JP2012507728A - 試料膜厚の測定及びエンドポインティング - Google Patents

試料膜厚の測定及びエンドポインティング Download PDF

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Abstract

【課題】TEM試料作成のための改善された方法。
【解決手段】FIB/SEMデュアルビームにおいてSEM−STEM検出器を使用することにより、STEM信号で試料膜厚を観察しながら、FIBを用いて試料を薄膜化することができる。本発明の好ましい一つの実施形態では、再現性があって自動化に適している正確なエンドポイント検出の方法を使用することによって、S/TEM試料の膜厚を測定し、S/TEM試料を作成することができる。また、好ましい実施形態では、TEM薄膜作成中に自動的なエンドポインティングを実現することができ、手動による薄膜化中に使用者に試料膜厚に関する直結フィードバックを提供することができる。したがって、本発明の好ましい実施形態では、試料を薄膜化する際にエンドポイントを決定するための改善された方法、及びTEM試料作成のスループットと再現性を向上するように、部分的又は完全に自動化されたエンドポインティングの方法を提供する。
【選択図】図4

Description

本発明は、透過型電子顕微鏡及び走査型透過電子顕微鏡のための試料作成と分析方法に関する。本出願は、米国仮出願第61/110393号(2008年10月31日)に基づいて優先権を主張するものであり、仮出願は参照によって本記載に組み込まれる。
通常、集積回路の作成など、半導体製造には、フォトリソグラフィ手法が用いられる。その上に回路が形成されていく半導体基板(一般的にはシリコンウエハ)には、照射により露光すると溶解度が変わるフォトレジストなどの材料が塗布される。照射源と半導体基板との間に配置されるマスク、レチクルなどのリソグラフィツールは、照射により露光する基板の領域を制御するように、影を投射する。露光後、フォトレジストは、露光領域又は非露光領域から取り除かれて、ウエハ上にフォトレジストのパターン化層を残し、そのパターン化層は、後続するエッチングプロセス又は拡散プロセスの間、ウエハの一部を保護するものとなる。フォトリソグラフィプロセスでは、しばしば「チップ」と呼ばれる複数の集積回路デバイス又は機構デバイスを各ウエハ上に形成することができる。次いで、ウエハは、それぞれが一つの集積回路デバイスや機構デバイスを含む個々のダイに切り分けられる。最終的には、これらのダイには追加の処理が施され、個々の集積回路チップ又は機構デバイス毎にパッケージ化される。
製造プロセスの間、露光及び焦点は変化するので、パターン寸法が許容範囲内であるか否か決定するため、リソグラフィプロセスによって形成されていくパターンが継続的に監視され、測定される必要がある。パターン寸法が小さくなるにつれて、特に、最小素子の寸法がリソグラフィプロセスで利用可能な分解能の限界に近づくと、このような監視(しばしば、プロセス制御と呼ばれる)の重要性は大幅に高まる。常に高いデバイス密度を達成するためには、素子の寸法をますます小さくすることが必要である。ここでいう素子には、配線幅・間隔、コンタクトホール間隔・径、及び各種素子の角部・端部などの表面幾何構造が含まれる。ウエハ上の素子は三次元構造であるので、完全な特性評価には、配線又はトレンチの上部幅などの単なる表面寸法だけでなく、素子の完全な三次元構造を明らかにする必要がある。プロセスエンジニアは、製造プロセスの精緻な調整を可能とするように、このような表面素子の臨界寸法(Critical Dimensions:CD)を正確に測定できようにしなければならず、所望のデバイスの表面幾何構造が得られるよう保証しなければならない。
一般的に、CD測定は、走査型電子顕微鏡(SEM)などの機器を使用して行われる。走査型電子顕微鏡(SEM)では、一次電子ビームは、微細スポットに集束されて、観察される表面を走査する。二次電子は、一次ビームによる衝突の際、その表面から放出される。二次電子が検出され、像が形成される。像の各点の輝度は、表面上の対応するスポットにビームが衝突したときに検出された二次電子の数によって決定される。しかしながら、素子がますます微小なものとなるに従って、その測定される素子が標準的なSEMによって提供される分解能にとっては、小さすぎるものとなってしまう段階が訪れる。
透過型電子顕微鏡(TEM)では、観察者は極めて微小な素子をナノメートル単位で観察することができる。また、材料表面の像しか観察できないSEMとは対照的に、TEMは、試料の内部構造を分析することもできる。TEMでは、幅の広いビームが試料に衝突し、試料を透過した電子が集束されて試料の像を形成する。試料については、一次ビームの多数の電子が試料を透過し、反対側から出射できるように、十分に薄くしなければならない。試料(また、薄膜ともいう)は、典型的には、100nm厚未満である。
走査型透過電子顕微鏡(STEM)では、一次電子ビームが微細スポットに集束され、そのスポットが試料表面をわたって走査する。被加工物(work piece)を透過した電子は、試料の向こう側に設けられた電子検出器によって収集される。像上の各点の強度は、一次電子が表面上の対応する点に衝突した際に収集された電子の数に対応する。本明細書において、用語「TEM」は、TEM又はSTEMを指すものであり、また、TEM用試料を作成することは、STEM上で観察するための試料を作成することを含むものであると解される。また、本明細書で用いられる用語「S/TEM」は、TEM及びSTEMの両方を指すものである。
明視野像観察及び暗視野像観察は、しばしばS/TEM像観察に関する文脈の中で用いられる。明視野像は、像を形成する中央の回折スポットから選択した電子によって形成される。言い換えれば、明視野像は、試料を通過する際に大きく散乱せずに試料を通過した電子を検出することによって形成される。対照的に、暗視野像は、S/TEMにおいて、非中央の一部または全部の(回折)電子を用いて形成される。暗視野像は、試料を通過した際に散乱した電子を検出することによって取得される。
図1A及び1Bには、従来技術に従ったTEM試料の薄膜化と画像化の手順を示す。試料20は、典型的にはTEM試料ホルダ24に取り付けられ、集束イオンビーム(FIB)22を使用して薄くされる。図1Bに示されるとおり、試料は、TEM又はSTEMの電子ビームによって画像化される。典型的なデュアルビームFIB/SEMは、試料に対して垂直(90°)に指向するSEMカラムと、約52°の角度をもったFIBカラムとを備える。これは、ミリング中にSEMを使用して試料を像観察するのに好ましい。試料の薄膜化中にSEM又はS/TEMを用いて画像化することで、試料膜厚及び試料内で対象となる素子の位置を直接監視することが可能となる。S/TEM画像化は、試料表面が電子ビームに対して一定の角度をもっている場合(例えば、ミリング加工中、試料がイオンビームに向けられている場合など)でも、その角度を数学的に補正することによって利用することができる。
試料は、透過型電子顕微鏡(TEM及びSTEMのいずれか)で観察するために非常に薄く形成されなければならないので、試料作成は、慎重な扱いを要し、時間のかかる作業となる。薄膜作成においてエンドポイントを正確に決定することは、デバイスが複雑になり縮小するにつれて、さらに難しいものとなっていく。より微小な素子では、より小さく薄いS/TEM試料が必要となる。多くの場合、試料は、集束イオンビームシステムを用いて薄化される。試料が十分に薄化されたか否か決定するのは、しばしば非常に困難である。試料が過度の厚みを残した場合、それらはS/TEM分析のための電子にとって、十分に透過的なものとはなり得ない。一方、試料が薄くなり過ぎると、測定されるべき素子あるいは試料全体が破壊される虞がある。許容範囲内の膜厚の試料であっても、試料間でのばらつきは好ましくない。
したがって、薄膜加工のための正確なエンドポイントの検出は非常に重要なものである。これまで、TEM試料の作成プロセスは、手動で操作される機器を使用して実行されてきた。試料の薄膜化のために的確なエンドポイントを決定する試み(すなわち、エンドポインティング(endpointing))は、通常、事実に基づいてエンドポイントを計算した結果というよりも、推測に基づくものである。このため、S/TEM試料作成を成功させるには、通常、熟練した経験豊富な操作者・技能者を登用する必要がある。この場合でも、再現性とスループットについて何らかの妥当な基準を満たすことはとても難しい。TEM分析によって発見可能な情報は非常に価値のあるものとなり得るが、TEM試料の作成・測定の全プロセスが、これまでのところ、あまりにも手間がかかり時間を消費するものであったので、製造プロセス制御に際してこのような分析を利用することは実用的ではなかった。
TEM試料作成において用いられるFIBでの試料の薄膜化の際に、エンドポイントを正確に計算する方法が必要である。また、プロセス制御のための総合的な又はインサイチュの計測技術にTEM測定を組み入れることができるように、スループット及び再現性を向上させるレンズ自体を自動制御化する方法も必要である。
したがって、本発明の目的は、TEM試料作成のための改善された方法を提供することである。本発明の好ましい実施形態では、試料薄膜化のエンドポインティングのため改善された方法、及びTEM試料作成においてスループットと再現性を向上するようにエンドポインティングを一部又は完全に自動化する方法を提供する。
上記は、本発明の特徴と技術的利点を概説したものであり、以下に記載された本発明の詳細な説明をより良く理解するためのものである。その他の本発明の特徴及び利点については以下に説明する。当業者によれば、ここに開示された概念及び特定の実施形態は、本発明と同様の目的を達成するために、改良や他の構成に変形する基礎として容易に利用できるものと理解される。また、当業者によれば、それらと均等な構成についても、添付された特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨と範囲から逸脱しないものと理解される。
本発明の好ましい実施形態は、このような試料作成の方法を提供し、この方法は、自動的に試料を所望の膜厚までミル処理することができるように、試料材料に関するコントラスト情報を使用する。また、本発明の好ましい実施形態は、試料作成の方法を提供し、この方法は、試料材料に関するS/TEMコントラストデータに基づいて試料が所望の膜厚になるまでミル処理するようにFIBを使用する。この方法は、さらに、所望の試料膜厚に対応するS/TEM像コントラスト値(データ)を決定する。FIBミリングは、S/TEM像コントラストデータにより試料が所望の膜厚にあることが指示されたとき、停止することが好ましい。好ましい実施形態では、S/TEMコントラストデータは、試料材料に関する試料膜厚に対応するように関連付けられたS/TEM像コントラスト値を備える。この方法は、さらに、所望の試料膜厚に対応するS/TEM像コントラスト値(データ)を決定する。好ましい実施形態では、コントラストデータは、コントラスト/膜厚の曲線から取得される。このコントラスト/膜厚の曲線は、異なる膜厚の試料に関するS/TEM像コントラスト値を決定することによって取得することができる。
異なる膜厚の試料に関するS/TEM像コントラスト値は、異なる既知の膜厚の試料に関するS/TEM像コントラスト値を測定することによって決定することができる。また、異なる膜厚の試料に関するS/TEM像コントラスト値は、コンピュータモデリングによって決定することができる。所望の試料膜厚に対応するS/TEM像コントラスト値は、同じ材料からなるキャリブレーション用試料に関するコントラストデータ対試料膜厚のキャリブレーション曲線のデータ点から決定することができる。
さらに、本発明の好ましい実施形態によれば、S/TEM分析に関し、試料の薄膜化する際にエンドポインティングする方法は、
(a)FIBと、電子カラム及び信号検出器を有するS/TEMとを備えたデュアルビーム装置内に前記試料を挿入し、
(b)前記試料に電子ビームを指向する前記電子カラムと、前記試料を通過する電子を検出する前記信号検出器とを用いて、前記試料を画像化し、
(c)前記信号検出器によって前記電子ビームの電子がまったく又は比較的少数しか検出されなかった信号に低い透過値を割り当てる手順、前記信号検出器によって前記電子ビームの実質的にすべての電子が検出された信号に高い透過値を割り当てる手順、及び前記低い透過値と前記高い透過値との範囲の像コントラスト値を規格化する手順によって、前記検出された信号を規格化し、
(d)前記試料の少なくとも一部に関するS/TEM像コントラストレベルと、格納データとを比較し、
(e)前記格納データと前記試料コントラスト値との関係に基づいて、前記試料の前記少なくとも一部に関する膜厚値を決定し、
(f)前記決定された膜厚値が前記試料に関する所望の膜厚より大きい場合、FIBミリングを使用して前記試料を薄膜化し、
(g)前記決定された膜厚値が前記所望の膜厚値と等しくなるまで、(b)から(e)の手順を繰り返すことができる。
本発明の好ましい実施形態によれば、格納データは、試料と同じ材料からなるキャリブレーション用試料に関するS/TEM像コントラスト値と試料膜厚との関係を示すキャリブレーションデータを備えることができる。格納データは、試料と同じ材料からなるキャリブレーション用試料に関するコントラストデータ対試料膜厚のキャリブレーション曲線のデータ点を備えることができる。また、格納データは、前記試料を通過したS/TEM信号に関する透過信号を、前記試料材料に関する既知の試料膜厚と検出される透過信号との理想曲線に整合させた格納されたキャリブレーションを備えることができる。格納データは、前記試料材料からなり既知の膜厚を有する複数のキャリブレーション用試料のS/TEM画像化によって、実験的に決定されてもよい。また、前記格納データは、コンピュータモデリングによって決定されてもよい。試料材料及び前記S/TEM検出器のジオメトリを基準として、S/TEM透過と試料膜厚とのコンピュータモデリングによって決定されてもよい。
本発明の好ましい実施形態によれば、格納データが第1のS/TEMシステムで又はそれに対して決定され、一方、薄膜化されていく前記試料は第2のS/TEMシステムを用いて画像化される。このような実施形態において、この方法は、さらに、前記試料を薄膜化する前に、同じ試料材料からなり既知の膜厚を有するキャリブレーション用試料に関する前記第2のS/TEMシステムの前記S/TEM像コントラストレベルを決定し、前記第2のS/TEMシステムにおけるキャリブレーション曲線が、前記第1のS/TEMシステムで決定された前記格納データに整合するように、前記第2のS/TEMシステムの前記キャリブレーション用試料に関する前記S/TEM像コントラストレベルを用いることができる。
本発明の好ましい実施形態において、前記低い透過値を割り当てる手順は、すべて又はほぼすべての電子が前記検出器に到達することを妨げるような十分に厚い薄膜の1つ以上の領域に前記電子ビームを走査する際に実行され、前記高い透過値を割り当てる手順は、すべて又はほぼすべての電子が前記検出器に到達することを可能とするような十分に薄い薄膜の1つ以上の領域に前記電子ビームを走査する際に実行される。好ましくは、低い透過値を割り当てる手順は、0%乃至5%の値を割り当てる手順を含み、高い透過値を割り当てる手順は、95%乃至100%の値を割り当てる手順を含む。さらに好ましくは、低い透過値を割り当てる手順は、0%の値を割り当てる手順を含み、高い透過値を割り当てる手順は、100%の値を割り当てる手順を含む。
S/TEM分析に関し、試料を薄膜化する際にエンドポインティングする方法であって、薄膜化される前記試料と同じ材料からなり、異なる膜厚のキャリブレーション用試料に関する規格化されたS/TEM像コントラスト値を決定する手順によって、キャリブレーションデータを取得し、S/TEMを用いて前記試料を画像化し、前記試料画像に関する前記S/TEM像コントラスト値を規格化し、前記試料画像に関する前記規格化されたS/TEM像コントラスト値と、前記キャリブレーションデータとを比較し、前記試料を薄膜化し、前記試料画像に関する規格されたS/TEM像コントラスト値と前記キャリブレーションデータとの比較によって、前記試料が前記所望の膜厚にあることが示されたとき、試料の薄膜化を停止することができる。
本発明の好ましい実施形態によれば、前記試料を画像化する手順は、明視野像を用いて前記試料を画像化することができる。また、好ましい実施形態では、信号効率が前記キャリブレーション曲線に整合するようにデュアルビーム装置をキャリブレーションすることを含む。また、キャリブレーション曲線は、特定のデュアルビーム設計に対して固有であってもよい。本発明の好ましい実施形態によれば、デュアルビーム装置をキャリブレーションする手順は、前記モデル化された曲線のデータに一致する一つ以上のデータ点を取得することを含む。
本発明の好ましい実施形態によれば、(キャリブレーション用試料及び薄膜化される試料の両方に関する)規格化されたS/TEM像コントラスト値を決定する手順は、前記信号検出器によって前記ビームの電子がまったく又は比較的少数しか検出されなかった信号に低い透過値を割り当てる手順と、前記信号検出器によって前記ビームの実質的にすべての電子が検出された信号に高い透過値を割り当てる手順と、前記キャリブレーション用試料画像に関する前記低い透過値と前記高い透過値との範囲の前記コントラスト値を規格化する手順と、を備えることができる。好ましい実施形態では、前記低い透過値は0%であり、前記高い透過値は100%である。
本発明の好ましい実施形態によれば、前記規格化されたコントラスト値は、検出器及び装置の設定が変更された場合でも不変である。好ましくは、前記検出器及び装置の設定は、作動距離、試料の間隔、ビーム電圧、検出器のジオメトリ、試料傾斜角、輝度及びコントラストからなるグループから選択される。
本発明の好ましい実施形態によれば、使用者によって、前記FIBによってミル処理される所望の試料膜厚を、コードを実行する機械に入力する手順と、FIBミリングによって、前記試料を薄膜化する手順と、前記所望の試料膜厚に達したとの決定に基づいて、ミリングを終了する手順とをさらに備えることができる。好ましくは、前記ミリングを終了する手順は、前記機械が前記デュアルビーム装置と通信してコンピュータ可読コードを実行することによって開始される。さらに好ましくは、前記ミリングを終了する手順は、使用者が介在することなく、前記機械がコンピュータ可読コードを実行することによって自動的に実行される。
本発明の別の好ましい実施形態は、さらに、第1材料及び第2材料の複合物からなる試料を薄膜化する際にエンドポインティングする方法を提供し、前記方法は、前記薄膜化する試料と同じ第1材料及び第2材料の複合物からなるキャリブレーション用試料を用い、薄膜化されるキャリブレーション用試料について所望のビーム電圧で、前記第1及び第2試料材料に関する暗視野信号の交差点に関するS/TEM像コントラスト値を決定する手順によって、キャリブレーションデータを取得し、前記試料に関する前記暗視野信号を決定するために、前記S/TEMを用いて、前記試料を前記所望の電子ビーム電圧で画像化し、前記試料を薄膜化し、前記第1及び第2材料に関する前記コントラスト値が前記所望の膜厚における前記キャリブレーション用試料の暗視野信号の交差点に一致するとき、試料の薄膜化を停止することができる。
また、キャリブレーションデータは、異なる膜厚のキャリブレーション用試料について異なる各電子ビーム電圧で、前記第1及び第2試料材料に関する暗視野信号の交差点に関するS/TEM像コントラスト値を決定する手順によって取得することができる。そして、この方法は、さらに、所望の電子ビーム電圧(所望の膜厚に従って)を選択し、その電子ビーム電圧に関する暗視野信号の交差点に関するコントラスト値を決定することができる。
本発明の好ましい実施形態によれば、前記暗視野信号の交差点に関するS/TEM像コントラスト値を決定する手順は、前記第1及び第2材料に関する暗視野信号コントラスト値対試料膜厚の曲線を取得する手順と、前記第1及び第2材料に関する前記コントラスト値が等しくなる前記試料膜厚を決定する手順と、を備える。
また、上記方法の動作を実行する装置は、本発明の範囲に含まれるものである。したがって、本発明の好ましい実施形態は、以下の装置を提供する。この装置は、試料に関するコントラスト情報を取得するS/TEMと、前記試料を所望の膜厚までミル処理するFIBと、前記コントラスト情報に基づいて、前記試料を前記所望の膜厚までミル処理するように前記FIBを制御するコントローラと、を備える。
また、本発明によれば、S/TEM分析に関する試料を薄膜化する好ましい装置は、FIBカラムと、S/TEMカラム及び検出器と、試料材料に関するキャリブレーションデータを格納するコンピュータ可読メモリと、を備え、前記格納データが、前記試料材料に関する試料膜厚に対応するS/TEM像コントラスト値を備える。
さらに、このような装置は、前記試料に関する前記S/TEM像コントラスト値と、前記格納されたキャリブレーションデータとの比較に基づいて、前記試料を所望の膜厚まで薄膜化するようにFIBを制御するコントローラを備えることができる。
これら好ましい実施形態によれば、前記コントローラは、前記コントラスト情報が前記所望の膜厚に関連付けられた前記コントラスト値を指示したとき、前記FIBに対してミリングを停止させることができることが好ましい。また、前記コントローラは、前記所望の膜厚に関連付けられたコントラスト値を特定することができる。前記コントラスト値は、コントラスト/膜厚曲線の情報から、前記コントラスト値を特定することができる。また、好ましい装置は、コントラスト/膜厚曲線を示すルックアップデータを格納するメモリを備える。
本発明とその利点をより完全に理解するため、添付の図面と併せて以下の説明を参照されたい。添付の図面は、正しい縮尺で描かれるように意図されたものではない。図面中、同一の又はほぼ同一の構成は、様々な形状で表現されているが、同様の数字によって代表されている。分かりやすくするため、全ての図面において、全ての構成が表記されているわけではない。
従来技術に従った、集束イオンビームを使用した試料の薄膜化を示す。 従来技術に従った、図1Aで薄膜化された試料のTEMを使用した画像化を示す。 明視野検出器及び暗視野検出器を備えるデュアルビームFIB/S/TEMを示す。 試料のS/TEM像を示す。 本発明の好ましい実施形態に従った、三つの異なる規格化された曲線を持った、試料膜厚に対する明視野信号の相対的コントラストのグラフを示す。 試料薄膜化中のFIBスライス番号に対する試料膜厚のグラフを示す。 試料薄膜化中のFIBスライス番号に対する試料膜厚のグラフを示す。 試料中の3つの異なる材料に関する走査番号に対しての暗視野信号コントラストのグラフを示す。
本発明の好ましい実施形態では、薄膜作成のための改善された方法を提供する。デュアルビームFIB/SEMにおいて、SEM−S/TEM検出器を使用することにより、FIBを用いて試料を薄膜化する一方で、S/TEM信号を用いて、試料膜厚を監視することができる。旋回するサブステージ(フリップステージ(flipstage))上に試料を載置することによって、FIB薄膜化のために試料を向けることができ、そして、真空状態を破ることなく、SEM−S/TEM画像化のために試料を位置決めすることができ、これによって、薄膜化試料を速く検査することが可能となり、薄膜化プロセスの直接的な監視さえも可能となる。電子ビームとイオンビームとは、薄膜化プロセス中に膜厚測定が可能となるように、同時に(又は断続的に)操作できることが好ましい。
本発明の好ましい実施形態では、再現性があり自動化に適した精密なエンドポイント検出方法を使用することによって、S/TEM試料の膜厚を測定すること、又はS/TEM試料を作成することができる。また、好ましい実施形態では、TEM薄膜作成中に、自動的にエンドポインティングすることが可能であり、手動による薄膜化中も、試料膜厚にかかる直結フィードバックを使用者に与えることが可能である。
本発明の好ましい方法又は装置は、様々な新規の態様を有するものであり、そして、異なる目的のために異なる方法又は装置により具体化することができるので、すべての態様がすべての実施形態の中に存在する必要はない。さらに、実施形態に記載された様々な態様は、各個に特許可能なものでもある。
公知の自動化された薄膜ミリングのルーティンは、通常、約250〜500nm厚の薄膜を大まかにミリングする用途に限られている。100nm厚以下の所望の薄膜を達成するためのさらなる薄膜化は、通常手動で制御される。本発明の好ましい実施形態では、既存の小型デュアルビーム(Small Dual Beam:SDB)、及びウエハ装置の薄膜化スキームの改善を実現する。好ましい実施形態では、S/TEM薄膜作成の自動的なエンドポインティング及び手動による薄膜化に適した、試料膜厚に関係する直結フィードバックを提供する。従来技術によるS/TEM信号を用いた薄膜加工の方法は、事実に基づいてエンドポイントを計算した結果というよりも、推測に基づくものである。実際の信号値でのエンドポイント決定を基礎とすることによって、試料作成はより再現性の高いものとなる。好ましい実施形態では、操作者は、作成中の薄膜材料に関するエンドポイントでの所望の厚さを入力することができ、そして、残りのプロセスについても適切なプログラミングによって完全に自動化することができる。
本発明の好ましい一実施形態によれば、薄膜作成中にミリングのエンドポイントを決定するために、S/TEM明視野信号を使用することができる。上述したように、明視野(BF)信号は、大きな回折をしないで試料を通過した電子によって生成される。膜厚と透過信号とは単調な関係で結ばれていて、一度、特定の材料に関するこの関係が判明すれば、これを薄膜加工の際にエンドポイントを決定するために利用することができる。
本発明の好ましい実施形態において、考慮すべき重要なことは、明視野信号を規格化することである。図2に示すように、明視野検出器を使用して走査している間、一次電子ビーム25は、微細スポットに集束されて、観察される試料20の表面を走査する。試料を通過した電子は、TEM検出器、すなわち、検出器の明視野領域28、及び検出器の暗視野領域(環状暗視野26と高角度暗視野27とに分割されている)のいずれかによって収集される。明視野の電子30、及び暗視野の電子32のいずれかが検出されると、試料の像については、試料上の対応するスポットにビームが照射された際に検出された電子の数によって決定される像各点の輝度を持って形成される。本発明の好ましい実施形態によれば、試料は、FIB23で試料薄膜化中に、S/TEMによって画像化することができる。
信号が収集されると、それは、走査各点(一般的に画素と呼ばれる)の信号強度に、映像の「階調レベル(gray levels)」を割り当てることによって、電子顕微鏡像に変換される。階調レベルの解像度(像に使用される濃淡の階調)は変更可能であるが、典型的には、256階調が使用される。つまり、各点には、電子ビームがその点に衝突する間に電子検出器によって収集された電子の数に応じて、0(黒)〜255(白)の値が割り当てられる。各画素値は、メモリアレイに格納され、ターゲット表面の多段階の濃淡画像を生成するために使用される。検出された電子の数が比較的少ない領域は、画像内で暗く現れ、一方、検出された電子が比較的多い領域は、明るく現れる。試料の典型的なS/TEM像は図3に示すとおりである。
信号自体は、収集されているとき(又はその後)、ある種の操作を受ける。例えば、ビデオディスプレイ上で、「輝度(brightness)」は、黒映像レベルと白映像レベルとの間の複数のレベルにおけるビデオ信号のバイアス(垂直オフセット)が参照される。「コントラスト(contrast)」は、信号の「最小輝度」と信号の「最大輝度」との間の信号範囲が参照される。明視野信号において、試料からの透過電子が最も多い領域はより明るく(白く)現れ、一方、透過電子が最も少ない領域はより暗く現れる。操作者は、走査像が形成されているとき、試料画像を改善するように輝度・コントラスト値を調整するのが一般的である。
好ましい実施形態では、S/TEM明視野信号は、自動化又は直接監視に適したより確実な膜厚測定及びエンドポイント決定を実現するように「規格化」することができる。薄膜のS/TEM走査では、試料又は取付グリッド(通常、試料がその上に載せられる)が十分に厚くなる(例えば、シリコンに関しては500nmより大きい)領域を含むことが好ましい。そこでは、その試料を通過する電子がほとんどないので、明視野信号は非常に低いもの又は0になる。この領域(又は領域群)には、透過値0%を割り当てることができる。さらに、走査では、すべての電子が明視野検出器に到達できるように、ビームが試料を外れる位置を含むべきである。この領域(又は領域群)には、透過値100%を割り当てることができる。画像に関しては、「厚い」領域は画像中で最も暗い領域となり、透過100%の位置は最も明るくなる。既知の透過0%の領域と既知の100%の領域との間の対象領域の原信号を規格化することによって、従来技術のとおり画像から画像への1回毎の信号の推移を監視することに依存するのではなく、1回の走査で試料膜厚の正しい見積もりを得ることが可能となる。したがって、本発明では、試料が薄膜化されているときに複数の連続的な画像を比較する必要がなく、1回の画像信号を使用して、コントラスト/厚さの情報(キャリブレーション後)を取得することができる。
また、従来技術のもとでは、検出器設定又はビーム設定については、画像とコントラスト量とを比較する機能を切らなければ、これを薄膜化中に変更することができなかった。透過100%と透過0%の領域を用いた信号を規格化する手順によれば、薄膜の厚さは、薄膜の透過を100%及び0%の領域と比較することで概略決定することができる。初回のS/TEM走査では、S/TEM検出器に関する輝度・コントラスト値は、任意の設定で設定してもよい。信号が途切れたり、範囲から外れたりしないと仮定すると、薄膜の厚さは、0%の信号(又は0%に非常に近い信号)と100%の信号とのスケール内でのシリコンのコントラスト値を観察することによって決定することができる。一例として、シリコンのコントラスト値が100%のものに対して2/3であれば、検出器の設定(輝度・コントラスト)又はビーム電流が変更されても、実際のコントラスト値それ自体は変化するかもしれないが、全スケールでのシリコンのコントラスト率には影響することがない。内部的に(走査画像内を)参照することは、これら検出器の設定の変更又はビーム電流の変更から膜厚の決定を切り離すのに有用である。
S/TEM装置のキャリブレーションは、(透過)信号効率を既知の試料膜厚(及び既知の材料)と検出信号との単調な関係を表す曲線、好ましくは理想曲線に一致させる手順又は近似させる手順を含むのが好ましい。最も高い正確さを求めるならば、二つのタイプのキャリブレーションを行うのが好ましい。第1のタイプのキャリブレーションは、例えば、特定のS/TEMシステムの製造者によって行われる。特定のS/TEMにおいては、検出器のジオメトリ、試料間隔及びその他の要素を考慮することが重要である。これは、特定のS/TEM設計を用いて、広範囲にわたって実験がなされる既知の膜厚を有する特定の材料のキャリブレーション用試料によって達成されることが好ましい。あるいは、試料材料、検出器のジオメトリ及び試料間隔に基づいて設計された特定のS/TEM設計の検出器に対して、(透過)収集効率と試料膜厚とを、いくつかのタイプでコンピュータモデリングすることによって達成されることが好ましい。モデリング手法が用いられる場合、モデリングによって試料膜厚の変化に対応した理想的な所望の透過信号の変化を得られた後であっても、少なくとも一つの既知の膜厚を有する実際の実験用試料を用いてシステムをキャリブレーションすることが望ましい。このタイプの試料モデリングについては以下に詳述する。このようなコントラスト/膜厚曲線(実験的に又はモデリング経由で作成されたもの)は、例えば、ルックアップテーブルや他のタイプのストレージとして、コンピュータのメモリに格納することができる。
図4には、本発明に従った、各種膜厚の試料でのS/TEM明視野走査に関する試料膜厚対相対的コントラストのグラフを示す。曲線42は、透過0%に関し画像内での最大シリコン膜厚を用いて規格化したものである。曲線44は、透過0%になるようなタングステンからなる試料部分を用いて規格化したものである。曲線46は、透過0%を有するような0.5μm厚のシリコン部分を用いて規格化された信号を表す。
出願人は、異なるS/TEMシステムの各々に対して、それら全てのS/TEMシステムの間に検出器のジオメトリなどの不可避の差異が存在するにしても、キャリブレーション曲線を決定するためのグローバルキャリブレーション(すなわち、図4に示すような各種信号での試料膜厚と信号との関係を決定する手順)が必要とされないことを発見した。その代わり、一度、所与の材料に関するグローバルキャリブレーション曲線が作成されれば、限定されたローカルキャリブレーションについては、試料が作成される特定のS/TEMシステムに対して、速やかに演算することができる。異なるS/TEMシステムをキャリブレーションする手順では、新しいシステムに関する曲線を、グローバルキャリブレーション曲線に整合させるための1個のデータ点(既知の試料に基づく)があればよい。当業者であれば、キャリブレーションの精度を向上させるために、複数のデータ点を使用してもよいと理解できる。一度、ローカルキャリブレーションが完了すると、以降の試料については、第2のS/TEMシステム上で1回のS/TEM走査により測定することができる。したがって、一度、所与の材料に関するグローバルキャリブレーション曲線が作成されれば、後続する異なる試料(異なるS/TEMシステム)での測定は、対応する試料膜厚を決定する(透過)コントラストを用いることによって、容易に実行可能である。
信号は、所望のどのレンジについても規格化できることに留意すべきである。例えば、シリコン基板の肉厚部(〜0.5μm)は、その領域を通過する透過電子がいくらか限られた程度(約5%)存在するが、より低いスケール値を当てて使用してもよい。この場合(図4の曲線46で示される)、信号は5%から100%の範囲で規格化することができる。この場合、図4に示すように、規格化後の曲線は、低い透過を伴う領域、すなわち規格化の際に選択された肉厚部分において、負の透過を示すこともある。
したがって、S/TEMモデリング手法によれば、薄膜化プロセスが実行されているとき、1回のS/TEM走査から又は複数回の走査から、膜厚を予測することが可能となる。図5A及び図5Bには、試料薄膜化の際に、2つの異なるビーム電流(図5Aでは94pA、図5Bでは48pA)を使用したときの膜厚対スライス番号のグラフを示す。本発明の好ましい実施形態では、操作者は、所望の薄膜の厚さを簡単に入力することでき、特定のコントラスト値に基づいて自動的に決定されるエンドポイントを得ることができる。当業者であれば、(実験的に、又はモデリングによって)決定されるコントラスト値と膜厚との関係を作成するため、及び試料の膜厚(又はミリングのエンドポイント)を決定するために用いられる関係を作成するために、実際にグラフ化された曲線は、必要ないと理解できる。一度、正確に規格化されたコントラスト値が確立されると、同種の試料については、その試料に関する規格化されたコントラスト値が所望の値(試料上の特定のあらかじめ定められた位置でもよいし、試料全体にかけてでもよい)と等しくなるまで、簡単にかつ繰り返して薄膜化することができる。コンピュータは、薄膜加工中に、その試料に関する規格化されたコントラスト値を、格納されたデータ(キャリブレーション中に決定される)と容易に比較することができ、二つの値が一致したとき、薄膜化プロセスを停止させることができる。さらに、そのコントラスト値を最低条件(すなわち、試料のいずれかの点でのコントラスト値が格納されたコントラスト値に達したとき、薄膜化を停止)として設定してもよいし、最大条件(すなわち、試料でのすべてのコントラスト値が格納されたコントラスト値以下になるとき、薄膜化を停止)として設定してもよい。また、他の変形例、例えば、試料又は試料の一部領域に関する平均のコントラスト値を決定する手順を使用してもよい。この方法では、エンドポイント決定は実際の信号値に基づいており、試料作成はより再現性が高いものとなる。このように、好ましい実施形態では、操作者は、エンドポイントにおいて残存する薄膜材料の所望の厚さを入力することができ、そして、残りのプロセス(所与の試料材料に関する格納データから適正なコントラスト値を決定する手順、及び試料薄膜化中のコントラスト値と格納データとを比較する手順を含む)を適切なプログラミングによって完全に自動化することができる。
また、類似の方法では、S/TEM暗視野信号の変化についても、既知材料に関する膜厚を決定するために使用することができる。暗視野画像化は、材料に応じた微妙な差を検知できることがある。以下により詳述するように、測定プロセスが検出器設定又は電子加速電圧の変化に敏感なものであるので、暗視野信号については、明視野信号と同様の方法では、「規格化可能」なものとならない。
本発明の別の好ましい実施形態では、S/TEM暗視野信号を、試料/薄膜の加工中に、ミリングのエンドポイントを決定するために使用することができる。上述したように、暗視野(DF)像は、試料を通過する際に散乱した電子を、典型的には環状暗視野(高角度暗視野もまた利用されるが)において検出することによって取得される。上述した明視野検出の実施形態では、試料が薄膜化するにつれて、試料を通過する電子は増加し、この結果、信号は単調に増加する。しかし、暗視野信号については異なる挙動を示す。非常に厚い試料では、たとえいくつかの電子が試料を突き抜けたとしてもそれは非常に少ないものであり、このため、暗視野信号は非常に小さいものとなる。試料が薄膜化するにつれて、暗視野信号は大きくなる。しかしながら、試料が十分に薄くなり始めると、電子の散乱を引き起こすための十分な試料材料が存在しなくなるので、暗視野信号は小さくなり始める。暗視野検出器に衝突するように偏向されるよりも多くの電子が明視野検出器に向かって試料を真っすぐ突き抜けるのである。
暗視野信号の「ピーク」は、異なる材料毎に、異なる位置に現れる。複合物の材料では、各ピークは相互に相対的にシフトする。したがって、二つの異なる材料に関する暗視野信号が同じグラフ上に示される場合、典型的には二つの曲線が交差する箇所に交差点が生じる。出願人は、二つの異なる材料から構成される薄膜(例えば、タングステンのコンタクトを持つシリコンウエハなど)では、二つの材料に関する暗視野信号は、電子加速電圧に依存するが、特定の試料膜厚で交差することを発見した。
図6には、暗視野コントラスト値(電子加速電圧30kV)と画像番号(試料が薄膜化されているとき)とのグラフを示し、このグラフは、シリコン領域(線62で示される)に関するものと、タングステンで構成される2つの異なる領域(線64で示される薄膜の上部の被覆層、線66で示されるタングステンのコンタクト)に関するものである。既知のキャリブレーション用試料が使用された場合、画像番号の代わりに、その実際の試料膜厚に対して、暗視野コントラスト値を図化してもよい。図に示されたとおり、Siに関する曲線及びWに関する曲線は点610で重なるか又は交差し、モデリングによれば、その点では試料膜厚が65nm以下になると予測される。未知の試料がその交差点に達するまで段階的に薄くされているとき、交差点での正確な膜厚は他の手段によって決定される必要がある。また、交差点と試料膜厚との関係は、実験的に容易に決定することもできる。ビーム電圧が一定に保たれている限り、この交差点は常に同じ試料膜厚のところで出現する。この結果、この交差点は、信頼性と再現性の高いエンドポイント決定として利用することができる。Si及びW試料は30kVで薄膜化可能であり、Si及びWに関する暗視野コントラスト値が等しくなるとき、その試料は約65nm厚となる。重要なことであるが、この交差参照点は、電子線源及び検出器の条件には依存しない。
また、出願人は、この交差点が、異なる電子加速電圧での異なる試料膜厚にも対応するものであることを発見した。例えば、図6に示した曲線では、電子加速電圧が20kVに低減すると、試料膜厚はこの交点で単に50nmになる。所与の材料の組合わせについて、所望の試料膜厚を生成するのに必要とされる電子加速電圧が、実験的に又はモデリングによって(又はモデリングと一部実験の組合わせによって)決定される。一度、正確な電子加速電圧が確立されると、同じタイプの試料については、異なった各材料に関する暗視野コントラストレベルが等しくなるまで、容易にかつ繰り返し、薄膜化することができる。コンピュータは、2つの材料(例えば、シリコンとタングステン)に関するコントラスト値を容易に比較することができ、2つの材料部分に関するコントラスト値が一致したとき、薄膜化プロセスを停止させることができる。この好ましい実施形態は、S/TEM像内でのコントラスト差を内部的に参照するものであるので、従来技術の方法に比べて、より確実であり、試料の幾何構造にも依存しない。
いくつかの好ましい実施形態では、電子加速電圧、及び所望の試料膜厚は、使用者によって選択可能であり、そして、薄膜化プロセスを自動的に進めることも可能である。画像認識技術によれば、走査対象となる正確な領域(例えば、シリコンを含む領域又はタングステンを含む領域)を自動的に選択することができ、そして、試料は、各コントラストレベルが等しくなる(試料が所望の膜厚となる)まで、自動的に薄膜化可能である。
本発明の別の好ましい実施形態では、薄膜作成中におけるミリングのエンドポイントを決定するために、SEM後方散乱信号を使用することができる。後方散乱信号を使用すると、電子との相互作用に起因して、試料肉厚部から多くの信号を得ることができる。肉薄部では小さい信号が発生する。この結果、SEM後方散乱信号では、大きい信号(100%)を有する領域と非常に小さい信号(0%)を有する領域とを用いて規格化することができる。後方散乱信号を使用する際の一つの問題は、二次電子から真の後方散乱電子を分離することがしばしば難しいことである。いくつかの実施形態では、SEMの二次電子、又は後方散乱電子と二次電子との組合わせを、ミリングのエンドポイントを決定するために使用することができる。しかしながら、いくらかの幾何構造への依存があるので、このことが、二次電子を含む信号を規格化することを困難にしている。
本発明によって提供されるTEM試料の薄膜化及び作成において、スループットと再現性は向上するので、これによって、半導体上の集積回路などの対象物に対するインラインプロセス制御に対して、TEMを基礎とする計測技術をもっと簡単に利用でできるようにすることができる。例えば、本発明に従って作成されたS/TEM試料については、トラブルシュートやプロセスの改善に資するように迅速なフィードバックをプロセスエンジニアに提供するように、ウエハ製造設備において活用することができる。S/TEMによってのみ測定可能である微細素子に関するこのようなプロセス制御については、従来技術でのTEM試料作成方法を用いると実用的でない。
[試料コントラストのモデリング]
以下は、モデリングのいくつかの実施例であり、各種SEM−STEMモードで観察される所望のコントラストについて、及びこのコントラストが画像化の諸条件(例えば、試料膜厚、電子ビーム電圧及び異なる材料のパラメータ)に応じてどのように変化するかについて、よりよく理解できるように実施された。このようなモデルリングは、SEM−STEM像内で観察されるコントラストを解釈するのに有用であり、試料作成及び画像化の諸条件を最適化するのに有用である。
SEM−STEM検出器は、多くの異なったタイプ、ウエハ全体を使用するシステムと同様にウエハ断片やパッケージ化された半導体部品を取り扱うシステムも含むSEM装置及びデュアルビームFIB/SEM装置に利用可能である。このようなSTEM検出器には、高コントラスト、高分解能(分解能0.8nm未満)の画像化のための機能が追加される。試料−検出器のジオメトリや信号検出方法は様々であるが、各種STEM検出器の動作については類似している。
図2を参照すると、STEM検出器42は、薄膜試料20の下方にいくらか離れて配置されて、例えば、固体ダイオード(後方散乱電子の検出器に使用されるものと類似する)を使用して透過電子30、32を検出可能とする。検出器は、しばしば、いくつかの区画に分割され、それら各区画は単独で用いられたり、最終的な像を形成するため他の区画とともに用いられたりもする。明視野(BF)像は、入射ビームが試料を直接突き抜けて、検出器28の明視野域に到達した電子によって形成される。一方、暗視野像(環状暗視野(Annular Dark Field:ADF)26、及び高角度暗視野(High Angle Dark Field:HADF)27は、大きく散乱した電子によって形成される。さらに、ここで考慮する検出器では、高角度暗視野領域は、12個のサブセグメント(時計面状)に細分割されていて、環状領域の全面、又はその一断片区画(図示省略)から信号検出を可能としている。
ビームの試料への相互作用は、一連の散乱現象及び他の相互作用を引き起こし、それらは、極角34(入射ビームに対する角度)及び方位角38(検出器平面での角度)の両方の方向について、いくらか角度分布をもった透過ビームを生じさせる。方位角の変化は、主に、各材料間の界面を考慮した場合に捉えられるものであるが、均一な非晶質材料ではそれを無視してもよく、極角の変化だけを考慮すればよい。
最初に、入射電子が各種材料、各種試料膜厚でどのように相互作用するか計算可能なモンテカルロモデリングプログラムを用いて調査した。この調査のために使用されるプログラムは、「MC−SET」である。このプログラムによれば、作成されるログファイル内のデータに基づいて、透過電子の軌道を追跡することが可能である。実験では、所与の膜厚及び材料毎に試料を設定する。このプログラムによれば、1個のパラメータ、例えば、ビーム位置又はビームエネルギーを変化させて、一連の実行結果のファイルを作成することができる。
試料中の各領域は、原子番号(Z)、原子量(A)及び密度(D)(g/cm2)によって特徴付けられる。このデータは、通常、元素毎では解釈しやすいものであるが、化合物に関しては、その領域の合計値を与えるAとZの値の組合せ方法がいくつもある。AとZの合計を計算するための主な二つの方法として、原子番号の比率に基づいて値を求める方法と、重量分率によって値を求める方法がある。どちらの方法を一般的なモンテカルロ実験に用いるかは用途によって異なるが、しばしば、一方がZに対して及びAに対して使用される。これらの実験では、主に重量分率を用いる方法を採用した。また、化合物の密度については、不知であるか、又は堆積法に起因して一般的なバルク値とは異なっている可能性がある。さらに、モンテカルロモデリングでは、材料を非晶質として扱うこととし、本モデリングでは結晶効果を考慮しない。
各実験では、MCセットは、試料を通過する電子の軌道、透過電子、後方散乱電子に関する情報を含む一連のデータを生成する。送信されたデータファイルはインポートされ、各電子の入射ビームに対する角度の計算を可能とする一連のスクリプトによって分析される。次いで、電子の角度分布は、試料と検出器との間隔、検出器のジオメトリに関する情報と関連付けられて、電子が検出器のいずれの領域に入射するのか、つまり、電子がいずれの像(明視野、環状暗視野、高角度暗視野)に寄与するものであるか計算される。また、いくつかのレンズ条件では、磁気イマージョンの場が検出器のセグメント毎に収集される電子の有効角を変えてしまうことがあるので、磁気イマージョンの場を考慮に入れる必要がある。
1度刻みで増加する極角のヒストグラムが各条件の組みに対する結果として示される。そして、特定の検出器設定に関する信号は、このヒストグラムから、正確な角度の寄与分を合算することによって計算可能である。また、高角度暗視野像検出器の異なる各区画に届く信号を考慮できるように、方位角についても計算することができる。後述するように、実際の試料上で位置毎のコントラストを示すSiO2−TiN−W界面について検討された。
最初の実験は、一回の実行につき、4000個の電子を用いて行った。追加の電子を用いると、全体的な傾向は変化しないが、特に殆ど散乱電子が生じない高角度領域ではよりよい統計値が得られた。引き続く実験では、50000個の電子を用いて、統計値を向上させた。
実験結果によると、100nm厚のシリコン試料に対してある範囲のビーム電圧をかけると、角度依存性のあるカウントが示された。約2.25kV以下では、電子は試料を透過しない。カウント率は、角度0°で、フラックスが当てられる微小領域が消えてしまうのでゼロに近づく。カウント率は、ある角度でピークを示し、そのピークはビーム電圧が減少するに従って角度を増して値を小さくするものであり、試料をまったく電子が透過しなくなるほどにビーム電圧が低くなる前には約600ミリラジアン(35°)となる大きなピーク角を持つ。
透過電子に関し、角度のカウント率を考察するために、いくつかのモデルが用意されている。このモデルでは、1個のパラメータを使用し、関数「exp(-b.sin(θ)).cos(θ).sin(θ)」によって、カウント率の全体的形状を描写する。
環状STEM設定のために、ビーム電圧及び試料膜厚を変化させて、6種の材料に対して実験を行った。
全体としては、明視野信号は、試料膜厚が減少するにつれて大きくなるという傾向があった。環状暗視野及び高角度暗視野信号については、材料毎にある試料膜厚でピークが生じていて、より複雑なものとなっている。ピークが生じるのは、試料が十分に薄い場合では、暗視野領域に達する散乱電子がわずかであり、厚みがある場合では、ビームによって材料を透過する電子を生じさせることができないからである。環状暗視野信号でのピークは、高角度暗視野と比較して、より薄い試料膜厚のところで生じており、このことは、環状暗視野領域に到達する電子に関しては、より小さい散乱が必要とされると予想される。
これらの結果が、明視野(BF)、環状暗視野(ADF)及び高角度暗視野(HADF)モードに関する典型的なSTEMの結果と比較された。層間絶縁膜(ILD:inter−layer dielectric)を構成している正確な材料については不知であるが、そのコントラストはSiO2に類似するものと予想される。以下に示すように、現在の三つの主要な材料に関して、類似する信号強度の傾向が観察された。
BF(a):ILD>Si>W
ADF(b):Si>ILD>W
HADF(c):W>Si>ILD
上記結果を検討すると、ビーム電圧と膜厚のある組合わせで、非常によく類似するカウント数が得られたことに留意すべきである。例えば、明視野、環状暗視野及び高角度暗視野に関しては、100nm厚、30kVの組合わせで、同一の結果(モンテカルロでの統計的な偏差内)が得られ、50nm厚、20kVの組合わせでも同様であった。このことは、各材料に対しても当てはまり、他の膜厚とkVとの組合わせに対しても当てはまる。
全体的にみて、所与の材料に関し、膜厚/kV1.7が一定であるとき、同一のカウント数が得られた。
この結果は、K.カナヤ及びS.オカヤマが「Penetration and energy−loss theory of electrons in solid targets」(J.Phys.D:Appl.Phys,5(1972),pp.43−58)において提唱したカナヤ−オカヤマ(KO)の最大レンジモデルと矛盾しない。
このモデルは、以下のとおり記述される。
最大レンジ:RKO=0.0276.A.E1.67/(D.Z0.889
上式では、EはkVであり、レンジはμmである。乗数1.67と1.7との間の差異は、モデリングの統計的誤差内であり差し支えないが、以降のモデリングでは、整合を図るため、KOレンジからkVの乗数1.67を採用することとした。
また、いくつかの実験については、試料を「ミリング時のSTEM」位置まで傾斜(STEM画像化位置の上下から38°傾斜)させて実施した。これらの結果は、各材料について、l/cos(38°)で厚さが増加することによって、試料が予想された量だけ単純に厚くなるものであり、一貫性のあるものであった(タングステンの高角度暗視野信号を除く)。
これら2つの結果は、試料膜厚、傾斜角及びビーム電圧の組合わせに関して、30kVにおいて相当する試料膜厚を計算することが可能であり、また、逆に、一定の試料膜厚(例えば、100nm)において相当するビーム電圧を計算することが可能であることを意味する。一度、この30kVに対する膜厚が分かれば、その後、各種画像化モードにおいて、対応するコントラストを予測することができる。
また、別のデータの検討によれば、特定の材料でのkV−膜厚の組合わせに関して、類似の実行結果の組みをもつ100nm厚シリコン試料に対してのビーム電圧を発見できることが示された。
この等価性を任意の試料−ビーム条件の組に対して一般化することができれば、一定のビーム電圧のレンジにかけてのシリコンに関する結果を知るだけで、角度分布(つまり、検出器信号)を予測することが可能になる。
第1のモデルでは、以下に示すファクターFを使用した。
F=(Dd.Zz/Aa)*(t/E1.67
上式では、d、z、aはモデルパラメータであり、tは試料膜厚である。次いで、条件として下記のとおりとした。
Material=FSilicon
上記で角度分布が同一であるとすると、シリコンに関し、標準的な膜厚(この場合100nm)において相当するビーム電圧Eを計算することが可能となる。
このモデルを適用する場合、使用すべき最適のパラメータは、以下であることが分かった。
z=1.0、a=0.5及びd=1.0
ほとんどの材料A〜2.Zなどに関し、このファクターは、「z」「a」両方の変化に対してあまり敏感ではないことに留意すべきである。例えば、z=1.1、a=0.6に変更しても、類似の結果が得られる。
これらによると、6種の材料に関するモンテカルロ値と、シリコンに関して計算された相当するビーム電圧からモンテカルロの結果を用いて予測されたモンテカルロ値との間に合理的な一致が与えられた。上述した第1のモデルに対して整合が最も少ない箇所は、タングステンに関する高角度暗視野信号中の200nm以上のレンジのところであり、そこでは、モデル化された信号は、タングステンに関するモンテカルロデータと比較すると、急激に落ちたことが観察された。これらの条件下では、シリコンに関するビームエネルギーは、電子が透過できなくなるカットオフ電圧に近づいていく(換言すれば、KOレンジは標準試料膜厚100nmに近づく)。これを克服するため、以下のファクターを用いた。
F=(Dd.ZZa)*(t/(E−E01.67
上式で、E0は、その材料に関し、t=RKOとなる場合のビーム電圧である。これは、所与の材料に関するtとEとの依存関係を変更しない(E0はtに依存するため)が、しかし、試料を通過させるのに必要とされ、わずかな程度の透過電子を生じさせるビーム電圧を超える「超過」のビーム電圧を効率的に使用していることを意味する。
この改善されたファクターを使用すると、タングステンに関する整合はすべての膜厚のレンジにかけて改善する。データに最もよい整合を与えるパラメータは、以下のとおりである。
z=l.9、a=1.0及びd=1.0
上記のとおり、zとaとを一緒に変更することができるし、実験データに近い整合を得ることもできる。例えば、z=1.4、a=0.5を使用すると、最終的に使用される値にほぼ一致する。z=1.9、a=1.0、d=1.0を使用すると、これらは、追加のZファクター(0.889+1〜1.9)を持ったKO式におけるファクターにとても近似するので好適である。式を以下のとおり簡素化できる。
F=Z/((RKO/t)1/1.67−l)1.67
このモデルを適当に用いることで、モンテカルロモデリングを追加で実行することなしに、より広いレンジでの試料条件を検討することができる。
以下の表1は、検討された複数の材料について挙げたものである。これは、パラメータ値「Dd.Zz/Aa」、すなわち「DZ/Aファクター」が増加する順で並べられている。このファクターは、曲線形状を決定するのに重要な値であり(KOレンジも考慮しなくてはならないが)、その他の材料については、近似するDZ/A値ですでにプロットされている値を観察するだけで、簡単に評価することができる。
相対的なSTEM信号は、表1における各材料に関する散乱角に対してモデル化できる。STEM検出器の各領域に対応する角度を加算することによって、異なる各検出器モードでのコントラストを予測することができる。
Figure 2012507728
このようなモデリングは、SEM−STEM像中に見られるコントラストを解釈するのに有用であり、試料作成と画像化条件を最適化するのに有用である。このモデリングを実際のSTEM像と比較するために、一つの試料中での異なる材料の領域が識別された。
さらに、材料の分離を観るため、界面のシミュレーションについてもモンテカルロプログラムを使用して実行された。例えば、SiO2−TiN−Wの積層で構成された100nm厚の試料であって、そのTiN層が10nm幅である試料が画像化された。電子ビーム(電子ビームは点と仮定する)は、この界面を横切って1nm刻みの位置毎に走査する。
その結果は、先に考慮された明視野と環状暗視野の場合に関するモデル化された画像に一致した。すなわち、明視野信号は、酸化物で明るいものとなり、次いで、タングステンで低いレベルに落ちた。一方、環状暗視野信号はTiN層でピークをもっていた。
界面での振る舞いは、界面が存在しない場合に比べて、より複雑なものとなっている。ここで、ピークは、窒化チタン/タングステン界面から約30nm離れたところで信号が水平になる前に、その界面の近くに現れている。透過信号の方位角方向への環状分布を検討することによって、このピークについて説明することができる。高角度暗視野透過信号については、検出器の半分半分で考察された。すなわち、検出器の左半分は、ちょうどタングステン層内で高いピークが示されるものであり、一方、右半分は、この領域でずっと低い信号が示されるものである。
この振る舞いは、タングステン層内部でどのように散乱が生じるかに帰結されるものである。多重散乱の現象が高密度のタングステン層内部で生じる可能性があり、これらのうちいくつかが、タングステン層の外へ出て、窒化チタン/酸化物界面の領域に入るように散乱する電子となる場合、それが反対側の方向へ散乱する電子となって、タングステン層内部でさらに多くの散乱現象を生じさせるよりも、それが最終的には試料の外へ進み、検出器に到達する確率が高いものとなる。
このため、試料の酸化物側の高角度暗視野の半分では、信号の増加が見られ、他方の半分側では、信号の減少が見られる。
素子が薄膜化され又は除去されるときに、それらの素子を画像から観察することに加えて、透過電子(像コントラスト)は、使用中の検出器のジオメトリ、ビーム電圧、試料傾斜角などに基づいて予測可能な方法において、試料が薄膜化されるにつれて変化するものである。したがって、透過信号を監視することによって、モデル化されたデータ経由で、膜厚を直接測定することができる。
また、試料膜厚を直接監視することのほか、このような方法では、各位置の間(例えば、図3中の点301と点302との間)の角度を表示することができる。包含する角度(例えば、図3中では0.3°)が形成されていることが分かると、操作者は、試料がより平行となるように、FIBに対して微小走査を回転変更させることができる。また、同様の測定が、垂直方向における試料の均一性を確認するために、垂直方向についてなされてもよい。
上述した説明の多くは、試料薄膜化におけるエンドポインティングと試料作成のための方法に関するものであるが、本方法の操作を実施する装置についても、本発明の範囲内であることを認識すべきである。さらに、本発明の実施形態は、コンピュータハードウェア若しくはソフトウェア、又はその両方の組合わせによって実施できることを認識すべきである。本方法は、標準的なプログラミング技術を利用したコンピュータプログラムにおいて実施することができる。コンピュータプログラムは、コンピュータプログラムを伴って構成されるコンピュータ可読記憶媒体を含むものであって、そのように構成された記憶媒体においては、特定の定義済みの方法(本明細書に記載された方法及び図に従う)で、コンピュータを動作させることができる。
各プログラムは、コンピュータシステムと通信するために、高級の手続き型言語又はオブジェクト指向プログラミング言語によって実施可能である。また、プログラムは、必要に応じて、アセンブリ言語又は機械語によって実施されてもよい。いずれの場合でも、コンパイル又はインタプリト可能である。さらに、プログラムは、特定の目的のためにプラグラムされた専用の集積回路上で実行することもできる。
また、この方法論は、いずれの形式のコンピュータプラットフォームでも実施可能である。これは特に限定されるものでなく、パーソナルコンピュータ、ミニコンピュータ、メインフレーム、ワークステーション、ネットワーク又は分散コンピューティング環境、分離しているコンピュータプラットフォーム、荷電粒子装置又は他の撮像素子と統合された又は通信可能な機器などを含む。本発明の態様は、記憶媒体又はデバイスに格納された機械可読コードにおいて実施できる。記憶媒体又はデバイスは、可搬式であってもよいし、コンピュータプラットフォームと一体であってもよく、例えば、ハードディスク、光学式読み取り・書き込み可能な記憶媒体、RAM、ROMなどがある。すなわち、本明細書に記載の手順を実行するコンピュータによって記憶媒体又はデバイスが読み出されたとき、そのコンピュータを設定・動作させることができように、プログラムで制御できるコンピュータによって読み取り可能なものであればよい。さらに、機械可読コード又はその一部は、有線又は無線ネットワーク経由で送信することができる。本明細書に記載された発明は、マイクロプロセッサ又は他のデータプロセッサと協働して上記の手順を実行するための命令又はプログラムを含む場合、これら又はその他の各種のコンピュータ可読記憶媒体を含むものである。また、本発明は、本明細書に記載された方法及び技術に従ってプログラムされている場合、コンピュータそれ自体も含むものである。
コンピュータプログラムには、ここに記載された関数を演算するための入力データを適用することができ、出力データを生成するように入力データを変換することができる。出力情報は、ディスプレイモニターなどの1つ又は複数の出力デバイスに適用されてもよい。本発明の好ましい実施形態では、変換されたデータは、物理的な及び有形のオブジェクトを表すものであり、これらはディスプレイ上で物理的な及び有形のオブジェクトの特定の視覚的描写を生成する。
本発明の好ましい実施形態は、幅広く応用可能であり、上記の例で記載され、示されたとおり、多くの利点を提供することができる。本実施形態は、特定の適用範囲に応じて、様々な変更が可能であるが、必ずしも全部の実施形態が、すべての利点を実現できるものではなく、本発明に従って達成できるすべての目的を満たすものではない。好ましい実施形態では、S/TEMの試料薄膜は、例えば、サブミクロンのスポットに集束されたガリウムイオンビームを生成するようなガリウム液体金属イオン源を使用して作成される。このような集束イオンビームシステムは、例えば、本出願の譲受人であるFEI社から市販されている。前述した記載の多くはFIBミリングの使用に関するものであったが、所望のS/TEM試料を作成のために使用されるミリング加工のビームは、例えば、電子ビーム、レーザービームであってもよいし、集束された又は整形されたイオンビーム(例えば、液体金属イオン源、プラズマイオン源による)でもよいし、その他の荷電粒子ビームであってもよい。
また、本発明の好ましい実施形態では、ビームの粒子を用いて試料を画像化するために、FIB又はSEMなどの粒子ビーム装置を使用してもよい。試料の画像化に使用されるこのような粒子は、試料と固有の相互作用を生じるものであり、ある程度の物理的な変化を引き起こす。さらに、本明細書においては、例えば、「計算する」「決定する」「測定する」「生成する」「検出する」「形成する」などの用語を利用して考察した。これらは、コンピュータシステム、又は同様の電子機器の動作、プロセスにも及ぶものである。これらコンピュータシステム又は同様の電子機器は、コンピュータシステム内で物理量として示されるデータを、コンピュータシステム又は他の情報ストレージ、送信デバイス又はディスプレイデバイス内で物理量として示される他の類似のデータに変換する。
前述した記載の多くは半導体ウエハに関するものであったが、本発明は、任意の適当な基板又は表面にも適用することができる。また、本発明は、S/TEM試料に限定される必要はなく、電子が透過できるように薄膜化されることが望ましく、正確に制御されたエンドポイントの決定を有することが望ましい試料であれば、いずれの試料についても適用することができる。
また、用語「自動的」「自動化」又は同様の用語が本明細書において使用される場合、これらの用語は、手動によって開始される自動的又は自動化されたプロセス又は手順を含むものと解される。以下の説明、及び特許請求の範囲では、用語「含む」及び「備える」は、オープンエンド方式の意で使用されており、これらは、「〜を含むが、これに限定されない」のように解釈されるべきである。用語「集積回路」は、マイクロチップの表面上にパターン化された、電子部品の組及びそれらの相互接続(総称して内部の回路素子)を指すものである。用語「半導体デバイス」は、一般的には、集積回路(IC)を指すものであり、半導体ウエハに集積化され、ウエハから個々に切り出され、回路基板上で使用するためにパッケージ化されるものである。ここで用いられる用語「FIB」又は「集束イオンビーム」は、任意のコリメートされたイオンビームを指すものであり、イオン光学系によって集束されたビーム、及び整形されたイオンビームを含んでいる。外延については、いずれの用語も、本明細書において特定の意味に限定されず、用語はその平易かつ通常の意味をもって与えられることを意図している。添付された図面は、本発明の理解を助けるために意図されたものであるので、特に断らない限りは、縮尺のとおりに描かれていない。
本発明及びその利点について詳細に説明したが、ここに記載された実施形態に対しては、添付された特許請求の範囲により定められる本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、様々な変更、置換及び修正が可能であると理解されるべきである。さらに、本出願の範囲については、本明細書に記載されたプロセス、機械、製造物、組成物、手段、方法及びステップの特定の実施形態に限定されるものではない。当業者であれば、本発明、プロセス、機械、製造物、組成物、手段、方法又はステップの開示によって、既存の技術、又は本明細書に記載された実施形態に対応し、実質的に同じ機能を果たしたり、実質的に同じ効果を奏したりする将来技術についても、本発明に従って利用可能であると容易に理解することができる。したがって、添付された特許請求の範囲は、上記のようなプロセス、機械、製造物、組成物、手段、方法及びステップをその範囲に含むものである。
20 試料
23 FIB
24 試料ホルダ
25 電子ビーム
26 環状暗視野領域
28 明視野領域
30 明視野の透過電子
32 暗視野の透過電子

Claims (46)

  1. S/TEM分析に関し、試料を薄膜化する際のエンドポイントティング方法であって、
    (a)FIBと、電子カラム及び信号検出器を有するS/TEMとを備えたデュアルビーム装置内に前記試料を挿入し、
    (b)前記試料に電子ビームを指向する前記電子カラムと、前記試料を通過する電子を検出する前記信号検出器とを用いて、前記試料を画像化し、
    (c)前記信号検出器によって前記電子ビームの電子がまったく又は比較的少数しか検出されなかった信号に低い透過値を割り当てる手順、前記信号検出器によって前記電子ビームの実質的にすべての電子が検出された信号に高い透過値を割り当てる手順、及び前記低い透過値と前記高い透過値との範囲の像コントラスト値を規格化する手順によって、前記検出された信号を規格化し、
    (d)前記試料の少なくとも一部に関するS/TEM像コントラストレベルと、格納データとを比較し、
    (e)前記格納データと前記試料コントラスト値との関係に基づいて、前記試料の前記少なくとも一部に関する膜厚値を決定し、
    (f)前記決定された膜厚値が前記試料に関する所望の膜厚より大きい場合、FIBミリングを使用して前記試料を薄膜化し、
    (g)前記決定された膜厚値が前記所望の膜厚値と等しくなるまで、(b)から(e)の手順を繰り返すことを特徴とする方法。
  2. 前記格納データは、前記試料と同じ材料からなるキャリブレーション用試料に関するS/TEM像コントラスト値と試料膜厚との関係を示すキャリブレーションデータを備えることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記格納データは、前記試料と同じ材料からなるキャリブレーション用試料に関するコントラストデータ対試料膜厚のキャリブレーション曲線のデータ点を備えることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 前記格納データは、前記試料を通過したS/TEM信号に関する透過信号を、前記試料材料に関する既知の試料膜厚と検出された透過信号との理想曲線に整合させた格納されたキャリブレーションを備えることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 前記格納データは、前記試料材料からなり既知の膜厚を有する複数のキャリブレーション用試料のS/TEM画像化によって、実験的に決定されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記格納データは、コンピュータモデリングによって決定されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記格納データは、前記試料材料及び前記S/TEM検出器のジオメトリを基準として、S/TEM透過と試料膜厚とのコンピュータモデリングによって決定されることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記格納データが第1のS/TEMシステムで決定され、薄膜化されていく前記試料が第2のS/TEMシステムを用いて画像化され、
    前記方法は、さらに、
    前記試料を薄膜化する前に、同じ試料材料からなり既知の膜厚を有するキャリブレーション用試料に関する前記第2のS/TEMシステムの前記S/TEM像コントラストレベルを決定し、
    前記第2のS/TEMシステムにおけるキャリブレーション曲線が、前記第1のS/TEMシステムで決定された前記格納データに整合するように、前記第2のS/TEMシステムの前記キャリブレーション用試料に関する前記S/TEM像コントラストレベルを用いることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記試料を画像化する手順は、明視野像を用いて前記試料を画像化することを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の方法。
  10. さらに、信号効率が前記キャリブレーション曲線に整合するようにデュアルビーム装置をキャリブレーションすることを特徴とする請求項1乃至9に記載のいずれかの方法。
  11. 前記キャリブレーション曲線は、特定のデュアルビーム設計に対して固有であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記低い透過値を割り当てる手順は、すべて又はほぼすべての電子が前記検出器に到達することを妨げるような十分に厚い前記薄膜の1つ以上の領域に前記電子ビームを走査する際に実行され、
    前記高い透過値を割り当てる手順は、すべて又はほぼすべての電子が前記検出器に到達することを可能とするような十分に薄い薄膜の1つ以上の領域に前記電子ビームを走査する際に実行されることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 前記低い透過値を割り当てる手順は、0%乃至5%の値を割り当てる手順を含み、
    前記高い透過値を割り当てる手順は、95%乃至100%の値を割り当てる手順を含むことを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 前記低い透過値を割り当てる手順は、0%の値を割り当てる手順を含み、
    前記高い透過値を割り当てる手順は、100%の値を割り当てる手順を含むことを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 前記デュアルビーム装置をキャリブレーションする手順は、モデル化された曲線のデータに一致する一つ以上のデータ点を取得する手順を含むことを特徴とする請求項10に記載の方法。
  16. 前記規格化されたコントラスト値は、検出器及び装置の設定が変更された場合でも不変であることを特徴とする請求項1乃至15のいずれか1項に記載の方法。
  17. 前記検出器及び装置の設定は、作動距離、試料の間隔、ビーム電圧、検出器のジオメトリ、試料傾斜角、輝度及びコントラストからなるグループから選択されることを特徴とする請求項16に記載の方法。
  18. 使用者によって、前記FIBによってミル処理される所望の試料膜厚を、コードを実行する機械に入力する手順と、
    FIBミリングによって、前記試料を薄膜化する手順と、
    前記所望の試料膜厚に達したとの決定に基づいて、ミリングを終了する手順とをさらに備えることを特徴とする請求項1乃至17のいずれか1項に記載の方法。
  19. 前記ミリングを終了する手順は、前記機械が前記デュアルビーム装置と通信してコンピュータ可読コードを実行することによって開始されることを特徴とする請求項18に記載の方法。
  20. 前記ミリングを終了する手順は、使用者が介在することなく、前記機械がコンピュータ可読コードを実行することによって自動的に実行されることを特徴とする請求項18に記載の方法。
  21. 前記試料を所望の膜厚まで自動的にミル処理するように、前記試料材料に関するS/TEMコントラスト情報を使用する手順を備えることを特徴とする試料作成方法。
  22. 前記試料材料に関するS/TEMコントラストデータに基づいて、前記試料を所望の膜厚までミル処理するようにFIBを使用する手順を備えることを特徴とする試料作成方法。
  23. 前記S/TEMコントラストデータによって前記試料が前記所望の膜厚にあることが示されたとき、FIBミリングを中止する手順をさらに備えることを特徴とする請求項22に記載の方法。
  24. 前記所望の試料膜厚に対応するS/TEM像コントラスト値を決定する手順をさらに備えることを特徴とする請求項23に記載の方法。
  25. 前記S/TEMコントラストデータは、前記試料材料に関する試料膜厚に関連付けられたS/TEM像コントラスト値を備えることを特徴とする請求項22に記載の方法。
  26. 前記コントラストデータは、コントラスト/膜厚曲線から取得されることを特徴とする請求項22に記載の方法。
  27. 前記コントラスト/膜厚曲線は、異なる膜厚の試料に関するS/TEM像コントラスト値を決定する手順によって取得されることを特徴とする請求項26に記載の方法。
  28. 前記異なる膜厚の試料に関するS/TEM像コントラスト値を決定する手順は、異なる既知の膜厚の試料に関するS/TEM像コントラスト値を測定する手順を備えることを特徴とする請求項27に記載の方法。
  29. 前記異なる既知の膜厚の試料に関するS/TEM像コントラスト値は、コンピュータモデリングによって決定されることを特徴とする請求項27に記載の方法。
  30. 前記所望の試料膜厚に対応するS/TEM像コントラスト値は、同じ材料からなるキャリブレーション用試料に関するコントラストデータ対試料膜厚のキャリブレーション曲線のデータ点から決定されることを特徴とする請求項24に記載の方法。
  31. S/TEM分析に関し、試料を薄膜化する際にエンドポインティングする方法であって、
    薄膜化される前記試料と同じ材料からなり、異なる膜厚のキャリブレーション用試料に関する規格化されたS/TEM像コントラスト値を決定する手順によって、キャリブレーションデータを取得し、
    S/TEMを用いて前記試料を画像化し、
    前記試料画像に関する前記S/TEM像コントラスト値を規格化し、
    前記試料画像に関する前記規格化されたS/TEM像コントラスト値と、前記キャリブレーションデータとを比較し、
    前記試料を薄膜化し、
    前記試料画像に関する規格されたS/TEM像コントラスト値と前記キャリブレーションデータとの比較によって、前記試料が前記所望の膜厚にあることが示されたとき、試料の薄膜化を停止することを特徴とする方法。
  32. 異なる膜厚のキャリブレーション用試料に関する規格化されたS/TEM像コントラスト値を決定する手順は、
    信号検出器によって前記ビームの電子がまったく又は比較的少数しか検出されなかった信号に低い透過値を割り当てる手順と、
    前記信号検出器によって前記ビームの実質的にすべての電子が検出された信号に高い透過値を割り当てる手順と、
    前記キャリブレーション用試料画像に関する前記低い透過値と前記高い透過値との範囲の前記コントラスト値を規格化する手順と、を備えることを特徴とする請求項31に記載の方法。
  33. 前記低い透過値は0%であり、前記高い透過値は100%であることを特徴とする請求項32に記載の方法。
  34. 前記試料画像に関する前記S/TEM像コントラスト値を規格化する手順は、
    低い透過値を、信号検出器で前記ビームの電子がまったく又は比較的少数しか検出されなかった検出信号に割り当てる手順と、
    高い透過値を、前記信号検出器で前記ビームの実質的にすべての電子が検出された検出信号に割り当てる手順と、
    前記試料画像に関する前記コントラスト値を前記低い透過値と前記高い透過値との範囲で規格化する手順と、を備えることを特徴とする請求項31に記載の方法。
  35. 前記低い透過値は0%であり、前記高い透過値は100%であることを特徴とする請求項34に記載の方法。
  36. 試料に関するコントラスト情報を取得するS/TEMと、
    前記試料を所望の膜厚までミル処理するFIBと、
    前記コントラスト情報に基づいて、前記試料を前記所望の膜厚までミル処理するように前記FIBを制御するコントローラと、を備えることを特徴とする装置。
  37. 前記コントローラは、前記コントラスト情報が前記所望の膜厚に関連付けられた前記コントラスト値を指示したとき、前記FIBに対してミリングを停止させることができることを特徴とする請求項36に記載の装置。
  38. 前記コントローラは、前記所望の膜厚に関連付けられたコントラスト値を特定することができることを特徴とする請求項36又は37に記載の装置。
  39. 前記コントローラは、コントラスト/膜厚曲線の情報から、前記コントラスト値を特定することを特徴とする請求項38に記載の装置。
  40. さらに、コントラスト/膜厚曲線を示すルックアップデータを格納するメモリを備えることを特徴とする請求項36乃至39のいずれか1項に記載の装置。
  41. S/TEM分析のための試料を薄膜化する装置であって、
    FIBカラムと、
    S/TEMカラム及び検出器と、
    試料材料に関するキャリブレーションデータを格納するコンピュータ可読メモリと、を備え、
    前記格納データが、前記試料材料に関する試料膜厚に対応するS/TEM像コントラスト値を備えることを特徴とする装置。
  42. 前記試料に関する前記S/TEM像コントラスト値と、前記格納されたキャリブレーションデータとの比較に基づいて、前記試料を所望の膜厚まで薄膜化するようにFIBを制御するコントローラをさらに備えることを特徴とする請求項41に記載の装置。
  43. 第1材料及び第2材料の複合物からなる試料を薄膜化する際にエンドポインティングする方法であって、
    前記薄膜化する試料と同じ第1材料及び第2材料の複合物からなるキャリブレーション用試料を用い、薄膜化されているキャリブレーション用試料について所望の電子ビーム電圧で、前記第1及び第2試料材料に関する暗視野信号の交差点となるS/TEM像コントラスト値を決定する手順によって、キャリブレーションデータを取得し、
    前記試料に関する前記暗視野信号を決定するために、前記S/TEMを用いて、前記試料を前記所望の電子ビーム電圧で画像化し、
    前記試料を薄膜化し、
    前記第1及び第2材料に関する前記コントラスト値が、前記所望の膜厚における前記キャリブレーション用試料の暗視野信号の交差点と一致するとき、試料の薄膜化を停止することを特徴とする方法。
  44. 前記薄膜化されているキャリブレーション用試料について所望の電子ビーム電圧で、前記第1及び第2試料材料に関する暗視野信号の交差点となるS/TEM像コントラスト値を決定する手順は、
    前記試料が薄膜化されるときの前記第1及び第2材料に関する暗視野コントラスト値を取得する手順と、
    前記第1及び第2材料に関する前記コントラスト値が等しいとき、前記試料膜厚を決定する手順と、を備えることを特徴とする請求項43に記載の方法。
  45. 第1材料及び第2材料の複合物からなる試料を薄膜化する際にエンドポインティングする方法であって、
    前記薄膜化する試料と同じ第1材料及び第2材料の複合物からなるキャリブレーション用試料を用い、薄膜化されているキャリブレーション用試料について所望の電子ビーム電圧で、前記第1及び第2試料材料に関する暗視野信号の交差点となるS/TEM像コントラスト値を決定する手順によって、キャリブレーションデータを取得し、
    所望の電子ビーム電圧を選択し、その電子ビーム電圧に関する暗視野信号の交差点に関するコントラスト値を決定し、
    前記試料に関する前記暗視野信号を決定するために、前記S/TEMを用いて、前記試料を前記所望の電子ビーム電圧で画像化し、
    前記試料を薄膜化し、
    前記第1及び第2材料に関する前記コントラスト値が、前記所望の膜厚における前記キャリブレーション用試料の暗視野信号の交差点と一致するとき、試料の薄膜化を停止することを特徴とする方法。
  46. 前記暗視野信号の交差点に関するS/TEM像コントラスト値を決定する手順は、
    前記第1及び第2材料に関する暗視野信号コントラスト値対試料膜厚の曲線を取得する手順と、
    前記第1及び第2材料に関する前記コントラスト値が等しくなる前記試料膜厚を決定する手順と、を備えることを特徴とする請求項43又は45に記載の方法。
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