JP2012225189A - スタータ - Google Patents

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Abstract

【課題】タンデムソレノイド型の電磁スイッチをピニオン軸と同軸線上に配置したスタータにおいて、電磁スイッチの全長を短縮することにより、スタータの搭載性を向上できる技術を提供する。
【解決手段】SL1プランジャ34は、外周面に段差が設けられ、この段差より前端側であるプランジャ摺動部34aの外径より、段差より後端側であるプランジャ後部34bの外径の方が小さく形成されている。一方、SL2プランジャ41は、前端側が開口するプランジャ摺動部41aの内径がプランジャ後部34bの外径より大きく形成されている。SL1プランジャ34とSL2プランジャ41は、SL1コイル28およびSL2コイル29が共に非励磁の時、つまり、SL1プランジャ34とSL2プランジャ41が共に戻り位置に静止している時に、プランジャ後部34bがSL2プランジャ41の内周に入り込んで軸方向にラップしている。
【選択図】図2

Description

本発明は、モータの電機子軸とピニオン軸とが平行に配置され、そのピニオン軸をエンジン側へ押し出す第1のソレノイドと、モータの通電電流を断続する第2のソレノイドを有する電磁スイッチがピニオン軸と同軸線上に配置されているスタータに関する。
従来技術として、本出願人が先に出願した特許文献1がある。
この特許文献1には、シフトレバーを介してスタータのピニオンをエンジンのリングギヤ側へ押し出す第1のソレノイドと、メイン接点を開閉してモータの通電電流を断続する第2のソレノイドとを軸方向に直列に配置したタンデムソレノイド型の電磁スイッチが示されている。この電磁スイッチは、第1のソレノイドと第2のソレノイドをそれぞれ独立に制御できる、つまり、第1のソレノイドによってピニオンを押し出すタイミングと、第2のソレノイドによってモータに通電するタイミングとを独立に制御できるので、アイドリングストップ装置に好適に採用できる。
アイドリングストップ装置は、例えば、交差点での信号停止あるいは渋滞等により車両が一時停止した際に、エンジンへの燃料供給をカットしてエンジンを自動的に停止させ、その後、ユーザにより発進操作(例えば、ブレーキペダルの解除操作、ドライブレンジへのシフト操作等)が行われて再始動条件が成立すると、スタータを自動的に作動させてエンジンを再始動させるシステムであり、二酸化炭素の排出削減および燃費向上等に効果があることから、近年、アイドリングストップ装置を採用する車両が増加している。
ところで、特許文献1に記載されたスタータは、第1のソレノイドに発生する磁力(電磁石の吸引力)によってプランジャを吸引し、そのプランジャに連結されるシフトレバーを介してピニオンをリングギヤ側へ押し出す方式であり、モータの電機子軸とピニオン軸とが遊星歯車減速装置を介して同軸線上に配置されている。
これに対し、モータの電機子軸とピニオン軸とが平行に配置され、且つ、電機子軸の回転が歯車列による減速装置を介してピニオン軸に伝達される減速型スタータが公知である(特許文献2)。この減速型スタータは、ピニオン軸と同軸線上に電磁スイッチが配置され、その電磁スイッチに内蔵されるプランジャの動きに連動してピニオン軸をエンジン側へ押し出す方式である。
特開2009−191843号公報 特許第4207854号公報(図1参照)
ところが、特許文献1に開示される電磁スイッチは、第1のソレノイドと第2のソレノイドを軸方向に直列に配置する構成であるため、必然的にスイッチ全体の軸長が長くなる課題を抱えている。
一方、特許文献2に開示される減速型スタータは、ピニオン軸と同軸線上に電磁スイッチを配置しているため、特許文献1に開示されたタンデムソレノイド型の電磁スイッチ、つまり、第1のソレノイドと第2のソレノイドを軸方向に直列に配置した電磁スイッチを減速型スタータに採用すると、ピニオン軸を含めた全体の軸長が更に延びてしまうため、車両への搭載性が悪化する。
また、特許文献2に開示される減速型スタータと比較した場合に、軸長が延びることによって、電磁スイッチの樹脂カバーに固定されるM接点ボルトの位置が軸方向に大きくずれるため、M接点ボルトへのモータリード線(モータ側から取り出されるリード線)の接続作業性も悪くなることが推測される。
本発明は、上記事情に基づいて成されたもので、その目的は、タンデムソレノイド型の電磁スイッチをピニオン軸と同軸線上に配置したスタータにおいて、電磁スイッチの全長を短縮することにより、スタータの搭載性を向上できる技術を提供することにある。
(請求項1の発明)
本発明は、回転力を発生するモータと、このモータの電機子軸と平行に配置されるピニオン軸と、このピニオン軸に支持されてピニオン軸と一体に回転するピニオンと、モータの回転速度を減速して駆動トルクを増幅する減速装置と、この減速装置で増幅された駆動トルクをピニオン軸に伝達するクラッチと、第1のコイルに発生する磁力を利用してピニオン軸をエンジン側へ押し出す第1のソレノイド、及び、第2のコイルの励磁/非励磁に応じてモータの通電電流を断続するためのメイン接点を開閉する第2のソレノイドを有し、第1、第2のソレノイドを軸方向に並べてピニオン軸と同軸線上に配置した電磁スイッチとを備え、ピニオン軸に伝達される駆動トルクをピニオンからエンジンのリングギヤに伝達してエンジンを始動させるスタータであって、電磁スイッチは、軸方向のピニオン側を前端側、軸方向の反ピニオン側を後端側と定義した時に、第1のソレノイドと第2のソレノイドは、第1のコイルと第2のコイルとの間に両コイルの軸心方向と直交して配置される円環状の磁性プレートを共有し、その磁性プレートより前端側に第1のコイルが配置され、磁性プレートより後端側に第2のコイルが配置されている。
第1のソレノイドは、第1のコイルが発生する磁力に吸引されてピニオン軸をエンジン側へ押し出す方向に移動する第1のプランジャを内蔵し、この第1のプランジャは、径方向の外周面に段差が設けられて、この段差より前端側をプランジャ摺動部と呼び、段差より後端側をプランジャ後部と呼ぶ時に、プランジャ後部の外径がプランジャ摺動部の外径より小さく形成され、第2のソレノイドは、第2のコイルが発生する磁力に吸引されてメイン接点を閉じる方向に移動する第2のプランジャを内蔵し、この第2のプランジャは、前端側が開口する円筒形状に設けられて、その円筒内径がプランジャ後部の外径より大きく形成され、第1のプランジャと第2のプランジャは、第1のコイルおよび第2コイルが共に非励磁の時に、プランジャ後部が第2のプランジャの内周に入り込んで軸方向にラップしていることを特徴とする。
本発明のスタータに搭載される電磁スイッチは、第1のコイルおよび第2コイルが共に非励磁の時、つまり、第1のプランジャおよび第2のプランジャが静止している状態で、第1のプランジャのプランジャ後部が第2のプランジャの内周に入り込んで軸方向にラップしている。これにより、第1のソレノイドと第2のソレノイドを軸方向に直列に並べて配置したタンデムソレノイド型電磁スイッチの軸長短縮化を図ることが出来る。
特に、「背景技術」に記載した特許文献1のスタータは、プランジャに連結されるシフトレバーを介してピニオンをエンジン側へ押し出す方式(ここではレバー方式と呼ぶ)であるため、レバー比の関係から、ピニオンが軸方向に移動する距離に対し、プランジャが電磁石に吸引されて軸方向に移動する距離、すなわち、プランジャストロークを小さく設定できる。
これに対し、電磁スイッチをピニオン軸と同軸線上に配置して使用するスタータでは、第1のプランジャの移動距離であるプランジャストロークの分だけ、ピニオン軸がエンジン側へ押し出されるため、レバー方式の様にプランジャストロークを小さく設定することは困難である。従って、ピニオン軸と同軸線上にタンデムソレノイド型の電磁スイッチを配置した本発明のスタータは、電磁スイッチの軸長を短縮できる効果が大きく、車両への搭載性を向上できる点で有利である。
(請求項2の発明)
請求項1に記載したスタータにおいて、第2のソレノイドは、第2のプランジャと軸方向に対向して磁性プレートに固定され、且つ、第2のコイルへの通電により磁化されて第2のプランジャを吸引する環状の固定鉄心を有し、第1のソレノイドは、第1のコイルが非励磁の時に、プランジャ摺動部の後端側が固定鉄心の内周に入り込んでいることを特徴とする。
上記の構成によれば、第1のコイルが非励磁の時、つまり、第1のプランジャが静止している状態で第2のソレノイドを作動させる場合に、固定鉄心の内周に入り込んでいるプランジャ摺動部の後端側を第2のソレノイドの磁気回路に利用できる。これにより、固定鉄心の肉厚が薄くて磁路断面積が小さい場合でも、磁束密度が緩和されるため、第2のプランジャを吸引する第2のソレノイドの吸引力を大きくできる。
(請求項3の発明)
請求項2に記載したスタータにおいて、第1のプランジャを吸引する第1のソレノイドの吸引力は、第2のプランジャを吸引する第2のソレノイドの吸引力の3倍以上の大きさに設定されている。
上記の請求項2に係る発明では、第1のコイルが非励磁の時に、プランジャ摺動部の後端側が固定鉄心の内周に入り込んでいるので、第2のコイルが励磁されている状態では、第2のソレノイドに第1のプランジャを保持しようとする力が働く。
これに対し、請求項3に係る発明では、第1のソレノイドの吸引力を第2のソレノイドの吸引力の3倍以上の大きさに設定することで、第1のプランジャを保持しようとする力に抗して第1のプランジャをスムーズに作動させることができる。
スタータの断面図である。 電磁スイッチの拡大断面図である。 図1に示すスタータを軸方向の後端側から見た平面図である。 スタータの電気回路図である。 第1のソレノイドSL1の吸引力特性を示すグラフである。
本発明を実施するための最良の形態を以下の実施例により詳細に説明する。
(実施例1)
実施例1では、タンデムソレノイド型の電磁スイッチ1を搭載する減速型スタータ2の一例を説明する。
減速型スタータ2は、図1に示す様に、回転力を発生するモータ3と、このモータ3の電機子軸4と平行に配置されるピニオン軸5と、このピニオン軸5の外周上に支持されてピニオン軸5と一体に回転するピニオン6と、モータ3の回転速度を減速して駆動トルクを増幅する減速装置(後述する)と、この減速装置で増幅された駆動トルクをピニオン軸5に伝達するクラッチ7と、ピニオン軸5と同軸線上に配置される電磁スイッチ1等より構成される。
モータ3は、磁界を形成する界磁(以下に説明する)と、電機子軸4の軸上に整流子8を有する電機子9と、整流子8の外周上に配置されるブラシ10等より構成される周知の整流子電動機である。図1に示されるモータ3の界磁は、磁気回路を形成するヨーク11の内周にスクリュ12で固定される界磁磁極13を有し、その界磁磁極13の周囲に平角線14(界磁コイル)を巻回して構成される巻線式界磁であるが、ヨーク11の内周に複数の永久磁石を配置した磁石式界磁を採用することもできる。
ピニオン軸5は、スプラインチューブ15の内周に挿通されてヘリカルスプライン結合され、スプラインチューブ15に対し軸方向(図示左右方向)に移動可能に設けられている。ピニオン軸5の反エンジン側(図示右側)である軸方向の後端面には、軸中心部に穿設孔が凹設され、この穿設孔の内部にスチールボール16が配設されている。
ピニオン6は、スプラインチューブ15の先端面(図示左端面)より突き出るピニオン軸5の外周に直スプライン嵌合して支持され、且つ、ピニオンスプリング17によってスプラインチューブ15の先端面に押し付けられている。
スプラインチューブ15は、ピニオン側の端部がボールベアリング18を介してスタータハウジング19に回転自在に支持され、反ピニオン側の端部がボールベアリング20を介してセンタケース21に回転自在に支持されている。また、スプラインチューブ15の内周には、スプラインチューブ15に対してピニオン軸5を反エンジン方向へ付勢するリターンスプリング22が配設されている。
減速装置は、電機子軸4の端部に形成されたドライブギヤ23と、このドライブギヤ23に噛み合うアイドルギヤ24と、このアイドルギヤ24に噛み合うクラッチギヤ25から成る歯車列によって構成される。アイドルギヤ24は、ギヤ軸24aに回転自在に支持され、そのギヤ軸24aは、一方の端部がセンタケース21に圧入固定されている。クラッチギヤ25は、円筒形状のギヤボス部26の外周に嵌合して取り付けられ、そのギヤボス部26がスプラインチューブ15の外周に軸受27を介して相対回転自在に支持されている。
クラッチ7は、クラッチギヤ25の回転がギヤボス部26を介して伝達されるクラッチアウタと、上記スプラインチューブ15と一体に形成されるクラッチインナと、クラッチアウタの回転をクラッチインナに伝達するクラッチローラ等より構成される。このクラッチ7は、クラッチアウタからローラを介してクラッチインナに回転力を伝達すると共に、クラッチインナからクラッチアウタへの動力伝達を遮断できる周知の一方向クラッチとして構成されている。
続いて、電磁スイッチ1の構成を図2〜図4を参照して説明する。
以下、図2に示す軸方向のピニオン側(図示左側)を前端側、軸方向の反ピニオン側(図示右側)を後端側と定義して説明する。
電磁スイッチ1は、通電によって磁力を発生する第1のコイル(以下、SL1コイル28と呼ぶ)を有し、このSL1コイル28に発生する磁力を利用してピニオン軸5をエンジン側へ押し出すための第1のソレノイド(以下、ソレノイドSL1と呼ぶ)と、通電によって磁力を発生する第2のコイル(以下、SL2コイル29と呼ぶ)を有し、このSL2コイル29の励磁/非励磁に応じてメイン接点(後述する)を開閉する第2のソレノイド(以下、ソレノイドSL2と呼ぶ)とを備え、ソレノイドSL1とソレノイドSL2が軸方向に直列に並んで配置される。
ソレノイドSL1とソレノイドSL2は、SL1コイル28とSL2コイル29との間に両コイル28、29の軸心方向と直交して配置される磁性プレート30を共有し、この磁性プレート30より前端側にSL1コイル28が配置され、磁性プレート30より後端側にSL2コイル29が配置される。
両コイル28、29は、図4に示す様に、それぞれ、一方のコイル端部が通電用端子31、32に接続され、他方のコイル端部がアース接続されている。
磁性プレート30は、例えば、板厚の薄い鋼板を円環状にプレス成形した複数枚のコアシートを積層して形成される。また、磁性プレート30の外周には、SL1コイル28とSL2コイル29の径方向外側に磁気ヨークを形成する筒状のコアステーショナリ33が配置される。
ソレノイドSL1は、SL1コイル28によって形成される電磁石に吸引されてピニオン軸5をエンジン側へ押し出す方向(図2の左方向)に移動する第1のプランジャ(以下、SL1プランジャ34と呼ぶ)と、このSL1プランジャ34を吸着する第1の固定鉄心(以下、SL1固定鉄心35と呼ぶ)と、SL1プランジャ34の動きをピニオン軸5に伝達するプランジャシャフト36と、電磁石の吸引力が消滅した時にSL1プランジャ34を押し戻すリターンスプリング37と、ピニオン6をエンジンのリングギヤ38(図4参照)に押し込むための反力を蓄えるドライブスプリング39等を備える。
SL1プランジャ34には、径方向の中央部を長手方向(図示左右方向)に貫通する中空孔34cが形成され、この中空孔34cの後端が端板34dによって閉じられている。また、中空孔34cの前端側には、孔径が小さい狭小口部34eが形成されている。
SL1固定鉄心35は、SL1コイル28の内周でSL1プランジャ34と対向して軸方向の前端側に配置され、SL1コイル28の前端側に配置されるコアプレート40を介してコアステーショナリ33と連結されて磁気通路を形成している。
プランジャシャフト36は、SL1プランジャ34の狭小口部34eを挿通してSL1プランジャ34に組み付けられ、中空孔34cが開口するSL1プランジャ34の前端より突き出るプランジャシャフト36の前端部が、SL1固定鉄心35の内周を通り抜けて、ピニオン軸5の後端面に凹設された穿設孔の内部に挿入されている。また、プランジャシャフト36の後端側には、狭小口部34eの内径より外径が大きく形成されたフランジ部36aが設けられている。
リターンスプリング37は、プランジャシャフト36の外周に配設され、前端側の端部がスチールボール16に当接して支持され、後端側の端部が、SL1プランジャ34に形成される狭小口部34eの周縁部に当接して支持されている。
ドライブスプリング39は、SL1プランジャ34の狭小口部34eより後端側に形成される中空孔34cの内部に収容され、前端側の端部がプランジャシャフト36のフランジ部36aに当接して支持され、後端側の端部が中空孔34cの後端を閉じる端板34dに当接して支持されている。
ソレノイドSL2は、SL2コイル29によって形成される電磁石に吸引されて前記メイン接点を閉じる方向(図2の左方向)に移動する第2のプランジャ(以下、SL2プランジャ41と呼ぶ)と、このSL2プランジャ41を吸着する第2の固定鉄心(以下、SL2固定鉄心42と呼ぶ)と、電磁石の吸引力が消滅した時にSL2プランジャ41を押し戻すリターンスプリング43等を備える。
SL2プランジャ41は、前端側が開口する円筒形状のプランジャ摺動部41aと、このプランジャ摺動部41aの後端側に外径が小さく形成されたプランジャ小径部41bとで構成される。プランジャ小径部41bの後端には、プランジャ小径部41bより外径が少し大きく形成されたフランジ板41cが取り付けられている。
SL2固定鉄心42は、SL2コイル29の内周でSL2プランジャ41と対向して軸方向の前端側に配置され、磁性プレート30の内周に嵌合して固定されている。
リターンスプリング43は、SL1プランジャ34の戻り位置を規制する隔壁プレート44と、プランジャ摺動部41aの円筒内底面との間に配設されている。なお、SL1プランジャ34の戻り位置とは、ソレノイドSL1の吸引力が消滅した時に、SL1プランジャ34がリターンスプリング43に付勢されて押し戻された時に、隔壁プレート44の段差面に規制されて停止する静止位置(図2に示す位置)のことを言う。
隔壁プレート44は、例えば、アルミニウム、真鍮、ステンレス等の非磁性金属から成り、SL1プランジャ34の後端側を覆うカップ状に成形され、開口端側の端部が径方向の外側へ折り曲げられて、SL1コイル28の巻枠であるボビン45と磁性プレート30との間に挟持された状態で保持されている。
メイン接点は、図4に示す様に、2本の接点ボルト46、47を介してモータ3の通電回路に接続される一組の固定接点48と、この一組の固定接点48の間を電気的に断続する可動接点49とで形成され、この可動接点49が一組の固定接点48に当接して両固定接点48の間が可動接点49を通じて導通することによりメイン接点が閉成(オン)し、可動接点49が一組の固定接点48から離れて両固定接点48の間が電気的に遮断されることでメイン接点が開成(オフ)する。
なお、モータ3の通電回路とは、バッテリ50(図4参照)からモータ3に電流を流すための電気回路であり、メイン接点の開閉によってモータ3への通電電流が断続される。
2本の接点ボルト46、47は、図3に示す様に、バッテリケーブル(図示せず)が接続されるB接点ボルト46と、モータリード線51が接続されるM接点ボルト47であり、図2に示す様に、樹脂フレーム52に埋設されるカラー53を挿通して樹脂フレーム52の外側へ雄ねじ部が引き出され、その雄ねじ部にナット54を結合してカラー53に対し締め付けることにより固定される。なお、図1では、B接点ボルト46が樹脂フレーム52の図示下側へ取り出された状態を示しているが、実際は、図3に示す様に、2本の接点ボルト46、47が樹脂フレーム52の左右両側より取り出されている。つまり、図1に示す電磁スイッチ1は、図3に示すA−O−A線に沿った断面形状を示している。
樹脂フレーム52は、図2に示す様に、上記センタケース21の後端にシール部品55を介して組み合わされ、電磁スイッチ1の後端側(主に、ソレノイドSL2の外周)を覆っている。この樹脂フレーム52の後端には、シール部品56を介して金属製のエンドカバー57が被せられ、樹脂フレーム52に予めインサート固定されたボルト(図示せず)に下ナット58と上ナット59を締結して樹脂フレーム52に固定される。
また、樹脂フレーム52には、上記の通電用端子31、32が取り付けられている。この通電用端子31、32には、図4に示す様に、それぞれ、SL1用リレー60およびSL2用リレー61を介してバッテリ50に繋がる給電線が接続される。
SL1用リレー60とSL2用リレー61は、後述するECU62(図4参照)によってオン/オフ制御される。
一組の固定接点48は、それぞれ、2本の接点ボルト46、47と別体に設けられ、例えば、固定接点48に形成される円形孔に接点ボルト46、47の首下部を圧入して固定される。また、接点ボルト46、47の首下部にセレーションを形成して、そのセレーションが形成される首下部を固定接点48の円形孔に圧入して固定することもできる。
2本の接点ボルト46、47と一組の固定接点48は、異種金属によって形成することもできる。例えば、固定接点48を導電率の高い銅材料で形成し、2本の接点ボルト46、47を機械的強度が高い鉄材料で形成することができる。また、鉄材料で形成された接点ボルト46、47の表面に銅メッキを施すこともできる。この場合、鉄材料が持つ機械的強度に加えて、接点ボルト46、47の表面に銅メッキを施すことで導電率を高めることができる。
可動接点49は、図2に示す様に、絶縁板63と絶縁ブッシュ64との間に挟持されて、SL2プランジャ41の後端側に形成されるプランジャ小径部41bの外周に保持され、且つ、メイン接点の閉成時に接点圧を付与する接点圧スプリング65により、プランジャ摺動部41aの肩面に向けて付勢されている。
接点圧スプリング65は、前端側の端部が絶縁ブッシュ64に当接して支持され、後端側の端部がプランジャ小径部41bの後端に取り付けられたフランジ板41cに当接して支持されている。
なお、SL2プランジャ41の戻り位置、つまり、SL2コイル29への通電が停止されて電磁石の吸引力が消滅した時に、SL2プランジャ41がリターンスプリング43に付勢されて押し戻された時に停止する静止位置は、図2に示す様に、絶縁ブッシュ64に形成されたテーパ面がエンドカバー57に設けられたテーパ面に当接することによって規制される。
続いて、SL1プランジャ34とSL2プランジャ41について詳述する。
SL1プランジャ34は、外周面に段差が設けられ、この段差より前端側をプランジャ摺動部34aと呼び、段差より後端側をプランジャ後部34bと呼ぶ時に、プランジャ後部34bの外径がプランジャ摺動部34Aの外径より小さく形成されている。
一方、SL2プランジャ41は、前端側が開口するプランジャ摺動部41aの内径がプランジャ後部34bの外径より大きく形成されている。本実施例では、プランジャ摺動部41aの内径とプランジャ摺動部34aの外径が略同一寸法に設定されている。上記のSL1プランジャ34とSL2プランジャ41は、SL1コイル28およびSL2コイル29が共に非励磁の時、つまり、SL1プランジャ34とSL2プランジャ41が共に戻り位置に静止している時に、図2に示す様に、プランジャ後部34bがSL2プランジャ41の内周に入り込んで軸方向にラップしている。
さらに、SL1プランジャ34は、SL1コイル28が非励磁の時に、プランジャ摺動部34aの後端側がSL2固定鉄心42の内周に入り込んでいる。つまり、プランジャ摺動部34aの後端側がSL2固定鉄心42と軸方向にラップした状態に配置されている。より具体的には、図2に示す様に、SL2プランジャ41と軸方向に対向するSL2固定鉄心42の後端面の位置と、プランジャ摺動部34aの後端位置、つまり、SL1プランジャ34の外周面に設けられる段差の位置とが軸方向に略同位置となる様に、SL1プランジャ34の戻り位置(静止位置)が設定されている。
次に、減速型スタータ2の作動を説明する。
本実施例の電磁スイッチ1は、図4に示す様に、ソレノイドSL1とソレノイドSL2をECU62によって独立に制御できる。
ECU62は、キースイッチ66のオン操作によって作動するアイドリングストップシステム用の電子制御装置であり、エンジンの運転状態を制御するエンジンECU(図示せず)を通じて、例えば、エンジン回転信号、ミッションレバーの位置信号、ブレーキスイッチのオン/オフ信号等を入力し、これらの情報を基に、エンジンを停止させるための停止条件が成立したと判断すると、エンジンECUにエンジン停止信号を送信する。
また、ECU62は、アイドリングストップが実施された後、運転者が車両を発進させようとする操作(例えばブレーキの解除操作、ドライブレンジ等へのシフト操作等)を行うと、再始動要求が発生したと判断して、再始動要求の信号をエンジンECUへ送信すると共に、SL1用リレー60およびSL2用リレー61に対しオン信号を出力する。
以下、アイドリングストップが実施された場合の一例として、エンジン停止過程(エンジンの回転が完全に停止するまでの減速期間中)に再始動要求が発生した場合の作動について説明する。
ECU62は、エンジン停止過程で再始動要求が発生すると、先ず、SL1用リレー60に対してオン信号を出力する。これにより、SL1用リレー60がオンして、バッテリ50からSL1用リレー60を介して通電用端子31に給電され、通電用端子31に接続されたSL1コイル28に通電される。
SL1コイル28が励磁されて電磁石が形成されると、その電磁石によって磁化されたSL1固定鉄心35にSL1プランジャ34が吸引されて移動する。SL1プランジャ34の移動により、プランジャシャフト36とスチールボール16を介してピニオン軸5がエンジン側へ押し出され、ピニオン軸5に支持されたピニオン6の側面がリングギヤ38の側面に当接する。この時、エンジンの回転は完全に停止していない。つまり、エンジンのリングギヤ38が減速しながら回転しているため、リングギヤ38がピニオン6と噛み合い可能な位置まで回転した時点で、ドライブスプリング39に蓄えられた反力によりピニオン6が押し出されてリングギヤ38に噛み合うことができる。
ソレノイドSL1に対するオン信号の出力タイミング、つまり、SL1用リレー60をオンするタイミングから所定時間(例えば30ms〜40ms)だけ遅れて、ECU62からソレノイドSL2に対してオン信号が出力される。これにより、SL2用リレー61がオンして、バッテリ50からSL2用リレー61を介して通電用端子32に給電され、通電用端子32に接続されたSL2コイル29に通電される。
SL2コイル29が励磁されて電磁石が形成されると、その電磁石によって磁化されたSL2固定鉄心42にSL2プランジャ41が吸引されて移動する。このSL2プランジャ41の移動により、可動接点49が一組の固定接点48に当接してメイン接点が閉成する。その結果、バッテリ50からモータ3に通電されて電機子9に回転力が発生し、その回転力が減速装置で増幅された後、クラッチ7を介してピニオン軸5に伝達される。この時、ピニオン6は、既にリングギヤ38に噛み合っているので、モータ3の回転力がピニオン6からリングギヤ38に伝達されて、速やかにエンジンをクランキングできる。
なお、図4に示すSL1コイル28と並列に接続されたダイオード67およびSL2コイル29と並列に接続されたダイオード68は、それぞれ、SL1用リレー60、SL2用リレー61がオフされた時に、SL1コイル28、SL2コイル29に発生する逆起電力をショートするために配設されている。
上記の作動説明では、ソレノイドSL1をソレノイドSL2より先に作動させているが、その逆でも良い。つまり、ソレノイドSL2によってメイン接点を閉成してモータ3に通電した後、ピニオン6の回転速度をリングギヤ38の回転速度に合わせながら、ソレノイドSL1によりピニオン軸5を押し出して、ピニオン6をリングギヤ38に噛み合わせることも可能である。
(実施例1の効果)
実施例1に記載した電磁スイッチ1は、SL1コイル28およびSL2コイル29が共に非励磁の時、つまり、SL1プランジャ34およびSL2プランジャ41が静止している状態で、図2に示す様に、SL1プランジャ34のプランジャ後部34bがプランジャ摺動部41aの内周に入り込んで軸方向にラップしている。これにより、ソレノイドSL1とソレノイドSL2を軸方向に直列に並べて配置したタンデムソレノイド型電磁スイッチ1の軸長を短縮できる。
特に、電磁スイッチ1をピニオン軸5と同軸線上に配置して使用する減速型スタータ2では、SL1プランジャ34の移動距離であるプランジャストロークの分だけピニオン軸5がエンジン側へ押し出されるため、特許文献1に記載されたレバー方式のスタータに搭載される電磁スイッチと比較して、プラジャストロークが大きくなる。
上記の理由より、ピニオン軸5と同軸線上にタンデムソレノイド型の電磁スイッチ1を配置する減速型スタータ1では、電磁スイッチ1の軸長を短縮できる効果が大きく、車両への搭載性を向上できる点で有利である。
また、電磁スイッチ1の軸長を短縮できるので、特許文献2に開示される従来の減速型スタータと比較しても、M接点ボルト47の位置が軸方向に大きくずれることはないため、M接点ボルト47へのモータリード線51(図3参照)の接続作業性が向上する。
さらに、実施例1の作動説明では、ソレノイドSL1をソレノイドSL2より先に作動させる一例を記載しているが、ソレノイドSL2をソレノイドSL1より先に作動させることもできる。つまり、SL1プランジャ34が静止している状態でソレノイドSL2を作動させる場合は、SL2固定鉄心42の内周に入り込んでいるプランジャ摺動部34aの後端側をソレノイドSL2の磁気回路として利用できる。これにより、SL2固定鉄心42の肉厚が薄くて磁路断面積が小さい場合でも、磁束密度が緩和されるため、磁気飽和することはなく、SL2プランジャ41を吸引するソレノイドSL2の吸引力を大きく出来る。言い換えると、SL2固定鉄心42の肉厚を薄く形成できる分、ソレノイドSL2の外径を小さく設計できるため、結果的に、電磁スイッチ1を径方向に小型化することが可能である。
(実施例2)
この実施例2では、請求項3に係る本発明の一例を具体的に説明する。
実施例1に記載した電磁スイッチ1は、プランジャ摺動部34aの後端側がSL2固定鉄心42の内周に入り込んでいるので、ソレノイドSL2をソレノイドSL1より先に作動させると、SL2コイル29に発生する磁力、つまり、ソレノイドSL2の吸引力によってSL1プランジャ34を保持しようとする力が働く。このSL1プランジャ34を保持しようとする力は、ソレノイドSL1を作動させる時の負荷となるため、SL1プランジャ34をスムーズに作動させるためには、SL1プランジャ34を吸引するために必要なソレノイドSL1の吸引力を適切に設定する必要がある。
ところで、SL1プランジャ34を吸引するために必要なソレノイドSL1の吸引力は、SL1プランジャ34の移動ストロークに応じて各スプリング(ドライブスプリング39、リターンスプリング37、リターンスプリング22、ピニオンスプリング17)を撓ませるために必要な荷重(図5に実線グラフAで示すスプリング特性)を上回る必要がある。しかし、上記の様に、ソレノイドSL2の吸引力によってSL1プランジャ34が保持されている状態でソレノイドSL1を作動させた場合は、ソレノイドSL1の吸引力がスプリング特性を下回り、SL1プランジャ34を吸引できなくなる恐れがある。
そこで、本願発明者は、ソレノイドSL2がONしている状態(SL2コイル29が励磁されている状態)で、SL1コイル28に通電してソレノイドSL1を作動させた時の吸引力特性を算出するためにシミュレーションを実施した。
図5はシミュレーションの結果を示すグラフであり、縦軸にソレノイドSL1の吸引力、横軸にSL1プランジャ34の移動ストロークを示す。また、図中の実線グラフBおよび破線グラフCに示す吸引力は、SL1コイル28に規定電圧(例えば8V)を印加させた時の計算値である。
図5の実線グラフBに示す吸引力特性は、ソレノイドSL1の吸引力F1がソレノイドSL2の吸引力F2の3倍に設定されている。この場合、SL1プランジャ34の全ストローク範囲でソレノイドSL1の吸引力F1がスプリング特性(実線グラフA)を上回っているので、ソレノイドSL2の吸引力F2によってSL1プランジャ34が保持されている状態であっても、SL1プランジャ34をスムーズに作動させることができる。
図5の破線ブラフCに示す吸引力特性は、ソレノイドSL1の吸引力F1がソレノイドSL2の吸引力F2の3倍より小さい値(図5に示す例では2倍)に設定されている。この場合、ソレノイドSL1の吸引力F1がスプリング特性を上回ることができないため、規定電圧では作動不可となる。つまり、SL1プランジャ34をスムーズに作動させることはできない。
上記のシミュレーション結果によれば、ソレノイドSL1の吸引力F1をソレノイドSL2の吸引力F2の3倍以上の大きさに設定することで、ソレノイドSL2がONしている状態でソレノイドSL1を作動させる場合でも、ソレノイドSL2の吸引力によりSL1プランジャ34を保持しようとする力に抗して、SL1プランジャ34をスムーズに作動させることができる。
また、SL1プランジャ34に対してソレノイドSL2に発生する吸引力の影響を抑制する手段として、以下の構成が有効である。
SL1プランジャ34は、SL1コイル28が非励磁の時に、プランジャ摺動部34aの前端側の端面から後端側に向かって軸方向長さの1/2以上の部分が、磁性プレート30の前端側の端面よりSL1コイル28側の内周に入り込んでいる(図2に示す状態)。 この場合、プランジャ摺動部34aの後端側がソレノイドSL2の磁気回路に利用される軸方向長さより、ソレノイドSL1の磁気回路として機能する軸方向長さの方が長くなるので、ソレノイドSL1の吸引力をSL1プランジャ34により多く働かせることができる。言い換えると、SL1プランジャ34の静止位置をSL1コイル28の内部に深く入れておくことにより、SL1プランジャ34に対するソレノイドSL2の吸引力の影響を抑制できるため、SL1プランジャ34を保持しようとする力に抗してSL1プランジャ34をスムーズに作動させることができる。
1 電磁スイッチ
2 スタータ
3 モータ
4 モータの電機子軸
5 ピニオン軸
6 ピニオン
7 クラッチ
23 ドライブギヤ(減速装置)
24 アイドルギヤ(減速装置)
25 クラッチギヤ(減速装置)
28 SL1コイル(第1のコイル)
29 SL2コイル(第2のコイル)
30 磁性プレート
34 SL1プランジャ(第1のプランジャ)
34a プランジャ摺動部(プランジャ摺動部)
34b プランジャ後部
38 リングギヤ
41 SL2プランジャ(第2のプランジャ)
42 SL2固定鉄心(第2の固定鉄心)
48 固定接点(メイン接点)
49 可動接点(メイン接点)
SL1 第1のソレノイド
SL2 第2のソレノイド

Claims (3)

  1. 回転力を発生するモータと、
    このモータの電機子軸と平行に配置されるピニオン軸と、
    このピニオン軸に支持されて前記ピニオン軸と一体に回転するピニオンと、
    前記モータの回転速度を減速して駆動トルクを増幅する減速装置と、
    この減速装置で増幅された駆動トルクを前記ピニオン軸に伝達するクラッチと、
    第1のコイルに発生する磁力を利用して前記ピニオン軸をエンジン側へ押し出す第1のソレノイド、及び、第2のコイルの励磁/非励磁に応じて前記モータの通電電流を断続するためのメイン接点を開閉する第2のソレノイドを有し、前記第1、第2のソレノイドを軸方向に並べて前記ピニオン軸と同軸線上に配置した電磁スイッチとを備え、
    前記ピニオン軸に伝達される駆動トルクを前記ピニオンからエンジンのリングギヤに伝達して前記エンジンを始動させるスタータであって、
    前記電磁スイッチは、
    軸方向のピニオン側を前端側、軸方向の反ピニオン側を後端側と定義した時に、
    前記第1のソレノイドと第2のソレノイドは、前記第1のコイルと前記第2のコイルとの間に両コイルの軸心方向と直交して配置される円環状の磁性プレートを共有し、その磁性プレートより前端側に前記第1のコイルが配置され、前記磁性プレートより後端側に前記第2のコイルが配置され、
    前記第1のソレノイドは、前記第1のコイルが発生する磁力に吸引されて前記ピニオン軸をエンジン側へ押し出す方向に移動する第1のプランジャを内蔵し、この第1のプランジャは、径方向の外周面に段差が設けられて、この段差より前端側をプランジャ摺動部と呼び、前記段差より後端側をプランジャ後部と呼ぶ時に、前記プランジャ後部の外径が前記プランジャ摺動部の外径より小さく形成され、
    前記第2のソレノイドは、前記第2のコイルが発生する磁力に吸引されて前記メイン接点を閉じる方向に移動する第2のプランジャを内蔵し、この第2のプランジャは、前端側が開口する円筒形状に設けられて、その円筒内径が前記プランジャ後部の外径より大きく形成され、
    前記第1のプランジャと前記第2のプランジャは、前記第1のコイルおよび前記第2コイルが共に非励磁の時に、前記プランジャ後部が前記第2のプランジャの内周に入り込んで軸方向にラップしていることを特徴とするスタータ。
  2. 請求項1に記載したスタータにおいて、
    前記第2のソレノイドは、前記第2のプランジャと軸方向に対向して前記磁性プレートに固定され、且つ、前記第2のコイルへの通電により磁化されて前記第2のプランジャを吸引する環状の固定鉄心を有し、
    前記第1のソレノイドは、前記第1のコイルが非励磁の時に、前記プランジャ摺動部の後端側が前記固定鉄心の内周に入り込んでいることを特徴とするスタータ。
  3. 請求項2に記載したスタータにおいて、
    前記第1のプランジャを吸引する前記第1のソレノイドの吸引力は、前記第2のプランジャを吸引する前記第2のソレノイドの吸引力の3倍以上の大きさに設定されていることを特徴とするスタータ。
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