JP2015500512A - 分散したシリコーン系工学的粒子を有するモノマー系 - Google Patents

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Abstract

工学的粒子を含む組成物、及びかかる工学的粒子を作製する方法が提供される。かかる組成物から調製される、コンタクトレンズなどのポリマー物品も提供される。かかる工学的粒子は、コンタクトレンズの調製のためのモノマー系などの親水系中に分散可能である。工学的粒子のそれぞれは、疎水性の核と親水性の外殻とを備える。疎水性の核は、多数の架橋体及び/又は絡み合ったポリマーを有することができるシリコーン系ポリマーを含み、親水性の外殻は、反応性安定剤から形成される。反応性安定剤の残基又は反応性安定剤の親水性セグメントは、外殻を形成することができる。粒子は、約500nm未満の平均粒径を有する。

Description

(関連出願の相互参照)
本願は、2011年12月8日出願の、MONOMER SYSTEMS WITH DISPERSED SILICONE−BASED ENGINEERED PARTICLESと題する米国仮特許出願番号第61/568,308号の優先権を主張し、その内容は、参照により組み込まれる。
(発明の分野)
本発明は、工学的粒子を含むコンタクトレンズなどのポリマー物品、及びかかる物品を形成するためのプロセスに関する。一般に疎水性の核及び親水性の外殻を含む工学的粒子は、コンタクトレンズの調製のために、モノマー系などの親水系中に分散可能である。
医療用装置を含む数多く用途においてポリマー材料は望ましい。かかる用途の1つは、コンタクトレンズである。
気体透過性ソフトウェアコンタクトレンズ(「GPSCL」)は、従来のシリコーンヒドロゲルから作製されてきた。従来のヒドロゲルは、主として2−ヒドロキシエチルメタクリレート(「HEMA」)、N−ビニルピロリドン(「NVP」)、及びビニルアルコールなどの親水性のモノマーを含む、モノマーの混合物から調製されてきた。
シリコーンヒドロゲル(SiH)は、GPSCLの材料として使用されている。シリコーンヒドロゲルは、典型的には少なくとも1つのシリコーン含有モノマー、又は反応性マクロマー、及び少なくとも1つの親水性のモノマーを含む混合物を重合することによって調製されてきた。このクラスのレンズ材料は、従来のヒドロゲルレンズと関連した角膜浮腫及びハイパー脈管構造(hyper-vasculature)を低減するので望ましい。しかしながら、シリコーン成分と親水性の成分とは不適合なので、かかる材料は生産が困難であリ得る。
したがって、コンタクトレンズ用のモノマー系など、親水系と適合するシリコーン含有モノマー又は反応性マクロマーを提供する必要がある。
疎水性の核及び親水性の外殻を有する工学的粒子を含む組成物、並びにかかる工学的粒子を作製する方法が提供される。かかる組成物から調製されるコンタクトレンズなどのポリマー物品も提供される。かかる工学的粒子は、コンタクトレンズの調製のために、モノマー系などの親水系中に分散可能である。
第1の態様では、コンタクトレンズは、モノマー系中に分散した約500nm未満の平均粒径を有する複数の工学的粒子を含む組成物から形成され、工学的粒子のそれぞれは、疎水性の核及び親水性の外殻を含む。疎水性の核は、多数の架橋体を含むシリコーン系ポリマーを含み、親水性の外殻は、反応性安定剤から形成され、反応性安定剤の残基は、粒子を形成するためにシリコーン系ポリマーに共有結合する。コンタクトレンズは、約50〜約180マイクロメートルの範囲の中心厚さ、及びCSIレンズと比較して100%未満の曇り度を有する。
別の態様は、モノマー系中に分散した、約500nm未満の平均粒径を有する複数の工学的粒子を含む組成物を提供し、工学的粒子のそれぞれは、疎水性の核及び親水性の外殻を含み、核は、少なくとも1つのシリコーン反応性モノマーと両親媒性のマクロRAFT剤を含む反応性安定剤の疎水性セグメントとの反応生成物である、シリコーン系RAFT−ポリマーを含み、外殻は、前記両親媒性のマクロRAFT剤の親水性セグメントを含む。
更なる態様は、モノマー系中に分散するための複数の工学的粒子を調製する方法であり、方法は、反応性安定剤を含む溶液を提供することと、混合物を形成するために1つ又は2つ以上のシロキシモノマー又はマクロマー及び架橋剤を溶液に追加することと、ミニエマルションを形成するために混合物を乳化することと、そのそれぞれが疎水性のポリマーの核及び親水性の外殻を含む複数の工学的粒子を含むポリマー分散体を形成するためにミニエマルションを重合することと、を含み、親水性の外殻は反応性安定剤から形成される。反応性安定剤の残基は、シロキシ含有成分と共有結合して、粒子を形成するシリコーン系ポリマーを形成する。反応性安定剤の第2の残基、又は反応性安定剤の1つ又は2つ以上の親水性セグメントは、外殻を形成することができる。混合物が架橋剤を含むとき、核は架橋することができる。
1つ以上の実施形態では、ポリマー分散体中の工学的粒子の濃度は、溶液溶媒を除去することによって増加し、濃縮した分散体が形成され、これが続いてモノマー系に加えられる。
反応性安定剤である式I、架橋剤である式II、及びシロキシマクロマーである式IIIを含む、例示的な組成物の組の化学的構造を提供する。 反応性安定剤である式IV、架橋剤の一般形である式V、及びシロキシマクロマーの一般形である式VIを含む、例示的な組成物の組の化学的構造を提供する。 例示的な反応性安定剤である式VIIの化学的合成を提供する。 反応性安定剤である式VIII、及びシロキシマクロマーと架橋剤との反応を示す式IXを含む、工学的粒子の形成のための別の合成を提供する。 粒子Rの、PEG MW及びSiMAA2 DM重量%の関数としてプロットされた3次元表面プロットである。 粒子Rの、PEG MW及びSiMAA DM重量%の関数としてプロットされた3次元表面プロットである。 PEG MW及びSiMAA2 DM重量%の関数としてプロットされた粒子ρの3次元表面プロットである。 実施例5の分散体とHEMAとの重量比50:50の混合物の光学顕微鏡写真である。 比較/先行技術実施例17の分散体とHEMAとの重量比50:50の混合物の光学顕微鏡写真である。
本発明のいくつかの例示の実施形態を記載する前に、本発明は、以下の記述に説明される構築又はプロセスステップの詳細に限定されないことを理解されたい。本発明は、他の実施形態が可能であるとともに、様々なやり方で実施又は実行することができる。
組成物及びかかる組成物から作製されたコンタクトレンズが提供され、該組成物は、シリコーン含有工学的粒子、例えばコンタクトレンズに酸素透過性を提供する粒子を含む。これらのシリコーン含有工学的粒子の形成は、マイクロエマルション又はミニエマルションの重合、及びその変形/組み合わせを含む様々な技法を介して達成されてもよい。コンタクトレンズで使用するのに有用なシリコーン含有工学的粒子をミニエマルション重合を介して形成するための、2つの非限定的であるが好ましい手段が本明細書に開示される。官能性末端基を有しかる乳化する能力のある水溶性フリーラジカル開始剤などの反応性安定剤の使用が、所望の特性の工学的粒子の形成をもたらすことができることが見出されている。かかる所望の工学的粒子の特性としては、核が、架橋疎水性ポリマー及びコポリマー(例えば、ポリモノメタクリルオキシプロピル末端モノ−n−ブチル末端ポリジメチルシロキサン(ポリ(mPDMS))及びそのコポリマー)から構成され、外殻が、反応性安定剤の残基である、親水性の、潜在的に生体適合性のポリマー及びコポリマー(例えば、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリ(N,N−ジメチルアクリルアミド)(PDMA)、ポリビニルピロリドン(PVP)等、及びそのコポリマー)から構成される、核/外殻からなる粒子を挙げることができるが、これに限らない。核/外殻構造の粒子は、核が、少なくとも1つのシリコーン反応性モノマーと両親媒性のマクロRAFT剤を含む反応性安定剤の疎水性セグメントとの反応生成物である、疎水性のポリマーから構成され、外殻が、前記両親媒性のマクロRAFT剤の1つ又は2つ以上の親水性セグメントを含む形態とすることもできる。親水性の外殻を有する疎水性の核を提供すると、本明細書に記載される粒子に固有の2つの所望の特性、すなわち、1)普通なら疎水性の粒子を、水、極性有機溶媒、又は極性反応性モノマー混合物などの極性媒体中に分散する能力、及び2)ヒトの組織との接触から離れるように疎水性の核を隔離し、それによって疎水性の材料を「不動態化」する能力、が得られる。
本明細書で実証されるように、シリコーン系工学的粒子の形成は、ミニエマルション重合によって達成されるが、これに制限されない。ミニエマルション重合を介したこれらのシリコーン系工学的粒子の形成では、反応性安定剤の分子量は、安定した球状粒子を得るための寄与因子である。分子量に加えて、反応性安定剤は、安定したミニエマルション及びそれに続く工学的粒子を形成するための開始活性を維持したまま、重合溶液の連続相と不連続相との間の表面張力を低減する許容できる能力を有するものとすることができる。所望のサイズ及び表面特性を有する工学的粒子を調製することで、概して疎水性であるポリマーを親水系中に分散することができる。かかる工学的粒子はまた、治療薬の送達に適切であり得る。工学的粒子は、約500nm未満の平均粒径を有することができる。1つ以上の実施形態では、平均粒径は、約1〜300nm、約5〜250nm(又は更には約100〜225nm)の範囲である。
「ミニエマルション(mini-emulsion)」又は「ミニエマルション(miniemulsion)」への言及は、典型的には非反応性の小分子界面活性剤を含まないエマルションを意味する。ミニエマルションでは、安定剤(典型的にはポリマーの又はオリゴマーの)は、共有結合的により、若しくは物理的絡み合いにより、又はこれらの組合せによって粒子に組み込まれる。
「安定な」への言及は、少なくとも約2か月、約6か月、いくつかの実施形態では約1年間の決められた期間の間、光学顕微鏡下で可視である凝塊によって証明されるように、ケイ素系工学的粒子が溶液中で室温で沈殿又は凝集しないことを意味する。
「分散した」への言及は、粒子がモノマー系中に実質的に均一に分配されており、粒子の凝集が最小限であることを意味する。1つ以上の実施形態では、粒子は、系を飽和させることなく、また流れるには粘稠すぎるようにすることなく、モノマー系中の粒子の存在を最大化する量でモノマー系中に分散している。一実施形態では、粒子負荷は最高約70%である。他の詳細な実施形態は、約30〜約70重量%(若しくは約35〜約65%、又は更には約39〜約62%)の範囲のモノマー系中の粒子負荷を提供する。粒子は、望ましくは、約4〜約10重量%(若しくは約5〜約9%、又は更には約6〜約8%)の範囲のSi元素をモノマー系に送達する。
「反応性安定剤」への言及は、連続相と2つの不混和性の液体の不連続相との間の界面張力を低減することができ、選択された重合条件下で不連続相成分と反応することができる化合物を意味する。驚くべきことに、本発明の工学的粒子系に関し、反応性安定剤が、PEG−官能性ジアゾ−マクロ開始剤などのポリマー又はオリゴマー重合開始剤、あるいは、両親媒性のマクロRAFT剤などなどであるがこれに限定されない重合仲介剤によって提供される官能基を含み、1つ又は2つ以上の疎水性の材料の重合反応の間に、得られるポリマーに親水性の安定性を付与し、それにより得られるポリマーは水、極性有機溶媒、又は極性モノマー系中に分散することができることが見出された。「RAFT」という用語は、可逆的付加開裂連鎖移動を意味する。上述の両親媒性の反応性安定剤の親水性の部分は、マクロRAFT剤又はジアゾ−マクロ−開始剤のいずれに基づくかによらずオリゴマー材料から構成されることができる。ジアゾ−マクロ−開始剤を含む両親媒性の反応性安定剤の場合、高温でジアゾ基がNへと熱的に劣化し、2つのポリマー又はマクロマー性のフリーラジカルを残し、N気体を遊離させる。残りの親水性のフリーラジカルは、本明細書では反応性安定剤の「残基」と称され、粒子の界面において重合を開始する及び/又は粒子核に共有結合するために残される。RAFTミニエマルション重合を介して調製される粒子については、両親媒性のマクロRAFT剤は、疎水性のシリコーンモノマーを水溶液中に分散/安定させるために用いられる。両親媒性のマクロRAFT剤が、その反応性チオカルボニルチオ基をポリマーの疎水性末端に含むとき、反応性チオカルボニルチオ基は、分散した疎水性のシリコーンモノマー液滴の重合に関与しかつ制御することができ、したがってもとの両親媒性のマクロRAFT剤の親水性の部分のものから誘導される共有結合的に固定された親水性セグメントの外側の外殻によって安定化/分散した高分子粒子を形成する。かかるオリゴマーの種としては、ポリアルキレングリコール、ポリアミド、並びにポリヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートポリマー及びコポリマーを挙げることができるが、これに限定されない。具体的な実施例としては、ポリエチレングリコール(上述のように、PEG)、ポリ(N,N−ジメチルアクリルアミド)(PDMA)、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリ(2−ヒドロキシプロピルメタクリルアミド)(PHEMA)、ポリ(N−2−ヒドロキシプロピルメタクリルアミド)(PHPMA)、ポリ(N,N−ジメチルアクリルアミド−co−3−アクリルアミドプロパン酸)(ポリ(DMA−co−ACA1.0)、ポリ(N,N−ジメチルアクリルアミド−co−4−アクリルアミドブタン酸)(ポリ(DMA−co−ACA1.5)、ポリ(N,N−ジメチルアクリルアミド−co−5−アクリルアミドペンタン酸)(ポリ(DMA−co−ACA2.0)、及びこれらの組み合わせ並びに同様のものを挙げることができるが、これらに限定されない。
「外殻」への言及は、核を少なくとも部分的、最大でも完全に包囲及び/又は封入する、核の上の親水性の層を意味する。外殻の親水性の性質は、水溶液中でのそれらの形成の間だけでなく、粒子がモノマー系中に分散される際にも個々の粒子の安定性をもたらす。外殻は、粒子の核のポリマーに共有結合される。1つ以上の実施形態では、外殻自体が架橋されてもよい。「核」への言及は、外殻に封入され、外殻によって連続相から分割されたポリマーを意味する。核は、ポリマー鎖の間の複数の「架橋体」を含み、これは核が複数の共有結合で結合していることを意味する。核は、ポリマー同士の絡み合いも含むことができる。架橋体及びポリマー同士の絡み合いは共に、機械的な完全性を核に提供する。架橋剤も、更なる官能性を核の内部に持ち込むことができる。例えば、一実施形態では、架橋剤は、二官能性ポリジメチルシロキサンであり得る。
「モノマー系」若しくは「反応性モノマー混合物(RMM)」又は「反応混合物」への言及は、反応性成分、希釈剤(使用される場合)、開始剤、架橋剤、及び添加剤を含む成分の混合物を意味し、ポリマー形成条件に曝されるとポリマーヒドロゲル材料を形成する。典型的には、かかる混合物は、コンタクトレンズなどの可撓性プラスチック材料への重合に適した少なくとも1つのモノマーを含む。反応性成分とは、重合時にポリマーマトリクス中への化学結合、封じ込め、又は絡み合いのいずれかによってポリマーの永久的部分となる反応性混合物中の成分である。モノマー系は、親水性のモノマーを含むことができる。モノマー系にとって望ましくあり得るモノマーの種類としては、アクリレート、メタクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミド、スチレン、n−ビニルモノマー、及びo−ビニルモノマーが挙げられる。代表的なメタクリレートとしては、2−ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)が挙げられ、代表的なメタクリルアミドとしては、N,Nジメタクリルアミド(DMA)が挙げられるが、これらに限定されない。N−ビニルモノマーとしては、N−ビニルピロリドン及びN−ビニルアセトアミドが挙げられる。例示的なO−ビニルモノマーは、O−酢酸ビニルである。
「治療薬」への言及は、被施術者に利益を提供する薬、若しくはその他の物質、又はこれらの混合物を意味する。例示的な治療薬としては、免疫抑制剤、抗菌剤、抗真菌剤、ビタミン類、抗炎症薬、抗VEGF(血管内皮成長因子)薬剤、黄斑色素サプリメント、抗生物質、眼圧下降剤、及び同様のもの、並びにこれらの組み合わせが挙げられるがこれに限定されない。1つ以上の実施形態では、治療薬放出の速度(制御された薬物放出)は、粒子の核及び外殻並びにマトリックス材料の化学物質によって制御される。浸透性は、所与の媒体(核/外殻粒子及びその所与のマトリックスの組合せ)内での、浸透物質(治療薬)の拡散速度及び浸透物質の溶解度の積として定義される。治療薬放出速度は、本明細書に定義するように浸透性に直接関係する。例えば、粒子の核及び外殻並びに結果として得られるマトリックス材料に対する治療薬の化学物質及びサイズが変化するとき、(コンタクトレンズから出ていく)放出速度に変化が生じる。
本明細書で使用される場合、「生体適合性」及び「生体適合性の」は、所望の生体系に接触したときに、対象となる材料がいかなる実質的な負の応答も引き起こさないことを意味する。例えば、酸素透過性粒子がコンタクトレンズに組み込まれる場合のいくつかの望ましくない負の応答としては、刺すような痛み、炎症、タンパク質及び脂質の望ましくない摂取レベル、眼細胞の損傷、及び他の免疫応答を挙げることができる。本発明のシリコーン工学的粒子の好ましい実施形態は、かかる体内の望ましくない負の応答を引き起こさなくなる。
「ヒドロゲル」ポリマーは、少なくとも約20重量%の水、いくつかの実施形態では少なくとも約30重量%の水、別の実施形態では少なくとも約40重量%の水、及び更に他の実施形態では少なくとも約60重量%の水を吸収又は含浸することが可能なポリマーである。
「実質的に界面活性剤を含まない」への言及は、非反応性小分子である従来のラテックス界面活性剤が、一実施形態では組成物に添加されないことを意味する。しかしながら、例えばミニエマルションへの表面活性剤の添加が粒子サイズの小型化を促進するといった複数の理由のから、少量の界面活性剤(約10%未満、約1%未満、及びいくつかの実施形態では約0.5%未満)を使用する場合がある。
本明細書で使用される場合、「透明さ」は、実質的に可視的な曇りが無いことを意味する。透明なレンズは、CSI Thin Lens(登録商標)と比較して約150%未満、より好ましくは、約100%未満の曇り度の値を有する。
詳細な実施形態では、粒子の調製に際して、反応性安定剤は、シロキシマクロマー及び架橋剤と反応性安定剤との混合物の重量比で約3:1の割合で存在する。他の企図される重量比としては、約10:1(又は約5:1、又は更には約0.5:1)が挙げられる。
粒子の外殻は、約50重量%以上、最高約100重量%の反応性安定剤の残基を含むことができる。具体的には、外殻は、約50重量%(又は約60重量%、又は約70重量%、又は約80重量%、又は約90重量%、又は約95重量%、又は約99重量%、又は更には約100重量%)の残基を含むことができる。
反応性安定剤は、所望のサイズの粒子及び安定性を形成するための分子量を有する。1つ以上の実施例では、分子量は、約1000〜約9000g/mol(若しくは約2000〜約4000g/mol、又は約5000〜約8000g/mol)の範囲である。
粒子の核は、一般に、多数の架橋体及び/又は絡み合ったポリマーを含むことができるシリコーン系の疎水性ポリマーである。シリコーン系の疎水性ポリマーは一般に、1つ又は2つ以上のシロキシモノマー又はマクロマー及び1つ又は2つ以上の架橋剤から形成される。シロキシモノマー及びマクロマーは一般に、化合物の一端が重合の対象となるという点でモノ官能性である。架橋剤は一般に、架橋に関与する少なくとも2つの官能基を有する。1つ以上の実施形態では、架橋剤は、シロキシ官能性とすることができる。
詳細な実施形態では、総シロキシ含有成分は、粒子の調製時に約50:50の重量比で総架橋剤と共に存在する(すなわち、シロキシ含有成分対架橋剤は50:50重量/重量)。他の企図される重量比の範囲としては、約100:0〜0:100(又は約80:20〜20:80、又は更には約60:40〜40:60)を挙げることができる。疎水性の核は、約0.1重量%〜約50重量%(若しくは約20重量%〜50重量%、又は更には約45重量%〜50重量%)の範囲のシロキシ含有成分を含むことができる。
シロキシ含有成分としては、mPDMS(モノメタクリルオキシプロピル末端モノ−n−ブチル末端ポリジメチルシロキサン)、又はOHmPDMS(モノ−(3−メタクリルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)プロピル末端、モノ−ブチル末端ポリジメチルシロキサン)などのポリジアルキルシロキサン、SiMAA(メチル−ビス(トリメチルシリルオキシ)−シリル−プロピルグリセロール−メタクリレート)、ポリジアルキルシロキサンアクリルアミド、いくつかの実施形態では、SA1、SA2、及び米国特許第20110237766号に列挙されるものなどのポリジメチルシロキサンアクリルアミド、又はこれらの組み合わせが挙げられるがこれに限定されない。
他のシロキシ含有成分は、モノマー、マクロマー、又はプレポリマー中に少なくとも1つの[−Si−O−Si]基を含む成分である。一実施形態では、Siとこれに結合しているOは、シロキシ含有成分の総分子量の20重量パーセントより多い量で、別の実施形態では30重量パーセントより多い量で、シロキシ含有成分中に存在する。有用であるシロキシ含有成分は、アクリレート、メタクリレート、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−ビニルラクタム、N−ビニルアミド、及びスチリル官能基などの重合性官能基を含む。本発明で有用であるシリコーン含有成分の実施例は、米国特許第3,808,178号、同第4,120,570号、同第4,136,250号、同第4,153,641号、同第4,740,533号、同第5,034,461号、及び同第5,070,215号、並びに欧州特許第80539号に見出すことができる。本明細書に引用されるすべての特許は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。これらの参照は、オレフィン性シリコーン含有成分の多くの実施例を開示している。
好適なシロキシ含有成分は、式Iの化合物を含む。
Figure 2015500512
は、独立して、一価反応性基、一価アルキル基、又は一価アリール基、これらのいずれかであって、更に、ヒドロキシ、アミノ、オキサ、カルボキシ、アルキルカルボキシ、アルコキシ、アミド、カルバメート、カーボネート、ハロゲン、又はこれらの組み合わせから選択される官能基を含み得るもの;及び1〜100のSi−O繰り返し単位を含む一価のシロキサン鎖であって、更に、アルキル、ヒドロキシ、アミノ、オキサ、カルボキシ、アルキルカルボキシ、アルコキシ、アミド、カルバメート、ハロゲン又はそれらの組合せから選ばれた官能基を含み得るもの、から選択される。
式中、b=0〜25であり、bが0以外のときに、bは、記載された値に等しいモードを有する分配であると理解され、
少なくとも1つのRは一価反応基を含み、いくつかの実施形態では、1つ又は2つのRのみが一価反応基を含む。
本明細書で使用される場合、「一価反応基」は、フリーラジカル及び/又はカチオン性重合を受けることができる基である。フリーラジカル反応基の非限定的な例としては、(メタ)アクリレート、スチリル、ビニル、ビニルエーテル、C1〜6アルキル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、C1〜6アルキル(メタ)アクリルアミド、N−ビニルラクタム、N−ビニルアミド、C2〜12アルケニル、C2〜12アルケニルフェニル、C2〜12アルケニルナフチル、C2〜6アルケニルフェニルC1〜6アルキル、O−ビニルカルバメート、及びO−ビニルカーボネートが挙げられる。カチオン性反応基の非限定的な例としては、ビニルエーテル、又はエポキシド基、及びこれらの混合物が挙げられる。一実施形態では、フリーラジカル反応基は、(メタ)アクリレート、アクリルオキシ、(メタ)アクリルアミド、及びこれらの混合物を含む。
好適な一価アルキル基及びアリール基としては、置換及び非置換のメチル、エチル、プロピル、ブチル、2−ヒドロキシプロピル、プロポキシプロピル、ポリエチレンオキシプロピル、これらの組み合わせ等の、非置換の一価C〜C16アルキル基、C〜C14アリール基が挙げられる。
一実施形態ではbはゼロであり、1つのRは一価反応基であり、少なくとも3つのRは、1個〜16個の炭素原子を有する一価のアルキル基から選択され、別の実施形態では1個〜6個の炭素原子を有する一価のアルキル基から選択される。この実施形態のシリコーン成分の非限定的な例としては、2−メチル−,2−ヒドロキシ−3−[3−[1,3,3,3−テトラメチル−1−[(トリメチルシリル)オキシ]ジシロキサニル]プロポキシ]プロピルエステル(「SiGMA」)、
2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロピルオキシプロピル−トリ(トリメチルシロキシ)シラン、
3−メタクリルオキシプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン(「TRIS」)、
3−メタクリルオキシプロピルビス(トリメチルシロキシ)メチルシラン、及び
3−メタクリルオキシプロピルペンタメチルジシロキサンが挙げられる。
別の実施形態では、bは、2〜20、3〜15、又はいくつかの実施形態では3〜10であり、少なくとも1つの末端Rは一価反応基を含み、残りのRは、1個〜16個の炭素原子を有する一価のアルキル基から選択され、別の実施形態では、1個〜6個の炭素原子を有する一価のアルキル基から選択される。更に別の実施形態では、bは、3〜15であり、1つの末端Rは一価の反応基を含み、その他の末端Rは、1個〜6個の炭素原子を有する一価のアルキル基を含み、残りのRは、1個〜3個の炭素原子を有する一価のアルキル基を含む。本実施形態のシリコーン成分の非限定的な例としては、(モノ−(2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロピル)−プロピルエーテル末端ポリジメチルシロキサン(400〜1000MW))(「OH−mPDMS」)、モノメタクリルオキシプロピル末端モノ−n−ブチル末端ポリジメチルシロキサン(800〜1000MW)(「mPDMS」)が挙げられる。
別の実施形態では、bは、2〜20、3〜15、又はいくつかの実施形態では、3〜10であり、少なくとも2つのRは一価反応基を含み、残りのRは、1個〜16個の炭素原子を有する一価のアルキル基から選択され、別の実施形態では1個〜6個の炭素原子を有する一価のアルキル基から選択される。更に別の実施形態では、bは、3〜15であり、1つの末端Rは一価反応基を含み、他の末端Rは、1個〜6個の炭素原子を有する一価のアルキル基を含み、残りのRは、1個〜3個の炭素原子を有する一価のアルキル基を含む。本実施形態のシリコーン成分の非限定的な例としては、モノメタクリルオキシプロピル末端モノ−n−ブチル末端ポリジメチルシロキサンジメタクリレート(mPDMS DM)が挙げられる。
別の実施形態では、1つ〜4つのRは、次の式IIのビニルカーボネート又はカルバメートを含み、
Figure 2015500512
式中、YはO−、S−、又はNH−を意味し、
Rは、水素又はメチルを意味し、dは1、2、3、又は4であり、qは0又は1である。
シリコーン含有ビニルカーボネート又はビニルカルバメートモノマーとしては、具体的には、1,3−ビス[4−(ビニルオキシカルボニルオキシ)ブト−1−イル]テトラメチル−ジシロキサン、3−(ビニルオキシカルボニルチオ)プロピル−[トリス(トリメチルシロキシ)シラン]、3−[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルアリルカルバメート、3−[トリス(トリメチルシロキシ)シリル]プロピルビニルカルバメート、トリメチルシリルエチルビニルカーボネート、トリメチルシリルメチルビニルカーボネート、及び
Figure 2015500512
が挙げられる。
シロキシ含有成分は、一般に約5000ダルトン未満の分子量を有する。
一実施形態では、粒子のシリコーン含有量は、音波処理及び硬化の前のミニエマルション混合物へのシリコーンオイルの追加によって更に高めることができる。そのような系は、非常に高いシリコーン含有量が望ましい用途では有用であり得る。
硬化プロセス時の架橋剤の組み込みは、工学的粒子を安定させるのに役立つ。好適な架橋剤は、2つ以上の重合性官能基を有する化合物である。架橋剤の選択は、粒子形成に用いられるシロキシ含有成分の官能性に依存する。2つ以上の官能基を有する任意の適切な架橋剤は、粒子間結合及びポリマーの強化を補助することができる。一実施形態では、粒子は、添加されたポリマー系の酸素透過性を強化する。この実施形態では、好ましい架橋剤は、粒子に可能な限りできるだけ多くの酸素透過性を付与するためにシリコーンを含む。シリコーン架橋剤の例は当業者には周知であり、SiMAA2 DM(メチル−ビス(トリメチルシリルオキシ)−シリル−プロピルグリセロール−ジメタクリレート)、テトラ−アルコキシシラン、及びポリ−官能性ビニル、アリル、又はシリル−ヒドリド部分と適切なヒドロシリル化金属触媒が挙げられるが、これに限定されない。更なる架橋剤としては、mPDMS DM(モノメタクリルオキシプロピル末端モノ−n−ブチル末端ポリジメチルシロキサンジメタクリレート)、ビス(3−メタクリルオキシプロピル)ポリジメチルシロキサンなどの二官能性(架橋)シリコーンモノマー、ビス(4−メタクリルオキシブチル)ポリジメチルシロキサン、1,3−ビス(3−メタクリルオキシプロピル)テトラキス(トリメチルシロキシ)ジシロキサン、及び米国特許第4,260,725号、同第5,034,461号、同第5420324号、及び同第5,760,100号に開示される他のものが挙げられるがこれに限定されない。粒子の核は、疎水性又は親水性のいずれかの架橋剤によって架橋されていてもよいが、望ましくない重合及びそれに続くミニエマルションの不安定化が生じる可能性のある、安定化したミニエマルションモノマー液滴の核から水相への架橋剤の移行を最小限にするために、前者の実施形態が好ましい。シリコーン核を架橋するために親水性の架橋剤でなく疎水性の架橋剤を適切に選択することは、当業者には明白である。最終的なヒドロゲル材料、すなわちレンズ材料を形成するとき、架橋剤は、親水性であっても、又は疎水性であってもよく、本発明のいくつかの実施形態では、親水性架橋剤と疎水性の架橋剤の混合物が、視覚的な透明度が改善された(CSI Thin Lensと比較して曇り度が低減された)シリコーンヒドロゲルを提供することが見出されている。適切な親水性の架橋剤の例としては、2個以上の重合性官能基、並びにポリエーテル、アミド、又はヒドロキシル基などの親水性の官能基を有する化合物が挙げられる。具体的な例としては、TEGDMA(テトラエチレングリコールジメタクリル酸)、TrEGDMA(トリエチレングリコールジメタクリレート)、エチレングリコールジメタクリレート(EGDMA)、エチレンジアミンジメチアクリルアミド、グリセロールジメタクリレート、及びこれらの組み合わせ、並びに同様のものが挙げられる。適切な疎水性の架橋剤の例としては、多官能性ヒドロキシル−官能化シリコーン含有モノマー、多官能性ポリエーテル−ポリジメチルシロキサンブロックコポリマー、これらの組み合わせ、並びに同様のものが挙げられる。具体的な疎水性の架橋剤としては、SiMAA2ジメタクリレート、OHmPDMSジメタクリレート、mPDMSジメタクリレート、アクリロキシプロピル末端ポリジメチルシロキサン(n=10又は20)(acPDMS)、ヒドロキシルアクリレート官能化シロキサンマクロマー、ブタンジオールジメタクリレート、ジビニルベンゼン、1,3−ビス(3−メタクリルオキシプロピル)−テトラキス(トリメチルシロキシ)ジシロキサン、及びこれらの混合物が挙げられる。
一実施形態では、架橋した工業的シリコーン粒子を調製するための好ましい薬剤としては、mPDMS DM、acPDMS、SiMAA DM、OHmPDMS DM、及びこれらの組み合わせ、並びに同様のものが挙げられるがこれに限定されない。最終的なレンズヒドロゲル材料を調製するために使用される好ましい架橋剤としては、TEGDMA、EGDMA、acPDMS、及びこれらの組み合わせ、並びに同様のものが挙げられる。工業的シリコーン粒子の核は、ミニエマルションの総モノマー供給物中の60%重量/重量もの架橋剤で架橋されてもよい。最終的なヒドロゲル材料において、使用される親水性架橋剤の量は、一般に約0〜約2重量%、好ましくは約0.5〜約2重量%であり、疎水性の架橋剤の量は約0〜約5重量%であり、これは代替的にモル%で表わすことができ、反応性成分の単位グラム当たり約0.01〜約0.2mmol/g、好ましくは約0.02〜約0.1mmol/g、より好ましくは0.03〜約0.6mmol/gである。
最終的なレンズヒドロゲル材料中の架橋剤のレベルの増加が、曇り度の量を低減することが見出されている。しかしながら、架橋剤濃度が反応性成分の単位グラム当たり約0.15mmol/gよりも増加すると、弾性率が概ね所望のレベル(約620.5kPa(90psi)超)を超えて増加する。したがって、本発明では、架橋剤組成物及び量は、反応混合物中の架橋剤濃度が約0.01mmol/g〜約0.1mmol/gの架橋剤となるように選択される。
1つ以上の実施形態は、組成物が実質的に界面活性剤を含まないことを提供する。米国特許出願第2010/0249273号の実施例12〜15に開示さているようなマイクロエマルション条件の下では、従来のラテックス界面活性剤(小分子、非反応性界面活性剤)は、典型的にはエマルションの安定性を維持するために使用される。ミニエマルション条件及び粒子の核の周りの外殻の形成では、かかる従来のラテックス界面活性剤の使用は、安定性を維持するためには典型的には必要ないが、例えば、粒子サイズを維持するために少量使用するのが望ましくあり得る。
従来のラテックス界面活性剤を含まない粒子が好ましいが、本発明のいくつかの実施形態は、10重量%までの量で存在する従来のラテックス界面活性剤を含んでもよい。従来のラテックス界面活性剤としては、小分子界面活性剤、ポリマー界面活性剤、両親媒性コポリマー、これらの組み合わせ、及び同様のものが挙げられる。従来のラテックス界面活性剤の例としては、アルキルエトキシレート(Brij界面活性剤)、アルキル/アリールスルホネート及びサルフェート(例えば、ドデシルベンゼンスルホネート又は硫酸ドデシルナトリウム)、PEG−120ジオレイン酸メチルグルコース(Lubrizolから販売されるDOE 120)、PVP、ポリビニルアルコール/ポリ酢酸ビニルコポリマー、シリコーン/PVPブロックコポリマーなどの両親媒性統計的コポリマー又はブロックコポリマー、ポリアルキルメタクリレート/親水性ブロックコポリマー、3−アミノプロピルトリエトキシシラン(APS)、メチル−トリエトキシシラン(MTS)、フェニル−トリメトキシシラン(PTS)、ビニル−トリエトキシシラン(VTS)、及び3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(GPS)などのオルガノアルコキシシラン、約10,000よりも大きい分子量を有し、水酸基及びウレタン基など(ただしこれらに限定されない)の水素結合基などの粘性を増加させる基を有するシリコーンマクロマー、並びにこれらの混合物が挙げられる。
図を参照すると、図1は、一実施形態の組成物の成分の化学式を示す。ポリエチレングリコールジアゾマクロ開始剤である反応性安定剤(式I、これはポリエチレングリコールジアゾマクロ開始剤である)が水などの溶媒中に最初に提供されて、溶液を形成する。シロキシマクロマー(式III、これはOHmPDMSである)及び架橋剤(式II、これはSiMAAである)が添加され、実施例で詳述されるように工業的シリコーン粒子の形成が進行する。図2は、一緒に使用することができる別の例示的な組成物の組を提供し、式IVのポリエチレングリコールジアゾマクロ開始剤は反応性安定剤であり、式Vは適切なSi含有ジメタクリレート架橋剤の一般式であり、式VIは適切なシロキシマクロマーの一般式である。図3は、一実施形態による反応性安定剤(式VII)の化学的合成を示す。すなわち、その後工学的粒子を作製する際に使用するために、反応性安定剤自体を所望の通りに合成することができる。図4は、図3の反応性安定剤を使用する工学的粒子の形成のための別の合成を示し、式VIIIは式VIIをわずかに異なる構成で示し、式IXは別の実施形態の合成を示す。
一般論として、粒子の調製は、所望のそして従来の製造プロセスと一致した温度及び圧力で行うことができる。初期の粒子調製は、温度を上昇させる必要なく室温(典型的には約19〜25℃の範囲)及び周囲気圧で行うことができる。水性混合物の最初の成分として、水溶性反応性安定剤を添加するのが好ましい。
シロキシ含有成分及び架橋剤の任意の順序での添加は、通常反応性安定剤の添加の後行われる。これらの材料は、滴加してもよく、又は必要に応じて全部を一度に加えてもよい。混合物の乳化は、ミニエマルションの形成に役立つ条件の下で行なわれ、これは、所望のサイズの粒子を得るのに十分な時間及びエネルギーの条件下で攪拌又は更には音波処理することを意味する。混合のエネルギーに依存して、乳化のための期間は、約10秒から約10分の範囲(若しくは更には約10〜約30秒、又は更には約1〜約5分)とすることができりる。温度は広い範囲とすることができ(水の沸騰を避けるために、100℃未満に留めたい)、通常は周囲条件の温度及び圧力で行われる。
ミニエマルションの重合は、熱的に発生するか又は光開始させることができる。高温での重合については、範囲は約60〜80℃、又は更には約70〜75℃で、最高24時間の間(具体的には12〜18時間)実質的にすべてのモノマーが消費される時点までである。光開始については、実質的にすべてのモノマーが消費されるまで、系をUV又は他の適切な光源に曝すことができる。
出来上がったエマルション、又はポリマー分散体は、反応性安定剤溶液の調製に使用した溶媒(通常は水)を、約50重量%〜75重量%の範囲の所望の固形分重量%(例えば、50重量%、55重量%、60重量%、65重量%、70重量%、又は更には75重量%)まで除去することによって、濃縮することができる。溶媒は、任意の既知の手段によって除去することができる。次いで、濃縮した分散体をモノマー系に追加することができる。代替的には、濃縮していない分散体をモノマー系に追加することができ、出来上がった安定なモノマー/粒子分散体は、溶媒を除去することによって濃縮することができる。
本発明の組成物は、組成物を特に有用にするような特性バランスを有する。一実施形態では、特定のサイズの工業的シリコーン粒子を有する組成物は、レンズ、特にコンタクトレンズを作製するために使用され、かかる特性には、高められた酸素透過性(Dk)、濡れ性、改善された生体適合性、及び光学的な透明度が含まれる。したがって、一実施形態では、生物医学装置は、200nm未満の平均粒径がモノマー系中に分散された組成物から作製されるコンタクトレンズであり、このレンズは、約50〜約180マイクロメートルの範囲の中心厚さ(CT)、及びCSIレンズと比較して100%未満の曇り度を有する。
具体的な実施形態では、工学的粒子は酸素透過性粒子であり、これらは、色及び透明度を含むポリマーの光学的特性を実質的に劣化させないように選択される。これは、酸素透過性粒子の粒子サイズ、屈折率、化学的特性、又はこれらの任意の組み合わせを制御することによって達成することができる。酸素透過性粒子の屈折率は、水和ポリマーマトリックスの約20%以内であり、いくつかの実施形態では水和ポリマーマトリックスの屈折率の約10%以内である。他の実施形態は、屈折率が水和ポリマーマトリックスの約1%以内である酸素透過性粒子を使用してもよく、他の実施形態では更に0.5%未満である。一実施形態では、酸素透過性粒子は約200nm〜約1000nmの平均粒径を有し、屈折率は、水和ポリマーマトリックスの屈折率の約10%以内である。粒子サイズが200nm未満である酸素透過性粒子は、上記水和ポリマーマトリックスの屈折率の約20%以内の屈折率を有する場合がある。一実施形態では、ポリマーがコンタクトレンズを作製するのに適したヒドロゲルである場合、酸素透過性粒子の屈折率は、約1.37〜約1.47である。一実施形態では、ヒドロゲルポリマーの屈折率は約1.39〜約1.43であり、酸素透過性粒子は、上記で特定した範囲内の屈折率を有する。コンタクトレンズは、粒子を有さない比較コンタクトレンズよりも約10〜約20バーラー(barrer)の範囲だけ高い酸素透過性を有することができる。
曇り度の測定
曇り具合(haze)は、水和レンズを、平坦な黒色背景の上に置かれた室温で透明の20×40×10mmのガラスセル内のホウ酸緩衝生理食塩水中に置き、下から光ファイバーランプ(出力設定が4〜5.4に設定された、直径12.7mm(0.5”)の光導波路付きのDolan−Jenner PL−900光ファイバー光源)を使用して、レンズのセルの法線に対して66度の角度でこれを照射し、レンズのプラットホームの14mm上方に配置されたビデオカメラ(Navitar TV Zoom 7000ズームレンズ付きのDVC 1300C:19130 RGBカメラ)で、上から、このレンズの法線上のレンズの画像を撮影することによって測定される。背景散乱(BS)の値は、EPIX XCAP V 2.2ソフトウェアを使用して撮影される生理食塩水を充填したガラスのセルを使用して測定する。差し引かれた散乱光の画像は、レンズ中央の10mmの部分に統合することで定量的に分析され、次に、任意に曇り度値が100に設定され、レンズなしが曇り度値0として設定された−1.00ジオプターCSI Thin Lens(登録商標)と比較する。5つのサンプルを分析し、基準のCSIレンズの割合として曇り度値を得るためにその結果を平均化する。
代替的には、−1.00ジオプターCSI Thin Lenses(登録商標)の代わりに、原材料ラテックス球(Ted Pella,Inc.から製品番号610−30で市販されている、0.49μmポリスチレンラテックス球、認定ナノ球体サイズ標準)の一連の水性分散体を標準として使用することができる。一連の校正サンプルを脱イオン水中で調製した。異なる濃度の各溶液をキュベット(経路長さ2mm)に入れ、上記の方法を用いて溶液の曇り度を測定した。
Figure 2015500512
平均GS=平均グレイスケール
濃度(47.1)に対する平均GSのプロットの傾きを実験的に得られた標準曲線の傾きで割ることによって補正係数を導出し、この割合に測定されたレンズの拡散値を乗算してGS値が得られる。
「CSI曇り度値」は、次のように計算することができる。
CSI曇り度値=100×(GS−BS)/(217−BS)
式中、GSはグレイスケールであり、BSは背景散乱である。
含水量
コンタクトレンズの含水量を以下のように測定する。3組の3つのレンズを包装用溶液中に24時間浸けておく。それぞれのレンズを湿った布で拭き、重量を測定する。レンズを1.4kPa(0.4インチ水銀柱)以下の圧力にて60℃で4時間乾燥させる。乾燥したレンズの重量を測定する。含水量は次のように計算される。
Figure 2015500512
各試料について含水量の平均及び標準偏差を計算して報告する。
酸素透過係数(Dk)
シリコーンレンズの酸素透過性(Dk)は、ISO 9913−1:1996(E)に一般的に記載されたポーラログラフ法(ただし以下の修正を含む)によって決定された。測定は、2.1%の酸素を含有する環境で行われる。この環境は、テスト室の窒素インプットと空気インプットとを適切な比率(例えば1800mL/分の窒素と200mL/分の空気)にすることにより達成される。t/Dkは、調整された酸素濃度を用いて計算される。ホウ酸緩衝生理食塩水を使用した。暗電流は、MMAレンズを使用する代わりに、純粋な湿潤窒素環境を用いて測定された。測定前に、レンズは、水分の拭き取りを行わなかった。様々な厚さのレンズを使用する代わりに、4つのレンズが積み重ねられた。フラットセンサの代わりにカーブセンサを使用した。得られたDk値はバーラーで報告されている。
マルチアングルレーザー光散乱(MALLS)及び準弾性光散乱(QELS)による非対称流れ場流動分画法(AFFF)(AFFF−MALLS−QELS)
本明細書に開示された粒子の絶対サイズ分布を、AFFF−MALLS−QELSによって決定した。一般に、AFFFは、ポリマー、タンパク質、及び10nm未満のサイズのナノ粒子、並びに数マイクロメートルまでのサイズのより大きい粒子を含む様々なサイズの粒子を分画する能力で知られる分画法である。典型的なAFFF分離では、最初により小さい構造物が分画チャンバから溶出し、その後でより大きい粒子が溶出する。本発明で使用される場合、AFFFは、シリコーン粒子のサイズ分布の分画に採用され、サイズは回転半径及び水和半径データをそれぞれ与えるインラインMALLS及びQELS検出器で同時に分析することができる。この技法は、非常に広い範囲のサイズを有する粒子の絶対サイズ分布を決定する上で特に有用である。これは、所与のサンプルに対するサイズ分布内でのそれぞれの別個の粒子サイズを、溶出の間に分離し、サイズ分けし、かつ計数して、真の粒子サイズの分布を得ることができるためである。
AFFF−MALLS−QELSセットアップは、Wyatt Eclipse(商標)3+AFFFシステム、Wyatt DAWN Treos(商標)MALLS検出器、Wyatt QELS検出器(多重τ相関設計)、及びWyatt Optilab T−rEX屈折率検出器(Wyatt Technology Corporation,Santa Barbara,CA,USA)を使用した。すべてのAFFF−MALLS−QELS実験のためのクロマトグラフィー条件としては、200ppmのNaN(微生物の増殖を防止するため)を有する20mMリン酸塩緩衝液(pH 7.4)を溶離剤として使用することが含まれ、分画チャンバ内で10kDのNadir膜を350μmのスペーサーとともに使用することが採用された。体積チャネル流量は1mL/分に維持され、初期の直交流は3mL/分に設定された。データは、ASTRA Vソフトウェアパッケージ(Wyatt Technology Corporation,Santa Barbara,CA,USA)を使用して分析した。それぞれのサンプルを分画し、これを溶出してサイズ分析のために取り付けられたMALLS及びQELS検出器内に入れるために、勾配直交流プログラムを使用した。
分析に先立ち、MALLS 90度検出器はトルエンで較正され、他の検出器は、ウシ血清アルブミンで90度検出器に正規化された。すべての粒子サンプルは、0.2μm濾過リン酸溶離液で10mg/mLの最終濃度に希釈された。
以下の実施例は本発明を更に説明するが、本発明を制限するものではない。これは、本発明を実施する方法を示唆することのみを意味する。コンタクトレンズの分野で見識のあるもの並びに他の専門家は、本発明を実施するための他の方法を見出すことができる。しかしながら、それら方法は本発明の範囲内であると見なされる。
実施例において使用するいくつかの材料を以下に示す。
EGDMA:エチレングリコールジメタクリレート
HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート(純度99%)
MAA:メタクリル酸(純度99%)
BzMA:ベンジルメタクリレート
OHmPDMS:モノ−(3−メタクリルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)プロピル末端、モノブチル末端ポリジメチルシロキサン)、(分子量612)、DSM Polymer Technology Group
OH PDMSジメタクリレート
Figure 2015500512
SiMAA2(メチル−ビス(トリメチルシリルオキシ)−シリル−プロピルグリセロール−メタクリレート)
SiMAA2DM:
Figure 2015500512
DMA:N,N−ジメチルアクリルアミド
PDMA:ポリジメチルアクリルアミド
mPDMS−900:モノメタクリルオキシプロピル末端モノ−n−ブチル末端ポリジメチルシロキサン(分子量900)、Gelest
mPDMSDM:
Figure 2015500512
SA1:下式に示すN−(3−(3−(9−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7,9,9−デカメチルペンタシロキサニル)プロポキシ)−2−ヒドロキシプロピル)アクリルアミド):
Figure 2015500512
SA2:下式に示す:
Figure 2015500512
V−501ジアゾ−開始剤((Z)−4,4’−(ジアゼン−1,2−ジイル(ビス(4−シアノペンタン酸)
VPE−0201:2000g/モルのPEG化したジアゾ−開始剤(PEG官能性ジアゾ−開始剤、PEGは、2000g/モルの分子量を有する)
VPE−0401:4000g/モルのPEG化したジアゾ−開始剤(PEG官能性ジアゾ−開始剤、PEGは、4000g/モルの分子量を有する)
VPE−0601:6000g/モルのPEGを結合したジアゾ−開始剤(PEG官能性ジアゾ−開始剤、PEGは、6000g/モルの分子量を有する)
DTTC−PA:4−シアノ−4−[(ドデシルスルファニルチオカルボニル)スルファニル]ペンタン酸
CGI−819:光開始剤、Irgacure 819(ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキシド)
CGI−1700:光開始剤、Irgacure 1700(75/25%(重量)2−ヒドロキシ−2−メチル−l−フェニル−プロパン−l−オンとビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド)とのブレンド(CAS # 189750−87−6)
以下の非限定的な実施例は、本発明の様々な実施形態を例示するために供されるものとする。
(実施例1)
ポリエチレングリコールアゾマクロ開始剤(MW=4,000g/mol)を使用したシロキサンメタクリレートの様々な割合での共重合
ポリエチレングリコールアゾマクロ開始剤(VPE−0401)を用いたいくつかのシリコーンモノマー分散体を調製した。シロキシマクロマーOHmPDMSと架橋剤SiMAA DMとの重量比は、下記の表1に従って変化させた。
Figure 2015500512
一般的に、ポリエチレングリコールジアゾマクロ開始剤(VPE−0401、Wako USA、MW 4,000g/mol)(3グラム)を脱イオン水(9グラム)に溶解し、次いで適切なシロキサンメタクリレートコモノマー混合物(3グラム)を表1に示す所望のSiMAA DM/OHmPDMS組成で添加した。モノマーをピペット混合によって乳化し、続いてFisher Scientific Model 550 Sonic Dismembratorを使用して、出力レベル7で合計30秒間(3×10秒)音波処理した。次いで、得られた不透明な白いエマルションを、70℃、60rpmにて回転炉内で一晩重合させた。
完成したラテックスは、粘稠な白い液体で、可視的な凝塊は存在しなかった。実施例1Aは最も不透明な外観であったが、実施例1Cは最も半透明な外観であった。顕微鏡下において、いくつかの小さな凝集体が存在したが、ラテックスは概ね良好に分散していた。ラテックスは、脱イオン水及びHEMA中に自由に溶解可能であり、結果として半透明の粘稠な流体が得られた。ラテックスの外観は、溶解後、光学顕微鏡下において変化は見られなかった。
PEG安定化シリコーン微粒子をより完全に特性評価するために、分散体の絶対サイズ分布をAFFF−MALLS−QELSにより測定した。実施例1A、1B、及び1Cのサイズ分けの結果を表2に示す。
Figure 2015500512
(実施例2)
ポリエチレングリコールアゾマクロ開始剤(MW=6,000g/mol)を使用したシロキサンメタクリレートの様々な割合での共重合
ポリエチレングリコールアゾマクロ開始剤を用いたいくつかのシリコーンモノマー分散体を、PEGアゾ開始剤の分子量が6,000g/mol(VPE−0601、Wako USA、MW 6,000g/mol)に増加したことを除いて、実施例1と同様に調製した。シロキシマクロマーと架橋剤との重量比(表3)及び調製方法は、実施例1で用いたものと同じである。
Figure 2015500512
得られたラテックスは、白い流体で、可視的な凝塊はなかった。これらは概して実施例1のものより粘稠で不透明であった。ラテックスはHEMA中に容易に再分散可能であり、光学顕微鏡下において凝集のいかなる兆候も見られなかった。それぞれの分散体のサンプルをAFFF−MALLS−QELSにより分析した。実施例2A、2B、及び2Cのサイズ分けの結果を表4に示す。
Figure 2015500512
実施例1及び実施例2に基づくと、粒子サイズは、PEGアゾマクロ開始剤の分子量及びSiMAA DM:OHmPDMS比に正比例した。
(実施例3)
ポリエチレングリコールアゾマクロ開始剤(MW=2,000g/mol)を使用したシロキサンメタクリレートの様々な割合での共重合
ポリエチレングリコールアゾマクロ開始剤を用いたいくつかのシリコーンモノマー分散体を、PEGアゾ開始剤の分子量が2,000g/mol(VPE−0201、Wako USA、MW 2,000g/mol)に減少したことを除いて、実施例1と同様に調製した。シロキシマクロマーと架橋剤との重量比(表5)、及び調製方法は、実施例1と同じである。
Figure 2015500512
得られたラテックスは、半透明の白い流体であり、可視的な凝塊はみられなかった。これらは概して実施例1及び実施例2より粘稠でなく、より半透明であり、より小さい粒子サイズを示唆していた。ラテックスは、HEMA中に容易に再分散可能であった。実施例3A及び実施例3Bは、光学顕微鏡下においていかなる凝集の兆候も示さなかった。しかしながら、実施例3Cは、微細なレベルの非常に小さい粒子からも明らかなようにHEMA中で沈殿を開始した。各分散体サンプルをAFFF−MALLS−QELSで分析した。実施例3A、3B、及び3Cのサイズ分けの結果を表6に示す。
Figure 2015500512
実施例1、2、及び3に基づくと、粒子サイズは、PEGジアゾ−マクロ開始剤の分子量及びSiMAA DM:OHmPDMS重量比に概ね正比例した。理論に束縛されるものではないが、粒子サイズ及び安定性に大きな影響を及ぼす次の3つの要因が存在すると考えられる:1)親水性の安定化PEGオリゴマーの長さ/サイズ、2)ミニエマルションモノマー液滴との界面反応で使用可能な反応部位の数、及び3)シリコーンモノマー:架橋シリコーンモノマーの量。PEGによって安定化された安定化したミニエマルションモノマー液滴の有限の表面積を考慮する場合、より長いPEGオリゴマーが、シリコーンモノマーと反応する界面にもたらす反応基の数が、より小さいPEGオリゴマーより少ないという事実によって、PEGのより長い安定長さの利点が減少する点があることが明らかになる。反対に、PEG安定剤の長さが短すぎる場合、疎水性の液滴/粒子に対して十分な親水性の安定化/立体的安定化を提供することがより困難になる。これは、結果として、実施例3Cにおいて提供されるデータのいくつかに見られる粒子安定性の問題をもたらす可能性がある。表7は、表2、表4、及び表6のデータを組み合わせてサイズ依存性を示している。図5、図6、及び図7は、表7のデータを3次元表面プロットでグラフ表示したものであり、図中、R、R、及びρは、それぞれPEG MW及びSiMAA DMの重量%の関数としてプロットされている。概して、形状係数ρが1に近づくと、粒子はより球状になり、サイズは最小化される。
Figure 2015500512
(実施例4)
ポリエチレングリコールアゾマクロ開始剤(MW=4,000g/mol)を用いたミニエマルション重合により調製されるシリコーン粒子におけるOHmPDMS及びSiMAA DMの富化
工学的粒子のシリコーン含有量を増加するために、富化された濃度のSiMAA DM及びOHmPDMSを有するミニエマルションを調製し、これを重合して安定した粒子を形成した。3つのタイプの粒子が、SiMAA DMとOHmPDMSの45:55のブレンドの異なる富化レベルで調製された。シリコーンモノマーブレンドの富化は、最終エマルション内でのVPE−0401:シリコーンモノマーブレンドの3つの異なる重量/重量比(例えば1:1、1:2、及び1:3)をターゲットとすることによって達成された。3つすべてのミニエマルション組成物は、可視的な凝塊がほとんど存在しない安定した粒子を生じさせた。表8は、各実験でターゲットとした組成を示す。
Figure 2015500512
(実施例5)
ポリエチレングリコールアゾマクロ開始剤(MW=4,000g/mol)を用いたミニエマルション重合によるmPDMS系のシリコーン粒子の調製
実施例1〜4で用いたシリコーンモノマー(すなわちOHmPDMS及びSiMAA DM)を、元素シリコーンがより高いモノ−及びジ−メタクリルオキシ−末端PDMSマクロマーで置き換えることによって、非常に高いレベルのシリコーンを有する粒子を調製した。粒子は、mPDMS−900、mPDMS−DM−1000、mPDMS−5000、及びmPDMS−DM−4000のブレンドから構成された。下記の表9は、富化されたmPDMS系粒子の調製で採用された具体的なターゲット組成を詳細に示す。すべての場合に、1:3重量/重量比のVPE−0401:シリコーンモノマーブレンドでミニエマルションが形成された。結果として得られたラテックスは、安定しており、かつHEMAとの50:50混合物中に分散可能であった。HEMA中では、分散体は半透明の液体であった。光学顕微鏡下において、HEMA中の分散体は、実質的に凝集がないが、図8に示すようにわずかに気泡が存在した。
Figure 2015500512
(実施例6)
ポリエチレングリコールアゾマクロ開始剤(MW=2000、6,000g/mol)を用いたミニエマルション重合によるmPDMS/ペルフルオロデシルメタクリレート(PFDMA)含有粒子の調製
mPDMS及びペルフルオロデシルメタクリレート(PFDMA)の混合物を含む粒子は、水和コンタクトレンズ材料のRIにより近づくように、シリコーン粒子の実効屈折率(RI)を低減するために調製された。ミニエマルション重合は、実施例5の粒子の調製で用いた手順をわずかに変更した手順を用いて、PFDMAを使用して行われた。VPE−0201:VPE−0601の重量比50:50の水性ブレンドを調製した。別途、PFDMA/シリコーンモノマー(様々な割合)のエマルションを音波処理により調製した。モノマーをマクロ開始剤溶液に直ちに添加し、混合し、音波処理音波処理して、ミニエマルションを形成した。次いで、上記の実施例で用いた標準的な手順に従ってミニエマルションを重合した。実施例5からのPFDMAとmPDMSとのブレンドを用いた以下のミニエマルションは首尾よく調製され、下記の表10に示されている。結果として得られるラテックスは、HEMAとの50:50重量比混合物中で安定しており、かつ分散可能であった。HEMA中では、分散体は、透明であった実施例6B以外は半透明の液体であった。
Figure 2015500512
(実施例7)
モノマー組成物を下記のように調製した。
Figure 2015500512
実施例7A〜7Dについては、それぞれのモノマー組成物は、t−アミルアルコールで23重量%に希釈された。
Figure 2015500512
コンタクトレンズ組成物を既知の手順に従って調製した。実施例7の組成物から作製されたレンズは、高いDk値を示した(シリコーン含有量がより少ない組成物と比較して)が、レンズは機械的に弱く、ほとんどの組成物は含水量が低すぎた。より高い含水量では、Dkはほとんどの場合増加するが、レンズは弱く、曇り度が非常に高かった。
(実施例8.1)
実施例7によるモノマー組成物は、実施例8.1A〜8.1Cでは追加成分であるベンジルメタクリレートを有して調製され、この追加成分は、以下のように高い含水量値で粒子のRIに適合するようにRIを調節するために処方に追加された。
Figure 2015500512
実施例8.1A〜8.1Cについては、それぞれのモノマー組成物は、t−アミルアルコールを用いて26%(重量比)に希釈された。
Figure 2015500512
コンタクトレンズ組成物を既知の手順に従って調製した。実施例8.1の組成物から作製されたレンズは、高いDk値を示すが(シリコーンの含有量がより低いレンズと比較して)、レンズは実施例7のものより機械的に強かった。また、高い含水量におけるRIに適合させるのも、実施例7のレンズより容易であった。
(実施例8.2)
コンタクトレンズの製造
コンタクトレンズを既知の手順に従って調製した。RMMは、表13に提供されている配合を有した。実施例8.2A〜8.2Hで使用される粒子分散体は、実施例8.1のものと同じであり、60重量%の固体を含んだ。
Figure 2015500512
Figure 2015500512
実施例9A〜9Hについては、それぞれのモノマー組成物は、t−アミルアルコールを用いて26%(重量比)に希釈された。
Figure 2015500512
すべてのレンズは、Zeonor(Zeon Chemical)フロント/バックカーブを使用して、度数−1.0で調製された。硬化は、Nパージされたグローブボックス内で、50℃で10分間、TL03ランプ(400nm)の下で3.4mW/cmの強度で行った。レンズは、型抜きされ、90℃の脱イオン水浴中に放出された後、個別にクリンプシールされたガラスバイアル内のホウ酸緩衝生理食塩水溶液中で保管された。すべてのレンズは、分析の前に、121℃で30分間オートクレーブ内で滅菌された。
(実施例9)
米国特許出願第2010/00249273号の実施例12〜15に従ってOHmPDMSとSiMAA DMとのフリーラジカルマイクロエマルション重合を介して形成されたシロキサンナノ粒子をHEMAに加え、重量比50:50の混合物とした。得られた混合物は混和性を有さないことが分かった。分散体は、HEMAへの暴露の数秒以内に不安定となり、目視観測中に直ちに沈殿及び/又は凝集した。理論に束縛されるものではないが、界面活性剤、すなわちDBSは、分散したシリコーン粒子と結合しないため、HEMAの存在下で粒子が不安定になり、したがってHEMAと相互に作用し得る及び/又は最終的にはHEMAによって溶解され得ると考えられている。シリコーン粒子表面上にDBSによって形成された安定層がないため、疎水性の粒子表面が露出することになり、該粒子表面は互いに相互作用して凝集の原因となる。
(実施例10)
PDMAマクロCTAの合成
材料:N,N−ジメチルアクリルアミド(DMA)をJarchemより入手し、真空蒸留によって更に精製した。4−シアノ−4−[(ドデシルスルファニルチオカルボニル)スルファニル]ペンタン酸はSigma Aldrichから入手し、そのまま使用した。光開始剤(Irgacure 819)はCiba Specialty Chemicalsから入手し、そのまま使用した。
Figure 2015500512
重合溶液の調製:重合溶液は、適当な量の蒸留DMA及び3,7−ジメチル−3−オクタノール(D3O)を褐色の60mLガラスジャーに加えることによって調製された。次に、CTA及びIrgacure−819をモノマーに添加し、温め/攪拌し、確実に均一にした。最終的な重合溶液を収容する褐色のジャーはゴムのセプタムで封止され、溶液からOを除去するためにNで20分間パージされた。最終的に、封止されたジャーを保存用のNグローブボックス内に定置した。
硬化条件:重合溶液は、N環境下で、4つの標準的なPhillips TL 20W/03 RS電球で、2.0mW/cmの強度で硬化した。硬化の前に、重合溶液を結晶皿に注ぎ入れ、次いでこれをTL電球の下の反射ガラスの表面上に定置した。溶液を1.5時間照射し、得られたガラス状ポリマーをエタノール中に溶解し、ジエチルエーテルから沈殿させた。
PDMAの精製:硬化後、得られた重合材料を、40mLのエタノール中に溶解させた。溶液を一晩攪拌した後、結晶皿をゆすぐための20mLのエタノールを使用して添加漏斗に移した。ポリマー溶液は、激しく攪拌されているジエチルエーテルに滴状で添加され、生成物を沈殿させた。沈殿したポリマーを減圧下で数時間乾燥させた後、ソックスレー抽出によりジエチルエーテルで更に精製した。ポリマーのMW及びMWDをSEC−MALLSにより分析した。
(実施例11)
ポリ(SA1)/PDMA核/外殻粒子の合成
20mLシンチレーションバイアルに、ドデシルトリチオカーボネート末端基を含むポリ(ジメチルアクリルアミド)(PDMA)マクロRAFT剤(マクロCTA)を1.0g添加した。PDMAマクロCTAを、3mLの脱イオン水中に溶解し、混合物を2時間にわたり磁気的に攪拌した。均質な、黄色の、粘稠な溶液が得られたら、攪拌しながら0.6gのSA1を滴加した。次に、「ミルク状」の混合物を、高温(60〜70℃)で1.5時間にわたり音波処理した。次いで、乳化液を窒素ブランケットの下に置き、100μLの水中の5.6mgのV−501ジアゾ−開始剤((Z)−4,4’−(ジアゼン−1,2−ジイル(ビス(4−シアノペンタン酸))(Wako USA)をエマルションに添加した。開始剤溶液を添加する前に、V−501を3〜4当量のNaHCOで可溶化させた。最終混合物を60℃で2時間重合させ、この後、温度は25℃まで低下した。エマルションは合成のすべての段階で攪拌された。SA1の100%変換における標的重合度(DP)は10に固定され、マクロCTA/開始剤比は5:1に維持された。すべてのミニエマルション重合条件を下記の表16に示す。
Figure 2015500512
表16は、10,000g/モルのPDMAマクロCTAの存在下でのSA1の不均一RAFT重合の例示的なパラメーター及び条件を提供する。他の実施例は、同一のパラメーター及び条件の下で、様々な分子量のマクロCTAを使用して調製された。エマルションの粒子の最終的なz−平均粒径は、動的光散乱により測定した。表17は、様々な分子量のマクロCTAによって調製された各エマルションの粒子サイズ直径を提供する。
Figure 2015500512
(実施例12)
治療薬を含む粒子の調製
シリコーンモノマー分散体を、合計3グラムのSiMAA DM及びOHmPDMS混合物を有する9グラムの水中で、3グラムのポリエチレングリコールアゾマクロ開始剤(MW 4000g/mol)を用いて調製する。SiMAA DM:OHmPDMSの割合は45:55である。この混合物に0.5グラムのサイクロスポリンを添加する。混合物はミニエマルションへと乳化され、重合され、500nm未満の平均粒径を有する最終エマルションを形成する。
完成したエマルションは、可視的な凝塊が存在しない粘稠な白い流体である。エマルションは、脱イオン水中及びHEMA中に容易に溶解する。
(実施例13)
実施例5で調製される最終エマルションの一部を、50:50の重量比で、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−ビニルピロリドン、ポリエチレングリコール(400)モノメタクリレート、及びN−ビニルホルムアミド中に別個に分散させる。
得られた分散体は容易に溶解し、モノマー中で安定であり、凝集の兆候は見られなかった。したがって、本発明の反応性開始剤安定化シリコーン微粒子は、実証した中性で親水性のビニルモノマーを含む多種多様な有機液体中に分散可能である。
(実施例14)
実施例5の完成したエマルションを2−ヒドロキシエチルメタクリレート中に分散させ、固体(反応性安定剤及びシリコーンポリマー)と2−ヒドロキシエチルメタクリレートとの重量比は重量で60:40であった。分散体を乾燥トレイ中に注ぎ、周囲条件下で一晩蒸発させた。
理論に束縛されるものではないが、(HEMAに比べて)水の蒸発速度がより速いことによって、水分は分散体から優先的に除去される。したがって、固体及びHEMAの量は本質的に一定のままであるが、水の量は蒸発により徐々に減少した。更に、濃縮プロセス全体を通じて、粒子は常時液体中に分散した状態であった。
得られた濃縮した分散体は、半透明の白いワックス状の半固体物質であり、2−ヒドロキシエチルメタクリレート中固形分約60重量%であった。濃縮した分散体は可溶性であり、HEMA中で安定である。
(実施例15)
比較例
実施例5の完成したエマルションの一部を、周囲条件下で、又は0℃で凍結乾燥することによって、別個に一晩乾燥した。得られた乾燥した白い固体を40:60(固体対HEMA)の重量比で2−ヒドロキシエチルメタクリレート中に分散させた。結果として得られた物質は、光学顕微鏡下において大量の凝集を有する半透明のゲルであった。したがって、本発明の粒子は、実質的に乾燥した状態を通過した後では(すなわち、100重量%近くまで濃縮されると)、再分散可能でも、安定でもない。
(実施例16)
比較例
シリコーンモノマー溶液は、4.5gのSiMAA DM及び5.5gのOHmPDMSからなった。モノマー溶液に対して、従来の油溶性開始剤である2,2’−アゾビスメチルブチロニトリル(AMBN)を0.1g加えた。9gの脱イオン水中に3gのポリエチレングリコール(分子量4,000g/mol)を含む溶液を別個に調製した。ポリエチレングリコール溶液に対して、3gのシリコーンモノマー溶液を加えた。次いで、得られたエマルションを実施例1の手順に従って音波処理によって均質化し、ミニエマルションを得た。次いで、ミニエマルションを実施例1の手順に従って重合した。
結果として得られた材料は、実質的に透明な液相及び半透明の固体ポリマー相を含んでいた。固体ポリマーは、脆く、2−ヒドロキシエチルメタクリレート中に微細分散又は溶解することができなかった。液滴/粒子表面上へのポリエチレングリコール分子の物理的吸着は、粒子を安定に保つのに十分ではなかった。したがって、反応性マクロ開始剤の分解による、ポリエチレングリコール分子の粒子表面への共有結合(実施例1〜6のように)が、重合の間粒子安定性、並びにモノマー中の最終的な粒子の分散性に不可欠であることが示された。
(実施例17)
比較例
米国特許出願第2010/00249273号の実施例12〜15に従ってOHmPDMS及びSiMAA DMから調製したシリコーンポリマーマイクロエマルションに、10重量%のポリエチレングリコール(分子量4,000g/mol)を加えた。分散体は、溶解及び粒子表面上へのPEG分子の吸着が確実に完了するように一晩混合した。得られた粘稠な、半透明の分散体を、2−ヒドロキシエチルメタクリレートと50:50重量比で混合した。混合物は、可視的な凝塊を含んだ不透明な白い液体を直ちに形成した。図9に示すように、光学顕微鏡下において多くの大きな粒子凝集体が存在した。したがって、PEG鎖が粒子表面に化学的に結合するのではなく、物理的に結合しているだけの場合、シリコーンエマルションにPEG安定剤を後から追加しても、モノマー中に粒子を分散した状態に維持するのに効果的ではないことが実証された。
本明細書を通して、「一実施形態」、「ある特定の実施形態」、「1つ以上の実施形態」、又は「1つの実施形態」への言及は、実施形態に関連して説明する特定の特質、構造、材料、又は特徴が、発明の少なくとも1つの実施形態に含まれていることを意味する。したがって、本明細書を通じて、様々な箇所における「1つ以上の実施形態では」、「ある特定の実施形態では」、「一実施形態では」、又は「実施形態では」などの表現の出現は、必ずしも本発明の同一の実施形態に言及してはいない。更に、特定の特質、構造、材料、又は特徴は、任意の適切なやり方で1つ以上の実施形態中に組み合わせることができる。
本明細書の発明を、特定の実施形態を参照して説明したが、これらの実施形態は、単に本発明の原理及び適用を例証にすぎない事を理解するべきである。本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、本発明の方法及び装置に様々な修正及び変形を行うことができることは、当業者には明らかであろう。したがって、本発明が、添付の特許請求の範囲、及びその均等物の範囲内である、修正及び変形を含むことが意図される。
〔実施の態様〕
(1) モノマー系中に分散した約500nm未満の平均粒径を有する複数の工学的粒子(engineered particles)を含む組成物から形成されたコンタクトレンズであって、前記工学的粒子のそれぞれが、疎水性の核及び親水性の外殻を含み、
前記疎水性の核が多数の架橋体(cross-links)を含むシリコーン系ポリマーを含み、前記親水性の外殻が反応性安定剤から形成され、前記反応性安定剤の残基が、前記粒子を形成するように、前記シリコーン系ポリマーに共有結合し、
前記コンタクトレンズが、約50〜約180マイクロメートルの範囲の中心厚さ、及びCSIレンズと比較して100%未満の曇り度を有する、コンタクトレンズ。
(2) 前記親水性の外殻の少なくとも50重量%が、前記反応性安定剤の前記残基である、実施態様1に記載のコンタクトレンズ。
(3) 前記親水性の外殻の100重量%が、前記反応性安定剤の前記残基である、実施態様2に記載のコンタクトレンズ。
(4) 前記外殻が架橋している、実施態様1に記載のコンタクトレンズ。
(5) 前記組成物が、実質的に界面活性剤を含まない、実施態様1に記載のコンタクトレンズ。
(6) 前記反応性安定剤の前記残基が、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリ(N,N−ジメチルアクリルアミド)(PDMA)ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリ(2−ヒドロキシプロピルメタクリルアミド)(PHEMA)、ポリ(N−2−ヒドロキシプロピルメタクリルアミド)(PHPMA)ポリ(N,N−ジメチルアクリルアミド−co−3−アクリルアミドプロパン酸)(ポリ(DMA−co−ACA1.0)、ポリ(N,N−ジメチルアクリルアミド−co−4−アクリルアミドブタン酸)(ポリ(DMA−co−ACA1.5)、ポリ(N,N−ジメチルアクリルアミド−co−5−アクリルアミドペンタン酸)(ポリ(DMA−co−ACA2.0)、及びこれらの組み合わせを含む、実施態様1に記載のコンタクトレンズ。
(7) 前記反応性安定剤が、約1000〜約10,000g/molの範囲の分子量を有するポリエチレングリコールジアゾポリマーを含む、実施態様1に記載のコンタクトレンズ。
(8) 前記反応性安定剤が、約2000〜約6000g/molの範囲の分子量を有するポリエチレングリコールジアゾポリマーを含む、実施態様7に記載のコンタクトレンズ。
(9) 前記反応性安定剤が、約4000g/molの分子量を有するポリエチレングリコールジアゾポリマーを含む、実施態様8に記載のコンタクトレンズ。
(10) 前記反応性安定剤が、約5000〜約8000g/molの範囲の分子量を有するチオ炭酸塩ポリジメチルアクリルアミドポリマー(polydimethylacrylamide thiocarbonate polymer)を含む、実施態様1に記載のコンタクトレンズ。
(11) 前記疎水性の核が、約0.1〜約99.9重量%のシロキシマクロマーを含む、実施態様1に記載のコンタクトレンズ。
(12) 前記疎水性の核が、約0.1〜約50重量%の前記シロキシマクロマーを含む、実施態様11に記載のコンタクトレンズ。
(13) 前記疎水性の核が、メチル−ビス(トリメチルシリルオキシ)−シリル−プロピルグリセロール−メタクリレート(SiMAA)、モノ−(3−メタクリルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)プロピル末端、モノ−ブチル末端ポリジメチルシロキサン)、(OHmPDMS)、モノメタクリルオキシプロピル末端モノ−n−ブチル末端ポリジメチルシロキサン(mPDMS)、N−(3−(3−(9−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7,9,9−デカメチルペンタシロキサニル)プロポキシ)−2−ヒドロキシプロピル)アクリルアミド)(SA1)、及び下記の式
Figure 2015500512
に示すようなSA2、並びにこれらの組み合わせからなる群から選択されるシロキシマクロマーを含む、実施態様1に記載のコンタクトレンズ。
(14) 前記疎水性の核がシロキシマクロマーを含み、前記架橋体が架橋剤の不在下で形成される、実施態様1に記載のコンタクトレンズ。
(15) 前記架橋体が、メチル−ビス(トリメチルシリルオキシ)−シリル−プロピルグリセロール−ジメタクリレート(SiMAA DM)、モノメタクリルオキシプロピル末端モノ−n−ブチル末端ポリジメチルシロキサンジメタクリレート(mPDMS DM)、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される化合物によって形成される、実施態様1に記載のコンタクトレンズ。
(16) 前記核が治療薬を更に含む、実施態様1に記載のコンタクトレンズ。
(17) 前記治療薬が、免疫抑制剤、抗菌剤、抗真菌剤、ビタミン類、抗炎症剤、抗VEGF(血管上皮成長因子)剤、黄斑色素サプリメント、抗生物質、眼圧下降剤、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、実施態様16に記載のコンタクトレンズ。
(18) 前記治療薬が前記核からの制御放出を示す、実施態様16に記載のコンタクトレンズ。
(19) 前記粒子が水和コンタクトレンズの屈折率の約10%以内の屈折率を有するように、前記核が1つ又は2つ以上の調整ポリマー(modulating polymers)を更に含む、実施態様1に記載のコンタクトレンズ。
(20) 前記粒子が、約1.37〜約1.47の範囲の屈折率を有する、実施態様1に記載のコンタクトレンズ。
(21) 前記コンタクトレンズが、前記粒子なしの比較コンタクトレンズよりも少なくとも約10バーラー高い酸素透過性を有する、実施態様1に記載のコンタクトレンズ。
(22) モノマー系中に分散した約500nm未満の平均粒径を有する、複数の工学的粒子を含む組成物であって、前記工学的粒子のそれぞれが、疎水性の核及び親水性の外殻を含み、
前記核が、少なくとも1つのシリコーン反応性モノマーと両親媒性のマクロRAFT剤を含む反応性安定剤の疎水性セグメントとの反応生成物を含み、前記外殻が、前記両親媒性のマクロRAFT剤の1つ又は2つ以上の親水性セグメントを含む、組成物。
(23) 前記外殻が架橋している、実施態様22に記載の組成物。
(24) 前記反応性安定剤の前記親水性セグメントが、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリ(N,N−ジメチルアクリルアミド)(PDMA)ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリ(2−ヒドロキシプロピルメタクリルアミド)(PHEMA)、ポリ(N−2−ヒドロキシプロピルメタクリルアミド)(PHPMA)ポリ(N,N−ジメチルアクリルアミド−co−3−アクリルアミドプロパン酸)(ポリ(DMA−co−ACA1.0)、ポリ(N,N−ジメチルアクリルアミド−co−4−アクリルアミドブタン酸)(ポリ(DMA−co−ACA1.5)、ポリ(N,N−ジメチルアクリルアミド−co−5−アクリルアミドペンタン酸)(ポリ(DMA−co−ACA2.0)、及びこれらの組み合わせを含む、実施態様22に記載の組成物。
(25) 前記反応性安定剤の前記親水性セグメントが、約5000〜約8000g/molの範囲の分子量を有するチオ炭酸塩ポリジメチルアクリルアミドポリマーを含む、実施態様22に記載の組成物。
(26) モノマー系中に分散するための複数の工学的粒子を調製する方法であって、
反応性安定剤を含む溶液を提供することと、
混合物を形成するために、1つ又は2つ以上のシロキシモノマー又はマクロマー、及び所望により架橋剤を、前記溶液に添加することと、
ミニエマルションを形成するために、前記混合物を乳化することと、
それぞれが疎水性の高分子核及び親水性の外殻を含む複数の工学的粒子を含むポリマー分散体を形成するために、前記ミニエマルションを重合することであって、前記親水性の外殻が前記反応性安定剤から形成される、ことと、を含む方法。
(27) 前記反応性安定剤の残基が、前記粒子を形成するように、前記シリコーン系ポリマーに共有結合する、実施態様26に記載の方法。
(28) 前記反応性安定剤の1つ又は2つ以上の親水性セグメントが、前記外殻を形成する、実施態様26に記載の方法。
(29) 前記架橋剤が疎水性である、実施態様26に記載の方法。
(30) 前記粒子が、約500nm未満の平均粒径を有する、実施態様26に記載の方法。
(31) 濃縮した分散体を形成するために溶液溶媒を除去し、続いて前記モノマー系に前記濃縮した分散体を加えることによって、前記ポリマー分散体中の前記工学的粒子の濃度を高めることを更に含む、実施態様26に記載の方法。
(32) 前記コンタクトレンズが、前記粒子なしの比較コンタクトレンズよりも少なくとも約20バーラー高い酸素透過性を有する、実施態様1に記載のコンタクトレンズ。
(33) 前記核が架橋している、実施態様22に記載の組成物。

Claims (33)

  1. モノマー系中に分散した約500nm未満の平均粒径を有する複数の工学的粒子を含む組成物から形成されたコンタクトレンズであって、前記工学的粒子のそれぞれが、疎水性の核及び親水性の外殻を含み、
    前記疎水性の核が多数の架橋体を含むシリコーン系ポリマーを含み、前記親水性の外殻が反応性安定剤から形成され、前記反応性安定剤の残基が、前記粒子を形成するように、前記シリコーン系ポリマーに共有結合し、
    前記コンタクトレンズが、約50〜約180マイクロメートルの範囲の中心厚さ、及びCSIレンズと比較して100%未満の曇り度を有する、コンタクトレンズ。
  2. 前記親水性の外殻の少なくとも50重量%が、前記反応性安定剤の前記残基である、請求項1に記載のコンタクトレンズ。
  3. 前記親水性の外殻の100重量%が、前記反応性安定剤の前記残基である、請求項2に記載のコンタクトレンズ。
  4. 前記外殻が架橋している、請求項1に記載のコンタクトレンズ。
  5. 前記組成物が、実質的に界面活性剤を含まない、請求項1に記載のコンタクトレンズ。
  6. 前記反応性安定剤の前記残基が、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリ(N,N−ジメチルアクリルアミド)(PDMA)ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリ(2−ヒドロキシプロピルメタクリルアミド)(PHEMA)、ポリ(N−2−ヒドロキシプロピルメタクリルアミド)(PHPMA)ポリ(N,N−ジメチルアクリルアミド−co−3−アクリルアミドプロパン酸)(ポリ(DMA−co−ACA1.0)、ポリ(N,N−ジメチルアクリルアミド−co−4−アクリルアミドブタン酸)(ポリ(DMA−co−ACA1.5)、ポリ(N,N−ジメチルアクリルアミド−co−5−アクリルアミドペンタン酸)(ポリ(DMA−co−ACA2.0)、及びこれらの組み合わせを含む、請求項1に記載のコンタクトレンズ。
  7. 前記反応性安定剤が、約1000〜約10,000g/molの範囲の分子量を有するポリエチレングリコールジアゾポリマーを含む、請求項1に記載のコンタクトレンズ。
  8. 前記反応性安定剤が、約2000〜約6000g/molの範囲の分子量を有するポリエチレングリコールジアゾポリマーを含む、請求項7に記載のコンタクトレンズ。
  9. 前記反応性安定剤が、約4000g/molの分子量を有するポリエチレングリコールジアゾポリマーを含む、請求項8に記載のコンタクトレンズ。
  10. 前記反応性安定剤が、約5000〜約8000g/molの範囲の分子量を有するチオ炭酸塩ポリジメチルアクリルアミドポリマーを含む、請求項1に記載のコンタクトレンズ。
  11. 前記疎水性の核が、約0.1〜約99.9重量%のシロキシマクロマーを含む、請求項1に記載のコンタクトレンズ。
  12. 前記疎水性の核が、約0.1〜約50重量%の前記シロキシマクロマーを含む、請求項11に記載のコンタクトレンズ。
  13. 前記疎水性の核が、メチル−ビス(トリメチルシリルオキシ)−シリル−プロピルグリセロール−メタクリレート(SiMAA)、モノ−(3−メタクリルオキシ−2−ヒドロキシプロピルオキシ)プロピル末端、モノ−ブチル末端ポリジメチルシロキサン)、(OHmPDMS)、モノメタクリルオキシプロピル末端モノ−n−ブチル末端ポリジメチルシロキサン(mPDMS)、N−(3−(3−(9−ブチル−1,1,3,3,5,5,7,7,9,9−デカメチルペンタシロキサニル)プロポキシ)−2−ヒドロキシプロピル)アクリルアミド)(SA1)、及び下記の式
    Figure 2015500512
    に示すようなSA2、並びにこれらの組み合わせからなる群から選択されるシロキシマクロマーを含む、請求項1に記載のコンタクトレンズ。
  14. 前記疎水性の核がシロキシマクロマーを含み、前記架橋体が架橋剤の不在下で形成される、請求項1に記載のコンタクトレンズ。
  15. 前記架橋体が、メチル−ビス(トリメチルシリルオキシ)−シリル−プロピルグリセロール−ジメタクリレート(SiMAA DM)、モノメタクリルオキシプロピル末端モノ−n−ブチル末端ポリジメチルシロキサンジメタクリレート(mPDMS DM)、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される化合物によって形成される、請求項1に記載のコンタクトレンズ。
  16. 前記核が治療薬を更に含む、請求項1に記載のコンタクトレンズ。
  17. 前記治療薬が、免疫抑制剤、抗菌剤、抗真菌剤、ビタミン類、抗炎症剤、抗VEGF(血管上皮成長因子)剤、黄斑色素サプリメント、抗生物質、眼圧下降剤、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項16に記載のコンタクトレンズ。
  18. 前記治療薬が前記核からの制御放出を示す、請求項16に記載のコンタクトレンズ。
  19. 前記粒子が水和コンタクトレンズの屈折率の約10%以内の屈折率を有するように、前記核が1つ又は2つ以上の調整ポリマーを更に含む、請求項1に記載のコンタクトレンズ。
  20. 前記粒子が、約1.37〜約1.47の範囲の屈折率を有する、請求項1に記載のコンタクトレンズ。
  21. 前記コンタクトレンズが、前記粒子なしの比較コンタクトレンズよりも少なくとも約10バーラー高い酸素透過性を有する、請求項1に記載のコンタクトレンズ。
  22. モノマー系中に分散した約500nm未満の平均粒径を有する、複数の工学的粒子を含む組成物であって、前記工学的粒子のそれぞれが、疎水性の核及び親水性の外殻を含み、
    前記核が、少なくとも1つのシリコーン反応性モノマーと両親媒性のマクロRAFT剤を含む反応性安定剤の疎水性セグメントとの反応生成物を含み、前記外殻が、前記両親媒性のマクロRAFT剤の1つ又は2つ以上の親水性セグメントを含む、組成物。
  23. 前記外殻が架橋している、請求項22に記載の組成物。
  24. 前記反応性安定剤の前記親水性セグメントが、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリ(N,N−ジメチルアクリルアミド)(PDMA)ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリ(2−ヒドロキシプロピルメタクリルアミド)(PHEMA)、ポリ(N−2−ヒドロキシプロピルメタクリルアミド)(PHPMA)ポリ(N,N−ジメチルアクリルアミド−co−3−アクリルアミドプロパン酸)(ポリ(DMA−co−ACA1.0)、ポリ(N,N−ジメチルアクリルアミド−co−4−アクリルアミドブタン酸)(ポリ(DMA−co−ACA1.5)、ポリ(N,N−ジメチルアクリルアミド−co−5−アクリルアミドペンタン酸)(ポリ(DMA−co−ACA2.0)、及びこれらの組み合わせを含む、請求項22に記載の組成物。
  25. 前記反応性安定剤の前記親水性セグメントが、約5000〜約8000g/molの範囲の分子量を有するチオ炭酸塩ポリジメチルアクリルアミドポリマーを含む、請求項22に記載の組成物。
  26. モノマー系中に分散するための複数の工学的粒子を調製する方法であって、
    反応性安定剤を含む溶液を提供することと、
    混合物を形成するために、1つ又は2つ以上のシロキシモノマー又はマクロマー、及び所望により架橋剤を、前記溶液に添加することと、
    ミニエマルションを形成するために、前記混合物を乳化することと、
    それぞれが疎水性の高分子核及び親水性の外殻を含む複数の工学的粒子を含むポリマー分散体を形成するために、前記ミニエマルションを重合することであって、前記親水性の外殻が前記反応性安定剤から形成される、ことと、を含む方法。
  27. 前記反応性安定剤の残基が、前記粒子を形成するように、前記シリコーン系ポリマーに共有結合する、請求項26に記載の方法。
  28. 前記反応性安定剤の1つ又は2つ以上の親水性セグメントが、前記外殻を形成する、請求項26に記載の方法。
  29. 前記架橋剤が疎水性である、請求項26に記載の方法。
  30. 前記粒子が、約500nm未満の平均粒径を有する、請求項26に記載の方法。
  31. 濃縮した分散体を形成するために溶液溶媒を除去し、続いて前記モノマー系に前記濃縮した分散体を加えることによって、前記ポリマー分散体中の前記工学的粒子の濃度を高めることを更に含む、請求項26に記載の方法。
  32. 前記コンタクトレンズが、前記粒子なしの比較コンタクトレンズよりも少なくとも約20バーラー高い酸素透過性を有する、請求項1に記載のコンタクトレンズ。
  33. 前記核が架橋している、請求項22に記載の組成物。
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