスフェノールA;ポリエチレングリコール;プロポキシル化及びエトキシル化アルキルグルコシドの混合物;エトキシル化又はプロポキシル化アルキルグルコシドとC2〜12二価アルコールとの単相混合物;ε−カプロラクトンとC2〜6アルカンジオール及びトリオールとの付加物;エトキシル化C3〜6アルカントリオール;並びに米国特許第5,457,140号、同第5,490,059号、同第5,490,960号、同第5,498,379号、同第5,594,043号、同第5,684,058号、同第5,736,409号、同第5,910,519号に述べられるようなこれらの混合物が挙げられる。希釈剤は、米国特許第4,680,336号に述べられるような規定の粘度及びHanson凝集パラメータの組み合わせを有する群から選択することもできる。
反応混合物には、例えばジメタクリル酸エチレングリコール(EGDMA)、トリメタクリル酸トリメチロールプロパン(TMPTMA)、トリメタクリル酸グリセロール、ジメタクリル酸ポリエチレングリコール(ポリエチレングリコールは例えば最大で約5000の分子量を有することが好ましい)、並びに、2つ以上の末端メタクリレート部分を有する上記に述べたエンドキャップ化ポリオキシエチレンポリオールのような他のポリアクリレート及びポリメタクリレートエステルなどの、架橋モノマーとも呼ばれる1種以上の架橋剤を加えることが望ましい場合もある。架橋剤は通常の量、例えば反応混合物中に反応性成分の最大で約2重量%の量で使用される。また、モノマー成分のいずれかが架橋剤として機能する場合には、反応混合物に別の架橋剤を加えることは任意である。架橋剤として機能することができ、存在している場合に反応混合物への更なる架橋剤の添加を必要としない親水モノマーの例としては、2つ以上の末端メタクリレート部分を有するポリオキシエチレンポリオールが挙げられる。
反応性混合物には、これらに限定されるものではないが、紫外線吸収剤、薬剤、抗微生物化合物、反応性発色剤、顔料、共重合性及び非重合性色素、離型剤及びこれらの組み合わせなどの更なる成分を含有してもよい。
重合開始剤を反応混合物に加えることもできる。重合開始剤としては、過酸化ラウリル、過酸化ベンゾイル、過炭酸イソプロピル、アゾビスイソブチロニトリルなどの適度な昇温でフリーラジカルを発生する化合物、並びに芳香族α−ヒドロキシケトン、アルコキシオキシベンゾイン、アセトフェノン、アシルホスフィンオキシド、ビスアシルホスフィンオキシド、ジケトンを加えた第三級アミン、これらの混合物などの光重合開始剤系が挙げられる。光開始剤の具体例としては、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4−4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド(DMBAPO)、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキシド(Irgacure 819)、2,4,6−トリメチルベンジルジフェニルホスフィンオキシド及び2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ベンゾインメチルエステル、及びカンファーキノンとエチル4−(N,N−ジメチルアミノ)ベンゾエートとの組み合わせがある。市販の可視光開始剤系としては、Irgacure 819、Irgacure 1700、Irgacure 1800、Irgacure 819、Irgacure 1850(いずれもチバ・スペシャルティ−・ケミカルズ社(Ciba Specialty Chemicals)より)及びLucirin TPO開始剤(BASF社より販売)が挙げられる。市販の紫外光開始剤としては、Darocur 1173及びDarocur 2959(チバ・スペシャルティ−・ケミカルズ社(Ciba Specialty Chemicals))が挙げられる。使用することが可能なこれら及び他の光開始剤は、本明細書に援用するVolume III,Photoinitiators for Free Radical Cationic & Anionic Photopolymerization,2ndEdition by J.V.Crivello & K.Dietliker;edited by G.Bradley;John Wiley and Sons;New York;1998に開示されている。この開始剤は、反応混合物の光重合を開始するのに有効な量、例えば反応性モノマー100重量部に対し、約0.1〜約2重量部の量で反応混合物中に用いられる。反応混合物の重合反応は、使用される重合開始剤に応じて熱又は可視光若しくは紫外光、又は他の手段を適宜選択して開始することができる。また、例えば電子線を使用することにより光開始剤を使用することなく反応を開始させることもできる。しかしながら、光開始剤が使用される一実施形態では、好ましい開始剤としてビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキシド(Irgacure 819(登録商標))、のようなビスアシルホスフィンオキシド、又は1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンとビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4−4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド(DMBAPO)との組み合わせが挙げられ、好ましい重合開始方法は可視光線である。好適なものとしては、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキシド(Irgacure 819(登録商標))である。
生体医療用機器及び特定の実施形態における眼科用機器などの物品は、反応性成分及び使用される場合には希釈剤を重合開始剤と混合し、適合する条件により硬化させて所定の製品を成形し、これを後に旋盤加工、切断などによって適合する形状に形成することによって調製することができる。また、反応混合物を所望する物品形状を有する鋳型に入れた後、所望の物品に硬化させることもできる。
例えば、反応性混合物がコンタクトレンズを形成するために使用される場合には、スピンキャスト(spincasting)及び静止キャスト(static casting)を含むコンタクトレンズの製造において反応混合物を硬化させるための公知の方法のいずれも使用することができる。スピンキャスト法については米国特許第3,408,429号及び同第3,660,545号に開示されており、静止キャスト法については米国特許第4,113,224号及び同第4,197,266号に開示されている。一実施形態では、本発明のポリマーを含むコンタクトレンズの製造方法は、反応混合物を直接型成形することによるものであり、この方法は経済的であるばかりでなく含水レンズの最終的な形状の正確な制御を可能とするものである。この方法では、最終的な所望のレンズ形状を有する成形型に反応混合物を入れ、最終的な所望のレンズ形状のポリマー/希釈剤混合物を製造するために反応性成分が重合する条件に反応混合物を曝す。
本発明の組成物は、本発明の組成物を特に有用ならしめる所定の特性のバランスを有している。組成物がレンズ、特にコンタクトレンズを製造するために使用される一実施形態では、こうした特性として透明性、含水率、酸素透過係数及び接触角が挙げられる。したがって一実施形態では、生体医療用機器は、含水率が約20%よりも大きい、ある実施形態では約30%よりも大きいコンタクトレンズである。
本明細書で使用するところの透明性とは、視認できるヘイズが実質的にないことを意味する。透明なレンズは、CSIレンズと比較した場合に約150%未満、より好ましくは約100%未満のヘイズ値を有する。
ポリマーとしての従来のヒドロゲルの使用により、コンタクトレンズなどの得られる物品に対して約100°未満の接触角、及び約689.5kPa(100psi)未満の弾性率といった更なる効果が与えられる。
幾つかの実施形態では、本発明の組成物から形成されたコンタクトレンズは、約80°未満、約75°未満、ある実施形態では約70°未満の平均接触角(前進)を有する。幾つかの実施形態では、本発明の物品は上記に述べた酸素透過係数、含水率、及び接触角の組み合わせを有する。上記の範囲のすべての組み合わせは、本発明の範囲に含まれるものとみなされる。
ヘイズ値の測定
本明細書で使用する場合、透明性とは、視認できるヘイズが実質的にないことを意味する。透明性は、透過率から計算されるヘイズ率(%)によって評価することができる。透過率は、積分球ヘイズメーターを使用してASTM D1003により測定することができる。この試験は、以下のように4つの異なる連続的な読み取り値をとり、光電管の出力を測定することによって行われる。
=試料及び光トラップは定位置外、反射率基準は定位置。
=試料及び反射率基準は定位置、光トラップは定位置外。
=光トラップは定位置、試料及び反射率基準は定位置外。
=試料及び光トラップは定位置、反射率基準は定位置外。
各読み取り値が表す量は、それぞれ入射光量、試料が透過した全光量、器具により散乱した光量、並びに器具及び試料により散乱した光量である。
全透過率T及び拡散透過率Tは以下のように計算される。
=T/T
=[T−T(T/T)]/T
ヘイズ率は以下のように計算される。
ヘイズ率=T/T×100
含水率
コンタクトレンズの含水率を以下のように測定した。1組3枚のレンズ3組をパッキング溶液中で24時間静置する。各レンズを吸湿拭き取りシートで拭き取り、秤量する。レンズを1.35kPa(0.4インチHg)以下の圧力下、60℃で4時間乾燥する。乾燥したレンズを秤量する。含水率は次のように計算する。
Figure 2012522111
各試料について含水率の平均及び標準偏差を計算して報告する。
弾性率
弾性率は、初期ゲージ高さにまで下げられたロードセルを備えた一定速度移動タイプの引張試験機のクロスヘッドを使用して測定した。好適な試験機としてInstronモデル1122が挙げられる。度数−1.00(-1.00 lenses)のレンズから得た、長さ1.326cm(0.522インチ)、「耳部」の幅0.701cm(0.276インチ)、「首部」の幅0.541cm(0.213インチ)の犬用の骨形状の試料をグリップに装填し、破断するまで5.08cm/分(2インチ/分)の一定の歪み速度で伸張させる。試料の初期ゲージ長さ(Lo)及び破断試料長さ(Lf)を測定する。各組成物について12個の試料を測定し、平均値を報告する。伸び率(%)=[(Lf−Lo)/Lo]×100である。応力/歪み曲線の初期の直線部分で引張弾性率を測定する。
前進接触角
前進接触角を以下のように度数−1.00のレンズを使用して測定した。幅約5mmの中央のストリップ状部分をレンズから切り抜くことによって各組から4個の試料を調製し、パッキング溶液中で平衡化した。試料を生理食塩水中に浸漬しながら又は生理食塩水から取り出しながら、レンズ表面とホウ酸塩緩衝食塩水との間の湿潤力を、ウィルへルミ微量天秤を使用して23℃で測定する。下式を用いる。
F=2γpcos 又は θ=cos−1(F/2γp)
式中、Fは湿潤力であり、γは試験液の表面張力であり、pはメニスカスにおける試料の周長であり、θは接触角である。前進接触角は、パッキング溶液中に試料が浸漬されつつあるときの湿潤実験部分から得られる。各試料について4回繰返し、結果の平均をとってレンズの前進接触角を得た。
酸素透過係数(Dk)
Dkは以下のようにして測定される。直径4mmの金陰極及び銀リング陽極からなるポーラログラフィー酸素センサ上にレンズを配置し、メッシュ支持体で上面を覆う。レンズを加湿した2.1% Oの雰囲気に曝す。レンズを通って拡散する酸素をセンサによって測定する。複数のレンズを互いに重ねて厚さを増加させるか、さらに厚いレンズを使用する。厚さの値が大きく異なる4個の試料のL/Dkを測定し、厚さに対してプロットする。回帰直線勾配(regressed slope)の逆数が試料のDkである。参照値は、この方法を使用して市販のコンタクトレンズについて測定した値である。ボッシュ・アンド・ロム社(Bausch & Lomb)より販売されるバラフィルコンAレンズは約79バーラーの測定値を示す。エタフィルコンレンズは20〜25バーラーの測定値を示す(1バーラー=10−10(気体のcm×cm)/(ポリマーのcm×秒×cmHg))。
中性子放射化によるSi含量
Si含量を中性子放射化により測定した。すべての試料、標準試料、及び品質管理試料を15秒間照射し、120秒間崩壊させて300秒カウントする。ケイ素の濃度は、28Al(半減期=2.24分)の崩壊から1779 KeVのγ線を測定することによって決定する。28Alは28Si上での(n,p)反応により生成する。3つの形状的に等価なケイ素標準試料を試料の組とともに分析する。標準試料は、10.00±0.05mg/mLの認定溶液標準(ハイ・ピュリティー・スタンダーズ社(High Purity Standards))からのケイ素を用いて紙パルプをスパイキング(spiking、標準添加)することにより調製する。結果は、ブランクの高密度ポリエチレン試料照射小瓶からの28Alのシグナルについてブランク補正する。NIST SRM 1066aオクタフェニルシクロテトラシロキサンを分析の品質管理の確認用として試料とともに同時分析する。このSRMにおける認定ケイ素濃度は14.14±0.07重量%(Si)である。この分析におけるSRMの3つの10mg分取物の平均値は、14.63±0.70重量%(Si)であった。
表面粗さ
20μmのスキャンサイズ、7.181Hzのスキャン速度でDigital Instrumentsナノスコープを使用する原子間力顕微鏡(AFM)によって表面粗さを測定した。各試料について256回のスキャンを処理し、使用したデータスケールは1000μmとした。係合するX及びY位置は、それぞれ−19783.4及び−42151.3μmであった。
レンズの走査電子顕微鏡観察
SEMによる表面の特性評価:すべての試料から凹面及び凸面の両方において3つの位置(左、中央及び右)で表面の画像を撮影した。画像化は、FEI社Quantaシリーズの環境制御型SEMを使用し、25kVの加速電圧及び5 nAのビーム電流を使用して、SE(二次電子)及びBSE(後方散乱電子)イメージングモードですべての位置について5000倍の倍率で行った。
SEMプロファイルによる特性評価:表面の画像と同じビーム条件を用いてプロファイル(断面)画像を撮影した。レンズの断面の全体は5000倍の倍率では画像化できなかったことから、各レンズの断面全体を見るためには画像のモザイクを生成することが必要であった。画像は、レンズの凹面(上部)付近を始点とし、レンズの凸縁部が最終的に画像化されるまで一コマごとにレンズを通じて順次動かして5000倍の倍率で連続的に撮影した。次いでPhotoshopを用いて個々の画像を併合した。
以下の実施例は本発明を更に説明するものであるが発明を限定するものではない。これらの実施例は、本発明を実施する方法を示唆するものにすぎない。コンタクトレンズ及び他の専門分野に精通した当業者であれば、本発明を実行する他の方法を見出し得るものである。しかしながらこれらの方法は本発明の範囲に含まれるものと見なされる。
実施例において使用する材料の一部を以下に示す。
Figure 2012522111
実施例1〜11
94.90% HEMA、1.94% MAA、0.95% Norbloc、1.33% Irgacure 1700、0.77% EGDMA、0.09% TMPTMA、及びBAGE希釈剤に加えた0.02% Blue HEMA(重量/重量)(モノマー:希釈剤=52:48)を含む、本明細書において反応性モノマー混合物(RMM)と呼ぶモノマー混合物を調製し、実施例1〜11において使用した。
実施例1〜10の調製においては、Si微小粒子の所望の質量を琥珀色シンチレーション小瓶に加えた後、エタフィルコンRMM(10g)を加えた。シンチレーション小瓶にキャップし、2時間回転させた後、真空中で脱気して(10分間)レンズの調製に使用した。各配合物に使用した微小粒子及びRMMの濃度を下記表1に示す。次いで、それぞれのSi微小粒子モノマー混合物をピペットにより別々の前方曲面鋳型(front curve)中に注入することによって各実施例についてレンズを調製した。
表1の実施例11は、必要とされる微小粒子の質量の半分を2.4gのエチレングリコールに、残りの半分はBAGEを加えない5.2gのモノマー混合物に懸濁することによって調製した。次いで混合物をBAGEで更に希釈し、高剪断力の機械的混合によって均一化した。得られたモノマー混合物を真空中で10分間脱気した。実施例11の高い粘度のため、実施例11は加圧シリンジによって前方曲面鋳型中に注入する必要があった。
レンズはすべて、Zeonor(ゼオン・ケミカル社(Zeon Chemical))の前方曲面/後方曲面鋳型を使用して−1.0の度数で調製した。硬化は、Nパージした50℃のグローブボックス内で、TL03ランプ(400nm)の下で強度3.4mW/cmにて10分間行った。レンズを90℃の脱イオン水浴中で離型して取り出した後、個別のクリンプ密封したガラス小瓶中のホウ酸塩緩衝食塩水中に保存した。レンズはすべて、分析に先立ってオートクレーブ内で121℃で30分間滅菌した。
Figure 2012522111
レンズの各組についてDk、含水率、及びSi含量を測定した。
各混合物についての結果を下記表2に列記する。シリコーン微小粒子の濃度が0%〜64.3%に増大するにしたがって、得られるレンズのDkが20〜76単位に増大することがデータより直ちに明らかである。図1は、最終的なレンズ中のシリコーン微小粒子の濃度に対するDkのグラフである。図1は、正の非直線的な多項式傾向を示している。
Dkをレンズ中のSi元素の濃度に対してプロットすると(図2に示す)、同様の非直線的な多項式が得られる。比較目的のため、現在のSiHの指標銘柄であるオアシス(Oasys)(Si含有率=15.0、Dk=104)及びアドバンス(Advance)(Si含有率=13.0、Dk=60)を表す2個の別々のデータポイントを図2に挿入した。これらの指標銘柄を実施例1〜11において得られたデータと比較することにより、シリコーン微小粒子の添加が、得られるポリマーのDkを高めることが示された。
Figure 2012522111
実施例10のレンズのSEM顕微鏡写真を図3に示す。SEMによって画像化されたすべての位置は、多数の粒子のクラスターを含む極めて粗い表面を有していた。一般に、トポグラフィー及び粒子のクラスター化は試料の全体にわたって(レンズの両面において)均一であった。個々の粒径は、粒子のクラスター化のために測定不能であった。SEM画像の観察により、粒子は約600〜約1000nmの粒径であることが推定された。
レンズのSEM断面は表面の画像とほぼ同様の均一性であることが観察され、粗いトポグラフィーを与えるクラスター化粒子から構成されていた。
実施例12〜15:OHmPDMS及びSiMAA DMのフリーラジカルエマルション重合によるシロキサンナノ粒子の調製
水溶性開始剤であるVA−044を和光純薬工業株式会社より購入し、購入時の状態のまま使用した。
表3に列記した組成を有する粒子分散液のそれぞれを以下のように調製した。水及びDBSを、機械的攪拌機及び熱プローブを備えた1Lの三口のジャケット付き反応フラスコに加えた。水及びDBSを44℃に加熱し、透明なマイクロエマルションが形成されるまで窒素ブランケット下で攪拌した。窒素下、300rpmで30分間攪拌した後、VA−044水溶液(1mLの脱イオン水中に200mg)をシリンジにより加えて混合した。OHmPDMS及びSiMAA DMの両方を合わせてブレンドし、得られた混合物を300rpmで攪拌しながらマイクロエマルションに滴下した。シリコーン混合物をすべて加えた後(約3〜4時間)、添加用漏斗を取り外し、通気口を有するゴム製セプタムでフラスコを密封した。反応を窒素雰囲気下、44℃で一晩継続した。翌朝、1mLの脱イオン水に加えた200mgのVA−044をマイクロエマルションに更に加えた。この後、マイクロエマルションを更に4時間反応させた。
表3に示される各分散液について、Malvern−ZetaSizer Nano−S検出器を用いて動的光散乱法(DLS)によって特性評価を行った。各反応が終了した後、分取物を取り出して10倍に希釈した。次いで希釈した分散液をDLSにより分析してz平均粒度分布を得た。各分散液の透析後にも測定を行った。DLSからのデータファイルを、検出器のソフトウェアに含まれるキュムラント(CUMULANT)解析関数を用いて処理した。データファイルはすべて、キュムラント曲線内でよく当てはまった。得られたそれぞれのシリコーンマイクロエマルション(ME)の流体力学的直径を、対応するPDI幅及びPDI値(%)の値とともに下記表4に列記する。
Figure 2012522111
Figure 2012522111
各分散液は水中で少なくとも2ヶ月間安定である。沈殿が生じた場合には穏やかな攪拌によって容易に再分散される。
水に50:50のHO−mPDMS及びSiMAA DMを加えた分散液を上記のように調製した。この分散液をスペクトラポア社(Spectrapore)より販売される3500MWCO再生セルロース透析膜を用いて脱イオン水に対して透析した。得られた分散液は2ヶ月以上にわたって安定であった。
実施例12〜15の頻度ヒストグラムを添付する。実施例12〜15のDLSから生成されたデータファイルにより、キュムラント・フィットを用いた場合に高い相関を示し、ガウス分布の粒径を示すこと及び分散液中に凝集が低いかあるいは存在しないことが立証された。このことは、図4〜7に示されるヒストグラムによってグラフで示される。
〔実施の態様〕
(1) 組成物であって、その中に、少なくとも約100バーラーの酸素透過係数を有し、かつ約5000nm未満の平均粒径を有する酸素透過性粒子を酸素増加に有効な量で分散している、ヒドロゲルポリマーを含む組成物。
(2) 少なくとも約40バーラーの酸素透過係数を有する、実施態様1に記載の組成物。
(3) 少なくとも約60バーラーの酸素透過係数を有する、実施態様1に記載の組成物。
(4) 少なくとも約100バーラーの酸素透過係数を有する、実施態様1に記載の組成物。
(5) 前記酸素透過性粒子が非反応性である、実施態様1に記載の組成物。
(6) 前記酸素透過性粒子が約100バーラー〜約6000バーラーの酸素透過係数を有する、実施態様1に記載の組成物。
(7) 前記酸素透過性粒子が約300バーラー〜約1000バーラーの酸素透過係数を有する、実施態様1に記載の組成物。
(8) 前記酸素透過性粒子が約800nm未満の平均粒径を有する、実施態様1に記載の組成物。
(9) 前記酸素透過性粒子が約600nm未満の平均粒径を有する、実施態様1に記載の組成物。
(10) 前記酸素透過性粒子が約200nm未満の平均粒径を有する、実施態様1に記載の組成物。
(11) 前記酸素透過性粒子が封入されている、実施態様1に記載の組成物。
(12) 前記酸素透過性材料が、コーティング、ミセル、リポソーム、これらの組み合わせなどから選択される材料によって封入されている、実施態様11に記載の組成物。
(13) 前記酸素透過性材料が、水酸基を有するコーティング組成物によって封入されている、実施態様12に記載の組成物。
(14) 前記酸素透過性材料が、架橋又は非架橋コア/シェル型ミセルから選択されるコーティング組成物によって封入されている、実施態様12に記載の組成物。
(15) 前記酸素透過性粒子が約100nm未満の平均粒径を有する、実施態様1に記載の組成物。
(16) 前記封入材料が前記ヒドロゲルポリマーと相溶性を有する、実施態様12に記載の組成物。
(17) 前記ヒドロゲルポリマーが100%よりも小さいヘイズ値を有するとともに1.37〜約1.45の屈折率を有し、前記酸素透過性材料が前記ヒドロゲルポリマーの屈折率の10%以内の屈折率を有する、実施態様1に記載の組成物。
(18) 前記ヒドロゲルポリマーが100%よりも小さいヘイズ値を有し、前記酸素透過性材料が約1.37〜約1.45の屈折率を有する、実施態様1に記載の組成物。
(19) 前記ヒドロゲルポリマーが、ポリHEMA、PVOHを含むホモポリマー及びコポリマーからなる群から選択される、実施態様8に記載の組成物。
(20) 前記ヒドロゲルポリマーが、アクリル酸、メタクリル酸、ビニルピロリドン、N−ビニルメチルアセトアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、アクリル酸、モノメタクリル酸グリセロール、MPC(石原モノマー)、メタクリル酸メチル、アクリル酸ヒドロキシエチル、N−(1,1−ジメチル−3−オキシブチル)アクリルアミド、モノメタクリル酸ポリエチレングリコール、ジメタクリル酸ポリエチレングリコール、メタクリル酸2−エトキシエチル、2−メタクリルオキシエチルホスホリルコリン、及びこれらの混合物からなる群から選択されるコモノマーを更に含む、実施態様13に記載の組成物。
(21) 前記酸素透過性材料が、架橋ポリジメチルシロキサン、ポリ((トリメチルシリル)プロピン)、2,2−ビス(トリフルオロメチル)−4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソールのテトラフルオロエチレンとのコポリマー、フッ素化PDMSポリマー、及びこれらの混合物からなる群から選択される、実施態様1に記載の組成物。
(22) 前記酸素透過性材料が、架橋フッ素含有ポリマー、架橋ポリジアルキルシロキサンポリマー、自己組織化シロキサン、剛性のシロキサン材料、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、実施態様1に記載の組成物。
(23) 前記封入材料が、リポソーム状、ミセル状、又はポリマー構造からなる群から選択される、実施態様11に記載の組成物。
(24) 前記封入材料が、アニオン性、カチオン性、双性イオン性、極性中性組成物、及びこれらの混合物からなる群から選択されるポリマー構造を有する、実施態様23に記載の組成物。
(25) 前記酸素透過性粒子が約1000nm未満の平均粒径を有する、実施態様1に記載の組成物。
(26) 前記封入された酸素透過性粒子が、緩く架橋されたポリ(ジメチルシロキサン)コア及び親水性シェルを含む、実施態様11に記載の組成物。
(27) 前記封入材料が生体適合性である、実施態様12に記載の組成物。
(28) 組成物であって、その中に、約5000nm未満の平均粒径を有する酸素透過性粒子を、ヒドロゲルポリマーの酸素透過係数を少なくとも約10バーラー高めるのに充分な量で分散している、ヒドロゲルポリマーを含む組成物。
(29) 前記酸素透過性粒子が約100nm未満の平均粒径を有する、実施態様1に記載の組成物。
(30) 約15%よりも小さいヘイズ率(%)を更に有する、実施態様1に記載の組成物。
(31) 前記酸素透過性粒子が球状である、実施態様1に記載の組成物。
(32) 前記酸素透過性粒子が、少なくとも約200バーラーの酸素透過係数及び最長寸法において約500nm未満の平均粒径を有する中空ナノ構造を有する、実施態様1に記載の組成物。
(33) 少なくとも約25バーラーの酸素透過係数を有する、実施態様32に記載の組成物。
(34) 前記中空ナノ構造が球状であり、約400nm未満の平均粒径を有する、実施態様32に記載の組成物。
(35) 前記中空ナノ構造が球状であり、約10〜100nmの平均粒径を有する、実施態様32に記載の組成物。
(36) 前記中空ナノ構造が細長い形状であり、約20〜約100nmの平均直径及び約100〜約5000nmの平均長さを有する、実施態様32に記載の組成物。
(37) 前記中空ナノ構造が少なくとも0.05MPaの臨界圧を有する、実施態様32に記載の組成物。
(38) 前記中空ナノ構造が少なくとも0.2MPaの臨界圧を有する、実施態様32に記載の組成物。
(39) 前記中空ナノ構造が気体で充填された空間を包囲するシェルを有し、当該シェルが前記気体で充填された空間の界面において少なくとも1種類の水不透過性材料を含む、実施態様32に記載の組成物。
(40) 前記シェルが、前記少なくとも1種類の水不透過性材料を封入する少なくとも1種類の親水性材料を更に含む、実施態様39に記載の組成物。
(41) 前記中空ナノ構造が気体小胞タンパク質を含む、実施態様32に記載の組成物。
(42) 前記気体小胞タンパク質が、2−ヒドロキシエチルメタクリロイルの繰り返し単位を有するポリマー又はコポリマーの中に封入されている、実施態様41に記載の組成物。
(43) 前記中空ナノ構造が、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル由来の繰り返し単位を含むポリマー又はコポリマーの中に封入されている、実施態様32に記載の組成物。
(44) 前記気体小胞タンパク質が架橋された小胞壁を有する、実施態様41に記載の組成物。
(45) 前記中空ナノ構造が少なくとも1種類の合成材料から形成される、実施態様32に記載の組成物。
(46) 前記中空ナノ構造が鋳型上でのエマルション重合によって形成され、当該鋳型は前記ナノ構造が形成された後に溶解によって除去される、実施態様32に記載の組成物。
(47) 前記中空ナノ構造がシェルを有し、当該シェルの少なくとも一部が、金属酸化物、窒化ホウ素、遷移金属硫化物、金属、グラフェン(grapheme)、ペロブスカイト酸化物、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1種類の無機成分を含む、実施態様32に記載の組成物。
(48) 前記中空ナノ構造が、円錐状のエンドキャップを有する円筒状である、実施態様32に記載の組成物。
(49) 前記中空ナノ構造が、規則的又は不規則的な多面体、楕円体、円錐、回転楕円体、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される形状を有する、実施態様32に記載の組成物。
(50) 前記中空ナノ構造が反応性である、実施態様32に記載の組成物。
(51) 前記合成中空ナノ構造が架橋されている、実施態様32に記載の組成物。
(52) 実施態様1に記載の組成物から形成された医療機器。
(53) 実施態様1に記載の組成物から形成された眼科用機器。
(54) 実施態様1に記載の組成物から形成されたコンタクトレンズ。
(55) コンタクトレンズのオプティカルゾーンの外側領域中に、少なくとも約100バーラーの酸素透過係数及び約200nm〜100μm(100ミクロン)の平均粒径を有する酸素透過性粒子が酸素増加に有効な量で分散された、ヒドロゲルポリマーを含む、コンタクトレンズ。

Claims (55)

  1. 組成物であって、その中に、少なくとも約100バーラーの酸素透過係数を有し、かつ約5000nm未満の平均粒径を有する酸素透過性粒子を酸素増加に有効な量で分散している、ヒドロゲルポリマーを含む組成物。
  2. 少なくとも約40バーラーの酸素透過係数を有する、請求項1に記載の組成物。
  3. 少なくとも約60バーラーの酸素透過係数を有する、請求項1に記載の組成物。
  4. 少なくとも約100バーラーの酸素透過係数を有する、請求項1に記載の組成物。
  5. 前記酸素透過性粒子が非反応性である、請求項1に記載の組成物。
  6. 前記酸素透過性粒子が約100バーラー〜約6000バーラーの酸素透過係数を有する、請求項1に記載の組成物。
  7. 前記酸素透過性粒子が約300バーラー〜約1000バーラーの酸素透過係数を有する、請求項1に記載の組成物。
  8. 前記酸素透過性粒子が約800nm未満の平均粒径を有する、請求項1に記載の組成物。
  9. 前記酸素透過性粒子が約600nm未満の平均粒径を有する、請求項1に記載の組成物。
  10. 前記酸素透過性粒子が約200nm未満の平均粒径を有する、請求項1に記載の組成物。
  11. 前記酸素透過性粒子が封入されている、請求項1に記載の組成物。
  12. 前記酸素透過性材料が、コーティング、ミセル、リポソーム、これらの組み合わせなどから選択される材料によって封入されている、請求項11に記載の組成物。
  13. 前記酸素透過性材料が、水酸基を有するコーティング組成物によって封入されている、請求項12に記載の組成物。
  14. 前記酸素透過性材料が、架橋又は非架橋コア/シェル型ミセルから選択されるコーティング組成物によって封入されている、請求項12に記載の組成物。
  15. 前記酸素透過性粒子が約100nm未満の平均粒径を有する、請求項1に記載の組成物。
  16. 前記封入材料が前記ヒドロゲルポリマーと相溶性を有する、請求項12に記載の組成物。
  17. 前記ヒドロゲルポリマーが100%よりも小さいヘイズ値を有するとともに1.37〜約1.45の屈折率を有し、前記酸素透過性材料が前記ヒドロゲルポリマーの屈折率の10%以内の屈折率を有する、請求項1に記載の組成物。
  18. 前記ヒドロゲルポリマーが100%よりも小さいヘイズ値を有し、前記酸素透過性材料が約1.37〜約1.45の屈折率を有する、請求項1に記載の組成物。
  19. 前記ヒドロゲルポリマーが、ポリHEMA、PVOHを含むホモポリマー及びコポリマーからなる群から選択される、請求項8に記載の組成物。
  20. 前記ヒドロゲルポリマーが、アクリル酸、メタクリル酸、ビニルピロリドン、N−ビニルメチルアセトアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、アクリル酸、モノメタクリル酸グリセロール、MPC(石原モノマー)、メタクリル酸メチル、アクリル酸ヒドロキシエチル、N−(1,1−ジメチル−3−オキシブチル)アクリルアミド、モノメタクリル酸ポリエチレングリコール、ジメタクリル酸ポリエチレングリコール、メタクリル酸2−エトキシエチル、2−メタクリルオキシエチルホスホリルコリン、及びこれらの混合物からなる群から選択されるコモノマーを更に含む、請求項13に記載の組成物。
  21. 前記酸素透過性材料が、架橋ポリジメチルシロキサン、ポリ((トリメチルシリル)プロピン)、2,2−ビス(トリフルオロメチル)−4,5−ジフルオロ−1,3−ジオキソールのテトラフルオロエチレンとのコポリマー、フッ素化PDMSポリマー、及びこれらの混合物からなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
  22. 前記酸素透過性材料が、架橋フッ素含有ポリマー、架橋ポリジアルキルシロキサンポリマー、自己組織化シロキサン、剛性のシロキサン材料、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
  23. 前記封入材料が、リポソーム状、ミセル状、又はポリマー構造からなる群から選択される、請求項11に記載の組成物。
  24. 前記封入材料が、アニオン性、カチオン性、双性イオン性、極性中性組成物、及びこれらの混合物からなる群から選択されるポリマー構造を有する、請求項23に記載の組成物。
  25. 前記酸素透過性粒子が約1000nm未満の平均粒径を有する、請求項1に記載の組成物。
  26. 前記封入された酸素透過性粒子が、緩く架橋されたポリ(ジメチルシロキサン)コア及び親水性シェルを含む、請求項11に記載の組成物。
  27. 前記封入材料が生体適合性である、請求項12に記載の組成物。
  28. 組成物であって、その中に、約5000nm未満の平均粒径を有する酸素透過性粒子を、ヒドロゲルポリマーの酸素透過係数を少なくとも約10バーラー高めるのに充分な量で分散している、ヒドロゲルポリマーを含む組成物。
  29. 前記酸素透過性粒子が約100nm未満の平均粒径を有する、請求項1に記載の組成物。
  30. 約15%よりも小さいヘイズ率(%)を更に有する、請求項1に記載の組成物。
  31. 前記酸素透過性粒子が球状である、請求項1に記載の組成物。
  32. 前記酸素透過性粒子が、少なくとも約200バーラーの酸素透過係数及び最長寸法において約500nm未満の平均粒径を有する中空ナノ構造を有する、請求項1に記載の組成物。
  33. 少なくとも約25バーラーの酸素透過係数を有する、請求項32に記載の組成物。
  34. 前記中空ナノ構造が球状であり、約400nm未満の平均粒径を有する、請求項32に記載の組成物。
  35. 前記中空ナノ構造が球状であり、約10〜100nmの平均粒径を有する、請求項32に記載の組成物。
  36. 前記中空ナノ構造が細長い形状であり、約20〜約100nmの平均直径及び約100〜約5000nmの平均長さを有する、請求項32に記載の組成物。
  37. 前記中空ナノ構造が少なくとも0.05MPaの臨界圧を有する、請求項32に記載の組成物。
  38. 前記中空ナノ構造が少なくとも0.2MPaの臨界圧を有する、請求項32に記載の組成物。
  39. 前記中空ナノ構造が気体で充填された空間を包囲するシェルを有し、当該シェルが前記気体で充填された空間の界面において少なくとも1種類の水不透過性材料を含む、請求項32に記載の組成物。
  40. 前記シェルが、前記少なくとも1種類の水不透過性材料を封入する少なくとも1種類の親水性材料を更に含む、請求項39に記載の組成物。
  41. 前記中空ナノ構造が気体小胞タンパク質を含む、請求項32に記載の組成物。
  42. 前記気体小胞タンパク質が、2−ヒドロキシエチルメタクリロイルの繰り返し単位を有するポリマー又はコポリマーの中に封入されている、請求項41に記載の組成物。
  43. 前記中空ナノ構造が、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル由来の繰り返し単位を含むポリマー又はコポリマーの中に封入されている、請求項32に記載の組成物。
  44. 前記気体小胞タンパク質が架橋された小胞壁を有する、請求項41に記載の組成物。
  45. 前記中空ナノ構造が少なくとも1種類の合成材料から形成される、請求項32に記載の組成物。
  46. 前記中空ナノ構造が鋳型上でのエマルション重合によって形成され、当該鋳型は前記ナノ構造が形成された後に溶解によって除去される、請求項32に記載の組成物。
  47. 前記中空ナノ構造がシェルを有し、当該シェルの少なくとも一部が、金属酸化物、窒化ホウ素、遷移金属硫化物、金属、グラフェン、ペロブスカイト酸化物、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1種類の無機成分を含む、請求項32に記載の組成物。
  48. 前記中空ナノ構造が、円錐状のエンドキャップを有する円筒状である、請求項32に記載の組成物。
  49. 前記中空ナノ構造が、規則的又は不規則的な多面体、楕円体、円錐、回転楕円体、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される形状を有する、請求項32に記載の組成物。
  50. 前記中空ナノ構造が反応性である、請求項32に記載の組成物。
  51. 前記合成中空ナノ構造が架橋されている、請求項32に記載の組成物。
  52. 請求項1に記載の組成物から形成された医療機器。
  53. 請求項1に記載の組成物から形成された眼科用機器。
  54. 請求項1に記載の組成物から形成されたコンタクトレンズ。
  55. コンタクトレンズのオプティカルゾーンの外側領域中に、少なくとも約100バーラーの酸素透過係数及び約200nm〜100μm(100ミクロン)の平均粒径を有する酸素透過性粒子が酸素増加に有効な量で分散された、ヒドロゲルポリマーを含む、コンタクトレンズ。
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