JP2003294818A - 磁気センサおよびその製造方法 - Google Patents

磁気センサおよびその製造方法

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JP2003294818A JP2002093175A JP2002093175A JP2003294818A JP 2003294818 A JP2003294818 A JP 2003294818A JP 2002093175 A JP2002093175 A JP 2002093175A JP 2002093175 A JP2002093175 A JP 2002093175A JP 2003294818 A JP2003294818 A JP 2003294818A
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concentrator plate
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Akira Yamagata
曜 山縣
Robert Racz
ラッツ ロバート
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Sentron AG
Asahi Kasei Corp
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Sentron AG
Asahi Kasei Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気センサおよびその製造方法に関し、磁気
収束板と感磁部との位置関係による検出感度の変化を抑
制すること。 【解決手段】 表面に磁気検出素子1が形成された半導
体基板5上に感磁部10とオーバーラップさせてガイド
用磁気収束板3を形成する。ガイド用磁気収束板3が形
成された該半導体基板5上に接着剤7の層を積層する。
接着剤7の層上に、積層方向から見て感磁部10と所定
部位をオーバーラップさせるように、メイン磁気収束板
2を積層する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は磁気センサおよびそ
の製造方法に関し、特に、磁気収束板と感磁部を備えた
磁気センサおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の磁気センサの一例として、図12
の平面構成図に示すものが知られている。この磁気セン
サは水平方向の磁束を検出するタイプであり、2つの磁
気収束板2と2つのホール素子1を備える。ホール素子
1の中央部には感磁部10が設けられている。
【0003】このように磁気収束板と感磁部を備えた従
来の磁気センサによれば、磁性体からなる磁気収束板2
を用いて磁束を収束し、この収束磁界をホール素子1等
の感磁部10で検知することで、ホール素子1等の感磁
部10に対して水平(あるいは垂直)な磁界を感度良く
検出することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、磁気収
束板とホール素子等の感磁部との配置関係が所定の位置
からずれることにより収束磁束が感磁部から外れると、
検出感度が変動してしまう。検出感度を維持したまま配
置関係による感度のばらつきを許容範囲に抑制するため
には、例えば水平磁場検知における磁気収束板のホール
素子に対する許容位置ずれは、例えば数μm以内とする
必要があった。
【0005】本発明の目的は、磁気収束板と垂直あるい
は水平磁場検知の感磁部を備えた磁気センサにおいて、
検出感度を同程度に維持しつつ、または向上させなが
ら、磁気収束板と感磁部との位置関係による検出感度の
変化を抑制することの可能な磁気センサを提供するこ
と、およびその製造方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本出願人らは、磁気収束
板と垂直・水平磁場検知の感磁部の間において、感磁部
上または直下に別の磁性体を配置することにより感磁部
への磁束を案内することで上記の目的を達成し得ること
を見出し、この知見に基づいて本発明に想到した。
【0007】すなわち、本発明の一態様では、基板上で
磁束を検知する感磁部と該感磁部に磁束を収束させるた
めの第1の磁気収束板が所定距離離間して配置されてな
る磁気センサにおいて、前記感磁部の近傍であって前記
感磁部を基準として前記第1の磁気収束板と同一側の所
定位置、または前記感磁部の近傍であって前記感磁部を
基準として前記第1の磁気収束板と反対側の所定位置
に、前記第1の磁気収束板によって収束された磁束を前
記感磁部に案内するための第2の磁気収束板を備えた形
態の磁気センサを実施した。
【0008】ここで、前記第1の磁気収束板と前記感磁
部の表面は略平行に配置されており、前記第2の磁気収
束板は、該表面と略垂直な方向から見たときに、前記感
磁部の略全体とオーバーラップするとともに、前記第1
の磁気収束板の所定部位とオーバーラップする形状とさ
れてなる形態とすることができる。
【0009】さらに、前記第1の磁気収束板は所定方向
に直線状に延在するギャップによって2分割されてお
り、前記感磁部は前記ギャップを挟んで対向する少なく
とも一対からなる形態とすることができる。
【0010】さらに、前記感磁部は前記所定方向に複数
対が配列されてなり、前記第2の磁気収束板は、前記表
面と略垂直な方向から見たときに、前記感磁部の一対と
他の対に跨って前記所定方向に配置される一対からなる
形態とすることができる。
【0011】さらに、前記第1の磁気収束板は前記ギャ
ップを挟んで略対称な形状とされており、前記ギャップ
の近傍の外縁に、前記ギャップを挟んで対向する一対の
切り欠き部が形成されており、さらに、前記ギャップの
略中央に、前記所定方向と略直交して前記ギャップを十
字状とするギャップ部が形成されてなる形態とすること
ができる。
【0012】上記の目的を達成するために本発明の他の
態様では、表面に感磁部を備えた磁気センサの製造方法
において、磁束検出手段が形成された基板上に該磁束検
出手段の感磁部とオーバーラップさせて第1の磁気収束
板を形成する第1ステップと、前記第1の磁気収束板が
形成された前記基板上に中間層を積層する第2ステップ
と、前記中間層上に、該積層方向から見て前記感磁部と
オーバーラップさせて、第2の磁気収束板を前記第1の
磁気収束板と分離して積層する第3ステップとを有する
形態の磁気センサの製造方法を実施した。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態につい
て、添付の図面を参照して説明する。 (実施形態1)まず、磁気センサの製造方法の実施形態
について図1の工程図を参照して説明するが、ここで説
明する製造方法は、メイン磁気収束板のギャップの有無
および全体形状、ガイド用磁気収束板の数、形状および
配置に関らず適用可能なものである。
【0014】図1において、半導体製造プロセスを用い
て半導体基板5に、まず、ホール素子1等の磁気センサ
を形成する。ホール素子1に代えて他の磁気検出素子を
形成することも本発明のサブジェクトマターに反するも
のではない。ここで、ホール素子1の感磁部10が基板
面に対し平行となるように形成することで、基板面に対
して垂直な磁束をホール素子1によって検知可能に構成
する。したがって、この磁気検出素子(ホール素子1)
は垂直磁場検知型センサと称することができる。さら
に、ガイド用磁気収束板3を所望の形状および寸法、
数、配置で形成するため、フォトリソグラフィー技術を
用いて感光性レジストからなる所定形状のマスクパター
ン6を半導体基板5の上部に形成する(図1(a))。
【0015】なお、図1の工程図、および他の構成図
(図2,図3,図4,図6,図9)は発明の説明の便宜
上、本発明に必須の要件のみが明らかになるよう模式的
に示したものにすぎず、図示された各要素の形状、寸
法、個数、配置等は本発明のベストモードを開示するも
のではないことに留意されたい。また、ホール素子1を
含む半導体基板表面は通常、保護膜によって覆われてい
るが、図1ではこれを省略した。
【0016】図1に戻って説明すると、鍍金またはスパ
ッタリング技術を用いて、垂直磁場検知型センサとされ
たホール素子1の上方にガイド用磁気収束板3とされる
磁性体薄膜を成膜する(図1(b))。
【0017】続いて、役目を果した上記マスクパターン
6を剥離し、所望の形状および寸法、数、配置とされた
ガイド用磁気収束板3を得る(図1(c))。
【0018】マスクパターン剥離後、スピンコーターを
使用して半導体基板5およびガイド用磁気収束板3の上
面に均一に薄く接着剤7を塗布する(図1(d))。接
着剤7から形成されるこの層は、メイン磁気収束板とガ
イド用磁気収束板の間の中間層とされる。
【0019】さらに、上記中間層(接着剤7)上に、磁
性体からなるメイン磁気収束板2を所望の形状に形成す
る(図1(e))。この形状は、上記フォトリソグラフ
ィー技術を用いて実現することができる。この形状はま
た、積層方向(図中垂直方向)から見て、ガイド用磁気
収束板3がホール素子1の感磁部10の略全体とオーバ
ーラップするとともに、メイン磁気収束板2の少なくと
も所定部位とオーバーラップする必要がある。必要に応
じて、不要な部分の接着剤7は剥離する。図示したメイ
ン磁気収束板2にはギャップ4が直線状に形成されてい
るが、次の実施形態2に挙げる回転位置センサに用いる
磁気センサではギャップを形成しないでよい。
【0020】このような形状および配置としてホール素
子1、ガイド用磁気収束板3、メイン磁気収束板2等を
備える本発明に係る磁気センサによれば、半導体基板5
の例えば下部に導体(図示せず)を配置して、該導体を
流れる電流によって発生される磁束をメイン磁気収束板
2によって収束させ、この収束させた磁束をガイド用磁
気収束板3によって効率的にホール素子1の感磁部10
に案内することができる。
【0021】同様に、回転位置(角度)センサ、方位セ
ンサ等においても、外部磁界による磁束をメイン磁気収
束板2によって収束させ、この収束させた磁束をガイド
用磁気収束板3によって収束させて、ホール素子1の感
磁部10に案内することができる。
【0022】上記製造方法によって生産される磁気セン
サにあってはホール素子1の直上にガイド用磁気収束板
3が配置されるが、ガイド用磁気収束板3をホール素子
1の感磁部10の近傍であって感磁部10を基準として
図中のガイド用磁気収束板3と反対側(ガイド用磁気収
束板3の下方)の所定位置に配置しても、本質的に同様
の作用効果を得ることができる。また、ガイド用磁気収
束板3の層構造を複数層からなるものとしてもよい。
【0023】また、製造プロセスについても、感磁部1
0、メイン磁気収束板2、およびガイド用磁気収束板3
の形成・積層を、貼り付けによって同一の積層構造を実
現しても上記と同様に本発明を実施することが出来る。
また、半導体基板に代えて、例えばプリント基板を使用
しても本発明を実施することが出来る。
【0024】以下、上述した製造方法によって得られる
本発明に係る磁気センサの他の種々実施形態について詳
細に説明する。
【0025】(実施形態2)図2および図3は実施形態
2に係る磁気センサの構造を示す平面図および断面図で
ある。本実施形態の磁気センサは、ギャップで分離され
ていない1つのメイン磁気収束板2、2つのホール素子
1、および、ホール素子1に対応する2つのガイド用磁
気収束板3を有する構成からなっている。両図では、ホ
ール素子1全体を表記する代わりに感磁部10を表記し
た。
【0026】図3では水平(X軸)方向の磁束を検出す
る様子を示しているが、垂直(Z軸)方向の検出につい
ても同様の作用効果を得ることができる。さらに、本発
明の本質として、メイン磁気収束板の形状、個数が1つ
に限定されないことは上述した通りであり、当業者にと
って自明である。同様に、ホール素子および、それに対
応したガイド用磁気収束板が2つに限定されないことも
当業者にとって自明である。
【0027】本実施形態の磁気センサを用いて、例え
ば、その上部または下部に導体を配置する構成とするこ
とで、電流が該導体を流れることによって発生した磁束
を検出できるので、本実施形態の磁気センサは電流セン
サにも適用できることは当業者にとって自明である。
【0028】また、回転軸に固着された薄い円筒状磁石
の例えば下方に本実施形態の磁気センサを配置すること
で、例えば回転位置(角度)センサを構成できることは
当業者にとって自明である。同様に、本実施形態の磁気
センサを例えば方位センサにも適用できることは当業者
にとって自明である。
【0029】(実施形態3)図4は実施形態3に係る磁
気センサの構造を示す平面図である。本実施形態の磁気
センサは水平方向の磁束を検出するためのもので、1対
のメイン磁気収束板2と、2対の感磁部10と、対応す
る2対の略正方形のガイド用磁気収束板3を有する構成
からなっている。
【0030】なお、図4においては、十字形ホール素子
の実効的感磁部となる交差領域の代表的な形状として、
略正方形形状(参照符号10)を用いて表現した。交差
領域の形状については、実施形態4および実施形態5
(図6および図9)の場合も同様に表現した。
【0031】ホール素子1が形成された半導体基板上
に、ホール素子1の真上に感磁部10だけを覆うように
ガイド用磁気収束板3が形成される。ガイド用磁気収束
板3の厚みは0.1μmとする。接着剤7を塗布した後
に、さらに、メイン磁気収束板2が直線状のギャップ4
を挟んで対向して形成されている。
【0032】図5は上記構成を備えた磁気センサの感度
特性を示す特性図であり、メイン磁気収束板2が配置さ
れる位置のずれ(横軸のシフト量)に対する検出感度の
相対的な変化(縦軸の相対磁界強度)を示している。な
おここで、シフト量は標準の設計値に対するずれ量であ
り、マイナスのシフト量はメイン磁気収束板2の間隔が
標準の設計値よりも狭く配置された場合、プラスのシフ
ト量は標準の設計値よりも広く配置された場合を示して
いる。
【0033】図5における実線がガイド用磁気収束板3
を配置した本実施形態の磁気センサの特性を表わす。比
較のための破線は、ガイド用磁気収束板3を配置しない
場合を示している。
【0034】図5から、本実施形態の磁気センサによれ
ば相対磁界強度が略フラットなシフト範囲が見られ、メ
イン磁気収束板2と感磁部10との配置位置ずれに対す
る検出感度の変動(低下を含む)が抑制されていること
が解る。この平坦化効果を数量的に示すと、図11の特
性比較図に示す通り、本実施形態の磁気センサでは相対
磁界強度の変化を1%以内に収めるシフト量の範囲は
6.6μmであり、ガイド用磁気収束板3を配置しない
場合の参考値(3.6μm)に対し1.83倍である。
【0035】なお、本発明の本質から、第1の磁気収束
板、感磁部、および第2の磁気収束板の形状、寸法、個
数、配置等は、当業者には自明な通り本実施形態のもの
に限定されるものではない。
【0036】(実施形態4)図6は実施形態4に係る磁
気センサの構造を示す平面図、図7は実施形態4に係る
磁気センサの感度特性を示す特性図である。本実施形態
の磁気センサは、実施形態3と同一のメイン磁気収束板
2を備え、異なったガイド用磁気収束板3を備える構成
である。すなわち、ガイド用磁気収束板3は、二対設け
られたホール素子1の感磁部10の一方と他方に跨る短
冊状の長方形状のもの一対で構成される。一対のガイド
用磁気収束板3は、ギャップ4を挟んで対向し、互いに
平行とされる。
【0037】図7における実線がガイド用磁気収束板3
を配置した本実施形態の磁気センサの特性を表わす。比
較のための破線は、ガイド用磁気収束板3を配置しない
場合を示している。
【0038】図7から、本実施形態の磁気センサによれ
ば相対磁界強度が略フラットなシフト範囲が実施形態3
の場合よりも広がって見られ、感磁部10に対するメイ
ン磁気収束板2の配置位置がずれた場合でも、本実施形
態の磁気センサによって検出感度を向上させつつ、より
広範囲にわたってほぼ一様な感度を維持することが可能
なことが解る。この平坦化効果を数量的に示すと、図1
1の特性比較図に示す通り、本実施形態の磁気センサで
は相対磁界強度の変化を3%以内に収めるシフト量の範
囲は9.4μmであり、ガイド用磁気収束板3を配置し
ない場合の参考値(6.6μm)に対し1.42倍であ
る。
【0039】(実施形態5)上記実施形態3,4におけ
るメイン磁気収束板2の形状は、ギャップ近傍のエッジ
(縁)に切り欠き、切り込み等がない形状であった。こ
のような形状のメイン磁気収束板2を用いた場合には、
ギャップ近傍では図8(a)に示すように磁束が分布す
る。メイン磁気収束板2のギャップ近傍を図8(b)に
示すように切り欠きを持つ形状として幅を狭めると、同
図のように磁束が集中する。さらに、切り欠きとともに
ギャップが十文字状となるように切り込みを持つ形状と
すると、図8(c)のようにさらに磁束が集中する。し
たがって、検出感度を向上させることができる。切り欠
き、切り込みの形状や寸法にもよるが、図8(a)に対
して同(b)では例えば14.8パーセントの感度向
上、同(c)では例えば18.3パーセントの感度向上
を実現することができる。
【0040】図9は実施形態5に係る磁気センサの構造
を示す平面図であり、感磁部10への磁束の集中度合い
を高めることで検出感度のさらなる向上を図りつつ、配
置位置ずれによる感度変化の低減をも実現した例を示
す。図10は実施形態5に係る磁気センサの感度特性を
示す特性図である。
【0041】本実施形態の磁気センサは、図9に示す通
り、実施形態3と同一のガイド用磁気収束板3を備え、
図8(c)で説明したものと同様の形状のメイン磁気収
束板2を備える構成である。すなわち、メイン磁気収束
板2には、その周縁に切り欠き部8が形成され、ギャッ
プ4とで十字状となるように切り込み部9が形成されて
いる。
【0042】本実施形態の構成を採用した場合は、メイ
ン磁気収束板2の感磁部10に対する配置位置ずれによ
る検出感度の変化は、切り欠き部8と切り込み部9の構
成によっては特に大きくなる。ガイド用磁気収束板3を
配置しない場合の検出感度特性の一例は、図10中の破
線のようになる。
【0043】そこで、上記形状のガイド用磁気収束板3
を挿入することによって感度変化低減を図る構成を採用
することで、高検出感度を維持したまま、図10中の実
線のように平坦化することができた。この平坦化効果を
数量的に示すと、図11の特性比較図に示す通り、本実
施形態の磁気センサでは相対磁界強度の変化を1%以内
に収めるシフト量の範囲は6.7μmであり、ガイド用
磁気収束板3を配置しない場合の参考値(3.6μm)
に対し1.86倍である。
【0044】したがって、本実施形態の磁気センサによ
れば、磁気収束板による感度調整がより実用的になり、
ICの感度調整機能に頼らなくても容易に感度調整を行
なえることになる。もちろん、ICの感度調整機能を併
用することもできるが、ICの感度調整機能の機能範囲
は小さくて済むことになる。このように、ガイド用磁気
収束板を併用することにより、IC部修正作業の省略、
IC部構成の簡略化、さらにはIC部構成自体の省略
等、磁気センサアセンブリ時の工数削減とコスト低減を
実現することができる。
【0045】上述した通り、本発明に係る各実施形態の
磁気センサによれば、ガイド用磁気収束板3を感磁部1
0上に配置したことにより、感磁部10に対するメイン
磁気収束板2の配置位置ばらつきによる検出感度の変動
(低下を含む)が抑制されており、電流の検出または回
転位置の検出において極めて有用であることが理解でき
よう。ガイド用磁気収束板3は、垂直方向から見て必ず
しも感磁部10全面を覆うことが必要なわけではなく、
ガイド用磁気収束板3の形状・寸法・位置等の組み合わ
せによって、磁束の収束、ガイドの効果を感磁部に対し
集中的に発揮させることが本発明の本質である。
【0046】
【発明の効果】以上説明した通り本発明に係る磁気セン
サおよびその製造方法によれば、検出感度を従来のもの
と同程度に維持しつつ、または向上させながら、第1の
磁気収束板と磁気センサの感磁部との位置関係のずれに
起因する検出感度の変化を抑制することができる効果が
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る磁気センサの製造方法における工
程および当該方法により生産された実施形態1に係る磁
気センサの構造を示す断面図である。
【図2】実施形態2に係る磁気センサの構造を示す平面
図である。
【図3】実施形態2に係る磁気センサの構造を示す断面
図である。
【図4】実施形態3に係る磁気センサの構造を示す平面
図である。
【図5】実施形態3に係る磁気センサの感度特性を示す
特性図である。
【図6】実施形態4に係る磁気センサの構造を示す平面
図である。
【図7】実施形態4に係る磁気センサの感度特性を示す
特性図である。
【図8】メイン磁気収束板の形状に応じたギャップ付近
の磁束分布を模式的に示す磁束分布説明図である。
【図9】実施形態5に係る磁気センサの構造を示す平面
図である。
【図10】実施形態5に係る磁気センサの感度特性を示
す特性図である。
【図11】本発明に係る磁気センサの種々実施形態によ
る効果を数値的に示した特性比較図である。
【図12】従来の磁気センサの一例の構造を示す平面図
である。
【符号の説明】
1 ホール素子等(磁気検出素子) 2 メイン磁気収束板 3 ガイド用磁気収束板 4 ギャップ 5 半導体基板 6 マスクパターン 7 接着剤 8 切り欠き部 9 切り込み部 10 感磁部 11 磁束
フロントページの続き (72)発明者 ロバート ラッツ スイス 6300 ツーク ブライクストラー セ 9 Fターム(参考) 2G017 AA01 AC07 AD53 AD65

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板上で磁束を検知する感磁部と該感磁
    部に磁束を収束させるための第1の磁気収束板が所定距
    離離間して配置されてなる磁気センサにおいて、 前記感磁部の近傍であって前記感磁部を基準として前記
    第1の磁気収束板と同一側の所定位置、または前記感磁
    部の近傍であって前記感磁部を基準として前記第1の磁
    気収束板と反対側の所定位置に、前記第1の磁気収束板
    によって収束された磁束を前記感磁部に案内するための
    第2の磁気収束板を備えたことを特徴とする磁気セン
    サ。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の磁気センサにおいて、 前記第1の磁気収束板と前記感磁部の表面は略平行に配
    置されており、 前記第2の磁気収束板は、該表面と略垂直な方向から見
    たときに、前記感磁部の略全体とオーバーラップすると
    ともに、前記第1の磁気収束板の所定部位とオーバーラ
    ップする形状とされてなることを特徴とする磁気セン
    サ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の磁気センサに
    おいて、 前記第1の磁気収束板は所定方向に直線状に延在するギ
    ャップによって2分割されており、 前記感磁部は前記ギャップを挟んで対向する少なくとも
    一対からなることを特徴とする磁気センサ。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の磁気センサにおいて、 前記感磁部は前記所定方向に複数対が配列されてなり、 前記第2の磁気収束板は、前記表面と略垂直な方向から
    見たときに、前記感磁部の一対と他の対に跨って前記所
    定方向に配置される一対からなることを特徴とする磁気
    センサ。
  5. 【請求項5】 請求項3に記載の磁気センサにおいて、 前記第1の磁気収束板は前記ギャップを挟んで略対称な
    形状とされており、 前記ギャップの近傍の外縁に、前記ギャップを挟んで対
    向する一対の切り欠き部が形成されており、さらに、 前記ギャップの略中央に、前記所定方向と略直交して前
    記ギャップを十字状とするギャップ部が形成されてなる
    ことを特徴とする磁気センサ。
  6. 【請求項6】 感磁部を備えた磁気センサの製造方法に
    おいて、 表面に磁束検出手段が形成された基板上に該磁束検出手
    段の感磁部とオーバーラップさせて第1の磁気収束板を
    形成する第1ステップと、 前記第1の磁気収束板が形成された前記基板上に中間層
    を積層する第2ステップと、 前記中間層上に、該積層方向から見て前記感磁部とオー
    バーラップさせて、第2の磁気収束板を前記第1の磁気
    収束板と分離して積層する第3ステップとを有すること
    を特徴とする磁気センサの製造方法。
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