JP2008255949A - スタータ - Google Patents

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裕重 加古
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Abstract

【課題】簡易な構成で部品点数を削減でき、且つ、軸方向に必要なスペースを小さくして小型化できる衝撃吸収手段を提供する。
【解決手段】衝撃吸収手段は、インターナルギヤ18と一体に設けられた内側環状体28と、センタケース23と一体に設けられた外側環状体29とで構成され、内側環状体28の外周部に設けられた複数の内側係合部28aと、外側環状体29の内周部に設けられた複数の外側係合部29aとが噛み合った状態で組み合わされている。この衝撃吸収手段は、インターナルギヤ18を介して内側環状体28に過大な負荷トルクが加わった時に、内側環状体28が径方向の内周側へ、外側環状体29が径方向の外周側へそれぞれ弾性変形して、内側係合部28aが外側係合部29aを乗り越えて周方向に移動することにより、インターナルギヤ18の回転を許容して衝撃を吸収する働きを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ピニオンギヤに所定値以上の負荷トルクが加わった時に発生する衝撃を吸収する衝撃吸収手段を備えたスタータに関する。
従来技術として、特許文献1に示される衝撃吸収装置がある。
この衝撃吸収装置は、図3に示す様に、センタケース100に固定される固定ディスク110と、センタケース100と固定ディスク110との間に配置される回転ディスク120と、センタケース100及び固定ディスク110と回転ディスク120との間に摩擦力を発生させる皿ばね130等より構成される。
回転ディスク120は、遊星歯車減速装置のインターナルギヤ140に係合して、そのインターナルギヤ140と共に回転可能に配置され、センタケース100及び固定ディスク110との間に発生する摩擦力によって回転が規制されている。また、回転ディスク120の滑りトルクを超える過大な負荷トルクがインターナルギヤ140に加わると、回転ディスク120が摩擦力に抗して滑る(回転する)ことにより、インターナルギヤ140の回転が許容されて、衝撃を吸収することができる。
特開2006−29268号公報
ところが、上記の衝撃吸収装置は、センタケース100に対して回転ディスク120、固定ディスク110、皿ばね130等の部品を軸方向(図示左右方向)に組み付けているため、センタケース100とインターナルギヤ140との間に軸方向のスペースを確保する必要があり、軸方向に大型化する問題がある。
また、衝撃吸収装置を構成する部品点数が多く、組み付け工数も多くなるため、コストアップの要因となっている。
本発明は、上記事情に基づいて成されたもので、その目的は、簡易な構成で部品点数を削減でき、且つ、軸方向に必要なスペースを小さくして小型化できる衝撃吸収手段を提供することにある。
(請求項1の発明)
本発明のスタータは、ピニオンギヤに所定値以上の負荷トルクが加わった時に発生する衝撃を吸収する衝撃吸収手段を備える。
この衝撃吸収手段は、インターナルギヤの軸方向反モータ側にインターナルギヤと一体に設けられ、且つ、インターナルギヤの中心と同心のリング状に形成された内側環状体と、センタケースと一体に設けられ、且つ、内側環状体の径方向外側に配置されるリング状の外側環状体とを有し、内側環状体の外周部には、径方向の外側へ突き出る内側係合部が設けられ、外側環状体の内周部には、径方向の内側へ突き出る外側係合部が設けられ、内側係合部と外側係合部とが周方向に当接した状態でインターナルギヤの回転が規制され、インターナルギヤを介して内側環状体に所定値以上の負荷トルクが加わった時に、内側環状体が径方向の内周側へ、外側環状体が径方向の外周側へそれぞれ弾性変形して、内側係合部が外側係合部を乗り越えて周方向に移動することにより、インターナルギヤの回転を許容して衝撃を吸収することを特徴とする。
上記の衝撃吸収手段は、インターナルギヤと一体に設けられた内側環状体と、センタケースと一体に設けられた外側環状体とで構成され、且つ、内側環状体の径方向外側に外側環状体が配置されている。つまり、内側環状体と外側環状体とが軸方向に重なって配置されるため、従来の衝撃吸収装置(インターナルギヤに過大トルクが加わった時に回転ディスクを滑らせることで衝撃を吸収する方式)と比較して、軸方向のスペースを小さくできる。また、部品点数が少なく、構造を簡素化できるので、コストダウンが可能である。
(請求項2の発明)
請求項1に記載したスタータにおいて、内側環状体には、内側係合部が周方向等間隔に複数ヶ所設けられ、外側環状体には、外側係合部が周方向等間隔に複数ヶ所設けられていることを特徴とする。
上記の構成によれば、インターナルギヤを介して内側環状体に所定値以上の負荷トルクが加わった時に、周方向に複数ヶ所設けられる内側係合部と外側係合部とに均等に圧力を掛けることができ、内側係合部と外側係合部とに偏荷重が加わることを回避できる。
(請求項3の発明)
請求項1または2に記載したスタータにおいて、内側環状体と外側環状体は、同一種類の材料によって形成されていることを特徴とする。
例えば、内側環状体と外側環状体とが温度による寸法変化を生じた時に、両者を形成する材料が同一種類(例えば樹脂)であるため、内側環状体に生じる寸法変化と外側環状体に生じる寸法変化との差を小さくできる。つまり、本発明の衝撃吸収手段は、温度依存性を排除できるので、エンジンルーム内の高温雰囲気で使用されるスタータにも好適に使用できる。
(請求項4の発明)
請求項1〜3に記載した何れかのスタータにおいて、内側環状体と外側環状体は、インターナルギヤを介して内側環状体に所定値以上の負荷トルクが加わった時に、内側環状体が径方向の内周側へ弾性変形する変形量と、外側環状体が径方向の外周側へ弾性変形する変形量とが略同等であることを特徴とする。
インターナルギヤを介して内側環状体に所定値以上の負荷トルクが加わった時に、内側環状体と外側環状体とが略同等に弾性変形するので、両者の過大な変形を抑制できる。すなわち、内側環状体または外側環状体が塑性変形領域まで変形することを防止できるので、衝撃吸収手段の耐久性を向上できる。
(請求項5の発明)
請求項1〜4に記載した何れかのスタータにおいて、内側係合部および外側係合部は、それぞれ径方向に突き出る先端に向かって周方向の幅が次第に小さくなる△形状に設けられていることを特徴とする。
内側係合部および外側係合部を△形状に設けることにより、内側係合部と外側係合部とが周方向に当接する両者の当接面が半径方向に対し傾斜しているので、その傾斜角度および△形状の大きさ(径方向に突き出る高さ)に応じて、インターナルギヤの許容回転トルクを調整することができる。
(請求項6の発明)
請求項1〜5に記載した何れかのスタータにおいて、内側環状体と外側環状体は、内側係合部の表面と外側係合部の表面の摩擦係数が同等であることを特徴とする。
本発明の衝撃吸収手段は、内側係合部が外側係合部を乗り越える際に、摩擦によって両者の表面が摩耗する。これに対し、内側係合部の表面と外側係合部の表面の摩擦係数を同等にすることにより、両者の摩耗を同程度に出来るので、耐久性の向上に繋がる。
本発明を実施するための最良の形態を以下の実施例により詳細に説明する。
図1は衝撃吸収手段と遊星歯車減速装置3の構成を示す断面図、図2はスタータ1の半断面図である。
本実施例のスタータ1は、図2に示す様に、回転力を発生するモータ2と、このモータ2の回転を減速する減速装置3と、この減速装置3を介してモータ2の駆動トルクが伝達される出力軸4と、この出力軸上にクラッチ5と一体化して配置されるピニオンギヤ6と、シフトレバー7を介してクラッチ5とピニオンギヤ6を反モータ方向(図2の左方向)へ押し出す働きを有すると共に、モータ2の通電回路(以下モータ回路と呼ぶ)に設けられるメイン接点(後述する)を開閉する電磁スイッチ8と、ピニオンギヤ6に所定値以上の負荷トルクが加わった時に発生する衝撃を吸収する衝撃吸収手段(後述する)等より構成される。
モータ2は、磁気回路を形成する円筒状のヨーク9と、このヨーク9の内周に固定される複数の永久磁石10と、この磁石10の内周に所定のギャップを有して回転自在に配置される電機子11と、この電機子11に流れる電流を回転位相に応じて切り替えるための整流子12とブラシ13等を有する整流子型電動機である。
このモータ2は、ヨーク9のエンジン側(図2の左側)の開口部がフロントハウジング14に形成されたモータ取付け孔(図示せず)に嵌合して組み付けられ、ヨーク9の反エンジン側の開口部がエンドフレーム15により閉塞されて、複数本のスルーボルト16によりフロントハウジング14に固定されている。
減速装置3は、電機子軸11aと同軸上で減速できる周知の遊星歯車減速装置であり、電機子軸11aの反整流子側に設けられている。この減速装置3は、図1に示す様に、電機子軸11aに設けられる太陽ギヤ17と、この太陽ギヤ17の回転中心と同心に配置されるリング状のインターナルギヤ18と、両ギヤ17、18に噛み合う複数の遊星ギヤ19と、この遊星ギヤ19を回転自在に支持するキャリア20とで構成され、このキャリア20が出力軸4と一体に設けられており、遊星ギヤ19の公転運動がキャリア20を介して出力軸4に伝達される。
出力軸4は、電機子軸11aと同一軸線上に配置され、一端側の端部が軸受21を介してフロントハウジング14に回転自在に支持され、他端側の端部が軸受22を介してセンタケース23に回転自在に支持されている。
センタケース23は、図2に示す様に、ヨーク9の内周に嵌合して芯出しされると共に、フロントハウジング14に対し回転不能に固定されている。
クラッチ5は、出力軸4の外周にヘリカルスプライン結合され、出力軸4とピニオンギヤ6との間で動力の伝達を断続する働きを有する。つまり、エンジン始動時に出力軸4からピニオンギヤ6へ動力の伝達を行うと共に、エンジンの始動後、ピニオンギヤ6の回転速度が出力軸4の回転速度を上回ると、ピニオンギヤ6の回転が出力軸4に伝わらない様に、両者間の動力伝達を遮断する一方向クラッチとして構成されている。
ピニオンギヤ6は、クラッチ5の反モータ側に配置され、クラッチ5と一体に出力軸4上を反モータ方向へ移動してエンジンのリングギヤ(図示せず)に噛み合った後、減速装置3で増幅されたモータトルクをリングギヤに伝達する。
電磁スイッチ8は、始動スイッチ(図示せず)の閉操作によって車載バッテリから通電される電磁コイル(図示せず)と、この電磁コイルの内周を可動するプランジャ(図示せず)とを有し、電磁コイルへの通電によって電磁石が形成されると、その電磁石にプランジャが吸引されてメイン接点を閉操作する。また、電磁コイルへの通電が停止して電磁石の吸引力が消滅すると、図示しないリターンスプリングの反力によりプランジャが押し戻されてメイン接点を開操作する。
メイン接点は、2本の外部端子24、25を介してモータ回路に接続される一組の固定接点(図示せず)と、プランジャと一体に可動して一組の固定接点間を断続する可動接点(図示せず)とで形成され、この可動接点が一組の固定接点に当接して、両固定接点間が導通することでメイン接点が閉状態となり、可動接点が一組の固定接点から離れて、両固定接点間の導通が遮断されることでメイン接点が開状態となる。
2本の外部端子24、25は、バッテリケーブルを介して車載バッテリに接続されるB端子24と、モータ2から取り出されたモータリード線26が接続されるM端子25であり、電磁スイッチ8の接点カバー8aに固定されている。
シフトレバー7は、フロントハウジング14に揺動自在に支持されるレバー支点部7aを有し、このレバー支点部7aより一端側のレバー端部が電磁スイッチ8のプランジャに保持されたシフト用ロッド27に連結され、レバー支点部7aより他端側のレバー端部がクラッチ5に係合している。このシフトレバー7は、プランジャが電磁石に吸引されて図1の右方向へ移動すると、シフト用ロッド27に連結されたレバー端部がプランジャに引かれて移動することにより、クラッチ5に係合するレバー端部がレバー支点部7aを中心に揺動して、クラッチ5を反モータ方向へ押し出す働きを有する。
次に、衝撃吸収手段の構成を図1に基づいて詳述する。
衝撃吸収手段は、インターナルギヤ18と一体に設けられた内側環状体28と、センタケース23と一体に設けられた外側環状体29とで構成される。この内側環状体28と外側環状体29は、それぞれ弾性変形可能な同一種類の材料(例えば樹脂)により形成されている。すなわち、インターナルギヤ18とセンタケース23とが、同一種類の材料で形成されている。
内側環状体28は、図1(a)に示す様に、インターナルギヤ18の軸方向反モータ側(図示左側)に設けられ、インターナルギヤ18の中心と同心のリング状に形成されている。内側環状体28の外周部には、径方向の外側へ突き出る内側係合部28aが設けられている。この内側係合部28aは、内側環状体28の全周に連続して複数ヶ所設けられ、図1(c)に示す様に、径方向の外側へ突き出る先端に向かって周方向の幅が次第に小さくなる△形状に設けられている。
外側環状体29は、図1(a)に示す様に、内側環状体28の径方向外側に設けられ、インターナルギヤ18の中心と同心のリング状に形成されている。外側環状体29の内周部には、径方向の内側へ突き出る外側係合部29aが設けられている。この外側係合部29aは、外側環状体29の全周に連続して複数ヶ所設けられ、図1(c)に示す様に、径方向の内側へ突き出る先端に向かって周方向の幅が次第に小さくなる△形状に設けられている。
内側環状体28と外側環状体29は、周方向に隣合う外側係合部29aと外側係合部29aとの間に内側係合部28aが嵌まり込み、周方向に隣合う内側係合部28aと内側係合部28aとの間に外側係合部29aが嵌まり込んだ状態、つまり、図1(c)に示す様に、内側係合部28aと外側係合部29aとが噛み合った状態で組み合わされ、その結果、インターナルギヤ18の回転が規制されている。
この衝撃吸収手段は、エンジン側の負荷トルクが所定値以上に増加した時、すなわち、インターナルギヤ18を介して内側環状体28に過大な負荷トルクが加わった時に、内側環状体28が径方向の内周側へ、外側環状体29が径方向の外周側へそれぞれ弾性変形して、内側係合部28aが外側係合部29aを乗り越えて周方向に移動することにより、インターナルギヤ18の回転を許容して衝撃を吸収する働きを有する。なお、内側環状体28と外側環状体29は、両者の表面の摩擦係数が同等に設けられ、且つ、両者の弾性変形量が略同等になる様に設けられている。
また、内側環状体28の内周および外側環状体29の外周には、内側環状体28および外側環状体29がそれぞれ弾性変形できる様に、空間が確保されている(図2参照)。
続いて、スタータ1の作動を説明する。
始動スイッチの閉操作により、電磁スイッチ8の電磁コイルに通電されてプランジャが吸引されると、そのプランジャの動きがシフトレバー7を介してクラッチ5に伝達される。その結果、クラッチ5がピニオンギヤ6と一体に出力軸4上を反モータ方向へ移動して、ピニオンギヤ6の端面がリングギヤの端面に当接して停止する。
一方、プランジャの移動によってモータ回路のメイン接点が閉じると、バッテリからモータ2に給電されて電機子11に回転力が生じる。この電機子11の回転が減速装置3で減速されて出力軸4に伝達され、更に、出力軸4からクラッチ5を介してピニオンギヤ6に伝達される。これにより、ピニオンギヤ6が強制的に回され、リングギヤに噛み合い可能な位置まで回転してリングギヤに噛み合うことにより、ピニオンギヤ6からリングギヤにモータ2の駆動トルクが伝達されて、エンジンをクランキングする。
クランキングからエンジンが完爆した後、始動スイッチが開操作されると、電磁コイルへの通電が停止されて吸引力が消滅する。これにより、リターンスプリングの反力でプランジャが押し戻されるため、メイン接点が開いてバッテリからモータ2への給電が停止され、電機子11の回転が次第に減速して停止する。
また、プランジャが押し戻されると、エンジン始動時と反対方向にシフトレバー7が揺動してプランジャの動きがクラッチ5に伝達される。その結果、ピニオンギヤ6がリングギヤから離脱してクラッチ5と一体に出力軸4上を静止位置(図2に示す位置)まで後退して停止する。
ところで、エンジンのクランキング時に急激なトルク変動が生じた場合、あるいは、スタータ1の作動を停止した直後に誤ってスタータ1を再始動させた場合等には、ピニオンギヤ6に過大な負荷トルクが加わる。この時、インターナルギヤ18を介して内側環状体28に最大伝達トルクを超える過大な衝撃力が加わると、内側環状体28が径方向の内周側へ、外側環状体29が径方向の外周側へそれぞれ弾性変形しながら、内側係合部28aが外側係合部29aを乗り越えて周方向に移動することにより、スタータ1の駆動系に加わる衝撃が吸収される。
(実施例1の効果)
本実施例の衝撃吸収手段は、インターナルギヤ18と一体に設けられた内側環状体28と、センタケース23と一体に設けられた外側環状体29とで構成され、且つ、内側環状体28の径方向外側に外側環状体29が配置されている。つまり、内側環状体28と外側環状体29とが軸方向に重なって配置されるため、特許文献1に示される従来の衝撃吸収装置と比較して、軸方向のスペースを小さくできる。また、部品点数が少なく、構造を簡素化できるので、コストダウンを図ることができる。
衝撃吸収手段を構成する内側環状体28と外側環状体29は、共に同一種類の材料で形成され、内側環状体28に過大な衝撃力が加わった時に、内側環状体28と外側環状体29とが略同等に弾性変形する。つまり、両者の弾性変形量が略同等であり、内側環状体28または外側環状体29が塑性変形領域まで変形することを防止できる。また、内側環状体28と外側環状体29とが温度による寸法変化を生じた時に、両者を形成する材料が同一種類(例えば樹脂)であるため、内側環状体28に生じる寸法変化と外側環状体29に生じる寸法変化との差を小さくできる。つまり、本実施例の衝撃吸収手段は、温度依存性を排除できるので、エンジンルーム内の高温雰囲気で使用されるスタータ1にも好適に使用できる。
さらに、内側環状体28に設けられる内側係合部28aと、外側環状体29に設けられる外側係合部29aは、それぞれ、径方向に突き出る先端に向かって周方向の幅が次第に小さくなる△形状に設けられているので、その△形状の傾斜角度および大きさ(径方向に突き出る高さ)を変更することにより、インターナルギヤ18の許容回転トルクを調整することが可能である。
また、内側係合部28aと外側係合部29aは、それぞれ内側環状体28と外側環状体29の全周に連続して複数ヶ所設けられているため、インターナルギヤ18を介して内側環状体28に過大な負荷トルクが加わった時に、それぞれの内側係合部28aと外側係合部29aとに均等に圧力を掛けることができる。その結果、内側係合部28aと外側係合部29aとに偏荷重が加わることを回避できるので、耐久性を向上できる。
(a)衝撃吸収手段と遊星歯車減速装置の断面図、(b)遊星歯車減速装置の軸方向正面図、(c)衝撃吸収手段の要部断面図(A−A断面図)である。 スタータの半断面図である。 衝撃吸収装置の断面図(従来技術)。
符号の説明
1 スタータ
2 モータ
3 遊星歯車減速装置
6 ピニオンギヤ
18 インターナルギヤ
23 センタケース
28 内側環状体(衝撃吸収手段)
28a 内側係合部
29 外側環状体(衝撃吸収手段)
29a 外側係合部

Claims (6)

  1. 回転力を発生するモータと、
    このモータの回転を減速する遊星歯車減速装置と、
    エンジンのリングギヤに噛み合わされ、前記減速装置で増幅されたモータトルクを前記リングギヤに伝達するピニオンギヤと、
    このピニオンギヤに所定値以上の負荷トルクが加わった時に発生する衝撃を吸収する衝撃吸収手段と、
    この衝撃吸収手段を介して、前記遊星歯車減速装置に用いられるインターナルギヤの回転を規制するセンタケースとを備えたスタータにおいて、
    前記衝撃吸収手段は、
    前記インターナルギヤの軸方向反モータ側に前記インターナルギヤと一体に設けられ、且つ、前記インターナルギヤの中心と同心のリング状に形成された内側環状体と、
    前記センタケースと一体に設けられ、且つ、前記内側環状体の径方向外側に配置されるリング状の外側環状体とを有し、
    前記内側環状体の外周部には、径方向の外側へ突き出る内側係合部が設けられ、
    前記外側環状体の内周部には、径方向の内側へ突き出る外側係合部が設けられ、
    前記内側係合部と前記外側係合部とが周方向に当接した状態で前記インターナルギヤの回転が規制され、
    前記インターナルギヤを介して前記内側環状体に所定値以上の負荷トルクが加わった時に、前記内側環状体が径方向の内周側へ、前記外側環状体が径方向の外周側へそれぞれ弾性変形して、前記内側係合部が前記外側係合部を乗り越えて周方向に移動することにより、前記インターナルギヤの回転を許容して衝撃を吸収することを特徴とするスタータ。
  2. 請求項1に記載したスタータにおいて、
    前記内側環状体には、前記内側係合部が周方向等間隔に複数ヶ所設けられ、
    前記外側環状体には、前記外側係合部が周方向等間隔に複数ヶ所設けられていることを特徴とするスタータ。
  3. 請求項1または2に記載したスタータにおいて、
    前記内側環状体と前記外側環状体は、同一種類の材料によって形成されていることを特徴とするスタータ。
  4. 請求項1〜3に記載した何れかのスタータにおいて、
    前記内側環状体と前記外側環状体は、前記インターナルギヤを介して前記内側環状体に所定値以上の負荷トルクが加わった時に、前記内側環状体が径方向の内周側へ弾性変形する変形量と、前記外側環状体が径方向の外周側へ弾性変形する変形量とが略同等であることを特徴とするスタータ。
  5. 請求項1〜4に記載した何れかのスタータにおいて、
    前記内側係合部および前記外側係合部は、それぞれ径方向に突き出る先端に向かって周方向の幅が次第に小さくなる△形状に設けられていることを特徴とするスタータ。
  6. 請求項1〜5に記載した何れかのスタータにおいて、
    前記内側環状体と前記外側環状体は、前記内側係合部の表面と前記外側係合部の表面の摩擦係数が同等であることを特徴とするスタータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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