JPH10159692A - エンジン始動装置 - Google Patents

エンジン始動装置

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JPH10159692A
JPH10159692A JP32017196A JP32017196A JPH10159692A JP H10159692 A JPH10159692 A JP H10159692A JP 32017196 A JP32017196 A JP 32017196A JP 32017196 A JP32017196 A JP 32017196A JP H10159692 A JPH10159692 A JP H10159692A
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plunger
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armature
motor
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善和 佐藤
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Koji Nara
幸治 奈良
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正明 大屋
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愼一 長島
Eiichi Kimura
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02NSTARTING OF COMBUSTION ENGINES; STARTING AIDS FOR SUCH ENGINES, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F02N15/00Other power-operated starting apparatus; Component parts, details, or accessories, not provided for in, or of interest apart from groups F02N5/00 - F02N13/00
    • F02N15/02Gearing between starting-engines and started engines; Engagement or disengagement thereof
    • F02N15/022Gearing between starting-engines and started engines; Engagement or disengagement thereof the starter comprising an intermediate clutch
    • F02N15/023Gearing between starting-engines and started engines; Engagement or disengagement thereof the starter comprising an intermediate clutch of the overrunning type

Abstract

(57)【要約】 【課題】 2分割プランジャを用いたエンジン始動装置
のリングギヤへのピニオンの噛み込みを確実にする。 【解決手段】 電磁装置9の励磁時に第1リターンスプ
リング35に抗してピニオン6を押し出す向きに移動す
る第1プランジャとしてのアーマチュアアウタ27と、
第2リターンスプリング21により弾発付勢されている
と共にアーマチュアアウタ27との間にコイルばね36
を介して連係してテレスコピック状に移動するように設
けられた第2プランジャとしてのアーマチュアインナ2
8とを設け、電磁装置9のヨークとしてのホルダ25と
両アーマチュアとの互いに対向する各端部を、互いに補
完的形状をなすテーパ断面形状に形成する。励磁時に、
アーマチュアの移動に伴って各テーパ面間の隙間が狭ま
り、吸引力が好適に増大する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジン始動装置
に関し、特に、直流電動機の回転軸とピニオンの摺動軸
とピニオン及びスイッチ駆動用電磁装置とを同軸上に配
置してなるエンジン始動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のエンジン始動装置は、リングギヤ
に噛合するピニオンを軸方向移動可能に支持した出力軸
と、ピニオンを軸方向に駆動する電磁装置の軸心とが、
互いに並列に配置されることが一般的である。この2軸
構成の始動装置は、電動機の側方に電磁装置が突出する
ために径方向寸法が削減できず、取り付けスペースを確
保する上に少なからぬ制約があるものであった。
【0003】このような不都合を改善するために、出力
軸を外囲する位置に電磁装置を設けた同軸型のエンジン
始動装置が種々提案されているが、構造の複雑化を招か
ず、かつ軸方向寸法をより一層短寸化することの可能な
同軸型のエンジン始動装置を、特願平7−153818
号等の明細書において、本件出願人が先に提示してい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記明細書では、ピニ
オンを、一方向クラッチを介して出力軸にヘリカルスプ
ライン結合させて、出力軸の回転によりリングギヤ側へ
押し出すように移動させ、かつピニオンをリングギヤへ
強く噛み合わせるべくプランジャにより押しているが、
さらにそのプランジャを内筒と外筒との2分割で構成す
ることにより軸長短縮を図った。しかしながら、リング
ギヤとピニオンとが当たる位置での押す力が弱いと、リ
ングギヤへのピニオンの噛み込み不良が発生する虞があ
るため、プランジャに対する吸引力及びピニオンの押し
出し力をより一層大きくすることが望ましい。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明では、リ
ングギヤへのピニオンの噛み込みを確実にするために、
直流電動機と、該直流電動機で駆動される出力軸と、該
出力軸にスプライン結合したピニオンと、前記ピニオン
をエンジンのリングギヤとの噛み合う位置に向けて押し
出すべく前記出力軸を外囲するように設けられた電磁装
置のプランジャとを有し、前記プランジャが、前記電磁
装置の励磁時に第1リターンスプリングの弾発付勢力に
抗して前記ピニオンを押し出す方向に移動するように設
けられた第1プランジャと、前記励磁時に第2リターン
スプリングの弾発付勢力に抗して前記ピニオン押し出し
方向に移動するように前記第1プランジャと共にテレス
コピック状に配設された第2プランジャと、前記第1プ
ランジャを前記ピニオン押し出し方向に弾発付勢するべ
く前記第1プランジャと前記第2プランジャとの間に介
装されたばね手段とからなり、前記電磁装置の前記両プ
ランジャを吸引するべく設けられたヨークと前記両プラ
ンジャとの互いに対向する各端部が、互いに補完的形状
をなすテーパ断面形状に形成されているものとした。
【0006】特に、前記ヨークの前記第2プランジャの
前記端部に対応する部分に、前記第2プランジャと軸線
に直行する面で当接する当接面と、該当接状態における
前記第2プランジャの前記端部の前記押し出し方向前端
部に対して離間する逃げ部とが形成されていると好まし
い。
【0007】
【発明の実施の形態】以下に添付の図面に示された実施
形態に基づいて本発明の構成を詳細に説明する。
【0008】図1は、本発明に基づき構成されたエンジ
ン用始動装置としての減速機付スタータの全体図であ
り、中心線より上側は静止状態を、下側は通電状態を示
している。このスタータ1は、エンジンの始動に必要な
回転力を発生するものであり、遊星歯車式減速機2を備
えた電動機3と、減速機2を介して電動機3に連結され
た出力軸4と、出力軸4上に摺動自在に設けられた一方
向ローラクラッチ5及びピニオン6と、電動機3に対す
る電源供給路を開閉するスイッチユニット7と、スイッ
チユニット7の可動接点板8及びピニオン6を軸方向に
移動させるための電磁装置9とからなっている。
【0009】電動機3は、公知の整流子式直流電動機か
らなり、そのロータ軸10は、図に於ける右端がボトム
プレート11の中心に枢着され、図に於ける左(エンジ
ンのリングギヤ23側)端が、ロータ軸10と同軸配置
された出力軸4の右端の中心に枢着されている。
【0010】減速機2は、電動機3のトッププレート1
2の内面に設けられている。この減速機2は、ロータ軸
10の出力軸4に対する支持部に隣接する位置に形成さ
れたサンギヤ13と、サンギヤ13に噛合した複数のプ
ラネタリギヤ14と、複数のプラネタリギヤ14が噛合
するべくトッププレート12の内周面に形成された内歯
リングギヤ15とからなっている。また、複数のプラネ
タリギヤ14を支持した支持板16が、トッププレート
12の中心に枢支された出力軸4の右(電動機3側)端
に結合されている。
【0011】トッププレート12には、エンジンに対す
る固定ブラケットを兼ねるピニオンハウジング17が接
合されている。このピニオンハウジング17の左壁の内
面中心部に、出力軸4の左端が枢着されている。
【0012】出力軸4の中間部の外周面にはヘリカルス
プライン19が形成されており、一方向ローラクラッチ
5のクラッチインナ18のスリーブ状部分18aの軸線
方向端部がヘリカルスプライン19と結合している。こ
のクラッチインナ18は、そのスリーブ状部分18a
と、出力軸4の左端に抜け止め支持されたストッパプレ
ート20との間に縮設された第2リターンスプリング2
1により、常時右方(押し戻される方向)へ弾発付勢さ
れている。なお、第2リターンスプリング21は、クラ
ッチインナ18のスリーブ状部分18aの内周面と出力
軸4の外周面との間に画成された空隙に巻装されてい
る。
【0013】筒状のクラッチインナ18には、一方向ロ
ーラクラッチ5のクラッチアウタ22が、相対的に軸方
向変位不能に且つ相対回転可能に係合している。このク
ラッチアウタ22に一方向ローラクラッチのくさび室の
テーパ面が形成されており、クラッチアウタ22のリン
グギヤ23側には端壁及びリングギヤ23側へ突出する
突部が形成されており、その突部の外周部には、エンジ
ンのリングギヤ23に噛合してエンジンを駆動するため
の前記したピニオン6が一体的に形成されている。この
ピニオン6を一体形成されたクラッチアウタ22は、回
転自在に且つ軸方向変位自在に出力軸4の左端部に嵌装
されている。
【0014】ピニオンハウジング17の中間部には、非
磁性材で形成された出力軸4を外囲する円筒状の励磁コ
イル24が固設されている。この励磁コイル24は、出
力軸4が貫通するカップ状のホルダ25及びリング状円
板26で構成されたヨークで囲まれている。そして励磁
コイル24の内周面と出力軸4の外周面との間の空隙に
は、磁性材で形成された第1プランジャとしてのアーマ
チュアアウタ27と第2プランジャとしてのアーマチュ
アインナ28とが、内外二重にテレスコピック状に相対
摺動自在に装着されている。これらアーマチュア27・
28の左端部(ピニオン6側に臨む端部)は、ホルダ2
5の内周側に両アーマチュア27・28に対するポール
として形成されたボス状部と対向している。
【0015】アーマチュアアウタ27の右端の外周面に
は環状円盤状の連結プレート29が嵌着されており、そ
の連結プレート29の外周部近傍に軸線方向に突設状態
に結合された連結ロッド30が電動機3のトッププレー
ト12を貫通しており、その連結ロッド30の突出端部
に、電動機3の整流子部31に隣接配置されたスイッチ
ユニット7の可動接点板8が連結されている。この可動
接点板8は、連結ロッド30に対して軸方向変位可能に
取り付けられると共に、コイルばね32にて浮動的に支
持されており、整流子部31の周囲に設けられたブラシ
ステー33に固設されたスイッチユニット7の固定接点
板34に対し、接離移動可能になっている。またアーマ
チュアアウタ27は、連結プレート29とピニオンハウ
ジング17の内壁との間に縮設された第1リターンスプ
リング35によって右方へ常時弾発付勢されており、通
常は接点間を開いた状態(図の中心線の上側の状態)で
静止している。
【0016】アーマチュアインナ28は、アーマチュア
アウタ27の内周面であって電動機3側に装着された非
磁性材からなるばね受け部材48との間に介装されたば
ね手段としてのコイルばね36をもって、アーマチュア
アウタ27に対して図の左方であるリングギヤ23側へ
弾発付勢されている。またアーマチュアインナ28に
は、その左端がクラッチアウタ22の右端に当接する非
磁性材で形成されたシフタ部材37が結合している。な
お、コイルばね36のばね力は、ピニオン6の上記静止
状態にあってはクラッチインナ18に設けられた第2リ
ターンスプリング21の弾発力より弱いが、アーマチュ
アインナ28よりも先に移動するアーマチュアアウタ2
7による最大圧縮状態に至る途中で第2リターンスプリ
ング21の弾発力より強くなるように設定されている。
【0017】励磁コイル24は、スイッチユニット7に
設けられたコネクタを介し、図示されていないイグニッ
ションスイッチに電気的に接続されている。スイッチユ
ニット7の固定接点板34には、図示されていないバッ
テリの陽極が電気的に接続され、スイッチユニット7の
可動接点板8には、一対の陽極ブラシに連結された一対
のピグテール40が固着されている。また一対の陽極ブ
ラシと線対称位置に、一対の陰極ブラシ41が設けられ
ている。この陰極ブラシ41のピグテールは、後述のセ
ンタプレート43に接続され、かつピニオンハウジング
17及び図示されていない車体を介してバッテリの陰極
に接続されている。なおスイッチユニット7は、一対の
陽極ブラシに挟まれた空間に設けられている。
【0018】ブラシステー33とトッププレート12と
の間には、リング状の金属製センタープレート43が介
設されており、減速機2と電動機3との間を隔絶してい
る。このセンタープレート43の中心部には、その内周
面がロータ軸10の外周面と微小間隙をおいて対向する
円筒部43aが、整流子部31側へ向けて突出形成され
ている。この円筒部43aの遊端は、整流子部31の軸
線方向端面に形成された凹部31aに入り込み、減速機
2のグリスが整流子部31側へ漏洩することを防止して
いる。
【0019】スイッチユニット7は、スタータ1の上方
に位置しており、ブラシステー33に固設された固定接
点板34および可動接点板8などの接点部は、ヨークと
してのモータケーシング44内に於いてブラシステー3
3とカバー45とで覆われている。これにより、スイッ
チユニット7の接点部にブラシ粉が侵入することを防止
している。
【0020】ところで、本具体例では、図2の要部拡大
図に示されるように、アーマチュアアウタ27のホルダ
25の上記した内周側ボス状部に対向する端部にはテー
パ断面形状突出部27aが形成されていると共に、ホル
ダ25の対向する部分には、その突出部27aと補完的
形状をなすテーパ断面形状突出部25aが形成されてい
る。また、アーマチュアインナ28のホルダ25の上記
した内周側ボス状部に対向する端部には、上記突出部2
7aよりも大きなテーパ断面形状ボス部28aが形成さ
れており、ホルダ25の対向する部分には部分的に補完
的形状をなすテーパ断面形状受け部25bが形成されて
いる。なお、ホルダ25の受け部25bよりもピニオン
6側には、アーマチュアインナ28のボス部28aの押
し出し方向前端部から離間する逃げ部としての逆テーパ
面部25cが形成されている。
【0021】次に上記実施形態の作動要領について説明
する。励磁コイル24に電流を加える前の静止状態にあ
っては、アーマチュアアウタ27は、第1リターンスプ
リング35に付勢されて右方へ一杯に移動して、連結プ
レート29がトッププレート12に当接した状態で停止
しており、これに連結された可動接点板8は固定接点板
34に対して離間している。これと同時に、第2リター
ンスプリング21に付勢されたクラッチインナ18が、
ピニオン6と一体をなすクラッチアウタ22、シフタ部
材37及びアーマチュアインナ28を伴って右方へ一杯
に移動しており、一方向ローラクラッチ5がシール板4
7に当接した位置で停止しており、ピニオン6とリング
ギヤ23との結合が断たれている(図の中心線の上側の
状態)。
【0022】イグニッションスイッチをスタータオン位
置にすると、励磁コイル24に通電されてこれが励磁さ
れる。するとアウタ・インナ両アーマチュア27・28
を磁束が通る磁路が形成され、アウタ・インナ両アーマ
チュア27・28が左方へ移動する。この時、ホルダ2
5の上記した突出部25a及び受け部25b(ポール)
に対して、アーマチュアインナ28のボス部28aより
もアーマチュアアウタ27の突出部27aがより近接し
ているため、図3に示されるように、アーマチュアイン
ナ28に先行してアーマチュアアウタ27が移動する。
【0023】また、突出部27aと突出部25aとが前
記したようにテーパ状に形成されているため、磁束が通
る両対向面が移動方向(軸線方向)に対して傾斜してお
り、移動方向に分力が働くと共に、両者が近づくに連れ
てテーパ面同士の隙間が狭まるため、より一層好適に磁
力が増すことになる。
【0024】なお、アーマチュアインナ28はコイルば
ね36により上記移動方向に弾発付勢されているが、上
記したように第2リターンスプリング21の弾発力より
弱いため、アーマチュアアウタ27の吸引移動の初期で
はアーマチュアインナ27の静止状態が保たれて、先に
コイルばね36が圧縮変形される。
【0025】すると、連結プレート29及び連結ロッド
30を介して可動接点板8が左方へ移動し、固定接点板
34に接触する。これにより電動機3にバッテリの電力
が供給され、ロータ軸10が回転することになるが、ア
ーマチュアアウタ27のフルストロークに対して早めに
可動接点板8が固定接点板34に接触し、かつ可動接点
板8が連結ロッド30に対して軸方向変位可能に浮動支
持されているので、コイルばね32の押圧力が両接点8
・34間に加わることになる。
【0026】一方アーマチュアアウタ27は、その外周
部に連結プレート29を取り付けるべく形成された半径
方向外向きのつば部がリング状円板26に衝当して、図
3に示されるように、突出部25aと突出部27aとの
間に隙間を開けた状態で停止する。このように、隙間を
開けた状態で停止させて、漏れ磁束によりアーマチュア
インナ28に対する吸引力を生じさせている。
【0027】図3の状態では、コイルばね36の圧縮変
形により大きくなった弾発付勢力とアーマチュアインナ
28に対する吸引力との合力で、ピニオン6を押し出す
ため、出力軸4の回転立ち上がり時の遅い回転の時にあ
っては、ヘリカルスプライン19に沿ってピニオン6
(クラッチインナ18)が逆回転(出力軸4の回転方向
を正回転とする)しながらリングギヤ23側へ移動す
る。出力軸4が回転するとヘリカルスプライン19との
結合部の摩擦抵抗により連れ回りしようとするが、ピニ
オン6は、上記合力により移動するため、逆回転しなが
らリングギヤ23に飛び込むことになる。その時、リン
グギヤ23にピニオン6が歯当たりして噛み合いに失敗
しても、歯当たり時に跳ね返って押し戻されてから上記
合力により再度飛び込む際には上記したように合力によ
る押し込む力が働いているため逆回転し、突き当たりに
より軸線方向への移動を止められた状態ではヘリカルス
プライン結合により出力軸4の回転方向に回って正転
し、このようにして正逆転を繰り返すため、ピニオン6
をリングギヤ23に確実に噛み合わせることができる。
【0028】ところで、ピニオン6が連れ回りすると、
出力軸4の回転及びヘリカルスプライン結合によるピニ
オン6をリングギヤ23側へ移動させる慣性摺動力が弱
まることになる。それに対して本発明では、コイルばね
36でアーマチュアインナ28(クラッチインナ18)
を付勢してピニオン6に逆回転力を与えていることか
ら、その逆回転力が連れ回り力に抗して反作用として働
くため、ヘリカルスプライン結合されている出力軸4の
回転によるピニオン6の推進力が増大する。したがっ
て、リングギヤ23へ、より一層大きな突入力をもって
ピニオン6が噛み込む。
【0029】図4に、ピニオン6の噛み込み直前の状態
を示す。なお、ピニオン6のリングギヤ23への突入時
には、コイルばね36も付勢力を発揮している。この付
勢力によりピニオン6をリングギヤ23への噛み合いは
じめの位置まで押すことになるが、その時には吸引力が
十分に強大になっている。
【0030】ピニオン6がリングギヤ23に噛み合う
と、出力軸4にヘリカルスプライン結合されているピニ
オン6が、出力軸4の回転に伴ってリングギヤ6へ十分
に噛み合う位置までピニオン6が移動し得るため、ピニ
オン6をリングギヤ23へより大きな力で噛み合わせる
ことができる。そして、その噛み合い位置ではストッパ
プレート20にクラッチインナ18が当接して軸線方向
への移動が止められるため、出力軸4の回転力がヘリカ
ルスプライン結合しているピニオン6を介してリングギ
ヤ23に伝達されてエンジンが起動される。
【0031】この時、図5に示されるように、アーマチ
ュアインナ28の軸線に直行する左端面28bが、ホル
ダ25の同じく軸線に直行する面で形成された当接面2
5dに当接し、ボス部28aのテーパ面と受け部25b
のテーパ面との間には若干の隙間が生じるようになって
いる。これは、テーパ面同士を対向させて、吸引途中で
は近づくに連れて隙間が狭まることにより磁力を増し、
最終的にはテーパ面間に磁束を通すよりも軸線方向へ通
して、押す方向への大きな吸着力を発揮させるためであ
る。さらに、ボス部28aのテーパ面の軸線方向長さに
対して、受け部25bのテーパ面の軸線方向長さが短く
されている(本具体例では約半分程度)。これは、上記
アーマチュアインナ28の軸線方向左端面28bとホル
ダ25の当接面25dとの当接状態で、両テーパ面間に
多くの磁束が生じることを防止して、端面28bと当接
面25dとの間の軸線方向に沿う向きの磁束を多くし
て、吸引力を増大させるためである。
【0032】このように、ホルダ25の当接面25dに
当接することで、アーマチュアインナ28には励磁コイ
ル24の吸引力が最大に作用するので、リングギヤ23
から抜け出す力がピニオン6に作用しても、クラッチイ
ンナ18の右方への移動をシフタ部材37を介して阻止
することとなり、リングギヤ23からのピニオン6の抜
け出しが防止される。
【0033】ここでフルストロークしたアーマチュア2
7・28を静止させておくのに要する電流は、アーマチ
ュア27・28を起動するのに要する電流に比して小さ
くて済む。即ち、上記のように、ヘリカルスプライン1
9による軸方向力を、ピニオン6を含む一方向ローラク
ラッチ5の起動力として利用することにより、励磁コイ
ル24の出力を低減し得るので、励磁コイル24をより
一層小径化することができる。なお、エンジンが起動し
てピニオン6の回転速度を上回ると、一方向ローラクラ
ッチ5の作用でピニオン6が空転する点については、従
来構成と全く同様である。
【0034】励磁コイル24への通電を停止すると、ク
ラッチインナ18に対する第2リターンスプリング21
の付勢力、並びにアーマチュアアウタ27に対する第1
リターンスプリング35の付勢力により、ピニオン6が
リングギヤ23から離脱すると共に、可動接点板8が固
定接点板34から離間して電動機3が停止する。
【0035】また、上記したように、ピニオン6をクラ
ッチアウタ22に一体形成している。これは、一方向ロ
ーラクラッチのくさび室のテーパ面を形成する部分の端
壁を形成する肉厚部分がピニオン6側すなわちリングギ
ヤ23側に位置することになり、肉厚部分をホルダ25
側とは相反する側に設けて、ホルダ25側に肉厚部分が
なくなるため、ホルダ25側での磁束漏れを極力少なく
することができるためである。
【0036】また、アーマチュアアウタ27は、励磁コ
イル24のコイルボビンの内周面を基準とする外側芯出
しにて組み付けられ、アーマチュアインナ28は、例え
ば合成樹脂製のシフタ部材37の外周面を基準とする内
側芯出しにて組み付けられている。このようにすること
により、アーマチュアアウタ27の内周面とアーマチュ
アインナ28の外周面との両者間に隙間があることにな
り、移動時における両者の噛み合いを防止できる。
【0037】また、ピニオンハウジング17には、本ス
タータ1のエンジンへの取り付け状態で下側になる位置
に水抜き孔46が設けられている。この水抜き孔46
は、ピニオン6の制止位置側のストッパであってかつ防
水用の合成樹脂製のシール板47に近接した位置に設け
られている。スタータ停止時には第2リターンスプリン
グ21によるピニオン6とシール板47との圧接により
励磁装置9側が遮蔽状態になっている。ピニオン6が移
動してリングギヤ23に噛み合っている状態ではピニオ
ン6とシール板47との間に空間が生じて、クラッチア
ウタ18の外周面とピニオンハウジング17の内周面と
の間の隙間を通って浸水する可能性がある。その浸水に
対しては、シール板47により阻止することができ、さ
らに、そのシール板の47の手前に設けた水抜き孔46
から好適に排水することができる。
【0038】
【発明の効果】このように本発明によれば、第1プラン
ジャと第2プランジャ及びヨークにテーパ部を設けて、
プランジャの移動に伴う吸引力を好適に増大させること
ができるばかりでなく、第1プランジャと第2プランジ
ャとの間にばね手段を介装してピニオン押し出し力を増
大させることができる。また、ヨークの第2プランジャ
の端部に対応する部分が第2プランジャと軸線に直行す
る面で当接しかつ第2プランジャの前端部から逃げるよ
うに形成されていることにより、ピニオン噛み合い状態
においてテーパ面間に多くの磁束が生じて吸引力が減少
してしまうことを防止して、ピニオン噛み合い状態にお
ける吸引力をより一層増大することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づいて構成されたエンジン始動装置
を示す断面図。
【図2】本発明が適用されたアーマチュアインナ及びア
ーマチュアアウタの要部を示す拡大図。
【図3】本装置の作動要領を示す図1の要部拡大図。
【図4】本装置の作動要領を示す図3と同様の図。
【図5】ピニオンの噛み合い時における図2と同様の要
部拡大図。
【符号の説明】
1 スタータ 2 減速機 3 電動機 4 出力軸 5 一方向ローラクラッチ 6 ピニオン 7 スイッチユニット 8 可動接点板、8a・8b・8c 突片 9 電磁装置 10 ロータ軸 11 ボトムプレート 12 トッププレート 13 サンギヤ 14 プラネタリギヤ 15 内歯リングギヤ 16 支持板 17 ピニオンハウジング 18 クラッチアウタ 19 ヘリカルスプライン 20 ストッパプレート 21 第2リターンスプリング 22 クラッチインナ 23 リングギヤ 24 励磁コイル 25 ホルダ 25a 突出部、25b 受け部、25c 逆テーパ面
部、25d 当接面 26 リング状円板 27 アーマチュアアウタ、27a 突出部、28a
ボス部 28 アーマチュアインナ 29 連結プレート 30 連結ロッド 31 整流子部、31a 凹部 32 コイルばね 33 ブラシステー 34 固定接点板 35 第1リターンスプリング 36 コイルばね 37 シフタ部材 38 コネクタ 39 陽極ブラシ 40 ピグテール 41 陰極ブラシ 42 ピグテール 43 センタプレート、43a 円筒部 44 モータケーシング 45 カバー 46 水抜き孔 47 シール板 48 ばね受け部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F02N 15/06 F02N 15/06 A (72)発明者 大屋 正明 群馬県桐生市広沢町1丁目2681番地 株式 会社ミツバ内 (72)発明者 長島 愼一 群馬県桐生市広沢町1丁目2681番地 株式 会社ミツバ内 (72)発明者 木村 栄一 群馬県桐生市広沢町1丁目2681番地 株式 会社ミツバ内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電動機と、該直流電動機で駆動さ
    れる出力軸と、該出力軸にスプライン結合したピニオン
    と、前記ピニオンをエンジンのリングギヤとの噛み合う
    位置に向けて押し出すべく前記出力軸を外囲するように
    設けられた電磁装置のプランジャとを有し、 前記プランジャが、前記電磁装置の励磁時に第1リター
    ンスプリングの弾発付勢力に抗して前記ピニオンを押し
    出す方向に移動するように設けられた第1プランジャ
    と、前記励磁時に第2リターンスプリングの弾発付勢力
    に抗して前記ピニオン押し出し方向に移動するように前
    記第1プランジャと共にテレスコピック状に配設された
    第2プランジャと、前記第1プランジャを前記ピニオン
    押し出し方向に弾発付勢するべく前記第1プランジャと
    前記第2プランジャとの間に介装されたばね手段とから
    なり、 前記電磁装置の前記両プランジャを吸引するべく設けら
    れたヨークと前記両プランジャとの互いに対向する各端
    部が、互いに補完的形状をなすテーパ断面形状に形成さ
    れていることを特徴とするエンジン始動装置。
  2. 【請求項2】 前記ヨークの前記第2プランジャの前
    記端部に対応する部分に、前記第2プランジャと軸線に
    直行する面で当接する当接面と、該当接状態における前
    記第2プランジャの前記端部の前記押し出し方向前端部
    に対して離間する逃げ部とが形成されていることを特徴
    とする請求項1に記載のエンジン始動装置。
  3. 【請求項3】 前記第1プランジャが、前記電磁装置
    の内周面を基準として同軸的に装着され、前記第2プラ
    ンジャが、前記出力軸の外周面を基準として同軸的に嵌
    装されていることを特徴とする請求項1若しくは請求項
    2に記載のエンジン始動装置。
  4. 【請求項4】 直流電動機と、該直流電動機で駆動さ
    れる出力軸と、該出力軸にスプライン結合したピニオン
    と、前記出力軸と前記ピニオンとの間に介装された一方
    向クラッチとを有するエンジン始動装置であって、 前記一方向クラッチのクラッチアウタに前記ピニオンを
    一体形成したことを特徴とするエンジン始動装置。
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