JP2012225189A - スタータ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】SL1プランジャ34は、外周面に段差が設けられ、この段差より前端側であるプランジャ摺動部34aの外径より、段差より後端側であるプランジャ後部34bの外径の方が小さく形成されている。一方、SL2プランジャ41は、前端側が開口するプランジャ摺動部41aの内径がプランジャ後部34bの外径より大きく形成されている。SL1プランジャ34とSL2プランジャ41は、SL1コイル28およびSL2コイル29が共に非励磁の時、つまり、SL1プランジャ34とSL2プランジャ41が共に戻り位置に静止している時に、プランジャ後部34bがSL2プランジャ41の内周に入り込んで軸方向にラップしている。
【選択図】図2
Description
この特許文献1には、シフトレバーを介してスタータのピニオンをエンジンのリングギヤ側へ押し出す第1のソレノイドと、メイン接点を開閉してモータの通電電流を断続する第2のソレノイドとを軸方向に直列に配置したタンデムソレノイド型の電磁スイッチが示されている。この電磁スイッチは、第1のソレノイドと第2のソレノイドをそれぞれ独立に制御できる、つまり、第1のソレノイドによってピニオンを押し出すタイミングと、第2のソレノイドによってモータに通電するタイミングとを独立に制御できるので、アイドリングストップ装置に好適に採用できる。
これに対し、モータの電機子軸とピニオン軸とが平行に配置され、且つ、電機子軸の回転が歯車列による減速装置を介してピニオン軸に伝達される減速型スタータが公知である(特許文献2)。この減速型スタータは、ピニオン軸と同軸線上に電磁スイッチが配置され、その電磁スイッチに内蔵されるプランジャの動きに連動してピニオン軸をエンジン側へ押し出す方式である。
一方、特許文献2に開示される減速型スタータは、ピニオン軸と同軸線上に電磁スイッチを配置しているため、特許文献1に開示されたタンデムソレノイド型の電磁スイッチ、つまり、第1のソレノイドと第2のソレノイドを軸方向に直列に配置した電磁スイッチを減速型スタータに採用すると、ピニオン軸を含めた全体の軸長が更に延びてしまうため、車両への搭載性が悪化する。
本発明は、上記事情に基づいて成されたもので、その目的は、タンデムソレノイド型の電磁スイッチをピニオン軸と同軸線上に配置したスタータにおいて、電磁スイッチの全長を短縮することにより、スタータの搭載性を向上できる技術を提供することにある。
本発明は、回転力を発生するモータと、このモータの電機子軸と平行に配置されるピニオン軸と、このピニオン軸に支持されてピニオン軸と一体に回転するピニオンと、モータの回転速度を減速して駆動トルクを増幅する減速装置と、この減速装置で増幅された駆動トルクをピニオン軸に伝達するクラッチと、第1のコイルに発生する磁力を利用してピニオン軸をエンジン側へ押し出す第1のソレノイド、及び、第2のコイルの励磁/非励磁に応じてモータの通電電流を断続するためのメイン接点を開閉する第2のソレノイドを有し、第1、第2のソレノイドを軸方向に並べてピニオン軸と同軸線上に配置した電磁スイッチとを備え、ピニオン軸に伝達される駆動トルクをピニオンからエンジンのリングギヤに伝達してエンジンを始動させるスタータであって、電磁スイッチは、軸方向のピニオン側を前端側、軸方向の反ピニオン側を後端側と定義した時に、第1のソレノイドと第2のソレノイドは、第1のコイルと第2のコイルとの間に両コイルの軸心方向と直交して配置される円環状の磁性プレートを共有し、その磁性プレートより前端側に第1のコイルが配置され、磁性プレートより後端側に第2のコイルが配置されている。
特に、「背景技術」に記載した特許文献1のスタータは、プランジャに連結されるシフトレバーを介してピニオンをエンジン側へ押し出す方式(ここではレバー方式と呼ぶ)であるため、レバー比の関係から、ピニオンが軸方向に移動する距離に対し、プランジャが電磁石に吸引されて軸方向に移動する距離、すなわち、プランジャストロークを小さく設定できる。
請求項1に記載したスタータにおいて、第2のソレノイドは、第2のプランジャと軸方向に対向して磁性プレートに固定され、且つ、第2のコイルへの通電により磁化されて第2のプランジャを吸引する環状の固定鉄心を有し、第1のソレノイドは、第1のコイルが非励磁の時に、プランジャ摺動部の後端側が固定鉄心の内周に入り込んでいることを特徴とする。
上記の構成によれば、第1のコイルが非励磁の時、つまり、第1のプランジャが静止している状態で第2のソレノイドを作動させる場合に、固定鉄心の内周に入り込んでいるプランジャ摺動部の後端側を第2のソレノイドの磁気回路に利用できる。これにより、固定鉄心の肉厚が薄くて磁路断面積が小さい場合でも、磁束密度が緩和されるため、第2のプランジャを吸引する第2のソレノイドの吸引力を大きくできる。
請求項2に記載したスタータにおいて、第1のプランジャを吸引する第1のソレノイドの吸引力は、第2のプランジャを吸引する第2のソレノイドの吸引力の3倍以上の大きさに設定されている。
上記の請求項2に係る発明では、第1のコイルが非励磁の時に、プランジャ摺動部の後端側が固定鉄心の内周に入り込んでいるので、第2のコイルが励磁されている状態では、第2のソレノイドに第1のプランジャを保持しようとする力が働く。
これに対し、請求項3に係る発明では、第1のソレノイドの吸引力を第2のソレノイドの吸引力の3倍以上の大きさに設定することで、第1のプランジャを保持しようとする力に抗して第1のプランジャをスムーズに作動させることができる。
実施例1では、タンデムソレノイド型の電磁スイッチ1を搭載する減速型スタータ2の一例を説明する。
減速型スタータ2は、図1に示す様に、回転力を発生するモータ3と、このモータ3の電機子軸4と平行に配置されるピニオン軸5と、このピニオン軸5の外周上に支持されてピニオン軸5と一体に回転するピニオン6と、モータ3の回転速度を減速して駆動トルクを増幅する減速装置(後述する)と、この減速装置で増幅された駆動トルクをピニオン軸5に伝達するクラッチ7と、ピニオン軸5と同軸線上に配置される電磁スイッチ1等より構成される。
ピニオン6は、スプラインチューブ15の先端面(図示左端面)より突き出るピニオン軸5の外周に直スプライン嵌合して支持され、且つ、ピニオンスプリング17によってスプラインチューブ15の先端面に押し付けられている。
スプラインチューブ15は、ピニオン側の端部がボールベアリング18を介してスタータハウジング19に回転自在に支持され、反ピニオン側の端部がボールベアリング20を介してセンタケース21に回転自在に支持されている。また、スプラインチューブ15の内周には、スプラインチューブ15に対してピニオン軸5を反エンジン方向へ付勢するリターンスプリング22が配設されている。
クラッチ7は、クラッチギヤ25の回転がギヤボス部26を介して伝達されるクラッチアウタと、上記スプラインチューブ15と一体に形成されるクラッチインナと、クラッチアウタの回転をクラッチインナに伝達するクラッチローラ等より構成される。このクラッチ7は、クラッチアウタからローラを介してクラッチインナに回転力を伝達すると共に、クラッチインナからクラッチアウタへの動力伝達を遮断できる周知の一方向クラッチとして構成されている。
以下、図2に示す軸方向のピニオン側(図示左側)を前端側、軸方向の反ピニオン側(図示右側)を後端側と定義して説明する。
電磁スイッチ1は、通電によって磁力を発生する第1のコイル(以下、SL1コイル28と呼ぶ)を有し、このSL1コイル28に発生する磁力を利用してピニオン軸5をエンジン側へ押し出すための第1のソレノイド(以下、ソレノイドSL1と呼ぶ)と、通電によって磁力を発生する第2のコイル(以下、SL2コイル29と呼ぶ)を有し、このSL2コイル29の励磁/非励磁に応じてメイン接点(後述する)を開閉する第2のソレノイド(以下、ソレノイドSL2と呼ぶ)とを備え、ソレノイドSL1とソレノイドSL2が軸方向に直列に並んで配置される。
両コイル28、29は、図4に示す様に、それぞれ、一方のコイル端部が通電用端子31、32に接続され、他方のコイル端部がアース接続されている。
磁性プレート30は、例えば、板厚の薄い鋼板を円環状にプレス成形した複数枚のコアシートを積層して形成される。また、磁性プレート30の外周には、SL1コイル28とSL2コイル29の径方向外側に磁気ヨークを形成する筒状のコアステーショナリ33が配置される。
SL1固定鉄心35は、SL1コイル28の内周でSL1プランジャ34と対向して軸方向の前端側に配置され、SL1コイル28の前端側に配置されるコアプレート40を介してコアステーショナリ33と連結されて磁気通路を形成している。
ドライブスプリング39は、SL1プランジャ34の狭小口部34eより後端側に形成される中空孔34cの内部に収容され、前端側の端部がプランジャシャフト36のフランジ部36aに当接して支持され、後端側の端部が中空孔34cの後端を閉じる端板34dに当接して支持されている。
SL2プランジャ41は、前端側が開口する円筒形状のプランジャ摺動部41aと、このプランジャ摺動部41aの後端側に外径が小さく形成されたプランジャ小径部41bとで構成される。プランジャ小径部41bの後端には、プランジャ小径部41bより外径が少し大きく形成されたフランジ板41cが取り付けられている。
リターンスプリング43は、SL1プランジャ34の戻り位置を規制する隔壁プレート44と、プランジャ摺動部41aの円筒内底面との間に配設されている。なお、SL1プランジャ34の戻り位置とは、ソレノイドSL1の吸引力が消滅した時に、SL1プランジャ34がリターンスプリング43に付勢されて押し戻された時に、隔壁プレート44の段差面に規制されて停止する静止位置(図2に示す位置)のことを言う。
隔壁プレート44は、例えば、アルミニウム、真鍮、ステンレス等の非磁性金属から成り、SL1プランジャ34の後端側を覆うカップ状に成形され、開口端側の端部が径方向の外側へ折り曲げられて、SL1コイル28の巻枠であるボビン45と磁性プレート30との間に挟持された状態で保持されている。
なお、モータ3の通電回路とは、バッテリ50(図4参照)からモータ3に電流を流すための電気回路であり、メイン接点の開閉によってモータ3への通電電流が断続される。
また、樹脂フレーム52には、上記の通電用端子31、32が取り付けられている。この通電用端子31、32には、図4に示す様に、それぞれ、SL1用リレー60およびSL2用リレー61を介してバッテリ50に繋がる給電線が接続される。
SL1用リレー60とSL2用リレー61は、後述するECU62(図4参照)によってオン/オフ制御される。
2本の接点ボルト46、47と一組の固定接点48は、異種金属によって形成することもできる。例えば、固定接点48を導電率の高い銅材料で形成し、2本の接点ボルト46、47を機械的強度が高い鉄材料で形成することができる。また、鉄材料で形成された接点ボルト46、47の表面に銅メッキを施すこともできる。この場合、鉄材料が持つ機械的強度に加えて、接点ボルト46、47の表面に銅メッキを施すことで導電率を高めることができる。
接点圧スプリング65は、前端側の端部が絶縁ブッシュ64に当接して支持され、後端側の端部がプランジャ小径部41bの後端に取り付けられたフランジ板41cに当接して支持されている。
なお、SL2プランジャ41の戻り位置、つまり、SL2コイル29への通電が停止されて電磁石の吸引力が消滅した時に、SL2プランジャ41がリターンスプリング43に付勢されて押し戻された時に停止する静止位置は、図2に示す様に、絶縁ブッシュ64に形成されたテーパ面がエンドカバー57に設けられたテーパ面に当接することによって規制される。
SL1プランジャ34は、外周面に段差が設けられ、この段差より前端側をプランジャ摺動部34aと呼び、段差より後端側をプランジャ後部34bと呼ぶ時に、プランジャ後部34bの外径がプランジャ摺動部34Aの外径より小さく形成されている。
一方、SL2プランジャ41は、前端側が開口するプランジャ摺動部41aの内径がプランジャ後部34bの外径より大きく形成されている。本実施例では、プランジャ摺動部41aの内径とプランジャ摺動部34aの外径が略同一寸法に設定されている。上記のSL1プランジャ34とSL2プランジャ41は、SL1コイル28およびSL2コイル29が共に非励磁の時、つまり、SL1プランジャ34とSL2プランジャ41が共に戻り位置に静止している時に、図2に示す様に、プランジャ後部34bがSL2プランジャ41の内周に入り込んで軸方向にラップしている。
本実施例の電磁スイッチ1は、図4に示す様に、ソレノイドSL1とソレノイドSL2をECU62によって独立に制御できる。
ECU62は、キースイッチ66のオン操作によって作動するアイドリングストップシステム用の電子制御装置であり、エンジンの運転状態を制御するエンジンECU(図示せず)を通じて、例えば、エンジン回転信号、ミッションレバーの位置信号、ブレーキスイッチのオン/オフ信号等を入力し、これらの情報を基に、エンジンを停止させるための停止条件が成立したと判断すると、エンジンECUにエンジン停止信号を送信する。
また、ECU62は、アイドリングストップが実施された後、運転者が車両を発進させようとする操作(例えばブレーキの解除操作、ドライブレンジ等へのシフト操作等)を行うと、再始動要求が発生したと判断して、再始動要求の信号をエンジンECUへ送信すると共に、SL1用リレー60およびSL2用リレー61に対しオン信号を出力する。
ECU62は、エンジン停止過程で再始動要求が発生すると、先ず、SL1用リレー60に対してオン信号を出力する。これにより、SL1用リレー60がオンして、バッテリ50からSL1用リレー60を介して通電用端子31に給電され、通電用端子31に接続されたSL1コイル28に通電される。
SL2コイル29が励磁されて電磁石が形成されると、その電磁石によって磁化されたSL2固定鉄心42にSL2プランジャ41が吸引されて移動する。このSL2プランジャ41の移動により、可動接点49が一組の固定接点48に当接してメイン接点が閉成する。その結果、バッテリ50からモータ3に通電されて電機子9に回転力が発生し、その回転力が減速装置で増幅された後、クラッチ7を介してピニオン軸5に伝達される。この時、ピニオン6は、既にリングギヤ38に噛み合っているので、モータ3の回転力がピニオン6からリングギヤ38に伝達されて、速やかにエンジンをクランキングできる。
上記の作動説明では、ソレノイドSL1をソレノイドSL2より先に作動させているが、その逆でも良い。つまり、ソレノイドSL2によってメイン接点を閉成してモータ3に通電した後、ピニオン6の回転速度をリングギヤ38の回転速度に合わせながら、ソレノイドSL1によりピニオン軸5を押し出して、ピニオン6をリングギヤ38に噛み合わせることも可能である。
実施例1に記載した電磁スイッチ1は、SL1コイル28およびSL2コイル29が共に非励磁の時、つまり、SL1プランジャ34およびSL2プランジャ41が静止している状態で、図2に示す様に、SL1プランジャ34のプランジャ後部34bがプランジャ摺動部41aの内周に入り込んで軸方向にラップしている。これにより、ソレノイドSL1とソレノイドSL2を軸方向に直列に並べて配置したタンデムソレノイド型電磁スイッチ1の軸長を短縮できる。
上記の理由より、ピニオン軸5と同軸線上にタンデムソレノイド型の電磁スイッチ1を配置する減速型スタータ1では、電磁スイッチ1の軸長を短縮できる効果が大きく、車両への搭載性を向上できる点で有利である。
また、電磁スイッチ1の軸長を短縮できるので、特許文献2に開示される従来の減速型スタータと比較しても、M接点ボルト47の位置が軸方向に大きくずれることはないため、M接点ボルト47へのモータリード線51(図3参照)の接続作業性が向上する。
この実施例2では、請求項3に係る本発明の一例を具体的に説明する。
実施例1に記載した電磁スイッチ1は、プランジャ摺動部34aの後端側がSL2固定鉄心42の内周に入り込んでいるので、ソレノイドSL2をソレノイドSL1より先に作動させると、SL2コイル29に発生する磁力、つまり、ソレノイドSL2の吸引力によってSL1プランジャ34を保持しようとする力が働く。このSL1プランジャ34を保持しようとする力は、ソレノイドSL1を作動させる時の負荷となるため、SL1プランジャ34をスムーズに作動させるためには、SL1プランジャ34を吸引するために必要なソレノイドSL1の吸引力を適切に設定する必要がある。
図5はシミュレーションの結果を示すグラフであり、縦軸にソレノイドSL1の吸引力、横軸にSL1プランジャ34の移動ストロークを示す。また、図中の実線グラフBおよび破線グラフCに示す吸引力は、SL1コイル28に規定電圧(例えば8V)を印加させた時の計算値である。
図5の実線グラフBに示す吸引力特性は、ソレノイドSL1の吸引力F1がソレノイドSL2の吸引力F2の3倍に設定されている。この場合、SL1プランジャ34の全ストローク範囲でソレノイドSL1の吸引力F1がスプリング特性(実線グラフA)を上回っているので、ソレノイドSL2の吸引力F2によってSL1プランジャ34が保持されている状態であっても、SL1プランジャ34をスムーズに作動させることができる。
上記のシミュレーション結果によれば、ソレノイドSL1の吸引力F1をソレノイドSL2の吸引力F2の3倍以上の大きさに設定することで、ソレノイドSL2がONしている状態でソレノイドSL1を作動させる場合でも、ソレノイドSL2の吸引力によりSL1プランジャ34を保持しようとする力に抗して、SL1プランジャ34をスムーズに作動させることができる。
SL1プランジャ34は、SL1コイル28が非励磁の時に、プランジャ摺動部34aの前端側の端面から後端側に向かって軸方向長さの1/2以上の部分が、磁性プレート30の前端側の端面よりSL1コイル28側の内周に入り込んでいる(図2に示す状態)。 この場合、プランジャ摺動部34aの後端側がソレノイドSL2の磁気回路に利用される軸方向長さより、ソレノイドSL1の磁気回路として機能する軸方向長さの方が長くなるので、ソレノイドSL1の吸引力をSL1プランジャ34により多く働かせることができる。言い換えると、SL1プランジャ34の静止位置をSL1コイル28の内部に深く入れておくことにより、SL1プランジャ34に対するソレノイドSL2の吸引力の影響を抑制できるため、SL1プランジャ34を保持しようとする力に抗してSL1プランジャ34をスムーズに作動させることができる。
2 スタータ
3 モータ
4 モータの電機子軸
5 ピニオン軸
6 ピニオン
7 クラッチ
23 ドライブギヤ(減速装置)
24 アイドルギヤ(減速装置)
25 クラッチギヤ(減速装置)
28 SL1コイル(第1のコイル)
29 SL2コイル(第2のコイル)
30 磁性プレート
34 SL1プランジャ(第1のプランジャ)
34a プランジャ摺動部(プランジャ摺動部)
34b プランジャ後部
38 リングギヤ
41 SL2プランジャ(第2のプランジャ)
42 SL2固定鉄心(第2の固定鉄心)
48 固定接点(メイン接点)
49 可動接点(メイン接点)
SL1 第1のソレノイド
SL2 第2のソレノイド
Claims (3)
- 回転力を発生するモータと、
このモータの電機子軸と平行に配置されるピニオン軸と、
このピニオン軸に支持されて前記ピニオン軸と一体に回転するピニオンと、
前記モータの回転速度を減速して駆動トルクを増幅する減速装置と、
この減速装置で増幅された駆動トルクを前記ピニオン軸に伝達するクラッチと、
第1のコイルに発生する磁力を利用して前記ピニオン軸をエンジン側へ押し出す第1のソレノイド、及び、第2のコイルの励磁/非励磁に応じて前記モータの通電電流を断続するためのメイン接点を開閉する第2のソレノイドを有し、前記第1、第2のソレノイドを軸方向に並べて前記ピニオン軸と同軸線上に配置した電磁スイッチとを備え、
前記ピニオン軸に伝達される駆動トルクを前記ピニオンからエンジンのリングギヤに伝達して前記エンジンを始動させるスタータであって、
前記電磁スイッチは、
軸方向のピニオン側を前端側、軸方向の反ピニオン側を後端側と定義した時に、
前記第1のソレノイドと第2のソレノイドは、前記第1のコイルと前記第2のコイルとの間に両コイルの軸心方向と直交して配置される円環状の磁性プレートを共有し、その磁性プレートより前端側に前記第1のコイルが配置され、前記磁性プレートより後端側に前記第2のコイルが配置され、
前記第1のソレノイドは、前記第1のコイルが発生する磁力に吸引されて前記ピニオン軸をエンジン側へ押し出す方向に移動する第1のプランジャを内蔵し、この第1のプランジャは、径方向の外周面に段差が設けられて、この段差より前端側をプランジャ摺動部と呼び、前記段差より後端側をプランジャ後部と呼ぶ時に、前記プランジャ後部の外径が前記プランジャ摺動部の外径より小さく形成され、
前記第2のソレノイドは、前記第2のコイルが発生する磁力に吸引されて前記メイン接点を閉じる方向に移動する第2のプランジャを内蔵し、この第2のプランジャは、前端側が開口する円筒形状に設けられて、その円筒内径が前記プランジャ後部の外径より大きく形成され、
前記第1のプランジャと前記第2のプランジャは、前記第1のコイルおよび前記第2コイルが共に非励磁の時に、前記プランジャ後部が前記第2のプランジャの内周に入り込んで軸方向にラップしていることを特徴とするスタータ。 - 請求項1に記載したスタータにおいて、
前記第2のソレノイドは、前記第2のプランジャと軸方向に対向して前記磁性プレートに固定され、且つ、前記第2のコイルへの通電により磁化されて前記第2のプランジャを吸引する環状の固定鉄心を有し、
前記第1のソレノイドは、前記第1のコイルが非励磁の時に、前記プランジャ摺動部の後端側が前記固定鉄心の内周に入り込んでいることを特徴とするスタータ。 - 請求項2に記載したスタータにおいて、
前記第1のプランジャを吸引する前記第1のソレノイドの吸引力は、前記第2のプランジャを吸引する前記第2のソレノイドの吸引力の3倍以上の大きさに設定されていることを特徴とするスタータ。
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