JP2012230317A - フォトクロミックレンズ、及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】互いに対向する2枚の光学シート又は光学フィルム3との間に、フォトクロミック化合物を含むポリウレタン樹脂層2を有するフォトクロミック積層体4を有し、該光学シート又は光学フィルムの少なくとも一方の面上に合成樹脂層を有するフォトクロミックレンズ1であって、該光学シート又は光学フィルムと合成樹脂層との間に、(メタ)アクリル基を有する重合性モノマー、及び(メタ)アクリル基と反応しうる基を有する加水分解性有機ケイ素化合物を含む硬化性組成物の硬化体よりなる塗膜層を有する。
【選択図】図1
Description
互いに対向する2枚の光学シート又は光学フィルム(A2)の間に、フォトクロミック化合物を含むポリウレタン樹脂層(A1)を有するフォトクロミック積層体(A)と、少なくとも一方の前記光学シート又は光学フィルム(A2)上に形成される塗膜層(C)と、前記塗膜層(C)上に形成される合成樹脂層(B)とを有するフォトクロミックレンズであって、
前記塗膜層(C)が、(メタ)アクリル基を有する重合性モノマー(ただし、ケイ素原子を含む重合性モノマーは除く)(C1)、及び(メタ)アクリル基と反応しうる基を有する加水分解性有機ケイ素化合物(C2)を含む硬化性組成物の硬化体からなることを特徴とするフォトクロミックレンズである。なお、(メタ)アクリル基とは、メタクリル基、又はアクリル基を指す。
(メタ)アクリル基を有する重合性モノマー(ただし、ケイ素原子を含む重合性モノマーは除く)(C1)、及び(メタ)アクリル基と反応しうる基を有する加水分解性有機ケイ素化合物(C2)を含む硬化性組成物の硬化体からなる塗膜層(C)を積層してなる積層体である。
(メタ)アクリル基を有する重合性モノマー(ただし、ケイ素原子を含む重合性単量体は除く)(C1)と、(メタ)アクリル基と反応しうる基を有する加水分解性有機ケイ素化合物(C2)とを含む硬化性組成物の硬化体からなる塗膜層(C)を有することを特徴とするものである。
本発明のフォトクロミック積層体は、互いに対向する2枚の光学シート又は光学フィルム(A2)の間に、フォトクロミック化合物を含むポリウレタン樹脂層(A1)を有するものである。以下、本発明において、このフォトクロミック積層体(A)における密着性とは、1)母材となる合成樹脂(B)と光学シート又は光学フィルム(A2)との密着性、さらには、2)前記ポリウレタン樹脂層(A1)と光学シート又は光学フィルム(A2)との密着性の両者を意味する。先ず、フォトクロミック積層体(A)を構成する、ポリウレタン樹脂層(A1)について説明する。
((A1)を構成するポリウレタン樹脂)
本発明において、フォトクロミック化合物を含むポリウレタン樹脂層(A1)に使用される該ポリウレタン樹脂は、光学シート又は光学フィルム(A2)を接合する接着剤の役割を果たす。そのため、互いに対向する2枚の光学シート又は光学フィルム(A2)の間に存在し、両者を接合できる樹脂であれば、特に制限されるものではなく、熱硬化性ポリウレタン、または熱可塑性ポリウレタンであってもよい。
該ポリウレタン樹脂に使用されるポリイソシアネート化合物としては、耐候性の観点から脂肪族ポリイソシアネート化合物、または脂環式ポリイソシアネート化合物を用いることが好ましい。具体的には、テトラメチレン−1,4−ジイソシアネート、ヘキサメチレン−1,6−ジイソシアネート、オクタメチレン−1,8−ジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサン−1,6−ジイソシアネートなどの脂肪族ポリイソシアネート化合物、シクロヘキサン−1,3−ジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、2,4−メチルシクロヘキシルジイソシアネート、2,6−メチルシクロヘキシルジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)の異性体混合物、ヘキサヒドロトルエン−2,4−ジイソシアネート、ヘキサヒドロトルエン−2,6−ジイソシアネート、ヘキサヒドロフェニレン−1,3−ジイソシアネート、ヘキサヒドロフェニレン−1,4−ジイソシアネートなどの脂環式ポリイソシアネート化合物を挙げることができ、特にイソホロンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネートを用いることが好ましい。
該ポリウレタン樹脂に使用されるポリオール化合物としては、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリエステルポリオールなどのポリオール化合物を使用することできる。中でも、耐熱性、密着性、耐候性、耐加水分解性などの観点から、ポリカーボネートポリオール、ポリカプロラクトンポリオールを使用することが好ましい。該ポリオール化合物の数平均分子量は、400〜3000であることが好ましい。中でも、得られるポリウレタン樹脂層の耐熱性、フォトクロミック特性(発色濃度、退色速度、耐候性など)、特にフォトクロミック化合物の耐候性の観点から、数平均分子量は400〜2500であることが好ましく、400〜1500であることがより好ましい。
該ポリウレタン樹脂に使用される鎖延長剤としては、分子内に2つ以上のイソシアネート基と反応しうる官能基を有する分子量50〜300の化合物である。具体的には、ジアミン化合物、トリアミン化合物、アミノアルコール化合物、アミノカルボン酸化合物、アミノチオール化合物、ジオール化合物、及びトリオール化合物を使用できる。特に、密着性、耐熱性、及びフォトクロミック特性の観点から、イソホロンジアミン、エチレンジアミン、ピペラジン、ビス−(4−アミノシクロヘキシル)メタン、ノルボルネンジアミン、N,N’−ジエチルエチレンジアミン、N−エチルエチレンジアミンなどのジアミン化合物を使用することが好ましい。
上述のポリイソシアネート化合物、ポリオール化合物、及び鎖延長剤から得られるポリウレタン樹脂の末端は、イソシアネート基であってもよいし、該イソシアネート基を反応停止剤によりキャップしていてもよい。該反応停止剤は、1つのイソシアネート基と反応しうる基と、その他、様々な機能を発揮できる基、構造を有する化合物を使用することができる。具体的には、4−アミノ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジンのようなイソシアネート基と反応する基を有する化合物を反応停止剤として使用することができる。
該ポリウレタン樹脂は、前記成分を用い、公知の方法で製造することができる。具体的には、所謂ワンショット法又はプレポリマー法を採用することができる。例えば、ポリイソシアネート化合物とポリオール化合物と反応させ、次いで、鎖延長剤を反応させ、必要に応じて、反応停止剤を反応させる方法を採用することができる。これら成分の反応条件は、公知の条件を採用することができる。精製方法等も、公知の方法を採用することができる。
次に、このポリウレタン樹脂中に混合され、ポリウレタン樹脂層(A1)に含まれるフォトクロミック化合物について説明する。
本発明において、フォトクロミック化合物を含むポリウレタン樹脂層(A1)は、前記方法で得られるポリウレタン樹脂、及びフォトクロミック化合物を含むフォトクロミック組成物を用いて形成できる。
本発明で使用される光学シート又は光学フィルム(A2)は、光透過性を有するシート又はフィルムが使用される。原料としてはポリカーボネート樹脂、ポリカーボネートアロイ樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ナイロン樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリアクリレート樹脂、アリル樹脂、ポリスルフォン樹脂、トリアセチルセルロース樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリスチレン樹脂、エポキシ樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂等が挙げられる。また、偏光フィルム(例えば、ポリビニルアルコール製の偏光フィルムをトリアセチルセルロース樹脂フィルムではさんだもの)も、本発明の光学フィルムとして使用することが可能である。該偏光フィルムを用いることにより、偏光フォトクロミックレンズを得ることができる。
本発明で使用するフォトクロミック積層体(A)は、互いに対向する2枚の光学シート又は光学フィルム(A2)の間に、フォトクロミック化合物を含むポリウレタン樹脂層(A1)を有してなる。このフォトクロ積層体(A)は、例えば、下記のような手順・条件により製造できる。
本発明のフォトクロミックレンズにおいて、塗膜層(C)は、必ず、光学シート又は光学フィルム(A2)と下記に詳述する合成樹脂層(B)との間に介在するものである。そして、この塗膜層(C)は、(メタ)アクリル基を有する重合性モノマー(C1)と、(メタ)アクリル基と反応しうる基を有する加水分解性有機ケイ素化合物(C2)とを含む硬化性組成物の硬化体からなることを特徴とする。なお、前記重合性モノマー(C1)は、ケイ素原子を含む重合性モノマーを含まない。(メタ)アクリル基を有し、かつケイ素原子を含む重合性モノマーは、下記に詳述する(メタ)アクリル基と反応しうる基を有する加水分解性有機ケイ素化合物(C2)に含まれる。
(メタ)アクリル基を有する重合性モノマー(C1)
前記(メタ)アクリル基を有する重合性モノマー(C1)は、分子中に少なくとも1つ以上の(メタ)アクリル基を有する重合性モノマーである。ただし、前記の通り、(メタ)アクリル基を有し、かつケイ素原子を含む重合性モノマーは、該重合性モノマー(C1)に含まれない。(メタ)アクリル基を有し、ケイ素原子を含むものは、(メタ)アクリル基と反応しうる基を有する加水分解性有機ケイ素化合物(C2)に該当する。本発明で使用する硬化性組成物には、この加水分解性有機ケイ素化合物(C2)以外の重合性モノマー(C1)を含む必要がある。
R1は水素原子、又はメチル基であり、
R2は水素原子、メチル基、又はエチル基であり、
R3は3〜6価の有機基であり、
a、及びbは0〜3の整数であり、cは3〜6の整数である。)
前記一般式(1)において、R1は、水素原子、またはメチル基である。また、R2は、水素原子、メチル基、又はエチル基から選ばれる基である。
以上の重合性モノマーは、単独で使用することもできるし、2種類以上のものを混合して使用することもできる。中でも、分子中に3個の以上の(メタ)アクリル基を有する重合性モノマー(以下、3官能重合性モノマーとする場合もある)と、分子中に2個以下の(メタ)アクリル基を有する重合性モノマー(以下、2官能重合性モノマーとする場合もある)とを混合して使用することが好ましい。3官能重合性モノマーと2官能重合性モノマーの混合重量比は、得られる塗膜層(C)の硬化前の合成樹脂層(B)を形成する重合性モノマーに対する耐溶解性(耐溶剤性)、及び合成樹脂層(B)との密着性の観点から、10/90〜90/10とすることが好ましく、20/80〜80/20とすることがより好ましい。3官能重合性モノマーの混合重量比が、10以上90以下となることにより、レンズ形成用重合性モノマーに対する耐溶剤性が向上し、得られるフォトクロミックレンズの外観が良好となる。さらに、形成される塗膜層(C)の架橋密度を適度な割合とすることができ、重合収縮を小さくすることができるため、塗膜層(C)に歪が生じにくくなり、光学シート又は光学フィルム(A2)に対する密着性をより向上できる。
本発明で使用する硬化性組成物には、前記(メタ)アクリル基を有する重合性モノマー(C1)に加えて、(メタ)アクリル基と反応しうる基を有する加水分解性有機ケイ素化合物(C2)(以下、単に、反応性有機ケイ素化合物とする場合もある。)が使用される。反応性有機ケイ素化合物(C2)を使用することにより、光学シート又は光学フィルム(A2)への密着性を向上させることができる。
R4及びR5は、それぞれ、炭素数1〜3のアルキル基であり、
R6、及びR7は、それぞれ、炭素数1〜10のアルキレン基、炭素数3〜10のポリメチレン基、又はフェニレン基であり、
Xは、(メタ)アクリル基と反応しうる基であり、
dは0〜2の整数であり、
e、及びfは、それぞれ独立に0または1の整数であり、
e=1の時、f=1である。)
上記式(2)において、R4及びR5は、それぞれ、炭素数1〜3のアルキル基であり、加水分解性の観点からメチル基またはエチル基であることが好ましい。
上記式(3)中のR8、及びR9は、それぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基、もしくはポリメチレン基であり、より好ましくは炭素数1〜5のアルキル基、もしくはポリメチレン基である。
γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、(3−アクリロキシプロピル)ジメチルメトキシシラン、(3−アクリロキシプロピル)メチルジメトキシシラン、(3−アクリロキシプロピル)トリメトキシシランのような(メタ)アクリル基を有する有機ケイ素化合物
が好適に使用できる。
本発明においては、塗膜層(C)を形成する成分として、前記反応性基含有有機ケイ素化合物(C2)以外の加水分解性有機ケイ素化合物(C3)を配合することができる。この加水分解性有機ケイ素化合物(C3)は、(メタ)アクリル基と反応しうる基を有さず、加水分解性の基を有するケイ素化合物である。該有機ケイ素化合物(C3)としては、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシランのようなテトラアルコキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−オクチルトリメトキシシラン、n−オクチルメチルジメトキシシラン、n−デシルトリメトキシシラン、n−オクタデシルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、ビス(トリエトキシシリル)エタン、ビス(トリメトキシシリル)エタン、ビス(トリエトキシシリル)ヘキサン、ビス(ジエトキシメチルシリル)ヘキサン、ビス(トリメトキシシリル)ヘキサン、ビス(ジメトキシメチルシリル)ヘキサン、ビス(トリエトキシシリル)オクタン、ビス(トリメトキシシリル)オクタン、ビス(ジエトキシメチルシリル)オクタン、1−(トリエトキシシリル)−2−(ジエトキシメチルシリル)エタンなどを挙げることができる。
無機酸化物微粒子(C4)としては、公知の無機酸化物微粒子が何ら制限無く使用でき、Si、Al、Ti、Fe、In、Zr、Au、Sn、Sb、W及びCeから選ばれる少なくとも1種の元素を含む酸化物または複合無機酸化物からなる微粒子を使用するのが好適である。
前記塗膜層(C)を形成する硬化性組成物には、得られる塗膜層(該硬化性よりなる硬化体)を十分に硬化し、合成樹脂層(B)を形成するレンズ形成用モノマー組成物に対する十分な耐溶解性(耐溶剤性)を得るために、ラジカル重合開始剤を配合することが好ましい。該ラジカル重合開始剤としては、熱重合開始剤、または光重合開始剤を用いることが好ましい。
前記硬化性組成物には、塗膜層を形成する際、光学シート又は光学フィルム(A2)上への塗布を容易とするために、有機溶媒、水を含むこともできる。また、前記無機酸化物微粒子(C4)を使用する場合には、溶媒に分散した無機酸化物微粒子(C4)を硬化性組成物に配合することが好ましい。そのため、該無機酸化物微粒子(C4)を使用する場合には、有機溶媒、水が含まれることになる。
本発明において、塗膜層(C)は、光学シート又は光学フィルム(A2)上に形成される。そのため、フォトクロミック積層体(A)を製造する前に、予め、光学シート又は光学フィルム(A2)上に、塗膜層(C)を形成してもよい。また、フォトクロミック積層体(A)を形成した後、該フォトクロミック積層体(A)の合成樹脂層(B)を形成する面上に、塗膜層(C)を形成することもできる。以下、光学シート又は光学フィルム(A2)上に、塗膜層(C)を形成する場合の例を説明する。
合成樹脂層(B)は、通常のプラスチックレンズ材料となる熱可塑性樹脂、又は重合性モノマーの組成物を硬化させた熱硬化性樹脂から形成することができる。中でも、塗膜層(C)を形成することの効果がより顕著に発揮されるのは、レンズ形成用モノマー組成物を硬化させた熱硬化性樹脂より合成樹脂層(B)を形成する場合である。レンズ形成用モノマー組成物としては、具体的には、(メタ)アクリレート系モノマー組成物、アリル系モノマー組成物、チオウレタン系モノマー組成物、ウレタン系モノマー組成物、チオエポキシ系モノマー組成物などの熱硬化性樹脂を形成しうる組成物を挙げるとができる。
(メタ)アクリレート系モノマー組成物
(メタ)アクリレートモノマー組成物としては、下記に例示されるような(メタ)アクリレートモノマーを含んでなる組成物であり、さらには他の(メタ)アクリレートモノマー、や他の重合性モノマーを混合しても構わない。具体的な(メタ)アクリレートモノマーを例示すれば、グリシジル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリエチレングリコールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ウレタンオリゴマーテトラ(メタ)アクリレート、ウレタンオリゴマーヘキサ(メタ)アクリレート、ポリエステルオリゴマーヘキサ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシフェニル)プロパン、平均分子量776の2,2−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシポリエチレングリコールフェニル)プロパン、平均分子量475のメチルエーテルポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メチルメタアクリレート等の少なくとも一つの(メタ)アクリレート基を分子中に有する(メタ)アクリレートモノマーなどを挙げることができる。
アリル系モノマー組成物としては、ジエチレングリコールビスアリルカーボネート、ジアリルイソフタレート、ジアリルテレフタレート等のアリル基を有するアリルモノマーを含んでなる組成物が挙げられる。
チオウレタン系モノマー組成物は、ポリイソシアネート化合物とポリチオール化合物の混合物からなる。ポリイソシアネート化合物の具体例としては、前記ポリウレタン樹脂(A1)のポリシソシアネート化合物で例示したイソシアネート化合物に加えて、2,5−ジイソシアナートメチル−1,4−ジチアン、2,5−ビス(4−イソシアナート−2−チアブチル)−1, 4−ジチアン、2,5−ビス(3−イソシアナートメチル−4−イソシアナート−2−チアブチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス(3−イソシアナート−2−チアプロピル)−1,4−ジチアン、1,3,5 − トリイソシアナートシクロヘキサン、1, 3,5−トリス(イソシアナートメチル)シクロヘキサン、ビス(イソシアネートメチルチオ)メタン、1,5−ジイソシアネート−2−イソシアネートメチル−3−チアペンタン、1,2,3−トリス(イソシアネートエチルチオ)プロパン、1,2,3−トリス(イソシアネートメチルチオ)プロパン、1,1,6,6−テトラキス(イソシアネートメチル)−2,5−ジチアヘキサン、1,1,5,5 −テトラキス(イソシアネートメチル)−2,4−ジチアペンタン、1,2−ビス(イソシアネートメチルチオ)エタン、1,5−ジイソシアネート−3−イソシアネートメチル−2,4−ジチアペンタン、1,5−ジイソシアネート−3−イソシアネートメチル−2,4−ジチアペンタン等のポリイソシアネート類、これらのポリイソシアネート類のビュレット型反応によるニ量体、これらのポリイソシアネート類の環化三量体およびこれらのポリイソシアネート類とアルコールもしくはチオールの付加物等が挙げられる。これら、ポリイソシアネート化合物は、単独でも、2種類以上を混合して用いてもかまわない。
ニル)エーテル、2,2−ビス(4−メルカプトメチルフェニル)プロパン、2,5−ジメルカプト−1,3,4−チアジアゾール、3,4−チオフェンジチオール、1,2 −ジメルカプト−3−プロパノール、1,3−ジメルカプト−2−プロパノール、グリセリルジチオグリコーレート、1,1,2,2−テトラキス(メルカプトメチルチオ) エタン、1,1,3,3−テトラキス(メルカプトメチルチオ)プロパン、3−メルカプトメチル−1,5−ジメルカプト−2,4−ジチアペンタン等のポリチオール類を挙げることができる。これらは単独でも、2種類以上を混合して用いてもかまわない。
ウレタン系モノマー組成物としては、ポリイソシアネート化合物、ポリオール化合物、及びジアミン硬化剤を含んでなる混合物を好適に用いることができる。
チオエポキシ系モノマー組成物としては、ビス(β−エピチオプロピルチオ)メタン、1,2−ビス(β−エピチオプロピルチオ)エタン、1,3−ビス(β−エピチオプロピルチオ)プロパン、1,2−ビス(β−エピチオプロピルチオ)プロパン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−2−(β−エピチオプロピルチオメチル)プロパン、1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ブタン、1,3−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ブタン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−3−(β−エピチオプロピルチオメチル)ブタン、1,5−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ペンタン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−4−(β−エピチオプロピルチオメチル)ペンタン、1,6−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ヘキサン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−5−(β−エピチオプロピルチオメチル)ヘキサン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−2−〔(2−β−エピチオプロピルチオエチル)チオ〕エタン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−2−[〔2−(2−β−エピチオプロピルチオエチル)チオエチル〕チオ]エタン等の鎖状有機化合物等;テトラキス(β−エピチオプロピルチオメチル)メタン、1,1,1−トリス(β−エピチオプロピルチオメチル)プロパン、1,5−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−2−(β−エピチオプロピルチオメチル)−3−チアペンタン、1,5−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−2,4−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3−チアペンタン、1−(β−エピチオプロピルチオ)−2,2−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−4−チアヘキサン、1,5,6−トリス(β−エピチオプロピルチオ)−4−(β−エピチオプロピルチオメチル)−3−チアヘキサン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−4−(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−4,5ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−4,4−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−2,4,5−トリス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,8−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−2,5−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6−ジチアオクタン、1,9−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−5−(β−エピチオプロピルチオメチル)−5−〔(2−β−エピチオプロピルチオエチル)チオメチル〕−3,7−ジチアノナン、1,10−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−5,6−ビス〔(2−β−エピチオプロピルチオエチル)チオ〕−3,6,9−トリチアデカン、1,11−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−4,8−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−5,7−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−5,7−〔(2−β−エピチオプロピルチオエチル)チオメチル〕−3,6,9−トリチアウンデカン、1,11−ビス(β−エピチオプロピルチオ)−4,7−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−3,6,9−トリチアウンデカン等の分岐状有機化合物およびこれらの化合物のエピスルフィド基の水素の少なくとも1個がメチル基で置換された化合物等;1,3および1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキサン、1,3および1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)シクロヘキサン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキシル〕メタン、2,2−ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキシル〕プロパン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)シクロヘキシル〕スルフィド、2,5−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)−1,4−ジチアン、2,5−ビス(β−エピチオプロピルチオエチルチオメチル)−1,4−ジチアン等の環状脂肪族有機化合物およびこれらの化合物のエピスルフィド基の水素の少なくとも1個がメチル基で置換された化合物;1,3および1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ベンゼン、1,3および1,4−ビス(β−エピチオプロピルチオメチル)ベンゼン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)フェニル〕メタン、2,2−ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)フェニル〕プロパン、ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)フェニル〕スルフィド、ビス〔4−(β−エピチオプロピルチオ)フェニル〕スルフォン、4,4'−ビス(β−エピチオプロピルチオ)ビフェニル等の芳香族有機化合物およびこれらの化合物のエピスルフィド基の水素の少なくとも1個がメチル基で置換された化合物等が挙げられ、これらは単独もしくは2種以上を組み合わせて用いてもよい。
フォトクロミック積層体(A)の光学シート又は光学フィルムの塗膜層(C)上に、合成樹脂層(B)を形成(積層)する方法としては、以下の方法が挙げられる。具体的には、最表面に塗膜層(C)を有するフォトクロミック積層体(A)を、プラスチックレンズ製造の際に使用されるガラスモールドや金型の中に設置し、そこに該合成樹脂層(B)を形成するレンズ形成用モノマー組成物を充填する方法である。
((メタ)アクリル基を有する重合性モノマー(C1))
M1;エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート(新中村化学社製A−TMPT−3EO、3官能)。
M2;エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート(新中村化学社製A−TMPT−9EO、3官能)。
M3;トリス(2−アクリロキシエチル)イソシアヌレート(新中村化学社製A−9300、3官能)。
M4;ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(6官能)。
M5;ウレタンオリゴマーテトラアクリレート(新中村化学社製U−4HA、4官能)。
M6;ウレタンオリゴマーヘキサアクリレート(新中村化学社製U−6LPA、6官能)。
M7;トリエチレングリコールジメタクリレート(2官能)。
M8;平均分子量536のポリエチレングリコールジメタクリレート(2官能)。
M9;平均分子量804の2,2−ビス(4−メタアクリロイルオキシポリエチレングリコールフェニル)プロパン(2官能)。
M10;平均分子量508のポリエチレングリコールジアクリレート(2官能)。
M11;γ−グリシドキシプロピルメタアクリレート(2官能)。
E1;γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン。
E2;γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン。
E3;γ−アミノプロピルトリエトキシシラン。
E4;γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン。
E5;γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン。
E6;ビニルトリエトキシシラン。
E7;p−スチリルトリメトキシシラン。
E8;3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン。
F1;テトラエトキシシラン。
F2;ビス(トリエトキシシリル)エタン。
SOL1:メタノール分散シリカゾル(日産化学工業(株)製メタノール分散シリカゾル、固形分濃度(シリカ微粒子の濃度);30質量%)。
P1;1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンとビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイドの3:1の混合物(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製Irgacure1800)。
P2;1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンとビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルーペンチルフォスフィンオキサイドの3:7の混合物(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製Irgacure1870)。
撹拌羽、冷却管、温度計、窒素ガス導入管を有する三口フラスコに、数平均分子量800のポリカーボネートジオール(1,5−ペンタンジオールとヘキサンジオールを原料とするポリカーボネートジオール)252g、イソホロンジイソシアネート100gを仕込み、窒素雰囲気下、70℃で6時間反応させ、プレポリマーを得た。その後、THF1000mlを加えた後、窒素雰囲気下でイソホロンジアミン19gを滴下しながら加え、滴下終了後25℃で1時間反応させた。
・POLYCA;ポリカーボネート製シート(厚み 0.4mm)。
・PET;ポリエチレンテレフタレート製シート(厚み 0.3mm)。
・TAC;トリアセチルセルロース製シート(厚み 0.3mm)。
各々作製した、塗膜層(C)を有するフォトクロミック積層体(A)を、直径65mmの円形に裁断し、ガスケットを有するガラスモールド内(0.00D、レンズ径70mm、肉厚3.0mmに設定)に設置した。このガラスモールド内に、下記に記載するレンズ形成用モノマー組成物を注入し、下記条件により硬化させた後、外周を玉摺機にて研磨することにより、直径60mmのフォトクロミックレンズを得た。なお、比較例1〜3は、塗膜層(C)を有していないフォトクロミック積層体(A)を使用した。
レンズ形成用モノマー組成物として、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート(重合開始剤)3質量部、ジエチレングリコールビスアリルカーボネート100質量部を準備した。
ラジカル重合性単量体であるトリメチロールプロパントリメタクリレート 20質量部、平均分子量522のポリエチレングリコールジアクリレート 40質量部、ウレタンアクリレート(ダイセル化学工業製EBECRYL4858) 40質量部の混合物を準備した。
レンズ形成用モノマー組成物として、ジシクロヘキシルメタン−4 ,4 ’−ジイソシアネート43.5質量部、イソホロンジイソシアネート43.5質量部、1,2−ビス〔(2−メルカプトエチル)チオ〕−3−メルカプトプロパン63.0質量部、及び重合開始剤としてジブチルチンジラウレート0.1質量部の混合物を準備した。
レンズ形成用モノマー組成物として、ビス(β−エピチオプロピルチオ)エタン95質量部、2−メルカプトエタノール5質量部、及び重合触媒としてテトラブチルアンモニウムブロミド0.1重量部の混合物を準備した。
レンズ形成用モノマー組成物として、アジピン酸と1,6−ヘキサンジオールからなる数平均分子量1000のポリエステルポリオール 100質量部と4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)の異性体混合物78質量部、及び芳香族ジアミン硬化剤としての2,4−ジアミノ−3,5−ジエチル−トルエン/2,6−ジアミノ−3,5−ジエチル−トルエン17質量部を準備した。
(塗膜層(C)の形成)
(メタ)アクリル基を有する重合性モノマー(C1)として、M1(エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート(新中村化学社製A−TMPT−3EO、3官能))30g、及びM8(平均分子量536のポリエチレングリコールジメタクリレート(2官能))70gを準備した。また、反応性有機ケイ素化合物(C2)として、E1(γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)10g、及び光開始剤として、P1(Irgacure1800) 0.5gを準備した。これら、成分を混合、撹拌することで硬化性組成物(A1−1)を得た。この硬化性組成物(A1−1)を、厚さ0.4mmのポリカーボネート製シート(光学シート又は光学フィルム(A2):POLYCA)の一方の面に塗布し、フュージョンUVシステムズ社製F3000SQ(Dバルブ)を用い、窒素フロー下において1分間光硬化させることにより、膜厚5μmの塗膜層を有する光学シートを得た。
ポリウレタン樹脂層(A1)形成用組成物の前記調製方法で得られたフォトクロミック組成物を、PET製フィルム(帝人デュポンフィルム株式会社製ピューレックスフィルム、シリコン塗膜付)に塗布し、50℃で30分乾燥させ、厚み約40μmのポリウレタン樹脂層(A1)を得た。次いで、得られたポリウレタン樹脂層(A1)を、前記方法により塗膜層(C)を形成したPOLYCAシート(ポリカーボネート製シート)2枚の間に挟み、40℃で24時間静置した後、さらに110℃で60分加熱処理した。そして、目的のフォトクロミック特性を有するフォトクロミック積層体(A:(S1))を得た。得られたフォトクロミック積層体(A:(S1))は、ポリウレタン樹脂層(A1)と接していない面にのみ塗膜層(C)を有していた。この積層体の構成を表1に示した。
上記のアリル系モノマー組成物を用いて、上記の方法に従いフォトクロミックレンズを作製した。
得られたフォトクロミックレンズを試料とし、これに、(株)浜松ホトニクス製のキセノンランプL−2480(300W)SHL−100を、エアロマスフィルター(コーニング社製)を介して23℃、積層体表面でのビーム強度365nm=2.4mW/cm2、245nm=24μW/cm2で120秒間照射して発色させ、フォトクロミックレンズのフォトクロミック特性を測定した。
下記2点の観点から、目視評価を実施した。
得られたフォトクロミックレンズは、複数の界面を有しており、各層間の密着性評価を目視により実施した。この密着性評価、1)初期、2)前述の劣化促進試験(48時間)後、さらに3)蒸留水による煮沸試験(1時間、2時間、及び3時間)後に実施した。評価基準は、下記の通りである。
0;各層間で、全くハガレが見られない。
1;塗膜層と合成樹脂層間で、少なくとも一部でハガレが見られる。
2;光学シートとポリウレタン樹脂層間の、少なくとも一部でハガレが見られる。
得られたフォトクロミックレンズの色調を、集光機を用いた目視評価により実施した。評価基準は、下記の通りである。
0;白濁や、黄変等の色調不良が見られず、透明性が高い。
1;集光機を当てることにより、わずかに白濁などの色調不良を確認することができるが、実用上問題ないレベル。
2;集光機を当てなくとも、白濁などの色調不良を確認することができる。
塗膜層(C)の形成
表1に示す硬化性組成物(A1−1〜A1−21)、及び光学シート(A2)を用いた以外は、実施例1記載の方法と同様にして、光学シート(A2)表面(片面、または両面)に、塗膜層(C)を形成させた。表1の塗膜層の積層面の欄において、片面と記載したものは、光学シートの合成樹脂層が積層される面にのみ塗膜層を設けたものを指す。また、両面と記載したものは、光学シートの両面に塗膜層を設けたものを指す。
実施例1と同様にしてポリウレタン樹脂層(A1)を作製し、次いで、上記で得た塗膜層(C)を有する光学シートを用いた以外は、実施例1と同様な方法でフォトクロミック積層体(A:(S2)〜(S26))を得た。表1にその結果を示す。
表3、及び表4に示す塗膜層(C)を有するフォトクロミック積層体(A)、及び合成樹脂層(B)を用いた以外は、実施例1と同様な方法でフォトクロミックレンズを作製した。また、得られたフォトクロミックレンズの評価結果を表3、及び表4に示す。
フォトクロミック積層体(A)の作製
実施例1と同様にしてポリウレタン樹脂層(A1)を作製し、表2に示す光学シートを用いた以外は、実施例1と同様な方法でフォトクロミック積層体(A:(S27)〜(S29))を得た。得られたフォトクロミック積層体(A:(S27)〜(S29))は、塗膜層(C)を有していない。この積層体の構成を表2に示した。
表5に示すフォトクロミック積層体(A)、及び合成樹脂層(B)を用いた以外は、実施例1と同様な方法でフォトクロミックレンズを作製した。また、得られたフォトクロミックレンズの評価結果を表5に示す。
塗膜層(C)の形成
表1に示す硬化性組成物(A1−21)、及び光学シート(A2)を用いた以外は、実施例1記載の方法と同様にして、光学シート(A2)表面(片面)に、塗膜層(C)を形成させた。
実施例1と同様にしてポリウレタン樹脂層(A1)を作製し、表2に示す光学シートを用いた以外は、実施例1と同様な方法でフォトクロミック積層体(A:(S30))を得た。得られたフォトクロミック積層体(A:(S30))は、光学シート(A2)のポリウレタン樹脂層(A1)と接していない面にのみ塗膜層(C)を有していた。この積層体の構成を表2に示した。
表5に示すフォトクロミック積層体(A)、及び合成樹脂層(B)を用いた以外は、実施例1と同様な方法でフォトクロミックレンズを作製した。また、得られたフォトクロミックレンズの評価結果を表5に示す。
2 フォトクロミック化合物を含むポリウレタン樹脂層(A1)
3 光学シート又は光学フィルム(A2)
4 フォトクロミック積層体(A)
5 塗膜層(C)
6 合成樹脂層(B)
Claims (11)
- 互いに対向する2枚の光学シート又は光学フィルム(A2)の間に、フォトクロミック化合物を含むポリウレタン樹脂層(A1)を有するフォトクロミック積層体(A)と、少なくとも一方の前記光学シート又は光学フィルム(A2)上に形成される塗膜層(C)と、前記塗膜層(C)上に形成される合成樹脂層(B)とを有するフォトクロミックレンズであって、
前記塗膜層(C)が、(メタ)アクリル基を有する重合性モノマー(ただし、ケイ素原子を含む重合性モノマーは除く)(C1)、及び(メタ)アクリル基と反応しうる基を有する加水分解性有機ケイ素化合物(C2)を含む硬化性組成物の硬化体からなることを特徴とするフォトクロミックレンズ。 - 前記加水分解性有機ケイ素化合物(C2)の(メタ)アクリル基と反応しうる基が、エポキシ基、(メタ)アクリル基、ビニル基、アミノ基、及びメルカプト基から選ばれる基であることを特徴とする請求項1に記載のフォトクロミックレンズ。
- 前記硬化性組成物が、さらに、前記加水分解性有機ケイ素化合物(C2)以外の加水分解性有機ケイ素化合物(C3)を含むことを特徴とする請求項1に記載のフォトクロミックレンズ。
- 前記硬化性組成物が、さらに、無機酸化物微粒子(C4)を含むことを特徴とする請求項1に記載のフォトクロミックレンズ。
- 前記ポリウレタン樹脂層(A1)と前記光学シート又は光学フィルム(A2)との間に、さらに、前記塗膜層(C)を有することを特徴とする請求項1に記載のフォトクロミックレンズ。
- 請求項1に記載のフォトクロミックレンズを製造する方法であって、
前記(メタ)アクリル基を有する重合性モノマー(C1)、及び前記加水分解性有機ケイ素化合物(C2)を含む硬化性組成物を光学シート又は光学フィルム(A2)上に塗布し、硬化させることにより、前記硬化性組成物の硬化体よりなる塗膜層(C)を形成する工程を含むことを特徴とするフォトクロミックレンズの製造方法。 - 互いに対向する2枚の光学シート又は光学フィルム(A2)の間に、フォトクロミック化合物を含むポリウレタン樹脂層(A1)を有するフォトクロミック積層体(A)の少なくとも一方の該光学シート又は光学フィルム(A2)上に、
(メタ)アクリル基を有する重合性モノマー(ただし、ケイ素原子を含む重合性モノマーは除く)(C1)、及び(メタ)アクリル基と反応しうる基を有する加水分解性有機ケイ素化合物(C2)を含む硬化性組成物の硬化体からなる塗膜層(C)を積層してなる積層体。 - 前記加水分解性有機ケイ素化合物(C2)の(メタ)アクリル基と反応しうる基が、エポキシ基、(メタ)アクリル基、ビニル基、アミノ基、及びメルカプト基から選ばれる基であることを特徴とする請求項7に記載の積層体。
- 前記硬化性組成物が、さらに、前記加水分解性有機ケイ素化合物(C2)以外の加水分解性有機ケイ素化合物(C3)を含むことを特徴とする請求項7に記載の積層体。
- 前記硬化性組成物が、さらに、無機酸化物微粒子(C4)を含むことを特徴とする請求項7に記載の積層体。
- 請求項7に記載の積層体において、前記光学シート又は光学フィルム(A2)と前記ポリウレタン樹脂層(A1)との間に、前記塗膜層(C)を有する積層体。
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