JP2012231092A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高い位置精度でIGBT領域にイオンを注入することができる技術を提供する。
【解決手段】 IGBTとダイオードを有する半導体装置の製造方法であって、半導体基板12のうちのIGBTが形成される半導体領域であるIGBT領域20の上面を覆わず、かつ、半導体基板12のうちのダイオードが形成される半導体領域であるダイオード領域40の上面を覆うように半導体基板12の上面に金属層70を形成する金属層形成工程S12と、金属層形成工程S12後に半導体基板12の上面側から半導体基板12に向けてイオンを照射するイオン照射工程S14を有しており、製造される半導体装置10において、前記金属層70がダイオードの電極となる。
【選択図】図6

Description

本明細書に開示の技術は、半導体装置の製造方法に関する。
特許文献1には、IGBTとダイオードを有する半導体装置が開示されている。この半導体装置では、IGBTのボディ領域が、ダイオードのアノード領域よりも深い位置まで形成されている。
特開2010−067901号 特開平8−340055号
特許文献1のように、ダイオード側の半導体基板に深い拡散層を形成しないで、IGBT側の半導体基板に深い拡散層(すなわち、ボディ領域)を形成するためには、従来は、半導体基板のうちのダイオードとなる領域(以下、ダイオード領域という)の上面を樹脂製のマスクで覆った状態で半導体基板にイオンを照射する必要がある。これによって、半導体基板のうちのIGBTとなる領域(以下、IGBT領域という)にイオンが注入されるとともに、ダイオード領域へのイオンの注入がマスクによってブロックされる。IGBT領域に深い拡散層を形成するためには、イオンを高い加速電圧で加速して照射する必要がある。一方、高い加速電圧で加速されたイオンのダイオード領域への注入をブロックするためには、マスクを厚く形成する必要がある。しかしながら、マスクを厚く形成する場合には、マスクを精度良く形成することが困難となる。すなわち、半導体装置を量産するときに、マスクの端部の位置のばらつきが大きくなり、イオンが注入される範囲がばらつくことになる。このばらつきによってダイオード領域に高い加速電圧で加速されたイオンが注入されると、順電圧の上昇等のダイオード特性の低下に繋がる。この問題を解消するために、IGBT領域とダイオード領域の間(すなわち、マスクの端部の位置がばらつく範囲)に無効領域(素子として機能しない領域)を設けることも考えられる。このように無効領域を設けることで、半導体装置の量産時にダイオードの特性を安定させることができる。しかしながら、この方法では、半導体基板内において素子として機能しない領域が増えるため、半導体装置が大型化してしまう。
したがって、本明細書では、高い位置精度でIGBT領域にイオンを注入することができる技術を提供する。
本明細書が開示する製造方法では、IGBTとダイオードを有する半導体装置を製造する。この製造方法は、半導体基板のうちのIGBTが形成される半導体領域であるIGBT領域の上面を覆わず、かつ、半導体基板のうちのダイオードが形成される半導体領域であるダイオード領域の上面を覆うように半導体基板の上面に金属層を形成する金属層形成工程と、金属層形成工程後に半導体基板の上面側から半導体基板に向けてイオンを照射するイオン照射工程を有している。この製造方法で製造される半導体装置において、前記金属層はダイオードの電極となる。
この製造方法では、イオン照射工程において、金属層がダイオード領域のマスクとなる。金属層は、照射されたイオンを遮蔽する能力が高い。したがって、薄い金属層でも、イオンのダイオード領域への注入をブロックすることができる。また、薄い金属層は、高い位置精度で形成することができる。したがって、この製造方法によれば、IGBT領域に高い位置精度でイオンを注入することができる。これにより、無効領域を設けることなく、イオン照射工程においてダイオード領域へのイオンの注入を防止することができる。なお、金属層は半導体基板への汚染を引き起こすが、この製造方法では金属層がダイオードの電極として用いられる。すなわち、金属層が形成される領域は、そもそも、電極が形成されるべき領域であるため、金属汚染の問題は生じない。
なお、特許文献2には、半導体基板上の金属層をマスクとして半導体基板にイオンを注入する技術が開示されている。しかしながら、この技術で用いる金属層は、半導体基板上に独立して設けられている配線であり、本明細書に開示の技術とは異なる。すなわち、一般的には、IGBTとダイオードを有する半導体装置の製造工程においては、IGBTの上面側の電極とダイオードの上面側の電極は一度に形成される。これは、これらの電極は互いに導通する電極であり、実質的に1つの電極であるためである。本明細書に開示の技術は、あえて、ダイオード側の電極をIGBT側の電極よりも先に形成することで、これをマスクとして用いることを可能としており、この点が引用文献2に開示の技術とは大きく異なる。
上述した製造方法は、金属層形成工程前において、半導体基板の上面のうちのIGBT領域とダイオード領域の境界にトレンチが形成されており、そのトレンチ内に半導体基板から絶縁されているゲート電極が形成されていることが好ましい。また、金属層形成工程では、ダイオード領域上からトレンチ上に跨るように金属層を形成し、イオン照射工程では、半導体基板の上面の垂線に対してその垂線からIGBT領域側に角度θだけ傾いた方向に沿ってイオンを照射することが好ましい。また、半導体基板を平面視したときにトレンチが伸びる方向に対して直交する断面においてダイオード領域上からトレンチ上に伸びる金属層の幅OLと、金属層の厚さTと、角度θとが、OL≧Ttanθの関係を満たすことが好ましい。
このように、イオンの照射方向を半導体基板の上面の垂線に対して傾けることで、IGBT領域へのイオン注入時にチャネリングが生じることを抑制することができる。また、上記の関係を満たすようにダイオード領域上からトレンチ上に伸びる金属層の幅OLが設定されていることで、イオン注入方向の傾斜によるダイオード領域へのイオンの注入を防止することができる。
実施形態の製造方法により製造される半導体装置10の拡大上面図。 図1のII−II線における半導体装置10の縦断面図。 半導体装置10の製造方法を示すフローチャート。 ステップS8実施後の半導体基板12の図2に対応する箇所の縦断面図。 ステップS10実施中の半導体基板12の図2に対応する箇所の縦断面図。 ステップS14実施中の半導体基板12の図2に対応する箇所の縦断面図。 OL≧Ttanθが満たされる構造の説明図。 OL≧Ttanθが満たされない構造の説明図。 ステップS18実施後の半導体基板12の図2に対応する箇所の縦断面図。 ステップS20実施後の半導体基板12の図2に対応する箇所の縦断面図。 変形例の半導体装置の図2に対応する箇所の縦断面図。 変形例の半導体装置の図2に対応する箇所の縦断面図。 変形例の半導体装置の図2に対応する箇所の縦断面図。
実施形態の製造方法では、図1、2に示す半導体装置10を製造する。図2に示すように、半導体装置10は、主にシリコンからなる半導体基板12と、半導体基板12の上面及び下面に形成されている電極、絶縁膜等により構成されている。なお、図1においては、半導体基板12上に形成されている電極、絶縁膜の図示を省略している。また、図1、2において、Z方向は半導体基板12の厚み方向であり、X方向はZ方向に直交する方向であり、Y方向はX方向及びZ方向に直交する方向である。
図1、2に示すように、半導体基板12には、IGBTが形成されているIGBT領域20とダイオードが形成されているダイオード領域40が隣接するようにして形成されている。半導体基板12の上面には、複数のトレンチ50が形成されている。各トレンチ50は、図2に示すようにZ方向(半導体基板12の厚み方向)に沿って伸びるとともに、図1に示すように半導体基板12を平面視したときにY方向に沿って伸びている。本実施形態では、トレンチ50の幅(X方向の幅)が約1μmであり、トレンチ50の深さが約4.5μmである。トレンチ50の内面は、絶縁膜52に覆われている。トレンチ50内には、電極54、56が充填されている。IGBT領域20内のトレンチ50内の電極54は、IGBTのゲート電極である。ゲート電極54は、絶縁膜52によってIGBT領域20内の半導体領域から絶縁されている。ダイオード領域40内のトレンチ50内の電極56は、ダイオード領域40内の電位を制御するための電極である。電極56は、絶縁膜52によって、ダイオード領域40内の半導体領域から絶縁されている。また、電極56は、ゲート電極54から絶縁されている。
半導体基板12の上面には、層間絶縁膜62と、上部電極64が形成されている。層間絶縁膜62は、電極54、56の上面と、その周囲の半導体領域の上面を覆うように形成されている。上部電極64は、半導体基板12の上面と層間絶縁膜62上を覆うように形成されている。上部電極64は、層間絶縁膜62によって、電極54、56から絶縁されている。上部電極64は、層間絶縁膜62が形成されていない範囲において、半導体基板12と導通している。半導体基板12の下面全域には、下部電極60が形成されている。下部電極60は、半導体基板12と導通している。
IGBT領域20内の半導体領域には、エミッタ領域22、ボディコンタクト領域24、上部ボディ領域26、ストッパ領域28、下部ボディ領域30、ドリフト領域32、及び、コレクタ領域34が形成されている。エミッタ領域22は、高濃度にn型不純物を含有するn型領域であり、半導体基板12の上面に臨む領域に形成されている。ボディコンタクト領域24は、高濃度にp型不純物を含有するp型領域であり、半導体基板12の上面に臨む領域に形成されている。図1に示すように、エミッタ領域22とボディコンタクト領域24は、Y方向に沿って交互に繰り返すように形成されている。エミッタ領域22とボディコンタクト領域24は、上部電極64とオーミック接続されている。エミッタ領域22とボディコンタクト領域24は、トレンチ50内の絶縁膜52と接している。図2に示すように、上部ボディ領域26は、エミッタ領域22の下側に形成されている。図示していないが、上部ボディ領域26は、ボディコンタクト領域24の下側にも形成されている。上部ボディ領域26は、低濃度にp型不純物を含有するp型領域である。上部ボディ領域26は、トレンチ50内の絶縁膜52と接している。ストッパ領域28は、低濃度にn型不純物を含有するn型領域であり、上部ボディ領域26の下側に形成されている。ストッパ領域28は、トレンチ50内の絶縁膜52と接している。ストッパ領域28は、上部ボディ領域26によって、エミッタ領域22から分離されている。下部ボディ領域30は、低濃度にp型不純物を含有するp型領域であり、ストッパ領域28の下側に形成されている。下部ボディ領域30は、トレンチ50内の絶縁膜52と接している。下部ボディ領域30は、ストッパ領域28によって、上部ボディ領域26から分離されている。ドリフト領域32は、低濃度にn型不純物を含有するn型領域であり、ストッパ領域28の下側に形成されている。ドリフト領域32は、トレンチ50の下端部の絶縁膜52と接しているとともに、トレンチ50よりも深い位置まで形成されている(言い換えると、トレンチ50は、ドリフト領域32に達する深さまで形成されている)。ドリフト領域32は、下部ボディ領域30によって、ストッパ領域28から分離されている。コレクタ領域34は、ドリフト領域32の下側の、半導体基板12の下面に臨む領域に形成されている。コレクタ領域34は、高濃度にp型不純物を含有するp型領域である。コレクタ領域34は、ドリフト領域32によって下部ボディ領域30から分離されている。コレクタ領域34は、下部電極60とオーミック接続されている。IGBT領域20内には、上部電極64、下部電極60、ゲート電極54、エミッタ領域22、ボディコンタクト領域24、上部ボディ領域26、ストッパ領域28、下部ボディ領域30、ドリフト領域32、及び、コレクタ領域34によってIGBT(以下、IGBT20という)が形成されている。
ダイオード領域40内の半導体領域には、アノードコンタクト領域42、アノード領域44、ドリフト領域46、及び、カソード領域48が形成されている。アノードコンタクト領域42は、高濃度にp型不純物を含有するp型領域であり、半導体基板12の上面に臨む領域に形成されている。アノードコンタクト領域42は、上部電極64とオーミック接続されている。アノード領域44は、低濃度にp型不純物を含有するp型領域であり、アノードコンタクト領域42の下側に形成されている。アノードコンタクト領域42とアノード領域44は、上部ボディ領域26の下端部よりも浅い領域内(上側の領域内)に形成されている。ドリフト領域46は、低濃度にn型不純物を含有するn型領域であり、アノード領域44の下側に形成されている。ドリフト領域46は、IGBT領域20内のドリフト領域32と連続する領域である。カソード領域48は、高濃度にn型不純物を含有するn型領域であり、ドリフト領域46の下側の、半導体基板12の下面に臨む領域に形成されている。カソード領域48は、下部電極60とオーミック接続されている。ダイオード領域40内には、上部電極64、下部電極60、アノードコンタクト領域42、アノード領域44、ドリフト領域46、及び、カソード領域48によってダイオード(以下、ダイオード40という)が形成されている。
上部電極64が下部電極60より高電圧になると、ダイオード40に電流が流れる。すなわち、上部電極64から、アノードコンタクト領域42、アノード領域44、ドリフト領域46、及び、カソード領域48を経由して、下部電極60に電流が流れる。一方、IGBT20においてはドリフト領域32とコレクタ領域34の境界のpn接合が障壁となるので、IGBT20には電流は流れない。下部電極60が上部電極64より高電圧になると、ダイオード40には電流は流れない。一方、この状態において、ゲート電極54に所定の電圧を印加すると、絶縁膜52に接している範囲の上部ボディ領域26と下部ボディ領域30にチャネルが形成される。これによって、電子が、上部電極64から、エミッタ領域22、上部ボディ領域26内のチャネル、ストッパ領域28、下部ボディ領域30内のチャネル、ドリフト領域32、コレクタ領域34を経由して、下部電極60に流れる。また、ホールが、下部電極60から、コレクタ領域34を経由して、ドリフト領域32に流入する。これによって、ドリフト領域32が伝導度変調現象により低抵抗化するので、電子が低損失でIGBT20内を流れることができる。ドリフト領域32に流入したホールは、下部ボディ領域30、ストッパ領域28、上部ボディ領域26、及び、ボディコンタクト領域24を経由して、上部電極64へ流れる。但し、ストッパ領域28がn型であるので、ストッパ領域28へのホールの流入が抑制される。このため、IGBT20では、ドリフト領域32に多くのホールが蓄積され、ドリフト領域32がより低抵抗化される。このため、IGBT20で生じる損失は極めて小さい。
次に、半導体装置10の製造方法について説明する。半導体装置10は、図3に示す製造工程により製造される。半導体装置10は、ドリフト領域32、46と同じ濃度のn型不純物を含有するn型半導体基板から製造される。なお、この半導体基板の上面は、(100)面である。
ステップS2〜S8では、上述したトレンチ構造を形成する。なお、ステップS2〜S8は、従来公知の方法により実施できるので、簡単に説明する。ステップS2では、半導体基板の上面にトレンチ50を形成する。ステップS4では、トレンチ50の内面に絶縁膜52を形成する。ステップS6では、トレンチ50内に電極54、56を形成する。ステップS8では、半導体基板の上面に層間絶縁膜62を形成する。また、ステップS8では、ダイオード領域40(上述したダイオード40が形成される領域)内の層間絶縁膜62に、コンタクト用の開口を形成する。これによって、図4に示すように半導体基板12が加工される。
ステップS10では、最初に、図5に示すように、半導体基板12の上面のうちのIGBT領域20(上述したIGBT20が形成される領域)の上面全体を覆うようにして樹脂のマスク90を形成する。ここでは、マスク90のダイオード領域40側の端部90aが、IGBT領域20とダイオード領域40の境界に形成されているゲート電極54a上に位置するように、マスク90を形成する。なお、マスク90は厚みが薄いため、高い位置精度で形成することができる。したがって、端部90aの位置が最大にずれた場合でも、端部90aがゲート電極54a上から外れることはない。次に、図5の矢印に示すように、半導体基板12の上面に向けてイオンを照射する。すると、IGBT領域20へのイオンの注入はマスク90によってブロックされるので、ダイオード領域40にのみイオンが注入される。なお、ステップS10では、イオンを照射する方向を、Y軸(半導体基板12を平面視したときにトレンチ50が伸びる軸)の回りに半導体基板12の上面の垂線12aに対してその垂線12aからIGBT領域20側に角度θ(本実施形態では、約7度)だけ傾けて、イオンを照射する。これによって、ダイオード領域40内におけるチャネリングを抑制することができる。また、ここでは、最初に、イオンの注入深さがアノードコンタクト領域42の深さD2となるように加速電圧を調節して、少量のp型不純物イオンを照射する。次に、イオンの注入深さがアノード領域44に対応する深さD1となるように加速電圧を調節して、多量のp型不純物イオンを照射する。なお、ステップS10では、イオンの注入深さD1、D2が浅い(すなわち、イオンの加速電圧が小さい)ので、薄いマスク90でもIGBT領域20へのイオンの注入をブロックすることができる。ダイオード領域40へのイオン注入が終了したら、マスク90をエッチングにより除去する。
ステップS12では、図6に示すように、半導体基板12上に、アルミニウムからなる金属層70を形成する。より詳細には、最初に、半導体基板12上全体に、スパッタリング等によって金属層70を形成する。次に、金属層70上にIGBT領域20内の金属層70が露出するようにマスクを形成し、その後、IGBT領域20内の金属層70をエッチングにより除去する。エッチング後に、マスクを除去することで、図6に示す構造が得られる。なお、本実施形態では、図7に示すように、約4μmの厚みTを有する金属層70を形成する。また、金属層70のIGBT領域20側の端部70aが、IGBT領域20とダイオード領域40の境界に形成されているゲート電極54a上に位置するように、金属層70を形成する。より詳細には、図7に示すように、金属層70のうち、境界部のトレンチ50上に存在している部分のX方向に沿った長さOLが、所定値OLminより大きくなるように金属層70を形成する。所定値OLminについては後に詳述する。金属層70は厚みTが薄いため、高い位置精度で形成することができる。したがって、端部70aの位置が最大にずれた場合でも、端部70aがゲート電極54a上から外れることはなく、かつ、上記の長さOLが所定値OLminより小さくなることはない。なお、半導体基板12上に金属層70を形成すると、金属層70の構成金属が半導体基板12中に拡散する。したがって、図6に示す半導体基板12においては、IGBT領域20とダイオード領域40の何れにおいても、上面近傍の半導体領域中に、金属層70から拡散した金属原子が存在している。しかしながら、IGBT領域20の上面は、後に電極が形成される領域であり、金属汚染を受けることが想定されている領域である。したがって、IGBT領域20の上面近傍に金属が拡散しても特に問題はない。また、金属層70は、後にダイオード40の電極となる。すなわち、金属層70そのものが電極である。したがって、ダイオード領域40の上面への金属汚染も想定されていることであり、ダイオード領域40の上面近傍に金属が拡散しても特に問題はない。
ステップS14では、図6の矢印に示すように、半導体基板12の上面に向けてイオンを照射する。すると、ダイオード領域40へのイオンの注入は金属層70によってブロックされるので、IGBT領域20にのみイオンが注入される。なお、ステップS14では、イオンを照射する方向をY軸回りに半導体基板12の上面の垂線12aに対してその垂線12aからIGBT領域20側に角度θ(本実施形態では、約7度)だけ傾けて、イオンを照射する。なお、図6に示す角度θは、図5に示す角度θと等しい。このように角度θを設けてイオンを注入することで、IGBT領域20内におけるチャネリングを抑制することができる。また、ここでは、最初に、イオンの注入深さが下部ボディ領域30の深さD5(本実施形態では、約2.4μm)となるように加速電圧を調節して少量のp型不純物イオンを照射する。次に、イオンの注入深さがストッパ領域28の深さD4(本実施形態では、約1.9μm)となるように加速電圧を調節して、少量のn型不純物イオンを照射する。次に、イオンの注入深さが上部ボディ領域26の深さD3(本実施形態では、約1μm)となるように加速電圧を調節して、少量のp型不純物イオンを照射する。なお、ステップS14では、ステップS10のイオン注入に比べて、イオンの注入深さD3〜D5が深い(すなわち、イオンの加速電圧が大きい)が、金属層70はイオンをブロックする能力が高いので、薄い金属層70でもダイオード領域40へのイオンの注入をブロックすることができる。
なお、図6に示すように角度θを設けてイオンを照射する場合において、上述した長さOL(境界部のトレンチ50上の金属層70のX方向に沿った長さ)が短いと、図8の矢印110に示すように金属層70の側面に入射したイオンがダイオード領域40に注入されてしまう。これは、矢印110に示す経路においては金属層70の厚みが十分でなく、金属層70がイオンをブロックできないためである。しかしながら、本実施形態では、上述したように、長さOLが最小値OLmin未満とならないように金属層70が形成される。また、最小値OLminは、OLmin=Ttanθの数式により定められている。すなわち、OL≧Ttanθの関係が満たされる。なお、本実施形態では、最小値OLminが約0.49μmであるので、長さOLが約0.8μmとなるように金属層70が形成される。OL≧Ttanθの関係が満たされていると、図7の矢印100に示すように、ダイオード領域40の上面の端に向かうイオンが金属層70の上面に当たる。すなわち、この場合には、ダイオード領域40の上面に向かう全てのイオンが金属層70の上面に当たる。したがって、ダイオード領域40の上面に向かう全てのイオンが十分な厚みを有する金属層70によりブロックされ、ダイオード領域40へのイオンの注入が確実に防止される。
ステップS16では、エミッタ領域22とボディコンタクト領域24に対するイオン注入を行う。すなわち、エミッタ領域22となる領域をマスクした状態で半導体基板12の上面に向けてp型イオンを照射して、ボディコンタクト領域24に相当する深さに多量のp型イオンを注入する。次に、ボディコンタクト領域24となる領域をマスクした状態で半導体基板12の上面に向けてn型イオンを照射して、エミッタ領域22に相当する深さに多量のn型イオンを注入する。なお、ステップS16でも、金属層70によってダイオード領域40へのイオンの注入がブロックされる。
ステップS18では、半導体基板12を加熱することで、ステップS10、S14、及び、S16で注入したイオンを拡散、活性化させる。これによって、図9に示すように、エミッタ領域22、ボディコンタクト領域24、上部ボディ領域26、ストッパ領域28、下部ボディ領域30、アノードコンタクト領域42、及び、アノード領域44が形成される。
ステップS20では、エッチング等によって、IGBT領域20内の層間絶縁膜62にコンタクト用の開口を形成する。次に、スパッタリング等によって、図10に示すように半導体基板12上にアルミニウムからなる金属層80を形成する。本実施形態では、約4μmの厚みを有する金属層80を形成する。金属層80は、IGBT領域20上と金属層70上を覆うように形成する。このように形成された金属層80と、ステップS12で形成された金属層70によって、上部電極64が形成される。
ステップS22では、半導体基板12の下面側の加工を行う。すなわち、イオン注入等によってコレクタ領域34とカソード領域48を形成する。そして、スパッタリング等によって下部電極60を形成する。ステップS22は、従来公知の方法によって実施することができる。これによって、図1、2に示す構造が完成する。その後、ステップS24で半導体基板12をダイシングすることで、半導体装置10が完成する。
以上に説明したように、この製造方法では、薄い金属層70をマスクとしてIGBT領域20へのイオン注入を行う。薄い金属層70は高い位置精度で形成することができるので、IGBT領域20へ精度よくイオンを注入することができる。これによって、IGBT領域20へのイオン注入の際に、ダイオード領域40へのイオンの注入を防止することができる。特に、OL≧Ttanθの関係が満たされているので、ダイオード領域40へのイオンの注入をより確実に防止することができる。これにより、ダイオード40の特性を向上させることができるとともに、量産時におけるダイオード40の特性のばらつきを抑制することができる。また、金属層70の形成によってIGBT領域20の上面及びダイオード領域40の上面に金属原子が拡散するが、これらの領域は電極が形成されることが前提とされている領域であるので、金属原子の拡散による問題は生じない。また、この方法では、IGBT領域20とダイオード領域40の間に無効領域を形成する必要がない。したがって、この製造方法によれば、無効領域を有する半導体装置よりも小型な半導体装置を製造することができる。
また、上述した実施形態では、金属層80を基板の上面全域に形成したが、図11に示すように、金属層80を金属層70から分離させてIGBT領域20上に形成してもよい。また、図12に示すように、金属層80が金属層70と部分的にオーバーラップするように形成してもよい。また、図10または図12に示すように金属層70、80を形成した後に、図13に示すように、基板の上面を研磨やCMPにより平坦化してもよい。
なお、上述した実施形態では、金属層70と金属層80にアルミニウムを用いたが、銅やタングステン等の他の金属を金属層70、80に用いてもよい。また、上述した実施形態では、金属層70と金属層80が同じ材料により構成されていたが、これらを異なる材料で構成してもよい。
また、上述した実施例では、ステップS10において、IGBT領域20の上面を覆うマスク90を形成してからダイオード領域40へのイオン注入を行った。しかしながら、ダイオード領域40へ注入するイオンがIGBT領域20へ注入されても問題ない場合には、マスク90を形成せずにステップ10を行ってもよい。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例をさまざまに変形、変更したものが含まれる。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
10:半導体装置
12:半導体基板
20:IGBT領域
22:エミッタ領域
24:ボディコンタクト領域
26:上部ボディ領域
28:ストッパ領域
30:下部ボディ領域
32:ドリフト領域
34:コレクタ領域
40:ダイオード領域
42:アノードコンタクト領域
44:アノード領域
46:ドリフト領域
48:カソード領域
50:トレンチ
52:絶縁膜
54:ゲート電極
56:電極
60:下部電極
62:層間絶縁膜
64:上部電極
70:金属層
70a:端部
80:金属層
90:マスク

Claims (2)

  1. IGBTとダイオードを有する半導体装置の製造方法であって、
    半導体基板のうちのIGBTが形成される半導体領域であるIGBT領域の上面を覆わず、かつ、半導体基板のうちのダイオードが形成される半導体領域であるダイオード領域の上面を覆うように半導体基板の上面に金属層を形成する金属層形成工程と、
    金属層形成工程後に、半導体基板の上面側から半導体基板に向けてイオンを照射するイオン照射工程、
    を有しており、
    製造される半導体装置において、前記金属層がダイオードの電極となることを特徴とする製造方法。
  2. 金属層形成工程前において、半導体基板の上面のうちのIGBT領域とダイオード領域の境界にトレンチが形成されており、そのトレンチ内に半導体基板から絶縁されているゲート電極が形成されており、
    金属層形成工程では、ダイオード領域上からトレンチ上に跨るように金属層を形成し、
    イオン照射工程では、半導体基板の上面の垂線に対してその垂線からIGBT領域側に角度θだけ傾いた方向に沿ってイオンを照射し、
    半導体基板を平面視したときにトレンチが伸びる方向に対して直交する断面においてダイオード領域上からトレンチ上に伸びる金属層の幅OLと、金属層の厚さTと、角度θとが、
    OL≧Ttanθ
    の関係を満たすことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
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