JP5766001B2 - フォトクロミック組成物 - Google Patents
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Description
ポリオール化合物(A1)、ポリイソシアネート化合物(A2)、及び鎖延長剤(A3)を反応させて得られる、分子鎖の末端にイソシアネート基、あるいはイソシアネート基と反応しうる基を有するポリウレタン樹脂、又は該ポリウレタン樹脂を反応停止剤で分子鎖の末端をキャッピングしたポリウレタン樹脂(A)、
(メタ)アクリレート基、シラノール基あるいは加水分解してシラノール基を形成しうる基、エポキシ基、及びビニル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の重合性基を有する重合性モノマー(B)、及び
フォトクロミック化合物(C)
とを含んでなることを特徴とするフォトクロミック組成物である。
第二の本発明は、互いに対向する2枚の光学シート又は光学フィルムが前記フォトクロミック組成物から得られる接着層を介して接合されてなる積層構造を有する光学物品である。
平滑な基材上に有機溶媒(D)を含んだフォトクロミック組成物を延展せしめた後に、乾燥して有機溶媒(D)を除去し、前記ポリウレタン樹脂(A)、前記重合性モノマー(B)、及び前記フォトクロミック化合物(C)とを含むフォトクロミック接着シート(層)を準備する工程、及び
互いに対向する2枚の光学シート又は光学フィルムの間に前記フォトクロミック接着シートを介在させて、該2枚の光学シート又は光学フィルムを接合し、前記重合性モノマー(B)を重合させて前記積層構造を作製する工程、
を含んでなることを特徴とする方法である。
本発明のポリウレタン樹脂(A)は、分子鎖の末端にイソシアネート基あるいはイソシアネート基と反応しうる基を有するポリウレタン樹脂、又は反応停止剤で分子鎖の末端をキャッピングしたポリウレタン樹脂である。このポリウレタン樹脂(A)は、すなわち、ポリウレタン樹脂の末端をキャッピングしていない樹脂(分子鎖の末端にイソシアネート基あるいはイソシアネート基と反応しうる基を有する樹脂)か、反応停止剤で末端をキャッピングした樹脂の少なくともいずれかの樹脂からなる。当然のことながら、両者の混合物であってもよい。
(A1)分子内に2つ以上の水酸基を有する数平均分子量400〜3000のポリオール化合物(以下、単にA1成分ともいう。)と、
(A2)分子内に2つ以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物(以下、単にA2成分ともいう。)と、
(A3)分子内に2つ以上のイソシアネート基と反応しうる官能基を有する分子量50〜300の鎖延長剤(以下、単にA3成分ともいう。)とを
反応させて、製造することが好ましい。このA1、A2、及びA3成分の種類と配合比を調製することによって、分子鎖の末端がイソシアネート基となるか、イソシアネート基と反応しうる基となるかが決定する。以下、これらの成分について説明する。
A1成分のポリオール化合物は、生成するポリウレタン樹脂が高架橋体になり過ぎないという理由から分子中に含まれる水酸基数は2〜6であることが好ましい。更に、有機溶剤への溶解性を考慮すれば、該水酸基数は2〜3であることがより好ましい。
A1成分として使用されるポリエーテルポリオールとしては、“分子中に活性水素含有基を2個以上有する化合物”と“アルキレンオキサイド”との反応により得られるポリエーテルポリオール化合物及び該ポリエーテルポリオール化合物の変性体であるポリマーポリオール、ウレタン変性ポリエーテルジポリオール、ポリエーテルエステルコポリマーポリオール等を挙げることが出来る。
A1成分として使用されるポリカーボネートポリオールとしては、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−エチル−4−ブチル−1,3−プロパンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサン−1,4−ジオール、シクロヘキサン−1,4−ジメタノール、ダイマー酸ジオール、ビスフェノールA のエチレンオキサイドやプロピレンオキサイド付加物、ビス(β−ヒドロキシエチル)ベンゼン、キシリレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等の低分子ポリオール類の1種類以上ポリオールのホスゲン化より得られるポリカーボネートポリオール、或いはエチレンカーボネート、ジエチルカーボネート、及びジフェニルカーボネートによるエステル交換法により得られるポリカーボネートポリオール等を挙げることができる。
A1成分として使用されるポリカプロラクトンポリオールとしては、ε−カプロラクトンの開環重合により得られる化合物が使用できる。
A1成分として使用されるポリエステルポリオールとしては、“多価アルコール”と“多塩基酸”との縮合反応により得られるポリエステルポリオールなどを挙げることができる。ここで、前記“多価アルコール”としては、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3,3’−ジメチロールヘプタン、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチルグリコール、3,3−ビス(ヒドロキシメチル)ヘプタン、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパンなどが挙げられ、これらは単独で使用しても、2種類以上を混合して使用しても構わない。また、前記“多塩基酸”としては、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカンジカルボン酸、シクロペンタンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、オルトフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸などが挙げられ、これらは単独で使用しても、2種類以上を混合して使用しても構わない。
本発明でA2成分として使用される“分子内に2つ以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物”としては、脂肪族ポリイソシアネート化合物、脂環式ポリイソシアネート化合物、芳香族ポリイソシアネート化合物、及びこれらの混合物が挙げられる。これらの中でも、耐候性の観点から、脂肪族ポリイソシアネート化合物、及び脂環式ポリイソシアネート化合物から選ばれる少なくとも1種のポリイソシアネート化合物を使用することが好ましい。また、特に耐候性を向上させる観点から、A2成分のポリイソシアネート化合物の30質量%以上、特に50質量%以上が、脂肪族ポリイソシアネート化合物、及び脂環式ポリイソシアネート化合物から選ばれる少なくとも1種のポリイソシアネート化合物であることが好ましい。最も好ましい態様としては、A2成分の100質量%が、脂肪族ポリイソシアネート化合物、及び脂環式ポリイソシアネート化合物から選ばれる少なくとも1種のポリイソシアネート化合物である。
テトラメチレン−1,4−ジイソシアネート、ヘキサメチレン−1,6−ジイソシアネート、オクタメチレン−1,8−ジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサン−1,6−ジイソシアネートなどの脂肪族ポリイソシアネート化合物、
シクロブタン−1,3−ジイソシアネート、シクロヘキサン−1,3−ジイソシアネート、シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、2,4−メチルシクロヘキシルジイソシアネート、2,6−メチルシクロヘキシルジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)の異性体混合物、ヘキサヒドロトルエン−2,4−ジイソシアネート、ヘキサヒドロトルエン−2,6−ジイソシアネート、ヘキサヒドロフェニレン−1,3−ジイソシアネート、ヘキサヒドロフェニレン−1,4−ジイソシアネート、1,9−ジイソシアナト−5−メチルノナン、1,1−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、2−イソシアナト−4−[(4−イソシアナトシクロヘキシル)メチル]−1−メチルシクロヘキサン、2−(3−イソシアナトプロピル)シクロヘキシルイソシアネートなどの脂環式ポリイソシアネート化合物、
フェニルシクロヘキシルメタンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(フェニルイソシアネート)の異性体混合物、トルエン−2,3−ジイソシアネート、トルエン−2,4−ジイソシアネート、トルエン−2,6−ジイソシアネート、フェニレン−1,3−ジイソシアネート、フェニレン−1,4−ジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)ベンゼン、キシリレンジイシシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、ジフェニルエーテルジイソシアネート、1,3−ジイソシアナトメチルベンゼン、4,4’−ジイソシアナト−3,3’−ジメトキシ(1,1’−ビフェニル)、4,4’−ジイソシアナト−3,3’−ジメチルビフェニル、1,2−ジイソシアナトベンゼン、1,4−ビス(イソシアナトメチル)−2,3,5,6−テトラクロロベンゼン、2−ドデシル−1,3−ジイソシアナトベンゼン、1−イソシアナト−4−[(2−イソシアナトシクロヘキシル)メチル]2−メチルベンゼン、1−イソシアナト−3−[(4−イソシアナトフェニル)メチル)−2−メチルベンゼン、4−[(2−イソシアナトフェニル)オキシ]フェニルイソシアネートなどの芳香族ポリイソシアネート化合物
を挙げることができる。
A3成分として使用される鎖延長剤は、分子内に2つ以上のイソシアネート基と反応しうる基を有する、分子量50〜300の化合物である。なお、鎖延長剤はポリマーではないため、該分子量は、鎖延長剤そのものの分子量を指す。前記イソシアネート基と反応しうる基とは、アミノ基(−NH2基、及び−NH(R)基)、水酸基(−OH基)、メルカプト基(−SH基:チオール基)、カルボキシル基〔−C(=O)OH基〕、又は酸クロライド基〔−C(=O)OCl基〕が挙げられる。
本発明で用いるウレタン樹脂(A)を合成する際に、分子内に1つのイソシアネート基と反応しうる基を有する反応停止剤(以下、単にA4成分ともいう。)を併用することも可能である。このA4成分を使用することにより、分子鎖の末端がキャッピングされたポリウレタン樹脂(A)を製造できる。
本発明のA成分は、前述のA1成分、A2成分、及びA3成分を反応させることにより得られる。この場合、分子鎖の末端にイソシアネート基あるいはイソシアネート基と反応しうる基を有するポリウレタン樹脂(A)を得ることができる。以下、このポリウレタン樹脂を反応性ポリウレタン樹脂とする場合もある。
(反応性ポリウレタン樹脂の製造)
上記方法において反応に使用するA1成分、A2、A3成分の量比は適宜決定すればよいが、得られるポリウレタン樹脂の耐熱性、接着強度、フォトクロミック特性(発色濃度、退色速度、耐候性など)、耐溶剤性などのバランスの観点から、次のような量比とすることが好ましい。A1成分に含まれる水酸基の総モル数をn1とし、A2成分に含まれるイソシアネート基の総モル数をn2とし、A3成分に含まれるイソシアネート基と反応しうる基の総モル数をn3とした場合、以下の範囲を満足することが好ましい。なお、上記n1、n2、及びn3は、各成分として用いる化合物の使用モル数と該化合物1分子中に存在する各基の数の積として求めることができる。
n1:n2:n3=0.30〜0.90:1:0.10〜0.70
とすることが好ましい。この量比を調製することにより、分子鎖の末端をイソシアネート基、又はイソシアネート基と反応しうる基に調製することができる。この反応性ポリウレタン樹脂を構成する前記成分の量比は、得られるフォトクロミック組成物(フォトクロミック接着剤)が、より優れた密着性、耐久性、フォトクロミック特性を発揮するためには、好ましくは、n1:n2:n3=0.40〜0.85:1:0.15〜0.60、より好ましくは、n1:n2:n3:=0.50〜0.80:1:0.20〜0.50である。
また、反応生成物の末端にイソシアネート基が残存する場合には、反応停止剤A4成分を反応させることもできる。その際には次のような量比とするのが好ましい。前述のようにA4成分に含まれる“イソシアネート基と反応しうる基”の総モル数をn4とすると以下の通りである。n4は、反応停止剤の使用モル数から求めることができる。
B成分は、(メタ)アクリレート基、シラノール基あるいは加水分解してシラノール基を形成しうる基、エポキシ基、及びビニル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の重合性基を有する重合性モノマー(B)である。B成分は、前記重合性基を分子内に少なくとも1つ有する化合物であればよく、複数の重合性基を有する化合物であってもよい。重合性基が複数存在する場合には、同一の基であっても、異なる基であってもよい。また、種類が異なる基、例えば、(メタ)アクリレート基、およびシラノール基あるいは加水分解してシラノール基を形成しうる基を同時に有する化合物であってもよい。
(メタ)アクリレート化合物は、分子内に少なくとも1つの(メタ)アクレート基(アクリレート基又はメタクリレート基)を有する化合物である。具体的には、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メチルエーテルポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレン(メタ)アクリレート、メチルエーテルポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコール(メタ)アクリレート、オクチルフェニルエーテルポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルエーテルポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メチルエーテルポリエチレンチオグリコール(メタ)アクリレート、パーフルオロヘプチルエチレングリコール(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ヒドロキシ(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、メチレングリシジル(メタ)アクリレート、エチレングリシジル(メタ)アクリレート、平均分子量250〜1000のポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、平均分子量250〜1000のポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレート、平均分子量250〜1000のポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4−(メタ)アクリロイルオキシエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(メタ)アクリロイルオキシポリエチレングリコールフェニル)プロパン、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリエチレングリコールトリ(メタ)アクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ポリエステルオリゴマーヘキサ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、分子量2500−3500の4官能ポリエステルオリゴマー(ダイセルユーシービー社、EB80等)、分子量6000−8000の4官能ポリエステルオリゴマー(ダイセルユーシービー社、EB450等)、分子量45000〜55000の6官能ポリエステルオリゴマー(ダイセルユーシービー社、EB1830等)、分子量10000の4官能ポリエステルオリゴマー(第一工業製薬社、GX8488B等)、トリス(2−アクリロキシエチル)イソシアヌレート、ε−カプロラクトン変性トリス−(2−アクリロキシエチル)イソシアヌレートを挙げることができる。
ビニル化合物は、分子内に少なくとも1つのビニル基を有する化合物である。具体的には、スチレン、α−メチルスチレン、メチルビニルベンゼン、エチルビニルベンゼン、α−クロロスチレン、クロロビニルベンゼン、ビニルベンジルクロライド、パラジビニルベンゼン、メタジビニルベンゼンなどが挙げられる。
加水分解性有機ケイ素化合物は、分子内に1つの、シラノール基あるいは加水分解してシラノール基を形成しうる基を有する化合物であって、シラノール基が重縮合して重合体を形成する化合物である。加水分解性基としては、アルコキシシリル基が挙げられる。フォトクロミック組成物の取り扱いを考慮すると、加水分解してシラノール基を形成しうる基、例えば、アルコキシシリル基を有する加水分解性有機ケイ素化合物が好ましい。
エポキシ化合物は、エポキシ基を有する化合物である。具体的には、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、トリエチレングリコールジグリシジルエーテル、テトラエチレングリコールジグリシジルエーテル、ノナエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ジプロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、テトラプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ノナプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールヒドロキシヒバリン酸エステルのジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、グリセロールジグリシジルエーテル、グリセロールトリグリシジルエーテル、ジグリセロールジグリシジルエーテル、ジグリセロールトリグリシジルエーテル、ジグリセロールテトラグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールジグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールトリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、ジペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、ソルビトールテトラグリシジルエーテル、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのジグリシジルエーテル、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのトリグリシジルエーテル、等の脂肪族エポキシ化合物が挙げられる。
B成分の配合量は、耐熱性、及びフォトクロミック特性の観点から、A成分100質量部に対して1〜30質量部とすることが好適である。上記配合量が少なすぎる場合には、十分な密着性、及び耐熱性の向上効果が十分に発揮されないおそれがある。一方、多すぎる場合には、該フォトクロミック性組成物から得られる接着層の白濁、密着性の低下、フォトクロミック化合物の耐久性低下などが生じるおそれがある。B成分の配合量は、より好ましくは、A成分100質量部に対して2〜20質量部、さらに好ましくは3〜15質量部である。
(C成分:フォトクロミック化合物)
C成分として用いるフォトクロミック化合物としては、クロメン化合物、フルギミド化合物、スピロオキサジン化合物、スピロピラン化合物などの公知のフォトクロミック化合物を何ら制限なく使用することが出来る。これらは、単独使用でもよく、2種類以上を併用してもよい。
C成分の配合量は、フォトクロミック特性の観点から、A成分100質量部に対して0.01〜20質量部とすることが好適である。上記配合量が少なすぎる場合には、十分な発色濃度や耐久性が得られない傾向がある。多すぎる場合には、フォトクロミック化合物の種類にもよるが、A成分に対しフォトクロミック組成物が溶解しにくくなり、組成物の均一性が低下するおそれがある。また、接着力(密着力)が低下するおそれがある。発色濃度や耐久性といったフォトクロミック特性を維持したまま、プラスチックフィルムなどの光学基材との密着性を十分に保持するためには、C成分の添加量はA成分100質量部に対して、0.5〜10質量部、特に1〜5質量部とすることがより好ましい。
本発明のフォトクロミック組成物は、A成分、B成分、及びC成分以外に、任意成分として、有機溶媒(D)(以下、単にD成分ともいう。)、その他成分を含んでいてもよい。以下、これら任意成分について説明する。
本発明のフォトクロミック組成物に有機溶媒を配合することにより、ポリウレタン樹脂(A成分)、重合性モノマー(B成分)、及びフォトクロミック化合物(C成分)、さらにはその他の成分が混合しやすくなる。その結果、フォトクロミック組成物の均一性を向上させることができる。さらに、有機溶媒を使用することにより、フォトクロミック組成物の粘度を適度に調製することができる。そして、光学シート又はフィルムに本発明のフォトクロミック組成物を塗布するときの操作性および塗布膜の厚みの均一性を高くすることもできる。
さらに、本発明のフォトクロミック組成物には、フォトクロミック化合物の耐久性の向上、発色速度の向上、退色速度の向上や製膜性のために、界面活性剤、酸化防止剤、ラジカル補足剤、紫外線安定剤、紫外線吸収剤、離型剤、着色防止剤、帯電防止剤、蛍光染料、染料、顔料、香料、可塑剤等の添加剤を、本発明の効果を阻害しない範囲で配合することもできる。配合するこれら添加剤としては、公知の化合物が何ら制限なく使用される。
本発明のフォトクロミック組成物には、重合性モノマー(B)を効率的に重合させるために、各種重合開始剤を配合することもできる。重合開始剤は、各種重合性基に併せたものを使用することができる。また、重合性モノマー(B)が、複数種類の重合性基を有する場合には、それに応じた重合開始剤を複数配合することもできる。
重合性モノマー(B)として、(メタ)アクリレート化合物、又はビニル化合物を使用する場合には、重合開始剤として、熱重合開始剤、または光重合開始剤を用いることが好ましい。
重合性モノマー(B)として、加水分解性有機ケイ素化合物を使用する場合には、酸水溶液を添加することが好ましい。このような酸としては、特に制限されるものではないが、塩酸、硫酸、硝酸、りん酸等の無機酸;酢酸、プロピオン酸等の有機酸が代表的であり、特に加水分解性の観点から、塩酸が好適であり、さらには0.0001〜0.1規定の塩酸水溶液が好適に用いられる。酸水溶液の添加量は、加水分解してシラノール基を形成しうる基の全ての加水分解性基が加水分解するのに必要な量の0.1〜3モル倍になるように添加することが好ましい。
重合性モノマー(B)として、エポキシ化合物を使用する場合には、重合開始剤として、従来のエポキシ化合物の重合に用いられる硬化剤を制限なく使用することができる。
ンジアミド、ポリアミドアミン(ポリアミド樹脂)、メラミン樹脂、ケチミン化合物、イソホロンジアミン、m−キシレンジアミン、m−フェニレンジアミン、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、N−アミノエチルピペラジン、4,4′−ジアミノジフェニルメタン、4,4′−ジアミノ−3,3′―ジエチルジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルフォン、ジシアンジアミド等があげられ、ポリカルボン酸系硬化剤としては、無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、3,6−エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサクロルエンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸、メチル−3,6−エンドメチレンテトラヒドロ無水フタル酸があげられ、またイミダゾール系硬化剤としては、2−メチルイミダゾール、2−エチルへキシルイミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、1−シアノエチル−2−フェニルイミダゾリウム・トリメリテート、2−フェニルイミダゾリウム・イソシアヌレート等があげられる。
本発明のフォトクロミック組成物は、上記A成分、B成分、及びC成分、並びに必要に応じて使用するD成分、及びその他の成分を混合することにより製造できる。各成分を混合する順序は、特に制限されるものではない。ただし、重合開始剤を配合する場合には、該フォトクロミック組成物を使用する直前に混合する。
本発明の光学物品は、互いに対向する2枚の光学シート又は光学フィルムが本発明のフォトクロミック組成物からなる接着層を介して接合されてなる積層構造を含んでなる。このような光学物品としては、
上記積層構造のみからなるフォトクロミック積層シート又はフィルム(以下、単に、本発明の積層体ともいう。);
これら積層体に光学シート又はフィルムを更に積層したり、表面にハードコート層などのコート層を形成したりした複合積層体;
これら積層体、及び複合積層体をプラスチックレンズ本体などの光学基材と一体化した光学物品
などを挙げることができる。プラスチックレンズ本体などの光学基材と一体化する方法としては、たとえば、上記本発明の積層体を金型内に装着した後にポリカーボネート樹脂などの光学基材(たとえばレンズ本体)を構成するための熱可塑性樹脂を射出成形する方法(以下、単に射出成形法ともいう。)、光学基材の表面に接着剤などにより上記本発明の積層体等を貼付する方法、積層体をレンズ形成用重合性モノマー中に埋設し、該レンズ形成用重合性モノマーを重合する方法などを挙げることができる。以下、本発明の光学物品を構成するこれら材料或いは部材について説明する。
本発明において、光学シート、及び光学フィルムとしては、光透過性を有するシート、及びフィルムが特に制限なく使用できるが、入手の容易性および加工のし易さなどの観点から樹脂製のものを使用することが好適である。光学シート、及び光学フィルムの原料として好適な樹脂を例示すれば、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ナイロン樹脂、トリアセチルセルロース樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、アリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリビニルアルコール樹脂などが挙げられる。その中でも、密着性が良好で射出成形法に対する適用性が高いという理由からポリカーボネート樹脂が特に好ましい。また、偏光フィルム(例えば、ポリビニルアルコール製の偏光フィルムをトリアセチルセルロース樹脂フィルムではさんだもの)も、本発明の光学フィルムとして使用することが可能である。
本発明の積層体は、互いに対向する2枚の光学シート又は光学フィルムを本発明のフォトクロミック組成物からなる接着層(シート)を介して接合させることにより製造される。なお、前記接着層の厚さは、フォトクロミック化合物の発色濃度、耐候性および接着強度などの観点から、5〜100μm、特に10〜50μmとすることが好ましい。
平滑な基材上に本発明のフォトクロミック組成物を延展せしめた後に、乾燥して有機溶媒(D)を除去し、ポリウレタン樹脂(A)、重合性モノマー(B)と、フォトクロミック化合物(C)とを含むフォトクロミック接着シートを準備する工程、及び互いに対向する2枚の光学シート又は光学フィルムの間に前記フォトクロミック接着シートを介在させて、該2枚の光学シート又は光学フィルムを接合し、前記重合性モノマー(B)を重合させる工程を実施することにより、本発明の積層体を製造することもできる。
前記フォトクロミック積層体は、少なくともその一方の面に、光学基材を接合して使用することが好ましい。該光学基材としては、上述のようなポリカーボネート樹脂などの熱可塑性樹脂が挙げられる。この場合、射出成型・熱圧着により、熱可塑性樹脂をフォトクロミック積層体上に積層することができる。本発明のフォトクロミック組成物よりなる接着シートは、密着性、耐熱性が向上しているため、このような方法でフォトクロミックレンズを製造する場合に好適に使用できる
また、前記フォトクロミック積層体は、レンズ形成用重合性モノマー中に埋設した後、該レンズ形成用重合性モノマーを硬化させることにより、熱硬化性樹脂を該積層体上に積層することができる。レンズ形成用重合性モノマーとしては、(メタ)アクリレートモノマー組成物、アリルモノマー組成物、チオウレタン系モノマー組成物、ウレタン系モノマー組成物、チオエポキシ系モノマー組成物などの熱硬化性樹脂を形成できるものを挙げることができる。本発明のフォトクロミック組成物よりなる接着シートは、耐溶剤性が向上しているため、このような方法でフォトクロミックレンズを製造する場合にも好適に使用できる。
PL1:旭化成ケミカルズ株式会社製デュラノール(1,5−ペンタンジオールとヘキサンジオールを原料とするポリカーボネートジオール、数平均分子量800)。
PL2:旭化成ケミカルズ株式会社製デュラノール(1,5−ペンタンジオールとヘキサンジオールを原料とするポリカーボネートジオール、数平均分子量1000)。
PL3:ダイセル化学工業株式会社製プラクセル(ポリカプロラクトンジオール、数平均分子量830)。
PL4:旭硝子株式会社製ポリプロピレンジオール(数平均分子量700)。
NCO1:イソホロンジイソシアネート。
NCO2:4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)。
NCO3:トルエン−2,4−ジイソシアネート。
CE1:イソホロンジアミン。
CE2:4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)。
S1;1−メチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−アミノピペリジン。
M1:メチルトリメトキシシラン。
M2:γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン。
M3:エチレングリコールジアクリレート。
M4:1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル。
M5:γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン。
M6:新中村化学工業製U−4HA(分子量596、4官能ウレタンアクリレート)。
M7:PL1(数平均分子量800のポリカーボネートジオール)、イソホロンジイソシアネート、及び2−ヒドロキシエチルアクリレートから得られるウレタンアクリレート。
撹拌羽、冷却管、温度計、窒素ガス導入管を有する三口フラスコに、数平均分子量800のポリオール化合物(PL1:ポリカーボネートジオール)200gとイソホロンジイソシアネート(以下IPDIと記述)111.1gを重合させて得られる末端イソシアナートウレタンプレポリマーに、2−ヒドロキシエチルアクリレート58.1gを反応させ、重量平均分子量が1500のウレタンアクリレートモノマー(M7)を得た。
PC1:下記式で示される化合物。
D1:テトラヒドロフラン。
P1:0.001N塩酸水溶液。
P2:ジエチレントリアミン。
P3:Irgacure1800{1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンとビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチル−ペンチルフォスフィンオキサイドの混合物(重量比3:1)}。
(A成分:ポリウレタン樹脂(U1)の合成)
撹拌羽、冷却管、温度計、窒素ガス導入管を有する三口フラスコに、数平均分子量800のポリオール化合物(PL1:ポリカーボネートジオール)252g、イソホロンジイソシアネート(NCO1)100gを仕込み、窒素雰囲気下、80℃で9時間反応させ、プレポリマーを得た。その後、テトラヒドロフラン1500mlを加えた後、窒素雰囲気下でイソホロンジアミン(CE1)19.2gを滴下しながら加え、滴下終了後25℃で1時間反応させ後、溶媒を減圧留去することで、ポリウレタン樹脂(U1)を合成した。得られたポリウレタン樹脂の数平均分子量は、ポリオキシエチレン換算で17,000(理論値;16,000)であり、軟化点は75℃であった。この各成分の量比から得られたU1の分子鎖の末端は、イソシアネート基であった。
表1に示すポリオール化合物(A1成分)、ポリイソシアネート化合物(A2成分)、鎖延長剤(A3成分)、及び反応溶媒を用い、表1に示す反応条件を用いた以外は、前述のU1の合成方法と同様にして、U2〜U6の合成を実施した。得られたポリウレタン樹脂の合成条件についても表1に示した。
撹拌羽、冷却管、温度計、窒素ガス導入管を有する三口フラスコに、数平均分子量800のポリオール化合物(PL1:ポリカーボネートジオール)252g、イソホロンジイソシアネート(NCO1)100gを仕込み、窒素雰囲気下、80℃で9時間反応させ、プレポリマーを得た。その後、テトラヒドロフラン1500mlを加えた後、窒素雰囲気下でイソホロンジアミン(CE1)19.2gを滴下しながら加え、滴下終了後25℃で1時間反応させ、分子鎖の末端にイソシアネート基を有するポリウレタン樹脂を合成した。
表1に示すポリオール化合物(A1成分)、ポリイソシアネート化合物(A2成分)、鎖延長剤(A3成分)、反応停止剤(A4成分)、及び反応溶媒を用い、表1に示す反応条件を用いた以外は、前述のU7の合成方法と同様にして、U8〜U15の合成を実施した。得られたポリウレタン樹脂の合成条件についても表1に示した。
(フォトクロミック組成物の調製)
ポリウレタン樹脂(U1)5gに、有機溶剤としてテトラヒドロフラン30gを添加し、60℃で攪拌しながら、超音波により溶解した。ポリウレタン樹脂が溶解したのを確認後、室温まで冷却し、重合性モノマー(M1)0.25g、フォトクロミック化合物(PC1)0.26g、添加剤として0.001N塩酸水溶液100mg
を加え、攪拌混合してフォトクロミック組成物を得た。得られたフォトクロミック組成物の軟化点を下記に示す方法にて測定したところ、125℃であった。
(軟化点)
得られたフォトクロミック組成物を、ステンレスの容器に流し込み、40℃で12時間、60℃で10時間、80℃で3時間、真空乾燥機にて60℃で12時間乾燥させ、さらに110℃で60分加熱処理することにより、厚み1mmの試験片を作製した。得られた試験片を、熱機械測定装置(セイコーインスツルメント社製、TMA120C)を用い、昇温速度:10℃/分、測定温度範囲:30〜200℃、プローブ:先端径0.5mmの針入プローブの条件にて軟化点を測定した。
得られたフォトクロミック組成物を、PET製フィルム(帝人デュポンフィルム株式会社製ピューレックスフィルム、シリコン塗膜付)に塗布し、50℃で30分乾燥させ、厚み約40μmのフォトクロミック接着シートを得た。次いで、得られたフォトクロミック接着シートを、厚み400μmのポリカーボネートシート2枚の間に挟み、40℃で24時間静置した後、さらに110℃で60分加熱処理することにより、目的のフォトクロミック特性を有する積層体を得た。
(剥離強度)
得られた積層体を、25×100mmの接着部分を有する試験片とし、試験機(オートグラフAG5000D、島津製作所製)に装着し、クロスヘッドスピード100mm/minで引張り試験を行い、剥離強度を測定した。試験片として用いたフォトクロミック積層体は、煮沸試験前後のものである。なお、煮沸試験のフォトクロミック積層体とは、フォトクロミック積層体を煮沸した湯の中に1時間放置したものを指す。
得られたフォトクロミック積層体を、直径65mmの円形に切断し、下記に示す各種レンズ形成用重合性モノマー組成物中に12時間室温で浸漬させた後、フォトクロミック積層体の外観を目視により評価した。さらに、フォトクロミック化合物の溶出量に関しては、高速液体クロマトグラフィーを用いて定量した。評価基準は、下記に示す通り、1〜4の4段階評価で実施した。
1;フォトクロミック積層体の端から0.2mm以下の部分で、少なくとも一部にウレタン樹脂、及びフォトクロミック化合物の溶出が見られるが、光学シートとフォトクロミック接着剤層間の剥離は見られない。フォトクロミック化合物の溶出量は、フォトクロミック積層体全体含まれる量のうち、0.5wt%以下であった。
2;フォトクロミック積層体の端から0.5mm以下の部分で、少なくとも一部にウレタン樹脂、及びフォトクロミック化合物の溶出が見られるが、光学シートとフォトクロミック接着剤層間の剥離は見られない。フォトクロミック化合物の溶出量は、フォトクロミック積層体全体含まれる量のうち、1.0wt%以下であった。
3;フォトクロミック積層体の端から1.0mm未満の部分で、少なくとも一部にウレタン樹脂、及びフォトクロミック化合物の溶出が見られるが、光学シートとフォトクロミック接着剤層間の剥離は見られない。フォトクロミック化合物の溶出量は、フォトクロミック積層体全体含まれる量のうち、2.0wt%未満であった。
4;フォトクロミック積層体の端から1.0mm以上の部分で、少なくとも一部にウレタン樹脂、及びフォトクロミック化合物の溶出が見られ、さらに光学シートとフォトクロミック接着剤層間の剥離が見られる。フォトクロミック化合物の溶出量は、フォトクロミック積層体全体含まれる量のうち、2.0wt%以上であった。
Z1(アクリレートモノマー組成物);トリメチロールプロパントリメタクリレート20質量部、平均分子量522のポリエチレングリコールジアクリレート40質量部、及びウレタンアクリレート(ダイセル化学工業製EBECRYL4858)40質量部の混合物。
Z2(アリルモノマー組成物);ジエチレングリコールビスアリルカーボネート。
Z3(チオウレタン系モノマー組成物);ジシクロヘキシルメタン−4 ,4 ’−ジイソシアネート100質量部、及び1,2−ビス〔(2−メルカプトエチル)チオ〕−3−メルカプトプロパン63.0質量部の混合物。
Z4(ウレタン系モノマー組成物);アジピン酸と1,6−ヘキサンジオールからなる数平均分子量1000のポリエステルポリオール 100質量部、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)の異性体混合物78質量部、及び芳香族ジアミン硬化剤としての2,4−ジアミノ−3,5−ジエチル−トルエン/2,6−ジアミノ−3,5−ジエチル−トルエン17質量部の混合物。
Z5(チオエポキシ系モノマー組成);ビス(β−エピチオプロピルチオ)エタン95質量部、2−メルカプトエタノール5質量部の混合物。
次いで、得られたフォトクロミック積層体を、直径65mmの円形に裁断し、ガスケットを有するガラスモールド内(0.00D、レンズ径70mm、肉厚3.0mmに設定)に設置し、該ガラスモールド内に設置した積層体の上下に、熱硬化性組成物として準備した、重合開始剤としてのジイソプロピルパーオキシジカーボネート3重量部とジエチレングリコールビスアリルカーボネート100重量部の混合物を充填した。
(フォトクロミック特性)
得られたフォトクロミックレンズを試料とし、これに、(株)浜松ホトニクス製のキセノンランプL−2480(300W)SHL−100を、エアロマスフィルター(コーニング社製)を介して23℃、積層体表面でのビーム強度365nm=2.4mW/cm2、245nm=24μW/cm2で120秒間照射して発色させ、フォトクロミックレンズのフォトクロミック特性を測定した。
発色濃度〔ε(120)−ε(0)〕:前記最大吸収波長における、120秒間照射した後の吸光度ε(120)と最大吸収波長における未照射時の吸光度ε(0)との差。この値が高いほどフォトクロミック性が優れていると言える。
得られたフォトクロミックレンズを目視により評価した。評価基準は、下記に示す通り、1〜4の4段階評価で実施した。
1;フォトクロミック積層体の端から0.2mm以下の部分で、少なくとも一部にウレタン樹脂、及びフォトクロミック化合物の溶出が見られるが、「光学シートとフォトクロミック接着剤層間」、及び「光学シートと熱硬化性樹脂間」のいずれにおいても剥離は見られない。
2;フォトクロミック積層体の端から0.5mm以下の部分で、少なくとも一部にウレタン樹脂、及びフォトクロミック化合物の溶出が見られるが、「光学シートとフォトクロミック接着剤層間」、及び「光学シートと熱硬化性樹脂間」のいずれにおいても剥離は見られない。
3;フォトクロミック積層体の端から1.0mm未満の部分で、少なくとも一部にウレタン樹脂、及びフォトクロミック化合物の溶出が見られるが、「光学シートとフォトクロミック接着剤層間」、及び「光学シートと熱硬化性樹脂間」のいずれにおいても剥離は見られない。
4;フォトクロミック積層体の端から1.0mm以上の部分で、少なくとも一部にウレタン樹脂、及びフォトクロミック化合物の溶出が見られ、さらに「光学シートとフォトクロミック接着剤層間」、及び「光学シートと熱硬化性樹脂間」のいずれかにおいて剥離が見られる。
表3に示すポリウレタン樹脂(A成分)、重合性モノマー(B成分)、フォトクロミック化合物(C成分)、有機溶剤(D成分)、重合開始剤を用いた以外は、実施例1と同様の方法でフォトクロミック組成物を調製した。また、得られたフォトクロミック組成物を使用して、実施例1と同様の方法でフォトクロミック積層体を作製し、さらにフォトクロミックレンズも作製した。なお、重合開始剤として、Irgacure1800(P3)を使用した場合には、下記の手順にてフォトクロミック積層体を作製した。それらの得られた各種フォトクロミック積層体、及びフォトクロミックレンズの評価結果を表4に示した。
得られたフォトクロミック組成物を、PET製フィルム(帝人デュポンフィルム株式会社製ピューレックスフィルム、シリコン塗膜付)に塗布し、湿気の存在下(23℃、湿度50%)の実験室において、50℃で30分乾燥させ、厚み約40μmのフォトクロミック接着シートを得た。次いで、得られたフォトクロミック接着シートを、厚み400μmのポリカーボネートシート2枚の間に挟み、40℃で24時間静置した後、さらに110℃で60分加熱処理し、さらにポリカーボネートシート表面の405nmにおける出力が150mW/cm2になるように調整したメタルハライドランプを用いて、3分間光照射することにより、目的のフォトクロミック特性を有する積層体を得た。
表4に示すポリウレタン樹脂(A成分)、重合性モノマー(B成分)、フォトクロミック化合物(C成分)、有機溶剤(D成分)、重合開始剤を用いた以外は、実施例1と同様の方法でフォトクロミック組成物を調製した。また、得られたフォトクロミック組成物を使用して、実施例1と同様の方法でフォトクロミック積層体を作製し、さらにフォトクロミックレンズも作製した。それらの評価結果を表5に示した。なお、使用したポリウレタン樹脂の合成条件については表1に示し、該ポリウレタン樹脂の各成分の割合、その他物性は表5に示した。
以下の方法により、分子鎖の末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(U16−a)、及び分子鎖の末端に水酸基を有するウレタンプレポリマー(U16−b)を合成した。
撹拌羽、冷却管、温度計、窒素ガス導入管を有する三口フラスコに、数平均分子量700のポリオール化合物(PL5:ポリプロピレングリコール)211g、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)(NCO2)118gを仕込み、窒素雰囲気下、80℃で9時間反応させ、末端にNCO基を有するウレタンプレポリマー(U16−a)を得た。ウレタンプレポリマー(U16−a)の数平均分子量は、ポリオキシエチレン換算で2,200(理論値;2,200)であった。
撹拌羽、冷却管、温度計、窒素ガス導入管を有する三口フラスコに、数平均分子量700のポリオール化合物(PL4:ポリプロピレングリコール)241g、トルエン−2,4−ジイソシアネート(NCO3)30gを仕込み、窒素雰囲気下、80℃で9時間反応させ、末端にOH基を有するウレタンプレポリマー(U16−b)を得た。ウレタンプレポリマー(U16−b)の数平均分子量は、ポリオキシエチレン換算で1,600(理論値;1,600)であった。
以下の方法により、分子鎖の末端にイソシアネート基を有するウレタンプレポリマー(U17−a)、及び分子鎖の末端に水酸基を有するウレタンプレポリマー(U17−b)を合成した。
撹拌羽、冷却管、温度計、窒素ガス導入管を有する三口フラスコに、数平均分子量800のポリオール化合物(PL1:ポリカーボネートジオール)289g、イソホロンジイソシアネート(NCO1)120gを仕込み、窒素雰囲気下、80℃で9時間反応させ、末端にNCO基を有するウレタンプレポリマー(U17−a)を得た。ウレタンプレポリマー(U17−a)の数平均分子量は、ポリオキシエチレン換算で2,300(理論値;2,300)であった。
撹拌羽、冷却管、温度計、窒素ガス導入管を有する三口フラスコに、数平均分子量800のポリオール化合物(PL1:ポリカーボネートジオール)276g、トルエン−2,4−ジイソシアネート(NCO3)30gを仕込み、窒素雰囲気下、80℃で9時間反応させ、末端にOH基を有するウレタンプレポリマー(U17−b)を得た。ウレタンプレポリマー(U17−b)の数平均分子量は、ポリオキシエチレン換算で1,800(理論値;1,800)であった。
Claims (10)
- ポリオール化合物(A1)、ポリイソシアネート化合物(A2)、及び鎖延長剤(A3)を反応させて得られる、分子鎖の末端にイソシアネート基、あるいはイソシアネート基と反応しうる基を有するポリウレタン樹脂、又は該ポリウレタン樹脂を反応停止剤で分子鎖の末端をキャッピングしたポリウレタン樹脂(A)、
(メタ)アクリレート基、シラノール基あるいは加水分解してシラノール基を形成しうる基、エポキシ基、及びビニル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の重合性基を有する重合性モノマー(B)、及び
フォトクロミック化合物(C)
とを含んでなることを特徴とするフォトクロミック組成物。 - 前記ポリウレタン樹脂(A)が、
分子内に2つ以上の水酸基を有する数平均分子量400〜3000のポリオール化合物(A1)と、
分子内に2つ以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物(A2)と、
分子内に2つ以上のイソシアネート基と反応しうる基を有する分子量50〜300の鎖延長剤(A3)とを反応して得られるポリウレタン樹脂であって、
該ポリウレタン樹脂(A)を得る際に使用する(A1)成分、(A2)成分、及び(A3)成分の量比が、
前記(A1)成分に含まれる水酸基の総モル数をn1とし、
前記(A2)成分に含まれるイソシアネート基の総モル数をn2とし、
前記(A3)成分に含まれるイソシアネート基と反応しうる基の総モル数をn3としたときに
n1:n2:n3=0.30〜0.90:1:0.70〜0.10となる量比である請求項1に記載のフォトクロミック組成物。 - 前記ポリウレタン樹脂(A)が、
分子内に2つ以上の水酸基を有する数平均分子量400〜3000のポリオール化合物(A1)と、
分子内に2つ以上のイソシアネート基を有するポリイソシアネート化合物(A2)と、
分子内に2つ以上のイソシアネート基と反応しうる基を有する分子量50〜300の鎖延長剤(A3)と、
分子内に1つのイソシアネート基と反応しうる基を有する反応停止剤(A4)
とを反応して得られる、分子鎖の末端を該反応停止剤(A4)でキャッピングしたポリウレタン樹脂であって、
前記ポリウレタン樹脂を得る際に使用する(A1)成分、(A2)成分、(A3)成分、及び(A4)の量比が、
前記(A1)成分に含まれる水酸基の総モル数をn1とし、
前記(A2)成分に含まれるイソシアネート基の総モル数をn2とし、
前記(A3)成分に含まれるイソシアネート基と反応しうる基の総モル数をn3とし、
前記(A4)成分に含まれるイソシアネート基と反応しうる基の総モル数をn4としたときに、
n1:n2a:n3:n4=0.30〜0.89:1:0.10〜0.69:0.01〜0.20となる量比である請求項1に記載のフォトクロミック組成物。 - さらに、前記重合性モノマー(B)の重合開始剤を含む請求項1に記載のフォトクロミック組成物。
- さらに、有機溶媒(D)を含んでなる請求項1記載のフォトクロミック組成物。
- 前記ポリウレタン樹脂(A)100質量部に対して、前記重合性モノマー(B)を0.1〜30質量部、前記フォトクロミック化合物(C)を0.1〜20質量部含む請求項1に記載のフォトクロミック組成物。
- 前記ポリウレタン樹脂(A)100質量部に対して、さらに、有機溶媒(D)を5〜900質量部含む請求項6に記載のフォトクロミック組成物。
- 互いに対向する2枚の光学シート又は光学フィルムが請求項1に記載のフォトクロミック組成物から得られる接着層を介して接合されてなる積層構造を有する光学物品。
- 前記積層構造における、互いに対向する2枚の光学シート又は光学フィルムの少なくとも一方が、ポリカーボネート樹脂よりなることを特徴とする請求項8に記載の光学物品。
- 請求項8に記載の光学物品を製造する方法であって、
平滑な基材上に請求項5に記載のフォトクロミック組成物を延展せしめた後に、乾燥して有機溶媒(D)を除去し、前記ポリウレタン樹脂(A)、前記重合性モノマー(B)、及び前記フォトクロミック化合物(C)とを含むフォトクロミック接着シートを準備する工程、及び
互いに対向する2枚の光学シート又は光学フィルムの間に上記フォトクロミック接着シートを介在させて、該2枚の光学シート又は光学フィルムを接合し、前記重合性モノマー(B)を重合させて積層構造を作製する工程、
とを含む光学物品の製造方法。
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