JP2010147065A - 縦型半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

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篤雄 渡辺
Takuo Nagase
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Abstract

【課題】素子終端領域の占有面積を小さくして阻止特性の安定性を確保でき、必要に応じて、順方向/逆方向の電圧阻止能力を実現できる縦型半導体装置を提供する。
【解決手段】縦型半導体装置は、IGBTの素子機能を実現する素子活性領域100と、素子活性領域100を囲む素子終端領域200とによって構成されている。素子終端領域200には、基板表面に略垂直に、素子活性領域100を取り囲む閉ループ状にトレンチ700が形成されている。トレンチ700は、その側壁に形成されたシリコン酸化膜710と、酸化膜間の隙間を充填する多結晶シリコン720とによって形成されている。さらに、素子終端領域200は、トレンチ700と所定距離を隔てたp−型低不純物濃度層500で終端されている。これによって、素子終端領域200の占有面積を大幅に低減するトレンチ構造において、薄膜の低応力な酸化膜を形成して高耐圧化を図ることができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、SOI(Silicon On Insulator)層にトレンチを有する縦型半導体装置及びその製造方法に関し、特に、ダイオード、バイポーラトランジスタ、MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)、あるいはIGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ;Insulated Gate Bipolar Transistor)などの縦型半導体装置及びその製造方法に関する。
一般的な縦型半導体装置は、スイッチング動作により電流をON/OFFさせて素子の活性動作を担う素子活性領域と、素子活性領域の周辺に存在し、高電圧を印加してもリーク電流を無視できるレベルに抑える阻止能力を高信頼度に実現する素子終端領域とによって構成されている。この素子終端領域は殆んど電流が流れない無効領域であるため、半導体チップに占める面積はできるだけ小さいことが望ましい。
図16は、従来の縦型半導体装置をIGBTに適用したときの要部断面図である。図16に示すように、従来の縦型半導体装置(IGBT)310aは素子活性領域100aと素子終端領域200aとによって構成されている。図16において、符号1aはn−型低不純物濃度層のn−ベース層、符号2aはコレクタ層の一つの面に積層されて形成されたn+型高不純物濃度層でnバッファ層と呼ばれる領域であり、符号3aはnバッファ層2aに積層して形成されるp+型高不純物濃度層のコレクタ層、符号4aはコレクタ層3aにオーミック接続される金属部材のコレクタ電極、符号5aはp型不純物濃度層のチャネル層、符号6aはチャネル層5aの中に形成されるn+型高不純物濃度のエミッタ層、符号7aはエミッタ層6aに隣接して形成されるp+型高不純物濃度のチャネルコンタクト層、符号8aは多結晶シリコンからなるゲート電極であって、薄いシリコン酸化膜81a(以後、これをゲート酸化膜81aと呼ぶこともある)を介してn−ベース層1aの他方の主表面に形成される。符号9aはエミッタ層6aとチャネルコンタクト層7aとにオーミック接続された金属部材のエミッタ電極であり、絶縁膜82aによりゲート電極8aと電気的に分離されて形成される。符号51a〜54aはp型不純物濃度のフィールドリング層、符号91a〜94aはフィールドリング層51a〜54aにそれぞれオーミック接続された金属部材からなるフィールドリング電極、符号61aはn+型高不純物濃度で素子最外周端に形成される寄生チャネルカット層、符号62aは寄生チャネルカット層61aにオーミック接続される金属部材の寄生チャネルカット電極である。
図16に示す従来の縦型半導体装置(IGBT)310aは、フィールドリング層51a〜54a及びフィールドリング電極91a〜94aからなるフィールドリング領域が四重の領域で形成されている場合を示しているが、素子活性領域100aを囲む領域数は、縦型半導体装置(IGBT)310aに要求される阻止電圧によって決まり、一例として、300V前後での定格電圧に対しては、4重の領域からなるフィールドリング構造にする必要がある。したがって、図16に示した縦型半導体装置(IGBT)310aでは素子終端領域200aの面積が大きくなることは、半導体チップ面積を増大させ、縦型半導体装置(IGBT)310aのコストアップを引き起こす要因となる。特に、素子活性領域100aの素子構造が高電流密度化され、その素子活性領域の面積が小さくなってきている現状においては、素子終端領域200aの占める面積を小さくすることが今後の大きな課題となる。そこで、図16に示すフィールドリング構造を改善する素子終端構造が種々提案されているので、その具体的な一例を説明する。
図17は、従来の縦型半導体装置をMOSFETに適用したときの要部断面図である。図17に示す縦型半導体装置(MOSFET)310bはトレンチ700bを備えた素子終端構造の構成となっている。このようなトレンチ構造の縦型半導体装置(MOSFET)310bは、例えば、特許文献1などに開示されている。図17の縦型半導体装置(MOSFET)310bにおいては素子はMOSFETであって、IGBTの場合と若干の構成が異なるが、素子終端領域200bの基本的な動作はIGBTの場合と同様である。
図17において、縦型半導体装置(MOSFET)310bは素子活性領域100bと素子終端領域200bとによって構成されている。符号10bはn−型の低不純物濃度層のドリフト層、符号20bはドリフト層10bの一つの面に積層されて形成されたn+型高不純物濃度のドレイン層、符号30bはドレイン層20bにオーミック接続される金属部材のドレイン電極、符号50bはp型不純物濃度層のチャネル層、符号60bはチャネル層50bの中に形成されるn+型高不純物濃度のソース層、符号70bはソース層60bに隣接して形成されるp+型高不純物濃度のチャネルコンタクト層、符号8bは多結晶シリコンからなるゲート電極であって、薄いシリコン酸化膜81b(ゲート酸化膜81b)を介してドリフト層10bの他方の主表面に形成される。符号90bはソース層60bとチャネルコンタクト層70bとにオーミック接続された金属部材のソース電極であって、絶縁膜82bによりゲート電極8bと電気的に分離されて形成される。
図17の素子終端領域200bでは、ドレイン層20bに達する略垂直なトレンチ700bが形成され、トレンチ700b内は酸化膜710bと多結晶シリコン720bとで充填されている。素子終端領域200bでのチャネル層50bは、トレンチ700bまで延長されていて、トレンチ700b内に充填された酸化膜710bに突き当てて終端している。さらに、ソース電極90bも素子終端領域200bまで引き伸ばされ、トレンチ700b内の多結晶シリコン720bと接触される。
図17に示すような縦型半導体装置(MOSFET)310bの構造では、素子終端領域200bがトレンチ700bで構成されるため、前記の図16に示されるフィールドリング構造と比べて、素子終端領域200bが短い距離でも、素子活性領域100bに印加される電圧を阻止できるため、素子終端領域200bの面積を縮小することが可能となる。
特開2006―120807号公報
しかしながら、前記図17に示すような従来構造の縦型半導体装置(MOSFET)310bでは、ソース電極90bがトレンチ700bの終端領域まで延在し、ソース電位がトレンチ700bの内部に充填されている多結晶シリコン720bに伝達されるため、縦型半導体装置(MOSFET)310bに印加される高電圧がトレンチ700b内の酸化膜710bに印加されて酸化膜710bに高電界が作用する。そのため、酸化膜710bの厚みを厚くして高電界による絶縁破壊が引き起こらないようにする必要がある。しかし、トレンチ700b内に設ける酸化膜710bの厚みを厚くすることは技術的に容易ではない。以下、これについて詳細に説明する。
縦型半導体装置(MOSFET)310bの阻止電圧が規定された場合、その阻止電圧によってn−型低不純物濃度のドリフト層10bの厚さを決める必要がある。つまり、縦型半導体装置(MOSFET)310bの阻止電圧が高くなるほどドリフト層10bを厚くすることになるが、素子終端領域200bでは、このn−型低不純物濃度のドリフト層10bよりも深いトレンチ700bが形成される。つまり、高い阻止電圧の縦型半導体装置(MOSFET)310bほど深さが深いトレンチ構造となる。このとき、深いトレンチ700bの内側の側面と底面に酸化膜710bを厚く均一に被覆するためには、シリコン表面に熱処理の酸化反応で酸化膜710bを形成する方法が最善である。この熱酸化法によれば、例えば100um(ミクロンメートル)の深さのトレンチ700bでも、熱処理時間の調整で厚い酸化膜710bを均一に形成することができる。
また、別の酸化膜形成方法として、化学気相堆積(CVD)法と呼ばれる気相中での化学反応を利用して酸化膜を堆積させるプロセス技術があるが、このCVD法では、トレンチ700bの深さが数十um以上の深さになると酸化膜710bを均一に形成することができない。従って、深いトレンチ700bに厚い酸化膜710bを形成する方法では前記の熱酸化法による以外に方法はないが、この熱酸化法で形成された酸化膜710bの場合、その酸化膜710bの厚みに応じて応力が大きくなり、酸化膜710bがある程度以上の厚みになるとシリコンに転位を発生させることが知られている。一般的に、酸化膜710bが1.5um以上の厚みでトレンチ700bの内側の側面と底面に熱酸化膜を形成する場合にはシリコンに転位が発生し、この転位によってリーク電流が増大して耐圧低下を引き起こすことになる。すなわち、酸化膜710bの厚みを必要以上に厚くすると、シリコンの転位に起因してリーク電流が増大して耐圧低下を引き起こす。
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、一つの目的は、素子終端領域の占有面積を小さくでき、かつ阻止特性の安定性を確保できる縦型半導体装置を提供することにある。
前記課題を解決するために、本発明の縦型半導体装置は、一方導電型の半導体層に設けられた素子活性領域と、その素子活性領域を囲んで形成される素子終端領域とを備えた縦型半導体装置であって、素子終端領域は、半導体層の主面に選択的に形成された他方導電型の低不純物濃度層と、低不純物濃度層と所定の距離を隔てて主面に略垂直に形成され、素子活性領域を閉ループ状に囲むトレンチとを有し、トレンチの内側の側壁と底面は、隙間部分を設けて形成される酸化膜と、その隙間部分を充填する多結晶シリコンとを備えていることを特徴とする。
本発明の縦型半導体装置によれば、素子終端領域の占有面積を小さくすることが可能となる。
本発明に係る幾つかの実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各実施形態で用いる図面については、例えばIGBTとMOSFETとでは構成要素が異なるが、同一又は類似の構成要素について図面ごとに符号を変えると煩雑になる場合があるので、同一又は類似の要素については原則として同一符号を付し、かつ重複する説明は省略することにする。例えば、IGBTのコレクタはMOSFETのドレインに相当し、IGBTのエミッタはMOSFETのソースに相当するので、原則それらに関係する構成要素は同一符号を付す。
《第1実施形態》
図1は、本発明の第1実施形態に係る縦型半導体装置をIGBTに適用したときの要部断面図である。図1に示すように、縦型半導体装置(IGBT)300は、裏面にコレクタ電極4を有するp+型高不純物濃度のコレクタ層3にはn+型高不純物濃度のnバッファ層2が積層されて形成され、その上にn−型低不純物濃度のn−ベース層1が形成されている。n−ベース層1の表面には複数の領域にゲート電極8がゲート酸化膜81を介して形成され、ゲート電極8の隣接するn−ベース層1の表面には、p型不純物濃度のチャネル層5が複数の領域で形成され、このチャネル層5の中にはn+型高不純物濃度のエミッタ層6がゲート電極8の側面でゲート電極8とオーバラップして形成されている。
さらに、チャネル層5の表面にはp+型高不純物濃度のチャネルコンタクト層7も形成され、Al(アルミニウム)を主成分とする金属部材のエミッタ電極9がそれぞれのエミッタ層6とチャネルコンタクト層7とにオーミック接続されている。このように、エミッタ層6、エミッタ電極9、ゲート電極8、チャネル層5、n−型ベース層1、nバッファ層2、コレクタ層3、及びコレクタ電極4から形成されている部分でIGBTとしてスイッチング動作を実施する素子活性領域100が構成される。
一方、素子活性領域100の最外周領域では、チャネル層5と連続してp−型低不純物濃度層500が周辺領域へ向けて形成され、素子活性領域100を囲んでいる。さらに、その先端の外周部分にp−型低不純物濃度層500と所定の距離を隔てた閉ループ形状で、n−ベース層1の表面からnバッファ層2に到達する略垂直なトレンチ700が形成されている。そのトレンチ700のさらに外周には、半導体チップの終端であるダイシング境界750が露出している。
トレンチ700は、その内側の側面と底面とに略均一な厚みの酸化膜(シリコン酸化膜)710が熱酸化法で形成されている。この酸化膜710はトレンチ700の内部を充填するだけの厚みを持たず、トレンチ700の両壁の酸化膜710の間に隙間が生じる厚みで形成されることが重要である。さらに、酸化膜710によって残った隙間へは多結晶シリコン720が充填される。すなわち、トレンチ700の内部は酸化膜710と多結晶シリコン720とによって充填される。このようにして、素子終端領域200はp−型不純物濃度層500とトレンチ700とで構成されている。
図2は、図1に示す縦型半導体装置(IGBT)300を上面から見た平面パターンの概略図である。図2において、点線で示す複数の領域110は単位IGBTの部分である。この単位IGBT110のユニット(以下、ユニットIGBTという)が並列に所定数レイアウトされて定格の電流仕様を実現する。符号80はユニットIGBTのゲート電極である多結晶シリコンにオーミック接続された金属部材からなるゲート電極である。そして、縦型半導体装置(IGBT)300は、エミッタ電極9、金属部材のゲート電極80、及び複数の単位IGBT110のユニットからなる素子活性領域全体を囲むトレンチ700が形成され、そのすぐ外側にチップの最外周となるダイシング境界750で終端される。
ダイシングとは、ダイヤモンド粉末を特殊な金属で固めたブレードを用いてウェハから半導体チップを切り出すことである。ダイシング工程は加工歪が発生して異物汚れの原因となる工程である。この汚染がチップ端から内部の素子活性領域100(図1参照)に進展しないように、本実施形態では素子活性領域100を垂直方向で遮蔽するためのトレンチ700の領域があり、トレンチ700がダイシング境界750での汚染を防御できるように構成されている。
図1、図2に示す第1実施形態でのトレンチ700は幅2〜3um、深さ50〜60umである。また、阻止電圧の定格は400Vである。但し、トレンチ700の深さは定格電圧によって調整する必要があり、高い阻止電圧が必要な場合はトレンチ700の深さをさらに深くする必要がある。
図3は、図1に示す第1実施形態の縦型半導体装置(IGBT)300と図16に示す従来構造の縦型半導体装置(IGBT)310aの阻止特性を示す比較図であり、横軸にコレクタ電圧(V)、縦軸にコレクタ電流(A)を表わしている。すなわち、図3は、本実施形態の縦型半導体装置(IGBT)300の効果を実証するために、従来構造の素子終端領域200a(図16参照)と本実施形態の素子終端領域200(図1参照)の構造について、阻止状態のコレクタ電圧対コレクタ電流の特性を比較した結果を示している。
従来構造の素子終端領域200aは図16に示した4重のフィールドリング構造のものであり、素子終端領域200aの幅は110umと大きなものである。一方、図1に示す本実施形態の縦型半導体装置(IGBT)300では素子終端領域200の幅は50umであり、従来の半分以下の素子終端領域200に短縮された構造である。
図3に示すように、従来構造(破線)と本実施形態構造(本願構造)(実線)のいずれも阻止状態のコレクタ電圧−コレクタ電流特性は両者同等の特性であり、いずれも約500Vの耐圧を維持していることが分かる。つまり、本実施形態のIGBTは、従来のIGBTに比べて、阻止特性を損なわずに素子終端領域の面積を半減できたことが分かる。
図4は、図1に示す縦型半導体装置(IGBT)の阻止状態のポテンシャル(電位)分布を素子終端領域について数値解析した結果を示す概念図である。すなわち、図4は、本実施形態に係る縦型半導体装置(IGBT)300の素子終端領域200の作用効果を計算機シミュレーション手法で解析した結果を示す図である。なお、計算機シミュレーション手法による計算では、図1に示す素子終端領域200の構造を図4のように模式化して、素子終端領域200の動作について検討した。
図4では、コレクタ側にアバランシェ電圧に相当する正の電圧を印加した順方向阻止状態での等ポテンシャル分布を示している。すなわち、図4に示すように、等ポテンシャル線は、シリコン表面(主面)付近(図1のn−ベース層1の表面付近)においては、p−型低不純物濃度層500(図1参照)の中を表面にほぼ垂直に延びており、内部領域(図1のn−ベース層1の内部領域)においては、n−ベース層1の厚み方向にほぼ平行に延びている。すなわち、等ポテンシャル線は、全体としてはトレンチ側面の酸化膜(図1のトレンチ700における酸化膜710の左側部分)に抑制される形で、多結晶シリコン720の深さ方向(図4では下方向)に凸状態で形成される。
このとき、印加電圧の大部分は内部領域(図1のn−ベース層1の内部領域)のシリコン層で負担し、トレンチの側面に形成された酸化膜(図1のトレンチ700における酸化膜710の左側部分)が負担する電圧は1/3程度になっている。このような印加電圧の特徴を有するために、図1に示すトレンチ700の側面及び底面に形成すべき酸化膜710の膜厚を薄くすることができる。このような解析結果から、試作したIGBTではトレンチ700の側壁の酸化膜710の膜厚を1umまで薄くしても、500Vの耐圧を確保できることが分かった。
《第2実施形態》
次に、本発明の第2実施形態に係わる縦型半導体装置について説明する。図5は、本発明の第2実施形態に係る縦型半導体装置をIGBTに適用したときの要部断面図である。図5に示す第2実施形態の縦型半導体装置(IGBT)300aが図1に示す第1実施形態と異なる点は、金属部材95がトレンチ700より外周のn−ベース層1の表面に形成したn+型高不純物濃度層730ともオーミック接続されている点である。図5では、金属部材95は、エミッタ電極9と同一部材で形成されているものとしているが、エミッタ電極9とは異なる導電性材料で形成してもよい。
素子終端領域200のトレンチ700より外側のシリコン領域はコレクタ電位となっており、第2実施形態では金属部材95とn+型高不純物濃度層730とによりトレンチ充填部分の多結晶シリコン720はコレクタ電位に固定される。このようにコレクタ電位に固定された領域で素子終端領域200が囲まれているため、チップ外からの水分やアルカリイオン等の不純物イオンによる素子内部への電位変動が防止でき、阻止特性が変動しない高信頼度なIGBTを実現することができる。
《第3実施形態》
次に、本発明の第3実施形態に係わる縦型半導体装置について説明する。図6は、本発明の第3実施形態に係る縦型半導体装置をトレンチゲート型MOSFETに適用したときの要部断面図である。図6の素子活性領域100はMOSFETであって、図1の素子活性領域100のIGBTとは構成が異なるが、図6の素子終端領域200の基本的な動作は図1の素子終端領域200と同じである。
図6の縦型半導体装置(トレンチゲート型MOSFET)300bにおいて、符号10はn−型の低不純物濃度層のドリフト層、符号20はドリフト層10の一つの面に積層されて形成されたn+型高不純物濃度のドレイン層、符号30はドレイン層20にオーミック接続される金属部材のドレイン電極、符号50はp型不純物濃度層のチャネル層、符号60はチャネル層50の中に形成されるn+型高不純物濃度のソース層、符号70はソース層60に隣接して形成されるp+型高不純物濃度のチャネルコンタクト層、符号8は多結晶シリコンからなるゲート電極、符号81は薄いシリコン酸化膜のゲート酸化膜である。符号90はソース層60とチャネルコンタクト層70とにオーミック接続された金属部材のソース電極であり、絶縁膜82によってゲート電極8とは電気的に分離されて形成される。なお、符号950は、外部から水滴などが浸入するのを保護するためのパッシベーション膜である。
このように、ソース層60、ソース電極90、ゲート電極8、チャネル層50、ドリフト層10、ドレイン層20、及びドレイン電極30から形成されている部分でMOSFETとしてスイッチング動作を実行する素子活性領域100が構成される。
第3実施形態では、縦型半導体装置(トレンチゲート型MOSFET)300bを実現するために、図6に示すように、浅いトレンチ701がチップの素子活性領域100に形成され、この浅いトレンチ701の中にゲート酸化膜81と多結晶シリコンのゲート電極8が形成されている。このように、トレンチゲート型のMOSFETとすることで、ゲート実効面積を増大させることができるため、ゲート電極8部分の電流密度が増加してMOSFETの電流定格を高くすることができる。
一方、素子活性領域100の最外周領域近傍(素子終端領域200に接する側)では、チャネル層50と連続してp−型不純物濃度層500が周辺領域へ向けて形成され、素子活性領域100を囲んでいる。さらにその先の外周部分にp−型不純物濃度層500と所定の距離を隔てた閉ループ形状で、ドリフト層10の表面からドレイン層20に到達する略垂直なトレンチ700が形成されて素子終端領域200となっている。トレンチ700のさらに外周には半導体チップの終端であるダイシング境界750が露出している。
なお、802は熱酸化法で形成された高品質のシリコン酸化膜であり、素子終端領域200のドリフト層10とp−型不純物濃度層500などのシリコン表面が露出しないように保護・被覆している。すなわち、シリコン酸化膜802における熱酸化膜とシリコンとの界面は、CVD酸化膜と異なり界面電荷の少ない境界を形成できるため、阻止特性の信頼度向上に著しく寄与することができる。また、このような熱酸化膜802で素子終端領域200のシリコン表面をパッシベーション(保護)する構造の適用は、第3実施形態に限らず本発明のいずれの実施形態にも適用することができる。
《第4実施形態》
次に、本発明の第4実施形態に係わる縦型半導体装置について説明する。図7は、本発明の第4実施形態に係る縦型半導体装置をトレンチゲート型IGBTに適用したときの要部断面図である。図7に示す縦型半導体装置(トレンチゲート型IGBT)300cは、図6の第3実施形態で述べた縦型半導体装置(トレンチゲート型MOSFET)300bと比較して、ドレイン側にn+型高不純物濃度層のnバッファ層2及びp+型高不純物濃度層のコレクタ層3を形成してコレクタ電極4を設け、IGBTの動作を可能とした点が異なっている。
その他のトレンチゲート(ゲート電極8)の構造、及びソースをエミッタ、ドレインをコレクタとして呼称変更した点以外は基本的にはMOSFETと同じである。なお、第4実施形態では図1のIGBT素子と共通させて各部の呼称と番号を割り付けて示している。第4実施形態の縦型半導体装置(トレンチゲート型IGBT)300cは、図1に示す第1実施形態の縦型半導体装置(IGBT)300に比べて、トレンチゲート構造(浅いトレンチ701)を適用しているために電流密度が高くなって電流定格が大きくなり、かつ素子活性領域100を大幅に縮小することができる。そのため、素子終端領域200の占有面積の比率が必然的に高くならないようにするために、素子終端領域を低減できるトレンチ型素子終端領域を採用することが有効となる。
図8は、図7に示す第4実施形態に係わる縦型半導体装置(トレンチゲート型IGBT)の製造過程を表す工程断面図である。また、図9は、図8の続きの製造過程を表す工程断面図であり、図10は、図9の続きの製造過程を表す工程断面図であり、図11は、図10の続きの製造過程を表す工程断面図であり、図12は、図11の続きの製造過程を表す工程断面図である。したがって、図8乃至図12を用いて、図7に示す第4の実施形態に係わる縦型半導体装置(トレンチゲート型IGBT)300cの製造工程の流れを説明する。
まず、図8(a)に示すように、p+/n+/n−構造によってコレクタ層3、nバッファ層2、及びnベース層1が形成されているシリコン基板を用意する。ここで、p+層はコレクタ層3として機能する層であるが、できるだけ薄いことが好ましい。しかし、製造過程でのハンドリング性を損なわないこと、及び、各製造装置への適用性を考えてその厚みを設定することが好ましく、本実施形態ではコレクタ層3の厚みは100umとした。また、n+層はnバッファ層2であり、その厚みは5〜10umである。さらに、n−層はn−ベース層1であるが、このn−ベース層1の濃度及び厚みはそれぞれ定格阻止電圧によって最適設計がなされる。例えば、定格阻止電圧が400V〜700V級のIGBTの場合は、抵抗率が30〜60Ω・cm、厚みが40〜80umである。
次に、図8(b)において、まず、n−ベース層1の表面に熱酸化膜101及びシリコンナイトライド膜(Si3N4)102を順次積層形成する。このとき、ホトレジスト法とドライエッチング法を用いて素子終端領域(図7の素子終端領域200参照)のシリコンナイトライド膜102を選択的に除去する。その後、ホトレジスト法とイオン注入法により、ボロンを所定の領域に注入してp−型低不純物濃度層500を形成する。次に、CVD酸化膜103をさらに積層形成し、ホトレジスト法とドライエッチング法を適用して素子終端領域にトレンチ700を形成する。
トレンチ700を形成する工程についてさらに詳述すると、まず、ホトレジスト法で幅2〜3umの溝パターンを形成する。次に、このレジストパターンをマスクとして前記のCVD酸化膜103をドライエッチングする。引き続き、同じレジストマスクを適用して、高度な異方性ドライエッチング法により、シリコンを垂直形状でnバッファ層2に達するトレンチ700の奥部まで形成する。なお、高度な異方性ドライエッチング法とは、レジストとシリコンとの選択比を少なくとも1:50以上の比率を確保しながら、基板面に対して90度の角度でシリコンを加工できるエッチング法である。
次に、図9(c)において、図8(b)のCVD酸化膜103を除去し、先に加工形成してあるシリコンナイトライド膜102を酸化のマスクとして、パイロジェニック方式の酸化により、トレンチ700の側面、底面、および素子終端領域200の主表面に熱酸化膜802(すなわち、酸化膜710)を形成する。このときトレンチ700の側面に形成する熱酸化膜802(酸化膜710)はトレンチ700の幅以下に限定する。言い換えると、トレンチ700の側面にトレンチ700の幅より厚い酸化膜(シリコン酸化膜)710を形成すると、トレンチ700の側面において対向する側面での酸化膜710同士が接触して、さらに酸化が進むときに相互の体積膨張によって圧縮応力を作用し合うことになる。その結果、トレンチ700の側面でシリコンへ大きな応力が作用してシリコン転位を発生させてしまう。
このシリコン転位の発生を回避するためには、トレンチ700の側面で酸化膜710が接触しない程度の厚みにする。本実施形態のプロセスでは安全度を考慮してトレンチ700の幅の1/4の膜厚の酸化膜710をプロセス仕様の中心条件と設定した。この酸化膜(シリコン酸化膜)710の隙間には多結晶シリコン720を成膜してエッチバックして充填する。このように熱酸化法によれば、深さが100um以上に深く、幅が2um以下の狭いトレンチ形状の側壁にも均一な酸化膜710(つまり、熱酸化膜802)を形成することができる。さらに、酸化応力の低減を図るために、トレンチ700に狭い隙間を発生させるが、多結晶シリコン720は成膜プロセスで問題なく充填することができる。
次に、図9(d)において、図9(c)に示したシリコンナイトライド膜102を除去し、酸化膜を再度成膜してから素子活性領域200(図7参照)に複数の浅いトレンチ701を形成する。このとき浅いトレンチ701の幅は0.5〜1.0umで、深さは1〜3umである。
次に、図10(e)において、浅いトレンチ701の側面に、厚さが20〜70nmのゲート酸化膜81を形成する。その後、浅いトレンチ701の内部に多結晶シリコンを埋め込み、その浅いトレンチ701をゲート電極8とする。
次に、図10(f)において、浅いトレンチ701を形成した領域にボロンのp型不純物をイオン注入して熱処理し、チャネル層5を形成する。その後、チャネル層5の表面に、浅いトレンチ701に接するように砒素のn型不純物を形成し、その砒素のn型不純物によって挟まれた領域にボロンのp型不純物をそれぞれイオン注入して、n+型高不純物濃度のエミッタ層6とp+型高不純物濃度のチャネルコンタクト層7とを形成する。なお、このときの単位面積当りのイオン注入量であるドーズ量は5×1015〜2×1016cm−2である。
次に、図11(g)において、浅いトレンチ701が形成されているエミッタ領域側に絶縁膜82をCVD法で形成した後、そのエミッタ領域をホトレジスト法で開口させアルミニウムを主成分とする金属電極膜を成膜して加工しエミッタ電極9を形成する。次に、素子終端領域200(図7参照)の端面に保護膜としてPIQ等の高分子レジンでパッシベーション膜950を皮膜する。
次に、図12(h)において、p+型のコレクタ層3の裏面に皮膜されている各種の膜をエッチング法、ドライエッチング、及び研磨法により取り除き、さらにAl、Ti、Ni、Ag等の金属部材を積層成膜させコレクタ電極4を形成する。その後、状況により電子線を照射してIGBTのライフタイム制御を適用する場合もある。また、水素アニールによりシリコン界面電荷の安定化処理を施す等の工程を適宜適用して縦型半導体装置(トレンチゲート型IGBT)300cを完成させる。
以上、第4実施形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は前記実施形態による工程に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の工程変更が可能であることはいうまでもない。
《第5実施形態》
次に、本発明の第5実施形態に係わる縦型半導体装置について説明する。図13は、本発明の第5実施形態に係る縦型半導体装置をダイオード素子に適用したときの要部断面図である。素子終端領域200は前記した各実施形態の構造と同じである。第5実施形態の縦型半導体装置(ダイオード)300dの特徴は、素子活性領域100の構造がpn接合のダイオード構造となっている点にある。特に、素子活性領域100の外周部分では深さ数umのp型拡散層がガードリング層55として形成され、このガードリング層55に囲まれた(周方向に囲まれた)領域に薄いp型不純物濃度層550が形成されている。この薄いp型不純物濃度層550の厚みとしては1um以下とすることが好ましい。このような薄いp型不純物濃度層550を設けることにより、この領域での拡散電流成分が増加して機能的にはショットキ接合的な動作をすることになる。この結果、ダイオード素子としての逆回復電流が低減できることになる。
《第6実施形態》
次に、本発明の第6実施形態に係わる縦型半導体装置について説明する。図14は、本発明の第6実施形態に係わる縦型半導体装置を順方向、逆方向共に阻止能力を有するIGBTに適用したときの要部断面図である。第6実施形態の縦型半導体装置(IGBT)300eでは、逆方向での阻止能力を達成するために、図1で示した縦型半導体装置(IGBT)300との違いは、まずn+型のnバッファ層2を削除した点である。次に、エミッタ領域に形成されるチャネルコンタクト層7とp−型低不純物濃度層500をそれぞれ覆うように囲んで形成されるn−型低不純物濃度層600を設けた点である。さらに、素子終端領域200におけるトレンチ700の形成部では、その周辺の表面領域にn型不純物濃度層610を形成している点である。
IGBTの逆方向電圧とはコレクタ電極4に対してエミッタ電極9に正の電圧を印加する状態である。この逆バイアス状態では、コレクタ接合側にnバッファ層2(図1参照)のようなn+型高不純物濃度層が存在すると、アバランシェ電圧が低くなって阻止状態を確保することができない。そこで、このような問題を回避するために、図1の構成からnバッファ層2を削除した。
しかし、nバッファ層2が取り除かれると、エミッタ電極9に対してコレクタ電極4に正の電圧を印加する順方向阻止電圧が印加された状況で、n−型ベース層1に延びる空乏層を止めることができなくなり、コレクタ層3に容易にパンチスルー現象が生じて順方向阻止能力が低下する。したがって、これを回避するために、n−型ベース層1を広くした。
具体的には、400V級のIGBT素子の場合、nバッファ層2があれば40umの厚さですむn−型ベース層1を、nバッファ層2のない場合では90umと広げることになる。そのため、素子終端領域に形成するトレンチ700の深さが増大することになるので、加工性の難易度が増加する。そこで、このような欠点を改善するために、トレンチ幅を広げて深さと幅との比、すなわちアスペクト比を低下させることで加工性の問題を改善している。
次に、逆方向電圧が印加された阻止状態では、チャネル層5及びp−型低不純物濃度層500がpnp構造でのエミッタ層6として働き、ホールの注入によりpnp構造のブレークオーバ電圧が低下することになる。そこで、第6実施形態では、チャネルコンタクト層7及びp−型低不純物濃度層500をそれぞれ覆うように囲んで形成されるn−型低不純物濃度層600を設けて注入効率を低下させ、ブレークオーバ電圧を向上させている。
次に、素子終端領域200におけるトレンチ700の表面に設けたn型不純物濃度層610の効果について説明する。図14に示すIGBTに逆方向電圧が印加されている場合、トレンチ側壁に沿ったpnp構造のパスにおいて、n−型ベース層1に広がる空乏層をある程度抑えないと容易にエミッタとして作用するp−型低不純物濃度層500にパンチスルー現象を起こしやすくなる。そこで、トレンチ表面にn型不純物濃度層610を設けることによって、空乏層の延びを押さえられるので、トレンチの側面に沿うパンチスルー現象にともなうブレークオーバ電圧の低下を改善できた。
また、図5に示した第2実施形態の縦型半導体装置(IGBT)300aと同じくトレンチ700の中に充填された多結晶シリコン720にコレクタ電位を供給する手段を設けることで外部電荷の悪影響を低減することも好ましい改善となる。
図15は、第6実施形態で試作した逆阻止可能な縦型半導体装置(IGBT)300eについて順方向と逆方向の阻止状態での電圧−電流特性の一例を示す特性図であり、横軸に印加電圧(リニア目盛:V)、縦軸に漏れ電流(対数目盛:A)を示している。なお、図15は、400V級のIGBTを試作して検討した結果のデータである。図15から分かるように、漏れ電流の大きさは、ピコアンペアのオーダで非常に小さく、順方向と逆方向とでは漏れ電流の差にほとんど違いがなく、順方向及び逆方向のいずれも500Vの耐圧を維持している。
すなわち、第6実施形態に係る順方向、逆方向共に阻止能力を有するIGBTは、図14に示すように、順方向と逆方向とで素子終端領域200の構造を変えることなく、ほとんど同一の阻止電圧が得られている。しかも、素子終端領域200の幅も狭い状態で耐圧上の問題はなく、素子終端領域200の占有面積の低減効果が十分に得られている。
以上、各実施形態に基づいて具体的な例の幾つかを説明したが、本発明は前記の各実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種種変更は可能であることはいうまでもない。
本発明の第1実施形態に係る縦型半導体装置をIGBTに適用したときの要部断面図である。 図1に示すIGBTを上面から見た平面パターンの概略図である。 図1に示す第1実施形態のIGBTと従来構造のIGBTの阻止特性を示す比較図である。 図1に示すIGBTの阻止状態のポテンシャル分布を素子終端領域について数値解析した結果を示す概念図である。 本発明の第2実施形態に係る縦型半導体装置をIGBTに適用したときの要部断面図である。 本発明の第3実施形態に係る縦型半導体装置をトレンチゲート型MOSFETに適用したときの要部断面図である。 本発明の第4実施形態に係る縦型半導体装置をトレンチゲート型IGBTに適用したときの要部断面図である。 図7に示す本発明の第4実施形態に係わるトレンチゲート型IGBTの製造過程を表す工程断面図である。 図8の続きの製造過程を表す工程断面図である。 図9の続きの製造過程を表す工程断面図である。 図10の続きの製造過程を表す工程断面図である。 図11の続きの製造過程を表す工程断面図である。 本発明の第5実施形態に係る縦型半導体装置をダイオード素子に適用したときの要部断面図である。 本発明の第6実施形態に係わる縦型半導体装置を順方向、逆方向共に阻止能力を有するIGBTに適用したときの要部断面図である。 第6実施形態で試作した逆阻止可能なIGBTについて順方向と逆方向の阻止状態での電圧−電流特性の一例を示す特性図である。 従来の縦型半導体装置をIGBTに適用したときの要部断面図である。 従来の縦型半導体装置をMOSFETに適用したときの要部断面図である。
符号の説明
1 n−ベース層
2 nバッファ層
3 コレクタ層
4 コレクタ電極
5、50 チャネル層
6 エミッタ層
7 チャネルコンタクト層
8 ゲート電極
9 エミッタ電極
10 ドリフト層
20 ドレイン層
30 ドレイン電極
51、52、53、54 フィールドリング層
55 ガードリング層
60 ソース層
61 寄生チャネルカット層
62 寄生チャネルカット電極
81 ゲート酸化膜
82 絶縁膜
90 ソース電極
91、92、93、94 フィールドリング電極
95 金属部材
100 素子活性領域
200 素子終端領域
300 縦型半導体装置
500 p−型低不純物濃度層
550 p型不純物濃度層
600 n−型低不純物濃度層
610 n型不純物濃度層
700 トレンチ
701 狭いトレンチ
710 酸化膜(シリコン酸化膜)
720 多結晶シリコン
730 n+型高不純物濃度層
750 ダイシング境界
802 熱酸化膜
950 パッシベーション膜

Claims (5)

  1. 一方導電型の半導体層に設けられた素子活性領域と、その素子活性領域を囲んで形成される素子終端領域とを備えた縦型半導体装置であって、
    前記素子終端領域は、
    前記半導体層の主面に選択的に形成された他方導電型の低不純物濃度層と、
    前記低不純物濃度層と所定の距離を隔てて前記主面に略垂直に形成され、前記素子活性領域を閉ループ状に囲むトレンチとを有し、
    前記トレンチの内側の側面と底面は、
    隙間部分を設けて形成される酸化膜と、その隙間部分を充填する多結晶シリコンとを備えていることを特徴とする縦型半導体装置。
  2. 前記素子終端領域は、
    阻止電圧を保持するpn接合の空乏層内の等電位面が、前記トレンチの側面と底面に形成された前記酸化膜によって電位の高い方へ凸形状に閉じられていることを特徴とする請求項1に記載の縦型半導体装置。
  3. 前記トレンチの内部の隙間部分に充填される多結晶シリコンは、導電性材料によってコレクタ電位、ドレイン電位、又はカソード電位と略同電位にバイアスされていることを特徴とする請求項1又は2に記載の縦型半導体装置。
  4. 一方導電型の半導体層に設けられた素子活性領域と、その素子活性領域を囲んで形成される素子終端領域とを備えた縦型半導体装置であって、
    前記半導体層の主面の前記素子終端領域側に選択的に形成された他方導電型の第1の低不純物濃度層と、
    前記第1の低不純物濃度層を囲んで形成される一方導電型の第2の低不純物濃度層と、
    前記第1の低不純物濃度層及び前記第2の低不純物濃度層から所定の距離を隔てて、前記素子終端領域の表面に略垂直に形成される閉ループ状のトレンチと、
    前記トレンチの側面と底面にトレンチ幅より薄く形成された熱酸化膜と、
    前記熱酸化膜によって生じた酸化膜間の隙間に充填された多結晶シリコンと、
    前記トレンチが露出する主表面に該トレンチと接触して形成される一方導電型の第3の不純物濃度層とを備え、
    順方向、逆方向のいずれの電圧印加状態においても電圧阻止能力を実現することを特徴とする縦型半導体装置。
  5. 一方導電型の半導体層の主表面に略垂直にトレンチを形成する第1の工程と、
    前記トレンチの内側の側面と底面に隙間部分を設けて酸化膜を形成する第2の工程と、
    前記トレンチの隙間部分に多結晶シリコンを埋め込む第3の工程と、
    前記酸化膜及び前記多結晶シリコンの充填された前記トレンチと所定の距離を隔てて前記半導体層の領域に低不純物濃度層を形成する第4の工程と、
    前記低不純物濃度層及び前記トレンチに囲まれるように、前記半導体層の領域内に素子機能を実現する素子活性領域を形成する第5の工程と、
    前記素子活性領域に電極を形成する第6の工程と
    を含むことを特徴とする縦型半導体装置の製造方法。
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