JP5535704B2 - スタータ - Google Patents
スタータ Download PDFInfo
- Publication number
- JP5535704B2 JP5535704B2 JP2010062615A JP2010062615A JP5535704B2 JP 5535704 B2 JP5535704 B2 JP 5535704B2 JP 2010062615 A JP2010062615 A JP 2010062615A JP 2010062615 A JP2010062615 A JP 2010062615A JP 5535704 B2 JP5535704 B2 JP 5535704B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- plunger
- pinion
- ring gear
- output shaft
- clutch
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Connection Of Motors, Electrical Generators, Mechanical Devices, And The Like (AREA)
Description
さらに、クラッチは、出力軸にヘリカルスプライン結合されており、出力軸と連れ回るようになっている。この連れ回りによって生じる慣性力により、クラッチがピニオンと一体となって軸線方向に沿って移動する。
一方、励磁コイルに電流が供給されると、内側プランジャ、および外側プランジャを磁束が通る磁路が形成され、外側プランジャが軸線方向に沿って移動する。外側プランジャが移動することによって電動機が通電され、電動機の回転軸が回転し始める。
ここで、ピニオンが連れ回りすると、出力軸の回転、およびヘリカルスプライン結合によるピニオンをリングギヤ側へ向かって移動させる慣性力が弱まることになる。しかしながら、内側プランジャにリングギヤ側へ向かう力が作用するので、ピニオンのリングギヤからの抜けが防止される。
よって、クラッチの摩耗が低減され、使用頻度に関わらず、安定して出力軸の回転力をリングギヤに伝達させることが可能になり、スタータの耐久性を向上させることができる。
また、出力軸が回転するよりも先に内側プランジャ、および外側プランジャによってピニオンを押し出すことが可能になる。このため、簡素な構造で、かつ確実に励磁コイルが通電されてからピニオンとエンジンのリングギヤとが互いに噛合うまでの時間を短くすることができる。
よって、クラッチの摩耗が低減され、使用頻度に関わらず、安定して出力軸の回転力をリングギヤに伝達させることが可能になり、スタータの耐久性を向上させることができる。
また、出力軸が回転するよりも先に内側プランジャ、および外側プランジャによってピニオンを押し出すことが可能になる。このため、簡素な構造で、かつ確実に励磁コイルが通電されてからピニオンとエンジンのリングギヤとが互いに噛合うまでの時間を短くすることができる。
次に、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、スタータ1の断面図であって、中心線より上側に静止状態を示し、下側に通電状態を示している。
同図に示すように、スタータ1は、不図示のエンジンの始動に必要な回転力を発生するためのものであって、モータ部3と、モータ部3に連結されている出力軸4と、出力軸4上に摺動自在に設けられたクラッチ5、およびピニオン6と、モータ部3に対する電源供給路を開閉するスイッチユニット7と、スイッチユニット7の可動接点板8、およびピニオン6を軸線方向に沿って移動させるための電磁装置9とを有している。
ブラシ付直流モータ51は、略円筒状のヨーク53と、ヨーク53の径方向内側に配置され、ヨーク53に対して回転自在に設けられているアーマチュア54とを有している。ヨーク53の内周面には、複数(例えば、この実施形態では6つ)の永久磁石57が周方向に磁極が順番となるように配設されている。
アーマチュア54は、回転軸52と、回転軸52の永久磁石57に対応する位置に外嵌固定されているアーマチュアコア58と、回転軸52のアーマチュアコア58よりも遊星歯車機構2側(図1における左側)に外嵌固定されているコンミテータ61とにより構成されている。
各セグメント62のアーマチュアコア58側端には、折り返すように曲折形成されたライザ63が設けられている。このライザ63にアーマチュアコア58に巻装されているコイル59の端末部が接続されるようになっている。
遊星歯車機構2は、回転軸52に外嵌固定されているサンギヤ13と、サンギヤ13に噛合され、サンギヤ13を中心に公転する複数のプラネタリギヤ14と、これらプラネタリギヤ14の外周側に設けられた環状の内歯リングギヤ15とにより構成されている。
ハウジング17の開口部17a側外周面には、軸線方向に沿うように雌ネジ部17bが刻設されている。
さらに、ハウジング17には、底部17cの径方向中央に出力軸4の一端を回転自在に支持するための滑り軸受け17dが設けられている。
ハウジング17の内壁には、クラッチアウタ18のモータ部3側への変位を規制するリング状のストッパ94が設けられている。このストッパ94は、樹脂やゴム等により形成され、クラッチアウタ18が当接した際の衝撃を緩和できるようになっている。
ここで、クラッチ5は、クラッチアウタ18とクラッチインナ22との間に生じるトルク差、および回転速度差が所定値以内の場合、互いに回転力を伝達する一方、トルク差、および回転速度差が所定値を越えた場合、回転力の伝達が遮断されるように構成されている。
これらスイッチプランジャ27とギヤプランジャ28は、互いに同心円上に設けられ、軸線方向に相対移動可能に設けられている。
K1>K2・・・(1)
を満たすように設定されている。すなわち、スイッチプランジャ27のフルストロークに対して早めに可動接点板8が固定接点板34に接触するようになっている。
K1<K3・・・(2)
を満たすように設定されている。
この凹部28bが形成されることにより、ギヤプランジャ28の外周部に円筒部28cが形成された状態になる。そして、円筒部28cの外周面であって、かつモータ部3側に鉄心28aが装着された状態になる。
すなわち、ギヤプランジャ28における円筒部28cのモータ部3側端部は、スイッチプランジャ27のリング部材71に当接する当接部28dとして機能している。
各ブラシ41の基端側には、コイルスプリング42が設けられている。このコイルスプリング42によって、各ブラシ41がコンミテータ61側に向かって付勢され、各ブラシ41の先端がコンミテータ61のセグメント62に摺接するようになっている。
ターミナルボルト44は、スタータ1に取り付けるためのカバー45を有している。カバー45は、ヨーク10、およびハウジング17に挟持された状態で固定されている。
次に、図1、図2に基づいて、スタータ1の動作について説明する。
図2は、図1の要部拡大図であって、電磁装置9の動作説明図である。
図1、図2における中心線の上側の状態に示すように、まず、励磁コイル24に電流を供給する前の静止状態にあっては、スイッチプランジャ27は、第1リターンスプリング35に付勢されてモータ部3側(図1、図2における右側)へ一杯に移動し、外フランジ部29がトッププレート12に当接した状態で停止している。そして、外フランジ部29に立設されている連結ロッド30に設けられている可動接点板8は、固定接点板34に対して離間している。
すなわち、イグニションスイッチをオンし、励磁コイル24に電流が供給された時点において、ピニオン6は、スイッチプランジャ27のフルストローク分、リングギヤ23側へ向かって移動した状態になる。
このため、クラッチ5、およびピニオン6がリングギヤ23側へ向かって移動すると、これらクラッチ5、およびピニオン6に追随するように、ギヤプランジャ28がスイッチプランジャ27から離反してリングギヤ23側へ向かって移動する(図2における矢印Y1参照)。
さらに、ピニオン6がリングギヤ23に噛み合うと、出力軸4にヘリカルスプライン結合されているピニオン6が、出力軸4の回転に伴ってリングギヤ23へ十分に噛み合う位置までピニオン6が移動し得る。
また、励磁コイル24への通電を停止すると、クラッチアウタ18に対する第2リターンスプリング21の付勢力、およびスイッチプランジャ27に対する第1リターンスプリング35の付勢力により、ピニオン6がリングギヤ23から離脱すると共に、可動接点板8が固定接点板34から離間してブラシ付直流モータ51が停止する。
したがって、上述の実施形態によれば、スイッチプランジャ27の内周面に、ギヤプランジャ28の当接部28dに対して、当接・離反するリング部材71を一体成形しているので、スイッチプランジャ27がリングギヤ23側へ向かって移動する際、スイッチプランジャ27とギヤプランジャ28とを一体となって移動させることができる。このため、モータ部3に通電された時点でピニオン6をスイッチプランジャ27の移動分、リングギヤ23側へ押し、リングギヤ23にピニオン6を近接させることができる。
図3は、縦軸をピニオン6のストローク量(移動量)、励磁コイル24への印加電圧値、およびブラシ付直流モータ51に供給される電流値とし、横軸を時間とした場合のストローク量、印加電圧値、および電流値の変化を示し、従来と本実施形態との違いを比較したグラフである。
なお、図3において、破線L1は、リングギヤ23にピニオン6が噛合う位置を示している。
これに対し、本実施形態の場合、励磁コイル24に電圧が印加され、スイッチプランジャ27が移動し始めるとリング部材71がギヤプランジャ28の当接部28dを押圧し、ギヤプランジャ28を介してピニオン6が移動し始める。このため、ブラシ付直流モータ51に電流が供給された時点でピニオン6はリングギヤ23に近接している(図3におけるP1参照)。よって、ブラシ付直流モータ51に電流が供給されてからピニオン6がリングギヤ23に噛合うまでの時間T2が時間T1よりも短い。
一方、図4(b)に示すように、本実施形態の場合、ブラシ付直流モータ51に電流が供給されてからピニオン6がリングギヤ23に噛合うまでの時間T2が従来と比較して短いので、この分アーマチュア54の回転数が減少したところでリングギヤ23にピニオン6が噛合されることが確認できる。
例えば、上述の実施形態では、外フランジ部29とヨーク25の底部25aとの間の間隙K1(スイッチプランジャ27のストローク量)と、スイッチプランジャ27が接点間を開いた状態において、ピニオン6とリングギヤ23との間に形成されている間隙K3(図1参照)とを式(2)を満たすように設定し、スイッチプランジャ27のフルストローク状態では、リングギヤ23の直前でピニオン6が停止した状態になる場合について説明した。
K1≧K3
を満たすように設定し、スイッチプランジャ27のフルストローク状態において、リングギヤ23にピニオン6が噛合うようにしてもよい。この場合、リングギヤ23とピニオン6との噛合い時におけるアーマチュア54の回転速度をさらに減速させることができる。このため、クラッチ5にかかる負荷をさらに軽減することが可能になる。
3 モータ部
4 出力軸
5 クラッチ
6 ピニオン
7 スイッチユニット(接点機構)
9 電磁装置
24 励磁コイル
27 スイッチプランジャ(外側プランジャ)
28 ギヤプランジャ(内側プランジャ)
51 ブラシ付直流モータ
52 回転軸
54 アーマチュア
71 リング部材(環状部材)
Claims (3)
- モータ部と、
前記モータ部の回転力を受けて回転する出力軸と、
前記出力軸に螺合されたピニオンと、
前記モータ部への通電、遮断を行うための電磁装置とを備え、
前記電磁装置は、
励磁コイルと、
前記励磁コイルの通電に伴い、軸線方法に沿って移動するプランジャ機構と、
前記プランジャ機構の軸線方向への移動に伴い断続される接点機構とを有し、
前記プランジャ機構と前記ピニオンとの間に、クラッチを設けたスタータにおいて、
前記プランジャ機構は、前記励磁コイルの通電に伴い、軸線方向に沿って移動する内側プランジャと、外側プランジャとを有し、
前記外側プランジャの軸線方向への移動に伴い、前記モータ部に通電が行われ、
前記内側プランジャ、および外側プランジャの何れか一方に、他方と係脱可能な係合部を設け、
この係合部は、前記励磁コイルの通電に伴う前記外側プランジャの軸線方向への移動の際、前記外側プランジャと前記内側プランジャとが互いに係合するように構成され、
前記内側プランジャと前記外側プランジャとが一体となって移動することにより、前記ピニオンに押圧力が付勢され、前記ピニオンをエンジンのリングギヤ側に向かって押し出した後に、前記接点機構の接続に伴う前記モータ部への通電によって前記出力軸が回転し、この出力軸に対する前記ピニオンの慣性力により、さらに前記ピニオンを押し出すよう、前記押圧力、および前記慣性力によって、前記ピニオンを軸線方向に沿って移動させることを特徴とするスタータ。 - 前記内側プランジャおよび前記外側プランジャは、二重円筒状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のスタータ。
- 前記係合部は、前記外側プランジャの内周面に設けられた環状部材であって、
前記外側プランジャが軸線方向に沿って移動する際、前記環状部材が前記内側プランジャの軸線方向端面に当接することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のスタータ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010062615A JP5535704B2 (ja) | 2010-03-18 | 2010-03-18 | スタータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010062615A JP5535704B2 (ja) | 2010-03-18 | 2010-03-18 | スタータ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2011196222A JP2011196222A (ja) | 2011-10-06 |
JP5535704B2 true JP5535704B2 (ja) | 2014-07-02 |
Family
ID=44874765
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2010062615A Active JP5535704B2 (ja) | 2010-03-18 | 2010-03-18 | スタータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5535704B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6047356B2 (ja) * | 2011-12-08 | 2016-12-21 | 株式会社ミツバ | スタータ |
JP6027379B2 (ja) * | 2011-12-08 | 2016-11-16 | 株式会社ミツバ | スタータ |
JP5941277B2 (ja) * | 2011-12-20 | 2016-06-29 | 株式会社ミツバ | スタータ |
JP6154669B2 (ja) * | 2013-05-31 | 2017-06-28 | 株式会社ミツバ | スタータ |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4871314B2 (ja) * | 2008-03-12 | 2012-02-08 | 株式会社ミツバ | スタータ |
JP2010048130A (ja) * | 2008-08-20 | 2010-03-04 | Mitsuba Corp | エンジン始動装置 |
-
2010
- 2010-03-18 JP JP2010062615A patent/JP5535704B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2011196222A (ja) | 2011-10-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5373166B2 (ja) | スタータ | |
JP6528731B2 (ja) | スタータ | |
JP5535704B2 (ja) | スタータ | |
US8925403B2 (en) | Starter | |
EP0867612B1 (en) | A starter for an internal combustion engine | |
US20140326106A1 (en) | Starter | |
JP2012087765A (ja) | スタータ | |
US9482200B2 (en) | Starter | |
JP2013139764A (ja) | スタータ | |
JP2012044842A (ja) | スタータ | |
JP5941277B2 (ja) | スタータ | |
JP5472367B2 (ja) | エンジン始動装置 | |
JP2012026337A (ja) | スタータ | |
JP2009036071A (ja) | エンジン始動装置 | |
JP5580221B2 (ja) | スタータ | |
JP5847384B2 (ja) | スタータ | |
JP6047356B2 (ja) | スタータ | |
JP2012036970A (ja) | クラッチ機構、およびスタータ | |
JP2020193607A (ja) | スタータ及びヨークの成形方法 | |
JP6027379B2 (ja) | スタータ | |
JP5873758B2 (ja) | スタータ | |
JP2006287991A (ja) | エンジン始動用のスタータ | |
JP2019218933A (ja) | スタータ | |
JP2008255949A (ja) | スタータ | |
KR20000055505A (ko) | 내연기관용 시동장치의 마그네틱 스위치 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20130130 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20131107 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20131112 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140107 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20140128 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20140305 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Effective date: 20140408 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Effective date: 20140423 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 |
|
R150 | Certificate of patent (=grant) or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Country of ref document: JP Ref document number: 5535704 |