JP2012234127A - 液体現像剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】均一に帯電可能であり、記録媒体への定着阻害が抑制され、光沢性に優れていること。
【解決手段】液体現像剤は顔料と樹脂とを含むトナー粒子が分散剤により絶縁性液体に分散されてなり、含有する顔料はケイ素原子、ゲルマニウム原子、スズ原子を有する金属フタロシアニンであり、更に中心金属の配位子としてジ置換シロキサン結合(ジアルキル、ジアリール等)、トリ置換シロキシ基(トリアルキル、トリアリール等)を有する。
【選択図】なし

Description

本発明は、液体現像剤に関する。
電子写真方式の画像形成装置に用いられる現像剤としては、従来より粉体状の現像剤が用いられてきた。たとえば顔料としてフタロシアニン系化合物を用いること(特許文献1)、および顔料として平均円形度が所定値以上の顔料を用いること(特許文献2〜4)などが提案されている。
このような粉体状の現像剤(所謂トナー)は、顔料を樹脂中に分散させたものであるが、粒径を小さくすると分散性が悪くなり、均一に帯電することが困難になるという問題があることから、その粒径の下限値を5〜6μm以上にする必要があった。しかし、トナー粒子の粒径が大きくなると、高画質な画像が得られ難くなる。
そこで、昨今では、トナー粒子が絶縁性液体に分散してなる液体現像剤が注目されている。液体現像剤では、絶縁性液体中で分散性を制御することができるので、トナー粒子の粒径を小さくすることができ、よって、高画質な画像が得られる。しかし、トナー粒子の粒径が小さくなると、画像濃度の低下を招くことがある。そのため、顔料の含有量を粉体状の現像剤の場合よりも増加させることにより、画像濃度の低下を防止している。
特開2008−176311号公報 特開2003−316080号公報 特開2002−328492号公報 特開2002−229269号公報
しかし、トナー粒子中の顔料の含有量が多くなると、そのように多量の顔料を含む樹脂の硬度が高くなる効果(つまりフィラー効果)が大きくなるので、トナー粒子の硬度が高くなる。そのため、紙面などの記録媒体へのトナー粒子の定着阻害を引き起こすことがある。この定着阻害により、トナー粒子の光沢性の低下を招くことがある。
また、トナー粒子中の顔料の含有量が多くなると、多量の顔料がトナー粒子の表面に露出する。顔料がトナー粒子において均一に分散されていなければ、顔料がトナー粒子の表面において不均一に存在することとなる。そのため、トナー粒子を均一に帯電させることが難しくなる。
本発明は、このような状況下においてなされたものであって、その目的とするところは、均一に帯電可能であり記録媒体への定着阻害が抑制され、光沢性に優れた液体現像剤を提供することである。
本発明に係る液体現像剤は、顔料と樹脂とを含むトナー粒子が分散剤により絶縁性液体に分散されてなり、該顔料は、下記一般式(I)〜(V)および(IV’)で表わされるいずれかの化合物である。
Figure 2012234127
(一般式(I)中、M1は、ケイ素原子(Si)、ゲルマニウム原子(Ge)、およびスズ原子(Sn)のいずれかの金属原子を示す。また、Z1およびZ2は、各々独立に、ヒドロキシ基、塩素原子、炭素数6〜18のアリールオキシ基、炭素数1〜22のアルコキシ基、および下記に示す一般式(VI)で表わされる基のいずれかを示す。さらに、A1、A2、A3及びA4は、各々独立に、電子吸引性置換基を有してもよい、下記一般式群(VII)のいずれかに示される芳香環を形成する原子団を示す。)
Figure 2012234127
(一般式(II)中、M2は、アルミニウム原子(Al)、インジウム原子(In)、ガリウム原子(Ga)、およびタリウム原子(Tl)のいずれかの金属原子を示す。また、Z1は、ヒドロキシ基、塩素原子、炭素数6〜18のアリールオキシ基、炭素数1〜22のアルコキシ基、および下記に示す一般式(VI)で表わされる基のいずれかを示す。さらに、A1、A2、A3及びA4は、各々独立に、電子吸引性置換基を有してもよい、下記一般式群(VII)のいずれかに示される芳香環を形成する原子団を示す。)
Figure 2012234127
(一般式(III)中、M1は、ケイ素原子(Si)、ゲルマニウム原子(Ge)、およびスズ原子(Sn)のいずれかの金属原子を示す。また、Z1およびZ2は、各々独立に、ヒドロキシ基、塩素原子、炭素数6〜18のアリールオキシ基、炭素数1〜22のアルコキシ基、および下記に示す一般式(VI)で表わされる基のいずれかを示す。また、L1は、酸素原子または−O−SiR12O−を示し、R1およびR2は、各々独立に、炭素数1〜4のアルキル基、塩素原子、およびヒドロキシ基のいずれかを示す。さらに、A1、A2、A3及びA4は、各々独立に、電子吸引性置換基を有してもよい、下記一般式群(VII)のいずれかに示される芳香環を形成する原子団を示す。)
Figure 2012234127
(一般式(IV)および(IV’)中、nは、1以上の整数を示し、M1は、ケイ素原子(Si)、ゲルマニウム原子(Ge)、およびスズ原子(Sn)のいずれかの金属原子を示す。また、Z1およびZ2は、各々独立に、ヒドロキシ基、塩素原子、炭素数6〜18のアリールオキシ基、炭素数1〜22のアルコキシ基、および下記に示す一般式(VI)で表わされる基のいずれかを示す。また、L、L1およびL2は、各々独立に、酸素原子または−O−SiR12O−を示す。一般式(IV’)において、nが2以上の整数であるとき、Lは、それぞれ、酸素原子および−O−SiR12O−のいずれか一方である。R1およびR2は、それぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基、塩素原子、およびヒドロキシ基のいずれかを示す。さらに、A1、A2、A3及びA4は、各々独立に、電子吸引性置換基を有してもよい、下記一般式群(VII)のいずれかに示される芳香環を形成する原子団を示す。)
Figure 2012234127
(一般式(V)中、M2は、アルミニウム原子(Al)、インジウム原子(In)、ガリウム原子(Ga)、およびタリウム原子(Tl)のいずれかの金属原子を示す。また、L1は、酸素原子または−O−SiR12O−を示し、R1およびR2は、各々独立に、炭素数1〜4のアルキル基、塩素原子、およびヒドロキシ基のいずれかを示す。さらに、A1、A2、A3及びA4は、各々独立に、電子吸引性置換基を有してもよい、下記一般式群(VII)のいずれかに示される芳香環を形成する原子団を示す。)
Figure 2012234127
(一般式(VI)中のR3、R4及びR5は、各々独立に、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数1〜22のアルコキシ基、および炭素数6〜18のアリールオキシ基のいずれかを示す。)
Figure 2012234127
上記顔料は、上記トナー粒子中において30nm以上150nm以下の粒径を有することが好ましい。
上記トナー粒子は、0.1μm以上5μm以下の体積基準メディアン径を有することが好ましく、100質量部の上記樹脂に対して5質量部以上40質量部以下の上記顔料を含んでいることが好ましい。
上記一般式(I)、(II)、(IV)および(IV’)中のM1はケイ素原子であることが好ましい。
本発明の液体現像剤によれば、トナー粒子を均一に帯電させることができ、また記録媒体へのトナー粒子の定着阻害を抑制することができ、さらにはトナー粒子の光沢性の低下を抑制することができる。
電子写真方式の画像形成装置の概略概念図である。 電荷保持性の評価に用いる測定装置の概略概念図である。
以下では、本発明に係る液体現像剤を説明する。なお、本発明に係る液体現像剤は、以下に示す構成に限定されない。
<液体現像剤>
本発明に係る液体現像剤は、電子写真方式の画像形成装置用の現像剤として有用であり、トナー粒子が分散剤により絶縁性液体に分散されて構成されている。トナー粒子は顔料と樹脂とを含んでいるが、顔料として後述の材料を使用している。よって、トナー粒子は均一に帯電され、また紙面などの記録媒体へのトナー粒子の定着阻害が抑制される。
本発明に係る液体現像剤は、トナー粒子と分散剤と絶縁性液体とを含む限り、他の任意の成分を含んでいても良い。他の成分としては、たとえば荷電制御剤または粘度調整剤等を挙げることができる。ここで、トナー粒子は、液体現像剤に対して10〜50質量%含まれていれば良い。絶縁性液体は、液体現像剤に対して50〜90質量%含まれていれば良く、45〜89.99質量%含まれていることが好ましい。また、分散剤は、トナー粒子に対して0.1〜10質量%含まれていれば良い。
<トナー粒子>
本発明の液体現像剤に含まれるトナー粒子は、通常、絶縁性液体に相溶せず絶縁性液体中に分散された状態で存在しており、後述の樹脂および顔料を含んでいる。かかるトナー粒子は、後述の樹脂および顔料を含む限り、他の任意の成分を含むことができる。他の成分としては、たとえばワックスまたは荷電制御剤等を挙げることができる。
トナー粒子は、100質量部の樹脂に対して5質量部以上40質量部以下の顔料を含んでいれば良く、100質量部の樹脂に対して10質量部以上35質量部以下の顔料を含んでいることが好ましく、100質量部の樹脂に対して12質量部以上30質量部以下の顔料を含んでいることがさらに好ましい。顔料の含有量が5質量部未満であれば、顔料の濃度が不十分であるため、所望とする画像濃度が得られないことがある。一方、顔料の含有量が40質量部を超えると、トナー粒子における樹脂の割合が低くなるため、必要な定着強度が得られないことがある。
また、トナー粒子は、0.1μm以上5μm以下の体積基準メディアン径を有していることが好ましく、0.2μm以上4.5μm以下の体積基準メディアン径を有していることがさらに好ましい。ここで、トナー粒子の体積基準メディアン径は、トナー粒子の粒度分布において相対粒子量が50%となるときのトナー粒子の粒径である。体積基準メディアン径が0.1μm未満であれば、記録媒体へのトナー粒子の現像性が低下し画像劣化を招くことがある。また、画像濃度の向上を図ることが難しいことがある。一方、体積基準メディアン径が5μmを超えると、高画質な画像が得られ難くなることがある。
<樹脂>
本発明におけるトナー粒子に含まれる樹脂は、特に限定されない。本発明における樹脂は、たとえば、ポリエステル樹脂、ビニル系単量体を重合して形成される重合体、ポリオレフィン共重合体樹脂(特にエチレン系共重合体樹脂)、ロジン変性フェノール樹脂、またはロジン変性マレイン酸樹脂等であれば良く、これらの2種以上を混合して用いても良い。以下では、ポリエステル樹脂およびビニル系単量体を重合して形成される重合体について詳述する。
ポリエステル樹脂は、多価アルコールと多塩基酸(典型的には多カルボン酸)とを重縮合することにより得られたものであれば特に限定されない。多価アルコールは、特に限定されず、たとえば、エチレングリコールなどの脂肪族ジオール、ビスフェノールAなどの芳香族ジオール、脂環式ジオール、グリセリンなどのトリオール等が挙げられる。
ポリエステル樹脂は、2000以上20000以下の数平均分子量(Mn)を有していることが好ましい。ポリエステル樹脂の数平均分子量が2000未満である場合には、トナー粒子の粉砕性および保管安定性が悪化するので熱に対する安定性が低下するという不具合を招くことがある。一方、ポリエステル樹脂の数平均分子量が20000を超えると、樹脂の溶融温度が上がりトナー粒子の定着が悪化することと、記録媒体へのトナー粒子の定着時に要するエネルギが大きくなるので、経済的不利を招くとともに画像形成装置の各部に熱的ダメージを与えるという不具合を招くことがある。なお、数平均分子量は、GPC(ゲル浸透クロマトグラフィー、GPCはGel Permeation Chromatographyの略)により測定することができる。
ポリエステル樹脂の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)は、好ましくは2.0〜6.0であり、より好ましくは2.5〜5.5である。なお、重量平均分子量は、数平均分子量と同じく、GPCにより測定することができる。
ポリエステル樹脂は、50℃以上80℃以下のガラス転移温度(Tg)を有することが好ましい。ガラス転移温度が50℃未満では、トナー粒子の粉砕性および保管安定性が悪化する場合がある。一方、ガラス転移温度が80℃を超えると、記録媒体への定着時に要するエネルギが大きくなるので、経済的不利を招くとともに画像形成装置の各部に熱的ダメージを与える恐れがある。なお、ガラス転移温度は、示差熱分析により測定することができる。
ビニル系単量体は、たとえば、スチレン、o−メチルスチレンなどのスチレン誘導体、メタクリル酸メチルなどのメタクリル酸エステル誘導体、アクリル酸メチルなどのアクリル酸エステル誘導体、エチレンなどのオレフィン類、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル類、ビニルメチルエーテルなどのビニルエーテル類、ビニルメチルケトンなどのビニルケトン類、N−ビニルカルバゾールなどのN−ビニル化合物類、ビニルナフタレンなどのビニル化合物類、アクリルアミドなどのアクリル酸であれば良い。
また、ビニル系単量体は、カルボキシル基、スルフォン酸基またはリン酸基等の官能基を単量体の側鎖に有するものであっても良い。さらに、ビニル系単量体としてジビニルベンゼンなどの多官能性ビニル類を使用して、架橋構造の樹脂を作製しても良い。
<顔料>
本発明におけるトナー粒子に含まれる顔料は、上記一般式(I)〜(V)および(IV’)のいずれかで表わされる化合物を含んでいる。以下では、本発明における顔料の好ましい具体例を説明する。
一般式(I)、(III)、(IV)および(IV’)中のM1は、それぞれ、ケイ素原子(Si)、ゲルマニウム原子(Ge)、およびスズ原子(Sn)のいずれかの金属原子であるが、ケイ素原子(Si)であることが好ましい。これにより、画像の色味が向上する。
一般式(II)および(V)中のM2は、それぞれ、アルミニウム原子(Al)、インジウム原子(In)、ガリウム原子(Ga)、およびタリウム原子(Tl)のいずれかの金属原子であるが、インジウム原子(In)またはガリウム原子(Ga)であることが好ましい。
上記一般式(I)〜(IV)および(IV’)中のZ1と上記一般式(I)、(III)、(IV)および(IV’)中のZ2とは、それぞれ、ヒドロキシ基、塩素原子、炭素数6〜18のアリールオキシ基、炭素数1〜22のアルコキシ基、および上記一般式(VI)で表わされる基のいずれかであるが、上記一般式(VI)で表わされる基であることが好ましい。
上記一般式(VI)中のR3、R4およびR5は、それぞれ、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数1〜22のアルコキシ基、および炭素数6〜18のアリールオキシ基のいずれかである。R3、R4およびR5の少なくとも1つがアルキル基またはアルコキシ基である場合には、その炭素数は、1〜10であることが好ましく、2〜8であることがさらに好ましい。さらに好ましくは、R3、R4およびR5がそれぞれ炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、またはアリール基であることである。その中でも、R3、R4およびR5は、それぞれ、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、イソブチル基またはt−ブチル基であることが好ましい。なお、R3、R4およびR5はお互い同じ基であっても、異なる基であってもよい。
上記一般式(III)〜(V)中のL1、上記一般式(IV)中のL2、および上記一般式(IV’)中のLは、酸素原子または−O−SiR12O−であるが、酸素原子であることが好ましい。ここで、−O−SiR12O−中のR1およびR2は、各々独立に、炭素数1〜4のアルキル基、塩素原子、およびヒドロキシ基のいずれかである。
ここで、上記一般式(IV’)において、nが2以上の整数であるとき、Lは、それぞれ、酸素原子および−O−SiR12O−のいずれか一方である。別の言い方をすると、Lは互いに同一であっても良いし、Lは互いに異なっても良い。また、複数個のLのうちの数個のLが互いに同一であっても良く、この場合には、残りのLは互いに同一であっても良いし、互いに異なっても良い。また、Lが互いに同一でない場合、一般式(IV’)におけるLの順序は限定されない。
上記一般式(I)〜(V)および(IV’)中のA1、A2、A3およびA4は、それぞれ、電子吸引性置換基を有してもよい、上記一般式群(VII)のいずれかに示される芳香環を形成する原子団である。その中でも、A1、A2、A3およびA4は、それぞれ、ベンゼン環を構成する原子団であることが好ましい。また、A1、A2、A3およびA4は、電子吸引性置換基がベンゼン環に結合されていることが好ましく、この電子吸引性置換基としては、たとえば、塩素原子(−Cl)、塩ハロゲン化メチル基(−CClX2)、トリフルオロメチル基(−CF3)またはニトロ基(−NO2)等が挙げられる。ここで、A1、A2、A3及びA4が各々独立に電子吸引性置換基を有してもよい芳香環を形成する原子団を示すとは、A1、A2、A3及びA4が一つ以上の電子吸引性置換基を有する芳香環を形成する原子団である場合だけでなく、A1、A2、A3及びA4が電子吸引性置換基を有していない芳香環を形成する原子団である場合も含む。
上記一般式(I)〜(V)および(IV’)で表わされる化合物についてさらに具体的に示す。
一般式(I)で表される化合物はテトラアザポルフィン系化合物(軸配位子を有するフタロシアニン化合物)とも呼ばれ、たとえば表1における化合物I−1〜I−19である。一般式(II)で表される化合物はフタロシアニン系化合物とも呼ばれ、たとえば表1における化合物II−1〜II−4である。しかし、一般式(I)〜(II)で表される化合物はそれぞれ表1に示される化合物に限定されない。
Figure 2012234127
一般式(III)で表される化合物の具体例としては以下の化学式(III−1)〜(III−6)で表わされる化合物が挙げられるが、一般式(III)で表される化合物はこれらに限定されない。
Figure 2012234127
Figure 2012234127
一般式(IV)または(IV’)で表される化合物の具体例としては以下の化学式(IV−1)で表わされる化合物が挙げられるが、一般式(IV)または(IV’)で表される化合物はこれに限定されない。
Figure 2012234127
一般式(V)で表される化合物の具体例としては以下の化学式(V−1)〜(V−2)で表わされる化合物が挙げられるが、一般式(V)で表される化合物はこれらに限定されない。
Figure 2012234127
このように、本発明における顔料の中心金属M1またはM2には、フタロシアニン骨格中のN原子が結合されているだけでなく、一般式中のZ1などがフタロシアニン骨格に対して垂直な方向から結合されている。一方、青色顔料として多用されている銅フタロシアニンでは、中心金属にはフタロシアニン骨格中のN原子が結合されているに過ぎない。よって、本発明における顔料は、青色顔料として多用されている銅フタロシアニンよりも嵩高いため、銅フタロシアニンよりも凝集または結晶化され難い。別の言い方をすると、本発明における顔料では、樹脂が入り込むスペースが隣り合う顔料粒子の間に確保されることとなる。よって、本発明における顔料は、銅フタロシアニンに比べて樹脂と混ざり合い易くなる。これにより、樹脂に対する顔料の含有量が増加しても、フィラー効果の増大が防止される。その結果、顔料を添加したことに起因するトナー粒子の硬度上昇を防止できるので、記録媒体へのトナー粒子の定着阻害を防止できる。また、記録媒体へのトナー粒子の定着阻害を防止できるので、光沢度の低下を防止できる。
また、本発明における顔料は、銅フタロシアニンよりもトナー粒子中における樹脂と混ざり合い易いので、トナー粒子中において均一に分散される。よって、顔料がトナー粒子の表面に不均一に露出することを防止できる。したがって、トナー粒子が均一に帯電されるため、転写などをスムーズに行なうことができる。
さらに、本発明における顔料は、銅フタロシアニンよりもトナー粒子中において均一に分散しているので、記録媒体上に均一に定着されることとなる。よって、色濁りの少ない画像が得られる。
以上のことから、顔料として嵩高い化合物を用いることが好ましく、一般式(II)で表わされる化合物のように軸配位子を有さない化合物を顔料として用いるよりも、一般式(I)、(III)、(IV)および(IV’)で表わされる化合物のように軸配位子を有する化合物を顔料として用いる方が好ましい。その中でも、一般式(I)のテトラアザポルフィン系化合物を本発明における顔料として用いることが好ましい。ここで、軸配位子とは、フタロシアニン骨格を構成する平面の上下方向から配位される配位子のことであり、たとえば一般式(I)におけるZ1およびZ2である。
本発明における顔料は、トナー粒子中において、30nm以上150nm以下の粒径を有していることが好ましく、50nm以上130nm以下の粒径を有していることがより好ましい。このように、本発明における顔料の表面積は比較的大きいので、顔料と樹脂との接触面積が大きくなり、樹脂による顔料の担持力が向上する。よって、絶縁性液体による顔料の溶解または浸食が防止される。
また、トナー粒子の体積基準メディアン径が0.5μm以上5μm以下であることが好ましいことを考慮すると、次に示すことが言える。つまり、トナー粒子中における顔料の粒径が30nm未満であるときは、顔料の粒径が著しく小さいため、顔料の添加量を増やしても、画像濃度が増加しにくくなる。そのため、目的とする画像濃度が得られなくなることがある。一方、トナー粒子中における顔料の粒径が150nmを超えたときは、トナー粒子中での顔料の局在化が起こりやすくなる。そのため、トナー粒子の帯電性が不均一になり、画像劣化を招くことがある。
なお、トナー粒子中における顔料の粒径とは、顔料の最長方向における径のことであり、トナー粒子を樹脂に包埋し薄片を作製後、透過型電子顕微鏡等を用いて測定することができる。
<トナー粒子の製造方法>
本発明におけるトナー粒子の製造方法は、特に限定されない。本発明に係るトナー粒子は、粉砕法により製造されても良く、具体的には、樹脂と顔料とを混練する工程と、混練工程で得られた混練物を粉砕する工程と、粉砕されたものを分級する工程とを経て製造されても良い。また、本発明に係るトナー粒子は、重合方法により製造されても良く、具体的には、顔料の共存下において単量体(樹脂を構成する単量体)を重合させ、同時に、形状や大きさなどを制御しながら製造されても良い。ここで、重合方法としては、たとえば、乳化重合法またはポリエステル伸長法等を挙げることができる。
<液体現像剤の製造方法>
本発明に係る液体現像剤の製造方法は、特に限定されない。本発明に係る液体現像剤は、上記方法にしたがって得られたトナー粒子と以下の絶縁性液体と後述の分散剤とを混合して製造されれば良い。
<絶縁性液体>
絶縁性液体は、静電潜像を乱さない程度の抵抗値(1×1011〜1×1016Ω・cm程度)のものであれば良く、臭気および毒性が少ない溶媒であることが好ましい。よって、絶縁性液体は、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、芳香族炭化水素、ハロゲン化炭化水素またはポリシロキサン等であれば良く、臭気および有害性の少なさと低コストとの観点から、ノルマルパラフィン系溶媒またはイソパラフィン系溶媒であることが好ましい。具体的には、絶縁性液体としては、モレスコホワイト(松村石油研究所社製)、アイソパー(エクソン化学社製)、シェルゾール71(シェル石油化学社製)、IPソルベント1620、またはIPソルベント2028(いずれも、出光石油化学社製)等が挙げられる。
<分散剤>
分散剤は、トナー粒子を絶縁性液体中に安定に分散させるためには、絶縁性液体に可溶な分散剤を用いると良い。分散剤は、トナー粒子を安定に分散させるものであれば種類に限定されないが、樹脂として酸価が比較的高いポリエステル樹脂を用いた場合には塩基性の高分子分散剤を用いることが好ましい。塩基性の高分子分散剤の中でも長期に渡り安定に保管可能な材料としては、N−ビニルピロリドン基を有する塩基性高分子分散剤などが挙げられる。
N−ビニルピロリドン基を有する塩基性高分子分散剤としては、N−ビニル−2−ピロリドンとメタクリル酸エステルとのランダム共重合体またはグラフト共重合体などが挙げられる。メタクリル酸エステル以外にもアクリル酸エステルまたはアルキレン化合物等でも良い。メタクリル酸エステルおよびアクリル酸エステルのアルキル基の炭素数は10〜20程度が好ましい。また、上記アルキレン化合物のアルキル基の炭素数は10から30程度が好ましい。
さらに、N−ビニルピロリドン基を有する塩基性高分子分散剤として、市販品を用いることも可能である。一例として、「Antaron V−216」、「Antaron V−220」(いずれもGAF/ISP Chemicals社製)等がある。
本実施例では、まず、顔料の種類を変更して種々の液体現像剤を製造し、製造された液体現像剤の定着性、光沢評価および電荷保持性を調べた。
なお、本発明は、以下に示す実施例に限定されない。たとえば、上記一般式(I)〜(V)および(IV’)で示される化合物であって以下で示す化合物以外の化合物を顔料として用いても、以下の実施例1〜8の結果と略同様の結果が得られると考えられる。
〔顔料の種類の最適化〕
<液体現像剤の製造>
<実施例1>
まず、以下に示す方法にしたがって樹脂を合成した。
<樹脂の合成>
還流冷却器、水とアルコールとを分離する装置、窒素ガス導入管、温度計および攪拌装置が取り付けられた丸底フラスコに、ビスフェノールAのプロピレンオキサイド付加物を1600質量部(多価アルコール)、テレフタル酸を550質量部(多価塩基酸)、そしてトリメリット酸を340質量部入れた。そして、丸底フラスコ内の内容物を攪拌しながら丸底フラスコ内に窒素ガスを導入し、200〜240℃の温度で脱水重縮合または脱アルコール重縮合を行った。
生成したポリエステル樹脂の酸価が規定値になったところで、反応系の温度を100℃以下に下げて重縮合反応を停止させた。このようにして熱可塑性ポリエステル樹脂(ポリエステル樹脂A)を得た。
得られたポリエステル樹脂Aは、数平均分子量Mn=7500、重量平均分子量Mw=2700、ガラス転移温度Tg=62.3℃、融点=110℃であった。
ここで、ポリエステル樹脂AのMnおよびMwは、GPCの結果から算出した。GPCは、高速液体クロマトグラフポンプ(TRI ROTAR−V型、日本分光社製)、紫外分光検出器(UVDEC−100−V型、日本分光社製)および50cm長さのカラム(Shodex GPC A−803、昭和電工社製)を用いて行なわれ、その結果からポリスチレンを標準物質として被検試料の分子量を算出することにより、ポリスチレン換算MnおよびMwとして求めた。なお、被検試料は、ポリエステル樹脂A0.05gを20mlのテトラヒドロフランに溶解されたものである。
ポリエステル樹脂AのTgは、示差走査熱量計(DSC−6200、セイコーインスツルメンツ(株)製)を用いて、試料量を2.0gとし昇温条件を10℃/分として測定された。
<トナー粒子の製造>
顔料として表1に示す化合物(I−1)を用いてトナー粒子を製造した。具体的には、上記手法により得られたポリエステル樹脂A100重量部に化合物(I−1)15重量部を加え、ヘンシェルミキサーで十分混合した。その後、ロール内加熱温度100℃の同方向回転二軸押出し機を用いてこの混合物を溶融混練し、得られた混合物を冷却した。冷却された混合物を粗粉砕した後、ジェット粉砕機にて粉砕した。これにより、トナー粒子が得られた。
得られたトナー粒子を光硬化性包埋樹脂で包埋後、薄片を作製し、電界放出型電子顕微鏡(品番JSM−7500F、日本電子社製)を用いてトナー粒子中における顔料の粒径を測定したところ、トナー粒子中における顔料の粒径は90nmであった。
<液体現像剤の製造>
得られたトナー粒子を43質量部、塩基性高分子分散剤としてソルスパース13940(日本ルーブリゾール社製)を0.43質量部、流動パラフィン100質量部(引火点84℃、商品名:IP−2028、出光興産社製)、およびジルコニアビーズ(商品名:YTZボール、ニッカトー社製)100質量部を混合し、サンドミルにて120時間撹拌した。これにより、液体現像剤が得られた。
得られた液体現像剤に対してレーザー回折式粒度分布測定装置(品番SALD−2200、島津製作所製)を用いてトナー粒子の体積基準メディアン径を測定したところ、トナー粒子の体積基準メディアン径は2.3μmであった。
<実施例2〜8および比較例1〜5>
顔料の種類を表2に示す化合物に変更したことを除いては上記実施例1と同様の方法にしたがって、実施例2〜6の液体現像剤を製造した。なお、実施例2〜4の顔料は、それぞれ、上記表1における化合物I−2、I−3およびII−1である。また、実施例5〜6の顔料は、それぞれ、上記化学式(III−1)および(IV−1)である。
顔料の含有量を表2に示す数値に変更したことを除いては上記実施例1と同様の方法にしたがって実施例7の液体現像剤を製造した。なお、表2における顔料の含有量(質量部)は、ポリエステル樹脂A100質量部に対する顔料の含有量である。
顔料の含有量を表2に示す数値に変更したことを除いては上記実施例4と同様の方法にしたがって実施例8の液体現像剤を製造した。
顔料の材料を表2に示す化合物に変更したことを除いては上記実施例1と同様の方法にしたがって比較例1〜5の液体現像剤を製造した。
<評価>
実施例1〜8および比較例1〜5の各液体現像剤を用いて、記録媒体(図1に示すコート紙10)への定着性、光沢度および電荷保持性を評価した。
<定着性の評価>
図1に示す画像形成装置1を用いて、実施例1〜8および比較例1〜5の各液体現像剤をコート紙10(コート紙10の単位面積当たりの重さは127g/m2である)上に現像した。
具体的には、液体現像剤2が規制ブレード4によりすりきられ、よって、現像ローラ3上に液体現像剤2の薄層が形成された。その後、現像ローラ3と感光体5とのニップにおいてトナー粒子が感光体5側へ移動し、感光体5上にトナー画像が形成された。
次いで、感光体5と中間転写体6とのニップにおいてトナー粒子が中間転写体6側へ移動し、中間転写体6上にトナー画像が形成された。続いて、中間転写体6上でトナー粒子は重ね合わせられ、コート紙10上へ画像が形成された。そして、上記コート紙10上の画像をヒートローラ11で定着させた。
このとき、ヒートローラ11の表面温度を100〜200℃の範囲において5℃刻みで変更し、各温度において常温常湿(温度20℃、湿度50%RH)の環境下において上記コート紙10に画像形成を行った。これにより、実施例1〜8では、画像濃度が0.8のベタ画像を可視画像として得た。また、比較例1〜5では、画像濃度が0.8のベタ画像を可視画像として得た。
その後、折り機を用いて、コート紙10に定着されたベタ画像を折った。その後、このベタ画像に0.35MPaの空気を吹きつけ、限度見本を参照して折り目の状態を5段階に評価した。そして、折り目の状態がランク3のときのヒートローラ3の表面温度を下限定着温度とした。下限定着温度が低いほど、トナー粒子が定着性に優れることを示す。
ここで、折り目状態の5段階評価は次に示す通りである。
ランク5:折れ目に全く剥離無し
ランク4:折り目にしたがいベタ画像の一部に剥離有り
ランク3:折り目にしたがいベタ画像に細い線状の剥離有り
ランク2:折り目にしたがいベタ画像に太い線状の剥離有り
ランク1:ベタ画像に大きな剥離有り。
なお、画像形成装置1は、上記構成以外にもクリーニングブレード7、荷電装置8およびバックアップローラ9を備えている。
また、プロセス条件は次に示す通りであった。
システム速度:40cm/s
感光体:負帯電OPC
帯電電位:−650V
現像電圧(現像ローラ3への印加電圧):−450V
1次転写電圧(転写ローラ(中間転写体6)への印加電圧):+620V
2次転写電圧:+1200V
現像前コロナCHG:針印加電圧−3〜5kVで適宜調整。
結果を表2に示す。なお、表2中の「トナー粒子のメディアン径」は、上述のトナー粒子の体積基準メディアン径である。
Figure 2012234127
実施例1〜8では、比較例1〜5よりも低温でトナー粒子をコート紙10の表面に定着させることができた。この理由としては、次に示すことが考えられる。
実施例1〜8の液体現像剤では、顔料が樹脂と混合されやすい。よって、顔料を混合したことに起因するトナー粒子の硬度の上昇を防止することができる。したがって、コート紙10への定着阻害の発生を防止できるので、比較的低温での定着が実現される。
一方、比較例1〜5では、実施例1〜8よりも嵩の低い顔料を用いているため、顔料粒子が互いに凝集または結晶化されると考えられる。そのため、顔料は樹脂と混ざり難く、よって、顔料を樹脂に混合したことに起因してトナー粒子の硬度が高くなる。したがって、これらのトナー粒子はコート紙10の表面へ定着され難いので、樹脂が溶融した状態での定着、つまり高温での定着が必要となる。
<光沢性の評価>
図1に示す装置を用いて、実施例1〜8および比較例1〜5の各液体現像剤の光沢性を調べた。
具体的には、ヒートローラ11の表面温度を160℃として、コート紙10に対してトナー付着量が3g/m2であるベタ画像を形成した。それ以外の条件などについては、上記<定着性の評価>での評価方法に従った。そして、「Gloss Meter」(村上色彩工学研究所社製)を用い、入射角を75°に設定して、ベタ画像の光沢度を測定した。ベタ画像の中央部および四隅の計5点において光沢度を測定してその平均値を求めることにより、ベタ画像の光沢度を得た。
結果を表2に示す。なお、表2では、求められた光沢度の平均値が75以上である場合を「A1」と記し、その平均値が60以上75未満である場合を「B1」と記し、その平均値が60未満である場合を「C1」と記している。このことは、表3においても同様である。光沢度の平均値が高いほど、トナー粒子が光沢性に優れることを示す。
実施例1〜8では、比較例1〜5よりも液体現像剤の光沢性が向上した。その理由としては、上記<定着性の評価>で述べたように、実施例1〜8のトナー粒子が比較例1〜5のトナー粒子に比べて定着性に優れることが挙げられる。
<電荷保持性の評価>
図2に示す装置を用いて、実施例1〜8および比較例1〜5の各液体現像剤の電荷保持性を測定した。
具体的には、塗布量が7g/m2になるように各液体現像剤22をアルミ蒸着PET(アルミニウムが蒸着されたPET(poly(ethylene terephthalate))フィルム)21全体に均一に塗布し、そのアルミ蒸着PET21を円筒状の金属ローラ20に貼り、この金属ローラ20を300mm/secの速度で回転させた。また、定電流源24からチャージャー23へ電流を供給し、チャージャー23において3μA/cmの電流を回転中の金属ローラ20へ印加した。そして、液体現像剤22の表面電位を表面電位計25で測定し、表面電位計25の出力値をオシロスコープ26でモニターした。
結果を表2に示す。なお、表2では、オシロスコープ26でモニターされた液体現像剤22の表面電位が20V以上である場合を「A2」と記し、その表面電位が10V以上20V未満である場合を「B2」と記し、その表面電位が10V未満である場合を「C2」と記している。このことは表3においても同様である。表面電位計25の出力値が高いほど、トナー粒子の電荷保持性が良好であることを示し、よって、高濃度の画像が得られることを示す。
実施例1〜8では、比較例1〜5よりも液体現像剤の表面電位が高かった。よって、電荷保持性の評価結果から、実施例1〜8の液体現像剤を用いた方が比較例1〜5の液体現像剤を用いた場合に比べて高濃度の画像が得られるということが予想できる。そして、このことは、上記<光沢性の評価>における評価結果と一致する。
〔トナー粒子における顔料の粒径の最適化〕
次に、トナー粒子における顔料の粒径を変更して実施例9〜13の液体現像剤を製造し、製造された液体現像剤の定着性、光沢評価および電荷保持性を調べた。
なお、以下では、上記実施例1における顔料を用いてトナー粒子における顔料の粒径を最適化している。しかし、上記実施例2〜8における顔料を用いても、さらには上記一般式(I)〜(V)および(IV’)で示される化合物を顔料として用いても、以下に示す結果と同様の傾向が得られると考えられる。
<液体現像剤の製造方法>
<実施例9>
同方向回転二軸押出し機を用いてポリエステル樹脂Aと顔料との混合物を溶融混練しているところにTHF(tetrahydrofuran)をポリエステル樹脂A100重量部に対して10重量部添加したことを除いては上記実施例1と同様の方法にしたがってトナー粒子を得た。得られたトナー粒子における顔料の粒径は、20nmであった。そして、得られたトナー粒子を用いて上記実施例1と同様の方法にしたがって実施例9の液体現像剤を作製した。
<実施例10>
THFをポリエステル樹脂100重量部に対して5重量部添加したことを除いては上記実施例9と同様の方法にしたがってトナー粒子を得た。得られたトナー粒子における顔料の粒径は、40nmであった。そして、得られたトナー粒子を用いて上記実施例1と同様の方法にしたがって実施例10の液体現像剤を作製した。
<実施例11〜13>
実施例11〜13では、同方向回転二軸押出し機のロール内加熱温度をそれぞれ、105℃、110℃、120℃としたことを除いては上記実施例1と同様の方法にしたがって液体現像剤を作製した。なお、実施例11〜13の各実施例においても、トナー粒子が得られた時点で、得られたトナー粒子中における顔料の粒径を求めた。
<定着性の評価>
〔顔料の種類の最適化〕における<定着性の評価>にしたがって、実施例9〜13の液体現像剤に対してその定着性を調べた。結果を表3に示す。
Figure 2012234127
実施例9〜12では、実施例13よりもさらに低温でトナー粒子をコート紙10の表面に定着させることができた。この理由としては、次に示すことが考えられる。
実施例9〜12の液体現像剤では、顔料の粒径がトナー粒子の粒径よりも十分小さいため、トナー粒子は十分な量の樹脂を含有することができる。よって、コート紙10への定着阻害の発生を防止できるので、比較的低温での定着が実現される。
一方、実施例13では、実施例9〜12に比べて、顔料の粒径がトナー粒子の粒径に近い値を示しているため、トナー粒子は十分な量の樹脂を含有することが難しくなる。よって、実施例13のトナー粒子はコート紙10の表面へ定着され難いので、実施例9〜12よりも高温での定着が必要となる。
<光沢性の評価>
〔顔料の種類の最適化〕における<光沢性の評価>にしたがって、実施例9〜13の液体現像剤に対してその光沢性を調べた。
結果を表3に示す。
実施例9〜12では、実施例13よりも液体現像剤の光沢性がさらに向上した。その理由としては、次の2つが考えられる。上記<定着性の評価>で述べたように、実施例9〜12のトナー粒子が実施例13のトナー粒子よりも定着性にさらに優れることが挙げられる。また、実施例9〜12では、実施例13に比べて、顔料の表面積が大きいので、顔料と樹脂との接触面積が大きくなり、よって、樹脂による顔料の担持力が向上する。したがって、キャリア液による顔料の溶解または浸食が防止される。これにより、画像濃度の向上を図ることができる。
<電荷保持性の評価>
〔顔料の種類の最適化〕における<電荷保持性の評価>にしたがって、実施例9〜13の液体現像剤に対してその電荷保持性を調べた。
結果を表3に示す。
実施例10〜12では、実施例9および13よりも液体現像剤の表面電位が高かった。これにより、実施例10〜12の液体現像剤を用いた方が実施例9および13の液体現像剤を用いた場合に比べて高濃度の画像が得られるということが予想できる。実施例10〜12の方が実施例13よりも高濃度の画像が得られるということは、上記<光沢性の評価>における評価結果と一致する。また、実施例10〜12の方が実施例9よりも高濃度の画像が得られるという理由としては、次に示すことが考えられる。実施例9では、顔料の粒径がトナー粒子の粒径よりも著しく小さいので、顔料がトナー粒子の表面に露出し難く、よって、トナー粒子の帯電が難しくなる。
以上のように本発明の実施例について説明を行なったが、上述の各実施例の構成を適宜組み合わせることも当初から予定している。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 画像形成装置、2 液体現像剤、3 現像ローラ、4 規制ブレード、5 感光体、6 中間転写体、7 クリーニングブレード、8 荷電装置、9 バックアップローラ、10 コート紙、11 ヒートローラ、21 アルミ箔、22 液体現像剤、23 チャージャー、24 定電流源、25 表面電位計、26 オシロスコープ。

Claims (5)

  1. 顔料と樹脂とを含むトナー粒子が分散剤により絶縁性液体に分散されてなる液体現像剤であって、
    前記顔料は、下記一般式(I)〜(V)および(IV’)で表わされるいずれかの化合物である、液体現像剤。
    Figure 2012234127
    (一般式(I)中、M1は、ケイ素原子(Si)、ゲルマニウム原子(Ge)、およびスズ原子(Sn)のいずれかの金属原子を示す。また、Z1およびZ2は、各々独立に、ヒドロキシ基、塩素原子、炭素数6〜18のアリールオキシ基、炭素数1〜22のアルコキシ基、および下記に示す一般式(VI)で表わされる基のいずれかを示す。さらに、A1、A2、A3及びA4は、各々独立に、電子吸引性置換基を有してもよい、下記一般式群(VII)のいずれかに示される芳香環を形成する原子団を示す。)
    Figure 2012234127
    (一般式(II)中、M2は、アルミニウム原子(Al)、インジウム原子(In)、ガリウム原子(Ga)、およびタリウム原子(Tl)のいずれかの金属原子を示す。また、Z1は、ヒドロキシ基、塩素原子、炭素数6〜18のアリールオキシ基、炭素数1〜22のアルコキシ基、および下記に示す一般式(VI)で表わされる基のいずれかを示す。さらに、A1、A2、A3及びA4は、各々独立に、電子吸引性置換基を有してもよい、下記一般式群(VII)のいずれかに示される芳香環を形成する原子団を示す。)
    Figure 2012234127
    (一般式(III)中、M1は、ケイ素原子(Si)、ゲルマニウム原子(Ge)、およびスズ原子(Sn)のいずれかの金属原子を示す。また、Z1およびZ2は、各々独立に、ヒドロキシ基、塩素原子、炭素数6〜18のアリールオキシ基、炭素数1〜22のアルコキシ基、および下記に示す一般式(VI)で表わされる基のいずれかを示す。また、L1は、酸素原子または−O−SiR12O−を示し、R1およびR2は、各々独立に、炭素数1〜4のアルキル基、塩素原子、およびヒドロキシ基のいずれかを示す。さらに、A1、A2、A3及びA4は、各々独立に、電子吸引性置換基を有してもよい、下記一般式群(VII)のいずれかに示される芳香環を形成する原子団を示す。)
    Figure 2012234127
    (一般式(IV)および(IV’)中、nは、1以上の整数を示し、M1は、ケイ素原子(Si)、ゲルマニウム原子(Ge)、およびスズ原子(Sn)のいずれかの金属原子を示す。また、Z1およびZ2は、各々独立に、ヒドロキシ基、塩素原子、炭素数6〜18のアリールオキシ基、炭素数1〜22のアルコキシ基、および下記に示す一般式(VI)で表わされる基のいずれかを示す。また、L、L1およびL2は、各々独立に、酸素原子または−O−SiR12O−を示す。一般式(IV’)において、nが2以上の整数であるとき、Lは、それぞれ、酸素原子および−O−SiR12O−のいずれか一方である。R1およびR2は、それぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基、塩素原子、およびヒドロキシ基のいずれかを示す。さらに、A1、A2、A3及びA4は、各々独立に、電子吸引性置換基を有してもよい、下記一般式群(VII)のいずれかに示される芳香環を形成する原子団を示す。)
    Figure 2012234127
    (一般式(V)中、M2は、アルミニウム原子(Al)、インジウム原子(In)、ガリウム原子(Ga)、およびタリウム原子(Tl)のいずれかの金属原子を示す。また、L1は、酸素原子または−O−SiR12O−を示し、R1およびR2は、各々独立に、炭素数1〜4のアルキル基、塩素原子、およびヒドロキシ基のいずれかを示す。さらに、A1、A2、A3及びA4は、各々独立に、電子吸引性置換基を有してもよい、下記一般式群(VII)のいずれかに示される芳香環を形成する原子団を示す。)
    Figure 2012234127
    (一般式(VI)中のR3、R4及びR5は、各々独立に、炭素数1〜22のアルキル基、炭素数6〜18のアリール基、炭素数1〜22のアルコキシ基、および炭素数6〜18のアリールオキシ基のいずれかを示す。)
    Figure 2012234127
  2. 前記顔料は、前記トナー粒子中において、30nm以上150nm以下の粒径を有する、請求項1に記載の液体現像剤。
  3. 前記トナー粒子は、0.1μm以上5μm以下の体積基準メディアン径を有する、請求項1または2に記載の液体現像剤。
  4. 前記トナー粒子は、100質量部の前記樹脂に対して、5質量部以上40質量部以下の前記顔料を含んでいる、請求項1〜3のいずれかに記載の液体現像剤。
  5. 前記一般式(I)、(II)、(IV)および(IV’)中のM1はケイ素原子である請求項1〜4のいずれかに記載の液体現像剤。
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